JP2008020626A - 定着装置、画像形成方法、および温度制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】定着ローラ61と加圧ローラ62によって形成されるニップ部に用紙Pを通過させて定着を行うに際して、用紙Pの通路に一端を飛び出させたアクチュエータ691が、用紙Pによって支点軸690を中心として反時計回りA方向に回動され、一体的に配置された温度制御部材692が定着ローラ61の両端部に軽く当接させられる。接触部において、定着ローラ61の熱は局部的に温度制御部材692に奪われ温度が低下する。
【選択図】図3
Description
定着ローラの両端部を積極的に冷却する提案がいくつかある(例えば特許文献1 参照。)。この文献では、定着ローラ両端部に常時接触する冷却部材を有している。
しかし、常時冷却が行われていると、通紙間隔が長いときには通紙していないときにも冷却されているため、冷却が通紙領域にまで影響を及ぼすことになり、画像形成に悪影響を与えるおそれがある。
これらの方法では、冷却部材を動作させるための判断部分(検出部分)と、冷却動作をさせる機構部分とが分かれており、その分、構成が複雑になっている。
端部温度の上昇が生ずる理由は用紙が通るところと、通らないところがあるためであるから、用紙が通る都度用紙による冷却効果と同程度の冷却をしてやればよい筈である。したがって、通常行われている用紙の通過検知と関係付けることができれば、効果的な冷却が可能となる。
用紙サイズを検知する提案がある(例えば特許文献3 参照。)。ただし、この提案はペーパガイドの選択をするためのものであり、用紙に接触するアクチュエータを用いて用紙サイズの検知をしている。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の定着装置において、前記用紙の有無を電気信号に変換するペーパセンサを有し、前記アクチュエータの用紙検出部分は、前記ニップ部より下流に位置し、前記電気信号の発生は前記アクチュエータによる用紙の有無検出動作に連動することを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の定着装置において、前記温度制御部材は、最大通紙幅の外側に対応する位置に配置することを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の定着装置において、前記温度制御部材は、金属または耐熱樹脂を主要材料として構成されることを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の定着装置において、前記温度制御部材は、前記接触相手部材に従動可能な回転体であることを特徴とする。
請求項9に記載の発明では、請求項1ないし8のいずれか1つに記載の定着装置において、前記温度制御部材は、熱源をもった部材を接触相手部材とすることを特徴とする。
請求項10に記載の発明では、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の定着装置において、前記接触相手部材は基材と、該基材とは異なる弾性層あるいは表層を有することを特徴とする。
請求項12に記載の発明では、定着ローラと加圧ローラ、または定着ベルトと加圧ローラによってニップ部を形成し、トナー像を担持した用紙を前記ニップ部に通過させることによって前記トナー像を前記用紙に定着し、前記ニップ部を構成する部材の少なくとも一方の端部近傍に接離可能な温度制御部材を、前記用紙のニップ部通過にほぼ同期して接触させる温度制御方法を特徴とする。
同図において符号1は感光体、2は帯電装置、3は感光体上に静電潜像を形成するROS(レーザ出力部)、4は現像装置、5は転写装置、6は定着装置、7は用紙トレイ、8はクリーナ、9は除電装置、10は画像形成装置をそれぞれ示す。
画像形成装置10には、矢印A方向に回転する感光体1、感光体1の表面を帯電するスコロトロン帯電装置2、帯電された感光体1の表面を画像情報により変調された露光光Rで露光して感光体1上に静電潜像を形成するROS(レーザ出力部)3、感光体1上の静電潜像をトナーで現像して感光体1上にトナー像を形成する現像装置4、感光体1上のトナー像を用紙Pに転写する転写装置5、用紙Pに転写されたトナー像を定着する定着装置6、用紙Pを収納する用紙トレイ7、感光体1の表面をクリーニングするクリーナ8、感光体1表面の残留電荷を除去する除電装置9が備えられている。
