JP2008007866A - ビーズ織物と製織法 - Google Patents

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義久 平井
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Abstract

【課題】ビーズの装着された糸条と、その糸条間を連結する糸条とが確り絡合して構造が安定し、ベルトや腕輪等の身の回り装飾品としての使用中に、ビーズと共に糸条が擦れ動いてビーズとビーズの間に大きな隙間が出来て見栄えの悪いものとならないビーズ織物を効率的に得る。
【解決手段】ビーズ11の挿入孔12に緯糸24を差し込んでビーズ11を装着した緯糸24を、2本1組となって隣り合う経糸17a・17bによって構成される開口内22にセットし、隣り合う2組の経糸と経糸の間にビーズを嵌め合わせ、そのビーズを緯糸24と共に織前25へと織り込み、2本1組となって隣り合う2本の経糸17a・17bの織幅方向Wにおける配列順序を変えてその隣り合う2本の経糸を捩り、その隣り合う2本1組の経糸17a・17bと緯糸24による捩り織組織を生成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、ビーズによる装飾の施されたビーズ織物に関するものである。
ビーズ織物は、刺繍糸を基布に縫い付ける刺繍針の1針毎に、その刺繍針をビーズの挿通孔に差し込み、そのビーズを掬い取って基布に縫い付けて構成されている。
しかし、その縫付操作は手作業によるので非能率であり、その改善手段として図1に示すように、挿入孔12に金属糸条13を差し込んで多数のビーズ11、11、11………を数珠繋ぎにし、接着剤によってビーズを金属糸条に接着固定し、その後、数珠繋ぎになって隣り合うビーズ11とビーズ11の間で金属糸条13を切断してビーズ片14を調製し、そのビーズ片14の挿入孔12から突き出ている金属糸条13を基布16に差し込み、その基布から突き出された金属糸条の先端15を折り曲げて基布16にビーズ片14を係止する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ビーズ織物の織成法としては、図2に示すように、平行に並べて木枠に張設した経糸17の配列面の経糸間17・17に、縫い針18によって数珠繋ぎにした個々のビーズ11を嵌め合わせ、その嵌め合わせた配列面の裏側へと縫い針18を折り返し、その裏側に突き出た多数のビーズ11、11、11………を1個づつ掬い取るように挿入孔12に折り返した縫い針18を再び通し、各ビーズに通された2条の縫い糸19a・19bの間に各経糸17を挟み込み、ビーズ11を介して経糸17と縫い糸19を連結して織物とする手法も知られている(例えば、特許文献2,3参照)。
ビーズ織物の他の織成法としては、ビーズを装着した糸条を経糸に使用し、綜絖の綜目を弾性糸で拡縮可能に形成し、経糸開口の都度、個々の綜目を押し広げてビーズを1個づつ織前側へと移動し、緯糸によって経糸間を連結する手法も知られている(例えば、特許文献4参照)。
ビーズ織物の別の他の織成法としては、綜絖を使用せず、綜絖に代る湾曲針を使用し、その湾曲針にビーズを装着すると共に、その湾曲針を経糸に接合して湾曲針から経糸へとビーズを移し変え可能にし、湾曲針を半回転して隣り合う湾曲針と湾曲針の湾曲箇所が上下逆向きとなる開口を形成し、その開口に緯糸を挿通させる手法も知られている(例えば、特許文献5参照)。
特公昭57−21580号公報(特開昭55−71598) 実用新案登録第3099464号公報 実開平06−06469号公報 特開平10−46442号公報 特開平08−60490号公報
