JP2008014590A - ボイラ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】灰付着の厳しい海外炭においても、火炉出口ガス温度及び灰除去時の火炉出口ガス温度変化に伴う再熱器出口蒸気温度を制限値以内とする灰除去制御装置を備えたボイラ装置を提供すること。
【解決手段】ボイラ火炉壁に複数のメタル温度計あるいは炉内からの熱流束を測定する複数の熱流束センサとボイラ火炉内の区画毎の灰を除去するための複数台の灰除去装置を設け、(a)いずれかのメタル温度計あるいは熱流束センサの測定値が灰除去装置を起動する指標となる閾値以下となる場合と、(b)メタル温度計の測定値あるいは熱流束センサの値が予め設定した閾値より高くても、火炉出口部又はその近傍に設けた高温温度計の測定値又はボイラのエネルギーバランスに基づいて推定した火炉出口ガス温度が灰除去装置を起動する指標となる閾値以上となる場合に灰除去を開始するボイラ装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボイラの灰除去装置とその制御装置を備えたボイラ装置に係り、特にPRB炭(Powder River Basin炭)等灰付着性の高い石炭において、灰除去前後の△FEGT(火炉出口ガス温度の差)や灰除去に伴う△ROT(灰除去前後の再熱器出口の蒸気温度の差)を制限値内に抑える灰除去装置とその制御装置を備えたボイラ装置に関する。
石炭焚きボイラにおいては、使用炭に含まれる灰の融点や成分によりボイラの伝熱面に灰やすすが付着する程度が異なり、汚れによる伝熱効率の低下に加えて、石炭焚きボイラの静特性の変化、特に火炉の熱吸収割合が変化する。このため、石炭焚きボイラでは、複数のスートブロアを設置し、スートブロアにより、空気や蒸気を噴出させ、付着した灰やすすを除去するようにしている。
瀝青炭を焚く国内の石炭焚きボイラにおける制御方法に関しては、インテリジェント型スートブロア制御方式(特開平11−148633号公報)と呼ばれる方式が既に実用化されており、火炉のガス温度分布や熱負荷分布を考慮した灰除去を行っている。
このインテリジェント型スートブロア制御方式は、共に推定された火炉出口ガス温度と火炉有効熱量との関係から現状の有効火炉面積を求め、この有効火炉面積と設計火炉有効面積との比から火炉伝熱面の汚れ度を推定し、スートブロアの起動要求度を算出して、これが所定値以上となった場合に、予め設定しておいた起動順序及び起動台数に従ってスートブロアを起動させる方式である。
石炭焚きボイラでは灰除去前後の△FEGTや△ROTに対して制限値が存在するが、瀝青炭焚き火炉においては上記インテリジェント型スートブロア制御方式によってこれら制限値をクリアすることができる。
さて、国内だけでなく、世界市場を考えた場合、瀝青炭に比べて灰付着の厳しい劣悪な海外炭を焚いた場合の灰除去制御についても考える必要がある。特にPRB炭(北米地域に分布する灰付着の厳しい石炭)等では、先に述べた灰除去前後の△FEGTや△ROTが発生する等の問題以前に、灰付着によりボイラのエネルギーバランスに基づいて推定した火炉出口ガス温度(以下FEGTと言うことがある。)が設計値を超え、後部伝熱部が閉塞する等の問題が生じる可能性もあるため、灰除去制御がボイラ運転可否を左右する最重要事項となる。
国内瀝青炭焚きの火炉の場合、灰が付着しやすい箇所、すなわち、バーナ設置部から火炉壁のノーズ部までの火炉内において、半径約2mの有効除去範囲を持つ蒸気式のスートブロアを設置する。
スートブロアは先に述べたインテリジェント型制御方法に基づいて制御するが、有効な灰除去範囲外では、灰が除去されずに灰が残る領域があるが、燃料として瀝青炭を使用する場合には比較的粘結性が低く、強度の低い灰が前記領域に付着しているため、負荷変化によって十分除去できる。
これに対し、灰が付着し易い海外炭を用いて焚いた場合には、国内の瀝青炭に比べて灰付着量が多く、その上、灰の除去のタイミングが遅くなると、除去しにくいガラス状の灰に変化するという問題がある。このため、従来の灰除去装置及び制御方法では十分対応できない。
まず、灰除去は、蒸気を媒体とした装置では灰が落ちないため、水流で灰を落とす必要がある。また、灰が付着しやすい箇所全域において取り残しのないよう(取り残した部分の灰は粘結性が高いため、負荷変化などでは落ちにくい)、そして付着灰が除去しにくいガラス状の灰に変化する前に適切なタイミングで灰を除去できるようなロジックを組み込んだ灰除去制御装置を用いる必要がある。
特開平11−148633号公報 特開平8−75137号公報