先ず、図示しない画像読取部で原稿から読み取られた原画像信号、あるいは外部のコンピュータ(図示せず)などで作成された原画像信号が画像処理部(図示せず)に入力され、適切な画像処理が行われる。こうして得られた入力画像信号がROS(レーザ出力部)3に入力され、レーザ光線Rを変調する。入力画像信号によって変調されたレーザ光線Rは、スコロトロン帯電装置2により一様帯電された感光体1の表面にラスタ照射される。感光体1表面にレーザ光線Rがラスタ照射されると、感光体1上には入力画像信号に対応した静電潜像が形成される。
一方、用紙トレイ7に収納されていた用紙Pが感光体1と転写装置5との間のニップ部に向かって供給され、転写装置5により感光体1上のトナー像が用紙P上に転写される。用紙P上に転写されたトナー像は、定着装置6によって搬送されて定着され所望の画像が得られる。
トナー像の用紙P上への転写が終了した感光体1の表面に付着した残留トナーなどの付着物はクリーナ8によりクリーニングされ、さらに、感光体1の表面の残留電荷が除電装置9により除去されて、1回の画像形成動作が終了する。
同図において符号61は定着ローラ、62は対向ローラ、63はニップ部、64は熱源、65は温度検知装置、67は剥離ガイド、68は、611は円筒状の芯金、612は弾性層、613は離型層をそれぞれ示す。
定着装置6には、矢印B方向に回転する定着ローラ61と矢印C方向に回転する対向ローラ62とが備えられており、それらは互いに接触してニップ部63を形成している。
定着ローラ61は、円筒状の芯金611と、その芯金611を覆う弾性層612とその弾性層表面を覆う、樹脂材料で形成された離型層613を有し、芯金611の内部に配置された熱源64により加熱されるようになっている。
また定着ローラ61の周囲には、その定着ローラ61の表面の温度を検知する温度検知装置65が設けられており、その定着ローラ61の表面温度が所定の温度となるよう、図示しない制御装置を介して熱源64による発熱量が制御されている。
定着ローラ61の後方近傍には、ニップ部63から出てきた用紙Pを定着ローラ61から剥離するための剥離ガイド67が備えられている。この剥離ガイド67は、定着ローラ61の回転軸方向(同図の紙面に垂直な方向)について用紙Pの通過領域全域に広がるブレード状のものである。剥離ガイド67は、一体化された物でもかまわないし、複数に分割された物でもかまわない。
定着ローラ61と加圧ローラ62があり、圧接力でニップ部63を形成している。現構成はおよそφ35で定着ローラ61の中空部分にヒータランプ64を挿入している。ニップ幅は圧接力にもよるが、6mm前後である。定着、加圧ローラは、基材となる芯金上にプライマ、シリコンゴム、表層から構成されている。プライマ層は耐熱が250℃程度で厚みが50μm以下。シリコンゴムは0.3mmから2.5mm程度、今回は1.7mmとした。表層はPFAチューブ50μm以下やコートが挙げられる。
また通紙領域内にサーミスタと過熱防止のサーモスタットが配置してある。また用紙搬送を安定にさせるためにニップ前後に図示しないガイド板と分離板を配置、ニップ直後に紙の通過もしくはジャムを検知するペーパセンサを配置するのが普通である。
同図において符号69は温度制御装置、690は支点軸、691はアクチュエータ、692は温度制御部材を構成する従動コロ、693は制御部材ホルダ、694は放熱部材をそれぞれ示す。
同図(b)において、温度制御装置69は側面から見ると、支点軸690を中心にセンシング機能を有するアクチュエータ691と、制御部材ホルダ693の保持された温度低下機能を有する従動コロ692を有している。アクチュエータ691と制御部材ホルダ693はともに支点軸690に固定されることによって一体的に構成されており、アクチュエータ691が支点軸の周りに任意の角度回動すると、制御部材ホルダ693も一緒に同じ角度だけ回動する。
同図(a)において、アクチュエータ691、従動コロ692、アクチュエータ691を有する温度制御装置69は、重心Gが同図の支点軸690より右になるように構成し、自重により時計回り方向の回動習性が与えられていて、アクチュエータ691がストッパSに当接してそれ以上回動しないようになっており、アクチュエータ691の先端部は通紙領域内にある。構成によっては、自重による回動習性が十分得られないときはバネなどを用いてもよい。従動コロ692、制御部材ホルダ693は通紙領域外にある。
