JP2007525665A - ゼブラフィッシュおよび血液脳関門を用いるスクリーニング方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、脳もしくは中枢神経系に対する眼科学的効果もしくは生物学的効果および/または脳もしくは中枢神経系の疾患もしくは障害に対する効果を有する物質のスクリーニングにおける、魚、特に、ゼブラフィッシュの使用に関する。本発明は、血液脳関門の同定および特性評価に基づく。

Description

本発明は、脳もしくは中枢神経系に対する眼科学的効果または生物学的効果および/または脳もしくは中枢神経系の疾患もしくは障害に対する効果を有する物質のスクリーニングにおける、魚、特にゼブラフィッシュの使用に関する。本発明はさらに、所望の生物学的活性を有し、血液脳関門を横断しない物質のスクリーニングにおけるゼブラフィッシュの使用に関する。
本発明は、ゼブラフィッシュが血液脳関門(BBB)を有し、この血液脳関門が明確な時期に確立されるようになるという本発明者らの知見に部分的に基づくものである。全ての脊椎動物はなんらかの形態のBBBを有するが、この関門はより低級の脊椎動物においてはあまり特性づけされていない。硬骨魚および哺乳動物中のBBBの特性におけるいくつかの明確な差異が同定されており、例えば、モノアミンは、硬骨魚のBBBを横断することができるが、げっ歯類のBBBは横断することができない(KhanおよびDeschaux, 1997)のだが、脊椎動物種間で構造または機能の点でBBBがどのように異なるのかについてはほとんど知られていない。さらに、哺乳動物においては、BBBは発生を通じて「堅く締まり」、出生後の動物において初めて成熟することが知られている(Ibiwoyeら、1994; WolburgおよびLippoldt, 2002; Nag., 2003)。モデル生物としてのゼブラフィッシュの主要な利点の1つは、幼若段階でスクリーニングを実施できることであるが、そのような生物における血液脳関門の存在および形成の発生時期に関する知識は当業界で利用可能ではない。本明細書で今回初めて提供される知識は、眼科学的なものなどの脳または中枢神経系に対する所望の生物学的効果を有する物質のスクリーニングの設計および実行において重要な技術的用途を有する。
哺乳動物においては、BBBはCNSへの薬剤の通過に対する複雑な関門を提供している。脳における毛細管ネットワークは密集しているので、各ニューロンおよびグリア細胞は近隣の毛細管から20マイクロメートル以下の距離にある。血液脳関門の存在は、この関門を通過する小分子は1%未満であるため、神経学的病状を治療するための薬剤の開発における最大の障害物の1つであった。さらにクモ膜上皮膜関門および脈絡叢上皮関門が存在するが、血液脳関門は血液-CSFおよびクモ膜関門よりも1000倍大きい表面積を有し、従って、定量的に最も重要な関門システムである(Dohrmann, 1970)。
最初のレベルの関門は、漏れやすい末梢内皮に近いものとは違って、上皮細胞中に認められる高耐性の密着結合を有し、脳の毛細内皮を密閉させる、内皮の密着結合により提供される。かくして、液体の傍細胞移動はなく、最小限の飲作用のみが存在する(Brightman, 1977)。血液脳関門の3つの構成細胞は、内皮細胞自身、毛細周皮細胞および末梢血管アストロサイトフットプロセスであり(Pardridge, 2003)、それらは全て、多くの薬剤を不活性化するアミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、エンドペプチダーゼおよびコリンエステラーゼなどの様々な酵素を発現するが(Pardridge, 2002)、これらの酵素はプロドラッグを活性化することもある。輸送系により、それがなければ脳に進入しない様々な分子の進入が可能になる(Pardridge, 2002)。さらに、特定の分子は血液脳関門を自由に横断して拡散するが、活性な流出輸送因子により活発に排出され、その最も注目すべきものはp-糖タンパク質(pgp)である(TsujiおよびTamai, 1999)。
ゼブラフィッシュが血液脳関門を有するかどうかについては以前には全く確証されていなかった。いくつかの種の魚にはある種のBBBが存在する証拠があるが、ゼブラフィッシュにおいてはBBBに関する以前の報告は存在していない。(Borg-NeczakおよびTjalve, 1996)はカワカマスを見て、成体マスにおける末梢的に注入された水銀の選択的な取り込みを示したが、これは脳の大部分を横切る排出を示唆し、血液脳関門を暗示する。3-OMGを用いる、ニジマス(42日齢)に関するさらなる研究において、グルコースと同じ輸送担体を用いる非代謝性グルコース類似体は、ニジマスの脳においてトリプトファンについても報告されているものと同様、脳への取り込みが容易になることを示唆する結果を提供しているが(Aldegundeら、2000)、脳および血漿における放射活性レベルの時間経過を、不完全な血液脳関門により説明することができた。血液脳関門を迂回する軸索輸送を示すニジマスにおける同様の結果が、水系有機金属トリブチルチンについて報告されている(Rouleau, Xiong, Pace Pavicius 2003)。しかしながら、ゼブラフィッシュがBBBを有するかどうかに関する報告は現在まで存在せず、実際、特定の魚種が血液脳関門を持たないことを示唆する矛盾する証拠も存在する。Bachaur(Bachaur, Failing, Georgii)は、ニジマス(日齢未記載)、キツネ、ノロジカおよびヒトの様々な組織におけるポリ塩化ビフェニル(PCB)の濃度を試験し、魚と比較した哺乳動物の脳からのPCBの排出に注目したが、魚における血液脳関門は哺乳動物におけるものよりも効率が悪いに違いないと結論付けている。KhanおよびDeschaux(Journal of Experimental Biology, Volume 200, 1997)は、生物から作られるアミンは脊椎動物である魚の血液脳関門を通過することができ、Fritscheの証拠(Fritsche, Reid, ThomasおよびPerry, 1993)に言及しているが、この論文への言及はこれに対するいかなる証拠も提供していないようである。
ゼブラフィッシュが血液脳関門を有するかどうか以上に当業界でさらに未知のことは、どのような成熟が、より進化した生物に関連する任意のそのような血液脳関門であるかである。哺乳動物においては、化合物の有効な脳濃度は活性な流入および流出ポンプに深く依存するが、最も注目すべきものはpgpである(SchumacherおよびMollgard、1997)。孔径も、クラウジン-5などの分子を含む厳しい調節制御下にある(Nittaら、2003)。
さらに、血液脳関門は、哺乳動物においては発生中に徐々に成熟し、小分子の透過性は日齢と共に減少すると認識されている。成体ラット脳から排出された物質は胚性脳の毛細管を透過することが知られている(WolburgおよびLippoldt、2002)。同様に、発生中のマウスのBBBは、成熟するにつれて化合物の透過性の減少を示す(StewartおよびHayakawa、1987)。
本明細書に記載の研究により為されたこれらの寄与は、ゼブラフィッシュにおける潜在的な血液脳関門通過の解明において重要であり、ゼブラフィッシュの進化論的戦略は、捕食を逃れることができるように極端に迅速に発生して、72時間以内に成体様段階に到達することである。かくして、4日目までに、それらは既に、見て、捕食を逃れて、および食餌することができるが、性的な成熟には3ヶ月まで到達しない。この迅速な発生により、多くのプロセスを、小さいサイズおよび容易な飼育によって化合物のスクリーニングにとって非常に好適になる時期の幼生段階に研究しモデル化することが可能になった。しかしながら、ゼブラフィッシュにおける任意の血液脳関門の発生の知識に関して、および任意のそのような関門が幼生段階でどのように成熟するかに関しては、以前には未知であった。
本発明では、ゼブラフィッシュが活性な輸送システムを有する精巧な血液脳関門を実際に発達させ、それが時間依存的な様式で発達することが示される。かくして、本発明は、神経学的示唆について化合物をスクリーニングするための、そしてin vivoで化合物の脳の通過を判定するためのin vivo系を作製するための合理的な戦略を初めて提供することができる。
新規薬剤の同定をもたらす医薬研究はリード化合物を発見する前および後においてさえ、非常に多数の候補物質のスクリーニングを含み得ることが周知である。これが、医薬研究が非常にコストがかかり、時間を要することの1つの要因である。スクリーニングプロセスにおける支援手段は、かなりの商業的な重要性および有用性を有する。
