JP2008001161A - 支持体、支持体付き空気入りタイヤ、及びランフラットタイヤ・リム組立体 - Google Patents

支持体、支持体付き空気入りタイヤ、及びランフラットタイヤ・リム組立体 Download PDF

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Abstract

【課題】ランフラット走行時にタイヤビード部をリム外れし難くする。
【解決手段】支持体12の脚部28の径方向内端側に、タイヤ軸方向外側へ突出する嵌合部28Bを一体的に設け、嵌合部28Bをタイヤビード部25とリム16のビードシート16Bとの間に挟持する。嵌合部28Dの形成されていない従来タイプの脚部に比較してビードシート16Bに対する接触面積が増え、また、嵌合部28Bに荷重が作用して嵌合部28Bがタイヤビード部25とリム16のビードシート16Bとの間で挟持されるので、ランフラット走行時にタイヤビード部25がドロップ部16Dへ落下し難くなる。
【選択図】図1

Description

本発明はタイヤがパンクした場合、その状態のまま相当の距離を走行し得るように、タイヤ内部に配置する支持体、この支持体を空気入りタイヤの内部に配置した支持体付き空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤと支持体をリムに装着したランフラットタイヤ・リム組立体に関する。
ランフラット走行が可能、即ち、パンク等してタイヤ内圧が0kPaになっても、ある程度の距離を安心して走行が可能なランフラットタイヤ・リム組立体(いわゆるランフラットタイヤ。)として、タイヤの空気室内におけるリムの部分に、金属や合成樹脂製の中子(支持体)を取り付けた中子タイプのものが知られている。この中子タイプでは、リムに組み込む回転中子タイプと、リムに取り付けられるタイヤ径方向断面においてランフラット走行時にタイヤのトレッド部を支持する金属板等で形成された1乃至2つの凸部を有する形状(2山形状)の中子タイプが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
しかしながら、回転中子タイプでは、回転中子を固定するための特殊ホイールが必要とされる点で汎用性に問題がある。
これに対し、後者の1乃至2つの凸部を有する中子タイプでは、支持体の両端部にゴムの脚部を備えており、この脚部をタイヤのタイヤビード部と共に従来のリムに取り付け可能であるため、汎用性が高い利点がある。なお、この中子タイプでは、脚部がタイヤのタイヤビード部の内側に接し、かつリムのハンプ部に乗るように配置される。
特開平10−297226号公報。 特開2004−51003号公報。
ところで、タイヤ内圧が0kPaでのランフラット走行では、タイヤの撓みにより、タイヤビード部がリムのドロップに落ち込む方向の力(タイヤ軸方向内方への力)を受ける。そのため、タイヤビード部のリム外れを防ぎ、ランフラット走行時のタイヤビード部を支えるためには、支持体はタイヤ軸方向の剛性を十分に確保する必要があった。
従来では、単純に脚部の幅(タイヤ軸方向の寸法)を広くして脚部の剛性を高めていたため、リム組み性が低下する問題(リム組み時に大きな力を必要とする。)、支持体が塑性変形する等の問題があった。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、ランフラット走行時にタイヤビード部をリム外れし難くすることを目的としている。
請求項1に記載の発明は、タイヤ内部に配置されランフラット走行時に荷重を受ける環状の支持部、及び前記支持部の軸方向両側に設けられタイヤビード部のタイヤ軸方向内側に配置されて前記タイヤビード部と共にリムへ組み付けられる環状の脚部を備えた支持体であって、前記脚部は、弾性体のみで形成され、かつ、前記タイヤと共に前記リムに組み付けられた際に前記タイヤビード部のタイヤ軸方向内側に隣接して配置される脚本体と、前記脚本体の径方向内端からタイヤ軸方向外側へ突出して前記タイヤビード部と前記リムのビードシートとの間に挟持される嵌合部とを備え、前記支持部は、端部分が前記脚本体の内部に埋設されて径方向外側面、及び径方向内側面が前記弾性体に接着されている、ことを特徴としている。
次に、請求項1に記載の支持体の作用を説明する。
