JP2007525083A - マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム - Google Patents

マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム Download PDF

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Abstract

非最適リスニング環境において、既存の音響処理システムによって経験するような品質劣化を伴わないサラウンド効果を創成する音響処理システムが開発されえた。この音響処理システムは、出力信号がより多数の入力信号の関数になるように、多数の出力信号に変換する前に、入力信号を操作するマトリクス復号システムを含み得る。これらの音響処理システムはまた、入力信号の低周波数成分を入力信号から別個のチャンネルに保存する低音制御システムを併せて含み得るか、代替的に含み得る。マトリクス復号システムおよび低音制御システムの両者はまた追加的な信号を生成し得る。さらに、マトリクス復号システムおよび低音制御システムは、車両音響システムにおいて、個別に実行することも、併せて実行することもできる。

Description

発明の背景
1.技術分野
本発明は、全体として、音響処理システムに関する。さらに具体的には、本発明は、複数の出力を有する音響処理システムに関する。
2.関連技術
オーディオ・システムまたは音響システムにおける音響品質に対する消費者の期待は高まっている。一般的に、そのような消費者の期待は、最近10年間に劇的に増加し、今では消費者は、車両を含む広範囲のリスニング環境において高品質音響システムを期待している。加えて、今後オーディオ・ソースになる得る物の数が増加した。オーディオは、ラジオ、コンパクト・ディスク(CD)、ディジタル・ビデオ・ディスク(DVD)、スーパ・オーディオ・コンパクト・ディスク(SACD)、テープ・プレーヤなどから入手可能である。従来から音響システムは、2チャンネル(“ステレオ”)形式をサポートしてきたが、今日では、多くの音響システムが、音響は聴取者の周りのすべての方向から来るものである(“サラウンド効果”)という知覚を創成するサラウンド処理システムを含む。このようなサラウンド音響システムは、二つを超える離散チャンネルを使う形式(“マルチ・チャンネル・サラウンド・システム”)をサポートする。広範なリスニング環境におけるサラウンド効果の創成には、リスニング環境に応じた異なる変数の組合せの考慮が必要である。
サラウンド音響システムは、一般的に、二つ以上の離散チャンネルからの音響を再生する三つ以上のラウド・スピーカ(“スピーカ”とも呼ぶ)を使って、サラウンド効果を創成する。成功したサラウンド効果の開発には、音に包まれた感じおよび広さ感の創成が含まれる。このような音に包まれた感じおよび広さ感は、非常に複雑ではあるが、一般的に、再生され得る音響のバックグラウンド・ストリームの空間的特性に依存する。反射面は、リスニング環境における音に包まれた感じおよび広さ感を促進する。というのは、反射面は衝撃音響を聴取者に向けて反響させるからである。聴取者は、この反響音を反射面から発生したものとして知覚できるので、音響が聴取者の周囲全体からやってくるという知覚の創成が増進され得る。
多くのディジタル音響処理形式は、音響の直接暗号化および再生をサポートする。いくつかのマルチ・チャンネル・サラウンド処理システムは、五つ以上のチャンネルを有し、各チャンネルは、一つ以上のスピーカによる音波への変換のための信号を搬送する。分離されえた帯域限定周波数チャンネルのような他のチャンネルもまた、含まれ得る。共通のマルチ・チャンネル・サラウンド処理形式(“5.1システム”と呼ぶ)は、五つの離散チャンネルおよび低周波効果(“LFE”)用に通常リザーブされ得る追加的な帯域制限低周波チャンネルを使う。5.1システムによって行われる録音は、聴取者がラウド・スピーカ列の中心にいるとの仮定のもとに処理することができ、ラウド・スピーカ列は、聴取者の前に三つのスピーカ、聴取者の真横および45度後方の間のどこかに位置する二つのスピーカを含む。5チャンネル・マルチ・チャンネル・サラウンド・システムにおいては、チャンネルによって搬送され得るチャンネルおよび信号は、左前(“LF”)、中央(“CTR”)、および右前(“RF”)、左周辺(“LSur”)、右周辺(“RSur”)と呼ぶことができる。7チャンネルが実行され得るときには、LSurおよびRSurを、左横(“LS”)、右横(“RS”)、左後(“LR”)および右後(“RR”)に置き換えることができる。
たいていの記録材料は、従来の2チャンネル・ステレオで提供され得る。しかしながら、マトリクス復号器を使って、2チャンネル信号からサラウンド効果が実現できる。マトリクス復号器は、二つの入力信号から四つ以上の出力信号を合成でき、左入力信号および右入力信号を含めることができる。この方法を使うと、マトリクス復号器は、様々な組合せの入力信号をN×2または他のマトリクスで数学的に記述または表現する。ここに、Nは、所望の出力の数である。類似の方法で、三つ以上の離散入力信号から追加的な出力信号を、N×Mマトリクスを使って合成するのに、マトリクス復号器を使うこともできる。ここにMは、離散入力チャンネルの数である。
2チャンネル信号からサラウンド効果を創成するのに使うとき、特定の出力信号のためのマトリクスには、通常、左入力信号および/または右入力信号の比を規定する2Nマトリクス定数が含まれる。マトリクス定数の値は、概して、一つ以上の操作角で示される記録物の所望の方向に部分的に依存する。各操作角は、二つの信号の関数である。一般的に、一つの操作角は、左入力信号および右入力信号の関数であり(“左/右操作角”または“Ir”)、別の操作角は、右入力信号および左入力信号から引出されえた二つの信号の関数である(“中央/サラウンド操作角”または“cs”)。各操作角は、引出されえた二つの信号間の角度で記録物の所望の方向を示す。
オーディオまたは音響システムの設計は、例えば、スピーカの位置および数ならびに各スピーカの周波数応答など、多くの種々の要因の考慮を含む。たいていのスピーカの周波数応答は、従来から限定的であり、このため多くのスピーカが低周波を、全くではないにしろ、正確に再生することができない。したがって、たいていのサラウンド処理システムもまた、これらの低周波信号を生成するために設計されえた、専用の一スピーカまたは複数のスピーカを含む。低周波信号をこの別個の低周波スピーカに向けるためには、サラウンド音響システムは、“低音制御”として公知のプロセスを使うことができる。従来の低音制御は、各チャンネルからクロスオーバ・フィルタを使って、低周波を分離し、単一チャンネル(“モノ”)信号を生成するために分離した各低周波を一緒に加え合わせる。この手順は、サラウンド効果の悪化に繋がる可能性がある。というのは、組合されえた低周波が分離されえていないからである。遺憾ながら、前述の従来式の低音制御はまた、好ましくない結果に繋がる。というのは、たいていのマトリクス復号器によって操縦され得ると、低周波が極めて不自然に響くからである。
別の例において、リスニング環境の物理的特性および/またはリスニング環境が使用され得る方式の物理的特性が、音響システムを設計するとき考慮され得る必要のある要因を規定する。たいていのサラウンド音響システムは、最適リスニング環境のために設計され得る。最適リスニング環境とは、一般的に反響しやすく、聴取者が“スィート・スポット”として知られる位置で前を向き、スピーカ列の中心にいるときの環境である。しかしながら、非最適リスニング環境の物理的特性は、大幅に異なることがあり、一般的に、異なる要因を、音響システム設計時に考慮する必要がある。一例を挙げると、静止していない、または“スィート・スポット”に居ない一人以上の聴取者が同時に楽しめるリスニング環境が含まれる。別の例には、非常に小さく、かつあまり反射的でないリスニング環境が含まれる。このようなリスニング環境で、サラウンド効果を創成することは一つの挑戦である。さらに別の例においては、リスニング環境は、一人の聴取者または複数の聴取者が一つ以上のスピーカの近辺に位置している場合があり得る。たいていのサラウンド音響システムは、これらの要因を考慮してまでは設計されえていないのが実態である。
車両は、そのリスニング環境のためのサラウンド音響システムの設計において、聴取者の位置、スピーカの位置、および反射性の欠如が重要な要因となる非最適リスニング環境の一例である。車両は、ホーム・シアタ・システムを含む部屋よりさらに制限されえており、反射が大幅に少ない。加えて、スピーカは、聴取者に相対的に近接していて、聴取者に対するスピーカの位置に関する自由度が少なくなり得る。事実、各スピーカを聴取者から等距離に置くことは殆んど不可能である。例えば、自動車の中では、前座席位置および後座席位置ならびにそれらのドアへの直近性、ならびにキックパネル、ダッシュ、ピラー、および他の内部車両表面の寸法および位置は、すべてスピーカの位置を制限するように働く。別の例においては、中央スピーカがダッシュに置かれた場合には、中央スピーカの寸法は、ダッシュ内のスペース制限によって制限され得る。これらの位置および寸法制限は、聴取者または壁に到達する前に分散する音響に対して自動車中で確保できる短い距離を考慮すると問題である。これらの要因に起因して、非最適リスニング環境で実行されえたとき、マルチ・チャンネル・サラウンド処理システムは、重大な品質低下を蒙る。
要約
非最適リスニング環境において、既存の音響処理システムによって経験するような品質劣化を伴わないサラウンド効果を創成する音響処理システムが開発されえた。これらの音響処理システムは、マトリクス復号システムをおよび/または低音制御システムを含み得る。このマトリクス復号システムおよび低音制御システムは、すばらしくサラウンド効果を増進する。音響処理システムはまた、一つ以上のディジタル信号を、マトリクス復号システムおよび/または低音制御システム、後処理モジュール、および一つ以上の出力信号を音波に変換する一つ以上の電子/音波変成器に提供できる信号源を含む。マトリクス復号システムおよび低音制御システムは、サラウンド処理システムの部分として、音響処理システム中で実行され得る。サラウンド処理システムはまた、さらにシステムを特定のリスニング環境に適合させ得る調節モジュールを含み得る。
マトリクス復号システムは、非最適リスニング環境中においてさえサラウンド効果を創成するために、入力信号を操作し、それらを多数の出力信号に変換するマルチ・チャンネル・マトリクス復号方法を含み得る。マトリクス復号方法は、様々な入力信号の関数として入力信号ペアを創成すること、およびマトリクス復号技法を使って、入力信号ペアの関数として出力信号を創成することを含み得る。入力信号ペアは、マトリクス復号技法を変更することなく、出力信号中に含まれる入力信号の組合せの調整を可能にする。この方式において、マトリクス複合技法により創成され得る後出力信号は、全ての入力信号の関数であり得る。結果として、いくらかの音響は、入力信号があるときにはいつもリスニング環境の後から出、したがって、適切な反響を欠き得るリスニング環境中のサラウンド効果を増進する。マルチ・チャンネル復号方法は、出力信号のいくらかに遅延を与えることにより、さらなるサラウンド効果の増進を提供し得る。加えて、マルチ・チャンネル・マトリクス復号方法は、追加的な出力信号を生成し得る。
マトリクス復号システムは、入力信号を操作し、それらを多数の出力信号に変換するマトリクス復号モジュールを含み得る。入力信号は、入力混合器によって操作され得、入力信号ペアを入力信号の関数として創成する。入力信号ペアは、その上で、マトリクス復号器を使って、同数以上の出力信号に復号され得る。マトリクス復号器はまた、一定の出力信号中の高周波を減衰させ得る一つ以上のシェルビング・フィルタを含み得る。これらのシェルビング・フィルタは、操作角によって指示され得るような音響の方向の関数として適合可能であり得る。加えて、マトリクス復号器は、出力信号に一つ以上の遅延を与える遅延モジュールを含み得る。さらに、マトリクス復号器は、追加的な出力信号を生成する追加的な出力混合器を含み得る。
低音制御システムは、一般的に、分離チャンネル中の入力信号の低周波成分を保存する一方で、マトリクス復号器によって、高周波入力信号を生成する。分離チャンネル中の入力信号の低周波成分を保存することによって、入力信号から創成され得るサラウンド効果は、増進され得る。加えて、操縦されえた低周波周波信号から生じる不自然な効果は、低周波入力信号をマトリクス復号器によって処理され得ることから防ぐことにより回避され得る。
低音制御システムは、高周波入力信号を創成するために入力信号の低周波成分を除き、低周波入力信号を創成するために入力信号の高周波成分を除く低音制御方法を含み得る。高周波入力信号は、その上で、マトリクス復号技法によって処理され得る一方では、低周波入力信号は、そのような処理を先行し得る。加えて、低音制御方法はまた、個別の低周波信号または“SUB”信号を創成することを含み得、追加的な低周波入力信号を創成することを含み得る。さらに、低音制御方法はまた、一つ以上の低周波入力信号を一つ以上の他の低周波入力信号に混合することを含み得る。これによって、全域スピーカのない低周波信号、再生の代替パスがもたらされ得る。加えて、低周波制御方法は、低周波入力信号に高周波入力信号を、これらがマトリクス復号技法によって処理されえたあと組合せることを含み得る。
低音制御システムは、低音制御モジュールを含み得る。これらの低音制御モジュールは、高周波入力信号および低周波入力信号をそれぞれ創成するために、低域フィルタおよび高域フィルタを含み得る。低音制御モジュールはさらに、入力信号全ての組合せとしてのSUB信号を創成するための総合装置を含み得る。あるいは、SUB信号は、LFE信号によって規定され得る。低音制御モジュールはさらに、追加的な低周波入力信号を創成するための追加的な総合装置を含み得る。低音制御モジュールはさらに、総合装置を含み得、一つ以上の低周波入力信号を一つ以上の他の低周波入力信号と混合するためのゲイン装置を含み得る。加えて、低音制御モジュールは、低周波入力信号を高周波入力信号と、これらがマトリクス復号器モジュールによって処理されえた後、再組合せする混合器と接続して使用され得る。
マトリクス復号システムおよび/または低音制御システムは、具体的な非最適リスニング環境用に設計され得る音響処理システム中で実行され得る。一例は、車両リスニング環境を含む。これらの“車両音響システム”は、信号源、サラウンド処理システム、後処理モジュール、および車両を通して位置する複数のスピーカを含み得る。車両音響システムの構成要素は、サラウンド効果が車両を通して増進され得るように、具体的な車両または車両タイプに適合され得る。サラウンド処理システムは、マトリクス復号モジュール、低音制御モジュール、混合器、または組合せを含み得る。車両音響システムはまた、大型車両中でも実施できる。このような実施において、車両音響システムは、サラウンド処理システムによって生成され得る追加的な中央信号およびサイド信号をそれぞれ再生する、追加的な中央スピーカおよびサイド・スピーカのような追加的なスピーカを含み得る。