国内の瀝青炭焚き火炉の蒸気式スートブロアに適用されている特許文献1、2記載のボイラのエネルギーバランスを考慮したインテリジェント型の制御方式は、灰除去前後の△FEGTや△ROTを制限値以内にするための灰除去制御方式として有効である。この方法は、火炉内のガス流れ方向のみに炉内を分割して演算することで火炉内の汚れ度を算出する方法であり、灰の付着高さ方向(灰付着厚み方向)の灰の分布に付いて考慮していない。しかし火炉内の熱負荷は灰の付着量、すなわち灰の付着高さにより顕著な差異が生じる。そのため、特許文献1、2に記載の方法は火炉内への灰付着性の高い海外炭にそのまま適用できない。その理由は、火炉内の灰が付着しやすい箇所全域において、取り残しのないよう、かつ除去しにくいガラス状の灰に変化する前に適切なタイミングでの灰除去を実現するロジックが別途必要となるためである。
本発明の課題は、灰付着性の高い海外炭においても、火炉内での灰の除去前後の火炉出口流体ガス温度の差及び再熱器出口蒸気温度の差を制限値以内とする灰除去制御装置を備えたボイラ装置を提案することである。
上記目的を達成するため本願で特許請求される発明は以下のとおりである。
請求項1記載の発明は、火炉内で生成させた蒸気を利用機器で利用した後に再度過熱する再熱器を含む熱交換器と、火炉壁又は火炉内に吊り下げた熱交換器の伝熱管に設けた複数のメタル温度計あるいは火炉内の熱流束を測定する複数の熱流束センサと、火炉出口部又はその近傍に設けた高温温度計と、ボイラ火炉内の灰を除去するために、複数の区画毎に灰除去装置とを設けたボイラ装置において、(a)いずれかのメタル温度計の測定値あるいは熱流束センサの測定値が灰除去装置を起動する指標となる閾値以下となる場合または(b)メタル温度計又は熱流束センサの測定値が予め設定した閾値より高くても、高温温度計の測定値又はボイラのエネルギーバランスに基づいて推定した火炉出口ガス温度が、灰除去装置を起動する指標となる閾値以上となる場合に灰除去開始信号を発信するロジックを組み込んだ制御装置を設けたボイラ装置である。
請求項2記載の発明は、前記制御装置が、いずれかのメタル温度計のあるいは熱流束センサの測定値が灰除去装置を起動する指標となる閾値以下となる場合には、閾値以下となったメタル温度計あるいは熱流束センサの設置された箇所を灰除去開始地点と認識し、また、いずれかのメタル温度計の測定値あるいは熱流束センサの測定値が閾値より高いが、高温温度計の測定値又はボイラのエネルギーバランスに基づいて推定した火炉出口ガス温度が灰除去装置を起動する指標となる閾値以上となったため、灰除去装置を起動させる場合には、前記メタル温度計あるいは熱流束センサの測定値のうち、最も灰除去装置を起動する指標となる閾値に近い値を表示したメタル温度計あるいは熱流束センサの設置箇所を灰除去開始地点と認識する制御を行う制御装置である請求項1記載のボイラ装置である。
請求項3記載の発明は、前記制御装置が、熱負荷及び灰厚さの違いを考慮して、灰除去開始地点によって灰除去開始地点を含む灰除去面積を変化させる制御を行う制御装置である請求項1又は2記載のボイラ装置である。
請求項4記載の発明は、前記制御装置が、灰除去面積と火炉出口ガス温度及び再熱器出口蒸気温度の関係に基づき、再熱器出口蒸気温度が制限値以内となるよう灰除去面積を設定する制御を行う請求項1〜3のいずれかに記載のボイラ装置である。
請求項5記載の発明は、前記制御装置が、灰除去開始信号を発信後、指定された一区画の灰除去が終わるまでを1回とし、次の灰除去信号の発信を、灰除去を含めた炉内雰囲気の変化に伴い、変化した再熱器出口蒸気温度が予め指定された振れ幅以内に回復するのを待ってから行う請求項1〜4のいずれかに記載のボイラ装置である。
請求項6記載の発明は、前記制御装置が、メタル温度計あるいは熱流束センサを缶前,缶後、缶右及び缶左からなる火炉の各壁面の一部の領域にのみ配置し、前記領域に隣接する同一壁面の他の領域には設置していない場合に、前記メタル温度計あるいは熱流束センサを設置した領域の灰除去を行った後に、メタル温度計あるいは熱流束センサを配置していない前記隣接領域の灰除去は所定の時間間隔が経過した後に行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のボイラ装置である。
請求項7記載の発明は、前記制御装置が、一度に複数箇所の灰除去開始指令があった場合に、各箇所間の灰除去の最低の時間間隔を指定する制御を行う請求項1〜6のいずれかに記載のボイラ装置である。
請求項8記載の発明は、前記制御装置が、火炉壁を構成する多数のスパイラル管の中で同一のスパイラル管上の灰除去を連続して実施する場合には、灰除去開始の最低時間間隔を指定する制御を行う請求項1〜7のいずれかに記載のボイラ装置である。
