JP2007527269A - 人工膝関節インプラント用補助装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はまたこの装置を用いて全面人工膝を定置する外科的方法にも関する。
文献WO98/25526に改良装置が記載されている。この装置は補助成分を具備し、補助成分は脛骨板とそれに続く中心骨髄棒とを有し、中心骨髄棒は大腿骨の骨髄管に案内されるようになっている。この板は、脛骨切断のあと脛骨板に支持されるための不定の厚さの調整手段を受け止めることができて、一方で伸長状態の膝の関節の弛緩を計測して均衡させ、他方で屈曲状態での背部大腿骨の切断位置を決定し、伸長から完全屈曲までの膝の全ての位置に相応しい靭帯の緊張を持った関節の均衡を提供する。
脛骨切断表面上に支持することのできる板、
板に対してほぼ直角の方向に摺動手段上を移動できる滑り子であって、膝がおよそ90°の屈曲状態のとき大腿骨の端部に予め配置された、かつ不定の厚さの調整手段を受け止めることのできる、中心骨髄棒と脛骨板とを備えた補助成分に一次的に不動接合される手段を有した滑り子、
板を脛骨の切り口と、滑り子に不動接合された補助成分とに押し付けると、外科医をして滑り子(5)を移動させて膝を緊張させる、例えばねじとナット型装置のような発動手段、
摺動手段上に滑り子に面して取付可能な穿孔案内であって、特に背部大腿骨の切断を行わせる切断ブロックの、大腿骨へのその後の位置決めを可能にする穿孔を有した穿孔案内であって、
大腿骨の前部を触診する手段を備えるかあるいはそれと連動して、この案内を大腿骨の前部と整列して定置できるようにするのが好ましい案内、及び
緊張成分の板に対して滑り子及び/または案内の位置を決める、これにより屈曲状態で求められる関節間の間隔を決める基準手段を有する。
実施の1方法では、この種の手順は以下のステップを含むことができる。すなわち、概方法は、
脛骨板の領域で脛骨の切断により近位の関節端部を切除したあと、中心骨髄棒と脛骨板とを備えかつシムを受け入れることのできる補助成分を、膝を屈曲状態に置いたあとの大腿骨の骨髄管の中に位置させ、補助成分の板を大腿骨の骨頭の末梢面に押し付けるステップ、
再び膝を伸長状態に置いたあと、例えば文献WO98/25526に記述されたように膝を伸長状態で均衡させ、そして例えば上記の文献に記載されたシムを使って伸長状態での開きを測定するステップであって伸長状態での開きとして知られる測定値を決定するステップ、
膝を屈曲状態に置いたあと、補助成分の板に滑り子を固定して緊張成分を位置させ、次に要すれば、緊張成分上を摺動するように取付可能なサイズ見積り成分を使って大腿骨のサイズを見積るステップであって屈曲状態の大腿骨は緊張成分の板と、緊張成分に装着された支えの触診手段との間で受け止められるステップ、
もし使用したならばこの見積り成分を除去したあと、膝を屈曲位置で靭帯緊張状態に置くステップであって緊張成分の板は脛骨切断板に支持され、滑り子を移動させる手段は移動して適当な緊張を得、大腿骨は補助成分の中心骨髄棒を中心とする回転で自由に向きを変えることができ、緊張が転位して適正な靭帯の均衡を得るステップ、
先立って見積られたサイズの穿孔案内を位置させるステップ、
前部触診アームを用いてサイズを確認し、例えば軌道に目盛られた緊張成分の目盛を読み取るなどして事実上の屈曲状態の間隔を読み取り、緊張装置上の穿孔案内の位置を調整するステップ、
前後ろの均衡の最適化を実行したあと、2つの切断案内孔を明けるステップ、
末梢切断案内をねじ込めなどして大腿骨の前面に定置し、次に屈曲状態での間隔と伸長状態での開きとの差に等しい末梢切断の調整間隔を計算したあと末梢切断面を調整し、それからスピンドルを使って末梢切断案内を大腿骨の前部分に最終的に固定するステップ、
伸長成分を除去し、次に補助成分を除去するステップ、
末梢切断案内を使って末梢切断を実行し、次に末梢切断案内を除去するステップ、及び
ドリル案内成分を使ってつくられた孔を使用して切断ブロックを位置させ、次にこの切断ブロックを用いてその他の種々の切断、すなわち背部切断、前部切断、及びこの2つに関連する面取りを実行するステップを有する。
外科医は次に従来の調整あるいは伸長手段を使って伸長状態での開きを確認し、
次に先の実行方法のように補助成分を定置し、
緊張成分を骨髄棒の板に位置させ、要すれば先の実行方法で大腿骨のサイズを見積り、
曲げた膝を大腿骨の随意回転をもたらす靭帯緊張状態に置いて膝を適正な靭帯の緊張に合わせ、次に緊張装置をその緊張位置で固締し、
先立って見積ったサイズの穿孔案内を位置させ、このサイズを確認もしくは修正し、
これらの手順は先の方法の対応するステップの手順と類似もしくは同一の様式にて屈曲状態での事実上の間隔を緊張装置で読み取り、
屈曲状態の間隔が、最初の大腿骨末梢切断で強いられた伸長状態での開きをなるべくなら同じように再現するように穿孔案内を位置させ、
切断案内を固定するための2つの孔を明け、
