JP2008002715A - 極低温マイクロスラッシュ生成システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】微細な粒径を持ち且つ均一な固体窒素粒子を含有するマイクロスラッシュ窒素二相流体といった極低温固液二相流体を、効率的に且つ簡単な手法で、そして安定して生成せしめることが可能となった。これにより、マイクロスラッシュ窒素二相流利用型超伝導ケーブル冷却システムが提供できる。本技術は、スラッシュ水素やスラッシュ酸素という極低温二相流体の生成にも応用可能である。
【選択図】図1
Description
ところで、従来方式のスラッシュ窒素生成法としては、容器内真空引きとオーガ法、フリーズソー法による回転掻き出し型生成法が挙げられるが、いずれも生成可能な粒子径がmmオーダーの大粒径粒子のみに限定されており、生成される窒素固体の粒径分布も不均一で、到底、超伝導冷却への適用は困難である。
スラッシュ水素などの極低温の固液2相状態の液体を製造する技術としては、米国特許第6,405,541号明細書〔特許文献1〕、米国特許第6,758,046号明細書〔特許文献2〕、H.
Fujiwara et al., Int. J. Hydrogen Energy, Vol. 23, No. 5, pp.333-338 (1998)〔非特許文献1〕などが挙げられる。
こうした問題を克服することが、超伝導ケーブル普及にあたり強く求められている。
ステムを利用した長距離超伝導ケーブルの冷却技術の利点について確認することに成功した。そしてこの知見に基いて本発明を完成した。
本発明では、次なる態様が提供される。
〔1〕液化ガスのマイクロスラッシュ粒子を含有する固液二相流体の生成法であって、極低温液体の流れの中心部あるいはその近傍に、当該極低温液体の流れと同方向あるいはほぼ同方向に、当該極低温液体の温度と同程度あるいはそれよりは低い温度の気体又は液体の流れを導入せしめ、マイクロスラッシュ粒子を生成することを特徴とする極低温固液二相流体の生成法。
〔2〕極低温固液二相流体がマイクロスラッシュ窒素で該マイクロスラッシュ窒素の生成法において、液体窒素又は過冷却液体窒素の流れの中心部あるいはその近傍に、当該液体窒素の流れと同方向あるいはほぼ同方向に、当該液体窒素の温度と同程度あるいはそれよりは低い温度のヘリウムガスの流れを噴出せしめ、マイクロスラッシュ窒素粒子を生成することを特徴とする上記〔1〕記載の極低温固液二相流体の生成法。
〔3〕ヘリウムガスをエジェクター内に高圧及び/又は高速で注入することにより、過冷却液体窒素をエジェクター内に吸い込むと共に、当該液体窒素をヘリウムガスの高速流と衝突混合せしめて、微細スラッシュ窒素粒子を形成しエジェクターノズル外部に噴出せしめるメカニズムを有する同心混合型高速二流体ノズルを使用してマイクロスラッシュ窒素粒子を生成することを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕記載の極低温固液二相流体の生成法。
〔4〕ノズルがスパイラル型ノズルであることを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれか一記載の極低温固液二相流体の生成法。
〔5〕窒素マイクロスラッシュ粒子を含有しているマイクロスラッシュ窒素二相流を冷媒として含有していることを特徴とする超伝導ケーブル冷却システム。
〔6〕冷媒が、平均粒子径が1.0 mm以下の固体窒素粒子あるいは結晶状窒素粒子を含有するマイクロスラッシュ窒素二相流であることを特徴とする上記〔5〕記載の超伝導ケーブル冷却システム。
〔7〕マイクロスラッシュ粒子生成同心混合型高速二流体ノズルを備えることを特徴とする上記〔5〕又は〔6〕記載の超伝導ケーブル冷却システム。
〔8〕コルゲート型超伝導ケーブルの冷媒として窒素マイクロスラッシュ粒子を含有しているスラッシュ窒素二相流が含まれていることを特徴とする上記〔5〕〜〔7〕のいずれか一記載の超伝導ケーブル冷却システム。
〔9〕ヘリウムガスをエジェクター内に高圧及び/又は高速で注入することにより、液化ガスをエジェクター内に吸い込むと共に、当該液化ガスをヘリウムガスの高速流と衝突混合せしめて、微細スラッシュ粒子を形成しエジェクターノズル外部に噴出せしめるメカニズムを有し、且つ、同心混合型高速二流体ノズルであることを特徴とするマイクロスラッシュ粒子生成ノズル。
〔10〕液化ガスが過冷却液体窒素であり、マイクロスラッシュ粒子が窒素マイクロスラッシュ粒子であることを特徴とする上記〔9〕記載のマイクロスラッシュ粒子生成ノズル。
