JP2007528768A - コーヒーメーカー中を移動される水に加圧するためのポンプを有するコーヒーメーカー - Google Patents
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Abstract
コーヒーメーカーは、水に加圧するためのポンプと、前記ポンプの出口側に接続されたポンプ管と、コーヒーパッドを収容するように構成されるブリューチャンバとを有する。コーヒーメーカーの動作中、コーヒーを得るために、水は加熱されてコーヒーパッドを通過させられる。コーヒーメーカーの性能が安定したものであるためには、ブリューチャンバにおいて所定の圧力が得られることが重要である。性能の安定性が、ポンプ管の長さと、動作中にポンプ管のポンプによって生じる波の波長との比に依存することが分かった。上記比が0.3±0.5N〜0.7±0.5N(Nは整数)である場合、性能は安定している。しかし、上記比がこの範囲外にある場合、性能は不安定である。
Description
本発明は、コーヒーメーカー中を移動される水に加圧するためのポンプを有するコーヒーメーカーに関する。
用語「コーヒーメーカー」が、少なくとも1杯のコーヒー又はコーヒー類似飲料を得ることができる各種の装置をカバーし、コーヒーベンディングマシン及びエスプレッソマシンを含むと理解されるべきことに注意されたい。
1つの既知の種類のコーヒーメーカーは、その中でコーヒーが実際に作られるブリューチャンバを含む。ユーザがコーヒーを得ることを望むとき、該ユーザは、或る量の挽いたコーヒー豆で満たされたエンベロープを有するコーヒーパッドをブリューチャンバに配置する。コーヒーメーカーの動作中、或る量の水が、加圧されコーヒーパッドを通過させられる。このプロセスでは、エンベロープはコーヒーフィルタとして動作する。このようにして、ブリューチャンバ内でのコーヒーパッドと加圧された水との間の相互作用が、所望のコーヒーを与える。
コーヒーメーカーは、水を加熱するためのボイラを有する。コーヒーメーカーは、水に加圧するためのポンプを有する。ポンプ、ボイラ及びブリューチャンバは、水を移動するための管によって相互接続されている。
既知のコーヒーメーカーによって所定の量のコーヒーを得るためには、水の圧力がポンプによって所定のレベルまで上げられることが重要である。更に、水の量及び圧力は、得られたコーヒーの味に対する影響を有する。
既知のコーヒーメーカーの一実施例においては、ポンプは、1杯のコーヒーを得るために、ブリューチャンバ内で1.4barの圧力で136mL±8mLの水を供給するように指定される。しかし、実際は、この実施例で、コーヒーの得られた量が約124mL±15mLであることが分かった。コーヒーの量の変動が、予想されるよりも大きいので、コーヒーメーカーが所望されない不安定な性能を有するという結論は妥当なものである。
不安定な性能というこの課題を解決するために、本発明は、冒頭段落に記載された種類のコーヒーメーカーであって、前記ポンプの出口側に接続されたポンプ管の長さLは、0.3λ±0.5Nλ〜0.7λ±0.5Nλであり、ここでNは整数であり、λは動作中に前記ポンプによって生じる前記ポンプ管の波の波長である、コーヒーメーカを提案する。
波長λは、実験的に決定されることができるが、以下の式を用いて計算されることもできる:
ここでfは、前記ポンプが圧力パルスを与える周波数であり、ρは、前記ポンプ管内の前記水の密度であり、Eは、前記ポンプ管の材料の弾性率であり、R1は、前記ポンプ管の内径であり、R2は、前記ポンプ管の外径である。