ゼブラフィッシュは、複雑な生理学的および病理学的プロセスに対する小分子の効果のための精巧なスクリーニングツールとしてますます一般的になってきている(Goldsmith, 2004)。これは、それらがヒトと類似したゲノムサイズおよび複雑性を有する脊椎動物であり、さらに毎年中程度の大きさの水槽中で数百〜数千の子孫を産むことができるためである。この子孫は長さ数ミリメートル以下であり、幼生は50マイクロリットル程度の小さな容積中でも生存するので、これらはハイスループットな化合物スクリーニングにとって特に扱いやすい。パーキンソン病(Anichtchikら、2004)、網膜変性(Goldsmithら、2003)、および感音難聴(Whitfield、2002)などの増えつつあるヒト疾患モデルが文献中に報告されている。
ゼブラフィッシュにおいて、いくつかの医薬化合物の効果が哺乳動物と類似していることが示されているが(Langheinrich, 2003)、神経学的または眼科学的病状に対する小分子スクリーニングの有用性に関する主要な問題は、小分子がその標的部位に到達するかどうかである。記載のように、本発明は、新規薬剤の同定および使用を可能にする、新規スクリーニング方法およびアッセイ方法の設計および使用に対する重要な寄与を提供する。
様々なさらなる態様においては、本発明はスクリーニング方法およびアッセイ方法および手段、ならびにそれにより同定された物質に関する。
より具体的には、本発明は脳もしくは中枢神経系(CNS)において生物学的に活性であり、および/または、眼科学的生物作用を示す物質に対するスクリーニングおよびアッセイ方法においてゼブラフィッシュを用いるが、例えば、脳もしくは中枢神経系の疾患もしくは障害の1種以上の症状の改善については、スクリーニングまたはアッセイ方法は(1)ゼブラフィッシュは血液脳関門を有する、および(2)血液脳関門が5日目にゼブラフィッシュ胚において形成されるという知見を考慮に入れる。
受精後5日目での血液脳関門の確立に対する本明細書での言及は、同等のMr to Evans Blueの分子を排出するのに十分な血液脳関門の確立に対する言及であることに留意すべきである。より小さい分子については、有効な血液脳関門の発達は後に排除されうる。かくして、本発明の全ての態様および実施形態においては、より小さい分子は受精後5日目で血液脳関門を通過することができるが、より後の時点からは排除され、次いで、その時点(例えば、受精後6日目または7日目)は試験物質がそのようなより小さいサイズのものである場合、受精後5日目を参照して置換されることが決定されるべきである。
より具体的には、960ダルトン以上の分子は5日目で排除され、960ダルトン未満の分子は10日目で排除されるが、8日目でpgpによる分子の活発な流出がある場合を除いて、ゼブラフィッシュが発生の同等な段階の達成を加速するか、または遅延させる条件下で成長した場合には、標準的な条件下で成長したゼブラフィッシュに言及するその前記日齢は調整されることが、本発明で確立される。
ゼブラフィッシュの生物学者は知っているであろうが、特に水槽の温度を変化させる場合、もしくは異なる系統を用いる場合、より遅いか、またはより速い発生速度がありうる。温度の上昇は発生を加速するが、より低い温度では発生が遅延することが知られている。標準的な条件は、28.5℃の温度でゼブラフィッシュを成長させることを含む。より具体的には、条件はWesterfield(1995)により定義されたもの、およびさらにKimmelら(1995)により定義されたものであってよく、特に、14時間の昼間、10時間の夜間の光周期で、胚培地(5 mM NaCl, 0.17 mM KCl, 0.33 mM CaCl2, 0.33 mM Mg2SO4, 10-5% メチレンブルー)中、低密度(1 mlあたり5匹以下の幼生)で28.5℃の温度であってよい。
そのような条件下で、それぞれ5、8および10日目に以下の発生段階に到達する:
(i) 5日-杯細胞が後部消化管中に最初に存在する時点で、骨形成が弁蓋および脊索の前部頂点の鞘中に存在する;
(ii) 8日-中心の骨形成が脊柱において明らかになる時点で、PgpがCNSの周囲の血管内皮中で発現され、成熟したコンパクト化されたミエリンが菱脳に認められる;
(iii) 10日-骨形成中心がメッケル軟骨および口蓋四辺形(palatoquadrate)中で明らかになる時点で、椎体が頚椎上に存在し、骨形成は全ての頚部および胸部中心において明らかである。
従って、5、8もしくは10日目での方法の実施に対して言及する場合、必要とされる時間の代替的な定義は同等の発生段階に対する言及によるものである、すなわち、標準的な条件下でのゼブラフィッシュについての5日は、どんな条件下でゼブラフィッシュが成長しても上記の(i)に列挙された特徴の出現と同等であり、例えば、28.5℃を超える温度で成長させたゼブラフィッシュについては5日より早くてもよく、または28.5℃未満の温度で成長させたゼブラフィッシュについては5日より遅くてもよい。同様に、8日は、上記の(ii)に列挙された特徴の出現と同等であり、また10日は、上記の(iii)に列挙された特徴の出現と同等である。
条件の変更から生じる変動を考慮に入れると、960ダルトン未満の分子は7〜13日目、特に9〜11日目、さらに10日目までに排出され、適用可能である場合、活発な流出は6〜12日目、特に7〜10日目、特に8日目までに生じる。
本発明は、例えば、実質的に図1で説明される、所望の効果を有する物質に対するスクリーニング方法を提供する。「化合物X」は試験物質を指す。
本発明は、血液脳関門に関する知識の欠如に関連する技術的問題に対する解決策を提供する。
ゼブラフィッシュにおける血液脳関門の情報に関する知識の不在下では、脳または中枢神経系に対する効果を有する物質の探索の際に偽陰性または偽陽性の結果が得られる場合がある。
例えば、(本発明者らにより決定されたように)血液脳関門が形成された後にスクリーニングを行う場合、脳に送達された場合には所望の生物学的作用を示すことができるが、血液脳関門を横断しないために脳に特異的に送達されない場合には所望の生物学的作用を示さない物質は偽陰性の結果を示し得る。物質が通過することができない血液脳関門が存在することを知らずにその物質を試験する者は、正しい送達が用いられ(例えば、脳もしくは眼に直接的に)、その物質が実際には生物学的作用を達成するのに有用であっても、その所望の生物学的作用を達成するのに有用ではないものとして該物質を廃棄してしまうであろう。
一方、そのような探索を、(本発明者らによって決定されたように)血液脳関門の形成の前にゼブラフィッシュを用いて行う場合、偽陽性の結果と同等の結果が得られることがある。例えば、ある物質はスクリーニングにおいて所望の生物学的作用を示すが、それが血液脳関門を横断することができないために後に成体においてはうまくいかないかもしれない。次いで、この物質は、スクリーニングにおける最初の陽性の結果を考慮に入れた、いくらかの大きな努力を行った後に、有用でないものとして廃棄されてしまうかもしれない。本発明により提供される知識を考慮に入れて、血液脳関門を横断する能力を評価し、さらに、発生の適当な段階で試験魚を使用することにより、そのような問題が回避され、当業界で大きな利益をもたらされる。
本発明の態様および実施形態に従って、ゼブラフィッシュにおける血液脳関門の存在およびその形成時期に関する知識を適用して、当業者であれば試験物質を用いてより良く、より有用な結果を得ることができるであろう。例えば、血液脳関門を横断することができないことが知られている物質を、スクリーニングに用いられる魚における血液脳関門の存在または不在を考慮に入れて設計されたスクリーニングにおいて所望の生物学的活性について試験することができる。魚の胚および所望の生物学的作用を有することがわかっている物質を、血液脳関門の形成前に用いることができる。さらに、またはあるいは、物質を、血液脳関門が形成された魚において試験することによって、所望の生物学的活性を示す能力だけでなく、血液脳関門を横断する能力をも立証することができる。他の選択としては、血液脳関門が形成されたことが知られている魚において、脳に対して直接的に前記物質を送達することであり、それによって、血液脳関門を横断する能力に関して限定されることなく、所望の生物学的作用を示す能力を試験する。