請求項1に記載の支持体を空気入りタイヤの内部に挿入してリムに装着すると、嵌合部の形成されていない従来タイプの脚部に比較してビードシートに対する接触面積が増え(少なくとも嵌合部の分)、また、嵌合部がタイヤビード部とリムのビードシートとの間で挟持されるので、ランフラット走行時にタイヤビード部がリム外れし難くなる。
また、タイヤビード部がリム外れし難くなるため、タイヤビード部のリム外れ防止のために支持体の剛性を高める必要が無くなり、リム組み時に支持体を変形させ易くなるのでリム組みが容易になる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の支持体において、前記嵌合部の厚さは、1〜10mmの範囲内に設定されている、ことを特徴としている。
次に、請求項2に記載の支持体の作用を説明する。
嵌合部の厚さが上記範囲よりも薄くなると、嵌合部が薄すぎて、外力により嵌合部が破損する虞がある。
一方、嵌合部の厚さが上記範囲よりも厚くなると、タイヤビード部の内径が大きくなり過ぎ、タイヤビード部外側面とリムフランジ内側面との接触面積が小さくなる。このため、内圧の保持性が低下したり、空気入りタイヤの保持性が低下する虞がある。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の支持体において、前記リムのドロップ部に近い側に配置される一方の脚部は、前記ドロップ部から遠い側に配置される他方の脚部よりも軸方向の曲げ剛性が低く設定されている、ことを特徴としている。
次に、請求項3に記載の支持体の作用を説明する。
リムのドロップ部は、リムの幅方向中央に対して片側(車両装着時の車両幅方向外側寄り)に形成されている。
リムに支持体及び空気入りタイヤを装着する際には、先ず、支持体を空気入りタイヤの内部に挿入し、次に、通常のリム組みと同様の工程で支持体の脚部、及び空気入りタイヤのタイヤビード部をリムのビードシート部に装着する。
一般的なリム組みでは、先ず、ドロップ部を上側にしてリムを水平に配置し、次に、空気入りタイヤ、及び支持体を斜めにし、下側のタイヤビード部及び脚部が上側のリムフランジを乗り越えるように下側のタイヤビード部及び脚部を周方向に順次下方に押し込む。
次に、上側のタイヤビード部及び脚部が上側のリムフランジを乗り越えるように上側のタイヤビード部及び脚部を周方向に順次下方に押し込むが、その際、上側、即ちドロップ部に近い側の脚部は、軸方向の曲げ剛性が他方の脚部よりも低く設定されているので軸方向に変形し易く、ドロップ部に近い側のタイヤビード部及び脚部を押し込む際の力が少なくて済み、リム組み性が向上する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の支持体において、前記一方の脚部と前記他方の脚部とは、径方向の剛性が同一に設定されている、ことを特徴としている。
次に、請求項4に記載の支持体の作用を説明する。
一方の脚部の剛性と他方の脚部の剛性とを同一に設定することで、ランフラット走行時にトレッドの左右をバランス良く支持することができる。
請求項5に記載の支持体付き空気入りタイヤは、空気入りタイヤの内部に請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の支持体を配置した、ことを特徴としている。
次に、請求項5に記載の支持体の作用を説明する。
空気入りタイヤの内部に請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の支持体を配置すると、脚部に形成された嵌合部が、タイヤビード部の径方向内側に突出するように配置される。このため、輸送等で揺すられても支持体の嵌合部がタイヤビード部の内周部分に当たるので径方向の移動を阻止できる。
請求項6に記載のランフラットタイヤ・リム組立体は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の支持体と、空気入りランフラットタイヤとをリムに装着した、ことを特徴としている。
次に、請求項6に記載のランフラットタイヤ・リム組立体の作用を説明する。
請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の支持体と、空気入りタイヤとをリムに装着することで、嵌合部の形成されていない従来タイプの脚部に比較してビードシートに対する接触面積が増え(少なくとも嵌合部の分)、また、嵌合部がタイヤビード部とリムのビードシートとの間で挟持されるので、ランフラット走行時にタイヤビード部がリム外れし難くなる。
