JP2008009110A - 商品情報表示札、その表示方法及びそれを用いた商品情報表示札システム - Google Patents

商品情報表示札、その表示方法及びそれを用いた商品情報表示札システム Download PDF

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清志 藤沢
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Yosuke Setagawa
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Abstract

【課題】 商品価格等の商品情報を迅速かつ自由に変更することができると共に、商品表示も購買意欲を訴求するインパクトのある優れた表示性能を有し、しかも、省電力で、かつ安価な商品情報表示札、その表示方法及びそれを用いた商品情報表示札システムを提供する。
【解決手段】 少なくとも、電力を供給するための電源部31と、商品情報の送受を行う通信部32と、商品情報を記憶する記憶部33と、商品情報の表示を制御する制御部34と、供給された電力の電圧を上昇させる昇圧部35と、商品情報を表示するための電気泳動型の表示部20とを有することを特徴とする商品情報表示札A。
【選択図】図1

Description

本発明は、スーパーマーケット、コンビニエンスストアやホームセンターなどの商品の陳列棚等に取り付けられる商品の価格等を電子的に表示する商品情報表示札、その表示方法及びそれを用いた商品情報表示札システムに関する。
一般に、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの商品陳列棚では、商品名と販売価格等の商品情報を表示する棚札(値札)がつけられている。最近、この棚札を液晶画面と無線ネットワークを使った電子棚札システムで行う店舗などが多くなってきている。
この電子棚札は、取扱う商品点数が多くなり、また、タイムサービスや同業他社との競合のための価格変更等が頻繁に発生するために、新しい商品のための棚を新設したり、棚札を差し替えたりする手間が掛かりすぎて消費者ニーズに十分対応できていないという課題などを解消するためなどにより採用されてきている。
この電子棚札を用いたシステムは、スーパーマーケット等の本店のホストコンピュータと営業店の小売端末を無線や有線で接続し、ホストコンピュータから送信された商品情報などを営業店の端末からそれぞれ店内の各棚に送信し、電子的に価格などを表示して運用しているものである(例えば、特許文献1〜3参照)。
このような電子棚札システムの採用によって、日々変更される商品価格等を短時間で少ない人数で行うことができ、店頭でのオペレーション負担は著しく低減され、機動的な価格変更も可能となるものである。また、POSレジスターと連動させることにより、「POSレジスターの価格と棚札が合っていない」というトラブル(価格のズレ)の課題も解消するものである。
しかしながら、この電子棚札及びそのシステムにも課題がある。すなわち、この電子棚札及びそのシステムでは、多くが液晶表示形式の棚札を採用しているため、表示体の価格が高く、メモリー機能もないため電力も多く消費するなどの課題がある。
そこで、これらの課題に対して、表示体を電気泳動方式とした電子棚札も知られている(例えば、特許文献4参照)。この電気泳動表示方式を用いた商品情報表示札は、液晶表示面に較べ、フレキシブル性に優れ、低消費電力であり電源を切っても表示がそのまま残るので安価な表示方式である。
しかしながら、上記特許文献4の電子棚札では、電子棚札は電源が配線された商品陳列棚に固定されているため、商品の配置換えなどによって棚札の移動が容易でないなどの課題がある。また、この電子棚札では、同一背景色の中に赤色と黒色とによる2つの異なった情報を表示できることを開示しているが、該電気泳動方式の特売価格や値引価格などを強調するために用いる赤色表示は未だピンク色に近い赤色であり、通常の手書き表示のインパクトのある赤色表示とは相違し、インパクトに欠け、消費者に訴える要素に乏しく、購買意欲を訴求する赤色等の彩度の高い表示性能の向上が切望されているのが現状である。
特開平3−259178号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2001−109956号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2005−258572号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2001−109407号公報(特許請求の範囲、実施例等)
本発明は、上記従来技術の課題及び現状に鑑み、これを解消しようとするものであり、商品価格等の商品情報を迅速かつ自由に変更することができると共に、商品表示も購買意欲を訴求する彩度の高い優れた表示性能を有し、しかも、省電力で、かつ安価な商品情報表示札、その表示方法及びそれを用いた商品情報表示札システムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題等について鋭意検討した結果、少なくとも、電力を供給するための電源部と、商品情報の送受を行う通信部と、商品情報を記憶する記憶部と、商品情報の表示を制御する制御部と、供給された電力の電圧を上昇させる昇圧部と、商品情報を表示するための電気泳動型の特定構造となる表示部とを有することなどにより、上記目的の商品情報表示札、その表示方法及びそれを用いた商品情報表示札システムが得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(13)に存する。
(1) 少なくとも、電力を供給するための電源部と、商品情報の送受を行う通信部と、商品情報を記憶する記憶部と、商品情報の表示を制御する制御部と、供給された電力の電圧を上昇させる昇圧部と、商品情報を表示するための電気泳動型の表示部とを有することを特徴とする商品情報表示札。