さらなる実施形態においては、本発明は、体内で所望の生物学的活性を示すが、脳、中枢神経系および/または眼に存在する標的に対する望ましくない生物学的活性を示す物質に対するスクリーニング方法を提供する。かくして、スクリーニング方法を用いて、例えば、該物質が脳、中枢神経系もしくは眼の中で、これらの組織に直接的に投与されない場合に存在するかまたは任意の有意な程度まで存在するか否かを判定することにより、試験物質の生物学的活性を判定し、試験物質が血液脳関門を横断できるかまたは横断できないかを判定することができる。ゼブラフィッシュにおける血液脳関門の存在およびその確立の時期に関する知識により、血液脳関門を横断できない点について脳、中枢神経系および/または眼からの物質の排出を判定し、例えば、薬剤としてのさらなる開発のためのリード化合物の選択に用いることができるようなスクリーニング方法を設計することが可能になる。
当業者であれば、生物学的スクリーニングの設計および実行ならびに好適な対照実験の適用について熟知しているであろう。本発明は、ゼブラフィッシュにおける血液脳関門の存在およびその形成時期を考慮に入れたゼブラフィッシュにおけるスクリーニングにまで拡張される。
様々な態様および実施形態において、本発明は特許請求の範囲に記載の主題を提供する。
さらに、BBB形成の前および後の両方に投与された試験物質についてHPLCにより代謝物のプロフィールを評価することにより、分子が血液脳関門により代謝されるかどうかを判定することができる。
本発明は、様々な疾患および障害の任意のものに一般的に適用可能であり、様々な例を以下に具体的に記載する。以下の疾患は中枢神経系の一般的な障害である。これらの障害全ての共通の特徴は、治療剤により標的化される細胞が細胞性関門-血液脳関門、または血液網膜関門の後ろにあることである。
網膜変性、例えば、
黄斑変性
網膜色素変性
神経節細胞変性(緑内障)
脱髄障害、例えば、
多発性硬化症
ADEM
変性性障害、例えば、
パーキンソン病
アルツハイマー病
ハンチントン病
運動ニューロン封入を有する疾患
タウオパシー(Tauopathies)
大脳皮質基底核変性症
神経精神障害、例えば、
抑うつ症
双極性疾患
精神分裂病
不安神経症
攻撃性
性機能障害
その他種々疾患、例えば、
てんかん
頭痛
疼痛
睡眠障害
満腹
CNS/網膜悪性腫瘍。
CNSおよび網膜のより稀な症状を、任意の標準的な医学書に見出すことができる。
本発明は、ゼブラフィッシュにおける血液脳関門の存在(本発明者らにより決定されたように)および血液脳関門の形成時期、また、必要に応じて試験物質が血液脳関門を通過することができるか、もしくはできないかが知られているか否かを考慮に入れる、スクリーニングアッセイの設計において適用するためのアルゴリズムの構築を提供する。アルゴリズム手法を用いれば、当業者は特定の日齢のゼブラフィッシュ、試験物質の送達の様式および部位、試験物質の性質、効果を決定する方法などを用いる実験のどのような組み合わせをスクリーニング方法において用いるかを決定することができる。さらに、そのような手法により、異なる実験、例えば、図3に例示されるものなどにおいて得られた結果の解釈が可能になる。
試験用ゼブラフィッシュは、所望の活性を有する物質に対するスクリーニングにおける使用の前に、疾患もしくは障害の1種以上の症状もしくは兆候を有していてもよい。
試験物質を、疾患の1種以上の症状もしくは兆候または目的の疾患をも誘導する物質の投与と共に、またはその前に、投与してもよい。
かくして、本発明は、疾患もしくは障害の兆候もしくは症状を改善する生物学的効果を示す物質のスクリーニングに関して、正常であるか、または疾患もしくは障害に罹りやすいかどうかが治療的であるか、または予防的であっても、中枢神経系、脳もしくは眼における活性または機能を変化させる生物学的効果を示す物質のスクリーニングに等しく適用可能である。
試験生物はゼブラフィッシュである。
ゼブラフィッシュは、哺乳動物および無脊椎動物モデル系の多くの利点を併せ持つ生物である。それは脊椎動物であり、従ってショウジョウバエまたは他の無脊椎動物よりもヒト疾患のモデルにおいてより適切であるが、他の脊椎動物モデルと違って、それを用いて遺伝子スクリーニングを行うことができる。
いくつかのピア・レビューを受けた論文では、ヒトの疾患がモデル化される種としてのゼブラフィッシュの使用に焦点を当て、検証している。[Dooley KおよびZon LI (2000)「ゼブラフィッシュ:ヒト疾患の研究のためのモデル系(Zebrafish: a model system for the study of human disease)」、Current Opinion in Genetics and Development 10 : 252-6 -Barut BAおよびZon LI (2000)「ヒト疾患のモデルとしてのゼブラフィッシュの可能性の認識(Realising the potential of Zebrafish as a model for human disease)」、Physiological Genomics 13: 49-51 - Fishman MC (2001)「ゼブラフィッシュ:一般的な脊椎動物(Zebrafish: The Canonical Vertebrate)」Science 294: 1290-1]。
本発明者らは、ゼブラフィッシュが無脊椎動物の拡張性および脊椎動物のモデリング可能性のユニークな組合せを提供することを理解してきた。これらは、受精後24時間以内に基本的なボディ・プランが既に決定されており、急速に発生する。さらに、透明カプセル内での子宮外発生により、解剖用顕微鏡による内臓のin vivoでの容易な可視化が可能になる。多くの疾患状態を生命の最初の週内にモデル化することができるが、その時点では胚はわずか数ミリメートルの長さに過ぎず、100μlの液体中で生存することができる。これにより、96ウェルプレート形式などの複数チャンネル形式で個々の胚を分析することが可能になる。これは特に、薬剤スクリーニングにとって有用であり、96ウェルプレート形式中に多くの化合物を配置することができる。
ペトリ皿またはタンク中のゼブラフィッシュの集団を用いることができる。魚の集団を一緒に処理し、例えば、1種以上の試験物質または試験物質の組合せを水に添加することにより、一緒に試験することができる。
ゼブラフィッシュは2〜3ヶ月の短い成熟期間を示し、高度に多産であり、一つがいの成体は1週あたり100〜200匹の子孫を産むことができる。胚および成体は両方とも小さく、胚は数mmであり、成体は2〜3 cmの長さである。これらは安価であり、維持が容易である。小さな場所で多数の子孫を生成できることは大きな拡張性の可能性を提供する。
かくして、ゼブラフィッシュは、ヒトなどの哺乳動物などの脊椎動物において、例えば治療剤としてin vivoで有用である、生物学的活性を有する物質のスクリーニングのための検証用生物である。本発明は、スクリーニングの設計の改善および得られた結果の有用性の改善を可能にすることにより、ゼブラフィッシュスクリーニングの価値を拡張する。
本発明の任意の態様または実施形態に従うスクリーニング方法を用いて所望の生物学的活性を有する試験物質を同定した後、この試験物質を、少なくとも1種の追加成分、例えば、製薬上許容し得るビヒクル、担体または賦形剤を含む組成物へと製剤化することができる。
様々なさらなる態様においては、かくして本発明は所望の生物学的活性を有するか、もしくは所望の生物学的効果を発揮する物質を含む医薬組成物、医薬品、薬剤または他の組成物、医学的治療方法におけるそのような物質の使用、例えば、医学的症状の治療(予防的治療を含みうる)のための、患者に対するそのような物質の投与を含む方法、そのような目的、例えば、眼科学的障害または脳もしくはCNSの障害の治療のための投与用の組成物、医薬品または薬剤の製造におけるそのような物質の使用、ならびにそのような物質と、製薬上許容し得る賦形剤、ビヒクルもしくは担体、および必要に応じて他の成分とを混合することを含む、医薬組成物の製造方法を提供する。
本発明を用いて同定または取得された1種以上の小分子が好ましい治療剤である。しかしながら、本発明を用いて、抗体を介する治療、遺伝子ターゲティングもしくはタンパク質ターゲティングを用いて媒介される治療、または、RNAi、アンチセンスおよびモルフォリノなどを含む様々な遺伝子サイレンシング技術の任意のものに対する好適な標的を同定することができる。ゼブラフィッシュは、様々な方法で試験物質を用いて処理することができる。例えば、魚を試験物質と接触させることができ、試験物質を魚の表面上に接触させるか、もしくはこすりつけるか、または魚に注入することができる。