また、タイヤビード部がリム外れし難くなるため、タイヤビード部のリム外れ防止のために支持体の剛性を高める必要が無くなり、リム組み時に支持体を変形させ易くなるのでリム組みが容易になる。
以上説明したように本発明の支持体によれば、ランフラット走行時にタイヤビード部をリム外れし難くすることができる、という優れた効果を有する。
本発明の支持体付き空気入りタイヤによれば、輸送時に支持体の移動を阻止できる、という優れた効果を有する。
また、本発明のランフラットタイヤ・リム組立体によれば、ランフラット走行時にタイヤビード部がリム外れし難い、という優れた効果を有する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係るランフラットタイヤ・リム組立体10を図面に基づき説明する。ここで、図1に示すランフラットタイヤ・リム組立体10は乗用車用であり、支持体12と空気入りタイヤ14を、この空気入りタイヤ14に対応したJATMA規格等のリム16に組み付けたものである。
なお、図1において、符号16Aはフランジ、符号16Bはビードシート、符号16Cはハンプ部、符号16Dはドロップ部である。
実施形態における空気入りタイヤ14は、一対のビードコア18と、両ビードコア18に跨がって延びるトロイド状のカーカス20と、カーカス20のクラウン部に位置する複数(本実施形態では2枚)のベルト層22を備え、カーカス20の外側にはゴム層が配置されている。カーカス20の外側に配置されるゴム層は、周知のように、トレッド部23、サイド部24、タイヤビード部25等、各々の部位に最適なゴムが選択され使用されている。
(支持体)
図1に示すように、環状とされている支持体12には、環状の支持部26が備えられている。本実施形態の支持部26は、円筒状の金属プレートから形成されている。この支持部26には、軸方向中央部に互いに離れた複数個(本実施の形態では2個)の拡径部26A、26Bが形成され、その間に径方向内側に凸となる凹部26Cが形成されている。この拡径部26Aから見て拡径部26Bと反対側の側面及び、拡径部26Bから見て拡径部26Aと反対側の側面は、半径方向内側へ延長されたサイド部26D及び26Eとなっている。さらに、このサイド部26D、26Eの径方向内側の部分には、軸方向に延在するフランジ部26F、26Gがそれぞれ形成されている。
支持部26の軸方向両側には、弾性体としてのエラストマーで形成された脚部28が備えられている。脚部28は、タイヤビード部25の内側に配置されて径方向に伸びる本体部分28Aを備え、本体部分28Aのタイヤ径方向内端側には、タイヤ軸方向外側へ突出する嵌合部28Bが本体部分28Aと一体的に設けられている。
一方の本体部分28Aの内部にはフランジ部26Fが、他方の本体部分28Aの内部にはフランジ部26Gが埋設されており、フランジ部26F及びフランジ部26Gは、それぞれの内周面、及び外周面がエラストマー部分に接着されている。なお、本実施形態の脚部28はゴム製であり、フランジ部F及びフランジ部26Gは各々ゴムに加硫接着されている。なお、本実施形態において、脚部28の内部には、支持部26以外の部材は埋設されていない。
嵌合部28Bは、リム16のフランジ16Aに到達するように形成されている(タイヤビード部25のビードヒールに至るまで。)。嵌合部28Bの厚さは、乗用車用の場合、1〜10mmの範囲内が好ましい。
なお、本実施形態の空気入りタイヤ14は、例えば、JATMAの規格に従って形成されているが、タイヤビード部25は、嵌合部28Bをビード直下に配置する関係で、通常品よりも嵌合部28Bを配置する分、内径を大きくしている。
(作用)
先ず、ランフラットタイヤ・リム組立体10の組み立て手順を簡単に説明する。
最初に、空気入りタイヤ14の内周面(トレッド部の裏側)に、支持体12と接触した際の摩耗を抑えるための潤滑剤を塗布する。
次に、支持体12を空気入りタイヤ14の内部に配置し、セミアッシー状態とする。
セミアッシー状態では、タイヤビード部25の内面側(段部30から径方向内側の部分)が、支持体12の脚部28の嵌合部28Bに当接し、いわば支持体12が空気入りタイヤ14に固定された状態となり、輸送等で揺すられた場合であっても支持体12がタイヤ内で動くことが無い。
