JP2008014989A - ベルト走行装置、これを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】無端ベルトを用いるベルト走行装置において、幅方向への移動であるいわゆる蛇行量を少なくして安定した走行性を持つ装置を提供する。
【解決手段】摩擦の少ないローラ204の端部で寄り止めガイドがローラ端部に突き当たる構成とする。ローラ204と無端ベルト202の間では、無端ベルト202の寄り力が小さくなり、ローラ204の端部に突き当たる力も小さくなる。また、ベルトが蛇行する量も小さくなる。ローラ204の端部が寄り止めガイド203に突き当たって無端ベルト202の寄りを押えているが、寄り止めがガイド203蛇行していた場合、寄りスピードが大きいとローラ204が矢印Aの方向に移動する(実際には無端ベルト202が移動する)。寄りスピードが小さい場合、ローラ204が矢印Bの方向に移動する(同上)。そのため、ローラ204の移動量は小さく、変動幅も小さくなる。
【選択図】図5
【解決手段】摩擦の少ないローラ204の端部で寄り止めガイドがローラ端部に突き当たる構成とする。ローラ204と無端ベルト202の間では、無端ベルト202の寄り力が小さくなり、ローラ204の端部に突き当たる力も小さくなる。また、ベルトが蛇行する量も小さくなる。ローラ204の端部が寄り止めガイド203に突き当たって無端ベルト202の寄りを押えているが、寄り止めがガイド203蛇行していた場合、寄りスピードが大きいとローラ204が矢印Aの方向に移動する(実際には無端ベルト202が移動する)。寄りスピードが小さい場合、ローラ204が矢印Bの方向に移動する(同上)。そのため、ローラ204の移動量は小さく、変動幅も小さくなる。
【選択図】図5
Description
本発明は、ベルト走行装置とこれを用いた画像形成装置に関する。
無端ベルトを用いたベルト走行装置としては、特に画像形成装置においても非常に高精度な走行性が求められている。画像形成装置内において、無端ベルト走行装置としては、紙搬送ベルト、感光体ベルト、中間転写ベルト、定着ベルト等さまざまのベルトを走行駆動する装置があるが、例えば紙搬送ベルト、定着ベルト等用の装置として用いる場合においては、無端ベルトである紙搬送ベルト、定着ベルト等が蛇行すると、紙のスキューが発生してしまう。また同じく感光体ベルトや中間転写ベルト等用の装置として用いる場合においては、上述の蛇行の影響がさらに大きな問題となる場合が多い。
特に多色画像形成装置においては、感光体ベルト、中間転写ベルトの蛇行により、多色の色合わせ時にずれが生じてしまうことになる。この色ずれに関しては、画像上の色が変化してしまうことから、小さい蛇行にても非常に画像に問題として出やすい。したがって、この蛇行を少なくすることへの要求は非常に高いものとなりつつある。
そこで例えば特許文献1には、中間転写ベルトの片寄りによる主走査方向の色ずれを防止し、色ずれの無い良好な画像形成を可能とする画像形成装置を提供するために中間転写ベルトを駆動するローラの少なくとも一方のローラにテーパ形状を持たせ、一定方向に寄り力をもたすことで、片寄っていく方向と反対側に寄り止めガイドを設ける事により、中間転写ベルトの蛇行を防止している。ただし、該発明においては寄り止めガイドの貼り精度による蛇行の発生を防ぐ事は困難であると考え、寄り止めガイドのねらいの貼り精度を適用することにより更なる蛇行の軽減を行うことを可能とした発明が開示されている。
また特許文献2には、無端ベルトの幅方向の位置変動(蛇行)を精度よくしかも適切に修正する事ができるベルト駆動装置を提供するために、無端ベルトの幅方向へのエッジ部分をベルトの2箇所で測定し、蛇行量を算出し、その蛇行量を書き込みタイミングへ反映する事で、蛇行による色のずれを軽減する発明が開示されている。ただし、無端ベルトの幅方向への変動を測定するためのセンサが必要であり、さらにその数値から書き込みタイミングへと反映するための計算を行うメモリ等も必要となり、本発明と比較してコストが掛かるものとなっている。
さらに特許文献3には、無端ベルトの幅方向の位置変動(蛇行)を精度よくしかも適切に修正する事ができるベルト駆動装置を提供するために、無端ベルトの幅方向の位置変動を修正するためのステアリングモータを駆動源として動作するステアリングモジュールと、無端ベルトの幅方向へのエッジ位置を検出するエッジセンサと、無端ベルトのエッジ形状データを記録する記憶部を備え、それらの比較結果からステアリングモータを駆動することで、ベルトの蛇行を制御している発明が開示されている。ただし、かなりコストが掛かるものとなっている。
またさらに特許文献4には、寄り止めガイドの破損や変形が起こらず、また蛇行の生じない無端ベルト走行装置を提供するために無端ベルトの両側縁内面に駆動するためのローラよりも外側に帯状の弾性体を固定し、帯状の弾性体の継ぎ目部分に回転方向に対して10〜80°の角度を持つ欠落部を有し、無端ベルトの回転方向を通る中心線に対して、線対称であることを特徴とする無端ベルト駆動装置が開示されている。ただし、蛇行を制御するという点では各ローラと無端ベルトのねじれ等によるベルトの寄り力、さらには無端ベルト一周での貼付け誤差による蛇行は発生すると考えられる。