図1に示す手法(例えば、特許文献1参照)では、言わばビーズ11を画鋲のように基布16に鋲打固定するもので、ビーズ11が基布から外れ易く、又、基布16に差し込まれた金属糸条の先端15に触れて肌身を傷める危険がある。
図2に示す手法(例えば、特許文献2,3参照)では、数珠繋ぎになった複数個のビーズを横一列に経糸17の配列面に取付固定する度に、次に取付固定する複数個のビーズを縫い針18に装着しなければならず、又、縫い糸を繰り返して何度も経糸に綴じ付けるので縫い針の糸通し孔20から引き出す縫い糸19の引出代21を限りなく長くしなければならないので、ビーズの装着に手間取る。
そして何より、経糸の配列面の裏側に突き出た各ビーズの挿入孔12に遂一縫い針18を差し込むので、結局、個々のビーズを基布に掬い縫いする旧来の手法と同じことになるし、経糸17が表裏2本の縫い糸間19・19に遊嵌しているだけなので擦れ動き易く、経糸17と縫い糸19が確り絡合したビーズ織物は得られない。
ビーズを経糸に装着し、拡縮可能な綜目からビーズを織前へと押し出す手法(例えば、特許文献4参照)では、経糸開口の都度、綜目を個々に押し広げてビーズを1個づつ織前へと移動しなければならず、その操作は手作業によらざるを得ないので非能率であり、各経糸に装着することの出来るビーズの個数にも限度があるので長尺のビーズ織物は得られない。
綜絖を使用せず、綜絖に代る湾曲針を使用し、経糸に装着したビーズを織前へと押し出す手法(例えば、特許文献5参照)では、各経糸に接合した湾曲針を経糸開口の都度個々に半回転しなければならず、その操作に手間取り、又、各湾曲針に装着し得るビーズの個数も限度があるので長尺のビーズ織物は得られない。
ビーズ織物は、その織密度がビーズの寸法に応じて粗く、又、ビーズの挿入孔12の内壁面が平滑で滑り易いので、ベルトや腕輪等の身の回り装飾品としての使用中にビーズと共に経糸や緯糸が擦れ動き、ビーズとビーズの間に大きな隙間が出来て見栄えの悪いものとなる。
そこで本発明は、ビーズの装着された糸条と、その糸条間を連結する糸条とが確り絡合して構造が安定し、身の回り装飾品としての使用中に見栄えの悪いものとなることのないビーズ織物を効率的に得ることを目的とする。
本発明に係るビーズ織物製織法は、(a) ビーズ11の挿入孔12に緯糸24を差し込んでビーズ11を装着した緯糸24を、2本1組となって隣り合う経糸17a・17bによって構成される開口内22にセットし、(b) 隣り合う2組の経糸17a・17bと経糸17a・17bの間にビーズ11を嵌め合わせ、(c) そのビーズ11を緯糸24と共に織前25へと織り込み、(d) 2本1組となって隣り合う2本の経糸17a・17bの織幅方向Wにおける配列順序を変えてその隣り合う2本の経糸を捩り、その隣り合う2本1組の経糸17a・17bと緯糸24による捩り織組織を生成することを第1の特徴とする。
本発明に係るビーズ織物製織法の第2の特徴は、(e) ビーズ11の挿入孔12にニードル23を差し込んでビーズ11を装着したニードル23を、2本1組となって隣り合う経糸17a・17bによって構成される開口内22にセットし、(b) 隣り合う2組の経糸17a・17bと経糸17a・17bの間にビーズ11を嵌め合わせ、(f) そのニードル23をビーズ11の挿入孔12から抜き取ると同時に、そのニードル23によって緯糸24をビーズ11の挿入孔12に導入し、(c) そのビーズ11を緯糸24と共に織前25へと織り込み、(d) 2本1組となって隣り合う2本の経糸17a・17bの織幅方向Wにおける配列順序を入れ替えて隣り合う2本の経糸を捩り、その隣り合う2本1組の経糸17a・17bと緯糸24による捩り織組織を生成する点にある。
