JP2008014239A - 電熱ヒータ付き触媒装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電熱ヒータによって、より効率よく触媒装置を昇温させることができる技術を提供する。
【解決手段】電熱ヒータの発熱部をEHC1における排気の通過方向に垂直な断面において、断面中心を渦巻き状に囲むように形成し、その両端部の間に複数のプラス電極10〜14及び複数のマイナス電極20〜29を設ける。いずれのプラス電極といずれのマイナス電極との間に通電するかを変更して、EHC1において活性温度に達していない領域を優先的に加熱可能とする。
【選択図】図4

Description

本発明は酸化能を有する触媒装置であって、特に通電によって発熱し、該触媒装置を加熱可能とした電熱ヒータを備えた電熱ヒータ付き触媒装置に関する。
内燃機関の排気にはNOxなどの有害物質が含まれている。これらの有害物質の排出を
低減するために、内燃機関の排気系に、排気中のNOxを浄化するNOx触媒を設けることが知られている。この技術においては、NOx触媒の温度が低いときには、NOxの浄化効率が低下する場合がある。従ってNOx触媒の温度を、排気中のNOxを充分に浄化可能な温度まで上昇させる必要がある。
また、例えば吸蔵還元型NOx触媒を設けた場合には、吸蔵されたNOxの量が増加すると浄化能力が低下するため、吸蔵還元型NOx触媒に還元剤を供給し、同触媒に吸蔵され
たNOxを還元放出することが行われる(以下、「NOx還元処理」という。)。さらに、吸蔵還元型NOx触媒に排気中のSOxが吸蔵され、浄化能力が低下するSOx被毒を解消
するために、吸蔵還元型NOx触媒に還元剤を供給するとともに吸蔵還元型NOx触媒の床温を上昇させる場合もある(以下、「SOx再生処理」という。)。
一方、内燃機関の排気にはカーボンを主成分とする微粒子物質(PM:Particulate Matter)も含まれている。これらの微粒子物質の大気への放散を防止するために内燃機関の排気系に微粒子物質を捕集するパティキュレートフィルタ(以下、「フィルタ」という。)を設ける技術が知られている。
かかるフィルタにおいては、捕集された微粒子物質の堆積量が増加すると、フィルタの目詰まりによって排気における背圧が上昇し機関性能が低下するので、フィルタに導入される排気の温度を上昇させることによりフィルタの温度を上昇させ、捕集された微粒子物質を酸化除去し、フィルタの排気浄化性能の再生を図るようにしている(以下、「PM再生処理」という。)。
上記PM再生処理において、フィルタの温度が低いときには、フィルタに捕集された微粒子物質を充分に酸化除去できない場合がある。従ってこの場合も、フィルタの温度を、フィルタに捕集された微粒子物質を充分に酸化除去可能な温度まで上昇させる必要がある。
上述のように、排気浄化装置としてのNOx触媒やフィルタを加熱することが多くの場
合において要求される。これに関し、上述のNOx触媒やフィルタなどの排気浄化装置の
上流側の排気通路に、酸化触媒が担持されると共に電熱ヒータを組み込んだ触媒装置(EHC:Electrically Heated Catalyst)を設け、排気浄化装置を昇温させる際にこの電熱ヒータ付き触媒装置を電気的に加熱して酸化触媒を活性化させ、電熱ヒータ付き触媒装置の熱を利用して排気浄化装置を昇温させることがある。しかし、この電熱ヒータは消費電力が多く、これを多用することで燃費が悪化するおそれがあった。
特開平5−141225号公報 特開平5−156924号公報 特開平5−125924号公報 特開平1−182519号公報 特開平7−158421号公報
本発明の目的とするところは、電熱ヒータによって、より効率よく触媒装置を昇温させることができる技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明においては、電熱ヒータの発熱部を触媒装置における排気の通過方向に垂直な断面において、断面中心の周りに略同心円状に形成し、その両端付近に電極を設けるとともにその間にも一または複数の電極を設け、いずれの電極同士の間に通電するかで、触媒装置において加熱する部分を可変としたことを最大の特徴とする。
