JP2008017203A - 半導体集積回路装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外部2電源仕様のマイクロコンピュータ用フラッシュメモリモジュールの外部電源の状態に係らず、リングオシレータに安定に、定電流を供給する。
【解決手段】リングオシレータ(24,25)の動作電流制限用のバイアス電圧を発生するVCO用バイアス電圧発生回路(23)に対し、外部電源電圧(VPP)および内部電源電圧intVPPそれぞれから電流を生成する定電流発生回路(20,21)を設け、これらの定電流発生回路からの定電流から、所定の演算式に従って一方の定電流(I1,I2)を選択し、選択された定電流に対応するバイアス電圧を電流セレクタ(22)により生成する。この電流セレクタからのバイアス電圧に従ってリングオシレータに対する電流制限用のバイアス電圧を生成する。
【選択図】図2
【解決手段】リングオシレータ(24,25)の動作電流制限用のバイアス電圧を発生するVCO用バイアス電圧発生回路(23)に対し、外部電源電圧(VPP)および内部電源電圧intVPPそれぞれから電流を生成する定電流発生回路(20,21)を設け、これらの定電流発生回路からの定電流から、所定の演算式に従って一方の定電流(I1,I2)を選択し、選択された定電流に対応するバイアス電圧を電流セレクタ(22)により生成する。この電流セレクタからのバイアス電圧に従ってリングオシレータに対する電流制限用のバイアス電圧を生成する。
【選択図】図2
Description
この発明は、半導体集積回路装置に関し、特に、2種類の外部電源電圧を利用する半導体集積回路装置に関する。より特定的には、この発明は、マイクロコンピュータと同一半導体チップ上に集積化されるフラッシュメモリにおいて内部電圧発生に用いられるクロック信号の安定化のための構成に関する。
フラッシュメモリは、その記憶情報を電気的に書替えることのできる不揮発性メモリである。メモリセルが、1個の積層ゲート型電界効果トランジスタで構成され、フローティングゲートに電荷を蓄積することにより情報を記憶する。したがって、このフラッシュメモリは、小占有面積で大きな記憶容量を実現することができ、また読出速度も速い。このため、このようなフラッシュメモリを、マイクロコンピュータにプログラムメモリとして内蔵させるフラッシュメモリ内蔵マイクロコンピュータ(フラッシュマイコン)が広く用いられている。
このようなフラッシュメモリをプログラムメモリとして利用することにより、プログラムのデバッグを容易に行なうことができ、またバージョンアップ等のプログラムの変更時においても、容易に対応することができる。また、このプログラムは、電気的に書込むことができるために、製造工程前に、マスクROMのようにマスクを形成する必要がなく、マスク形成時間をプログラム開発に用いることができるため、複雑なソフトウェアの開発に対し開発期間を長く確保することができ、結果的に、ターンアラウンド時間(TAT)を短くすることができる。
このようなフラッシュメモリ内蔵マイクロコンピュータにおいては、フラッシュメモリは1つのモジュールとして設計される。このようなフラッシュメモリモジュールにおいては、フラッシュメモリのデータ(プログラム)の書込/消去/検証/読出のために、種々の電圧レベルの内部電圧が必要とされる。このため、通常、フラッシュメモリモジュールにおいては、発振器から生成されるクロック信号を用いてキャパシタのチャージャポンプ動作による昇圧動作を通して、必要な電圧レベルの内部電圧を生成する。
このフラッシュメモリモジュールにおいては、マイクロコンピュータ(CPU)とデータ/信号の送受を行なうための回路部分と、内部で書込/消去を行なう回路部分とで、用いられる電圧のレベルが異なる。通常、フラッシュメモリの外部電源として、2電源が用いられ、1つの外部電源を利用して、内部で必要なでレベルの電圧を生成する。内部電圧発生のためには、通常、チャージポンプ回路が利用される。このチャージポンプ回路においては、クロック信号に従ってキャパシタのチャージポンプ動作を行なわせて、正または負の電荷を転送することにより昇圧動作を行って正または負の昇圧電圧を生成する。
クロック信号を発生する内部クロック発生回路として、一般に、電圧制御型(VCO型)リングオシレータが知られている。この電圧制御型リングオシレータは、リング状に接続される奇数段のインバータの動作電流をバイアス電圧により調整して、その発振周波数を設定する。このような、バイアス電圧に従って動作電流を調整することにより、発振周波数が設定される電圧制御型リング発振器の一例は、たとえば、特許文献1(特開2005−78510号公報)に示されている。
この特許文献1に示されるリング発振器においては、発振周期の電源電圧およびトランジスタのしきい値電圧依存性を小さくするために、温度および電源電圧の依存性がなく、またトランジスタのしきい値電圧の依存性のない定電流を生成し、この定電流のミラー電流をリング発振器の各インバータの動作電流として利用する。
また、上述のフラッシュメモリ内蔵マイクロコンピュータのような多電源構成の半導体集積回路装置において、電源投入時の消費電流を低減し、またメモリを安定に動作させる構成が特許文献2(特開2002−42459号公報)に示されている。
この特許文献2に示される構成においては、複数の電源電圧それぞれに対し、電源投入検出回路が設けられる。これらの電源投入検出回路の出力信号に従って、少なくとも1つの電源投入検出信号が活性状態の間、主電源投入検出信号をリセットを示す活性状態に維持して、内部ノードをリセットする。複数の電源電圧がすべて安定化するまで、内部回路をリセット状態に保持して、電源投入時の内部回路における中間電圧レベルの信号に起因する貫通電流を抑制して消費電流を低減するとともに、内部回路の誤動作を防止することを図る。
また、DRAM等の内部電源回路が設けられるメモリにおいて、電源投入時において高速で安定に内部電源電圧を発生することを図る構成が特許文献3(特開2001−210076号公報)において示されている。
この特許文献3に示される構成においては、外部電源電圧から基準電圧との比較により内部電源電圧を生成する内部電源回路と、パワーオン回路とが設けられる。このパワーオン回路は、外部電源電圧および内部電源電圧がともに所定値を越えると内部回路のリセット状態を解除する。内部電源電圧が所定値よりも低いときには、外部電源電圧を内部電源電圧として供給する。電源投入時において、内部電源電圧が外部電源電圧に追随して生成され、高速で内部電源電圧を生成することを図る。
特開2005−78510号公報
特開2002−42459号公報
特開2001−210076号公報
電圧制御型リング発振器の場合、基準電圧発生回路からの基準電圧に従って定電流を発生し、この定電流のミラー電流を、リング発振器のインバータの動作電流として利用する。リング発振器の各インバータ部に、一定の電流を流すことが可能となり、発振周波数の電源電圧依存性、温度依存性、およびプロセス依存性などを小さくすることが可能である。すなわち、リング発振器の発振周波数の各種依存性を小さくするためには、電流を発生する基準電圧の電源電圧依存性、温度依存性およびプロセス依存性等を小さくすればよい。このような基準電圧を発生する回路として、バンドギャップリファレンス型基準電圧発生回路を用いることが考えられる。バンドギャップリファレンス型基準電圧発生回路においては、トランジスタのバンドギャップ電圧を利用して定電流を生成して、定電流を電流/電圧変換して基準電圧を生成する。
しかしながら、外部電源電圧の電圧範囲が非常に広い(たとえば2.7Vから6.5V)電圧範囲が仕様に定められている場合が多い(種々の電圧に対応するため)。したがって、このような外部電源電圧を基準電圧発生回路の電源電圧として利用した場合、その定電流源が発生する電流の電源電圧依存性を小さくするのが困難となる。すなわち、外部電圧に従って、定電流源のトランジスタのドレイン/ソース間電圧またはコレクタ/エミッタ間電圧もそれに応じて変化し、コレクタ電圧またはドレイン電圧が大きくなるにつれ、その定電流源トランジスタを介して流れる電流が増加する(たとえ飽和領域においても)。したがって、このような電流源を用いて、リング発振器の動作電流を生成した場合、リング発振器の発振周波数も、外部電圧に応じて大きく変化する。
このような外部電圧に対する依存性を低減するために、外部電源電圧を変換して生成される内部電源電圧を使用することが考えられる。この場合、電源投入時のような内部電源電圧が安定していない状態では、リング発振器が安定に動作することができない。この結果、リング発振器からのクロック信号に従って生成される内部電圧が安定化するまでに長時間を要することになる。
上述のような問題を回避するために、外部電源電圧を動作電源として利用する基準電圧発生回路と、内部電源電圧を動作電源として利用する基準電圧発生回路の2つを準備し、この外部電源電圧と内部電源電圧のレベルを検出して、基準電圧発生回路の出力電圧を切換えることが考えられる。しかしながら、このよう〜構成の場合、外部電源電圧または内部電源電圧が、検出レベル近傍に留まる場合、この基準電圧選択用の制御信号の論理レベルが頻繁に切換わり(制御信号のチャタリングが生じ)、これらの基準電圧発生回路の出力電圧を、正確にリング発振器の動作電流規定用バイアス電圧として伝達することができなくなるかまたは断続的に伝達される。この結果、リング発振器の各インバータ段において安定した定電流を流すことができなくなり、正常な発振動作を保証できなくなる問題が生じる。
上述の特許文献1に示される構成においては、このリング発振器の発振周波数の電源電圧依存性を低減するために、電源電圧に対して正および負の依存性を有する基準電流をそれぞれ生成する電流源回路を用い、これらの正および負の依存性を有する基準電流の合成電流により、電源電圧に対する依存性を低減して、リング発振器の動作電流の安定化を図っている。しかしながら、この特許文献1においては、単に外部電源電圧から、基準電流を生成することを行なっているだけであり、この電源電圧および内部電源電圧それぞれから基準電圧を発生して、基準電圧を切換える構成については何ら考慮していない。また、このようなリング発振器の電源投入時の安定動作の問題についても考慮していない。
特許文献2に示される構成においては、第1外部電源電圧と第2外部電源電圧から生成される内部電圧それぞれに対して投入回路を設ける。内部電圧が昇圧電圧レベルのとき、昇圧電圧を受ける内部回路に対してレベル変換回路が設けられる。このようなレベル変換回路において、外部2電源の投入シーケンスによって電源投入時に内部ノードが中間電圧レベルとなって貫通電流が流れるのを防止することを図る。外部電源電圧と内部電源電圧に対して設けられた投入検出回路の出力信号がともに、非活性化されて電圧が安定化されていることが示されるまで、内部ノードをリセット状態に維持する。内部電圧発生回路の電源投入時の動作については、議論していない。また、内部電圧発生回路がチャージポンプ回路の場合、クロック信号が用いられるものの、クロック信号の周波数の第2外部電源電圧依存性についても議論していない。
