JP2007524394A - 植物中の油レベルの上昇 - Google Patents

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Abstract

本発明は、HOI001 GBSS対立遺伝子の発現によって、トウモロコシの穀穀粒組織中の油レベルを増加させるための方法を提供する。また、本発明は、HOI001 GBSSポリペプチドをコードする単離された核酸分子を提供する。

Description

発明の詳細な説明
この出願は、本明細書中に引用によって援用される、2003年6月27日に出願された米国仮特許出願第60/483,491号の出願日の利益を主張する。
本発明は、核酸化学および農業バイオ技術の分野に関する。特に、本発明は、トウモロコシ植物中の油レベルを増加するのに有用な蛋白質をコードする核酸の同定およびそのような核酸を含むトウモロコシ植物を作ることに指向される。
植物は、飼料、食物、および産業用途のための油の主要源である。ほとんどの植物種の組織はほとんど油を含有しないが、多くのエーカーにわたる特定の植物型の栽培によって、大量の植物油を生産することができる。もしこれらの植物の油含有量を増加することができれば、植物油をより効率よく生産することができる。例えば、黄色#2、デントコーンの通常の油含有量は約4%である。もしトウモロコシの油含有量を、収率に有意に影響を及ぼさずに、8%またはさらに12%まで増加することができれば、同量の油を、エーカーの数の半分またはさらに1/3から生産することができる。
現在、脂肪種子作物中の油のレベルは、慣用的な育種および選択方法によって、増加的に増加している。増加されたレベルの油を有するトランスジェニック植物への言及はほとんど存在しない。対照的に、いくつかの戦略的脂肪酸の割合の増加は、脂肪種子中の種々の植物脂肪酸生合成の導入または操作によって達成されている。例えば、Voelker et al., Science, 257:72-74 (1992)は、California Bayからの中鎖脂肪アシル-ACPチオステラーゼのBrassicaceaeにおける発現が、ラウリン酸(12:0)含有量を増加することを示した。Hitz et al., Proc. 9th International Cambridge Rapeseed Congress UK, pp 470-472 (1995) は、グリシンマックス中のオレイン酸の割合を、植物ミクロソームFAD-2(Δ12)デサチュラーゼをコードするセンス構築体を用いる共抑圧によって増加した。これらの植物導入遺伝子の使用は、キャノーラ中のラウリン酸の生産を増加し、大豆中のオレイン酸の割合を改変したが、総脂肪酸含有量の増加、またはこれらのトランスジェニックにおける油収量の増加の証拠はなかった。
ある研究者らは、生合成経路遺伝子の操作によって、植物の油含有量を増加あるいは変調しようと試みている。例えば、Gengenbach et al.の米国特許6,268,550は、植物の油含有量を改変するためのトウモロコシアセチルCoAカルボキシラーゼ核酸を供する。加えて、Ohlrogge et al.の米国特許5,925,805は、植物の油含有量を増加するのに使用できるArabidopsisアセチルCoAカルボキシラーゼ遺伝子を供する。しかしながら、脂肪酸の合成は、多くの酵素の協調した活性を要し、単に上方調節された時に、それらのうちのいずれも油含有量を実質的に増加しないことが分かっている。
従って、植物の油含有量を改変する、特に、植物および種子の油含有量を増加する改良された方法への必要性が存在する。
油に加えて、トウモロコシからの澱粉もまた、農業的かつ商業的に有意である。澱粉は、動物飼料およびヒト食物の主要な要素を含む。また、澱粉は、紙、織物、プラスチック、および接着剤の生産において、産業的に使用され、ならびに、いくつかのバイオリアクターに原料を供する。
高等植物において、澱粉は、それぞれ、アミロースおよびアミロペクチンとして知られる直鎖および分鎖グルカンよりなる。種々の量のアミロースおよびアミロペクチンを有する澱粉は、異なる植物中に見受けられる。典型的には、トウモロコシ澱粉は、約25%のアミロースを含有し、残りはアミロペクチンである。アミロペクチンは、短鎖および長鎖を含有し、ここに、短鎖は、5-30グルコース単位の範囲であり、長鎖は30-100グルコース単位の範囲またはそれ以上である。アミロース対アミロペクチンの割合、ならびにアミロペクチン画分中の短鎖対長鎖の分布は、澱粉の物理的特性に影響を及ぼす(例えば、温熱安定化、老化、および粘性)。
トウモロコシのWAXY遺伝子座は、花粉および種胚乳中のアミロース含有量を決定し(Shure et al., Cell, 35(1):225-233 (1983))、独特の特性を有する澱粉を生じる。顆穀粒結合澱粉シンターゼ(GBSS)をコードするトウモロコシのWAXY遺伝子座におけるほとんどの突然変異は、ほとんどアミロペクチンおよび胚乳、花粉および胚嚢中の減少した量のアミロース(「WAXY多型」)を含む、滑らかな、硬い非角質澱粉の不透明な胚乳を生じる(Okagaki and Wessler, Genetics, 120(4):1137-1143 (1988)参照)。機能するGBSSが、いずれもホモ接合的WAXY突然変異体において合成されない時、それはアミロースを欠く(Echt and Schwartz, Genetics, 99:275-284 (1981))。
加えて、典型的な、劣性のWAXYは、黄色#2トウモロコシと比較した時、種中のパーセント油に対して、小さな(約0.5%増加)影響を有する(Pfahler and Linskens, Theoretical and Applied Genetics, 41(1):2-4 (1971))。対照的に、同系交配系統HOI001、本明細書中に引用によって援用される米国特許公報第20030172416号に記載の優性WAXY突然変異体同系交配は、黄色#2トウモロコシの4倍以上の全種油濃度を有する。
発明の概要
本発明は、HOI001 GBSS ポリペプチドをコードする単離された核酸分子を記載かつ提供する。加えて、本発明は、HOI001 GBSS ポリペプチドをコードする核酸分子に相補的な核酸分子に関する。加えて、本発明は、これらの核酸分子を含む発現カセットに関する。加えて、本発明は、これらの発現カセットを含有するトランスジェニックトウモロコシ植物に関する。加えて、本発明は、これらのトランスジェニックトウモロコシ植物の種子に関する。さらに、本発明は、これらのトランスジェニックトウモロコシ植物の種子から得られた油および動物飼料に関する。
もう1つの具体例において、本発明は、植物細胞中で機能的であるプロモーターに操作可能に連結されたHOI001 GBSSポリペプチドをコードする核酸分子を含む植物中の増加された油生産と関連した組換えDNA構築体に関する。
本発明は、HOI001 GBSS遺伝子の発現によって、トウモロコシ植物中の油を増加する方法を記載かつ提供する。さらに、本発明は、HOI001 GBSS遺伝子の発現によって、トウモロコシ植物中の種組成を改変する方法を提供する。さらに、本発明は、Zea maysからのHOI001 GBSS遺伝子の配列を記載かつ提供する。さらに、本発明は、植物形質転換のためのベクター構築体およびHOI001 GBSS遺伝子の組織特異的発現を提供する。さらに、本発明は、同一または同様の遺伝子バックグラウンドを有する植物と比較した時、より高い油レベルを有するGBSS遺伝子によって形質転換されるが、挿入されたHOI001 GBSS遺伝子を含有しないトウモロコシ植物を提供する。さらに、本発明は、これらのトウモロコシ植物からの種子を提供する。さらに、本発明は、同一または同様の遺伝子バックグラウンドを有するトウモロコシ植物からの種と比較した時、より高いレベルの油を含有するHOI001 GBSS遺伝子によって形質転換されたが、挿入されたHOI001 GBSS遺伝子を含有しないトウモロコシ植物からの種を提供する。また、本発明は、これらの種子および種から生産される油および動物飼料を提供する。
さらに、本発明は、トウモロコシ中のより高い油レベルを育種するのに有用なマーカー補助育種の方法を提供する。
配列の簡単な記載
配列番号: 1は、HOI001(pMON72506からのHOI001 GBSS)からの顆穀粒結合澱粉シンターゼの核酸配列である。
配列番号: 2 は、Shure et al., supraからのZea mays GBSSの公開された核酸配列である。
配列番号: 3は、pMON72506からのHOI001 GBSSの予測されたアミノ酸配列を記載する。
配列番号: 4は、Shure et al., supraによって公開されたように、Zea mays GBSSからの予測されたアミノ酸配列を記載する。
配列番号: 5は、プライマー番号14543に対するプライマー配列である。
配列番号: 6は、プライマー番号14547に対するプライマー配列である。
配列番号: 7は、トウモロコシ系統LH59からのGBSSをコードするDNA分子の核酸配列を記載する。
配列番号: 8は、トウモロコシ系統LH59からのGBSSの予測されたアミノ酸配列を記載する。
配列番号:9は、プライマー番号20095に対するプライマー配列である。
配列番号:10は、プライマー番号20092に対するプライマー配列である。
配列番号:11は、HOI001のGBSS cDNAのコーディング領域を記載する。
発明の詳細な記載
次の定義は、本発明の詳細な記載を理解するのを助けるために提供する。
用語「コーディング配列」、「コーディング領域」、「構造配列」、および「構造核酸配列」は、ヌクレオチドの規則的な整列を含む物理的構造を指す。ヌクレオチドは、各々がコドンを形成する一連のトリプレットで並べられる。各コドンは、特定のアミノ酸をコードする。従って、コーディング配列、構造配列、および構造核酸配列は、蛋白質、ポリペプチド、またはペプチド配列を形成する一連のアミノ酸をコードする。コーディング配列、構造配列、および構造核酸配列は、より大きい核酸分子、ベクター等内に含有されてもよい。加えて、これらの配列におけるヌクレオチドの規則正しい整列は、配列表、図面、表、電子媒体等の形態で示されてもよい。
用語「コドン縮退」は、コードされたポリペプチドのアミノ酸配列に影響を及ぼさずに、ヌクレオチド配列の変動を許容する遺伝子暗号における発散を指す。従って、本発明は、本明細書中に記載されるアミノ酸配列の全てまたは実質的に一部をコードするヌクレオチド配列を含むいずれかの核酸断片に関する。当業者は、所与のアミノ酸を特定するためのヌクレオチドコドンの使用における特異的な宿主細胞によって呈される「コドン偏り」を十分理解している。従って、宿主細胞中の改善された発現に対する核酸断片を合成する時、コドン使用のその頻度が、宿主細胞の好ましいコドン使用の頻度に近づくように、核酸断片を設計するのが望ましい。
用語「cDNA」は、mRNAに相補的であり、それから由来する二本鎖DNAを指す。
用語「DNA配列」、「核酸配列」、および「核酸分子」は、ヌクレオチドの規則的な整列を含む物理的構造を指す。DNA配列またはヌクレオチド配列は、より大きいヌクレオチド分子、ベクター等内に含有されてもよい。加えて、これらの配列における核酸の規則正しい整列は、配列表、図、表、電子媒体等の形態で示されてもよい。
「発現」は、対応するmRNAを生産するための遺伝子の転写および対応する遺伝子産物(つまり、ペプチド、ポリペプチド、または蛋白質)を生産するためのこのmRNAの翻訳を指す。
「アンチセンスRNAの発現」は、第2のRNA分子にハイブリダイズすることが可能な第1のRNA分子を生産するためのDNAの転写を指し、第2のRNA分子は、望ましくはダウンレギュレートされる遺伝子産物をコードする。
本明細書中で使用されるように、「遺伝子」は、コーディング配列の前(5' 非コーディング配列)および後(3' 非コーディング配列)の制御配列を含む特異的な蛋白質を発現する核酸断片を指す。「天然の遺伝子」は、それ自体の制御配列と天然で見受けられる遺伝子を指す。「キメラ遺伝子」は、天然で一緒には見受けられない制御配列およびコーディング配列を含む天然の遺伝子ではないいずれの遺伝子も指す。従って、キメラ遺伝子は、異なる源から由来する制御配列およびコーディング配列、あるいは同じ源から由来する制御配列およびコーディング配列を含み得るが、天然で見受けられるのとは異なる様式で並べられる。「内因性遺伝子」は、生物のゲノム中のその天然の位置にある天然の遺伝子を指す。「外因性遺伝子」または「導入遺伝子」は、形質転換手順によってゲノムに導入された非天然の遺伝子を指す。
「ヘミ接合的」は、(例えば、染色体が失われているため)特定の遺伝子の1つのコピーのみを有するジプロイドの個体を指す。「ホモ接合的」は、2つの相同染色体中に同一の対立遺伝子を有する遺伝子対を指す。
「非相同的」は、異なる源から由来する2以上の核酸または蛋白質配列の間の関係を指す。例えば、もしそのような組合せが、通常、天然に見受けられないなら、プロモーターはコーディング配列に関して非相同的である。加えて、特定の配列は、それが挿入された細胞または生物(つまり、該特定の細胞または生物中で天然に生じない)に関して「非相同的」であり得る。
「相同性」は、位置同一性(つまり、配列類似性または同一性)のパーセントに関して、2つ以上の核酸またはアミノ酸配列の間の類似性のレベルを指す。また、相同性は、異なる核酸または蛋白質の間の類似した機能的特性の概念を指す。
「ハイブリダイゼーション」は、2つの核酸鎖が十分な配列相補性を有する時に、水素結合塩基対合を介して、第2の鎖と接合する核酸の第1の鎖の能力を指す。本明細書中で使用されるように、核酸分子は、もしそれらが完全な相補性を呈するなら、もう1つの核酸分子の「相補体」であると言われる。本明細書中で使用されるように、分子は、分子のうちの1つの全てのヌクレオチドが他のヌクレオチドに対して相補的である時「完全な相補性」を呈すると言われる。従って、2つの核酸鎖は、それらが十分な安全性をもって、もう一方にハイブリダイズして、それらが適切な条件下で、もう一方にアニールされたままにすることが出来る時、十分な相補性を有すると言われる。