そこで、本発明においては、無端ベルトを用いるベルト走行装置において、幅方向への移動であるいわゆる蛇行量を少なくして安定した走行性を持つ装置を提供することを目的とする。また、ベルトに寄り止めを設け、これをローラ端面に突き当てる方式を取った場合、この寄り止めに大きなせん断力がかかり、寄り止めの破損やはがれが問題となる場合があり、従来においては、無端ベルト走行装置の各ローラの平行度の精度向上及びベルトの寄り止めの貼り付け力向上等によってこの問題を対策している場合が多いが、本発明においては、これを簡単な構成で対策できる装置を提供することをも目的としている。
本発明の請求項1に係るベルト走行装置は、複数のローラ間に無端ベルトを掛け回し、前記複数のローラのいずれか一つのローラを駆動ローラとして回転させることにより、前記無端ベルトを周行させるベルト走行装置であって、前記無端ベルトの幅方向への前記無端ベルトの寄りを防止するための少なくとも一本の帯状の寄り止めガイドを備えるベルト走行装置において、前記無端ベルトの走行中において、該無端ベルトを掛け回した前記複数のローラのうちで、前記無端ベルトとの摩擦力がもっとも高いローラの軸方向端面を、前記無端ベルトの寄り止めガイドと接触しない配置としてなることを特徴とする。
すなわち、もっとも摩擦係数の高いローラ部にてはベルトとローラの張架部がすべりにくく、寄り止めがローラ端部に接触した際に、寄り止めに大きなせん断力が掛かり、寄り止めの剥がれ、破損やベルトの蛇行を引き起こしてしまうので、これを防ぐ構成としてある。
請求項2に係るベルト走行装置は、請求項1記載のベルト走行装置において、前記無端ベルトとの摩擦力がもっとも高いローラの軸方向の両端面が前記寄り止めガイドと接触しない配置としてなることを特徴とする。すなわち、無端ベルトが前後どちらに寄ったとしても、上述した請求項1に係る発明の目的を達成できるようにしている。
請求項3に係るベルト走行装置は、複数のローラ間に無端ベルトを掛け回し、前記複数のローラのいずれか一つのローラを駆動ローラとして回転させることにより、前記無端ベルトを周行させるベルト走行装置であって、前記無端ベルトの幅方向への前記無端ベルトの寄りを防止するための少なくとも一本の帯状の寄り止めガイドを備えるベルト走行装置において、前記無端ベルトの走行中において、該無端ベルトを掛け回した前記複数のローラのうちで、前記無端ベルトとの摩擦力がもっとも低いローラの軸方向端面が前記寄り止めガイドと接触する配置としてなることを特徴とする。
すなわち、最も摩擦係数の低いローラでは、他のローラで寄り止めを突き当てるよりも、寄り止めに掛かるせん断力を最も小さくできる。これにより、寄り止め剥がれ、破損を防止し、蛇行を最も小さくしている。
請求項4に係るベルト走行装置は、請求項3記載のベルト走行装置において、前記無端ベルトとの摩擦力がもっとも低いローラの軸方向の両端面が前記寄り止めガイドと接触する配置としてなることを特徴とする。ベルトの前後両側でも請求項3と同様の目的を達成しようとするものである。
請求項5に係る画像形成装置は、請求項1から4のいずれかに記載のベルト走行装置を用いたことを特徴とする。すなわち、近年、画像形成装置のように画像情報の高精度な再現性の要求のため、より高精度で高解像度の画像形成が求められているので、請求1〜4のベルト走行装置を用いることで、より高精度で高解像度の画像形成を可能としている。
請求項6に係る画像形成装置は、請求項1から4のいずれかに記載のベルト走行装置を用いたことを特徴とする画像形成装置であって、前記の無端ベルトを紙搬送ベルトとして用いてなることを特徴とする。画像形成装置における紙搬送ベルトではより高精度な画像形成のため、より少ない蛇行によるスキューが少ない紙搬送を行うことが求められており、本発明のベルト走行装置を用いてスキューを少なくすることを達成しているものである。
請求項7に係る画像形成装置は、請求項1から4のいずれかに記載のベルト走行装置を用いたことを特徴とする画像形成装置であって、前記無端ベルトを定着ベルトとして用いてなることを特徴とする。画像形成装置における定着ベルトでは排紙部や後処理装置に定着された紙を搬送するためにやはりスキュー量が小さい紙の搬送が求められており、本発明のベルト走行装置を用いてスキューを少なくすることを達成しているものである。
請求項8に係る画像形成装置は、請求項1から4のいずれかに記載のベルト走行装置を用いたことを特徴とする画像形成装置であって、前記無端ベルトを感光体ベルトとして用いてなることを特徴とする。画像形成装置における感光体ベルトでは各色の色ずれを軽減するために感光体ベルトの蛇行による色ずれの発生が課題となっており、本発明のベルト走行装置を用いて蛇行による色ずれの発生を少なくすることを達成しているものである。
