JP2008001692A - 少なくとも21%のワックス及び充填剤を含むマスカラ - Google Patents

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Abstract

【課題】容易且つ均一な適用並びにケラチン繊維上での優れた保持を示す一方で、高含量の固体を含むケラチン繊維のメークアップのための組成物を提供する。
【解決手段】ケラチン繊維のコーティングのための組成物であって、水性相、少なくとも一つの充填剤(前記充填剤は当該組成物の全重量に対して少なくとも0.1重量%を占める)、前記水性相中に分散した固体粒子の形態の少なくとも一つのフィルム形成性ポリマー、及び少なくとも一つのワックス(当該組成物の全重量に対して少なくとも21重量%を占めるようなワックス総含量である)を含み、25℃にて13.5Pa・s以下の粘度を示す組成物を調製する。
【選択図】なし

Description

本発明の主題は、ケラチン繊維、例えば睫毛、眉毛、または髪の被覆のための組成物である。これは特にマスカラまたは眉毛用製品の形態で提供される。とりわけ、本発明はマスカラに関する。
「マスカラ」なる語は、ケラチン繊維への適用を企図した組成物を意味すると理解される。これはケラチン繊維のメイクアップのための組成物、ケラチン繊維のメークアップのためのベース、マスカラに適用するための組成物(トップコートとしても既知)、あるいはケラチン繊維の美容処理のための組成物であってよい。マスカラは、とりわけ、ヒトのケラチン繊維向けであるのみならず付け睫毛向けでもある。
一般的に、ケラチン繊維をメークアップするための組成物は、水性相中に分散された少なくとも1つのワックスまたはワックスの混合物を含む。該組成物に望まれる特定の適用特性、例えばその流動性または稠度、そのカバー力、及び/またはそのカーブ力、及びその増粘力(ローディングもしくはメークアップ力としても既知)等が調節されるのは、特に組成物を構築することが可能なワックスの量によってである。このタイプの組成物が睫毛表面で不十分な保持を示すことがあるため、これらの組成物中には水性相中の固体粒子分散物(ラテックス)の形態でフィルム形成性ポリマーを使用することが知られている。
しかしながら、ラテックスの使用によれば該組成物の増粘及び適用時の粘着感が生じる可能性があり、まつげ表面に滑らか且つ均一な付着層を得ることができない。
フランス国特許出願FR−A−2232303号
したがって、容易且つ均一な適用並びにケラチン繊維上での優れた保持を示す一方で、高含量の固体を含むケラチン繊維のメークアップのための組成物を得ること、よって十分なかさ高効果を得ることは困難である。
本発明の主題は、水性相、少なくとも1つの充填剤(前記充填剤が組成物全重量に対して少なくとも0.1重量%を占める)、水性相中に分散した固体粒子の形態での少なくとも1つのフィルム形成性ポリマー、及び少なくとも1つのワックス(総ワックス含量が組成物全重量に対して少なくとも21重量%を占める)を含む、ケラチン繊維の被覆のための組成物であり、前記組成物は25℃にて13・5Pa・s以下の粘度を示す。
本発明による組成物は、むろん化粧品として許容される媒質、すなわち無毒であってヒトのケラチン物質に適用できる、快適な外観、快適な匂い、及び快適な感触を有する媒質を含む。
本発明はまた、ケラチン繊維の手入れのためまたはメークアップのための方法を目標としており、本発明による組成物を前記繊維に適用することを特徴とする。
これはまた、ケラチン繊維用のローディングメークアップ、滑らか且つ均一な付着層及び/またはケラチン繊維表面での優れた保持を得るための、本発明による組成物の使用に関する。
本発明の意味内においては、「ローディング」なる語はケラチン繊維、特に睫毛のための厚くかさ高なメークアップの概念を表す。
好ましくは、本発明による組成物は、リーブイン組成物である。
(粘度)
前記組成物の粘度は、1分間に200回転の回転速度で回転する、組成物の稠度によって選択されるMS-R1、MS-R2、MS-R3、MS-R4、またはMS-R5スピンドルを装備したRheomat 180 (LAMY)を使用し、25℃にて測定される。測定は、10分間に亘って回転させた後に行われる。粘度測定は、製造後遅くとも1週間で行われる。
本発明による組成物は、13.5Pa・s以下、例えば8乃至13.5Pa・s、好ましくは9乃至13Pa・s、更に好適には9乃至12Pa・sの範囲の粘度を示す。
(ワックス)
本発明の状況において検討されるワックスは、一般的には常温(25℃)にて固体であり、変形可能もしくは不可能であり、可逆的な固体−液体状態変化を示し、且つ上限を100℃、特に90℃としてよい30℃以上の融点を有する親油性化合物である。前記ワックスを液体状態とすると(融解させると)、これをオイルと混和させ微視的に均質な混合物を形成することができるが、該混合物の温度を常温に戻すと、該混合物のオイル中のワックスに再結晶が見られる。
特に、本発明に適当なワックスは、45℃以上、特に55℃以上の融点を示してよい。本発明の意味内において、融点とは、ISO標準11357-3;1999による温度分析(DSC)により観察される最大の吸熱ピークの温度に相当する。ワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)、例えばTA Instrumentsにより「MDSC 2920」の名称で市販の熱量計を使用して測定してよい。
測定プロトコルは以下の通りである:
るつぼに仕込んだワックスの5mgサンプルを、1分間に10℃の加熱速度にて−20℃から100℃の第1の温度上昇のもとに置き、その後1分間に10℃の冷却速度にて100℃から−20℃に冷却し、最後に1分間に5℃の加熱速度にて−20℃乃至100℃の範囲の第2の温度上昇のもとに置く。第2の温度上昇の間に、空のるつぼによって吸収されるパワーとワックスの前記サンプルを含むるつぼによって吸収されるパワーとの差異の変化を、温度の関数として測定する。化合物の融点とは、温度の関数として吸収されるパワーにおける差異の変化を表す曲線のピークの先端に相当する温度の値である。
本発明による組成物中に使用可能なワックスは、常温で固体である、動物、植物、鉱物、または合成由来のワックス、及びこれらの混合物から選択される。
本発明による組成物中に使用可能なワックスは、一般的に0.01MPa乃至15MPaの範囲、特に0.05MPaより高い、特に0.1MPaより高い硬度を示す。硬度とは、Rheo社によりTA-XT2の名称で市販され、直径2mmのステンレススチールシリンダーを備え、これが0.1mm/秒の測定速度で移動し、且つこれが0.3mmの針入深さにまでワックス中に針入する、テクスチャー分析器を使用して20℃で測定される圧縮力の測定によって決定される。
測定プロトコルは以下の通りである。
ワックスを、前記ワックスの融点+10℃に等しい温度で融解させる。溶融ワックスを、直径25mm及び深さ20mmの容器中に投入する。ワックスを常温(25℃)にて24時間に亘り再結晶させ、ワックスの表面が平坦且つ滑らかになるようにし、該ワックスを20℃にて少なくとも1時間貯蔵した後、硬度または粘着性を測定する。
テクスチャー分析器のローターを0.1mm/秒で移動させた後、ワックスに0.3mmの針入深さにまで針入させる。ローターが0.3mmの深さにまでワックスに侵入した時点で、前記ローターを1秒間静止させ(緩和時間に相当)、その後0.5mm/秒の速度で引き抜く。
硬度の値とは、測定される最大圧縮力を、ワックスと接触しているテクスチャー分析器のシリンダーの表面積で割ったものである。
本発明に適当なワックスの例示のためには、特に炭化水素ワックス、例えばミツロウ、ラノリンワックス、及びイボタロウ;米糠ロウ、カルナウバワックス、カンデリラワックス、オウリカリーワックス、アルファワックス、ベリーワックス、セラックワックス、木ロウ、及び櫨蝋;モンタンロウ、オレンジ及びレモンワックス、ミクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、及びオゾケライト;ポリエチレンワックス、フィッシャー・トロプシュ合成によって得られるワックス、及びワックス状コポリマー、並びにこれらのエステルを挙げてよい。
直鎖状もしくは分枝状のC8-C32脂肪鎖を有する動物または植物のオイルの触媒水素化によって得られるワックスを挙げてよい。特に、これらの中でも、異性化ホホバオイル、例えばDesert Whale社によりIso-Jojoba-50(登録商標)の品番で市販のトランス異性化部分水素化ホホバオイル、水素化サンフラワーオイル、水素化ひまし油、水素化ココナッツオイル、水素化ラノリンオイル、及びHeterene社によりHest 2T-4S(登録商標)の名称で市販のジ(1,1,1-トリメチロールプロパン)テトラステアレートを挙げてよい。
シリコーンワックスまたはフッ化ワックスを挙げてもよい。
Sophim社によりPhytowax Castor 16L64(登録商標)及び22L73(登録商標)の名称で市販の、セチルアルコールでエステル化したひまし油の水素化によって得られるワックスもまた使用して良い。こうしたワックスは、出願FR-A-2792190に開示されている。
好ましい実施態様によれば、本発明による組成物は「粘着性ワックス」と呼称され、すなわち0.1N.s以上の粘着性及び3.5MPa以下の硬度を有する少なくとも1つのワックスを含む。
