JP2008014860A - 流体可視化計測装置および流体可視化計測方法 - Google Patents

流体可視化計測装置および流体可視化計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】流体への照射光の入射方向が制限されている場合であっても、流体の任意方向の断面における流れ場を可視化する流体可視化計測装置、および、流体可視化計測方法を提供する。
【解決手段】流体可視化計測装置100は、レーザ装置11からのレーザ光を自由な経路で流体2の内部に導く光ファイバ12と、光ファイバ12から出たレーザ光をシート状に広げる光学装置13とを備えることによって、流体2の表面2Aが平滑であるか否かに拘らず、流体2の内部にレーザ光を導入できるとともに流体2の任意の断面をシート状に照明できる。また、ビデオカメラ15を覆う防水カバー16の底面は球面状に形成され、かつ、底面は透明である。防水カバー16の底が流体2の内部に位置するよう防水カバー16を沈めることで、流体2の流れ場を乱すことなく流体2の内部をビデオカメラ15で撮影することが可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体の流れ場を可視化する装置および方法に関し、特に、流体に光を照射する方向が制限される場合にも流れ場の任意の領域を可視化する装置および方法に関する。
従来、流体の速度を測定するための方法として流体可視化計測と称される計測方法が多く用いられている。
流体可視化計測の概要は以下のとおりである。流体中の粒子と同等の比重を持つ微細なトレーサ粒子が流体に混入され、この流体をパルスレーザ等の光源により瞬間的にシート状に照明する。光源からの光は流体内部のある断面を数時刻照明する。
光源からの光はトレーサ粒子により散乱される。散乱光はビデオカメラなどの撮影装置に取り込まれ、ある2時刻の画像は瞬時的に変化する画像として撮影装置に記録される。その2時刻における画像からトレーサ粒子の移動量や移動時間などが算出されて2次元の流速が求められる。
流体可視化計測では流体内部のある断面をシート状に照明するために、レーザ光の屈折や乱反射による拡散を防ぐ必要がある。このためレーザ光により照明される部分は平滑な面を持ち、かつ、透明な材料で構成されている必要がある。
このような流体可視化計測について、たとえば特開平10−267785号公報(特許文献1)では、紫外線で励起されて可視光を発生するトレーサを観測対象流体の流れに混入し、この流れにシート状に加工された紫外線を照射することによって、紫外線が横切る面内での観測対象流体の流れを可視化する可視化方法及び装置が開示される。これによれば、円筒容器の中の気体に、紫外線により励起されて蛍光を発する物質(たとえばローダミンBを含有させた固体粒子)がトレーサとして混入される。この場合には円筒容器の壁面からの反射光は肉眼では見えないので、観察の際の障害にはならず、トレーサからの散乱光のみを肉眼で観察することができる。
特開平10−267785号公報
河川水理の研究のため、河川水理模型を用いて上述の流体可視化計測が行なわれることがある。河川水理模型はモルタル等の材料により作成される。モルタルは光を通さないため、河川水理模型の側面や底面から流体(流水)の内部に光を導入することはできない。このため河川水理模型を用いて流体可視化計測を行なう場合には、河川水理模型の上方から流体の内部に光を導入しなければならない。
しかしながら河川水理模型の形状によっては流体の表面が平坦にならないため、単純に河川水理模型の上方から光を照射しても、流体の表面において光は屈折したり乱反射したりする。このように従来の技術では光を通さない材料を流れる流体を対象に流体可視化計測を行なうことは困難であった。
本発明の目的は、流体への照射光の入射方向が制限されている場合であっても、流体の任意方向の断面における流れ場を可視化する流体可視化計測装置、および、流体可視化計測方法を提供することである。