請求項1記載の発明によれば、(a)火炉内に設けたメタル温度計あるいは熱流束センサの測定値が灰除去装置を起動する指標となる閾値以下となる場合と、(b)メタル温度計あるいは熱流束センサの値が閾値より高くても、火炉出口部又はその近傍に設けた高温温度計で測定した火炉出口ガス温度(FEGT)、あるいは、ボイラのエネルギーバランスに基づいて推定した火炉出口ガス温度(FEGT)が、灰除去装置を起動する指標となる閾値以上となる場合に、灰除去装置を起動させるロジックを組み込むことにより、付着した灰が除去しにくいガラス状の灰になる前の適切なタイミングで灰除去装置を起動することができる。
なお、請求項1記載の発明において、前記(a)の場合以外に前記(b)の場合のロジックを組み込む理由は、次の通りである。すなわち、火炉壁に設置したそれぞれのメタル温度計や熱流束センサが受け持つ各領域を比較すると、必ず付着した灰の付着量に差異がある。そのため、仮に灰の付着しにくい箇所に温度計や熱流束センサが設置されていた場合、当該温度計や熱流束センサの指示値はいつまでたっても閾値以下とならないのに、FEGTが上昇し、火炉の後部伝熱面が閉塞してボイラの運転が困難となることもあり得る。そこで本発明では、これらの状況を回避するため、FEGTを測定するか、又は火炉のエネルギーバランスから火炉壁または火炉内に吊り下げられた熱交換器への灰付着量の分布を推定し、上記した温度計や熱流束センサの指示値が閾値に該当しない場合も、前記FEGTの測定値又は前記エネルギーバランスに基づき得られるFEGTが灰除去装置を起動する指標となる閾値以上となると灰除去開始信号を発信するロジックとする。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用に加えて、(a)メタル温度計あるいは熱流束センサの値が灰除去装置を起動する指標となる閾値以下となったため、灰除去装置を起動させる場合には、閾値以下となったメタル温度計あるいは熱流束センサの設置された箇所を灰除去開始地点とすることにより、付着灰がガラス状になりやすい箇所から優先的に灰を除去することができ、また、(b)メタル温度計あるいは熱流束センサの値が閾値より高いが、高温温度計の測定温度またはボイラのエネルギーバランスに基づいて推定したFEGTが、灰除去装置を起動する指標となる閾値以上となったため、灰除去装置を起動させる場合には、前記メタル温度計あるいは熱流束センサのうち最も閾値に近い値を表示したメタル温度計あるいは熱流束センサの設置箇所を灰除去開始地点とすることにより、付着灰がガラス状になりやすい箇所から優先的に灰を除去することができる。
また、灰厚が大きい(灰付着量が多い)ほど、炉内熱負荷が高い場所ほど、さらに灰除去面積が大きいほど、前記△FEGT及び△ROTが大きくなる。したがって、請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明の作用に加えて、灰除去開始地点の箇所によって、灰除去面積を変化させるロジックを組み込むことにより、領域毎に異なる灰除去時の影響を考慮し、△ROTが設定された制限値以内になるように灰除去制御が可能となる。例えば灰の厚さが厚ければ厚い程、同じ除去面積の灰を除去した場合でも灰除去時の火炉壁などでの収熱量の増加分が多くなるので、灰の付着し易い領域の灰除去面積を比較的小さく設定することで△ROTが設定された制限値以内になるような灰除去制御が可能となる。
さらに、図7に示すように灰除去面積と△FEGTの関係は火炉内の領域に応じてそれぞれ異なる。そこで、請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3記載の発明の作用に加えて、設定された△ROTが制限値の範囲内に収まるように、火炉内の領域に応じてそれぞれ異なる灰除去面積と△FEGTの関係を考慮して、灰除去面積の設定を行う。すなわち、灰の付着し易い領域では、灰除去面積の設定を比較的小さくして△FEGTが大きく変動しないようにすることで、△ROTを設定された制限値以内に収めることができる。
再熱器出口の蒸気温度(以下、ROTということがある。)が常に一定の値になるように、火炉出口のダクトをガス流れ方向に二分して得られる二つのガス流路の開度をパラレルダンパで変化させて各ガス流路内のガス流量配分の調整を行っているため、灰除去の有無によらず、ROTがガス流路の開度の調整により、ある振れ幅で推移している。前記ガス流量配分の調整の途中で次の灰除去を実施すると、ROTの調整は困難になる。そこで請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4記載の発明の作用に加えて、一度、灰除去開始信号が発信されて灰除去装置で灰除去を行った後に、灰除去装置が作動停止した時から、ROTが予め指定された制限値以内に回復するまでは、灰除去装置を再起動させないようにするようにする。