請求項9に係る画像形成装置は、請求項1から4のいずれかに記載のベルト走行装置を用いたことを特徴とする画像形成装置であって、前記無端ベルトを中間転写ベルトとして用いてなることを特徴とする。画像形成装置における中間転写ベルトでは各色の色ずれを軽減するために中間転写ベルトの蛇行による色ずれの発生が課題となっており、本発明のベルト走行装置を用いて蛇行による色ずれの発生を少なくすることを達成しているものである。
本発明は、最も摩擦係数の高いローラの部分では無端ベルトとローラの張架部位ですべりにくく、寄り止めがローラ端部に接触して大きなせん断力が掛かることに起因する寄り止めの剥がれ谷破損、ベルトの蛇行を引き起こすことを防止できる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。
図1は、本発明の実施対象とする画像形成装置の一例であるカラー複写機の構成を示す概略断面図である。図中符号100は複写機本体、200はそれを載せる給紙テーブル、300は複写機本体100上に取り付けるスキャナ、400はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。
複写機本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体10を設ける。中間転写体10は、無端ベルト体である。図1に示すように、図示の例では3つの支持ローラ14、15、16に掛け回してあり、図中時計回りに回転搬送可能となっている。
この例では、3つ支持ローラ14、15、16のうち第2の支持ローラ15の左に、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置17を設ける。また、3つの支持ローラ14、15、16うちの第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写体10上には、その搬送方向に沿って、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4つの画像形成手段18を横に並べて配置してタンデム画像形成装置20を構成する。
タンデム画像形成装置20の上には、図1に示すように、さらに露光装置21を設ける。
一方、中間転写体10を挟んでタンデム画像形成装置20と反対の側には、2次転写装置22を備える。2次転写装置22は、図示の例では、2つのローラ23間に無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け回し構成し、中間転写体10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写体10上の画像をシートに転写する。
2次転写装置22の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。またこの2次転写装置22には、画像転写後のシートをこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備える。もちろん、2次転写装置22として、非接触のチャージャを配置してもよい。ただし、その場合には、このシート搬送機能を併せて備えることは難しい。
なお、図示の例では、このような2次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置28を備える。
このカラー複写機を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。そして、図示していないスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
また、図示していないスタートスイッチを押すと、これも図示していない駆動モータで支持ローラ14〜16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転させ、中間転写体10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段18でその感光体40を回転駆動し、各感光体40上に、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの単色画像をそれぞれ形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
一方、図示していないスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つが選択されて回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つからシートを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。
