JP2007524634A - 放射線治療および/または化学的治療および新規なサイトカイン混合物による治療前にガンの治療効果を予め高める方法 - Google Patents

放射線治療および/または化学的治療および新規なサイトカイン混合物による治療前にガンの治療効果を予め高める方法 Download PDF

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Abstract

(要約)本発明は化学治療、放射線治療または免疫治療、および本方法で使用される新規なサイトカイン混合物による治療前にガンの治療効果を予め高めるための画期的な方法に関する。サイトカイン混合物とは、インターロイキン2(IL-2)に対して特定の比のサイトカイン、例えばIL-1β、TNF−α、IFN−γおよびGM-CSFのようなサイトカインを含む、無血清の無マイトジェン混合物であり、この混合物はガン細胞を誘導し、増殖細胞分裂周期フェーズに入らせ、化学治療、放射線治療および免疫治療に対するガン細胞の脆弱性を高めるのに有効である。かかる新規なサイトカイン混合物として、マルチカイン(Multikine(商標))があり、これは単独で使用したり、ガン治療用の他の医薬と組み合わせて使用することもでき、よってガン治療の成功率およびガン患者の無病生存率を高めることができる。

Description

(関連出願へのクロスレファレンス)
本願は2003年7月3日に米国特許庁に出願された米国特許出願第10/611914号に基づく優先権を主張するものである。
(はしがき)
本発明は化学治療、放射線治療または免疫治療、および本方法で使用される新規なサイトカイン混合物による治療前にガンの治療効果を予め高めるための画期的な方法に関する。サイトカイン混合物とは、インターロイキン2(IL-2)に対して特定の比のサイトカイン、例えばIL-1β、TNF−α、IFN−γおよびGM-CSFのようなサイトカインを含む、無血清の無マイトジェン混合物であり、この混合物はガン細胞を誘導し、増殖細胞分裂周期フェーズに入らせ、化学治療、放射線治療および免疫治療に対するガン細胞の脆弱性を高めるのに有効である。かかる新規なサイトカイン混合物として、マルチカイン(Multikine(商標))があり、これは単独で使用したり、ガン治療用の他の医薬と組み合わせて使用することもでき、よってガン治療の成功率およびガン患者の無病生存率を高めることができる。
(発明の背景)
ガン、特に固体腫瘍の現在の治療は、手術による介入を行い、その後、放射線治療および/または化学治療を行う方法がメインとなっている。Dunne-Daly CFによる「放射線治療および放射線生物学の原理」、Semin Oncol Nurs.1999 11月、15(4):250-9;Hensley ML外による「化学治療および放射線治療防御剤を使用するための臨床腫瘍学の臨床プラクティスのガイドライン、臨床腫瘍学米国協会」、J Clin Oncol. 1999 10月、17(10):3333-55 を参照。かかる治療と組み合わせて、正常な細胞とガン細胞とを分化できない有害な化学治療剤、例えばゲムシダビン、ビンブラスチン、シスプラチン、フルオロウラシル、グリーヴェック、メトトレキセートが使用される。これら化学治療剤は有効であるが、これらおよびその他の有害な化学治療剤は患者全体の生存率をほとんど高めていない。更に、一般的な現在の治療は化学的治療と放射線との相乗的に組み合わせたにも拘わらず、ガン患者の5年生存率を改善することにも成功していない。抗上皮成長因子レセプタ剤、抗脈管形成薬およびリチュキシマブ、エルビタックスおよびヘルセプチンのような医薬を使った免疫治療および免疫アジュバント治療でもガン患者の5年生存率を大幅に高めることに失敗している。更に、ガンの種類にも拘わらず、上記治療または上記治療の相乗的組み合わせのいずれによっても、ガン患者の完全な緩解または無病生存率は改善されていない。
無病生存率を改善するか、または完全な緩解に至らしめるために調査された1つの治療様式として、ガン細胞の細胞分裂周期を操作する方法がある。特に細胞分裂周期が進行中の腫瘍細胞は、細胞分裂周期が進行していない腫瘍細胞よりも放射線治療および化学治療に一般により脆弱である。その理由は、細胞分裂周期中には複雑な生化学的プロセスおよび生分子的プロセス、例えば酵素に依存するDNA複製、酵素に依存するリン酸化、信号カスケード、転写活性分子複合体の会合および解離、サイト構造要素のマクロ分子集合体の形成および解離が必要であるからである。腫瘍細胞を細胞分裂周期フェーズに誘導することにより、複合的生化学プロセスのいずれかを禁止する代謝拮抗物質、例えばリボヌクレオチドリダクターゼ(RNR)インヒビター、ジハイドロフォレートレダクターゼインヒビターまたはDNAポリメラーゼインヒビターを使用して細胞分裂周期の進行を停止させ、よって腫瘍の拡散を防止できる。
しかしながら、細胞分裂の周期進行を活用する公知の方法は、細胞分裂周期中止と化学治療剤の順次使用とを同期化することに限られている。例えば1つの公知の方法は、ピリミジン類似体により細胞分裂周期のSフェーズ内にある疾患細胞を中止し、その後、高濃度の代謝拮抗物質に露出させる方法である。B.Bhutan外によるCancer Res. 33:888-894(1973年)を参照されたい。代謝拮抗物質を使用した後に、この抑制ポイントを越えることができた集団内の細胞はほとんど、または全くなかった。W Vogel外によるHum.Genet.45:193-8(1978年)を参照されたい。
その他の治療の試みとして、細胞集団内の細胞分裂周期分布を変えることにより、細胞分裂周期を操作する方法がある。これらプロトコルは、休眠フェーズから細胞分裂周期フェーズへ疾患細胞を刺激し、脆弱なDNA複製フェーズ中に代謝拮抗薬の作用に対する脆弱性を高めるものである。H H Euler外によるAnn.Med.Interne.(パリ)145:296-302(1994年);B C Lampkin 外によるJ.Clin.Invest.50:2204-14(1971年);Alama 外によるAniticancer Res. 10:853-8(1990年)を参照されたい。これと逆に、正常な細胞がSフェーズに入ることを防止し、正常な細胞を走化性薬から保護するその他の公知の方法もある。
細胞分裂周期フェーズと化学治療とを同期化する更に別の公知の方法として、R E Moran外によるCancer Treat.Rep.64:81-6(1980年)に記載されている、いわゆるパルス投与化学治療法がある。この方法では、ヒドロキシユレアを注入することにより、ハツカネズミの白血病性腫瘍細胞を細胞分裂周期のSフェーズに保留できた。注入後、細胞は細胞分裂周期を続けるように解放された。この細胞分裂周期ではハツカネズミに対して第2の薬剤(Ara-C)のパルスが与えられた。この意図は、分裂周期細胞が脆弱な細胞分裂周期のSフェーズにわたって進行する際に、第2の医薬の影響を最大にすることであった。しかしながら、結果はヒドロキシユレアを注入した直後のAra-Cにより治療されたマウスは、生存率が改善されたことを示したが、ヒドロキシユレアを注入した後の時間にAra-Cで治療したマウスは生存率が改善されていない。明らかに細胞分裂周期と第2の医薬の作用とを非同時的に単に同期化しても、2つの医薬の作用を改善できない。
それにもかかわらず、細胞分裂周期を活用する公知の方法は、投与量と、薬物動態と、シーケンスとスケジュールとの間の最適で、かつ受動的な相乗効果を求め続けている。
細胞が特に破壊に対して脆弱となる、脆弱な細胞分裂周期フェーズに細胞集団を閉じ込めることは、有害な医薬にさらされることを最小にすることにより、副作用を大幅に低減しながら、細胞のネクロシスのダイナミックスをより効率的にシフトさせることが予想される。しかしながら、細胞分裂周期の停止または静的な同期化を活用する実際の実験は、公知の方法が、実際に細胞を細胞分裂周期に誘導できないので、失敗している。むしろすべての公知の方法は細胞分裂周期中止または静的な同期化と、目標とする細胞集団との相乗的組み合わせにタイミングを合わせているにすぎない。更に、細胞分裂周期に影響するのに使用されるピリミジンおよびヒドロキシユレアのような医薬は正常な細胞にダメージを与え得る。
当然ながら、細胞分裂周期を停止させたり、または細胞分裂周期を同期化することとは反対に、細胞を細胞分裂周期フェーズに誘導するための別の方法もある。しかしながら、特に当業者から予測されない限り、細胞を細胞分裂周期に誘導することは、腫瘍の急速な成長および再発する危険性が高まる。しかしながらしかし、無病生存率を改善したり、または完全な緩解に至らしめる公知の組成物を使用することを連続的に怠ることは、腫瘍を拡散せず、かつ放射線治療および/または化学治療による続後治療に対する残留腫瘍の感受性を高める態様で、疾患細胞を細胞分裂周期に誘導する必要があることを示唆している。
従って、(細胞分裂周期の異なるフェーズ)G、S、GおよびMの群から選択された細胞分裂周期へ腫瘍細胞を誘導するための方法が求められており、この場合、新しい方法は化学治療、免疫治療および放射線治療と共に相乗的に適用できる。腫瘍細胞を細胞分裂周期フェーズに誘導するのに、またはガンの治療効果をあらかじめ高めるための、公知の組成物よりもかなり良好な効率を予期できない程度に示す、特定比のIL-2に対するIL-1β、IL-2に対するTNF−α、IL-2に対するIFN−γおよびIL-2に対するGM-CSFを含む新しい無血清無マイトジェンサイトカイン混合物が求められていると共に、一般にガン腫瘍の治療効果をあらかじめ高めるためのニーズも存在している。
(発明の概要)
本発明は、部分的には、一般にガンの治療に対する効果をあらかじめ高める方法、および特定比のIL-2に対するIL-1β、IL-2に対するTNF−α、IL-2に対するIFN−γおよびIL-2に対するGM-CSFを含む新しい無血清無マイトジェンのサイトカイン混合物に基づくものである。従って、本発明はガン治療、例えば化学治療、免疫治療および放射線治療と組み合わせて使用するのに、医薬またはアジュバントとして有効な組成物の開発を可能にするものである。
