JP2008013555A - アルファ−2−デルタ−1選択的化合物を用いた治療法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、アルファ−2−デルタ−1カルシウムチャンネルサブユニットサブタイプに対して高い親和性および選択性を有するアルファ−2−デルタリガンドを用いて障害または状態を治療する方法を提供すること。
【解決手段】アルファ−2−デルタ非選択的リガンドの投与と比較して、ヒトを含む哺乳動物へのアルファ−2−デルタ−1選択的リガンド、または薬学的に許容できる塩の投与により、有害作用が回避または軽減される。
【選択図】なし

Description

本発明は、カルシウムチャンネル膜タンパク質のアルファ−2−デルタ−1サブユニットを好む選択的リガンドを投与することによって障害または状態を治療する方法を対象とする。こうしたリガンドは、CNSならびに疼痛関連障害および状態を治療するのに有用であり、非選択的アルファ−2−デルタリガンドの投与に伴う有害作用を回避または軽減させることができる。
電位開口型カルシウムチャンネルは、細孔形成アルファ−1(α)サブユニットと、補助アルファ−2−デルタ、ベータ、およびガンマ(それぞれαδ、βおよびγ)タンパク質の組合せによって形成される(Catterall W.A.(2000)Annul.Rev.Cell Dev.Biol.16:521〜555)。αδタンパク質は、これらのカルシウムチャンネルのカルシウムチャンネル密度と電位依存性運動の両方を調節することが知られている(Felix R.ら(1997)J.Neurosci.17:6884〜6891;Klugbauer N.ら(1999)J.Neurosci.19:684〜691;Hobom M.ら(2000)Eur.J.Neurosci.12:1217〜1226;およびQin N.ら(2002)Mol.Pharmacol.62:485〜496)。
αδタンパク質は、単一遺伝子によってコードされており、翻訳後αおよびδサブユニットに切断される。αサブユニットは、高グリコシル化された細胞外タンパク質であり、ジスルフィド結合によって膜アンカータンパク質δと関連している(Wang M.ら(1999)Biochem.J.342:313〜320;Marais E.ら(2001)Mol.Pharmacol.59:1243〜1248;およびGong H.C.ら(2001)J.Membr.Biol.184:35〜43)。αδサブユニットの分子クローニングにより、様々な種において4つのαδサブタイプが明らかになった(Qin N.ら(2002)Mol.Pharmacol.62:485〜496)。αδ−1、αδ−2、αδ−3、およびαδ−4をそれぞれαδ−A、αδ−B、αδ−C、およびαδ−Dと呼ぶ、WO00/20450も参照のこと。αδ−1サブユニットのGenbankアクセッション番号には:M76559(ヒト);U73483、U73484、U73485、U73486、およびU73487(マウス);M86621(ラット);ならびにAF077665(ブタ)がある。BrownおよびN.Gee.(1998)J.Biol.Chem.273:25458〜25465も参照のこと。αδ−2サブユニットのアクセッション番号には:AJ251368、AJ251367.1、Abo11130.1、NM−006030.1、AF040709、AF042792、AF042793(ヒト);AF247139、NM−02063.2、AF247141、AB093246.1、AK044603.1(マウス);ならびにAF486277.1およびNM−175592.2(ラット)がある。
非選択的αδリガンドは、カルシウムチャンネルαδサブタイプのうちの2つのサブタイプと高い親和性で結合する。例えば、ガバペンチン、1−アミノメチル−シクロヘキシル−酢酸(Neurontin(登録商標))は、αδ−1およびαδ−2と高い親和性で結合する抗てんかん薬として認識されている。さらに、プレガバリン、S−(+)3−アミノメチル−5−メチル−ヘキサン酸(Lyrica(登録商標))も、αδ−1およびαδ−2サブタイプと高い親和性で結合する。ガバペンチンもプレガバリンも、非選択的αδリガンドであると考えられている(Gong H.C.ら(2001)J.Membr.Biol.184:35〜43)。
本発明は、ヒトを含む哺乳動物の障害または状態を治療する方法に関するものであり、前記哺乳動物に治療有効量のアルファ−2−デルタ−1(αδ−1)選択的リガンド、またはその薬学的に許容できる塩を投与することを含み、前記障害または状態は疼痛、線維筋痛、てんかん、下肢静止不能症候群、ホットフラッシュ、気分障害および睡眠障害から選択される。
以下に示すように、αδ−1選択的リガンドの投与により、それだけには限らないが鎮静、めまい、失調、および無力症を含む、αδ非選択的リガンドの投与に伴う1種または複数の有害作用が回避または軽減される。αδ−1選択的リガンドの投与後に有害作用が回避または軽減されることは、カルシウムチャンネルサブユニットαδ−1サブタイプとのαδ−1選択的リガンドの高い結合親和性に帰せられる。
本発明は、ヒトを含む哺乳動物の障害または状態を治療する方法を対象としており、前記哺乳動物に治療有効量のアルファ−2−デルタ−1(αδ−1)選択的リガンド、またはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。こうしたリガンドは、中枢神経系(CNS)ならびに疼痛関連障害および状態を治療するのに有用であり、αδ非選択的リガンドの投与に伴う有害作用を回避または軽減させることができる。CNSおよび疼痛関連障害には、疼痛、線維筋痛、てんかん、下肢静止不能症候群、ホットフラッシュ、気分障害、および睡眠障害があるが、それだけには限定されない。有害作用には、鎮静、めまい、失調、および無力症があるが、それだけには限定されない。
αδサブユニットとの結合の度合いは、N.S.Geeら、J.Biol.Chem.、1996、271:5879〜5776によって記載されているように、[3H]ガバペンチンおよびブタの脳組織由来のαδサブユニットを用いた放射リガンド結合アッセイを用いて測定することができる。「αδ−1選択的」リガンドは、αδ−1選択的リガンド、またはその薬学的に許容できる塩を表し、前記リガンドまたは塩は、αδ−1サブユニットに結合した[H]−ガバペンチンを置換するための化合物の結合阻害値(K)とαδ−2サブユニットに結合した[H]−ガバペンチンを置換するためのリガンドのKとを比較することによって判定すると、αδ−2サブユニットよりもαδ−1サブユニットから結合[H]−ガバペンチンを置換するのに少なくとも30倍有効である。したがって、本発明において、「選択的」という用語は、αδ−2サブユニットに結合した[H]−ガバペンチンを置換するための化合物のK値と比較したαδ−1サブユニットに結合した[H]−ガバペンチンを置換するためのリガンドのK値の比率に関する。
こうしたK値を決定するための方法は、当技術分野で周知であり、本明細書にも記載されている。したがって、αδ−1選択的リガンドは、αδ−1サブユニットに結合した[H]−ガバペンチンを置換するための試験リガンドのKと、αδ−2サブユニットに結合した[H]−ガバペンチンを置換するための化合物のKとを比較することによって、試験化合物の間で特定することができる。
本発明において、1種または複数のαδ−1選択的リガンドは、αδリガンドの間で特定することができる。アルファ−2−デルタ−1リガンドは、その刊行物のすべてがここに全体として参照により本明細書に組み込まれる、以下の参考文献:3−メチルガバペンチンを含むUS4024175、EP0641330;[(1R,5R,6S)−6−(アミノメチル)ビシクロ[3.2.0]ヘプタ−6−イル]酢酸を含むUS5563175、WO97/33858、WO97/33859、WO/99/31057、WO99/31074、WO97/29101、WO02/085839;3−(1−アミノメチル−シクロヘキシルメチル)−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンおよびC−[1−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−シクロヘプチル]−メチルアミンを含むWO99/31075;(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸を含むWO99/21824;(1α,3α,5α)(3−アミノ−メチル−ビシクロ[3.2.0]ヘプタ−3−イル)−酢酸を含むWO01/90052、WO01/28978;(3S,5R)−3−アミノメチル−5−メチル−オクタン酸を含むWO98/17627、WO00/76958;(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ヘプタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−オクタン酸を含むWO03/082807;(2S,4S)−4−(3−フルオロベンジル)プロリンおよび(2S,4S)−4−(3−クロロフェノキシ)プロリンを含むWO04/039367;EP1178034、EP1201240、WO99/31074、WO03/000642、WO02/22568、WO02/30871、WO02/30881、WO02/100392、WO02/100347、WO02/42414、WO02/32736;WO02/28881;US10/935,826(公開20050059654);US10/640,515(公開200400092522;WO04/054566;US10/401,060(公開20030195251)およびUS10/949,908(公開20050124668)に一般的にまたは限定的に開示されている化合物;あるいはその薬学的に許容できる塩、エステルまたは溶媒和物を含んでいてよい。
アルファ−2−デルタリガンドには、以下の式(I)
Figure 2008013555
(式中、Xは、カルボン酸またはカルボン酸の生物学的等価体であり、
nは、0、1または2であり、
、R1a、R、R2a、R、R3a、RおよびR4aは、それぞれ独立にHおよびC〜Cアルキルから選択され、あるいはRおよびR、またはRおよびRは、一緒になってC〜Cシクロアルキル環を形成し、これはC〜Cアルキルから選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい)によって示されるもの、あるいはその薬学的に許容できる塩または溶媒和物が含まれる。
