JP2008012966A - 車両のシートベルト制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】側面外方から衝撃が加わる側と反対側のシートに着座した乗員を十分安全に保護すること、及び、側面外方から衝撃が加わる側のシートに着座した乗員を十分安全に保護することを課題とする。
【解決手段】車両1のシート11,12に設けられて乗員を拘束するシートベルト13,14と、車両1の衝突を検知する衝突検知手段17と、この衝突検知手段17で車両1の衝突が検知されたとき、前記シートベルト13,14を巻き取って乗員拘束力を強くするプリテンション機構15,16とを有する車両1において、前記衝突検知手段17として、車両1のいずれの側面において衝突が発生したかを検知するものを用い、この衝突検知手段17で衝突発生が検知された側と反対側のプリテンション機構15,16を作動させる制御手段20を備える。
【選択図】図1
【解決手段】車両1のシート11,12に設けられて乗員を拘束するシートベルト13,14と、車両1の衝突を検知する衝突検知手段17と、この衝突検知手段17で車両1の衝突が検知されたとき、前記シートベルト13,14を巻き取って乗員拘束力を強くするプリテンション機構15,16とを有する車両1において、前記衝突検知手段17として、車両1のいずれの側面において衝突が発生したかを検知するものを用い、この衝突検知手段17で衝突発生が検知された側と反対側のプリテンション機構15,16を作動させる制御手段20を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は車両のシートベルト制御装置に関し、車両の乗員保護の技術分野に属する。
従来、車両の乗員保護装置として、拘束機能を有するシートベルト装置と、防御機能を有するエアバッグ装置とが広く用いられている。最近では、衝突初期にシートベルトを巻き取って乗員の身体をシートにしっかり拘束するプリテンション機能を備えたシートベルト装置も知られている。例えば、特許文献1には、車両の側面衝突時にシートベルトを巻き取って乗員の上体を拘束する技術が記載されている。特に、この技術は、側面衝突時にシートの側面で展開して乗員の頭部及び胸部を保護するサイドエアバッグを備え、このサイドエアバッグの展開時期とシートベルトのプリテンション時期との調整を図るものである。
特開平10−157570(段落0015)
ところで、車両に側面外方から衝撃が加わったとき、その衝撃が加わる側と反対側のシートに着座した乗員は、衝撃が加わった側と反対側の車体外方へ押圧力を受ける。すると、乗員はドアや窓ガラスに2次衝突したりシートベルトからすり抜けて車外へ投げ出される可能性があるので、この衝撃が加わる側と反対側のシートベルトをプリテンションして乗員拘束力を強くする必要がある。ところが、前記特許文献1に記載の技術では、側面外方から衝撃が加わる側のシートベルトをプリテンションしているので(段落0004及び図18参照、段落0016及び図8参照)、前記のような不具合が解決されない。
一方、車両に側面外方から衝撃が加わったとき、その衝撃が加わる側のシートに着座した乗員は、車体内方へ押圧力を受ける。すると、車体内方には、他方のシートとの間に、シフトレバーやハンドブレーキレバーあるいはフロアコンソール等が備えられているので、側面外方から圧迫を受けた乗員の生存空間が狭くなる。その場合に、この衝撃が加わる側のシートベルトをプリテンションして乗員拘束力を強くするほど、ますます乗員の自由が奪われて被害が大きくなる傾向にある。
本発明は、側面衝突時にシートベルトをプリテンションする技術における前記のような現状に鑑み、側面外方から衝撃が加わる側と反対側のシートに着座した乗員を十分安全に保護すること、及び、側面外方から衝撃が加わる側のシートに着座した乗員を十分安全に保護することを課題とする。
前記課題を解決するため、本願の請求項1に記載の発明は、車両のシートに設けられて乗員を拘束するシートベルトと、車両の衝突を検知する衝突検知手段と、この衝突検知手段で車両の衝突が検知されたとき、前記シートベルトを巻き取って乗員拘束力を強くするプリテンション機構とを有する車両のシートベルト制御装置であって、前記衝突検知手段は、車両のいずれの側面において衝突が発生したかを検知するものであると共に、前記衝突検知手段で衝突発生が検知された側と反対側の前記プリテンション機構を作動させる制御手段が備えられていることを特徴とする。