(2) 前記電気泳動型の表示部が、電気泳動粒子の偏在を抑制する構造を有することを特徴とする上記(1)に記載の商品情報表示札。
(3) 前記電気泳動粒子の偏在を抑制する構造が、繊維を織ることによる織物構造であることを特徴とする上記(2)に記載の商品情報表示札。
(4) 前記電気泳動型の表示部が、少なくとも下記一般式で表される構造単位を有するアルキルポリエーテルアミン、 、1種類以上の微粒子及び分散液媒体を含有する電気泳動表示用液で少なくとも表示されることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の商品情報表示札。
Figure 2008009110
(5) 前記電気泳動型の表示部が、少なくとも2種以上の情報を表示し、表示する情報を赤色を含む少なくとも2色以上の異なった色で表示することを特徴とする上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の商品情報表示札。
(6) 電気泳動表示部の赤色の色彩が、L表色系において明度L値が40以上、色度a値が10以上であることを特徴とする上記(5)に記載の商品情報表示札。
(7) 前記電気泳動型の表示部の赤色以外の色が、黒色、青色、緑色、黄色、茶色から選ばれる上記(5)又は(6)に記載の商品情報表示札。
(8) 前記電源部が、乾電池、リチウム電池、ボタン電池、小型二次電池、燃料電池及び太陽電池から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする上記(1)〜(7)の何れか一つに記載の商品情報表示札。
(9) 前記商品情報の送受が、光無線通信または音響通信により行われることを特徴とする上記(1)〜(8)の何れか一つに記載の商品情報表示札。
(10) 前記記憶部が、商品情報表示札の個別の識別情報を有することを特徴とする上記(1)〜(9)の何れか一つに記載の商品情報表示札。
(11) 前記電気泳動型の表示部が、少なくとも一方が透明な一組の対向配置された前面板と背面板からなる基板間に電気泳動粒子を含有する電気泳動用表示液を封入してなり、上記前面板及び背面板のそれぞれが、引き出し線を有する一つ以上の表示セグメント電極と、該表示セグメント電極以外の背景セグメント電極とを備え、一方の基板の引き出し線と他方の基板の背景セグメント電極とが互いに対向するように配置されていることを特徴とする上記(1)〜(10)の何れか一つに記載の商品情報表示札。
(12) 前記電気泳動型の表示部を、少なくとも一つ以上の表示セグメント部と、該表示セグメント部以外の背景部とが、異なる色調を有するように表示する場合において、引き出し線と該引き出し線に対向する背景セグメント電極間の電位差が、少なくとも2箇所以上においてゼロ(0)となる箇所が存在するように制御することを特徴とする上記(11)に記載の商品情報表示札の表示方法。
(13) 上記(1)〜(11)の何れか一つに記載の商品情報表示札と、該商品情報表示札を制御するサーバーと、該サーバーと連動するポスシステム及びホストコンピュータとを少なくとも備え、上記商品情報表示札は、前記サーバーに接続される送信装置又は携帯端末により、商品情報が作成されることを特徴とする商品情報表示札システム。
本発明によれば、商品価格等の商品情報を迅速かつ自由に変更することができると共に、商品表示も購買意欲を訴求する彩度の高い優れた表示性能を有し、しかも、省電力で、かつ安価な商品情報表示札、その表示方法及びそれを用いた商品情報表示札システムが提供される。
以下に、本発明の実施形態を図面を参照しながら詳しく説明する。
図1〜図5は、本発明の商品情報表示札の実施形態の一例を示すものであり、図1(a)は商品情報表示札の斜視図、(b)は内部構造を示す概略図、図2は、電気泳動型の表示部の縦断面図、図3は図2の部分拡大断面図、図4は電気泳動粒子の偏在を抑制する構造を示す概略平面図、図5は電気泳動表示用液を説明する説明図である。
本実施形態の商品情報表示札Aは、図1(a)に示すように、合成樹脂製の表示札本体10の表面部に商品情報を表示するための電気泳動型の表示部20と、定型文などが表示される印刷表示部30とを有すると共に、図1(b)に示すように、表示札本体10内に電気泳動型の表示部20を駆動等するための電力を供給するための電源部31と、商品情報の送受を行う通信部32と、商品情報を記憶する記憶部33と、商品情報の表示を制御する制御部34と、供給された電力の電圧を上昇させる昇圧部35とを有する構成となっている。
電気泳動型の表示部20は、書き換え可能な表示欄であり、表示の切替時にのみ電力を消費するものである。表示部20の表示形態としては、例えば、商品名や商品の容量及び特性、価格(税込み価格)、割引価格や消費税、宣伝広告などが挙げられ、本実施形態では、100g、10%引、123円を表示している。
この電気泳動表示媒体から構成される表示部20は、図2及び図3に示すように、光透過性を有する電極21aが形成された前面板21と光透過性を有する電極22aが形成された背面板22との間に、電気泳動粒子を含有する電気泳動用表示液となる表示体23を配置すると共に、該電気泳動粒子の偏在を抑制する構造となる織物体24が配置された構造となっている。
上記光透過性を有する電極21aが形成された前面板21としては、例えば、透明樹脂フィルムや透明ガラス等にITO等の透明導電性材料を塗工法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、蒸着法等により得ることができるが、これらに限定されるものではない。
