JP2008001655A - 離水の少ないゲル - Google Patents
離水の少ないゲル Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008001655A JP2008001655A JP2006174022A JP2006174022A JP2008001655A JP 2008001655 A JP2008001655 A JP 2008001655A JP 2006174022 A JP2006174022 A JP 2006174022A JP 2006174022 A JP2006174022 A JP 2006174022A JP 2008001655 A JP2008001655 A JP 2008001655A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gel
- carrageenan
- syneresis
- ions
- water separation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【課題】 従来カラギーナン使用のゲルは離水が多く問題であった。この問題を解決するために、離水防止剤として、他の増粘多糖類が併用されてきた。他の増粘多糖類を併用すること無しに、離水の少ないカラギーナンゲルを作製する。
【解決手段】 カラギーナン含有ゲルにおいて3価以上の金属イオンまたはカルシウム以外2価金属イオンを含有させることで、従来使用されてきたカリウムイオンまたはナトリウムイオン等を含むゲルより、離水の少ないゲルを作製できる。
【選択図】なし
【解決手段】 カラギーナン含有ゲルにおいて3価以上の金属イオンまたはカルシウム以外2価金属イオンを含有させることで、従来使用されてきたカリウムイオンまたはナトリウムイオン等を含むゲルより、離水の少ないゲルを作製できる。
【選択図】なし
Description
本発明は、カラギーナンを含有する離水の少ないゲルに関するものである。
カラギーナン含有ゲルは工業用では芳香剤等、食品用途ではゼリー等に多用されている。架橋剤としてはカリウムイオン、ナトリウムイオンが使用されている。カラギーナン含有ゲルは一般的に離水が多く、離水防止にローカストビーンガム等の増粘多糖類が併用される場合が多い。
解決しようとする問題点は、カラギーナン使用のゲルは離水が多いという点である。カラギーナン含有ゲルは一般的に離水が多く、離水防止にローカストビーンガム等の増粘多糖類が併用される場合が多い。また、増粘多糖類を併用すれば離水は少なくなるが、充填時の粘度が上昇し製造しにくくなるとともに価格もあがり工業的利点が少ない。
本発明は特に架橋剤に着目し、上記の問題点を解決すべく鋭意検討を行った結果、架橋剤として2価以上の多価金属イオンを配合すること事を最も主要な特徴とする。
本発明は、架橋剤として2価以上の多価金属イオンを配合することにより、従来、離水防止剤として配合していた多糖類(例えばローカストビーンガム、グアーガム、デキストリン等)を併用すること無しに、カリウムイオンまたは、ナトリウムイオンを使用した場合よりも少ないカラギーナンの配合量によってゲル強度が強く、離水の少ないゲルが得られるという利点である。
カラギーナンを0.05〜5.0%含有し、かつカルシウム以外の2価以上の多価金属イオンを含有することを特徴とする。好ましくはカラギーナンの使用量は0.1%〜3.0%である。カラギーナンの使用量が0.05%以下では所定のゲル強度が得られない。また、カラギーナンを5.0%以上使用すると価格もあがり工業的利点が少ない。
架橋剤として使用するカルシウム以外の2価以上の多価金属イオンとしては、例えばマグネシウムイオン、銅イオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、鉄イオン等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
本発明ではゲル化剤としてカラギーナンを用いるが、他の水溶性高分子を併用することも出来る。水溶性高分子としては、ローカストビーンガム、グアーガム、グアーガム誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン、デキストリン等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
次に本発明のカラギーナンゲルについて実施例を挙げて説明するが、本発明の範囲はこれらによって、何ら限定されるものではない。
表1(本発明1〜7及び比較品1〜3)に示した配合処方によって水以外の成分をあらかじめ混合し、混合した粉体を水に加える。この溶液を90℃まで加熱し溶解させた後、水分補正し液体温度が55℃になったらゼリーカップに充填し、冷蔵庫で1日放置した。 放置した後、ゼリーカップからゲルを取り出し、離水率を測定した。
別のゲルを使用して、SMS社Texture Analyxer TA-XT2iを用いて、2ミリメートル圧縮時のゲル強度、及び破断強度を測定した。測定は室温で行い、プランジャーは円筒状で直径1/2インチを使用し、スピードは2.0ミリメートル/秒で測定した。
測定結果を表2(本発明品1〜7及び比較品1〜3)に示す。
測定結果を表2(本発明品1〜4及び比較品1)に示す。
架橋剤として3価以上の金属イオン(アルミニウムイオン)を含むゲルが、ゲル強度が強く、離水が少ないことは明らかである。これに対して、架橋剤としてカリウムイオンのみまたはナトリウムイオンのみを用いたゲルは離水が多い。
表3(本発明8、9及び比較品4)に示した配合処方によって水ゲルを調整し、各々のゲルの離水および破断強度を評価した。
測定結果を表4(本発明8、9及び比較品4)に示す。
表4に示したようにカリウムイオンを架橋剤として使用した場合、ローカストビーンガムと併用しても離水が見られるが、3価以上の金属イオン(アルミニウムイオン)を含むゲルは離水が見られなかった。
表5(本発明品10〜14)に示した配合処方によって水ゲルを調整し、各々のゲルの離水を評価した。
測定結果を表6(本発明品10〜14)に示す。
表6に示したように鉄イオン(3価)、銅イオン(2価)、錫イオン(4価)を含有するゲルは離水が見られないか少なかった。
表7(本発明品15、16比較品5)に示した配合処方によって芳香剤を調整し、各々のゲルの離水を評価した。
測定結果を表8(本発明15、16比較品5)に示す。