次に、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の車両のシートベルト制御装置であって、前記制御手段は、前記衝突検知手段で衝突発生が検知された側と反対側の前記プリテンション機構を第1の張力で作動させると共に、前記衝突検知手段で衝突発生が検知された側の前記プリテンション機構を前記第1の張力よりも小さい第2の張力で作動させることを特徴とする。
次に、請求項3に記載の発明は、前記請求項1に記載の車両のシートベルト制御装置であって、前記制御手段は、前記衝突検知手段で衝突発生が検知された側と反対側の前記プリテンション機構及び前記衝突検知手段で衝突発生が検知された側の前記プリテンション機構を共に第1の張力で作動させた後、前記衝突検知手段で衝突発生が検知された側の前記プリテンション機構を前記第1の張力よりも小さい第2の張力まで緩めることを特徴とする。
次に、請求項4に記載の発明は、車両のシートに設けられて乗員を拘束するシートベルトと、車両の衝突を予知する衝突予知手段と、この衝突予知手段で車両の衝突が予知されたとき、前記シートベルトを巻き取って乗員拘束力を強くするプリテンション機構とを有する車両のシートベルト制御装置であって、前記衝突予知手段は、車両のいずれの側面において衝突が発生するかを予知するものであると共に、前記衝突予知手段で衝突発生が予知された側と反対側の前記プリテンション機構を作動させる制御手段が備えられていることを特徴とする。
次に、請求項5に記載の発明は、前記請求項4に記載の車両のシートベルト制御装置であって、前記制御手段は、前記衝突予知手段で衝突発生が予知された側と反対側の前記プリテンション機構を第1の張力で作動させると共に、前記衝突予知手段で衝突発生が予知された側の前記プリテンション機構を前記第1の張力よりも小さい第2の張力で作動させることを特徴とする。
次に、請求項6に記載の発明は、前記請求項1に記載の車両のシートベルト制御装置であって、前記制御手段は、前記衝突予知手段で衝突発生が予知された側と反対側の前記プリテンション機構及び前記衝突予知手段で衝突発生が予知された側の前記プリテンション機構を共に第1の張力で作動させた後、前記衝突予知手段で衝突発生が予知された側の前記プリテンション機構を前記第1の張力よりも小さい第2の張力まで緩めることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、車両の衝突が検知されたときにシートベルトを巻き取って乗員拘束力を強くするプリテンション機構が備えられた車両のシートベルト制御装置において、衝突検知手段として、車両のいずれの側面において衝突が発生したかを検知するものを用い、この衝突検知手段で衝突発生が検知された側と反対側のプリテンション機構を作動させるようにしたから、車両に側面外方から衝撃が加わったときには、その衝撃が加わる側と反対側のシートに着座した乗員の拘束力が強くなり、その結果、この反対側の乗員がドアや窓ガラスに2次衝突したりシートベルトからすり抜けて車外へ投げ出される可能性が低減することになる。それゆえ、側面衝突時にシートベルトをプリテンションする技術において、側面外方から衝撃が加わる側と反対側のシートに着座した乗員を十分安全に保護することが可能となる。
その場合に、請求項2に記載の発明によれば、衝突発生が検知された側と反対側のプリテンション機構を第1の張力で作動させると共に、衝突発生が検知された側のプリテンション機構を第1の張力よりも小さい第2の張力で作動させるようにしたから、前記請求項1に記載の発明の効果に加えて、車両に側面外方から衝撃が加わったときには、その衝撃が加わる側のシートに着座した乗員の拘束力が反対側のシートに着座した乗員の拘束力よりも弱くなり、その結果、衝撃が加わる側の乗員が狭くなった生存空間の中で自由に身体を動かすことが確保されて、被害の増大が低減することになる。それゆえ、側面衝突時にシートベルトをプリテンションする技術において、側面外方から衝撃が加わる側のシートに着座した乗員を十分安全に保護することが可能となる。
