JP2008015775A - プラントの保全支援システムおよびその保全支援方法 - Google Patents

プラントの保全支援システムおよびその保全支援方法 Download PDF

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伸久 竹澤
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克彦 中原
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Abstract

【課題】定性的評価方法で抽出された保全対象プラントの重要なプラント構成設備・機器・系統に限定して定量的な評価方法を適用し、定量的な評価方法の労力軽減し、実質的かつ経済的に有効なプラント保全方法に選択して迅速に実施する。
【解決手段】総合評価指標算出部12と緊急度算出部13と、分類された複数の保全優先度ランクに基づき、各プラント構成設備・機器・系統を抽出する保全優先度ランク判定部14と、保全対象プラントの停止に至る事象の確率データを記憶する稼動率評価データ記憶部15と、この確率データに基づいて保全対象プラント停止に至る事象の損害額期待値を算出するコスト算出部16と、プラント構成設備・機器・系統に関して選択された保全方法を実施した場合の保全費用を算出する保全費用算出部17と、損害額期待値と保全費用の総和が最小となる保全方法を最適な保全方法として選択する保全方法選択部18とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、原子力発電プラントや化学プラント等のプラントの保全支援技術に係り、特に、大規模プラントの設備・機器の保全効果を重み付けした総合効果指標と緊急度に基づいてシステム保全方法の選択・決定を行なうプラントの保全支援システムおよびその保全支援方法に関する。
原子力発電プラントや各種発電プラント、化学プラント、鉄鋼プラント等の大規模産業プラントにおける設備・機器の保全は、個々のプラント構成設備・機器・系統の重要度を考慮して合理的に行なう必要がある。
大規模産業プラントの設備や機器が故障した場合、プラント停止等に直接繋がる可能性の高い設備や機器ほど重要度が高いと判断し、保守頻度を多くしたり、重要な設備・機器を複数台設置して多重化を図り、一方が故障しても他方により補完できるバックアップ機能を備えさせる必要がある。
従来のプラントの保全支援システムでは、プラント構成設備・機器・系統の保全方法の選択または決定は、例えば特許文献1に記載のように、プラントを構成する設備・機器に対して定性的な評価方法によって行なうか、特許文献2に記載のように、プラントを構成する設備・機器に対して定量的な評価方法によって行なうかのいずれかであった。
特開平6−110872号公報 特開平8−77211号公報
従来のプラントの保全支援システムにおけるプラント構成設備や機器の保全方法の選択または決定では、プラント構成設備・機器・系統に対して定性的な評価方法によって行なう場合、重要なプラント設備・機器に対する保全の投資効果(プラント停止による損害額の削減や投資価値の向上)を定量化して明示することができない。
また、プラント構成設備・機器・系統に対して定量的な評価方法によってプラント保全方法の選択または決定を行なう場合、プラント構成設備・機器・系統の評価に労力や時間がかかり過ぎ、迅速な保全方法の選択または決定を行なうことができない。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたものであり、重要なプラント構成設備・機器・系統に対して定量的な投資効果の比較に基づいてプラントの保全方法の選択または決定を行ない、プラント健全性と経済性を両立させるプラントの保全支援システムおよびその保全支援方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、重要なプラント構成設備・機器・系統に対する定量的な評価方法の労力を軽減し、プラント保全方法の選択または決定を迅速に行なうことができるプラントの保全支援システムおよびその保全支援方法を提供することにある。
本発明に係るプラントの保全支援システムは、上述した課題を解決するために、保全対象プラントのプラント構成設備・機器・系統の保全効果に関する複数の評価指標から総合評価指標を算出する総合評価指標算出部と、前記プラント構成設備・機器・系統の保全の緊急性に関する評価指標である緊急度を算出する緊急度算出部と、前記総合評価指標算出部で算出された総合評価指標および緊急度算出部で算出された緊急度に基づいて、各プラント構成設備・機器・系統を複数の保全優先度ランクに分類し、予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統を抽出する保全優先度ランク判定部と、前記保全対象プラントの停止に至る事象の確率データを記憶する稼動率評価データ記憶部と、前記保全優先度ランク判定部で抽出されたプラント構成設備・機器・系統に関して、前記保全対象プラントの停止に至る事象の確率データを前記稼動率評価データ記憶部から抽出し、上記確率データに基づいてプラント停止による損害額期待値を算出するコスト算出部と、前記保全優先度ランク判定部で抽出されたプラント構成設備・機器・系統に関して、少なくとも1つの保全方法を選択し、選択された保全方法を実施した場合に要する保全費用を算出する保全費用算出部と、前記保全優先度ランク判定部で抽出されたプラント構成設備・機器・系統に関して、前記損害額期待値と選択された保全方法を実施した場合に要する費用の総和が最小となる保全方法、最適な保全方法として選択する保全方法選択部とを有するものである。