式(I)では、適切には、R、R1a、R2a、R3a、RおよびR4aは、Hであり、かつRおよびRは、それぞれ独立にHおよびメチルから選択され、あるいはR1a、R2a、R3aおよびR4aは、Hであり、かつRおよびRまたはRおよびRは、一緒になってC〜Cシクロアルキル環を形成し、これは1または2個のメチル置換基で置換されていてもよい。適当なカルボン酸の生物学的等価体は、テトラゾリルおよびオキサジアゾロニルから選択される。Xは、カルボン酸であることが好ましい。
式(I)では、好ましくは、R、R1a、R2a、R3a、RおよびR4aは、Hであり、かつRおよびRは、それぞれ独立にHおよびメチルから選択され、あるいはR1a、R2a、R3aおよびR4aは、Hであり、かつRおよびRまたはRおよびRは、一緒になってC〜Cシクロアルキル環を形成し、あるいはnが0の場合、R、R1a、R2a、R3a、RおよびR4aは、Hであり、かつRおよびRは、シクロペンチル環を形成し、あるいはnが1の場合、R、R1a、R2a、R3a、RおよびR4aは、Hであり、かつRおよびRは、両方メチルであり、またはR、R1a、R2a、R3a、RおよびR4aは、Hであり、かつRおよびRは、シクロブチル環を形成し、あるいはnが2の場合、R、R1a、R、R2a、R、R3a、RおよびR4aは、Hであり、あるいはnが0の場合、R、R1a、R2a、R3a、RおよびR4aは、Hであり、かつRおよびRは、シクロペンチル環を形成する。
アルファ2デルタリガンドには、以下の式(II)
Figure 2008013555
(式中、
nは、0または1であり、Rは、水素またはC〜Cアルキルであり、Rは、水素またはC〜Cアルキルであり、Rは、水素またはC〜Cアルキルであり、Rは、水素またはC〜Cアルキルであり、Rは、水素またはC〜Cアルキルであり、Rは、水素またはC〜Cアルキルである)によって示されるもの、あるいはその薬学的に許容できる塩、エステルまたは溶媒和物も含まれる。
一実施形態では、αδリガンドは、RがC〜Cアルキルであり、Rがメチルであり、R〜Rが水素であり、かつnが0または1である式(II)の化合物である。別の実施形態では、αδリガンドは、Rがメチル、エチル、n−プロピルまたはn−ブチルであり、Rがメチルであり、R〜Rが水素であり、かつnが0または1である、式(II)の化合物である。Rがメチルであり、R〜Rが水素であり、かつnが0の場合、Rは、適切にはエチル、n−プロピルまたはn−ブチルである。Rがメチルであり、R〜Rが水素であり、かつnが1の場合、Rは、適切にはメチルまたはn−プロピルである。式(II)の化合物は、適切には、3S,5R配置である。
アルファ−2−デルタリガンドには、[(1R,5R,6S)−6−(アミノメチル)ビシクル−[3.2.0]ヘプタ−6−イル]酢酸、3−(1−アミノメチル−シクロヘキシルメチル)−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン、C−[1−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−シクロヘプチル]−メチルアミン、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸、(1α,3α,5α)(3−アミノ−メチル−ビシクロ[3.2.0]ヘプタ−3−イル)−酢酸、(3S,5R)−3−アミノメチル−5−メチル−オクタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ヘプタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ノナン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−オクタン酸、(2S,4S)−4−(3−クロロフェノキシ)プロリンおよび(2S,4S)−4−(3−フルオロベンジル)プロリンならびにその薬学的に許容できる塩および溶媒和物も含まれる。本発明において、αδ非選択的リガンドには、ガバペンチン(3S,5R)−3−アミノメチル−6−シクロプロピル−5−メチル−ヘキサン酸、およびプレガバリン、3−アミノメチル−5−メチル−ヘキサン酸のS−(+)鏡像異性体(Lyrica(登録商標))がある。本発明において、αδ−1選択的リガンド、(3S,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチルオクタン酸、以下「化合物A」を記述する。
Figure 2008013555
選択性は、組換えブタαδ−1細胞および組換えヒトαδ−2細胞の両方から調製したカルシウムチャンネルαδサブユニット膜タンパク質に結合した[H]−ガバペンチンの量から結合親和性K値を計算することによって決定する。組換えブタαδ−1および組換えヒトαδ−2細胞膜への[H]−ガバペンチンの結合の置換のためのK値は、αδリガンドの結合親和性に相当する。2種類の組換え細胞膜タンパク質のそれぞれのK値の比は、αδ−1に対する結合選択性に相当する。αδ−1サブタイプへのαδ−1選択的リガンドの選択性は、αδ−2サブユニットへの結合に対するものよりも少なくとも30、40、50、100、500、または1000倍高い。化合物Aの平均K値は、組換えブタαδ−1および組換えヒトαδ−2細胞膜についてそれぞれ35nMおよび1670nMであり、αδ−1サブユニットに対して48倍の選択性になる。
本方法を実施するのに必要とされるのは、本明細書に記載された1種もしくは複数の障害または状態を治療するのに治療上有効な量でαδ−1選択的リガンド、またはその薬学的に許容できる塩を投与することだけである。かかる治療有効量は、一般に約1〜約300mg/対象体重kgになるであろう。通常の用量は、標準体重の大人対象に対して約10〜約5000mg/日になるであろう。臨床の場では、例えば、米国食品医薬品局(「FDA」)などの監督機関が、特定の治療有効量を要求する可能性がある。
何が本発明の方法に基づいて本明細書において言及した1種または複数の障害または状態を治療するためのαδ−1選択的リガンド、またはその薬学的に許容できる塩の有効量もしくは治療有効量の構成要素となるかを決定するのに、医師または獣医の経験、公表された臨床研究、対象の年齢、性別、体重および全身状態、ならびに治療する障害または状態の種類および範囲、およびもしあれば、対象による他の薬剤の使用に照らしていくつかの因子が一般に医師または獣医によって考慮される。したがって、投薬量は、個々の対象の要件、治療する状態の重症度、および使用する特定の治療用配合物に応じて、上記に列挙した範囲または濃度に含まれていてもよく、あるいはそれらの範囲の外側、すなわち、下側または上側のどちらかに変動してもよい。特定の状況に対する適切な用量の決定は、医学または獣医学分野の技術の範囲内である。一般に、治療は、特定の対象に対して最適未満のより少ない投与量のαδ−1リガンドを用いて開始することができる。その後、この状況下における最適効果に達するまで少しずつ増量することによって投与量を増やすことができる。便宜上、1日の全投与量は、望むなら、分割し、日中少しずつ投与することができる。
好ましい実施形態は、哺乳動物の急性疼痛、慢性疼痛などの疼痛、急性外傷などの軟組織および末梢損傷の結果として生じる疼痛;反射性交感神経性ジストロフィーとも呼ばれる複合性局所疼痛症候群、帯状疱疹後神経痛、後頭神経痛、三叉神経痛、分節性または肋間神経痛および他の神経痛;骨折といった挫傷、捻挫および外傷に伴う疼痛などの筋骨格痛;脊椎痛に伴う疼痛、索状組織または脳幹損傷に伴う脊椎痛などの中枢神経系疼痛;腰痛、坐骨神経痛、歯痛、筋筋膜疼痛症候群、会陰切開痛、痛風痛、および火傷の結果として生じる疼痛;心臓痛、筋痛、眼痛、炎症性疼痛、口顔痛、例えば歯痛などの深部痛および内臓痛;腹痛、ならびに婦人科痛、例えば、月経困難症、陣痛および子宮内膜症に伴う疼痛;体因性疼痛;末梢神経障害、例えば、神経絞扼、腕神経叢剥離、および末梢神経疾患に伴う疼痛など神経および神経根損傷損傷に伴う疼痛;肢切断、疼痛性チック、神経腫、または血管炎に伴う疼痛;糖尿病性神経障害、化学療法誘発神経障害、急性帯状疱疹および帯状疱疹後神経痛;非定型顔面痛およびクモ膜炎;後頭神経痛、異痛、痛覚過敏、特発性疼痛、下肢静止不能症候群に伴う疼痛、胆石に伴う疼痛、癌腫に伴う神経障害性および非神経障害性疼痛、幻肢痛、側頭下顎痛および上顎洞痛、胃腸障害、例えば、潰瘍性大腸炎、消化不良、直腸炎、慢性膵炎に伴う疼痛;術後疼痛、瘢痕疼痛、ならびに関節痛、筋肉痛、血管炎、および線維筋痛に伴う疼痛などの非神経障害性疼痛からなる群から選択される障害または状態を治療する方法に関するものであり、治療有効量のαδ−1リガンド、またはその薬学的に許容できる塩をかかる治療を必要とする哺乳動物に投与することを含む。
別の好ましい実施形態は、哺乳動物のうつ病、またはより具体的には、抑うつ障害、例えば、単一偶発性もしくは再発性大うつ病障害、重症単極性再発性大うつ病発症、および憂うつ病などの気分障害;季節性情動障害、行為障害および破壊的行動障害、強迫性障害、ストレス関連身体的障害および不安障害、例えば、全般性不安障害、社会的不安障害;外傷後ストレス障害および急性ストレス障害を含むストレス障害からなる群から選択される障害または状態を治療する方法に関するものであり、治療有効量のαδ−1リガンド、またはその薬学的に許容できる塩をかかる治療を必要とする哺乳動物に投与することを含む。Diagnostic and Statistical manual of Mental Disorders、第4版(DSM−IV)、American Psychiatric Association、Washington、D.C.、1994年5月、435〜436頁を参照のこと。
別の好ましい実施形態は、哺乳動物の睡眠障害、例えば、不眠症(例えば、精神生理学的および特発性不眠症を含めた原発性不眠症、下肢静止不能症候群に続発する不眠症、不安に続発する不眠症、線維筋痛に続発する不眠症、疼痛および神経障害性疼痛に続発する不眠症を含めた続発性不眠症ならびに一過性不眠症)、睡眠遮断、REM睡眠障害、睡眠時無呼吸、睡眠過剰、錯睡眠、睡眠覚醒周期障害、時差ぼけ、ナルコレプシー、交代勤務または不規則な仕事予定に伴う睡眠障害、投薬または他の原因によって引き起こされた徐波睡眠の減少による不十分な睡眠の質、ならびに他の睡眠障害からなる群から選択される障害または状態を治療する方法に関するものであり、治療有効量のαδ−1リガンド、またはその薬学的に許容できる塩をかかる治療を必要とする哺乳動物に投与することを含む。