ゼブラフィッシュのさらなる利点は、これらが水中で生存するという事実である。これにより、魚が存在する水に試験物質を添加すればいいので、試験物質の投与が容易になる。ゼブラフィッシュは化合物を迅速に吸収する。水中での化合物の有効濃度は哺乳動物における有効血漿濃度と同等であることが多い。
異なる試験物質を、96ウェルプレートなどの複数ウェルのプレートの各ウェルに添加して、有益または有害な効果を示す試験物質を同定することができる。その試験物質に暴露される各ウェル中に1匹または複数の魚が存在してもよい。
ゼブラフィッシュはまた、DMSO(ジメチルスルホキシド)に耐性である。DMSOは多くの薬剤を溶解するための溶媒として用いられるので、これは重要である。本発明者らは、ゼブラフィッシュが1%DMSOに耐性であることを立証した。かくして、候補薬剤または他の試験物質をDMSOに溶解し、魚に対して水を添加して少なくとも最大1%の最終濃度のDMSOを得ることによりゼブラフィッシュに投与することができる。これを本発明の様々な好ましい態様および実施形態において用いる。
同じ試験物質を、異なる濃度で異なるウェルに添加することができる。例えば、試験物質1を、1 mMの濃度でウェルA1に、100 μMの濃度でウェルA2に、10μMの濃度でウェルA3に、1μMの濃度でウェルA4に、および0.1μMの濃度でウェルA5に添加することができる。次いで、試験物質2をウェルB1などに添加することができる。その一群の試験物質は公知の薬剤であっても新規化合物実体であってもよい。
さらに、試験物質を組合わせて添加することもできる。例えば、ウェルA2は試験物質1および2、ウェルA3は試験物質1および3、ウェルB2は試験物質2および3を含んでもよい。あるいは、各ウェルは試験物質Xを含んでもよく、個々のウェルは一群の追加の試験物質を含んでもよい。
他の選択としては、ペトリ皿またはタンク中のゼブラフィッシュの集団を用いて、例えば、1種以上の試験物質または試験物質の組合せの水中への添加により、それらを一緒に処理することができる。
脳への送達のためには、例えば、親油性送達分子を用いる送達系を用いて、「トロイの木馬」の全体を魚用の水に投与することができる。あるいは、試験物質を、マイクロマニピュレーターを用いて、CNS、例えば、脳室中に直接注入し、かくしてBBBを迂回することができる。
かくして、ゼブラフィッシュにより、脊椎動物の生物学的経路全体をハイスループット様式でスクリーニングすることが可能になる。
特定の態様および形態での本発明は、別の物質との相乗作用的な組合せを提供する物質のスクリーニングおよび好ましくはその同定もしくは取得、または相加作用的もしくは相乗作用的な組合せを一緒に提供する2種以上の物質のスクリーニングおよび好ましくはその同定もしくは取得を提供する。臨床的な利益は薬剤の相乗作用的な組合せから得られることが多い。本発明に従うスクリーニングシステムの使用により、そのような相乗作用的な組合せの同定が可能になる。
かくして、特定の実施形態において、本発明は、少なくとも一つが試験物質である2種以上の物質を用いて、記載したようにして、ゼブラフィッシュを処理すること、および、行動もしくは生理の態様に対する最適な効果(同時に適用する場合であろうと連続的に適用する場合であろうと)を決定するために、組み合わせた2種以上の物質の効果と、個別にもしくは単独で適用された場合の2種以上の物質のいずれかもしくは両方の効果とを比較することを含む。適用される物質の全て(もしくは両方)がそれぞれ試験物質であってもよく、その物質の1つがスクリーニングの対象である疾患において有益な効果を有するかまたは試験魚において少なくとも何らかの効果を有することが知られている薬剤であってもよい。
かくして、本発明は公知の薬剤に対する相加的な効果または公知の薬剤との相乗的効果を提供する物質のスクリーニングおよび好ましくはその同定もしくは取得を提供する。本発明はまた、個別にもしくは単独で用いられる場合の2種の物質の効果と比較して、相乗的な効果を提供する2種以上の物質の組合せのスクリーニングおよび好ましくはその同定もしくは取得も提供する。
既存の薬剤の患者への投与を中止してそれを新規薬剤で置き換える臨床試験を行うことは困難であるため、追加治療(add-on therapy)は有用である。患者には、効力が少なくともある程度立証され、またその副作用プロフィールにある程度の信頼性のある薬剤を与えない。さらに、患者は既存の薬剤を中止し試験薬剤を増加させる期間の間、それらの疾患に対して悪影響を受けやすいであろう。
試験ゼブラフィッシュは野生型ではなく突然変異させてもよい。次いで、突然変異+試験物質の相互作用、有益な相乗効果、または有害な効果についてアッセイすることができる。あるいは、その分析は、既知薬剤と組合わせて有益な新規薬剤標的、またはどの患者が既知薬剤の処方から最も利益を得る(もしくは利益を得ない)可能性が高いかを予測する上で使用される遺伝的マーカーを発見するための、既知の治療剤および遺伝的突然変異の分析であってよい。
別の実施形態においては、潜在的に有用な薬剤の組合せを、疾患もしくは障害の1種以上の症状を有する試験用ゼブラフィッシュに投与するが、これは、試験魚への薬剤の添加により、例えば、魚用の水への添加により、または遺伝子の発現もしくはノックアウトにより生成させて、該組合せが個々の薬剤よりも有効であるかどうかを評価することができる。
本発明はまた、活性物質、例えば、治療上活性な物質の1種以上の副作用を軽減する物質のスクリーニングおよび好ましくは同定もしくは取得も提供する。臨床試験において中断された多くの薬剤、あるいは治療的に有効でないわけではなくその副作用プロフィールが限定的であるために、商品化されているがめったに処方されない多くの薬剤が存在する。副作用は比較的良性のものであるが、腎臓の損傷(例えば、シクロスポリン)などの患者に対して重大なものである場合もある。有益な効果が証明されたそのような薬剤を、追加の薬剤と同時投与によって投与して、副作用プロフィールを改善させることが望ましい。
本発明に従って、そのような薬剤を、活性物質の投与が副作用または副作用を反映するかもしくはその指標となる他の表現型を誘導するようなゼブラフィッシュにおいてスクリーニングする。かくして、本発明の実施形態においては、活性薬剤を、自己免疫疾患の1種以上の症状を有する試験用ゼブラフィッシュに投与し、他の表現型の副作用を、1種以上の試験物質に曝した場合のそのような魚について評価する。これは同時投与された薬剤の作用について事前の知識を必要としない。他の実施形態においては、副作用を減少させながら所望の治療効果を達成する薬剤を、疾患の表現型および副作用の表現型の評価によりスクリーニングし、および好ましくは同定または取得することができる。本発明の他の態様および実施形態に関して、これは一連の候補物質と一緒に、または無作為に誘導された遺伝的突然変異と一緒に主たる化合物を同時投与することを含み得る。後者の方法、すなわち、突然変異に関して、その後の工程では軽減効果をもたらす突然変異を有する魚の同定後に、好適な同時治療剤を同定する必要がある。
LOPACライブラリー(Sigma)などの、薬剤様化合物の多様性ライブラリー、またはChembridge PHARMACOphore多様性コンビナトリアルライブラリーを用いることができる。イオンチャンネルライブラリーまたはGタンパク質ライブラリーなどの、特定の標的クラスに対する他の標的化されたライブラリーを用いることができる。
本発明に従うスクリーニングを用いて活性物質を同定した後、この物質を、個体に対する利益を示すのに十分な「予防上有効な量」または「治療上有効な量」(場合によっては、予防も治療であるとすることができる)で好ましくは投与して、本発明の医学的治療方法において用いることができる。投与される実際の量、ならびに投与の速度および時間経過は、治療しようとする対象の性質および重篤度に依存するであろう。治療の指示、例えば、投与量の決定などは一般的な担当医および他の医師の責任の範囲内にある。
本発明による医薬組成物、および本発明に従うその使用は、活性成分に加えて、製薬上許容し得る賦形剤、担体、バッファー、安定剤または当業界で周知の他の物質を含んでもよい。そのような物質は非毒性のものでなくてはならず、活性成分の効力を妨げてはならない。担体または他の物質の正確な性質は、投与経路に依存し、これは経口であっても、または皮膚、皮下もしくは静脈内などの注入によるものであってもよい。