使用される粘着性ワックスは、特に0.1N.s乃至10N.sの範囲、特に0.1N.s乃至5N.sの範囲、好ましくは0.2N.s乃至5N.sの範囲、更に好適には0.3乃至2N.sの範囲の粘着性を有するとよい。
ワックスの粘着性は、硬度について上述したプロトコルに従って20℃における時間の関数としての力(圧縮力)の変化の測定によって決定される。
1秒間の緩和時間の間に、力(圧縮力)はゼロとなるまで激しく減少し、ローターを引き抜く間に力(延伸力)は負の値となった後に再度ゼロまで上昇する。粘着性は、負の値の力に相当する曲線の部分についての、時間の関数としての力の曲線の積分に相当する。粘着性の値は、N.sで表される。
一般的に使用可能な粘着性ワックスは、3.5MPa以下、特に0.01MPa乃至3.5MPaの範囲、特に0.05MPa乃至3MPaの範囲の硬度を有する。
粘着性ワックスとしては、C20-C40アルキル(ヒドロキシステアリルオキシ)ステアレート(そのアルキル基が20乃至40の炭素原子を含む)を、単独または混合物として使用して良い。
こうしたワックスは、特にKoster Keunen社により「Kester Wax K82P(登録商標)」、「ヒドロキシポリエステルK82P(登録商標)」、及び「Kester Wax K80P(登録商標)」の名称で市販されている。
本発明においては、0.5乃至30マイクロメートル、特に1乃至20マイクロメートル、更には5乃至10マイクロメートルのオーダーの体積平均「有効」直径D[4,3]と表されるサイズを有する小粒子の形態で提供され、これ以降は「マイクロワックス」との表現で示されるワックスを使用して良い。
粒子のサイズは、様々な技術によって測定可能である。特に、光散乱技術(動的及び静的)、クールター計数法、沈降の速度による測定(ストークスの法則によるサイズに関連)、及び顕微鏡検査を挙げてよい。これらの技術により粒子サイズ及び、あるものについては粒子サイズ分布を測定することが可能になる。
好ましくは、本発明による組成物の粒子のサイズ及びサイズ分布は、Malvern社製のMasterSizer 2000タイプの市販の粒子選別機を使用する静的光散乱によって測定される。データはミー散乱理論に基づいて処理される。この理論は、等方性粒子については正確であるが、非球形粒子の場合には「有効」粒径の決定を可能にする。この理論は、特にVan de Hulst, H. C.,による著述"Light Scattering by Small Particles", Chapter 9 and 10, Wiley, New York, 1957に記載されている。
前記組成物は、以下の通り定義されるその体積平均「有効」直径D[4,3]

Figure 2008001692
[式中、Viは有効直径diを有する粒子の体積を表す。このパラメーターは、特に粒子選別機の技術資料に説明されている]によって特徴付けられる。測定は、以下の方法:
1)水で100倍に希釈し、
2)前記溶液を均質化し、
3)前記溶液を18時間に亘り静置し、
4)乳白色の均質な上澄みを回収すること
で前記組成物から得られる粒子の希釈分散液について、25℃にて実行される。
「有効」直径は、水について1.33の屈折率、粒子について1.42の平均屈折率を取ることによって得られる。
特に本発明による組成物に使用可能なマイクロワックスとしては、カルナウバマイクロワックス、例えばMicro PowdersによりMicroCare 350(登録商標)の名称で市販のもの、合成ワックスマイクロワックス、例えばMicro PowdersによりMicroEase 114S(登録商標)の名称で市販のもの、カルナウバワックスとポリエチレンワックスとの混合物を含むマイクロワックス、例えばMicro PowdersによりMicroCare 300(登録商標)及び310(登録商標)の名称で市販のもの、カルナウバワックスと合成ワックスとの混合物を含むマイクロワックス、例えばMicro PowdersによりMicroCare 325(登録商標)の名称で市販のもの、ポリエチレンマイクロワックス、例えばMicro PowdersによりMicropoly 200(登録商標)、220(登録商標)、220L(登録商標)、及び250S(登録商標)、並びにポリテトラフルオロエチレンマイクロワックス、例えばMicroPowdersによりMicroslip 519(登録商標)及び519L(登録商標)の名称で市販のものを挙げてよい。
本発明による組成物は、該組成物全重量に対して21重量%以上、好ましくは22重量%以上であって上限が40重量%、更に好適には上限35重量%、好ましくは上限30重量%のワックス含量を示す。
(充填剤)
充填剤は、無機または有機であって、ラメラまたは球状である。充填剤は、組成物全重量に対して少なくとも0.1重量%、例えば0.1乃至25重量%、好ましくは少なくとも0.5重量%、例えば0.5乃至25重量%、更に好適には少なくとも1重量%、特に1乃至20重量%を占める。
一般的には、本発明による充填剤は、無色または白色、すなわち無色素であり、換言すれば本発明による組成物に、本質的に特定の色もしくは色合いを付与する効果をもたらすことになるとしても、こうした効果のために使用されるのではない。
従って、これらはそれ自体パール剤、有機顔料、例えばカーボンブラック、D&Cタイプの顔料及びレーキであってコチニールカルミン、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、またはアルミニウムをベースとするもの、並びに無機顔料、例えば二酸化チタン、酸化ジルコニウムまたはセリウム、並びに鉄の酸化物(黒、黄、もしくは赤)、あるいはクロムの酸化物、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、水和クロム、及びフェリックブルー等の、これを導入する組成物に淡い色づけ及び着色効果を与えるために使用されるものとは異なる。
こうした化合物は、本発明の意味内においては、非着色性充填剤の定義によって網羅されない。
本発明による充填剤は、その表面に被覆されてもされなくてもよく、特にシリコーン、アミノ酸、フッ化誘導体、あるいは該組成物中における充填剤の分散及び適合を促進する他のあらゆる物質によって表面処理されてよい。
1つの実施態様によれば、本発明による組成物は少なくとも1つの無機充填剤及び少なくとも1つの有機充填剤を含む。
本発明による組成物中に使用可能な非着色性無機充填剤の中では、タルク、マイカ、シリカ、カオリン、澱粉、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素、中空シリカマイクロスフィア(Maprecos社製のシリカビーズ)、ガラスまたはセラミックのマイクロカプセル、及びこれらの混合物を挙げてよい。
有機充填剤の中では、ポリアミド(ナイロン(登録商標)、Atochem社製のOrgasol)、ポリ-β-アラニン、またはポリエチレンの粉末、ラウロイルリシン、澱粉、テトラフルオロエチレンポリマー(例えばTeflon)から形成される粉末、膨潤ポリマー中空マイクロスフェア、例えばポリ(塩化ビニリデン)/アクリロニトリルのもの、例えばNobel IndustrieによりExpancel(登録商標)の名称で市販のもの、アクリルパウダー、例えばDow CorningによりPolytrap(登録商標)の名称で市販のもの、アクリレートコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、12-ヒドロキシステアリン酸オリゴマーステアレート、シリコーン樹脂マイクロビーズ(例えばToshiba社製のTospearls)、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、8乃至22の炭素原子、好ましくは12乃至18の炭素原子を有する有機カルボン酸から誘導される金属石鹸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛、またはミリスチン酸マグネシウム、熱膨張性粒子、例えばAkzo Nobel社によりExpancel(登録商標)820DU40及びExpancel(登録商標)007WUの品番でそれぞれ市販の、塩化ビニリデン/アクリロニトリル/メチルメタクリレートコポリマーの、またはアクリロニトリルのコポリマーまたはホモポリマーの、非膨張マイクロスフェアを挙げてよい。
1つの実施態様によれば、本発明による化粧品組成物は、好ましくはシリカ、好ましくはシリカマイクロビーズまたはマイクロスフェアから選択される少なくとも1つの無機充填剤、及び好ましくはポリエチレンパウダーから選択される少なくとも1つの有機充填剤
を含む。
特定の実施態様によれば、前記無機充填剤は組成物全重量に対して0.1乃至10重量%、特に0.5乃至5重量%の割合で存在し、前記有機充填剤は組成物全重量に対して0.05乃至5重量%、特に0.1乃至2重量%の割合で存在する。
(水性相)
本発明による組成物は水性相を構成する水性媒質を含むが、これは該組成物の連続相を形成しうる。
本発明による組成物の水性相は、有利には連続水性相である。「「連続」水性相を含む組成物」なる語は、該組成物が25℃で測定した23μS/cm(マイクロジーメンス/cm)の導電率を示すことを意味し、前記導電率は、例えばMettler Toledo社製のMPC227導電率計及びInlab730導電率測定セルを使用して測定されることを意味すると理解される。測定セルを、該組成物に浸け、セルの2つの電極間に形成されうる気泡を除去する。導電率を、導電率計の値が安定し次第読み取る。少なくとも3回の連続測定から平均を取る。
