JP2008018942A - 紙製容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】一枚の板紙で形成できる角形断面の横型容器を提供する。扁平状に折り畳んだ状態から使用時にワンタッチで製函でき、製函と同時に容器内部に支持板が配置され、使用後にワンタッチで偏平に折り畳めて、運搬や保管コストの削減が可能な、花や文房具類を入れる紙製容器を提供する。
【解決手段】横置き角形断面の胴部2の左右両端に切妻屋根型の閉鎖部3を備えている。上面板10と底面板30には、容器両端まで伸びる谷折りの折畳み線aが設けられている。胴部の上面板10に、空気穴15が開口している。この空気穴15に連接して、挿入口を形成するためのミシン線などの弱め線16が設けられている。端面板の接合部4を両側から押すことにより、上面板10及び底面板30が偏平に延ばされて製函される。
【選択図】 図2

Description

この発明は、扁平に折畳み可能な紙製容器に関するもので、簡易花瓶や鉛筆立てなどとして用いるのに特に好適なワンタッチで製函及び折畳みが可能な紙製容器に関するものである。
不使用時に扁平に折畳んで携行できるようにした板紙製の容器は、種々のものが提案されており、下記特許文献1ないし5には、折畳み可能な紙製の簡易花瓶が提案されている。更に、特許文献3には、容器上端の開口部の下に嵌合部を設け、花の本数に合わせて開口部の両端を、咬合部を咬合させて開口部の開口している部分の幅を小さくする技術が示されている。また、特許文献4には、容器上面の開口部以外の部分が容器側壁上辺のタブ部によって閉ざされた紙製の簡易花瓶が示されており、側壁3に対するタブ部の折り曲げ角度を調節することにより、花束の茎部分の太さに合わせて開口部の大きさを変化させることを可能にした技術が示されている。
折畳み可能な紙製の花瓶は、病院に患者を見舞う際に持参する花卉を生ける容器として利用される。花瓶の開口部が花束の茎径以上に開口していると、空気中のバクテリアなどが容器内の水で培養されて不衛生である。また、花瓶に水を入れて持ち運ぶときや転倒時に、開口部が大きいと水がこぼれやすくなり、床などにこぼれて、高齢者や入院患者の転倒を招く危険性がある。上記特許文献3、4に示したような開口部面積を花束径以上に開けないようにするために花束差込み口となる開口部の大きさを変化可能に設ける工夫は、このような問題を解決するのに有効であると考えられる。
また、特許文献6には、角筒状容器の端部を閉鎖する構造として、四角柱状の胴部を持ち、底が四方の側壁底辺から折り込まれた平らな面で、上端がゲーブルトップと呼ばれる切妻屋根形の閉鎖部とした紙製容器が示されており、この種の紙製容器は、牛乳やジュースを始めとする液体の収容容器として広く用いられている。そして下記特許文献7及び8には、四角筒状の胴部と平らな底面と切妻屋根形の上端の閉鎖部を備えた紙製容器の上端を開いた状態での折畳み構造が提案されている。
実開平7−9177号公報 特開平8−103354号公報 登録実用新案第3008913号公報 登録実用新案第3110027号公報 特開平8−33547号公報 特公昭40−27036号公報 実開昭62−31014号公報 実開平4−74615号公報
折畳み可能な紙製の容器は、一般的には多面体の容器で、その各面は平面である。この種の容器を液体容器や簡易花瓶として用いると、内圧によって容器の面が外側に膨らむ傾向が生ずる。容器を折畳むときは、多面体を形成している各面の連接部や一部の面に設けた折畳み線に沿って容器を折畳むが、折畳みや製函の途中で容器の面が強制的に屈曲させられたり、力のかかり具合によって偶発的に屈曲させられたりすることが起こる。このような屈曲は、容器の面やその連接部に皺や撓みを生じさせ、製函された容器の外観を損なわせる原因となる。