また、特許文献3に示される構成においては、電源投入時において外部電源電圧が低いときにも、内部電源電圧を確実に発生することを目的としている。この場合、外部電源電圧から内部電源電圧を生成する電圧発生回路において、外部電源電圧および内部電源電圧それぞれの電圧レベルに従ってリセット信号を生成し、これらのリセット信号がすべて非活性状態となったときに、パワーオンリセット信号を生成している。このパワーオンリセット信号の活性化時においては、内部電源電圧を生成する内部電源回路は、外部電源電圧を、内部電源電圧として強制的に出力する。しかしながら、この特許文献3に示される構成においては、単に内部電源電圧発生回路の発生する内部電源電圧レベルを外部電源電圧または基準電圧に基づく内部電源電圧レベルに設定しているだけである。この内部電源電圧を生成する際に用いられる基準電圧の外部電源電圧依存性の問題については何ら考慮していない。
また、上述の特許文献2および3に示される構成においては、内部電源電圧のレベルを検出して、内部で、リセット信号を内部電源使用回路に対して生成している。しかしながら、これらの特許文献2および3においては、外部から、パワーオンリセット信号が供給される場合の構成については何ら考慮していない。
それゆえ、この発明の目的は、外部電源電圧、温度およびプロセスに対する依存性の小さな基準電圧を安定に発生することのできる半導体集積回路装置を提供することである。
この発明の他の目的は、リング発振器の発振周波数の電源電圧、温度およびプロセス等に対する依存性が小さくされた半導体集積回路装置を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、電源投入時においても、安定に内部回路を動作させることのできる半導体集積回路装置を提供することである。
この発明に係る半導体集積回路装置は、外部から与えられる第1の外部電源電圧を電源として動作し、第1の定電流を生成する第1の定電流発生回路と、この第1の外部電源電圧に基づいて内部電圧を生成する電源回路と、この内部電圧を電源として動作し、第2の定電流を生成する第2の定電流発生回路と、これら第1および第2の定電流を受け、第1および第2の定電流を加減算または大小比較の所定の演算式に従って選択して、第1および第2の定電流のうちの選択された電流に対応するバイアス電流を生成する電流セレクタと、外部から与えられる第2の外部電源電圧を動作電源として動作しかつバイアス電流により動作電流が規定され、発振動作により内部クロック信号を生成する発振回路を備える。
この発明に従う半導体集積回路装置においては、第1および第2の基準電流を演算処理を行なって選択して、発振回路へバイアス電流を供給している。したがって、外部電源電圧および内部電源電圧の一方が供給されているなら、連続的に、バイアス電流を生成して、発振器に供給することができる。制御信号を用いて電流を選択していないため、この外部電源電圧または内部電源電圧の電圧レベルにかかわらず、安定に、発振回路へバイアス電流を供給することができ、電圧選択用の制御信号のチャタリングに起因する発振器の不安定動作の問題を解決することができる。
また、電源投入時または電源遮断時および内部電源の電圧降下時(電圧バンプ)においても、一方の電源電圧が供給されている限り、確実に、バイアス電流が発振回路に供給されて、発振器の安定動作を保証することができる。
また、外部電源電圧の電圧範囲が広い場合においても、安定動作時、内部電源電圧に基づいて生成される基準電流を選択することにより、この内部電源電圧レベルの範囲は十分小さく、バイアス電流の電源電圧依存性を低減することができ、発振器の発振周波数の外部電圧依存性を低減することができる。
この結果、発振器の発振周波数のばらつきを低減することができ、この発振器からの発振信号に従って、キャパシタのチャージャポンプ動作を行なって内部電圧を生成する回路の規模を、外部電源電圧の下限値に応じて大きくする必要がなく、チャージャポンプ回路の規模を小さくすることができる。また、フラッシュメモリにおいてデータの書込/消去の時間の電源電圧、温度およびプロセス依存などの条件依存性を低減することができ、安定かつ高速に書込/消去を行なうことができる。
図1は、この発明に従うマイクロコンピュータ内蔵用フラッシュメモリ(マイクロコンピュータ用フラッシュメモリモジュール)の全体の構成を概略的に示す図である。図1において、フラッシュメモリモジュール1は、フラッシュメモリセルを有するメモリマット2と、外部(マイクロコンピュータ:マイコン)から与えられるアドレス信号をプリデコードするロウ/コラムプリデコーダ/バンクデコーダ3と、このロウ/コラムプリデコーダ/バンクデコーダ3からのプリデコード信号に従って、メモリマット2の行およびメモリブロックを選択するロウデコーダ/選択ゲート(SG)デコーダ4と、ロウ/コラムプリデコーダ/バンクデコーダ3からのプリデコード信号に従って、メモリマット2の列を選択する信号を生成するYデコーダ5と、Yデコーダ5からの列選択信号に従ってメモリマット2の対応の列(ビット線)を選択し、かつ各列に対応して設けられるビット線の電圧レベルを初期化するYゲート/ビット線リセット回路6と、データ読出時、Yゲート/ビット線リセット回路6により選択された列に読出されたデータを検出するセンスアンプ7と、データ書込時、このメモリマット2の選択列へデータを書込む書込ドライバ8と、メモリマット2のソース線、Pウェル、ボトムNウェルの電圧レベルを動作モードに応じて設定するソース線/Pウェル/ボトムNウェルドライバ9を含む。
メモリマット2においては、フラッシュメモリセルが行列状に配列され、各フラッシュメモリセルは、フローティングゲートの蓄積電荷に応じてデータを記憶する。目盛りマット2において、メモリセルは、複数のメモリブロックに分割され、また、メモリブロックが複数のバンクに分割される。このメモリブロック選択のために、選択ゲートSGが設けられる。したがって、メモリマット2においては、選択されたバンクの選択されたメモリブロックの選択行/列のメモリセルに対してデータの読出が行なわれる。
このメモリマット2において、また、メモリセルが接続されるソース線が設けられ、また、メモリセルトランジスタの基板領域を形成するPウェルと、このPウェルをメモリブロックごとに分割するボトムNウェルが設けられる(これらは図示せず)。これらのソース線、PウェルおよびボトムNウェルの電圧レベルが、データの書込/読出/消去モードに応じて、ドライバ9により設定される。
フラッシュメモリモジュール1は、さらに、センスアンプ7および書込ドライバ8に結合され、読出/書込データを転送するデータハンドラ10と、制御信号CTLおよびアドレス信号ADに従ってこのフラッシュメモリモジュール1の内部動作を制御するとともに、データハンドラ10から与えられたデータから出力データDoutを生成して図示しないマイクロコンピュータ(マイコン)へ順次与えるシーケンサ11と、シーケンサ11の制御により、活性化され、クロック信号CLK_SCおよびCLK_CPを生成するオシレータ12と、オシレータ12からのクロック信号CLK_CPに従って内部の電圧intVPPおよびVinを生成する電源回路13と、外部(マイクロコンピュータ)から与えられるリセット信号IRP_VDDおよびIRP_VPPに従って内部リセット信号intIRPVPPを生成してオシレータ12および電源回路13を初期化するリセット回路14を含む。
シーケンサ11は、さらに、書込データを、アドレス信号バスを介して受け、また、オシレータ12からのクロック信号CLK_SCによりその動作サイクルが規定され、内部動作を制御信号およびアドレス信号に従って制御する。
電源回路13は、このシーケンサ11からの動作モード指定信号に従って、各動作モードに応じた電圧レベルの内部電圧Vinを生成して、ロウデコーダ/STデコーダ4およびソース線/Pウェル/ボトムNウェルドライバ9およびYゲート/ビット線リセット回路6および書込ドライバへ与える。この内部電圧Vinは、複数種類の電圧を含むが、図1においては、図面を簡略化するために、「Vin」でこれらの内部電圧群を示す。
外部からは、電圧VDDおよびVPPが与えられる。シーケンサ11は、外部電源電圧VDDに従って動作し、オシレータ12は、その内部構成は後に詳細に説明するが、外部電源電圧VDDおよび内部電圧intVPPそれぞれを動作電源として発振動作を行なって、クロック信号CLK_SCおよびCLK_CPを生成する。クロック信号CLK_CPは、振幅intVPPレベルであり、一方、クロック信号CLK_SCが、振幅VDDレベルである。電源回路13は、これらのクロック信号に従って、キャパシタのチャージポンプ動作により外部電源電圧VPPから、内部電圧VinおよびintVPPを生成する。
オシレータ12において、外部からの2種類の電源電圧VDDおよびVPPが印加されているときに、安定に発振動作を行なって、クロック信号CLK_SCおよびCLK_CPを生成する。外部電源電圧VPPとしては、たとえば、2.7Vから6.5Vの電圧範囲の電圧が利用可能とされる。外部電源電圧VDDは、このマイクロコンピュータの電源電圧と同様の電圧レベルであり、このフラッシュメモリモジュールにおけるマイクロコンピュータとのインターフェイス部分において用いられる。
外部電源電圧VPPは、外部電源電圧VDDよりも高いレベルの電圧であり、電源回路13において、内部電圧を生成するために利用される。この外部電源電圧VPPは、各種システムに対応するため、その電圧レベルの許容範囲が極めて広い。内部電源回路13から生成される内部電圧intVPPおよび外部電源電圧VPPに従ってオシレータ12に対するバイアス電流を生成して、電源投入時および外部電源電圧VPPおよび内部電圧intVPPの状態にかかわらず、定常的に、オシレータ12において、バイアス電流を安定に供給して発振動作を行なわせる。以下、このオシレータの具体的構成について詳細に説明する。
[実施の形態1]
図2は、この発明の実施の形態1に従うオシレータ12の構成を概略的に示す図である。図2において、オシレータ12は、外部電源電圧VPPを動作電源として用いて定電流(I1)を生成する第1の定電流発生回路20と、内部電圧intVPPを動作電源として用いて定電流(I2)を生成する第2定電流発生回路21と、第1および第2の定電流発生回路20および21からの定電流I1およびI2を、所定の演算式に従って選択しかつ電流/電圧変換してバイアス電圧BIASVCOを生成する電流セレクタ22を含む。
図2は、この発明の実施の形態1に従うオシレータ12の構成を概略的に示す図である。図2において、オシレータ12は、外部電源電圧VPPを動作電源として用いて定電流(I1)を生成する第1の定電流発生回路20と、内部電圧intVPPを動作電源として用いて定電流(I2)を生成する第2定電流発生回路21と、第1および第2の定電流発生回路20および21からの定電流I1およびI2を、所定の演算式に従って選択しかつ電流/電圧変換してバイアス電圧BIASVCOを生成する電流セレクタ22を含む。