〔11〕マイクロスラッシュ粒子生成ノズルがスパイラル型スラッシュ粒子放出部を備えたものであることを特徴とする上記〔9〕又は〔10〕記載のマイクロスラッシュ粒子生成ノズル。
ブル冷却システムが開発提供され、液体窒素を凍らせて得られた固体窒素の粒子を懸濁させたマイクロスラッシュ窒素を利用した冷却法により、超伝導ケーブルの冷却に関して、大規模な貯蔵用タンクなどを設けることなく、有効な冷却効果を得ることができるようになる。冷媒としてマイクロスラッシュ窒素を利用することにより、使用寒剤量が低減化され且つ大幅なコストダウンが可能になる。さらに、流路内圧力損失の軽減化が可能であるため、従来よりもスムーズな流体輸送で高い冷却性能を得ることが可能である。
本発明で極低温マイクロスラッシュ粒子の生成技術が提供されていることから、マイクロスラッシュ窒素を含め、液体酸素に固体酸素が懸濁しているスラッシュ酸素、液体水素に固体水素が懸濁しているスラッシュ水素などのマイクロスラッシュ粒子含有二相流体を生成するのに応用でき、電源用燃料やロケット燃料をはじめとした様々な用途に利用が期待される。
本発明のその他の目的、特徴、優秀性及びその有する観点は、以下の記載より当業者にとっては明白であろう。しかしながら、以下の記載及び具体的な実施例等の記載を含めた本件明細書の記載は本発明の好ましい態様を示すものであり、説明のためにのみ示されているものであることを理解されたい。本明細書に開示した本発明の意図及び範囲内で、種々の変化及び/又は改変(あるいは修飾)をなすことは、以下の記載及び本明細書のその他の部分からの知識により、当業者には容易に明らかであろう。本明細書で引用されている全ての特許文献及び参考文献は、説明の目的で引用されているもので、それらは本明細書の一部としてその内容はここに含めて解釈されるべきものである。
本発明では、超伝導ケーブルを収容する冷却シースを構成する管((例えば、一般的には、コルゲート管が使用される)内に、マイクロスラッシュ窒素などのマイクロスラッシュ二相流を冷媒として流入させることによりスラッシュ粒子の融解潜熱により高温部の局所冷却が可能となり、液温の非一様性を極力小さく保持することが可能となり、優れた超伝導冷却が実現可能となる。
本明細書で「スラッシュ粒子」とは、液体窒素、液体酸素、液体水素などの液化ガスを凍らせて、その結果、得られる固体窒素、固体酸素、固体水素などの固体粒子であって、液体窒素、液体酸素、液体水素などの液化ガスに懸濁あるいは分散化した状態で存在しているものを指す。本発明では、好ましいものとして、窒素のスラッシュ粒子が挙げられ、特に好ましいものとして、窒素のマイクロスラッシュ粒子が挙げられる。そして「マイクロスラッシュ粒子」と称した場合、その粒子径、すなわち、固体粒子の直径のサイズが、下記マイクロスラッシュ窒素について説明するように、比較的小さなものを指しており、ある場合には、その粒子の平均粒径が1.0 mm以下のもの、さらには、0.5 mm以下あるいは0.2 mm以下であるようなものを指している意味であってよい。本発明では、好ましいものとして、窒素のマイクロスラッシュ粒子が挙げられる。
結晶状窒素粒子の粒子径についてその平均粒子径が1.5 mm以下であるもの、あるいは1.3 mm以下、好ましくは、1.0 mm以下、より好ましくは、0.8 mm以下あるいは0.6 mm以下、さらには0.5 mm以下あるいは0.3 mm以下、典型的な場合では、0.2 mm以下、さらには0.1 mm以下やミクロンオーダーのサイズであるものが挙げられる。本発明の一つの態様では、該微粒子状固体窒素(あるいは結晶状窒素)を含有する液体混合物は、粒子体積分率が0.05〜0.3であるもので、ある場合には、粒子体積分率が0.08〜0.28であるもので、好適な場
合、粒子体積分率が0.1〜0.26であるもので、より好ましくは、0.125〜0.25であるもので、特定の場合には、粒子体積分率が0.15〜0.25であるものである。
ロスラッシュ流体の生成法は、液化ガスのスラッシュ固液二相流体(特には、マイクロスラッシュ固液二相流体)を生成することのできるものであって、極低温液体の流れの中心部あるいはその近傍に、当該極低温液体の流れと同方向あるいはほぼ同方向に、当該極低温液体の温度と同程度あるいはそれよりは低い温度の気体又は液体の流れを導入せしめ、気体と液体とを衝突せしめて微粒子を形成せしめること、あるいは性質の異なった液体同士を衝突せしめて微粒子を形成せしめることで行われる。当該導入せしめられる気体又は液体の流れは、高圧及び/又は高速で導入され、一般的には高圧且つ高速の条件下に導入される。当該導入せしめられる流れは、その出口部では、噴出流あるいはジェット流となっており、液体を微粒子化する作用を有するものである(微粒化噴出流あるいは微粒化ジェット流であってよい)。該高圧とは、所要の微粒化目的が達成できる限り、いかなる圧力も採用できる、また射出される出口(噴出口)の口径によっても適宜のものとされるが、例えば、5〜10,000気圧とされることができ、ある場合には、10〜1,000気圧、別の場合には、10〜100気圧としたり、10〜50気圧とすることができる。また、該高圧とは、噴出