本発明の実施例では、無血清無マイトジェンのサイトカイン混合物により、免疫系のネオプラズマまたは病気の従来の化学治療または放射線治療を改善するための方法が開示されている。これら方法は、放射線治療または細胞のネクロシスのその他の物理的モーダリティに関連し、ガン治療をするためにガンの治療効果を予め高めるステップを提供するものである。(細胞分裂周期の異なるフェーズ)G1、S、G2およびMの群から選択された脆弱な細胞分裂周期フェーズに腫瘍細胞を誘導する方法も意図するものである。本発明は特定タイプのガンだけに限定されるものではなく、任意のタイプのガンを含むことができる。特定の用途として約20IU〜1600IUまでの範囲において特に400IUにて、もしくは800IUにて、2週間の期間にわたって1週間当たり3回、または約20IU〜1600IU、または400IUにて、もしくは800IUにて、1週間当たり5回無血清無マイトジェンのサイトカイン混合物を腫瘍周辺に投与することが挙げられる。この場合、IUはヒトのIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86/504に定められたインターロイキン2に対する国際単位を示す。
別の実施例は新規でかつ非自明な濃度のMultikine(商標)のような無血清、無マイトジェンのサイトカイン調剤を含む。このサイトカイン調剤は更に医薬品組成物の一部でよい。特定の用途では、この新規な無血清無マイトジェンのサイトカイン調剤は次のようなインターロイキン2(IL-2)に対するサイトカインの特定比を有する。すなわちMultikine(商標)は、インターロイキン2(IL-2)に対して特定の比で存在する異なるサイトカインを含む。すなわちIL-2に対するIL-1βの比が0.4〜1.5の範囲、好ましくは0.7±0.1(IL-1β/IL-2)であり、IL-2に対するTNF-αの比が3.2〜11.3の範囲、好ましくは9.5±1.8(TNF-α/IL-2)であり、IL-2に対するIFN-γの比が1.5〜10.9の範囲、好ましくは6.0±1.1(IFN-γ/IL-2)であり、およびIL-2に対するGM-CSFの比が2.2〜4.8の範囲、好ましくは4.0±0.5(GM-CSF/IL-2)であるサイトカインを含む。
別の特定の用途では、無血清無マイドジェンのサイトカイン調剤、すなわち医薬組成物は、Multikine(商標)において更に別のサイトカインおよび別の少量の生物学的に活性な分子を含み、ここでIL-2に対する少量の生物学的に活性な分子の各々の比は次のとおりである。すなわち、
IL-2に対するIL-3の比は、0.38〜0.68の範囲、好ましくは0.53±0.15であり、
IL-2に対するIL-6の比は、37.2〜53.8の範囲、好ましくは46±5.9であり、
IL-2に対するIL-8の比は、261〜561.5の範囲、好ましくは411±10.6であり、
IL-2に対するIL-1αの比は、0.56〜0.94の範囲、好ましくは0.75±0.19であり、
IL-2に対するIL-10の比は、2.82〜3.22の範囲、好ましくは3.0±0.18であり、
IL-2に対するIL-16の比は、1.16〜2.84の範囲、好ましくは1.84±0.68であり、
IL-2に対するG-CSFの比は、2.16〜3.78の範囲、好ましくは2.97±0.81であり、
IL-2に対するTNF-βの比は、1.17〜2.43の範囲、好ましくは1.8±0.63であり、
IL-2に対するMIP-1αの比は、15.7〜37.16の範囲、好ましくは22.7±7.0であり、
IL-2に対するMIP-1βの比は、17.1〜28.5の範囲、好ましくは22.8±5.7であり、
IL-2に対するRANTESの比は、2.3〜2.7の範囲、好ましくは2.5±0.13であり、
IL-2に対するEGFの比は、0.267〜0.283の範囲、好ましくは0.275±0.008であり、
IL-2に対するPGE2の比は、3.63〜5.42の範囲、好ましくは4.5±0.87であり、
IL-2に対するTxB2の比は、23.47〜25.13の範囲、好ましくは24.3±0.83である。
次の詳細な説明には、本発明の上記以外の目的および利点が記載されている。本明細書の一部を構成する添付図面および表は、本発明の原理を図示し、詳細な説明と共に本発明の原理を説明するものである。当業者が添付図面および次の詳細な説明を読めば、本発明の上記以外の特徴が明らかとなろう。
特許および出願は、カラーで表示される少なくも1つの図を含む。本願カラー図面を有する本願または公開特許出願のコピーは請求し、必要な料金を支払えば、米国特許局により提供される。
以下、添付図面を参照し、次の詳細な説明および特定の実施例により、本発明についてより詳細に説明する。
本発明は、部分的には、一般にガンの治療に対する効果をあらかじめ高める方法、および特定比のIL-2に対するIL-1β、IL-2に対するTNF−α、IL-2に対するIFN−γおよびIL-2に対するGM-CSFを含む新しい無血清無マイトジェンサイトカイン混合物に関する。かかる新規なサイトカイン混合物はMultikine(商標)であって、この薬剤は免疫変調能力を実証した。ガン患者における免疫抑制の臨床的重要性は予期しないことに、治療処置、特に腫瘍細胞が細胞分裂周期フェーズに入る前にガンの治療効果をあらかじめ高める方法に影響を与える。
頭部および頸部ガン患者の免疫修復は、サイトカイン、例えばIL-2、IFNα−γ、またはIL-12を注入することによって達成される。Whitesideによる「頭部および頸部ガンの免疫バイオロジーおよび免疫治療」Curr Oncol Rep 2001年、3:46-55を参照されたい。頭部および頸部ガンではインターロイキンに基づくサイトカイン治療の結果、免疫補強が生じる。Cortesina G 外による「頭部および頸部ガンにおける腫瘍排出リンパ節のまわりに注射されたインターロイキン−2」Head Neck 1991年、13:125-31;De Stefani外による「リンパ周辺インターロイキン−2による口腔および咽頭部扁平上皮細胞性悪性腫瘍の治療:臨床および病理学的相関性」、J Immunother 1996年、19:12533;Valente外による「組み替えインターロイキン2のリンパ周辺注射を受けた患者からの頭部および頸部扁平上皮細胞性悪性腫瘍における白血球集団およびTリンパ球のサブセットの浸潤」、Mod Pathol 1990年、3:702-8;Whiteside TL外による「頭部および頸部の進行したうろこ状細胞悪性腫瘍を有する患者におけるインターロイキン2の腫瘍周辺注射による免疫細胞の局部的およびシステム的活性化のための証拠」、Canser Res 1990年;3:5654-62;Barrera外による「頭部および頸部の扁平上皮細胞性悪性腫瘍の組み合わせ免疫治療」、Arch Otolaryngol Head Neck Surg 2000年;126:345-51;Varastegui外による「天然サイトカイン混合物(IRX-2)および免疫抑制との干渉は頭部および頸部ガンの免疫可動化および抗体を誘導」Int J Immunophoarmacol 1997年;19:619-27;Hadden外による「インターロイキンおよび逆抑制は頭部および頸部ガンの免疫抗体を誘導」、Arch Otolaryngol Head Neck Surg 1994nen;120:295-403を参照。例えば人の(r)hIL-2を使って 細胞毒性Tリンパ球[CTL]および遅延タイプの高感度[DTH]応答による測定された頭部および頸部ガン患者の免疫機能を改善するのに成功した。T細胞の小さい応答はT細胞レセプタ(TCR)の発現が小さいこと、そのキー信号成分、ζチェーンおよびザップ-70、IL-2の生成がないこと、およびT細胞のアポトーシスが増加したことによって証明された。Whiteside TLによる「頭部および頸部ガンの免疫生物学および免疫治療」、Curr Oncol Rep 2001年;3:46-55を参照。頭部および頸部ガンにおける欠陥T細胞機能の原因を調査した研究によれば、Fas-FasL system、TGF-βおよびPGE2は高レベルで示されることが判った。
しかしながら、rIL-2の生体内投与は、CD25+細胞だけでなく、天然キラー(NK)細胞、人の白血球抗原(HLA)-DR+リンパ球およびT細胞の密度を増やした。別のシリーズの研究では、サイトカイン混合物をリンパ周辺または腫瘍周辺に投与すると、確実な臨床的応答が観測された。しかしながら、これら研究のうちで、増加した免疫応答と、一定の後続治療、例えば手術、放射線治療および/または化学治療とを相関化させるものはなかった。
技術
Multikine(商標)、すなわち白血球−インターロイキン注射は、T細胞、B細胞およびマクロファージを含む、人の周辺血液単核細胞から製造された無血清無マイトジェン、無抗生物質調剤である。Multikine(商標)のユニークな生物学的アクティビティを与えるMultikine(商標)におけるサイトカインには3つのファミリーがある。これらサイトカインは直接的な細胞毒性/細胞増殖抑制性および殺ウィルス性/ウィルス増殖抑制性サイトカイン、例えばTNF-αおよびIFN-γ、リンパ拡散性サイトカイン、例えばIL-1およびIL-2、および走化性サイトカイン、例えばIL-6、IL-8およびMIP-1αを含む。更に、Multikine(商標)を構成する異なるサイトカインおよび小生物学的分子はいずれもT細胞、B細胞およびマクロファージを含む人の周辺血液単核細胞をレクチン(PHA)で生体外刺激したことによって誘導されたものである。Ficoll-Paque勾配の遠心力はドナーの全血液から(T細胞、B細胞およびマクロファージを含む)白色血液細胞が分離され、(生理学的にバッファ化されたメディア内の)一連の洗浄はリンパ球のアイソレートを容易にし、更に全ドナー血液のアイソレートされた白色細胞成分から赤色血液細胞、細胞くずおよびその他の不要な細胞成分を除去することを容易にする。
