JP2008016986A - 動画像符号化装置 - Google Patents

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英樹 竹原
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Hitoshi Murazaki
仁 村崎
Ichiro Ando
一郎 安藤
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Abstract

【課題】従来の画像符号化方法では、符号化の際にIピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャというピクチャタイプを考慮せずに、フレームフィールド構造を決定しているため、最適なフレームフィールド構造を選択できず、符号化効率が低下するという問題がある。
【解決手段】アクティビティ算出手段101は、符号化対象画像信号のフィールド単位アクティビティFiとフレーム単位アクティビティFrとをそれぞれ算出する。フレームフィールド決定手段102は、フィールド単位アクティビティとフレーム単位アクティビティの比率Fr/Fiと、符号化の際のピクチャタイプ別に定めた閾値とを比較することで、フィールド単位の符号化とフレーム単位の符号化とを切り替える。符号化手段103は、フレームフィールド決定手段102により決定したフレーム構造又はフィールド構造にて符号化対象画像信号の符号化を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は動画像符号化装置に係り、特に動画像に関する画像データを所定画素数のブロックに分割し、前記ブロックを単位として動き補償予測を用いて圧縮符号化を行う動画像符号化装置に関する。
一般に画像データの圧縮符号化は、画素間の相関を利用してデータの圧縮を行う。画像データがインターレース画像の場合、図4に示すように垂直方向の1ライン毎に時間軸がずれた状態で構成される。このとき、同じ時間軸に属する画素の集合をフィールド、隣接2フィールドをまとめたものをフレームと呼ぶ。図4では、白丸がトップフィールド(奇数フィールド)のある4ラインにおける各1つの画素の位置を示し、黒丸がボトムフィールド(偶数フィールド)の上記トップフィールドの各画素と隣接する4ラインの各1つの画素の位置を示す。周知のように、上記のトップフィールドとボトムフィールドとの組でインターレース画像のフレームが構成される。
フィールド構成はフレーム構成と比較し、垂直方向の画素が間引きとなるため垂直方向の画素空間相関(空間解像度)が低くなるが、1フレーム分の時間を2フィールドで表現するため画素時間相関(時間解像度)が高くなる。よって、時間的変化が少ない、動きの少ない画像データの場合は、空間解像度が高くなるフレーム構成で符号化を行うと効率が良くなる。逆に、時間的変化が大きい、動きの多い画像データの場合は、時間解像度が高くなるフィールド構成で符号化を行うと効率が良くなる。このように、効率的な符号化を行うためには、画像データの性質によってフレーム構成又はフィールド構成のいずれか最適な構成を選択する必要がある。
そこで、フィールド単位で計算したフィールドアクティビティとフレーム単位で計算したフレームアクティビティを1フレーム毎に比較して、フレームアクティビティの方が小さい時には、フレームを単位とした符号化を行い、フィールドアクティビティの方が小さい時にはフィールドを単位とした符号化を行う画像符号化方法が従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。これにより、画像データの動きの大きな部分はフィールド単位の符号化を行い、動きの少ない部分では空間相関を利用したフレーム単位の符号化を行う。
特許第2684941号公報
ところで、MPEG(Moving Picture Experts Group)などの動画像に関する画像データを所定画素数のブロックに分割し、前記ブロックを単位として動き補償予測を用いて圧縮符号化を行う符号化方式では、圧縮効率向上などのために、現符号化対象フレーム又はフィールドにおいて、他のフレーム又はフィールドの情報を用いずフレーム内又はフィールド内の画像データのみを画像内符号化して得る画像内符号化画像:イントラ符号化画像(以下、Iピクチャという)と、過去の画像信号からの動き予測を含む順方向画像間予測符号化により得る順方向画像間予測符号化画像(以下、Pピクチャという)と、過去及び未来の双方向の動き予測を含む双予測画像間予測符号化により得る双方向画像間予測符号化画像(以下、Bピクチャという)とのいずれかの符号化画像を得る圧縮符号化を行い、これらIピクチャ、Pピクチャ及びBピクチャを適切に所定順序で組み合わせて出力するようにしている。
