JP2007535961A - バイオリアクター - Google Patents

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Abstract

本発明は、培養液を中空液流中にして液流の中空の中に酸素含有ガスを導入するのに役立つように適合した機構(4)、(5)を含んでなるプランジングジェットバイオリアクター(1)に関わる。いくつかの実施形態においては、上記機構は同心に配置された外管(4)および内管(5)を含んでなり、ここで内管は酸素含有ガスの供給元と連結されかつ外管は培養液コンテナと連結されていて、これにより培養液は内管を越えて流れて中空液流を形成し、該液流中に内管からの酸素が導入される。

Description

発明の分野
本発明は微生物および真核細胞などの細胞を培養する分野に関する。さらに特に本発明は微生物および/または真核細胞などの細胞を培養するためのバイオリアクター装置ならびに本明細書に記載のバイオリアクター装置を用いて微生物および/または真核細胞などの細胞を培養する方法に関する。
背景
微生物、酵母、哺乳動物または植物細胞培養からのバイオ医薬品に対する需要は増加している。これらの産物には遺伝子組換えおよび非遺伝子組換えペプチドおよびタンパク質、遺伝子ワクチン接種または遺伝子治療に応用する遺伝子組換えプラスミドDNAが含まれうる。
バイオ医薬品の生産は、一般的に生産細胞株の構築および所要産物を発現させるためのその後の該細胞株の培養を必要とする。ヒトまたは動物に使用するバイオ医薬品は規制当局の製造監督を受け、製造品質管理基準(GMP)条件に従って製造しなければならない。これらのGMP条件のもとでの製造を確立しかつ維持するために、バイオ医薬品製造組織は、バイオ医薬品の製造に使われる設備をGMP条件のもとで設計し、建設し、実証しそして維持する。商業化の最初の試験段階に使用する製品材料もGMP条件のもとで作るが、設備は引き続いて多種の製品を生産するために使用する。新しい製品の製造を進める前に、製造業者は規制当局に、その設備が正しく清掃されていて製品が接触するいずれの表面にも前の製品の存在が検出されないことを実証しなければならない。製品切替え時の装置実証および設備清掃のさらなる規制要件は、製造設備の効率的な操業に対して時間負荷と費用を課するものである。この設備清掃および関連する分析試験による清掃の確認は最終製品の生産に著しい時間を加える。実際、いくつかの事例では、そもそも清掃と実証分析が培養プロセスより長い時間をとることがある。従って、バイオ医薬品の効率的な生産を促進する技法および/または設備が必要とされている。
目的の医薬品のバイオ分子を産生するためにその細胞が遺伝子操作されている微生物または細胞を、バイオリアクターにおいて生産する必要性がある。遺伝子操作した細胞株の大規模生産は一般に、生理学的パラメーターを制御しかつ維持して最適な増殖を確実にするバイオリアクターシステムにおいて行われる。バイオリアクターの重要な設計上の特徴は容器中で必要な混合ガス移動を提供することにある。細胞が増殖すると、細胞は酸素を消費して二酸化炭素を生じる。バイオリアクターは、培養中への酸素の十分な移動を確実にするとともに二酸化炭素の十分な除去を行うように設計しなければならない。これは一般に、酸素を含有する圧縮ガスをスパージ(sparge)する攪拌槽バイオリアクターにおいて実施される。いくつかの代わりのバイオリアクター混合システムも可能である。これらの代わりシステムは、ある程度、十分なガス混合を達成することができて哺乳動物細胞などの低増殖性培養の増殖を可能にするが、さらに集中的な微生物増殖を支えるのには不十分である。表1は、哺乳動物および微生物細胞を培養するために利用される色々なシステムの通常の混合槽バイオリアクターへの酸素移動速度を比較する。
1つのかかるシステムは市販される単一用途バイオリアクターであって、その場合、ロッキング運動を用いて波型液を誘導することにより混合およびガス交換を起こさせる(Singh, 1999 Cytotechnology 30:pp 149-158)。この単一用途バイオリアクターは哺乳動物細胞培養に用いるガス混合範囲内で運転するが、さらに高い酸素を要求する微生物培養にとって必要な十分なガス混合を提供することはできないであろう。プランジングジェットも廃水処理において公知であって、「組織工学(tissue engineering)」の分野に関係してバイオリアクターが記載されている(例えば、米国特許第6,670,169 B1号、Schobら)。Novaisら(Novais, Tichener-Hooker and Hoare, 2001, Biotech. Bioeng 75:143-153)は単一プランジングジェットを使い捨てバッグフォーマットで用いることを示唆したがその他の詳細は明らかでない。Novaisらはこの装置が不十分な酸素移動によるバイオ産物の収率低下をもたらしうることを示唆した。
ジェット噴射を用いる代わりの混合方法がZaidiら(Zaidi, Ghosh, Schupme & Deckwer, 1991, Appl. Microbiol. Biotechnol., 35:330-333)により実証されている。ジェットのチップを内向きの孔(複数)を設けた環によって囲み、その孔から酸素含有ガスの気流をジェットで出てくる液流中に吹き込む。
Figure 2007535961
発明の概要
本発明は、真核細胞、植物および酵母または微生物などの細胞を培養するための安価かつ多用途のバイオリアクター装置を提供する。本発明のバイオリアクターは細胞および微生物を安全に増殖できるようにする。本発明の目的は、ガス交換を、ペプチド、タンパク質、プラスミドDNA、ウイルスおよびファージなどの生物学的に関連する治療薬の生産に用いる細胞株を一層効果的に培養できるレベルまで改良することである。本発明は、入口ガスをプランジング液ジェットのコア中に混合させるバイオリアクター装置を提供する。かかる改良されたバイオリアクターはジェット中でおよび液の表面でガス混合が起こり、微生物バイオリアクターまたは集中的な哺乳動物細胞培養の増殖を支えるのに必要なより効率的なガス移動をもたらす。
従って、本発明は、培養液中で微生物および/または細胞を培養するためのバイオリアクター装置であって、培養液用の培養コンテナならびに該培養液を培養コンテナから取出しかつ該培養コンテナ中へ戻して循環する循環システムを含むものであり、ここで該循環システムは培養液の中空液流を形成させかつ酸素含有ガス流を培養液の液流の中空部中に導入するのに役立つように適合(工夫、改良)された機構を有する上記バイオリアクター装置を提供する。