用語「マーカー援助選択」または「マーカー援助育種」は、優勢な表現型の素質を有する植物を同定し選択するための遺伝子マーカーの使用を指す。予め形質遺伝子座または複数の形質遺伝子座と関連すると決定された遺伝子マーカーを使用して、マーカー遺伝子座および形質遺伝子座の間の連鎖に基づいて、形質遺伝子座にて遺伝子型を顕わにする。所望の形質対立遺伝子を含む植物は、連結されたマーカー遺伝子座の遺伝子型に基づき、選択される。
用語「育種集団」は、所望の表現型特徴を有する1以上の個体を同定する目的のために作られた植物の遺伝子的に異種のコレクションを指す。用語「表現型」は、1以上の植物特徴の観察された発現を指す。
「遺伝子マーカー」は、DNA多型を明らかにするいずれかの形態学的、生化学的、または核酸ベースの表現型差である。遺伝子マーカーの例は、RFLP、RAPD、アロザイム、SSR、およびAFLPを含むが、これらに限定されるものではない。
用語「マーカー遺伝子座」は、遺伝子マーカーによって顕わにされるように、DNA多型の遺伝子的に規定された位置を指す。「形質遺伝子座」は、観察された特徴に寄与する1以上の遺伝子(対立遺伝子)のコレクションのための遺伝子的に規定された位置を指す。
用語「制限断片長多型」(RFLP)は、制限エンドヌクレアーゼ生成DNA断片におけるサイズ差がハイブリダイゼーションを介して観察されるDNAベースの遺伝子マーカーを指す(Botstein et al., Am. J. Hum. Genet., 32:314-331 (1980))。
用語「ランダム増幅多型DNA」(RAPD)は、短い、配列任意プライマーが使用され、得られた増幅産物がサイズによって分離され、増幅パターンの差が観察されるDNA増幅ベースの遺伝子マーカーを指す(Williams et al., Nucleic Acids Res., 18:6531-6535 (1990))。
用語「単純配列反復」(SSR)は、直列に反復された配列モチーフの短いストレッチが増幅され、得られた増幅産物がサイズによって分離され、ヌクレオチド反復の長さの差が観察されるDNA増幅ベースの遺伝子マーカーを指す(Tautz, Nucleic Acids Res., 112:4127-4138 (1989))。
用語「AFLP」は、制限エンドヌクレアーゼ生成DNA断片が、制限されたDNA断片の増幅を促進する短いDNA断片に連結されるDNA増幅ベースの遺伝子マーカーを指す(Vos et al., Nucleic Acids Res., 23:4407-4414 (1995))。増幅された断片は、サイズによって分離され、増幅パターンの差が観察される。
用語「操作可能に連結される」は、2つ以上の核酸領域または核酸配列の機能的空間的配置を指す。例えば、核酸配列の転写がプロモーター領域によって指向されるように、プロモーター領域を核酸配列に対して位置させてもよい。従って、プロモーター領域は核酸配列に「操作可能に連結される」。
用語「プロモーター」または「プロモーター領域」は、核酸配列の転写をmRNAへ向けることが可能なコーディング配列の上流(5')で通常見受けられる核酸配列を指す。プロモーターまたはプロモーター領域は、典型的には、RNAポリメラーゼに対する認識部位および転写の適切な開始に必要な他の因子を供する。本明細書中で考えられるように、プロモーターまたはプロモーター領域は、制御領域を挿入または欠失し、プロモーターをランダムまたは部位特異的突然変異誘発に付す等によって誘導される種々のプロモーターを含む。プロモーターの活性または強度は、それが生成するRNAの量、または同様に測定される第2のプロモーターに対する細胞または組織中の蛋白質蓄積の量に基づき測定することができる。
用語「3'非コーディング配列」は、コーディング配列の下流に位置するヌクレオチド配列を指し、ポリアデニル化認識配列およびmRNA処理または遺伝子発現に影響を及ぼすことが可能な他の配列コーディング制御シグナルを含む。ポリアデニル化シグナルは、通常、ポリアデニル酸経路のmRNA前駆体の3'末端への添加に影響を及ぼすことによって特徴付けられる。異なる3'非コーディング配列の使用は、Ingelbrecht et al., Plant Cell, 1:671-680 (1989)によって例示される。
「翻訳リーダー配列」または「5'非翻訳領域」または「5'-UTR」は、全て、遺伝子のプロモーター配列およびコーディング配列の間に位置するヌクレオチド配列を指す。5'-UTRは、翻訳開始配列の上流の完全に処理されたmRNA中に存在する。5'-UTRは、一次転写産物のmRNA、mRNA安定性、または翻訳効率の処理に影響を及ぼし得る。翻訳リーダー配列の例は記載されている(Turner and Foster, Molecular Biotechnology, 3:225(1995))。
「RNA転写体」は、DNA配列のRNAポリメラーゼ触媒転写から得られる産物を指す。RNA転写体がDNA配列の完全な相補的コピーである時、それは一次転写体として呼ばれるか、あるいはそれは、一次転写体の転写後処理から由来するRNA配列であってもよく、成熟したRNAと呼ばれる。「メッセンジャーRNA」(mRNA)は、イントロンを有さず、細胞によってポリペプチドへと翻訳され得るRNAを指す。「センスRNA」は、mRNAを含み、細胞によってポリペプチドへと翻訳され得るRNA転写体を指す。「アンチセンス RNA」は、標的mRNAに対して相補的であるRNA転写体を指し、特異的なRNA:アンチセンスRNA基質および標的mRNAの間の塩基対によって形成されるRNA二本鎖を生じる。
「組換えベクター」は、プラスミド、コスミド、ウィルス、自己複製配列、ファージ、または線状一本鎖、円形一本鎖、線状二本鎖、または円形二本鎖DNAまたはRNAヌクレオチド配列のような、関心のある核酸が増幅、発現、または保存されるいずれかの剤を指す。組換えベクターは、いずれかの源から由来してもよく、ゲノムの組込みまたは自己複製が可能である。
「制御配列」は、コーディング配列に対して上流(5')、コーディング配列内、またはコーディング配列に対して下流(3')に位置するヌクレオチド配列を指す。加えて、イントロンは、制御活性を有し得る。コーディング配列の転写および発現は、典型的には、制御配列の存在または不在によって影響を受ける。
「実質的に相同的」は、デフォルトパラメーターを用いて、OmigaプログラムのCLUSTAL W方法によって測定されるように、配列において少なくとも約90%同一である2つの配列を指す(Version 2.0; Accelrys, San Diego, CA)。
「実質的に精製された」は、その天然の状態で、通常それと関連した実質的に全ての他の分子から分離された分子を指す。より好ましくは、実質的に精製された分子は、調製物中に存在する優勢な種である。実質的に精製された分子は、天然の混合物中に存在する(溶媒を除く)他の分子が、約60%以上ない、好ましくは約75%ない、より好ましくは約90%ない、最も好ましくは約95%ない。用語「実質的に精製された」は、それらの天然の状態で存在する分子を網羅するように意図されていない。
用語「形質転換」は、核酸の受容宿主への導入を指す。用語「宿主」は、細菌細胞、真菌、動物または動物細胞、植物または種子、またはいずれかの植物部分または植物細胞、プロトプラスト、カルス、根、塊茎、種子、茎、葉、実生、胚芽、および花粉を含む組織を指す。
本明細書中で使用されるように、「トランスジェニック植物」は、例えば、核または色素体ゲノム、核酸といったそのゲノムに安定して導入された植物である。
用語「種子」および「種」は、意味において同等であると理解される。用語種は、頻繁に、トウモロコシまたはコメ植物の種子を記載する際に使用される。全植物において、種子は、種皮、胚芽、および本発明の植物においては、胚乳よりなる成熟した胚珠である。
HOI001 GBSS 核酸
本発明は、同系交配植物HOI001 (HOI001 GBSS)から単離された顆穀粒結合澱粉シンターゼに対して実質的に相同的なポリペプチドをコードする核酸を提供する。1つの具体例において、これらの核酸分子は、植物組織の油含有量を増加させるための本発明の文脈において使用される。1つの具体例において、本発明は、核酸が、配列番号:1およびその相補体、および配列番号:3と少なくとも約94%配列同一性を有するポリペプチドをコードする核酸よりなる群から選択されるHOI001 GBSS蛋白質をコードする単離された核酸を提供する。本発明の核酸によってコードされるポリペプチドのパーセント配列同一性は、好ましくは、少なくとも約95%であり;最も好ましくは、少なくとも約98%である。
また、本発明は、HOI001 GBSS 核酸のようなものを含有するベクターを提供する。本明細書において、下記にさらに詳細に記載されるように、好ましい核酸は、制限なしに細菌、真菌、または植物宿主を含む宿主中の本発明の核酸の効率的な発現を促進するそれに操作可能に連結された適切な制御エレメントを含む。本発明の文脈において有用なベクターは、そのような制御エレメントを含み得る。
本発明によって網羅される核酸およびベクターは、本明細書中に記載の正確な核酸配列を有する必要はない。代わりに、核酸が意図される機能を実行する、または例えば相補的核酸に対する核酸プローブとしてといった何らかの他の用途を有する限り、これらの核酸およびベクターの配列は変動し得る。例えば、突然変異体または変異体ポリペプチドまたは複数のポリペプチドによる植物の形質転換が、HOI001 GBSSのものと実質的に類似した表現型を生じる限り、HOI001 GBSS 核酸のいずれかの部分のある程度の配列変動性は許容される。最も好ましくは、上記の配列変動性は、同一または類似した遺伝子型を有するが、導入遺伝子を有さない植物と比較して、植物組織中の油蓄積を増加させる。
また、配列番号:1の断片および変異体核酸も、本発明によって網羅される。本発明によって網羅される核酸断片は、3つの一般的なタイプのものである。第1に、完全長ではないが、意図された機能を実行する断片核酸は、本発明内に網羅される。第2に、ハイブリダイゼーションプローブとして有用である本明細書において同定された核酸の断片も、本発明中に含まれる。第3に、本明細書において同定された核酸の断片は、例えば、油への植物中の炭素流出を減らして、例えば、蛋白質または澱粉蓄積に入手可能な炭素をより多く作るために提供されるアンチセンス技術またはRNA阻害(RNAi)のような、当該分野で知られる抑制技術において使用することができる。従って、配列番号:1のようなヌクレオチド配列の断片は、少なくとも約15ヌクレオチド、約17ヌクレオチド、約18ヌクレオチド、約20ヌクレオチド、約50ヌクレオチド、約100ヌクレオチドまたはそれ以上の範囲であってもよい。一般的には、本発明の断片核酸は、それが本発明の核酸に対する配列中で関連しているが、完全長を含まない限り、いずれかのサイズ上限を有し得る。
本明細書中で使用されるように、「変異体」は、参照または野生型配列と比較されたとき、実質的に類似したまたは実質的に相同的な配列を有する。蛋白質をコードするヌクレオチド配列につき、遺伝子暗号の縮退のため、変異体は、参照蛋白質の同一のアミノ酸配列をコードする配列も含む。また、変異体核酸は、本明細書において同定された蛋白質のものと同一のアミノ酸配列を有さないポリペプチドをコードするが、アミノ酸配列の保存的変化による活性蛋白質をコードするものを含む。
本発明は、現在のヌクレオチド配列中のサイレント変化に制限されないが、本発明のポリペプチドのアミノ酸配列を保存的に改変する変異体核酸配列も含む。蛋白質の生物学的機能活性を規定するのは、蛋白質の相互作用能力および性質であるため、特定のアミノ酸配列置換を、蛋白質配列、もちろん、その根底にあるDNAコーディング配列において行うことができ、それでもなお、類似の性質を有する蛋白質を入手することが可能である。従って、本発明の蛋白質または断片のペプチド配列、または生物学的用途または活性のかなりの喪失なしに、ペプチドをコードする対応するDNA配列において、種々の変更をなすことができることが、発明者らによって考えられる。次いで、本発明に従って、本発明の変異体および参照核酸は、活性なHOI001 GBSS蛋白質が変異体核酸によってコードされる限り、いずれかの組合せに存在し得る1以上の置換、添加、挿入、欠失、融合、および切形によって、コードされたアミノ酸配列において異なり得る。そのような変異体核酸は、参照核酸と全く同一のアミノ酸配列をコードしないが、保存的な配列変化を有するであろう。そのような保存的アミノ酸置換に対してコードすることが可能なコドンは、当該分野でよく知られている。
アミノ酸の疎水性親水性指標の指数の分析を必要とする保存的アミノ酸置換を同定するためのもう1つのアプローチを考えることができる。蛋白質に対して相互作用的生物学的機能を与える際の疎水性親水性指標のアミノ酸指数の重要性は、一般的には、当該分野で理解される(Kyte and Doolittle, J. Mol. Biol., 157:105-132 (1982))。アミノ酸の相対的な疎水性親水性指標の特徴が、代わりに、例えば、酵素、基質、受容体、DNA、抗体、抗原等といった他の分子との蛋白質の相互作用を定義する得られたポリペプチドの二次構造に寄与する。
各アミノ酸は、その疎水性および電荷特徴に基づき、疎水性親水性指標の指数を付与されている(Kyte and Doolittle, J. Mol. Biol., 157:105132 (1982));これらは、イソロイシン(+4.5)、バリン(+4.2)、ロイシン(+3.8)、フェニルアラニン(+2.8)、システイン/シスチン(+2.5)、メチオニン(+1.9)、アラニン(+1.8)、グリシン(-0.4)、スレオニン(-0.7)、セリン(-0.8)、トリプトファン(-0.9)、チロシン(-1.3)、プロリン(-1.6)、ヒスチジン(-3.2)、グルタミン酸(-3.5)、グルタミン(-3.5)、アスパラギン酸(-3.5)、アスパラギン(-3.5)、リシン(-3.9)、およびアルギニン(-4.5)である。
そのような変更を行う際、疎水性親水性指標の指数が±2内であるアミノ酸の置換が好ましく、±1内であるものが特に好ましく、±0.5内であるものが、さらにより特に好ましい。
また、当該分野において、類似のアミノ酸の置換が、親水性に基づき、効率的に行うことができることが理解される。米国特許4,554,101は、隣接するアミノ酸の親水性によって支配されるように、蛋白質の最大局所平均親水性が、蛋白質の生物学的特性と相関すると述べる。