水性相は、本質的に水から構成され、これはまた、水と、水混和性溶媒(混和性が水中25℃にて50重量%より高い)、例えば1乃至5の炭素原子を有する低級モノアルコール、例えばエタノールまたはイソプロパノール、2乃至8の炭素原子を有するグリコール、例えばプロピレングリコール、エチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、またはジプロピレングリコール、C3-C4ケトン、C2-C4アルデヒド、並びにこれらの混合物との混合物を含んで良い。
水性相(水及び任意の水混和性溶媒)は、組成物全重量に対して1乃至95重量%の範囲、好ましくは3乃至80重量%の範囲、好ましくは5乃至60重量%の範囲の含量で存在しうる。
(乳化系)
本発明による組成物は、該組成物全重量に対して特に0.1乃至20重量%、更に好ましくは0.3乃至15重量%の範囲の割合で存在する乳化性界面活性剤を含んで良い。
本発明によれば、水中油型エマルションを得るために適切なように選択される乳化剤が一般的に使用される。特に25℃にてGriffinの意味において8以上のHLB(親水性−親油性バランス)を有する乳化剤を利用してよい。GriffinによるHLBの値は、J. Soc. Cosm. Chem., 1954 (volume 5), pages 249-256に定義される。
これらの界面活性剤は、非イオン性、アニオン性、カチオン性、または両性の界面活性剤、あるいは界面活性乳化剤から選択することができる。界面活性剤の特性及び(乳化)機能の定義については、文書"Encyclopedia of Chemical Technology, Kirk-Othmer, volume 22, pp. 333-432, 3rd edition, 1979, Wiley"を参照してよく、特にアニオン性、両性、及び非イオン性界面活性剤についてこの参考文献の347乃至377頁が参照される。
本発明による組成物において好ましく使用される界面活性剤は、以下より選択される。
a)25℃において8以上のHLBを有する非イオン性界面活性剤を単独または混合物として使用する;特に、
・グリセロールのオキシエチレン化及び/またはオキシプロピレン化エーテル(これは1乃至150のオキシエチレン及び/またはオキシプロピレン基を含みうる);
・脂肪アルコール(特にC8C-24、好ましくはC12-C18アルコール)のオキシエチレン化及び/またはオキシプロピレン化エーテル(これは1乃至150のオキシエチレン及び/またはオキシプロピレン基を含みうる)、例えば20のオキシエチレン基を含むステアリルアルコールのオキシエチレン化エーテル(CTFA名「ステアレス-20」)、例えばUniquema社により市販のBrij 78、30のオキシエチレン基を含むセテアリルアルコールのオキシエチレン化エーテル(CTFA名「セテアレス-30」)及び、Shell Chemicals社によりNeodol 25-7(登録商標)の名称で市販の、7つのオキシエチレン基を含むC12-C15脂肪アルコールの混合物のオキシエチレン化エーテル(CTFA名「C12-15 パレス-7」);
・脂肪酸(特にC8-C24、好ましくはC16-C22酸)とポリエチレングリコール(1乃至150のエチレングリコール単位を含みうる)とのエステル、例えばUniquema社によりMyrj 52P(登録商標)の名称で市販のPEG-50ステアレート及びPEG-40モノステアレート;
・脂肪酸(特にC8-C24、好ましくはC16-C22酸)とオキシエチレン化及び/またはオキシプロピレン化グリセロールエーテル(1乃至150のオキシエチレン及び/またはオキシプロピレン基を含みうる)とのエステル、例えばSeppic社によりSimulsol 220 TM(登録商標)の名称で市販のPEG-200グリセリルモノステアレート;30のエチレンオキシド基を含むポリエトキシル化グリセリルステアレート、例えばGoldschmidt社により市販の製品Tagat S(登録商標)、30のエチレンオキシド基を含むポリエトキシル化グリセリルオレエート、例えばGoldschmidt社により市販の製品Tagat O(登録商標)、30のエチレンオキシド基を含むポリエトキシル化グリセリルココエート、例えばSherex社により市販の製品Varionic LI 13(登録商標)、30のエチレンオキシド基を含むポリエトキシル化グリセリルイソステアレート、例えばGoldschmidt社により市販の製品Tagat L(登録商標)、及び30のエチレンオキシド基を含むポリエトキシル化グリセリルラウレート、例えばGoldschmidt社により市販の製品Tagat I(登録商標);
・脂肪酸(特にC8-C24、好ましくはC16-C22酸)とオキシエチレン化及び/またはオキシプロピレン化ソルビトールエーテル(1乃至150のオキシエチレン及び/またはオキシプロピレン基を含みうる)とのエステル、例えばUniquema社によりTween 60(登録商標)の名称で市販のポリソルベート60;
・ジメチコーンコポリオール、例えばDow Corning社によりQ2-5220(登録商標)の名称で市販のもの;
・ジメチコーンコポリオールベンゾエート(Fintex社によりFinsolv SLB 101(登録商標)及び201(登録商標));
・プロピレンオキシドとエチレンオキシドとのコポリマー(EO/PO重縮合物としても既知);並びにこれらの混合物。
前記EO/PO重縮合物は、特にポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールブロックとからなるコポリマーであり、例えばポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコールトリブロック重縮合物である。これらのトリブロック重縮合物は、例えば以下の化学構造を有する。
Figure 2008001692
式中、aは2乃至120の範囲をとり、bは1乃至100の範囲をとる。
EO/PO重縮合物は、好ましくは1000乃至15000の範囲、更に好適には2000乃至13000の範囲の重量平均分子量を有する。有利には、前記EO/PO重縮合物は、蒸留水中10g/lにて20℃以上、好ましくは60℃以上の曇点を有する。前記曇点は、ISO1065標準により測定される。本発明により使用可能なEO/PO重縮合物としては、ICI社によりSynperonic(登録商標)の名称で市販のポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコールトリブロック重縮合物、例えばSynperonic PE/L44(登録商標)及びSynperonic PE/F127(登録商標)を挙げてよい。
b)25℃において8未満のHLBを有する非イオン性界面活性剤、任意に上述のような25℃において8未満のHLBを有する1つ以上の非イオン性界面活性剤を以下のように組み合わせる;
・単糖類のエステル及びエーテル、例えばスクロースステアレート、スクロースココエート、ソルビタンステアレート、及びこれらの混合物、例えばICI社より市販のArlatone 2121(登録商標)またはUniquema社より市販のSpan 65V;
・脂肪酸(特にC8-C24、好ましくはC16-C22酸)とポリオール(特にグリセロールまたはソルビトール)とのエステル、例えばグリセリルステアレート、例えばGoldschmidt社によりTegin M(登録商標)の名称で市販の製品、グリセリルラウレート、例えばHuls社によりImwitor 312(登録商標)の名称で市販の製品、ポリグリセリル-2ステアレート、ソルビタントリステアレート、またはグリセリルリシノレエート;
・オキシエチレン化及び/またはオキシプロピレン化エーテル、例えば2つのオキシエチレン基を含むステアリルアルコールのオキシエチレン化エーテル(CTFA名「ステアレス-2」)、例えばUniquema社により市販のBrij 72;
・Dow Corning社よりQ2-3223C(登録商標)の名称で市販のシクロメチコーン/ジメチコーンコポリオール混合物;
c)アニオン性界面活性剤、例えば
・ポリオキシエチレン化脂肪酸の塩、特にアミンまたはアルカリ金属塩から誘導されるもの、及びこれらの混合物;
・リン酸エステル及びこれらの塩、例えば「DEA オレス-10 ホスフェート」(Croda社製Crodafos N 10N)またはモノカリウムモノセチルホスフェート(Givaudan社製のAmphisolまたはUniquema社製のArlatone MAP 160K);
・スルホスクシネート、例えば「二ナトリウムPEG-5シトレートラウリルスルホスクシネート」及び「二ナトリウムリシノレアミドMEAスルホスクシネート」;
・アルキルエーテルサルフェート、例えばナトリウムラウリルエーテルサルフェート;
・イセチオネート;
・アシルグルタメート、例えば「二ナトリウム水素化タロウグルタメート」(Ajinomoto社により市販のAmisoft HS-21 R(登録商標));並びにこれらの混合物。
特に、カチオン性界面活性剤の例示としては、
・アルキルイミダゾリジニウム、例えばイソステアリルエチルイミドニウムエトスルフェート、
・アンモニウム塩、例えばN,N,N-トリメチル-1-ドコサナミニウムクロライド(ベヘントリモニウムクロライド)
を挙げてよい。