穿孔案内、緊張装置、次に補助成分を除去し、
穿孔案内を使ってつくられた孔に切断ブロックを位置させ、次に先の方法の最終ステップ通りに種々の切断を実行する。
この方法のステップは以下の通りである:
1.(図24)補助成分20の定置。棒22を骨髄管に挿入し、基部をその上方の面を使って大腿骨骨頭の下端部に押し付ける;この操作は膝を曲げた状態で行う。
2.(図25)再び膝を伸長状態に置いたあと、周知の調整手段などのディストラクション装置60を用いて脛骨切断板を大腿骨端部から遠ざけることにより靭帯を緊張させて、脛骨と大腿骨との軸を正しく位置させる矩形の脛骨大腿骨の伸長空間を得る。それから伸長状態でのこの空間を外科医が従来の方法により読み取る;
3.(図26)再び膝を屈曲状態に置いたあと、図26に示すように装置1を差込ピン固定手段を使って基部21の下方の面に固定し、ボタンまたは歯車10を回転させて板2を大腿骨骨頭の背端部に接触させる。そうすればサイズ見積り装置40を支柱3に位置させ、カリパス尺のやり方でこの大腿骨端部の前後ろの寸法をAP目盛上で読み取ることが可能となる;図26では装置40は取付及び基準手段を具えており、これらの手段は図14に示したものの変形を形成する。
4.成分40を取り除いたあと、図27に見られるようにレバー7を回転させて膝を靭帯緊張状態に置く。基部2は脛骨切断板で支持されている。大腿骨はこうしてその骨髄管に設置された棒22を中心として自由に回転して適正な位置を占めることができ、こうして外科医の所望する靭帯緊張の度合いが達成される;
5.(図28)装置をこの位置で固締し、触診アーム39を具備したドリル治具30を支柱3に配置して大腿骨の端部の前後ろのサイズを確認する。必要であれば、ドリル治具を異なるサイズの別の治具と交換し、寸法とEF目盛で読み取った屈曲状態での間隔とを最適化する;治具が適正な位置にあるとみなせば、その2つの孔に2つのドリルスピンドルを通し、切断案内を位置決めする案内として作用する孔を大腿骨骨頭の端部に明ける;この時、外科医は治具30の下方端部の位置を、支柱3に固定されたEF目盛で点検することにより屈曲状態での間隔を読み取る;
6.(図29)この間隔に留意したあと、ドリル治具を除去し末梢切断案内の支え50を支柱3に位置させる。この案内支えのアームに末梢切断案内61を取り付ける。この末梢切断案内61を、EF目盛で読み取った屈曲状態での間隔と当初段階2で読み取った伸長状態での開きとの差に等しい間隔でこのアームに載置する。治具をアーム54に沿ったこの位置で保持しながら、外科医は大腿骨端部の前部にねじ込まれたスピンドルを使って治具を固定する;
7.(図30)次に緊張成分1と切断案内の支え50とから成る組立体を取り除いてから、補助成分20を引き出す;
8.(図31) そうすると切断具62を案内する末梢切断案内61により画定された位置で、従来の方法による末梢切断の実行が可能となる;
9.末梢切断案内61を除去したあと、段階5でつくられた孔に切断ブロック63を位置させ、ステップ8で実行された大腿骨の末梢切断部に切断ブロックを押し付けて固定する(図32)。そうすると外科医は道具64を使ってその他種々の切断と、特に背部の切断を実行できる。切断案内は孔で決まる位置に関連した寸法で作られ、大腿骨背縁部から最適量を取り除く。外科医はまた必要であれば、随意に大腿骨端部の前部切断と面取り切断も実行できる。切断ブロックを除去したあと外科医は手順を続行して、完全な人工膝の成分を定置することができる。
1.成分1の基部が脛骨切断板に支持された位置で、外科医が補助成分20の棒を導入し次に成分1を固定した屈曲状態の大腿骨に、外科医は末梢切断案内の支え50を載置し、次に末梢切断案内を支え50の上の外科医が最適とみなす位置に置く。外科医は末梢切断案内をスピンドルを使って大腿骨の前縁部に固定する(図33);
2.成分1、20、及び50を撤去したあと、外科医は末梢切断を実行する(図34);
3.図35に示すように再び膝を伸長状態に置いたあと、外科医はこうしてできた脛骨と大腿骨との2つの面の間の伸長状態での開きを従来の手段60を使って検査する;
4.再び膝を屈曲状態に置いたあと、外科医は図36の通りに補助成分を定置する;
5.図37に見られるように、外科医は緊張成分1を再置し、成分40を使いながら大腿骨の前後ろの寸法をカリパス尺のやり方で計測する;
6.図38に見られるように成分50を除去したあと、外科医は靭帯を、棒22を中心とする回転で大腿骨の順応を生じさせる緊張状態に置き、緊張成分1を緊張状態に固締する;
7.次に穿孔案内11を位置させ、図39に示すようにこの成分が具備する触診アームを使って大腿骨のサイズを確認する;大腿骨のサイズを確認したあと、必要であればドリル治具を異なるサイズの別のものと交換し、EF目盛での屈曲状態の間隔が伸長状態の開きに等しい位置を探し出し、それから孔を明けて切断ブロック案内を、孔37を貫いてねじ込まれたスピンドルで固定する;そうすればEFスケールで得た屈曲状態での間隔をEF目盛で確認することができる;