Multikine(商標)は、インターロイキン2(IL-2)に対して特定の比率で存在する異なるサイトカインを含む。すなわちIL-2に対するIL-1βの比は、0.4〜1.5の範囲、好ましくは0.7±0.1(IL-1β/IL-2)であり、IL-2に対するTNF-αの比は、3.2〜11.3の範囲、好ましくは9.5±1.8(TNF-α/IL-2)であり、IL-2に対するIFN-γの比は、1.5〜10.9の範囲、好ましくは6.0±1.1(IFN-γ/IL-2)であり、IL-2に対するGM-CSFの比は、2.2〜4.8の範囲、好ましくは4.0±0.5(GM-CSF/IL-2)であるサイトカインを含む。
Multikine(商標)における残りの異なるサイトカインおよびその他の小さい生物学的に活性な分子は、次のように、IL-2に対する小さい生物学的に活性な分子の各調合比で存在する。すなわち、
IL-2に対するIL-3の比は、0.38〜0.68の範囲、好ましくは0.53±0.15であり、
IL-2に対するIL-6の比は、37.2〜53.8の範囲、好ましくは46±5.9であり、
IL-2に対するIL-8の比は、261〜561.5の範囲、好ましくは411±10.6であり、
IL-2に対するIL-1αの比は、0.56〜0.94の範囲、好ましくは0.75±0.19であり、
IL-2に対するIL-10の比は、2.82〜3.22の範囲、好ましくは3.0±0.18であり、
IL-2に対するIL-16の比は、1.16〜2.84の範囲、好ましくは1.84±0.68であり、
IL-2に対するG-CSFの比は、2.16〜3.78の範囲、好ましくは2.97±0.81であり、
IL-2に対するTNF-βの比は、1.17〜2.43の範囲、好ましくは1.8±0.63であり、
IL-2に対するMIP-1αの比は、15.7〜37.16の範囲、好ましくは22.7±7.0であり、
IL-2に対するMIP-1βの比は、17.1〜28.5の範囲、好ましくは22.8±5.7であり、
IL-2に対するRANTESの比は、2.3〜2.7の範囲、好ましくは2.5±0.13であり、
IL-2に対するEGFの比は、0.267〜0.283の範囲、好ましくは0.275±0.008であり、
IL-2に対するPGE2の比は、3.63〜5.42の範囲、好ましくは4.5±0.87であり、
IL-2に対するTxB2の比は、23.47〜25.13の範囲、好ましくは24.3±0.83である。
特性決定プロトコルを使ってMultikine(商標)をテストしたが、次のようなサイトカインおよびその他の小さい生物学的に活性な分子は含んでいなかった。すなわちIL-4、IL-7およびIL-15、TfR、sICAM、PDGF-AB、IFN-α、EPO、LTC4、TGF-β2、FGF塩基、アンジオゲニン、sEセレクチン、SCFおよびLIFは含んでいない。Multikine(商標)は(効能検定の検出レベルよりもすぐ上の)微量のIL-12およびLTB4しか含んでいない。
製造プロセスにおいて、ステップ勾配遠心力により人のドナーの「バッファコート」から単核細胞を分離し、PHAにより培養し、米国特許第5,093,479号、同第4,390,623号、同第4,388,309号、同第4,406,830号、同第4,661,447号、同第4,681,844号および同第4,464,355号に開示されているような培地内でドナーの白色血液細胞からのIL-2およびその他のサイトカインの生成および分泌を増強した。これら米国特許の内容は本明細書で参考例として援用する。その後、培地の上澄み液を無菌状態で収集し、清浄化し、商業上のウィルス排除プロセスを受ける。その後更に上澄み液を超濾過およびマイクロ濾過により、約10倍に濃縮する。
この時点で人の血清アルブミン、Inj.USPを添加し、濃縮液を生理学的pHにバッファ化し、ラベルクレーム当たりターゲットIL-2濃度(例えば400IU/mL)にする。次にこの濃縮液は第2のマイクロ濾過(0.22ミクロン定格のフィルタ)を受け、無菌状態で収集し、無菌血清タイプのガラスビンに小出し、IL-2の内容のラベルを添付する。生成物の潜在性は、細胞毒Tリンパライン(CTLL-2)により放射線標識のついたチミジンを混入することによって測定する。最終的に注射可能な薬剤を5つのマーカーサイトカイン、すなわちIL-2、IL-1β、GM-CSF、IFN-γおよびTNF-αの存在に関してELISAにより検査する。
Multikine(商標)は、ホウ素珪酸ガラスの血清ガラスビン内に凍結状態で提供され、この試験管は腫瘍周辺、腫瘍内、リンパ周辺または径皮的投与のために、IL-2としてラベルクレームに2.2mLの医薬(400IU/ml)を含む。Multikine(商標)は、アイデンティティ、無菌性、バクテリア内毒素、pHおよび総タンパク濃度に関して品質管理検査を受ける。粒状体の汚染物および粒状体が存在するかどうかに関して各試験管を検査する。調剤は3mg/mLの総タンパク質含有量を有し、ここで材料は無菌状態およびピロゲンがない状態で供給される。Multikine(商標)は医薬を−20℃で保管したとき、製造日から24カ月の指定終了日を有する。
定義
IL-2 −インターロイキン−2(IL-2):CD4+ヘルパーTリンパ球(以前はT細胞成長因子として知られていた)によって合成された15.5−kDのグルコプロテインである。IL-2はこれを生成するCD4+Tリンパ(およびBリンパ球およびCD8+Tリンパ球、NK[ナチュラルキラー]細胞およびその他を含む)免疫系のその他の細胞に作用する自己分泌効果を有する。
IL-1β −インターロイキン−1ベータ(IL-1β):活性化された単核ファーゴサイトによって合成された17−kDサイトカインであり、このサイトカインは循環系内でフリー状態で存在し、炎症応答を媒介する。これはCD4+Tリンパ球に作用し、それらの拡散を促進することを助けると共に、成長および分化因子としてBリンパ球に作用する。これは単核ファーゴサイトによるIL-6の合成も誘導する。
TNF-α −腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α):刺激を受けたモノサイト、マクロファージ、Bリンパ球、Tリンパ球、循環内で斜方晶系の形態で存在するNK細胞によって合成される157アミノ酸(aa)残基プロテインである。TNFは直接的な抗腫瘍作用を媒介し、腫瘍細胞の溶菌を生じさせ、白血球の補強を促進し、血管形成を誘導し、繊維芽細胞の拡散を促進する。
IFN-γ −インターフェロンガンマ(IFN-γ):活性化されたTリンパ球およびNK細胞によって合成された21−24−kDグルコプロテインホモダイマーであり、これは細胞間の微生物および腫瘍細胞を破壊するモノサイトの能力を高めるモノサイトの強力な活性化物質である。このグルコプロテインは直接的な抗ウィルスおよび抗拡散アクティビティを有し、多くの細胞タイプがクラスIIのMHC(主組織適合性複合体)細胞表面の分子状複合体を示すようにさせるだけでなく、クラスIのMHCの表示も増す。
GM-CSF −グラニュロサイトマクロファージ-コロニー刺激因子(GM-CSF):マクロファージおよびTリンパ球、繊維芽細胞および内皮細胞により生成される、循環器内でモノマーとして存在する127aaタンパク質である。この因子は造血細胞のための成長因子であり、骨髄血統の成長および分化を刺激する。
IL-3 −インターロイキン−3(IL-3):活性化されたCD4+Tヘルパーリンパ球によって合成された20−kDリンホカインであり、一部の造血細胞の拡散を促進し、かつTリンパ球の拡散および分化を促進することにより、コロニー刺激因子として作用する。
IL-6 −インターロイキン−6(IL-6):活性化されたTリンパ球、単核ファーゴサイト、内皮細胞および繊維芽細胞によって生成される、26−kDサイトカインであり、このサイトカインは多くの細胞に作用するが、活性化されたBリンパ球は、抗体分泌プラズマ細胞に分化できるという特別な機能を有し、肝細胞が急性フェーズのプロテイン(炎症応答において関連する)だけでなく、繊維芽細胞を形成するように肝細胞を誘導する。
IL-8 −インターロイキン−8(IL-8):マクロファージおよび内皮細胞によって生成される8−kDプロテインである。このプロテインは好中球およびTリンパ球に対する強力な走化性因子であり、内皮細胞への好中球の付着を促進する。
IL-1α −インターロイキン−1α(IL-1α):33−kDプリカーサ分子から分割され、活性化された単核ファーゴサイトにより合成されるが、循環器系内ではフリー状態で存在することはほとんどなく、膜に関連した物質として作用する。このサイトカインは炎症応答を媒介する際にIL-1βを補助する。
IL-10 −インターロイキン−10(IL-10):CD4+およびCD8+Tリンパ球、単球、マクロファージ、活性化されたBリンパ球およびケラチノサイトによって生成される18−kDポリペプチドであり、このポリペプチドは特にT1−タイプの細胞に対する抗原を与えることや、IL-6およびTNFを分泌するマクロファージの能力を抑制する。
IL-16 −インターロイキン−16(IL-16):CD8+Tリンパ球,好酸球、マスト細胞および呼吸器上皮細胞によって生成される14−kD斜方晶系プロテインであり、CD4+Tリンパ球および単球に対して強力な化学走性誘因特性を有する。
G-CSF −顆粒球刺激因子(G-CSF):マクロファージ、内皮細胞、繊維芽細胞および間質細胞によって生成される22〜25kDホモダイマーグリコプロテインであり、髄内の顆粒球前駆プロゲニター細胞を増加させ、血液の好中球の増加を維持する。更にこのグルコプロテインは微生物に感染した細胞および腫瘍細胞の破壊に重要であると考えられる大きな超酸化物生成を発現する好中球の能力も強化する。
TNF-β −腫瘍壊死因子β(TNF-β):活性化されたリンパ球によって生成される25−kDプロテインであり、このプロテインは培地内の腫瘍細胞を死滅させることができ、繊維芽細胞の核酸を刺激する。更にTNF-αのその他の作用のほとんどがよく似ている。
MIP-1α −マクロファージ炎症プロテイン−1α(MIP-1α):マクロファージおよびその他の細胞によって生成される66−aaモノマー状プロテインであり、単球、Tリンパ球および好酸球に対する化学的アトラクタントである。
RANTES −Tリンパ球によって生成される8−kDプロテインであり、単球、Tリンパ球および好中球に対する化学アトラクタントであり、炎症を促進する。