いくつかの実施形態においては、培養液中で微生物および/または細胞を培養するバイオリアクター装置であって、培養液および微生物および/または細胞を含む培養コンテナならびに該培養液を培養コンテナから取出しかつ該培養コンテナ中へ戻して循環する循環システムを含むものであり、ここで該循環システムは培養液の中空液流を形成させかつ酸素含有ガス流を培養液の液流の中空部中に導入するのに役立つように適合された機構を有する上記バイオリアクター装置を提供する。
中空液流が1以上の酸素含有ガス流を包含すること、すなわち、酸素含有ガス流を導入できる複数の中空部が存在することは理解しうる。
特に、該機構は培養液の中空コアを有する環状液流を形成させかつ酸素含有ガス流を培養液の環状液流の中空コア中に導入するのに役立つように適合されている。
一実施形態においては、循環システムの機構は少なくとも1対の内と外とに配置された管を含むものであり、少なくとも1対の内管は酸素含有ガスの供給部と連結されかつその外管は培養コンテナと連結されていて、ここで培養液は内管を覆って外管内を流れて中空液流を形成し、その中空部中へ内管を経由して酸素含有ガスを導入することができる。特に、内管と外管は同心に配置することができる。いくつかの実施形態においては、本発明の装置は0.2〜0.8、好ましくは0.5以上、例えばO.6、0.7、0.8のベンチュリ比を有する。ベンチュリ比は、ベンチュリノズル(すなわち、ガスノズル)の距離と液入口点と液ジェットの排出点の間の距離との比であり、数学的に次式で規定することができる:
JL-AD=液入口点と液ジェット排出点の間の距離
TTL=ガス入口点と液入口点の間の距離
ベンチュリ比=TTL/(JL-AD)。
従って、いくつかの実施形態においては、本発明の装置は少なくとも1対の、好ましくは、2〜4対の同心で配置された外管と内管を含むものであり、少なくとも1対の内管は酸素含有ガスの供給と連結されかつその外管は培養コンテナと連結されていて、ここで培養液は内管を覆って外管内を流れて中空液流を形成し、その中空部中へ内管を経由して酸素含有ガスを導入することができ、その場合、該装置は0.2〜0.8、好ましくは0.5以上、例えばO.6.、0.7、0.8のベンチュリ比を有することを特徴とする。その原理を図3に説明した。
いくつかの実施形態においては、液ジェット速度は、その規模に応じて1.5m/sec〜20m/secである。典型的な実施形態においては、ガス流量は一般的に容器作業体積(vessel working volume)に対して相対的に計算する(vvm=体積/体積/分)。従って、いくつかの実施形態においては、0.25〜2.25のvvmである。
さらなる実施形態においては、循環システムは、培養液を培養コンテナ中に送り戻すための、液培養表面の上に配置されかつ容器中に方向付けた出口を備えた少なくとも1つの流出ノズルを有する。いくつかの実施形態においては、流出ノズルは培養液をジェットの形態で容器中に送り戻す構造である。いくつかの実施形態においては、外管の出口が流出ノズルを形成する。
好ましい実施形態においては、該機構は酸素含有ガスが環状液流の中空部に混入されるように適合されている。あるいは、外管と内管は酸素含有ガス(例えば空気)がベンチュリ効果により外管内の液流の中空部中に引き込まれるように配置されている。
かかるバイオリアクター装置のさらなる改変、例えば、液ジェットの数、ジェット角度、ガスノズルの数、流出ノズルを形成する外管内の内管の数およびバイオリアクター・アスペクト比(液深、幅)も本発明の主題である。これらの特性の全てを最適化してガス/培養液混合を改良することができる。従って、いくつかの実施形態においては、バイオリアクターは複数の液ジェット、好ましくは2〜4個のジェットを含む。他の実施形態においては、ジェット角度(すなわち培養液の表面と接触するジェットの角度)を培養液表面の平面に対しておよそ70°〜75°の傾斜角で方向付ける
本発明のさらなる実施形態は、以上述べた特性を有する単一用途バイオリアクター装置を提供する。かからバイオリアクターの利点としては、限定されるものでないが、製品切替時間の短縮、最小限の設備の清掃停止時間ならびに所要のサイクルタイムおよび分析資源の低減が挙げられる。さらなる利点には装置実証時間の短縮が含まれる。
培養コンテナは耐水性セミフレキシブルまたはフレキシブル材料、特にポリ塩化ビニール、またはPVCもしくはPTFEシートの1以上の層で構成することができる。さらに循環システムは耐水セミフレキシブルまたはフレキシブル材料、例えばシリコーンエラストマーまたは白金処理したシリコーンエラストマーで構成することができる。
一実施形態においては、バイオリアクター装置は培養液をコンテナから送り出しかつコンテナ内へ送り戻すためのポンプを有する。好適なポンプとしては、ポンプヘッドが培養液と直接接触しないぜん動式ポンプまたは代わりに使い捨てポンプヘッドを備えたポンプが挙げられる。かかるポンプは当業者に周知であるか明らかであって、Watson Marlow BredelおよびLevitechなどの供給業者が市販している。細胞に対する剪断損傷が問題となる場合、低剪断ポンプを利用することができる。泡立ちによる有害な影響が問題である場合、プルロニックF-68などの界面活性剤を培地に加えることができる。
バイオリアクター装置はさらに、細胞を培養する増殖環境を特徴づけるパラメーターを感知する目的で、センサー、特に単一用途センサーを含むものである。これらには、限定されるものでないが、温度および/またはpHおよび/または溶存酸素分圧(dissolved oxygen tension)の最適化が含まれる。これらのセンサーをコンテナまたは循環システム内のいずれかに配置することができる。
本発明の特徴のさらなる態様を、添付図面を参照して以下に記載する本発明の例示の実施形態において説明する。
発明の詳細な説明
図1を参照すると、本発明のシステムが示されている。本システムはフレキシブルプラスチック円筒状または矩形状バッグ(1)(すなわち、「培養コンテナ」)を有し、該バッグは側面を全て剛性のコンテナ(描かれてない)により支えられている。培養液(2)をバッグ底部から1以上の再循環ループ(3)を用いて排出し、1以上のジェットノズル(4)を経由してバイオリアクター装置頂部に再投入する。ジェット(4)は図3に示した通りであって、培地中への効率的な酸素移動を行うように設計している。培養液流をバイオリアクター装置中に高速度にてジェットを通って注入し、酸素含有ガスを培養液流(5)の中心に導入し、液中への酸素ガス移動を行わせかつ液からの二酸化炭素ガス移動を誘導する。標準液流条件のもとで、ガスをベンチュリ効果によって液流中に引き込む。ガスをまた、液流中に流量を制御してスパージし、ジェット流中により激しい乱流を誘導することもできる。液ジェットはバイオリアクター頂部空間(6)を通って培養液表面に突っ込むので、液相中へのおよび液相からの酸素と二酸化炭素ガスの交換も起こる。ジェット中のガスオリフィスを2以上の孔を有するように改変して、液ジェットと接触するガス泡(界面の)面積を増加することができる。液ジェットはバイオリアクターバッグ内の循環を誘導するのに十分な速度でジェットノズルを出る。ジェットのチップは培養液中の横方向混合を増加する角度をつけてこれによってバイオリアクター内の混合を改良することができる。入口ガスは入口ガス滅菌フィルター(7)を経由してジェット中に導入され、そして出口ガス滅菌フィルター(7)を経由して排出される。