より詳しくは、通電により発熱する電熱ヒータを備えるとともに酸化能を有する電熱ヒータ付き触媒装置であって、
前記電熱ヒータの発熱部は、前記触媒装置における排気の通過方向に垂直な断面において該断面の中心の周りに略同心円状に形成され、該発熱部の両端付近に設けられた電極の間に通電されることにより、前記触媒装置の前記断面の略全域を加熱可能とし、
前記電熱ヒータの発熱部における前記両端付近に設けられた電極の間に一または複数の電極がさらに設けられ、
前記電熱ヒータの発熱部に設けられた電極のうちのいずれの電極同士の間に通電させるかにより、前記断面のうちのいずれの領域を加熱するかを変更可能としたことを特徴とする。
すなわち、本発明における電熱ヒータの発熱部は、触媒装置の排気通過方向に垂直方向の断面の中心を略同心円状に囲むように形成されている。そして、発熱部の両端付近に設けられた電極同士の間に通電した場合には、触媒装置の前記断面中心から前記外周にかけての全体を加熱することができる。
さらに、本発明における電熱ヒータの発熱部は、発熱部の両端付近に設けられた電極の間に一または複数の電極を有している。この複数の電極は触媒装置の中心から外周までの所定の箇所に配置される。そして、これらの電極のうちの適当な2個を選んで、それらの間に通電することにより、触媒装置の前記断面の中心から外周にかけての一部の領域を選択して加熱することができる。
あるいは、通電すべき電極の組合せを2組以上選んでもよい。そうすれば、触媒装置の前記断面の中心から外周にかけての適当な2領域以上を選択して加熱することができる。
なお、上記において、断面の中心の周りに略同心円状に形成されるとは、触媒装置の中心の周りを略円形の層状に取り囲むように形成されることを意味している。例えば、上記の電熱ヒータの発熱部は、触媒装置の前記断面の中心の周りに渦巻状に形成されるようにしてもよい(本発明において略同心円状に形成するとは、渦巻状に形成することを含む。)。そうすれば、より単純な構造で、前記電熱ヒータの発熱部を、触媒装置の前記断面の中心の周りに略同心円状に形成させることができ、前記発熱部の製作をより容易にすることができる。
また、本発明においては、電熱ヒータの発熱部に設けられた電極のうち通電される電極の組み合わせは、触媒装置の前記断面のうち、排気の熱または排気とともに導入される還元剤の反応熱によって加熱されづらい所定の難加熱領域を加熱するように決定されてもよい。
すなわち、難加熱領域を含んで、あるいは難加熱領域の一部を加熱できるような電極の組合せを決定して通電する。そうすることにより、触媒装置の温度を上昇させたい場合に昇温しづらい領域を優先的に電熱ヒータで加熱することができ、より確実に触媒装置の温度を上昇させることができる。また、排気の熱や、還元剤の反応熱のみで充分加熱可能な領域については電熱ヒータで加熱しないので、触媒装置が部分的に過昇温してしまうことや、無駄に電力を消費することを抑制できる。
なお、上記において所定の難加熱領域とは、例えば内燃機関の運転状態や排気管の形状などによって、排気や排気に添加された還元剤が流入されづらい領域や、外部に熱が逃げ易いなどの理由によって温度が上昇しづらい領域を意味する。
また、本発明においては、前記内燃機関の運転状態または、運転状態及び付加的な情報から、触媒装置の前記断面における温度の分布を推定する温度分布推定手段をさらに備えるようにし、前記断面において、所定温度より低温であると推定された領域がある場合には、通電により該領域を加熱可能な前記電極の組み合わせを決定し、決定された電極の間に通電することにより該所定温度より低温と推定された領域を加熱するようにしてもよい。
そうすれば、触媒装置において実際に所定温度より低温となっている領域を選択的に加熱することができるので、効率的に触媒装置全体を所定温度以上に昇温することができる。ここで、上記の所定温度とは例えば該触媒装置の活性温度であってもよい。
また、本発明においては、通電されるべき電極間における前記発熱部の長さを取得する発熱長さ取得手段をさらに備えるようにし、発熱長さ取得手段が取得した前記発熱部の長さに応じて、前記電極間に通電する際の電圧または通電デューティー比を変更するようにしてもよい。