第1定電流発生回路20は、生成した定電流(I1)を電圧に変換して、バイアス電圧BIAS_VPPを生成する。第2定電流発生回路も同様、生成した定電流(I2)を電圧変換して、バイアス電圧BIAS_intVPPを生成する。
電流セレクタ22は、これらのバイアス電圧BIAS_VPPおよびBIAS_intVPPを受け、これらのバイアス電圧に対応する電流を内部で生成し、これらの定電流発生回路20および21が生成する定電流I1およびI2に、演算式(I1−I2)+I2で表される演算処理を施して、定電流を生成する。この電流セレクタ22は、さらに、この生成した定電流を電圧変換して、バイアス電圧BIASVCOを生成する。
オシレータ12は、さらに、電流セレクタからの出力電圧に従ってバイアス電圧BIASPおよびBIASNを生成するVCOUバイアス電圧発生回路23と、バイアス電圧BIASPおよびBIASNにより動作電流が規定され、活性化時、発振動作を行なって、シーケンサ11に対するクロック信号CLK_SCを生成する第1VCO型リングオシレータ24と、バイアス電圧BIASPおよびBIASNにより動作電流が規定され、活性化時、発振動作を行なって、電源回路13に対するクロック信号CLK_CPを生成する第2VCO型リングオシレータ25を含む。
第1のVCO型リングオシレータ24は、リング状に接続される奇数段のインバータを含み、電源電圧VDDを動作電源として動作し、このバイアス電圧BIASPおよびBIASNにより、各インバータの動作電流が規定される。第2のVCO型リングオシレータ25は、外部電源VDDおよびVPPを受け、この外部電源VDDを動作電源として受けるインバータがリング状に接続されて、発振動作を行なう。このリング状に接続されるインバータの出力信号を、さらに、外部電源VPPを受けるレベル変換回路により、振幅変換を行なって、電源回路13に対するクロック信号CLK_CPを生成する。
リセット回路14からの内部リセット信号intIRPVPPは、電流セレクタ22、VCAバイアス電圧発生回路23、リングオシレータ24および25、および電源回路13へ供給され、これらの回路を初期化する。
図3は、図2に示す電源回路13の構成の一例を概略的に示す図である。図3において、電源回路13は、クロック信号CLK_CPに従って、キャパシタのチャージャポンプ動作により内部電圧intVPPを生成するチャージャポンプ回路31と、このチャージャポンプ回路31からの内部電圧intVPPの電圧レベルを検出し、検出結果に応じてチャージャポンプ回路31のポンプ動作を制御するレベル検出回路32を含む。
このチャージャポンプ回路31は、キャパシタとダイオード素子とを構成要素として含み、キャパシタによりポンピングされた電荷を、ダイオードを介して順次伝達することにより、内部電圧intVPPを生成する。
レベル検出回路32は、その内部構成は、種々の構成を利用することができるが、内部電圧intVPPが所定の電圧レベル以下のときに、検出信号DETを活性化してチャージャポンプ回路31のポンプ動作を活性化し、一方、内部電圧intVPPが所定の電圧レベル以上のときには、その検出信号DETによりチャージャポンプ回路31のポンプ動作を停止させる。ここで、内部電圧intVPPとしては、正の電圧を考える。
これらのチャージャポンプ回路31およびレベル検出回路32へは、図2に示すリセット回路14からの内部リセット信号intIRPVPPが与えられ、初期化動作時、動作は停止される。
また、このチャージャポンプ回路31およびレベル検出回路32へは、図1に示すシーケンサ11からの制御信号が与えられ、生成する電圧レベルの設定/選択が行なわれるが、ここでは、その経路は示していない。各動作モードに応じた電圧レベルを生成するチャージャポンプ回路の出力電圧が、動作モードに応じて、シーケンサ11からの制御信号に従って選択される。
この図3に示すように、電源回路13は、クロック信号CLK_CPによりチャージポンプ動作を行なっている。したがって、クロック信号CLK_CPの周波数が高い場合、チャージャポンプ回路31の電荷供給力が大きくなり、一方、クロック信号CLK_CPの周波数が低い場合には、チャージャポンプ回路31の電荷供給力が小さくなり、内部電圧intVPPの電圧レベルが不安定となる(内部回路動作時、消費される電荷を十分に供給することができなくなるため)。
クロック信号CKL_CPのばらつきが大きい場合、最悪ケースを想定して、チャージャポンプ回路31の回路規模を設定する必要があり、チャージャポンプ回路31の回路規模(ポンプの段数)が大きくなり、レイアウト面積が増大する。したがって、クロック信号CLK_CPの周波数のばらつきを小さくすることにより、クロック信号の周波数ばらつきに対するマージンを大きくする必要がなく、チャージャポンプ回路31の回路規模(ポンプの段数)を小さくして、安定に内部電圧intVPPを生成することができる。
また、内部電圧intVPPが大きく消費される書込モード時または消去モード時において、クロック信号CLK_CPが安定に供給されるため、内部電圧intVPPを安定に供給することができ、内部電圧VinおよびintVPPの動作条件またはトランジスタパラメータに対する依存性を小さくすることができ、応じて、書込/消去不良が発生するのを抑制することができ、書込/消去時間を短くすることができる。
図4は、図2に示す定電流発生回路20および21の構成の一例を示す図である。これらの定電流発生回路20および21は同一構成を有するため、図4においては、第1定電流発生回路20の構成を示し、第2定電流発生回路21については、括弧内に電源電圧intVPPおよび生成されるバイアス電圧BIAS_intVPPを示す。
図4において、第1定電流発生回路20は、電源ノードと内部ノードND1の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND1に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ1と、電源ノードND0と内部ノードND2の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND1に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ2と、内部ノードND1にコレクタが接続されかつベースが内部ノードND2に接続されるNPNバイポーラトランジスタQB1と、バイポーラトランジスタQB1のエミッタと接地ノードの間に接続される抵抗素子Rと、ベースおよびコレクタが内部ノードND2に接続されかつエミッタが接地ノードに接続されるNPNバイポーラトランジスタQB2と、電源ノードND0と内部ノードND3の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND1に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ3と、ゲートおよびドレインが内部ノードND3に接続されかつソースが接地ノードに接続されるNチャネルMOSトランジスタQ4と、内部リセット信号intIRPVPPに従って電源ノードND0と内部ノードND1を電気的に結合するPチャネルMOSトランジスタQ5と、インバータIV1を介して与えられる内部リセット信号intIRPVPPに従って選択的に導通し、導通時、内部ノードND2を接地ノードに結合するNチャネルMOSトランジスタQ6を含む。
MOSトランジスタQ1およびQ2は、ミラー比1のカレントミラー回路を構成する。バイポーラトランジスタQB1およびQB2は、そのエミッタ面積比が、N:1であり、抵抗素子Rは十分大きな抵抗値を有し、バイポーラトランジスタQB1に微小電流Irを流す。
内部リセット信号intIRPVPPは、初期化動作時、Lレベルに設定され、MOSトランジスタQ5およびQ6を導通状態に設定し、リセット解除後は、内部リセット信号intIRPVPPはHレベルとなり、MOSトランジスタQ5およびQ6を非導通状態に設定する。したがって、初期化動作時においては、内部ノードND1は、電源ノードND0に与えられる電源電圧VPPに従ってその電圧レベルが上昇し、MOSトランジスタQ1、Q2およびQ3が非導通状態に維持される。一方、内部ノードND2は、初期化動作時、接地電圧レベルに維持され、バイポーラトランジスタQB1およびQB2は非導通状態に維持される。
MOSトランジスタQ4は、ゲートおよびドレインが相互接続されており、そのドレイン電流に応じた電圧をゲートに生成し、そのゲート電圧を基準電圧BIAS_VPP(またはBIAS_intVPP)として出力する。
次に、リセット解除後の定電流発生動作について、第1定電流発生回路20について説明する。第2定電流発生回路21については、同じ動作が行なわれ、単に外部電源電圧VPPに代えて、内部電圧intVPPが供給され、また、基準電圧BIAS_VPPに代えて、基準電圧BIAS_intVPPが生成される。
この定電流生成動作時、バイポーラトランジスタQB1およびQB2には、次式で表わされる電流Iqb1およびIqb2が流れる。
Iqb1=A1・exp(VBE1/Vt)…(1)
Iqb2=A2・exp(VBE2/Vt)…(2)
Vt=k・T/q…(3)
ここで、A1およびA2は、バイポーラトランジスタQB1およびQB2のエミッタ面積をそれぞれ示し、VBE1およびVBE2は、それぞれバイポーラトランジスタQB1およびQB2のバンドギャップ電圧を示す。また、kはボルツマン定数であり、Tは、絶対温度を示し、qは電子の電荷量を示す。
Iqb2=A2・exp(VBE2/Vt)…(2)
Vt=k・T/q…(3)
ここで、A1およびA2は、バイポーラトランジスタQB1およびQB2のエミッタ面積をそれぞれ示し、VBE1およびVBE2は、それぞれバイポーラトランジスタQB1およびQB2のバンドギャップ電圧を示す。また、kはボルツマン定数であり、Tは、絶対温度を示し、qは電子の電荷量を示す。
上式(1)および(2)から次式(4)が得られる。
VBE2−VBE1=Vt{ln(Iqb2/A2)−ln(Iqb1/A1)}
…(4)
これらのバイポーラトランジスタQB1およびQB2へは、それぞれ、MOSトランジスタQ1およびQ2から電流が供給される。このMOSトランジスタQ1およびQ2は、ミラー比1のカレントミラー回路を構成し、同じ大きさの電流I1(=IA)を供給する。したがって、バイポーラトランジスタQB1およびQB2をそれぞれ流れる電流Iqb1およびIb2は、電流I1(=IA)に等しくなる。バイポーラトランジスタQB1およびQB2のエミッタ面積A1およびA2の比がN:1、すなわち、A1=N・A2と設定すると、上式(4)は、次式(5)に変形することができる。
VBE2−VBE1=Vt{ln(Iqb2/A2)−ln(Iqb1/A1)}
…(4)