EGF −上皮増植成長因子(EGF):53−aa残基のトリスルフェート化されたポリペプチドである。EGFはチロシンキナーゼファミリーのメンバーであり、マイトジェン応答の刺激およびケガの治療を促進することを含む多数の機能を有する。
PGE2 −プロスタグランジンE2(PGE2):PGE2はシクロオキシゲナーゼ酵素反応を介し、アラキドン酸から誘導された生物学的に活性な脂質のファミリーに属す。これは活性化された単球からレリースされ、Tリンパ球およびマクロファージに対するMHCクラスIIの発現をブロックする。
TxB2 −トロンボキサンB(TxB2):TxB2は、酵素トロンボキサンシテターゼによるプロスタグランジンおよびエンドペロキシダーゼPGHのアイソマー化により、ポリ不飽和脂肪酸から誘導された生物学的に活性な化合物のメンバーである。TxB2は血柱塞栓病における生理学的役割およびアナフィラキシー反応における生理学的役割を有する。
CD25+細胞 −CD25は55kDaのモル重量を有する、インターロイキン−2−レセプタ(IL-2R)またはTac抗原のα鎖と称されることが多い単鎖グリコプロテインであり、活性化されたTおよびB細胞および活性化されたマクロファージ上に存在する。このグリコプロテインはIL2に対してレセプタとして機能し、CD25抗原はIL-2Rのβ鎖と共にIL-2に対する高親和レセプタ複合体を形成する。
CTLL-2(細胞ライン) −C57B1/6ハツカネズミから得られたハツカネズミの細胞有毒性Tリンパ球のラインである。このT細胞ラインは成長および拡散のためのIL-2の外因性ソースに依存する。
Fas −FasL-Fas/Fas配位子システム。Fas抗原と、アポトーシスを媒介する細胞表面トランスメンブランプロテインと、アポトーシス信号を細胞に転移する好中球上の相補的なFas活性されたサイトカインとの組み合わせである。Fasは腫瘍壊死因子(TNF)レセプタスーパーファミリーに属すタイプ1の膜プロテインであり、FasLはTNFファミリーのメンバーである。FAS配位子は31kDa[キロドルトン](278個のアミノ酸)の膜拘束されたプロテインである。Fas-Fas配位子システムは自己反応リンパ細胞の除去を含む多数の生物学的プロセスにおける重要な役割を果たす。Fas配位子は活性化されたTリンパ球内で主に発現され、細胞有毒Tリンパ球および自然キラー細胞の主なエフェクタ分子のうちの1つである。
HLA-DR+リンパ球。人の白血球抗原(HLA)−DR抗原と、染色体6に位置する白血球の遺伝子座に見られるグルーシーケンスによって決定されるポリモルフィックグリコプロテインのグループ、人における主組織適合性遺伝子座を含むリンパ球である。
IU(国際単位)。比重および強度の国際基準規格、例えば人のIL-2に対するWHOの最初の国際規格86/504との比較による、生物学的調製の潜在性の目安の単位。国際単位は交際協力研究によって発行され、誘導された生物学的アクティビティの単位をレポートするための、唯一認識され、標準化された方法である。
U(生物学的アクティビティの目安としての単位)。各研究機関が基準として誘導した種々の単位と称される略語であり、作業が行われた研究所に固有のものである。各単位は研究所ごとに異なり、世界的に認識された規格、例えば国際単位(IU)ではない。
単核インフィルトレート。正常に存在しない場合は、組織内のモノサイト、プラズマ細胞およびリンパ球の存在、またはこれら細胞が多数存在すること、または少数しか存在しない場合にはクラスター状に豊富に存在すること。
TCRζ鎖 −T細胞レセプタのゼータ鎖。このゼータサブ単位はTCR複合体の一部であり、TCR細胞表面レセプタと、配位子(抗原)との相互作用に向く。細胞の細胞質(細胞質ゾル)内まで延びるこのゼータサブ単位はT細胞活性化時にチロシン残基にてリン酸化され、TCR配位子後に信号変換時にインプリケートされる。
TIL(腫瘍濾過リンパ球)。濾過により腫瘍からアイソレートされたTリンパ球である。腫瘍濾過リンパ球は細胞内毒性を全く、またはほとんど有しない。TILはCD4+CD8+の、主にT細胞を含み、IL-2の存在下で培養により生体外で増やせる。これら細胞はIL-2による処理によって活性化され、正常なリンパ球活性細胞よりもこれら細胞が、アイソレートされた腫瘍に向かってより攻撃的となることが多い。TILの細胞毒性アクティビティはIFN-γによって強化できる。生体におけるTILの抗腫瘍アクティビティはTGF-βによりブロックできる。
ZAP70。細胞質ゾル内に存在するチロシンキナーゼであるTCRζ鎖に関連する70kDゼータ関連プロテインである。ZAP70はTリンパ球レセプタの信号発生、最終的にIL-2を生成する信号変換の媒介に関与するものと考えられる。このZAP70遺伝子はT細胞および自然キラー細胞内で発現し、人の染色体2q12にマッピングする。
ζ(ゼータ)鎖。TCRζ鎖の説明を参照されたい。このゼータ鎖遺伝子は、人では染色体1に位置する。このプロテインの細胞外ドメインは、9つのアミノ酸の長さであり、他方、トランスメンブレインドメインは負に帯電したアスパラ酸残基を含み、細胞質ドメインは113個のアミノ酸の長さである。細胞質テールはCD3鎖の細胞質テール内に見られる抗原認識モチーフのうちの3つを含む。ζ鎖はNK細胞のFc(フラグメント、結晶)−γレセプタのような他のレセプタにも関連する。
USP −U.S.薬局方モノグラフ。
P −「p<0.01」:あらかじめ設定した条件下で生じる事象の確率レベルを示す、数学的統計学における用語である。
ANOVO(偏差値の分析)。統計学および数学のテキスト、例えば「エンジニアおよび科学者のための統計方法のハンドブック」(ハリソン M.ワーズワースJr.編、マクグロウヒル社、1990年)および「健康研究データのための統計演算分析」(ロバート P.ヒルシュおよびリチャード K.リーゲルマン編、ブラックウェルサイエンス社、1996年)に記載されているような単一ファクターの分析。
Multikine(商標)の作動モードおよび特性の決定
Multikine(商標)は本明細書に記載されているような設定条件下で生成された、自然に誘導され、自然に生じる人のサイトカインの、生物学的に活性で、最小限の毒性であり、免疫変調混合物である。Multikine(商標)は、ガン、感染病および免疫変調に応答するその他の疾患状態のための広範な用途を有する抗ガンおよび抗ウィルス治療、またはネオアジュバント治療に使用できる。
Multikine(商標)は、当技術分野で公知の複数の方法によって製造できる。Mizel外による「マウスインターロイキン1を明らかに一様にする精製」J.Immunol、126:834(1981年);Togawa外による「人の単核細胞によって生じるリンパ球活性因子(LAF)の特性決定:LAFの高分子量形態と低分子量形態の生化学的関係」J.Immunol 122:2112(1979年);Lachman外による「人のインターロイキン1の生成」Chem.Abstr.94:137539t(1981)of J.Supramolec.Struct.13:457(1980年);Lachman外による「人のリンパ球活性化因子の部分生成」Chem.Abstr.93:165824e(1980年)of Prep.Biochem.10:387(1980年);Mizel外による「マウスマクロファージ細胞ライン P388D1から得られたリンパ球活性化因子の特性決定」Chem.Abstr.93:93346a(1980年)of Biochem.Charact.Lymphokines,Proc.Int.Lymphokine Workshop 2nd(1979年) pp.411-418;Economou外による「リンパ球活性化因子(LAF)の生成、物理化学的特性決定および生物学的役割」Chem.Abstr.93:93347b(1980年)of Biochem.Charact.Lymphokines,Proc.Int.Lymphokine Workshop 2nd(1979年) pp.419-421;Simon外による「肺免疫機能におけるサブ細胞因子の役割:ウサギの歯槽マクロファージによって生じるリンパ球活性化因子の2つの異なる種の物理化学的特性決定」J.Immunol.126:1534(1981年)。動物研究は混合インターロイキンが生体外において免疫変調および免疫刺激アクティビティを有し得ることも実証した。Hadden外による「混合インターロイキンおよびチモシンフラクションVはヒドロコルチゾンで処理された、年を取ったハツカネズミにおいてTリンパ球の発生を相乗的に誘導する」Cell.Immunol.144:228-236(1992年)。発明のいかなる理論にも限定されることなく、1つの可能な仮説は、「混合インターロイキン」、例えばMultikine(商標)の局部的/領域的注射は局部的な免疫抑制を克服する。その後、腫瘍抗原に対するブレークトレランスが発生し、これによって局部的な有効な抗腫瘍免疫応答が生じることが可能となる。
Golumbek外による論文「インターロイキン−4を分泌するように工学処理された腫瘍細胞による、定着し腎臓ガンの治療」Science 254:713-716(1991年)にレポートされているように、腫瘍領域内にインターロイキンを滴注すること、または腫瘍内にインターロイキンの遺伝子を実際にトランスフェクトすることは、抗腫瘍免疫応答を著しく強化し、その結果、腫瘍の抗体を生じさせることが証明されている。しかしながら、これら研究のいずれも、腫瘍の活動的な拡散を生じさせることなく、細胞分裂周期フェーズ内に悪性の細胞を誘導する、高度に予期しない効果を発見してはいない。
全く予期しないことに、手術前に Multikine(商標)を投与すると、当技術によって予測されていないように、腫瘍がより急速に成長し、より急速に再発する危険を増すことなく、細胞分裂周期位相内にある腫瘍細胞の数を増加できる。腫瘍細胞を細胞分裂周期に誘導する能力は、 Multikine(商標)にとってユニークなことのように見え、このことは、この検査中の医薬に存在する異なるサイトカインの相乗効果、およびポスト免疫システムと腫瘍細胞の双方に対するこれらサイトカインの分化効果に起因するものであり得る。