また、光透過性を有する電極21aが形成された前面板21と対向配置される電極22aが形成された背面板22としては、上記光透過性を有する電極21aが形成された前面板21と同じ基板を用いることもできるし、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、セラミック、金属、紙、木材といった基板上に電極を形成した非光透過性の基板を用いることもできる。
更に、上記背面板22は、フォトエッチング法やレーザー加工法などでパターン形成されたものを用いることも可能であるし、液晶ディスプレイ等で使用されているTFT(Thin Film Transistor)基板等を用いることもできるが、これらに限定されるものではない。なお、上記実施形態では、電極は前面板21、背面板22に形成したが、何れか一方であってもよいものである。
上記前面板21,背面板22間には、電気泳動粒子を含有する電気泳動用表示液からなる表示体23が配置されると共に、繊維より構成される織物体24が配置される構造となるものである。
用いる電気泳動用表示液からなる表示体23としては、少なくとも1種類以上の電気泳動粒子、アルキルポリエーテルアミン、分散剤及び分散液媒体を含有するものが挙げられ、好ましくは、少なくとも、下記一般式(I)で表される構造単位を有するアルキルポリエーテルアミンと、1種類以上の微粒子と、分散液媒体とを含有するものが好ましく、必要に応じて、顔料分散剤等を含有することも可能である。
Figure 2008009110
この電気泳動表示用液に用いるアルキルポリエーテルアミンは、電荷制御作用を向上させて表示面のコントラスト、繰り返し表示の信頼性を向上させると共に、優れた応答性を発揮させるために含有するものであり、上記一般式(I)に表されるような構造式で表されるものであれば良く、例えば、ポリエチレングリコールラウリルアミン、ポリエチレングリコールアルキル(椰子)アミン、ボリエチレングリコールステアリルアミン、ポリエチレングリコールアルキル(牛脂)アミン、ポリオキシエチレンアルキル(牛脂)プロピレンアミン、ヒドロキシエチルラウリルアミン、ポリエチレングリコールアルキル(鹿脂)アミン、ポリエチレングリコールアルキル(羊脂)アミン等を挙げることができるが、少なくとも用いる分散液媒体に溶解するものであればこれらに限定されるものではない。
用いるアルキルポリエーテルアミンは、各単独(1種)又は2種以上を組み合わせて用いることもでき、その種類によって含有する量が適宜決定されることになるが、微粒子に対して、各々1.0〜200%の範囲で含有されることが好ましく、更に好ましくは、10〜150%とすることが望ましい。
また、用いる微粒子としては、例えば、有色または無色(白色)の無機顔料粒子、有機顔料粒子、高分子微粒子等を用いることができ、これらは各単独(1種)又は2種以上を混合して用いることができ、更に、上記各種微粒子〔有色または無色(白色)の無機顔料粒子、有機顔料粒子、高分子微粒子等〕の表面部が親油性表面処理剤などで処理された親油性微粒子も用いることができる。
これらの微粒子は、表示特性、表示メモリー性や分散安定性の更なる効果を発揮せしめる点から、平均粒子径が0.05〜20μmのものが好ましく用いられ、また、微粒子の含有量は、電気泳動表示液全量に対して、好ましくは、3〜50%、更に好ましくは、5〜35%とすることが望ましい。
分散剤としては、慣用的に用いられる各種の分散剤、界面活性(ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性系界面活性剤)、高分子型界面活性剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの分散剤は、1種類でも、2種類以上を組み合わせて用いることも可能であり、その含有量としては用いる微粒子や溶媒種によって適宜決定されるが、特に、電気泳動表示液全量に対して、0.01〜50.0%であることが好ましく、更に好ましくは、1〜30%とすることが望ましい。
分散液媒体としては、例えば、従来電気泳動表示に用いられている各種タイプのものを用いることができる。具体的には、芳香族系炭化水素、パラフィン系炭化水素等の脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、リン酸エステル類、フタル酸エステル類、カルボン酸エステル類等が挙げられる。これらの分散液媒体を各単独で又は2種類以上混合して用いることができ、特に、誘電率の低い(5.0以下)溶媒が好ましく用いられ、微粒子の比重と同じになるように選択されることが好ましい。これらの分散液媒体の含有量としては、用いる微粒子等によって適宜決定されるが、特に、電気泳動表示液全量に対して、25〜85%であることが好ましく、更に好ましくは、30〜60%とすることが望ましい。また、本発明においては、上記分散液媒体に対して各種油溶性染料を溶解して着色して用いることが可能である。
更に、これらの各成分を含有する電気泳動表示用液には、本発明の効果を損なわない範囲で紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤、防菌防黴剤等の任意成分を適宜量含有することができる。
本実施形態において、織物体24は、図4に示すように、例えば、メッシュ状の各区画部25、25……を形成するようにPETなどのポリエステル系、ポリアミド系などの合成繊維、天然繊維等を交織、編されて形成される。また、表面を粗面とした繊維を用いることにより、表示体20を収容した際に繊維が該表示体20の近似色に着色されたり、表示時に目立たなくなるため、外観上の表示品位を向上させることができる。用いる繊維の直径は、表示性能、応答性などの諸性能の点から細いことが望ましく、好ましくは1〜200μmが望ましい。
これらの織物体24としては、例えば、一重組織である平織り、斜文織り、朱子織り、またはこれらの平織り、斜文織り、朱子織りの組み合わせの織物組織などが挙げられ、平滑性の点から、平織りにより構成される織物体が望ましい。