米国特許4,554,101に記載のように、次の親水性値が、アミノ酸残基に付与されている:アルギニン(+3.0)、リシン(+3.0)、アスパラギン酸(+3.0±1)、グルタミン酸(+3.0±1)、セリン(+0.3)、アスパラギン(+0.2)、グルタミン(+0.2)、グリシン(0)、スレオニン(-0.4)、プロリン(-0.5±1)、アラニン(-0.5)、ヒスチジン(-0.5)、システイン(-1.0)、メチオニン(-1.3)、バリン(-1.5)、ロイシン(-1.8)、イソロイシン(-1.8)、チロシン(-2.3)、フェニルアラニン(-2.5)、およびトリプトファン(-3.4)。
そのような変更を行う際、親水性値が±2内であるアミノ酸の置換が好ましく、±1内であるものが特に好ましく、±0.5内であるものがさらにより特に好ましい。
サイレントおよび保存的変化を有する変異体核酸を、定義し、参照核酸に対する相同性の程度によって特徴付けることができる。好ましい変異体核酸は、実質的には、本発明の参照核酸に対して相同的である。当業者によって認識されるように、そのような実質的に類似した核酸は、ストリンジェント条件下で、本明細書において配列番号:1によって同定された参照核酸とハイブリダイズすることができる。これらのタイプの実質的に相同的な核酸は、本発明によって網羅される。
変異体核酸は、標準ハイブリダイゼーション手順によって検出し、単離することができる。そのような配列を検出または単離するためのハイブリダイゼーションは、一般的には、「適度にストリンジェント」好ましくは「ストリンジェント」条件下で実施される。サザーンおよびノーザンハイブリダイゼーションのような核酸ハイブリダイゼーション手順の文脈において使用される適度にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件および関連した適度にストリンジェントおよびストリンジェントなハイブリダイゼーション洗浄条件は、配列依存性であり、異なる環境パラメーター下で異なる。より長い配列は、より高い温度にて、特異的にハイブリダイズする。核酸のハイブリダイゼーションに関する詳細な手引きは、Tijssen, Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology-Hybridization with Nuclear Acid Probes, page 1, Chapter 2 “Overview of principles of hybridization and the strategy of Nuclear Acid Probe assays” Elsevier, NY (1993)で見受けられる。また、J. Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press, NY, pp 9.31-9.58 (1989); J. Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press, NY (3rd ed. 2001)を参照。
また、本発明は、本明細書中に提供される蛋白質をコードする誘導体または変異体核酸の検出および単離のための方法を提供する。該方法は、HOI001 GBSS関連配列に関する配列番号:1のいずれかの部分を含む核酸の少なくとも一部を、試料核酸にハイブリダイズし、それにより、ハイブリダイゼーション複合体を形成し;次いでハイブリダイゼーション複合体を検出することを含む。複合体の存在は、核酸配列決定、RNAおよび/または蛋白質の発現および誘導体または変異体が、該植物に形質転換された時、植物組織中の油レベルを増加する能力を維持するかを決定するためのテストによってさらに特徴付けることができる誘導体または変異体核酸の存在と相関する。一般的には、ハイブリダイゼーションに使用される配列番号:1のいずれかの部分を含む核酸の一部は、好ましくは、少なくとも約15ヌクレオチドであり、ハイブリダイゼーションは、実質的に相同的な核酸の検出および単離を許容するのに十分ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下であり;本明細書においておよび当該分野でよく知られる慣用的な分子生物学技術の文脈において定義されるように、好ましくは、ハイブリダイゼーション条件は、「適度にストリンジェント」であり、より好ましくは、ハイブリダイゼーション条件は、「ストリンジェント」である。
一般的には、高度にストリンジェントなハイブリダイゼーションおよび洗浄条件は、規定されたイオン強度およびpHでの特異的な二本鎖配列に対する熱融解点(Tm)より約5℃低いように選択される。例えば、「高度にストリンジェントな条件」または「高度にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」下で、核酸は、他の配列よりも、検出可能により大きい程度まで、その相補体にハイブリダイズするであろう(例えば、少なくともバックグラウンドより2倍)。ハイブリダイゼーションおよび/または洗浄条件のストリンジェンシーを制御することによって、100%の相補性を有する核酸を同定し単離することができる。
典型的には、ストリンジェント条件は、塩濃度が、約1.5 M Naイオン未満、典型的には、pH 7.0ないし8.3にて、0.01ないし1.0 M Naイオン濃度(または他の塩)であり、温度は、短いプローブ(例えば、10ないし50 ヌクレオチド)に対しては少なくとも約30℃であり、長いプローブ(例えば、50 ヌクレオチドより大きい)に対しては少なくとも約60℃である。また、ストリンジェント条件は、ハイブリダイゼーション温度を下げることができるホルムアミドのような不安定化剤の添加によって達成してもよい。また、硫酸デキストランおよび/またはデンハルト液(50Xデンハルトは、5%フィコール、5%ポリビニルピロリドン、5% BSAである)を、ハイブリダイゼーション反応に含むこともできる。
例示的な低ストリンジェンシー条件は、37℃における、30ないし50%ホルムアミド、5X SSC (20X SSCは、3M NaCl、0.3 Mクエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム、pH7、5mM EDTA、0.1% SDS (ドデシル硫酸ナトリウム)、100μg/mlの変性されたサケ精子DNAを有する5Xデンハルトの緩衝液でのハイブリダイゼーション、および37℃における1Xないし5X SSC(3.0 M NaClおよび0.3 Mクエン酸三ナトリウムと定義された20X SSC)、0.1%SDS中での洗浄を含む。例示的な適度なストリンジェンシー条件は、42℃における40ないし50% ホルムアミド, 5X SSC 50mM リン酸ナトリウム, pH 7, 5mM EDTA, 0.1% SDS, 100 μg/mlの変性されたサケ精子DNAを有する5Xデンハルトでのハイブリダイゼーション、および42ないし55℃における0.1Xないし2X SSC, 0.1% SDSでの洗浄を含む。例示的な高ストリンジェンシー条件は、42℃における50% ホルムアミド, 5X SSC, 50mM リン酸ナトリウム, pH 7.0, 5mM EDTA, 0.1% SDS, 100 μg/mlの変性されたサケ精子DNAを有する5X デンハルトでのハイブリダイゼーション、および60ないし65℃での0.1X SSC, 0.1% SDSにおける洗浄を含む。
本発明のもう1つの具体例において、本発明の核酸は、当該分野でよく知られた分析プロトコルを用いて、特定の核酸およびクラスの他のメンバーの間のパーセント同一性関係によって定義される。そのような分析プロトコルは: (Intelligenetics, Mountain View, CAから入手可能またはOmigaプログラム version 2.0 Accelrys Inc., San Diego, CA)におけるPC/GeneプログラムにおけるCLUSTAL;ALIGNプログラム (Version 2.0);および GAP、BESTFIT、BLAST、FASTA、ならびにTFASTA in the Wisconsin Genetics Software Package, Version 8 (Genetics Computer Group (GCG), 575 Science Drive, Madison, WIから入手可能)を含むが、これらに限定されるものではない。これらのプログラムを用いる整列は、デフォルトパラメーターを用いて実行することができる。CLUSTALプログラムは、Higgins et al., Gene, 73:237-244 (1988); Higgins et al., CABIOS, 5:151-153 (1989); Corpet et al., Nucleic Acids Res., 16:10881-10890 (1988); Huang et al., CABIOS, 8:155-165 (1992); およびPearson et al., Meth. Mol. Biol., 24:307-33l (1994)によってよく記載されている。ALIGNプログラムは、Meyers and Miller, Computer Applic. Biol. Sci., 4:11-17 (1988)のアルゴリズムに基づく。Altschul et al., J. Mol. Biol., 215:403 (1990)のBLASTプログラムは、Karlin and Altschul, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 87:2264-2268 (1990)のアルゴリズムに基づく。比較目的のために隙間の空いた整列を得るために、(BLAST 2.0の)Gapped BLASTを、Altschul et al., Nucleic Acids Res., 25:3389 (1997)に記載のように使用することができる。別法として、(BLAST 2.0の) PSI-BLASTを使用して、分子間の距離関係を検出する反復探索を実施することができる。Altschul et al., supra参照。BLAST、Gapped BLAST、PSI-BLASTを使用する時、それぞれのプログラムのデフォルトパラメーター(例えば、ヌクレオチド配列にはBLASTN、蛋白質にはBLASTP)を使用することができる。(ヌクレオチド配列に対する)BLASTNプログラムは、デフォルトとして、11の語長(W)、10の期待値(E)、100の分画、M=5、N=-4、および両方の鎖の比較を使用する。アミノ酸配列に対して、BLASTPプログラムは、デフォルトとして、3の語長(W)、10の期待値(E)、およびBLOSUM62スコアリングマトリックス (Henikoff & Henikoff, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 89:10915 (1989)参照) (http://www.ncbi.n1m.nih.gov.参照)を使用する。また、整列は、検査によって手動で行われてもよい。
本発明の目的のために、本明細書に開示される核酸配列に対するパーセント配列同一性の決定のためのヌクレオチド配列の比較は、好ましくは、そのデフォルトパラメーターを有するBLASTNプログラム (バージョン1.4.7または後のバージョン)またはいずれかの同等のプログラムを用いてなされる。「同等のプログラム」によって、問題のいずれか2つの配列に対して、好ましいプログラムによって生成される対応する整列と比較すると、同一のヌクレオチドまたはアミノ酸残基マッチおよび同一のパーセント配列同一性を有する整列を生成するいずれかの配列比較プログラムを意図する。
発現ベクターおよびカセット
本発明の発現ベクターおよびカセットは、HOI001 GBSSをコードする核酸を含む。HOI001 GBSSを含む導入遺伝子は、発現ベクターまたはカセットへとサブクローン化することができ、HOI001 GBSS発現を検出しおよび/または定量化することができる。スクリーニングのこの方法は、HOI001 GBSSの発現、および形質転換された植物細胞におけるHOI001 GBSSの発現に提供する導入遺伝子を同定するのに有用である。
原核細胞および真核細胞における導入遺伝子の簡単な選択、増幅、および形質転換に提供するプラスミドベクターは、例えば、pUC誘導ベクター、pSK誘導ベクター、pGEM誘導ベクター、pSP誘導ベクター、pBS誘導ベクター、バキュロウイルス発現に対してpFastBac (Invitrogen Corporation, Carlsbad, CA)および酵母発現に対してpYES2 (Invitrogen)を含む。ベクターの自己複製に提供する複製の起源、好ましくは抗生物質または除草剤抵抗性をコードする選択マーカー遺伝子、導入遺伝子中にコードされる挿入DNA配列または遺伝子に複数の部位を提供するユニークな複数のクローニング部位、および原核および真核細胞の形質転換を促進する配列を含むさらなる要素は、そのようなベクター中に存在し得る。植物および原核細胞両方における発現に有用な1つのベクターは、ベクター pGA582によって例示されるように、(Schilperoot et al., 米国特許4,940,838に開示されるように)バイナリーTi プラスミドである。このバイナリーTi プラスミドベクターは、予め、An, Methods in Enzymology, 153:292 (1987)によって特徴付けられている。このバイナリーTi ベクターは、E.coliおよびAgrobacteriumのような原核細菌において複製可能である。また、Agrobacteriumプラスミドベクターを使用して、導入遺伝子を植物細胞に移すことができる。バイナリーTiベクターは、好ましくは、T DNA右および左ボーダーを含んで、効率的な植物細胞形質転換、選択マーカー遺伝子、Tボーダー領域におけるユニークな複数のクローニング部位、起源のcolE1複製および野生宿主範囲レプリコンに提供する。本発明の導入遺伝子を運ぶバイナリーTi ベクターを、原核および真核細胞の両方を形質転換するのに使用することができるが、好ましくは植物細胞を形質転換するのに使用する(Glassman et al., 米国特許5,258,300参照)。植物発現ベクターの例は、商業的なベクターpBI101、pBI101.2、pBI101.3、およびpBIN19 (Clontech, Palo Alto, CA)を含む。