本発明に係るビーズ織物は、ビーズ11を具備する緯糸24と2本1組の経糸17a・17bが織組織を構成しており、その織組織を構成して隣り合う2組の経糸17a・17bと経糸17a・17bの間にビーズ11が介在しており、緯糸24がビーズの挿通孔12を貫通しているビーズ織部28が織成されており、経糸17a・17bが何れかの緯糸24・37と捩り織組織を構成していることを第1の特徴とする。
本発明に係るビーズ織物の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、ビーズ織部28においてビーズ11を具備する緯糸24と2本1組の経糸17a・17bが捩り織組織を構成している点にある。
本発明に係るビーズ織物の第3の特徴は、上記第1と第2の何れかの特徴に加えて、ビーズ11を具備しない絵緯糸37と経糸17が織組織を構成した一般織部29が織成されており、その一般織部29の経糸17とビーズ織部28の経糸17とが連続している点にある。
本発明に係るビーズ織物の第4の特徴は、上記第3の特徴に加えて、一般織部29の絵緯糸37の繊度がビーズ織部28の緯糸24の繊度よりも太い点にある。
本発明に係るビーズ織物の第5の特徴は、上記第1と第2と第3と第4の何れかの特徴に加えて、ビーズ織部28において緯糸24と捩り織組織を構成している2本1組の経糸17a・17bの少なくとも一方の経糸17aが弾性糸である点にある。
本発明に係るビーズ織物の第6の特徴は、上記第1と第2と第3と第4と第5の何れかの特徴に加えて、ビーズの挿通孔12を貫通している緯糸24a・24bが2本引き揃えになっている点にある。
本発明では、ビーズ11を開口内22でニードル23や緯糸24によって掬い取るのではなく、緯糸24(図3)またはニードル23(図4,図5)に装着して開口22にセットし、そのまま隣り合う2組の経糸17a・17bと経糸17a・17bの間にビーズ11を嵌め合わせて緯糸24と共に織前25へと織り込むので、ビーズ織物を効率的に織成することが出来る。
特に、複数個のビーズ11の挿入孔12にニードル23や緯糸24を差し込み、そのニードル23や緯糸24によって複数個のビーズ11を数珠繋ぎにするときは、複数個のビーズ11を開口内22で一個づつニードル23や緯糸24によって掬い取る手間が省け、ビーズ織物の製織効率が大きく向上する。
そして、ニードル23は、緯糸24と異なり強靱で定形性を有するので、ビーズの挿入孔12に差し込み易く、開口22に挿入し易く、数珠繋ぎになって隣り合うビーズ間11・11に経糸17を嵌め合わせ易いので、ビーズ織物の製織効率が大きく向上する。
本発明に係るビーズ織物32は、ビーズ11を係止する緯糸24が経糸17と絡合した織組織を構成しており、而も、その経糸17が何れかの緯糸24・37と捩り織組織を構成しているので、緯糸24・37と経糸17が擦れ動き難く、形態安定性に優れたものとなる。
ビーズ織部28における経糸間の間隔と緯糸間の間隔は、ビーズ11の寸法によって規定され、ビーズ11の寸法よりも細かくし難い。しかし、ビーズ11の織り込まれない一般織部29における経糸間の間隔と緯糸間の間隔は、ビーズ11の寸法によって規定されず、適宜、一般織部29の絵緯糸37の繊度をビーズ織部28の緯糸24の繊度よりも太くし、或いは、一般織部29の緯糸密度をビーズ織部28の緯糸密度に比して緻密にし、一般織物と同様に経糸や緯糸が擦れ動かない程度に一般織部29を緻密に織成することが出来る。その一般織部29によってビーズ織部28における経糸や緯糸の擦れ動きが規制されるので、本発明のビーズ織物は、ベルトや腕輪等の身の回り装飾品としての使用中にビーズと共に経糸や緯糸が擦れ動いてビーズとビーズの間が広がり、経糸や緯糸が剥き出しになって見栄えの悪いものとなることがない。
特に、緯糸24と捩り織組織を構成している2本1組の経糸17a・17bの少なくとも一方の経糸17aを弾性糸とするときは、ビーズと共に経糸や緯糸が擦れ動いても捩り織組織が弾性的に復原されるので、ビーズの間に大きな隙間が残って見栄えの悪いものとなることがない。