また、その場合に、請求項3に記載の発明によれば、衝突発生が検知された側と反対側のプリテンション機構及び衝突発生が検知された側のプリテンション機構を共に第1の張力で作動させた後、衝突発生が検知された側のプリテンション機構を第1の張力よりも小さい第2の張力まで緩めるようにしたから、この場合も、前記請求項1に記載の発明の効果に加えて、車両に側面外方から衝撃が加わったときには、その衝撃が加わる側のシートに着座した乗員の拘束力が反対側のシートに着座した乗員の拘束力よりも弱くなり、その結果、衝撃が加わる側の乗員が狭くなった生存空間の中で自由に身体を動かすことが確保されて、被害の増大が低減することになる。それゆえ、側面衝突時にシートベルトをプリテンションする技術において、側面外方から衝撃が加わる側のシートに着座した乗員を十分安全に保護することが可能となる。しかも、衝突初期は、両方のプリテンション機構を共に第1の張力で作動させるので、衝撃が加わる側の乗員が、衝突初期において、車体内方のシフトレバーやハンドブレーキレバーあるいはフロアコンソール等に2次衝突する可能性も低減することになる。
一方、請求項4に記載の発明によれば、車両の衝突が予知されたときにシートベルトを巻き取って乗員拘束力を強くするプリテンション機構が備えられた車両のシートベルト制御装置において、衝突予知手段として、車両のいずれの側面において衝突が発生するかを予知するものを用い、この衝突予知手段で衝突発生が予知された側と反対側のプリテンション機構を作動させるようにしたから、その予知の後、実際に車両に側面外方から衝撃が加わったときには、その衝撃が加わる側と反対側のシートに着座した乗員の拘束力が強くなっており、その結果、この反対側の乗員がドアや窓ガラスに2次衝突したりシートベルトからすり抜けて車外へ投げ出される可能性が低減することになる。それゆえ、前記請求項1に記載の発明と同様、側面衝突時にシートベルトをプリテンションする技術において、側面外方から衝撃が加わる側と反対側のシートに着座した乗員を十分安全に保護することが可能となる。
その場合に、請求項5に記載の発明によれば、衝突発生が予知された側と反対側のプリテンション機構を第1の張力で作動させると共に、衝突発生が予知された側のプリテンション機構を第1の張力よりも小さい第2の張力で作動させるようにしたから、前記請求項4に記載の発明の効果に加えて、予知の後、実際に車両に側面外方から衝撃が加わったときには、その衝撃が加わる側のシートに着座した乗員の拘束力が反対側のシートに着座した乗員の拘束力よりも弱くなっており、その結果、衝撃が加わる側の乗員が狭くなった生存空間の中で自由に身体を動かすことが確保されて、被害の増大が低減することになる。それゆえ、前記請求項2に記載の発明と同様、側面衝突時にシートベルトをプリテンションする技術において、側面外方から衝撃が加わる側のシートに着座した乗員を十分安全に保護することが可能となる。
また、その場合に、請求項6に記載の発明によれば、衝突発生が予知された側と反対側のプリテンション機構及び衝突発生が予知された側のプリテンション機構を共に第1の張力で作動させた後、衝突発生が予知された側のプリテンション機構を第1の張力よりも小さい第2の張力まで緩めるようにしたから、この場合も、前記請求項4に記載の発明の効果に加えて、予知の後、実際に車両に側面外方から衝撃が加わったときには、その衝撃が加わる側のシートに着座した乗員の拘束力が反対側のシートに着座した乗員の拘束力よりも弱くなっており、その結果、衝撃が加わる側の乗員が狭くなった生存空間の中で自由に身体を動かすことが確保されて、被害の増大が低減することになる。それゆえ、前記請求項3に記載の発明と同様、側面衝突時にシートベルトをプリテンションする技術において、側面外方から衝撃が加わる側のシートに着座した乗員を十分安全に保護することが可能となる。以下、最良の実施形態を通して本発明をさらに詳しく説明する。
図1は、本発明の最良の実施の形態に係る車両1のシステム構成図である。この車両1は、運転者が着座する前方右シート11と、その他の乗員が着座する前方左シート12とを有し、各シート11,12には、それぞれ乗員を拘束するためのシートベルト13,14が設けられている。また、各シート11,12には、車両1の衝突が検知されたとき又は予知されたときに、シートベルト13,14を巻き取って乗員拘束力を強くするプリテンション機構としてのプリテンショナ15,16が備えられている。このプリテンショナ15,16は、例えば、インフレータからのガス圧をピストンとクラッチ機構とでベルト巻取シャフトに伝達してシートベルト13,14を高速で巻き取る周知の形式のものである。