従動コロ692は、定着ローラ61と用紙Pが定着ニップをほぼ通過中に接触し、連れ回りによって回転することで定着ローラ61表層の熱を接触吸収している。吸収した熱エネルギは従動コロ692と密着一体化された放熱部材694によって放熱され、極端な温度上昇に至らないようになっている。放熱部材694は放熱フィンなど、任意の公知技術を用いることができる。
従動コロ692は、定着ローラ61の用紙通過領域外(両端部)、好ましくは最大通紙幅の外側に対応する位置で接触することで、端部の温度上昇を防いでいる。用紙Pが通過していない待機状態では、従動コロ692は停止しており、周辺の空気によって自然に冷却される。
同図の例では用紙Pとアクチュエータ691の接触を、用紙が定着ニップを通過した直後にしているが、構成が可能であれば通過直前になるよう配置しても構わない。要は、両者の接触と用紙の通過がほぼ同期していればよい。
同図において符号695は光路開閉部材、696はフォトインタラプタなどの光電変換素子等からなるペーパセンサをそれぞれ示す。
本実施形態では、アクチュエータ691とは別の光路開閉部材695が支点軸690の一端近くに配置され、支点軸690を介してアクチュエータ691と一体的に構成されている。光路開閉部材695は、その先端部がペーパセンサ696に対して出入りし、光電変換素子の光路を開閉して用紙Pの通過に同期した信号を発生する。その他の形状は先の実施形態と同様である。
なお、常時は光路を形成(開放)していて、ペーパ通過により光路が遮断されるように構成しても原理的には同じである。要は、用紙の存在が電気信号に変換されればよいので、用紙ありに合わせて出力をオンからオフに変化させても、逆にオフからオンに変化させても、用紙の存在は確認できる。
ペーパセンサ696として、光路開閉部材695の通路に向けて同一面に並べた投受光素子からなるフォトカプラを用い、光路開閉部材695を反射面に形成してもよい。この場合は、光路開閉部材695がペーパセンサ696の位置にあって、フォトカップラと対向しているときは、投光素子からの光束が光路開閉部材695の反射面によって反射されて投光素子と受光素子の間に光路が形成され、受光素子に光が入って電気出力が発生する。光路開閉部材695の位置が変化すると、光路が遮断されたことになり反射光が無くなり、受光素子からの電気出力が無くなる。
同図ではアクチュエータ691と光路開閉部材695を別部材として構成しているが、ペーパセンサ696を同図に点線で示すように配置して、アクチュエータ691の一部が光路開閉部材695を兼ねてもよい。
用紙Pの通過中、温度制御部材692が定着ローラ61に接触することは先の実施形態と同じである。
同図において符号697は温度制御部材の一部を構成する板バネ、698は板バネを保持するホルダをそれぞれ示す。
基本の動作は先の実施形態とほぼ同様である。温度制御部材はやや弱い弾性力を有する板バネ697とホルダ698で構成されており、板バネ697の接触によっても定着ローラ61の表面を傷つけず、熱の伝導だけが生ずるようになっている。ホルダ698は熱容量が大きめの材質で構成されており、定着ローラ61からの熱を吸収しやすくしてある。ホルダ696の表面は細かい凹凸面に形成することによって、空気中への放熱をしやすく構成しておくとよい。必要があれば、一部に放熱フィンを形成すればなおよい。板バネ697は金属製のバネに限らず、バネ状の部材であれば特に限定はしない。
なお、板バネ697は同図ではホルダ698の下側に固定して、自由端が上向きになるよう取り付けているが、固定端と自由端を逆にしてもかまわない。
同図において符号70は加熱ローラ、71は定着ベルトをそれぞれ示す。
本実施形態は、本発明を、定着ベルトを用いる構成に適用した例を示している。定着ベルト71は加熱ローラ70によって熱せられ、回転駆動により定着ローラ61の位置まで移動して定着ローラ61と共に用紙Pを熱して定着を行う。この場合も、温度制御部材692は定着ローラ61に対応した位置で定着ベルト71表面に接離させることで定着ローラ両端の温度上昇を抑えることができる。
温度制御部材692の代わりに、前図にて示した板バネ697とホルダ696による温度制御部材を用いてもかまわない。
同図において縦軸の温度上昇の原点は、定着ローラ中央部の制御された定着温度としている。
1000枚の連続通紙を行ったところ、本発明の温度制御装置がない場合、定着ローラの用紙領域外の温度は連続50枚通紙時で22deg上昇、100枚時で26deg上昇、200枚以後は30deg上昇でそれ以後は飽和した。