本発明は、不安定な性能が、コーヒーメーカーにおいて用いられるポンプの種類と、ポンプの出口側に接続されているポンプ管の特性とに関係するという認識に基づく。用いられる種類のポンプは、或る決まった周波数f(例えば50Hz)でポンプ管に圧力パルスを与えるピストンポンプである。これらのパルスは、ポンプ管を通じて波のように伝播するようである。パルスは、ポンプ管の端で反射され、ポンプ管の特性に応じて強められるか又は弱められる。ブリューチャンバ中で所定の圧力が得られるどうかは、パルスの波長とポンプ管の長さLとの比に依存する。
実験は、約0.25λ±0.5Nλ(Nは整数)のポンプ管長さLが、最小のブリューチャンバ内圧力を生じることを示した。更に、ポンプ管長さLが0.3λ±0.5Nλ〜0.7λ±0.5Nλにある場合、ブリューチャンバ内の圧力が安定することが分かった。
ここで本発明は、図を参照してより詳細に説明され、図において類似部分は同一の参照符号によって示される。
図1は、コーヒーメーカー1の種々の構成要素を概略的に示す。
第1の構成要素は、水を含むためのウォータータンク2である。このウォータータンク2は、いかなるように形作られていてもよい。好適には、ウォータータンク2は、着脱可能に構成されるので、ユーザは、コーヒーメーカー1全体を動かさなくても、ウォータータンク2を満たすために蛇口等までウォータータンク2を持って行くことができる。本発明は、ウォータータンクを有さず、適切な封かん具を通じて蛇口等の何らかの水供給システムに接続された、コーヒーメーカーにも関する。
第2の構成要素は、コーヒーメーカー1中で水を流すためのポンプ3である。ポンプ3は、いかなる適切な種類のものであってもよく、例えばピストンポンプであってもよい。ピストンポンプは、良く知られた種類のポンプであり、ピストンがハウジングに対して線形に移動可能であるようにハウジング内に収容されたピストンを有するポンプである。ポンプの動作中、ピストンは、ハウジングに対して或る決まった周波数f(例えば50Hz)で往復運動する。
第3の構成要素は、水を加熱するためのボイラ5である。ボイラ5は、いかなる適切な種類のものであってもよい。ボイラ5及びポンプ3は、ポンプ管4によって相互接続される。ポンプ3が動作させられると、水は、ポンプ3からポンプ管4を通じてボイラ5に流される。ポンプ管4は、ポンプ3の出口管として動作する。示された実施例において、ポンプ管4は、ボイラ5の入口管としても動作する。
第4の構成要素は、ブリューチャンバ7である。ブリューチャンバ7及びボイラ5は、ボイラ管6によって相互接続される。ブリューチャンバ7は、少なくとも1つのコーヒーパッドを収容するように適応される。動作中に、コーヒーを作る実際のプロセスは、ブリューチャンバ7内で起こる。なぜなら、水がコーヒーパッド内で流されるのは、ブリューチャンバ7内においてのことだからである。
第5の構成要素は出口ノズル8であり、これは、ブリューチャンバ7に直接接続されており、ブリューされたばかりのコーヒーをコーヒーメーカー1から供給する役目を果たす。
コーヒーがコーヒーメーカー1によって作られる方法は、次のとおりであってよい:
1)ユーザが、ウォータータンク2を水で満たす。このプロセスの最中に、ユーザは、ウォータータンク2の水の量が、少なくとも1杯のコーヒーを作るために必要とされる水の量であるように注意することを必要とする。
2)ユーザは、ブリューチャンバ7にコーヒーパッドを配置する。コーヒーメーカー1は、例えば、ブリューチャンバ7に容易に挿入されることができるコーヒーパッドを受けるための別個の担体を有することができる。
3)ユーザは、コーヒーカップを、コーヒーメーカー1からコーヒーを受けるために適当な位置に配置する。
4)ユーザは、その中に既に或る量の水が存在しているボイラ5を稼動させる。水は、ボイラ5内で所定の温度まで加熱される。