離水の少ないカラギーナンゲルは、芳香剤ゲルを作製した場合、離水防止剤を使用する必要がなく、価格的に有利である。また、同一のゲル強度にする場合、カリウムイオンを架橋剤に使用する場合より添加量が減らせる利点がある。
Claims (5)
- 架橋剤として3価以上の多価金属イオンを使用するカラギーナン含有のゲル。
- 架橋剤としてカリウムイオンおよび/またはナトリウムイオンと3価以上の多価金属イオンを併用するカラギーナン含有のゲル。
- 架橋剤としてカルシウム以外の2価金属イオンを使用するカラギー含有のゲル。
- カラギーナンを0.05〜5.0%含有する上記請求項1または2または3記載のゲル。
- カラギーナンを含有する芳香剤または消臭剤または芳香・消臭剤であることを特徴とする上記請求項1または2または3または4記載のゲル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006174022A JP2008001655A (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | 離水の少ないゲル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006174022A JP2008001655A (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | 離水の少ないゲル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008001655A true JP2008001655A (ja) | 2008-01-10 |
Family
ID=39006339
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006174022A Pending JP2008001655A (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | 離水の少ないゲル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008001655A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013203716A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Kose Corp | 紫外線防御化粧料 |
US10827766B2 (en) | 2014-08-08 | 2020-11-10 | Uha Mikakuto Co., Ltd. | High-moisture-content gummi candy |
-
2006
- 2006-06-23 JP JP2006174022A patent/JP2008001655A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013203716A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Kose Corp | 紫外線防御化粧料 |
US10827766B2 (en) | 2014-08-08 | 2020-11-10 | Uha Mikakuto Co., Ltd. | High-moisture-content gummi candy |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN102105064B (zh) | 有外壳的食品 | |
CN103896294B (zh) | 一种人工钠化膨润土 | |
WO2014152796A3 (en) | Biocompatible and bioabsorbable derivatized chitosan compositions | |
CN102307722A (zh) | 控制聚合物组合物解聚的方法 | |
JP2006271258A (ja) | トロミ剤組成物及びゲル状嚥下食 | |
MX2017015840A (es) | Composiciones estables modificadoras de reologia. | |
JP6713728B2 (ja) | 液状増粘剤 | |
Moreira et al. | Rheological behaviour of aqueous methylcellulose systems: Effect of concentration, temperature and presence of tragacanth | |
JP2008001655A (ja) | 離水の少ないゲル | |
CN1312296A (zh) | G-阻断多糖的用途 | |
WO2015108057A1 (ja) | コラーゲンペプチドを含むゼリー様食品 | |
JP2011103820A (ja) | ハイドロコロイド組成物及びそれを含む食品 | |
JP2009298955A (ja) | 保冷剤の製造方法 | |
GB2445818A (en) | Preparation of gels derived from carboxymethyl cellulose alkali metal salt | |
CN104387476B (zh) | 高纯度食品级较高粘度羧甲基纤维素钠的制备方法 | |
JP2008088111A (ja) | 皮膜用組成物 | |
JPWO2016152729A1 (ja) | ゲル化用組成物 | |
Kumar et al. | Development of cashew gum and its derivatives for sustained released drug delivery system: By response surface methodology | |
CN103314956A (zh) | 一种缓释性固体ClO2消毒剂及其制备方法和应用 | |
JP2003277637A (ja) | 水性ゲルおよびその製造方法 | |
JP2008000060A (ja) | ゲル化剤 | |
JP2014030384A (ja) | 粉末調味料及びその製造法 | |
JP6117931B2 (ja) | 高いキレート剤負荷を持った溶解可能な水性ゲル | |
JP2011120541A (ja) | 特殊形状を有する麺状食品 | |
JP2002179935A (ja) | 透明性水性ゲル及びその製造方法 |