また、この種の紙製容器は、重量が軽く、内側から力が加わったときに、その力の方向に変形しやすいため、花立てや鉛筆立ての容器として用いると、立てたものの重量によって転倒しやすいという問題がある。たとえば従来提案されている簡易花瓶などは、底辺の寸法に比して高さ寸法が大きく、上端に大きな花の付いた茎を立てると、容器が転倒してしまう。特に壁面が比較的柔軟な、従って折畳みやすい容器にこの傾向が強い。
また、この種の折畳み容器の多くは、折畳みや製函時に複数の操作を必要とするものが多い。すなわち、壁面に設けた折畳み線を内側に折り込んだ後、底面に対して倒すという2操作が必要である。この出願人が特許文献5で提案した簡易花立ては、捻じりながら押し又は引っ張るという1操作で折畳み及び製函ができるが、折畳み途中で容器の壁面が強制的に屈曲させられ、製函した容器に歪みが残りやすいという問題があった。
この発明は、花瓶や鉛筆立てとして用いたときにも倒れにくく、製函された容器の壁面に皺や折り目が付きにくく、端正な容器形状を保持する剛性を面に容易に付与することができ、かつワンタッチで折畳み及び製函が可能で、花瓶として使用したときに花卉を挿入する開口部を任意の大きさで明けることも容易に可能な、紙製容器を提供することを課題としている。
この出願に係る発明の紙製容器は、一枚の板紙から折曲げ形成された角形断面の胴部2を備えた横型容器である。この発明の紙製容器は、縦型容器でゲーブルトップと呼ばれている切妻屋根型の閉鎖部3を容器の左右両端に備えている。この発明の紙製容器は、一枚の板紙から、山折り線bを介して連接する上面板10、前面及び背面の外壁板20及び底面板30とで形成される胴部2を備えている。山折り線bを全て平行にすれば、胴部2は横置き角柱状となる。山折り線bを放射状に設けることにより、胴部2を裁頭角錐を横置きにした形状にすることができる。上面板10と底面板30のそれぞれには、その前後の山折り線bの中心に沿って容器両端まで伸びる折畳み線aが設けられている。この折畳み線は、谷折り線である。
胴部2の両端には、切妻屋根型の閉鎖部3が形成されている。この閉鎖部3は、上面板10及び底面板30の両端に山折り線cを介して連接された三角形の折込み片11、31と、この折込み片の頂点を挟む2辺に谷折り線dを介して連接された折返し片12、32と、外壁板20の両端に山折り線eを介して連接されかつ山折り線fを介して上下の折返し片12、32に連接された正方形ないし矩形の端面板21とを備えている。前後の端面板21の端辺相互が接合されて、切妻屋根型の閉鎖部3の棟の部分に、接合部4が形成されている。
好ましい構造の紙製容器は、上記構造の紙製容器における上面板10に、空気穴15が開口している。更に、この空気穴15に連接して、内容物を差込む挿入口を形成するためのミシン線などの弱め線16が設けられている。弱め線16は、外力を加えたりカッタの刃を押付けたときに、その線に沿って紙が破断されやすくするための、部分的に紙の強度を弱めた線である。弱め線16は、空気穴15に外接する円形や矩形の線とするか、空気穴15から放射状に広がる複数の線とするのが好ましい。前者の構造は、製函して使用するときの容器上面の挿入口の大きさが一定である容器に対して用いられ、後者の構造は、例えば挿入する花卉の茎の部分の太さに合わせて挿入口の大きさを変えたい場合などに利用される。
この発明は、1枚の積層板紙から折曲げ形成された、左右両端に切妻屋根型の閉鎖部3を持つ新規で安定性の高い角形断面形状の容器を提供するものである。容器両端の閉鎖部の接合部4が製函及び折畳み時の取っ手ないし握り手となる。製函方法は、偏平に折畳まれた容器両端の接合部4を両手で持って内側に押す力を加えることにより、折り畳まれていた上面板10及び底面板30が開く。使用後の折り畳みは、接合部4を外側に引くことにより上面板10及び底面板30が折畳まれる。折畳み状態では、折畳み線aが180度折り曲げられている。
端面板の接合部4を両側から押すことにより、端面板21から外壁板20相互を離隔させようとする分力が外壁板20の両端に作用し、函が開くにつれてこの分力が大きくなるので、その力で折畳み線aが引き拡げられ、上面板10及び底面板30が偏平に延ばされて製函される。ワンタッチ製函及びワンタッチ折り畳みが可能である。製函時間が瞬時なため、積層板の表面のポリエチレンと紙の剥離や外壁板20及び端面板21の表面に皺や歪みが現れにくい。