手術前に Multikine(商標)で治療した患者の再発率に関するデータは、Multikine(商標)による治療後24カ月でガンの再発はなかった。8人の小グループの逐次治療した患者のうちで、その後24カ月の期間内に再発した患者はいなかった。全く対照的に、文献は、手術後18〜24カ月で、約50%の同様な患者の再発率があることを示している。
特に Multikine(商標)による治療はリンパ細胞にある腫瘍の積極的な拡散を誘導しないようである。これに対応し、間質 Ki-67+の細胞は減少し、Ki-67+ のガン細胞の頻度はMultikine(商標)治療後に増加した。従って、Multikine(商標)の治療は分裂周期腫瘍細胞の数の増加を誘導し、放射線治療および/または科学治療による術後治療に対する残留腫瘍の感受性を増す。天然サイトカインおよび組み替えサイトカインの双方により実行されたその他の研究は、ガン治療の処置の効率性を示しているが、これら研究は細胞の分裂周期位相に入ることを誘導すること、すなわちMultikine(商標)と科学治療、免疫治療および放射線治療とを相乗的に組み合わせる新しい方法を教示していない。
例えば天然の人のIL-2および組み替えIL-2、並びにその他のサイトカインを使用した研究だけでなく、局部的な−領域治療における研究も、種々の場所での免疫の強化および抗ガンアクティビティを実証した。特に、Yasumoto外による「肺ガンに起因する疾患胸膜を有する患者における組み替えインターロイキン−2の胸膜内適注によるリンパ球活性化キラー細胞の誘導」Cancer Res 1987年;47:2184-7;Mavilgit外による「肝臓メタスターゼによる患者におけるインターロイキン−2の脾臓対肝動脈」J Clin Oncol 1990年;8:319-24;Pizza外による「膀胱ガンにおけるインターロイキン−2(IL-2)による経病変部注射後の腫瘍の抗体。予備的レポート」Int J Cancer 1984年;34:359-67;Berek外による「第3期上皮卵巣ガンにおける「サルベージ」免疫治療のための経腹膜組み替えαインターフェロン」cancer Res 1985年;45:4447-53;およびFettel外による「再発性疾患グリオーム−Aフェーズ1の臨床および研究室の研究におけるベータインターフェロンの経腫瘍投与」Cancer 1990年;65:78-83によってレポートされているように、IL-2は胸膜キャビティ、肝臓および膀胱におけるアクティビティを示すが、IFN-αは卵巣におけるアクティビティを示し、IFN-βは脳におけるアクティビティを示す。更に、Edwards外による「基底部細胞の悪性腫瘍に対する経病変部インターフェロンガンマの効果」J Am Acad Dermatol 1990年;22:496-500;Irie外による「組み替えヒト腫瘍壊死因子(PT-950)の局部的注射治療に応答する外陰部ガンのケース」Gan No Rinsho 1988年;34:946-50;およびPulley外による「ヒトのガンにおけるリンパ球の経静脈、経病変部および内リンパ投与」Limph Res 1986年;5:S157-63にレポートされているように、IFN-γは皮膚におけるアクティビティを示し、TNF-αは性器におけるアクティビティを示し、種々のサイトカインの混合物は頭部および頸部におけるアクティビティを示すことが証明された。更に、Valente外による「組み替えインターロイキン−2のリンパ周辺注射を受けた患者からの頭部および頸部扁平上皮細胞性悪性腫瘍における濾過白血球集団およびTリンパ球サブセット」Mod Pathol 1990年;2:703-8およびDeStefani 外による「リンパ周辺インターロイキン−2による口腔および咽頭扁平上皮細胞性悪性腫瘍の治療:臨床学的および病理学的関係」J Immunother 1996年;19:125-33にレポートされているように、頸動脈リンパ周辺、または頸動脈リンパ周辺および顎の下の手術前の10日間、組み替えIL-2を投与した研究は、種々の壊死およびリンパ濾過を示した。更に、切除された腫瘍の顕微鏡検査は、Saito外による「頭部および頸部ガンにおける組み替えインターロイキン−2の局部的投与における腫瘍組織の免疫ヒストロジー」Nip Jibi Gakkai Kaiho1989年;92:1271-6にレポートされているように、IL-2の臨床的観察に関係するリンパ球濾過液の増加を示した。
それにもかかわらず、Saito外による「頭部および頸部ガンにおけるrIL-2の局部的投与の臨床学的評価」Nip Jibi Gakkai Kaiho1989年;92:1271-6でレポートされているように、上記研究のいずれも、20人の頭部および頸部ガン患者において、推定上大投与量の組み替えIL-2(4週間の間の80万U)で緩解したにもかかわらず、切除された腫瘍の大きさの変化は示さなかった。更に上記研究は、患者数が少ないことによって制限されており、比較グループとの病理学的比較が欠如していることによって、阻害されている。
DeStefani外による202人のOSCC患者の、最近のランダムなマルチセンターフェーズIIIの研究は、同側頸部リンパ節鎖に、手術前の10日間、少量(5000U/日)のヒトの組み替えIL-2をリンパ周辺投与した結果、無病生存率が大幅に増加(p<0.01)し、次に、この結果、全体の生存率がより大きく(p<0.03)なることを示したが、DeStefani外は細胞の分裂周期も対するこの治療レジメンの役割、および放射線治療および科学治療の改善に対する効果にアクセスしていない。DeStefani外による「口腔および咽頭の切除可能な扁平上皮細胞性悪性腫瘍患者におけるリンパ周辺インターロイキン2による改善された生存率」Cancer 2002年;95:90-97を参照。更に、5000U/日を教示しているにもかかわらず、定義できないU(単位)により医薬の潜在力が測定されているので、高投与量のおよび低投与量の生物学的物質のDeStefani外の挟持に関して、本発明とDeStefani外の研究とを比較することはできない。これと対照的に、本発明はIU(国際単位)でのMultikine(商標)の生物学的アクティビティを測定するためのフルUSP分析方法有効化プログラムを有効化し、かつ完了した。
方法
免疫履歴化学Ki-67マーカーまたはPCNAマーカー、すなわちp53マーカーを使用するような、その他の等価的手段により測定される腫瘍細胞拡散を予後のパラメータとして使用した。de Vicente外による「口腔の偏平上皮細胞性悪性腫瘍におけるサイクリンD1およびKi-67の発現:臨床病理学的および予後の重要性」Oral Oncol 2002年;38:301-8;Bettendorf外による「口内偏平上皮細胞性悪性腫瘍の329のケースにおけるKi-67抗原発現の予後の対応」ORL J Otorhinolaryngeol Relat Spec 2002年;64:200-5を参照。これに関連し、病気のプロセスのアグレッシブネスを表示するのに、フローサイトメトリまたは従来の染色方法、並びに臨床的、組織病理学および腫瘍病期および分類(TNM、腫瘍、節、転移)と共に顕微鏡を他の物と共に使用した。Kerdopn外による「口内の粘膜過形成、異常形成および偏平上皮細胞性悪性腫瘍におけるp53の発現」Oral Disease 3:86-92、1997年を参照。
特にKi-67細胞拡散マーカーは分化し、細胞分裂周期ステージにある細胞に対してのみ固有である。G1は最初の成長フェーズであり、Sは細胞DNAが複製する細胞によるDNA合成の開始によってマークされる第2フェーズであり、G2はDNA複製に続く細胞の第2の成長フェーズであり、ここでは細胞の大きさは2倍になる。Mは細胞分裂周期内の最後のフェーズであり、ここでは有糸分裂が生じ、細胞は元の母細胞から1つの娘細胞に分裂する。こうして生じる各細胞は元の母細胞のDNAの完全なレプリカを含む。細胞分裂周期において、細胞ごとに固有なKi-67の細胞マーカーは細胞が休止フェーズにあるG0にある細胞には存在しない。G0中では、細胞の複製、拡散またはDNA複製は生じない。顕著なことは、細胞分裂周期フェーズの現象は腫瘍細胞を含むすべての生きた真核細胞に共通する性質である。
腫瘍細胞の拡散を検出するために、手術の切除後の残留腫瘍細胞の巣にあるKi-67の存在を測定する。Raybaud外による「口腔および咽頭偏平上皮細胞性悪性腫瘍における放射線治療に対する抵抗力のマーカーとしての核DNA含有量、すなわちp53およびKi-67への添加物」Int J.Oral Maxillofac Surg 2000年;29:36-41;Koelbl外による「口腔の偏平上皮細胞性悪性腫瘍における放射線感度に対する予測マーカーとしてのp53およびKi-67」Int J Radiat Oncol Biol Phys 2001年;49:147-54を参照。一般に、細胞分裂周期G1、S、G2およびMを経過する細胞内には、Ki-67を見つけることはできるが、休止腫瘍細胞(G0)内には見つけられない。細胞分裂周期中の腫瘍細胞は放射線および化学成分に対してより敏感であるので、分裂周期中にない腫瘍細胞は放射線および化学薬品に対して副次的かつ大きい抵抗力がある。
従って、残留腫瘍を手術で切除し、その後、放射線治療を行う前にMultikine(商標)により処理した頭部および頸部ガン患者からの免疫組織病理学的腫瘍により分析を行う研究が考えられた。Timar外による論文「単核細胞の腫瘍周辺および腫瘍内サブ集団および腫瘍上皮に対する白血球インターロイキンの注射の効果−口内ガンにおける放射線および化学治療に対する感度を強化する1つの新しい可能性のあるアプローチ。マルチセンターフェーズのI/II臨床トライアル」The Laryngoscope、Vol.113、2003年12月を参照。治療および治療される患者集団、すなわち比較対象に対してブラインドである、3人の、試験にパスした独立した病理学者により、ブラインド方法により研究を行った。我々の臨床研究(その結果は本明細書でレポートし、参考例として本明細書で援用する)は、フェーズ1-IIの臨床トライアルの一部として、54人の1グループの口内偏平上皮細胞性ガン患者(H&NC)を分析した。治療上の養生法、腫瘍および臨床応答の安全性に関し、更に単核濾過液および細胞周期レートの組成に関して、これら患者について調査した。