口からの所要の噴出流速が達成できるものであってもよい。該高速とは、噴出口からの噴出流速を指していてよく、例えば、5〜850 m/s、ある場合には、8〜540 m/s、別の場合には、10〜250 m/sあるいは12〜100 m/sとしたり、13〜50 m/sあるいは14〜25 m/sとすることができる。
ていてよく、例えば、液体窒素、液体酸素、液体水素、液体アルゴンなどが挙げられてよく、液体窒素が好ましいものとして挙げられる。該液化ガスが、窒素である場合について、以下説明する。例えば、当該マイクロスラッシュ窒素は、液体窒素の流れあるいは過冷却液体窒素流をノズル(nozzle)から射出するに際して、該過冷却液体窒素流のおおよそ中心部又はその近傍に、該過冷却液体窒素流と同方向あるいはほぼ同方向に当該過冷却液体窒素の温度と同程度あるいはそれより低い温度の気体又は液体の流れ(極低温導入流又は極低温射出補助流)を導入することにより実現可能である。本発明の一つの態様では、当該極低温導入流は、窒素の融点−209.86℃より低い融点や沸点を有するものを使用できるが、例えば、水素は融点−259.14℃、沸点−252.87℃であり、ヘリウム(He) は融点−272.2℃、沸点−268.9℃であり使用することが可能である。特に、ヘリウムは、極低温ヘリ
ウムガスを流すことができ、不活性であり好ましい。
拌容器内の過冷却液体窒素はエジェクター内に吸い込まれ、ヘリウムガスの高速流と衝突混合することにより微細スラッシュ窒素粒子を形成しエジェクターノズル外部に噴出されるメカニズム(あるいはジェット噴射されるメカニズム)を有しているものが挙げられ、こうしたメカニズムを利用するものは本発明に含まれるとしてよい。典型的な例では、液体窒素と極低温ヘリウムガスを流すことのできる同心混合型高速二流体ノズル(図1)が挙げられる。図1を参照してみると、高速且つ高圧で噴出口(1)から射出されるヘリウム
ガスの流れにより液体窒素はライン(4)を通って壁(5)に囲まれているエジェクター内(2)
に吸い込まれ、高速なヘリウムガス流と衝突し、微粒化せしめられ、エジェクターの噴出口(3)からマイクロスラッシュ窒素粒子が形成されて、液体窒素中(あるいは液体窒素流中, 6)に供給され混入せしめられることとなる。
代表的な場合、極低温ヘリウムガスの高速流の噴出口の口径と、微粒化したスラッシュ粒子の放出口(射出口)の口径とは、同一あるいはほぼ同程度であってよく、射出ヘリウムガスにかけられる圧力や目的とするヘリウムガスの流速によっても適宜適切なものとできるが、例えば、0.05〜5.0 mm、ある場合には、0.1〜3.0 mm、別の場合には、0.2〜3.0 mmあるいは0.3〜2.0 mmとしたり、0.4〜1.5 mmあるいは0.5〜1.2 mmとすることができる。
当該マイクロスラッシュ窒素生成装置は、マイクロスラッシュ窒素生成を可能にするエジェクターノズルを備えているもので、当該エジェクターノズルは、液体窒素供給ラインを有し、該エジェクター内を流れる液体窒素流のほぼ中心部又はその近傍に配置された極低温のヘリウムガス射出口を有しており、当該ヘリウムガス射出口より射出されたガス流の流れる方向側に、液体と気体との混合物が射出する出口(好ましくは、断面形状が漏斗型の狭隘部開口)を有している。当該マイクロスラッシュ窒素生成装置は、間歇的に作動せしめて固体窒素粒子を生成してもよいし、ある程度の時間の間連続的に固体窒素粒子を生成してもよい。好ましい場合には、エジェクターノズルは、加温装置を備えており、万一、固体窒素粒子による目詰まりあるいはノズルへの付着が生じてもそれを除去可能とされている。
る。コルゲート管を使用する理由としては、
(1)超伝導ケーブルを巻線状にして運搬する必要がある (超伝導ケーブルは延性が乏しく、折りたたみ式の設置が困難であるという側面を持っているため)、
(2)極低温冷媒流動の際の急激な温度勾配による管路の膨張・収縮の影響を緩和し、熱応
力の発生を制御する