これらのバイポーラトランジスタQB1およびQB2へは、それぞれ、MOSトランジスタQ1およびQ2から電流が供給される。このMOSトランジスタQ1およびQ2は、ミラー比1のカレントミラー回路を構成し、同じ大きさの電流I1(=IA)を供給する。したがって、バイポーラトランジスタQB1およびQB2をそれぞれ流れる電流Iqb1およびIb2は、電流I1(=IA)に等しくなる。バイポーラトランジスタQB1およびQB2のエミッタ面積A1およびA2の比がN:1、すなわち、A1=N・A2と設定すると、上式(4)は、次式(5)に変形することができる。
VBE2−VBE1=Vt・ln(N)…(5)
ノードND2の電圧レベルは、バイポーラトランジスタQB2のベース/エミッタ間電圧、すなわち、バンドギャップ電圧に等しく、VBE2である。一方、バイポーラトランジスタQB1も、そのベース−エミッタ間電圧が、バンドギャップ電圧VB1に等しい。したがって、抵抗素子Rの抵抗値をRとすると、抵抗素子Rを流れる電流Irは、次式(6)で表わされる。
ノードND2の電圧レベルは、バイポーラトランジスタQB2のベース/エミッタ間電圧、すなわち、バンドギャップ電圧に等しく、VBE2である。一方、バイポーラトランジスタQB1も、そのベース−エミッタ間電圧が、バンドギャップ電圧VB1に等しい。したがって、抵抗素子Rの抵抗値をRとすると、抵抗素子Rを流れる電流Irは、次式(6)で表わされる。
Ir=(VBE2−VBE1)/R
=Vt・ln(N)/R…(6)
この抵抗素子Rを流れる電流Irは、MOSトランジスタQ1から供給される電流I1に等しいため、次式(7)が得られる。
=Vt・ln(N)/R…(6)
この抵抗素子Rを流れる電流Irは、MOSトランジスタQ1から供給される電流I1に等しいため、次式(7)が得られる。
Ir=I1=Vt・ln(N)/R…(7)
上式(7)に示されるように、電流I1には、外部電源電圧VPPの項は含まれていないため、電流I1は、外部電源電圧VPPに依存しない一定の大きさの定電流となる。
上式(7)に示されるように、電流I1には、外部電源電圧VPPの項は含まれていないため、電流I1は、外部電源電圧VPPに依存しない一定の大きさの定電流となる。
MOSトランジスタQ3は、MOSトランジスタQ1とミラー比1のカレントミラー回路を構成し、このMOSトランジスタQ1およびQ2を流れる電流I1と同じ大きさの電流I1を流す。
MOSトランジスタQ4は、この定電流I1を流すようにそのゲート電圧が設定され、応じて、外部電源電圧VPPに依存しない一定の電圧BIAS_VPPを生成する。後に詳細に説明するように、この基準電圧BIAS_VPPをゲートに受けるMOSトランジスタが、MOSトランジスタQ4とカレントミラー回路を構成し、定電流I1のミラー電流を流す。
基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_intVPPが、図2に示す電流セレクタ22に供給されても、電流セレクタ22においては、これらの基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_intVPPにそれぞれ従って内部で電流を生成し、所定の演算処理を生成した電流に対して実行して、電流選択を行なう。従って、定電流発生回路20および21は、一定の電圧レベルの基準電圧を生成しているものの、これらの基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_intVPPは定電流に基づいて生成されており、以下の説明においても、回路20および21については、「定電流発生回路」の名称を用いる。
この図4に示す定電流発生回路20および21の構成においては、電源ノードND0の電圧は、MOSトランジスタQ1、Q2およびQ3各々のしきい値電圧の絶対値VthpとバイポーラトランジスタQB2のバンドギャップ電圧VBE2の和よりも高い電圧レベルのときに、安定に、各トランジスタが電流を供給する。電源ノードND0の電圧VPP(またはintVPP)の電圧レベルが、所定値(Vthp+VBE2)よりも低い場合には、この定電流発生回路20および21は、電流供給動作が停止する。
この図4に示すようなバンドギャップリファレンス型の基準電圧発生回路(定電流発生回路)を利用することにより、電源電圧VPPおよびintVPPに対する依存性の小さな基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_intVPPを生成することができる。
外部電源電圧VPPが高くなった場合、バイポーラトランジスタQB1およびQB2を流れる電流IAにおいてコレクタ電圧依存性が現れ、従って電源電圧VPPに対する依存性が生じ、定電流IAが増大する可能性があるものの、バンドギャップリファレンス型基準電圧発生回路においては、生成される基準電圧の電源電圧依存性は充分小さく、広い電源電圧レベルにわたってほぼ一定の大きさの基準電圧を生成することができる。
基準電圧BIAS_VPPにおいても、この定電流I1を介して電源電圧への依存性が現われ、その電圧レベルが上昇する可能性がある場合においても、安定動作時においては、電圧レベルが一定な内部電圧intVPPを用いて定電流を生成して、電源電圧依存性の小さな基準電圧BIAS_intVPPを生成する。この基準電圧BIAS_intVPPをリングオシレータ24および25に対するバイアス電圧発生用基準電圧として利用して、リングオシレータの発振周波数の電源電圧依存性をなくす。
温度依存性については、前述の式(6)の係数Vtにより、温度依存性が生じるものの、抵抗素子Rの抵抗値が、温度係数を有していることにより、定電流I1およびI2の温度依存性を低減することができる。
図5は、図2に示す電流セレクタ22の構成の一例を示す図である。図5において、電流セレクタ22は、第2定電流発生回路21からの基準電圧BIAS_intVPPに従って定電流I2を生成する第1電流ブランチ22Aと、第1定電流発生回路20からの基準電圧BIAS_VPPに従って定電流I1を生成する第2電流ブランチ22Bと、これらの電流ブランチ22Aおよび22Bの生成する電流I2およびI1から、所定の演算式(I1−I2)+I2に従って定電流を生成し、さらに電流/電圧変換によりバイアス電圧BIASVCOを生成する最終段電流ブランチ22Cを含む。
第1電流ブランチ22Aは、内部ノードND11と内部ノードND12の間に接続され、かつそのゲートが内部ノードND12に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ13と、内部ノードND12と接地ノードの間に接続されかつそのゲートに基準電圧BIAS_intVPPを受けるNチャネルMOSトランジスタQ12と、内部ノードND11およびND13の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND12に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ14を含む。
MOSトランジスタQ13およびQ14は、ミラー比1のカレントミラー回路を構成し、同じ大きさの電流を流す。MOSトランジスタQ12は、図4に示す第2定電流発生回路21のMOSトランジスタQ4とカレントミラー回路を構成し、MOSトランジスタQ2を介して流れる電流のミラー電流を、この基準電圧BIAS_intvppに従って生成する。この電流I2は、MOSトランジスタQ13から供給され、MOSトランジスタQ13を介して流れる電流I2のミラー電流である。また、電流ブランチ22AのMOSトランジスタQ14から、基準電圧BIAS_intVPPに応じた電流I2が内部ノードND13に供給される。
第2電流ブランチ22Bは、内部ノードND11およびND13の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND13に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ13と、内部ノードND13と接地ノードの間に接続されかつそのゲートに図2に示す第1定電流発生回路20からの基準電圧BIAS_VPPを受けるNチャネルMOSトランジスタQ15を含む。
MOSトランジスタQ15は、図4に示す第1定電流発生回路20のMOSトランジスタQ4とカレントミラー回路を構成し、基準電圧BIAS_VPPに従って電流I1を流す。MOSトランジスタQ15へは、MOSトランジスタQ14およびQ16から供給される電流が流れる。MOSトランジスタQ15を介して流れる電流が、電流I1であり、したがって、MOSトランジスタQ16には、電流I1−I2の大きさの電流が流れる。この第2電流ブランチ22Bにより、基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_intVPPに応じた電流I1およびI2の減算が行なわれる。
最終段電流ブランチ22Cは、内部ノードND11およびND14の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND13に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ17と、内部ノードND11およびND14の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND12に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ18と、内部ノードND14と接地ノードの間に接続されかつそのゲートが、内部ノードND14に接続されるNチャネルMOSトランジスタQ19を含む。
MOSトランジスタQ17は、MOSトランジスタQ16とミラー比1のカレントミラー回路を構成し、MOSトランジスタQ18は、MOSトランジスタQ13とミラー比1のカレントミラー回路を構成する。したがって、MOSトランジスタQ17およびQ18には、それぞれ、電流(I1−I2)およびI2の大きさの電流が流れる。これらのMOSトランジスタQ17およびQ18を流れる電流が、共通に、MOSトランジスタQ19へ供給される。したがって、MOSトランジスタQ19を流れる電流Ioutは、(I1−I2)+I2の大きさの電流となる。
MOSトランジスタQ19はゲートおよびドレインが相互接続されており、電流/電圧変換機能を有し、そのゲートに、リングオシレータに対するバイアス電圧BIASVCOを生成する。
この式(I1−I2)+I2に従って、電流選択(バイアス電圧BIASVCOの生成)を行なうことにより、電源投入時および内部電圧intVPPのバンプ時においても、安定に、連続して、一定の大きさの定電流(バイアス電圧BIASVCO)を生成することができる(I1=I2)。