また、本発明に係るプラントの保全支援方法は、上述した課題を解決するために、保全対象プラントのプラント構成設備・機器・系統の保全効果に関する複数の評価指標から総合評価指標を算出し、前記プラント構成設備・機器・系統の保全の緊急性に関する評価指標である緊急度を算出し、算出された総合評価指標と緊急度に基づいて、前記プラント構成設備・機器・系統を複数の保全優先度ランクに分類し、予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統を抽出し、前記予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統に関して、前記保全対象プラントの停止に至る事象の確率データに基づいてプラント停止による損害額期待値を算出し、前記予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統に関して、少なくとも1つの保全方法を選択し、選択された各保全方法を実施した場合に要する保全費用を算出し、前記予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統に関して、前記損害額期待値と保全費用の総和が最小となる保全方法を選択して最適とする方法である。
本発明に係るプラントの保全支援システムおよび保全支援方法においては、定性的な評価方法により総合評価指標と緊急度に基づいて、プラント構成設備・機器・系統を複数の保全優先度ランクに分類し、予め決められた基準以上の保全優先度ランクのプラント構成設備・機器・系統を抽出し、抽出された重要なプラント構成設備・機器・系統に限定して定量的な評価方法を適用し、重要なプラント構成設備・機器・系統に対して定量的にかつ経済的に有効なプラントの保全方法の選択(決定)を行ない、定量的な評価方法の労力を軽減し、有効なプラント保全方法の選択を迅速にかつ効率よく行なうことができる優れた効果を奏する。
本発明に係るプラントの保全支援システムおよびその保全支援方法の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るプラントの保全支援システムの一実施形態を示す構成図である。この保全支援システム10は、原子力発電プラントや各種発電プラント、化学プラント、鉄鋼プラント等の大規模産業プラントに適用される。
このプラント保全支援システム10は、保全対象プラントに関して、機器故障データ、補修期間、補修費用、検査期間、検査費用、計画外停止による損害額、キャッシュフロー、割引率(金利)等を入力して、運用期間におけるシステム故障確率遷移、総コスト(保全コストと損害額の和)、事業の正味現在価値(NPV)をシミュレーションで評価することにより、補修時期、補修間隔、検査時期、検査間隔、機器交換時期、機器交換間隔、保全方法等の最適化を支援するものである。
この保全支援システム10は、プラントで保全対象となっているプラント構成設備・機器・系統の保全効果に関する複数の評価指標から総合評価指標を算出する総合評価指標算出部12と、プラント構成設備・機器・系統の保全の緊急性に関する評価指標である緊急度を算出する緊急度算出部13と、総合効果指標と緊急度に基づいて、複数に区分けされた保全優先度ランクに各プラント構成設備・機器・系統を分類し、予め決められた基準の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統を抽出する保全優先度ランク判定部14と、プラント停止に至る事象の確率データを記憶する稼動率評価データ記憶部15と、保全優先度ランク判定部14で抽出されたプラント構成設備・機器・系統に関して、プラント停止に至る事象の確率データを稼動率評価データ記憶部15から抽出し、上記確率データに基づいてプラント停止に至る損害額期待値を算出するコスト算出部16と、保全優先度ランク判定部14で抽出されたプラント構成設備・機器・系統に関して、少なくとも1つの保全方法を選択し、この保全方法実施に要する保全費用を算出する保全費用算出部17と、プラント構成設備・機器・系統の最適保全方法を選択または決定する保全方法選択部18とを有する。
保全方法選択部18は、保全優先度ランク判定部14で抽出されたプラント構成設備・機器・系統に関して、損害額期待値と選択(決定)された保全方法を実施する場合に要する費用の総和が最小となる保全方法を選択(決定)し、この保全方法を最適の保全方法として選択するものである。コスト算出部16は損害額算出部を構成しており、保全費用算出部17は、選択された各々の保全方法を実施した場合に要する保全費用を算出している。
プラントの保全支援システム10は、ユーザ端末19に有線あるいは無線で通信接続され、ユーザ端末19の操作により保全支援システム10が稼動せしめられる。
プラントの保全支援システム10の総合評価指標算出部12は、保全対象プラントとなっているプラント構成設備・機器・系統の保全効果に関する評価指標を重み付け加算し、総合評価指標を算出する。