すなわち、通電されるべき電極間における発熱部の長さによって前記電極間における電気抵抗が異なる。そうすると、通電する電極の組合せに拘らず一定の電圧を印加した場合には、前記電極間における発熱部の単位長さ当たりの発熱量が異なってしまい、触媒装置の充分な加熱が困難となったり、触媒装置が部分的に過昇温したりするおそれがあった。そこで、本発明においては、発熱長さ取得手段によって、通電する前記電極間の発熱部の長さを取得し、該長さに応じて電圧値または通電デューティー比を変更するようにした。
この場合、例えば印加電圧を、通電されるべき前記電極間における発熱部の長さに比例するようにしてもよい。そうすれば、通電されるべき電極をどのように決定しても、加熱されるべき領域において単位長さあたりの発熱部で発生する熱を一定とすることができ、決定された電極の組合せによって加熱効率が極端に異なることを抑制できる。
また、通電する前記電極間に印加する電圧を一定とした場合には、通電デューティー比を変更し、実質的に発熱部を流れる電流を一定にしてもよい。そうすることによっても、通電されるべき電極をどのように決定しても、加熱されるべき領域において単位長さあたりの発熱部で発生する熱を一定とすることができ、決定された電極の組合せによって加熱効率が極端に異なることを抑制できる。
また、本発明においては、前記電熱ヒータの発熱部が前記断面の中心の周りに渦巻状に形成された場合に、前記電極は、前記渦巻状に形成された発熱部における一周毎または半周毎に設けられるようにしてもよい。
そうすれば、通電によって加熱されるべき領域をきめ細かく決定することができ、触媒
装置において加熱すべき領域を、より正確にまたはより効率よく昇温させることができる。
なお、触媒装置において加熱すべき領域を、より細かく決定する場合には、前記電極は前記渦巻状に形成された発熱部における所定角度毎、例えば90度毎に設けられるようにしてもよい。
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
本発明にあっては、電熱ヒータによって、より効率よく触媒装置を昇温させることができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
図1には、EHC101における従来の発熱部の配置及び通電の態様について示す。図1は、EHC101の排気の通過方向に垂直な断面を示す。断面におけるEHC101の中心にはプラス電極103が備えられ、スイッチ105を介して電源のプラス極に接続されている。また、EHC101の最外周にはマイナス電極104が設けられており電源のマイナス極と接続されている。EHC101の中心の回りには絶縁体102が渦巻状に形成されており、この絶縁体102の間には、導電性の発熱部が形成されている。スイッチ105をONした場合には、図1中破線で示したような経路で電流Eが流れ、EHC101の断面の全域が加熱されるようになっている。
次に図2及び図3を用いてEHC101の詳細な構成について説明する。EHC101はメタル担体によって形成されている。そして通常、EHC101のメタル担体は図2に示すように金属製の波形箔101aと平箔101bとを積層して形成し、平箔101bの外側に絶縁体102をさらに積層してメタル担体同士を絶縁している。また、波形箔101a及び平箔101bには酸化触媒が担持されている。これにより、EHC101に導入される排気は壁面に担持された酸化触媒と接触し排気中の還元剤が酸化される。
また、上述の構成は、図3に示すように波形箔101aと平箔101bとを予め接合し帯状のメタル担体を形成しておき、このメタル担体を絶縁体102とともに渦巻き状に巻いてEHC101を形成する。すなわち、EHC101においては、渦巻状に形成されたメタル担体そのものに電流が流され、発熱部として作用するようになっている。
以上説明したように、上記の従来例においては、内燃機関の運転状態などの条件に拘らずプラス電極103とマイナス電極104との間に通電することによってEHC101全体を加熱する構成となっている。従って、例えばEHC101における一部の領域のみが低温になっており、この領域に対してのみヒータ加熱の必要があるような場合でも、EHC101の断面の全域に通電する必要があり、無駄な電力が消費される場合があった。また、既に高温になっている領域が過昇温するおそれがあった。