投与量を増加する研究において54人の患者のグループのうち、27人の患者はMultikine(商標)の腫瘍周辺投与を受けた。この研究の結果、Multikine(商標)で頭部および頸部ガン患者を予め処理すると、腫瘍が細胞分裂周期フェーズG1、S、G2およびMに入るが、G0には入らないことが証明された。これにより再発率が低下し、Multikine(商標)で治療した患者の無病生存率が増加することになる。
我々の研究では、Multikine(商標)の投与を次のように実行した。被験投与グループの各々に対し、次の投与量で2週間かけて(1週間につき3回)腫瘍周辺に投与物を注射した。低投与量の場合、(8人の患者に)1日当たり400IU(IL-2の国際単位)[IL-2の均等物]、中投与量の場合、(12人の患者に)1日当たり800IU(IL-2の均等物)および高投与量の場合、(7人の患者に)1日当たり800IU(IL-2の均等物)で1週間に5回。見ることができ/触知可能な腫瘍集団の周辺マージンにおいて、皮内ですべてのMultikine(商標)を注射した。Multikine(商標)を最初に投与してから21日後と28日後の間に、残留腫瘍集合体の切除を目的とする手術を行った。手術が完了した後のいろいろな時間において、傷治療を行った後の手術後患者で局部的/領域的放射線治療を開始したが、この治療は手術介入からの個々の患者の回復に応じて決定した。放射線治療は手術後2週間〜4週間の間に開始した。
最初のMultikine(商標)の投与に先立つ3日前に、シクロフォスファミドを300mg/mだけ1回静脈注入した。シクロフォスファミドの投与の3日後に始まり、かつ手術の24時間前までに毎日3回(食物と共に)口からインドメタシン(25mg)を自己投与した。次にシクロフォスファミドの投与の3日後から始まり、手術の24時間前までに毎日1回硫酸亜鉛(50mg)およびマルチビタミンサプルメントを自己投与した。手術の後にマルチビタミンおよび亜鉛養生の自己投与を実行することを患者にカウンセルし、促した。これら薬剤はどんな腫瘍細胞の分裂周期にも影響せず、これら医薬に対して通常のガン治療投与量よりも3〜5倍下回る投与量で与えられた。
結果
Ki-67の発現による分裂周期進行中の細胞の検出は、図1に示されるようなガン細胞および間質細胞(ホスト細胞:単核細胞、繊維芽細胞、内皮細胞など)を識別した。Ki-67ガン細胞の形態計量分析は、図2に示されるように投与された最も高いMultikine(商標)の投与時を除き、Multikine(商標)の治療は周期中の腫瘍細胞の大幅な増加(p<0.05)を誘導したことを示した。他方、主に腫瘍の間質領域に見られる周期中のホスト細胞のインシデンスは、再び図2に示されるようなMultikine(商標)の投与量の増加と共に減少した。最も少ない投与量および最も多い投与量(p<0.05)に対して効果が大きいことが証明された。このような見解は、Multikine(商標)による治療によりガン細胞は細胞分裂周期フェーズに入るが、ホスト免疫細胞または間質細胞は、細胞分裂周期に入らないという結論をサポートするものである。
従って、本発明はKI-67抗原の発現に基づき、高比率の腫瘍細胞集団を細胞分裂サイクルに誘導するためのMultikine(商標)治療を意図するものである。
本明細書に記述するように、手術およびその後、放射線治療もしくは監視待機が続く前にMultikine(商標)により治療された患者の再発率に関する予備的なデータは、Multikine(商標)による24カ月後の治療時において、再発率の増加を呈していない。8人のMultikine(商標)により順次治療された患者の小グループは、24カ月の継続期間において1人の再発患者もなかった。これと対照的に、文献は、手術後18〜24カ月において約50%のこれら患者の再発率を記載している。
更にMultikine(商標)治療はリンパ細胞に存在する腫瘍の積極的な拡散を誘導しないようであり、これに対応し、Multikine(商標)治療後に間質性のKi-67+細胞は減少したが、一方、Ki-67+ガン細胞の頻度は増加した。従って、Multikine(商標)治療は分裂周期中の腫瘍細胞の数の増加を誘導し、このことは放射線治療および/または化学治療による継続治療に対する残留腫瘍の感受性を増した。
ガンに対するMultikine(商標)による治療養生法
Multikine(商標)によるガンの治療効果を予め高めるための治療養生法は、頭部および頸部ガン患者に対して開発された治療プロトコルで予想される。このプロトコルは放射線治療および/または化学治療による継続治療に対して腫瘍細胞をより敏感にせんとするために、腫瘍細胞分裂周期を大幅に強化するように、統計学的に重要な態様で証明済みである。
この治療は下顎骨下の頸部リンパ鎖の領域においてにMultikine(商標)を皮下投与することを含む。
IL-2として約20IU〜1600IUまでの範囲の1日当たりの投与量で、Multikine(商標)の10回の毎日の皮下注射を、2カ月間のコースとして、まず半分を腫瘍集団の周辺マージンで腫瘍の周辺に投与し、2分の1を腫瘍集団に対して同側の下顎骨下のリンパ鎖に投与する。別のコースは、40IU〜800IUの範囲内にあることが好ましく、更に別の範囲は35IU〜75IUの範囲でよい。
示唆される治療の非限定的な特定例として、2週間のコースで10回の皮下注射によってIL-2の1日当たり55IUの投与量でMultikine(商標)を投与することが挙げられる。
医薬の安全性、パイロット効率および組成
Multikine(商標)の投与に関連して、深刻な悪い事象を生じることなく、190人のガン、HIVおよびHIV/HPVに感染した患者に対してMultikine(商標)を検査した。この検査については次の文献にレポートされている。Harris外による「前立腺ガンの治療に対する免疫アプローチ」Semin Oncol.1999年8月;26(4):439-7;Timar外による「単核細胞の腫瘍周辺および腫瘍内サブ集団および腫瘍エピテリアに対する白血球インターロイキンの注射−口内ガンにおける放射線治療および化学治療に対する感度を強化するための1つの可能な新しいアプローチ。マルチセンターフェーズI/IIの臨床トライアル」TheLaryngoscope,Vol.113、2003年12月;Brown外による「HIV−1に感染した個人における白血球インターロイキンの注射のフェーズIのオープンレベルの研究:抗原をリコールするための遅発タイプの改善された高感度応答に対する予備的証拠」Antiviral Therapy 5 (Supplement) 18、2000年;Taylor外による「」(オハイオ州クリーブランドにおけるインターフェロンおよびサイトカイン研究のための国際協会の年次集会、2001年10月);Taylor外による「HIV患者におけるヒトパピローマウィルス(HPV)に誘導された頸部異常形成のための白血球インターロイキンの注射による免疫治療」(フロリダ州マイアミにおける第33回SGO会議、2002年3月)。
マウス、ラット、ギニア豚およびイヌにおける動物の毒素研究でもMultikine(商標)が安全であることが証明された。更に、頭部および頸部ガン、および頸部異常形成におけるパイロット効率に対してMultikine(商標)を検査し、このパイロット効率が証明された。
Multikine(商標)は更に予防的または治療的のいずれかにおいて、1つ以上の医薬的にアクセス可能なキャリアまたはアジュバントと共に、免疫変調組成物の一成分として使用できる。予防的に使用するために提供される場合には、感染または病気が証明される前に予め免疫変調組成物が提供される。Multikine(商標)を純粋な形態または実質的に純粋な形態で投与できるが、医薬的組成物、調合剤または調剤も使用できる。
臨床的に使用するための、および人に対して使用するための本発明にかかわる組成物は、上記のようなMultikine(商標)と、1つ以上の医薬的にアクセプト可能なキャリアと、オプションのその他の治療配合剤、特に治療用免疫アジュバントとを含む。キャリアは組成物の他の配合剤と相容性があるという意味で、アクセス可能なものでなければならず、その受容体に対して有害であってはならない。
一般にアクティブな配合剤と液体キャリアまたは微粉固体キャリア、またはその双方を均一かつ密に関連させ、次に、必要であればその生成物を所望の組成にすることにより、これら組成物が調製される。本明細書で使用する「医薬的にアクセプト可能なキャリア」なる用語は任意のキャリア、希釈剤、賦形剤、懸架剤、潤滑剤、アジュバント、ビークル、デリバリーシステム、懸濁剤、崩壊剤、吸収剤、保存剤、表面活性剤、冷却剤、フレーバー剤または甘味剤を意味する。組成物は好ましくは単位投与形態で提供でき、製薬技術において周知の方法によって調製できる。
静脈内、筋肉内、皮下または腹腔内、鼻などの投与に適した組成物は好ましくはアクティブな配合剤の無菌水溶液と、好ましくは受容側の血液と等浸透圧性溶液とを含むことが好ましい。本発明にかかわる化合物は、従来の無害な医薬的にアクセプト可能なキャリア、アジュバントおよびビークルを含む投与組成物として吸入スプレーを使って、局所的に、腸を介し、頬、膣を介し、または埋め込みリザーバを介し、投与することもできる。本明細書で使用する「非経口」なる用語は、皮下、静脈、筋肉内、腹腔内、鞘内、心室内、胸骨内、頭蓋内の注射、または注入技術を含む。
かかる組成物は生理学的に相容性のある物質、例えば塩化ナトリウム(例えば0.1〜2.0M)、グリシンおよび同等物を含み、水溶液を発生し、この溶液を無菌状態にするよう、生理学的な条件と相容性のあるバッファ化されたpHを有する水内に固体のアクティブな配合剤を溶解することによって適宜調製できる。これら組成物は単位またはマルチ投与容器、例えばシールされたアンプルまたはガラスビン内に存在し得る。