別の好ましい実施形態は、線維筋痛(FM)からなる群から選択される障害または状態を治療する方法に関する。線維筋痛は、広範囲にわたる疼痛、爽快でない睡眠、かき乱された気分、および疲労によって主に特徴付けられる慢性症候群である。FMに一般に伴う症候群には、数ある中で、過敏性腸症候群、および片頭痛がある。単一薬物によるFMの治療の成功は、適度と位置づけられ、臨床試験の結果は、期待はずれと位置づけられた。FMに関与するメカニズムおよび経路の現在の知識に基づいて、疼痛の主な症状、睡眠障害、気分障害、および疲労を対象とした複数の薬剤が必要となることが考えられる。線維筋痛患者は、投薬の副作用にしばしば敏感であり、この障害の病態生理学におそらく関連する特徴である(Barkhuizen A、Rational and Targeted pharmacologic treatment of fibromyalgia.Rheum Dis Clin N Am 2002;28:261〜290;Leventhal LJ.Management of fibromyalgia.Ann Intern Med 1999;131:850〜8)。
FMは、複数の面をもつ複雑な障害であるが、この複雑性は十分に評価することができる(Yunus MB、A comprehensive medical evaluation of patients with fibromyalgia syndrome、Rheum Dis N Am 2002;28:201〜217)。FMの診断は、通常米国リウマチ学会の分類基準の1990勧告に基づいている(Bennett RM、The rational management of fibromyalgia patients.Rheum Dis Clin N Am 2002;28:181〜199;Wolfe F、Smythe HA、Yunus MB、Bennett RM、Bombardier C、Goldenberg DLら American College of Rheumatology 1990 criteria for the classification of fibromyalgia:Report of the Multicenter Criteria Committee.Arthritis Rheum 1990;33:160〜72)。線維筋痛の評価、処置、および薬理学的治療についてよく調べた(Barkhuizen A、Rational and Targeted pharmacologic treatment of fibromyalgia.Rheum Dis Clin N Am 2002;Buskila D、Fibomyalgia、chronic fatigue syndrome and myofacial pain syndrome.Current opinions in Rheumatology 2001;13:117〜127;Leventhal LJ.Management of fibromyalgia.Ann Intern Med 1999;131:850〜8;Bennett RM、The rational management of fibromyalgia patients.Rheum Dis.Clin N Am 2002;28:181〜199;Yunus MB、A comprehensive medical evaluation of patients with fibromyalgia syndrome、Rheum Dis N Am 2002;28:201〜217)。
別の好ましい実施形態は、てんかんからなる群から選択される障害または状態を治療する方法に関する。てんかんは、その間に全般性けいれんが起こり得る意識の偶発性障害である。状態は、病因が不明であり、遺伝性であることが多く、「アウラ」と呼ばれる特有の感覚、においまたは触覚の徴候によって現れ、次に意識の消失およびしばしばけいれんが起こる。「てんかん」という用語は、意識の消失または障害を伴い、常にではないが通常特徴的な身体動作(けいれん)を伴い、自律神経機能亢進を伴うことがあり、常に異常および過剰EKG障害と関連がある、短時間の症状の発現(発作)という共通点がある慢性中枢神経系障害のグループの集合名称である。ヒトを含む哺乳動物におけるてんかん性発作は、発症の臨床状態およびEKGパターンに基づいて分類される。発作のタイプは、大発作(全般性強直−慢性)、欠神(小発作)、皮質局在性、側頭葉(精神運動性)、および青年期に起こることが多い乳児性を含む特定のタイプまたは複数のタイプのてんかんを分類するのに使用することが多い。
別の好ましい実施形態は、下肢静止不能症候群(RLS)からなる群から選択される障害または状態を治療する方法に関する。下肢静止不能症候群は、一般人口の約10%〜15%に影響を及ぼし、いまだ認識されておらず誤診されることが多い、一般的な潜在的不能状態である。これは主に臨床的に診断され、まれにしかポリソムノグラフィーを必要としない。状態は、通常原発性であり、治療可能である。下肢静止不能症候群は、慢性状態である。症状は、加齢に伴って悪化する可能性があり、最も不能な特徴は、入眠障害である。下肢静止不能症候群は、脚の不快感を特徴とする感覚運動(動作)障害であり、座っているまたは横になっている間の不動または安静期間中にさらに悪い。RLSに冒されている個体は、この感覚を、引っ張る、引き寄せる、むずむずする、ちくちくする、ピンおよび針、ならびに時々、脚を動かしたいという圧倒的な衝動を通常伴う痛みの感覚と説明する。突然の筋反射も起こり得る。動くことによって不快感から一時的に解放される。まれに、腕も影響を受けることがある。病徴も入眠に干渉することがある(入眠障害)。妊娠、多発神経障害、および投薬停止を含む種々の病因がRLSについて提案されている。しかし、一般的な主題は、脊髄神経根への血流障害に伴う中枢神経系の炎症のようである。神経伝導の変化も報告されており、脊髄機能の異常を示唆している。
別の好ましい実施形態は、ホットフラッシュからなる群から選択される障害または状態を治療する方法に関する。ホットフラッシュは、ヒトを含む、雄と雌の両方の哺乳動物で起こる。エストロゲンのレベルが低い雌は、ホットフラッシュに苦しむ傾向がある。この不足は、放射線治療に起因している可能性があり、これは閉経期を早期に誘発することがあり、あるいは抗エストロゲン治療または特定の薬物(例えばタモキシフェン(Nolvadex))など特定の投薬法によって生じ得る。さらに、ホットフラッシュは、閉経期または閉経後期、内科的治療、および癌に続発することもある。男性では、アンドロゲン欠乏がホットフラッシュの原因になり得る。同様に、ホルモン不均衡は、薬物誘発(例えばリュープリン(ロイプロリド)およびゾラデックス(ゴセレリン))または放射線誘発の可能性がある。前立腺癌または睾丸癌に対する両側睾丸摘出術などの手術も雄のホットフラッシュの原因になり得る。
前述の方法も本明細書において総称して「本発明の方法」と呼ぶ。
別の好ましい実施形態は、ヒトを含む哺乳動物に治療有効量のαδ−1リガンド、またはその薬学的に許容できる塩を投与することを含み、少なくとも1つの有害作用を回避または軽減する、本発明の方法から選択される障害または状態を治療する方法に関する。
別の実施形態は、発作、心停止、アルツハイマー病、および他の関連状態が原因である脳損傷に対する神経保護の方法に関する。
別の実施形態は、上記の方法のいずれかで言及した任意の2つ以上の合併障害および状態の治療のための、αδ−1リガンド、またはその薬学的に許容できる塩を、ヒトを含む哺乳動物に投与する、上記方法のいずれかに関する。
別の実施形態は、ヒトを含む哺乳動物にαδ−1選択的リガンドを投与することを含み、前記リガンドが(3S,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチルオクタン酸またはその薬学的に許容できる塩である、本発明の方法のいずれかの疾患又は障害を治療するための上記の方法のいずれかに関する。
別の実施形態は、αδ−1選択的リガンド、またはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む、ヒトを含む哺乳動物で回避または軽減されている有害作用に関する。「有害作用」という用語には、めまい、無力症、失調、鎮静、傾眠、疲労、眼振、体重増加、嘔吐、末梢性浮腫、消化不良、振戦、神経質、健忘、うつ病、単収縮、筋肉痛、鼻炎、複視、弱視、倦怠感、高血圧、鼓腸、ほとんどの場合物理的外傷の結果として生じる挫傷と表される紫斑、関節痛、めまい、運動過剰症、反射低下または無反射、反射増加、敵意、および異常視覚が含まれるが、それだけには限定されない。
本明細書では「回避する(avoid)」、「回避する(avoids)」、または「回避した(avoided)」という用語は、αδ−1選択的リガンドの投与後に哺乳動物において有害作用が起こらないことを表す。本明細書では「軽減する(reduce)」、「軽減する(reduces)」、または「軽減した(reduced)」という用語は、1種または複数の有害作用の頻度または発生率が少なくとも10パーセント低下したことを表す。
別の実施形態は、1日当り約10〜5000mgの量のαδ−1選択的リガンドの投与に関する。
別の実施形態は、液体または固体剤形のαδ−1選択的リガンドの投与に関する。αδ−1選択的リガンド、またはその薬学的に許容できる塩を含む剤形の投与は、経口、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹膜内、脳室内に、鼻腔内滴注によって、移植によって、腔内もしくは膀胱内滴注によって、眼内、動脈内、病巣内、脳室内に、または皮膚、舌下、もしくは粘膜への塗布によって投与することができる。
別の実施形態は、αδ−1選択的リガンドおよび薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物に関する。「薬学的に許容できる」という用語は、組成、処方、安定性、安全性、および生物学的利用能を考慮した薬理学および毒物学の観点からヒトを含む哺乳動物が許容できる特性および/または物質を意味する。
αδ−1リガンド、またはその薬学的に許容できる塩の医薬組成物は、活性化合物を薬剤用担体と一緒に単位用量形態に調製することによって生成する。単位用量形態のいくつかの例は、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、水性および非水性経口液剤および懸濁剤、経皮剤、ならびに一またはかなり多くの単位用量を含み、個々の用量に細分できる容器に詰められた非経口液剤である。