一般的には、本発明の発現ベクターおよびカセットは、HOI001 GBSSをコードする核酸に加えて、植物細胞およびターミネーターにおいてRNAを発現することが可能な少なくとも1つのプロモーターを含有する。また、他の要素は、本発明の発現カセット中に存在し得る。また、例えば、発現カセットは、エンハンサー、イントロン、非翻訳リーダー配列、クローニング部位、染色体制御エレメント、および当業者に知られる他の要素の効果を封じるためのマトリックス結合領域を含有し得る。
発現カセットは、遺伝子発現を制御することができるプロモーターを有する。プロモーター領域は、典型的には、原核および真核細胞の両方におけるコーディング領域から上流のフランキングDNA配列中で見受けられる。プロモーター配列は、下流の遺伝子配列の転写の制御を提供し、典型的には、約50ないし約2,000ヌクレオチド塩基対を含む。また、プロモーター配列は、遺伝子発現のレベルに影響を与え得るエンハンサー配列のような制御配列を含有する。いくつかの単離されたプロモーター配列は、天然のまたは同種の遺伝子と異なる遺伝子である異種遺伝子の遺伝子発現に提供することができる。プロモーター配列は、強いまたは弱いあるいは誘導可能であることが分かっている。強いプロモーターは、高レベルの遺伝子発現を提供し、一方、弱いプロモーターは、非常に低レベルの遺伝子発現を提供する。誘導可能なプロモーターは、外から添加された剤または環境的または成長的刺激に応答して、遺伝子発現を刺激し止めるのに提供するプロモーターである。また、プロモーターは、組織特異的または成長的制御に提供することができる。異種遺伝子に対して強いプロモーターである単離されたプロモーター配列は、形質転換された細胞の容易な検出および選択を可能にするのに十分なレベルの遺伝子発現を提供し、所望により高レベルの遺伝子発現を提供するため、有利である。種子組織中で優先的に発現される、および他の植物部分で検出できない転写開始領域は、遺伝子産物のいずれの崩壊効果または副作用を最小化するために、種子油修飾に望ましいと考えられる。
本発明のプロモーターは、一般的には、細菌、植物細胞、または色素体中で機能するプロモーターを含むが、これに限定されるものではない。細菌発現に有用なプロモーターは、lacZ、T7、T5、またはE. coli glg C プロモーターである。植物細胞に有用なプロモーターは、小麦高分子量グルテニンプロモーター (Anderson et al., Nucleic Acids Res., 17:461-462 (1989)に元々記載されたGenbank受託X12928,バージョンX12928.3のbp 2647-3895)、グロブリンプロモーター(Belanger and Kriz, Genet., 129:863-872, (1991)参照)、ガンマゼインZ27プロモーター (米国 08/763,705参照; また、 Lopes et al., Mol Gen Genet., 247:603613 (1995))、L3オレオシンプロモーター (米国特許6,433,252)、CaMV 35S プロモーター (Odell et al., Nature, 313:810 (1985))、CaMV 19S (Lawton et al., Plant Mol. Biol., 9:31F (1987))、nos (Ebert et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 84:5745 (1987))、Adh (Walker et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 84:6624 (1987))、スクロースシンターゼ (Yang et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 87:4144 (1990))、チューブリン、アクチン(Wang et al., Mol. Cell. Biol., 12:3399 (1992))、cab (Sullivan et al., Mol. Gen. Genet., 215:431 (1989))、PEPCaseプロモーター (Hudspeth et al., Plant Mol. Biol., 12:579 (1989))、または R遺伝子複合体と関連したもの(Chandler et al., The Plant Cell, 1:1175 (1989))を含む。
事実、好ましい具体例において、使用されるプロモーターは、胚乳において高度に発現される。例示的なプロモーターは、トウモロコシ胚乳中に見受けられる保存蛋白質の群であるゼインからのものを含む。ゼイン遺伝子に対するゲノムクローンは、単離され(Pedersen et al., Cell, 29:1015-1026 (1982) and Russell et al., Transgenic Res., 6(2):157-168 (1997))、15 kD、16 kD、19 kD、22 kD、および27 kD遺伝子(Z27,米国08/763,705;また、Reina et al., Nucl. Acids Res., 18:6426 (1990), Lopes et al., Mol. Gen. Genet., 247:603-613 (1995))を含めたこれらのクローンからのプロモーターを使用することもできる。トウモロコシ、および他の植物において機能すると分かっている他の好ましいプロモーターは、次の遺伝子: WAXY (顆穀粒結合 澱粉シンターゼ; Shure et al., Cell, 35:225-233 (1983); Russell et al., Transgenic Res., 6(2):157-168 (1997))、Brittle 2 およびShrunken 2 (ADP グルコースピロホスホリラーゼ, Anderson et al., Gene, 97:199-205 (1991), Russell et al., Transgenic Res., 6(2):157-168 (1997))、Shrunken 1(スクロースシンターゼ, Yang and Russell, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 87:41444148 (1990))、分岐酵素IおよびII、コメからのWAXYプロモーター (Terada et al., Plant Cell Physiology, 41(7):881-888 (2000))、 脱分岐酵素、グルテリン(Zheng et al., Plant J., 4:357-366 (1993)、 Russell et al., Transgenic Res., 6(2):157-168 (1997))、およびBetl1 (根胚乳移動層; Hueros et al., Plant Physiol., 121:1143-1152 (1999))に対するプロモーターを含む。当業者によって知られる本発明の実施において有用な他のプロモーターも、本発明によって考えられる。
さらに、転写エンハンサーまたはエンハンサーの複製を使用して、特定のプロモーターからの発現を増加することができる。そのようなエンハンサーの例は、CaMV 35Sプロモーターおよびオクトピンシンターゼ遺伝子(Last et al., 米国特許5,290,924)からの要素を含むが、これらに限定されるものではない。転写開始部位およびコーディング配列の始まりの間のDNA配列、つまり、非翻訳リーダー配列が遺伝子発現に影響を及ぼすことができるように、特定のリーダー配列を使用することを望んでもよい。当業者に入手可能ないずれのリーダー配列を使用してもよい。好ましいリーダー配列は、例えば、mRNA安定性を増加または維持するおよび/または翻訳の不適切な開始を防ぐことによって、結合した遺伝子の発現の最適レベルを指向する(Joshi, Nucl. Acid Res., 15:6643 (1987))。そのような配列の選択は、当業者の判断による。高等植物、および大豆、トウモロコシ、および特にキャノーラ中で高度に発現する遺伝子から由来する配列が考えられる。
また、本発明の発現カセットは、異種の核酸からの転写を終了するためのシグナルとして作用し、得られたmRNAのポリアデニル化を指向するカセットの3'末端近くの配列を含むであろう。これらは、通常、3'非翻訳領域または3' UTRと呼ばれる。転写終了シグナルとして作用し得るいくつかの3'要素は、小麦HSP17 3' UTR (GenBank X13431のbp532-741, バージョンX13431.1, McElvain and Spiker, Nucleic Acids Res., 17:1764 (1989))、Agrobacterium tumefaciensのノパリンシンターゼ遺伝子からのもの(Bevan et al., Nucl. Acid Res., 11:369 (1983))、ナピン3' UTR (Kridl et al., Seed Sci Res., 1:209-219 (1991))、グロブリン3' UTR (Belanger and Kriz, Genetics, 129:863-872 (1991))、またはZ27のようなゼイン遺伝子からのもの(Lopes et al., Mol Gen Genet., 247:603-613 (1995))を含む。また、当業者によって知られる他の3'要素は、本発明のベクター中で使用することができる。
Adh イントロン 1 (Callis et al., Genes Develop., 1:1183 (1987))、ライスアクチンイントロン (McElroy et al., Mol. Gen. Genet., 231(1):150-160 (1991))、スクロースシンターゼイントロン (Vasil et al., Plant Physiol., 91:5175 (1989))、トウモロコシHSP70 イントロン (Rochester et al., EMBO J., 5:451-458 (1986))、またはTMVオメガ要素(Gallie et al., The Plant Cell, 1:301 (1989))のような制御エレメントは、さらに、所望により、含まれてもよい。これらの3'非翻訳制御配列は、An, Methods in Enzymology, 153:292 (1987)に記載のとおり入手することができ、あるいはClontech, Palo Alto, CAのような商業源から入手可能なプラスミド中に既に存在する。3'非翻訳制御配列は、いずれかの異種核酸の3'末端に操作可能に連結して、本ベクター内に含有される発現カセットによって発現することができる。本発明の実施において有用な他のそのような制御エレメントは、当業者によって知られており、本発明のベクターに入れることもできる。
ポリペプチドが、ベクターが使用される植物種の翻訳機械によって最適に翻訳されるように、本発明のベクター、ならびに本明細書中で主張されるコーディング領域は、同一のアミノ酸をコードする他のコドンによって置換される1以上のコドンを有することによって、植物中の発現を最適化することができる。
選択マーカー
また、選択マーカー遺伝子またはレポーター遺伝子は、本発明において有用である。そのような遺伝子は、マーカー遺伝子を発現する細胞に、特異的な表現型を与えることができ、従って、そのような形質転換された細胞を、マーカーを持たない細胞から識別することを可能にする。選択マーカー遺伝子は、化学的手段によって、つまり、選択剤(例えば、除草剤、抗生物質等)の使用を通して、「選択」することができる特徴を授与する。レポーター遺伝子、またはスクリーニング可能な遺伝子は、観察またはテストを介して、つまり「スクリーニング」によって、同定することができる特徴(例えば、R-遺伝子座特徴)を授与する。もちろん、適当なマーカー遺伝子の多くの例は、当該分野で知られており、本発明の実施において使用することができる。
多くの選択マーカー遺伝子は、当該分野で知られており、本発明において使用できる。本発明における使用に好ましい選択マーカー遺伝子は、EPSPのようなグリホセートといった除草剤に抵抗性を授与する遺伝子を含むであろう(Della-Cioppa et al., Bio/Technology, 5(6):579-84 (1987))。特に好ましい選択マーカーは、改変されたEPSPシンターゼ蛋白質をコードする遺伝子を含むであろう(Hinchee et al., Biotech., 6:915 (1988))。本発明に関連した使用のための他の潜在的選択マーカーは、カナマイシン抵抗性をコードし、カナマイシン、ジェネテシン(Sigma Chemical Company, St. Louis, MO)のようなカナマイシンアナログ等を適用することによって選択され得るネオ遺伝子(Potrykus et al., Mol. Gen. Genet., 199:183 (1985));ビアラホス抵抗性をコードするバー遺伝子;ブロモキシニルに抵抗性を授与するKlebsiella ozaenaeからのbxnのようなニトリラーゼ遺伝子(Stalker et al., Science, 242:419 (1988));イミダゾリノン、スルホニル尿素または他のALS-阻害化学物質に抵抗性を授与する突然変異アセト乳酸シンターゼ遺伝子(ALS) (EP 154 204A1 (1985));メトトレキサート抵抗性のDHFR遺伝子(Thillet et al., J. Biol. Chem., 263:12500 (1988));除草剤ダラポンに抵抗性を授与するダラポンデハロゲナーゼ遺伝子を含むが、これらに限定されるものではない。突然変異EPSPシンターゼ遺伝子が使用される時、さらなる利益が、適当な色素体輸送ペプチド(CTP)の組込を通して認識されるかもしれない。