図2は、総合評価指標算出部12の総合評価指標の算出例を示すものである。総合評価指標算出部12では、各評価指標の素点を0点、10点、20点の例えば3段階で点数付け(重み付け)を行ない、各評価指標を重み付けして加算することにより、総合評価指標を算出した例を示す。
また、緊急度算出部13は、プラント構成設備・機器・系統の保全の緊急性に関する評価指標、すなわち緊急度を算出する。図3は算出された緊急度をA,B,C,Dの4段階でランク付けした例を示す。
さらに、保全優先度ランク判定部14は、総合評価指標算出部12からの総合効果指標と緊急度算出部13からの緊急度に基づいて、複数に区分された保全優先度ランクに各プラント構成設備・機器・系統を分類し、予め決められた基準の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統を抽出する。
図4は、予め決められた基準に基づく保全優先度ランクの例を示し、この保全優先度ランクに各プラント構成設備・機器・系統を分類した例を図5に示す。分類された各プラント構成設備・機器・系統の中から例えば保全優先度ランクが1に分類されたプラント構成設備・機器・系統を抽出する。
また、プラントの保全支援システム10の稼動率評価データ記憶部15には、対象プラントのプラント停止の直接の原因となる各プラント構成設備・機器・系統の故障を頂上事象とし、故障要因をそれ以上求めることができないプラント構成設備・機器・系統の故障モードを基本事象とした場合、頂上事象から基本事象への故障の断層的な論理関係が示されたフォルトツリーが記憶されている。フォルトツリーにおいては、事象と要因との関係として展開された各事象が論理記号、例えばOR記号やAND記号等で結合されている。
稼動率評価データ記憶部15において、所定の事象と、複数の下位の事象とがOR記号で接続されている場合、上記複数の下位の事象のうちいずれかが発生すると上位に位置する所定の事象も発生する。このため、所定の事象とこの所定の事象の下位の事象とがOR記号で接続されているとき、所定の事象に対応するブール変数をYとして、所定の事象が発生するときにY=1、所定の事象が発生しないときにY=0と定義し、上記所定の事象の下位の事象に対応するブール変数をYjとして、所定の事象の下位の事象が発生するときにYj=1、所定の事象が発生しないときにYj=0と定義した場合、ブール代数を用いて、所定の事象のブール変数Yは、以下の数1式によって算出される。
Figure 2008015775
また、所定の事象と、複数の下位の事象とがAND記号で接続されている場合、上記複数の下位の事象の全てが発生すると、上記所定の事象が発生する。このため、所定の事象と、複数の下位の事象とがAND記号で接続されているとき、所定の事象に対応するブール変数をYとして、所定の事象が発生するときにY=1、所定の事象が発生しないときにY=0と定義し、上記所定の事象の下位の事象に対応するブール変数をYjとして、所定の事象の下位の事象が発生するときにYj=1、所定の事象が発生しないときにYj=0と定義した場合、ブール代数を用いて、所定の事象のブール変数Yは、以下の数2式によって算出される。
Figure 2008015775
稼動率評価データ記憶部15に記憶されるフォルトツリーと、上記(1)式および(2)式を用いて、フォルトツリーのデータを、頂上事象のブール変数をYに関する所定の関係式に変換する。
この所定の関係式においては、頂上事象に対応するブール変数Yは、例えば、Yj(Yjは、基本事象のブール変数、j=1〜N、Nは基本事象の数)を用いた所定の式で表される。上記所定の関係式は、稼働率評価データ記憶部15に記憶されており、必要な場合に、コスト算出部16に送られる。
コスト算出部16は、フォルトツリーの頂上事象に対応する設備・機器・系統の損害額と保守費用を、モンテカルロシミュレーションを用いた評価によって算出する。コスト算出部16は、プラント構成設備・機器・系統の損害額と保守費用を以下のようにして算出する。
(1)コスト算出部16は、シミュレーション評価開始時刻(以下、評価開始時刻という)をt0=0とし、シミュレーション評価終了時刻(以下、評価終了時刻)をteとした場合に、評価開始時刻t0では、基本事象に対応する故障が発生せず、基本事象に対応する構成要素は正常状態であると認識する。即ち、コスト算出部16は、基本事象に対応する故障が発生する確率F(t0)、故障率p(t0)は、ともに0と認識する。頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が停止している時間tを0と認識する。
(2)シミュレーション評価時刻(以下、評価時刻という)t0から評価時刻t+dt(=t1)までの間に、基本事象に対応する故障が発生する時間間隔当たりの故障発生確率をp(t0+dt/2)dtとする。コスト算出部16は、故障発生確率p(t0+dt/2)dtと、0から1の範囲で発生した乱数r1とを比較し、p(t0+dt/2)dt≧r1の場合には、基本事象に対応する故障状態に遷移したと認識する。
この場合、コスト算出部16は、基本事象に対応する故障時間0に時間dtを加算する。基本事象に対応する故障時間は、一旦、基本事象に対応する構成要素が正常状態に戻ると、0にクリアされる。
コスト算出部16は、上述の基本事象に対応する故障が発生する確率p(t0+dt/2)dtと、0から1の範囲で発生した乱数r1とを比較し、p(t0+dt/2)dt<r1の場合には、基本事象に対応する故障が発生せず正常状態のままであると認識する。