図1のジェットノズル(4)をさらに詳細に図3に示す。その例示の次元は次の通りである:
次元
Figure 2007535961
これらの次元は下記実施例1に記載のシステムで用いたジェットノズルに該当するが、他の次元も可能である。図3を参照すると、ジェットノズルは内側および外側に配置した管を含むものであり、ここで内管は酸素含有ガスの供給と連結しかつ外管は培養液と連結している(2)。図3に示した通り、培養液は液入口側を通ってジェットノズルに入り、ジェットチップを通って出る。液入口サイドアームの内径と外径は典型的にはジェット管と同じである。ガス入口管はジェット管に頂部から入り、液サイドアームとガス入口の間の交差箇所で液ジェット流と一緒になる。液はガス入口管に沿って流れ、液接触点で低圧の領域を形成する。この低圧の領域がベンチュリ効果によってガスを液ジェットの中心に引き込む。ジェット管内の酸素ガス交換が液とガスの間の界面で起こる。ガス/液界面の領域は、ベンチュリ内のガスジェットを2つのガス流が液と接触するようにクリンプすること(crimping)により、増加させることができる。
培養液とガス混合物がジェットチップを出ると、ガス交換がジェットのコア内およびジェットの外表面上の両方で起こる。この故に、ガス交換の量はジェットチップとコンテナ内液表面との間の距離に正比例しうる。ジェットが液表面に打ち当たると、さらなるガスを液表面のプランジ液塊に混入する。ジェットの液表面における入射角は、ジェットプランジ液塊に混入するガスを増加することによりおよびコンテナ内液の横方向混合を誘導することによりガス混合を促進する効果を有しうる。
ジェットへの液流はポンプ(8)を使用して駆動することができる。1以上のポンプを用いて1以上の再循環ループ中の培養液を駆動することができる。かかる一実施形態においては、ポンプヘッドが培養液と直接接触しないぜん動ポンプを用いて培養液流を駆動することができる。あるいは、使い捨てポンプヘッドを備えたポンプを用いて培養液流を駆動することができる。
これらの実施形態に加え、培養液中に存在する酸素または二酸化炭素などの溶存ガスはジェット流量をモジュレートすることにより制御することができる。この場合、ポンプは、溶存ガス濃度を検出しかつ制御信号をポンプに送ってループを通して流量をモジュレートすることができる電子制御器(9)に連結される。該制御器はまた、流出ノズル中へのガスの流量を制御しかつポンプ流量を調節して液流にパルスを起こさせ、こうしてさらに優れたガス交換を誘導することもできる。
バッグ(1)は耐水性セミフレキシブルまたはフレキシブル材料、好ましくは、限定されるものでないが、ポリ塩化ビニルで作ることができる。バッグ(1)はPVCまたはPTFEシートの1以上の層で作ってもよい。バイオリアクターコンテナへおよび該コンテナからガスおよび原料供給物を運ぶチューブは耐水性セミフレキシブルまたはフレキシブル材料、例えばシリコンエラストマー、白金処理シリコンエラストマーまたは培養液との接触に好適であるその他の材料から作る。原料および種菌添加ラインはまた、サーマルチューブウエルダーの使用を容易にしてバイオリアクターへの無菌接続をすることができるように熱可塑性弾性ポリマー(thermoelastic polymer)チューブで作ってもよい。
最適な培養増殖を達成するため、バイオリアクター温度は厳密な運転範囲内に制御しなければならない。上記温度は、バイオリアクター装置内の留置シースに入れた温度プローブまたは、図1に示した循環システム内もしくはバイオリアクターコンテナの一部分として組み込んだ温度プローブ(10)を用いて感知することができると考えている。温度プローブは電気コンポーネント(例えば、熱伝対またはサーミスター(thermosistor))または温度を推測するために分光計もしくは蛍光測定を用いる光学系センサーを考えている。温度プローブは、容器の加熱および冷却を行うことができる電子制御器(9)のインターフェースと連結していると考えている。温度制御はバイオリアクターを支える剛性のコンテナ容器を経由して行うことができる。このコンテナは水ジャケットまたは電気加熱および冷却システムを用いてバイオリアクターを加熱しかつ冷却しうる。また使い捨て熱交換器を該循環ループ内に設けてもよいが、これはリサイクルループ中の循環流量を低下しうる。
一実施形態においては、バイオリアクターバッグ(1)を支えるために用いる剛性体は中空ジャケットを形成するように構築する。ジャケット回路に配置したヒーターとクーラーを作動させることにより、剛性ジャケットを通って循環する熱伝達液を使ってバイオリアクター容器の加熱と冷却を調節する。あるいは、剛性支持ジャケット回路に配置したヒーターとクーラーを作動させることにより、熱伝達液をバイオリアクターコンテナの外側ライニングを通って循環させて、バイオリアクターの温度を調節する。さらなる実施形態においては、剛性支持ジャケットと結合した電気加熱ブランケットを用いてバイオリアクター装置の温度を調節する。バイオリアクターの冷却は自然の熱損失を通してまたはバイオリアクターのポケット内に置かれた留置冷却フィンガーを通して行う。バイオリアクターの温度を調節する必要があると、冷却フィンガーに熱伝達液を通過させる。
細胞によるバイオリアクター装置の接種のために、酸とアルカリの添加を調節するために、および細胞増殖を助けるさらなる栄養分を添加するためにバイオリアクターに対する液添加を行うことが必要であり、またはさらなる処理のためにリアクター内容物を取出すことが必要である。これらの液添加物は、当業者が使用するバイオリアクターコンテナ材料(例えばPVC)またはいずれか他の原料容器と類似した組成の予め殺菌したバッグに入れておくことができる。
一実施形態においては、液原料の供給源(例えばコンテナ)を無菌的にバイオリアクター装置の供給ラインと接続し、供給源の内容物をバイオリアクターに直接移動させる。このラインを使って予め殺菌した液栄養分を細胞による接種前または後に容器に加えうる。またこの経路を用いて細胞を含有する種菌をバイオリアクターに加えうる。
他の実施形態においては、液のフィードの添加をピンチバルブの作用により制御する。ピンチバルブが開であると、液は重力またはコンテナに適用された圧力の作用のもとでバイオリアクター中に流入する。ピンチバルブが閉であると、フィードはバイオリアクターに流入しない。