これらの平織り、斜文織り、朱子織りなどにより構成される織物体24の区画部25の数(メッシュ数)は、1インチ間の打ち込み本数から算出でき、各糸と糸との間の距離(オープニング:μm)は、メッシュ数と製織前の線径(直径)により算出、具体的には〔25400/メッシュ数−線径〕で算出することができ、また、織物体24の開口率(オープニングエリア)は、オープニングと製織前の線径により算出、具体的には[(オープニング)/(オープニング+線径)]で算出することができる。
従って、繊維の直径(d)、繊維の打ち込み本数を好適に組み合わせることにより、任意の開口率(例えば、40%。50%)となる平織り、斜文織り、朱子織りなどから構成される織物体24を適宜設定することができる。
また、織物体24において、前面板及び背面板間距離をt(μm)、繊維径をd(μm)、繊維より構成される織物体の開口率をaとしたときに、下記式(I)を満足することが望ましい。
0.5≦(t/d)×a≦2.7 ……………(I)
基板間距離tは、表示の応答性や駆動電圧を支配する要素となるものであるが、表示性能や組立て性の点から、好ましくは、300μm以下、更に好ましくは、20〜100μmとすることが望ましい。また、繊維径dは、距離tの1/2が基準となるが、プレスした場合は、t≦dであれば繊維径は損なわれず、また、t≦3dであれば織物体等として形状を維持できることとなる。更に、繊維より構成される層の開口率aは、良好な表示を得る点から、好ましくは、50%以上、更に好ましくは、70〜90%とすることが望ましい。なお、開口率とは、表示面側から繊維で構成された層30を見たときに、完全に抜けている面積が単位面積に占める割合を指す。
上記式(I)において、(t/d)×aが0.5未満の場合は、開口率が小さく、もしくは押圧が大きすぎて、表示面積が小さくなりともに良好な表示性能が得られないこととなり、一方、(t/d)×aが2.7を超える場合は、組み合わせた繊維同士が浮き上がっていて繊維より構成される層の形状が安定せず、表示性能の安定性が損なわれることとなる。
本実施形態の表示部20を構成する表示媒体は、得られた織物体24を前面板21と背面板22を対向配置させた空間部に配置し、各区画部25に電気泳動表示用液23を収容し、空間部の周囲をシール部26により封止することにより得られるものとなる。
この織物体24によりギャップ調整と高開口率の両立が可能となり、かつ、表示体23の均一な充填も可能となり、表示媒体が変形したときにも、織物体24により、ギャップを維持することができ、表示品位や駆動特性を損なうことがなく、良好な表示性能や形状安定性が得られるものとなる。
図5は、本実施形態〔図1(a)〕の表示部20を構成する電気泳動表示用液23を説明する説明図である。上記表示部20を構成することとなる電気泳動表示用液23としては、上述の如く、下記一般式(I)で表される構造単位を有するアルキルポリエーテルアミンと、1種類以上の微粒子と、分散剤と、分散液媒体とを含有するものが好ましく、例えば、赤色・白色表示の電気泳動表示用液23としては、アクリルコポリマーを主成分として着色粒子(赤顔料を内包し、平均粒径約5μm)23aと、酸化チタン粒子(表面をトリイソステアリルチタネート処理した平均粒径約0.5μm)23bと、分散液媒体(低誘電率溶媒、キシレンを主成分とし、ジアリルアルカンを混合)23c及びポリアルキルエーテルアミン等のその他の成分23dを含有したものから構成される。また、黒色・白色表示の電気泳動表示用液23としては、上記アクリルコポリマーを主成分とする着色粒子23aを、カーボンブラックを内包し、平均粒径約5μmの着色粒子に変更することにより調製することができる。更に、青色、緑色、黄色、茶色等の各表示を行う場合も、上記アクリルコポリマーを主成分とする着色粒子の各色を用いることにより、赤色と各色(青色、緑色、黄色、茶色等)との電気泳動表示用液23を調製することができる。
本発明において、電気泳動表示部を赤色表示にする場合、インパクトのある赤色表示を施す点から、赤色の色彩は、L表色系において明度L値が40以上、色度a値が10以上であることが望ましく、更に好ましくは、明度L値が45以上、色度a値が30以上であることが望ましい。この明度L値が40以上、色度a値が10以上となる赤色表示を用いることにより、特売価格や値引価格などを強調するためのインパクトのある赤色を表示することができ、購買意欲を訴求する彩度の高い表示をおこなうことができるものとなる。
このL表色系において明度L値が40以上、色度a値が10以上となる赤色の色彩とするためには、例えば、上記一般式(I)で表される構造単位を有するアルキルポリエーテルアミンと、上記アクリルコポリマーを主成分とする赤色粒子と、分散剤と、分散液媒体とを含有せしめることにより調整することができる。
次に、表示札本体10内に電気泳動型の表示部20を駆動等するための電力を供給するための電源部31としては、例えば、マンガン電池、アルカリ(マンガン)センチ、ニッケル系一次電池などの乾電池、アルカリボタン電池、酸化銀電池、空気(亜鉛)電池などのボタン電池、あるいはリチウム電池などの一次電池を用いることができ、また、ニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池(ポリマー電池を含む)、小型制御弁式鉛蓄電池などの小型二次電池を用いることもできる。更に、燃料電池や太陽電池を用いることもできる。
本発明に係る電気泳動型の表示部20は、上述のように、表示の切替時にのみ電力を消費する低消費電力型の表示であるため、上記の小型の電源部31を用いることができ、商品情報表示札を小型化することができ省スペース化を実現することができる。
特に、小型のボタン電池が好ましく用いられるが、太陽電池を単用又は併用すれば電源部の交換などの手間を省くことや省力化することが可能となる。
商品情報の送受を行う通信部32は、電話線、ツイストペアケーブル、光ケーブルなどの電線を用いた有線通信により行うこともできるが、商品情報表示札の設置場所の制約を受けにくく、また、移動が容易になることから、無線通信を用いることが好ましい。