等があげられる。コルゲート型超伝導ケーブルの構造は、典型的な例では、例えば、超伝導導体を被覆してPPLP絶縁層などの絶縁層があり、それを被覆して超伝導シールド層が設けられて、一本の超伝導ケーブル本体が構成されている。そうした超伝導ケーブル本体は、1本あるいは2本以上の複数本をシース管内に納め、そのシース管に液体窒素を満たして冷却するように構成されている。シース管は、極低温条件を満足するように、場合によっては、二重構造、すなわち、内側のシース管と外側のシース管とからなるというようになっていてよく、好ましくは、同軸構造とされており、適宜、当該分野で知られた構造を採用してあってよい。もちろん、二重構造のシース管に限定されず、三重同軸又は五重同軸あるいはそれ以上の多重同軸の断熱構造とされていてよい。断熱構造には、真空断熱空間が設けられていることもできし、熱輻射シールドチャンネル(スーパーインシュレーション)などを設けることもある。当該シース管は、典型的には、当該分野でスレンレス鋼(SUS)コルゲート管とか、コルゲートSUSクライオスタットと呼ばれることもある。コルゲート管とは、管壁にコルゲート(一般的には、周期一定のうねり)を付与してある形状の管あるいは螺旋溝付管のことで、コルゲート管を多管式熱交換器の伝熱促進管として用いると、管壁において乱流効果を発揮して、伝熱係数が平滑管の数倍となるという特徴があることから、伝熱促進管として大きな威力を発揮するものである。最適形状のコルゲート管を使用することで、超伝導導体に対して所要の冷却効果を図ることができる。コルゲート形状であることによりスラッシュ粒径が大きいと粒子の沈殿、停滞が頻繁に生ずることとなるので、スラッシュ二相流中の固体窒素粒子の粒径はマイクロオーダーにする方がより好ましい。
1.極低温マイクロスラッシュ微粒化機構、と
2.管内二相熱流動特性
との解明に成功して実用可能性が確認されたのである。
マイクロスラッシュ窒素二相流利用型超伝導ケーブル冷却システムの一つの構成例では、スラッシュ窒素生成タンクとそれに接続する配管系に、例えば、気中端末を介して超伝導送電ケーブルなどの超伝導ケーブルが接続されて、該超伝導ケーブルの冷媒循環用空間にスラッシュ窒素流体が供給され、循環せしめられて、該超伝導ケーブルは冷却せしめられている。配管系には、適宜、冷媒供給ポンプ、スターリングコンプレッサー、バルブ(弁)、例えば、開閉用絞り弁、安全弁などが設けられ、流量調節、閉止、流入開始、ライン切換などの制御、運転などが可能なものとされている。当該冷却システムには、液体窒素供給タンク及び/又は貯蔵タンク、冷却装置、熱交換器、ポンプ、バルブなどを備えた液体窒素供給系や液体窒素排出系が設けられていてよく、そこには圧力ポンプ、加圧装置などが設けられていてよい。スラッシュ窒素生成タンクには、生成した窒素スラッシュ粒子が液体中にできるだけ均一化するように、攪拌装置が設けられていてよいし、高圧及び/又は高速の流れやジェット流を生み出すための加圧装置やポンプなどが設けられてよい。また、装置の稼動状態を監視したり、制御するため、センサー、制御装置、制御ポンプ、流量計などが設けられていることができるし、コンピューターとの間で集められたデータや信号を交換可能にしてあってよい。当該冷却システムはコンピューター制御が可能としてあることが好ましい。当該システムは、マイクロオーダのスラッシュ窒素粒子生成ノ
ズルを備えたスラッシュ窒素生成タンク及び/又はスラッシュ窒素粒子生成ノズルを備えたスラッシュ窒素生成装置を有していることに大きな特徴を持っている。スラッシュ窒素粒子生成ノズルを備えたスラッシュ窒素生成装置は、超伝導ケーブルの途中に設けられていてよいことが理解できよう。特には温度上昇が見込まれる任意の領域(超伝導ケーブルの途中)に設けることができる。
超伝導ケーブルの冷却において、有効な冷却効果を得るのに課題ととなっている問題点を解決するのに、本発明の液体窒素中に微細固体窒素粒子が懸濁したマイクロスラッシュ窒素二相冷媒を利用した冷却法は、有効な技術と考えられる。超伝導ケーブル冷却システム系内には、マイクロスラッシュ窒素生成装置を備えたマイクロスラッシュ窒素生成タンク、該マイクロスラッシュ窒素生成タンクより超伝導ケーブル内の断熱配管にマイクロスラッシュ窒素二相流を供給するための配管及びポンプ、流量を調節するためのバルブ、そしてコントロール装置などを含んでいてよい。
1) スラッシュ粒径を制御することにより、混相冷媒流体(極低温スラリー)の見かけ粘
度を低下させ冷媒流路内における圧力損失の軽減化が可能である、
2) 超伝導状態に至るまでの間または超伝導状態が瞬時・局所的に破壊された場合、ケー
ブルに発生したジュール熱を固体窒素の融解潜熱として奪うため、冷媒用流路内の温度変化を極力小さい値に抑えることが可能である、
3) エンタルピー保有量が大きく必要な冷媒質量ならびに貯蔵容量の軽減化が可能である
、