請求項6記載の発明によれば、請求項1〜5記載の発明の作用に加えて、メタル温度計あるいは熱流束センサを配置している缶前、缶後、缶右及び缶左の各壁面の中で、一つの火炉壁面内の領域の灰除去を行った後に、灰除去を行った領域に隣接する同一火炉壁面におけるメタル温度計あるいは熱流束センサを配置していない領域の灰除去を連続して行うと当該灰除去部分のメタル温度の影響が大きくなり過ぎて、△ROTおよび△FEGTに与える影響が過大となるので、所定の時間間隔が経過した後にしか行えないようにした。
請求項7記載の発明によれば、請求項1〜6記載の発明の作用に加えて、一度に複数の箇所の灰除去を行う必要があるときも、△ROTおよび△FEGTに与える影響が過大となるので、所定の時間間隔をあけて、一箇所毎に灰除去を行うようにした。
請求項8記載の発明によれば、請求項1〜7記載の発明の作用に加えて、△ROTおよび△FEGTに大きな影響を与えないようにするために、同一のスパイラル管上の灰除去を連続して実施しないように、所定の時間間隔をあけて行うようにした。
請求項1記載の発明によれば、火炉内に付着した灰が除去しにくいガラス状の灰になる前の適切なタイミングで灰除去装置を起動することができるため、灰付着の厳しい海外炭を燃料として用いる場合においても、火炉出口流体ガス温度及び灰除去時の△FEGTに伴う△ROTを制限値以内とすることができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、灰除去装置を起動させる場合には、付着灰がガラス状になりやすい箇所から優先的に灰を除去することで、付着灰を容易に除去できる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、灰除去開始点の場所に応じて灰除去面積を変化させることにより、△ROTを設定された制限値以内に制御できる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3記載の発明の効果に加えて、灰の付着し易い領域では、灰除去面積を比較的小さくして△FEGTが大きく変動しないようにすることで、△ROTを設定された制限値以内に納めることができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4記載の発明の効果に加えて、一度、灰除去装置で灰除去を行った後に、同一箇所で次に灰除去装置が起動するまでの間隔は、△ROTが予め指定された値以内に回復するまでは、次の灰除去開始信号を発信しないことで、△ROTを設定された制限値以内に納めることができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項1〜5記載の発明の効果に加えて、メタル温度計あるいは熱流束センサを設置している火炉壁の灰除去を行った後に、それに隣接するメタル温度計あるいは熱流束センサを配置していない領域の灰除去を連続して行こなわないようにして、△ROTおよび△FEGTに大きな影響を与えないようにすることができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項1〜6記載の発明の効果に加えて、一度に複数箇所の灰除去を行う必要があるときも所定の時間間隔をあけて、一箇所毎に灰除去を行うことで、△ROTおよび△FEGTに大きな影響を与えないようにすることができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項1〜7記載の発明の効果に加えて、同一のスパイラル管上の灰除去を連続して実施しないようにして△ROTおよび△FEGTに大きな影響を与えないようにすることができる。
本発明の実施例を図面と共に説明する。
図1に本実施例によるボイラ装置に設けられた灰除去装置の灰除去開始判定の流れを示す。本実施例では、ボイラ火炉壁及び火炉内に吊り下げられた熱交換器の伝熱管(過熱器、蒸発器、節炭器、再熱器の伝熱管)に熱流束を測定するメタル温度計あるいは熱流束センサを複数個設置し、火炉壁等への灰付着の程度をメタル温度計あるいは熱流束センサの値でモニタリングする。メタル温度計あるいは熱流束センサの測定値は、火炉壁への灰付着が進行するにつれて低下する。また灰除去開始指示値(=閾値)は、前記その測定値の下がり具合がどの程度であれば、灰を除去しなければならないかを指示する値である。