無線通信としては、赤外線、可視光線など(レーザー、LED等)を用いた光無線通信や、音波又は超音波を用いた音響通信を挙げることができる。本実施形態では、赤外線を用いた光無線通信で行うものであり、表示札本体10表面部に赤外線受光部が設けられている。
商品情報を記憶する記憶部33は、商品名、商品価格、産地、日付、宣伝文句など、少なくとも商品に関する情報を記憶することができるものであれば良く、特にICメモリチップのような瞬時に情報の書き換えが可能なメモリとすることが好ましい。
また、記憶部33として、ROM(リード・オンリー・メモリ)とRAM(ランダム・アクセス・メモリ)を組み合わせて用いることもでき、例えば、ROMに制御用プログラムデータなどを記憶させておき、RAMに表示する商品情報などを記憶させておくこともできる。
更に、ROMやRAM内部に、商品情報表示札ごとに付けられた個別の識別情報(通信アドレス)などを記憶させておくことにより、特定の商品情報表示札に対しホストコンピュータ等からの表示切替指示や新規の商品情報などを送信したりすることが可能となる。
制御部34は、商品名、商品価格、産地、日付、宣伝文句などの商品情報の表示部20での表示などを制御するものであり、35は、電源部31から供給された電力の電圧を上昇させる昇圧部である。
上記電源部31、商品情報の送受を行う通信部32、商品情報を記憶する記憶部33、商品情報の表示を制御する制御部34、昇圧部35は、回路基板、リード線などで接続されている。
このように構成される商品情報表示札Aでは、表示札本体10に設けたスイッチ部(図示せず)をON入力にすると、透明電極21a,22aに印可され、夫々の電極に負の電圧又は正の電圧がそれぞれ印加されると、表示用液23中の電気泳動粒子が泳動し、図3に示すように、有色(黒色)や白色が表示されることとなる。このように電極に正、又は負の電圧を選択的に印加することによって、電気泳動粒子と分散媒の色の差による画像を表現することができる。
好ましい前記電気泳動型の表示部20としては、少なくとも一方が透明な一組の対向配置された前面板31と背面板32からなる基板間に電気泳動粒子を含有する電気泳動用表示液23を封入してなり、上記前面板31及び背面板32のそれぞれが、引き出し線を有する一つ以上の表示セグメント電極と、該表示セグメント電極以外の背景セグメント電極とを備え、一方の基板の引き出し線と他方の基板の背景セグメント電極とが互いに対向するように配置されている構成となるものが望ましい。
図6(a)〜(c)は、7個の表示パターン電極によって7個のセグメントの色を所定のパターンで切り替えることで0〜9のセグメント表示する電気泳動型の表示部20の実施形態である。
図6(a)は、7セグメントによる電気泳動型の表示部20の組み立て図であり、21は前面板、22は背面板、26はシール部であり、基板間には図示しないが上述の電気泳動表示用表示液が充填されている。また、図6(b)に示すように、前面板21には、セグメント電極21bと背景電極21cが設けられ、更に、図6(c)に示すように、背面板22には、7セグメントを構成する電極22b〜22hと背景電極22iが設けられている。なお、図6(b)及び(c)でハッチングされている箇所は電極が残っている箇所である。
一方、図7(a)〜(c)の従来の7セグメントによる電気泳動型の表示部では、前面板21上に、電極が分割されていない点で異なるものであり、図6と同一符号を付けてその説明を省略する。この図6と図7との相違は、前面板41上の電極が分割されているか否かの点で異なる構成である。
このような構成となる図6の7セグメントによる電気泳動型表示部20において、具体的な電圧の印加の仕方、並びに、表示態様を図8及び図9に示す。
条件として、電気泳動表示用液中にマイナス(−)チャージとなる黒粒子、プラス(+)チャージとなる白粒子を含有させ、各表示(白・黒表示)を行うときに、前面、背面電極間の電位差がプラス(+)の場合、色変化あり、電位差がゼロ(0)の場合色変化なし、電位差がマイナス(−)の場合色変化ありの場合に、前面を単一色へ変更する態様では、図8に示すように、本発明及び比較例ともに同じ態様となる。
これに対して、数字の「3」を表示する場合の電圧の印加の仕方は、本発明となる図6の7セグメントによる電気泳動表示部では、前面板のセグメントに対応しているところに+Va、背景部に−Va、背面板の表示する箇所に−Va、表示しない箇所に+Vaを印加する。一方、比較例となる図7の7セグメントによる電気泳動表示部では、前面板の電極に+Va、背景部に−Va、背面板の表示する箇所に−Va、表示しない箇所に+Vaを印加する。
図6の7セグメントによる電気泳動表示部における各箇所の電位差を下記表1に、従来例となる図7の7セグメントによる電気泳動表示部における各箇所の電位差を下記表2に示す。
Figure 2008009110
Figure 2008009110
図9、並びに、上記表1及び表2の結果から明らかなように、図6の7セグメントによる電気泳動表示部では、引き出し線は表示されないが、従来例となる図7の7セグメントによる電気泳動表示装置では、引き出し線が表示されることとなる。
図6の電気泳動型表示部20では、引き出し線と該引き出し線に対向する背景セグメント電極間の電位差が、少なくとも2箇所以上においてゼロ(0)となる箇所が存在することとなるので、本実施形態では、引き出し線21b,22e,22f,22g,22hは表示されず、図9に示すように、きれいな「3」が表示されることとなる。
以上のように本実施形態では、簡単な構成にもかかわらず、きれいな表示ができ、また、リフレッシュ動作において背面の切り替えも良好に行うことができる。更に、表示ドットが増えても、引き指し線が交差しない構成とすることで、背面の切り替えが必要な場合でも、引き出し線の無駄な表示部をなくすことや隠蔽部の形成などが省略でき、極めて良好な表示を行うことができる電気泳動表示部及びその表示方法が得られるものとなる。