または、給紙ローラ50が回転して手差しトレイ51上のシートを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49が回転し、中間転写体10と2次転写装置22との間にシートを送り込み、2次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、2次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着させた後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えてシート反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写体10は、中間転写体クリーニング装置17で、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
図2に比較のために従来公知のベルト体の構成例を示す。この図により、図1を用いて説明した画像形成装置のうち、無端ベルトの走行装置(中間転写ベルト、2次転写ベルト、定着ベルト紙搬送ベルト等)の簡略説明を行う。
摩擦力の高いローラ(本例の場合、駆動ローラ)201により、無端ベルト202は駆動される。この際、摩擦の高いローラと低いローラ、さらに図示しない他ローラの平行度のずれ等により、無端ベルト202は多少なりともローラの端部のどちらかに寄っていくことになる。ローラ平行度は実機では0にすることは困難なためである。この無端ベルト202が寄っていく方向に寄り止めを配置し、寄り止めがローラ端部に突き当たることにより、ベルトが寄り切ってしまうことを防いでいる。
この寄り止めが突き当たる部分を拡大した図が図3である。本例では、寄り止めを寄り止めガイド203として無端ベルト202の縁に貼り付けている。ただし、この貼り付け時に寄り止めガイド203を完全にまっすぐ貼り付けることも困難であり、寄り止めガイド203自体が図のように多少なりとも蛇行している。具体的には、寄り止めガイド203の真直度に関しては、寄り止めガイドとする部品(一般的にはウレタンゴム等が使用されている)自体の真直度、貼り付け時のずれ等が重なり、非常に確保するのが難しい。ここで無端ベルト202の寄り方向が図中に示す矢印Xの方向になってしまっているものとすると、この場合、寄り止めガイド203の一部分がローラ201の端部に突き当たり、無端ベルト202は寄り止めガイド203にほぼ沿って進むことになる。なお寄り止めガイド203の傾斜として、進行方向上流側が下流側よりも無端ベルト202の内側へ傾いている場合には、無端ベルト202が寄り止めガイド203の傾斜の通り進んでしまう。すなわち、寄り止めガイド203の蛇行がそのまま無端ベルト202自体の走行の蛇行となってしまう。
端部に寄り止めガイド203が突き当たるローラ201と無端ベルト202の摩擦力が高い場合、この蛇行は比較的大きなものとなる。すなわち摩擦力が強いローラにておいは、無端ベルト202が寄ろうとする力がより強く作用し、寄り止めガイド203が強く当り、そのため無端ベルト203が寄り止めガイド203の真直度に沿って進むしまうことになるためである。無端ベルト202の寄り力が大きいと、このローラ部分で無端ベルト202が寄って、ローラから離れた部分では元へ戻ろうとするスピードが大きくなり、したがって蛇行が大きく発生する。
また、寄り止めに掛かるせん断力が大きいため、寄り止めガイド203の接着が剥がれたり、破損してしまう状況が発生するのは既に述べた通りである。
一方、ローラ201と無端ベルト202の摩擦力が小さい場合には、寄り力は小さいため、寄り止めの真直度に沿って進むほど大きな蛇行は発生しない。寄りスピードが小さいために、寄り止めに突き当たってから戻されるスピードも遅く、大きい蛇行は発生しにくくなる。また、寄り止めガイド203に掛かるせん断力も小さいため、寄り止めガイド203の接着剥がれ、破損の問題が発生しにくい。
図4に、本発明の一実施例を示す。従来例を示した図2の方式と異なり、摩擦の少ないローラ204の端部で寄り止めガイドがローラ端部に突き当たる構成となっている。摩擦の少ないローラ204と無端ベルト202の間では、無端ベルト202の寄り力が小さくなり、寄り止めガイド203がローラ204の端部に突き当たる力も小さくなる。また、寄り力が小さいため、ベルトが蛇行する量も小さくなる。
図5にてよりさらに詳細に説明する。ローラ204の端部が寄り止めガイド203に突き当たって無端ベルト202の寄りを押えているが、寄り止めがガイド203図5のように蛇行していた場合、寄りスピードが大きいとローラ204が図中矢印Aの方向に移動することになる(実際には無端ベルト202が移動するのであるが、相対的に考えてここではローラ204が移動すると考える)。これに比較し、寄りスピードが小さい場合、ローラ204が図中矢印Bの方向に移動するため、ローラ204の移動量は小さく、変動幅も小さくなることがわかる。寄りスピードが大きい、小さいはローラ204と無端ベルト202の摩擦力の大、小で決定される。
図4の実施例では摩擦抵抗の大きいローラ201では寄りスピードは大きくなっているが、摩擦抵抗の小さいローラ204ではこの移動スピードがダイレクトには伝わらず、蛇行は小さくなる。