本発明の他のシステム、方法、特徴および利点は、次の図面および詳細な説明を吟味すれば、当業者には明らかになろう。そのような追加的なシステム、方法、特徴および利点は、全てこの説明の中に含まれており、本発明の範囲内にあり、次の請求の範囲によって保護され得るものである。
好ましい実施形態の詳細な説明
図1に示すのは、音響処理システム100の一例である。音響処理システム100は、信号源101、サラウンド処理システム102、後処理モジュール104および電子/音波変成器106を含み得る。サラウンド処理システム102は、低音制御モジュール110、マトリクス復号器モジュール120、混合器150、および調節モジュール180を含み得る。特定の構成を示すかたわら、より少ない構成要素またはより多くの構成要素を有するものを含む他の構成も使用され得る。例えば、サラウンド処理システム102は、低音制御モジュール110および/または混合器160を含まなくてもよい。
音響処理システム100において、信号源101は、低音制御モジュール110へディジタル信号を提供する。あるいは、信号源101は、ディジタル信号の部分をマトリクス復号器モジュール120に直接提供し得るし、他の部分を後処理モジュール104および場合によっては混合器160に提供し得る。信号源101は、ラジオ、CD、DVDなどのような一つ以上の信号源からディジタル信号を生成し得る。それらのいくつかは、一つ以上の信号を一つ以上の信号源素材から得る。これらの信号源素材は、DOLBY DIGITAL AC3(登録商標)、DTS(登録商標)などのようなディジタル暗号化されえた任意の素材、またはディジタル領域に変換され得る暗号化トラックのような元々はアナログである材料を含み得る。信号源101によって生成され得るディジタル信号は、一つ以上のチャンネル(おのおのは“入力信号”)に含まれる一つ以上の信号を含み得る。信号源101は、直接左および直接右のような任意の2チャンネル(ステレオ)源素材から入力信号を生成し得、左前入力信号(“LFI”)および右前入力信号(“RFI”)を生成する。信号源101はまた、5.1チャンネル源素材から入力信号を生成し得、左前入力信号(“LFI”)、右前入力信号(“RFI”)、中央入力信号(“CTRI”)、左サラウンド入力信号(“LSurI”)、右サラウンド入力信号(“RSurI”)、およびLFE信号を生成する。
低音制御モジュール110は、入力信号を受信する信号源101に接続され得る。この文書においては、“へ接続され得る”という表現は、信号が通信され得る任意のタイプの電気的接続、電子的接続、電磁的接続を表わす。一般的には、低音制御モジュール110は、個別チャンネルに残っている、マトリクス復号器モジュール120へ入力させるための高周波入力信号、およびマトリクス復号器をバイパスするための低周波入力信号を創成する。例えば、低音制御モジュール110が2チャンネル入力信号を受信すれば、それは、左前高周波入力信号(“LFI”)、右前高周波信号(“RFI”)、左前低周波入力信号(“LFI”)、および右前低周波入力信号(“RFI”)を生成する。別の例を挙げると、低音制御モジュール110が5.1離散入力信号を受信すると、LFI、RFI、LFI、およびRFIに加えて、高周波中央入力信号(“CTRI”)、高周波左サラウンド入力信号(“LSurI”)、高周波右サラウンド入力信号(“RSur”)、低周波中央入力信号(“CTRI”)、低周波左サラウンド入力信号(LSurI)、および低周波右サラウンド入力信号(RSurI)、を生成する。低周波入力信号は、混合器160および/または後処理モジュール104に接続され得る。加えて、低音制御モジュール110は、後処理モジュール104に接続され得る追加的な低周波信号(“SUB”)を創成し得る。
マトリクス復号器モジュール120は一般的に、多数の入力信号を同数以上のチャンネル中の同数以上の出力信号に、それぞれ変換する。マトリクス復号器モジュール120は、入力信号を受信する信号源101に接続され得、入力信号の全周波数スペクトラム近くを含む同数以上の出力信号(“全スペクトラム出力信号”)を創成する。例えば、マトリクス復号器モジュール120がN×7マトリクス復号器を含み、LFIおよびRFI(および追加的にCTRI、LSurI、およびRSurIを受信する)を受信する信号源101に接続され得ると、マトリクス復号器モジュール120は、七つの全スペクトラム出力信号を生成する。これらには、左前出力信号(“LFO”)、右前出力信号(“RFO”)、中央出力信号(“CTRO”)、左側出力信号(“LSO”)、右側出力信号(“RSO”)、左後出力信号(“LRO”)、右後出力信号(“RRO”)が含まれる。別の例においては、マトリクス復号器がN×11マトリクス復号器であり、LFIおよびRFI(および追加的にCTRI、LSurI、およびRSurIを受信する)を受信する信号源101に接続され得ると、上述の出力信号に加えて、それは、さらに第二中央出力信号(“CTRO2”)、第三中央出力信号(“CTRO3”)、第二左側出力信号(“LSO2”)、および第二右側出力信号(“RSO2”)を生成する。
あるいは、マトリクス復号器モジュール120は、高周波入力信号を受ける低音制御モジュール110に接続され得、同数以上の高周波出力信号を創成する。例えば、マトリクス復号器モジュール120がN×7を含み、LFIおよびRFI(および追加的にCTRI、LSurI、およびRSurIを受信する)を受信する低音制御モジュール110に接続され得ると、マトリクス復号器モジュール120は、七つの全スペクトラム出力信号を生成する。これらには、高周波左前出力信号(“LFO”)、高周波右前出力信号(“RFO”)、高周波中央出力信号(“CTRO”)、高周波左側出力信号(“LSO”)、高周波右側出力信号(“RSO”)、高周波左後出力信号(“LRO”)、高周波右後出力信号(“RRO”)が含まれる。別の例においては、マトリクス復号器がN×11マトリクス復号器であり、LFIおよびRFI(および追加的にCTRI、LSurI、およびRSurIを受信する)を受信する信号源101に接続され得ると、上述の出力信号に加えて、それは、さらに第二高周波中央出力信号(“CTRO2”)、第三高周波中央出力信号(“CTRO3”)、第二高周波左側出力信号(“LSO2”)、および第二高周波右側出力信号(“RSO2”)を生成する。
マトリクス復号器モジュール120が高周波出力信号を生成すると、これらの高周波出力信号は、混合器160によって受信され得る。混合器160は、低周波入力信号およびSUB信号を受信する低音制御モジュール110に接続され得るが、高周波出力信号を低周波入力信号、いくつかの場合にはSUB信号と組合せ、各チャンネルのために全スペクトラム出力信号を生成する。混合器160は、代替的に、低音制御モジュール110の部分として稼動し得る。
調節モジュール180の入力は、混合器160、マトリクス復号器モジュール120(混合器160が含まれていなければ)、またはマトリクス復号器モジュール120、および低音制御モジュール110(混合器160が含まれていなければ)に接続され得る。混合器160に接続され得ると、調節モジュール180は、全スペクトラム出力信号を受信する。マトリクス復号器モジュール120に直接接続され得ると、調節モジュール180は、高周波出力信号または全スペクトラム出力信号のどちらかを受信する。マトリクス復号器モジュール120および低音制御モジュール110に接続され得ると、調節モジュール180は、マトリクス復号器モジュール120から高周波出力信号を、低音制御モジュール110から低周波入力信号を受信する。調節モジュール180は、それが受信する信号の特別の特性を調節するか“同調”し、特殊なリスニング環境に調節されえた出力信号(“調節出力信号”)を創成する。加えて、調節モジュール180は、追加的なチャンネルに、追加的な調整出力信号を創成し得る。
後処理モジュール104は、調節モジュール180から調節出力信号を、低音制御モジュール110または信号源101のどちらかからSUB信号を受信し得る。後処理モジュール104は、一般的に、音波への変換のために受信する信号を準備し、一つ以上の増幅器および一つ以上のディジタル/アナログ変換器を含み得る。電子/音波変成器106は、後処理モジュールから直接信号を受信するか、他の装置またはクロスオーバ・フィルタ(示さず)のようなモジュールを介して間接的に受信し得る。電子/音波変換器106は、一般的に、スピーカ、ヘッドフォーンまたは電子信号を音波に変換する他の装置を含む。スピーカが使用され得ると、各チャンネルに対して一つ以上のスピーカが設けられ、各スピーカはツイータおよびウーファのような一つ以上のスピーカを含む。
低音制御モジュール110、マトリクス復号器120、混合器160、調節モジュール180、低音制御方法、マトリクス復号方法、車両マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム、および組合せを含むサラウンド処理システムの実装または構成は、おのおのがコンピュータ読取可能ソフトウェア・コードを含み、これを使って実施され得る。これらの方法、モジュールおよびシステムは、一緒に、または別々に稼動し得る。このようなコードは、プロセッサ、メモリ、装置、または他のコンピュータ読取可能記憶媒体上に記憶され得る。あるいは、ソフトウェア・コードは、コンピュータ読取可能電子信号または光信号中に暗号化され得る。コードは、オブジェクト・コードまたはこの文書中に記載の機能性を記述するか、または制御する任意の他のコードでもよい。コンピュータ読取可能記憶媒体は、フロッピ・ディスクのような磁気記憶ディスク、CD−ROMのような光ディスク、半導体メモリ、または他のプログラム・コードまたは関連データを記憶する物理的オブジェクトでもよい。
1.低音制御システム
低音制御モジュール110は、一般的に、個別のチャンネル中の入力信号の低周波成分を保存する一方で、マトリクス復号器による処理のための高周波入力信号を創成する。個別のチャンネル中の入力信号の低周波成分を保存することによって、入力信号から創成され得るサラウンド効果は増進され得るであろう。加えて、操作された低周波信号から生じる不自然な効果は、低周波入力信号をマトリクス復号器が処理しないようにすることによって回避し得る。低音制御モジュール110は、混合器160と共に使用され得、低周波入力信号をマトリクス復号器モジュール120によって処理されえた高周波入力信号(“高周波出力信号”)と再び組合せる。このことによって、各チャンネルの低周波成分と高周波成分とが調節モジュール180と後処理モジュール104とによって合同して処理され得ることが可能になる。しかしながら、各チャンネルの信号の低周波成分と高周波成分とが、それぞれウーファおよびツイータのような、分離されえた電子/音波変成器106によって再生され得るとすれば、各チャンネルの信号は再び低周波成分と高周波成分とに分離され得る必要がある。この分離は、各チャンネルに対してクロスオーバ・フィルタのような装置を使って実現され得る。この装置は、後処理モジュール104と電子/音波変換器106との間に接続され得る。あるいは、低音制御モジュール110は、混合器160なしで使用され得る。混合器なしで使用され得ると、マトリクス復号器モジュール120によって生成され得る高周波出力信号と共に、低音制御モジュール110によって生成されえた低周波入力信号は、調節モジュール180と次の後処理モジュール104によって、おのおの個別に接続され得、処理され得る。後処理モジュール104から、低周波入力信号と高周波出力信号とが、個別に一つ以上の電子/音波変成器106に接続され得、これによって、各チャンネル中において、低周波成分と高周波成分との再分離の必要をなくする。
図2に、低周波および高周波入力チャンネルが創成され得る方法の一例を示す。特定の構成を示す一方、より少ないステップまたは追加的なステップを含む他の構成も使用可能である。この低音制御方法210は、一般的に、次のステップを含む。低周波成分を入力信号から除去し、高周波入力信号を生成するステップ212、高周波成分を入力信号から除去して、初期低周波入力信号を生成するステップ214、低周波入力信号を創成するステップ215、およびSUB信号を創成するステップ216である。加えて、入力信号が、任意のサラウンド信号を含むと、低音制御方法210は、低周波側入力信号を創成するステップを含み得る。低周波制御方法はさらに、高周波入力信号がマトリクス復号器によって処理されえた後(高周波出力信号)、低周波入力信号と、いくらかの場合には、SUB信号とを高周波入力信号に組合せるステップを含み得る。
低周波成分を入力信号から除去するステップ212は、およそクロスオーバ周波数(“f”)までの周波数を除去するステップを含み得る。fは、およそ20Hzからおよそ1000Hzであり得る。入力信号の低周波成分を除去するステップ212は、一般的に、高周波成分(およそ20Hzからおよそ1000Hz)のみを含む入力信号を生じる。入力信号から高周波成分を除去するステップ214は、一般的に、およそクロスオーバ周波数fを超える周波数を除去するステップを含み、初期低周波成分を生成する。例えば、もし入力信号が5.1入力信号を生成する信号源(図1を見よ、参照番号101)から受信されえたとしたら、およそfをこえる周波数を除去するステップは、左前初期低周波入力信号(“LFI’”)、右前初期低周波入力信号(“RFL’”)、中央初期低周波入力信号(“CRII’”)、左サラウンド初期低周波入力信号(“LSurI’”)、および右サラウンド初期低周波入力信号(“RSurI’”)を生成するであろう。入力信号の高周波成分を除去するステップ214は、一般的に、低周波成分(およそ20Hzからおよそ1000Hzまでの周波数)のみを含む入力信号を生じる。SUB信号を生成するステップ216は、低周波入力信号を組合せるステップ、低周波入力信号とLFE信号とを組合せるステップ、または単純にLFE信号を使うステップを含み得る。
低周波入力信号を生成するステップ215は、初期低周波信号を低周波入力信号として規定するステップ、追加的な低周波入力信号を創成するステップ、任意の望ましくない初期低周波入力信号を他の初期低周波入力信号または組合せに混合するステップを含み得る。例えば、入力信号は、単に初期入力信号によって規定され得る。しかし、場合によっては、追加的な低周波入力信号は、低周波入力信号がマトリクス復号器によって創成され得る高周波出力信号ごとに存在するように創成され得る。例えば、もし、LSurIおよび/またはRSurIのような入力信号が任意のサラウンド信号を含めば、低周波サイド入力信号のような追加的な低周波入力信号が創成され得る。これらの低周波入力信号は、低周波入力信号のいくつかの線形組合せのような組合せとして創成され得る。例えば、入力信号が5.1入力信号を生成する信号源(図1を見よ。参照番号101)から受信されえたとすると、左前、右前、中央、左サラウンド、および右サラウンド初期入力信号が使用され得、それぞれ、左前、右前、中央、左後、および右後入力信号を規定する(LFI=LFI’,RFI=RFI’,CTRI=CTRI’,LRI=LSurI’,およびRRI=RSurI’となるように)。加えて、低周波左サイド入力信号(“LSI”)および低周波右サイド信号(“RSI”)は、それぞれ、次の方程式によって規定され得る。