薬剤用希釈剤を含めた適当な薬剤用担体のいくつかの例は、ゼラチンカプセル剤;ラクトースおよびスクロースなどの糖類;コーンスターチおよびジャガイモデンプンなどのデンプン;カルボキシルメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、メチルセルロース、および酢酸フタル酸セルロースなどのセルロース誘導体;ゼラチン;タルク;ステアリン酸;ステアリン酸マグネシウム;落花生油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、およびカカオ脂などの植物性油脂;プロピレングリコール、グリセリン;ソルビトール;ポリエチレングリコール;水;寒天;アルギン酸;等張生理食塩水、およびリン酸塩緩衝液;ならびに通常医薬配合物で使用される他の適合物質である。
本発明で使用すべき組成物には、着色剤、矯味矯臭剤、および/または防腐剤など他の成分も含まれていてよい。これらの物質は、存在する場合、通常比較的少量で使用する。組成物には、望むなら、一般に治療対象となる障害または状態を治療するために使用する他の治療薬も含まれていてよい。
前述の組成物中の有効成分の割合は、広い範囲内で異なっていてよいが、実際上は、固体組成物中少なくとも10%、および主要液体組成物中少なくとも2%の濃度で存在することが好ましい。最も満足のいく組成物は、その中により高い割合、例えば、最高約95%の有効成分が存在するものである。
αδ−1リガンド、またはその薬学的に許容できる塩は、任意の形態で投与することができる。投与は、単位投与形態であることが好ましい。本発明で使用すべきαδ−1リガンド、またはその薬学的に許容できる塩の単位投与形態は、αδ−1リガンドを投与している目的の障害または状態あるいはαδ−1リガンドを投与している目的の障害または治療に続発する障害または状態の治療に有用な他の化合物を含んでいてもよい。
本発明の方法で利用しているいくつかの化合物は、それだけには限らないが、酸付加および/または塩基塩を含む薬学的に許容できる塩をさらに生成することが可能である。酸付加塩は、塩基性化合物から生成されるが、塩基付加塩は、酸性化合物から生成される。これらの形態すべては、本発明の方法に有用な化合物の範囲内である。
本発明の方法に有用な塩基性化合物の薬学的に許容できる酸付加塩には、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、亜リン酸などの無機酸由来の非毒性塩、ならびに脂肪族モノおよびジカルボン酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシアルカン酸、アルカン二酸、芳香族酸、脂肪族および芳香族スルホン酸などの有機酸由来の非毒性塩がある。したがって、こうした塩には、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸一水素、リン酸二水素、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、カプリル酸塩、イソ酪酸塩、シュウ酸塩、マロン酸、コハク酸、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、フタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩などがある。さらに企図されているのは、アルギン酸塩などのアミノ酸の塩およびグルコン酸塩、ガラクツロン酸塩である(例えば、Berge S.M.ら、「Pharmaceutical Salts」、J.of Pharma.Sci.、1977;66:1を参照のこと)。
本発明の方法に有用な塩基性化合物の酸付加塩は、化合物の遊離塩基形態を十分な量の所望の酸と接触させて、従来の方法で非毒性塩を生成することによって調製する。化合物の遊離塩基形態は、そのようにして生成した酸付加塩を塩基と接触させ、従来の方法で化合物の遊離塩基形態を単離することによって再生することができる。本発明のプロセスによって調製した化合物の遊離塩基形態は、それらのそれぞれの酸付加塩形態と溶解度、結晶構造、吸湿性などいくつかの物理的性質が少々異なるが、その他の点では化合物の遊離塩基形態およびそれらのそれぞれの酸付加塩形態は、本発明の目的上同等である。
本発明の方法に有用な酸性化合物の薬学的に許容できる塩基付加塩は、化合物の遊離酸形態を、アルカリ金属またはアルカリ土類金属カチオンなどの非毒性金属カチオン、あるいはアミン、特に有機アミンと接触させることによって調製することができる。適当な金属カチオンの例には、ナトリウムカチオン(Na)、カリウムカチオン(K)、マグネシウムカチオン(Mg2+)、カルシウムカチオン(Ca2+)などがある。適当なアミンの例は、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、およびプロカインである(例えば、Berge、上掲書、1977を参照のこと)。
本発明の方法に有用な酸性化合物の塩基付加塩は、化合物の遊離酸形態を十分な量の所望の塩基と接触させて、従来の方法で塩を生成することによって調製することができる。化合物の遊離酸形態は、そのようにして生成した塩形態を酸と接触させ、従来の方法で化合物の遊離酸を単離することによって再生することができる。本発明の方法に有用な化合物の遊離酸形態は、それらのそれぞれの塩形態と溶解度、結晶構造、吸湿性などいくつかの物理的性質が少々異なるが、その他の点では塩はそれらのそれぞれの遊離酸と本発明の目的上同等である。
本発明の方法に有用な化合物のいくつかは、未溶媒和形態ならびに水和形態を含めた溶媒和形態で存在することができる。一般に、水和形態を含めた溶媒和形態は、未溶媒和形態と同等であり、本発明の範囲内に包含するものである。
本発明の方法に有用な化合物のいくつかは、1つまたは複数の立体中心をもち、各中心は、RまたはS配置で存在する可能性がある。本発明の方法は、αδ−1リガンドの任意のジアステレオマー、エナンチオマー、もしくはエピマー形態、またはその薬学的に許容できる塩、ならびにその混合物を利用することができる。
さらに、本発明の方法に有用ないくつかの化合物は、アルケニル基のentgegen(E)およびzusammen(Z)異性体などの幾何異性体として存在し得る。本発明の方法は、αδ−1リガンドの任意のcis、trans、syn、anti、entgegen(E)、もしくはzusammen(Z)異性体、またはその薬学的に許容できる塩、ならびにその混合物を利用することができる。
本発明の方法に有用ないくつかの化合物は、2つ以上の互変異性形態として存在し得る。化合物の互変異性形態は、例えば、エノール化/脱エノール化などによって交換することができる。本発明の方法は、αδ−1リガンドの任意の互変異性形態、またはその薬学的に許容できる塩、ならびにその混合物を利用することができる。
本発明のリガンドから医薬組成物を調製するために、薬学的に許容できる担体は、固体または液体のどちらであってもよい。固体形態製剤には、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤、および分散性顆粒剤がある。固体担体は、希釈剤、矯味矯臭剤、結合剤、防腐剤、錠剤崩壊剤、または封入材料としても作用し得る1種または複数の物質であってよい。
散剤の場合、担体は、微細有効成分と混合した微粉固体である。
錠剤の場合、有効成分は、必要な結合特性を有する担体と適当な割合で混合し、所望の形状およびサイズに圧縮する。
散剤および錠剤は、活性化合物を5または10〜約70%含有することが好ましい。適当な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点蝋、ココアバターなどである。「製剤(preparation)」という用語は、有効成分が、他の担体を含むまたは含まずに担体で取り囲まれており、したがって担体と結合しているカプセル剤を提供する、担体としての封入材料を含む活性化合物の配合物を含むものである。同様に、カシェ剤およびロゼンジが含まれている。錠剤、散剤、カプセル剤、丸剤、カシェ剤、およびロゼンジは、経口投与に適した固体剤形として使用することができる。
坐剤を調製する場合、脂肪酸グリセリドまたはココアバターの混合物などの低融点蝋をまず溶解し、攪拌によってその中に有効成分を均一に分散させる。次いで溶融均質混合物を手頃なサイズの型に注ぎ込み、冷ましておき、それによって凝固させた。
液体形態製剤には、液剤、懸濁剤、および乳剤、例えば、水またはプロピレングリコール水溶液がある。非経口注射の場合、液体製剤をポリエチレングリコール水溶液の溶液に調製することができる。
経口使用に適した水溶液は、有効成分を水に溶かし、要望通りに適当な着色剤、香味料、安定剤および増粘剤を加えることによって調製することができる。
経口使用に適した水性懸濁剤は、天然または合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および他のよく知られている懸濁化剤などの粘稠材料と共に微細有効成分を水に分散させることによって作製することができる。
使用の直前に経口投与のための液体形態製剤に転換することになる固体形態製剤も含まれている。このような液体形態には、液剤、懸濁剤、および乳剤がある。これらの製剤は、有効成分の他に、着色剤、香味料、安定剤、緩衝剤、人工および天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含んでいてよい。
医薬製剤は、単位投与形態であることが好ましい。このような形態では、製剤を適切な量の有効成分を含む単位投与量にさらに分割する。単位投与形態は、包装された製剤であってよく、包装容器には、別々の量の製剤、例えばバイアルまたはアンプル中に小分けにして入れた錠剤、カプセル剤、および散剤などが含まれる。また、単位投与形態は、カプセル剤、錠剤、カシェ剤、またはロゼンジ自体であってよく、あるいは適切な数の包装形態のこれらのいずれかであってよい。
単位投与量製剤中の有効成分の量は、異なっていてよく、あるいは有効成分の特定の用途および効力に応じて0.1mg〜1gに調整してもよい。医療使用の場合、薬物は、例えば、100または300mgのカプセル剤として1日3回投与することができる。望むなら、組成物は、他の適合性がある治療薬も含むことができる。