図10(a)及び(b)は、商品情報表示札Aの他の実施形態を示すものであり、電気泳動型の表示部20を、少なくとも2種以上の情報を表示し、表示する情報を赤色を含む少なくとも2色以上の異なった色で表示する実施形態を示すものである。
図10(a)の商品情報表示札Bは、「本日お買い特品お買い得品」の欄、「通常価格」の欄、「(販売価格)198円」の欄、「本体、消費税、合計」の欄の3種の情報表示が電気泳動型の表示部20であり、「オレンジジュース 1000ml バーコード表示」の欄が印刷表示部30から構成された点で、図1に示した実施形態の商品情報表示札Aと相違するものである。
この商品情報表示札Bでは、「本日お買い特品お買い得品」の欄をインパクトのある赤色表示、「通常価格」の欄及び「本体、消費税、合計」の欄を黒色表示、「(販売価格)198円」の欄を青色、緑色、黄色、茶色から選ばれる色で表示したものである。
これらの赤色、青色、緑色、黄色、茶色などの有色表示は、用いる電気泳動表示用液が、上述の如く、一般式(I)で表される構造単位を有するアルキルポリエーテルアミンと、1種類以上の微粒子と、分散剤と、分散液媒体とを含有するものを用いるので、商品表示も購買意欲を訴求する彩度の高い優れた表示性能を発揮できるものである。
図10(b)の商品情報表示札Cは、商品名の「スニーカー」の欄を印刷表示部30で表示し、「(販売価格)¥9,800円」の欄、「本体価格、消費税、合計」の欄、「サイズ」の欄の3種の情報表示が電気泳動型の表示部20とした点で、図1に示した実施形態の商品情報表示札Aと相違するものである。
この商品情報表示札Cでは、「(販売価格)¥9,800円」の欄をインパクトのある赤色表示、「本体価格、消費税、合計」の欄を黒色表示、「サイズ」の欄を青色、緑色、黄色、茶色から選ばれる色で表示、本実施形態では青色で表示したものであり、サイズの欄における22、28の(青色の)アンダーラインは「在庫がない」旨を表示するものであり、アンダーラインが表示されないサイズは「在庫がある」ことを意味するものである。また、在庫が無い場合は青色以外の表示、例えば、黄色表示とすることにより販売員が常時在庫情報を把握することができる表示とすることができる構成としたものである。
このように構成される各実施形態の商品情報表示札A(又はB,C、以下、単に「A」という)は、商品展示棚等に配置される各商品の所定位置に、取り付け部材を介して、または、展示棚に設けられた凹凸部等の取り付け部に取り付けることにより固着される。
図11は、商品情報表示札システムの概要を示したものである。この商品情報表示札システムDは、上述の商品情報表示札A(又はB,C、以下同様)と、該商品情報表示札Aを制御するサーバー40と、該サーバー40と連動するPOSデータを含むPOS装置41及びPOSレジスタ42を有するポスシステム43及び外部ネットワークを介して店舗の運営を統括等するチェーン店本部のホストコンピュータ44を備えたものであり、サーバー40、POSシステム43及びチェーン店本部のホストコンピュータ44は相互間でデータ通信が可能となるものである。
POSシステム43は、各商品の販売に係る情報をその販売時点において収集・分析するシステムであり、POSシステム43を統括的に管理するPOSデータを含むPOS装置41と、商品の精算を行う複数のPOSレジスタ42とを備えたものである。
この商品情報表示札システムDでは、サーバー40、該サーバー40に接続される送信装置45及び赤外線トランシーバ46により、商品情報表示札Aが表示すべき商品の販売価格などの商品情報を各商品情報表示札Aに対して配信する。サーバー40は、商品情報表示札システムBを統括的に管理する装置となっている。
サーバ−40としては、例えば、各種演算処理を行うCPUや、基本プログラムを記憶するROM、演算処理の作業領域となるRAM、プログラムや各種のデータファイルなどを記憶するハードディスク、各種表示を行う表示部、キーボードなどの入力部、データ通信機能を有するデータ通信部、並びに、送信装置45と通信するためのインターフェイスなどを備えている。商品情報表示札Aを制御する各種信号は、インターフェイスを介して送信装置45に送信される構成となっている。
トランシーバ46は、各店舗内の商品展示棚などに配置される各商品情報表示札Aに対して、例えば、無線通信である赤外線通信を利用して各種の赤外線信号を送信する構成となっている。具体的には、一つの商品情報表示札Aに販売価格や割引価格、商品属性などを表示させる場合には、商品情報表示札Aが表示すべき販売価格等を含む赤外線信号である商品情報信号が、トランシーバ46から各商品情報表示札Aに対して送信される。また、各トランシーバ46は、商品展示棚等に配置された各商品情報表示札Aと通信可能となるように、販売スペースの天井等に所定間隔ごとに配置される構成となっている。
このように構成される商品情報表示札システムDでは、システム起動時や商品情報表示札Aに表示させる商品情報(販売価格、商品属性等)を更新や変更する際等に、送信装置45から各商品情報表示札Aに対し、表示すべき販売価格などの商品情報を含む情報信号が送信される。システム起動時には、店舗内の全ての各商品情報表示札Aに対して各商品の情報信号が送信される。また、表示させる販売価格などを更新や変更する際には、対象となる各商品に対応する各商品情報表示札Aに対して情報信号が送信されることとなる。これにより各商品情報表示札Aに表示される販売価格等と、POSレジスタ42による精算時の販売価格とが常時一致することとなり、POSレジ42との価格不一致によるオーバースキャンやアンダーンスキャンを防止することができる。