さらなる実施形態においては、液フィードの添加はぜん動ポンプの作用により制御する。フィードコンテナをバイオリアクターコンテナに接続するフィードチューブをぜん動ポンプ中に配置する。ぜん動ポンプがオンであると、液はポンプのぜん動作用によって一定速度でバイオリアクター装置に流入する。ポンプがオフであると、フィードはバイオリアクターに流入しない。ポンプフィード速度を電子的に調節してバイオリアクターへのフィード添加速度を制御することができる。
最適な培養の増殖を達成するために、バイオリアクター装置中の培養液のpHを厳密な運転範囲内に制御しなければならない。pHは、バイオリアクターコンテナ内の留置シースに配置したpHプローブ、または図1に示した循環システム内のまたはバイオリアクターコンテナの一部に組み込まれたpHプローブ(11)を用いて感知することができる。pHプローブは電気化学プローブまたは培養液pHを推測する分光学的もしくは蛍光測定値を用いる光学系センサーであってもよい。pHプローブは酸もしくはアルカリ溶液をバイオリアクター中に添加することができる電子制御器のインターフェースと連結していて、これによりバイオリアクターpHを運転者が規定した設定点に維持するように制御することができる。
一実施形態においては、通常の電気化学pHプローブをT部品に取り付けて循環システムのライン中に配置してもよい。その後、pHをバイオリアクターコンテナと直接連結したフィードラインからぜん動ポンプを経由して制御することができる。
他の実施形態においては、分光もしくは蛍光パッチに基づく化学センサーをバイオリアクターコンテナまたは循環システムの内部に取り付けてもよい。次いでLED系エミッターおよび検出器をパッチに近いバイオリアクター装置の外側に配置する。LEDエミッター検出器は、パッチに固定したpH反応性染料の分光および/または蛍光特性の変化を感知する。分光および/または蛍光シグナルはバイオリアクターpHに正比例する。
これらのpHセンサー実施形態に加え、pH制御に使う酸およびアルカリ溶液を加えるために2タイプのアクチュエータを利用してもよい。一実施形態においては、酸/アルカリ受器をバイオリアクターと接続するフレキシブルチューブを通る流れを誘導するぜん動ポンプを作動することによって容器中に酸およびアルカリを供給する。受器はバイオリアクターと類似の材料で構築してもよいしまたはガラスボトルを受器として使って運転前にバイオリアクターと無菌状態で接続してもよい。
培養の最適増殖を達成するために、バイオリアクター装置内の培養液の溶存酸素分圧(DOT)を厳密な運転範囲内に制御しなければならない。DOTは、バイオリアクターコンテナ内の留置シースに配置したDOTプローブ、または図1に示した循環システムループ内のまたはバイオリアクターコンテナの一部に組み込まれたDOTプローブ(12)を用いて感知することができると考えている。DOTプローブは電気化学プローブまたは培養液DOTを推測する分光学的もしくは蛍光測定値を用いる光学系センサーであってもよい。DOTプローブはバイオリアクター中への液ジェット流量、入口ガス流量または入口ガス組成の増加を作動できる電子制御器のインターフェースと連結していて、これによりバイオリアクターDOTを運転者が規定した設定点に維持されるように制御することができる。
一実施形態においては、通常の電気化学DOTプローブをT部品に取り付けて循環システムのライン中に配置してもよい。DOTプローブを制御ユニットと連結して、次いで制御はバイオリアクター中への液ジェット流量、入口ガス流量または入口ガス組成の増加により作動できるようにする。
さらなる実施形態においては、分光もしくは蛍光パッチに基づく化学センサーをバイオリアクターコンテナまたは循環システムループの内部に取り付けてもよい。LED系エミッターおよび検出器をパッチに近いバイオリアクター装置の外側に配置する。LEDエミッター検出器は、パッチに固定したDOT反応性染料の分光および/または蛍光特性の変化を感知する。分光および/または蛍光シグナルはバイオリアクターpHに正比例する。DOTプローブを制御ユニットと連結して、バイオリアクター中への液ジェット流量、入口ガス流量または入口ガス組成の増加により制御を作動できるようにする。
本発明のバイオリアクターを用いて細胞(例えば、哺乳動物などの真核細胞)および/または微生物(大腸菌など)を培養することができる。典型的には、かかる微生物および細胞を培養して、ポリヌクレオチド(例えば、プラスミドDNA)、ポリペプチド、またはタンパク質(治療上有用なタンパク質、例えば、抗体もしくは抗体フラグメント)などの目的の産物を取得する。哺乳動物細胞の例は、目的のタンパク質またはポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含有するベクターを用いて形質転換またはトランスフェクトしたCHO、NSO、COS、BHK、Y2/0などの宿主細胞である。目的のタンパク質またはポリペプチドを生産するためのかかる技法は当業者に周知である。典型的には、かかる宿主細胞を無血清培養で培養する。
以下は、限定されるものでない本発明の実施例として意図している。実施例内に記載の特定の実施形態は請求項に記載のように改変することができる。
実施例1
スケールダウンモデルのベンチュリプランジングジェット・バイオリアクターにおける設計パラメーターの確認
使い捨てリアクターを設計するためのガイドとして、通常の非使い捨てリアクターを攪拌槽と使い捨て方式の両方で運転できる構造に改造して2つの培養システムの直接比較ができるにした。全体積7Lの水ジャケット付きApplikonバイオリアクターを全ての設計研究に使用した。天板に2つのベンチュリジェットおよび外部循環ループを取り付けた。バイオリアクター内容物を容器からQuattroダイアフラムポンプを用いて広孔採集管を経由して抜き出し、図1に示したのと類似の方法でベンチュリジェットに戻して循環した。ベンチュリジェット(図3に図解)の次元は上記の通りである。ジェット流量は5〜9リットル/分(2.95〜5.3m/sと同等)であった。バイオリアクターにはまた、邪魔板、pHプローブ(Ingold)およびポーラログラフDOTプローブ(Mettler Toledo)ならびに温度ポケットに挿入したPT100温度プローブも取り付けた。試験バイオリアクター(図2に図解)の次元を次に掲げる。
Figure 2007535961
注:2つの6枚羽根Ruston型インペラーを上記距離に従って攪拌機に取り付けた。インペラー高さは上部インペラーが非ガス化液高さより低くなるように設定した。
全てのプローブをApplikon 1030バイオコントローラーに接続した。温度と攪拌速度はApplikon 1035バイオコンソールから制御した。
バイオリアクターのセットアップ