4) 気泡発生が抑制可能であるため気相生成に伴う超伝導状態の絶縁破壊を極力回避する
ことが可能である
等の様々な長所を有している。
本発明のマイクロスラッシュ窒素二相流冷却法の特色は、(1). 固相粒径をミリ(mm)オ
ーダーからマイクロ(μ)オーダーまで最適制御することにより、混相冷媒流体(極低温スラリー)の二相見かけ粘度を低下させ冷媒流路内における圧力損失の軽減化が可能であること、(2).マイクロスラッシュ Phaseのポンピング効果(液−スラッシュ運動量交換)による流体加速と伝熱促進が期待できること(図3参照)、(3).固体粒子冷媒の有するエンタルピーが大きく、また必要な冷媒質量ならびに貯蔵容量の軽減化、冷凍機の小型化によるコストダウンが可能であり、高質量分率(高IPF)でも管路内を単相流と同程度の流量
で搬送が可能であること、(4). 超伝導状態に至るまでの間または超伝導状態が瞬時・局
所的に破壊された場合(クエンチ)、ケーブルに発生したジュール熱を固体窒素の融解潜熱として奪うため、冷媒用流路内の温度を均一に保つことが可能であること、そして、(5).マイクロオーダの粒径を有効活用することによるマイクロチャネル内のMEMS (Micro Electro Mechanical System)冷却が可能であることなどが挙げられる。
さらには、超伝導マグネットの性能向上に基づく磁気浮揚技術・駆動技術、医用機器の大幅な改善とコストダウンを可能にする。また、近年注目を集めているマイクロ−オプティカル−エレクトロ−メカニカルシステム(MOEMS)やマイクロ流体システムなどのマイク
ロデバイスを基本としたシステムとしてMEMS(Micro Electro Mechanical System)テクノ
ロジーが挙げられるが、半導体等、微細電子基板創製の製造技術に関わるマイクロスケールの冷却技術には、微細な電子部品ならびに微細流路を局所的に短時間で冷却可能にするマイクロ冷却テクノロジーが必須であることから、本発明の極低温マイクロスラッシュ製造技術の適用により、それらの発展が期待できる。
さらに、本発明の極低温スラッシュ製造技術は窒素はもとより水素や酸素に対しても転用可能であるので、スラッシュ酸素(マイクロスラッシュ酸素を包含する)やスラッシュ水素(マイクロスラッシュ水素を包含する)の利用による燃料電池用バッテリーの小型化や液体燃料ロケット用推進剤ストレージ系の軽減化に寄与するものと考えられる。本明細書では、マイクロスラッシュ窒素(マイクロスラッシュ窒素二相流やマイクロスラッシュ窒素を含む)について、技術の詳細を説明しているが、用語「窒素」に代えて「酸素」あるいは「水素」に置き換えてそれを読んでよいし、その内容を当てはめて理解することは当業者の行いうる範囲のものとされよう。
以下に実施例を掲げ、本発明を具体的に説明するが、この実施例は単に本発明の説明のため、その具体的な態様の参考のために提供されているものである。これらの例示は本発明の特定の具体的な態様を説明するためのものであるが、本願で開示する発明の範囲を限定したり、あるいは制限することを表すものではない。本発明では、本明細書の思想に基づく様々な実施形態が可能であることは理解されるべきである。全ての実施例は、他に詳細に記載するもの以外は、標準的な技術を用いて実施したもの、又は実施することのできるものであり、これは当業者にとり周知で慣用的なものである。
スラッシュ二相流を用いた超伝導冷却システムの開発には、マイクロオーダのスラッシュ粒子を均一に生成することが可能な、微粒化ノズルを開発すること、そして、冷却性能最適化に要する管内二相流動条件の究明が最重要課題であるので、マイクロスラッシュの連続生成が可能な高性能二流体微粒化ノズルを開発することを目的に、1.極低温マイクロスラッシュ微粒化機構と、2.管内二相熱流動特性との解明を行った。
マイクロスラッシュ窒素生成・二相流動試験装置を設計・製作し、この試験装置を用いたスラッシュ窒素管内二相流動特性に関する実験を行い、さらに、マイクロスラッシュ窒素固液二相流の管内熱流動特性に関し熱非平衡二流体モデルに基づいた数値解析的検討を行って、以上の実験・数値解析により得られた結果を基に、マイクロスラッシュ窒素二相流利用型超伝導ケーブル冷却システム最適化のための設計指針ならびに諸流動条件を究明する。
マイクロスラッシュ窒素固液二相流の流動特性に関する基礎実験を、簡易製氷・貯氷器、搬送モデル断熱配管、キャッチタンクから構成されるスラッシュ窒素生成・二相流動試験装置を設計・製作し、この小型試験装置を用いて行った。
マイクロスラッシュ粒子生成用微粒化ノズルとして、スラッシュ窒素生成用二流体ノズルを使用してマイクロスラッシュ窒素粒子生成実験を行った。ノズル部は着脱が可能な構造であり、任意のノズル形状のものを使用して実験可能とされている。ノズル部の設計の