経口投与のための医薬組成物は錠剤、カプセル、粉末または液体の形態であってよい。錠剤はゼラチンまたはアジュバントなどの固体担体を含んでもよい。液体の医薬組成物は一般的には、水、石油、動物もしくは植物油、鉱物油もしくは合成油などの液体担体を含む。生理食塩水溶液、デキストロースまたは他のサッカリド溶液またはエチレングリコール、プロピレングリコールもしくはポリエチレングリコールなどのグリコールを含有させることができる。
静脈内、皮膚もしくは皮下注入、または苦痛部位への注入のためには、活性成分は発熱物質を含まず、適切なpH、等張性および安定性を有する非経口的に許容し得る水溶液の形態であろう。当業者であれば、例えば、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸加リンゲル注射液などの等張性ビヒクルを用いて好適な溶液を調製することが十分にできる。保存剤、安定化剤、バッファー、抗酸化剤および/または他の添加剤を、必要に応じて含有させることもできる。
上記の技術およびプロトコルの例を、Remington's Pharmaceutical Sciences、第16版、Osol, A.(編)、1980に見出すことができる。
スクリーニング方法におけるゼブラフィッシュに対する試験物質の適用は、本発明の実施形態に従えば、以下の通りでありうる:
1. 試験物質を、疾患状態の出現の前に、疾患状態の誘導の時点で、または疾患状態の誘導後に、試験魚に添加する。最初の2つの状況は予防的化合物を同定する可能性がより高く、後者は疾患状態を正常に戻させる薬剤を同定する可能性がより高い。試験物質は化学物質であってもよく、96ウェルプレート形式で魚に対してハイスループット様式で投与される無作為な化学物質、またはペトリ皿中で一群の魚に投与される選択された化学物質であってもよい。
2. 次いで、魚を最初の疾患状態からのずれについてスクリーニングする。
以下の追加の工程はスクリーニングにおいて非常に望ましく、およびその使用は好ましい実施形態において本発明により提供される。
単一の化学物質を添加するよりもむしろ、化学物質の組合せを添加する。例えば、既知治療剤を、さらに有益な効果を依然として検出することができる用量で全ての魚に投与すればよい。次いで、無作為な化学物質ライブラリーを魚に添加し、増加する効果をスクリーニングする。
1. 魚に抗体を投与することにより自己免疫疾患を誘導する。
2. 薬剤1を第1行に、薬剤2を第2行、などというように投与する。
3. 薬剤1を第1列に、薬剤2を第2列、などというように投与する。
4. 全てのウェルの免疫抑制効果を、単独で与えた場合の薬剤のものと比較する。
上記のさらなる実施形態により、以下のように、特定の突然変異による特定の薬剤の増加の検出が可能になる:
1. 上記のいずれかにより遺伝的突然変異を誘導する。
2. 上記のいずれかにより疾患状態を誘導する。
3. 試験化学物質を投与する。
4. 突然変異と化学物質の組合せが、いずれか単独の場合よりも大きいかどうかを評価する。
5. 次いで、突然変異した遺伝子を、上記のように、有益な標的として用いる。
本発明のさらなる実施形態により、所与の患者についての特定の治療剤の好適性を判定するのを助ける遺伝的因子の同定が可能になる。突然変異が薬剤の効果を増加させる場合、その突然変異をヒトホモログにおいて探索する。この突然変異を有する患者に、その薬剤を優先的に処方すべきである。突然変異が有害な効果または効果の欠如をもたらす場合、患者はこの薬剤を回避すべきである。
実験
エバンスブルー色素(961 Da)を用いて、幼生ゼブラフィッシュにおけるBBBの存在を調べた。エバンスブルーはげっ歯類におけるBBBの研究において用いられ、BBBが無傷である場合、脳から排出される。げっ歯類においては、エバンスブルーの漏出は脳の外傷後に観察される。
1) 0.9%生理食塩水中の2%のエバンスブルーを、受精後2日(2 d.p.f.)から1ヶ月齢まで、幼生の心膜嚢中に注入した。0.9%生理食塩水を対照として注入した。
2) 幼生を6時間かけて発生させ、色素を血流から組織に浸透させた。
3) 幼生を蛍光解剖顕微鏡(TRITCフィルター)下で観察して、色素が血管中に存在することを裏付けた。
4) 幼生を麻酔し、4℃で一晩、4%PFA中に固定した。
5) それらをO.C.T.(最適切断温度化合物)中に埋め込み、10μmの凍結切片を側矢状平面で取得した。
6) 正中線切片を蛍光顕微鏡(TRITCフィルター)で40倍で観察した。エバンスブルーを注入したサンプルと生理食塩水を注入したサンプルの画像を取得した。
7) 蛍光強度を、AnalySisソフトウェアを用いて、対照およびエバンスブルーを注入したサンプルの3つの領域において測定した。平均蛍光強度を各日齢群について算出した。
8) エバンスブルーを注入されたサンプル 対 生理食塩水対照における平均蛍光強度を、ヒストグラムを用いて比較した(図2)。
結果
3 d.p.f.での脳における高レベルの蛍光により、エバンスブルーが脳中に侵入しており、BBBが確立されていないという示唆がなされた。5 d.p.f.までは、エバンスブルーを注入されたサンプルにおける脳の蛍光は生理食塩水を注入されたサンプルと差異はなかったが、これはエバンスブルーが排出されることを証明し、またBBBが5 d.p.f.までに発達したことを示唆している。
方法
飼育
胚を、標準的な条件下(Westerfield, 1995)で飼育した成体(TL、ABおよびWIK株)の交配から回収した。胚を、胚培地(5 mM NaCl, 0.17 mM KCl, 0.33 mM CaCl2, 0.33 mM Mg2SO4, 10-5%メチレンブルー)中で飼育し、標準的な基準を用いて段階区分をした(Kimmelら、1995)。
色素排出実験
0.9%生理食塩水中の2%エバンスブルーおよび0.9%生理食塩水中の10%フルオレセインナトリウムの注入原液を調製し、4℃で保存した。幼生を0.2 mg/mlの3-アミノ安息香酸(MS222)中での液侵により麻酔した後、固定し、3%メチルセルロースを含む胚培地中、心臓に近接可能となるように側臥位に向けた。受精後2日(2 d.p.f.)から30 d.p.f.までの幼生および幼魚の心膜領域中に、標準的なゼブラフィッシュ卵マイクロインジェクション装置(Westerfield, 1995)を用いて、日齢に応じて0.5〜2 nlの色素または生理食塩水対照を注入した。魚を新鮮な胚培地に移して麻酔から回復させた後、1時間間隔で蛍光解剖顕微鏡を用いて観察して、血液循環中への色素の取り込みの時間および色素が血液循環から非血管体組織に浸透した時間を決定した。色素および生理食塩水を注入した幼生を、注入後4時間および6時間後に麻酔し、4%パラホルムアルデヒドを含むPBS中で固定した。日齢群毎に注入処理1回当たり10匹の幼生をSakura Tissue-Tek OCT Compound (Bayer, Newbury, UK)中に埋め込み、側矢状凍結切片を10μmの厚さに切断した。
色素蛍光の定量
切片を、Olympus BX51顕微鏡上での蛍光顕微鏡観察により、培地をマウントすることなく可視化した。各幼生からの3つの正中線矢状切片を特定し、ColorViewカメラ(Olympus)およびAnalySisソフトウェア(Soft Imaging System)を用いて画像を捕捉した。脳内の蛍光強度を、AnalySisの色閾値および面積測定を用いて、各処理群の各幼生の各正中線切片について定量した。平均値、標準偏差およびT検定を、Excelソフトウェア(Microsoft Office)を用いて算出した。
透過電子顕微鏡
3、5、8および10 d.p.f.の幼生を、0.006%過酸化水素を含むカコジル酸バッファー中の4%グルタルアルデヒド中で3時間固定した後、四酸化オスミウム中で固定後処理する前にカコジル酸バッファー中で洗浄した。サンプルを酢酸ウラニルでバルク染色し、エタノール中で脱水し、Spurr樹脂中に埋め込んだ。薄い切片(5 nm)をLeica Ultracut UCTを用いて調製し、酢酸ウラニルおよびクエン酸鉛で染色し、80 KVでPhilips CM100電子顕微鏡で観察した。
Pgpの発現
3、5、8および10 d.p.f.の幼生を4%PFA中で固定し、上記のように凍結切片化のために処理した。次いで、10μm切片をPBS中で洗浄し、Pgp(Abcam)抗体染色を1:100希釈で行って、Alexa 568蛍光二次抗体(Molecular probes)を用いて染色を検出した。切片を対比染色し、DAPIを含むVectamount(Vector Laboratories, Peterborough, UK)を用いてマウントした後、蛍光照明下でOlympus BX51顕微鏡を用いて観察した。ColorViewカメラ(Olympus)およびAnalySisソフトウェア(Soft Imaging System)を用いて、代表的な画像を捕捉した。