全体積7リットルのApplikon系ベンチトップ・バイオリアクターシステムを本研究に使用した(図2を参照)。試験バイオリアクターの物理的特性を図2に示す(次元は上記参照)。バイオリアクターにはまた、3つの邪魔板、温度計ポケット、pHプローブ、DOTプローブ、サンプリングチューブ、多点ガススパージラインおよび採集ラインを取り付けた。2つのベンチュリジェット(図3を参照)を天板の反対側に取り付け、外側循環ループと接続した。バイオリアクター内容物を、採集ラインから外側循環ループのQuattroダイアフラムポンプ(Pall corporation)を経由してベンチュリプランジングジェット中へ再循環した。2つのRuston型インペラーを備えた攪拌機を容器の中心に配置して通常攪拌槽とベンチュリプランジングジェットシステムの結果を比較できるようにした。ガス混合測定は、バイオリアクターの循環水ジャケットにより37℃に維持した容器に入った4Lの逆浸透(RO)水を用いて実施した。
溶存O 2 キャリブレーションとデータ取得
バイオリアクター中の溶存O2分圧(DOT)は容器内に配置したin situポーラログラフDOTプローブを用いて測定した。このプローブを、DOT値をアナログ出力1に出力するように設定したApplikon 1035バイオコントローラーに接続した。該プローブをDOTシミュレーターを用いて0%に、そしてバイオリアクターに15分間800rpmの攪拌速度で圧縮空気を用いて5L/minスパージした後に100%に、それぞれキャリブレーションした。DOT=0.0%および100%はそれぞれ4.0mAおよび20mAの読みをアナログ出力に与えた。ピコロガーADC16アナログデジタル変換器(Pico Technologies)を用いて500秒毎に読取値を採取し、読取値をRS232リンクを通してPCにリアルタイムで送った。Applicon 1035からの4〜20mAシグナルを、好適なシグナル変換カードを用いてADC16に好適な0〜2Vシグナルに変換した。
応答表面手法によるベンチュリプランジングジェット設計パラメーター確認
StatEase Design Expert 6.0ソフトウエアを全ての設計セットアップと解析に用いた。Box-Behnken応答表面設計を用いてそれぞれのパラメーターの相対的効果を研究した。次の4つのファクターを設計に考慮した:ガス流量、液流量、ベンチュリ比およびジェット高さ。設計は日々の変化を考慮に入れて3ブロックに分離した。表2は応答表面設計セットアップの概要である。通常方式で運転したバイオリアクターのガス混合効率も毎日決定してブロック毎の一貫性を確実なものにした。通常の運転は37℃、4L作業体積、圧縮空気4L/minおよび攪拌速度700rpmにて実施した。
通常攪拌およびスパージ槽バイオリアクターにおけるガス混合:外部コントロールと運転範囲
通常方式で運転したバイオリアクターのガス混合効率を研究してジェット混合結果との比較を行った。通常の微生物運転において、ガス流量と攪拌は2L/minおよび500rpmにセットする。正常な運転条件のもとで攪拌速度は500〜900rpmにそしてガス流量は2L/min〜8L/minに自動的に制御する。圧縮空気流量2L/minおよび攪拌速度500、700および900rpmに対して、KLaはそれぞれ0.019、0.033および0.046sec-1であった。KLaの外部コントロール測定もそれぞれの実験ブロックで行った。これらの外部コントロールは4L/min、700rpmにて行った。
Figure 2007535961
5、7および9L/minの液流量に対して、ポンプをそれぞれ658、929および1200rpmにセットした。
結果
図4は最初の応答表面設計から得たKLaおよびプランジ深さの結果の概要を示す。運転範囲と外部コントロールも示した。設計からのKLa値は外部コントロールの8%〜35%の範囲にある。解析の概要を表3に示す。液流量およびベンチュリ比はKLaに影響を及ぼす主なパラメーターである一方、ガス流および液流は小さい非線形の効果に寄与する。多数の報文は、ジェット高さをジェット混合に寄与する重要なファクターとして確認している(Bin,1993, Chem. Eng. Sci, 48: 3585-3630に総括されている)。使用したモデルはジェット高さがこの規模では有意な影響を与えないことを示したが、容器サイズとジェット高さが増加するとガス混合性能が改善しうることが期待される。ベンチュリ比は明らかな主な効果ではないであろう、何故なら色々なベンチュリ比におけるガス接触時間の差は大きくないと考えられるからである。
表3は液流量およびベンチュリ比がプランジ深さに影響を及ぼす主なパラメーターであることを確認する一方、ジェット高さの効果は重要でないと考えられた。液流とベンチュリ比およびジェット高さとベンチュリ比の間の相互作用はプランジ深さに有意な効果を有することを確認した(表3)。液流量およびガス流量の二乗項はKLa応答に有意な効果を有することを認めた。
(表3)
表3 設計エクスパート6ソフトウエアにより確認したモデル出力項の概要
Figure 2007535961
註:0.1より大きいProb>Fであって有意な高次の項を有しない項は自動的に除外した。有意な項は太字で示した。
さらなる設計改変
ジェット角度
横方向(lateral)混合の改良はジェットが液表面をヒットする角度を変えることにより達成できる。Tojoら(Tojo, NarukoおよびMiyanami, 1982, Chem. Eng. J., 25:107-109)は、15〜20°の角度がガス混合に有意な効果を有することを確認した。図7はジェット出口で15°角度の設定のKLaに対する効果を示す。実験は4つの設計点において行った。低いガス流量および液流量(ラン2およびラン6)で有意な効果は観察されなかったが、高いガス流量および液流量(ラン10)においてKLaが無角度のジェットを4倍越える増加を示した。
ベンチュリのクリンプしたガス出口
ベンチュリに存在する液ジェットとガスジェットの間の界面領域は、ガス出口をクリンプすることにより増加することができる。クリンプしたベンチュリガス入口の効果は低いガスおよび液流量では有意でない(図8:ラン2および6)。高いガスおよび液流量の組み合わせで若干の増加が観察された(図8:ラン8および9)。
実施例2
スケールダウンモデルのベンチュリプランジングジェット・バイオリアクターにおける設計パラメーターの最適化
実施例1はベンチュリ比、ジェット角度および、より限られた程度で、ジェットクリンプがベンチュリプランジングジェット系バイオリアクターの性能に影響を与える重要な設計パラメーターであることを確認した。ジェット高さは重要なパラメーターとして確認されなかったが、ジェットを最高の可能な位置(すなわち、ジェットの培養液中への角度付き入口を確実にしうる最高の可能な位置)にセットした。Bin(Bin, A.K., 1993, Chem. Eng. Sci.48 (21): 3585- 3630)はジェット高さをプランジングジェットの重要な設計パラメーターであることを確認した。単一用途バッグ設計において、これは包装および輸送中にバッグの完全な状態が損われることを防止しうる。本実施例において、応答表面設計手法を用いて、ジェット高さを高くセットした場合のガス流量、液流量およびベンチュリ比に応答するベンチュリジェットの性能を特徴付けた。ジェットを15°角度およびクリンプしたガス管を取り付けて、40%酸素を入口ガスとして用いた。