火炉壁に設置したいずれかのメタル温度計あるいは熱流束センサの測定値が灰除去装置を起動する指標となる閾値以下となる場合に、まず、灰除去開始信号を発信する。ただし、火炉壁に設置したそれぞれのメタル温度計や熱流束センサが受け持つ各領域を比較すると、必ず付着した灰の付着量に差異があり、火炉壁全体として付着灰の付着量に分布があるため、上記火炉壁(水壁)及び火炉内に吊り下げられた熱交換器の伝熱管からの温度情報だけでは十分ではない。
仮に灰の付着しにくい箇所に温度計や熱流束センサが設置されていた場合、当該温度計や熱流束センサの測定値に基づく灰除去開始の指示値はいつまでたっても閾値以下とならないのに火炉出口ガス温度(FEGT)が上昇し、火炉の後部伝熱面が閉塞してボイラの運転が困難となることもあり得る。火炉壁等への付着灰の量的分布はボイラ負荷やバーナパターンによっても変わるため、温度計や熱流束センサの本数を増やしても直接解決はできない。
そこで、本実施例では、これらの状況を回避するため、FEGTを測定するか、又は火炉のエネルギーバランスから推定されるFEGTから火炉壁や火炉内に吊り下げられた熱交換器への灰付着量の分布を推定し、上記した温度計や熱流束センサの測定値に基づく灰除去開始指示値が閾値に該当しない場合も、前記FEGTが灰除去装置を起動する指標となる閾値以上になったら灰除去を開始する。
一度、灰除去開始信号が発信され、灰除去装置が起動されてスートブロアが実行された後、スートブロアが完了した時から、次にスートブロアが起動するまでの間隔は、ROTが予め指定された値以内に回復したかどうか監視しながら行う。具体的には、灰除去により変化したROTが予め指定された値以内に回復するまでは、開始信号を発信しないロジックとする。
なお、火炉の運転時には、ROTが常に一定の値になるように、火炉出口のダクトをガス流れ方向に二分して得られる二つのガス流路の開度をパラレルダンパで変化させて各ガス流路内のガス流量配分を調整を行っている。パラレルダンパの開度を変えることによる二つのガス流路のガス流量の配分は灰除去の有無によらず、ROTがガス流路の開度の調整によりある振れ幅で推移している。このパラレルダンパの開度調整の途中で次の灰除去を実施すると、ROTの調整は困難になる。
ここで、灰除去運用とROT挙動の例を図9に示す。また、図9に示す灰除去運用のフローチャートを図1に示す。灰除去により変化したROTが予め指定された値以内に回復するまでにかかる経過時間をt2とする。前回の灰除去終了時からの経過時間tが経過時間t2よりも小さければ、ボイラ火炉壁のメタル温度やFEGTにより、灰除去開始信号が発信されても、灰の除去は行わない。実際には、ROTが回復するまでにかかる経過時間t2が分単位(5〜10分)であるのに対し、一旦灰を除去した後、FEGTが回復するまでにかかる時間tは1〜2時間と考えられるため、FEGTに関しては、経過時間t2の回復以前に閾値を超える可能性は低い。
経過時間t>経過時間t2となったら、ボイラ火炉壁のメタル温度あるいはFEGTの情報により、必要であれば、灰除去装置を起動する信号を発信する。また、本ロジックにおいては、灰除去装置が起動されるとその都度、経過時間tはt=0とする。
以上の考え方をまとめると、灰除去開始を判定するロジックの流れは、前回の灰除去終了時からの経過時間t=t+△tを監視しながら、t>t2となったら、ボイラ火炉壁のメタル温度とFEGTの情報から、起動有無を判断するというものである。
なお、上記火炉内のエネルギーバランスからFEGT又は火炉壁又は火炉内に吊り下げられた熱交換器の伝熱管への灰付着量(伝熱面汚れ度)の分布を推定する方法は次の通りである。
図4に示すように、伝熱面汚れ度の計算は、火炉の場合、設計火炉面積に対し、現状の有効火炉面積を計算し、その比を火炉の伝熱面の汚れ度とし、また、火炉の後部伝熱面の場合、設計熱貫流率に対し、現状の熱貫流率を計算し、その比を後部伝熱面の汚れ度として計算する処理を行う。
火炉出口ガス温度の計算は、図4のアルゴリズムに示すように、石炭性状11と後部伝熱部の最下流の節炭器(Eco)出口酸素濃度(エコノマイザ出口酸素濃度)12とから燃焼ガス量13を算出し、このガス量13と再循環ガス量14とからトータルガス量15を計算する。
また、各バンク部(火炉内に吊り下げられた熱交換器の伝熱面であって対流伝熱部をいい、これに対して火炉壁を輻射伝熱部と云う)の管内の出入口水/蒸気温度16と各バンク部の管内の出入口水/蒸気圧力17から各バンク部の吸熱量18を計算する。各伝熱面の吸熱量は、水系のエネルギーバランス式により、(1)式から求める。
Q=F×(Ho−Hi) (1)
Q :水系吸熱量 (Kcal/s)
Ho:水系出口エンタルピ (Kcal/kg)
Hi:水系入口エンタルピ (Kcal/kg)
F :流量 (kg/s)
また、ガス系状態量と水系状態量のようにそのデータに時間的なズレ(位相差)の生じるプロセス量に関しては、メタル及び流体の熱容量を考慮することによりその位相差を補正する。