一例を図4に示す。開発したスパイラル型ノズルを図2に示す。図5にはマイクロスラッシュ窒素生成装置を示す。
ノズル設計の際には実際の微粒化過程をYAGレーザーを用いたダブルパルスレーザーシ
ートとPIV画像相関型混相流計測システムを用いて、2次元可視化画像計測を行いノズル設計の指針を得た。YAGレーザーは、極低温マイクロスラッシュ生成に関する画像計測を行
う際、エジェクターノズルから噴出したスラッシュ二相流の二次元平面を光学的に生成するのに利用した。PIV画像相関型混相流計測システムは、極低温マイクロスラッシュ生成
に関する画像計測を行う際、エジェクターノズルから噴出したスラッシュ二相流の二次元流動場計測を行うものである。マイクロスラッシュ生成用二流体エジェクターノズルの微粒化機構の解析に関しては、大規模CFD (computational fluid dynamics)を用いたマイクロスラッシュ微粒化に関する数値シミュレーションとノズルの性能予測を行い、エジェクターノズルの最適設計に寄与する基礎データを取得して行った。ここで開発された極低温気液二相流数値解析コードはスラッシュ固液二相流解析に関しても転用が可能なものである。微粒化ノズル内キャビテーションの数値予測、ソースコードの構築やプログラム最適化等も実施した。マイクロスラッシュ微粒化機構の解明を目的としたCFD解析も行った。
た。図8にはその一例の様子を示す。
スパイラル型ノズルは、極低温ヘリウムガスの高速流を用いるもので、ヘリウム冷凍機により冷却された極低温ヘリウムガスをエジェクター内に高圧・高速で注入することにより、撹拌容器内の過冷却液体窒素はエジェクター内に吸い込まれ、ヘリウムガスの高速流と衝突混合することによりスラッシュ窒素粒子を形成し、スパイラルノズル部を通過する際にマイクロオーダ粒子径までの微粒化が促進されてノズル外部に噴出される。均一な粒子径のスラッシュ窒素粒子を生成することが可能となっている。
分布(統計量)の算出を行った。得られた結果の一例を、図9に示す。スラッシュ粒径分布は、絶対値ではなく統計量としてCFD (Computational Fluid Dynamics)計算条件にフィードバックされる。
図2のスパイラル型ノズルを使用し、次なる条件でマイクロスラッシュ窒素を形成させたところ、次のような粒子を得ることが確認された。粒径分布(統計量)は、図10に示すとおりであった。生成スラッシュ窒素粒子は、ほとんどが0.1mmの粒径であった。
搬送モデル直管を用い、生成したマイクロスラッシュ窒素を補助冷凍機および簡易生成・貯氷器とキャッチタンク間で搬送し、流動時における圧力損失・温度分布・熱伝達率を極低温熱電対〔LakeShore社製・DT-470〕、サーモグラフィーを用いて計測し、液体窒素
単相流搬送時の場合と比較検討を行うとともに、スラッシュ二相流を使用した際に最も冷却効果の得られる流動条件を究明する。スラッシュ流量の測定に関してはスラッシュ水素用に開発された静電容量型流量計をスラッシュ窒素用に新たに改良したもの〔(株)東理社製・特注品〕を用いる。続いて同様の搬送実験を狭まり−広がり管について実施し、スラッシュ粒子の絞り管部加速効果に基づく熱伝達効率・冷却効果が直管の場合に比較してどの程度向上するかに関し検討を加え、長距離ケーブル冷却への適応性に関する評価を行う。
極低温圧力変換器は、(株)長野計器製・特注品を使用した。
可視化画像計測は、混相流体の非接触測定法の代表的方法である、粒子画像追跡流速計測法(PIV)を採用する。PIV法を用いた高精度の可視化計測装置を新たに構成し、二次元平面を実現させる光源には、上記したように、ダブルパルスNd:YAGレーザー〔NewWAVE社・SOLO-PIV II-15〕、カメラはPIV計測専用高速度カメラ〔IDT (Integrated Design Tools)
社・XS-5〕を使用する。二相流動場の高解像度画像を得るため、トレーサ粒子には蛍光粒子を用い、スラッシュの乱反射を防ぐための遮光フィルタをPIVカメラの前部に設置する
。以上の操作の後、管内部のスラッシュ二相流に関する二次元的計測を行い、最適な冷却効果が得られる熱流動場の実現法を検証する。ここでは計測系の製作並びに極低温スラッシュ粒子追跡用PIVアルゴリズムを新たに開発し、画像処理最適化に要する時間の大幅な
短縮化を行った。
Laser Pulseシンクロナイザは、(株)オプトサイエンス・X-Stream Timing Hubを使用した。