また、この車両1には、Gセンサ(加速度センサ)17が具備されている。Gセンサ17は、車両1に作用している加速度を検出し、車両1の挙動を検知するための装置として周知であるが、特に、本実施形態では、車両1のいずれの側面において衝突が発生したかを検知する衝突検知手段として機能する。さらに、この車両1の左右の側部には、側部カメラ18,19が具備されている。側部カメラ18,19は、例えばCCDカメラで構成され、車両1の周囲の状況を確認するための装置として周知であるが、特に、本実施形態では、車両1のいずれの側面において衝突が発生するかを予知する衝突予知手段として機能する。そして、この車両1のコントロールユニット20は、前記Gセンサ17及び/又は前記側部カメラ18,19からの信号を入力し、その結果に応じて、前記プリテンショナ15,16に制御信号を出力する。
例えば、いま、図2に例示するように、車両左側部2の外方から衝撃Fが加わる場合を考える。この場合、衝撃Fが加わる左側のシート12に着座した乗員Aは、矢印aで示すように、車体内方へ押圧力を受ける。すると、車体内方には、右側のシート11との間に、図示しないシフトレバーやハンドブレーキレバーあるいはフロアコンソール4が備えられているので、左側面外方から圧迫を受けた乗員Aの生存空間が狭くなる(鎖線2は、衝撃Fにより車体内方へ移動した車両左側部を示す)。その場合に、この衝撃Fが加わる左側のシートベルト14をプリテンションして乗員Aの拘束力を強くするほど、ますます乗員Aの自由が奪われて被害が大きくなる傾向にある。
一方、車両左側部2の外方から衝撃が加わったとき、その衝撃Fが加わる左側と反対の右側のシート11に着座した運転者Bは、矢印bで示すように、衝撃Fが加わった側と反対側の車体外方へ押圧力を受ける。すると、運転者Bは車両右側部3のドアや窓ガラスに2次衝突したりシートベルト13からすり抜けて車外へ投げ出される可能性がある。したがって、この衝撃Fが加わる左側と反対の右側のシートベルト13をプリテンションして運転者Bの拘束力を強くする必要がある。
このような問題に対処するために、車両1のコントロールユニット20が行う具体的動作の第1例(第1の実施形態)を図3に示す。すなわち、ステップS11で、側面衝突をしたか否かをGセンサ17の信号に基いて判定し、側面衝突をした場合は、ステップS12で、側面衝突は左右のどちらの側面で発生したかを同じくGセンサ17の信号に基いて判定する。その結果、左側面で発生した場合は、ステップS13で、左側とは反対の右側のプリテンショナ15を作動させて終了となる。つまり、側面衝突が発生した左側のプリテンショナ16は作動させずに終わる。一方、右側面で発生した場合には、ステップS14で、右側とは反対の左側のプリテンショナ16を作動させて終了となる。つまり、側面衝突が発生した右側のプリテンショナ15は作動させずに終わる。
このように、第1の実施形態によれば、Gセンサ17で衝突が検知されたときにシートベルト13,14を巻き取って乗員拘束力を強くするプリテンショナ15,16を備える車両1において、コントロールユニット20は、側面衝突の発生が検知された側と反対側のプリテンショナ15,16を作動させる(ステップS13,S14)ようになっている[請求項1の構成に相当]。したがって、車両1に側面外方から衝撃Fが加わったときには、その衝撃Fが加わる側と反対側のシート11,12に着座した乗員A,Bの拘束力が強くなり、その結果、この反対側の乗員A,Bがドアや窓ガラスに2次衝突したりシートベルト13,14からすり抜けて車外へ投げ出される可能性が低減する。それゆえ、側面衝突時にシートベルト13,14をプリテンションする技術において、側面外方から衝撃Fが加わる側と反対側のシート11,12に着座した乗員A,Bを十分安全に保護することが可能となる。
そして、このとき、併せて、側面衝突の発生が検知された側のプリテンショナ15,16を作動させないようにしたから(作動させるステップが無い)、衝撃Fが加わる側のシート11,12に着座した乗員A,Bの拘束力がなくなり、その結果、この衝撃Fが加わる側の乗員A,Bが狭くなった生存空間の中で自由に身体を動かすことが確保されて、被害の増大が低減する。