また、コスト算出部16は、上述の認識評価をすべての基本事象に対して行い、評価時刻t0から評価時刻t0+dt(=t1)までの間に、各基本事象に対応する構成要素が故障状態にあるか、正常状態にあるかを認識する。
稼動率評価データ記憶部15に記憶されたフォルトツリーから、フォルトツリー構造の最下層の各基本事象に対応する構成要素の状態を表すブール変数の組み合わせによって、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統の状態を表すブール変数が故障状態にあるか正常状態にあるかの論理的な関係を示す所定の関係式が得られる。コスト算出部16は、故障状態が正常状態の論理的関係を示す所定の関係式に各基本事象に対応する構成要素の状態を表すブール変数を代入することによって、頂上事象に対応する設備が故障状態にあるか正常状態にあるかを認識する。
さらに、コスト算出部16は、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が故障状態に遷移したと認識したときから、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が正常状態に戻るまで、頂上事象に対応する設備が停止している時間tに時間dtを加算する。
(3)次に、コスト算出部16は、評価時刻t1から次の評価時刻t1+dt(=t2)までの間における基本事象に対応する構成要素の状態遷移について評価する。
評価時刻t1で基本事象に対応する故障が発生しないか復旧していて正常状態である場合には、コスト算出部16は、上述した処理と同様の処理を行なう。具体的には以下の通りである。上述と同様にして、次の評価時刻t1から評価時刻t1+dtまでの間では、基本事象に対応する構成要素の故障が発生する時間間隔当たりの故障発生確率をp(t1+dt/2)dtとする。
コスト算出部16は、確率p(t1+dt/2)dtと、0から1の範囲で発生した乱数r2とを比較し、p(t1+dt/2)dt≧r2の場合には、構成要素が故障状態に遷移したと認識する。この場合、コスト算出部16は、基本事象に対応する構成要素の故障時間に時間dtを加算する。
次に、コスト算出部16は、上述の確率p(t1+dt/2)dtと、0から1の範囲で発生した乱数r2とを比較し、p(t1+dt/2)dt<r2の場合には、構成要素が正常状態のままであると認識する。
コスト算出部16は、上述の評価をすべての基本事象に対して行ない、評価時刻t1から評価時刻t1+dt(=t2)までの間に、各基本事象に対応する構成要素が故障状態にあるか、正常状態にあるかを認識する。稼動率評価データ記憶部15に記憶されたフォルトツリーから、フォルトツリー構造の最下層の各基本事象に対応する構成要素の状態を表すブール変数の組み合わせによって、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統の状態を表すブール変数が故障状態にあるか正常状態にあるかの論理的な関係を示す所定の関係式が得られる。
このため、コスト算出部16は、この所定の関係式に各基本事象に対応する構成要素の状態を表すブール変数を代入することによって、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が故障状態にあるか正常状態にあるかを認識する。コスト算出部16は、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が故障状態に遷移したと認識したときから、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が正常状態に戻るまで、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が停止している時間tに時間dtを加算する。
さらに、評価時刻t1をt2(=t1+dt)、t3(=t2+dt)、t4(=t3+dt),…,tn(=tn−1+dt),…と、時間dtずつ増加させて、上述の(3)の処理を繰り返す。
なお、コスト算出部16は、上述の(3)の処理と並行して、評価時刻が年度の区切りに到達したか否かを判定する。評価時刻が年度の区切りに到達した場合、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が停止している時間tを該当年度iに頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が停止している時間t(i)とする。この場合、コスト算出部16は、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が停止している時間tを0にリセットする。
なお、コスト算出部16は、上述の処理と並行して、基本事象に対応する故障時間と、基本事象に対応する故障モードの平均修復時間とを比較し、基本事象に対応する故障時間が、上記平均修復時間に到達したか否かを判定する。
コスト算出部16は、基本事象に対応する故障時間が、上記平均修復時間に到達した場合には、基本事象に対応する構成要素は正常状態に戻ったと認識する。この場合、コスト算出部16は、基本事象に対応する故障時間を0にリセットし、故障率および故障確率も0にリセットする。
そして、故障率等がリセットされた時刻をtmとした場合、コスト算出部16は、次の(4)の処理を行なう。