バイオリアクターのセットアップ
試験バイオリアクターは図1に用いたのと同じセットアップであった。ジェット流量は2〜9リットル/分であり、1.18〜5.3m/sのジェット速度と等価であった。例えば、実施例1と2のガス流量は1〜9リットル/分であった。
溶存O 2 キャリブレーションとデータ取得
実施例1に用いたのと同じキャリブレーション手順を用いて溶存酸素分圧(DOT)をセットアップした。この実施例において、1035 Applikonバイオコントローラーは出力を0% DOTに対して4mAおよび150% DOTに対して20mAにセットした。ピコロガー、アナログデジタル変換器の設定は実施例1に記載したのと同じである。
応答表面手法StatEase設計Expert 6.0ソフトウエアによるベンチュリプランジングジェットの設計パラメーター確認を全ての設計セットアップと解析に用いた。Box-Behnken応答表面設計を用いてそれぞれのパラメーターの相対的効果を研究した。設計には3つのファクター;ガス流量、液流量およびベンチュリ比を考慮した。日々の変動を考慮して設計を3ブロックに分離した。表4は応答表面設計セットアップの概要を提供する。通常方式で運転したバイオリアクターのガス混合効率も毎日決定してブロック毎の一貫性を確実なものにした。通常の運転は37℃、4L作業体積、圧縮空気4L/minおよび攪拌速度700rpmにて実施した。
(表4)
表4 ファクタと応答の設計概要
Figure 2007535961
結果
図9は実施例2応答表面設計から得たKLaおよびプランジ深さの結果の概要を示す。表5は応答表面解析の概要を示し、実施例1のように、ガス流量と液流量が重要なパラメーターであることを確認する。ガス流量および液流量とベンチュリ比との間の相互作用も重要であることを確認した。
運転範囲と外部コントロールも示した。設計からのKLa値は外部コントロールの5%〜98%の範囲にある(図9)。これは、改変したベンチュリプランジングジェット設計が、通常の攪拌槽バイオリアクターの混合速度と類似のガス交換速度を達成する能力のあることを実証する。
ガス流量および液流もプランジ深さに影響を及ぼす主なパラメーターであることを確認した。プランジ深さはまた、液流の非線形関数である(B2)。液流、ベンチュリ比の間の有意な相互作用がプランジ深さに有意な効果を有しないことを確認した。
(表5)
表5 設計Expert 6ソフトウエアにより確認したモデル出力項の概要
Figure 2007535961
註:0.1より大きいProb>Fであって有意な高次の項を有しない項は自動的に除外した。有意な項は太字で示した。
図10は色々なベンチュリ比の酸素移動に対する予測される効果を示す。低いベンチュリ比において、ガス流量の増加はKLaに対して悪影響を与える。高いベンチュリ比において、達成しうるKLaの動的範囲は増加し、ガス流量の増加はKLaにポジティブな効果を与える。
バイオリアクターを通常の攪拌槽方式で運転すると、0.01〜0.04s-1の間のKLaが達成される(図4および図9:通常のSTR)。図11は0.01s-1の最小KLaを達成するために必要なガスおよび液流量に対する応答表面モデル予測値を示し、そしてベンチュリプランジングジェット・バイオリアクターは微生物および細胞培養に対する酸素移動要件を支える能力のあることを示す。
実施例3
小規模モデルベンチュリプランジングジェット運転と50L作業体積単一用途バイオリアクターのベンチュリプランジングジェットとの比較
本実施例においては、小規模ベンチュリプランジングジェットを作業体積50Lをもつパイロット規模使い捨てバイオリアクターの次元までスケールアップした。パイロット規模を排出する液ジェット速度は実施例1および実施例2に用いた液速度と同じ範囲に保った。スケールアップしたジェットの次元は図3に示した。
15°ジェット角度をもつ2つの大規模ジェットを、上部を開放した25℃の水を含有する100L容器に固定した。酸素移動速度は実施例1および実施例2と同じDOTプローブセットアップを用いて測定した。ジェットを低、中、高のジェット高さ(非ガス化液高さより10、20および30cm上)にセットした。図12は小規模モデルから予想したKLaをスケールアップしたジェットから得たKLaと比較する。小規模とスケールアップしたベンチュリプランジングジェットからの結果は良い一致を示し、ジェット高さが増加するとともにガス混合性能が改善されることを示す。
実施例4
スケールダウンしたベンチュリプランジングジェット・バイオリアクターにおける遺伝子組換え大腸菌DH1の増殖比較
実施例1に記載した構造のバイオリアクターを用いて、通常の攪拌槽リアクター(STR)とベンチュリプランジングジェット・リアクター(VPJ)方式において増殖した遺伝子組換え大腸菌(E.coli)の増殖特性を比較した。大腸菌(E.coli)はDNAに基づく治療ワクチンとして用いるpUC系プラスミド、pXYにより形質転換しておいたものである。
方法
バイオマス濃度測定法
光学密度(OP)測定
光学密度は600nmにセットしたPharmacia NovaSpec分光光度計を用いて測定した。サンプルを無菌培地に希釈して0.2〜0.7の読みを得た。培養のODは読みに希釈ファクターを乗じて計算した。
湿細胞重量(WCW)測定
培養サンプルのアリコート(1mL)を予め二重秤量した2.2mLのマイクロ遠心チューブ中に移した。チューブを室温にて10分間14000gにてEppendorf 5471マイクロ遠心分離器で遠心分離した。培養上清を注ぎ出して残留液を綿棒を用いて取り除いた。次いでチューブを再秤量した。チューブの重量差を用いて湿細胞重量濃度を計算した。
増殖培地
本研究に用いた種子および拡大フラスコ増殖培地は単一強度のTerrific Brothであった。二重強度のTerrific Brothをバイオリアクター増殖研究に用いた。
種菌調製
PXYプラスミド治療ワクチンを用いて形質転換した大腸菌(E.coli)DH1の凍結ストック培養を-70℃にて貯蔵した15%(v/v)グリセロールストック中に維持した。これらのグリセロールストックを100mLの種子培地(50mg/Lカナマイシン入り)を含有する500mL邪魔板付き振盪フラスコ中に入れて復活させた。復活フラスコを37℃にて8時間230rpmにてインキュベートした。8時間後、その培養を、種子培地およびカナマイシンを含有する500mL邪魔板付き振盪フラスコ中に移して拡大した。拡大フラスコを接種して光学密度(600nmにて)=0.02とし、そして37℃、230rpmにて16時間インキュベートした。3つの振盪フラスコの内容物をプールして接種前に光学密度を読み取った。バイオリアクターに移す種菌の体積を、最初の出発OD=0.4となるようにセットした。