使用可能なスクリーニング可能なマーカーは、種々の発色性基質が知られる酵素をコードするβ-グルクロニダーゼまたはuidA遺伝子(GUS);植物組織(Dellaporta et al., In Chromosome Structure and Function, pp. 263-282 (1988))中におけるアントシアニン色素(赤色)の生産を制御する産物をコードするR-遺伝子座遺伝子;種々の発色性基質が知られる酵素(例えば、PADAC、発色性セファロスポリン)をコードするβ-ラクタマーゼ遺伝子(Sutcliffe, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 75:3737 (1978));発色性カテコールを変換することができるカテコールジオキシゲナーゼをコードするxylE遺伝子(Zukowsky et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 80:1101 (1983));α-アミラーゼ遺伝子(Ikuta et al., Biotech., 8:241 (1990)); 代わりに液化して容易に検出可能な化合物メラニンを形成する、チロシンをDOPAおよびドパキノンへ酸化することが可能な酵素をコードするチロシナーゼ遺伝子(Katz et al., J. Gen. Microbiol., 129:2703 (1983));発色性基質が存在する酵素をコードするβ-ガラクトシダーゼ遺伝子;生物発光検出を可能にするルシフェラーゼ(lux)遺伝子(Ow et al., Science, 234:856 (1986));またはカルシウム感受性生物発光検出で使用され得るエクオリン遺伝子(Prasher et al., Biochem. Biophys. Res. Comm., 126:1259 (1985))あるいは緑色蛍光蛋白質遺伝子(Niedz et al., Plant Cell Reports, 14:403 (1995))を含むが、これらに限定されるものではない。好ましい具体例において、米国特許6,307,123において、Kriz et al.によって記載されるように、スクリーニング可能なマーカー遺伝子は、糊粉特異的プロモーターに操作可能に連結される。
核植物形質転換に加えて、本発明は、植物の色素体ゲノムの直接的形質転換まで拡大する。従って、植物細胞内の細胞内区画に、遺伝子産物を標的することは、遺伝子の細胞内区画への直接的送達によって達成されてもよい。いくつかの具体例において、色素体ゲノムの直接的形質転換は、核形質転換を超えるさらなる利益を提供し得る。例えば、HOI001 GBSSの直接的色素体形質転換は、色素体標的ペプチドおよび翻訳後輸送体および対応する核形質転換体から由来するタンパク質前駆体の処理に対する必要性を排除する。植物の色素体形質転換は、P. Maliga, Current Opinion in Plant Biology, 5:164172 (2002)、Heifetz, Biochimie, 82:655-666 (2000)、Bock, J. Mol. Biol., 312:425-438 (2001)、およびDaniell et al., Trends in Plant Science, 7:84-91 (2002)、ならびにそれらにおいて援用される文献によって記載されている。
HOI001 GBSSを含有する導入遺伝子を構築した後、次いで、発現ベクターまたはカセットを、植物細胞に導入することができる。植物細胞のタイプ、遺伝子発現のレベル、および遺伝子によってコードされる酵素の活性によって、HOI001 GBSSをコードするDNAの植物細胞への導入によって、植物組織中の油含有量を増加し得る。
植物形質転換
植物細胞、植物組織、植物器官、またはベクターのような核酸構築体を有する植物を形質転換するための技術は、当該分野で知られている。例えば、そのような方法は、植物組織培養技術を含む。本明細書中で使用されるように、「形質転換する」は、受容体宿主およびそれにおける発現への核酸の導入を指す。
植物細胞、植物組織、植物器官、または植物は、当該分野で知られるいずれかの適当な手段によって、ベクターと接触させることが可能である。好ましくは、所望の蛋白質を発現するトランスジェニック植物が生成される。所望の蛋白質をコードする所望のポリヌクレオチド配列の植物細胞への導入のための種々の方法は:(1)マイクロインジェクション(Capecchi, Cell, 22(2):479-488 (1980))、エレクトロポレーション(Fromm et al., Proc. Nat. Acad. Sci. U.S.A., 82(17):5824-5828 (1985); 米国特許5,384,253)、およびマイクロプロジェクタイル衝撃媒介送達(Christou et al., Bio/Technology, 9:957 (1991) ; Fynan et al., Proc. Nat. Acad. Sci. U.S.A., 90(24):11478-11482 (1993))のような物理的方法;(2)ウィルス媒介送達方法 (Clapp, Clin. Perinatol., 20(1):155-168 (1993); Lu et al., J. Exp. Med., 178(6):2089-2096 (1993); Eglitis and Anderson, Biotechniques, 6(7):608-614 (1988);および(3)Agrobacterium-媒介形質転換方法を含むが、これらに限定されるものではない。
植物細胞の形質転換に最も使用される方法は、Agrobacterium-媒介DNA移送プロセス(Fraley et al., Proc. Nat. Acad. Sci. U.S.A., 80:4803 (1983))およびマイクロプロジェクタイル衝撃媒介プロセスである。典型的には、核形質転換が望ましいが、葉緑体またはアミロプラストのような色素体を特異的に形質転換するのが望ましい場合、植物色素体を、タバコ、Arabidopsis、ジャガイモおよびBrassica種のような特定の植物種に対して、所望のポリヌクレオチドのマイクロプロジェクタイル衝撃媒介送達を使用して形質転換してもよい。
Agrobacterium-媒介形質転換は、Agrobacterium属に属する遺伝子組換え土壌細菌の使用を介して達成される。いくつかのAgrobacterium種は、遺伝子組み換えして、いずれかの所望のDNA片を、多くの植物種に運ぶことができる「T-DNA」として知られる特異的なDNAの移送を媒介する。T-DNA媒介発病のプロセスをマークする主な事象は:悪性遺伝子の誘導、T-DNAの処理、および移送である。このプロセスは、多くのレビューの主題である (Ream, Ann. Rev. Phytopathol., 27:583-618 (1989); Howard and Citovsky, Bioassays, 12:103-108 (1990); Kado, Crit. Rev. Plant Sci., 10:1-32 (1991); Zambryski, Annual Rev. Plant Physiol. Plant Mol. Biol., 43:465-490 (1992); Gelvin, In Transgenic Plant, Kung and Wu, (eds.), Academic Press, San Diego, CA, pp. 49-87 (1993); Binns and Howitz, In Bacterial Pathogenesis of Plants and Animals, Dang, (ed.). Berlin: Springer Verlag, pp. 119-138 (1994); Hooykaas and Beijersbergen, Ann. Rev. Phytopathol., 32:157-179 (1994); Lessl and Lanka, Cell, 77:321-324 (1994); Zupan and Zambryski, Annual Rev. Phytopathol., 27:583-618 (1995))。
植物のAgrobacterium-媒介遺伝子形質転換は、いくつかの段階を含む。悪性のAgrobacteriumおよび植物細胞が、最初に、相互と接触する第1の段階を、一般的には、「植菌」と呼ぶ。次いで、溶液を含有するAgrobacteriumを、脱水または吸引によって、外植片との接触から除去する。植菌後、Agrobacteriumおよび植物細胞/組織を、成長およびT-DNA移送に適した条件下で、数時間ないし数日間またはそれ以上の期間、一緒に成長させる。この段階を、「共培養」と呼ぶ。共培養およびT-DNA送達後、植物細胞を、殺菌剤または静菌剤で処理して、外植片と接触しているおよび/または外植片を含有する容器中にあるAgrobacteriumを死滅させる。もしこれを、トランスジェニック対非トランスジェニック植物細胞の優先的成長を促進するいずれかの選択剤の不在下で行うならば、これは、典型的には、「遅延」段階と呼ぶ。もしトランスジェニック植物細胞を好む選択圧の存在下で行うならば、「選択」段階と呼ぶ。「遅延」を使用する時、典型的には、1以上の「選択」段階が続く。「遅延」および「選択」段階は両方とも、典型的には、殺菌剤または静菌剤を含んで、いずれの残っているAgrobacterium細胞を死滅させるが、これは、Agrobacterium細胞の成長が、感染(植菌および共培養)プロセス後、望ましくないからである。
Agrobacterium tumefaciensおよびTiまたはRiプラスミドを有するAgrobacterium rhizogenesの多くの野生型および安全株を、植物への遺伝子移送に使用できる。Agrobacterium宿主は、ベクターとして使用される、それぞれ、腫瘍形成または発根を引き起こす腫瘍遺伝子を含有せず、引き続いて植物に導入される関心のある遺伝子を含有する安全TiおよびRiプラスミドを含有する。好ましい株は、Agrobacterium tumefaciens株C58、DNAの植物細胞への移送を媒介するのに使用されるノパリン型株、LBA4404のようなオクトピン型株または例えばEHA101またはEHA105といったsuccinamopine型株を含むが、これらに限定されるものではないであろう。インビトロでDNA組成物として調製される核酸分子を、E. coliのような適当な宿主に導入し、Agrobacteriumへと交配するか、あるいは形質転換受容性Agrobacteriumへと直接的に形質転換する。これらの技術は、当業者によく知られている。
直接的にグリセロールストックからのLuria Burtani (LB)培地のような液体を植菌するまたはグリセロールストックからの固体培地にAgrobacteriumを画線培養するかのいずれかを行い、細菌を、一般的には約26℃-30℃、または約28℃の適切な選択的条件下で成長させ、プレートからAgrobacteriumの単一のコロニーまたは小ループを取り、選択剤を含有する液体培養培地を植菌することによって調製できる。当業者は、成長のための手順およびAgrobacteriumに適当な培養条件ならびに引き続いての植菌手順を知っている。植菌に使用されるAgrobacterium培養液の密度およびAgrobacterium細胞対外植片の割合は、1つのシステムから次へと変動し得、従って、いずれかの形質転換方法に対するこれらのパラメーターの最適化が予測される。
典型的には、Agrobacterium培養液を、画線培養プレートまたはグリセロールストックから植菌し、一晩成長させ、細菌細胞を洗浄し、外植片の植菌に適当な培養培地中で再懸濁する。
マイクロプロジェクタイル衝撃(米国特許5,550,318; 5,538,880;および5,610,042;およびPCT公報WO 95/06128;それらの各々は、その全文において、本明細書中に具体的に援用される)に関して、穀粒子は、核酸で覆われ、推進力によって細胞へ送達される。例示的な穀粒子は、タングステン、プラチナ、および好ましくは金よりなるものを含む。いくつかの例において、金属穀粒子上へのDNA沈殿は、マイクロプロジェクタイル衝撃を用いる受容体細胞へのDNA送達に必要ではないであろうと考えられる。しかしながら、穀粒子は、DNAで覆われるよりもむしろDNAを含有し得ると考えられる。従って、DNA被覆穀粒子が、穀粒子衝撃を介するDNA送達のレベルを増加し得ることが提案されるが、それ自体、必要ではない。
衝撃に関して、懸濁液中の細胞は、フィルターまたは固体培養媒体上で濃縮される。別法として、未成熟の胚芽または他の標的細胞は、固体培養媒体上で並べてもよい。撃たれた細胞は、マイクロプロジェクタイル停止プレート下の適切な距離に置かれる。
マイクロプロジェクタイル衝撃による植物細胞へDNAを送達する方法の説明的具体例はBiolistics Particle Delivery System (BioRad, Hercules, CA)であり、これを使用して、ステンレス鋼またはNytexスクリーンのようなスクリーンを通して、DNAまたは細胞で覆われた穀粒子を、懸濁液中で培養された単子葉植物細胞で覆われたフィルター表面上に推進することができる。大きな凝集体で受容体細胞に送達されないように、スクリーンは穀粒子を分散する。発射装置および撃たれる細胞の間にあるスクリーンは、発射体凝集体のサイズを減らし、大きすぎる発射体によって受容体細胞に対する損傷を減らすことによって、より高い頻度の形質転換に寄与し得る。
マイクロプロジェクタイル衝撃に関して、その形質転換に適当な形態で受容体細胞に送達されるように、DNAをマイクロプロジェクタイルに結合(つまり、「覆う」)するであろう。これに関して、少なくともいくつかの形質転換するDNAは、生じる形質転換のために、標的細胞に対して入手可能でなければならず、一方、同時に、送達の間、DNAはマイクロプロジェクタイルに結合していなければならない。従って、マイクロプロジェクタイルからの形質転換するDNAの有用性は、マイクロプロジェクタイルの標的細胞への送達後の形質転換するDNAおよびマイクロプロジェクタイルの間の結合の物理的逆転を含んでもよい。しかしながら、標的細胞に対する有用性が、マイクロプロジェクタイルへの物理的結合を含むDNAまたは他の分子の結合していないセグメントの切断の結果として生じ得るため、これはそうである必要はない。有用性は、さらに、マイクロプロジェクタイルに直接的または間接的のいずれかで結合した形質転換するDNAおよび他の分子の間の結合の切断の結果として生じ得る。さらに、標的細胞の形質転換が、形質転換するDNAおよび受容体細胞のゲノムDNAの間の直接的組換えの方法によって生じ得ることが考えられる。従って、本明細書中で使用されるように、「覆われた」マイクロプロジェクタイルは、標的細胞を形質転換するのに使用されることが可能なものであり、つまり、形質転換するDNAは標的細胞に送達されるが、形質転換が生じ得るように、標的細胞に対して利用しやすいであろう。