すなわち本発明の実施例としては、摩擦力の高いローラ201の軸方向端面が無端ベルト202の寄り止めガイドとは接触しない構成となっており、従来例と比較すれば明確なように、寄り止めの真直度に左右されず、無端ベルト202の蛇行を押えることができる。最も無端ベルト202との摩擦力の高いローラの場合には、無端ベルト202の両側で軸方向端面が無端ベルト202の寄り止めガイド203と接触しない構成とすることが好ましい。
無端ベルト202がローラ端のどちらのほうへ寄るかはローラの平行度によって決まる。特許文献1に開示されている例のように、ローラを一方向に強制的に寄せた場合には片側でよいが、強制的に寄せた場合には片側に寄る力が強くなり、寄り止めの削れや、寄り止めがすべてローラに乗り上げて寄り切ってしまうという問題が生じやすい。寄り力を少なくするために、ローラ平行度を0に近づけようとすると、前後どちらに寄るかは決まらない場合が多い。この場合、両側にて同様の構成:摩擦力の弱いローラのほうを長くし、寄り止めに先に当てる構成をとればよい。
望ましいのは、上述のように、最も無端ベルト202との摩擦力の低いローラ204の軸方向端面が無端ベルト202の寄り止めガイド203と接触する構成とすることである。上述のように、蛇行をもっとも小さくすることができる。
図1に示したような画像形成装置の構成に含まれる無端ベルト駆動装置において、上述のような寄り止めの構成を用いると、画像情報の高精度な再現性の要求のために要求される、蛇行に関しての非常な高精度の特性を得られる。
なお上述のようなベルト走行装置の無端ベルトを、図1中に符号24に示すような紙搬送ベルト(2次転写ベルト)として用いることにより、ベルトの蛇行がおさえられ、紙搬送時のスキューが軽減できる。また図1中に符号26に示すような定着ベルトとして用いることにより、ベルトの蛇行がおさえられ、定着時の紙搬送時のスキューが軽減できる。
さらに、図6のような構成の感光体ベルトについて用いることができる。図6では、各色現像装置303により感光体ベルト301上に画像を現像し、中間転写ベルト302上に重ね合わせて現像することによりカラー画像を作る方式となっているが、感光体ベルト301について上述の構成とすることにより、無端ベルトである感光体ベルト301の蛇行が抑えられ、感光体ベルト301からの転写時の色ずれを軽減できる。
また本発明のベルト走行装置の無端ベルトを、例えば図1中に符号10で示す中間転写ベルトに用いることができる。すなわち図6のような構成では、各色現像装置303により感光体ベルト301上に画像を現像し、中間転写ベルト302上に重ね合わせて現像することによりカラー画像を作る方式となっている。中間転写ベルト302を上述したような寄り止めを行う構成とすることにより、中間転写ベルト302の蛇行が抑えられ、感光体ベルト301から中間転写ベルト302への転写時の色ずれを軽減できる。
10:中間転写体
14、15、16:支持ローラ
17:中間転写体クリーニング装置
18:画像形成手段
20:タンデム画像形成装置
21:露光装置
22:2次転写装置
23:ローラ
24:2次転写ベルト
25:定着装置
26:定着ベルト
27:加圧ローラ
28:シート反転装置
32:コンタクトガラス
33:第1走行体
34:第2走行体
35:結像レンズ
36:読取りセンサ
40:感光体
42:給紙ローラ
43:ペーパーバンク
44:給紙カセット
45:分離ローラ
46:給紙路
47:搬送ローラ
48:給紙路
49:レジストローラ
50:給紙ローラ
51:手差しトレイ
52:分離ローラ
53:手差し給紙路
55:切換爪
56:排出ローラ
57:排紙トレイ
100:複写機本体
200:給紙テーブル
201:摩擦抵抗の大きいローラ
202:無端ベルト
203:寄り止めガイド
204:摩擦抵抗の小さいローラ
300:スキャナ
301:感光体ベルト
302:中間転写ベルト
303:現像装置
400:原稿自動搬送装置(ADF)
14、15、16:支持ローラ
17:中間転写体クリーニング装置
18:画像形成手段
20:タンデム画像形成装置
21:露光装置
22:2次転写装置
23:ローラ
24:2次転写ベルト
25:定着装置
26:定着ベルト
27:加圧ローラ
28:シート反転装置
32:コンタクトガラス
33:第1走行体
34:第2走行体
35:結像レンズ
36:読取りセンサ
40:感光体
42:給紙ローラ
43:ペーパーバンク
44:給紙カセット
45:分離ローラ
46:給紙路
47:搬送ローラ
48:給紙路
49:レジストローラ
50:給紙ローラ
51:手差しトレイ
52:分離ローラ
53:手差し給紙路
55:切換爪
56:排出ローラ
57:排紙トレイ
100:複写機本体
200:給紙テーブル
201:摩擦抵抗の大きいローラ
202:無端ベルト
203:寄り止めガイド
204:摩擦抵抗の小さいローラ
300:スキャナ
301:感光体ベルト
302:中間転写ベルト
303:現像装置