これに対し図4には、本実施例に係る電熱ヒータ付き触媒装置としてのEHC1における電極の配置について示す。本実施例におけるEHC1は、図1に示した従来の構成と同様に、EHC1の断面中心の周りに渦巻き状に形成された絶縁体2を有している。また、絶縁体2の間には、図2に示した波形箔101a及び平箔101bからなるメタル担体(
図示せず)が形成されている点で従来の構成と共通している。
図4に示すように、本実施例においては、EHC1の断面の中心に設けられた第1プラス電極10の他に、第2プラス電極11〜第5プラス電極14の5つのプラス電極を有している。第2プラス電極11〜第5プラス電極14までの4つの電極は、絶縁体2及びその間のメタル担体が一周巻かれる毎に設けられており、見かけ上、EHC1の半径方向に並んで設けられている。
同様に、本実施例においては、第1マイナス電極20〜第5マイナス電極24が、第2プラス電極11〜第5プラス電極14の近傍に設けられ、第6マイナス電極25〜第10マイナス電極29が、それぞれ第1マイナス電極20〜第5マイナス電極24に対して絶縁体2及びメタル担体が半周巻かれる毎に設けられており、見かけ上、第1マイナス電極20〜第10マイナス電極29がEHC1の直径方向に一直線に並んで設けられている。
また、第1プラス電極10〜第5プラス電極14は、それぞれ第1スイッチ50〜第5スイッチ54を介して電源のプラス極に接続されている。また、第1マイナス電極20〜第10マイナス電極29は、それぞれ第6スイッチ60〜第15スイッチ69を介して電源のマイナス極に接続されている。
また、本実施例における内燃機関には、該内燃機関を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)5が併設されている。このECU5は、内燃機関
の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関の運転状態等を制御するユニットである。
ECU5には、内燃機関内の図示しない燃料噴射弁等が電気配線を介して接続される他、第1スイッチ50〜第5スイッチ54、第6スイッチ60〜第15スイッチ69が電気配線を介して接続され、ECU5からの指令により独立にON/OFFされるようになっている。また、ECU5には、CPU、ROM、RAM等が備えられており、ROMには、内燃機関1の種々の制御を行うためのプログラムや、データを格納したマップが記憶されている。
そして、本実施例においては、内燃機関の運転状態に応じて、EHC1の断面の温度分布を推定し、EHC1に担持された酸化触媒の活性温度より温度が低い部分を加熱可能な電極の組み合わせを選択して通電し、そのことによって、当該部分を優先的に加熱することとした。
具体的には、内燃機関の運転状態と、その運転状態においてEHC1の温度が酸化触媒の活性温度より低くなる領域との関係を予め実験的に求めておき、さらにその際に通電すべき電極の組合せを求めておく。そして、内燃機関の運転状態と通電すべき電極の組み合わせとの関係をマップ化しておく。そして、ECU5において、内燃機関の運転状態に応じた電極の組み合わせを上記マップから読み出して、該当するスイッチをONするようにしている。また、この場合、内燃機関の運転状態の情報に加えて、それまでの車両の走行履歴、エンジン始動後経過時間などの情報を加味して通電すべき電極の組み合わせを決定してもよい。なお、ここで上述のマップを格納するROMを備えたECU5は、本実施例における温度分布推定手段を構成する。また、酸化触媒の活性温度が本実施例においては所定温度に相当する。
図5には、本実施例におけるEHC1の通電の態様の例について示す。ここで、内燃機関の運転状態が軽負荷の運転状態である場合は、排気の温度が比較的低い上に排気がEHC1の中心付近に集中的に導入されるため、EHC1の外周部の温度が低下し易いことが分かっている。このような場合には、ECU5によって第5スイッチ54と第15スイッ
チ69とをONして第5プラス電極14と第10マイナス電極29との間に電流が流れるようにする。そうすると、図5に示すように、EHC1の外周部のみに選択的に通電することができ、EHC1の外周部を優先的に加熱することができる。