治療使用の場合、本発明の製薬方法で利用する化合物は、1日約0.01mg〜約100mg/kgの初期投与量で投与する。約0.01mg〜約100mg/kgの1日量範囲が好ましい。しかし、投与量は、患者の要件、治療する状態の重症度、および使用する化合物に応じて異なっていてよい。特定の状況に対する適切な投与量の決定は、当分野の技術の範囲内である。一般に、治療は、化合物の適量未満のより少ない投与量で始める。その後、この状況下における最適効果に達するまで少しずつ増量することによって投与量を増やす。便宜上、1日の全投与量は、望むなら、分割し、日中少しずつ投与することができる。
「治療すること(treating)」という用語は、本明細書では、このような用語を適用する障害または状態を逆転、軽減、進行の抑制、または予防すること、あるいはこのような状態または障害の1種もしくは複数の病徴を予防することを意味する。「治療すること(treating)」は直前に定義されているので、「治療(treatment)」という用語は、本明細書では、治療行為を意味する。
「使用する(uses)」、「利用する(utilizes)」、および「用いる(employs)」という用語は、本発明の実施形態を説明するとき区別なく用いられることが理解されよう。
「治療上有効な」という用語は、本明細書では、本明細書に記載の1種または複数の本発明の障害または状態を治療するための量のαδ−1リガンド、またはその薬学的に許容できる塩を用いたヒトを含む哺乳動物の治療を意味する。
「低級アルキル」という表現は、1〜6個の炭素原子を有し、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどを含む直鎖状もしくは分枝状アルキル基(groupまたはradical)を表す。
「アルキル」という用語には、本明細書では、特に指示がない限り、直鎖状、分枝状もしくは環状部分またはその組合せを有する飽和一価炭化水素基が含まれる。「アルキル」基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、iso−、sec−およびtert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、3−エチルブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボルニルなどがあるが、それだけには限定されない。
シクロアルキル基は、3〜7個の炭素を含有する飽和一価炭素環基であり、特に記載がない限り、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチルから選択される。
いくつかの実施形態では、本発明は、αδ−1選択的リガンド、(3S,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチルオクタン酸(以下「化合物A」)、またはその薬学的に許容できる塩を利用する治療法に関するものであり、この化合物は、以下の方法によって調製することができる。
(R)−3−((R)−3−メチル−ヘキサノイル)−4−フェニル−オキサゾリジン−2−オン
窒素下−30℃で乾燥テトラヒドロフラン(THF)(150mL)中の臭化銅(1)ジメチルスルフィド複合体(13.34g、64.87mmol)に、プロピルマグネシウムクロリド(64.87mL、129.7mmol)の2Mエーテル溶液を加え、20分間攪拌した。THF(60mL)に溶かした(R)−3−ブタ−2−エノイル−4−フェニル−オキサゾリジン−2−オン(15.0g、64.87mmol)を−35℃で15分間にわたって加え、4時間にわたって室温までゆっくりと温めた。混合物を0℃まで冷却し、飽和塩化アンモニウム溶液で反応を停止した。懸濁液をエーテル中に抽出し、5%水酸化アンモニウム溶液、次いでブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮して、表題化合物(13.34g;100%収率)を白色固体として得た:H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 0.8(m,6H)1.2(m,3H)1.6(s,1H)2.0(m,1H)2.7(dd,J=16.1,8.5Hz,1H)3.0(dd,J=15.9,5.4Hz,1H)4.3(dd,J=8.9,3.8Hz,1H)4.7(t,J=8.9Hz,1H)5.4(dd,J=8.8,3.9Hz,1H)5.4(dd,J=8.8,3.9Hz,1H)7.3(m,5H)。MS,m/z(相対強度):276[M+1H,100%]。
(R)−3−((2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキサノイル)−4−フェニル−オキサゾリジン−2−オン
ナトリウムヘキサメチルジシルアミド(16.2g、88.3mmol)の1M THF溶液に−78℃で、乾燥THF70mLに溶かした(R)−3−((R)−3−メチル−ヘキサノイル)−4−フェニル−オキサゾリジン−2−オン(18.7g、67.9mmol)の0℃溶液をカニューレによって加えた。得られた溶液を−78℃で30分間攪拌した。ヨウ化メチル(48.2g、339.5mmol)を加え、−78℃における攪拌を4時間続けた。反応液を飽和塩化アンモニウム溶液で停止し、CHCl中に抽出し、1M重亜硫酸ナトリウムで洗浄した。溶液をMgSO上で乾燥させ、濃縮し、ヘキサンに溶かした10%酢酸エチル中でクロマトグラフィーによって分離して、表題化合物(11.1g、56.5%収率)を油として得た。MS、m/z(相対強度):H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 0.8(t,J=7.0Hz,3H)0.9(d,J=6.6Hz,3H)1.0(d,J=6.8Hz,3H)1.0(d,J=8.5Hz,1H)1.1(m,1H)1.4(m,1H)1.7(m,1H)3.7(m,1H)4.2(dd,J=8.8,3.4Hz,1H)4.6(t,J=8.7Hz,1H)5.4(dd,J=8.7,3.3Hz,1H)7.2(m,2H)7.3(m,3H)。MS,m/z(相対強度):290[M+1H,100%]。
(4S,5R)−4,5−ジフェニル−オキサゾリジン−2−オン
オーバーヘッドスターラー、熱電対および蒸留ヘッドを備えた5L丸底フラスコに、(1R,2S)−ジフェニル−2−アミノエタノール550g(2.579mol)、ジエチルカーボネート457g(3.868mol、1.5当量)、EtOH100mLに溶かしたNaOEt18g(0.258mol、0.1当量)およびトルエン3.5Lを供給した。内部温度が90℃に達するまで反応液を加熱し、EtOH蒸留を開始した。内部温度が110℃に達するまで反応液を還流させた(7時間)。蒸留ヘッドによって溶媒を500mL除去する毎に、トルエン500mLを反応に戻した。合計約1.6Lの溶媒を除去した。反応液を室温まで冷ましておき、次いで2psigのNを用いて3L粗ガラスフリット漏斗上でろ過した。終夜ケーキに窒素を吹きかけて、表題化合物580g(94%収率)を得た:H NMR(DMSO)7.090〜6.985(m,6H)、6.930〜6.877(m,4H)、5.900(d,1H,J=8.301)、5.206(d,1H,J=8.301)。
(4S,5R)−3−((E)−2−メチル−ヘキサ−2−エノイル)−4,5−ジフェニル−オキサゾリジン−2−オン(代替物A)
20Lジャケット付反応器に還流コンデンサーを取り付けた。反応器に、(4S,5R)−4,5−ジフェニル−オキサゾリジン−2−オン1100g(4.597mol)、(E)−2−メチル−2−ペンテン酸884g(6.896mol)、EEDQ1705g(6.896mol)、LiCl48g(1.149mol)およびEtOAc16Lを供給した。反応混合物を65℃まで加熱し、200分間保持した。反応混合物を室温まで冷却し、1N HClのアリコート3.5Lを用いて3回抽出した。混合水性抽出物をろ過して、白色固体を得た。回収した白色固体を有機層に戻した。20L反応器に蒸留ヘッドを取り付け、有機層を蒸留して連続的に除去した:EtOAc13.5L、その後反応器にヘプタン5Lを加えた;EtOAc/ヘプタン5L、その後反応器にヘプタン5Lを加えた;およびEtOAc/ヘプタン2.7L、その後反応器にヘプタン2.7Lを加えた。反応器の内容物を25℃まで冷却し、得られた混合物をヘプタン4Lで洗浄しながら5psig窒素下でろ過した。ウェットケーキを窒素圧下で終夜乾燥させて、表題化合物1521gを得た:H NMR(DMSO)7.12〜6.94(m,8H)、6.834(dd,2H,J=7.813,1.709)、6.060(d,1H,J=8.057)、6.050(td,1H,J=7.447,1.221)、5.795(d,1H,J=8.057)、2.119〜2.064(m,2H)、1.778(d,3H,J=0.997)、1.394(m,2H)、0.874(t,3H,J=7.324);元素分析C2223の計算値:C,75.62;H,6.63;N,4.01。実測値:C,75.26;H,6.72;N,3.95。
(4S,5R)−3−(2−(E)−メチル−ヘキサ−2−エノイル)−4,5−ジフェニル−オキサゾリジン−2−オン(代替物B)
(E)−2−メチル−2−ヘキセン酸(6.0g、47mmol)のTHF250mL溶液に0℃で、トリエチルアミン16.3mL(117mmol)、次いで塩化ピバロイル5.8mL(47mmol)を加え、濃い懸濁液を得た。混合物を0℃で1時間攪拌し、その時点で塩化リチウム2.0g(47mmol)を一度に、続いて(4S,5R)−4,5−ジフェニル−2−オキサゾリジノン10.0g(42mmol)を4つのバッチで加えた。固体を加えている間攪拌を保持した。得られた混合物を0℃で1時間、次いで周囲温度で1時間攪拌し、粗いフリットを通して真空ろ過し、濃縮した。残留物をEtOAc/水の間で分離し、有機物をMgSOで乾燥させ、濃縮した。残留物にメチルtert−ブチルエーテル(MTBE)100mLを加え、混合物をかき混ぜながら慎重に温めた。温かいスラリーをろ過して、表題化合物10.5g(64%収率)を無色固体として得た:H NMR(CDCl)δ7.12(m,3H)、7.07(m,3H)、6.94(m,2H)、6.84(m,2H)、6.17(m,1H)、5.89(d,J=7.8Hz,1H)、5.68(d,J=7.8Hz,1H)、2.18(m,2H)、1.92(s,3H)、1.50(m,2H)、0.96(t,J=7.6Hz,3H)。
(4S,5R)−3−((2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキサノイル)−4,5−ジフェニル−オキサゾリジン−2−オン