5)ユーザは、ボイラ5からブリューチャンバ7まで熱水を流すためにポンプ3を稼動させる。ブリューチャンバ7内で、熱水はコーヒーパッドを通過させられ、この結果コーヒーが得られる。ブリューされたばかりのコーヒーは、加圧され、ブリューチャンバ7から、出口ノズル8を通じて、コーヒーメーカー1の外に位置するコーヒーカップまで流される。ポンプ3の動作の間、水はウォータータンク2からボイラ5まで流されるので、ボイラは、所定の量の水で満たされたままであり、この所定の量のうち少なくとも一部は、コーヒーメーカー1が次回動作させられるときに用いられることができる。
1)ユーザが、ウォータータンク2を水で満たす。このプロセスの最中に、ユーザは、ウォータータンク2の水の量が、少なくとも1杯のコーヒーを作るために必要とされる水の量であるように注意することを必要とする。
2)ユーザは、ブリューチャンバ7にコーヒーパッドを配置する。コーヒーメーカー1は、例えば、ブリューチャンバ7に容易に挿入されることができるコーヒーパッドを受けるための別個の担体を有することができる。
3)ユーザは、コーヒーカップを、コーヒーメーカー1からコーヒーを受けるために適当な位置に配置する。
4)ユーザは、その中に既に或る量の水が存在しているボイラ5を稼動させる。水は、ボイラ5内で所定の温度まで加熱される。
5)ユーザは、ボイラ5からブリューチャンバ7まで熱水を流すためにポンプ3を稼動させる。ブリューチャンバ7内で、熱水はコーヒーパッドを通過させられ、この結果コーヒーが得られる。ブリューされたばかりのコーヒーは、加圧され、ブリューチャンバ7から、出口ノズル8を通じて、コーヒーメーカー1の外に位置するコーヒーカップまで流される。ポンプ3の動作の間、水はウォータータンク2からボイラ5まで流されるので、ボイラは、所定の量の水で満たされたままであり、この所定の量のうち少なくとも一部は、コーヒーメーカー1が次回動作させられるときに用いられることができる。
完全を期すため、コーヒーメーカー1を用いてコーヒーを作る上記のプロセスが、このプロセスの多くの既存の可能性のうちのただ1つの実施例であることを述べておく。
コーヒーメーカー1の性能が安定していることは重要であり、これは、コーヒーの得られた量が、指定された範囲内になければならず、ブリューチャンバ7内の圧力が指定されたレベルに達しなければならないことを意味する。
本発明の基礎となる認識によれば、ポンプ3、ポンプ管4及び水に関連した幾つかの特性間の関係が、コーヒーメーカー1の性能の安定性に対して重要な影響を有する。コーヒーメーカー1の性能が安定しているためには、特に、ポンプ3の長さL、ポンプ3が圧力パルスを与える周波数f、水の密度ρ、ポンプ管4の材料の弾性率E、ポンプ管4の内径R1及びポンプ管4の外径R2の間の関係が、特定の制限範囲内になければならない。上記特性の影響についての説明は、ポンプ管4内で起こるプロセスについての見識の中に見つかる。このプロセスは、図2−a〜2−fに示される。
ポンプ3が動作させられると、ポンプ3は、圧力パルスに指定された周波数fを与える。これらのパルスが、ポンプ管4を通じて波のように伝播することがわかる。図2−a〜2−fは波を概略的に示し、波の移動の方向は矢印によって示される。
図2−a及び2−bは、ポンプ管4の端45に向かっている第1の波41を概略的に示す。図2−cは、ポンプ管4の端45の位置での第1の波41を概略的に示す。この場所において、第1の波41は反射され、この結果、これは、反対方向へ移動し始める。図2−dは、ポンプ管4の端45から離れたばかりであってこの端45から離れる方に動く反射された第1の波41を概略的に示し、図2−eは、端45から更に幾らか遠い場所の第1の波41を概略的に示す。図2−fは、ポンプ管4の端45の方へ進んでおり、反対方向へ移動している第1の波41に出会う、第2の波42を示す。管特性に応じて、波41、42は、出会いの結果として、強められるか、又は弱められる。特に、ポンプ管4の反射波41、42間の遭遇の結果は、波41、42の波長λ間の比率及びポンプ管4の長さLによって影響される。