この電流セレクタ22は、さらに、内部リセット信号intIRPVPPを、インバータIV2を介してゲートに受けて、電源ノードND10を内部ノードND11に接続するPチャネルMOSトランジスタQ11を備える。内部リセット信号intIRPVPPは、初期化動作時、Lレベルであり、インバータIV2の出力信号に従ってMOSトランジスタQ11は、非導通状態になり、電流セレクタ22の回路動作は停止される。
リセット解除時(初期化動作完了時)、内部リセット信号intIRPVPPがHレベルとなり、応じて、インバータIV2の出力信号がLレベルとなり、MOSトランジスタQ11が導通し、内部ノードND11が電源ノードND10に結合され、電流セレクタ22が、電流選択動作を行なう。
図6は、この図5に示す電流セレクタ22の動作を示す電流波形図である。以下、図6を参照して、この図5に示す電流セレクタ22の動作について説明する。
電源投入時または内部電源バンプ時において、外部電源電圧VPPが安定化すると、内部リセット信号intIPRVPPがHレベルとされて、回路動作が開始される。この状態において、図2に示す電源回路13におけるチャージャポンプ動作はまだ不十分であり、内部電圧intVPPは、外部電源電圧VPP以下の電圧レベルである。この状態において、第2定電流発生回路21は、回路動作が停止しているかまたは不安定状態であり、生成される基準電圧BIASintVPPの電圧レベルは、接地電圧レベルまたは不安定な電圧レベルであり、図5に示す第1電流ブランチ22Aからの電流I2は、ほとんど0かまたは極めて少ない不安定な状態である。また、最終段電流ブランチ22CのMOSトランジスタQ18からの電流もほぼ0である。
リセット解除後においては、外部電源電圧VPPが安定に供給されているため、第1定電流発生回路20は、安定に動作し、所定の電圧レベルの基準電圧BIAS_VPPを生成する。したがって、第2電流ブランチ22Bから、MOSトランジスタQ16を介して、基準電圧BIAS_VPPをゲートに受けるMOSトランジスタQ15を流れる電流I1にほぼ等しい大きさの電流が流れる。したがって、MOSトランジスタQ19を介して流れる電流Ioutも、電流I1に等しくなる。
なお、図6において、電源投入時または内部電源バンプ時において、第2基準電流発生回路21の生成する基準電圧BIAS_intVPPを生成する定電流I1が、ほぼ0の状態を一例として示す。また、電流I1、I2およびIoutは、大きさが異なるように示されるが、これは、生成電流を明確に示すためであり、これらの電流I1、I2およびIoutは、生成時、実質的に同じ電流の大きさである。
一方、電源回路13が安定動作して内部電圧intVPPが安定に生成される状態となると、外部電源電圧VPPは、内部電圧intVPPよりも低い電圧レベルとなる。この状態においては、第2定電流発生回路21から安定に、基準電圧BIAS_intVPPが生成され、応じて、図5に示すMOSトランジスタQ12を介して一定の大きさの電流I2が流れ、そのミラー電流がMOSトランジスタQ14を介して流れる。MOSトランジスタQ15は、基準電圧BIAS_VPPに従って電流I1を流す。従って、第2電流ブランチ22Bにおいて、MOSトランジスタQ16により、電流I1およびI2の減算が行なわれ、そのミラー電流が、MOSトランジスタQ17を介して流れる。安定状態においては、I1=I2であり、MOSトランジスタQ16を流れる電流は実質的に0である。
最終段電流ブランチ22Cにおいて、MOSトランジスタQ18を介して電流I2が流れる。したがって、MOSトランジスタQ19において、電流の加算(I1−I2)+I2が行なわれる。MOSトランジスタQ17を介して流れる電流I1−I2は実質的に0であり、出力電流Ioutは、MOSトランジスタQ18を介して与えられる電流I2に等しい電流レベルとなる。この電流Ioutに応じた大きさのバイアス電圧BIASVCOが生成され、出力電流Ioutは、電源投入時または内部電源バンプ時と安定化時において、同一の大きさの電流であり、応じて、バイアス電圧BIASVCOも、常時同じ大きさの電圧レベルとなる。電流ブランチを用いて電流の加減算を行なっており、正確に定電流I1およびI2のミラー電流を生成して演算を行って安定な定電流を選択することができる。
このバイアス電圧BIASVCOに従って、リングオシレータの動作電流が規定され、したがってリングオシレータにおいては、連続的に、所定の大きさの電流を供給することができ、電源投入時および内部電源バンプ時においても、安定にリングオシレータにおいて発振動作を行なわせて、クロック信号を生成することができる。
また、演算式に従って定電流を選択しており、内部電圧intVPPが過渡状態の電圧レベルにあっても、制御信号により電流(基準電圧)を選択していないため、制御信号により選択されれる基準電圧が頻繁に切換わるチャタリングの問題が生じるのを防止することができ、安定にリングオシレータへバイアス電圧を供給することができる。
図7は、図2に示すVCO用バイアス電圧発生回路23と第1VCOリングオシレータ24の構成の一例を示す図である。図7において、VCO用バイアス電圧発生回路23は、電源ノードND15と内部ノードND16の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND16に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ21と、電源ノードND15と内部ノードND17の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND16に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ22と、内部ノードND16と接地ノードとの間に接続されかつそのゲートにバイアス電圧BIASVCOを受けるNチャネルMOSトランジスタQ23と、内部ノードND17と接地ノードの間に接続されかつそのゲートが内部ノードND17に接続されるNチャネルMOSトランジスタQ24を含む。
このVCO用バイアス電圧発生回路23の構成において、MOSトランジスタ21およびQ22がミラー比1のカレントミラー回路を構成する。MOSトランジスタQ23が、図5に示すMOSトランジスタQ19とカレントミラー回路を構成し、バイアス電圧BIASVCOに従って電流セレクタ22の出力電流Ioutに対応する電流Iを流す。この電流Iは、MOSトランジスタQ21から供給され、MOSトランジスタQ21を流れる電流のミラー電流がMOSトランジスタQ22を介して流れて、MOSトランジスタQ24へ供給される。MOSトランジスタQ24は、そのゲートおよびドレインが相互接続されており、電流/電圧変換機能により、電流Iに応じたバイアス電圧BIASNを生成する。また、MOSトランジスタQ19が、そのゲートおよびドレインが相互接続されており、電流/電圧変換により、そのゲートからバイアス電圧BIASPを出力する。
第1のVCO型リングオシレータ24は、リング状に接続される奇数段(図7では3段)のインバータIV10−IV12と、これらのインバータIV10、IV11およびIV12のそれぞれのハイ側電源ノードと電源ノードND15の間に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ25、Q26およびQ27と、インバータIV10、IV11およびIV12それぞれのロウ側電源ノードと接地ノードの間に接続されるNチャネルMOSトランジスタQ28、Q29およびQ30を含む。
インバータIV10−IV12は、それぞれ、インバータのハイ側電源ノードに接続されるPチャネルMOSトランジスタPQと、インバータのロー側電源ノードに接続されるNチャネルMOSトランジスタNQを含むCMOSインバータである。
MOSトランジスタQ25−Q27のゲートは共通にMOSトランジスタQ21およびQ22のゲートに接続される。MOSトランジスタQ28−Q30のゲートが、MOSトランジスタQ24のゲートに接続される。これらのMOSトランジスタQ25−Q27は、それぞれ、MOSトランジスタQ21と、ミラー比1のカレントミラー回路を構成し、また、MOSトランジスタQ28−Q30も、各々、MOSトランジスタQ24とミラー比1のカレントミラー回路を構成する。
したがって、インバータIV10−IV12には、それぞれ、動作電流として、電流Iが流れる。これらのバイアス電圧BIASPおよびBIASNは、外部電源電圧VPPおよび内部電圧intVPPの状態にかかわらず、一定の電圧レベルであり、従って、電流セレクタ22の出力電流Ioutに応じた電流が、リングオシレータ24のインバータIV10、IV11およびIV2それぞれに供給され、VCO型リングオシレータ24において、電源投入時または内部電源バンプ時において、一定の動作電流Iにより、その発振周波数が規定され、連続して安定に発振動作を行なうことができる。
図8は、図2に示す第2VCO型リングオシレータ25の構成の一例を示す図である。図8においては、また、第2VCO型リングオシレータ25に対しバイアス電圧BIASPおよびBIASNを与えるVCO用バイアス電圧発生回路23の構成を併せて示す。このバイアス電圧発生回路23の構成は、図7に示すバイアス電圧発生回路23の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図8において、第2VCO型リングオシレータ25は、奇数段(図8においては3段)のリング状に接続されるインバータIV15−IV17と、インバータIV15−IV17のハイ側電源ノードと電源ノードND15の間にそれぞれ接続されるPチャネルMOSトランジスタQ31−Q33と、インバータIV15−IV17のロウ側電源ノードと接地ノードの間にそれぞれ接続されるNチャネルMOSトランジスタQ34−Q36を含む。
インバータIV15−IV17の各々は、インバータのハイ側電源ノードに接続されるPチャネルMOSトランジスタPQと、インバータのロー側電源ノードに接続されるNチャネルMOSトランジスタNQとを含む。
MOSトランジスタQ31−Q33のゲートには、VCO用バイアス電圧発生回路23からのバイアス電圧BIASPが与えられ、MOSトランジスタQ34−Q36のゲートには、バイアス電圧BIASNが共通に与えられる。
これらのMOSトランジスタQ31−Q33は、VCOバイアス電圧発生回路23のMOSトランジスタQ22と同じサイズ(チャネル幅とチャネル長の比)を有し、MOSトランジスタQ21と、ミラー比1のカレントミラー回路を構成する。また、NチャネルMOSトランジスタQ34−Q36の各々も、MOSトランジスタQ24と、ミラー比1のカレントミラー回路を構成する。したがって、これらのMOSトランジスタQ31−Q33は、バイアス電圧BIASPに従って、それぞれMOSトランジスタQ22を介して流れる電流Iと同じ大きさの電流を流す。同様、MOSトランジスタQ34−Q36も、バイアス電圧BIASNに従って、MOSトランジスタQ24が流す電流Iと同じ大きさの電流を流す。