LSI=0.7CTRI+LFI+LSurI’ (1)
RSI=0.7CTRI+RFI+RSurI’ (2)

類似の方法によって、追加的な低周波サイド入力信号が創成され得る。ある大きな非最適リスニング環境においては、追加的な中央出力信号およびサイド出力信号を含めるのが望ましいこともある。これらの低周波信号は、追加的な左サイドおよび右サイド出力信号LSI2およびRSI2をそれぞれ含み得る。LSI2は、方程式(1)により生成され得るが、乗数がLFIおよびLSurI’に関して、LFIおよびLSurI’への依存性を変更するために含まれ得る。同様にして、RSI2は、方程式(2)により生成され得るが、乗数がRFIおよびRSurI’に関して、RFIおよびRSurI’への依存性を変更するために含まれ得る。リスニング環境が大きくなると、一つ以上の追加的な左サイドおよび右サイド低周波入力信号を含めるのが望ましいかもしれない。第二の左サイド出力および高い追加的な左サイド出力が、方程式(1)によって生成され得るが、乗数がLFIおよびLSurI’に関して、LFIおよびLSurI’への依存性を変更するために含まれ得る。その結果、LSurI’への依存性が益々高くなる。第二の左サイド出力および高い追加的な左サイド出力が方程式(2)によって生成され得るが、乗数がRFIおよびRSurI’に関して、RFIおよびRSurI’への依存性を変更するために含まれ得る。その結果、RSurI’への依存性が益々高くなる。
さらなる一例においては、一つ以上の初期入力信号が、一つ以上の他の初期入力信号に混合され得る。このことは、スピーカまたは他の電子/音波変成器がカット・オフ周波数までの周波数を再生できない一定の状況においては有利となり得る。任意の望ましくないチャンネルの低周波成分を他のチャンネルに混合することによって、このような低周波成分は保存され得る。一例において、中央初期入力信号(CTRI’)が、左前および右前初期入力信号(LFI’ およびRFI’それぞれに)に混合され得る。この状況は、例えば、全範囲中央スピーカを含まない車両中で稼動する音響処理システム中で起こり得る。CTRI’の電力の半分はLFI’に、CTRI’の電力の半分はRFI’に混合され得る。この場合、LFI=LFI’+0.7CTRI’、RFI=RFI’+0.7CTRI’となり、CTRI=0となる。
低音制御方法210はさらに、低周波入力信号およびSUB信号をマトリクス・モジュール(図1を見よ。参照番号120)によって生成され得る高周波出力信号と組合せることを含み得る。例えば、もし低音制御方法が、LFIおよびRFIを創成する2チャンネル入力信号(例えば、LFIおよびLRIを含む)を受信すれば、これらの低周波入力信号は、2×7マトリクス復号器によって生成され得る高周波出力信号と組合され得、次の方程式による全スペクトラム高周波出力信号を創成する。

LFO=LFO+LFI (3)
RFO=RFO+RFI (4)
CTRO=CTRO+SUB (5)
LSO=LSO+LFI (6)
RSO=RSO+RFI (7)
LRO=LRO+LFI (8)
RRO=RRO+RFI (9)

別の一例において、もし低音制御方法が、LFI,RFI,CTRI,LSI,RSI,LRIおよびRRIを創成する5.1離散入力信号(LFI,RFI,CTRI,LSurIおよびRSurI)を受信すれば、これらの低周波入力信号は、5×7マトリクス復号器によって生成され得る高周波出力信号と組合され得、次の方程式による全スペクトラム出力信号を創成する。

LFO=LFO+LFI (10)
RFO=RFO+RFI (11)
CTRO=CTRO+CTRO (12)
LSO=LSO+LSI (13)
RSO=RSO+RSI (14)
LRO=LRO+LRI (15)
RRO=RRO+RRI (16)

別の一例においては、もし低音制御方法が、LFI,RFI,CTRI,LSI,RSI,LRIおよびRRIを創成する5.1離散入力信号(LFI,RFI,CTRI,LSurIおよびRSurIのような入力信号を含む)を受信すると、これらの低周波入力信号は、5×11マトリクス復号器によって生成され得る高周波出力信号と組合され得、方程式(10)から(16)および次の方程式による第二中心(“CTRI2”)、第三中心(“CTRO3”)、第二左サイド(“LSO2”)、および第二右サイド(“RSO2”)出力信号を含む追加的な全スペクトラム出力信号を創成する。

CTRO2=CTRO+CTRO (17)
CTRO3=CTRO+CTRO (18)
LSO2=LSO2+LSI (19)
RSO2=RSO+RSI (20)

この低音制御方法は、対応する低周波サラウンド信号を有する追加的高周波サイド出力信号を加えることによって、さらなる追加的全スペクトラム・サイドおよび中心出力信号を創成するために拡張され得る。
低音制御方法は、図1(参照番号110)中に示すような低音制御モジュール中で稼動し得る。低音制御モジュール110は、入力信号から低周波成分を除去する高周波フィルタを含み得て高周波入力信号を創成し、また入力信号から高周波成分を除去する低周波フィルタを含み得て初期低周波入力信号を創成する。加えて、低音制御モジュール110は、SUB信号をLFE信号によって規定し得、SUB信号を創成するための総合装置を含み得る。さらに、もし入力信号が、どのようなサラウンド信号を含んでも、低音制御モジュール110は、低周波サイド入力信号を創成するための一つ以上の総合装置を含み得る。低音制御モジュール110はまた、一つ以上の望ましくない初期低周波入力信号を他の初期低周波入力信号に混合するための一つ以上の総合装置を含み得る。
二つの入力信号を処理する低音制御モジュールの一例を図3に示し、参照番号310で示す。特定の構成を示すかたわら、他の構成も、より少ない構成要素または追加的な構成要素を備えたものを含めて使用し得る。この低音制御モジュール310は、高域フィルタ312、低域フィルタ314、総合装置316を含み得る。高域フィルタ312は、左前入力信号および右前入力信号、それぞれLRIおよびRFIを受信し、それぞれから、カット・オフ周波数またはクロスオーバ・ポイント(“f”)までの周波数を除去し、高周波左前入力信号および高周波右前入力信号、それぞれLFIおよびRFIを創成する。低域フィルタ314はまた、左前入力信号および右前入力信号、それぞれLRIおよびRFIを受信し、それぞれから、カット・オフ周波数またはクロスオーバ・ポイント(“f”)をこえる周波数を除去し、初期低周波左前入力信号および初期右前低周波入力信号、それぞれLFI’およびRFI’を創成する。この例において、高周波左前入力信号および右前低周波入力信号、それぞれLFIおよびRFI、それぞれLFI’およびRFI’と定義され得る。高域フィルタ312および低域フィルタ314は、一般的に、それらの出力の和の周波数応答はおよそ入力信号に等しい点で補完的である。高域フィルタ312のためのカット・オフ周波数またはクロスオーバ・ポイント(“f”)は、低域フィルタ314のそれにほぼ等しい。fは、およそ20Hzからおよそ1000Hzに等しい。高域フィルタ312および低域フィルタ314は、一次Butterworthフィルタまたはラチス・フィルタのような単一のクロスオーバ・フィルタとして稼動させることもできる。総合装置316は、LFIおよびRFIを受信し、これらを加えてSUB信号を生成する。
5.1離散入力チャンネル(LFI,RFI,CTRI,LSurIおよびRSurIのような入力信号を含む)を処理する低音制御モジュールの一例を図4に示し、参照番号410で示す。低音制御モジュール410は、高域フィルタ412および低域フィルタ414を含み得る。高域フィルタ412は、五つの離散入力信号、LFI,RFI,CTRI,LSurIおよびRSurIを受信し、それぞれから、そのfまでの周波数を除去し、高周波左前、右前、中央、左サラウンド、および右サラウンド信号、それぞれ、LFI,RFI,CTRI,LSurI,およびRSurIを創成する。低域フィルタ314はまた、五つの離散入力信号LFI、RFI、CTRI、LSurIおよびRSurIを受信するが、おのおのからそれらのfを越える周波数を除去して、初期低周波左前、右前、中央、左サラウンド、および右サラウンド信号、それぞれ、LFI’,RFI’,CTRI’,LSurI’,およびRSurI’を創成する。高域フィルタ312および低域フィルタ314は、一般的に、それらの出力の和の周波数応答はおよそ入力信号に等しい点で補完的である。高域フィルタ312のためのカット・オフ周波数またはクロスオーバ・ポイント(“f”)は、低域フィルタ414のそれにほぼ等しい。fは、およそ20Hzからおよそ1000Hzに等しい。高域フィルタ412および低域フィルタ414は、一次Butterworthフィルタまたはラチス・フィルタのような単一のクロスオーバ・フィルタによって稼動させることもできる。
低音制御モジュール410はまた、低周波入力信号を組合せて追加的な低周波入力信号を創成する総合装置418および419を含み得る。これらの追加的低周波入力信号は、低周波左サイド入力信号LSIおよび右サイド入力信号RSIを含み得る。これらは、方程式(1)および(2)によって、それぞれ総合装置418および419を使って創成され得る。この例において、低周波左後入力信号LRIは、初期低周波左サラウンド入力信号LSurI’によって規定され得、低周波右後入力信号RRIは、初期低周波右サラウンド入力信号RSurI’によって規定され得るので、それぞれ、LRI=LSurI’およびRRI=RSurI’となる。
低音制御モジュール410はまた、所期低周波中央入力信号CTRI’を、それぞれ初期左前および右前低周波入力信号、LFI’およびRFI’に混合する総合装置420および421を含み得る。ゲイン・モジュールはさらに、CTRI’を、LFI’およびRFI’に加える前に、0.7のような定数で増幅する増幅器を含み得る。総合装置421は、CTRI’をLFI’に混合し、RSIを創成する。同様に、総合装置420は、CTRI’をLFI’に混合し、LSIを創成する。加えて、ゲイン・ユニット413は、含まれ得、低域フィルタ414によって濾波され得る前にCTRIを変更する。
低音制御モジュール410はまた、低周波入力信号LFI,RFI,CTRI,LSurI,RSurIおよび低周波効果信号LFEを受信し、これらを一緒に加えてSUB信号を生成する総合装置426を含み得る。加えて、ゲイン・ユニット417は、SUB信号中に含まれるLFE信号の量を変化させるために含まれ得る。あるいは、総合装置426は、SUB信号を単にLFEに等しくするために省略され得る。
2.マトリクス復号システム
図1に示すマトリクス復号器モジュールは、多数の離散入力信号を同等以上の出力信号に変換する任意のマトリクス復号方法を含み得る。例えば、マトリクス復号器モジュール120は、Logic7(登録商標)またはDOLBY PRO LOGIC(登録商標)で使用され得るような、2チャンネル入力信号を7出力信号に復号するための方法を含み得る。あるいは、マトリクス復号器モジュール120は、マルチ・チャンネル信号を非最適リスニング環境に適した方法(“マルチ・チャンネル・マトリクス復号方法”)で復号するマトリクス復号方法を含み得る。マトリクス復号器およびマトリクス復号方法は、全スペクトラム入力信号または低周波入力信号を受信し得る。マトリクス復号器モジュールに関連の図7および8を含む、このセクション(マトリクス復号システム)に関連の例の説明において、マトリクス復号器およびマトリクス復号方法、任意の入力信号、出力信号、初期出力信号、または組合せに関する言及は、断りのない限り、全スペクトラムおよび低周波入力および出力信号を対象にしていることが理解され得、よう。
一般的に、マルチ・チャンネル・マトリクス復号方法は、同数以上のチャンネル中の同数以上の出力信号に、それぞれ、マトリクス復号技法を使って変換する前に、多数の離散入力チャンネル中に含まれている入力信号を操作する。マトリクス復号技法を使って入力信号を多数の出力信号に変換する前に入力信号を操作することによって、合成出力信号は、非最適リスニング環境においてさえサラウンド効果を創成する。加えて、この方法は、公知のマトリクス復号技法との両立性があり、マトリクス復号技法を変更することなく稼動させ得る。
マルチ・チャンネル・マトリクス復号方法の一例が図5中に示され得、参照番号530で示されえている。特定の構成を示すかたわら、他の構成も、より少ない構成要素または追加的なステップを備えたものを含めて使用し得る。このマルチ・チャンネル・マトリクス復号方法530は、一般的に、入力信号ペア532を創成するステップ、および出力信号を入力信号ペア534の関数として生成するステップを含む。入力信号ペア532は、様々な入力信号の組合せとして創成され得る。マトリクス復号技法のための入力信号として使われると、入力信号ペアは、出力信号が、出力信号が単にマトリクスで定義され得るとした場合に、含まれていないはずの入力信号の異なる組合せを含むことを可能にする。したがって、サラウンド効果が、非最適リスニング環境においてさえ増進され得る。例えば、入力信号ペアは、マトリクス複合技法から合成され得る後出力信号が全ての入力信号の関数となるように創成され得る。その結果、いくつかの音響は、入力信号があるときはいつもリスニング環境の後から発生し、適当な反響を欠くリスニング環境中のサラウンド効果を増進する。入力信号ペアは、一定の入力信号または一定の入力信号の量が隣の入力信号と混合されえて、隣接チャンネル間で滑らかな推移がもたらされ得るように創成され得る。加えて、入力信号ペアは、一つ以上の同調パラメータの関数であり得、出力信号中に含まれる一定入力信号の量を制御するように調節され得る。その結果、隣接チャンネル間でより滑らかな聴覚推移が得られ、リスニング環境内での非最適スピーカ配置および聴衆配置を補う助けとなる。さらに、入力信号ペアはまた、出力信号が単に前入力信号中に含まれる入力信号だけではなく全ての入力信号からの空間的な手がかりに基づいて操縦され得るように創成され得る。
入力信号ペアは、マトリクス復号技法によって使用され得る各サブマトリクスのために創成され得、ここでのサブマトリクスは、具体的な入力信号を具体的な出力信号のセットに変換する一つの関係または関係のセットである。これらの関係または関係のセットは、数学的な公式、チャート、読取表などにより規定され得る。例えば、2×7マトリクス復号器は、三つのサブマトリクスを含み得る。第一のサブマトリクス(“後サブマトリクス”)は、入力信号が、LROおよびRROを創成するために組合され得るやり方を規定する。第二のサブマトリクス(“サイド・サブマトリクス”)は、入力信号がLSOおよびRSOを創成するために組合され得るやり方を規定し、第三のサブマトリクス(“前サブマトリクス”)は、入力信号がLFO、RFOおよびCTROを創成するために組合され得るやり方を規定する。したがって、2×7マトリクス復号器のためには、入力信号ペアが、三つのサブマトリクスのそれぞれに対して創成され得る。
例えば、五つ(5)の離散入力信号を七つの(7)出力チャンネルに変換するとき、後サブマトリクス(“後入力ペア”または“RIP”)のための入力信号は、次の方程式によって規定され得る。

RI1=LFI+0.9LSurI+0.38RSurI+GrCTRI (21)
RI2=RFI−0.38LSurI−0.91RSurI+GrCTRI (22)

ここで,RI1は、後入力ペアの第一信号(“第一後入力信号”)、RI2は、後入力ペアの第二信号(“第二後入力信号”)、およびGrは同調パラメータ(“中央/後ダウンミックス比”)である。Grは、RIP中に含まれるCTRI信号の量、したがって、マトリクス復号器によって生成され得る後出力信号のそれぞれの中に含まれるCTRIの量を制御する。Grの典型的な値は、およそゼロおよび0.1のような分数値を含む。しかしながら、Grのどんな値でも適当である。Grにゼロより大きな値を指定すると、後のスピーカに近く、中央のスピーカからは離れて位置している可能性のある聴取者にCTRIが聴こえるようになる。したがって、Grの値は、マトリクス復号方法が実施されえているリスニング環境に依存し得る。Grは、マトリクス復号方法によって音響を再生し、所望の地点で美的に望ましい音響が創成され得るまでGrを調節することによって、実験的に決定することができる。
加えて、サイド・サブマトリクスのための入力信号ペア(“サイド入力ペア”または“SIP”)は、次の方程式によって規定され得る。

SI1=LFI+0.91LSurI+0.38RSurI+GsCTRI
(23)
SI2=RFI−0.38LSurI−0.91RSurI+GsCTRI
(24)