400:原稿自動搬送装置(ADF)
Claims (9)
- 複数のローラ間に無端ベルトを掛け回し、前記複数のローラのいずれか一つのローラを駆動ローラとして回転させることにより、前記無端ベルトを周行させるベルト走行装置であって、前記無端ベルトの幅方向への前記無端ベルトの寄りを防止するための少なくとも一本の帯状の寄り止めガイドを備えるベルト走行装置において、前記無端ベルトの走行中において、該無端ベルトを掛け回した前記複数のローラのうちで、前記無端ベルトとの摩擦力がもっとも高いローラの軸方向端面を、前記無端ベルトの寄り止めガイドと接触しない配置としてなることを特徴とするベルト走行装置。
- 請求項1記載のベルト走行装置において、前記無端ベルトとの摩擦力がもっとも高いローラの軸方向の両端面が前記寄り止めガイドと接触しない配置としてなることを特徴とするベルト走行装置。
- 複数のローラ間に無端ベルトを掛け回し、前記複数のローラのいずれか一つのローラを駆動ローラとして回転させることにより、前記無端ベルトを周行させるベルト走行装置であって、前記無端ベルトの幅方向への前記無端ベルトの寄りを防止するための少なくとも一本の帯状の寄り止めガイドを備えるベルト走行装置において、前記無端ベルトの走行中において、該無端ベルトを掛け回した前記複数のローラのうちで、前記無端ベルトとの摩擦力がもっとも低いローラの軸方向端面が前記寄り止めガイドと接触する配置としてなることを特徴とするベルト走行装置。
- 請求項3記載のベルト走行装置において、前記無端ベルトとの摩擦力がもっとも低いローラの軸方向の両端面が前記寄り止めガイドと接触する配置としてなることを特徴とするベルト走行装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載のベルト走行装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載のベルト走行装置を用いたことを特徴とする画像形成装置であって、前記の無端ベルトを紙搬送ベルトとして用いてなることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載のベルト走行装置を用いたことを特徴とする画像形成装置であって、前記無端ベルトを定着ベルトとして用いてなることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載のベルト走行装置を用いたことを特徴とする画像形成装置であって、前記無端ベルトを感光体ベルトとして用いてなることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載のベルト走行装置を用いたことを特徴とする画像形成装置であって、前記無端ベルトを中間転写ベルトとして用いてなることを特徴とする画像形成装置。
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JP2006183021A JP2008014989A (ja) | 2006-07-03 | 2006-07-03 | ベルト走行装置、これを用いた画像形成装置 |
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JP2008014989A true JP2008014989A (ja) | 2008-01-24 |
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ID=39072100
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2008014989A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2131251A2 (en) | 2008-06-06 | 2009-12-09 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
-
2006
- 2006-07-03 JP JP2006183021A patent/JP2008014989A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2131251A2 (en) | 2008-06-06 | 2009-12-09 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
US8320791B2 (en) | 2008-06-06 | 2012-11-27 | Canon Kabushiki Kaisha | Intermediate transfer belt, a conveyance belt member, and an image forming apparatus comprising the same |
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