本発明の商品情報表示札では、少なくとも、電力を供給するための電源部と、商品情報の送受を行う通信部と、商品情報を記憶する記憶部と、商品情報の表示を制御する制御部と、供給された電力の電圧を上昇させる昇圧部と、商品情報を表示するための電気泳動型の表示部とを有する構成としたので、商品価格等の商品情報を迅速かつ自由に変更することができると共に、表示札内で電源があるので、商品の配置換えなどによって棚札の移動が容易となる省電力で、かつ安価な商品情報表示札が得られるものとなる。
また、電気泳動型の表示部を、上記一般式で表される構造単位を有するアルキルポリエーテルアミン、1種類以上の微粒子及び分散液媒体を含有する電気泳動表示用液で少なくとも表示することにより、高コントラストな反射型表示が得られることになる。例えば、白色、赤色の2種類の微粒子を含有する電気泳動表示用液を用いると、白表示部の反射率が30%以上、赤色の色彩がL表色系において、明度L値が40以上、色度a値が10以上となるため、商品表示も、購買意欲を訴求する彩度の高い優れた表示性能を有するものとなる。
更に、電気泳動型の表示部20を構成する前面板と背面板間に、電気泳動粒子の偏在を抑制する構造、好ましくは、繊維を織ることによる織物構造を介在させる構成とすることにより、ギャップ調整と高開口率の両立が可能となり、かつ、表示体の均一な充填も可能となり、表示媒体が変形したときにも、織物体により、ギャップを維持することができ、表示品位や駆動特性を損なうことがなく、良好な表示性能や形状安定性が得られるものとなる。
更にまた、電気泳動型の表示部を、少なくとも一方が透明な一組の対向配置された前面板と背面板からなる基板間に電気泳動粒子を含有する電気泳動用表示液を封入してなり、上記前面板及び背面板のそれぞれが、引き出し線を有する一つ以上の表示セグメント電極と、該表示セグメント電極以外の背景セグメント電極とを備え、一方の基板の引き出し線と他方の基板の背景セグメント電極とが互いに対向するように配置される構成とすることにより、きれいな表示ができ、また、リフレッシュ動作において背面の切り替えも良好に行うことができると共に、表示ドットが増えても、引き指し線が交差しない構成とすることで、背面の切り替えが必要な場合でも、引き出し線の無駄な表示部をなくすことや隠蔽部の形成などが省略でき、極めて良好な表示を行うことができる電気泳動表示部及びその表示方法が得られることとなる。
本発明の商品情報表示札、その表示方法及びそれを用いた商品情報表示札システムは、上述の如く構成されるものであるが、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変更をすることができる。
例えば、野菜、魚類などの毎日仕入れ価格が変動する商品や効率的な在庫管理を行う靴類等の商品では、商品情報表示札の販売価格や在庫管理を変更しやすくするために、サーバー40と連動するハンディー端末にデータを取りこみながら、サーバーの他、ハンディー端末で個別の商品情報表示札と交信し、価格の変更などの操作を瞬時に行ってもよい。
また、電気泳動型の表示部における「販売価格」の欄などなどの赤色などの有色表示を点滅表示や「本日お買い特品お買い得品」の欄などの有色表示をスクロール機能を有する表示としてもよいものである。
更に、液晶表示パネル等と組み合わせによる表示や、LED等を点灯させることにより訴求力を向上させても良い。
次に、本発明を実施例により、更に詳述するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(電気泳動型表示部の作製)
下記方法により電気泳動型表示部(2種類)を作製した。
1)織物体の作製
用いた繊維: 材質:ポリアリレート、繊維径(d):23μm、
織物体の仕様: 織り方:平織り、開口率(a):80%、厚さ:50μm
2)用いた前面板、背面板
前面基板、背面基板:ITO−PETフィルム(125μm・100Ω/□)
基板間距離(t):50μm、(t/d)×a=1.74
3)用いた表示部材
電気泳動表示用インキ組成(白色、黒色):
黒粒子:ラブコロール220MDブラック(大日精化工業社製) 20重量部
白粒子:ITT−2TiO2 CR−50(日光ケミカルズ社製) 10重量部
アルキルポリエーテルアミン:ナイミーンL−201
〔ヒドロキシエチルラウリルアミン、日本油脂社製〕 3重量部
分散剤:ソルビタントリオレート 1重量部
分散媒:キシレン 32重量部
SAS296(ジアリルアルカン、新日本石油化学社製) 34重量部
電気泳動表示用インキ組成(白色、赤色):
赤粒子:ラブコロールMB−310Red(大日精化工業社製) 10重量部
白粒子:ITT−2TiO2 CR−50(日光ケミカルズ社製) 20重量部
アルキルポリエーテルアミン:ナイミーンL−201
〔ヒドロキシエチルラウリルアミン、日本油脂社製〕 3重量部
分散剤:ソルビタントリオレート 1重量部
分散媒:キシレン 32重量部
SAS296(ジアリルアルカン、新日本石油化学社製) 34重量部
4)電気泳動型表示部の作製
図12(a)〜(f)に示すように、背面板の3辺にシール部としてUV硬化型接着剤を塗布し〔図12(b)〕、織物体を乗せ〔図12(c)〕、更にその上から前面板を乗せ、該織物体を該前面板と背面板で狭持したまま、UV光を照射し、該織物体と対向基板とを一体化させた〔図12(d)〕。これに上記電気泳動表示用インキ(2種)を真空充填法にて充填後〔図12(e)〕、注入孔をUV硬化型接着剤で封止して、2種の電気泳動型表示部を得た〔図12(f)〕。
(商品情報表示札の作製)
電気泳動型表示部と、制御基板(CPU、サーバー又は通送信端末と交信するための送受信部、メモリ)、電源を筐体に収めて2種(黒色・白色、赤色・白色)の商品情報表示札を作製した。
このようにして作製した各商品情報表示札に送信端末から波長890nmの赤外線を送信し表示部に数字を形成した結果、商品表示も購買意欲を訴求する彩度の高い優れた表示性能を有すると共に、高いコントラストの電子泳動表示を得ることができた。また、電源供給を止めても表示した商品情報はそのままの状態で継続表示した。また、サーバーを操作して表示部を変更したところ、商品価格等の商品情報を迅速かつ自由に変更することができた。