次に、車両1のコントロールユニット20が行う具体的動作の第2例(第2の実施形態)を図4に示す。すなわち、ステップS21で、側面衝突をしたか否かをGセンサ17の信号に基いて判定し、側面衝突をした場合は、ステップS22で、側面衝突は左右のどちらの側面で発生したかを同じくGセンサ17の信号に基いて判定する。その結果、左側面で発生した場合は、ステップS23で、左側とは反対の右側のプリテンショナ15を第1の張力で作動させ、さらに、ステップS24で、側面衝突が発生した左側のプリテンショナ16を前記第1の張力よりも小さい第2の張力で作動させて終了となる。一方、右側面で発生した場合には、ステップS25で、右側とは反対の左側のプリテンショナ16を第1の張力で作動させ、さらに、ステップS26で、側面衝突が発生した右側のプリテンショナ15を前記第1の張力よりも小さい第2の張力で作動させて終了となる。
このように、第2の実施形態によれば、Gセンサ17で衝突発生が検知された側と反対側のプリテンショナ15,16を第1の張力で作動させる(ステップS23,S25)と共に、Gセンサ17で衝突発生が検知された側のプリテンショナ15,16を前記第1の張力よりも小さい第2の張力で作動させる(ステップS24,S26)ようになっている[請求項2の構成に相当]。したがって、前記第1の実施形態の効果に加えて、車両1に側面外方から衝撃Fが加わったときには、その衝撃Fが加わる側のシート11,12に着座した乗員A,Bの拘束力が反対側のシート11,12に着座した乗員A,Bの拘束力よりも弱くなり、その結果、衝撃Fが加わる側の乗員A,Bが狭くなった生存空間の中で自由に身体を動かすことが確保されて、被害の増大が低減する。それゆえ、側面衝突時にシートベルト13,14をプリテンションする技術において、側面外方から衝撃Fが加わる側のシート11,12に着座した乗員A,Bを十分安全に保護することが可能となる。
次に、車両1のコントロールユニット20が行う具体的動作の第3例(第3の実施形態)を図5に示す。すなわち、ステップS31で、側面衝突をしたか否かをGセンサ17の信号に基いて判定し、側面衝突をした場合は、ステップS32で、左右両方のプリテンショナ15,16を第1の張力で作動させる。次いで、ステップS33で、側面衝突は左右のどちらの側面で発生したかを同じくGセンサ17の信号に基いて判定する。その結果、左側面で発生した場合は、ステップS34で、側面衝突が発生した左側のプリテンショナ16を前記第1の張力よりも小さい第2の張力まで緩めて終了となる。つまり、左側とは反対の右側のプリテンショナ15は緩めずに終わる。一方、右側面で発生した場合には、ステップS35で、側面衝突が発生した右側のプリテンショナ15を前記第1の張力よりも小さい第2の張力まで緩めて終了となる。つまり、右側とは反対の左側のプリテンショナ16は緩めずに終わる。
このように、第3の実施形態によれば、Gセンサ17で衝突発生が検知された側と反対側のプリテンショナ15,16及びGセンサ17で衝突発生が検知された側のプリテンショナ15,16を共に第1の張力で作動させた(ステップS32)後、Gセンサ17で衝突発生が検知された側のプリテンショナ15,16を前記第1の張力よりも小さい第2の張力まで緩める(ステップS34,S35)ようになっている[請求項3の構成に相当]。したがって、この場合も、前記第1の実施形態の効果に加えて、車両1に側面外方から衝撃Fが加わったときには、その衝撃Fが加わる側のシート11,12に着座した乗員A,Bの拘束力が反対側のシート11,12に着座した乗員A,Bの拘束力よりも弱くなり、その結果、衝撃Fが加わる側の乗員A,Bが狭くなった生存空間の中で自由に身体を動かすことが確保されて、被害の増大が低減する。それゆえ、側面衝突時にシートベルト13,14をプリテンションする技術において、側面外方から衝撃Fが加わる側のシート11,12に着座した乗員A,Bを十分安全に保護することが可能となる。
しかも、この第3の実施形態によれば、衝突初期は、左右両方のプリテンショナ15,16を共に第1の張力で作動させる(ステップS32)ので、衝撃Fが加わる側の乗員A,Bが、衝突初期において、車体内方のシフトレバーやハンドブレーキレバーあるいはフロアコンソール4等に2次衝突する可能性も低減する。
次に、車両1のコントロールユニット20が行う具体的動作の第4例(第4の実施形態)を図6に示す。すなわち、ステップS41で、側面衝突を予知したか否かを側部カメラ18,19の信号に基いて判定し、側面衝突を予知した場合は、ステップS42で、側面衝突は左右のどちらの側面で発生するかを同じく側部カメラ18,19の信号に基いて判定する。その結果、左側面で発生すると予知した場合は、ステップS43で、左側とは反対の右側のプリテンショナ15を作動させてステップS45に進む。つまり、側面衝突が発生すると予知した左側のプリテンショナ16は作動させずに次に進む。一方、右側面で発生すると予知した場合には、ステップS44で、右側とは反対の左側のプリテンショナ16を作動させてステップS45に進む。つまり、側面衝突が発生すると予知した右側のプリテンショナ15は作動させずに次に進む。