本発明による組成物はまた、1つ以上の両性界面活性剤、例えばN-アシルアミノ酸、例えばN-アシルアミノアセテート及び二ナトリウムココアンフォジアセテート、及びアミノ酸、例えばステアラミンオキシド、あるいはまたシリコーン界面活性剤、例えばジメチコーンコポリオールホスフェート、例えばPhoenix ChemicalによりPecosil PS 100(登録商標)の名称で市販のものを含んで良い。
(水溶性ゲル化剤)
本発明による組成物は、水溶性ゲル化剤を含みうる。
本発明による組成物中に使用可能な水溶性ゲル化剤は、以下:
・アクリル酸またはメタクリル酸またはこれらの塩及びこれらのエステルの、ホモもしくはコポリマー、特にAllied Colloid社よりVersicol F(登録商標)またはVersicol K(登録商標)、Ciba-Geigy社よりUltrahold 8(登録商標)の名称で市販の製品、Synthalen Kタイプのポリ(アクリル酸)、
・アクリル酸とアクリルアミドとのコポリマー(Hercules社よりReten(登録商標)の名称で市販の、そのナトリウム塩の形態で市販)、ポリ(メタクリル酸ナトリウム)(Vanderbilt社によりDarvan No.7(登録商標)の名称で市販)、ポリ(ヒドロキシカルボン酸)のナトリウム塩(Henkel社によりHydagen F(登録商標)の名称で市販)、
・ポリ(アクリル酸)とPemulenタイプのアルキルアクリレートとのコポリマー、
・AMPS(水性アンモニアで部分的に中和され、且つ高度に架橋された、ポリ(アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸))(Clariant社により市販)、
・Sepigel(登録商標)またはSimugel(登録商標)タイプのAMPS/アクリルアミドコポリマー(Seppic社により市販)、及びAMPSとアルキルメタクリレートとのコポリマーであってポリオキシエチレン化された(架橋または未架橋の)もの、
・タンパク質、例えば植物由来のタンパク質、例えば小麦または大豆タンパク質;動物由来のタンパク質、例えばケラチン、例えばケラチン加水分解物及びスルホン酸ケラチン;
・セルロースポリマー、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及び四級化セルロース誘導体;
・アクリルポリマーまたはコポリマー、例えばポリアクリレートまたはポリメタクリレート;
・ビニルポリマー、例えばポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテルと無水リンゴ酸とのコポリマー、酢酸ビニルとクロトン酸とのコポリマー、ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、ビニルピロリドンとカプロラクタムとのコポリマー、またはポリ(ビニルアルコール);
・天然由来の任意に変性されたポリマー、例えばアラビアゴム、グアーガム、キサンタン誘導体またはカラヤゴム;アルギネート及びカラギーナン;グリコアミノグリカン、ヒアルロン酸及びその誘導体;セラック樹脂、サンダラックゴム、ダンマー、エレミまたはコーパル;デオキシリボ核酸;ムコ多糖類、例えば硫酸コンドロイチン;
並びにこれらの混合物より選択可能である。
これら水溶性ゲル化剤には、フィルム形成性ポリマーとしても作用しうるものがある。水溶性ゲル化ポリマーは、本発明による組成物中に、該組成物全重量に対して0.01乃至60重量%、好ましくは0.5乃至40重量%、更に好適には1乃至30重量%、更には5乃至20重量%の範囲の乾燥物質含量で存在しうる。
(フィルム形成性ポリマー)
本発明による組成物は、有利には少なくとも1つのフィルム形成性ポリマーを含む。
フィルム形成性ポリマーは、本発明による組成物中に、該組成物全重量に対して0.1乃至30重量%、好ましくは0.5乃至20重量%、更に好適には1乃至15重量%の範囲の乾燥物質(活性物質)含量で存在しうる。
好ましくは、該組成物はフィルム形成性ポリマーを乾燥物質として少なくとも2重量%、好ましくは少なくとも3重量%含む。
本発明においては、「フィルム形成性ポリマー」なる語は、単独でまたはフィルムを形成することのできる添加剤の存在下において、ケラチン繊維に付着する巨視的に連続なフィルム粘着性のフィルム、更に好適には当該フィルムが単離され且つ単独で取り扱い可能であるような、例えば前記フィルムが非粘着性表面、例えばテフロン(登録商標)またはシリコーン表面上にキャスティングすることによって製造される場合のような粘着性及び機械的特性を有するフィルムを形成することのできるポリマーを意味すると理解される。
本発明の組成物中に使用可能なフィルム形成性ポリマーの中では、ラジカルタイプまたは重縮合物タイプの合成ポリマー、天然由来のポリマー、及びこれらの混合物を挙げてよい。
「ラジカルポリマー」なる語は、不飽和、特にエチレン性不飽和を有するモノマーの重合化によって得られるポリマーを意味すると解され、各モノマーは単独重合しうる(重縮合とは異なる)。
ラジカルタイプのフィルム形成性ポリマーは、特にビニルポリマーまたはコポリマー、特にアクリルポリマーであってよい。
前記フィルム形成性ビニルポリマーは、少なくとも1つの酸基を有するエチレン性不飽和を有するモノマー及び/またはこれら酸性モノマーのエステル及び/またはこれら酸性モノマーのアミドの重合化よりもたらされうる。
酸基を担持するモノマーとしては、不飽和α,β-エチレン性カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、またはイタコン酸を挙げてよい。(メタ)アクリル酸及びクロトン酸、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸が好ましく使用される。
酸性モノマーのエステルは、有利には(メタ)アクリル酸のエステル((メタ)アクリレートとしても既知)、特にアルキル(メタ)アクリレート、特にC1-C30アルキル(メタ)アクリレート、好ましくはC1-C20アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、特にC6-C10アリール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、特にC2-C6ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートから選択される。
アルキル(メタ)アクリレートの中では、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、またはシクロヘキシルメタクリレートを挙げてよい。
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの中では、ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、または2-ヒドロキシプロピルメタクリレートを挙げてよい。
アリール(メタ)アクリレートの中では、ベンジルアクリレート及びフェニルアクリレートを挙げてよい。
特に好ましい(メタ)アクリル酸のエステルは、アルキル(メタ)アクリレートである。
本発明によれば、エステルのアルキル基はフッ化または過フッ化されていてよく、換言すれば前記アルキル基の水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換されていてよい。
酸性モノマーのアミドとしては、例えば(メタ)アクリルアミド、特にN-アルキル(メタ)アクリルアミド、特にN-(C2-C12アルキル)(メタ)アクリルアミドを挙げてよい。N-アルキル(メタ)アクリルアミドの中では、N-エチルアクリルアミド、N-(t-ブチル)アクリルアミド、N-(t-オクチル)アクリルアミド、及びN-ウンデシルアクリルアミドを挙げてよい。
フィルム形成性ビニルポリマーもまた、単独重合から、またはビニルエステル及びスチレンモノマーから選択されるモノマーの共重合からもたらされうる。特に、これらのモノマーは、酸性モノマー及び/またはこれらのエステル及び/またはこれらのアミド、例えば上述のものなどと共に重合化可能である。
ビニルエステルの例としては、ビニルアセテート、ビニルネオデカノエート、ビニルピバレート、ビニルベンゾエート、及びビニルt-ブチルベンゾエートを挙げてよい。
スチレンモノマーとしては、スチレン及びα-メチルスチレンを挙げてよい。
フィルム形成性重縮合物の中では、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステルアミド、ポリアミド、エポキシエステル樹脂、またはポリウレアを挙げてよい。
ポリウレタンは、アニオン性、カチオン性、非イオン性、または両性のポリウレタン、ポリウレタン−アクリル樹脂、ポリウレタン−ポリビニルピロリドン、ポリエステル−ポリウレタン、ポリエーテル−ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレア−ポリウレタン、及びこれらのブレンドから選択可能である。
ポリエスエルは、ジカルボン酸とポリオール、特にジオールとの重縮合により既知の方法で得られる。