形質転換するDNAの標的細胞への送達を可能にするマイクロプロジェクタイルを覆うためのいずれの技術を使用してもよい。本発明と使うと良いと示されているマイクロプロジェクタイルを覆うための方法は、本明細書中に、具体的に開示されている。しかしながら、別の技術を用いて、DNAをマイクロプロジェクタイルに結合させてもよい。例えば、穀粒子を、ストレプトアビジンで覆い、長鎖チオール開裂可能なビオチン化ヌクレオチド鎖によってDNA末端標識してもよい。ストレプトアビジン-ビオチン相互作用のため、DNAは穀粒子に付着するが、細胞中に存在する還元剤を介するチオール連結の還元によって、細胞中に放出される。
別法として、穀粒子を、酸化金穀粒子の表面を機能化することによって調製して、遊離アミン基を供してもよい。強い負電荷を有するDNAは、機能化された穀粒子に結合する。さらに、荷電された穀粒子は、PDS-1000 Biolistics デバイスにおいて使用されるマイラーフライヤーディスクの表面上の制御されたアレイ中に置いてもよく、それにより、標的組織へ送達される穀粒子の制御された分布を促進する。
さらに、上記開示のように、マイクロプロジェクタイルを覆うのに使用されたDNAの濃度が、導入遺伝子の単一のコピーを含有する形質転換体の回収に影響を及ぼし得ることが提案される。例えば、より低い濃度のDNAは、必ずしも、形質転換の効率を変化しないが、代わりに、単一コピー挿入事象の割合を増加し得る。この点で、約1ngないし2000ngの形質転換するDNAを、各1.8 mgの出発マイクロプロジェクタイルにつき使用してもよい。本発明の他の具体例において、約2.5 ngないし1000 ng、2.5 ngないし750 ng、2.5 ngないし500 ng、2.5 ngないし250 ng、2.5 ngないし100 ng、または2.5 ngないし50 ngの形質転換するDNAを、各1.8 mgの出発マイクロプロジェクタイルにつき使用してもよい。
マイクロプロジェクタイル衝撃技術は、広範に適用可能であり、実質的にいかなる植物種も形質転換するのに使用できる。マイクロプロジェクタイル衝撃によって形質転換された種の例は、トウモロコシ(PCT公報 WO 95/06128)、オオムギ、小麦(米国特許5,563,055、その全文において、引用によって、本明細書中に具体的に援用される)、コメ、オートムギ、ライ麦、サトウキビ、およびモロコシのような単子葉植物種; ならびにタバコ、大豆 (米国特許5,322,783, その全文において、引用によって、本明細書中に具体的に援用される)を含めた多くの双子葉植物、ヒマワリ、落花生、綿、トマト、および一般的な野菜(米国特許5,563,055, その全文において、引用によって、本明細書中に具体的に援用される)を含む。
本発明によるマイクロプロジェクタイル衝撃形質転換につき、物理的および生物学的パラメーターの両方を最適化してもよい。物理的因子は、DNA/マイクロプロジェクタイル沈殿を操作することを含むものまたはマクロまたはマイクロプロジェクタイルのいずれかのフライトおよび速度に影響を及ぼすものである。生物学的因子は、衝撃と関連した外傷を軽減するのを助ける標的細胞の浸透圧調整のような衝撃前および直後の細胞の操作、穀粒子軌道と関連した未成熟の胚芽または他の標的組織の配向、また、線形化DNAまたは無傷のスーパーコイル状のプラスミドのような形質転換するDNAの性質に関与する全工程を含む。衝撃前操作は、未成熟な胚芽を首尾良く形質転換するのに特に重要であると考えられる。
従って、種々の衝撃パラメーターを小スケール研究で調整して、条件を完全に最適化することを望むかもしれないと考えられる。DNA濃度、隙間の距離、フライト距離、組織距離、およびヘリウム圧のような物理的パラメーターを調整することを特に望むかもしれない。さらに、ヘリウムの程度は、形質転換効率に影響を及ぼし得ると考えられる。また、受容体細胞の生理学的状態に影響を与え、従って、形質転換および融合効率に影響を与え得る条件を修飾することによって、外傷還元因子(TRF)を最適化してもよい。例えば、受容体細胞の浸透状態、組織水和、およびサブ培養段階または細胞周期を、最適な形質転換のために調整してもよい。
細胞形質転換の他の方法を使用してもよく、それは、花粉への直接的DNA導入 (Hess et al., Intern Rev. Cytol., 107:367 (1987); Luo et al., Plant Mol Biol. Reporter, 6:165 (1988))、植物の生殖器官へのDNAの直接的注入(Pena et al., Nature, 325:274 (1987))、または未成熟の胚芽の細胞へのDNAの直接的注入、引き続いての乾燥した胚芽の再水和によって、植物にDNAを導入することを含むが、これらに限定されるものではない。
単一の植物プロトプラスト形質転換体からまたは種々の形質転換された外植片からの植物の再生、成長、および培養は、当該分野でよく知られている(Weissbach and Weissbach, In: Methods for Plant Molecular Biology, Academic Press, San Diego, CA, (1988))。この再生および成長プロセスは、典型的には、根付かせた小植物段階を介する胚芽成長の通常の段階を通して、個別の細胞を培養する形質転換された細胞の選択の工程を含む。その後、得られたトランスジェニックな根付かせた芽を、土壌のような適切な植物成長媒体に植える。
関心のある蛋白質をコードする外因性遺伝子を含有する植物の成長または再生は、当該分野でよく知られている。好ましくは、再生された植物は、自家受粉して、ホモ接合的トランスジェニック植物を提供する。さもなければ、再生された植物から得られた花粉を、農学的に重要な系統の種子成長植物に交配する。逆に、これらの重要な系統の植物からの花粉を使用して、再生された植物に受粉する。所望のポリペプチドを含有する本発明のトランスジェニック植物は、当業者によく知られた方法を用いて、栽培される。
植物組織から植物を再生するための方法は様々である。再生の特定の方法は、出発植物組織および再生される特定の植物種によって決まるであろう。
クローン化された核酸構築体の一時的発現に基づく遺伝子発現のためのアッセイは、ポリエチレングリコール処理、エレクトロポレーション、またはマイクロプロジェクタイル衝撃(Marcotte et al., Nature, 335:454-457 (1988); Marcotte et al., Plant Cell, 1:523-532 (1989); McCarty et al., Cell, 66:895-905 (1991); Hattori et al., Genes Dev., 6:609-618 (1992); Goff et al., EMBO J., 9:2517-2522 (1990))によって、核酸分子を植物細胞に導入することによって開発されている。一時的発現システムを使用して、遺伝子構築体を機能的に解剖してもよい(一般的には、Maliga et al., Methods in Plant Molecular Biology, Cold Spring Harbor Press (1995)参照)。
本発明の核酸分子のいずれも、ベクター、プロモーター、エンハンサー等のような他の遺伝子要素と併せて、持続的または一時的な様式で、植物細胞へと導入されてもよい。さらに、本発明の核酸分子はいずれも、核酸分子によってコードされた蛋白質またはその断片の発現または過剰発現を可能にする様式で、植物細胞へと導入されてもよい。
トランスジェニック植物は、蛋白質または、関心のある分子が、植物部分、種子等から抽出または精製される油のような他の分子の商業的製造において用途を見つけ得る。また、植物からの細胞または組織を、培養し、インビトロで成長させ、発酵させて、そのような分子を製造してもよい。
組換えDNAによってコードされた改良は、例えば、1つの種の細胞から他種の細胞へと、例えば、原形質融合によって移してもよい。また、トランスジェニック植物を、商業的育種プログラムで使用してもよく、あるいは、関連した作物種の植物へ交配または育種してもよい。例えば、プロモーターに操作可能に連結された本発明の核酸を、該所与の種の植物を直接的に形質転換する必要無しに、交配させることによって、特定の植物種へと導入することができる。従って、本発明は、本発明に従い形質転換された細胞から直接的に再生された植物だけでなく、そのような植物の子孫も網羅する。
また、本発明は、植物において、関心のあるHOI001 GBSを安定して発現する方法を提供し、これは、植物細胞を、ベクターを細胞の核ゲノムに移し、統合するのに効果的な条件下で、関心のあるHOI001 GBSSをコードする核酸を有する本発明のベクターと接触させることを含む。発現カセット内のプロモーターは、例えば、構成プロモーター、誘導プロモーター、組織特異的プロモーター、または種子特異的プロモーターといった本明細書中で供されるプロモーターのいずれかであり得る。そのようなプロモーターは、所望の時間、所望の成長段階、あるいは所望の組織にて、コードされたHOI001 GBSSの発現を供することができる。また、ベクターは選択マーカー遺伝子を含み得る。ベクターをAgrobacterium tumefaciensと使用する時、ベクターは、Agrobacterium tumefaciens起源の複製を有することができる。
植物
本発明のベクターとの使用のための植物は、単子葉植物、特に油生産種、最も好ましくはトウモロコシ(Zea mays)を含む。本発明によって考えられる他種は、アルファルファ(Medicago sativa)、コメ(Oryza sativa)、オオムギ(Hordeum vulgare)、アワ(Panicum miliaceum)、ライ麦(Secale cereale)、小麦(Triticum aestivum)、およびモロコシ(Sorghum bicolor)を含む。
本発明の植物またはその部分のいずれかを加工して、飼料、食物、蛋白質、または油性製品を生産してもよい。この目的のために特に好ましい植物部分は種子である。飼料、食物、蛋白質、および油性製品を生産する方法は、当該分野で知られている。例えば、米国特許4,957,748; 5,100,679; 5,219,596; 5,936,069; 6,005,076; 6,146,669;および6,156,227参照。
形質転換された植物の特徴付け
再生された植物中の導入遺伝子の存在を確認するために、当該分野でよく知られる種々の技術が入手可能である。これらの技術の例は:(a) サザーンまたはノーザンブロッティング、TAQMAN(登録商標)技術(Applied Biosystems, Foster City, CA)およびPCRのようなDNA融合またはRNA発現の分子アッセイ;(b) ELISA、ウェスタンブロッティング、または酵素機能によってのような蛋白質産物の存在を検出する生化学アッセイ;または(c)油、蛋白質、または澱粉の定性的および定量的決定のための種子組織のような標的された植物部分の化学的分析を含むが、これらに限定されるものではない。
次の実施例は、本発明を説明するために提供され、決して本発明を制限するように意図されてはいない。
実施例1
この実施例は、トウモロコシ系統HOI001からのHOI001 GBSS遺伝子の単離および配列決定を記載する。HOI001は、MGSC 915E (Maize Genetic Stock Center, Urbana, IL)から由来する同系交配植物であり、両方とも引用によって本明細書中に援用される米国特許公報20030172416および20030154524により完全に記載される。
ゲノムDNAを、次の手順を用いて、受粉後22日に、HOI001からのトウモロコシ胚芽組織から抽出した。50-100 mgの間の乾燥した胚芽組織を、抽出緩衝液およびガラスビーズで、Bio101 Multimix管(Qiagen, Carlsbad, CA, Cat. No. 657-601)に入れた。抽出緩衝液は、100 mM Tris-HCl (pH 8.0)、50 mM EDTA、100 mM NaCl、5 mM DTT、および 1% SDSよりなった。次いで、組織を、各々、20秒の3パルスで、Bio 101 FASTPREP(登録商標)機械(Qiagen)を用いて分裂させた。65℃での15分間のインキュベーションの後、330 μlの5M酢酸カリウムを各管に添加した。次いで、管を0℃にて20分間インキュベートして、SDSを沈殿させ、引き続いて、12,000 rpm (Eppendorf Model 54172)にて10分間遠心した。上澄みを新しい管に移し、100 μlの5M 酢酸アンモニウム(pH 7.0)および700 μlのイソプロパノールを添加して、DNAを沈殿させた。管を転置によって混ぜ、14,000 rpmにて10分間遠心した。上澄みを捨てた後、ペレットを500 μl の70%エタノール中で再懸濁し、14,000 rpmでの5分間の遠心によって回収した。DNAを含有する回収されたペレットを、50 μlのTE緩衝液中で再懸濁し、4℃にて保存した。
Advantage GC (BD Biosciences Clontech, Palo Alto, CA)から適合されたPCR手順を用いて、HOI001 GBSS遺伝子を、抽出されたゲノムDNAから単離した。以下のプライマーを、Shure et al., Cell, 35(1):225-233 (1983) [配列番号:2]からのZea mays GBSSの公開された配列に基づき設計した:
5' プライマー (プライマー番号14543)
5'-TCAGCCGTTCGTGTGGCAAGATTCATCTGTTGTCTC-3' [配列番号: 5]
3' プライマー (プライマー番号14547)
5'-TCAGCGGGATTATTTACTCCACCACTACAGGTCCATTT-3' [配列番号: 6].