本発明は要約すれば、複数のトレーサ粒子が混入された流体の速度を計測する流体可視化計測装置であって、照射光を発する光源と、一方端に照射光を受けて照射光を伝送する光ファイバと、光ファイバの他方端から出た照射光をシート状に広げて流体の断面を照明する光学装置と、流体の表面に向けて設置され、照射光が複数のトレーサ粒子に散乱されることにより生じた散乱光を撮像して画像データを生成し、画像データを送信する撮像装置と、撮像装置を覆い、少なくとも流体と撮像装置との間に位置する一部が透明である撮像装置用カバーと、画像データに基づいて流体の速度を算出する速度算出部とを備える。
好ましくは、光学装置は、流体の内部に配置される。光学装置において、照射光の入射側から照射光の出射側に向かう向きに垂直な断面は、円状の輪郭を有する。
好ましくは、撮像装置用カバーは、光学装置よりも流体の上流側に設けられ、かつ、少なくとも一部が流体に浸漬される。
より好ましくは、撮像装置用カバーにおいて、流体に浸漬される部分の表面は、球面状に形成される。
本発明の他の局面に従うと、複数のトレーサ粒子が混入された流体の速度を計測する流体可視化計測方法であって、照射光を発する光源と、一方端に照射光を受けて照射光を伝送する光ファイバと、光ファイバの他方端から出た照射光をシート状に広げる光学装置とを用いて流体の断面を照明するステップと、流体の表面に向けて設置される撮像装置と、撮像装置を覆い、少なくとも流体と撮像装置との間に位置する一部が透明である撮像装置用カバーとを用いて、照射光が複数のトレーサ粒子に散乱されることにより生じた散乱光を撮像して画像データを生成するステップと、画像データに基づいて流体の速度を算出するステップとを備える。
好ましくは、光学装置は、流体の内部に配置される。光学装置において、照射光の入射側から照射光の出射側に向かう向きに垂直な断面は、円状の輪郭を有する。
好ましくは、撮像装置用カバーは、光学装置よりも流体の上流側に設けられ、かつ、少なくとも一部が流体に浸漬される。
より好ましくは、撮像装置用カバーにおいて、流体に浸漬される部分の表面は、球面状に形成される。
本発明によれば、流体への照射光の入射方向が制限されている場合であっても流体の任意方向の断面における流れ場の情報を得ることが可能になる。
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
図1は、本実施の形態の流体可視化計測装置の構成を示す斜視図である。
図1を参照して、流体可視化計測装置100は、河川水理模型1を流れる流体2の速度を計測するための装置である。なお、本実施の形態では流体2は水である。
流体2には複数のトレーサ粒子(図示せず)が混入される。トレーサ粒子は流体2とほぼ同じ比重を有し流体粒子の動きに追従する粒子である。
河川水理模型1はモルタル等の光を通さない材料によって作成される。よって光を透過できるのは流体2のみである。なお、説明の便宜上、図1では河川水理模型1を一般的な水槽として示す。実際の河川水理模型では、図1に示す水槽における側面1A,1Bおよび底面1Cに対応する部分はモルタル等の不透明な材料により構成されている。
流体可視化計測装置100は、レーザ装置11と、光ファイバ12と、光学装置(レンズ光学系)13と、支持棒14と、ビデオカメラ15と、防水カバー16と、制御部18とを備える。
レーザ装置11は、所定の時間間隔(たとえば数十分の1秒間隔)でパルス状のレーザ光(照射光)を発する光源である。
光ファイバ12の一方端はレーザ装置11に光学的に結合される。光ファイバ12の他方端は光学装置13に光学的に結合される。光ファイバ12の一方端にレーザ装置11からのレーザ光が入射すると、光ファイバ12はこの光を伝送する。
光ファイバ12の他方端から出たレーザ光は光学装置13に入射する。光学装置13は入射したレーザ光をシート状に広げることで、流体2の内部をシート状に照明する。
図1においてX方向は流体2の流れる方向を示し、Y方向はX方向に垂直な方向(側面1A,1Bに垂直な方向)を示し、Z方向は流体2の表面2Aに垂直な方向(X方向およびY方向に垂直な方向)を示す。照明領域20はレーザ光により照明される流体内部のある断面を示す。図1では照明領域20はX方向およびY方向に平行な面である。
ここで光ファイバ12の他方端および光学装置13は流体2の内部に位置する。よって、流体2の表面2Aが平滑であるか否かに拘らず、レーザ装置11から自由な経路で(言い換えれば場所を選ばずに)流体2の内部に光を直接導入でき、かつ、流体2の任意の断面をシート状に照明できる。