攪拌槽バイオリアクター(STR)運転
温度は温度制御した容器の水ジャケットを用いて37℃に制御した。アルカリ(2M水酸化ナトリウム)および酸(2M硫酸)の自動添加を利用してpHを7.0に維持した。STRとVPJ方式の両方の運転に当たって、STR方式で運転し、攪拌機を700rpmにセットし、そして圧縮空気をスパージラインを通して2vvmで15分間スパージすることにより、DOTプローブを100%飽和にキャリブレーションした。STR方式においてはSTR中の溶存酸素分圧(DOT)を攪拌機速度とガス流量の自動カスケード制御によりほぼ30%以上に維持した。制御装置がDOT>30%を維持できなくなれば、内部ガス供給を手動で窒素中に40%O2を含有する酸素濃縮空気に切り替えた。
ベンチュリプランジングジェット(VPJ)運転
温度とpHはSTR運転に記載の通り維持した。DOTは手動で液流量とガス流量を変えることにより制御した。両方のVPJ運転はベンチュリ比0.8およびジェット高さセット5cmで行った。ジェットは20°の角度とし、クリンプしたガス出口を取り付けた。初期液およびガス流量はそれぞれ4L/minおよび2L/minであった。DOT制御無しのVPJに対しては、液流量とガス流量を2時間毎にDOTが30%以上を維持するように変えた。DOT制御有りのVPJに対しては、液流量とガス流量を0.5時間毎にDOTが30%以上を維持するように変えた。
結果
湿細胞重量増加の時間経過を図13に示した。二重の攪拌槽バイオリアクターからの結果を平均化し、全結果を攪拌槽バイオリアクターの最大平均湿細胞重量取得と比較してプロットした。DOT制御無しのVPJバイオリアクターの増殖(白四角)はSTRの増殖と初期は類似しているが3時間後に酸素制限によって遅くなる。DOT制御無しのVPJで達成した最終湿細胞重量は対照攪拌槽バイオリアクターで達成した値の70%であった。DOT制御有りのVPJの増殖は初期4時間についてはDOT制御無しのVPJと類似のパターンであった。DOT制御有りのVPJの最終湿細胞濃度は8時間後にSTRバイオリアクターで達成した湿細胞重量と有意差がなかった。表6は攪拌槽バイオリアクターの色々な増殖期に達成した平均増殖速度と比較した増殖速度を示す。初期増殖速度は最初の4時間にわたって計算する一方、最終増殖速度は培養が増殖した残りの期間について計算した。全増殖速度は増殖の全期間にわたって計算した。
図14はバイオリアクターから調製したプラスミドDNA抽出物を供給したアガロースゲルを示す。レーン1〜6は、複製攪拌槽バイオリアクターからの発酵初中期および収穫サンプルを含有する。レーン7〜9はDOT制御無しのベンチュリプランジングジェット・リアクター運転由来の初中期および収穫サンプルを含有する。レーン10〜12は、DOT制御有りのベンチュリプランジングジェット・リアクター運転由来の初中期および収穫サンプル産物を含有する。産物はアルカリ溶解手順を用いて抽出した。収穫サンプルの密度測定分析および相対的ピーク面積の計算(図15)は、異なるバイオリアクター構成からのプラスミド抽出物中のプラスミドDNA種の相対的比率間に有意差がなかったことを示す。
(表6)
表6 通常攪拌槽リアクターとベンチュリプランジングジェット・リアクターにおける大腸菌(E.coli)DH1 PXYの増殖速度比較
Figure 2007535961
註:結果はSTR対照運転で達成した最大バイオマスと比較して表わした(N=2)。
本発明による使い捨て微生物バイオリアクターの概要図を示す。 本発明による5L試験バイオリアクターの概要図を示す。図解の次元は以下の明細書に説明している。 本発明において使用することができるベンチュリプランジングジェット設計の概要図を示す。図解の次元は以下の明細書に説明している。 実施例1ガス混合応答表面設計実験から得た結果の概要を示す。 KLa応答表面予測値を示し、高いベンチュリ比およびジェット高さにおけるガスおよび液流量の効果に対するものである。 プランジ深さ応答表面予測値を示し、高いベンチュリ比およびジェット高さにおけるガスおよび液流量の効果に対するものである。 15°ジェット角度の、KLa応答に対する効果を示す。 2つのガス出口をもつクリンプしたベンチュリの空気の、KLa応答に対する効果を示す。 実施例2ガス混合応答表面設計実験から得た結果の概要を示す。 実施例2ガス混合応答表面設計実験から得た、ガス混合パラメーター(KLa)に対する色々なベンチュリ比の効果を示す。 最小のKLaを達成するために必要なガスと液流比設定の応答表面モデル予測を示す。 小規模ジェットモデルで行った予測と比較した、スケールアップしたベンチュリプランジングジェットの性能間の比較を示す。 通常の攪拌槽リアクターとベンチュリプランジングジェット・リアクターで増殖した大腸菌(E.coli)DH1 pXYの増殖プロファイルの比較を示す。結果はSTR対照ランで達成した最大バイオマスと比較して表わした(N=2)。 通常の攪拌槽リアクターとベンチュリプランジングジェット・リアクターから採取したサンプルのアガロースゲル電気泳動を示す。レーン1〜6=STR対照ラン、7〜9=VPJ、DOT制御無し、10〜12=VPJ、DOT制御有り。 プラスミドDNA種のEtBrアガロースゲルの濃度測定分析を示す。ピーク面積は、線状および開裂環状プラスミドに対する示差エチジウムブロミド(EtBr)結合について較正しなかった。

Claims (43)

  1. 培養液中で微生物または細胞を培養するバイオリアクター装置であって、培養液用のコンテナ、ならびに培養液をコンテナから排出しかつコンテナへ送り戻して循環する循環システムを含んでなり、前記循環システムが培養液の中空液流を形成させかつ酸素含有ガス流を培養液の液流の中空部中に導入するのに役立つように適合された機構を有する上記装置。
  2. 循環システムが培養液の中空コアを有する環状液流を形成させかつ酸素含有ガス流を培養液の環状液流の中空コア中に導入するのに役立つように適合されている機構を有する、請求項1に記載の装置。
  3. 機構が少なくとも1対の内と外とに配置された管を含むものであり、少なくとも1対の内管は酸素含有ガスの供給部と連結されかつその外管はコンテナと連結されていて、該培養液が内管を覆って外管内を流れて中空液流を形成し、その中空部中へ内管を経由して酸素含有ガスを導入することができる、請求項1または2に記載の装置。
  4. 内管と外管は同心に配置した、請求項3に記載の装置。