{Wm×(Cm/Cf)+(Vp/V)}×dHo/dt+F(Ho−Hi)=Q (1’)
Wm:メタル質量(Kg)
Cm:メタル比熱(Kcal/Kg°C)
Cf:流体比熱(Kcal/Kg°C)
Vp:流体容積(m3
V :流体比容積(m3/Kg)
前記(1’)式は伝熱面に対して、
出口流体熱量+伝熱面蓄熱量=入口流体熱量+ガス系の失った熱量
の関係が成り立つので、これを表す次式により展開できる。
F×Ho+dqt/dt=F×Hi+Q (1”)
qt:一時的な蓄熱量(Kcal/s)
また、蒸発器設置のボイラにおいて、蒸発器の吸熱量は水系より求めることができないので、次のガス系のエネルギーバランス式により算出する。
Q=(tgi−tgo)×Cpg×Wg
tgi:入口ガス温度(°C)
tgo:出口ガス温度(°C)
Cpg :ガス比熱(Kcal/Kg°C)
Wg :ガス量(Kg/s)
次に、トータルガス量15と各バンク部吸熱量18から各バンク部出入口の管外のガス温度を計算する。管外のガス側各部温度の算出は、(1)式で求めた水系の吸熱量を使用して、エネルギーバランス式により算出する。
つまり、節炭器(Eco)出口ガス温度が判明していれば(当該ガス温度を実測すれば)、(2)式により節炭器入口ガス温度を得ることができる。
このようにガス上流側の伝熱面について順次同様な計算をすることで、最終的には、火炉出口ガス温度(FEGT)20まで求めることができる。
tgi=tgo+{Q/(Cpg・Wg)} (2)
tg:ガス温度(節炭器出口ガス温度から(2)式により 各部入口ガス温度を順次算出)
Q:吸熱量 ((1)式より算出)(Kcal/s)
Cpg:ガス比熱(ガス温度より算出)(Kcal/kg℃)
Wg :ガス量 (計算) (kg/s)
石炭焚きボイラの火炉の設計条件である火炉に対する有効熱量(輻射源となる有効面積)21と火炉出口ガス温度(FEGT)20との関係から現状の火炉有効面積22を知ることができる。端的に言えば、火炉出口ガス温度(FEGT)20が設計条件よりも上昇していれば、汚れが進行していることを示している。
そして、(3)式に示すように、現状の有効火炉面積と構造面積(設計火炉有効面積)の比から火炉伝熱面汚れ度24を推定することができる。
火炉汚れ度df=設計有効火炉面積/現状有効火炉面積 (3)
また、バンク部の伝熱面汚れ度については、伝熱面の熱貫流率に基づいて決めることとなる。
ここで、現状熱貫流率25は
Q=K・A・△t (4)
Q:吸熱量(1)式より計算A:伝熱面積(設計値)
により計算する。
△t:対数平均温度差基準熱貫流率26は、
Ko=(Ucg+Urg)×Ucs/(Ucg+Urg+Ucs (5)
Ucg:ガス側対流熱伝達率(ガス量、ガス温度より計算)
Urg:ガス側輻射熱伝達率(ガス温度より計算)
Ucs:水蒸気側対流熱伝達率(蒸気流量、蒸気温度より計算)
により計算する。
そして、(6)式に示すように、現状熱貫流率と基準熱貫流率の比から各バンク部伝熱面汚れ度27を推定することができる。
各バンク部伝熱面汚れ度df=基準熱貫流率/現状熱貫流率 (6)
次に、図2に本発明による灰除去制御装置の構成図を示す。
本制御装置は、灰除去開始を判断する機能、灰除去開始地点を決定する機能及び灰除去面積計算機能を備えた装置からなる。本構成では灰除去開始を決定したのち、灰除去開始地点を決める。メタル温度及び熱流束センサが閾値以下となった場合に関しては、灰除去開始が決定した時点で開始地点も決まるが、FEGTが閾値を超えたことにより灰除去が開始される場合は、メタル温度及び熱流束センサの値がそれらに対して設けられた閾値に最も近い値を示す温度計の設置箇所を灰除去開始地点とする。
次に、灰除去開始地点を含む灰除去領域の設定について述べる。
灰除去を行うと火炉壁(水壁)及び火炉内に吊り下げられた熱交換器の熱吸収が向上し、その分、FEGTが下がり、ROTも低下する。図3に1000MW級ボイラの△ROTと△FEGTの関係を示す。△FEGTと△ROTの関係は比例関係にあり、△ROTの制限値により、灰除去前後の上限の△FEGTが決まる。△ROTの制限値を仮に±1℃以内とすると、このときの△FEGTは±5℃以内にする必要がある。
灰除去時の△FEGTは灰除去する箇所の熱負荷、灰厚さ及び除去面積によって決まる。図5は火炉前壁の一部の灰を除去した際の△FEGTを数値解析で検討したものであるが、灰の除去面積が大きくなるほど△FEGTは大きくなる。また、図6は数値解析による灰除去時の△FEGTを三種類示したものである。いずれも火炉右壁の同一除去面積で付着灰を除去したものであるが、灰除去面積が同じでも、△FEGTが異なることから、灰除去面積の他、熱負荷及び灰厚さが△FEGTに影響することが分かる。