ここに、SI1は、サイド入力ペアの第一信号(“第一サイド入力信号”)、SI2は、サイド入力ペアの第二信号(“第二サイド入力信号”)、およびGsは同調パラメータ(“中央/サイドダウンミックス比”)である。Gsは、SIP中に含まれているCTRI入力の量を制御し、マトリクス復号器によって生成され得るサイド出力信号のそれぞれに含まれるCTRIの量を制御する。Gsの典型的な値は、およそ0.1からおよそ0.3を含むが、任意の値でも適する。Grにゼロより大きな値を指定すると、サイド・スピーカに近く、中央のスピーカからは離れて位置している可能性のある聴取者にCTRIが聴こえるようになり、マトリクス復号器によって生成されえた音響の中心イメージをさらに後へ動かし得る。したがって、Gsの値は、マトリクス復号方法が実施され得るリスニング環境に依存し得る。Grは、マトリクス復号方法によって音響を再生し、所望の地点で美的に望ましい音響が創成され得るまでGrを調節することによって、実験的に決定することができる。
さらに、前サブマトリクスのための入力信号ペア(“前入力ペア”または“FIP”)は、次の方程式によって規定され得る。

FI1=LFI+0.7CTRI (25)
FI2=RFI+0.7CTRI (26)

ここに、FI1は、前入力ペアの第一信号(“第一前入力信号”)、FI2は、前入力ペアの第二信号(“第二前入力信号”)である。
加えて、入力信号ペアが、一つ以上の操作角を決定する公知のマトリクス復号技法による使用のために創成され得る(“操作角入力ペア”または“SAIP”)。公知のマトリクス復号技法においては、一つ以上の操作角が、左入力信号および右入力信号を使って決定され得る。しかしながら、三つ以上の入力信号があるとき、すべての入力信号における方向変化に応じて出力信号を“操縦”することが有利となり得る。このようなことは、操作角を全ての入力信号の関数である入力信号ペアからの操作角を決定することによって使用され得る方法を変えることなく達成され得る。例えば、五つの離散入力信号を七つの出力に変換するとき、操作角入力ペアは、次の方程式によって規定され得る。

SAI1=LFI+0.7CTRI+0.91LSurI+0.38RSurI
(27)
SAI2=RFI+0.7CTRI−0.38LSurI−0.91RSurI
(28)