上面板の空気穴15や挿入口17を設けることにより、折畳み時や製函時に容器内が瞬間的に減圧されたり加圧されたりして差圧により容器が変形するのを防止でき、折畳みや製函が瞬時に行われるようになると共に、容器の形状の崩れを防止できる。この空気穴15や挿入口17は、上面板10の折畳み線aを避けて設ける。一般に、挿入口17を折畳み線aを避けて設けることは困難であるから、挿入口17の周縁に沿う弱め線16や放射状の弱め線16を設けておいて、製函後、この弱め線に沿って破って挿入口17を形成する。空気穴15は、直径10mm〜15mm程度の穴で、弱め線16は、この空気穴15に外接させるか、この空気穴15を中心とする放射状に設ける。このような弱め線16は、設けておくのが便利であるが、空気穴15のみを設けておけば、製函後その穴にカッタを差込んで好みの大きさの挿入口17を開口することも可能である。
容器を簡易花瓶として用いるときは、板紙を不透水性の積層板紙とする。例えば、表面層をポリエチレン、中間層を紙材、内層をポリエチレンの3層を主たる層とする積層板紙を用いる。最近は、ポリエステルコートなどを施した4層ないし5層の積層板紙もあり、液体を入れる紙製容器の素材として使われている。
端正な容器形状を保持させるため、外壁板20及び端面板21は、その面を保持できる程度の剛性が必要である。これに対し、上面板10、底面板30、折り込み片11、31及び折り返し片12、32は、それほどの剛性を必要としない。容器を積層板で作るとき、外壁板20と端面板21とは、各層が全て連接されていることが望ましく、一方、上面板10、底面板30、折込み片11、31及び折返し片12、32は、積層板の全層が連接されていなくてもよく、また、上面板10や底面板30は、変形しやすい柔軟な板材(例ポリエチレンシートなど)で形成しても良い。
本願の請求項3の発明に係る紙製容器は、上記構成を備えた紙製容器において、外壁板20に添設された補強板40を備えていることを特徴とするものである。
壁面補強板40を外壁板20に沿うように配置し、外壁を二重壁にすることにより、壁面の剛性を上面や底面の剛性より高くして、板紙のスプリングバック力の差を利用することにより、上面板10及び底面板30と折込み片11、31の間の山折れ線cが歪まずにきれいに折れ曲る。上面及び底面と壁面の剛性を同じにすると、上面板10と底面板30の上記山折れ線cが広がりにくくなり、製函時に山折れ線cが歪みやすくなる。
本願の請求項4の発明に係る紙製容器は、上記構造を備えた紙製容器において、対向両辺を外壁板20と底面板30との連接部内側に定置されかつ上凸に折曲げないし屈曲されて底面板30の上方に位置する支持板50と、この支持板の略中央部に設けられた支持穴57とを備えていることを特徴とするものである。
また、本願の請求項5の発明に係る紙製容器は、上記構造を備えた紙製容器において、外壁板20の内側に添設された補強板40と、対向両辺を外壁板20と底面板30との連接部内側に定置されかつ上凸に折曲げないし屈曲されて底面板30の上方に位置する支持板50と、この支持板の略中央部に設けられた支持穴57とを備え、前記補強板40及び支持板50が、胴部2を形成する前記一枚の板紙と異なる一枚の板紙から折曲げ形成されていることを特徴とするものである。
請求項4又は請求項5の構造によれば、簡単な構造で、挿入口17から挿入された花の茎や鉛筆などの収納物の底部を支持穴57で保持して、収納物の姿勢を保持できる。支持穴57は、一般的には挿入口17の直下部に位置するように設ける。挿入口17を複数設けたときは、それに対応する数の支持穴57を設ける。
底面板30の前後幅vより幅広wの支持板50とその両側に谷折り線gを介して連接する壁面補強板40を一枚の板紙で形成し、壁面補強板40を外壁板20の内面に添設した状態で、容器本体内に配置する。製函時の開閉の力のバランスを考慮すると、容器の中心に支持板50の山折り線aが来るように、支持板50の幅wは、容器の幅vのルート2倍が望ましい。