次のPCR反応を、総容量の50μlに集めた;
37μl PCR 等級水
5μl 5X Advantage GC PCR緩衝液
1μl 50X dNTPミックス(各10mM)
1μl 50X Advantage GC ポリメラーゼミックス
2.5μl プライマー14543
2.5μl プライマー14547
1μl ゲノムDNA
サイクルパラメーターは: 1分間95℃、30秒間95℃および3分間68℃の35サイクルであった。
PCR産物を、アガロース中で、電気泳動法によって分離し、関心のある遺伝子を含有する4.7 kB断片を観察した。5マイクロリットルのオリジナルPCR反応物を、テンプレートとして、上記と同一のプライマーおよび条件を用いて、さらなる増幅に利用した。独立した増幅反応物からの4.7 kB 増幅産物を、アガロースゲル電気泳動法によって単離し、TOPO TAクローニングキット(Invitrogen)を用いて、PCR 2.1クローニングベクターにクローン化し、次いで、E. coli宿主に移した。プラスミド DNAを、各コロニーから成長させた培養液から調製し、次いで、3つの別々のプラスミド調製物からのインサートを配列決定した。これらの配列の整列は、高度に同種であるが、公開されたGBSS遺伝子と同一ではないコンセンサス配列を生じたが、特定のインサート配列は、どれも、コンセンサスと同等でなかった。(pCGN9480-2と指定された)1つのクローンは、コンセンサスに関する最も少ない配列変化を有するインサート配列を有した。次いで、コンセンサスを含有するクローンが、他のクローンの消化によってまたはHOI001ゲノムDNAからのPCR増幅によって得られた、コンセンサス配列を含有する断片を有する非コンセンサス配列および再連結の制限酵素媒介切除によって生じた。転写開始部位の1.5 kB上流および停止コドンの約300 塩基対下流を含むコンセンサス配列を、配列番号: 1としてリストする。
優れたトウモロコシ同系交配系統LH59 [配列番号:7]からのGBSS遺伝子を、上記の手順およびプライマーを用いて単離し、バイナリーベクターpMON68203へとクローン化した。LH59 GBSSを含有する得られたプラスミドを、pMON72510と名付ける(図5)。
図1は、Omigaソフトウェアパッケージ2.0, (Accelrys Inc., San Diego, CA)を用いて、Shure et al., supraの公開された配列[配列番号:2]およびLH59からのGBSS[配列番号:7]と比較したHOI001 GBSS [配列番号:1]の核酸配列整列を示す。整列は、LH59 GBSS配列またはShure et al., supraの公開された配列のいずれでも見受けられないHOI001 GBSS配列にユニークな次の多型の存在を示す:
1.単一のヌクレオチド多型:
a.位置158のT>C
b.位置337のG>A
c.位置343のC>A
d.位置349のC>A
e.位置441のG>A
f.位置666のC>T
g.位置777のG>C
h.位置878のT>A
i.位置980のC>T
j.位置1210のT>A
k.位置1216のC>T
l.位置1450のA>T
m.位置1709のT>C
n.位置1720のA>G
o.位置1721のT>A
p.位置1722のG>C
q.位置1761のC>T
r.位置1836のG>A
s.位置1852のC>T
t.位置1953のG>A
u.位置2043のC>T
v.位置2109のC>T
w.位置2110のC>G
x.位置2115のG>C
y.位置2448のA>T
z.位置2454のC>T
aa.位置2609のT>G
bb.位置2929のA>G
cc.位置2933のG>T
dd.位置2946のC>T
ee.位置3875のG>T
ff.位置4008のT>A
gg.位置4018のT>C
hh.位置4023のT>G
ii.位置4025のC>A
jj.位置4169のC>T
kk.位置4225のA>T
ll.位置4562のC>A
2.挿入:
a.位置632の配列g
b.位置1185-1189の配列atgc
c.位置1456-1467の配列tgcaccagcagc
d.位置1746-1750の配列atgca
e.位置1868-1874の配列catcaca
f.位置2100-2101の配列ct
g.位置2488-2491の配列ccat
h.位置3810-3812の配列tat
3.欠失:
a.位置288-290の配列cgt
b.位置704-705の配列aa
c.位置882の配列c
d.位置1139-1143の配列atccg
e.位置1256-1262の配列ctctctg
f.位置1714-1715の配列tc
g.位置1917-1932の配列tgcaactgcaaatgca
h.位置3790の配列gまたはa
i.位置4393-4467の配列cgagccaggggt(tまたはc)gaaggcgaggagatcgcgccgctcgccaagg
agaacgtggccgcgccctgaagagttcggcct
図2は、それぞれ、HOI001 [配列番号:3]から単離されたGBSS遺伝子、およびShure et al., supra [配列番号:4]記載のGBSS遺伝子からの対応する予測されたアミノ酸配列の整列を示す。結果は、アミノ酸残基 55-60の領域の約位置1441および非整列の領域にて開始するHOI001 GBSSのカルボキシ末端上のさらなるアミノ酸残基の配列が存在することを示す。
図3は、それぞれ、同系交配LH59 [配列番号:8]から単離されたZea mays GBSS遺伝子、およびShure et al., supra記載のZea mays 顆穀粒結合澱粉シンターゼ遺伝子からの対応する予測されたアミノ酸配列の整列を示す。結果は、アミノ酸残基 55-60の領域の約位置1441および非整列の領域にて開始するHOI001 GBSSのカルボキシ末端上のさらなるアミノ酸残基の配列が存在することを示す。
実施例2
この実施例は、同系交配系統LH59[それぞれ、配列番号: 1および7]からのHOI001 GBSSおよびGBSSの配列を含有する植物形質転換ベクターの構築を記載する。
HOI001 GBSS配列を、制限酵素EcoR1を用いて、pMON9480-2のコンセンサス修正バージョンから切断した。得られた4.7kb断片を、Qiagen miniprepキット(Qiagen, Inc., Valencia, CA)のための製造者のプロトコルに従い、精製した。断片の端を、Stratagene PCR polishingキット(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)における製造者のプロトコルに従い、切断した。次いで、断片を、Qiagen Gel Extractionキット(Qiagen)を用いてゲル精製し、pMON68203、植物形質転換のためのバイナリーベクターへとクローン化した。バイナリーベクター、pMON68203は、T-DNA導入のための左側および右側境界、CaMV 35Sプロモーター::nptII::nos 3' UTR植物選択可能マーカーエレメント(米国特許6,255,560に記載)、および胚乳発現のための1.1 kb Z27 プロモーター (受託#S78780, Lopes et al., Mol. Gen. Genet., 247(5):603-613 (1995)のbp 19-1117)、トウモロコシhsp70 イントロン (ヒートショック 70 エクソン 2のためのトウモロコシ遺伝子の塩基対 4-153, 受託#X03679, Rochester et al., EMBO J., 5:451-458 (1986))、およびnos 3' UTR, (Agrobacterim tumefaciens 株C58 Ti プラスミドの塩基対 2924-2671, 受託#AE009420, Wood et al., Science, 294:2317-2323 (2001))を含む植物発現カセット配列を含む。バイナリーベクターpMON68203をStu1によって消化し、60分間、37℃にて、エビリン酸アルカリン性ホスファターゼ(Roche Applied Science, Indianapolis, IN)でインキュベートすることによって脱リン酸化し、上記のHOI001 GBSSの 4.7 kbゲル精製された断片と連結させた。得られたプラスミドをpMON72506と名付けた(図4)。
トウモロコシ系統LH59からのGBSS、[配列番号:7]を、同様に、バイナリーベクター pMON68203へとクローン化して、pMON72510を形成した。
実施例3
この実施例は、実施例2記載のベクターを用いる、トウモロコシ系統LH59からのHOI001 GBSSおよびGBSSによるトウモロコシの形質転換を記載する。
形質転換ベクター pMON72506およびpMON72510を使用して、次の手順を用いてトウモロコシ植物を形質転換した。
トウモロコシ植物を、標準的プラクティス下で、温室内で成長させた。制御された受粉を行った。得られたハイブリッド胚芽が、長さ1.5ないし2.0 mmであった時、通常、受粉後10-15日後、植物の穂を収穫する。皮を除去した後、穂上の穀粒を、80%エタノールで噴霧するかあるいはその中に浸漬することによって、表面を殺菌した。
Agrobacterium株ABI、およびAgrobacterium tumefaciens バイナリーベクターシステムを形質転換に使用した。プラスミドpMON72506およびpMON72510を、当該分野によく知られた方法によって、Agrobacterium tumefaciensへと形質転換した。トウモロコシ細胞の植菌前に、プラスミド維持のために適切な抗生物質および200 μMのアセトシリンゴンを含むAB媒体(Chilton et al., Proc. Nat. Acad. Sci. U.S.A., 71:3672-3676 (1974))中で、Agrobacterium細胞を、室温にて、一晩、成長させた。植菌の直前に、Agrobacterium細胞は遠心によってペレット化され、CRN122媒体(2.2 g/L MS (Murashige and Skoog, Physiol. Plant, 15:473-497 (1962))基礎塩、2 mg/L グリシン、0.5 g/L ナイアシン、0.5 g/l L-ピリドキシン-HCl、0.1 g/L チアミン、115 mg/L L-プロリン、36 g/L グルコース、および68.5 g/L スクロース、pH 5.4)または200 μM アセトシリンゴンおよび20 μM Ag NO3を含有するCRN347媒体( 0.44 g/L MS塩、10 g/L グルコース、20 g/L スクロース、および100 mg/Lアスコルビン酸以外のCRN122媒体)のいずれかで再懸濁された。
未成熟なトウモロコシ胚芽を、個々の穀粒から切除し、Agrobacterium懸濁液中に浸漬し、室温にて5-15分間インキュベートした。次いで、Agrobacterium溶液を除去し、植菌された未成熟な胚芽を、植菌 CRN122媒体から、200 μMのアセトシリンゴンおよび20 μMの硝酸銀を含有する共培養CRN123媒体(0.5 mg/L さらなるチアミン-HClm20 g/L スクロース、10 g/L グルコースおよび3 mg/L 2,4 D以外のCRN122媒体)に、胚盤を上にして移した。別法として、切除された胚芽を、211V媒体(3.98 g/L Chu N6塩(Plant Tissue Culture Plant Tissue Culture. Proceedings of the Peking Symposium, Boston, MA (1981), 43-50におけるChu, C.C., N6媒体および穀物のもう1つの培養液に対するその適用)、0.5 mg/L チアミン HCl、0.5 mg/L ニコチン酸; 1.0 mg/L 2,4 D、 20 g/L スクロース、0.69 g/L L-プロリン、0.91 g/L L-アスパラギン一水和物、1.6 g/L MgCl2六水和物、0.1 g/Lカゼイン加水分解物{, 2 g/L Gelgroによって固体化された0.5 g/L MES, 0.1 g/L myo-イノシトール,および16.9 mg/L 硝酸銀)において、8-11日間培養し、カルスを、さらなる培地を添加せずに、3日間、23℃にて、Agrobacterium CRN347媒体で植菌した。
次いで、胚芽をCRN220選択媒体(4.4 g/L MS塩, 1.3 mg/L ニコチン酸, 0.25 mg/LピリドキシンHCl, 0.25 mg/L チアミン HCl, 0.25 mg/Lパントテン酸カルシウム, 30 g/L スクロース, 12 mM プロリン, 0.05 g/L カザミノ酸, 500 mg/L カルベニシリン, 200 mg/Lパロモマイシン, 2.2 mg/Lピクロラム, 0.5 mg/L 2,4 Dおよび3.4 mg/L 硝酸銀, pH 5.6 7 g/L Phytagarによって固体化)に移し、カルスをCRN344選択媒体(3.98 g/L Chu N6塩, 1.0 mg/L チアミン HCl, 0.5 mg/L ニコチン酸; 1.0 mg/L 2,4 D, 20 g/L スクロース, 0.69 g/L L-プロリン, 0.91 g/L L-アスパラギン一水和物, 1.6 g/L MgCl2六水和物, 0.1 g/Lカゼイン水解物, 0.5 g/L MES, 0.1 g/L myo-イノシトール, 500 mg/L カルベニシリン, 200 mg/L パロモマイシン および 16.9 mg/L 硝酸銀, pH 5.8 6 g/L Phytagarによって固体化)に移す。暗室における27℃での2-3週間後、生存する組織を、同一の選択媒体に移し、さらに2週間まで培養し、あるいは下記のように、再生媒体に移した。
推定上のトランスジェニックカルスを、CRN220からCRN232媒体へ(ピクロラム、2,4-D、および硝酸銀を欠き、3.52 mg/Lベンジルアミノプリン(BAP)および250 mg/L カルベニシリンを含有するCRN220媒体)、あるいはCRN344から217A媒体(硝酸銀、2,4 D、およびパロモマイシンを欠き、3.52 mg/L BAPおよび250 mg/L カルベニシリンを含有する211RTTV)へ移し、27℃にて、5-7日間インキュベートすることによって、植物再生を達成する。次いで、組織を、CRN232媒体からCRN264媒体(4.4 g/L MS塩、1.3 g/L ニコチン酸、0.25 mg/L ピリドキシンHCl、0.25 mg/L チアミン HCl、0.25 mg/Lパントテン酸カルシウム。10 g/L グルコース、20 g/L マルトース、1 mM L-アスパラギン、0.1 g/L myo-イノシトール、250 mg/L カルベニシリンおよび100 mg/L パロモマイシン, pH 5.8 6 g/L Phytagarで固体化)へ、あるいは217A媒体からフィタトレイ中のCRN346媒体(4.4 g/L MS塩, MSビタミン, 60 g/L スクロース, 0.05 g/L myo-イノシトール, 250 mg/L カルベニシリン, 75 mg/L パロモマイシン, pH 5.8 6 g/L KOHで固体化)に移し、よく成長した根を有する芽が生成されるまで(典型的には、2-3週間)、28℃にて光下でインキュベートする。次いで、これらの成長する小植物を土壌に移し、約1週間27℃、80%湿度、および低い光強度の成長チャンバー内で寒さに慣れさせ、次いで、温室に移し、R0植物を標準的温室条件下で成長させた。R0植物を相互に交配させ、未成熟な/成長する穀粒および成熟した穀粒の両方を、得られた植物の各々から、次の分析のために収集した。分析の結果を、実施例6において、下記する。
次いで、これらの成長する小植物を土壌に移し、約1週間、27℃、80%湿度、および低い光強度にて、成長チャンバー内で寒さに慣れさせ、次いで温室に移した。次いで、R0植物を、標準温室条件下で成長させた。繁殖力のあるR0植物を、非トランスジェニック回帰性インブレットに交配し、R0植物を、交配において、雌性または雄性のいずれか(あるいは時には両方)とした。成長するおよび成熟したF1穀粒の両方を、実施例4に記載のとおり、得られた穂の各々から収集し、分析した。分析の結果を、以下の実施例5で報告する。
実施例4
この実施例は、HOI001 GBSS遺伝子またはLH59 GBSS遺伝子を含有するトランスジェニック植物からの穀粒中の油、蛋白質、および澱粉レベルを決定するための分析的手順を提供する。
油含有量分析:第1の世代の単一のトウモロコシ穀粒および乾燥させた胚および胚乳の(質量ベースおよび組織重量のパーセントとしての)油レベルを、低解像度1H 核磁気共鳴 (NMR) (Tiwari et al., JAOCS, 51:104-109 (1974); またはRubel, JAOCS, 71:1057-1062 (1994))によって決定し、それにより、単一の穀粒試料のNMR緩和時間を測定し、油レベルを、加速された溶媒抽出に続いて、重量測定法で決定されたように、変動する油レベルを有するトウモロコシ穀粒の分析から生じた標準曲線を用いて、回帰分析に基づき、計算する。
トランスジェニックおよび非トランスジェニック穀粒の油分析を比較するために、導入遺伝子の存在または不在を、5' プライマーとしてのHsp70 イントロン内の配列、および3' プライマー:
5' プライマー (プライマー番号19056):
5'-ATCTTGCTCGATGCCTTCTC-3' [配列番号: 16],
3' プライマー (プライマー番号18986):
5'-GCCTTCGCTTGTCGTGGGT-3' [配列番号: 17].