本発明の化合物は無菌の注射可能な調剤の形態、例えば無菌の注射可能な水性または油性添加剤としても投与できる。これら添加剤は適当な分散剤または湿潤剤および添加剤を使用する技術で公知の技術に従って組成を定めることができる。この無菌の注射可能な調剤は無害な親としてアクセプト可能な希釈剤または溶媒内の無菌の注射可能な溶液または添加剤、例えば1,3−ブタンジオール内の溶液でもよい。使用できるアクセプト可能なビークルおよび溶液のうちで、水、リンゲル溶液および等浸透圧性塩化ナトリウム溶液がある。更に溶媒または懸架媒体としてそれまで無菌の固定されたオイルが使用される。この目的のためには合成モノグリセライドまたはジグリセライドを含むブランドの固定オイルを使用できる。注射剤を調製する際には、特にポリオキシレート化されたバージョンにおいて、オリーブオイルおよびカスターオイルを含む脂肪酸、例えばオレイン酸およびそのグリセライド誘導体が有効である。これらオイル溶液または懸架剤は長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含んでもよい。
本発明の化合物は、特に治療用の条件が眼、皮膚または下方の腸道の疾患を含む局所的なアプリケーションによって容易にアクセス可能な領域または器官に関する場合、本発明の化合物は局所的に投与することもできる。
眼への局所的な使用または眼科の使用の場合には、保存剤、例えば塩化ベンジルアルコニウムを使用するか、または使用しないで、等浸透圧性のpHが調節された無菌塩水内のマイクロ化された懸架剤として、または好ましくは等浸透圧のpHが調節された無菌塩水内の溶液として、化合物の組成を定めることができる。これとは異なり、軟膏、例えば眼科に使用する場合、Multikine(商標)の軟膏、例えばワセリン内での組成を定めることができる。
皮膚に局所塗布するために、例えば次のもの鉱物オイル、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、懸濁ワックスおよび水のうちの1つ以上との混合物に懸架または溶解された化合物を含む適当な軟膏内での化合物の組成を定めることができる。これとは異なり、鉱物オイル、ソルビタンモノステアレート、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水のうちの1つ以上の混合物内に懸架または溶解された活性化合物を含む適当なローションまたはクリーム内での化合物の組成を定めることができる。
単一投与フォームを生成するために、キャリア物質と組み合わせできる活性配合剤の量は、治療されるホストおよび特定の投与形態に応じて変化する。一部のファクターとして、使用される特定化合物のアクティビティ、年齢、体重、全般的な健康状態、性別および患者の食事状態、投与時間、排泄レート、医薬の組み合わせおよび治療中の特定の疾患の深刻度および投与形態をあげることができる。
動作の時間長さを制御するのに、薬理学的方法を使用することもできる。ペプチドを複合化または吸収するためのポリマーを使用することにより、制御されたレリース調製を行うことができる。適当なマクロ分子(例えばポリエステル、ポリアミノ酸、ポリビニール、ピロリドン、エチレンビニールアセテート、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはプロタミンスルフェート)およびマクロ分子の濃度だけでなくレリース制御のための混入方法を選択することにより、制御されたデリバリーを実行できる。
例えばMultikine(商標)はある期間の日にちにわたって、制御されたれリースを行うために疎水性ポリマー基体内に混入することができる。当業者には、かかる制御されたレリースフィルムが周知である。特に経皮的デリバリーシステムが好ましい。本発明で使用でき、この目的に一般に使用されるポリマーの別の例として、内部または外部で使用できる非劣化性エチレン−ビニールアセテートコーポリマーおよび劣化性酪酸−グリーコール酸コーポリマーを挙げることができる。所定のヒドロゲル、例えばポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)またはポリ(ビニールアルコール)も使用できるが、より短期のレリースサイクルに対してはその他のポリマーレリースシステム、例えば上記のようなレリースシステムが有効である。
これとは異なり、これら薬剤をポリマー粒子に混入する代わりに、例えばコアセルベーション技術またはインターフェイシャル重合、例えばヒドロキシ−メチルセルロースまたはゼラチン−マイクロカプセルおよびポリ(メチルメタクリレート)マイクロカプセルにより調製されたマイクロカプセル内、またはコロイド状医薬デリバリーシステム、例えばリポゾーム、アルブミンマイクロ球、マイクロエマルジョン、ナノ粒子およびナノカプセル内、またはマクロエマルジョン内にこれら材料を捕捉することも可能である。
中枢神経系のターゲットとして、治療上有効とするためには、周辺投与するにはMultikine(商標)は、血液−脳バリアにも容易に浸透しなければならない。血液−脳バリアに浸透できない化合物は静脈内ルートまたは脳への投与に適したその他のデリバリーシステムによって有効に投与できる。
Multikine(商標)はキットとして単独または上記のような医薬組成物としても供給できる。Multikine(商標)の投与は従来方法によって行うことができる。例えば適当な希釈液、例えば塩水または水、または完全もしくは不完全アジュバント内で使用できる。Multikine(商標)は免疫系を刺激するのに適したルート、例えば静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、鼻、口、腸、膣および等により投与できる。
上記のように、Multikine(商標)は予防的または治療用のいずれかにすることができる。予防的に提供するとき、Multikine(商標)はなんらかの証拠の前に、または病気に起因する兆候の前に提供される。治療目的のために提供される場合、Multikine(商標)は病気の発生時(またはその後)もしくは病気の兆候の発生時に提供される。Multikine(商標)の治療上の投与は病気を弱めさせ、従来の治療の結果を改善するように働く。
以上で本発明について説明したので、本発明は多くの方法で変形できることが明らかとなろう。かかる変形例は本発明の要旨から逸脱するものと見なすべきでなく、かかるすべての変形例は特許請求の範囲内に含まれるものである。
Multikine(商標)の作動モードを示す。 特定細胞分裂周期マーカーKi-67による頭部および頸部ガンである扁平上皮細胞性悪性腫瘍における腫瘍の免疫組織化学染色を示す。 腫瘍支質および腫瘍上皮の双方のKi-67免疫組織化学的染色の体型測定分析を示し、ここで「*」は[α=0.05での]p<0.05の場合の統計学的に有為差を表示する。

Claims (41)

  1. 治療上活性な量の無血清無マイトジェンのサイトカイン混合物をガンに投与するステップを備えた、治療前にガンの治療効果を予め高めるための方法。
  2. 化学治療、免疫治療および放射線治療からなる群から前記治療を選択した、請求項1記載の方法。
  3. 約20IU〜1600IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)の範囲内で2週間の期間にわたって、1週間当たり3回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項1記載の方法。
  4. 約40IU〜800IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)の範囲内で2週間の期間にわたって、1週間当たり3回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項1記載の方法。
  5. 約35IU〜75IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)の範囲内で2週間の期間にわたって、1週間当たり3回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項1記載の方法。
  6. 55IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)で2週間の期間にわたって、1週間当たり3回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項1記載の方法。
  7. 400IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)で2週間の期間にわたって、1週間当たり3回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項1記載の方法。
  8. 800IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)で2週間の期間にわたって、1週間当たり3回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項1記載の方法。
  9. 800IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)で2週間の期間にわたって、1週間当たり5回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項1記載の方法。
  10. 前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物が、
    IL-2に対して0.4〜1.5の比の範囲のIL-1β;
    IL-2に対して3.2〜10.9の比の範囲のTNF-α;
    IL-2に対して1.5〜10.9の比の範囲のIFN-γ;および
    IL-2に対して2.2〜4.8の比の範囲のGM-CSFの、インターロイキン−2(IL-2)に対するIL-1β、TNF-α、IFN-γおよびGM-CSFの群から選択された特定比のサイトカインを含む、請求項1記載の方法。
  11. 前記特定比のサイトカインが、
    IL-2に対して0.6〜0.8の比の範囲のIL-1β;