ジカルボン酸は、脂肪族、脂環族、または芳香族であってよい。こうした酸の例としては、蓚酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、2,2-ジメチルグルタル酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、ドデカンジオン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,5-ノルボルナンジカルボン酸、ジグリコール酸、チオジプロピオン酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸、または2,6-ナフタレンジカルボン酸を挙げてよい。これらの時カルボン酸モノマーは、単独でまたは少なくとも2つの時カルボン酸の組み合わせとして使用可能である。これらのモノマーの中でも、フタル酸、イソフタル酸、またはテレフタル酸を選択することが好ましい。
ジオールは、脂肪族、脂環族、芳香族のジオールから選択可能である。好ましくはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、シクロヘキサンジメタノール、または1,4-ブタンジオールから選択されるジオールが使用される。別のポリオールとしては、グリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、またはトリメチロールプロパンを使用して良い。
ポリエステルアミドは、二価酸とジアミンまたはアミノアルコールとの縮重合により、ポリエステルと類似の方法で得られる。ジアミンとしては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタ-フェニレンジアミン、またはパラ-フェニレンジアミンを使用して良い。アミノアルコールとしては、モノエタノールアミノを使用して良い。
ポリエステルは、少なくとも1つの-SO3M基(ここでMは水素原子、NH4 アンモニウムイオンまたは金属イオン、例えばNa、Li、K、Mg2+、Ca2+、Cu2+、Fe2+、またはFe3+イオン)を担持する少なくとも1つのモノマーを更に含んでよい。特にこうした-SO3M基を含む二官能性芳香族モノマーを使用して良い。
上述の-SO3M基を更に担持する二官能性芳香族モノマーの芳香核は、例えばベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ジフェニル、オキシジフェニル、スルホニルジフェニル、またはメチレンジフェニル核から選択されうる。-SO3M基を更に担持する二官能性芳香族モノマーの例としては、スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、スルホフタル酸、または4-スルホナフタレン-2,7-時カルボン酸を挙げてよい。
イソフタレート/スルホイソフタレートに基づくコポリマー、とりわけジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソフタル酸、及びスルホイソフタル酸の縮合によって得られるコポリマーを使用することが好ましい。
天然由来の任意に変性されたポリマーは、セラック樹脂、サンダラックゴム、ダンマー、エレミ、コーパル、セルロースポリマー、及びこれらのブレンドから選択することができる。
フィルム形成性ポリマーは、当該組成物中に、ラテックスまたはシュードラテックスの名称で一般に既知である水性相中の分散物状態の固体粒子の形態で存在することが有利である。これら分散物の調製のための技術は、当業者にはよく知られている。
水性フィルム形成性ポリマー分散物としては、Avecia-Neoresins社によりNEOCRYL XK-90(登録商標)、NEOCRYL A-1070(登録商標)、NEOCRYL A-1090(登録商標)、NEOCRYL BT-62(登録商標)、NEOCRYL A-1079(登録商標)、及びNEOCRYL A-523(登録商標)の名称で、Dow Chemical社によりDOW LATEX 432(登録商標)の名称で、Daito Kasey Kogyo社によりDaitosol 5000 AD(登録商標)またはDaitosol 5000 SJ(登録商標)の名称で、Interpolymer社によりSyntran 5760(登録商標)の名で、Rohm&Haas社によりAllianz OPTの名で市販のアクリル分散物、Johnson Polymer社によりJoncryl(登録商標)の商品名で市販のアクリルまたはスチレン/アクリルポリマーの水性分散物、あるいはAvecia-Neoresins社によりNEOREZ R-981(登録商標)及びNEOREZ R-974(登録商標)の名称で、Goodrich社によりAVALURE UR-405(登録商標)、AVALURE UR-410(登録商標)、AVALURE UR-425(登録商標)、AVALURE UR-450(登録商標)、SANCURE 875(登録商標)、SANCURE 861(登録商標)、SANCURE 878(登録商標)、及びSANCURE 2060(登録商標)の名称で、Bayer社によりImpranil 85(登録商標)、Hydromer社によりAquamere H-1511(登録商標)の名称で市販のポリウレタンの水性分散物;Eastman Chemical Products社によりEastman AQ(登録商標)の名称で市販のスルホポリエステル、ビニル分散物、例えばChimex社製のMexomer PAM(登録商標)、並びにこれらのブレンドを使用して良い。
有利な実施態様によれば、本発明による組成物は、水性相中に分散した固体粒子の形態で少なくとも1つのフィルム形成性アクリルポリマーを含み、前記ポリマーは、好ましくはα,β-エチレン性カルボン酸、これらのエステル、及びこれらのアミドから選択されるエチレン性不飽和を有する少なくとも1つのモノマーの重合化から得られる。
α,β-エチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、またはイタコン酸を使用して良い。好ましくは(メタ)アクリル酸及びクロトン酸、更に好ましくは(メタ)アクリル酸が使用される。
これらカルボン酸のエステルは、(メタ)アクリル酸のエステル((メタ)アクリレートとしても既知)、特にアルキル(メタ)アクリレート、特にC1-C30アルキル(メタ)アクリレート、好ましくはC1-C20アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、特にC6-C10アリール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、特にC2-C6ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートから選択される。
アルキル(メタ)アクリレートの中では、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、またはシクロヘキシルメタクリレートを挙げてよい。
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの中では、ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、または2-ヒドロキシプロピルメタクリレートを挙げてよい。
アリール(メタ)アクリレートの中では、ベンジルアクリレート及びフェニルアクリレートを挙げてよい。
むろん、これらモノマーの混合物を使用することも可能である。
特に好ましい(メタ)アクリル酸のエステルは、アルキル(メタ)アクリレートである。
前記エステルのアルキル基はフッ化または過フッ化されていてよく、換言すれば前記アルキル基の水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換されていてよい。
前記カルボン酸のアミドとしては、例えば(メタ)アクリルアミド、特にN-アルキル(メタ)アクリルアミド、特にN-(C2-C12アルキル)(メタ)アクリルアミドを挙げてよい。N-アルキル(メタ)アクリルアミドの中では、N-エチルアクリルアミド、N-(t-ブチル)アクリルアミド、N-(t-オクチル)アクリルアミド、及びN-ウンデシルアクリルアミドを挙げてよい。
本発明によって使用可能なフィルム形成性アクリルポリマーは、上記モノマーに加えて少なくとも1つのスチレンモノマー、例えばスチレンもしくはα-メチルスチレンを含んで良い。
アクリルポリマーとしては、Interpolymer社により「Syntran(登録商標) 5190」、「Syntran(登録商標) 5760」、または「Syntran(登録商標) 5009」の名称で、Dow Chemical社により「Dow Latex 424(登録商標)」の名称で市販のものを使用して良い。
本発明による組成物は、該組成物の水性相に溶解した水溶性ポリマーであってよい「付加的」フィルム形成性ポリマーを更に含んでよい。
前記フィルム形成性ポリマーは、水性相中または既知の非水性溶媒相中に分散した粒子の形態で該組成物中に存在する。
本発明による組成物のまた別の実施態様によれば、前記付加的フィルム形成性ポリマーは、オイルまたは有機溶媒を含む液体脂肪相中に溶解したポリマー、例えば上述のもの(フィルム形成性ポリマーは、脂溶性ポリマーと記載されている)であってよく、または非水性溶媒相中に分散した粒子の形態で組成物中に存在してよい。好ましくは、前記液体脂肪相は、揮発性オイルを、任意に不揮発性オイルとの混合物として含み、前記オイルは上述のオイルから選択してよい。