図7に灰の除去面積と△FEGTの関係を示す。図中の番号はケーススタディ番号を示しており、任意の箇所の灰を除去したものである。
図7の下方の実線は火炉壁に設けられたバーナからアフターエアポートまでの領域における灰の除去面積と△FEGTの関係を示し、上方の点線はアフターエアポートからノーズ部A(図2参照)までの領域における灰の除去面積と△FEGTの関係を示す。いずれの場合も灰除去面積が増えると△FEGTは大きくなっているが、アフターエアポートからノーズ部Aの領域に付着した灰を除去した方が、その影響がバーナからアフターエアポートまでの領域における灰を除去する場合より大きい。これは付着灰の厚さの違いによる。通常、付着灰を除去した場合に火炉の収熱量が増えるためにFEGTは下がる。付着灰の除去面積が大きくなる程、火炉の収熱量が増えるためにFEGTの低下は大きくなる。
前記2つの線で、△FEGTに対する付着灰の除去面積の影響度が異なるのは付着灰の厚さの違いによるものであり、付着灰の厚さが厚ければ、同じ面積の灰を除去した場合でも、灰除去時の収熱量の増分は多い。図7で示した例で説明すると、アフターエアポート上部での付着灰の厚さが厚く、その分、△FEGTも大きくなる。
先に述べたように灰除去時の△FEGTは灰除去する箇所の熱負荷、灰厚さ及び除去面積によって決まるため、△FEGT<±5℃の制限とする除去面積は30〜90m2となる。
これら灰の除去面積と△FEGTの関係を火炉壁(水壁)及び火炉内に吊り下げた熱交換器を含む伝熱管、すなわち火炉壁、過熱器、蒸発器、節炭器、再熱器の伝熱管のそれぞれの設置場所を勘案して事前に求めておくことにより、灰除去開始地点を含めた灰除去範囲がその地点ごとに割り出せる。
前記灰除去面積と△FEGTの関係は、新しいボイラ火炉(缶)については、数値解析などを用いて算出してもよいし、既に運転しているボイラ火炉(既納缶)については、これまでの運転条件を反映し、灰除去面積と△FEGTの関係に補正を加えても良い。
図8は本実施例による制御装置を用いた場合の画面例である。
また、図10は火炉の複数の領域を1つのセンサが受け持つ場合の灰除去例を示したものである。各数字は火炉内を区分けした各領域の番号であり、該数字の後ろにあるアルファベットはそれぞれ缶前、缶後、缶右及び缶左の位置を示す。なお、例えば缶前とはボイラ火炉を設置位置に据え付けた状態で火炉の前側の壁面を意味し、缶右とは火炉の右側の側壁面を意味する。
上記配列において、例えば、センサ(1)でゾーン2Fの灰除去が必要と判断された場合、ゾーン2Fの灰除去終了後、ゾーン1Fの灰除去も行う。ただし、この際、灰除去開始の最低間隔(約10分)を設定する。これは、1回当たりの灰除去にかかる時間が1分以内と少ないため、同一壁面の隣接する2つのゾーンを連続で灰除去すると、△ROTおよび火炉壁蒸気温度に与える影響が過大となるためである。
同様に同一のスパイラル管(火炉壁を構成している螺旋状の配管)上の灰除去に関しても、同一スパイラル管の異なる箇所の灰除去を連続して実施すると、メタル温度の影響が大きくなるため、2箇所の同一スパイラル管の灰除去開始の最低間隔を設定する。すなわち、あるゾーンのスパイラル管内流体が灰除去操作により冷却された後、同一のスパイラル管内を流れているうちに再度、灰除去操作を受けることが無いように灰除去の対象箇所およびスケジュールを調整するのである。
以上をまとめると、本実施例は、火炉水壁の温度情報とFEGTの両方から灰除去開始を判断する機能、灰除去開始地点を決定する機能、灰除去開始地点を含む除去面積を決定する機能、スートブロアの起動間隔を決定する機能を備えた灰除去制御装置を備えたボイラ装置である。
本実施例のボイラ装置は上記ロジックを組み込んだ灰除去制御装置を備えているので、灰付着性の高い海外炭においても、火炉出口ガス温度及び灰除去時のFEGT変化に伴う△ROTを制限値以内とする灰除去が可能となる。
本発明によれば、灰付着の厳しい海外炭を用いるボイラでも、火炉出口流体ガス温度及び灰除去時FEGT変化に伴う△ROTを制限値以内とする灰除去が可能となる制御が行える。
本発明の実施例の灰除去開始判定の制御フローを示す図である。 図1に示す制御フローを実施する灰除去制御装置の構成図を示す図である。 本発明の実施例の灰除去開始判定のための△FEGTと△ROTの関係を示す図である。 本発明の実施例の火炉内の伝熱面汚れ掲載アルゴリズムを示す図である。 本発明の実施例の火炉缶前の灰を一部除去した際の△FEGT(数値解析)を示す図である。 本発明の実施例の火炉缶右の一部の付着灰を除去した際の△FEGT(数値解析)を示す図である。 本発明の実施例の火炉の灰除去面積と△FEGTの関係を示す図である。 本発明の実施例の火炉の灰除去制御装置を用いた画面例を示す図である。 本発明の実施例の火炉の灰除去運用時のROT挙動の関係を示す図である。 本発明の実施例の火炉内の複数の領域を1つのセンサが受け持つ場合のクリーニング例を説明するための図である。