薬剤の曝露および分布実験
約100匹の幼生を、胚培地を含む12ウェルプレート(Corning)の1個のウェルに移した。ウェルあたりの胚培地の最終容量を1.5 mlに調整した。目的の化合物を、DMSO中の2 mg/mlの凍結原液として調製した。11.25μlの原液を各ウェルに加えて、15μg/mlの最終濃度を得た。幼生を室温にて1時間、薬剤中でインキュベートした後、氷上で麻酔した。全部の取り込み分析のために、麻酔した幼生を小さい微量遠心チューブに移し、過剰の液体を全て除去した。脳 対 体内の取り込み分析のために、幼生を冷却することにより麻酔した後、精密虹彩切除バサミを用いて頭を切り落とした。頭部および体組織サンプルを氷上で別々の微量遠心チューブ中に回収し、過剰の液体を全て除去した。組織サンプルの総重量を測定した。次いで、サンプルを-20℃で凍結した後、HPLC用に抽出した。その後のHPLC分析のために、組織サンプルを解凍し、3級ブチルメチルエーテル(t-bme)を用いて最初の抽出を行った。次いで、溶媒抽出物を蒸発させ、1M酢酸バッファーpH 4.7中に再構成した。さらなる精製物を、混合モード(陽イオン交換)の固相抽出法を用いて取得した。溶出液を蒸発させ、メタノール/酢酸中に再構成した。抽出したサンプルの10 ml注入物を、Waters SymmetryShield (150 x 3.9) RP8分析カラムを用いるLCMSシステム上で作製した。サンプルを、陽イオンモードのAPCI条件下でフルスキャンLCMS/MSにより分析した。LC条件を表1に示す。MS/MSスキャンパラメーターを表2に示す。
シンバスタチンおよびプラバスタチンの抽出にはさらなる改変が必要であり、10μLの注入物をLuna C18(5 x 4.6)分析カラムを用いてLCMSシステム上で作製した。サンプルを、シンバスタチンについては陽イオンモードで、プラバスタチンについては陰イオンモードで、ESI条件下でフルスキャンLCMS/MSにより分析した。LC条件を表3に示す。MSスキャンパラメーターを表4に示す。
ローダミン123の分布に対するPgp阻害の効果
ローダミン123を0.9%生理食塩水中の10%EtOH中に溶解して、0.5 mg/ml原液を作製した。3、5、8および10 d.p.f.の幼生に対する色素排出実験を、ベラパミルの存在または非存在下で0.5 mg/mlのローダミン123を用いて、上記のように実施した。幼生を、色素の心膜内注入の前およびその間に2時間、ならびに注入後3時間、50μg/mlのベラパミルに曝露した。注入の3時間後、幼生を麻酔し、4%PFA中で固定した後、凍結切片用に加工した。脳における蛍光の定量を上記のように実施した。
薬剤曝露後の行動分析
3、5および10 d.p.f.の幼生を、胚培地を含む96ウェルプレート(Millipore)中に移した。行動分析を、1ウェルあたり1匹の魚を含む96ウェルプレート中で行った。ウェルあたりの胚培地の最終容量を200μlに調整した。試験化合物のマスター原液を100倍の試験濃度で作製した。試験化合物は哺乳動物においてBBBを横断するその能力に基づいて選択された抗ヒスタミン剤;BBBを横断する鎮静剤であるジフェンヒドラミン;BBBを横断しない非鎮静剤であるデスロラチジンであった。試験化合物のマスター原液2μlを、スクリーニングプレートの各ウェルに添加した。12ウェルを、各幼生齢、各化合物について設定した。Ethovision TrackSys装置およびソフトウェアを用いて、2時間の期間に渡って96ウェルプレートの個々のウェル内の活性を記録した。Excelソフトウェアを用いて、各幼生齢の各処理群について平均総活性を算出した。
結果
ゼブラフィッシュは血液脳関門の解剖学的証拠を示す
3 d.p.f.でのTEMは密着結合(tight junction)の証拠を示していない。対照的に、5 d.p.f.でのTEMは、全てではないが一部の血管内皮中に密着結合が存在し、今後段階的に成熟していくことを示している。
ゼブラフィッシュはpgpオルソログを有する
In silicoでのクローニングにより、ヒトpgpの潜在的なゼブラフィッシュオルソログが同定された。
ゼブラフィッシュは発生学的に調節されている様式でPGPを発現する
Pgpは8 d.p.f.およびその後の段階でCNSの血管内皮中で発現される。
血液脳関門の形成は薬剤分布における発生に伴う変化と相関する
BBBを横断しない薬剤は3 d.p.f.ではサンプルの体全体に存在するが、10 d.p.f.で頭部から排出される。BBBを横断する薬剤は3 d.p.f.および10 d.p.f.でサンプル中に等しく分布する。
試験化合物および対照薬剤の蛍光強度を、様々な時点で、末梢注入後のゼブラフィッシュの脳において測定した。フルオレセインナトリウムは、試験した他の全ての小分子と同様、8日目までに脳中に浸透するが、10日目から排出される。
対照的に、多量体を形成することが知られているより大きい分子であるエバンスブルーは5日目から脳から排出される。
血液脳関門の存在は薬剤の機能的作用と相関する
脳から排出されるためにヒトにおいて非鎮静的であることが知られる抗ヒスタミン剤は10日目のゼブラフィッシュに対して鎮静効果を有さないことが観察されたが、それとは対照的に、脳中への侵入のためにヒトにおいて鎮静効果を有することが知られる抗ヒスタミン剤は10日目のゼブラフィッシュに対する鎮静効果をも有していた。
ゼブラフィッシュはその血液脳関門を横断する化合物の活発な輸送を示す
R123は、pgpに対する蛍光基質であるローダミン123である。pgpの阻害剤であるベラパミルの同時投与により、それが同時投与されなければ排出されるであろう時点で、脳中へのローダミン123の侵入がもたらされるが、これはローダミン123の活発な流出を示している。
考察
ゼブラフィッシュは発生学的に調節されている血液脳関門(BBB)を有する
上皮関門の形成を経た選択的区画の生成は、2つの結合、すなわち密着結合(tight junction)および中隔結合(septate junction)を用いる。両方の結合は選択的かつ動的であり、膜結合タンパク質を介して細胞内のシグナルおよび経路に接続しうる。
魚の脳上皮関門は電子顕微鏡によりいくつかの種において解剖学的に研究されてきた(Nakao、1979)。超薄切片電子顕微鏡観察で、密着結合は隣接する細胞の細胞膜間の完全な接触部領域に認められる(FarquharおよびPalade、1965)。凍結割断電子顕微鏡観察で、これらは波紋および相補的な溝の密着結合鎖の連続的な吻合ネットワークとして認められる(Staehelin、1974)。RascherおよびWolburg(RascherおよびWolburg、1997)は成体のコイの超薄切片を調べ、くも膜中で密着結合およびギャップ結合およびデスモソームを示した。同じ文献はヒヨコにおける密着結合の段階的な成熟を証明した。彼らは以下の記述によりその考察を結論付けている(最後の文、最終頁):脊椎動物における髄膜層の構造の、そして、本発明者らが本明細書に示したように、密着結合構造の大きな可変性のために、クモ膜関門誘導の機構を解明し、1つの種から別の種に結果を移転させることがより困難になる。
分子量376 Daのフルオレセインナトリウムの末梢投与により、本発明者らは、ゼブラフィッシュが実際に血液脳関門を有することを示すことができた。これは5日目に形成され始め、エバンスブルーなどのより大きい分子(多量体を形成することもある)はこの時から排出されるという結果が得られた。しかしながら、BBBは、効果的な排出が8日目から生じる場合、pgpによる活発な流出がない限り、BBBが10日目にさらに成熟するまで、薬剤様小分子などの小分子を依然として漏出しやすい。
ゼブラフィッシュのBBBは機能的に活性な輸送システムを有する
p-糖タンパク質流出の役割の良い臨床例は、第2世代の抗ヒスタミン剤の非鎮静作用の説明であり、これらは第1世代の対応物と違って脳から活発に流出する(Chenら、2003)。例えば、ヒドロキシジン、ジフェンヒドラミンおよびトリプロリジンは全て鎮静性抗ヒスタミン剤であるが、ロラタジン、デスロラタジン(ロラタジンの活性代謝物)、およびセチリジン(ヒドロキシジンの活性代謝物)は非鎮静性である。