第2VCO型リングオシレータ25は、さらに、インバータIV17の出力信号の振幅VDDを、振幅VPPの出力信号に変換するレベル変換器35と、レベル変換器35の出力信号を反転しかつバッファ処理を行なって、大きな電流駆動力を有するクロック信号CLK_CPを生成するインバータバッファIB1を含む。
レベル変換器35は、ゲートおよびドレインが交差結合されるPチャネルMOSトランジスタPT1およびPT2と、インバータIV17の出力信号がHレベルのとき導通し、MOSトランジスタPT2のゲートを接地ノードに結合するNチャネルMOSトランジスタNT1と、インバータIV17の出力信号をインバータIV18を介してゲートに受け、導通時、MOSトランジスタPT1のゲートを接地ノードに結合するNチャネルMOSトランジスタNT2を含む。
インバータバッファIB1は、PチャネルMOSトランジスタPT3およびNチャネルMOSトランジスタNT3を含むCMOSインバータの構成を備える。インバータバッファIB1により、クロック信号CLK_CPの電流駆動力を大きくし、電源回路13おいて含まれるチャージポンプ用のキャパシタの電位を高速で変化させる。
これらのレベル変換器35およびインバータバッファIB1は、外部電源電圧VPPを電源ノードND20を介して受ける。インバータIV17の出力信号がHレベルのときに、MOSトランジスタNT1が導通し、PチャネルMOSトランジスタPT2のゲート電位を接地電圧レベルに立下げる。応じて、MOSトランジスタPT2の充電動作により、MOSトランジスタPT1のゲート電圧が上昇し、MOSトランジスタPT2のゲート電位が高速で接地電圧レベルに駆動される。このとき、このレベル変換器35の出力ノードの電圧レベルは、外部電源電圧VPPレベルとなり、MOSトランジスタPT1が、完全に非導通状態となる。
逆に、インバータIV17の出力信号がLレベルのときには、MOSトランジスタNT2が導通し、MOSトランジスタPT1のゲート電圧を、接地電圧レベルに低下させる。応じて、MOSトランジスタPT2のゲート電位がMOSトランジスタPT1の充電動作により上昇し、MOSトランジスタ1のゲートが高速で接地電圧レベルに駆動される。応じて、MOSトランジスタPT2は、そのゲート電位が外部電源電圧VPPレベルとなり、非導通状態となる。
この図8に示すように、第2VCO型リングオシレータ25においては、外部電源電圧VDDを受けるインバータIV15−IV17により発振動作を行なってクロック信号を生成し、インバータIV17からの出力信号を、レベル変換器35を用いてレベル変換する。また、発振器を構成するインバータIV−IV17の信号の振幅は、外部電源電圧VDDレベルであり、振幅を小さくして、消費電流を低減する。
このインバータバッファIB1から出力されるクロック信号CLK_CPの位相は、インバータIV17から出力されるクロック信号の位相と逆である。インバータIV17の出力信号とインバータバッファIB1の出力信号の位相を同じとする場合には、レベル変換器35とインバータバッファIV1の間に、さらに、電源電圧VPPを動作電源電圧として受けるインバータが設けられてもよく、また、このインバータバッファIB1が、レベル変換器35のPチャネルMOSトランジスタPT2のゲート電圧を、その入力信号として受けるように接続されてもよい。
図9は、図1および図2に示すリセット回路14の構成の一例を示す図である。図9において、リセット回路14は、電源ノードND20と内部ノードND22の間に接続されかつそのゲートが接地ノードに接続されるPチャネルMOSトランジスタ40と、内部ノードND22と接地ノードの間に接続されかつそのゲートに外部からのリセット信号IRP_VDDを受けるNチャネルMOSトランジスタ41と、外部電源電圧VPPを動作電源として受け、外部から与えられるリセット信号IRP_VPPを反転するインバータ42と、ノードND22上の電圧とインバータ42の出力ノードND24上の電圧を受けるNOR回路43を含む。
リセット信号IRP_VDDは、電圧VDDの振幅を有し、リセット信号IRP_VPPは、振幅VPPの信号であり、それぞれ電圧VDDおよびVPPを受ける回路のリセットを行なう。
NOR回路43は、外部電源電圧VPPを動作電源電圧として受け、ノードND22およびND24の電圧レベルに従って、内部リセット信号intIRPVPPを生成する。この内部リセット信号intIRPVPPは、図2に示すように、電流セレクタ22、VCO用バイアス電圧発生回路23、第2VCO型リングオシレータ25および電源回路13へ与えられ、リセット時、回路動作を停止させる。
なお、図7および図8に示すVCO用バイアス電圧発生回路23および第2VCO型リングオシレータ25に対しては、内部リセット信号intIRPVPPが与えられる経路は示していない。リセットのためには、単に、VCO用バイアス電圧発生回路23において、内部リセット信号intIRPVPPがLレベルのときに、MOSトランジスタQ21およびQ22のゲートを電源ノードND15に結合するPチャネルMOSトランジスタが設けられればよい。
第2VCO型リングオシレータ25に対しても、上述のVCOバイアス電圧発生回路23のMOSトランジスタQ21およびQ22のゲートが、リセット時に電源ノードND15に結合する構成を利用することにより、バイアス電圧BIASPが、電源ノードND15の電圧レベルに等しくなり、リセットを行なうことができる。このとき、バイアス電圧BIASNを出力するノードも、この内部リセット信号intIRPVPPに従って接地ノードに接続されてもよい。
レベル変換回路35およびインバータバッファIB1については、単に、それぞれの電源ノードND20に対し、内部リセット信号intIRPVPPに従って選択的に導通する電流源トランジスタ(PチャネルMOSトランジスタ)が設けられればよい。
図10は、図9に示すリセット回路14の入出力信号の論理を一覧して示す図である。以下、図10を参照して、図9に示すリセット回路14の動作について説明する。
リセット解除時においては、外部からのリセット信号IRP_VDDおよびIRP_VPPが共に論理“1”(Hレベル)に設定される。この場合、MOSトランジスタ41が導通し、ノードND22が接地電圧レベルとなる(MOSトランジスタ40は、ゲートが接地ノードに結合され、プルアップ抵抗素子として機能する)。インバータ42の出力ノードND24の電圧レベルが、接地電圧レベルとなる。したがって、このNOR回路43の入力経路PATHAおよびPATHBが共にLレベル(電圧レベル)となり、内部リセット信号intIRPVPPが、論理“1”(Hレベル)となる。したがって、たとえば、図4および図5に示すように、設定用トランジスタQ5およびQ6およびQ11が導通し、これらの定電流発生回路20および21、および電流セレクタ22が外部電源電圧VPPを動作電源電圧として受けて動作する。
外部電源電圧VDDを使用する回路のリセットを行なう場合には、外部からのリセット信号IRP_VDDが論理“0”(Lレベル)に設定される。外部電源電圧VPPが安定に供給されている場合には、外部からのリセット信号IRP_VPPは、論理“1”である。この状態においては、MOSトランジスタ41が、非導通状態であり、ノードND22の電圧レベルが、外部電源電圧VPPレベルとなり、応じて、NOR回路43からの内部リセット信号intIRPVPPが、論理“0”となり、外部電源電圧VPPを使用する回路に対しても、確実にリセットが行なわれる。
一方、外部電源電圧VDDが安定に供給され、外部電源電圧VPPが安定に供給されていない場合には、リセット信号IRP_VDDが論理“1”であり、外部からのリセット信号IRP_VPPが論理“0”となる。この状態においては、MOSトランジスタ41が導通状態であり、ノードND22は、接地電圧レベルに維持される。一方、インバータ42の出力ノードND24の電圧レベルが、外部電源電圧VPPレベルとなり、応じて、NOR回路43の出力する内部リセット信号intIRPVPPが、論理“0”(Lレベル)となる。このとき、外部電源電圧VPPが全く供給されていない場合には、NOR回路43からの内部リセット信号intIRPVPPも、Lレベルとなる(NOR回路43は、動作しない状態である)。
一方、外部からのリセット信号IRP_VDDおよびIRP_VPPが共に論理“0”のとき、ノードND22およびノードND24の電圧レベルは共に、外部電源電圧VPPレベルとなり、NOR回路43からの内部リセット信号intIRPVPPが、論理“0”(Lレベル)に設定される。この場合、外部電源電圧VPPの供給が停止されている場合でも、同様、内部リセット信号intIRPVDDは、論理“0”となる。
したがって、外部からの電源電圧VDDおよび外部電源電圧VPPの供給/遮断の状態に係らず、リセット信号IRP_VDDおよびIRP_VPPに従って、確実に、外部電源電圧VPPを電源電圧として動作する回路群を、リセットすることができ、回路誤動作を防止することができる。
すなわち、電源電圧VDDを使用する回路に対するリセット経路PATHAおよび外部電源電圧VPPを使用する回路に対するリセット経路PATHBのOR論理に従って内部リセット信号intIRPVPPを生成しており、外部電源電圧VDDおよびVPPの供給/非供給状態に係らず、リセット信号intIRPVPPをリセット状態に設定することができ、外部電源電圧VPPを電源電圧として利用する回路群を、確実に、リセット状態に維持することができる。
この外部からのリセット信号IRP_VDDおよびIRP_VPPは、マイクロコンピュータから電源電圧VDDおよびVPPの供給/非供給に応じて与えられる。パワーダウンモードなどにより、電源電圧VDD使用時、内部回路動作を停止させる場合またはシステムリセット時、または電源投入時において、これらのリセット信号IRP_VDDおよびIRP_VPPが与えられる。
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、演算式に従って、予測電源電圧それぞれに従って生成される基準電流を選択して、この選択された基準電流に基づいて、リングオシレータ動作用のバイアス電圧を生成している。したがって、電源投入時または内部電源バンプ時においても、安定に連続的に、リングオシレータに動作電流を規定するバイアス電圧を与えることができ、安定にリングオシレータを発振動作させることができる。
また、2種類の外部電源電圧VDDおよびVPPそれぞれに対するリセット信号に従って、電源電圧VPP系回路に対する内部リセット信号をそのOR論理に従って生成しており、外部電源電圧VDDおよび外部電源電圧VPPの供給状態にかかわらず、確実に外部電源電圧VPPが供給される回路部を確実にリセットすることができ、回路誤動作を防止することができる。
[実施の形態2]
図11は、この発明の実施の形態2に従うオシレータ12の構成を概略的に示す図である。図11に示すオシレータ12の構成は、図2に示すオシレータ12と以下の点でその構成が異なる。すなわち、外部電源電圧VPPを動作電源として受ける第1定電流発生回路50が、2種類の基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_VPP2を生成する。