  5. 循環システムが、培養液を培養コンテナ中に送り戻すための、コンテナ中に方向付けた出口を備えた少なくとも1つの流出ノズルを有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 内と外とに配置された管の少なくとも1対の末端の構造が流出ノズルの構造であり、角度付き先端部分を有するか、または有しない、請求項2〜5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 外管および内管がそれぞれ出口を有しかつ内管出口は外管の内部に配置されている、請求項2〜6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 請求項6に記載の装置において、外管の出口が外管の角度付き先端部分である、請求項7に記載の装置。
  9. 角度付き先端部分が、内管の出口と同じレベルまたはその下流にある外管のある点から下流方向に出口へ拡がる上流末端を有する、請求項8に記載の装置。
  10. 外管の出口が流出ノズルの出口である、請求項6〜9のいずれか1項に記載の装置。
  11. コンテナが底壁、および底壁から直立する側壁構造を有し、少なくとも1つの流出ノズルの出口が底壁の上に位置しかつ底壁の方向に向いている、請求項5〜10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 少なくとも1つの流出ノズルの出口が側壁の方向に向いている、請求項11に記載の装置。
  13. 2以上の流出ノズルが存在し、該2以上の流出ノズルの出口がコンテナの上下軸の周りで全て同じ回転方向に向いている、請求項12に記載の装置。
  14. 機構が酸素含有ガスを培養液流の中空部中に混入するように適合されている、請求項1〜13のいずれか1項に記載の装置。
  15. 外管および内管がベンチュリ効果により酸素含有ガスを外管内の液流の中空部中に引き込むように配置された、請求項3〜14のいずれか1項に記載の装置。
  16. 1以上の部分を単一用途用に設計した、請求項1〜14のいずれか1項に記載の装置。
  17. 培養液用のコンテナを耐水性セミフレキシブルまたはフレキシブル材料で作った、請求項1〜16のいずれか1項に記載の装置。
  18. 培養液用のコンテナをポリ塩化ビニル、またはPVCまたはPTFEシートの1以上の層で作った、請求項17に記載の装置。
  19. 循環系を耐水性セミフレキシブルまたはフレキシブル材料で作った、請求項1〜18のいずれか1項に記載の装置。
  20. 循環系をシリコンエラストマーまたは白金処理シリコンエラストマーで作った、請求項19に記載の装置。
  21. 循環系が培養液をコンテナから排出しかつコンテナへ送り戻すポンプを有する、請求項1〜21のいずれか1項に記載の装置。
  22. ポンプヘッドが直接培養液と接触しないぜん動ポンプを用いる、請求項21に記載の装置。
  23. 使い捨てポンプヘッドを用いる、請求項21に記載の装置。
  24. 温度および/またはpHおよび/または溶存酸素分圧の制御を最適化するためのセンサーをさらに含んでなる、請求項1〜23のいずれか1項に記載の装置。
  25. センサーを循環系内に配置した、請求項24に記載の装置。
  26. センサーをコンテナ内に配置した、請求項24に記載の装置。
  27. 培養液中の微生物または細胞を培養する方法であって、培養液を培養液の受器から排出しかつ受器へ送り戻して循環させ、前記循環工程中に培養液の中空液流を形成させかつ酸素含有ガスが液流の中空部中に導入される上記方法。
  28. 培養液を連続循環する、請求項27に記載の方法。
  29. 培養液を微生物または細胞と一緒に循環する、請求項27または28に記載の方法。
  30. 培養液を受器中にジェットとして送り戻す、請求項27〜29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 培養液を受器表面上方から受器中にジェットとして送り戻す、請求項30に記載の方法。
  32. 受器の表面を通過する仮想軸の周りに受器の回転を生じるように、培養液を受器中にジェットとして送り戻す、請求項30または31に記載の方法。
  33. 培養液中で微生物または細胞を培養する方法であって、培養液を培養液の受器から取出しかつ受器の表面を通過する仮想軸の周りに受器の回転を生じるように受器表面中にジェットとして送り戻す上記方法。
  34. 培養液中で微生物または哺乳動物、酵母または植物細胞などの細胞を培養するためのバイオリアクター装置であって、前記装置は培養液中で前記微生物または細胞を培養するための培養コンテナを含んでなり、前記装置は培養液を前記培養コンテナから排出しかつ該コンテナへ送り戻して循環する循環系を含んでなり、前記循環系は少なくとも2対の同心に配置した外管および内管を含んでなり、前記少なくとも2対の内管は酸素含有ガスの供給と連結しかつ外管は培養コンテナと連結し、該培養液は外管内を流れて内管を覆って中空液流を形成し、その中空部中に内管を経由して酸素含有ガスを導入することができ、前記少なくとも2対は流出ノズルを含んでなり、その流出ノズルから前記酸素含有中空液流が流出して前記培養コンテナ中に流入するものである、上記バイオリアクター装置。
  35. 少なくとも2対の少なくとも1つが培養液より上に位置する、請求項34に記載の装置。
  36. 少なくとも1つの流出ノズルが培養液より上に位置して酸素を含有する中空液流を培養コンテナ中に流入するように方向付けており、好ましくは、前記液流を前記培養液中に方向づけている、請求項34または35に記載の装置。
  37. 流出ノズルが酸素含有中空液流のジェットを形成する構造である、請求項36に記載の装置。
  38. 装置が2、3または4対の同心に配置した外管および内管を含んでなる、請求項34または37に記載の装置。
  39. 液流が培養液の平面に対してほぼ70〜75°の傾斜角で前記培養液中に流入するように流出ノズルを方向付けた、請求項36または38に記載の装置。
  40. 少なくとも2対の少なくとも1つの酸素含有中空液流がノズルを取付けた外管の経線軸から15°〜20°の角度で前記ノズルから流出する、請求項34に記載の装置。
  41. 少なくとも2対の2つまたは全ての酸素含有中空液流が、ノズルを取付けた外管の経線軸から15°〜20°の角度で前記ノズルから流出する、請求項40に記載の装置。
  42. ベンチュリ比が0.2〜0.8、好ましくは0.5以上、例えば0.6、0.7または0.8である、請求項1〜41のいずれか1項に記載の装置。
  43. 目的のポリヌクレオチド、ポリペプチドまたはタンパク質を生産する方法であって、請求項1〜42のいずれか1項に記載の装置の培養液中で微生物および/または細胞を培養することを含んでなる上記方法。
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