8.図40に見られるように、外科医は次に固定された全ての成分を除去する;
9.外科医はそれからできたばかりの孔を使って、図41に示すように切断ブロックを定置し、大腿骨端部の背縁部の切断などの種々の切断を実行する。
2 基部
3 支柱
7 レバー
8 螺装棒
9 支柱の上端
10 ナット
13 凹み部分
Claims (9)
- 緊張成分(1)を備えた、全面人工膝を定置する装置において、緊張成分(1)が、
脛骨切断表面に支持することのできる板(2)と、
板(2)に対してほぼ直角の方向に、摺動手段(3)上を移動できる滑り子(5)であって、膝が、関節の伸長状態での開きを得させるおよそ90°屈曲した状態のとき大腿骨の端部に予め配置された、また不定の厚さの調整手段を受け止めることができる、中心骨髄棒と脛骨板とを備えた補助成分(20)に一次的に不動接合される手段(6、11)を有した滑り子と、
板が脛骨の切り口と、滑り子に不動接合された補助成分(20)とに押し付けられると、外科医をして滑り子(5)を移動させて膝を緊張させる発動手段(8、10)と、
摺動手段(3)上に取付可能な穿孔案内(30)であって、背部大腿骨の切断を行わせる切断ブロックの、その後の大腿骨への位置決めを可能にする穿孔(37)を有し、かつ大腿骨の前部を触診する手段を備えるかあるいはこれと連動して、案内をこの前部と整列して位置決めすることのできる案内(30)と、
滑り子(5)及び/または案内(30)の、緊張成分(1)の板(2)に対する位置を決める、したがって屈曲状態により求められる関節間の間隔を決める基準手段(EF)と、を有し、
装置はこうして、伸長状態での開きと屈曲状態での間隔との差を決めることで末梢大腿骨切断面の位置を決定させ、或いは直接実行される末梢切断の場合は、伸長状態での開きと屈曲状態での間隔とのおよその均等を得る手段として背部大腿骨切断面の位置を決定させることを特徴とする装置。 - 請求項1に記載の装置において、装置は摺動手段(3)に取付可能なサイズ見積り成分(40)を備え、サイズ見積り成分(40)は基準手段を用いて大腿骨のサイズを見積ることができ、適正な穿孔案内成分(30)を選択させることを特徴とする装置。
- 請求項2に記載の装置において、板(2)の寸法は、大腿骨端部を板と成分(40)との間にカリパス尺のやり方で受け止めることができるような寸法であることを特徴とする装置。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装置において、装置は、摺動装置(3)上を摺動できる部材(51)を有した末梢切断案内の支え(50)を備え、この支えからは屈曲状態の膝の軸に平行に伸びるアーム(54)が突出し、さらに支えは末梢切断案内を、屈曲状態での間隔と伸長状態での開きとの差を計算して決定できる正確な位置で受け止めかつ固定する手段を有することを特徴とする装置。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置において、緊張成分(1)は、板(2)から伸長した、滑り子(5)が表面あるいは内部を摺動できる摺動手段(3)を備え、この滑り子(5)はねじ(8)とナット(10)とを具備した組立体により移動できて、外科医をして滑り子を滑らせて膝を緊張状態に置かせることを特徴とする装置。
- 請求項5に記載の装置において、摺動手段(3)は滑り子(5)を案内する内側の軌道と、穿孔案内(30)及び装置の他の成分とを案内する外側の表面とを有し、滑り子は、穿孔案内をしてこの装置上を移動させる部分を有することを特徴とする装置。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の装置において、穿孔案内(30)は触診アームを受け入れるように構成され、触診アームは大腿骨端部の前表面に押し付けることができて穿孔案内の案内手段への差込みを制限し、穿孔位置を最適にすることを特徴とする装置。
- 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の装置において、滑り子(5)は、補助成分(20)の板(21)を滑り子に対して正確に位置させる浮彫り部(11)と、板(21)を滑り子(5)に対して一次的に不動接合させる迅速固定手段(6)とを有することを特徴とする装置。
- 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の装置において、大腿骨の前端部を触診するサイズ見積り成分(40)は、摺動手段(3)上をあるいはその内部を摺動できる部材(41)と一体に形成され、この摺動部材は、摺動軸線と平行な軸(44)の周りに関着される横方向の触診アーム(43)を有することを特徴とする装置。
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