しかるに、上記特許文献1記載の従来の画像符号化方法では、符号化の際に上記Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャというピクチャタイプを考慮せずに、フレームフィールド構造を決定しているため、最適なフレームフィールド構造を選択できず、符号化効率が低下するという問題がある。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、ピクチャタイプを考慮してフレームフィールド構造を決定することにより、最適なフレームフィールド構造を選択して符号化を行い得る動画像符号化装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の動画像符号化装置は、入来動画像信号を予め定めた所定の画素数のブロックを単位として符号化する動画像符号化装置であり、入来動画像信号の現符号化対象フレーム又はフィールドにおいて、そのフレーム内又はフィールド内を独立した画像内符号化して得られるIピクチャと、過去からの動き予測を含む順方向画像間予測符号化して得られるPピクチャと、過去と未来の双方向の動き予測を含む双方向画像間予測符号化して得られるBピクチャとのいずれかの符号化画像を得る圧縮符号化を行う動画像符号化装置において、入来動画像信号のフィールド単位でフィールド単位アクティビティFiを算出する第1の算出手段と、入来動画像信号のフレーム単位でフレーム単位アクティビティFrを算出する第2の算出手段と、入来動画像信号をIピクチャ、Pピクチャ又はBピクチャのいずれで符号化するかを示すピクチャタイプ信号と、フィールド単位アクティビティFi及びフレーム単位アクティビティFrとを入力として受け、現符号化対象フィールド又はフレームのフィールド単位アクティビティとフレーム単位アクティビティとの比率Fr/Fiを算出した後、ピクチャタイプ別にそれぞれ予め定めた閾値のうち現符号化対象フレーム又はフィールドのピクチャタイプ信号が示すピクチャタイプの閾値を選択して比率Fr/Fiと比較し、該比率Fr/Fiが選択した閾値よりも大きいときはフィールド構造に決定し、選択した閾値以下のときはフレーム構造に決定する構造決定情報を生成するフレームフィールド決定手段と、構造決定情報が示すフレーム構造又はフィールド構造で、かつ、ピクチャタイプ信号が示すピクチャタイプにて、入来の現符号化対象フレーム又はフィールドを符号化する符号化手段とを有することを特徴とする。
この発明では、フィールド単位アクティビティとフレーム単位アクティビティとの比率Fr/Fiと、ピクチャタイプ別にそれぞれ予め定めた閾値のうちピクチャタイプ信号が示すピクチャタイプの閾値とを比較し、比率Fr/Fiが閾値よりも大きいときはフィールド構造に決定し、比率Fr/Fiが閾値以下のときはフレーム構造に決定し、その決定したフレーム構造又はフィールド構造で、かつ、ピクチャタイプ信号が示すピクチャタイプにて、符号化対象の動画像信号を符号化するようにしたため、ピクチャタイプを考慮した最適なフレームフィールド構造を選択することができる。
また、上記の目的を達成するため、本発明は、上記のフレームフィールド決定手段は、ピクチャタイプ別にIピクチャ用閾値、Pピクチャ用閾値及びBピクチャ用閾値を予め定めており、Iピクチャ用閾値はPピクチャ用閾値及びBピクチャ用閾値よりも大なる値に設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、フィールド単位アクティビティとフレーム単位アクティビティとの比率Fr/Fiと、ピクチャタイプ別にそれぞれ予め定めた閾値のうちピクチャタイプ信号が示すピクチャタイプの閾値とを比較し、その比較結果に応じて、フレーム構造又はフィールド構造を選択するようにしたため、ピクチャタイプ毎に最適なフレームフィールド構造を選択することができ、符号化効率を向上できる。
また、Iピクチャ用閾値はPピクチャ用閾値及びBピクチャ用閾値よりも大なる値に設定した場合は、同じ値のフィールド単位アクティビティとフレーム単位アクティビティとの比率Fr/Fiに対して、フレームフィールド決定手段にてIピクチャではフレーム構造が選択され易くなり、PピクチャやBピクチャでは動き補償の画面間予測距離が短くできるフィールド構造を選択され易くできるという効果がある。
次に、本発明の動画像符号化装置の実施の形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明になる動画像符号化装置の一実施の形態のブロック図を示す。同図に示すように、この実施の形態の動画像符号化装置は、アクティビティ算出手段101と、フレームフィールド決定手段102と、符号化手段103とより構成されている。アクティビティ算出手段101は、符号化対象の動画像に関する画像データ(符号化対象画像信号)のフィールド単位アクティビティとフレーム単位アクティビティとをそれぞれ算出する。