また、輸送時等で、支持体12の外周面が空気入りタイヤ14の内面に塗布した潤滑剤に接触することが無く、潤滑剤が偏って付着することが原因となる回転のアンバランスを生じない。したがって、輸送時に、支持体12を空気入りタイヤ14に固定する部材を取り付けたりする作業が不要となり、作業性が良い。
なお、このセミアッシー状態とされた空気入りタイヤ14、及び支持体12は、リム組み機等を用いて以下の様にしてリム16に組み付けられ、図1に示すようなランフラットタイヤ・リム組立体10が得られる。
リム組みでは、先ず、ドロップ部16Dを上側にしてリム16を水平に配置し、次に、セミアッシー状態の空気入りタイヤ14及び支持体12を斜めにし、下側のタイヤビード部25及び脚部28が上側のリムフランジを乗り越えるように下側のタイヤビード部及び脚部を周方向に順次下方に押し込む。
次に、上側のタイヤビード部及び脚部が上側のフランジ16Aを乗り越えるように上側のタイヤビード部25及び脚部28を周方向に順次下方に押し込む。
また、セミアッシー状態の空気入りタイヤ14及び支持体12は、嵌合部28Bがタイヤビード部25の内周面に密着してタイヤビード部25に固定された状態となっているので、リム16に押し込む際に脚部28とタイヤビード部25とがずれることが無く、リム組み性が良好となる。
このようにして得られたランフラットタイヤ・リム組立体10においては、タイヤビード部25の一部、即ち、嵌合部28Bがタイヤビード部25のビードベースとビードシート16Bとの間で挟持された状態となる。
このランフラットタイヤ・リム組立体10は、その後、空気を充填して自動車に装着される。
ランフラットタイヤ・リム組立体10がパンク等して内圧が低下した時には、支持体12の支持部26にトレッド部23の裏側が接触して荷重を支持し、ランフラット走行を可能とする。
本実施形態の支持体12を空気入りタイヤ14の内部に挿入してリム16に装着すると、嵌合部28Dの形成されていない従来タイプの脚部に比較してビードシート16Bに対する接触面積が増え(少なくとも嵌合部28Bの分)、また、嵌合部28Bに荷重が作用して嵌合部28Bがタイヤビード部25とリム16のビードシート16Bとの間で挟持されるので、ランフラット走行時にタイヤビード部25がドロップ部16Dへ落下し難くなる。
このように、タイヤビード部25がリム外れし難くなるため、タイヤビード部25のリム外れ防止のために支持体12の剛性を高める必要が無くなり、リム組み時に支持体12を変形させ易くなり、リム組みが容易になる。
また、本実施形態の支持体12では、フランジ部26F、及びフランジ部26Gがゴムの本体部分28Aに埋設され、それぞれの内周面、及び外周面がゴムに加硫接着されているので、ランフラット走行時に荷重が作用しても、接着部分の耐久性に優れており、接着部分で剥がれを生じるような不具合は無い。
なお、嵌合部28Bの厚さが1mmよりも薄くなると、嵌合部28Bが薄すぎて、外力により嵌合部28Bが破損する虞がある。
一方、嵌合部28Bの厚さが10mmよりも厚くなると、タイヤビード部25の内径が大きくなり過ぎ、タイヤビード部外側面とリムフランジ内側面との接触面積が小さくなる。このため、内圧の保持性が低下したり、空気入りタイヤ14の保持性が低下する虞がある。同様の理由により、嵌合部28Bの厚さは、フランジ高さの70%以下に抑えることが好ましい。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係るランフラットタイヤ・リム組立体10を図面に基づき説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図2に示すように、本実施形態の支持体12では、ドロップ部16Dに近い側のフランジ部26Fの径が、反対側のフランジ部26Gの径よりも大きく設定されている。
脚部28の内径は左右同一に設定されており、ドロップ部16Dに近いフランジ部26Fに固着されている脚部28の径方向の寸法は、反対側のフランジ部26Gに固着されている脚部28の径方向の寸法よりも長く設定されており、ドロップ部16Dに近いフランジ部26Fに固着されている径方向寸法の長い脚部28の軸方向の曲げ剛性は、反対側に配置された径方向寸法の短い脚部28の軸方向の曲げ剛性よりも低く設定されている