2本の緯糸24a・24bが2本引き揃えになってビーズ11の挿入孔12に通されているビーズ織物32では(図9)、ビーズに擦れ合っても緯糸24が糸切れを起こし難く、耐久性に富むものとなる。
ニードル23をビーズ11の挿入孔12から抜き取ると同時に緯糸24をビーズ11の挿入孔12に導入するためには、編機用ニードルのベラやフック、輪奈等34の緯糸24を引っ掛けることの出来る係合部をニードル23の一端に付設しておくとよく、ニードル23をビーズ11の挿入孔12から抜き取る際に、その輪奈等34に緯糸24を引っ掛けておく(図4,図5)。
ニードル23は、それを複数本用意し、そのそれぞれに複数個のビーズ11を装着し、それぞれ複数個のビーズが数珠繋ぎになったビーズセットとして用意しておくとよい。その場合のニードル23は、折り曲げて輪奈34を形成した繊維糸条の先端側を樹脂によって接着して硬く仕上げた強化繊維樹脂製のものやプラスチック製のものでもよく、必ずしも編機用ニードルやミシン針等のように金属製にする必要はない。
緯糸をビーズと共に織前25へと織り込む際には開口22を閉じ加減にする。特に、ニードル23をビーズ11の挿入孔12から抜き取る際には、上下一対の経糸17a・17bを閉じ合わせるとよいが、その場合、それら上下一対の経糸17a・17bを完全に閉じ合わせる必要はなく、その閉じ合わせる程度は、ニードル23と共に擦れ動くビーズ11が上下一対の経糸17a・17bに引っ掛かって織幅方向Wに移動しない程度であればよい。緯糸24とビーズ11を織前25へと織り込む際の開口22の閉じ具合も、同様に、ビーズ11が織幅方向Wに移動しない程度でよい。
縫い針(18)の糸通し孔(20)と同様の糸通し孔20を先端に穿設したニードル23を使用するときは、そのニードル23と共に緯糸24をビーズの挿入孔12に導入し、ニードル23と緯糸24によって複数個のビーズ11を数珠繋ぎにして開口22にセットすることが出来る(図8)。その場合、数珠繋ぎになっている先端のビーズの挿入孔12からニードル23によって突き出された緯糸24の先端を把持し、ビーズの挿入孔12からニードル23を抜き取れば、2本引き揃えになった緯糸24a、24bによってビーズ11がビーズ織物32に係止されることになる(図9)。
ニードル23を挿入孔12に差し込んで複数個のビーズを数珠繋ぎにするためには、それら複数個のビーズ11、11、11………を溝付き治具30の溝31に嵌め込み、それらの挿入孔12の向きを織幅方向Wに揃えておくとよい。
ビーズ織物32には、複数個のビーズ11、11、11………を数珠繋ぎにして経糸17a・17bに係止する緯糸24の他に、ビーズ11をビーズ織物32の片面に押し上げるための絵緯糸37を織り込むことも出来る。その絵緯糸37には、部分的に色彩の異なるスペースダイ糸(部分染色糸)やシェニール糸等の意匠糸を使用し、ビーズ織物32に地模様を描出することも出来る。ビーズ織物32の緯糸密度(製織方向に前後する緯糸間隔)をビーズの太さよりも緻密にしたい場合には、製織方向における数本おきの緯糸24にビーズ11を装着し、市松模様状に配置するとよい(図7)。
経糸や緯糸の擦れ動きを防ぐために、本発明では経糸17a・17bが何れかの緯糸24・37と捩り織組織を構成していればよく、特に、図3〜5に図示するように、ビーズを具備する緯糸24の前後に絵緯糸37を織り込む場合は、その絵緯糸37と2本1組の経糸17a・17bが捩り織組織を構成し、ビーズを具備する緯糸24と2本1組の経糸17a・17bを一般の平織組織つまり非捩り織組織を構成しても、その前後する捩り織組織がビーズを具備する緯糸24と2本1組の経糸17a・17bの擦れ動きの防止に有効に作用する。