フレームフィールド決定手段102は、フィールド単位アクティビティとフレーム単位アクティビティの比率と、符号化の際のピクチャタイプ別に定めた閾値とをブロック単位で比較することで、フィールド単位の符号化とフレーム単位の符号化とを切り替える。符号化手段103は、フレームフィールド決定手段102により決定したフレーム構造又はフィールド構造にて符号化対象画像信号の符号化を行う。
次に、本実施の形態の動作について説明する。符号化対象画像信号はアクティビティ算出手段101に供給されて、そのフィールド単位アクティビティとフレーム単位アクティビティとがそれぞれ算出される。図2はアクティビティ算出手段101にて算出されるフィールド単位アクティビティ(Field Activity)及びフレーム単位アクティビティ(Frame Activity)について示した図である。
ここで、上記のフィールド単位アクティビティとは、図2(a)に示すように白丸で示すトップフィールド(奇数フィールド)の画素のうち垂直方向に隣接する2つの画素間のエネルギーの総和、又は黒丸で示すボトムフィールド(偶数フィールド)の画素のうち垂直方向に隣接する2つの画素間のエネルギーの総和で、後述の(1)式によりフィールド単位で算出される。
一方、上記のフレーム単位アクティビティとは、図2(b)に示すように白丸で示すトップフィールド(奇数フィールド)の画素と、黒丸で示すボトムフィールド(偶数フィールド)の画素のうち、垂直方向に隣接する2ラインの画素間のエネルギーの総和であり、後述の(2)式によりフレーム単位で算出される。
Figure 2008016986
ここで、(1)式及び(2)式はエネルギーを垂直画素間絶対差分とみなしたアクティビティ算出方法の一例である。また、(1)式、(2)式中、P(x,y)はフレーム画像における水平座標x、垂直座標yにおける画素値である。
図1のフレームフィールド決定手段102では、符号化対象画像信号を符号化する際のピクチャタイプを示すピクチャタイプ信号が供給され、ピクチャタイプ(I,P,B)に応じて定めた閾値と、アクティビティ算出手段101から供給される符号化対象画像信号のフィールド単位アクティビティ及びフレーム単位アクティビティとをそれぞれブロック単位で比較し、最適な構成を判断する。
すなわち、フレームフィールド決定手段102では、まず、アクティビティ算出手段101から供給される符号化対象画像信号の(1)式で算出されたフィールド単位アクティビティFiと、(2)式で算出されたフレーム単位アクティビティFrとに基づいて、それらの比率(フレームフィールドアクティビティ比率)Fr/Fiを算出し、続いて、このフレームフィールドアクティビティ比率Fr/Fiを、フレームフィールド決定手段102にて予め定められているIピクチャの場合の閾値α、Pピクチャの場合の閾値β、Bピクチャの場合の閾値γとそれぞれフレーム単位で比較する。
そして、フレームフィールド決定手段102は、上記の比較の結果、フレームフィールドアクティビティ比率Fr/Fiがピクチャタイプに対応した各閾値(α、β、γ)よりも小さければフレーム構造を選択し、各閾値(α、β、γ)よりも大きければフィールド構造を選択する。これは、ピクチャタイプ毎に使用できる符号化モードが決まっているため、同じフレームフィールドアクティビティ比率Fr/Fiでも最適なフレームフィールド構造が異なることを利用している。
ここで、PピクチャやBピクチャでは動き補償を使用できるため、Iピクチャの場合にはフレーム構造が最適な場合にも、PピクチャやBピクチャではフィールド構造が最適な場合が多く、上記の閾値はα>β、α>γとして、Iピクチャの場合はフレーム構造の方がより多く選択され、PピクチャやBピクチャではフィールド構造の方がより多く選択できるようにするのがよい。
これは、図3(A)に示す、あるフレーム301と次のフレーム302との間のフレーム構造の動き補償の画面間予測距離は、図3(B)に示す、トップフィールド311、ボトムフィールド312、トップフィールド321、ボトムフィールド322の順で表示されるフィールド構造でのボトムフィールド312とトップフィールド321の動き補償の画面間予測距離や、トップフィールド321とボトムフィールド322の動き補償の画面間予測距離の方が短くできるためである。