なお、ランフラット走行時に、トレッド部23の左右をバランス良く支持するため、ドロップ部16Dに近い側の脚部28の径方向の剛性と、反対側の脚部28の径方向の剛性とは同一に設定されている。
(作用)
本実施形態の支持体12を用いてランフラットタイヤ・リム組立体10を得るには、径方向の寸法の長い脚部28を上側にして第1の実施形態で説明した様にリム組みを行う。
ここで、上側のタイヤビード部25及び脚部28が上側のフランジ16Aを乗り越えるように上側のタイヤビード部25及び脚部28を周方向に順次下方に押し込むが、その際、上側の脚部28は、軸方向の曲げ剛性が下側の脚部28よりも低く設定されているので軸方向に変形し易く、最後に装着されるタイヤビード部25及び脚部28を押し込む際の力が少なくて済み、リム組み性が向上する。
本実施形態では、左右の脚部28の軸方向の剛性を異ならせるために、左右で脚部28の径方向寸法を変えたが、エラストマーの硬度を変えることで軸方向の剛性を異ならせても良い。この際、左右の脚部28において径方向の剛性が同一となるように、各々の脚部28の形状を設定することが好ましい。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係るランフラットタイヤ・リム組立体10を図面に基づき説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図3に示すように、本実施形態の支持体12では、脚部28の軸方向外側面が第1の実施形態の脚部28よりも突出している。より詳しくは、タイヤビード部25のビードトゥを通るタイヤ径方向に沿った仮想線(2点鎖線)FLよりも軸方向外側へ突出している。この仮想線FLよりも軸方向外側へ突出した部分を突起部28Cとしたときに、突起部28Cは、タイヤビード部25を嵌合部28Bとで挟持するように配置されることになる。このため、ランフラット走行時において、支持体12の受けた荷重の一部がタイヤビード部25を径方向内側へ押し付けるように作用し、脚部28は更に強固に保持されるようになる。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係るランフラットタイヤ・リム組立体10を図面に基づき説明する。なお、前述した第3の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図4に示すように、本実施形態の支持体12では、脚部28の嵌合部28Bの先端部分がタイヤ径方向外側へ屈曲しており、脚部28がタイヤビード部25に対して軸方向内側へ移動しようとした際に屈曲部分が引っ掛かり、脚部28は第3の実施形態よりも一層強固に保持されるようになる。
[その他の実施形態]
なお、嵌合部28Bの耐久性を高めるために、嵌合部28Bから本体部分28Aにかけて、有機繊維コード層等の補強層を埋設しても良い。これにより、嵌合部28Bを薄くすることが可能となる。
(試験例)
本発明の効果を確かめるために、従来の空気入りタイヤ、及び本発明の適用された実施例の空気入りタイヤ、及び脚部の寸法の異なる2種類の支持体を用いて組み合わせの異なる4種類のランフラットタイヤ・リム組立体を用意し、リム組み時の支持体の変形の有無、実車によるランフラット耐久走行、及びJターンについて調査を行った。
以下に空気入りタイヤを説明する。
従来例:一般的な量産品の空気入りタイヤ。タイヤサイズは235/55R18である。
実施例:嵌合部(厚さ5mm)を配置するため、従来例よりもビード部内径を大きくした空気入りタイヤ。従来例対比で、ビード部半径+5mm。
以下に支持体を説明する。
支持体その1:脚部の形状は矩形(図5(C)参照)。脚部の幅を広く設計(幅12mm)。脚部に嵌合部なし。
支持体その2:脚部の形状は矩形(図5(B)参照)。軽量化のため、脚部の幅を狭く設計(幅8mm)。脚部に嵌合部なし。
支持体その3:脚部の形状は矩形(図5(A)参照)。軽量化のため、脚部の幅を狭く設計(幅8mm)。脚部に嵌合部あり。
ホイール:一般的な量産品を使用。ビードシート幅(一例として、JATMA R03−2のEに相当する寸法。)21mm。
なお、リムサイズは18インチ×7.5Jである。
次に、セミアッシー状態の空気入りタイヤと支持体を説明する。
セミアッシーその1:従来例の空気入りタイヤと支持体その1との組み合わせ。