支持棒14の一方端は光学装置13に取り付けられ、支持棒14の他方端は動かないように固定される。仮に流体2の流れによって光学装置13が揺らいだ場合には、流体2の内部においてレーザ光により照明される範囲が変動する。光学装置13は支持棒14によって動かないように固定されるので、このような問題を防ぐことができる。
光学装置13から出たレーザ光は複数のトレーサ粒子によって散乱される。これにより散乱光が生じる。ビデオカメラ15は受光側(レンズが取り付けられている側)が流体2の表面2Aに向くように設置される。ビデオカメラ15は複数のトレーサ粒子により生じた散乱光を撮像して画像データDを生成し、制御部18に画像データDを送信する。
ビデオカメラ15は防水カバー16に覆われた状態で流体2の内部を撮影する。ビデオカメラ15を表面2Aの上方に設置した場合には、表面2Aで光が散乱したり屈折したりするので、ビデオカメラ15は流体2の内部における複数のトレーサ粒子の挙動を撮影することができない。
ビデオカメラ15が複数のトレーサ粒子の挙動を撮影するためには、ビデオカメラ15のレンズを防水カバー16の周りの水面よりも深く沈めることが必要になる。このためビデオカメラ15は防水カバー16に覆われる。なお、ビデオカメラ15が流体2の内部を撮影できるよう、防水カバー16において、少なくとも流体2とビデオカメラ15との間に位置する一部(防水カバー16の底の部分の一部)は透明である。
また、防水カバー16は光学装置13よりも流体2の上流側に配置される。光学装置13よりも流体2の下流側では光学装置13によって流体2の流れが変化する可能性があるが、光学装置13よりも流体2の上流側ではこのような問題が生じない。防水カバー16およびビデオカメラ15を光学装置13よりも流体2の上流側に配置することで、ビデオカメラ15は流体2の流れ場に関する正確な情報を反映した画像を撮影できる。よって流速に関する正確な情報を得ることができる。
制御部18は、たとえばパーソナルコンピュータであり、ビデオカメラ15とレーザ装置11とを制御する。制御部18はビデオカメラ15から送られた画像データDに基づいてトレーサ粒子の移動距離や移動時間などを算出し、照明領域20の面内における流速を求める。なお制御部18は本発明における「速度算出部」に対応する。
また、制御部18はビデオカメラ15による粒子画像の撮影のタイミングとレーザ光の照射タイミングとを同期させるためにレーザ装置11を制御する。
図2は、図1の光学装置13の外形を示すための図である。
図2を参照して、光学装置13は流体2の内部に配置され、支持棒14によりその位置が固定される。光学装置13の外形は円柱状である。すなわち、レーザ光LAの入射側(光ファイバ12に結合される側)からレーザ光LAの出射側に向かう向きと垂直な光学装置13の断面は円状の輪郭を有する。なお、光学装置13から出た光はシート状に広がるが、便宜上、図2では光学装置13から出た光を1本の矢印により示す。
光ファイバ12の直径は非常に小さい(たとえば約100μm)ため、光ファイバ12はいわば線とみなすことができる。このため光ファイバ12を流体2の内部に入れても流体2の流れ場への影響を小さくすることができる。
一方、光学装置13から出るレーザ光LAの進行方向が流体2の流れる方向(X方向)と平行になるように光学装置13の向きが設定される。本実施の形態ではX方向に沿って光学装置13を見たときの光学装置13の形状は円形に見える。仮にX方向に沿って光学装置13を見たときに光学装置13の形状が多角形(たとえば四角形)に見える場合には、光学装置13を流体2の内部に設置することで流体2の流れ場が乱れることが考えられる。上述のように本実施の形態によればX方向に沿って光学装置13を見たときの光学装置13の形状は円形であるので、光学装置13を流体2の内部に配置したときに流体2の流れ場への影響を小さくすることができる。
なお、流体2の流れ場への影響を考慮すれば、光学装置13(円柱)の直径はできるだけ小さいほうが好ましい。
図3は、図1のZ方向から見たときの光学装置13の内部構成を示す図である。
図4は、図1のY方向から見たときの光学装置13の内部構成を示す図である。