そうすれば、内燃機関の運転状態が低負荷の状態の場合にも、EHC1の中心部付近のみが昇温して活性化することを抑制でき、EHC1の断面における全体を均一に昇温させ、活性化させることができる。
次に、本実施例における通電の態様の別の例について図6を用いて説明する。この例は、内燃機関の排気管の構造により排出ガスの流れがEHC1の図中上側に集中している場合の例である。この場合はEHC1の図中下半分の温度が上半分に比較して低くなり、下半分が活性化しづらい状態である。このような状態においては、ECU5によって第2スイッチ51、第4スイッチ53と第11スイッチ65、第13スイッチ67をONし、第2プラス電極11と第6マイナス電極25の間及び第4プラス電極13と第8マイナス電極27との間に通電する。
そうすれば、図6に示すようにEHC1の図中下半分のみを集中的に加熱することができる。そうすれば、内燃機関の排気管の構造により排出ガスの流れがEHC1の図中上側に集中している場合であっても、EHC1の断面全体を均一に昇温させることができる。なお、内燃機関の排気管の構造により排出ガスの流れがEHC1の図中上側に集中する傾向が内燃機関の運転状態に拘らずに顕著である場合には、運転状態に拘らず上述の通電を行ってもよい。また、特定の運転状態において上記傾向が顕著になる場合には、運転状態に応じて、運転状態と通電させるべき電極との関係を格納したマップからECU5によって通電させるべき電極を読み出すようにしてもよい。ここで、EHC1の図中下半分の領域は本態様において難加熱領域に相当する。
また、上記の実施例では、EHC1の断面の所定箇所に複数の温度センサを設けておき、常にEHC1の実際の温度分布をモニターするようにしてもよい。そして、各温度センサの出力の値と、通電させるべき電極の組合せとの関係をやはりマップ化しておき、各温度センサの出力信号をECU5に読み込み、当該マップから通電させるべき電極の組合せをECU5によって読み出すようにしてもよい。そうすれば、実際の温度に基づいて通電すべき電極の組合せを決定することができ、より精度よく、EHC1の断面全体の温度を活性化温度以上に上昇させることができる。
また、上記の実施例においては、通電すべき電極の組合せとして決定された電極同士の間のメタル担体の長さに応じて、決定された電極の間に印加する電圧を変更させるようにしてもよい。すなわち、通電すべき電極同士の間のメタル担体の長さが異なる場合には、メタル担体の抵抗値Rが異なることとなるので、同じ電圧Vを印加した場合にその部分の単位長さ当たりの発熱量Wは(V/R)に比例することとなり、通電の態様によって、単位長さあたりの加熱量が異なることとなる。
従って、本実施例においては、通電すべき電極の組み合わせが決定された際には、その電極間の発熱部としてのメタル担体の長さLをマップからECU5が読み出し、その長さLに比例定数Cを乗じた電圧を印加することとした。そうすれば、通電する電極の組み合わせに拘わらず、加熱する部分の単位長さ当たりの発熱量Wを一定とすることができ、EHC1の温度上昇をより均一化し、安定化させることができる。なお、比例定数Cは、各電極間のメタル担体の温度上昇が過度に急峻で、メタル担体自身が溶損したり、メタル担体に担持された触媒が劣化したりすることのない範囲で決定される。
また、電極への印加電圧Vを決定する際には、例えば図6に示した場合のように、複数
の電極の組合せが通電すべき電極として選ばれ、複数のメタル担体に並列に通電されるような場合がある。このような場合には、通電すべき電極間のメタル担体の長さLに比例する電圧を印加するのではなく、通電すべき電極間の合成抵抗値RTに比例した電圧を印加するようにしてもよい。
さらに、本実施例においては、各電極間に印加する電圧は一定値とし、その際の通電デューティー比を変化させることにより、各電極間に流れる実質的な電流値Iの値を、いずれの電極の組合せが選ばれたかによらず一定としてもよい。そうすれば、通電すべき電極の組合せに拘らず、通電されている領域においてのメタル担体の単位長さ当たりの発熱量Wを一定にすることができる。なお、上記において、通電すべき電極の間のメタル担体の長さLが格納されたマップを記憶し、且つ、該マップからLのデータを読み出すECU5は、発熱長さ取得手段を構成する。