これに対して、温度制御装置がある場合は、50枚で9degの上昇、100枚で12degの上昇、500枚で15degの上昇でそれ以後は飽和した。
これより温度制御装置を通紙中に定着ローラに接触させることで、定着ローラの一部領域における温度上昇を阻止できることがわかった。
温度制御装置としては、アルミ以外にも、他の金属や、300℃に耐えられる耐熱樹脂が使用可能である。また従動コロ以外の形態としては、実施形態にその一例を示したように、板バネ等のバネ状部材がある。要するに定着ローラの回転を阻害せず、且つ定着ローラと確実に接触するために弾性部分を持たせる必要がある。
61 定着ローラ
62 対向ローラ
63 ニップ部
64 熱源
69 温度制御装置
691 アクチュエータ
692 温度制御部材としての従動コロ
693 センシングアクチュエータ
694 ペーパセンサ
695 温度制御部材としての板バネ
696 板バネのホルダ
71 定着ベルト
Claims (12)
- 定着ローラと加圧ローラ、または定着ベルトと加圧ローラによってニップ部を形成し、トナー像を担持した用紙を前記ニップ部に通過させることによって前記トナー像を前記用紙に定着する定着装置において、前記ニップ部を構成する部材の少なくとも一方を接触相手部材として、該接触相手部材の端部近傍に、前記用紙のニップ部通過にほぼ同期して接触する温度制御部材を有することを特徴とする定着装置。
- 請求項1に記載の定着装置において、前記温度制御部材と一体的に構成されて前記用紙の有無を検出するアクチュエータを有し、前記温度制御部材の前記接触動作は前記アクチュエータによる用紙の有無検出動作に連動することを特徴とする定着装置。
- 請求項2に記載の定着装置において、前記用紙の有無を電気信号に変換するペーパセンサを有し、前記アクチュエータの用紙検出部分は、前記ニップ部より下流に位置し、前記電気信号の発生は前記アクチュエータによる用紙の有無検出動作に連動することを特徴とする定着装置。
- 請求項3に記載の定着装置において、前記ペーパセンサは光電変換素子を有し、該光電変換素子の光路を開閉する光路開閉部材を、前記アクチュエータと一体的に構成したことを特徴とする定着装置。
- 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の定着装置において、前記温度制御部材は、最大通紙幅の外側に対応する位置に配置することを特徴とする定着装置。
- 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の定着装置において、前記温度制御部材は、金属または耐熱樹脂を主要材料として構成されることを特徴とする定着装置。
- 請求項1ないし6のいずれか1つに記載の定着装置において、前記温度制御部材は、前記接触相手部材に従動可能な回転体であることを特徴とする定着装置。
- 請求項1ないし6のいずれか1つに記載の定着装置において、前記温度制御部材は、前記接触相手部材の動作を阻害せずかつ弾性的に接触するバネ状部材であることを特徴とする定着装置。
- 請求項1ないし8のいずれか1つに記載の定着装置において、前記温度制御部材は、熱源をもった部材を接触相手部材とすることを特徴とする定着装置。
- 請求項1ないし9のいずれか1つに記載の定着装置において、前記接触相手部材は基材と、該基材とは異なる弾性層あるいは表層を有することを特徴とする定着装置。
- 請求項1ないし10のいずれか1つに記載の定着装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
- 定着ローラと加圧ローラ、または定着ベルトと加圧ローラによってニップ部を形成し、トナー像を担持した用紙を前記ニップ部に通過させることによって前記トナー像を前記用紙に定着し、前記ニップ部を構成する部材の少なくとも一方の端部近傍に接離可能な温度制御部材を、前記用紙のニップ部通過にほぼ同期して接触させることを特徴とする温度制御方法。
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JPH08262889A (ja) * | 1995-03-23 | 1996-10-11 | Ricoh Co Ltd | 電子写真装置 |
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