脂溶性ポリマーの例としては、ビニルエステル(そのビニル基はエステル基の酸素原子に直接結合しており、該ビニルエステルはエステル基のカルボニルに結合した炭素原子1乃至19の直鎖状または分枝状の飽和炭化水素基を有する)と、ビニルエステル(既述のビニルエステル以外)、α-オレフィン(8乃至28の炭素原子を有する)、アルキルビニルエーテル(そのアルキル基は2乃至18の炭素原子を含む)、またはアリルもしくはメタリルエステル(エステル基のカルボニルに結合した炭素原子1乃至19の直鎖状または分枝状の飽和炭化水素基を有する)であってよい少なくとも1つの別のモノマーとのコポリマーを挙げてよい。
これらコポリマーは、ビニルタイプまたはアリルもしくはメタリルタイプのいずれかであってよい架橋剤、例えばテトラアリルオキシエタン、ジビニルベンゼン、ジビニルオクタンジオエート、ジビニルドデカンジオエート、及びジビニルオクタデカンジオエートを使用して架橋することができる。
これらコポリマーの例としては、以下のコポリマー:
ビニルアセテート/アリルステアレート、ビニルアセテート/ビニルラウレート、ビニルアセテート/ビニルステアレート、ビニルアセテート/オクタデセン、ビニルアセテート/オクタデシルビニルエーテル、ビニルプロピオネート/アリルラウレート、ビニルプロピオネート/ビニルラウレート、ビニルステアレート/1−オクタデセン、ビニルアセテート/1−ドデセン、ビニルステアレート/エチルビニルエーテル、ビニルプロピオネート/セチルビニルエーテル、ビニルステアレート/アリルアセテート、ビニル2,2−ジメチルオクタノエート/ビニルラウレート、アリル2,2−ジメチルペンタノエート/ビニルラウレート、ビニルジメチルプロピオネート/ビニルステアレート、アリルジメチルプロピオネート/ビニルステアレート、0.2%のジビニルベンゼンで架橋されたビニルプロピオネート/ビニルステアレート、0.2%のジビニルベンゼンで架橋されたビニルジメチルプロピオネート/ビニルラウレート、0.2%のテトラアリルオキシエタンで架橋されたビニルアセテート/オクタデシルビニルエーテル、0.2%のジビニルベンゼンで架橋されたビニルアセテート/アリルステアレート、0.2%のジビニルベンゼンで架橋されたビニルアセテート/1−オクタデセン、及び、0.2%のジビニルベンゼンで架橋されたアリルプロピオネート/アリルステアレートを挙げてよい。
脂溶性のフィルム形成性ポリマーの例としては、脂溶性コポリマー、特に、9乃至22の炭素原子を有するビニルエステル類、又はそのアルキル基が10乃至20の炭素原子を有するアルキルアクリレート若しくはメタクリレートの共重合によって生じるコポリマーを挙げてよい。
こうした脂溶性コポリマーは、ポリ(ビニルステアレート)の、ジビニルベンゼン、ジアリルエーテル、若しくはジアリルフタレートを用いて架橋されたポリ(ビニルステアレート)のコポリマー;ポリ(ステアリル(メタ)アクリレート)の、ポリ(ビニルラウレート)の、及びポリ(ラウリル(メタ)アクリレート)のコポリマーから選択することができ、これらポリ(メタ)アクリレートは、エチレングリコールジメタクリレート又はテトラエチレングリコールジメタクリレートを用いて架橋してよい。
以上に定義される脂溶性コポリマーは公知であり、特に、フランス国特許出願FR−A−2232303号明細書中に記載され;それらは2000乃至500000、好ましくは4000乃至200000の範囲の重量平均分子量を有して良い。
本発明において使用可能な脂溶性フィルム形成性ポリマーとしては、ポリアルキレン、特にC2-C20アルケンのコポリマー、例えば、ポリブテン、直鎖状又は分枝状で飽和又は不飽和のC1-C8アルキル基をもつアルキルセルロース、例えばエチルセルロース及びプロピルセルロース、ビニルピロリドン(VP)のコポリマー、特にビニルピロリドンとC2-C40アルケン、さらに好適にはC3-C20アルケンとのコポリマーを挙げることができる。本発明において使用可能なVPコポリマーの例としては、VP/ビニルアセテート、VP/エチルメタクリレート、VP/エチルメタクリレート/メタクリル酸、VP/エイコセン、VP/ヘキサデセン、VP/トリアコンテン、VP/スチレン、又はVP/アクリル酸/ラウリルメタクリレートコポリマー、あるいはブチル化ポリビニルピロリドン(PVP)を挙げることができる。
一般的にシリコーンオイル中に溶解性または膨潤性であるシリコーン樹脂もまた挙げることができ、これらは架橋したポリオルガノシロキサンポリマーである。前記シリコーン樹脂の名称は、「MDTQ」の名称で知られ、該樹脂はその含む様々なシロキサンモノマー単位によって説明されており、「MDTQ」の各文字は1つのタイプの単位を特徴付けている。
購入可能なポリメチルシルセスキオキサン樹脂の例としては、Wacker社よりResin MKの品番で市販のもの、例えばBelsil PMS MK、Shin-Etsu社よりKR-220Lの品番で市販のものを挙げてよい。
シロキシシリケート樹脂としては、トリメチルシロキシシリケート(TMS)樹脂、例えばGeneral Electric社によりSR1000の品番で、Wacker社によりTMS 803の品番で市販のものを挙げてよい。溶媒中、例えばシクロメチコーン中とした市販のトリメチルシロキシシリケート樹脂、Shin-Etsu社より「KF-7312J」またはDow Corning社より「DC 749」または「DC 593」の名称で市販のものを挙げてよい。
シリコーン樹脂のコポリマー、例えばポリジメチルシロキサンについて上述のもの、例えばDow Corning社よりBIO-PSAの品番で市販の感圧性接着性コポリマー、及び文献US5162410に開示のもの、または上述のものなどのシリコーン樹脂及び文献WO2004/073626に開示されるものなどのジオルガノシロキサンの反応から得られるシリコーンコポリマーもまた挙げてよい。
本発明の1つの実施態様によれば、フィルム形成性ポリマーとは、好ましくは異なるガラス転移温度(Tg)を有する少なくとも1つの第1ブロック及び少なくとも1つの第2ブロックを含むフィルム形成性直鎖状ブロックエチレン性ポリマーであって、前記第1及び第2のブロックは、第一ブロックの少なくとも1つの構成モノマー及び第2ブロックの少なくとも1つの構成モノマーを含む中間ブロックを介して互いに結合している。
有利には、前記ブロックポリマーの第1及び第2のブロックは互いに不適合である。
こうしたポリマーは、EP1411069またはWO04/028488に開示されている。
フィルム形成性ポリマーの非水性分散物の例としては、イソドデカン中アクリル分散物、例えばChimex社製のMexomer PAP(登録商標)、グラフト化エチレン性ポリマーの、好ましくはアクリルポリマーの粒子の液体脂肪相中の分散物(このエチレン性ポリマーは、有利には、文献WO04/055081に特に開示されるように、粒子表面に付加的安定剤を使用することなく分散されている)を挙げてよい。
本発明による組成物は、フィルム形成性ポリマーを用いるフィルムの形成に好適な可塑剤を含有可能である。こうした可塑剤は、所望の役割を充足しうることが当業者に知られたあらゆる化合物から選択することができる。
(オイル)
前記組成物は、1つ以上のオイルを含有可能である。「オイル」なる語は、常温(25℃)及び常圧(760mmHg)にて液体である非水性脂肪物質を意味すると解される。
前記オイルは、揮発性オイル及び/または不揮発性オイル、及びこれらの混合物から選択して良い。
前記オイルは、本発明による組成物中に、該組成物全重量に対して0.1乃至30重量%、好ましくは1乃至20重量%の範囲の含量で存在しうる。
「揮発性オイル」なる語は、本発明の意味においては、常温及び常圧にて皮膚またはケラチン繊維と接触した際に1時間未満で蒸発しうるオイルを意味すると解される。本発明の揮発性有機溶媒及び揮発性オイルは、常温で液体であり、常温及び常圧における蒸気圧がゼロではなく、特に0.13Pa乃至40000Pa(10−3乃至300mmHg)の範囲、特に1.3Pa乃至13000Pa(0.01乃至100mmHg)の範囲、さらには1.3Pa乃至1300Pa(0.01乃至10mmHg)の範囲である、揮発性化粧品有機溶媒及びオイルである。
「不揮発性オイル」なる語は、常温及び常圧にて皮膚またはケラチン繊維表面に少なくとも数時間とどまり、特に10−3mmHg(0.13Pa)未満の蒸気圧を有するオイルを意味すると解される。これらのオイルは、炭化水素油、シリコーンオイル、フッ化油、またはこれらの混合物であってよい。「炭化水素油」なる語は、主として水素及び炭素、任意に酸素、窒素、硫黄、及び燐原子を含むオイルを意味すると解される。揮発性炭化水素油は、8乃至16の炭素原子を有する炭化水素油、特に分枝状のC8-C16アルカン、例えば石油由来のC8-C16イソアルカン(イソパラフィンとしても既知)、例えばイソドデカン(2,2,4,4,6-ペンタメチルヘプタンとしても既知)、イソデカンまたはイソヘキサデカン、例えば商品名IsoparまたはPermethyとして市販のオイル、分枝状C8-C16エステル、イソヘキシルネオペンタノエート、及びこれらの混合物から選択してよい。別の揮発性炭化水素油、例えば石油蒸留物、特にShell社によりShell Soltの名称で市販のものもまた使用可能である。好ましくは、揮発性溶媒は、8乃至16の炭素原子を有する揮発性炭化水素油及びこれらの混合物から選択される。揮発性オイルとしては、揮発性シリコーン、例えば揮発性の直鎖状または環状シリコーンオイル、特に8センチストークス(8×10−6m2/s)以下の粘度を有し、且つ特に2乃至7のケイ素原子を有するものを使用しても良く、これらのシリコーンは明らかに1乃至10の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基を含む。特に、本発明において使用可能な揮発性シリコーンオイルとしては、特にオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン、及びこれらの混合物を挙げてよい。