符号の説明
11 石炭性状 12 エコノマイザ出口酸素濃度
13 燃焼ガス量 14 再循環ガス量
15 トータルガス量 16 各バンク部出入口水/蒸気温度
17 各バンク部出入口水/蒸気圧力
18 各バンク部吸熱量 19 各バンク部出入口ガス温度
20 火炉出口ガス温度 21 火炉有効熱量
22 現状火炉有効面積 23 設計火炉有効面積
24 火炉伝熱面汚れ度 25 現状熱貫流率
26 基準熱貫流率 27 各バンク部伝熱面汚れ度

Claims (8)

  1. 火炉内で生成させた蒸気を利用機器で利用した後に再度過熱する再熱器を含む熱交換器と、火炉壁又は火炉内に吊り下げた熱交換器の伝熱管に設けた複数のメタル温度計あるいは火炉内の熱流束を測定する複数の熱流束センサと、火炉出口部又はその近傍に設けた高温温度計と、ボイラ火炉内の灰を除去するための、複数の区画毎に灰除去装置とを設けたボイラ装置において、
    (a)いずれかのメタル温度計の測定値あるいは熱流束センサの測定値が灰除去装置を起動する指標となる閾値以下となる場合または(b)メタル温度計又は熱流束センサの測定値が予め設定した閾値より高くても、高温温度計の測定値又はボイラのエネルギーバランスに基づいて推定した火炉出口ガス温度が、灰除去装置を起動する指標となる閾値以上となる場合に灰除去開始信号を発信する制御装置を設けたことを特徴とするボイラ装置。
  2. 前記制御装置は、いずれかのメタル温度計のあるいは熱流束センサの測定値が灰除去装置を起動する指標となる閾値以下となる場合には、閾値以下となったメタル温度計あるいは熱流束センサの設置された箇所を灰除去開始地点と認識し、また、いずれかのメタル温度計の測定値あるいは熱流束センサの測定値が閾値より高いが、高温温度計の測定値又はボイラのエネルギーバランスに基づいて推定した火炉出口ガス温度が灰除去装置を起動する指標となる閾値以上となったため、灰除去装置を起動させる場合には、前記メタル温度計あるいは熱流束センサの測定値のうち、最も灰除去装置を起動する指標となる閾値に近い値を表示したメタル温度計あるいは熱流束センサの設置箇所を灰除去開始地点と認識する制御を行うことを特徴とする請求項1記載のボイラ装置。
  3. 前記制御装置は、熱負荷及び灰厚さの違いを考慮して、灰除去開始地点によって灰除去開始地点を含む灰除去面積を変化させる制御を行うことを特徴とする請求項1又は2記載のボイラ装置。
  4. 前記制御装置は、灰除去面積と火炉出口ガス温度及び再熱器出口蒸気温度の関係に基づき再熱器出口蒸気温度が制限値以内となるよう灰除去面積を設定する制御を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のボイラ装置。
  5. 前記制御装置は、灰除去開始信号を発信後、指定された一区画の灰除去が終わるまでを1回とし、次の灰除去信号の発信を、灰除去を含めた炉内雰囲気の変化に伴い、変化した再熱器出口蒸気温度が予め指定された振れ幅以内に回復するのを待ってから行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のボイラ装置。
  6. 前記制御装置は、メタル温度計あるいは熱流束センサを缶前、缶後、缶右及び缶左からなる火炉の各壁面の一部の領域にのみ配置し、前記領域に隣接する同一壁面の他の領域には設置していない場合に、前記メタル温度計あるいは熱流束センサを設置した領域の灰除去を行った後に、メタル温度計あるいは熱流束センサを配置していない前記隣接領域の灰除去は所定の時間間隔が経過した後に行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のボイラ装置。
  7. 前記制御装置は、一度に複数箇所の灰除去開始指令があった場合に、各箇所間の灰除去の最低の時間間隔を指定する制御を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のボイラ装置。
  8. 前記制御装置は、火炉壁を構成する多数のスパイラル管の中で同一のスパイラル管上の灰除去を連続して実施する場合には、灰除去開始の最低時間間隔を指定する制御を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のボイラ装置。
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