次いで、ステップS45で、発生が予知された側面衝突が回避されたか否かを判定する。この判定は、例えば、側部カメラ18,19の信号に基き側面衝突の発生が予知されてから所定時間が経過してもGセンサ17の信号に基く側面衝突の発生が検知されないこと、等によって行われる。その結果、側面衝突が回避された場合は、ステップS46で、作動させたプリテンショナ15,16を直ちに緩めて終了となる。一方、側面衝突が発生した場合には、ステップS47で、作動させたプリテンショナ15,16を所定時間が経過した後に緩めて終了となる。
このように、第4の実施形態によれば、側部カメラ18,19で衝突が予知されたときにシートベルト13,14を巻き取って乗員拘束力を強くするプリテンショナ15,16を備える車両1において、コントロールユニット20は、側面衝突の発生が予知された側と反対側のプリテンショナ15,16を作動させる(ステップS43,S44)ようになっている[請求項4の構成に相当]。したがって、その予知の後、実際に車両1に側面外方から衝撃Fが加わったときには、その衝撃Fが加わる側と反対側のシート11,12に着座した乗員A,Bの拘束力が強くなっており、その結果、この反対側の乗員A,Bがドアや窓ガラスに2次衝突したりシートベルト13,14からすり抜けて車外へ投げ出される可能性が低減する。それゆえ、前記第1の実施形態と同様、側面衝突時にシートベルト13,14をプリテンションする技術において、側面外方から衝撃Fが加わる側と反対側のシート11,12に着座した乗員A,Bを十分安全に保護することが可能となる。
そして、このとき、併せて、側面衝突の発生が予知された側のプリテンショナ15,16を作動させないようにしたから(作動させるステップが無い)、衝撃Fが加わる側のシート11,12に着座した乗員A,Bの拘束力がなくなり、その結果、この衝撃Fが加わる側の乗員A,Bが狭くなった生存空間の中で自由に身体を動かすことが確保されて、被害の増大が低減する。
次に、車両1のコントロールユニット20が行う具体的動作の第5例(第5の実施形態)を図7に示す。すなわち、ステップS51で、側面衝突を予知したか否かを側部カメラ18,19の信号に基いて判定し、側面衝突を予知した場合は、ステップS52で、側面衝突は左右のどちらの側面で発生するかを同じく側部カメラ18,19の信号に基いて判定する。その結果、左側面で発生すると予知した場合は、ステップS53で、左側とは反対の右側のプリテンショナ15を第1の張力で作動させ、さらに、ステップS54で、側面衝突が発生すると予知した左側のプリテンショナ16を前記第1の張力よりも小さい第2の張力で作動させてステップS57に進む。一方、右側面で発生すると予知した場合には、ステップS55で、右側とは反対の左側のプリテンショナ16を第1の張力で作動させ、さらに、ステップS56で、側面衝突が発生すると予知した右側のプリテンショナ15を前記第1の張力よりも小さい第2の張力で作動させてステップS57に進む。なお、以下のステップS57〜S59は、前記第4の実施形態のステップS45〜S47と同様であるから、ここではその説明は省略する。
このように、第5の実施形態によれば、側部カメラ18,19で衝突発生が予知された側と反対側のプリテンショナ15,16を第1の張力で作動させる(ステップS53,S55)と共に、側部カメラ18,19で衝突発生が予知された側のプリテンショナ15,16を前記第1の張力よりも小さい第2の張力で作動させる(ステップS54,S56)ようになっている[請求項5の構成に相当]。したがって、前記第4の実施形態の効果に加えて、予知の後、実際に車両1に側面外方から衝撃Fが加わったときには、その衝撃Fが加わる側のシート11,12に着座した乗員A,Bの拘束力が反対側のシート11,12に着座した乗員A,Bの拘束力よりも弱くなっており、その結果、衝撃Fが加わる側の乗員A,Bが狭くなった生存空間の中で自由に身体を動かすことが確保されて、被害の増大が低減する。それゆえ、前記第2の実施形態と同様、側面衝突時にシートベルト13,14をプリテンションする技術において、側面外方から衝撃Fが加わる側のシート11,12に着座した乗員A,Bを十分安全に保護することが可能となる。