一般式(I):
Figure 2008001692
[式中、
Rは2乃至4の炭素原子を含むアルキル基を表し、その1つ以上の水素原子がフッ素または塩素原子で置換可能である]
の揮発性直鎖状アルキルシロキサンオイルもまた使用して良い。
一般式(I)のオイルの中では、
3-ブチル-1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン、
3-プロピル-1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン、
3-エチル-1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン、
(式(I)において、それぞれRがブチル基、プロピル基、またはエチル基であるオイルに相当する)
を挙げてよい。
揮発性フッ化溶媒、例えばノナフルオロメトキシブタンまたはペルフルオロメチルシクロペンタンもまた挙げてよい。
前記組成物は、特に不揮発性炭化水素油及び/またはシリコーンオイル及び/またはフッ化油から選択される、少なくとも1つの不揮発性オイルを更に含有可能である。
不揮発性炭化水素油としては、特に、
・植物由来の炭化水素油、例えば脂肪酸とグリセロールとのトリエステルであって、その脂肪酸はC4-C24の様々な鎖長を有することができ、これらの鎖は直鎖状または分枝状であり且つ飽和または不飽和である;これらのオイルは特に小麦胚芽、サンフラワー、グレープシード、ゴマ、トウモロコシ、アプリコットカーネル、ひまし、シェア、アボカド、オリーブ、大豆、スウィートアーモンド、ヤシ、菜種、綿実、ヘーゼルナッツ、マカダミア、ホホバ、アルファルファ、ポピー、パンプキンシード、キュウリ、ブランクカラントシード、オオマツヨイグサ、粟、大麦、キヌア、ライ麦、サフラワー、キャンドルナッツ、パッションフラワー、またはムスクローズの油;あるいはカプリル/カプリン酸のトリグリセリド、例えばStearineries Duboisにより市販のものまたはDynamit Nobel社によりMiglyol 810、812および818の名称で市販のもの、
・10乃至40の炭素原子を有する合成エーテル;
・鉱物または合成由来の長鎖状または分枝状炭化水素、例えば流動ワセリン、ポリデセン、水素化ポリイソブテン、例えばパーリームオイル、スクアラン、及びこれらの混合物;
・合成エステル、例えば式R1COOR2(式中、R1は1乃至40の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の残基を表し、R2は炭化水素鎖、特に1乃至40の炭素原子を含む分枝状炭化水素鎖(但しR1+R2が10以上となることを条件とする))、例えばパーセリンオイル(ケトステアリルオクタノエート)、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、C12乃至C15アルキルベンゾエート、ヘキシルラウレート、ジイソプロピルアジペート、イソノニルイソノナノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、イソステアリルイソステアレート、アルコールもしくはポリアルコールのオクタノエート、デカノエート、もしくはリシノレエート、例えばプロピレングリコールジオクタノエート;水素化エステル、例えばイソステアリルラクテートまたはジイソステアリルマレエート;及びペンタエリスリトールエステル;
・12乃至26の炭素原子を有する分枝状及び/または不飽和炭素鎖を含む脂肪アルコールであって、常温で液体であるもの、例えばオクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2-ヘキシルデカノール、2-ブチルオクタノール、または2-ウンデシルペンタデカノール;
・高級脂肪酸、例えばオレイン酸、リノール酸、またはリノレン酸;
・カーボネート;
・アセタール;
・シトレート;並びに
・これらの混合物
を挙げてよい。
本発明による組成物中に使用可能な不揮発性シリコーンオイルは、不揮発性のポリジメチルシロキサン(PDMS)、ペンダントアルキルもしくはアルコキシ基及び/またはシリコーン鎖の末端にアルキルもしくはアルキル基を含むポリジメチルシロキサン(前記各基は2乃至24の炭素原子を有する)、フェニルシリコーン、例えばフェニルトリメチコーン、フェニルジメチコーン、フェニル(トリメチルシロキシ)ジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコーン、ジフェニル(メチルジフェニル)トリシロキサン、または(2-フェニルエチル)トリメチルシロキシシリケートであってよい。
本発明において使用可能なフッ化油は、特にフルオロシリコーンオイル、フッ化ポリエーテル、またフッ化シリコーン、例えば文献EP-A-847752に開示のものである。
(シリコーン剤)
本発明による組成物は、有利にはオキシアルキレン化シリコーンであってよいシリコーン剤を含む。オキシアルキレン化シリコーンは、ジメチコーンコポリオールとしても既知の一般式(I):
Figure 2008001692
[式中、
・R1は同一または相違し、水素原子、直鎖状または分枝状のC1-C30のアルキル基またはフェニル基を表し、
・R2は同一または相違し、-(CxH2x)-(OC2H4)a-(OC3H6)b-OR3を表し、
・R3は同一または相違し、水素原子、1乃至12の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキル基、2乃至12の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアシル基から選択されまたはフェニル基を表し、
・nは0乃至1000の範囲であり、
・pは1乃至30の範囲であり、
・aは0乃至50の範囲であり、
・bは0乃至50の範囲であり、
・a+bは1以上であり、
・xは1乃至5の範囲であり、
・数平均分子量は15000以上、好ましくは25000乃至75000である]
の化合物から選択される。
一般式(I)のオキシアルキレン化シリコーンであって、以下の条件:
・R1はメチル基を示す、
・R3は水素原子、メチル基、またはアセチル基、好ましくは水素を表す、
・pは8乃至20の範囲である、
・aは5乃至40、好ましくは15乃至30である、
・bは5乃至40、好ましくは15乃至30である、
・xは2または3である、
・nは20乃至600、好ましくは50乃至500、特に100乃至300の範囲である、
の少なくとも1つ、好ましくは全てに該当するものが使用される。
こうしたシリコーンは、例えば参照のためにここに含めることとする米国特許第4311695号に開示されている。
ジメチコーンコポリオールは、特にDow Corning社よって1992年10月の第17回IFSCC国際会議において提示され、Linda Madoreらによる論文"Water soluble dimethicone copolyol waxes for personal care industry"第1乃至3頁に報告されている。
これらのジメチコーンコポリオールは、水中に可溶性である1つ以上のエーテル官能基(オキシアルキレン、特にオキシエチレン及び/またはオキシプロピレン)を含むポリジメチルシロキサン(PDMSs)である。
こうしたジメチコーンコポリオールは、特にGoldschmidt社によりAbil B8851またはAbil B88183の名称で市販されている。また、Shin-Etsu社製のKF351乃至354及びKF615AまたはWacker社製のDMC6038も挙げてよい。
本発明により使用可能なジメチコーンコポリオールの誘導体は、特にホスフェート、サルフェート、ミリスタミドプロピルジメチルアンモニウムクロライド、ステアレート、アミン、または糖変性基等を有するジメチコーンコポリオールである。ジメチコーンコポリオールの誘導体としては、特にSiltech社製のSilphos A100、Siltech Amine 65、Silwax WDIS、またはMyristamido Silicone QuatまたはPhoenix社製のPecosil PS 100を使用して良い。
Wacker社よりVP1661の名で市販の誘導体またはDow Corning社より2501 Cosmetic Waxの名で市販の誘導体を使用しても良い。
とりわけ好ましいシリコーンは、例えばDow Corning社によりQ2-5220、Rhone Poulenc社によりMirasil DMCOの名称で市販のものである。
シリコーン剤は、該組成物全重量に対して0.01乃至5重量%、好ましくは0.1乃至2重量%を占めて良い。
(着色物質)
本発明による組成物は、少なくとも1つの着色物質、例えば粉末物質、脂溶性染料、または水溶性染料を含んで良い。粉末着色物質は、顔料及びパール剤から選択することができる。顔料は、白色または有色であり、無機及び/または有機の、被覆または未被覆のものであってよい。