しかし、経糸17や緯糸24・37の擦れ動き易い部分は、ビーズ11の寸法に規制されて経糸間の間隔や緯糸間の間隔を細かくし難いビーズ織部28であるから、そのビーズ織部28においてビーズを具備する緯糸24と2本1組の経糸17a・17bが捩り織組織を構成するようにすることが望ましい。
そのように、ビーズ織物は、経糸17と絵緯糸37に織成されていてビーズの織り込まれない一般織部29と、ビーズの織り込まれたビーズ織部28とから成るものでもよい(図3〜5,図10)。ビーズ織部28と一般織部29が製織方向において前後する場合、必ずしも一般織部29を絡み織組織にする必要はなく、又、ビーズ織部における絡み織組織も、必ずしも全ての経糸17と緯糸24によって構成する必要はない(図10)。
特に、ビーズ織部28と一般織部29とから成るビーズ織物において、一般織部29の隣り合う経糸間17・17の間隔pをビーズ11の幅qよりも細かくしたい場合、ビーズ織部28において隣り合うビーズ間11・11や各ビーズ11の両端間に、絡み織組織を構成するのに所要の2本1組の経糸17a・17bの他に1本または複数本の経糸17c・17dを配置しておくとよく、その場合、その追加の経糸17c・17dまでも、緯糸24と絡み織組織を構成するようにすることは必ずしも必要とされない(図10)。
経糸17や緯糸24・37の擦れ動きを防ぎ、本発明を更に効果的に実施する上では、経糸17と緯糸24・37の一方または双方に熱融着成分と非熱融着成分とから成る熱融着性繊維糸条を使用することが推奨される。熱融着性繊維糸条は、熱融着性繊維と非熱融着性繊維とから成るものであってもよいし、熱融着成分を鞘成分とし非熱融着成分を芯成分とする熱融着性芯鞘複合繊維糸条に成るものであってもよい。
ベルトやサポーター、腕輪等の身の回り装飾品に使用される小幅のビーズ織物では、経糸17に弾性糸を使用するとよい。その場合、絡み織組織を構成する2本1組の経糸17a・17bの中の一方(17a)を弾性糸とし、他方(17b)には非弾性糸を使用し、弾性経糸17aを伸長しないビーズ織物32の弛緩状態における非弾性経糸17bの糸足(一定の寸法の織物を分解して取り出した糸条の実際の長さ)が弾性経糸17aの糸足よりも長く、弛緩状態のビーズ織物32において弾性経糸17aが一直線状に連続し、非弾性経糸17bが曲折して弾性糸17aに絡み付くように、製織過程で弾性経糸17aに強いテンションを加えて伸長するとよい。そのようにすると、ビーズ織物32を引っ張ったとき、曲折している非弾性経糸17bが一直線状になるまでは弾性経糸17aが伸長するものの、それ以上長くは伸長せず、手首などに装着し易く、装着使用中に強く圧迫されることのないベルトや腕輪が得られる。
弾性経糸17aには、ゴム、ポリウレタン系弾性繊維、ポリエーテルポリエステル系弾性繊維、トリメチレンテレフタレート系弾性繊維等が使用される。これらの弾性繊維は緯糸24・37にも適用することが出来る。非弾性経糸17bには、麻繊維、羊毛繊維、木綿繊維等の天然繊維やナイロン、ポリエステル繊維、アクリル繊維等の有機合成繊維の他、炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維等の非伸縮性無機質繊維を使用することが出来る。
ビーズ織物32の両縁には耳糸33が適宜配置される(図9)。ビーズ織部28は、綴織物の一部を成すものであってもよい。その場合、耳糸33は、絵緯糸として綴織組織をもって織り込むことも出来、又、綴織組織部とビーズ織部を繋ぐ綴じ糸に適用することも出来る。
ビーズ11の素材は、ガラスの他、薬石や宝石等の鉱物、プラチナ、金、銀等の金属、プラスチックの何れでもよく、その素材の如何は問われない。