22L 4つ口丸底フラスコに添加漏斗、メカニカルスターラー、および窒素注入口を備え付けた。この系に窒素を1時間パージした。フラスコにTHF(6L)、続いてCuBr・S(CH1236g(6.01mol)およびLiCl364g(8.59mol)を供給した。反応を周囲温度で15分間攪拌した。溶液を−35℃まで冷却し、THFに溶かしたCHMgClの3M溶液3.96L(11.88mol)を、反応混合物の内部温度を−25℃未満に維持する速度で供給した。CHMgClの添加が完了した後、反応液を1時間攪拌した。(4S,5R)−3−((E)−2−メチル−ヘキサ−2−エノイル)−4,5−ジフェニル−オキサゾリジン−2−オン(1.00Kg、2.86mol)を固体として一度に加え、反応液を−30℃で4時間攪拌した。反応混合物を、メカニカルスターラー、トランスファーライン、真空ラインを備え、氷浴中で冷やした1:1の酢酸:THF溶液4Lを含有する別の22Lフラスコ中に2時間にわたって移した。反応を停止した溶液を30分間攪拌し、次いで2M NHOHの飽和NHCl水溶液4Lおよび水2Lで希釈した。二相混合物を15分間攪拌し、相を分離した。有機相を2M NHOH溶液のアリコート4Lで4回洗浄した。洗浄液または有機相にそれ以上青色が観察されなくなったので、有機相を水8Lで希釈し、蒸留るつぼの内部温度が95℃に達するまでTHFを蒸留除去した。懸濁液を周囲温度まで冷却し、ろ過した。固体を水4Lで洗浄し、減圧乾燥させて、オフホワイト固体868.2gを得た。この物質を1時間当り5℃の冷却速度で95:5のヘプタン:トルエン2Lから再結晶させて、表題化合物317.25gを白色固体として得た:H NMR(CDCl)7.12〜6.85(m,10H)、5.90(d,1H,J=8.06Hz)、5.72(d,1H,J=7.81)、3.83〜3.76(m,1H)、1.95〜1.89(m,1H)、1.35〜1.31(m,1H)。1.11(d,3H,J=6.84)、1.10〜0.95(m,3H)、0.92(d,3H,J=6.59)、0.76(t,3H,J=7.20)MS(APCI)M+1=366.2。
(2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキサン−1−オール
LAH(95.9mL、95.9mmol)の1M THF溶液を、窒素下−78℃で(R)−3−((2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキサノイル)−4−フェニル−オキサゾリジン−2−オンのTHF溶液(300mL)に加え、その温度で3時間攪拌した。水を1滴ずつ加えて過剰LAHを停止し、溶液を氷とエーテルの混合物中に注ぎ込んだ。混合物をエーテル中に抽出し、水で洗浄し、MgSO上で乾燥させた。溶液を濃縮し、続いて過剰ヘキサンを添加した。得られた白色沈殿物をろ過し、ヘキサンで洗浄した。ろ液を濃縮して、表題化合物(5.05g、100%収率)を油として得た:H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 0.9(m,9H)1.0(d,J=6.8Hz,1H)1.1(m,1H)1.2(m,3H)1.6(m,2H)3.4(m,1H)3.6(m,1H)。
(2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキサナール
クロロクロム酸ピリジニウム(27.35g、126.9mmol)と中性アルミナ(96g、クロロクロム酸ピリジニウム1グラム当り3.5g)の乾燥ジクロロメタン(200mL)溶液を窒素下で0.25時間攪拌した。(2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキサン−1−オール(5.0g、38.46mmol)のジクロロメタン(60mL)溶液を加え、得られた濃いスラリーを室温で3時間攪拌した。過剰ジクロロメタンで溶出させながらシリカの短いパッドを通してスラリーをろ過した。溶媒の蒸発により表題化合物(4.1g、84%収率)を油として得た:H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 0.8(m,3H)0.9(d,J=6.6Hz,3H)1.0(d,J=6.6Hz,3H)1.2(m,4H)1.8(m,1H)2.2(m,1H)9.6(s,1H)。
(S)−N−(1−フェニルエチル)−ヒドロキシルアミンシュウ酸塩[Uskokovic、Tetrahedron 1985、41、3455]
無水硫酸マグネシウム20g(166mmol)、ジクロロメタン60mL、(S)−アルファ−メチルベンジルアミン9.63g(80mmol)、およびp−アニスアルデヒド11g(80mmol)の混合物を窒素下室温で終夜攪拌した。ジクロロメタン140mLで洗浄しながら無水MgSOのパッドを通して混合物をろ過した。ろ液を窒素下で0℃まで冷却し、ジクロロメタン40mL中に懸濁させた85%メタ−クロロ過安息香酸20.8g(121mmol)を加えた(わずかに発熱)。攪拌を1.5h継続し、その時点で冷却浴を取り除き、攪拌を2.5時間継続した。混合物をろ過し、固体をジクロロメタン50mLで洗浄した。ろ液を0.5M亜硫酸ナトリウム100mL、0.5M炭酸カリウム100mL、ブライン100mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、溶媒を回転蒸発によって除去した(浴温度<30℃)。残留物を無水エタノール100ml中で溶解させ、次いで窒素下で0℃まで冷却し、ヒドロキシルアミン塩酸塩7.55g(109mmol)で処理した。混合物を周囲温度で終夜攪拌した。ジクロロメタン(150mL)を加えて、過剰のヒドロキシルアミン塩酸塩を沈殿させ、2時間放置し、次いでろ過し、濃縮した。得られた油を水50ml中に加え、2×50mLジエチルエーテルで洗浄した。水層を飽和重炭酸ナトリウム50mL中に注いで、pH7〜8の溶液にして(必要に応じて重炭酸ナトリウムをさらに加える)、白色固体を得て、それを4×50mLジエチルエーテルで抽出した。エーテル層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ジエチルエーテル60mLに溶解させたシュウ酸9.4g(104mmol)を含有するフラスコ中にろ過した。得られた白色固体をろ過によって捕集し、真空中50℃で乾燥させて、表題化合物12.1g(67%)を得た。MS(イオンモード:APCI)m/z=179[M+H]。H−NMR(CDOD)7.5〜7.4(m,5H)、4.51〜4.46(q,1H,J=4.2)、1.66〜1.64(d,3H,J=4.2)。
[(2R,3R)−ジメチルヘキシリジン]−2−(S)−メチルベンジルアミンN−オキサイド[Overton、J.Chem.Soc、Perkin Trans.1 1991、1041]
(2R,3R)−2,3−ジメチルヘキサナール(3.33g、26.4mmol)、(S)−N−(1−フェニルエチル)−ヒドロキシルアミンシュウ酸塩6.00g(26.4mmol)およびジクロロメタン40mLに溶かしたトリエチルアミン4.0mL(29mmol)を室温で終夜攪拌した。反応溶液を飽和重炭酸ナトリウム溶液25mLおよびブライン25mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、酢酸エチル塩のヘキサン溶液を用いてクロマトグラフィーによって分離した。適切な画分を合わせ、濃縮して油にした、5.50g(85%)。MS(イオンモード:APCI)m/z=248[M+H]。H−NMR(CDCl)7.43〜7.24(m,5H)、6.60〜6.55(m,1H)、5.00〜4.93(m,1H)、3.09〜3.02(m,1H)、1.79〜1.76(m,3H)、1.63〜1.57(m,1H)、1.37〜0.77(m,11H)。
3−(S)−[1−(R),2−(R)−ジメチルペンチル]−2−(S)−1−フェニルエチル]−イソオキサゾリジン−5−オン
[2−(R),3−(R)−ジメチルヘキシリジン]−2−(S)−メチルベンジルアミンN−オキサイド(4.30g、17.4mmol)と亜鉛トリフレート63mg(0.17mmol)のジクロロメタン50mL溶液を0℃で、7.6mL(35mmol)1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−メトキシ−エテンで処理し、5分間攪拌し、次いで冷却浴を取り除いた。攪拌を周囲温度で終夜継続した。溶液を水およびブラインで洗浄し、濃縮して油にし、次いでTHF45mLに溶解させた。2N塩酸水溶液(45mL)を加え、混合物を60℃で2時間加熱した。冷却した混合物を酢酸エチル50mLで希釈し、層を分離し、有機層を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、酢酸エチル/ヘキサンを用いてシリカゲル上でクロマトグラフィーによって分離して、油を得て、それを熱80%メタノール/水20mlから結晶化させて、白色固体2.26g(45%)を得た。MS(イオンモード:APCI)m/z=290[M+H]。H−NMR(CDCl)7.35〜7.24(m,5H)、4.03〜3.98(q,1H,J=4.2)、3.38〜3.32(m,1H)、2.40〜2.34(dd,1H,J=4.5および11.1)、2.08〜2.02(dd,1H,J=5.2および11.1)、1.63〜0.77(m,18H)。
(3S,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチルオクタン酸
3−(S)−[1−(R)、2−(R)−ジメチルペンチル]−2−(S)−1−フェニルエチル]−イソオキサゾリジン−5−オン(2.26g、7.8mmol)を、エタノール100mLに溶かした20%炭素上パラジウム0.8gを用いて17.8h水素化した。混合物をろ過し、濃縮して、白色固体にし、それを熱メタノールおよびアセトニトリル(8:2)10〜12mLから結晶化させて、白色固体1.26g(86%)を得た。MS(イオンモード:APCI)m/z=188[M+H]。H−NMR(CDOD)3.47〜3.42(m,1H)、2.45〜2.40(dd,1H,J=2.0および10.5)、2.24〜2.20(dd,1H,J=6.5および10.5)、1.63〜1.02(m,6H)、0.96〜0.88(m,12H)。
以下の本発明の例示は、一例として示しており、限定するものではない。