ここに、SAI1は操作角入力信号ペアの第一信号(“第一操作角入力信号”)であり、SAI2は、操作角入力信号ペアの第二信号(“第二操作角入力信号”)である。
ひとたび入力信号が創成され得ると、それらは初期出力信号を創成するために使用され得る。入力信号の関数として出力信号を創成する方法が、図6にさらに詳しく示されえており、初期出力信号636を創成するステップ、全ての後およびサイド初期出力信号644の周波数スペクトラムを調節するステップ、および遅れを全ての後およびサイド初期出力信号654に与えるステップを含む。初期出力信号636は、Logic7(登録商標)またはDOLBY PRO LOGIC(登録商標)によって使用され得るものなどの公知の活性マトリクス復号技法を使って入力信号ペアから創成され得る。活性マトリクス復号技法を使って、後入力ペアは、初期後出力信号iRROおよびiLROに複合され得、サイド入力ペアは、初期サイド出力信号iRSOおよびiLSOに複合され得、前入力ペアは、初期前出力信号iCTROおよびiLFO、およびiRFOに、二つの操作角lrおよびcsの関数として、複合され得る。
初期後およびサイド出力信号は、さらに処理されえて、後およびサイド出力信号を生成する。一般的に、初期前出力信号はさらに処理され得、ないので、したがって、前出力信号に等しくなり得る(iCTROは、およそCTROに等しく、iLFOはおよそLFOに等しく、iROは、およそRFOに等しくなり得る)。初期後およびサイド出力信号は、全ての入力信号の関数であるから、後およびサイド出力信号は、どの入力チャンネル中に信号があるときにも、信号を生成する。しかしながら、サラウンド効果を増進するために、一般的には、背景信号(概して、低周波信号であるが)が、後およびサイド出力中に再生され得る必要がある。事実、入力信号が前に操縦され得るときに、後およびサイド出力中に高周波信号を再生することは、不自然な動きとして感知され得る。したがって、初期後およびサイド出力信号のさらなる処理は、それらの周波数スペクトラム644を調節するステップを含み得る。
初期後およびサイド出力信号の周波数スペクトラム644を調節することは、指定周波数を超える周波数を弱めることを含む。指定周波数は、およそ500Hzからおよそ1000Hzでもよいが、任意の周波数でもよい。加えて、初期後およびサイド出力信号の周波数スペクトラム644を調節することは、一つ以上の操作角の関数としての指定周波数を超える周波数を弱めることを含む。例えば、初期後およびサイド出力信号の周波数スペクトラムは、csが出力信号が前チャンネルにのみ操縦され得ること(cs>0度)を指示するときにのみ調節され得る。あるいは、初期後およびサイド出力信号の周波数スペクトラムが、csの関数として調節され得るので、全調節が出力信号が前チャンネル(c>0度)へのみ操縦され得るときに起こり、出力信号が後チャンネル(c=−22.5度)のみに操縦され得るときには調整がされえず、出力信号が中間値あたりにあるとき(−22.5<cs<0)には部分的調節がなされ得る。この減衰は、csの関数として適応し得る、適応可能低音シェルビング・フィルタ、適応可能低域フィルタまたは両方のような、一つ以上の適応可能ディジタル・フィルタを使って実現し得る。
初期サイドおよび後出力信号の追加的な処理はまた、LROおよびLSO信号またはRROおよびRSO信号のどちらかを全域フィルタで濾波することを含み得る。多くのマトリクス復号方法は、対称を使って、信号を復号するのに必要な計算の数を低減する。例えば、マトリクス複合システムは、LRO=RROおよびLSO=RSOを想定し得るので、RROおよびRSOのみを計算する。しかしながら、いくつかの場合においては、LROおよびRRO間ならびにLSOおよびRSO間の位相差が実際に存在し得る。この位相差は、この位相差を追加する全域フィルタで、LROおよびLSO信号またはRROおよびRSO信号のどちらかを濾波することによって追加され得る。加えて、位相差は、操作角csの関数であり得るので、位相差は、csがおよそ−22.5度までのときのみ適用され得る。
非最適スピーカ配置を補償する援助をするために、後およびサイド出力信号の追加処理はまた、これらの信号654に遅れを適用することを含み得る。この遅れは、後およびサイド出力信号の周波数応答を調整する前または後に適用され得る。後遅れが、後出力信号のそれぞれに適用され得、サイド遅れが、サイド出力信号のそれぞれに適用され得る。リスニング環境の特徴または特性に依存して、後出力信号に適用され得る遅れは、サイド出力信号に適用され得る遅れとは異なり得る。後遅れは、およそ8msからおよそ12msの値を持ち得るが、他の値も適している。このサイド遅れは、およそ16msからおよそ24msの値を持ち得るが、他の値も適している。後およびサイド遅れの値は、マトリクス復号方法による音響を再生し、所望の音響が生成され得るまで後およびサイド遅れを調整することにより実験的に決定され得る。
大型の非最適リスニング環境においては、追加的な中央およびサイド出力信号を含むことが望ましい。したがって、マルチ・チャンネル・マトリクス復号方法は、さらに追加的な出力信号を生成することを含み得る。一例において、追加的な出力信号を生成することは、それぞれ追加的な左サイドおよび右サイド出力信号、LSO2およびRSO2、ならびに二つ以上の追加的な中央出力信号、CTRO2およびCTRO3を、それぞれ追加的な出力チャンネル中に生成することを含む。LSO2は、リスニング環境のサイドにおよそ沿ってLSO1およびLSOの間に位置し、LSOおよびLROの線形組合せとして生成され得る。同様にして、RSO2は、リスニング環境のサイドにおよそ沿ってRSO1およびRROの間に位置し、RSOおよびRROの線形組合せとして生成され得る。CTRO2は、およそLSOおよびRSO間に位置し、CTROを使って生成され得、CTROに等しくなり得る。同様に、CTRO3は、およそLSO2およびRSO3間のおよそ中央に位置し、CTROを使って生成され得、CTROに等しくなり得る。
リスニング環境が大きくなるにつれて、一つ以上の左サイド、右サイドおよび三つ以上の追加的中央出力信号を含むのが好ましくなり得る。このような任意の左サイド出力信号は、後出力チャンネルに最も近い、左後出力信号および左サイド出力信号間に追加され得る。第二およびより高い追加的な左サイド出力は、LSOおよびLROの線形組合せであり得るが、ますますLROへの依存度が高まる。任意のこのような追加的な右サイド出力は、類似的に右サイドに位置し得、RSOおよびRROの線形組合せになり得るが、ますますRROへの依存度が高まる。例えば、第二の追加的な、左サイド出力LS03は、LSOおよびLRO間のリスニング環境の両サイドにそって含まれ得、LSO2よりLROへの依存性の高いLSOおよびLRO間の線形組合せとして生成され得る。同様にして、第二の追加的な、右サイド出力RS03は、RSO2およびRRO間のリスニング環境の両サイドにそって含まれ得、RSO2よりRROへの依存性の高いRSOおよびRRO間の線形組合せとして生成され得る。それぞれの追加的な左および右サイド出力が加えられるにつれて、一つ以上の追加的な中央出力が、前述のように加えられ得る。
マトリクス複合方法は、図1に示すマトリクス復号モジュール中で実施できる。マトリクス復号モジュール120は、多数のチャンネル中の多数の離散信号を同数以上の離散信号にそれぞれ変換する任意のマトリクス復号器を含み得る。例えば、マトリクス復号器モジュール120は、Logic7(登録商標)またはDOLBY PRO LOGIC(登録商標)のような2×5または2×7マトリクス復号器であり得る。あるいは、マトリクス復号器モジュール120は、非最適リスニング環境に適する方法での離散マルチ・チャンネル信号を復号し得るマトリクス復号器を含み得る。(“マルチ・チャンネル・マトリクス復号器”)。マルチ・チャンネル・マトリクス復号器は、それぞれ同数以上のチャンネル中の同数以上の出力信号に変換する前に入力信号を操作し得る。入力信号を操作することによって、合成出力信号は、非最適リスニング環境においてさえサラウンド効果を創成するために使用され得る。加えて、マルチ・チャンネル・マトリクス復号器は、公知のマトリクス復号器との両立性があり、マトリクス復号器それ自体を変更することなく、稼動し得る。
マルチ・チャンネル・マトリクス復号器の一例を、図7に示し、参照番号730で示す。特定の構成が示され得る一方、より少ない構成要素または追加的な構成要素を有する他の構成も使用され得る。マルチ・チャンネル・マトリクス復号器730は、入力混合器572、マトリクス復号器736、フィルタ746および748、後シェルフ752、後遅れモジュール756および758、およびサイド遅れモジュール760および762を含み得る。入力混合器732は、五つの離散入力信号(LFI、RFI、CTRI、LSurI、およびRSurIを含み得る)受信し得、後入力ペアRIP、サイド入力ペアSIP、前入力ペアFIP、および操作角入力ペアSAIPを含む四ペアの入力信号を生成する。入力混合器732は、方程式(21)および(22)による、入力信号LFI、RFI、LSurI、RSurIおよびCTRIの全ての線形組合せとしてのRIP、方程式(23)および(24)による入力信号LFI、RFI、ISurI、RSURI、およびCTRI全ての組合せとしてのSIP、方程式(25)および(26)による前入力信号LFI、RFI、およびCTRIの線形組合せ、ならびに方程式(27)および(28)による入力信号LFI、RFI、LSurI、RSurI、およびCTRIの全ての線形組合せとしてのSAIPを創成し得る。
マトリクス復号器736は、入力混合器732に接続され得、これから復号器は入力信号ペアを受信し、初期出力信号を入力信号ペアの関数として創成する。マトリクス復号器は、操作角コンピュータ737、後サブマトリクス738、サイド・サブマトリクス740、および前サブマトリクス742を含み得る。操作角コンピュータ737は、SAIPを使うことができ、二つの操作角lsおよびcsを創成する。操作角コンピュータ737は、後、サイド、前サブマトリクス738,740および742のそれぞれに接続され得、lsおよびcsとサブマトリクスのそれぞれを通信させることができる。後サブマトリクス738は、初期後出力iRROおよびiLFOを生成し、サイド・サブマトリクス740は、初期サイド出力iRSOおよびiLSOを生成し、前サブマトリクス742は、初期前出力信号、iCTRO、iLFOおよびiRFOを生成する。マトリクス復号器736は、Logic7(登録商標)またはDOLBY PRO LOGIC(登録商標)などのような公知の活性マトリクス復号器でよい。
初期後およびサイド出力は、さらに処理され得、後およびサイド出力信号を生成する。初期前出力信号は、処理されえず、したがって、前出力信号におよそ等しい。フィルタ746および748は、マトリクス復号器736に接続され得、これからフィルタはiRROおよびiRSOまたはiLROおよびiLSOを受信し得る。加えて、フィルタ746および748は、操作角コンピュータ737に接続され得、これからフィルタはcsを受信できる。フィルタ746および748は、適応的全域フィルタ、適応的低域フィルタ、または両方のような適応的ディジタル・フィルタであり得る。フィルタ746および748は、位相角をiRROおよびiRSOまたはiLROおよびiLSOに適用することができる。この位相差は、およそ180度であり得る。加えて、位相差は、操作角csの関数であり得るので、位相差は、csがおよそ−22.5度までのときのみに適用され得る。
後およびサイド・シェルフ750および752は、それぞれ、後およびサイド出力信号の周波数スペクトラムをcsの関数として調節し得る。例えば、後およびサイド・シェルフ750および752は、それぞれ、後およびサイド出力信号の周波数スペクトラムを、csが、出力信号が前チャンネルにのみ向けて操縦され得ることを指示するときにのみ調節し得る(cs>0度)。あるいは、後およびサイド・シェルフ750および752は、それぞれ、後およびサイド出力信号の周波数スペクトラムをcsの関数として調節し得るので、出力信号が後チャンネルに向けてのみ操縦され得るとき、調節はなされ得、えない(c=−22.5度)、出力信号が前チャンネルに向けてのみ操縦され得るとき、全調節がなされ得る(c=−22.5度)、且つ出力信号が中間方向あたりに操縦され得るとき、部分的な調節がなされ得る(−22.5<cs<0)。後およびサイド・シェルフ750および752は、それぞれ、シェルビング・フィルタのような周波数領域フィルタを含み得る。
後遅れモジュール756および758のペアは、後シェルフ750に接続され得、これらから前記モジュールは、iRRO(濾波されえた、または濾波されえていない)およびiLRO(濾波されえた、または濾波されえていない)を受信する。後遅れモジュール756および758は、時間遅れをiRRO(濾波されえた、または濾波されえていない)およびiLRO(濾波されえた、または濾波されえていない)に、それぞれ、適用でき、出力信号RROおよびLROを生成する。同様にして、サイド遅れモジュール760および762のペアは、後シェルフ752に接続され得、これらから前記モジュールは、iRSO(濾波されえた、または濾波されえていない)およびiLSO(濾波されえた、または濾波されえていない)を受信する。サイド遅れモジュール760および762は、時間遅れをiRSO(濾波されえた、または濾波されえていない)およびiLSO(濾波されえた、または濾波されえていない)に、それぞれ、適用でき、出力信号RSOおよびLSOを生成する。後遅れモジュール756および758によって適用され得る遅れは、サイド遅れモジュール760および762によって適用され得る遅れとは、リスニング環境の特徴または特性によって異なり得る。後遅れモジュール756および758は、およそ8msからおよそ12msの値を持つ時間遅れを適用し得るが、他の値でも適する。サイド遅れモジュール760および762は、およそ16msからおよそ24msの値を持つ時間遅れを適用し得るが、他の値でも適する。後遅れモジュール756および758ならびにサイド遅れモジュール760および762によって適用され得る値は、それぞれ、実験的に音響をマトリクス復号方法によって再生し、後およびサイド遅れの値を所望の音響が生成され得るまで調節することによって決定され得る。あるいは、後シェルフ750および後遅れモジュール756および758の位置を反転させることもできる。同様にして、サイド・シェルフ752およびサイド遅れモジュール760および762の位置を反転させることもできる。
マルチ・チャンネル・マトリクス復号器はまた、混合器を追加的な出力信号を創成するために含み得る(“追加的出力混合器”)。追加的出力混合器の一例が、図8に示され得、参照番号870で示され得る。追加的出力混合器870は、(図7で示すように)後遅れ756、後遅れ758、サイド遅れ760、サイド遅れ760、サイド遅れ762に接続され得、それぞれRRO、LRO、RSOおよびLSOを受信し、さらにマトリクス復号器736に接続され得、CTROを受信する。RRO、LRO、RSO、LSOおよびCTROから、追加的出力混合器870は、CTRO2、CTRO3、LSO2およびRSO2を含む、四つの追加的な出力信号を創成する。
追加的出力混合器870は、図8に示すように、クロスバー・混合器であり得、いくつかのゲイン・モジュール871,872,873,874,875および876、ならびに二つの総合モジュール877および878を含み得る。追加的出力混合器870は、すべての七つの出力信号、または単にCTRO,LRO,LSO,RSOおよびRSOを受信し得る。もし追加的出力混合器870が、すべての七つの入力信号を受信すれば、LFOおよびRFOは、追加的出力混合器870を処理されえずに通過するであろう。CTROは、ゲイン・モジュール871および872に接続され得、それぞれはゲインをCTROに適用し、追加的な出力CTRO2およびCTRO3を創成する。ゲイン・モジュール871および872によって適用されえたゲインは、等しくあり得る。ゲインは、ゲイン・モジュール873および874によって、それぞれ、LROおよびLSOに適用され得る。ゲイン・モジュール873および874によって適用されえたゲインは、等しくないこともあり得る。ゲインの適用されえたLROおよびLSOは、総合モジュール877を使って加えられ、追加的な出力LSO2を創成する。同様にして、ゲインは、RROおよびRSOにゲイン・モジュール875および876にそれぞれ適用され得る。ゲイン・モジュール875および876によって適用され得るゲインは、同じでないかもしれない。ゲインの適用されえたRROおよびRSOは、総合モジュール878を使って加えられ、追加的な出力RSO2を創成する。これらのゲインは、実験的に決定され得る。
3.混合器