ブリューチャンバ7の圧力とポンプ管4の長さLとの間の関係は、本発明の状況において実行される実験において決定された。図3〜5に示されるグラフは、これらの実験の結果に基づく。
図3のグラフにおいて、圧力は、ポンプ管4の長さLの関数としてプロットされる。このグラフが基づく結果が、ポンプ管4の長さLを変化させ、ポンプ3、ポンプ管4及び水の他の全ての特性を一定に保って(換言すれば波長λを一定に保って)、ブリューチャンバ7内の関連圧力を測定することによって得られるということは明らかである。ブリューチャンバ7の圧力及びポンプ管4の長さLの示された値は、60のショア硬さ、2mmの内径R1及び4mmの外径R2を持つポンプ管4について50Hzのポンプ周波数fで得られるものである。この状況下では、波長λが、約880mmであるとわかった。上記値の組合せが、存在する多くの可能性のうちの1つであることは理解されるであろう。
図3に示されるグラフは、ポンプ管4の長さLが変化するとき、圧力が1つの一定のレベルには留まらないことを明確に示す。それどころか、交互に発生している不安定領域及び安定領域は、識別可能である。不安定領域では、ポンプ管長さLが変化するときに圧力が強く変化する一方で、安定領域では、ポンプ管長さLが変化するときに圧力は実質的に一定レベルのままである、換言すると、圧力はポンプ管長さLに依存しない。ブリューチャンバ7において所定の圧力が得られることを保証するために、ポンプ管長さLが、圧力とこのポンプ管長さLとの関係が安定領域にあるように選択されることは、重要である。前記関係が不安定領域にある場合、圧力が十分に高くないという相当な危険性がある。
不安定領域及び安定領域は、第1の不安定領域の後に第1の安定領域が続き、第1の安定領域の後に第2の不安定領域が続き、第2の不安定領域の後に第2の安定領域が続く…というように交互に変わる。第1の不安定領域は、ポンプ管長さLが215mmに等しく圧力が事実上最低である点の周りに広がる。第2の不安定領域は、ポンプ管長さLが640mmに等しい点の周りに広がる。コーヒーメーカー1の不安定で予測不可能な性能を避けるためには、ポンプ管長さLは、不安定領域外にあるように選択されなければならない。
更に、グラフは、第1の安定領域が、ポンプ管長さLが約280mmに等しい点からポンプ管長さLが約510mmに等しい点まで延びることを示す。これらの位置の間では、圧力の変動は、小さくて許容可能なものである。
完全を期すため、先行する段落で言及されたポンプ管長さLの値が、60のショア硬度、2mmの内径R1、4mmの外径R2、50Hzのポンプ周波数fを有するポンプ管4に関連したものであることに言及しておく。これらの特性のうちの少なくとも1つが変化すると、圧力とポンプ管長さLとの間の関係は変わる。この現象は、図4に示される。この図に示されるグラフは、2つの異なったポンプ周波数(即ち50Hz及び60Hz)についての圧力とポンプ管長さLとの間の実験的に得られた関係を表す。破線は50Hzのポンプ周波数fに関するものであり、実線は60Hzのポンプ周波数fに関するものである。
ブリューチャンバ7の圧力及びポンプ管長さLの示された値は、69のショア硬度、2mmの内径R1及び4mmの外径R2を有するポンプ管4について得られる。示される値は、2つの異なったレベルのポンプ周波数fで、ポンプ3、ポンプ管4及び水の特性でポンプ管4の長さL以外のものが一定に維持される状態でポンプ管4の長さLを変化させ、ブリューチャンバ7内での関連圧力を測定することによって得られることが明らかであろう。