支持板50を単独で装着するときは、閉鎖部の底面側の折返し片32と端面板21の間に差込まれる差込み片51を支持板50の両端に設けて、支持板50を固定する構造を採用することができる。支持板50の両側に壁面補強板40を連接して設けたときは、この補強板40を外壁板20の内面に添着することにより、支持板50が装着される。
本願の請求項6の発明に係る紙製容器は、上記補強板40及び支持板50を上面板10、外壁板20及び底面板30と共に一枚の板紙から折曲げ形成する構造で、上面板10に山折り線bを介して連接された補強板40と、この補強板に山折り線を介して連接された支持板50と、この支持板に谷折り線gを介して連接された第2の補強板40と、前記支持板の略中央部に設けられた支持穴57とを備え、前記2枚の補強板40が前後の外壁板20の内面に添設され、前記支持板50がその対向両辺を外壁板20と底面板30との連接部内側に定置されかつ上凸に折曲げないし屈曲されて底面板30の内面上方に位置していることを特徴とするものである。
この構造により、製造過程での優れた合理性及び経済性が得られる。
この発明の紙製容器を簡易花瓶として用いるときは、板紙として不透水性の積層板紙を用いる。外壁板20及び端面板21には、印刷や装飾紙の貼付により、種々の美観を付与することができる。
この発明の紙製容器は、花瓶や鉛筆立てとして用いたときに転倒しにくい形状にできる。花立てや鉛筆立てとして用いたときに、花や鉛筆が大きく傾く問題は、上面板に任意の大きさの挿入口17を設けるようにすること、及び支持穴57を有する支持板50を設けることによって、解決できる。そして、容器の壁面が折れ線のない外壁板とこれに連接する切妻形閉鎖部の端面板21によって形成されており、折畳み及び製函時にこれらの部材に皺や撓みを生じさせる力が作用させず、かつこれらの板を二重構造にして鋼性や強度を付与することが容易に可能であるため、端正な容器形状を保持させることが可能である。そして、容器の前面と背面を形成する外壁板20が折れ線を有しない1枚の板からなり、かつその両端が三角形を形作る前後の端面板21で閉鎖されている構造であるため、内圧や収納したものの重量などの外圧による変形が小さく、端正な容器形状を維持できると共に安定である。
更に両側に形成されている切妻形閉鎖部の接合部4を摘んで内側へ押すことにより、折畳まれていたものをワンタッチで製函でき、また両側に引っ張ることによってワンタッチで折畳むことができる。更に、上面板の内容物の挿入口17の大きさを挿入する鉛筆の束や花束の茎の太さに合わせた任意の大きさに開口させることが可能であることから、見舞い用の花卉を入れる簡易花瓶としても好適である。
以下、図面に示す実施例を参照して、この発明の実施形態を説明する。図1ないし図8は、この発明の第1実施例を示した図で、図1は使用状態を示す斜視図、図2は手前側の外壁板を破壊して内部構造を示した斜視図、図3は容器本体を形成する1枚の板紙の展開図、図4は補強板の正面図、図5は支持板を単独で作成する場合の支持板の展開図、図6補強板と支持板とを一枚の板紙で形成する例を示す展開図、図7は折畳み状態の正面図、図8は折畳み状態の正面図である。図9はこの発明の容器の折畳み及び製函操作を示す説明図である。
図において、10は上面板、20は前後の外壁板、30は底面板、11、31は上面板10及び底面板30の両端に連接する二等辺三角形の折込み片、21は外壁板20の両端に連接する正方形ないし正方形に近い矩形の端面板、12、32は上面板側及び底面板側の折込み片11、31の斜辺と端面板21とに連接する直角三角形の折返し片、13、23、33は折返し片12、32及び端面板21の外側片に連接している端部接合片、14は上面板10の一辺とこの側の外壁板20とを接合する胴部接合片、40は外壁板20の内面に添設される壁面補強板、50は容器に挿入された収納物の底部を支持する支持板、51は支持板50の両端に連接する差込み片、15は上面板10に設けた空気穴、16は空気穴15に外接して設けたミシン線、17はミシン線16を切り離すことにより形成される収納口、aは上面板10及び底面板30の中心に位置する折畳み線、bは上面板10、外壁板20及び底面板30の間の山折り線、cは上面板10及び底面板30とその両端の折込み片11、31の間の山折り線、dは折込み片11、31と折返し片12、32の間の谷折り線、eは外壁板20と端面板21との間の山折り線、fは端面板21と折返し片12、32の間の山折り線である。