    IL-2に対して7.7〜11.3の比の範囲のTNF-α;
    IL-2に対して4.9〜7.1の比の範囲のIFN-γ;および
    IL-2に対して3.5〜4.5の比の範囲のGM-CSFである、請求項10記載の方法。
  12. 前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物が、Multikine(商標)である、請求項1記載の方法。
  13. 治療上活性な量の無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物をガン細胞に投与するステップを備えた、G1、S、G2およびMの群から選択された細胞分裂周期に腫瘍細胞を誘導するための方法。
  14. 約20IU〜1600IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)の範囲内で2週間の期間にわたって、1週間当たり3回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項13記載の方法。
  15. 約40IU〜800IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)の範囲内で2週間の期間にわたって、1週間当たり3回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項13記載の方法。
  16. 約35IU〜75IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)の範囲内で2週間の期間にわたって、1週間当たり3回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項13記載の方法。
  17. 55IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)で2週間の期間にわたって、1週間当たり3回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項13記載の方法。
  18. 400IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)で2週間の期間にわたって、1週間当たり3回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項13記載の方法。
  19. 800IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)で2週間の期間にわたって、1週間当たり3回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項13記載の方法。
  20. 800IU(ここでIUはヒトIL-2に対する世界保健機構の第1国際規格、86-504で定められたインターロイキン−2のための国際単位を示す)で2週間の期間にわたって、1週間当たり5回、腫瘍周辺に前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物を投与する、請求項13記載の方法。
  21. 前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物が、
    IL-2に対して0.4〜1.5の比の範囲のIL-1β;
    IL-2に対して3.2〜10.9の比の範囲のTNF-α;
    IL-2に対して1.5〜10.9の比の範囲のIFN-γ;および
    IL-2に対して2.2〜4.8の比の範囲のGM-CSFの、インターロイキン−2(IL-2)に対するIL-1β、TNF-α、IFN-γおよびGM-CSFの群から選択された特定比のサイトカインを含む、請求項13記載の方法。
  22. 前記特定比のサイトカインが、
    IL-2に対して0.6〜0.8の比の範囲のIL-1β;
    IL-2に対して7.7〜11.3の比の範囲のTNF-α;
    IL-2に対して4.9〜7.1の比の範囲のIFN-γ;および
    IL-2に対して3.5〜4.5の比の範囲のGM-CSFである、請求項21記載の方法。
  23. 前記無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物が、Multikine(商標)である、請求項13記載の方法。
  24. IL-2に対して0.4〜1.5の比の範囲のIL-1β;
    IL-2に対して3.2〜10.9の比の範囲のTNF-α;
    IL-2に対して1.5〜10.9の比の範囲のIFN-γ;および
    IL-2に対して2.2〜4.8の比の範囲のGM-CSFである、インターロイキン−2(IL-2)に対するIL-1β、TNF-α、IFN-γおよびGM-CSFの群から選択された特定比のサイトカインを含む、無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物。
  25. 前記特定比のサイトカインが、
    IL-2に対して0.6〜0.8の比の範囲のIL-1β;
    IL-2に対して7.7〜11.3の比の範囲のTNF-α;
    IL-2に対して4.9〜7.1の比の範囲のIFN-γ;および
    IL-2に対して3.5〜4.5の比の範囲のGM-CSFである、請求項24記載の無血清および無マイトジェンのサイトカイン混合物。
  26. IL-2に対して0.4〜1.5の比の範囲のIL-1β;
    IL-2に対して3.2〜10.9の比の範囲のTNF-α;
    IL-2に対して1.5〜10.9の比の範囲のIFN-γ;および
    IL-2に対して2.2〜4.8の比の範囲のGM-CSFである、インターロイキン−2(IL-2)に対するIL-1β、TNF-α、IFN-γおよびGM-CSFの群から選択された特定比のサイトカイン及び適宜組み合わせられる薬学上可能な賦形剤、キャリア又は添加剤を含む、ガンを治療するのに使用するための医薬組成物。
  27. 前記特定比のサイトカインが、
    IL-2に対して0.6〜0.8の比の範囲のIL-1β;
    IL-2に対して7.7〜11.3の比の範囲のTNF-α;
    IL-2に対して4.9〜7.1の比の範囲のIFN-γ;および
    IL-2に対して3.5〜4.5の比の範囲のGM-CSFである、請求項26記載の医薬組成物。
  28. IL-2に対する比が0.38〜0.68の範囲、好ましくは0.53±0.15であるIL-3を更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
  29. IL-2に対する比が37.2〜53.8の範囲、好ましくは46±5.9であるIL-6を更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
  30. IL-2に対する比が261〜561.5の範囲、好ましくは411±10.6であるIL-8を更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
  31. IL-2に対する比が0.56〜0.94の範囲、好ましくは0.75±0.19であるIL-1αを更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
  32. IL-2に対する比が2.82〜3.22の範囲、好ましくは3.0±0.18であるIL-10を更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
  33. IL-2に対する比が1.16〜2.84の範囲、好ましくは1.84±0.68であるIL-16を更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
  34. IL-2に対する比が2.16〜3.78の範囲、好ましくは2.97±0.81であるG-CSFを更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
  35. IL-2に対する比が1.17〜2.43の範囲、好ましくは1.8±0.63であるTNF-βを更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
  36. IL-2に対する比が15.7〜37.16の範囲、好ましくは22.7±7.0であるMIP-1αを更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
  37. IL-2に対する比が17.1〜28.5の範囲、好ましくは22.8±5.7であるMIP-1βを更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
  38. IL-2に対する比が2.3〜2.7の範囲、好ましくは2.5±0.13であるRANTESを更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
  39. IL-2に対する比が0.267〜0.283の範囲、好ましくは0.275±0.008であるEGFを更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
  40. IL-2に対する比が3.63〜5.42の範囲、好ましくは4.5±0.87であるPGE2を更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
  41. IL-2に対する比が23.47〜25.13の範囲、好ましくは24.3±0.83であるTxB2を更に含む、請求項27記載の医薬組成物。
JP2006517794A 2003-07-03 2004-07-01 放射線治療および/または化学的治療および新規なサイトカイン混合物による治療前にガンの治療効果を予め高める方法 Pending JP2007524634A (ja)

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