マイクロスラッシュ窒素固液二相流の管内熱流動特性に関し熱非平衡二流体モデルに基づいた数値解析的検討を行う。解析モデルは図3に示すような系を想定する。極低温流体用トランスファーラインにおける水平流路部の占める割合が大きいことを考慮に入れ、水平流路内マイクロスラッシュ窒素二相流動場を数値解析モデルとして与える。計算は水平直管流路と水平狭まり−広がり流路の二種類の流路内二相流に関し同様の計算条件を与え
て行った。
数値計算の実施に当たっては、クラスター型高速ワークステーション〔(株)日本SGI
製・Graphics Tezro Visual Workstation〕を用いる。計測制御・解析ソフトウェアとし
ては、(株)オプトサイエンス・ProVISIONを利用した。
本解析では、マイクロスラッシュ窒素固液混相管内流における圧力損失、熱伝達特性、冷却効率に関する数値予測、さらに実験結果の妥当性に関する数値流体力学的検証を行った。
基礎方程式の定式化に際しては、気―液滴系二流体モデルをEulerian-Lagrangianハイ
ブリッドTwo-Wayカップリングモデルに拡張したモデルを用い、具体的な数値解法のアル
ゴリズムに関しては、固液混相流の非定常計算の効果的手法である改良SOLA法と粒子追跡法を適用し、並列化高速演算を行うことにより計算時間の大幅な短縮化を図った。
得られた数値解析結果より、以下の数値予測を行う。
1)マイクロスラッシュ二相流を用いた場合の二相圧力損失低減効果に関する数値予測
2)流路内部形状変化によるマイクロスラッシュの加速効果と熱伝達効率改善に関する数値予測
3)マイクロスラッシュ粒子と超伝導体ケーブル壁面熱交換の定量的予測
さらに、スラッシュ熱流動に及ぼす質量分率の影響に関する混相流体力学的検討を加え、冷却効率最適化に関する数値予測法(数値シミュレーション法)の具体的な指針を得るとともに、冷却システム設計へのフィードバックを行い、数値計算と実験を融合させた最適融合設計の基本方針を確立することとした。
混相流体の非接触測定法の代表的方法である、3次元粒子画像追跡流速計測(3-D Micro PIV)法を採用して、可視化画像計測を行った。Micro PIV法を用いた高精度の可視化計測
装置を新たに構成し、2方向2次元平面を実現させる光源にはダブルパルスNd:YAGレーザー、カメラは3次元Micro PIV計測用高速度デジタルカメラを使用した。二相流動場の高解像度画像を得るため、トレーサー粒子には蛍光粒子を用い、スラッシュの乱反射を防ぐための遮光フィルタをPIVカメラの前部に設置する。以上の操作の後、管内部のスラッシュ二
相流に関する3次元的計測を行うとともに、流動時における流量、圧力損失・温度分布・
熱伝達率を静電容量型流量計、極低温圧力変換器・極低温熱電対を用いて計測し、液体窒素単相流搬送時の場合と比較検討を行い最適な冷却効果が得られるスラッシュ二相熱流動場の実現法を検証した。
二相流動のCFD(Computational Fluid Dynamics)予測がなされることが、図11に概念的
に説明されている。スラッシュ微粒化ノズル並びに生成されるスラッシュ窒素粒子分布を解析するための格子の生成の模様を図12に示す。スラッシュ微粒化ノズル並びに生成されるスラッシュ窒素粒子の温度分布を解析した一つの例を、図13に示す。スラッシュ微粒化ノズル並びにその近傍の管内をコンピュータ解析するのに使用されるグリッドの一例を図14に示す。そこではNumber of cells: 1.5 M、Resolution: 5 m m /cell、Radial (r ) x Azimuth (θ) x Axial (z) = 40 x 120 x 375 cellsのコンピュータグリッドが使用されたことが示されており、エジェクターノズル装置部として、INJ内部、噴孔、外部
に区分けされて解析されることが示されている。図面の例では、噴孔径 φ0.2単位[mm]であることが示されている。図15には、本発明で開発の液体窒素微粒化プロセス解析用数値計算ソルバーによる液相体積分率(γ=0.5)の等値面に関する数値計算例が示されている。
1) 液柱の不安定変形から分裂、
2) 液膜の形成と液膜フラグメントへの分裂
3) 微粒化液滴の形成
までの一連の極低温流体微粒化プロセスに関する混相流動場の数値予測が効果的に達成されていることが分かる。実際の数値解析の実施に当たっては、大規模混相乱流を扱ったCFDであるので高速PCクラスターの並列計算による分散型コンピューティング手法を用い、
さらに計測結果の分散型フィードバック処理を付加することにより融合解析結果の精度向上を図っている。本解析ソルバーに対してエネルギー式を組み込むことによりマイクロスラッシュ生成過程の非定常予測が可能になると考えられる。