図1に示した容器本体は、図3に示す形状に切断された1枚の板紙を同図に示す折線によって折り、かつ接合片13、23を挟み込んだ状態で接合片23相互を接合することによって製函される。すなわち、上面板10、外壁板20の一方、底面板30、外壁板20の他方、及び胴部接合片14の間の4本の山折り線bを山折りして、胴部接合片14の外側面を他方の外壁板20の上辺内側に接合することにより、角筒状の胴部2が形成される。そして、上面板10及び底面板30とその両端の二等辺三角形の折込み片11、31の間の山折れ線c及び両外壁板20とその両端の端面板21との間の山折り線eを山折りし、同時に折込み片11、31と折込み片12、32の間の谷折り線dを谷折りすることによって、切妻屋根形の閉鎖部3が形成される。上記のようにして閉鎖部3を形成すると、各側の端面板21の端部に位置する端部接合片23の内側面相互が向い合った状態となり、更に折返し片12、32の裏面が端面板21の裏面に添設される状態となるので、これらを接合することにより、容器の両端部が閉鎖されて図1に示す容器が製函される。
実際の容器の製造に当っては、それぞれの折畳み線a、山折り線b、c、e、f及び谷折り線dに沿って、それらの折り線がその折り方向に容易に折り曲がるようにするための加工を施し、図3の展開図の山折り線bを山折りし、かつ折畳み線aを谷折りして、胴部接合片14とこれに重なる外壁板20とを接合し、更に端部接合片13、33を挟み込んだ状態で端部接合片23相互を接合し、更に折返し片12、32と端面板21の裏面相互を接合することにより、扁平に折畳まれた状態の容器を製作する。そして、その容器の使用開始時に図9に示すように、両端の接合部4を両手で摘んで内側に押し付ける力を加えることにより、図1に示す形状に製函される。
この製函時には、急激に膨らむ胴部2内に空気穴15を通して外気が流入し、製函の抵抗となる容器内外の圧力差が生じない。そのため、容器の製函がワンタッチで速やかに行われる。また外壁板20や端面板21が容器内外の圧力差によって変形させられることがないので、容器の正面及び背面となる外壁板20及び端面板21に歪みや皺が生ずることがなく、端正な容器形状が保証される。
本願の容器は、外壁板20及び端面板21が人の目につきやすい正面ないし背面となるので、これらの部分に皺や歪みが生じにくいということは、容器の端正な外観を保つ上で好ましいことである。より好ましくは、外壁板20及び端面板21を上下の面板10、30や折込み片11、31より強い剛性を備えた面板とする。たとえば、図3に示す板紙の外壁板20及び端面板21の裏面(容器内側となる面)に図4に示すような補強板40を添着して剛性を付与する。この場合、外壁板20のみに補強板を添着する構造、外壁板20と端面板21とにそれぞれ切り離された個別の補強板を添着する構造、及び外壁板20と端面板21とのつなぎ目部分に山折れ線を設けた一続きの補強板(図4の補強板40はこの構造である。)を添着する構造が可能である。
容器上面には、花や鉛筆などのこの発明の容器に収容する内容物を挿入する開口が必要である。この挿入口17は、上面板10に最初から開口させておいてもよいが、開口周縁部の上面板10の強度が弱くなって、皺や折り目が生じやすくなる。これを避けるためには、製函後挿入口17を開口できるように、その周縁に沿ってミシン線などの弱め線16を設けておき、製函後この弱め線を切り離すことにより、挿入口17を形成する。