従来技術に係るビーズとビーズ織物の要部正面図である。 従来技術に係るビーズ織物の要部平面図である。 本発明に係るビーズ織物の製織過程での斜視図である。 本発明に係るビーズ織物の製織過程での斜視図である。 本発明に係るビーズ織物の製織過程での斜視図である。 本発明に係るビーズ織物の要部平面図である。 本発明に係るビーズ織物の要部平面図である。 本発明に係るビーズ織物の製織過程での斜視図である。 本発明に係るビーズ織物の要部平面図である。 本発明に係るビーズ織物の要部平面図である。
符号の説明
11:ビーズ
12:挿入孔
13:金属糸条
14:ビーズ片
15:先端
16:基布
17:経糸
18:縫い針
19:縫い糸
20:糸通し孔
21:引出代
22:開口
23:ニードル
24:緯糸
25:織前
28:ビーズ織部
29:一般織部
30:溝付き治具
31:溝
32:ビーズ織物
33:耳糸
34:輪奈
37:絵緯糸

Claims (8)

  1. ビーズの挿入孔(12)に緯糸を差し込んでビーズ(11)を装着した緯糸(24)を、2本1組となって隣り合う経糸(17a・17b)によって構成される開口内(22)にセットし、隣り合う2組の経糸と経糸の間にビーズ(11)を嵌め合わせ、2本1組となって隣り合う2本の経糸(17a・17b)の織幅方向(W)における配列順序を変えてその隣り合う2本の経糸を捩り、その隣り合う2本1組の経糸(17a・17b)と緯糸(24)による捩り織組織を生成することを特徴とするビーズ織物製織法。
  2. ビーズの挿入孔(12)にニードルを差し込んでビーズ(11)を装着したニードル(23)を、2本1組となって隣り合う経糸(17a・17b)によって構成される開口内(22)にセットし、隣り合う2組の経糸と経糸の間にビーズを嵌め合わせ、そのニードル(23)をビーズの挿入孔(12)から抜き取ると同時に、そのニードル(23)によって緯糸(24)をビーズの挿入孔(12)に導入し、2本1組となって隣り合う2本の経糸(17a・17b)の織幅方向(W)における配列順序を変えてその隣り合う2本の経糸を捩り、その隣り合う2本1組の経糸(17a・17b)と緯糸(24)による捩り織組織を生成することを特徴とするビーズ織物製織法。
  3. ビーズ(11)を具備する緯糸(24)と2本1組の経糸(17a・17b)が織組織を構成しており、その織組織を構成して隣り合う2組の経糸(17a・17b)と経糸(17a・17b)の間にビーズ(11)が介在しており、緯糸(24)がビーズの挿通孔(12)を貫通しているビーズ織部(28)が織成されており、経糸(17a・17b)が何れかの緯糸(24・37)と捩り織組織を構成していることを特徴とするビーズ織物。
  4. ビーズ織部(28)においてビーズ(11)を具備する緯糸(24)と2本1組の経糸(17a・17b)が捩り織組織を構成していることを特徴とする前掲請求項3に記載のビーズ織物。
  5. ビーズ(11)を具備しない絵緯糸(37)と経糸(17)が織組織を構成した一般織部(29)が織成されており、その一般織部(29)の経糸(17)とビーズ織部(28)の経糸(17)とが連続していることを特徴とする前掲請求項3と4の何れかに記載のビーズ織物。
  6. 一般織部(29)の絵緯糸(37)の繊度がビーズ織部(28)の緯糸(24)の繊度よりも太いことを特徴とする前掲請求項5に記載のビーズ織物。
  7. 緯糸(24・37)と捩り織組織を構成している2本1組の経糸(17a・17b)の少なくとも一方の経糸(17a)が弾性糸であることを特徴とする前掲請求項3と4と5と6の何れかに記載のビーズ織物。
  8. ビーズの挿通孔(12)を貫通している緯糸(24a・24b)が2本引き揃えになっていることを特徴とする前掲請求項3と4と5と6と7の何れかに記載のビーズ織物。
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