図3および図4を参照して、光学装置13の内部にはシリンドリカルレンズ13A〜13Cが収められる。
シリンドリカルレンズ13Aは、光ファイバ12から出たレーザ光LAを広げる役割を果たす。
シリンドリカルレンズ13Bは、シリンドリカルレンズ13Aで広げたレーザ光LAを平行に、かつ真直ぐにする。シリンドリカルレンズ13Cは、シリンドリカルレンズ13Bで平行にかつ真直ぐにしたレーザ光LAの厚さを調整する役割を果たす。このように3枚のレンズが一組となって、レーザ光LAをシート状にする。
なお図3および図4に示す光学装置13の構成はあくまでも一例である。たとえばミラー等のレンズ以外の光学部品を用いて光学装置13を構成してもよい。
図5は、図1のビデオカメラ15が流体2の内部を撮影する状態を示す図である。
図5を参照して、ビデオカメラ15が流体2の内部を撮影する際には、ビデオカメラ15が有するレンズ15Aが流体2の内部に位置するように、防水カバー16の底部16Aが流体2に浸漬される。これにより表面2Aの揺らぎによる散乱光がビデオカメラに入るのを防ぎながら流体2の内部を撮影できる。
防水カバー16の底部16Aの外表面は球面状に形成される。これにより底部16Aを流体2に接したときに流体2の流れ場に乱れが生じるのを防ぐことができる。よって制御部18が流速を算出する際により正確な流速を算出できる。また、防水カバー16を多少傾けた際に、流体2に球面状に形成された底部16Aが接することにより流体2の流れ場が乱れるのを防ぐことができる。よって本実施の形態によれば流体2の流れ場に乱れを生じさせることなく、防水カバー16を傾けて流体2の内部の様々な断面を撮像することが可能になる。
図6は、図1のレーザ装置11の動作とビデオカメラ15の動作とを模式的に説明する図である。
図6および図1を参照して、時刻t0と時刻t1との2つの時刻において、レーザ装置11からパルス光P1,P2がそれぞれ照射される。時刻t0と時刻t1との間はたとえば数ナノ秒である。なおパルス光P1,P2は図2〜4に示すレーザ光LAに対応する。
パルス光P1,P2の照射によるトレーサ粒子の散乱光は、それぞれトレーサ粒子の時刻t0,t1における画像としてビデオカメラ15に記録される。図6に示すカメラフレームにおいて、フレームF1では時刻t0でのトレーサ粒子の画像が記録され、フレームF2では時刻t1でのトレーサ粒子の画像が記録される。制御部18はフレームF1とフレームF2との切換わりの前後にパルス光P1,P2の照射を行なうようにレーザ装置11を制御する。
同様に、時刻t2と時刻t3とにおいてレーザ装置11からパルス光P1,P2がそれぞれ照射される。時刻t2,t3の各時刻に発せられるパルス光の照射によるトレーサ粒子の散乱光は、フレームF3の画像およびフレームF4の画像としてそれぞれ記録される。
制御部18は、たとえば連続する2時刻(時刻t0,t1)の画像上のトレーサ粒子像からその画像上でのトレーサ粒子の移動量を求める。トレーサ粒子の移動量をΔXとし、時刻t0と時刻t1との間隔をΔtとすると流体の速度uはu=ΔX/Δtの関係によって求められる。
図7は、本実施の形態の流体可視化計測装置を用いた流体の速度の計測手順を示すフローチャートである。
図7および図1を参照して、処理が開始されるとまずステップS1では、流速の測定場所を照射するため、流体2の内部に光学装置13が設置される。
次にステップS1Aでは測定者が光学装置13の位置や傾きを調整して、光学装置13から出るレーザ光の進行方向を調整する。
続いてステップS1Bでは、流体2内におけるレーザシートの位置(照明領域20の位置)の確認が行なわれる。ステップS1Bでは、レーザ装置11がレーザ光を発することで流体2内のある領域(断面)が照明され、ビデオカメラ15によってその領域の撮像が行なわれる。制御部18はビデオカメラ15から画像を取得して予備的な測定データを生成する。測定者はこのデータに基づいて測定に最適な領域が照射されているか否かを判断する。
最適な領域が照射されている場合にはステップS1Bの処理が終了するが、照明領域を変更する必要があると測定者が判断する場合にはステップS1Bの処理が再度行なわれる。
続いてステップS2では、レーザ光を散乱するためのトレーサ粒子が流体2に散布される。
