JP2008009122A - 液晶表示装置及びそれに用いる感圧接着剤付き偏光板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】偏光子1の片面に透明保護フィルム7を接着し、他面には、セルロース系樹脂からなる透明支持体3の上に配向膜4及び液晶化合物のコーティング層5がこの順に形成されている光学補償フィルム2をその透明支持体3側で接着して、厚み160〜180μmの偏光板10とし、その液晶コーティング層5側に感圧式接着剤層9を設けて、液晶セル15のガラス基板17に貼り合わせる。その際、感圧式接着剤層9は、ガラスに対する180度引きはがし粘着力が10N/25mm以上のもので構成する。
【選択図】図1
Description
IPS(In-plane Switching:横電界)などのさまざまな方式があるが、これらの方式には、液晶分子が位相差値を持つことによる光漏れや、偏光板における斜視時の軸角度のずれなどに起因して、それぞれに弱点となる視野角の狭い方向(方位角)が存在する。このような弱点となる視野角を拡大する方法として、位相差フィルムによる液晶セルや偏光板への光学補償という方法が広く採用されている。そのための位相差フィルムないし光学補償フィルムは、液晶セル内の液晶の位相差値、配向方向、液晶分子の駆動方式などによって最適な種類が変わってくるため、多くの種類のものが用いられている。
富士写真フイルム(株)から入手した光学補償フィルム“WV-SA ”(商品名)は、トリアセチルセルロースフィルムの片面にポリビニルアルコール系樹脂からなる配向膜が形成され、その上にディスコティック液晶がコーティングされたものである。このフィルムから2cm×5cmの短冊を切り出し、その液晶コーティング層を内側にして図2に示した形態で丸めた状態にて、60℃の温水に60分間浸漬すると、約230個/cm2 の密度で気泡が発生し、耐水性に劣ることが確認された。
実施例1と同じ方法で感圧式接着剤付き偏光板を作製した。ただしここで用いた感圧式接着剤は、実施例1で用いたものと同じ品番であるがロットが異なるため、この感圧式接着剤付き偏光板を25mm幅の短冊に裁断してその感圧式接着剤側でガラスに貼合し、温度50℃、圧力5気圧の条件で20分間の加圧処理を行い、室温で24時間静置した後の対ガラス180度引きはがし粘着力は6.3N/25mm であった。
比較例1で得た感圧式接着剤付き偏光板を25mm幅の短冊に裁断し、感圧式接着剤側で液晶セル用ガラス基板に貼合し、温度50℃、圧力5気圧の条件で20分間の加圧処理をした後、85℃で15時間熱処理して、さらに状態調整のために、温度23℃、相対湿度55%の環境下で10日間静置してから、再度180度剥離試験を行ったところ、対ガラス180度引きはがし粘着力は17.3N/25mm に向上していた。
1.1mm 厚のガラス板に貼合し、温度50℃、圧力5気圧の条件で20分間の加圧処理を行った後24時間放置し、次に上と同様に85℃で15時間熱処理して、さらに状態調整のために、温度23℃、相対湿度55%の環境下で10日間静置してから、温度65℃、相対湿度90%の高温高湿オーブンに投入し、65時間後にサンプルを取り出して外観を観察したところ、剥がれや浮きなどの不良は発生していなかった。
図2及び図3を参照して説明した温水浸漬試験を行ったときに気泡発生密度が大きかったいくつかの光学補償フィルム(上記実施例及び比較例で用いた“WV-SA ”であるが、ロットが異なるもの)を用い、実施例1に準じた方法で偏光板を作製し、そこに、ガラスに対する180度引きはがし粘着力が種々の値を示す感圧式接着剤層を設けた。それぞれについて、実施例1に準じた方法でガラス板に貼合し、同様の高温高湿実験を行った。それぞれのサンプルにおける光学補償フィルムの気泡発生密度、感圧式接着剤層の180度引きはがし粘着力、及びトンネリングの発生状況を、各サンプルの試験数Nとともに表1にまとめた。トンネリングの発生率は、表に記載の試験数で実験を行い、そのうちのトンネリングが発生したものの割合を表したものである。
2……光学補償フィルム、
3……透明支持体、
4……配向膜、
5……液晶化合物のコーティング層、
7……透明保護フィルム、
8……表面処理層、
9……感圧式接着剤層、
10……偏光板、
12……感圧接着剤付き偏光板、
15……液晶セル、
17……液晶セルのガラス基板、
20……光学補償フィルムを丸めたときの端部、
22……端部を固定する接着テープ、
30……トンネリング。
Claims (9)
- ガラス基板を有する液晶セルに、感圧式接着剤を介して厚み160〜200μm の偏光板が貼り合わされてなり、該偏光板は、偏光子を中心として、その一方の面に透明保護フィルムが接着され、他方の面には、セルロース系樹脂からなる透明支持体の上に配向膜及び液晶化合物のコーティング層がこの順に形成されている光学補償フィルムが、その透明支持体側で接着されたものであり、該液晶化合物のコーティング層側で、ガラスに対する180度引きはがし粘着力が10N/25mm以上である感圧式接着剤を介して液晶セルのガラス基板に貼り合わされてなることを特徴とする液晶表示装置。
- 感圧式接着剤は、該偏光板を液晶セルのガラス基板に貼り合わせて加圧処理してから1日後のガラスに対する180度引きはがし粘着力が10N/25mm以上である請求項1に記載の液晶表示装置。
- 感圧式接着剤は、該偏光板を液晶セルのガラス基板に貼り合わせて加圧処理してから1日後のガラスに対する180度引きはがし粘着力は10N/25mm未満であるが、ガラス基板に貼り合わせて加圧処理した後、40℃以上の温度で熱処理を施すことでガラスに対する180度引きはがし粘着力が10N/25mm以上とされている請求項1に記載の液晶表示装置。
- 偏光子の一方の面に接着される透明保護フィルムは、偏光子と反対側に表面処理が施されている請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置。
- 光学補償フィルムを構成する配向膜は、ポリビニルアルコール系樹脂からなる請求項1〜4のいずれかに記載の液晶表示装置。
- 光学補償フィルムを構成する液晶化合物のコーティング層は、ディスコティック液晶を含有する光学補償層である請求項1〜5のいずれかに記載の液晶表示装置。
- 該光学補償層は、ディスコティック構造単位を有する液晶化合物からなる負の複屈折を有する層であり、該ディスコティック構造単位の円盤面が透明支持体面に対して傾いており、そして該ディスコティック構造単位の円盤面と透明支持体面とのなす角度が、光学補償層の厚さ方向において変化している請求項6に記載の液晶表示装置。
- ディスコティック構造単位の円盤面が透明支持体面に対してなす角度は、光学補償層の厚さ方向において光学補償層の透明支持体側からの距離の増加とともに増加している請求項7に記載の液晶表示装置。
- 偏光子を中心として、その一方の面に透明保護フィルムが接着され、他方の面には、セルロース系樹脂からなる透明支持体の上に配向膜及び液晶化合物のコーティング層がこの順に形成されている光学補償フィルムが、その透明支持体側で接着されている厚み160〜200μm の偏光板であって、さらにその液晶化合物のコーティング層側に感圧式接着剤層が設けられており、該感圧式接着剤層は、ガラスに対する180度引きはがし粘着力が10N/25mm以上であることを特徴とする感圧式接着剤付き偏光板。
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JP2006179273A JP2008009122A (ja) | 2006-06-29 | 2006-06-29 | 液晶表示装置及びそれに用いる感圧接着剤付き偏光板 |
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