図1に示す混合器160は、低音制御モジュール110と関連して用いられ得、マトリクス復号器モジュール120によって創成されえた高周波出力信号を、低音制御モジュール110によって創成されえた低周波入力信号およびSUB信号と組合せる。混合器160は、マトリクス復号器モジュール120および低音制御モジュール110に接続され得る。
図9に示すのは、2×7マトリクス復号器によって創成されえた高周波出力信号を低音制御モジュールによって創成されえた低周波出力信号と組合せるのに使用できる混合器の一例である。混合器970は、いくつかの総合モジュール971,972,973,974,975,976および977を含み得、2×7マトリクス復号器(LFO,RFO,CTRO,LSO,RSOおよびRRO)によって創成されえた高周波出力信号を低音制御モジュールによって創成されえた低周波入力信号(LFI,RFI)およびSUB信号と組合せて、全スペクトラム出力信号LFO,RFO,CTRO,LSO,RSO,LROおよびRROを、方程式(3)から(9)にそれぞれしたがって生成する。
図10に示すのは、5×7マトリクス復号器によって創成されえた高周波出力信号を低音制御モジュールによって創成されえた低周波出力信号と組合せるのに使用できる混合器の一例である。混合器1070は、いくつかの総合モジュール1071,1072,1073,1074,1075,1076および1077を含み得、5×7マトリクス復号器(LFO,RFO,CTRO,LSO,RSOおよびRRO)によって創成されえた高周波出力信号を低音制御モジュールによって創成されえた低周波入力信号(LFI,RFI,CTRI,LSI,RSI,LRIおよびRRI)およびSUB信号と組合せて、全スペクトラム出力信号LFO,RFO,CTRO,LSO,RSO,LROおよびRROを、方程式(10)から(16)にそれぞれしたがって生成する。
図11に示すのは、5×11マトリクス復号器によって創成されえた高周波出力信号を低音制御モジュールによって創成されえた低周波出力信号と組合せるのに使用できる混合器の一例である。混合器1170は、一般的に、いくつかの総合モジュール1171,1172,1173,1174,1175,1176,1177,1178,1179,1180および1181を含み、5×11マトリクス復号器(LFO,RFO,CTRO,CTRO2,CTRO3,LSO,LSO2,RSO,RSO2,LROおよびRRO)によって創成されえた高周波出力信号を低音制御モジュールによって創成されえた低周波入力信号(LFI,RFI,CTRI,LSI,RSI,LRIおよびRRI)およびSUB信号と組合せて、全スペクトラム出力信号LFO,RFO,CTRO,LSO,RSO,LRO,RRO,CTRO2,CTRO3,LSO2およびRSO2を、方程式(10)から(20)にそれぞれしたがって生成する。この混合器1170は、追加的な総合モジュールを含むことによって、追加的な全スペクトラム・サイド出力信号を創成するために拡張し得、任意の追加的な高周波サイド出力信号を、対応する低周波サラウンド信号に加える。あるいは、低音制御モジュールによって創成され得る低周波入力信号が、LSI2およびRSI2のような追加的な低周波サイド入力信号を含むならば、これらの追加的な低周波サイド入力信号は、それぞれ、対応するLSO2およびRSO2のような追加的な高周波出力信号に加えられ得る。
4.調節モジュール
特定のリスニング環境に対して、図1に示すような音響処理システムによって生成され得る音波をカスタマイズし得ることは、しばしば有利である。したがって、音響処理システム100は、調節モジュール180を含み得る。調節モジュール180は、マトリクス復号器モジュール120または混合器160からの全スペクトラム出力信号、またはマトリクス復号器モジュール120からの高周波出力信号、および低音制御モジュール110からの低周波入力信号を受信し得る。受信する信号から、調節モジュール180は、特定のリスニング環境のために調節されえた信号(調節出力信号)を生成する。加えて、調節モジュール180は、追加的な調節出力信号を創成し得る。例えば、五つの出力信号が生成されえているとき、調節出力信号は、調節左前出力信号LFO’、調節右前出力信号RFO’、調節中央出力信号CTRO’、調節左後出力信号LRO’、調節左サイド出力信号LSO’、調節右後出力信号RRO’、および調節右サイド出力信号RSO’を含む。11の出力信号が生成されえているときには、前述の七つの調節出力信号が、第二の調節中央出力信号CTRO2’、第三の調節中央出力信号CTRO3’、第二の調節左サイド出力信号LSO2’および第二の調節右サイド出力信号RSO2’と共に生成され得る。
出力信号を特定のリスニング環境のために調節することは、それぞれの出力信号への適切なゲイン、平準化、および遅れを決定し、適用することを含み得る。ゲイン、平準化、および遅れの初期値が想定され得、その上で、実験的に、特定のリスニング環境内で調節され得る。例えば、遅れは、前信号が再生され得るところから離れたところで再生され得る信号に適用され得る。遅れの長さは、前信号が再生され得る地点からの距離の関数である。例えば、遅れは、サイド出力信号および後出力信号に適用され得、後出力信号に適用されえた遅れは、サイド出力信号に適用されえた遅れより長いかもしれない。ゲインおよび平準化は、出力信号からの音響を生成するのに使われ得る任意の電子/音響変成器の間の不平等を補償するために選択され得る。
図12に、調節モジュールの一例を示す。調節モジュール1290は、ゲイン・ユニット1292、平準化ユニット1294、および遅れユニット1296を含み得る。このゲイン・ユニット1292、平準化ユニット1294、および遅れユニット1296は、特定のリスニング環境、またはリスニング環境のタイプに対する出力信号を調節し得、調節出力信号を創成する。ゲイン・ユニット1292、平準化ユニット1294、および遅れユニット1296は、調節モジュール1290によって受信され得る各信号に対して、個別のゲイン・ユニット、平準化ユニット、および遅れユニットを、それぞれ含み得る。したがって、もし調節モジュール1290が、低音制御モジュールおよびマトリクス復号器からの信号を受信すると、二倍の数のゲイン・ユニット、平準化ユニット、および遅れユニットが必要になろう。各個別のゲイン・ユニットは、異なるチャンネルで異なる信号を受信し、その上で、平準化ユニット1294中の個別の平準化ユニットへ各信号を結合させる。その信号は、その上で、遅れモジュール1296中の個別の遅れユニットに結合され得、調節出力信号を創成する。これらのゲイン・ユニット、平準化ユニット、および遅れユニットによって適用されえたゲイン、平準化、および遅れは、特定のリスニング環境中で実験的に決定され得、想定されえた初期値から決定され得る。ゲインおよび平準化は、出力信号からの音響を生成するのに使われ得る任意の電子/音響変成器の間の不平等を補償するために選択され得る。
図1の音響処理システム100はまた、マトリクス復号器120が外されえた代替的なモードで動作し得る。この場合、低音制御モジュール110および混合器160も、含まれていれば、外され得る。この代替的なモードで音響処理システム100が動作すると、調節モジュール180もまた、代替的なモードで動作し、追加的な調節出力信号を創成し、外されえたマトリクス復号器モジュール120で創成されえたであろう出力信号に置き換わる。図13中に示され得るのは、この追加的なモードで動作する調節モジュールのブロック図であり、七つの信号に同調するように設計されえている。特定の構成が示され得るけれども、より少ない構成要素または追加的な構成要素を含む他の構成も使用され得る。代替的モードの調節モジュール1390は、一般的に、五つの離散入力信号から二つの追加的な出力信号を創成し、ゲイン・モジュール1392、平準化モジュール1394、および遅れモジュール1396を含み得、それぞれは、非代替的モードにおけるように、同じ数のゲイン・ユニット、平準化ユニット、および遅れユニットを含み得る。しかしながら、代替的モードにおいては、調節モジュール1392によって受信されえた信号のいくつかは、二つ以上のゲイン・ユニットに結合され得る。ゲイン・モジュール1392は、七つのゲイン・ユニット1380,1381,1382,1383,1384,1385および1386を含み得る。ゲイン・ユニット1380,1381,1382,1383および1385は、それぞれ個別の離散入力信号LFI,RFI,CTRI,LSurIおよびRSurIを受信し得、これらの信号を平準化モジュール1394内の個別の平準化ユニット(示さず)に結合させ得る。これらの信号は、その上で、遅れモジュール1396内の個別の遅れユニット(示さず)に結合され得、調整出力信号LFI’,RFI’,CTRI’,LSurI’およびRSurI’を創成する。しかしながら、ゲイン・ユニット1384もまた、LSurIを受信し、その上で、遅れモジュール1396内の個別の遅れユニット(示さず)に結合され得、追加的な調節出力信号LSurI’を創成する。同様にして、ゲイン・ユニット1386は、RSurIを受信し、平準化モジュール1394内の個別の平準化ユニット(示さず)に結合され得る。RSurIは、その上で、遅れモジュール1396内の追加的な個別遅れユニット(示さず)に接続され得、追加的な調節出力信号RSurI’を創成する。
図14に示すのは、11の信号に同調するように設計されえた、代替的モードで動作する調節モジュールのブロック図で、参照番号1490で示され得る。特定の構成が示され得るけれども、より少ない構成要素または追加的な構成要素を含む他の構成も使用され得る。代替的モード490中の調節モジュールは、五つの離散入力信号から六つの出力信号を創成し得、ゲイン・モジュール1492、平準化モジュール1494、および遅れモジュール1496を含み得る。それぞれのモジュールは、同数のゲイン・ユニット、平準化ユニット、および遅れユニットを、非代替的モードにおけるように、含み得る。しかしながら、代替的モードにおいては、調節モジュール1492によって受信した信号のいくつかは、二つ以上のゲイン・ユニットに接続され得る。ゲイン・モジュール1492は、11のゲイン・ユニット1470,1471,1472,1473,1474,1475,1476,1477,1478,1479,および1480を含み得る。ゲイン・ユニット1470,1471,1472,1475,および1478のおのおのは、個別の離散入力信号LFI,RFI,CTRI,LSurI,およびRSurIをそれぞれ受信し得、これらの信号を平準化モジュール1494内の個別平準化ユニット(示さず)に接続する。これらの信号は、その上で、遅れモジュール1496内の個別遅れユニット(示さず)に接続し、調節出力信号LFI’,RFI’,CTRI’,LSurI’,およびRSurI’を創成する。しかしながら、ゲイン・ユニット1473および1474はまた、CTRIを受信し得、各ユニットは、平準化モジュール1494内の個別平準化ユニット(示さず)に接続され得る。これらの信号は、その上で、遅れモジュール1496内の個別遅れユニット(示さず)に接続され得、追加的な調節中央出力信号CTRI2’およびCTRI3’を創成する。同様にして、ゲイン・ユニット1476および1477は、おのおのLSurIを受信し得、おのおのは平準化モジュール1494内の個別平準化ユニット(示さず)に接続され得る。これらの信号は、その上で、遅れユニット1496内の個別遅れユニット(示さず)に接続され得、追加的な左サイド出力信号LsurI2’およびLsurI3’を創成する。同様にして、ゲイン・ユニット1479および1480のおのおのは、RSurIを受信し得、おのおのは平準化モジュール1494内の個別平準化ユニット(示さず)に接続され得る。これらの信号は、その上で、遅れモジュール1496内の個別遅れユニット(示さず)に接続され得、追加的な調節出力信号RSurL’を創成する。
5.車両用マルチ・チャンネル音響処理システム
音響処理システムは、任意のタイプのリスニング環境中で稼動可能で、特定のタイプのリスニング環境のために設計され得る。図15に示すのは、車両用リスニング環境中で稼動可能なマルチ・チャンネル音響処理システム(“車両用マルチ・チャンネル音響処理システム”)の一例である。この例において、車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1500は、ドア1550,1552,1554および運転席1570、客席1572、および後部座席1576を含む車両1501内に位置する。四ドア車両を示すが、車両用マルチ・チャンネル音響処理システムは、より多くの数のドアを有する車両中に稼動可能である。車両は、自動車、トラック、バス、列車、航空機、船舶などであり得る。唯一つの後部座席を示すが、小型車両は、後部座席のない唯の一席、または二席を持ち得るけれども、大型車両は、一列以上の後部座席または複数列の後部座席を持ち得る。特定の構成が示され得るけれども、より少ない構成要素または追加的な構成要素を含む他の構成も使用され得る。
車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1500は、マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム(MS)1502を含み、これはマルチ・チャンネル・マトリクス復号器および/またはマルチ・チャンネル・マトリクス復号方法を含む前述のサラウンド処理システムの任意のもの、または組合せを含み得る。マルチ・チャンネル・サラウンド処理システムはまた、低音制御モジュールを含み得、さらに前述のように混合器を含み得る。車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1500は、ディジタル信号をマルチ・チャンネル・サラウンド処理システムに接続する、ダッシュ1594、トランク1592または車両を通しての他の部位に位置し得る信号源(示さず)を含む。車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1500はまた、後処理モジュールを通して、直接的または間接的に、車両1501を通して位置する二つ以上のラウド・スピーカを含む。スピーカは、前中央スピーカ(“CTRスピーカ”)1504、左前スピーカ(“LFスピーカ”)1506、右前スピーカ(“RFスピーカ”)1508、および一ペア以上のサラウンド・スピーカを含み得る。サラウンド・スピーカは、左サイド・スピーカ(“LSスピーカ”)1510および右サイド・スピーカ(“RSスピーカ”)1512、左後スピーカ(“LRスピーカ”)1514および右後スピーカ(“RRスピーカ”)1516、またはスピーカ・セットの組合せを含み得る。他のスピーカ・セットも使用可能である。示してはいないが、一つ以上の専用サブウーファまたは他のドライバも存在し得る。専用サブウーファまたは他のドライバは、低音制御モジュールからSUBまたはLFE信号を受信し得る。あり得るサブウーファ取付位置には、トランク1592およびリア・シェルフ1590が含まれる。
CTRスピーカ1504、LFスピーカ1506、RFスピーカ1508、LSスピーカ1510、RSスピーカ1512、LRスピーカ1514、およびRRスピーカ1516は、乗客が通常座るエリアを囲む車両1501内に位置し得る。CTRスピーカ1504は、運転席1570と客席1572との前または間に位置し得る。例えば、CTRスピーカ1504は、ダッシュ1594内に位置し得る。LRおよびRRスピーカ1514および1516は、それぞれ、後部座席1576の後および後部座席1576のどちらかの端に向かって位置し得る。例えば、LRおよびRRスピーカ1514および1516は、それぞれ、リア・シェルフ1590または車両1501の後の他の空間中に位置し得る。前スピーカは、LFおよびRFスピーカ、1506および1508を含み得るが、それぞれ、車両1501のサイドに沿って、および運転席1570および客席1572の前に向かって、それぞれ、位置し得る。同様にして、サイド・スピーカは、LSおよびRSスピーカ1510および1512をそれぞれ含むが、後部座席1576に関して同様に位置し得る。前およびサイド・スピーカは、例えば、車両1501のドア1552,1556,1550,および1554の中に取付けられる。加えて、スピーカは、ツイータおよびウーファのような、一つ以上のスピーカ・ドライバをそれぞれ、含み得る。ツイータおよびウーファは、直接低音制御モジュールからの、または一つ以上のクロスオーバ・フィルタからの高周波出力信号および低周波入力信号によって、それぞれ個別に駆動され得る。ツイータおよびウーファは、互いに隣り合って実質的に同じ位置または異なる位置に取付けられ得る。LFスピーカ1506は、ドア1552の中に、または別の場所に、サイド・ミラーにほぼ等しい高さに位置するツイータを含み得、ツイータの下のドア1552中に位置するウーファを含み得る。LFスピーカ1506は、ツイータおよびウーファの他の配列を持ち得る。CTRスピーカ1504は、前ダッシュボード1594中に取り付けられ得るが、天井、リア・ビュー・ミラー(示さず)の上または近傍に、または車両1501中のどこにでも取付けられ得る。