図4は、ブリューチャンバ7の圧力とポンプ管4の長さLとの間の関係についての、1つの特性(この場合ポンプ周波数f)の値の変動の影響を明らかに示す。例えば、約300mmのポンプ管長さL及び50Hzのポンプ周波数fでは、圧力とポンプ管長さLとの間の関係は不安定領域にある一方で、60Hzのポンプ周波数fでは前記関係は安定領域にある。図5は、図3及び4のグラフに基づくグラフである。これらのグラフの間の差は、図3及び4のグラフが、ブリューチャンバ7の圧力とポンプ管4の長さLとの関係を示す一方で、図5のグラフは、ブリューチャンバ7の圧力と、ポンプ管4の長さLとポンプ管4の波長λとの比の関係を示す、ということである。これら全てのグラフは、ポンプ管4の長さLが変化し、ブリューチャンバ7の関連圧力が測定される実験に基づいており、波長λがポンプ管4の長さLの変化によって影響を受けないので、図5に示される曲線の形状は、図3及び4に示される曲線の形状と一致する。
ブリューチャンバ7の圧力と、ポンプ管4の長さLとポンプ管4の波長λとの比と、の間の示された関係は、60のショア硬度、2mmの内径R1、4mmの外径R2及び50Hzのポンプ周波数fを持つポンプ管4を用いて決定された。完全を期すため、この関係は、これらの特定の状況下だけで有効なのではなく、異なった特性を有するポンプ管4が利用される場合及び/又はポンプ周波数fが異なっている場合にも有効であるということに言及しておく。これらの長さL、λの正確な値に関係なく、そして、波長λを決定する因子の正確な値に関係なく、ポンプ管4の長さLと波長λとの比は、ブリューチャンバ7の得られた圧力を決定する。
図5に示されるグラフは、中でも、安定領域及び不安定領域のパターンが0.5λごとに繰り返されることを示す。更に、このグラフは、第1の不安定領域が、ポンプ管長さLが0.25λに等しく、圧力が事実上最低である点の周辺に広がることを示す。第2の不安定領域は、ポンプ管長さLが0.75λに等しい点の周辺に広がり、第3の不安定領域は、ポンプ管長さLが1.25λに等しい点の周辺に広がり、以下同様である。更に、グラフは、第1の安定領域が、ポンプ管長さLが約0.3λに等しい点からポンプ管長さLが約0.7λに等しい点まで延びることを示す。これらの点の間では、圧力の変動は、小さくて許容可能である。不安定領域と同様に、安定領域は、0.5λごとに繰り返される。従って、例えば、第2の安定領域は、ポンプ管長さLが約0.8λに等しい点からポンプ管長さLが約1.2λに等しい点まで広がる。
ポンプ管4の長さLが0.33λ±0.5Nλ〜0.65λ±0.5Nλであれば、ブリューチャンバ7内の圧力はより一層予測可能である。従って、コーヒーメーカー1の好適な実施例で、ポンプ管4の長さLは、0.33λ±0.5Nλ〜0.65λ±0.5Nλになるように選択されている。更に好ましい実施例において、ポンプ管4の長さLは、0.35λ±0.5Nλ〜0.55λ±0.5Nλである。更に好ましい実施例において、ポンプ管4の長さLは、0.38λ±0.5Nλ〜0.5λ±0.5Nλである。
ブリューチャンバ7の圧力が最大である長さになるようにポンプ管4の長さLが選択されているコーヒーメーカー1の実施例も、本発明によってカバーされる。この長さLは、0.4λ±0.5Nλ〜0.45λ±0.5Nλである。圧力の若干の変動が許される場合には、ポンプ管4の長さLを正確に決定することは必要でなく、長さLは、0.4λより低い値又は0.45λより高い値であってもよい。好適には、長さLが一層低い値を有する場合、この値は、0.35λ±0.5Nλ〜0.4λ±0.5Nλである。好適には、長さLがより高い値を有する場合、この値は、0.45λ±0.5Nλ〜0.55λ±0.5Nλである。