次に、車両1のコントロールユニット20が行う具体的動作の第6例(第6の実施形態)を図8に示す。すなわち、ステップS61で、側面衝突を予知したか否かを側部カメラ18,19の信号に基いて判定し、側面衝突を予知した場合は、ステップS62で、左右両方のプリテンショナ15,16を第1の張力で作動させる。次いで、ステップS63で、側面衝突は左右のどちらの側面で発生するかを同じく側部カメラ18,19の信号に基いて判定する。その結果、左側面で発生すると予知した場合は、ステップS64で、側面衝突が発生すると予知した左側のプリテンショナ16を前記第1の張力よりも小さい第2の張力まで緩めてステップS66に進む。つまり、左側とは反対の右側のプリテンショナ15は緩めずに次に進む。一方、右側面で発生すると予知した場合には、ステップS65で、側面衝突が発生すると予知した右側のプリテンショナ15を前記第1の張力よりも小さい第2の張力まで緩めてステップS66に進む。つまり、右側とは反対の左側のプリテンショナ16は緩めずに次に進む。なお、以下のステップS66〜S68は、前記第4の実施形態のステップS45〜S47と同様であるから、ここではその説明は省略する。
このように、第6の実施形態によれば、側部カメラ18,19で衝突発生が予知された側と反対側のプリテンショナ15,16及び側部カメラ18,19で衝突発生が予知された側のプリテンショナ15,16を共に第1の張力で作動させた(ステップS62)後、側部カメラ18,19で衝突発生が予知された側のプリテンショナ15,16を第1の張力よりも小さい第2の張力まで緩める(ステップS64,S65)ようになっている[請求項6の構成に相当]。したがって、この場合も、前記第4の実施形態の効果に加えて、予知の後、実際に車両1に側面外方から衝撃Fが加わったときには、その衝撃Fが加わる側のシート11,12に着座した乗員A,Bの拘束力が反対側のシート11,12に着座した乗員A,Bの拘束力よりも弱くなっており、その結果、衝撃Fが加わる側の乗員A,Bが狭くなった生存空間の中で自由に身体を動かすことが確保されて、被害の増大が低減する。それゆえ、前記第3の実施形態と同様、側面衝突時にシートベルト13,14をプリテンションする技術において、側面外方から衝撃Fが加わる側のシート11,12に着座した乗員A,Bを十分安全に保護することが可能となる。
なお、前記の各実施形態は、それぞれ本発明の最良の実施形態ではあるが、特許請求の範囲を逸脱しない限り、さらに種々の修正や変更を施してよいことはいうまでもない。例えば、衝突予知手段として、側部カメラ18,19に代えて、側部レーダ装置を用いることもできる。
以上、具体例を挙げて詳しく説明したように、本発明は、側面外方から衝撃が加わる側と反対側のシートに着座した乗員、及び、側面外方から衝撃が加わる側のシートに着座した乗員を、十分安全に保護することが可能な技術であるから、車両の乗員保護の技術分野において広範な産業上の利用可能性が期待される。
1 車両
2 車両左側部
3 車両右側部
4 フロアコンソール
11,12 シート
13,14 シートベルト
15,16 プリテンショナ(プリテンション機構)
17 Gセンサ(衝突検知手段)
18,19 側部カメラ(衝突予知手段)
20 コントロールユニット(制御手段)
2 車両左側部
3 車両右側部
4 フロアコンソール
11,12 シート
13,14 シートベルト
15,16 プリテンショナ(プリテンション機構)
17 Gセンサ(衝突検知手段)
18,19 側部カメラ(衝突予知手段)
20 コントロールユニット(制御手段)
Claims (6)
- 車両のシートに設けられて乗員を拘束するシートベルトと、車両の衝突を検知する衝突検知手段と、この衝突検知手段で車両の衝突が検知されたとき、前記シートベルトを巻き取って乗員拘束力を強くするプリテンション機構とを有する車両のシートベルト制御装置であって、
前記衝突検知手段は、車両のいずれの側面において衝突が発生したかを検知するものであると共に、
前記衝突検知手段で衝突発生が検知された側と反対側の前記プリテンション機構を作動させる制御手段が備えられていることを特徴とする車両のシートベルト制御装置。 - 前記請求項1に記載の車両のシートベルト制御装置であって、