車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1500の動作の一モードにおいて、マルチ・チャンネル音響処理システム1502は、七つの全スペクトラム出力信号LFO’,RFO’,CTRO’,LSO’,RRO’,およびRSO’を、それぞれ、七つの異なる出力チャンネルの一つの中に生成し得る。LFO’,RFO’,CTRO’,LRO’,LSO’,RRO’,およびRSO’は、その上で、後処理モジュールに接続され得、音波への変換のために、それぞれ、クロスオーバ・フィルタを通じて、LFスピーカ1506、RFスピーカ1508、CTRスピーカ1504、LRスピーカ1514、LSスピーカ1510、RRスピーカ1516、およびRSスピーカ1512にそれぞれ進む。あるいは、マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム1502は、七つの高周波出力信号および七つの低周波入力信号を生成し得、これらは後処理モジュールに接続され得、その上で、適切なスピーカのツイータおよびウーファにそれぞれ進む。マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム1502が絡んでいない別の動作モードにおいて、車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1500は、七つの代替的出力信号LFI’,RFI’,CTRI’,LsurI’,LsurI’,RsurI’,およびRsurI’を、おのおの七つの異なる出力チャンネル中に生成し得る。LFI’,RFI’,CTRI’,LsurI’,LsurI’,RsurI’,およびRsurI’は、音波へ変換するために、後処理モジュールに接続され得、その上で、直接または間接にLFスピーカ1506、RFスピーカ1508、CTRスピーカ1504、LRスピーカ1514、LSスピーカ1510、RRスピーカ1516、およびRSスピーカ1512に、それぞれ接続され得る。どちらのモードにおいても、マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム1502はまた、別個のチャンネル中に、LFEまたはSUB信号を生成する。LFEまたはSUB信号は、車両内に位置するラウド・スピーカ(示さず)によって音波に変換され得る。
マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム1502はまた、調節モジュールを含む。各ゲイン・ユニット、平準化ユニット、遅れユニットに対するゲイン、周波数応答、および遅れは、それぞれ、与えられた初期値であり得、これらは、図15の車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1500がインストールされえたときに、調節され得る。一般的に、初期値は、前述の値、または特定の車両、車両タイプ、またはクラスに特に適した他の値でもよい。車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1500が車両1500中にインストールされ得ると、初期値は前述の方法によって調節され得、各ゲイン・モジュール、平準器モジュールおよび遅れモジュール、それぞれのためのゲイン、周波数応答および遅れに対する調節値が決定され得る。ゲインおよび平準化は、出力から音響を生成するのに使用され得る電子/音波変成器間の不平等を補償するために選択され得る。
音響処理システムはまた、複数列の後部座席を有する大型車両(“大型車両”)環境中でも稼動可能である。図16に示すのは、大型車両中で稼動可能な車両用マルチ・チャンネル音響処理システムの一例である。車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1600は、ドア1650,1652,1654,および1656、運転席1670、客席1672、後部座席1676および追加的な後部座席1678を含む車両1601の内部に位置する。4ドア車両を示すが、車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1600は、より多くのドア、またはより少ないドアを有する車両中でも使用可能である。車両は、自動車、バス、列車、トラック、航空機、船舶などであり得る。唯一つの追加的後部座席が示されえているが、他の大型車両は、三つ以上の後部座席または後部座席列を持ち得る。特定の構成が示され得るけれども、より少ない構成要素または追加的な構成要素を含む他の構成も使用され得る。
この車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1600は、マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム(MS)1602を含み、これはマルチ・チャンネル・マトリクス復号器を含む、および/またはマルチ・チャンネル・マトリクス復号方法を実行する前述のサラウンド処理システムの任意のもの、または組合せを含み得る。車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1600は、ディジタル信号をマルチ・チャンネル・サラウンド処理システムに接続する、ダッシュ1594、後部保管エリア1692または車両内の他の部位に位置し得る信号源(示さず)を含む。マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム1602はまた、低音制御モジュールを含み得、さらに前述のように混合器を含み得る。車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1600はまた、後処理モジュールを通して、直接的または間接的に、車両1601を通して位置するいくつかのラウド・スピーカを含む。これらのスピーカには、中央スピーカの一群、LFスピーカ1606、RFスピーカ1608、および3ペア以上のサラウンド・スピーカが含まれる。一群の中央スピーカには、中央スピーカ(“CTR”)1604、第二中央スピーカ(“CTR2”)1622および第三中央スピーカ(“CTR3”)1624が含まれる。サラウンド・スピーカには、LSスピーカ1610、第二左サイド・スピーカ(“LS2スピーカ”)1618、RSスピーカ1612、第二右サイド・スピーカ(“RS2スピーカ”)1620、LRスピーカ1614、またはスピーカ・セットの組合せが含まれ得る。他のスピーカ・セットも使用可能である。示してはいないが、一つ以上の専用サブウーファまたは他のドライバも存在し得る。専用サブウーファまたは他のドライバは、低音制御モジュールからSUBまたはLFE信号を受信し得る。あり得るサブウーファ取付位置には、後部保管エリア1692が含まれる。
CTR,LF,RF,LS,RS,LRおよびLSスピーカ1604,1606,1608,1610,1612,1614,および1616は、それぞれ、図15との関連で述べた対応スピーカに類似の方法で位置し得る。図16において、LS2およびRS2スピーカ1618および1620は、それぞれ、追加的な後部座席1678の近傍に位置し得、ドア1650および1654内、それぞれに、位置し得る。CTR2スピーカ1622およびCTR3スピーカ1624は、後部座席および追加的な後部座席1678のそれぞれの前の中央に位置し得る。CTR2スピーカ1622およびCTR3スピーカ1624は、車両1601の屋根から懸架され得、あるいは運転席1670、客席1672、または後部座席1676中に埋め込まれ得る。加えて、CTR2スピーカ1622およびCTR3スピーカ1624は、ビジュアル・ディスプレイ・モジュールに沿って取付けられ得、映画、プログラムまたは類似のものの音響を提供する。加えて、スピーカは、おのおの、ツイータおよびウーファのような一つ以上のスピーカ・ドライバを、図15に関連して前に述べたのと類似の方法および位置に、含み得る。
車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1600の動作モードの一つにおいて、マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム1602は、11の全スペクトラム出力信号LFO’,RFO’,CTRO’,CTRO2’,CTRO3’,LRO’,LSO’,LSO2’,RRO’,RSO’,およびRSO2’を11の異なる出力チャンネルの一つの中に、おのおの、生成し得る。LFO’,RFO’,CTRO’,CTRO2’,CTRO3’,LRO’,LSO’,LSO2’,RRO’,RS’,およびRSO2’は、その上で、後処理モジュールに接続され得、音波への変換のために、クロスバー・フィルタを通じて、LFスピーカ1506、RFスピーカ1508、CTRスピーカ1504、CTR2スピーカ1522、CTR3スピーカ1524、LRスピーカ1514、LSスピーカ1510、LS2スピーカ1550、RRスピーカ1516、RSスピーカ1512およびRS2スピーカ1520に、それぞれ進む。あるいは、マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム1602は、11の高周波出力信号および11の低周波入力信号を、生成し得、これらは後処理モジュールに接続され得、その上で、それぞれの適切なスピーカのツイータおよびウーファに接続され得る。マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム1602が絡んでいない別の動作モードにおいて、車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1600は、11の代替的出力信号LFI’,RFI’,CTRI’,CTRI’,CTRI’,LRI’,LSI’,LSI’,RRO’,RSO’およびRSO2’を、おのおの11の異なる出力チャンネル中に生成し得る。代替的出力信号ALFO’,ARFO’,およびACTRO’は、離散信号復号器、LFI,RFI,およびCTRにより創成され得る離散入力信号に、それぞれ、対応し得る。LFI’,RFI’,CTRI’,CTRI’,CTRI’,LRI’,LSI’,LSI’,RRO’,RSO’およびRSO2’は、後処理モジュールに接続され得、その上で、音波に変換するために、それぞれ、LFスピーカ1606、RFスピーカ1608、CTRスピーカ1604、CTR2スピーカ1622、LRスピーカ1614、LSスピーカ1610、LS2スピーカ1618、RRスピーカ1616、RSスピーカ1612およびRS2スピーカ1620に、接続され得る。どちらのモードにおいても、マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム1602はまた、分離チャンネル中にLFEまたはSUB信号を生成し得る。LFEまたはSUB信号は、車両内に位置するラウド・スピーカ(示さず)によって、音波に変換され得る。
マルチ・チャンネル・サラウンド処理システム1602はまた、調節モジュールを含む。各ゲイン・モジュール、平準化、および遅れのゲイン、周波数応答、および遅れは、それぞれ、与えられた初期値であり得るが、この車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1600が車両にインストールされえたとき、調整可能である。一般的に、これらの初期値は、前述の値でもよく、あるいは、特定の車両、車両タイプまたはクラスに特に適した他の値でもよい。車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1600が車両1600中にインストールされ得ると、初期値は前述の方法によって調節され得、各ゲイン・モジュール、平準器および遅れ、それぞれのためのゲイン、周波数応答および遅れに対する調節値が決定され得る。ゲインおよび平準化は、出力から音響を生成するのに使用され得る電子/音波変成器間の不平等を補償するために選択され得る。
図17に示すのは、大型車両中で実施され得る車両用マルチ・チャンネル音響処理システムの別の一例である。この車両用マルチ・チャンネル音響処理システム1700は、車両1701中で実施でき、図16に関連して述べたものに類似のものであり得る。加えて、図17の車両用サラウンド・システム1700は、図16で説明の車両用サラウンド・システムとほぼ同じであり得、異なる点は、CTR2スピーカ1622、およびCTR3 1624スピーカが、それぞれ、CTR2a 1722、CTR2b 1724およびCTR3a 1726、CTR3b 1728により(図17に示すように)交換できる点である。スピーカCTR2a 1722、CTR2b 1724の第一ペアは、車両の屋根から懸架され得、あるいは運転席および客席1772のそれぞれの中に埋め込むこともできる。第二のペアCTR3a 1726およびCTR3b 1728はまた、車両の屋根から懸架され得、あるいは後部座席1776中に埋め込まれる。加えて、これらのスピーカは、ビジュアル・ディスプレイ・モジュールに沿って取付けられ得、映画、プログラムまたは類似のものの音響を提供する。ビジュアル・ディスプレイ装置と共に設置されえたときには、これらのスピーカのおのおのは、ビジュアル・ディスプレイ装置のどちらかのサイドに設置されえたスピーカのペアを含み得る。加えて、これらのスピーカは、おのおの、ヘッドフォーン用の端子またはジャックを含み、それぞれは個別の音量制御装置を含み得る。
車両用マルチ・チャンネル音響処理システムは、三つ以上の後部座席を有する大型車両中で、前述のような大多数の追加的なサイドおよび中央出力を含むマルチ・チャンネル音響処理システムを使って、実施できる。これらのマルチ・チャンネル・サラウンド処理システムは、おのおのの追加的なサイドおよび中央出力信号で一つ以上の追加的スピーカを直接または間接に駆動し得る。おのおのの追加的な左サイド・スピーカが、左後スピーカと最近傍の左サイド・スピーカとの間で車両のサイドに沿って追加され得る。同様にして、各追加的な右サイド・スピーカが、右後スピーカと最近傍の右サイド・スピーカとの間で車両のサイドに沿って追加され得る。サイド・スピーカの各追加的なペアは、一つ以上の追加的な中央スピーカをサイド・スピーカの各追加的ペアとほぼ平行に位置させて、車両中の追加的な後部座席の近傍に位置させ得る。
本発明の様々な実施形態を記述してきた中で、当業者にとって明白なことは、さらに多くの実施形態および実施例が、本発明の範囲内で可能であるということである。例えば、本明細書中で開示したマルチ・チャンネル音響処理システムおよびマトリクス符号化システム(方法、モジュールおよびソフトウェア)は、五つの離散入力信号を使って説明したけれども、このシステムは、一つ、二つ、三つ、または四つの入力信号を使っても機能し得る。二つ以上の入力信号があるかぎり、システムは、非最適リスニング環境中でさえ、サラウンド効果を生成する。したがって、本発明は、添付の請求の範囲およびそれらの等価物を考慮することによる以外には、限定され得るものではない。
本発明は、次の図面および説明を参照すれば、よりよく理解され得る。図中の構成要素は、必ずしも比例尺ではなく、本発明の原理を図示することに力点が置かれている。
図1は、音響処理システムのブロック図である。 図2は、低音制御システムのフロー・チャートである。 図3は、低音制御モジュールのブロック図である。 図4は、別の低音制御モジュールのブロック図である。 図5は、マルチ・チャンネル・マトリクス復号方法のフロー・チャートである。 図6は、出力信号を入力信号ペアの関数として創成する方法のフロー・チャートである。 図7は、マルチ・チャンネル・マトリクス復号器モジュールのブロック図である。 図8は、追加的な出力混合器のブロック図である。 図9は、混合器のブロック図である。 図10は、別の混合器のブロック図である。 図11は、さらなる混合器のブロック図である。 図12は、調節モジュールのブロック図である。 図13は、調節モジュールのブロック図である。 図14は、マルチ・チャンネル・マトリクス復号器モジュールをオフにした別の調節モジュールのブロック図である。 図15は、車両用マルチ・チャンネル音響処理システムのブロック図である。 図16は、別の車両用マルチ・チャンネル音響処理システムのブロック図である。 図17は、さらなる車両用マルチ・チャンネル音響処理システムのブロック図である。