また、上記白色・赤色の2種類の微粒子を含有する電気泳動表示用液を用いた商品情報表示札の白表示部の反射率、赤色の色彩のL表色系における明度L値、色度a値をスガ試験機社製、多光源分光測色計(MSC−5N)を用いて、測定条件:正反射なし、測定孔:15φmm、光源:C2degにより、Lab系色度座標を測定した。その結果、商品情報表示札の白表示部の反射率は52%、赤色の色彩のL表色系における明度L値45.5、色度a値47.2であり、購買意欲を訴求する彩度の高い優れた表示性能であることが判った。
(a)及び(b)は、本発明の商品情報表示札の実施形態の一例を示すものであり、(a)は商品情報表示札の斜視図、(b)は内部構造を示す概略図である。 電気泳動型の表示部の縦断面図である。 図2の部分拡大断面図である。 電気泳動粒子の偏在を抑制する構造を示す平面図である。 電気泳動表示用液を説明する説明図である。 (a)〜(c)は、7個の表示パターン電極によって7個のセグメントの色を所定のパターンで切り替えることで0〜9のセグメント表示する電気泳動型表示部の好ましい実施形態であり、(a)は表示パネルの概略平面図、(b)は前面板の概略平面図、(c)は背面板の概略平面図である。 (a)〜(c)は、7個の表示パターン電極によって7個のセグメントの色を所定のパターンで切り替えることで0〜9のセグメント表示する従来例となる電気泳動型表示部であり、(a)は表示パネルの概略平面図、(b)は前面板の概略平面図、(c)は背面板の概略平面図である。 図6及ぶ図7の7セグメントによる電気泳動表示装置において、前面を単一色へ変更する表示態様の比較図面である。 図6及ぶ図7の7セグメントによる電気泳動表示装置において、数字の「3」を表示する表示態様の比較図面である。 (a)及び(b)は、夫々、本発明の商品情報表示札の表示部の他の実施形態の一例を示す概略平面図である。 本発明の商品情報表示札システムの一例を示す概要図である。 (a)〜(f)は、実施例の電気泳動型表示部の作製例を工程毎に説明する説明図である。
符号の説明
A 商品情報表示札
10 表示札本体
20 電気泳動型の表示部
30 印刷表示部
31 電源部
32 通信部
33 記憶部
34 制御部
35 昇圧部

Claims (13)

  1. 少なくとも、電力を供給するための電源部と、商品情報の送受を行う通信部と、商品情報を記憶する記憶部と、商品情報の表示を制御する制御部と、供給された電力の電圧を上昇させる昇圧部と、商品情報を表示するための電気泳動型の表示部とを有することを特徴とする商品情報表示札。
  2. 前記電気泳動型の表示部が、電気泳動粒子の偏在を抑制する構造を有することを特徴とする請求項1に記載の商品情報表示札。
  3. 前記電気泳動粒子の偏在を抑制する構造が、繊維を織ることによる織物構造であることを特徴とする請求項2に記載の商品情報表示札。
  4. 前記電気泳動型の表示部が、少なくとも下記一般式で表される構造単位を有するアルキルポリエーテルアミン、1種類以上の微粒子及び分散液媒体を含有する電気泳動表示用液で少なくとも表示されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の商品情報表示札。
    Figure 2008009110
  5. 前記電気泳動型の表示部が、少なくとも2種以上の情報を表示し、表示する情報を赤色を含む少なくとも2色以上の異なった色で表示することを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の商品情報表示札。
  6. 電気泳動表示部の赤色の色彩が、L表色系において明度L値が40以上、色度a値が10以上であることを特徴とする請求項5に記載の商品情報表示札。
  7. 前記電気泳動型の表示部の赤色以外の色が、黒色、青色、緑色、黄色、茶色から選ばれる請求項5又は6に記載の商品情報表示札。
  8. 前記電源部が、乾電池、リチウム電池、ボタン電池、小型二次電池、燃料電池及び太陽電池から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1〜7の何れか一つに記載の商品情報表示札。
  9. 前記商品情報の送受が、光無線通信または音響通信により行われることを特徴とする請求項1〜8の何れか一つに記載の商品情報表示札。
  10. 前記記憶部が、商品情報表示札の個別の識別情報を有することを特徴とする請求項1〜9の何れか一つに記載の商品情報表示札。
  11. 前記電気泳動型の表示部が、少なくとも一方が透明な一組の対向配置された前面板と背面板からなる基板間に電気泳動粒子を含有する電気泳動用表示液を封入してなり、上記前面板及び背面板のそれぞれが、引き出し線を有する一つ以上の表示セグメント電極と、該表示セグメント電極以外の背景セグメント電極とを備え、一方の基板の引き出し線と他方の基板の背景セグメント電極とが互いに対向するように配置されていることを特徴とする請求項1〜10の何れか一つに記載の商品情報表示札。
  12. 前記電気泳動型の表示部を、少なくとも一つ以上の表示セグメント部と、該表示セグメント部以外の背景部とが、異なる色調を有するように表示する場合において、引き出し線と該引き出し線に対向する背景セグメント電極間の電位差が、少なくとも2箇所以上においてゼロ(0)となる箇所が存在するように制御することを特徴とする請求項11に記載の商品情報表示札の表示方法。
  13. 請求項1〜11の何れか一つに記載の商品情報表示札と、該商品情報表示札を制御するサーバーと、該サーバーと連動するポスシステムとを少なくとも備え、上記商品情報表示札は、前記サーバーに接続される送信装置により、商品情報が作成されることを特徴とする商品情報表示札システム。
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