前記制御手段は、前記衝突検知手段で衝突発生が検知された側と反対側の前記プリテンション機構を第1の張力で作動させると共に、前記衝突検知手段で衝突発生が検知された側の前記プリテンション機構を前記第1の張力よりも小さい第2の張力で作動させることを特徴とする車両のシートベルト制御装置。 - 前記請求項1に記載の車両のシートベルト制御装置であって、
前記制御手段は、前記衝突検知手段で衝突発生が検知された側と反対側の前記プリテンション機構及び前記衝突検知手段で衝突発生が検知された側の前記プリテンション機構を共に第1の張力で作動させた後、前記衝突検知手段で衝突発生が検知された側の前記プリテンション機構を前記第1の張力よりも小さい第2の張力まで緩めることを特徴とする車両のシートベルト制御装置。 - 車両のシートに設けられて乗員を拘束するシートベルトと、車両の衝突を予知する衝突予知手段と、この衝突予知手段で車両の衝突が予知されたとき、前記シートベルトを巻き取って乗員拘束力を強くするプリテンション機構とを有する車両のシートベルト制御装置であって、
前記衝突予知手段は、車両のいずれの側面において衝突が発生するかを予知するものであると共に、
前記衝突予知手段で衝突発生が予知された側と反対側の前記プリテンション機構を作動させる制御手段が備えられていることを特徴とする車両のシートベルト制御装置。 - 前記請求項4に記載の車両のシートベルト制御装置であって、
前記制御手段は、前記衝突予知手段で衝突発生が予知された側と反対側の前記プリテンション機構を第1の張力で作動させると共に、前記衝突予知手段で衝突発生が予知された側の前記プリテンション機構を前記第1の張力よりも小さい第2の張力で作動させることを特徴とする車両のシートベルト制御装置。 - 前記請求項1に記載の車両のシートベルト制御装置であって、
前記制御手段は、前記衝突予知手段で衝突発生が予知された側と反対側の前記プリテンション機構及び前記衝突予知手段で衝突発生が予知された側の前記プリテンション機構を共に第1の張力で作動させた後、前記衝突予知手段で衝突発生が予知された側の前記プリテンション機構を前記第1の張力よりも小さい第2の張力まで緩めることを特徴とする車両のシートベルト制御装置。
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---|---|---|---|
JP2006183622A JP2008012966A (ja) | 2006-07-03 | 2006-07-03 | 車両のシートベルト制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006183622A JP2008012966A (ja) | 2006-07-03 | 2006-07-03 | 車両のシートベルト制御装置 |
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Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006183622A Pending JP2008012966A (ja) | 2006-07-03 | 2006-07-03 | 車両のシートベルト制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008012966A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010155588A (ja) * | 2009-01-05 | 2010-07-15 | Denso Corp | 車両用乗員保護装置 |
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JP2019189123A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | 株式会社Subaru | 乗員保護装置 |
US11491951B2 (en) | 2018-04-27 | 2022-11-08 | Subaru Corporation | Occupant protection device |
-
2006
- 2006-07-03 JP JP2006183622A patent/JP2008012966A/ja active Pending
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