コスト算出部16は、基本事象に対応する故障時間が、上記平均修復時間に到達しない場合には、基本事象に対応する構成要素の状態遷移については、基本事象に対応する構成要素は故障状態にあると認識する。
さらに、コスト算出部16は、上述の処理と並行して、評価時刻がプラント構成設備・機器・系統の保守開始時刻に到達したか否かを判定する。コスト算出部16は、評価時刻がプラント構成設備・機器・系統の保守開始時刻に到達した場合、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統の保守費用Cに1回当たりの保守費用を加算する。コスト算出部16は、評価時刻がプラント構成設備・機器・系統の保守開始時刻から保守終了時刻の間の場合、プラント構成設備・機器・系統は保守状態にあると認識する。評価時刻が設備の保守終了時刻に到達した場合、コスト算出部16は、すべての基本事象に対応する故障時間を0にリセットし、故障率および故障確率も0にリセットする。そして、故障率等がリセットされた時刻をtmとした場合、コスト算出部16は、次の(4)の処理を行なう。
(4)評価時刻tmから評価時刻tm+dt(=tm+1)までの間に、基本事象に対応する故障が発生する時間間隔当たりの故障発生確率をp(tm−tm+dt/2)dtとする。コスト算出部16は、上述の確率p(tm−tm+dt/2)dtと、0から1の範囲で発生した乱数r3とを比較し、p(tm−tm+dt/2)dt≧r3の場合には、基本事象に対応する構成要素が故障状態に遷移したと認識する。この場合、コスト算出部16は、基本事象に対応する故障時間0にdtを加算する。基本事象に対応する故障時間とは、基本事象に対応する構成要素が故障している時間を示すものであり、いったん、構成要素が正常状態に戻ると、0にクリアされる。
次に、コスト算出部16は、上述の基本事象に対応する故障が発生する確率と、0から1の範囲で発生した乱数r3とを比較し、p(tm−tm+dt/2)dt<r3の場合には、構成要素が正常状態のままであると認識する。
コスト算出部16は、上述の評価をすべての基本事象に対して行ない、評価時刻tmから評価時刻tm+dt(=tm+1)までの間に、各基本事象に対応する構成要素が故障状態にあるか、正常状態にあるかを認識する。フォルトツリーから、ツリー構造の最下層の各基本事象に対応する構成要素の状態を表すブール変数の組み合わせによって、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統の状態を表すブール変数が故障状態にあるか正常状態にあるかの論理的な関係を示す所定の関係式が得られるので、コスト算出部16は、この所定の関係式に各基本事象の状態を表すブール変数を代入することによって、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が故障状態にあるか正常状態にあるかを認識する。コスト算出部16は、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が故障状態に遷移したと認識したときから、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が正常状態に戻るまで、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が停止している時間tに時間dtを加算する。
次に、コスト算出部16は、評価時刻tm+1から評価時刻tm+1+dt(=tm+2)までの間における基本事象に対応する構成要素の状態遷移について評価する。
評価時刻tm+1で基本事象に対応する構成要素が正常状態である場合には、コスト算出部16は、上述と同様の処理を行なう。具体的には上述と同様にして、評価時刻tm+1から評価時刻tm+1+dtまでの間では、基本事象に対応する構成要素の故障が発生する時間間隔当たりの故障発生確率をp(tm+1−tm+dt/2)dtとする。
コスト算出部16は、確率p(tm+1−tm+dt/2)dtと、0から1の範囲で発生した乱数r2とを比較し、p(tm+1−tm+dt/2)dt≧r4の場合には、構成要素が故障状態に遷移したと認識する。この場合、コスト算出部16は、基本事象に対応する故障時間にdtを加算する。
コスト算出部16は、上述の確率p(tm+1−tm+dt/2)dtと、0から1の範囲で発生した乱数r2とを比較し、p(tm+1−tm+dt/2)dt<r4の場合には、構成要素が正常状態のままであると認識する。
コスト算出部16は、上述の評価をすべての基本事象に対して行ない、評価時刻tm+1から評価時刻tm+1+dt(=tm+2)までの間に、各基本事象に対応する構成要素が故障状態にあるか、正常状態にあるかを認識する。フォルトツリーから、フォルトツリー構造の最下層の各基本事象に対応する構成要素の状態を表すブール変数の組み合わせによって、頂上事象に対応する設備の状態を表すブール変数が故障状態にあるか正常状態にあるかの論理的な関係を示す所定の関係式が得られる。このため、コスト算出部16は、この所定の関係式に各基本事象に対応する構成要素の状態を表すブール変数を代入することによって、頂上事象に対応する設備が故障状態にあるか正常状態にあるかを認識する。コスト算出部16は、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が故障状態に遷移したと認識したときから、頂上事象に対応する設備が正常状態に戻るまで、頂上事象に対応する設備が停止している時間tに時間dtを加算する。