ステップS3において、レーザ装置11はたとえば数ナノ秒の間隔でパルス状のレーザ光を流体2に向けて発する。レーザ光は光ファイバ12および光学装置13を通り、シート状に広がる。シート状のレーザ光(レーザシート)を流体2の内部に照射することで計測断面(照明領域20)がシート状に照明される。
ステップS4では、ビデオカメラ15はトレーサ粒子により散乱された光を捉え、この散乱光による画像を撮像する。また、図6に示すように、ビデオカメラ15は2つの時刻におけるトレーサ粒子の画像を異なるフレームの画像として記録する。ビデオカメラ15は生成した画像データを出力する。
ステップS5において、制御部18はビデオカメラ15から送られた画像データを保存する。ステップS6において、制御部18は所定の方法に基づいて画像解析処理を行ない、トレーサ粒子の移動量を算出する。
ステップS6における画像解析処理に用いられる方法として、様々な方法が適用可能である。画像解析処理方法の一例を示すと、画像を検査領域と呼ばれる小領域に分割し、その分割された領域内の輝度値パターンを追跡する画像相関法、また、個々の粒子を追跡する粒子追跡法などがある。
ステップS7において、制御部18はステップS6における画像解析処理の結果に基づき、トレーサ粒子の移動量と移動時間とから流体2の速度を算出する。ステップS7において流体2の速度が算出されると計測が終了する。
なお、図1において光学装置13を動かないように固定するための支持棒は一本のみ示されている(支持棒14)。ただし、流体2の上流側から見て光学装置13は前後方向および左右方向に揺らぐことが考えられる。このような問題を防ぐため、光学装置13に複数本の支持棒を取り付け、これら複数本の支持棒が動かないように固定することが好ましい。
図8は、複数本の支持棒を取り付けた光学装置の例を説明する図である。
図8を参照して、光学装置13には4本の支持棒(支持棒14A〜14D)が取り付けられている。なお図8に示すX方向およびY方向は図1に示すX方向およびY方向とそれぞれ同じ方向である。これら支持棒14A〜14Dは流体2の上流側から見た前後方向(X方向)および左右方向(Y方向)に光学装置13の揺らぎが生じないように配置される。
図9は、図8のY方向に沿って見た場合の光学装置13を示す図である。
図9を参照して、支持棒14A,14Bは左右対称に配置される。なお、図8のY方向に沿って見た場合には支持棒14C,14Dは支持棒14A,14Bとそれぞれ重なる。このため図9には支持棒14C,14Dは示されていない。
図10は、図8のX方向に沿った光学装置13の断面模式図である。
図10を参照して、支持棒14A,14Cは左右対称に配置される。なお、図8のX方向に沿って見た場合には支持棒14B,14Dは支持棒14A,14Cとそれぞれ重なる。このため図9には支持棒14B,14Dは示されていない。
図8〜図10に示すように支持棒14A〜14Dを光学装置13に取り付けることで流体2が流れたときに光学装置13の揺らぎをより確実に抑えることが可能になる。
以上のように本実施の形態によれば、光源からの光を自由な経路で流体の内部に導く光ファイバと、光ファイバから出た光をシート状に広げる光学装置とを備えることによって、流体の表面が平滑であるか否かに拘らず、流体の内部に光を導入できるとともに流体の任意の断面をシート状に照明できる。
さらに、本実施の形態によれば、ビデオカメラを覆う防水カバーを備える。防水カバーの底面は球面状に形成され、かつ、底面は透明である。防水カバーの底が流体の内部に位置するよう防水カバーを沈めることで、流体の流れ場を乱すことなく流体の内部をビデオカメラで撮影することが可能になる。
このように本実施の形態によれば、河川水理模型のように光を通さない材料の表面を流体が流れている場合であっても流体の様々な断面における流速の情報を得ることができる。よって、本実施の形態によれば、数値解析手法と組み合わせて、実験結果と解析結果との間で検証や相互補完を行なうことで数値解析モデルの高精度化を図ることができる。