弱め線17は、図1に示すように、予め定めた大きさの挿入口の周縁に沿って設けておくこともできるし、、図13に示すように、空気穴15を中心とした放射状に設けることもできる。また、弱め線16を設けないで空気穴15のみを設けておき、製函した後に使用者がカッタや挟みで好みの大きさの挿入口を開けるようにすることもできる。
この発明の容器には、挿入口17に挿入した内容物の姿勢を保つために、挿入された内容物の下部を保持する支持穴57を備えた支持板50を設けるのが好ましい。この支持板50は、図2に示すように、逆V形ないし円弧山形に屈曲した状態で広げられた底面板30の上方に位置するように容器内部に収容されている。この構造は、両側辺52が外壁板20と底面板30との内側境界に位置し、中央に折畳み線hを備えた幅寸法wが底面板30の幅寸法vより広い板紙を容器の胴部2に収容しておくことによって実現できる。図5に示すものでは、扁平な六角形の板紙の両端の斜めの辺部分に支持板50を装着するための差込み片51を設けた構造が示されており、4枚の差み込片51を底面板側の折返し片32と端面板21との間に差し込んで接合することにより、中央に支持穴57を設けた支持板50が図2に示すように装着される。
支持板50と補強板40とは、図6に示すように、支持板50の両側辺に補強板40の下辺を谷折り線gを介して接続した一枚構造のものとすることができる。図6の補強板40は、外壁板20の裏面に添設され、谷折り線gは外壁板20と底面板30との間の山折れ線bの内側に位置する。この図の補強板40は、外壁板20のみを補強するものである。
更に図10に示すように、補強板40と支持板50とを外箱を形成する1枚の板紙の上面板10の側辺部に山折り線bを介して連接一体化する構造とすることもできる。図10の例では、上面板10に連接している胴部接合片14に補強板40を一体に設け、谷折り線gを介して支持板50を連接し、更に谷折り線gを介してもう一方の補強板40を連接している。この構造によれば、補強板40及び支持板50を含む容器全体を1枚の板紙の折曲げと接合とによって形成できる。
図1ないし図10に示した例は、容器の胴部2が横置き角柱形状である。この角柱の断面は、必ずしも正方形である必要はなく、上下に細長い矩形断面とすることができる。
一方、図11ないし13に示す容器は、胴部2が横置きの裁頭角柱形の形状のものである。図11は補強板40と支持板50とを含む容器全体を1枚の板紙から製作するときの板取を示した展開図、図12は図11の板紙から製函された容器の斜視図、図12は容器の挿入口を形成する他の手段を示した図12と同様な図である。図10と図11には、同一の部材について同一の符号が付してある。一見して明らかなように、図11は図10の展開図で互いに平行に配置されている山折れ線bと折畳み線a、hとを、図11のものでは頂点oに収束する放射状の線としているほかは、各面板及び各辺の配置及び形成方法が総て同じであり、前述した角柱状の胴部を備えたものと同様な方法で製造でき、かつ同様な操作で製函及び折畳みができるものである。また図11の空気穴15を上面板10の中心に配置し、弱め線16をこの空気穴を中心として放射状に設けたときは、図13に示した容器が製函される。図13のものでは、弱め線16をその中心から適宜な長さで破断することにより、挿入口17の開口面積を挿入する花卉の茎の太さなどに合わせた任意の大きさにできる。
この発明の容器は、使用状態で人の目に触れやすい外壁板20及び端面板21が皺になったり折れ曲がったりすることがなく、従って端正な容器形状を保持できる。また、この外壁板20や端面板21に種々の色彩や模様を印刷や化粧紙の貼り付けなどによって表すことにより、種々の美観を備えた紙製容器を得ることができる。また、容器自体を倒れにくい形状にできると共に、収容した内容物が倒れてしまうのを支持板を設けることによって防止することができる。従って、安定で転倒するおそれの少ない花瓶や鉛筆立てとして利用することができる。挿入口17容器を左右方向に細長い形状として2個ないし3個以上設けることができ、それに対応する個数の支持穴を設けた支持板を供えたものとすることが容易に可能であるから、種々の対応で花を生けることができる紙製花瓶を提供することもできる。