さらに、評価時刻tm+1をtm+2(=tm+1+dt)、tm+3(=tm+2+dt)、tm+4(=tm+3+dt),…,tn(=tn−1+dt)と、dtずつ増加させて、上述の処理を繰り返す。
なお、コスト算出部16は、上述の処理と並行して、評価時刻が年度の区切りに到達したか否かを判定する。評価時刻が年度の区切りに到達した場合、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が停止している時間tを該当年度iに頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が停止している時間t(i)とする。この場合、コスト算出部16は、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が停止している時間tを0にリセットする。
コスト算出部16は、上述の処理と並行して、基本事象に対応する故障時間と、基本事象に対応する故障モードの平均修復時間とを比較し、基本事象に対応する故障時間が、上記平均修復時間に到達したか否かを判定する。
コスト算出部16は、基本事象に対応する故障時間が、上記平均修復時間に到達した場合には、基本事象に対応する構成要素は正常状態に戻ったと認識する。この場合、コスト算出部16は、基本事象に対応する故障時間を0にリセットし、故障率および故障確率も0にリセットする。そして、故障率等がリセットされた時刻をtkとした場合、コスト算出部16は、上述の(4)の処理でtmをtkで置き換えた処理を行なう。
また、コスト算出部16は、上述の処理と並行して、評価時刻が設備の保守開始時刻に到達したか否かを判定する。コスト算出部16は、評価時刻がプラント構成設備・機器・系統の保守開始時刻に到達した場合、頂上事象に対応する設備の保守費用Cに1回当たりの保守費用を加算する。さらに、コスト算出部16は、評価時刻が年度の区切りに到達したか否かを判定する。評価時刻が年度の区切りに到達した場合、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統の保守費用Cを該当年度iに頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が停止している時間C(i)とする。
この場合、コスト算出部16は、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統の保守費用Cを0にリセットする。コスト算出部16は、評価時刻が設備の保守開始時刻から保守終了時刻の間の場合、プラント構成設備・機器・系統は保守状態にあると認識する。評価時刻がプラント構成設備・機器・系統の保守終了時刻に到達した場合、コスト算出部16は、すべての基本事象に対応する故障時間を0にリセットし、故障率および故障確率も0にリセットする。そして、故障率等がリセットされた時刻をtkとした場合、コスト算出部16は、上述の(4)の処理でtmをtkで置き換えた処理を行なう。
(5)コスト算出部16は、上述の(2)と(3)と(4)の処理を、評価時刻がteとなるまで繰り返す。
なお、平均修復時間の代わりに、コスト算出部16に予め設定された各故障モードの修復時間を用いても良い。
評価時刻がteに達した場合、コスト算出部16は、該当年度iに頂上事象に対応する設備が停止している時間t(i)、単位時間当たりのシステム停止による損害額C、割引率rから、システム停止による損害額の現在価値Cを次の数3式で算出する。
Figure 2008015775
評価時刻がteに達した場合、コスト算出部16は、該当年度iに頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統の保守費用C(i)と割引率rから、保守費用の現在価値Cを次の数4式で算出する。
Figure 2008015775
上述の説明は、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統が正常状態又は故障状態間で遷移する時間的な挙動をモンテカルロ法を用いたシミュレーションとすることにより、頂上事象に対応するプラント構成設備・機器・系統のシステム停止による損害額と保守費用を算出する手順を示したものである。上記の一連の手順から得られる状態遷移挙動(モンテカルロシミュレーションの分野ではこれをヒストリーと呼ぶ)は、確率的に予想されるあらゆるヒストリーの一つである。従って、この一つのヒストリーから算出されるプラント停止による損害額と保守費用の値は、稼働率の統計的なばらつきの中の1点である。
このため、プラント停止による損害額と保守費用の統計的な平均値を評価するためには、コスト算出部16は、上記の一連の手順において、異なる乱数の発生を多数回繰り返して行ない、多数のヒストリーを得た上で、プラント停止による損害額と保守費用の統計的な平均値を算出する必要がある。稼働率の統計的な平均値は、ヒストリー数を増すに従って特定の値に収束していく。プラント停止による損害額と保守費用の算出のためのシミュレーション評価においては、予め評価すべきプラント停止による損害額と保守費用の評価誤差幅が設定され、上記手順の繰り返しが、プラント停止による損害額と保守費用の統計的な平均値の収束幅(変動幅)が上記評価誤差幅以下になるまで、行なわれるのが好ましい。