pgpは、特に胃腸管、肝臓、腎臓およびBBBにおいて、望ましくない分子の分泌および排出に特殊化された上皮細胞中に存在する。p-糖タンパク質は、リン酸化およびグリコシル化などの幅広い翻訳後修飾を受ける。哺乳動物においては少なくとも3つの型のp-糖タンパク質種が存在する。Bard(aquatic toxicology 2000)は、図2で魚におけるpgp様タンパク質の発現をまとめているが、BBB発現は報告していない。
本発明者らは、本明細書で、ゼブラフィッシュにおける血液脳関門を横断する分子の活発な輸送に関する解剖学的証拠および機能的な証拠の両方を示した。かくして、非pgp基質小分子は10日目までBBBを通過することができるが、pgp基質であるものは8日目から活発に流出する。
BBB化合物通過のゼブラフィッシュモデル
膜を通した薬剤浸透を予測するための試みは、溶媒中に分配される薬剤の測定を含む。溶媒を介する灌流は生物学的膜を横断する拡散と同一ではないが、活発な輸送システムに関する情報の欠如を気にする必要はない(LiebおよびStein、1976)。実際、p-糖タンパク質などの輸送タンパク質の結果として、ジゴキシン、シクロスポリンおよびロペラミドなどの様々な疎水性薬剤の正味の効果は比較的低い(Schinkelら、1996)。
細胞培養系を用いる血液脳関門のモデルは、薬剤が血液脳関門を横断し得るかどうかを評価するのにいくらかの役割を果たすが、輸送システムおよび血液脳関門酵素が深刻に下方調節されているか、または全く存在しない点で制限がある(Terasakiら、2003)。さらに、これらは固定的な密着結合を形成しない。
従って、ゼブラフィッシュは、化合物がin vivoの状況でBBBを通過したかどうかを判定するのに非常に有用に用いることができる。さらに、これらの結果により、ゼブラフィッシュにおいてCNSおよび眼科学的目標について小分子の合理的なスクリーニングが可能になる。
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図1は本発明の実施形態に従うスクリーニングを設定する概略フローチャートである。ここで、本明細書の他の箇所と同様、「5日後」に対する言及は受精後5日またはそれ以降、すなわち、本明細書で決定される血液脳関門の確立後を意味する。 図2は、エバンスブルーを注入された魚および生理食塩水対照の脳における平均蛍光強度を示すヒストグラムである。X軸は受精後日数を表し、Y軸は脳における蛍光強度を表す。バーの各セットは、1つの時点を表し、べた塗りのバーは生理食塩水を注入された対照を表し、網掛けのバーはエバンスブルーを注入されたサンプルを表す。脳における蛍光強度には日齢依存的な減少があるが、これはBBBが成熟するにつれてエバンスブルーが排出されることを示している。 図3は、請求項1の特徴を含む概略フローチャートであり、さらに試験物質の生物学的活性の評価において本発明に従うスクリーニングで得られた結果の使用を例示するものである。 図4は、受精後10日(d.p.f.)までの脳からの低分子量色素であるフルオレセインナトリウム色素の排出を示す。X軸は受精後日数を表し、Y軸は脳における蛍光強度を表す。バーの各セットは1つの時点を表し、べた塗りのバーは生理食塩水を注入された対照を表し、網掛けのバーはフルオレセインナトリウムを注入されたサンプルを表す。10 d.p.f.で脳中の蛍光強度に日齢依存的な急激な低下があるが、これはこの時点で脳から小分子が排出されることを示している。 図5は、受精後10日(10 d.p.f.)までの脳からの低分子量色素であるローダミン123(R123)の排出を示す。分子量はフルオレセインナトリウムと類似しているが、R123はPgpの基質であり、従ってCNSから活発に輸送される。X軸は受精後日数を示し、Y軸は脳中の蛍光強度を示す。バーの各セットは1つの時点を示し、べた塗りのバーは生理食塩水を注入された対照を示し、網掛けのバーはR123を注入されたサンプルを示す。8 d.p.f.で脳における蛍光強度に日齢依存的な急激な低下があるが、これはこの時点で脳からR123が排出されることを示している。この時点はCNSの血管内皮中でのPgpの発現の開始と一致する。従って、フルオレセインナトリウムおよびR123は類似した大きさであるが、R123はPgpにより活発に除去されるため、フルオレセインナトリウムよりも若い日齢で脳から排出される。 図6は、脳からのローダミン123(R123)色素の排出はPgp依存的な機構を介することを示すものである。X軸は受精後日数を示し、Y軸は脳中の蛍光強度を示す。バーの各セットは、1つの時点を表し、べた塗りのバーは胚培地中で飼育したR123を注入された幼生を表し、網掛けのバーはPgp阻害剤ベラパミル(V)の存在下で飼育したR123を注入されたサンプルを表す。通常の条件(胚培地)中で飼育した場合、8 d.p.f.で脳における蛍光強度に日齢依存的な急激な低下があるが、これはこの時点で脳からR123が排出されることを示し、免疫組織化学により検出されるようにPgpの発現と一致している。この日齢依存的排出は、8 d.p.f.および10 d.p.f.でのこれらのサンプルの脳における蛍光強度が、より若い日齢(3および5 d.p.f.)で観察されるものと同等となるように、Pgp阻害剤ベラパミルを含む胚培地中で幼生をインキュベートすることにより覆される。

Claims (40)

  1. 中枢神経系(CNS)、脳または眼における生物学的活性を有する物質を取得するためのスクリーニング方法であって、
    試験物質を試験用ゼブラフィッシュに投与すること、
    中枢神経系、脳もしくは眼の活性もしくは機能に対する該試験物質の効果、または該試験用魚の中枢神経系、脳もしくは眼の症状もしくは疾患もしくは障害に対する該試験物質の効果を判定すること、
    それによって前記生物学的活性を有する物質を同定すること、
    を含み;
    ここで、
    前記試験物質が血液脳関門を通過することが知られている場合は、前記方法を任意の日齢のゼブラフィッシュに対して実施し;
    または、前記試験物質が血液脳関門を通過しないことが知られている場合は、前記方法を、960ダルトン以上の分子については受精後5日未満、p-糖タンパク質(pgp)により流出しない960ダルトン未満の分子については受精後10日未満もしくはpgpにより活発に流出する分子については受精後8日未満の日齢のゼブラフィッシュに対して実施し、ならびに/または960ダルトン以上の分子については受精後少なくとも5日、もしくはpgpにより流出しない960ダルトン未満の分子については受精後少なくとも10日およびpgpにより活発に流出する分子については受精後少なくとも8日の日齢のゼブラフィッシュに対して実施し、かつ前記方法が血液脳関門を迂回する前記試験物質の直接送達を含み;
    または、前記試験物質が血液脳関門を通過することができるか否かを知ることなく、前記方法を、血液脳関門を迂回する前記試験物質の直接送達により、960ダルトン以上の分子については受精後少なくとも5日、および960ダルトン未満の分子については受精後少なくとも10日の日齢のゼブラフィッシュに対して実施し;
    ここで、前記日齢は、標準的な条件下で成長させたゼブラフィッシュについていうものであり、ゼブラフィッシュを同等の発生段階の達成を加速させるかもしくは遅延させる条件下で成長させる場合には調整される、
    前記方法。
  2. 前記直接送達が脳または眼への注入を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 中枢神経系(CNS)、脳または眼における生物学的活性を有する物質を取得するためのスクリーニング方法であって、
    試験物質を試験用ゼブラフィッシュに投与すること、
    中枢神経系、脳もしくは眼の活性もしくは機能に対する該試験物質の効果、または該試験用魚の中枢神経系、脳もしくは眼の症状もしくは疾患もしくは障害に対する該試験物質の効果を判定すること、
    それによって前記生物学的活性を有する物質を同定すること、
    を含み;
    ここで、前記方法を、試験物質を直接送達して血液脳関門を迂回することなく、960ダルトン以上の分子については受精後5日未満および受精後少なくとも5日の日齢のゼブラフィッシュに対して実施し、または960ダルトン未満の分子については受精後10日未満および受精後少なくとも10日の日齢のゼブラフィッシュに対して実施し、それによって、前記生物学的活性を有し、かつ血液脳関門を通過する能力を有する物質を取得し、
    ここで、前記日齢は、標準的な条件下で成長させたゼブラフィッシュについていうものであり、ゼブラフィッシュを同等の発生段階の達成を加速させるかもしくは遅延させる条件下で成長させる場合には調整される、