この紙製容器を花瓶として用いるときは、図1や図13の形状に製函したものに予め水を入れ、挿入口17や空気穴15を粘着テープなどで封鎖して提供することもできる。この場合、容器内の水には花が枯れるのを遅延させる薬剤を溶解しておくことができ、花を生けるときに粘着テープを剥がして挿入口を開いてやればよい。挿入口17を予め設けておくときは、小さめの穴を設けておき、花卉の茎の部分の太さに合わせて挿入口17を切拡げるようにすることもできる。
製函された容器本体の斜視図 製函された容器本体の一部を破壊して示す斜視図 容器本体を形成する板紙の展開図 壁面補強板の一例を示す図 支持板の一例を示す展開図 補強板と支持板を一枚の板紙で形成する例を示す展開図 折り畳まれた容器の側面図 折り畳まれた容器の上面図 容器の製函及び折畳み操作の説明図 支持板と補強板とを一体に備えた容器本体を形成する板紙の展開図 支持板と補強板とを一体に備えた横置き裁頭角錐型容器本体を形成する板紙の展開図 図11の板紙から形成される容器の斜視図 図12の容器の他の形態を示した斜視図
符号の説明
10 上面板
11,31 折り込み片
12,32 折り返し片
14 胴部接合片
15 空気穴
17 内容物挿入口
20 外壁板
30 底面板
23 端部接合片
40 壁面補強板
50 支持板
57 支持穴
a 折畳み線
h 支持板の折畳み線

Claims (6)

  1. 一枚の板紙から折曲げ形成された角形断面の容器であって、山折り線(b)を介して連接する上面板(10)、前後の外壁板(20)及び底面板(30)と、上面板(10)及び底面板(30)の両端に山折り線(c)を介して連接された三角形の折込み片(11,31)と、この折込み片の頂点を挟む2辺に谷折り線(d)を介して連接された折返し片(12,32)と、外壁板(20)の両端に山折り線(e)を介して連接されかつ山折り線(f)を介して上下の折返し片(12,32)に連接された正方形ないし矩形の端面板(21)と、上面板(10)と底面板(30)のそれぞれにその前後の山折り線(b)の中心線に沿って容器両端まで伸びる折畳み線(a)とを備え、前後の端面板(21)の端辺相互が接合されて左右両端に切妻屋根型の閉鎖部(3)が形成され、前記折畳み線を谷折りした状態で扁平に折畳まれ、当該折畳み線を延した状態で製函される、紙製容器。
  2. 前記上面板(10)に開口する空気穴(15)ないし挿入口形成用の弱め線(16)を備えている、請求項1記載の紙製容器。
  3. 前記外壁板(20)に添設された補強板(40)を備えている、請求項1又は2記載の紙製容器。
  4. 対向両辺を外壁板(20)と底面板(30)との連接部内側に定置されてかつ上凸に折曲げないし屈曲されて底面板(30)の上方に位置する支持板(50)と、この支持板の略中央部に設けられた支持穴(57)とを備えている、請求項1記載の紙製容器。
  5. 外壁板(20)の内側に添設された補強板(40)と、対向両辺を外壁板(20)と底面板(30)との連接部内側に定置されてかつ上凸に折曲げないし屈曲されて底面板(30)の上方に位置する支持板(50)と、この支持板の略中央部に設けられた支持穴(57)とを備え、前記補強板(40)及び支持板(50)が、前記一枚の板紙と異なる一枚の板紙から折曲げ形成されたものである、請求項1記載の紙製容器。
  6. 支持板(50)の両側に山折り線(g)を介して連接されかつその一方が山折り線(b)を介して上面板(10)に連接された前後の補強板(40)と、支持板(50)の略中央部に設けられた支持穴(57)とを備え、前記補強板(40)が外壁板(20)の内面に添設され、前記支持板(50)が、その対向両辺を外壁板(20)と底面板(30)との連接部内側に定置されてかつ上凸に折曲げないし屈曲されて、底面板(30)の内面上方に位置している、請求項1記載の紙製容器。
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