ここで、一例として上記の閾値α、β、γとして、α=1.0、β=0.9、γ=0.8と設定し、フレームアクティビティFr=1000、フィールドアクティビティFi=1100でフレームフィールドアクティビティ比率Fr/Fi=1000/1100である場合、Iピクチャの場合は、1000/1100<α(=1.0)となるため、フレーム構造を選択するが、Pピクチャの場合は、上記と同じフレームフィールドアクティビティ比率でも1000/1100>β(=0.9)となるため、フィールド構造を選択する。同じく、Bピクチャの場合は、上記と同じフレームフィールドアクティビティ比率でも1000/1100>γ(=0.8)となるため、フィールド構造を選択する。ただし、閾値α、β、γの設定はこの限りでなく、どのような設定でもかまわない。
再び図1に戻って説明するに、符号化手段103は、フレームフィールド決定手段102からフィールド構造かフレーム構造かを示すフレームフィールド選択情報を受け、その選択情報に応じて符号化対象画像信号を符号化する。この符号化は、フィールド構造またはフレーム構造の符号化対象画像信号を所定画素数のブロックに分割し、前記ブロックを単位としてPピクチャやBピクチャでは動き補償予測を用いて圧縮符号化しIピクチャではフレーム内又はフィールド内符号化が行われる。
このように、本実施の形態では、フィールドアクティビティとフレームアクティビティの比率と、符号化の際のピクチャタイプ別に定めた閾値を比較してフレームフィールド構造を選択することで、ピクチャタイプ毎に最適なフレームフィールド構造を選択することができ、符号化効率が向上する。
また、フレームフィールド構造の選択は、フレーム単位で選択することもできるが、特定サイズの画素の集合であるブロック単位で選択することにも応用可能である。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、上記の実施の形態の符号化装置の各構成をコンピュータにより実行させるコンピュータプログラムも含むものである。この場合、コンピュータプログラムは、記録されている記録媒体からコンピュータに取り込まれてもよいし、通信ネットワークを介して配信されてコンピュータに取り込まれてもよい。また、コンピュータにファームウェアとして組み込まれていてもよい。
本発明の一実施の形態のブロック図である。 フィールド単位アクティビティ及びフレーム単位アクティビティの構成を示す図である。 フレーム構造とフィールド構造の画面間予測の説明図である。 インターレース画像におけるフィールド構造とフレーム構造の画素対応図である。
符号の説明
101 アクティビティ算出手段
102 フレームフィールド決定手段
103 符号化手段

Claims (2)

  1. 入来動画像信号を予め定めた所定の画素数のブロックを単位として符号化する動画像符号化装置であり、前記入来動画像信号の現符号化対象フレーム又はフィールドにおいて、そのフレーム内又はフィールド内を独立した画像内符号化して得られるIピクチャと、過去からの動き予測を含む順方向画像間予測符号化して得られるPピクチャと、過去及び未来の双方向の動き予測を含む双予測画像間予測符号化して得られるBピクチャとのいずれかの符号化画像を得る圧縮符号化を行う動画像符号化装置において、
    前記入来動画像信号のフィールド単位でフィールド単位アクティビティFiを算出する第1の算出手段と、
    前記入来動画像信号のフレーム単位でフレーム単位アクティビティFrを算出する第2の算出手段と、
    前記入来動画像信号を前記Iピクチャ、Pピクチャ又はBピクチャのいずれで符号化するかを示すピクチャタイプ信号と、前記フィールド単位アクティビティFi及び前記フレーム単位アクティビティFrとを入力として受け、現符号化対象フィールド又はフレームの前記フィールド単位アクティビティと前記フレーム単位アクティビティとの比率Fr/Fiを算出した後、ピクチャタイプ別にそれぞれ予め定めた閾値のうち現符号化対象フレーム又はフィールドの前記ピクチャタイプ信号が示すピクチャタイプの閾値を選択して前記比率Fr/Fiと比較し、該比率Fr/Fiが前記選択した閾値よりも大きいときはフィールド構造に決定し、前記選択した閾値以下のときはフレーム構造に決定する構造決定情報を生成するフレームフィールド決定手段と、
    前記構造決定情報が示すフレーム構造又はフィールド構造で、かつ、前記ピクチャタイプ信号が示すピクチャタイプにて、前記入来の現符号化対象フレーム又はフィールドを符号化する符号化手段と
    を有することを特徴とする動画像符号化装置。
  2. 前記フレームフィールド決定手段は、前記ピクチャタイプ別にIピクチャ用閾値、Pピクチャ用閾値及びBピクチャ用閾値を予め定めており、前記Iピクチャ用閾値は前記Pピクチャ用閾値及び前記Bピクチャ用閾値よりも大なる値に設定されていることを特徴とする請求項1記載の動画像符号化装置。
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