    前記方法。
  4. 中枢神経系(CNS)、脳または眼において生物学的活性を有する物質を取得する方法であって、試験物質を試験用ゼブラフィッシュに投与することによって行われ、それにより前記生物学的活性を有する物質が得られるスクリーニングアッセイを含み、該スクリーニングアッセイの設計がゼブラフィッシュにおける血液脳関門の存在およびその形成時期を考慮に入れて構築されたアルゴリズムを用いる、前記方法。
  5. 前記アルゴリズムを、前記試験物質が血液脳関門を横断するか否かを考慮に入れてさらに構築する、請求項4に記載の方法。
  6. 図1に実質的に記載されている中枢神経系(CNS)、脳または眼において生物学的活性を有する物質のスクリーニング方法。
  7. 前記生物学的活性を有する得られた物質を、少なくとも1種の追加成分を含む組成物として製剤化することをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記組成物が製薬上許容し得るビヒクル、担体または賦形剤を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 中枢神経系(CNS)、脳または眼において生物学的活性を有する物質に対するスクリーニングアッセイの設計における、ゼブラフィッシュ中の血液脳関門の存在およびその形成時期の使用。
  10. 血液脳関門を通過しない、生物学的活性を有する物質を取得するためのスクリーニング方法であって、
    試験物質を試験用ゼブラフィッシュに投与すること、
    ゼブラフィッシュにおける活性もしくは機能に対する該試験物質の効果または試験用魚における症状もしくは疾患もしくは障害に対する該試験物質の効果を判定すること、
    それによって前記生物学的活性を有する物質を同定すること、
    を含み;
    ここで、前記方法は、前記生物学的活性を有する物質が、960ダルトン以上の分子については受精後少なくとも5日または960ダルトン未満の分子については受精後少なくとも10日の日齢の試験用ゼブラフィッシュにおける血液脳関門を横断することができるかまたはできないかを判定し、それによって、前記生物学的活性を有し、かつ血液脳関門を横断しない物質を同定することをさらに含み、
    ここで、前記日齢は、標準的な条件下で成長させたゼブラフィッシュについていうものであり、ゼブラフィッシュを同等の発生段階の達成を加速させるかもしくは遅延させる条件下で成長させる場合には調整される、
    前記方法。
  11. 960ダルトン以上の分子については受精後5日未満、pgpにより流出しない960ダルトン未満の分子については受精後10日未満、またはpgpにより活発に流出する分子については受精後8日未満の日齢の試験用ゼブラフィッシュにおいて前記生物学的活性を有する物質を同定することを含み、ここで、前記日齢は、標準的な条件下で成長させたゼブラフィッシュについていうものであり、ゼブラフィッシュを同等の発生段階の達成を加速させるかもしくは遅延させる条件下で成長させる場合には調整される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記生物学的活性を有する得られた物質を、少なくとも1種の追加成分を含む組成物として製剤化することをさらに含む、請求項10または11に記載の方法。
  13. 前記組成物が製薬上許容し得るビヒクル、担体または賦形剤を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 生物学的活性を有し、かつ血液脳関門を横断しない物質に対するスクリーニングアッセイの設計における、ゼブラフィッシュ中の血液脳関門の存在およびその形成時期の使用。
  15. 試験物質が血液脳関門を横断して活発に輸送されるかどうかを判定することを含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法または使用。
  16. 試験物質が脳中に活発に輸送されるかどうかを判定することを含む、請求項15に記載の方法または使用。
  17. 試験物質が脳から外へ活発に輸送されるかどうかを判定することを含む、請求項15に記載の方法または使用。
  18. 試験物質がp-糖タンパク質により輸送されるかどうかを判定することを含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法または使用。
  19. 試験物質がp-糖タンパク質の機能を妨げるかどうかを判定することを含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法または使用。
  20. 試験物質がp-糖タンパク質の発現を変化させるかどうかを判定することを含む、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法または使用。
  21. 前記試験物質を、機能的なp-糖タンパク質の発生の前および後の両方で評価する、請求項18〜20のいずれか1項に記載の方法または使用。
  22. 前記試験物質を受精後8または9日目ならびに10日目以後に評価し、ここで、前記日齢は、標準的な条件下で成長させたゼブラフィッシュについていうものであり、ゼブラフィッシュを同等の発生段階の達成を加速させるかもしくは遅延させる条件下で成長させる場合には調整される、請求項21に記載の方法または使用。
  23. 試験物質の組合せが、個別に与えた試験物質と比較してBBB通過を変化させたかどうかを判定することを含む、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法または使用。
  24. 体内:脳内薬剤濃度勾配を決定することを含む、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法または使用。
  25. 血液脳関門の存在下で中枢神経系における所望の活性を有する試験物質の相対的効力を比較することを含む、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法または使用。
  26. 血液網膜関門を横断する試験物質の通過を判定することを含む、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法または使用。
  27. 試験物質が血液脳関門により代謝されるかどうかを判定することを含む、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法または使用。
  28. 試験物質が血液脳関門を横断して活発に輸送されるかどうかを判定するためのゼブラフィッシュの使用。
  29. 試験物質が脳中に活発に輸送されるかどうかを判定するためのゼブラフィッシュの使用。
  30. 試験物質が脳から外へ活発に輸送されるかどうかを判定するためのゼブラフィッシュの使用。
  31. 試験物質がp-糖タンパク質により血液脳関門を横断して輸送されるかどうかを判定するためのゼブラフィッシュの使用。
  32. 試験物質がp-糖タンパク質の機能を妨げるかどうかを判定するためのゼブラフィッシュの使用。
  33. 試験物質がp-糖タンパク質の発現を変化させるかどうかを判定するためのゼブラフィッシュの使用。
  34. 前記試験物質を、機能的なp-糖タンパク質の発生の前および後の両方で評価する、請求項31〜33のいずれか1項に記載の使用。
  35. 前記試験物質を、受精後8日または9日目ならびに10日目以後に評価し、ここで、前記日齢は、標準的な条件下で成長させたゼブラフィッシュについていうものであり、ゼブラフィッシュを同等の発生段階の達成を加速させるかもしくは遅延させる条件下で成長させる場合には調整される、請求項34に記載の使用。
  36. 試験物質の組合せが、個別に与えた試験物質と比較してBBB通過を変化させたかどうかを判定するためのゼブラフィッシュの使用。
  37. 体内:脳内薬剤濃度勾配を決定するためのゼブラフィッシュの使用。
  38. 血液脳関門の存在下で所望のCNS活性を有する試験物質の相対的効力を比較するためのゼブラフィッシュの使用。
  39. 血液網膜関門を横断した試験物質の通過を判定するためのゼブラフィッシュの使用。
  40. 試験物質が血液脳関門により代謝されるかどうかを判定するためのゼブラフィッシュの使用。
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