セミアッシーその2:従来例の空気入りタイヤと支持体その2との組み合わせ。
セミアッシーその3:実施例の空気入りタイヤと支持体その3との組み合わせ。
なお、何れの空気入りタイヤにおいても、トレッドの内面側に潤滑剤を塗布している。
次に、ランフラットタイヤ・リム組立体を説明する。
ランフラットタイヤ・リム組立体その1:従来例の空気入りタイヤと支持体その1とを組み合わせてリムに装着。
ランフラットタイヤ・リム組立体その2:従来例の空気入りタイヤと支持体その2とを組み合わせてリムに装着。
ランフラットタイヤ・リム組立体その3:実施例の空気入りタイヤと支持体その3とを組み合わせてリムに装着。
次に、試験方法を説明する。
・セミアッシー輸送作業性:空気入りタイヤ内に支持体を配置したセミアッシー状態のものを輸送した時の作業者のコメント、及び輸送後の支持体への潤滑剤付着有無を確認。
・ランフラット走行時のドロップ部への落ち込み:内圧を零としたランフラットタイヤ・リム組立体を実車の右前輪に装着し、半径25mの円を左旋回しながら徐々に速度を上げて行き、脚部がドロップ部へ落ち込んだときの横加速度Gを測定。
以下の表1にセミアッシー輸送の試験結果を示す。
Figure 2008001161
次に、ランフラットタイヤ・リム組立体の試験結果を示す。
Figure 2008001161
試験結果が示す様に、本発明を適用した支持体を用いたランフラットタイヤ・リム組立体では、脚部の幅を狭くして軽量化を図ったにもかかわらず、ドロップ落ちを確実に防止できていることが分かる。
第1の実施形態に係るランフラットタイヤ・リム組立体の断面図である。 第2の実施形態に係るランフラットタイヤ・リム組立体の断面図である。 第3の実施形態に係るランフラットタイヤ・リム組立体の断面図である。 第4の実施形態に係るランフラットタイヤ・リム組立体の断面図である。 (A)〜(C)は、各々試験を行ったランフラットタイヤ・リム組立体の断面図である。
符号の説明
10 ランフラットタイヤ・リム組立体
12 支持体
14 空気入りタイヤ
16 リム
16B ビードシート
16D ドロップ部
18 ビードコア
25 タイヤビード部
28 脚部
28B 嵌合部

Claims (6)

  1. タイヤ内部に配置されランフラット走行時に荷重を受ける環状の支持部、及び前記支持部の軸方向両側に設けられタイヤビード部のタイヤ軸方向内側に配置されて前記タイヤビード部と共にリムへ組み付けられる環状の脚部を備えた支持体であって、
    前記脚部は、弾性体のみで形成され、かつ、前記タイヤと共に前記リムに組み付けられた際に前記タイヤビード部のタイヤ軸方向内側に隣接して配置される脚本体と、前記脚本体の径方向内端からタイヤ軸方向外側へ突出して前記タイヤビード部と前記リムのビードシートとの間に挟持される嵌合部とを備え、
    前記支持部は、端部分が前記脚本体の内部に埋設されて径方向外側面、及び径方向内側面が前記弾性体に接着されている、ことを特徴とする支持体。
  2. 前記嵌合部の厚さは、1〜10mmの範囲内に設定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の支持体。
  3. 前記リムのドロップ部に近い側に配置される一方の脚部は、前記ドロップ部から遠い側に配置される他方の脚部よりも軸方向の曲げ剛性が低く設定されている、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の支持体。
  4. 前記一方の脚部と前記他方の脚部とは、径方向の剛性が同一に設定されている、ことを特徴とする請求項3に記載の支持体。
  5. 空気入りタイヤの内部に請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の支持体を配置した、ことを特徴とする支持体付き空気入りタイヤ。
  6. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の支持体と、空気入りランフラットタイヤとをリムに装着した、ことを特徴とするランフラットタイヤ・リム組立体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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