図11は、この発明の実施の形態2に従うオシレータ12の構成を概略的に示す図である。図11に示すオシレータ12の構成は、図2に示すオシレータ12と以下の点でその構成が異なる。すなわち、外部電源電圧VPPを動作電源として受ける第1定電流発生回路50が、2種類の基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_VPP2を生成する。
電流セレクタ52は、第1定電流発生回路50からの基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_VPP2と第2定電流発生回路21からの基準電圧BIAS_intVPPとを受け、所定の演算式に従って演算処理を施して、これらの定電流発生回路50および21の生成する定電流(基準電圧)の一方に応じた大きさの電流を生成し、この生成した電流に応じたバイアス電圧BIASVCOを生成する。
図11に示すオシレータ12の他の構成は、図2に示すオシレータ12の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図11に示すオシレータ12の構成においては、基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_intVPPをソースカップルドロジックと同様に接続されるMOSトランジスタのゲートに受け、これらMOSトランジスタの共通ソースに接続される電流源トランジスタの駆動電流を、基準電圧BIAS_VPP2で規定する。すなわち、基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_intVPPのうちの高い方の電圧レベルの基準電圧に従って、バイアス電圧BIASVCOが生成される(外部電源電圧VPPが供給されているとき)。
図12は、図11に示す第1定電流発生回路50の構成の一例を示す図である。この図12に示す第1定電流発生回路50は、図4に示す第1定電流発生回路20の構成と以下の点でその構成が異なる。すなわち、MOSトランジスタQ1とカレントミラー回路を構成するPチャネルMOSトランジスタQ40と、MOSトランジスタQ40からの電流I3を受けるNチャネルMOSトランジスタQ41がさらに設けられる。
MOSトランジスタQ41は、ゲートおよびドレインが相互接続され、供給された電流I3に従って、そのゲート/ドレインに基準電圧BIAS_VPP2を生成する。MOSトランジスタQ40の供給する電流I3の電流I1に対するミラー比は、1以上2未満の値に設定される。したがって、MOSトランジスタQ40が流す電流I3は、MOSトランジスタQ3が流す電流I1以上の大きさでありかつ2倍未満の大きさの電流である。
図12に示す第1定電流発生回路50の他の構成は、図4に示す第1定電流発生回路20の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。また、第2定電流発生回路21の構成は、先の図4に示す第2定電流発生回路(21)の構成と同じである。
図13は、図11に示す電流セレクタ52の構成を示す図である。図13において、電流セレクタ52は、電源ノードND30と内部ノードND32の間に接続され、かつそのゲートにインバータIV20を介して内部リセット信号intIRPVPPを受けるPチャネルMOSトランジスタQ51と、内部ノードND32と内部ノードND34の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND34に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ55と、内部ノードND34と内部ノードND36の間に接続されかつそのゲートに基準電圧BIAS_VPPを受けるNチャネルMOSトランジスタQ53と、内部ノードND34およびND36の間に接続されかつそのゲートに基準電圧BIAS_intVPPを受けるNチャネルMOSトランジスタQ54と、内部ノードND36と接地ノードの間に接続されかつそのゲートに基準電圧BIAS_VPP2を受けるNチャネルMOSトランジスタQ52と、内部ノードND32およびND38の間に接続されそのゲートが内部ノードND34に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ56と、内部ノードND38と接地ノードの間に接続されかつそのゲートが内部ノードND38に接続されるNチャネルMOSトランジスタQ57を含む。このMOSトランジスタQ57のゲートに、バイアス電圧BIASVCOが生成される。
この図13に示す電流セレクタ52の構成において、MOSトランジスタQ53およびQ54がソースが共通に内部ノードND36に接続される。MOSトランジスタQ52は、その駆動電流I3が、次式の関係を満たすように、そのゲートに印加される基準電圧BIAS_VPP2の電圧レベルが設定される。
I1≦I3<I1+I2
また、安定動作時に、次式の関係を満たすように、基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_intVPPの電圧レベルとMOSトランジスタQ53およびQ54のしきい値電圧Vth(Q53)およびVth(Q50)が設定される。
また、安定動作時に、次式の関係を満たすように、基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_intVPPの電圧レベルとMOSトランジスタQ53およびQ54のしきい値電圧Vth(Q53)およびVth(Q50)が設定される。
BIAS_VPP≦Vth(Q53)+V(ND36)、
Vth(Q54)+V(ND36)≦BIAS_intVPP、
I1=I2.
ここで、V(ND36)は、共通ソースノードND36の電圧を示す。
Vth(Q54)+V(ND36)≦BIAS_intVPP、
I1=I2.
ここで、V(ND36)は、共通ソースノードND36の電圧を示す。
従って、基準電圧BIAS_intVPPは、安定動作時、基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_VPP2よりも高い電圧レベルである。第2定電流発生回路21の基準電圧生成用のMOSトランジスタQ4のサイズ(チャネル幅とチャネル長との比)を、基準電圧BIAS_VPPを生成するMOSトランジスタQ4のサイズよりも小さくすることにより、同じ大きさの電流に対して基準電圧BIAS_intVPPの電圧レベルを、他の基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_VPP2よりも高くすることができる(この構成については、後に説明する)。
図14は、図13に示す電流セレクタ52の共通ソースノードND36の電圧と各基準電圧の関係を示す図である。以下、図14を参照して、この図13に示す電流セレクタ52の動作について説明する。
電源投入時または内部電源バンプ時において、外部電源電圧VPPが、内部電圧intVPP以上の電圧レベルのとき、図12に示す第1定電流発生回路50は、外部電源電圧VPPが供給されている状態において、動作し、基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_VPP2を生成する。基準電圧BIAS_VPPは、基準電圧BIAS_VPP2よりも低い電圧レベルである。第2定電流発生回路21は、不安定状態または動作停止状態であり、電流I2は、ほぼ0である。
この状態において、MOSトランジスタQ52は、基準電圧BIAS_VPP2に従って、電流I3を接地ノードへ放電することができる。基準電圧BIAS_intVPPが、発生されていないかまたは不安的な状態であり、ほぼ接地電圧レベルであり、MOSトランジスタQ54のゲート−ソース間電圧ΔVが、そのしきい値電圧Vth(Q54)以下であり、オフ状態にある。一方、MOSトランジスタQ53は、基準電圧BIAS_VPPをゲートに受けて、カレントミラー動作により、電流I1を流す。MOSトランジスタQ52が駆動可能な電流I3は、MOSトランジスタQ53が供給する電流I1以上の電圧レベルであり、共通ソースノードND36の電圧レベルは、ほぼ接地電圧レベルとなる。ここで、基準電圧BIAS_VPPは、MOSトランジスタQ53のしきい値電圧Vth(Q53)よりも高い電圧レベルである。
このMOSトランジスタQ53が駆動する電流I1は、MOSトランジスタQ55から供給される。このMOSトランジスタQ55の供給する電流に従って、MOSトランジスタQ56が、ミラー電流I2+I1=I1を生成する。応じて、MOSトランジスタQ57が生成するバイアス電圧BIASVCOは、電流I1に応じた電圧レベルとなる。
一方、安定動作時においては、第2定電流発生回路21から基準電圧BIAS_intVPPが生成される。この状態において、基準電圧BIAS_intVPPは、基準電圧BIAS_VPP2およびBIAS_VPPよりも高い電圧レベルである。MOSトランジスタQ54のゲート−ソース間電圧ΔVが、そのしきい値電圧Vth(Q54)も高くなり、MOSトランジスタQ54が電流I2を流す。MOSトランジスタQ53およびQ54が共にオン状態のとき、これらの電流I1およびI2が、MOSトランジスタQ52へ供給される。電流I3は、これらの合成電流I1+I2よりも小さいため、共通ソースノードND36の電圧レベルが上昇する。
この共通ソースノードND36の電圧レベルが上昇して、MOSトランジスタQ53のゲート−ソース間電圧ΔVが、そのしきい値電圧Vth(Q53)よりも低くなると、MOSトランジスタQ53は、オフ状態となる。一方、MOSトランジスタQ54は、この状態においても、ゲート−ソース間電圧ΔVが、そのしきい値電圧Vth(Q54)よりも大きく、電流I2を流す。したがって、この場合、MOSトランジスタQ56の生成するミラー電流I2+I1が、過渡状態のときに、MOSトランジスタQ53およびQ54に流す電流により上昇するものの、安定時には、出力電流Ioutは、電流I2に等しくなる。従って、MOSトランジスタQ53およびQ54のソースの共通結合により、ソースカップルドロジックと同様に、安定な電源により生成される定電流を選択することができる。
図15は、この図13に示す電流セレクタ52の動作時の出力電流とを示す電流波形を示す図である。図15においては、電流I1およびI2と出力電流Ioutを示す。
また、電源投入時または内部電源バンプ時または内部電源遮断時においては、MOSトランジスタQ53のみがオン状態(導通状態)となり、出力電流Ioutとして、MOSトランジスタQ53の駆動する電流I1にほぼ等しい大きさの電流が流れる。