以下の方法、結果、および要約は、WO00/076958に記載されている、αδ非選択的リガンド、(3S,5R)−3−アミノメチル−6−シクロプロピル−5−メチル−ヘキサン酸、以下「化合物B」と比較した、αδ−1選択的リガンド、化合物Aのin vitro受容体結合および行動影響の例として示す。
Figure 2008013555
方法
受容体結合:
組換えブタαδ−1およびヒトαδ−2サブユニットを安定して発現しているHEK293細胞を、以前構築し(Gong H.C.ら(2001)J.Membr.Biol.184:35〜43)、普通の細胞培養条件(37℃、5%COで10%FBS、G418 200μg、および1%ペニシリン/ストレプトマイシンを含むRPMI−1640培地)下で、T−75フラスコ中で90%コンフルエントに達するまで増殖させ、その時点で回収した。PMSF(0.1mM)およびプロテアーゼ阻害剤カクテル(Roche)を含有する氷冷5mMトリス/5mM EDTA緩衝液、pH7.4(TE緩衝液)中に細胞を懸濁させ、30分間氷上に置いた。細胞を音波処理によって20バースト、40〜50サイクルで破砕し、次いで3000×gで10分間遠心分離した。上清を新しい管に移し、50,000×gで30分間遠心分離した。得られたペレットを10mM HEPES緩衝液、pH7.4中に再懸濁し、ホモジナイズしてから−80℃で貯蔵した。タンパク質濃度をよく知られている方法によって測定した。
H]−ガバペンチンSPA結合アッセイを、Costar 3632 96ウェル、クラボトムアッセイプレート中で小麦胚凝集素コートポリビニルトルエンシンチレーション近接アッセイ(SPA)ビーズ(Amersham Biosciences)を用いて行った。アルファ−2−デルタ−1またはαδ−2膜タンパク質(1ウェル当りタンパク質10〜20μg)およびSPAビーズ(1ウェル当り0.5mg)を、10mM HEPES/10mM MgSOアッセイ緩衝液、KOHを用いてpH7.4中で30nM[H]−ガバペンチン(60Ci/mmol;Pfizer Global Research and Development Michigan Labsが合成した)と混合した。最終ウェル体積は200μlであり、非特異的結合を10μM非標識(冷)プレガバリンの存在下で測定した。SPAビーズおよび[H]−ガバペンチンと一緒に膜タンパク質を含有する混合物を室温で終夜(16〜20時間)インキュベートし、次いでプレートをWallace Trilux1450 Microbetaシンチレーションカウンター上でカウントした。GraphPad Prism4.0ソフトウェアから4パラメーター、非線形回帰方程式を用いてカーブフィッティングおよびIC50値を計算したが、K値は、αδ−1(K=41nM)およびαδ−2(K=146nM)について以前に測定したK値とChengおよびPrussoffの方程式(Biochem Pharmacol.(1973)22(23):3099〜3108)を用いて決定した。
行動試験
動物:
雄、C57BL/6Jマウス(Jackson Laboratories、米国メイン州Bar Harbor)をボーゲルコンフリクト、歩行活動および加速ロータロッド試験のために使用した。動物を5週齢で受け取り、施設に1週間順応させてから試験を行った。雄、DBA/2Jマウス3週齢(Jackson Laboratories、米国メイン州Bar Harbor)を、抗けいれん作用を評価するために使用した。食物および水が自由に得られる12:12時間明:暗スケジュール(午前6:00に点灯)下でマウスを温度/湿度制御室内の5/隔離飼育器に収容した。実験動物の管理と使用に関する国立衛生研究所指針(NIH Guide for the Care and Use of Laboratory Animals)に従ってPGRD動物使用委員会で承認されたプロトコルの下ですべての手順を実施した。
ボーゲル装置:
試験装置は、12個のモジュラーオペラントチャンバー(Coulbourn Instruments)で構成される。試験チャンバーの前面および背面は、透明なプレキシグラス製である。試験室の内側からの注意散漫を低減するために前部ドアを覆っている。背面は壁に面して、試験室の人の流れを避け、覆いをしないままにして観察の機会を与える。すべてのチャンバーは、ステンレス鋼グリッド床を有し、7×7×12インチの寸法である。各試験チャンバーは、寸法が6.75×3.5×1.5インチの透明なプレキシグラス製の内部チャンバーを用いて改良されている。チャンバー空間の減少により、動物の活性が制限され、チャンバー側面の床上1.5インチにある開口部の方へ行動が向けられる。開口部に据付けられたモジュール光学リックメーター(lickometer)を使用してリッキングを測定する。ケージの外側に給水ボトルが取り付けられ、モジュールを通って開口部内に飲料チューブが伸びている。強化因子は、無糖練乳:水が1:1の混合物から構成されている。飲料チューブ先端に近接した2本のガラス棒の両端間にフォトビームを送る。動物が飲料チューブを舐めるたびにビームが遮断され、リック回数が自動的に記録される。(Coulbourn Instruments)プログラム可能万能ショッカーを用いて1秒間、グリッド床と飲料チューブの間にショックを送るが、動物と飲料チューブの間の接触が中断されるとすぐに終了する。
ボーゲル手順:
1日目に、24時間水を遮断した後、実験対象を試験チャンバー中に置き、10分の訓練期間に処罰を受けずに飲むことが許された。マウスには、訓練期間中に100〜150リック基準を完了することを求めた。10分の期間が終わる前に訓練基準を完了した対象を試験チャンバーから移動させた。これにより、全対象の摂取量が、それらの1日合計消費量の約25%に制限された。100リックを完了できなかった、または150リックを超えたマウスは、試験から除いた。1日目の期間の直後に、マウスをそれらのホームケージに戻し、水の遮断を続けた。その後試験の前に全マウスを終夜絶食させた。試験2日目に、マウスにビヒクルまたは試験化合物を投与し、30分後に試験した。10分の試験期間中、マウスに、10回目のリック[固定比率(FR)10スケジュール]毎に軽いショック(0.4mA)を与えた。したがって、葛藤場面が存在する;マウスは飲みたい気持ちに駆られているが、飲むことがショックによって妨げられている。経験した少ない回数のショックエピソードにより、不安関連挙動を示す。標準的な抗不安薬では、同時ビヒクル対照グループに対してショックエピソードの回数が著しく増加し、抗不安様作用がもたらされる。グループ平均値±SEM(N=12/グループ)を計算し、Anova on Ranks/Dunn’s Methodを用いて同時ビヒクル対照グループと比較して全データを分析した。
抗けいれん作用(DBA/2Jマウス)
抗けいれん試験の直前に、テーブルの上から12〜18インチにある鋼棒からぶら下げた4インチの正方形の金網上にマウスを置いた。正方形をゆっくり180度反転させ、マウスを30秒間観察した。金網から落下したどのマウスも失調性と評価した。
抗けいれん試験は、上蓋の中央に高周波スピーカー(直径4cm)を備えた密閉アクリルプラスチックチャンバー(高さ21cm、直径約30cm)中に個々のマウスを置くことによって始めた。音声信号発生装置(Protek Model B−810)を使用して連続正弦波トーンを発生させ、それを周波数8〜16kHzで10ミリ秒毎に1回直線的に掃引した。刺激中の平均音圧レベルは、チャンバーの床で約100dBであった。マウスをチャンバー内に置き、1分間順化させた。ビヒクル治療グループのDBA/2Jマウスは、wild running、続いて間代性発作、後に強直性伸展、最終的に呼吸停止および90%以上のマウスの死からなる特徴的な発作シーケンスで音刺激(強直性伸展が発生するまで、または最長60秒間加えた)に反応した。ビヒクル治療マウスの場合、発作から呼吸停止の全シーケンスは、約10〜15秒続いた。
歩行活動:
16ビームDigiscan動物活性モニター(Accuscan Electronic、米国オハイオ州Colombus)を用いて歩行活動(LMA)試験を行う。各チャンバーは、それぞれ7.5×7.5インチの4つの等しい四分円に箱を分割するプレキシグラスインサートを備えた寸法が16×16インチのプレキシグラス箱で構成されている。点灯し、チャンバー検出動作の視野計に赤外ビームを設置した状態で、試験のために2匹のマウスを対角線の四分円に置く。試験チャンバー全体を音低減チャンバー中に密閉して、試験期間中の外来騒音を低減させる。試験日の前に全マウスを終夜絶食させる。試験日に、マウスにビヒクルまたは試験化合物を試験30分前に投与し、総距離(cm)を5分単位で1時間記録する。データをグループ平均値±SEM(N=10/グループ)として報告し、適宜統計分析のために同時ビヒクルグループに対してOne Way Anova/Dunnett’sまたはAnova on Ranks/Dunn’sにかける。
加速ロータロッド:
試験装置は、4つのプログラム可能SmartRod(登録商標)チャンバー(AccuScan Instruments、米国オハイオ州Colombus)で構成されている。各チャンバーは、36cm(h)×11cm(w)×30(d)であり、グリッド床上32.5cm中央で水平に固定された回転ロッドを装備している。ロッドは、チャンバーの幅11cmに及び、直径3cmである。装置は、速度0.25rev/秒から最高速度20rpmで62秒にわたってロッドを加速させるようにプログラムされており、その後ロッドは、最後の5秒にわたって停止位置まで減速する。1トライアルの全サイクル時間は、67秒である。各トライアルでは、サイクルの開始と同時にマウスを3秒間ロッドの真上にしっぽからぶら下げ、次いで穏やかに回転ロッドの上に下ろす。マウスはロッドを横断しなければならず、あるいは試験チャンバーの底に落ちる。試験チャンバーの床上2センチメートルに、プログラム可能タイマーに連結した2つの赤外線(IR)ビームが置いてある。ロッドから落ちるマウスによってIRビームが遮断され、タイマーの自動停止が作動して落下潜時(秒)が記録される。試験の1日前に、マウスは、6つの連続した訓練トライアルのうち2つを10秒超の落下潜時で完了しなければならない。訓練基準を完了した動物は、終夜絶食させる。2日目の試験は、30分の前処理時間後のロッドの上での3つの連続したトライアルの平均で構成される。データをグループ平均値±SEM(N=12/グループ)として報告し、適宜統計分析のために同時ビヒクルグループに対してOne Way Anova/Dunnett’sまたはAnova on Ranks/Dunn’sにかける。
化合物:
化合物Aおよび化合物Bをそれぞれ別々に無菌生理食塩水中に溶解し、各用量を、用量3〜30μg/マウスで全体積5μLとして送達した。ビヒクル対照マウスに無菌生理食塩水5μLを与えた。脳室内(ICV)投与のために、3mm深さに較正した27gスチール針を25μL Hamilton注射器に取り付けた。マウスを手で拘束し、針の先端で頭蓋冠上のブレグマを探し当てることによって注射部位を見つけた。ブレグマの1mm横および2mm後方で、針を頭蓋骨に通して脳室に刺し、薬物またはビヒクルを5μL大型丸剤で投与した。
結果
受容体結合
化合物Aは、組換えブタαδ−1細胞から調製した膜タンパク質への親和性が中程度から高い[H]−ガバペンチン結合を置換することがわかったが、化合物Aは、組換えヒトαδ−2細胞から調製した膜タンパク質へ親和性が極めて低い[H]−ガバペンチン結合を置換した。組換えブタαδ−1および組換えヒトαδ−2細胞膜への[H]−ガバペンチンの結合の置換に関するK値は、それぞれ35nM、および1670nMであった。αδ−1に対する選択性は、αδ−2サイトに対するよりも48倍高い。比較すると、非選択的化合物(化合物B)は、それぞれの膜製剤中の[H]−ガバペンチンを、組換えブタαδ−1では32.8nMおよび組換えヒトαδ−2細胞膜では34.9nMのK値で置換した。ガバペンチンに関して決定したK値は、組換えブタαδ−1では75nM、および組換えヒトαδ−2細胞膜では114nMであった(この項中のすべての値は平均値である)。
行動試験
ボーゲルコンフリクト試験、音誘発強直発作、ならびに歩行活動およびロータロッド有害作用モデルで化合物Aを化合物Bと比較した。ボーゲルコンフリクト試験で化合物Aおよび化合物Bを用いた30分の前処理時間後のC57BL/6JマウスへのICV投与の効果を、それぞれ表1および2に示す。
Figure 2008013555
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同時ビヒクル対照グループと比較して平均ショックエピソードの増加によって示されたように、αδ−1選択的リガンド、化合物A(330μg/マウス)は、ボーゲルコンフリクトで用量依存性抗不安様作用をもたらした(表1)。ビヒクル対照グループの平均値±SEMは、10.8±1.1であった。統計的有意性は、10および30μg/マウスで観察された(平均値±SEM=それぞれ33.3±5.3および43.4±3.0)。
非選択的化合物、化合物B(0.33μg/マウス)は、ボーゲルコンフリクトモデルで、同時ビヒクル対照グループと比較して平均ショックエピソードの増加によって示された、用量依存性抗不安様作用をもたらした(表2)。ビヒクル対照グループの平均値±SEMは、9.9±1.0であった。化合物Bの最小有効量(MED)は、3μg/マウスであり、この用量における反応の大きさが31.2±8.2であった。したがって、どちらの化合物も抗不安様作用をもたらすことを示した。
音誘発発作強直発作の予防に対する、化合物Aおよび化合物Bを用いた2時間の前処理時間後のDBA/2JマウスへのICV投与の効果を、それぞれ表3および4に示す。
Figure 2008013555
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化合物A(3〜30μg/マウス)は、DBA/2Jマウスを強直発作から保護することに関して用量依存性増加をもたらした。化合物AのED50値は、6.6μg ICV;[4.2〜10.3]の95%信頼区間であることが決定した。同様に、化合物B(3〜30μg/マウス)は、DBA/2Jマウスを強直発作からの保護に関して用量依存性増加をもたらした。化合物BのED50値は、11.3μg ICV;[5.7〜22.1]の95%信頼区間であることが決定した。
歩行活動および加速ロータロッド活性試験に対する、化合物Aおよび化合物Bを用いた30分の前処理時間後のC57BL/6JマウスへのICV投与の効果を、それぞれ表5および6、ならびに7および8に示す。
Figure 2008013555
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全体として、ビヒクルに比べて、用量を段階的に増大させた(3〜30μg/マウス、ICV)化合物Bを投与したマウスの移動した平均距離が11.4〜84.3%減少した。用量10および30μg/マウスで統計的有意性が観察された。化合物BのMEDは、10μg/マウスであった。化合物A、(3〜30μg/マウス、ICV)は、試験した用量範囲全体にわたって移動した平均距離に対して効果がなかった。したがって、歩行有害作用は、αδ−1選択的リガンドを投与したマウスで回避された。より高い濃度では溶解度が不十分なため、より高い用量は調べなかった。
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全体として、ビヒクルに比べて、用量を段階的に増大させた(3〜30μg/マウス、ICV)化合物Bを投与したマウスにおいて平均落下潜時が用量依存的に減少した。用量10および30μg/マウスで統計的有意性が観察され、その結果ビヒクルと比較して平均落下潜時が24.5および53.8%減少した。化合物BのMEDは、10μg/マウスであった。化合物Aは、用量範囲全体にわたって平均落下潜時に対して統計的に有意な効果がなかった。したがって、αδ−1選択的リガンドの投与は、改善された有害作用プロファイルを有することが示された。全体として、αδ−1選択的リガンドの投与後の1種または複数の有害作用の頻度または発生率(パーセント)は、少なくとも10%以上減少し得る。
化合物Aは、αδ−1選択的リガンドである。[H]−ガバペンチンを置換する競合結合試験では、化合物Aは、結合阻害Kが35nMである組換えブタαδ−1タンパク質を好むが、組換えヒトαδ−2タンパク質に対するその結合阻害Kは、1670nMで48倍低かった。対照的に、化合物Bのような非選択的αδリガンドは、αδ−1(K=32.8nM)とαδ−2(K=34.9nM)の両方に対して類似した結合親和性を示した。行動試験では、化合物Aと化合物BのどちらもICV投与後、ボーゲルコンフリクトモデルでC57BL/6Jマウスに強い抗不安様作用を、マウスDBA/2音誘発発作モデルで抗けいれん作用をもたらした。
対照的に、抗不安および抗けいれん作用に必要とされる用量において、化合物Bは、潜在的有害作用、加速ロータロッドおよび歩行活動を評価するのによく使用される2つの行動モデルで著しい活性があったが、化合物Aは、これらの有害作用モデルで著しい効果を示さなかった。
結論として、αδ非選択的リガンドと比較した場合、歩行および運動制御有害作用の軽減を伴う強い抗不安様効果を示すことから、これらのデータは、化合物A、αδ−1タンパク質を好む化合物の治療域の改善を示している。
本明細書に開示した本発明の形態が現在好ましい実施形態を構成しているものの、他の多くが可能である。本明細書において、本発明の考えられるすべての同等の形態または問題について言及するつもりはない。本明細書で使用した用語は、限定するものではなく説明しているに過ぎず、本発明の精神または範囲から逸脱することなく種々の変更ができることを理解されたい。1個または複数個の端点を含む本明細書に記載のすべての数値範囲には、端点および端点間のすべての数値が含まれる。本明細書で引用したすべての引用文献は、参照によりここに組み込む。

Claims (16)

  1. ヒトを含む哺乳動物の障害または状態を治療する方法であって、前記哺乳動物に治療有効量のアルファ−2−デルタ−1選択的リガンド、またはその薬学的に許容できる塩を投与することを含み、前記障害が疼痛、線維筋痛、てんかん、下肢静止不能症候群、ホットフラッシュ、気分障害および睡眠障害から選択される方法。
  2. 前記アルファ−2−デルタ−1選択的リガンドが、(3S,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチルオクタン酸またはその薬学的に許容できる塩である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記アルファ−2−デルタ−1選択的リガンドが、アルファ−2−デルタ−1サブユニットに対してアルファ−2−デルタ−2サブユニットよりも少なくとも30、40、50、100、500、または1000倍選択的である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記アルファ−2−デルタ−1選択的リガンド結合が、アルファ−2−デルタ−1サブユニットに対してアルファ−2−デルタ−2サブユニットよりも少なくとも48倍選択的である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記疼痛障害が神経障害性疼痛である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記睡眠障害が不眠症である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記障害がホットフラッシュである、請求項1に記載の方法。
  8. ホットフラッシュが手術または薬物によって誘発されている、請求項7に記載の方法。
  9. 前記気分障害が、全般性不安障害および社会的不安障害から選択される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記障害がてんかんである、請求項1に記載の方法。
  11. 前記障害が下肢静止不能症候群である、請求項1に記載の方法。
  12. 前記障害が線維筋痛である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記アルファ−2−デルタ−1選択的リガンドを、1日当り10〜5000mgの量で投与する、請求項1に記載の方法。
  14. 前記投与を、経口、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹膜内に、鼻腔内滴注によって、移植によって、腔内もしくは膀胱内滴注によって、眼内、動脈内、病巣内、経皮に、または粘膜への塗布によって実施する、請求項1に記載の方法。
  15. 前記アルファ−2−デルタ−1選択的リガンドが、前記リガンドおよび薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物中に存在する、請求項1に記載の方法。
  16. 前記医薬組成物が、液体または固体剤形である、請求項15に記載の方法。
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