コスト算出部16では、上述の評価により、少なくともひとつの保全方法に関して、その保全方法におけるプラント停止による損害額の現在価値Cと保守費用の現在価値Cを算出する。保全方法は、その性質により次の3つのグループに大別される。
第1のグループは、保守周期や予備品の交換周期の長短を変化させて、保守にかかる費用を変更することができるグループである。
第2のグループは、外観点検から分解点検に点検方法を変更したり、ある装置の点検をパトロールから監視装置に変更したりして、保守の方法をそのものを変更するグループである。
第3のグループは、予備の装置を増設して待機させたり、装置を複数設置して多重化させたりして、プラント構成設備・機器・系統そのものを改良するグループである。
第1のグループの場合、保守周期や予備品の交換周期の長短を変化させて、上述の評価により、システム停止による損害額の現在価値Cと保守費用の現在価値Cを算出する。
第2のグループの場合、特定の基本事象に対応する故障が発生する確率F(t0)と故障率p(t0)に影響を与える種々の保守方法を選定し、各々の保守方法において、上述の評価により、システム停止による損害額の現在価値Cと保守費用の現在価値Cを算出する。
第3のグループの場合、上述のフォルトツリーそのものが変更される。その場合、変更されたフォルトツリーを用いて、上述の評価により、システム停止による損害額の現在価値Cと保守費用の現在価値Cを算出する。
利益算出部17は、プラント停止のない場合に得られる営業利益の現在価値を算出する。利益算出部17は、該当年度iに得られる営業利益V(i)と割引率rから、営業利益の現在価値Vを次の(5)式で算出する。
Figure 2008015775
保全方法選択部18は、複数の保全方法の費用算出が行われた場合、前記営業利益の現在価値から、損害額期待値の現在価値と保全費用の現在価値を引くことによって得られる正味現在価値が最大となる保全方法、すなわち投資価値が最大で効率の良い方法を選択し、これを最適の保全方法として選択する。
本発明に係るプラントの保全支援方法は、保全対象プラントのプラント構成設備・機器・系統の保全効果に関する複数の評価指標から総合評価指標を算出するステップと、前記プラント構成設備・機器・系統の保全の緊急性に関する評価指標である緊急度を算出するステップと、前記総合評価指標と緊急度に基づいて、複数に区分された保全優先度ランクに各プラント構成設備・機器・系統を分類し、予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統を抽出するステップと、前記予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統に関して、プラント停止に至る事象の確率データに基づいてプラント停止による損害額期待値を算出するステップと、前記予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統に関して、少なくとも1つの保全方法を選択し、選択された各保全方法を実施した場合に要する保全費用を算出するステップと、前記予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統に関して、前記損害額期待値と保全方法を選択した場合に要する費用の総和が最小となる保全方法を選択し、この保全方法を最適の保全方法として選択するステップとを有する方法である。
前記総合評価指標算出ステップでは、プラント構成設備・機器・系統の保全効果に関する評価指標を重み付けして加算し、総合評価指標を算出している。
また、このプラント保全支援方法では、保全対象プラントのプラント停止でない場合に得られる営業利益の現在価値を保全費用算出部17で算出しており、前記損害額期待値の算出ステップでは保全費用の現在価値を算出しており、前記営業利益の現在価値から前記損害額期待値の現在価値と保全費用の現在価値を差し引くことで得られる正味現在価値が最小となる保全方法を選択し、この保全方法を最適な保全方法として選択し、決定している。
すなわち、このプラント保全支援方法においては、
(a)プラントの計画外停止を頂上事象として、その原因となるプラント設備、系統、機器の故障との関連性を表すフォルトツリー(FT)を構築する。
(b)公開された事故故障データベースやプラントの実績データから、計画外停止事例の故障データを抽出して分析することで、プラント機器設備、機器(あるいは系統)の故障率とその故障による平均計画外停止時間を推定する。
(c)モンテカルロ法でプラントの状態遷移のシミュレーションを行ない、計画外停止発生頻度を予測する。具体的には、機器(系統)の故障率から時間ステップ毎の故障確率を導出し、それと乱数の大小比較によって機器(系統)の状態を評価した上で、フォルトツリーに基づいてプラントの状態を評価する。さらに、総コストや正味現在価値(NPV)を評価し、計画外停止発生頻度の低減と総コスト削減(NPV増大)にとって重要なプラント構成設備・機器・系統(系統)を評価する。NPVは(6)式で算出される。
Figure 2008015775
(d)重要なプラント構成設備・機器・系統(系統)の補修時期、補修間隔、検査時期、検査間隔、機器交換時期、機器交換間隔、保全方法等をパラメータとして、計画外停止発生頻度、総コスト、NPVの改善効果を予測し、投資対効果を最大化する保全方法を選択(決定)し、保全計画の策定を支援する。