この外部電源電圧VPPに従って、内部電圧intVPPが生成されるとき、過渡時においてMOSトランジスタQ53およびQ5がともに導通状態となったときに、出力電流Ioutは、電流I1とI2の和であり、その大きさが上昇する。安定時においては、MOSトランジスタQ54のみが導通状態となり、MOSトランジスタQ55が、電流I2を供給するため、出力電流Ioutは、電流I2に等しくなる。
すなわち、安定時において、共通ソースノードND36の電位が上昇し、その電圧レベルが次式で満たされる電圧レベルとなると、自動的に、MOSトランジスタQ53のみがオフ状態となり、MOSトランジスタQ54により、基準電圧BIAS_intVPPに応じた電流I2が流れる。
BIAS_VPP−V(ND36)<Vth(Q53)、かつ
BIAS_intVPP−V(ND36)>Vth(Q54)
したがって、電源投入時または内部電源バンプ時または内部電源遮断時においては、I2は、0となり、出力電流Ioutとして、電流I1が出力される。安定動作時においては、このMOSトランジスタQ53がオフ状態となり、電流I1=0となり、出力電流Ioutは、I2に等しくなる。電流I1およびI2が共に変化する過度状態においては、出力電流Ioutとして、I2+I1の合成電流が出力される。
BIAS_intVPP−V(ND36)>Vth(Q54)
したがって、電源投入時または内部電源バンプ時または内部電源遮断時においては、I2は、0となり、出力電流Ioutとして、電流I1が出力される。安定動作時においては、このMOSトランジスタQ53がオフ状態となり、電流I1=0となり、出力電流Ioutは、I2に等しくなる。電流I1およびI2が共に変化する過度状態においては、出力電流Ioutとして、I2+I1の合成電流が出力される。
この電流セレクタの定常状態における電流選択は、次の関係式で示される演算に従って行われる。
I1+I2>I3なら、Iout=I2、
I1+I2<I3なら、Iout=I1
したがって、VCOリングオシレータに対して、常にバイアス電圧BIASVCOを安定に連続的に供給することができ、応じて、このVCO型リングオシレータにおいて、連続的に、動作電流を流すことができる。応じて、この電源投入時または内部電源バンプ時およびその過渡時におけるVCO型リングオシレータの不安定動作の問題を解消することができ、電源投入時または電源遮断時および内部電源の電圧降下時においても、安定に、VCO型リングオシレータを確実に安定に動作させることができる。
I1+I2<I3なら、Iout=I1
したがって、VCOリングオシレータに対して、常にバイアス電圧BIASVCOを安定に連続的に供給することができ、応じて、このVCO型リングオシレータにおいて、連続的に、動作電流を流すことができる。応じて、この電源投入時または内部電源バンプ時およびその過渡時におけるVCO型リングオシレータの不安定動作の問題を解消することができ、電源投入時または電源遮断時および内部電源の電圧降下時においても、安定に、VCO型リングオシレータを確実に安定に動作させることができる。
また、基準電圧BIAS_intVPPを、基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_VPP2よりも高い電圧レベルに設定する場合でも、生成される定電流I1およびI2は、大きさが等しく、出力電流Ioutの大きさは過渡時を除いて変化せず、リングオシレータの発振周波数が変化するのを抑制することができる。
基準電圧BIAS_intVPPを、基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_VPPよりも高い電圧レベルに設定する構成としては、前述の様に、たとえば、図16に示す構成の定電流発生回路21を利用することができる。
この図16に示す第2定電流発生回路1は、図4に示す定電流発生回路20(21)と、その構成が以下の点で異なる。すなわち、基準電圧BIAS_intVPPを生成するNチャネルMOSトランジスタQ60のコンダクタンス係数β(チャネル長とチャネル幅の比に比例する係数)が、図12に示すMOSトランジスタQ4およびQ41よりも小さくされる。この図16に示す定電流発生回路21の他の構成は、図4に示す定電流発生回路20(21)の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。但し、流れる電流としては、電流IAに代えて、電流I2が用いられる。
この図16に示す構成において、電流I2は、図12に示す定電流発生回路50の生成する定電流I1と同じ大きさである。MOSトランジスタQ60のコンダクタンス係数βを小さくすることにより、同じドレイン電流I2を流す場合でも、そのゲート電圧、すなわち基準電圧BIAS_intVPPの電圧レベルがMOSトランジスタQ4およびQ41の生成する基準電圧BIAS_VPPおよびBIAS_VPP2よりも高くなる。
MOSトランジスタQ60、Q4およびQ41は、飽和領域で動作しており、飽和領域でのドレイン電流Idsの一般式から、コンダクタンス係数βの関係を導き出すことができる。
なお、この図16に示す定電流発生回路21の構成に代えて、以下の構成が用いられてもよい。出力段の飽和領域で動作するMOSトランジスタQ60を、MOSトランジスタQ4とサイズ(コンダクタンス係数β)を等しくする。この出力段のMOSトランジスタQ60と接地ノードの間に抵抗素子またはダイオード素子を接続し、基準電圧BIAS_intVPPに対し、この抵抗素子またはダイオード素子による電圧降下分が加算される構成が用いられてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば共通ソースノードの電圧レベルの浮き上がりを利用して電流を選択しており、電源投入時または電源遮断時および内部電源のバンプ時においても、連続的にVCO型リングオシレータに対し定電流を安定して供給することができる。
この発明は外部2電源仕様でありかつ内部のチャージポンプ回路を用いて内部電圧を発生する構成の半導体集積回路回路装置に適用することにより、安定に、リングオシレータを発振動作させることができる。
特に、この発明を、外部2電源仕様のマイクロコンピュータ用フラッシュメモリモジュールに適用することにより、種々の外部電源の供給/遮断の組合せに対して、正常なモジュール動作を確保することができる。
1 半導体集積回路装置、2 メモリマット、11 シーケンサ、12 オシレータ、13 電源回路、14 リセット回路、20 第1定電流発生回路、21 第2定電流発生回路、22 電流セレクタ、23 VCO用バイアス電圧発生回路、24 第1VCO型リングオシレータ、25 第2VCO型リングオシレータ、31 チャージポンプ回路、32 レベル検出回路、22A−22C 電流ブランチ、50 第1定電流発生回路、52 電流セレクタ、Q1−Q4,Q13−Q19,Q21−Q30,Q31−Q36,Q41,Q51−Q57 MOSトランジスタ。
Claims (8)
- 外部から与えられる第1の外部電源電圧を電源として動作し、第1の定電流を生成する第1の定電流発生回路、
前記第1の外部電源電圧に基づいて内部電圧を生成する電源回路、
前記内部電源電圧を電源として動作し、第2の定電流を生成する第2の定電流発生回路、
前記第1および第2の定電流を受け、前記第1および第2の定電流の一方を加減算または大小比較の所定の演算式に従って選択し、該選択された定電流に対応するバイアス電流を生成する電流セレクタ、および
外部から与えられる第2の外部電源電圧を動作電源として動作しかつ前記バイアス電流により動作電流が規定され、発振動作により内部クロック信号を生成する発振回路を備える、半導体集積回路装置。 - 前記電流セレクタは、
前記第1および第2の定電流の減算電流と前記第2の定電流との加算を行って前記バイアス電流を生成する、請求項1記載の半導体集積回路装置。 - 前記電源回路は、安定化時、前記第1の外部電源電圧よりも高い電圧レベルで前記内部電圧を生成し、
前記電流セレクタは、前記第1の外部電源電圧および前記内部電圧のうちの高い方の電圧を電源として生成される定電流を選択して前記バイアス電流を生成する、請求項1記載の半導体集積回路装置。 - 前記電流セレクタは、
前記第1の定電流に応じた電流を生成する第1の電流ブランチと、
前記第1の電流ブランチに結合され、前記第1の定電流と前記第2の定電流の差に応じた電流を生成する第2の電流ブランチと、
前記第1および第2の電流ブランチにカレントミラー態様で結合され、前記第1および第2の電流ブランチが生成する電流の和に対応する電流を前記バイアス電流として生成する第3の電流ブランチとを含む、請求項1記載の半導体集積回路装置。 - 前記電流セレクタは、
前記第1の定電流に応じた電流を流す第1のトランジスタと、
前記第2の定電流に応じた電流を流す第2のトランジスタと、
前記第1および第2のトランジスタのソースに共通に結合され、前記第1および第2のトランジスタからの電流を放電する第1の電流源トランジスタ、
前記第1および第2のトランジスタのドレインに共通に結合され、前記第1および第2のトランジスタに電流を供給する第2の電流源トランジスタと、
前記第2の電流源トランジスタとカレントミラー態様で結合され、前記第2の電流源トランジスタを流れる電流に応じた電流を前記バイアス電流として生成する電流出力段とを備える、請求項1記載の半導体集積回路装置。 - 前記第1および第2の定電流の生成時において、前記第1の電流源トランジスタは、その電流駆動量が、前記第1および第2の定電流各々よりも大きくかつ前記第1および第2の定電流の和よりも小さい、請求項5記載の半導体集積回路装置。
- 前記第1の外部電源電圧を動作電源電圧として動作し、前記第1の外部電源電圧を動作電源として動作する回路をリセットするための外部から与えられる第1のリセット信号と前記第2の外部電源電圧を動作電源電圧として用いて動作する回路をリセットするための外部から与えられる第2のリセット信号とに従って、前記電流セレクタを含む前記第1の外部電源電圧を動作電源電圧として動作する回路に対する内部リセット信号を生成するリセット回路をさらに備える、請求項1記載の半導体集積回路装置。
- 前記リセット回路は、前記第1および第2のリセット信号の少なくとも一方が活性状態にあってリセットを指示するとき、前記内部リセット信号を活性状態のリセット指示状態に設定する、請求項7記載の半導体集積回路装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2006
- 2006-07-06 JP JP2006186917A patent/JP2008017203A/ja not_active Withdrawn
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JP2010040076A (ja) * | 2008-08-01 | 2010-02-18 | Toshiba Corp | 不揮発性半導体記憶装置および不揮発性半導体記憶システム |
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