要約すると、交互に発生している不安定領域及び安定領域が、図3及び4に示されるグラフにおいて識別可能であり、これにより、ブリューチャンバ7の圧力とポンプ管4の長さLとの間の実験的に決定された関係が示され、図5に示されるグラフは、ブリューチャンバ7の圧力と、ポンプ管4の長さLと波長λとの比と、の間の実験的に決定された関係を示す。不安定領域では、ポンプ管長さLが変化するときには圧力は大きく変化する一方で、安定領域では、ポンプ管長さLが変化するときには圧力は実質的に一定のレベルのままである。
コーヒーメーカー1の性能が安定していて予測可能であるためには、ポンプ管4の波長λ及び長さLを決定する種々の要因の組合せが安定領域内にあるように選択されていなければならず、その結果、いかなる軽微な外乱も、容認できないような圧力偏差を生じさせることはないことになる。本発明によれば、これは、長さLが0.3λ±0.5Nλ〜0.7λ±0.5Nλである場合である。
上記では、コーヒーメーカー1が開示され、これは、水に加圧するためのポンプ3と、該ポンプ3の放出口側に接続されたポンプ管4とを有する。更に、コーヒーメーカー1は、コーヒーパッドを収容するように適応されるブリューチャンバ7を有する。コーヒーメーカー1の動作中、水は加熱され、加圧されてコーヒーパッド中を通過させらる。このような方法で、コーヒーが得られる。
コーヒーメーカー1の性能が安定しているためには、所定の圧力がブリューチャンバ7において得られることが重要である。コーヒーメーカー1の性能の安定性が、ポンプ管4の長さLと、動作中にポンプ管4のポンプ3によって生じる波41、42の波長λとの比に依存することが分かった。この比が0.3λ±0.5Nλ〜0.7λ±0.5Nλである場合、Nが整数であり、コーヒーメーカー1の性能は安定している。しかし、比がこの範囲外にある場合、コーヒーメーカー1の性能は不安定である。
本発明の範囲が上記で議論された例に限られるものではなく、添付の特許請求の範囲において規定された本発明の範囲から逸脱することなしにその幾つかの変更及び修正が可能であることは、当業者には明らかであろう。
Claims (10)
- コーヒーメーカーであって、当該コーヒーメーカーの中を移動される水に加圧するためのポンプを有し、前記ポンプの出口側に接続されたポンプ管の長さLは、0.3λ±0.5Nλ〜0.7λ±0.5Nλであり、ここでNは整数であり、λは動作中に前記ポンプによって生じる前記ポンプ管内の波の波長である、コーヒーメーカー。
- 請求項1に記載のコーヒーメーカーにおいて、前記ポンプ管の前記長さLは、0.33λ±0.5Nλ〜0.65λ±0.5Nλである、コーヒーメーカー。
- 請求項1に記載のコーヒーメーカーにおいて、前記ポンプ管の前記長さLは、0.35λ±0.5Nλ〜0.55λ±0.5Nλである、コーヒーメーカー。
- 請求項1に記載のコーヒーメーカーにおいて、前記ポンプ管の前記長さLは、0.38λ±0.5Nλ〜0.5λ±0.5Nλである、コーヒーメーカー。
- 請求項1に記載のコーヒーメーカーにおいて、前記ポンプ管の前記長さLは、0.4λ±0.5Nλ〜0.45λ±0.5Nλである、コーヒーメーカー。
- 請求項1に記載のコーヒーメーカーにおいて、前記ポンプ管の前記長さLは、0.35λ±0.5Nλ〜0.4λ±0.5Nλである、コーヒーメーカー。
- 請求項1に記載のコーヒーメーカーにおいて、前記ポンプ管の前記長さLは、0.45λ±0.5Nλ〜0.55λ±0.5Nλである、コーヒーメーカー。
- コーヒーメーカーを製造する方法において、
−周波数fを有する圧力パルスを与えるように構成されるポンプを提供するステップと、
−前記ポンプの出口側に接続されるべきポンプ管を提供するステップと、
を有し、
前記ポンプ管の長さLは、0.3λ±0.5Nλ〜0.7λ±0.5Nλであるように選択され、ここでNは整数であり、λは動作中に前記ポンプによって生じる前記ポンプ管内の波の波長である、方法。
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