の増大とともに増加するが、その増加率は流速が大きくなるに従い小さくなり、流速3.0m/s以上では固体質量分率が増大しても圧力損失はほとんど増大しないという現象を確認した。粒子混入に基ずく見かけ粘度の減少効果を、図16に示す。
本発明の技術は、スラッシュ窒素の融解潜熱を利用し、過冷却液体窒素を利用する場合よりも高効率の冷却効果が期待できる超伝導体ケーブルの新型冷却法(冷却システム)であり、さらにまた、冷却流路内部形状の変化を利用し、圧力こう配の変化に基づくスラッシュの加速流動を促進させることにより熱伝達性能を向上させることができるという優れた作用効果を期待できるものである。
本発明の技術思想は、第一にスラッシュの粒径を制御することにより、混相冷媒流体(極低温スラリー)の見かけ粘度を低下させ冷媒流路内における圧力損失の低減化を図ろうとするところにある。また、スラッシュの利用により使用寒剤総質量の低減化を実現させるとか、固液混相流動の活用に基づく乱流熱伝達促進が可能であるとか、流路壁面近傍に存在する固体スラッシュの効果により液単相の場合よりも効果的な伝熱促進を可能とするというものでもある。
スケールの冷却技術、燃料電池用バッテリーの小型化や液体燃料ロケット用推進剤ストレージ系の軽減化などで利用可能である。
本発明は、前述の説明及び実施例に特に記載した以外も、実行できることは明らかである。上述の教示に鑑みて、本発明の多くの改変及び変形が可能であり、従ってそれらも本件添付の請求の範囲の範囲内のものである。
Claims (11)
- 液化ガスのマイクロスラッシュ粒子を含有する固液二相流体の生成法であって、極低温液体の流れの中心部あるいはその近傍に、当該極低温液体の流れと同方向あるいはほぼ同方向に、当該極低温液体の温度と同程度あるいはそれよりは低い温度の気体又は液体の流れを導入せしめ、マイクロスラッシュ粒子を生成することを特徴とする極低温固液二相流体の生成法。
- 極低温固液二相流体がマイクロスラッシュ窒素で該マイクロスラッシュ窒素の生成法において、液体窒素又は過冷却液体窒素の流れの中心部あるいはその近傍に、当該液体窒素の流れと同方向あるいはほぼ同方向に、当該液体窒素の温度と同程度あるいはそれよりは低い温度のヘリウムガスの流れを噴出せしめ、マイクロスラッシュ窒素粒子を生成することを特徴とする請求項1記載の極低温固液二相流体の生成法。
- ヘリウムガスをエジェクター内に高圧及び/又は高速で注入することにより、過冷却液体窒素をエジェクター内に吸い込むと共に、当該液体窒素をヘリウムガスの高速流と衝突混合せしめて、微細スラッシュ窒素粒子を形成しエジェクターノズル外部に噴出せしめるメカニズムを有する同心混合型高速二流体ノズルを使用してマイクロスラッシュ窒素粒子を生成することを特徴とする請求項1又は2記載の極低温固液二相流体の生成法。
- ノズルがスパイラル型ノズルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一記載の極低温固液二相流体の生成法。
- 窒素マイクロスラッシュ粒子を含有しているスラッシュ窒素二相流を冷媒として含有していることを特徴とする超伝導ケーブル冷却システム。
- 冷媒が、平均粒子径が1.0 mm以下の固体窒素粒子あるいは結晶状窒素粒子を含有するマイクロスラッシュ窒素二相流であることを特徴とする請求項5記載の超伝導ケーブル冷却システム。
- マイクロスラッシュ粒子生成同心混合型高速二流体ノズルを備えることを特徴とする請求項5又は6記載の超伝導ケーブル冷却システム。
- コルゲート型超伝導ケーブルの冷媒として窒素マイクロスラッシュ粒子を含有しているスラッシュ窒素二相流が含まれていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一記載の超伝導ケーブル冷却システム。
- ヘリウムガスをエジェクター内に高圧及び/又は高速で注入することにより、液化ガスをエジェクター内に吸い込むと共に、当該液化ガスをヘリウムガスの高速流と衝突混合せしめて、微細スラッシュ粒子を形成しエジェクターノズル外部に噴出せしめるメカニズムを有し、且つ、同心混合型高速二流体ノズルであることを特徴とするマイクロスラッシュ粒子生成ノズル。
- 液化ガスが過冷却液体窒素であり、マイクロスラッシュ粒子が窒素マイクロスラッシュ粒子であることを特徴とする請求項9記載のマイクロスラッシュ粒子生成ノズル。
- マイクロスラッシュ粒子生成ノズルがスパイラル型スラッシュ粒子放出部を備えたものであることを特徴とする請求項9又は10記載のマイクロスラッシュ粒子生成ノズル。
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