Claims (89)

  1. 複数のオーディオ入力信号を複数のオーディオ出力信号に復号する方法であって、
    前記複数のオーディオ入力信号を複数の入力信号ペアに変換するステップ、および
    前記複数の入力信号ペアを前記複数のオーディオ出力信号にマトリクス復号技法にしたがって変換するステップ
    を含む方法。
  2. 請求項1の方法であって、さらに前記複数のオーディオ出力信号を複数の音波に変換するステップを含む方法。
  3. 請求項1の方法であって、前記複数のオーディオ入力信号を前記複数の入力信号ペアに変換するステップが、三つ以上の前記複数のオーディオ入力信号を前記入力信号ペアに変換するステップを含む方法。
  4. 請求項1の方法であって、前記複数のオーディオ入力信号を前記複数の入力信号ペアに変換するステップが、後入力信号ペアを生成するステップを含む方法。
  5. 請求項4の方法であって、前記複数の入力信号が中央入力信号を含み、前記後入力信号ペアを生成するステップが前記後入力信号ペア中の前記中央入力信号の量を制御するステップを含む方法。
  6. 請求項5の方法であって、前記複数のオーディオ入力信号がさらに、左前、右前、左サラウンド、および右サラウンド入力信号を含み、前記後入力信号ペアを生成するステップが前記左前、前記右前、前記左サラウンド、右サラウンド、および前記中央入力信号を前記後入力信号に変換するステップを含む方法。
  7. 請求項1の方法であって、前記複数のオーディオ入力信号を前記複数の入力信号ペアに変換するステップがサイド入力信号ペアを生成するステップを含む方法。
  8. 請求項7の方法であって、前記複数の入力信号が中央入力信号を含み、前記サイド入力信号ペアを生成するステップが前記サイド入力信号ペア中の前記中央入力信号量を制御するステップを含む方法。
  9. 請求項8の方法であって、前記複数のオーディオ入力信号がさらに、左前、右前、左サラウンド、および右サラウンド入力信号を含み、前記サイド入力信号ペアを生成するステップが、前記左前、前記右前、前記左サラウンド、前記右サラウンド入力信号および前記中央入力信号を前記サイド入力信号ペアに変換するステップを含む方法。
  10. 請求項1の方法であって、前記複数のオーディオ入力信号を前記複数の入力信号ペアに変換するステップが、前入力信号ペアを生成するステップを含む方法。
  11. 請求項10の方法であって、前記複数のオーディオ入力信号が、左前、右前、および中央入力信号を含み、前記第一前入力信号ペアを生成するステップが前記左前、前記右前、および前記中央入力信号を前記前入力信号ペアに変換するステップを含む方法。
  12. 請求項1の方法であって、前記複数のオーディオ入力信号を前記複数の入力信号ペアに変換するステップが、操作角入力信号ペアを生成するステップを含む方法。
  13. 請求項12の方法であって、前記複数のオーディオ入力信号が、左前、右前、左サラウンド、右サラウンド、および中央入力信号を含み、操作角入力信号ペアを生成するステップが、前記左前、前記右前、前記左サラウンド、前記右サラウンド、および前記中央入力信号を前記操作角入力ペアに変換するステップを含む方法。
  14. 請求項1の方法であって、前記複数の入力信号ペアを前記複数のオーディオ出力信号に前記マトリクス復号技法にしたがって変換するステップが、サラウンド・マトリクスの関数として前記複数の出力信号を生成するステップを含む方法。
  15. 請求項14の方法であって、前記サラウンド・マトリクスが複数のサブマトリクスを含む方法。
  16. 請求項15の方法であって、前記複数のオーディオ入力信号を前記複数の入力信号ペアに変換するステップが、前記複数のサブマトリクスのおのおのに対して入力信号ペアを生成するステップを含む方法。
  17. 請求項1の方法であって、前記複数の入力信号ペアを前記複数のオーディオ出力信号に変換するステップが、操作角の関数として前記複数のオーディオ出力信号を生成するステップを含む方法。
  18. 請求項17の方法であって、前記複数のオーディオ入力信号を前記複数の入力信号ペアに変換するステップが、前記操作角のための入力信号ペアを生成するステップを含む方法。
  19. 請求項17の方法であって、前記複数の入力信号ペアを前記複数のオーディオ出力信号に変換するステップが、前記複数の入力信号ペアを前記操作角に変換するステップを含む方法。
  20. 請求項1の方法であって、さらに、一つまたは前記複数のオーディオ出力信号の関数として追加的なオーディオ出力信号を生成するステップを含む方法。
  21. 請求項20の方法であって、前記複数のオーディオ出力信号がサイド出力信号を含み、追加的なオーディオ出力信号を生成するステップが追加的なサイド出力信号を生成するステップを含む方法。
  22. 請求項20の方法であって、前記複数のオーディオ出力信号が中央出力信号を含み、追加的なオーディオ出力信号を生成するステップが追加的な中央出力信号を生成するステップを含む方法。
  23. 請求項1の方法であって、さらにリスニング環境に対して前記複数のオーディオ出力信号をカスタマイズするステップを含む方法。
  24. 複数のオーディオ入力信号をより多数のオーディオ出力信号に変換する方法であって、前記方法は、
    第一動作モードおよび第二動作モードを含む一群から動作モードを選択するステップを含み、
    前記第一動作モードは、前記複数のオーディオ入力信号を複数の入力信号ペアに変換するステップ、および前記複数の入力信号ペアの関数としてマトリクス復号技法にしたがって前記複数のオーディオ出力信号を生成するステップを含み、
    前記第二動作モードが、前記複数のオーディオ出力信号を前記複数のオーディオ入力信号の関数として生成するステップを含む方法。
  25. 請求項24の方法であって、前記複数のオーディオ入力信号を前記複数のオーディオ出力信号に変換するステップが、前記複数のオーディオ入力信号へゲインを適用するステップを含む方法。
  26. 請求項25の方法であって、前記複数のオーディオ入力信号へ前記ゲインを適用するステップが、複数のゲインの一つを前記複数のオーディオ入力信号のおのおのに適用するステップを含む方法。
  27. 複数のオーディオ入力信号を複数のオーディオ出力信号に復号する方法を実行するコンピュータ実行可能指示を含むコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記コンピュータ実行可能指示が、
    前記複数のオーディオ入力信号を複数の入力信号ペアに変換するステップ、および
    前記複数の入力信号ペアを前記複数のオーディオ出力信号にマトリクス復号技法にしたがって変換するステップを含む媒体。
  28. 複数のオーディオ入力信号をより多数のオーディオ出力信号に変換する方法を実行するコンピュータ実行可能指示を含むコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記コンピュータ実行可能指示が、
    第一動作モードおよび第二動作モードを含む群から動作モードを選択するステップを含み、
    前記第一動作モードを選択すると、前記複数のオーディオ入力信号を複数の入力信号ペアに変換し、前記複数のオーディオ出力信号を前記複数の入力信号ペアの関数としてマトリクス復号技法にしたがって生成し、さらに
    前記第二動作モードを選択すると、前記複数のオーディオ出力信号を前記複数のオーディオ入力信号の関数として生成する媒体。
  29. 複数のオーディオ入力信号を複数のオーディオ出力信号に復号するためにコンピュータ実行可能指示を規定する電磁信号であって、前記コンピュータ実行可能指示が、
    前記複数のオーディオ入力信号を複数の入力信号ペアに変換するステップ、および
    前記複数の入力信号ペアを前記複数のオーディオ出力信号にマトリクス復号技法にしたがって変換するステップ、を含む電磁信号。
  30. 複数のオーディオ入力信号を多数のオーディオ出力信号に変換するコンピュータ実行可能指示を規定する電磁信号であって、前記コンピュータ実行可能指示が、
    第一動作モードおよび第二動作モードを含む群から動作モードを選択するステップを含み、
    第一動作モードを選択すると、前記複数のオーディオ入力信号を複数の入力信号ペアに変換し、前記複数の入力信号ペアの関数として前記複数のオーディオ出力信号をマトリクス復号技法にしたがって生成し、
    第二動作モードを選択すると前記複数のオーディオ入力信号の関数として前記複数のオーディオ出力信号を生成する電磁信号。
  31. 複数のオーディオ入力信号を複数のオーディオ出力信号に復号するためのオーディオ信号復号器であって、
    前記複数のオーディオ入力信号と通信関係にあり、複数の入力信号ペアを生成する入力混合器、および
    前記入力混合器と通信関係にあり、前記複数の入力信号ペアを前記複数のオーディオ出力信号に変換するマトリクス復号器、を含むオーディオ信号復号器。
  32. 請求項31のオーディオ信号復号器であって、前記オーディオ出力信号が、複数の後出力信号を含み、前記入力混合器が、前記復号器によって生成され得る前記複数の後出力信号が全ての複数のオーディオ入力信号の関数になるように複数の入力信号ペアを生成する、オーディオ信号復号器。
  33. 請求項31のオーディオ信号復号器であって、前記マトリクス復号器が、前記複数のオーディオ出力信号を生成するための複数のサブマトリクスを含むオーディオ信号復号器。
  34. 請求項33のオーディオ信号復号器であって、前記複数のサブマトリクスが後サブマトリクスを含み、前記入力混合器が第一および第二後入力信号を含む前記後入力信号ペアを生成し、前記後入力信号ペアを前記後サブマトリクスと通信させるようにするオーディオ信号復号器。
  35. 請求項34のオーディオ信号復号器であって、前記複数のオーディオ入力信号が中央入力信号を含み、前記入力混合器が前記中央入力信号の関数として前記後入力信号ペアを生成する、オーディオ信号復号器。
  36. 請求項35のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が、前記後入力信号ペア中の前記中央入力信号の量を制御するオーディオ信号復号器。
  37. 請求項36のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が、比(Gr)を前記中央入力信号と混合して、前記後入力信号ペア中の前記中央入力信号の量を制御する、オーディオ信号復号器。
  38. 請求項37のオーディオ信号復号器であって、前記比(Gr)がおよそゼロである、オーディオ信号復号器。
  39. 請求項37のオーディオ信号復号器であって、前記比(Gr)が少数である、オーディオ信号復号器。
  40. 請求項34のオーディオ信号復号器であって、前記複数のオーディオ入力信号が、左前入力信号(LFI)、左サラウンド入力信号(LSurI)、右サラウンド入力信号(RSurI)、および中央入力信号(CTRI)を含み、前記入力混合器が前記第一後入力信号を、左前入力信号(LFI)、左サラウンド入力信号(LSurI)、右サラウンド入力信号(RSurI)、および中央入力信号(CTRI)の関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  41. 請求項40のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が前記第一後入力信号を比(Gr)の関数としてさらに生成する、オーディオ信号復号器。
  42. 請求項41のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が前記第一後入力信号を、方程式RI1=LFI+0.9×LSurI−0.38×RSurI+Gr×CTRIにしたがって生成する、オーディオ信号復号器。
  43. 請求項34のオーディオ信号復号器であって、前記複数のオーディオ入力信号が、左前入力信号(LFI)、左サラウンド入力信号(LSurI)、右サラウンド入力信号(RSurI)、および中央入力信号(CTRI)を含み、前記入力混合器が前記第二後入力信号を、右前入力信号(RFI)、左サラウンド入力信号(LSurI)、右サラウンド入力信号(RSurI)、および中央入力信号(CTRI)の関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  44. 請求項43のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が前記第二後入力信号を比(Gr)の関数としてさらに生成する、オーディオ信号復号器。
  45. 請求項44のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が前記第二後入力信号(RI2)を、方程式RI2=RFI+0.38×LSurI−0.91×RSurI+Gr×CTRIにしたがって生成する、オーディオ信号復号器。
  46. 請求項34のオーディオ信号復号器であって、前記後サブマトリクスが前記複数の後出力信号を前記後入力信号ペアの関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  47. 請求項33のオーディオ信号復号器であって、前記複数のサブマトリクスがサイド・サブマトリクスを含み、前記入力混合器が、第一および第二サイド入力信号を含むサイド入力信号ペアを生成し、前記サイド入力信号ペアを前記サイド・サブマトリクスに関連付ける、オーディオ信号復号器。
  48. 請求項47のオーディオ信号復号器であって、前記複数のオーディオ入力信号が、中央入力信号を含み、前記入力混合器が前記サイド入力信号ペアを前記中央入力信号の関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  49. 請求項48のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が前記サイド入力信号ペア中の前記中央入力信号の量を制御する、オーディオ信号復号器。
  50. 請求項49のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が比(Gs)を前記中央入力信号に混合し、これによって、前記サイド入力信号ペア中の前記中央入力信号の量を制御する、オーディオ信号復号器。
  51. 請求項50のオーディオ信号復号器であって、前記比(Gs)がおよそゼロより大きい、オーディオ信号復号器。
  52. 請求項50のオーディオ信号復号器であって、前記比(Gs)がおよそ0.1からおよそ0.3である、オーディオ信号復号器。
  53. 請求項47のオーディオ信号復号器であって、前記オーディオ入力信号が、左前入力信号(LFI)、左サラウンド入力信号(LSurI)、右サラウンド入力信号(RSurI)、および中央入力信号(CTRI)を含み、前記入力混合器が前記第一後入力信号を、左前入力信号(LFI)、左サラウンド入力信号(LSurI)、右サラウンド入力信号(RSurI)、および中央入力信号(CTRI)の関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  54. 請求項53のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が前記第一サイド入力信号をさらに比(Gs)の関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  55. 請求項54のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が、方程式SI1=LFI+0.91×LSurI+0.38×RSurI+Gs×CTRIにしたがって前記第一サイド入力信号(SI1)を生成する、オーディオ信号復号器。
  56. 請求項47のオーディオ信号復号器であって、前記オーディオ入力信号が、右前入力信号(RFI)、左サラウンド入力信号(LSurI)、右サラウンド入力信号(RSurI)、および中央入力信号(CTRI)を含み、前記入力混合器が前記第二サイド入力信号を、右前入力信号(RFI)、左サラウンド入力信号(LSurI)、右サラウンド入力信号(RSurI)、および中央入力信号(CTRI)の関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  57. 請求項56のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が前記第二後入力信号を比(Gs)の関数としてさらに生成する、オーディオ信号復号器。
  58. 請求項57のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が、方程式SI2=RFI−0.38×LSurI−0.91×RSurI+Gs×CTRIにしたがって前記第二サイド入力信号(SI2)を生成する、オーディオ信号復号器。
  59. 請求項47のオーディオ信号復号器であって、前記サイド・サブマトリクスが複数のサイド出力信号を前記サイド入力信号ペアの関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  60. 請求項33のオーディオ信号復号器であって、前記複数のサブマトリクスが前サブマトリクスを含み、前記入力混合器が、第一前入力信号および第二前入力信号を含む前入力信号ペアを生成し、前記前入力信号ペアを前記前サブマトリクスに関連付ける、オーディオ信号復号器。
  61. 請求項60のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が前記第一前入力信号を、左前入力(LFI)信号および中央(CTRI)入力信号の関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  62. 請求項61のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が前記第一前入力信号(FI1)を方程式FI1=LFI+0.7CTRIにしたがって生成する、オーディオ信号復号器。
  63. 請求項60のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が前記第二前入力信号を、右前入力信号(LFI)および中央入力信号(CTRI)の関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  64. 請求項63のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が前記第二前入力信号(FI2)を方程式FI2=RFI+0.7CTRIにしたがって生成する、オーディオ信号復号器。
  65. 請求項60のオーディオ信号復号器であって、前記前サブマトリクスが複数の前出力信号を前記前入力信号ペアの関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  66. 請求項31のオーディオ信号復号器であって、前記マトリクス復号器が操作角コンピュータを含み、入力混合器が、第一および第二操作角入力信号を含む操作角入力信号ペアを生成し、前記操作角入力信号ペアを前記操作角コンピュータに関連付ける、オーディオ信号復号器
  67. 請求項66のオーディオ信号復号器であって、前記複数のオーディオ入力信号が、左前入力信号(LFI)、左サラウンド入力信号(LSurI)、右サラウンド入力信号(RSurI)、および中央入力信号(CTRI)を含み、前記入力混合器が前記第一操作角入力信号を、左前入力信号(LFI)、左サラウンド入力信号(LSurI)、右サラウンド入力信号(RSurI)、および中央入力信号(CTRI)の関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  68. 請求項67のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が前記第一操作角入力信号(SAI1)を方程式SAI1=LFI+0.7×CTRI+0.91×LSurI+0.38×RSurIにしたがって生成する、オーディオ信号復号器。
  69. 請求項66のオーディオ信号復号器であって、前記複数のオーディオ入力信号が、右前入力信号(RFI)、左サラウンド入力信号(LSurI)、右サラウンド入力信号(RSurI)、および中央入力信号(CTRI)を含み、前記入力混合器が前記第二操作角入力信号を、左前入力信号(LFI)、左サラウンド入力信号(LSurI)、右サラウンド入力信号(RSurI)、および中央入力信号(CTRI)の関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  70. 請求項69のオーディオ信号復号器であって、前記入力混合器が前記第二操作角入力信号(SAI2)を方程式SAI2=RFI+0.7×CTRI−0.38×LSurI+0.91×RSurIにしたがって生成する、オーディオ信号復号器。
  71. 請求項66のオーディオ信号復号器であって、前記操作角コンピュータが、複数の操作角を前記操作角入力信号ペアの関数として生成する、オーディオ信号復号器。
  72. 請求項31のオーディオ信号復号器であって、さらに前記オーディオ出力信号と通信関係にある出力混合器を含み、前記出力混合器が追加的なオーディオ出力信号を生成する、オーディオ信号復号器。
  73. 請求項72のオーディオ信号復号器であって、前記複数のオーディオ出力信号が中央出力信号を含み、前記出力混合器が、前記中央出力信号と通信関係にある第一ゲイン・モジュールを含み、第二中央出力信号を生成する、オーディオ信号復号器。
  74. 請求項72のオーディオ信号復号器であって、前記複数のオーディオ出力信号が左後出力信号および左サラウンド出力信号を含み、前記出力混合器が、第二ゲイン・モジュールと、第三ゲイン・モジュールと、前記第二ゲイン・モジュールおよび第三ゲイン・モジュールと通信関係にある総合モジュールとを含み、第二ゲイン・モジュールおよび第三ゲイン・モジュールは、前記左後出力信号および左サラウンド出力信号と通信関係にあり、前記総合モジュールが追加的左サラウンド出力信号を生成する、オーディオ信号復号器。
  75. 請求項72のオーディオ信号復号器であって、前記複数のオーディオ出力信号が右後出力信号および右サラウンド出力信号を含み、前記出力混合器が、第四ゲイン・モジュールと、第五ゲイン・モジュールと、前記第四ゲイン・モジュールおよび第五ゲイン・モジュールと通信関係にある第二総合モジュールを含み、前記第四ゲイン・モジュールおよび第五ゲイン・モジュールは、前記右後出力信号および前記右サラウンド出力信号と通信関係にあり、前記第二総合モジュールが追加的右サラウンド出力信号を生成する、オーディオ信号復号器。
  76. 複数のオーディオ入力信号を複数のオーディオ出力信号に復号するためのオーディオ信号復号器であって、
    前記複数のオーディオ入力信号を混合し、複数の入力信号ペアを生成する手段、および
    前記複数の入力信号ペアを前記複数のオーディオ出力信号ペアに復号するための手段であって、前記混合の手段と通信関係にある前記復号の手段を含む、オーディオ信号復号器。
  77. 複数のオーディオ入力信号を複数のオーディオ出力信号に復号するオーディオ信号復号器を稼働させるためのコンピュータ実行可能指示を含むコンピュータ読み取り可能記憶媒体であって、前記オーディオ信号復号器が、
    前記複数のオーディオ入力信号と通信関係にあり、複数の入力信号ペアを生成する入力混合器機能、および
    前記入力混合器と通信関係にあり、前記複数の入力信号ペアを前記複数のオーディオ出力信号に変換するマトリクス復号器機能を含む、コンピュータ読み取り可能記憶媒体。
  78. 複数のオーディオ入力信号を複数のオーディオ出力信号に復号するオーディオ信号復号器を稼働させるためのコンピュータ実行可能指示を含むコンピュータ読み取り可能記憶媒体であって、前記復号器が、
    前記複数のオーディオ入力信号を混合し、複数の入力信号ペアを生成する機能、および
    前記複数の入力信号ペアを前記複数のオーディオ出力信号ペアに復号し、前記混合の機能と通信関係にある機能を含む、コンピュータ読み取り可能記憶媒体。
  79. 複数のオーディオ入力信号を複数のオーディオ出力信号に復号するオーディオ信号復号器を稼働させるコンピュータ実行可能指示を規定する電磁信号であって、前記電磁信号が、
    前記複数のオーディオ入力信号を受信し、複数の入力信号ペアを生成するための入力混合器機能を稼働させるように構成されえた第一部分、および
    前記複数の入力信号ペアを受信し、前記複数の入力信号ペアを前記複数のオーディオ出力信号に変換するためのマトリクス復号器機能を稼働させるように構成されえた第二部分を含む、電磁信号。
  80. 複数のオーディオ入力信号を複数のオーディオ出力信号に復号するオーディオ信号復号器を稼働させるコンピュータ実行可能指示を規定する電磁信号であって、前記電磁信号が、
    前記複数のオーディオ入力信号を混合し、複数の入力信号ペアを生成するための機能を稼働させるように構成されえた第一部分、および
    前記複数の入力信号ペアを前記複数のオーディオ出力信号ペアに復号するための機能を稼働させるように構成されえた第二部分を含む、電磁信号。
  81. 複数のオーディオ入力信号から複数のオーディオ出力信号を生成するためのサラウンド処理システムであって、
    第一動作モードにおいて、前記複数のオーディオ入力信号と通信関係にあり、複数の入力信号ペアを生成する入力混合器、
    前記第一動作モードにおいて、前記入力混合器と通信関係にあり、前記複数のオーディオ出力信号を前記複数の入力信号ペアの関数として生成するマトリクス復号器、および
    前記第一動作モードにおいて、前記マトリクス復号器と通信関係にあり、前記複数のオーディオ出力信号をリスニング環境にカスタマイズする調節モジュールを含む、システム。
  82. 請求項81のシステムであって、第二動作モードにおいて、前記調節モジュールが前記複数のオーディオ入力信号と通信関係にあり、前記複数のオーディオ入力信号を前記リスニング環境にカスタマイズする、システム。
  83. リスニング環境のために、複数のオーディオ入力信号から複数のオーディオ出力信号を生成するためのサラウンド処理システムであって、
    前記複数のオーディオ入力信号を混合して、複数の入力信号ペアを生成する手段、
    前記混合手段と通信関係にあり、前記複数の入力信号ペアから前記複数のオーディオ出力信号を生成するマトリクス復号手段、および
    前記マトリクス復号手段と通信関係にあり、前記複数の出力信号を前記リスニング環境にカスタマイズする調節手段を含む、システム。
  84. 複数のオーディオ入力信号から複数のオーディオ出力信号を生成するためにサラウンド処理システムを稼働させるためのコンピュータ実行可能指示を含むコンピュータ読み取り可能記憶媒体であって、前記サラウンド処理システムが、
    第一動作モードにおいて、前記複数のオーディオ入力信号と通信関係にあり、複数の入力信号ペアを生成する入力混合器機能、
    前記第一動作モードにおいて、前記複数の入力混合器機能と通信関係にあり、前記複数のオーディオ出力信号を前記複数の入力信号ペアの関数として生成するマトリクス復号機能、および
    前記第一動作モードにおいて、前記マトリクス復号機能と通信関係にあり、前記複数のオーディオ出力信号をリスニング環境にカスタマイズする調節機能を含む、記憶媒体。
  85. リスニング環境のために、複数のオーディオ入力信号から複数のオーディオ出力信号を生成するためにサラウンド処理システムを稼働させるためのコンピュータ実行可能指示を含むコンピュータ読み取り可能記憶媒体であって、前記サラウンド処理システムが、
    前記複数のオーディオ入力信号を混合して複数の入力信号ペアを生成する機能、
    前記混合機能と通信関係にあり、前記複数の入力信号ペアから前記複数のオーディオ出力信号を生成するマトリクス復号機能、および
    前記マトリクス復号機能と通信関係にあり、前記複数の出力信号を前記リスニング環境にカスタマイズする調節機能を含む、記憶媒体。
  86. 複数のオーディオ入力信号から複数のオーディオ出力信号を生成するためにサラウンド処理システムを稼動させるためのコンピュータ実行可能指示を規定する電磁信号であって、前記電磁信号が、
    入力混合器を稼動させるために構成されえた第一部分であって、第一動作モードにおいて、前記入力混合器が複数の入力信号ペアを生成する第一部分、
    マトリクス復号器を稼動させるために構成されえた第二部分であって、前記第一動作モードにおいて、前記マトリクス復号器が前記複数のオーディオ出力信号を前記複数の入力信号ペアの関数として生成する第二部分、および
    調節モジュールを稼動させるために構成されえた第三部分であって、前記第一動作モードにおいて、前記調節モジュールが前記複数のオーディオ出力信号をリスニング環境のためにカスタマイズする第三部分を含む、電磁信号。
  87. リスニング環境のために、複数のオーディオ入力信号を複数のオーディオ出力信号に復号するためにサラウンド処理システムを稼動させるためのコンピュータ実行可能指示を規定する電磁信号であって、前記電磁信号が、
    複数の入力信号ペアを生成するために前記複数のオーディオ入力信号を混合する手段を稼動させるために構成されえた第一部分、
    前記複数の入力信号ペアから前記複数のオーディオ出力信号を生成するためのマトリクス複合手段を稼動させるために構成されえた第二部分、および
    前記複数のオーディオ出力信号を前記リスニング環境のためにカスタマイズするための調整手段を稼動させるために構成されえた第三部分を含む、電磁信号。
  88. 複数のオーディオ入力信号から複数のオーディオ出力信号を生成するための車両用音響処理システムであって、
    前記複数のオーディオ入力信号を生成する音響源、
    前記音響源と通信関係にあり、複数の入力信号ペアおよび前記複数のオーディオ出力信号を生成するサラウンド処理システムであって、
    第一動作モードにおいて、前記複数のオーディオ入力信号と通信関係にあり、複数の入力信号ペアを生成する入力混合器と、
    前記第一動作モードにおいて、前記入力混合器と通信関係にあり、前記複数のオーディオ出力信号を前記複数の入力信号ペアの関数として生成するマトリクス復号器と、
    前記第一動作モードにおいて、前記マトリクス復号器と通信関係にあり、前記複数のオーディオ出力信号をリスニング環境にカスタマイズする調節モジュールとを含む前記サラウンド処理システム、および
    前記サラウンド処理システムと通信関係にある複数のスピーカであって、前記複数のオーディオ出力信号を音波に変換する前記複数のスピーカを含む、システム。
  89. 複数のオーディオ入力信号から複数のオーディオ出力信号を生成するための車両用音響処理システムであって、
    前記複数のオーディオ入力信号を生成する音響源と、
    前記音響源と通信関係にあり、複数の入力信号ペアおよび前記複数のオーディオ出力信号を生成するサラウンド処理システムであって、
    複数の入力信号ペアを生成するために前記複数のオーディオ入力信号を混合する手段と、
    前記混合手段と通信関係にあり、前記複数のオーディオ出力信号を前記複数の入力信号ペアから生成するマトリクス復号手段と、
    前記マトリクス復号手段と通信関係にあり、前記複数のオーディオ出力信号を前記リスニング環境にカスタマイズする調節手段とを含む前記サラウンド処理システム、および
    前記サラウンド処理システムと通信関係にある複数のスピーカであって、前記複数のオーディオ出力信号を音波に変換する前記複数のスピーカを含む、システム。
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