本発明に係るプラントの保全支援システムの一実施形態を示す構成図。 本発明に係るプラントの保全支援システムの総合評価指標算出部における総合評価指標の算出例を示すテーブル図。 本発明に係るプラントの保全支援システムの緊急度算出部における緊急度の算出例を示すテーブル図。 本発明に係るプラントの保全支援システムの保全優先度ランク判定部における保全優先度ランクに各プラント構成設備・機器・系統の分類例を示すテーブル図。 本発明に係るプラントの保全支援システムの保全優先度ランク判定部における保全優先度ランクに各プラント構成設備・機器・系統の分類例を示すテーブル図。
符号の説明
10 プラントの保全支援システム
12 総合評価指標算出部
13 緊急度算出部
14 保全優先度ランク判定部
15 稼働率評価データ記憶部
16 コスト算出部(損害額算出部)
17 保全費用算出部(利益算出部)
18 保全方法選択部
19 ユーザ端末

Claims (6)

  1. 保全対象プラントのプラント構成設備・機器・系統の保全効果に関する複数の評価指標から総合評価指標を算出する総合評価指標算出部と、
    前記プラント構成設備・機器・系統の保全の緊急性に関する評価指標である緊急度を算出する緊急度算出部と、
    前記総合評価指標算出部で算出された総合評価指標および緊急度算出部で算出された緊急度に基づいて、各プラント構成設備・機器・系統を複数の保全優先度ランクに分類し、予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統を抽出する保全優先度ランク判定部と、
    前記保全対象プラントの停止に至る事象の確率データを記憶する稼動率評価データ記憶部と、
    前記保全優先度ランク判定部で抽出されたプラント構成設備・機器・系統に関して、前記保全対象プラントの停止に至る事象の確率データを前記稼動率評価データ記憶部から抽出し、上記確率データに基づいてプラント停止による損害額期待値を算出するコスト算出部と、
    前記保全優先度ランク判定部で抽出されたプラント構成設備・機器・系統に関して、少なくとも1つの保全方法を選択し、選択された保全方法を実施した場合に要する保全費用を算出する保全費用算出部と、
    前記保全優先度ランク判定部で抽出されたプラント構成設備・機器・系統に関して、前記損害額期待値と選択された保全方法を実施した場合に要する費用の総和が最小となる保全方法、最適な保全方法として選択する保全方法選択部とを有することを特徴とするプラントの保全支援システム。
  2. 前記総合指標算出部は、複数の評価指標を重み付けして加算し、総合評価指標を算出する請求項1記載のプラントの保全支援システム。
  3. 前記コスト算出部は、損害額期待値の現在価値を算出する損害額算出部であり、
    また、前記保全費用算出部は、保全対象プラントの停止がない場合に得られる営業利益の現在価値を算出する利益算出部を備え、上記保全費用算出部は前記保全費用の現在価値を算出しており、
    さらに、前記保全方法選択部は、前記営業利益の現在価値から、前記損害額期待値の現在価値と、前記保全費用の現在価値を差し引くことで正味現在価値が最小となる保全方法を選択し、この保全方法と最適な保全方法として位置付ける請求項1記載のプラントの保全支援システム。
  4. 保全対象プラントのプラント構成設備・機器・系統の保全効果に関する複数の評価指標から総合評価指標を算出し、
    前記プラント構成設備・機器・系統の保全の緊急性に関する評価指標である緊急度を算出し、
    算出された総合評価指標と緊急度に基づいて、前記プラント構成設備・機器・系統を複数の保全優先度ランクに分類し、予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統を抽出し、
    前記予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統に関して、前記保全対象プラントの停止に至る事象の確率データに基づいてプラント停止による損害額期待値を算出し、
    前記予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統に関して、少なくとも1つの保全方法を選択し、選択された各保全方法を実施した場合に要する保全費用を算出し、
    前記予め決められた基準以上の保全優先度ランクに分類されたプラント構成設備・機器・系統に関して、前記損害額期待値と保全費用の総和が最小となる保全方法を選択して最適方法とするプラントの保全支援方法。
  5. 前記総合評価指標を算出する際、複数の評価指標を重み付けして加算し、総合評価指標を算出する請求項4に記載のプラントの保全支援方法。
  6. 前記保全対象プラントの停止がない場合に得られる営業利益の現在価値を算出する一方、
    前記損害額期待値の算出の際に、この損害額期待値の現在価値を算出し、
    また、前記保全費用の算出の際に、この保全費用の現在価値を算出し、
    前記営業利益の現在価値から、前記損害額期待値の現在価値と保全費用の現在価値を差し引いて得られる正味現在価値が最小となる保全方法を選択し、この保全方法と最適な保全方法とする請求項4記載のプラントの保全支援方法。
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