加えて、本発明に係る電熱ヒータ付き触媒装置の構成は上記の実施例に限られるものではなく、本発明の技術思想の範囲内である限りにおいて変更は可能である。例えば上記の実施例においては、本発明の発熱部が触媒装置の断面中心の周りに渦巻き状に形成された場合について説明したが、本発明の発熱部は上記のように形成されたものに限られない。図7には、触媒装置の断面における発熱部の形成態様の他の例について示す。図7(a)〜(c)のEHC1内に示す実線は発熱部の構成を示している。図7(a)に示したのは、発熱部を渦巻き状に形成した例であるが、両端の第1プラス電極10と第10マイナス電極29とが両方ともEHC1の外周に配置される例である。図7(b)及び図7(c)に示したのは発熱部が渦巻き状でなく、同心円の層状に形成された例である。
従来のEHCにおけるヒータへの通電の態様を示す図である。 従来のEHCにおける詳細な構造を説明するための図である。 従来のEHCにおける電熱ヒータ及び絶縁体の作製方法について説明するための図である。 本発明の実施例に係るEHCにおける電極及びスイッチの配置を示す図である。 本発明の実施例に係るEHCにおけるヒータへの通電の態様の例を示す図である。 本発明の実施例に係るEHCにおけるヒータへの通電の態様の別の例を示す図である。 本発明の実施例に係るEHCにおける発熱部の構成の他の例を列挙した図である。
符号の説明
1・・・EHC
2・・・絶縁体
5・・・ECU
10〜14・・・第1〜第5プラス電極
20〜29・・・第1〜第10マイナス電極
50〜54・・・第1〜第5スイッチ
60〜69・・・第6〜第15スイッチ
E・・・電流

Claims (6)

  1. 通電により発熱する電熱ヒータを備えるとともに酸化能を有する電熱ヒータ付き触媒装置であって、
    前記電熱ヒータの発熱部は、前記触媒装置における排気の通過方向に垂直な断面において該断面の中心の周りに略同心円状に形成され、該発熱部の両端付近に設けられた電極の間に通電されることにより、前記触媒装置の前記断面の略全域を加熱可能とし、
    前記電熱ヒータの発熱部における前記両端付近に設けられた電極の間に一または複数の電極がさらに設けられ、
    前記電熱ヒータの発熱部に設けられた電極のうちのいずれの電極同士の間に通電させるかにより、前記断面のうちのいずれの領域を加熱するかを変更可能としたことを特徴とする電熱ヒータ付き触媒装置。
  2. 前記電熱ヒータの発熱部は、
    前記断面の中心の周りに渦巻状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の電熱ヒータ付き触媒装置。
  3. 前記電熱ヒータの発熱部に設けられた電極のうち通電される電極の組み合わせは、前記断面のうち、排気の熱または排気とともに導入される還元剤の反応熱によって加熱されづらい所定の難加熱領域を加熱すべく決定されることを特徴とする請求項1または2に記載の電熱ヒータ付き触媒装置。
  4. 少なくとも前記内燃機関の運転状態から、前記触媒装置の前記断面における温度の分布を推定する温度分布推定手段をさらに備え、
    前記断面において、前記温度分布推定手段によって所定温度より低温であると推定された領域がある場合、通電により該領域を加熱可能な前記電極の組み合わせを決定するとともに、該決定された電極の間に通電することにより、該所定温度より低温と推定された領域を加熱することを特徴とする請求項1または2に記載の電熱ヒータ付き触媒装置。
  5. 通電されるべき前記電極間における前記発熱部の長さを取得する発熱長さ取得手段をさらに備え、
    前記発熱長さ取得手段が取得した前記発熱部の長さに応じて、前記電極間に通電する際の電圧または通電デューティー比を変更することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電熱ヒータ付き触媒装置。
  6. 前記電極は、前記渦巻状に形成された発熱部における一周毎または半周毎に設けられたことを特徴とする請求項2に記載の電熱ヒータ付き触媒装置。
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