なお、本実施の形態では、流体は水である。しかしながら本発明の流体可視化計測装置および流体可視化計測方法は、水以外にも流れのある物体(たとえば油、空気等を含む)の流れ場を可視化する目的のために用いることが可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態の流体可視化計測装置の構成を示す斜視図である。 図1の光学装置13の外形を示すための図である。 図1のZ方向から見たときの光学装置13の内部構成を示す図である。 図1のY方向から見たときの光学装置13の内部構成を示す図である。 図1のビデオカメラ15が流体2の内部を撮影する状態を示す図である。 図1のレーザ装置11の動作とビデオカメラ15の動作とを模式的に説明する図である。 本実施の形態の流体可視化計測装置を用いた流体の速度の計測手順を示すフローチャートである。 複数本の支持棒を取り付けた光学装置の例を説明する図である。 図8のY方向に沿って見た場合の光学装置13を示す図である。 図8のX方向に沿って見た場合の光学装置13の断面模式図である。
符号の説明
1 河川水理模型、1A,1B 側面、1C 底面、2 流体、2A 表面、11 レーザ装置、12 光ファイバ、13 光学装置、13A〜13C シリンドリカルレンズ、14,14A〜14D 支持棒、15 ビデオカメラ、15A レンズ、16 防水カバー、16A 底部、18 制御部、20 照明領域、100 流体可視化計測装置、D 画像データ、F1〜F4 フレーム、LA レーザ光、P1,P2 パルス光、S1〜S7,S1A,S1B ステップ。

Claims (8)

  1. 複数のトレーサ粒子が混入された流体の速度を計測する流体可視化計測装置であって、
    照射光を発する光源と、
    一方端に前記照射光を受けて前記照射光を伝送する光ファイバと、
    前記光ファイバの他方端から出た前記照射光をシート状に広げて前記流体の断面を照明する光学装置と、
    前記流体の表面に向けて設置され、前記照射光が前記複数のトレーサ粒子に散乱されることにより生じた散乱光を撮像して画像データを生成し、前記画像データを送信する撮像装置と、
    前記撮像装置を覆い、少なくとも前記流体と前記撮像装置との間に位置する一部が透明である撮像装置用カバーと、
    前記画像データに基づいて、前記流体の速度を算出する速度算出部とを備える、流体可視化計測装置。
  2. 前記光学装置は、前記流体の内部に配置され、
    前記光学装置において、前記照射光の入射側から前記照射光の出射側に向かう向きに垂直な断面は、円状の輪郭を有する、請求項1に記載の流体可視化計測装置。
  3. 前記撮像装置用カバーは、前記光学装置よりも前記流体の上流側に設けられ、かつ、少なくとも一部が前記流体に浸漬される、請求項1に記載の流体可視化計測装置。
  4. 前記撮像装置用カバーにおいて、前記流体に浸漬される部分の表面は、球面状に形成される、請求項3に記載の流体可視化計測装置。
  5. 複数のトレーサ粒子が混入された流体の速度を計測する流体可視化計測方法であって、
    照射光を発する光源と、一方端に前記照射光を受けて前記照射光を伝送する光ファイバと、前記光ファイバの他方端から出た前記照射光をシート状に広げる光学装置とを用いて、前記流体の断面を照明するステップと、
    前記流体の表面に向けて設置される撮像装置と、前記撮像装置を覆い、少なくとも前記流体と前記撮像装置との間に位置する一部が透明である撮像装置用カバーとを用いて、前記照射光が前記複数のトレーサ粒子に散乱されることにより生じた散乱光を撮像して画像データを生成するステップと、
    前記画像データに基づいて、前記流体の速度を算出するステップとを備える、流体可視化計測方法。
  6. 前記光学装置は、前記流体の内部に配置され、
    前記光学装置において、前記照射光の入射側から前記照射光の出射側に向かう向きに垂直な断面は、円状の輪郭を有する、請求項5に記載の流体可視化計測方法。
  7. 前記撮像装置用カバーは、前記光学装置よりも前記流体の上流側に設けられ、かつ、少なくとも一部が前記流体に浸漬される、請求項5に記載の流体可視化計測方法。
  8. 前記撮像装置用カバーにおいて、前記流体に浸漬される部分の表面は、球面状に形成される、請求項7に記載の流体可視化計測方法。
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