無機顔料の中では、二酸化チタンの任意に表面処理をしたもの、酸化ジルコニウム、亜鉛、もしくはセリウム、並びに酸化鉄もしくはクロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、水和クロム、及びフェリックブルーを挙げてよい。有機顔料の中では、カーボンブラック、D&Cタイプの顔料及びレーキであってコチニールカルミン、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、またはアルミニウムをベースとするものを挙げてよい。
パール剤は、白色パール剤、例えば酸化チタンまたはオキシ塩化ビスマスで被覆したマイカ、有色パール剤、例えば酸化鉄で被覆した酸化チタン被覆マイカ、特にフェリックブルーまたは酸化クロムで被覆した酸化チタン被覆マイカ、あるいは上述のタイプの有機顔料で被覆した酸化チタン被覆マイカ、並びにオキシ塩化ビスマスに基づくパール剤から選択可能である。
脂溶性染料は、例えばスダンレッド、D&C赤色17号、D&C緑色6号、β-カロテン、大豆油、スダンブラウン、D&C黄色11号、D&C紫色2号、D&C橙色5号、キノリンイエロー、またはアナトーである。
これらの着色物質は、該組成物全重量に対して0.01乃至30重量%の範囲の含量で存在しうる。
本発明の組成物は、化粧品中に従来使用されるあらゆる添加剤、例えば抗酸化剤、保存料、繊維、香料、中和剤、ゲル化剤、増粘剤、ビタミン、合着剤、可塑剤、並びにこれらの混合物をさらに含んで良い。
(繊維)
本発明による組成物は、延長効果における改善を可能にする繊維を更に含んで良い。
「繊維」なる語は、長さL及び直径Dを有する物体であって、LがDより格段に大きく、Dが該繊維の横断面をなす円の直径であるものを意味すると解される。特に、L/D比(アスペクト比として)は、3.5乃至2500、特に5乃至500、特に5乃至150の範囲で選択される。
本発明において使用可能な繊維は、合成または天然の、無機または有機由来の繊維であってよい。これらは短寸または長寸であり、別個または編成され、例えば編まれており、中空または固体であって良い。これらはいかなる形状も有して良く、企図する特定の応用によって特に横断面において円形または多角形(四角形、六角形、または八角形)であってよい。特に、これらの末端は、怪我を避けるために鈍化及び/または研磨されている。
特に、前記繊維は、1μm乃至10mm、特に0.1mm乃至5mm、特に0.3mm乃至3.5mmの範囲の長さを有する。これらの断面は、2nm乃至500μm、特に100nm乃至100μm、特に1μm乃至50μmの範囲の直径を有する円内に包含可能である。前記繊維の重量または番手は、デニールまたはデシテックスで与えられ、糸9km当たりの重量(グラム)を表す。本発明による繊維は、特に0.15乃至30デニール、特に0.18乃至18デニールの範囲から選択される番手を有して良い。
本発明の組成物中に使用可能な繊維は、剛性または非剛性の繊維から選択可能である。これらは、合成または天然の、無機または有機由来のものであってよい。さらにまた、前記繊維は表面処理の有無によらず、被覆の有無によらず、着色の有無によらない。
本発明による組成物中に使用可能な繊維としては、剛性ではない繊維、例えばポリアミド(Nylon(登録商標))繊維、あるいは剛性の繊維、例えばポリイミデアミド繊維、例えばRhodia社よりKermel(登録商標)またはKermel Tech(登録商標)の名称で市販のもの、またはポリ(p-フェニレンテレフタルアミド)(またはアラミド)繊維、特にDuPont de NemoursによりKevlar(登録商標)の名で市販のものを挙げてよい。
前記繊維は、組成物全重量に対して0.01乃至10重量%、特に0.1乃至5重量%、特に0.3乃至3重量%の含量で本発明による組成物中に存在して良い。
(化粧用有効成分)
本発明による組成物中に使用可能な化粧用有効成分としては、抗酸化剤、保存料、香料、中和剤、エモリエント、保湿剤、ビタミン、及びスクリーン剤、特にサンスクリーンを挙げてよい。
むろん、当業者であれば本発明による組成物の有利な特性が、予定する添加によって不利な影響を被らないように、または実質的に被らないように、任意の付加的添加剤及び/またはその量を選択するであろう。
本発明による組成物は、前記組成物を含む少なくとも1つの区画を区切る容器中に実装することができ、前記容器は、閉鎖部によって閉じられる。
該容器は、好ましくはアプリケーターと組み合わせて、特に撚線によって保持された毛の列を含むブラシの形態で使用される。こうしたねじれブラシ(twisted blush)は、特に米国特許第4887622号に開示されている。これはまた、特に成型から得られる適用部を複数含む櫛の形態であってもよい。こうした櫛は、例えば仏国特許2796529号に開示されている。前記アプリケーターは前記容器と一体化されていてよく、例えば仏国特許第2761959号に開示されている。有利には、前記アプリケーターは、それ自体が閉鎖部と一体であるロッドと一体である。
閉鎖部は、ねじ止めによって容器と結合させてよい。あるいは、閉鎖部は、ねじ止めによる以外にも、差し込み機構、ラッチング、またはクランピングによって結合させてよい。「ラッチング」なる語は特に、部分、特に閉鎖部の弾性変形によって物質のフランジまたは環を乗り越え、次いで前記フランジ又は環を乗り越えた後に前記部分の弾性的に無強勢の部分に戻ることを含むあらゆるシステムを意味する。
前記容器は、少なくとも部分的には熱可塑物質製であってよい。熱可塑物質の例としては、ポリプロピレンまたはポリエチレンを挙げてよい。あるいはまた、前記容器は非熱可塑物質、特にガラスまたは金属(もしくは合金)製である。
前記容器は、好ましくは容器の開口部近辺に絞り器を備える。こうした絞り器は、アプリケーター及び任意にこれと一体に取り付けられていて良いロッドを拭うことを可能にする。こうした絞り器は、例えばフランス特許第2792618号に開示されている。
上述の特許または特許出願の内容は、本願中に参照のために取り込むこととする。
以下の実施例は例示のために提示され、本発明の制限を企図するものではない。特記のない限り、記載の量はグラムである。
(実施例1)
以下の組成を有するマスカラを調製する。
Figure 2008001692
好ましくは、上述の方法で測定して10Pa.sの粘度を示す。これは睫毛への適用が容易であり、経時的に優れた保持を呈する滑らか且つ均一な嵩高な付着層を形成する。

Claims (12)

  1. ケラチン繊維のコーティングのための組成物であって、水性相、少なくとも一つの充填剤(前記充填剤は当該組成物の全重量に対して少なくとも0.1重量%を占める)、前記水性相中に分散した固体粒子の形態の少なくとも一つのフィルム形成性ポリマー、及び少なくとも一つのワックス(当該組成物の全重量に対して少なくとも21重量%を占めるようなワックス総含量である)を含み、25℃にて13.5Pa・s以下の粘度を示す組成物。
  2. 0.1N・s以上の粘着性及び3.5MPa以下の硬度を有する少なくともひとつの「粘着性」ワックスを含むことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記粘着性ワックスが、C20-C40アルキル(ヒドロキシステアリルオキシ)ステアレート(そのアルキル基は20乃至40の炭素原子を含む)であることを特徴とする、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記充填剤が、当該組成物の全重量に対して少なくとも0.5重量%を占めることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記充填剤が、当該組成物の全重量に対して0.1乃至25重量%を占めることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 少なくとも一つの無機充填剤及び少なくとも一つの有機充填剤を含むことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. シリカ類から選択される少なくとも一つの無機充填剤及びポリエチレンパウダー類から選択される少なくとも一つの有機充填剤を含むことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記無機充填剤が、当該組成物の全重量に対して0.1ないし10重量%、とりわけ0.5乃至5重量%の割合で存在し、前記有機充填剤が当該組成物の全重量に対して0.05乃至5重量%、とりわけ0.1乃至2重量%の割合で存在することを特徴とする、請求項6または7に記載の組成物。
  9. 前記水性相が、当該組成物の全重量に対して1ないし95重量%、好ましくは3乃至80重量%、好ましくは5乃至60重量%の範囲の含量で存在することを特徴とする、請求項1乃至8の何れか一項に記載の組成物。
  10. 水性相中に分散した固体粒子の形態の少なくとも一つのフィルム形成性アクリルポリマーを含み、前記ポリマーが好ましくはα,β-エチレン性カルボン酸、これらのエステル及びこれらのアミドから選択されるエチレン性不飽和を有する少なくとも1つのモノマーの重合化によって生じることを特徴とする、請求項1乃至9の何れか一項に記載の組成物。
  11. 前記フィルム形成性ポリマーを、乾燥物質として少なくとも2重量%含むことを特徴とする、請求項10に記載の組成物。
  12. 請求項1乃至11の何れか一項に定義される組成物を、ケラチン繊維に適用することを特徴とする、ケラチン繊維のメイクアップ方法。
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