としてのHOI001 GBSS遺伝子内の配列を用いて、導入遺伝子特異的517 bp PCR産物の検出(またはその欠如)によって決定する。
進んだ世代の種子中の油レベルを、NIT分光法によって決定し、それにより、個々の植物から収穫されたプール種子試料のNITスペクトルを測定し、油レベルを、それぞれ、加速された溶媒抽出または基本的な(%N)分析に続いて、重量測定法で決定されたように、変動する油レベルを有するトウモロコシ穀粒の分析から生じた標準曲線を用いて、回帰分析に基づき、計算する。
変動およびスチューデントのT-検定の一方向分析を実施して、マーカー陽性およびマーカー陰性植物からの種子間の油(%穀粒重量)の有意な差を同定する。
別法として、単一の穂からプールされた穀粒の油レベルを、低解像度1H 核磁気共鳴 (NMR) (Tiwari et al., JAOCS, 51:104-109 (1974); or Rubel, JAOCS, 71:1057-1062 (1994))によって決定し、それにより、穀粒のプールのNMR緩和時間を測定し、油レベルを、加速された溶媒抽出に続き、重量測定法で決定されたように、変動する油レベルを有するトウモロコシ穀粒の分析から生じた標準曲線を用いて、回帰分析に基づき、計算する。
蛋白質分析:穀粒蛋白質分析について、各処理に対して50-100穀粒よりなる小バルク試料を、近赤外反射分光法(InfraTec model 1221, Teccator, Hogannas Sweden)を用いて測定する。この手順は、近赤外放射の吸収および典型的な穀粒試料に含まれる化学的要素の量の間に直線関係が存在するという観察に基づく。未知の試料を分析する前に、スペクトルデータを、続いて窒素燃焼分析技術(Murray, I., and P.C. Williams, 1987, Chemical Principles of Near-infrared Technology, In Near-Infrared Technology in the Agricultural and Food Industries, P. Williams and K. Norris eds.)を用いて分析された平衡試料によって収集する。多変量モデルを、分光計および一次データからのスペクトルデータを用いて発展させる。この場合、PLS-1 (Partial Least Squares Regression Type I)多変量モデルを、152の平衡試料を用いて構築する。各未知の試料を、少なくとも5回、分光計上でスキャンし、その蛋白質含有量が、各スキャンで予測される。試料がスキャンされる度、試料キュベットに加減され、関心のある化学特性に相関しない多変量散乱効果を最小化する。予測された澱粉を、複数のスキャンにつき平均化し、次いで、各試料について報告する。
澱粉分析:穀粒澱粉分析について、各処理に対して50-100の穀粒よりなる小バルク試料を、近赤外反射分光法(InfraTec model 1221, Teccator, Hogannas Sweden)を用いて測定する。この手順は、近赤外放射の吸収および典型的な穀粒試料に含まれる化学的要素の量の間に、直線関係が存在するという観察に基づく。未知の試料を分析する前に、スペクトルデータを、引き続いて標準的湿式化学分析技術を用いて分析された平衡試料によって収集する(Murray, I., and P.C. Williams, 1987, Chemical Principles of Near-infrared Technology, In Near-Infrared Technology in the Agricultural and Food Industries, P. Williams and K. Norris eds.)。多変量モデルを、分光計および一次データからのスペクトルデータを用いて発展させる。各未知の試料を、少なくとも5回、分光計上でスキャンし、その澱粉含有量を、各スキャンで予測する。試料がスキャンされる度、それを試料キュベットに加減して、関心のある化学的特性と相関しない多変量散乱効果を最小化する。予測された澱粉を、複数回のスキャンにつき平均化して、次いで各試料について報告する。
実施例5
この実施例は、LH59からのHOI001 GBSSおよびGBSSによって形質転換された植物からの種の分析を記載する。
HOI001 GBSS トランスジェニック対立遺伝子を発現する合計54のトランスジェニック事象からの種を、実施例4記載の手順を用いて分析した。表1は、実施例4記載の単一穀粒NMR手順によって分析された20のトランスジェニック事象の穂からのトランスジェニック (陽性)および非トランスジェニック (陰性) F1穀粒の全核油レベルを示す。統計学的に有意な油の増加(p<0.05)があった事象からの結果のみを示す。
結果は、54の事象のうちの20の穂からのトランスジェニック穀粒が、同じ穂上の非トランスジェニック穀粒に対して、統計学的に有意に、全核油含有量(%乾燥重量)を増加させたことを示す。事象はどれも、油を、統計学的に有意に減少しなかった。
Figure 2007524394
非トランスジェニック同系交配花粉(例えば、系統ZM_S67336/LH172,陽性)によって受粉されたR0植物からのトランスジェニック穀粒は、より高い頻度の有意な油増加(分析された15/29植物)およびR0雄性植物(分析された5/37植物、0.34%有意な油増加)からのトランスジェニック花粉(例えば、系統LH172/ZM_S66817,陰性)によって受粉された非トランスジェニック同系交配植物からの穀粒に対してより高い平均的有意な油増加(0.61%)の両方を有した。これらの結果は、母系遺伝効果による、R0植物からの穀粒の胚乳で見受けられるより大きい導入遺伝子用量が、油のより大きい増加を生じ得ることを示唆する。
同様に、LH59 GBSS トランスジェニック対立遺伝子を含有する合計15のトランスジェニック事象からの穀粒を分析した。いずれの事象の穂からの穀粒はどれも、同じ穂の非トランスジェニック穀粒に対して、統計学的に有意な全核油含有量(%乾燥重量)の増加を有さず、これは、油の増加がHOI001 GBSS対立遺伝子にユニークであることを示した。
実施例6
この実施例は、田畑で成長された植物からのトランスジェニックF2穀粒において得られた油レベルの増加を記載する。
田畑で成長された植物の核油レベルに対するHOI001 GBSS遺伝子のインパクトを解明するために、40の事象の各々からの24-48の分離するF1種子を苗床に植えた。成長する植物を、致命的でないカナマイシン抵抗性アッセイによって、トランスジェニックカセットの存在につきスクリーニングし、これにより、抗生物質溶液(0.1%(w/v) カナマイシンおよび0.1% (w/v) パロモマイシン)を、葉の表面に適用し、抗生物質適用の1週間後、壊死病斑の存在(非トランスジェニック)または不在(トランスジェニック)につきスコアした。穀粒を、トランスジェニック植物および非トランスジェニック植物の両方の穂から単離し、次いで、近赤外分光法によって、核油、蛋白質、および澱粉につきアッセイした。
表2は、選択マーカーおよびHOI001 GBSS遺伝子を含有するトランスジェニックカセットを含有する(陽性)および欠乏する(陰性)植物からの穂の平均全核油レベルおよび全核油レベル(デルタ)の増加を示す。油レベルを、実施例4記載のNIT手順によって決定し、油の統計学的に有意な増加(p<0.05)のある事象のみを示す。
Figure 2007524394
結果は、全核油レベルが、分析された36の事象のうちの16において、非トランスジェニック穂(p<0.05)に対して、トランスジェニック穂において増加したことを示す。
表3は、選択マーカーおよびHOI001 GBSS遺伝子を含有するトランスジェニックカセットを含有する(陽性)および欠乏する(陰性)植物からの穂の平均穀粒澱粉レベル(%)および穀粒澱粉レベルの変化を示す。統計学的に有意な油の増加のあった事象のみ(p<0.05)を示す。
表4は、選択マーカーおよびHOI001 GBSS遺伝子を含有するトランスジェニックカセットを含有する(陽性)および欠乏する(陰性)植物からの穂の穀粒の平均穀粒蛋白質レベル(%)および穀粒蛋白質レベルの変化を示す。統計学的に有意な油の増加のあった事象のみ(p<0.05)を示す。
NIT分析に基づき、油の増加のあった事象における澱粉レベルを、僅かに低下させ(表3)、蛋白質レベルはほとんど変化させなかった(表4)。
Figure 2007524394
Figure 2007524394
実施例7
この実施例は、屋外栽培植物からのトランスジェニックF2ハイブリッド穀粒において得られた油レベルの増加を記載する。
ハイブリッド屋外栽培植物の核油レベルに対するHOI001 GBSS遺伝子のインパクトを確証するために、十分な種子を有する14 事象の各々からの24-48分離するF1種子を、苗床に植えた。成長する植物を、実施例6で上記の非致命的なカナマイシン抵抗性アッセイによって、トランスジェニックカセットの存在をスクリーニングした。トランスジェニック植物からの花粉を使用して、柄の硬い(stiff-stalk)同系交配LH244を受粉させた。生じた分離するF1トランスジェニック種子を植え、得られた植物を、非致命的なカナマイシン抵抗性アッセイによって、導入遺伝子の存在をスクリーニングした。F2ハイブリッド穀粒を、トランスジェニック植物および非トランスジェニック植物からの穂から単離し、実施例4記載のとおり、核磁気共鳴分光法によって、核油につきアッセイした。
表5は、選択マーカーおよびHOI001 GBSS遺伝子を含有するトランスジェニックカセットを含有する(陽性)および欠乏する(陰性)ハイブリッド植物からの穂の平均全核油レベルおよび全核油レベルの増加(デルタ)を示す。油レベルを、実施例4記載のバルクセットNMR手順によって決定し、統計学的に有意な油の増加のあった事象のみ(p<0.05)を示す。データは、全核油レベルが、分析された14事象のうち9において、非トランスジェニック穂(p<0.05)に対してトランスジェニック穂において増加したことを示す。
Figure 2007524394
実施例8
この実施例は、HOI001 GBSS遺伝子を発現するトウモロコシ胚乳組織におけるGBSS活性の上昇を記載する。
非致命的なカナマイシン抵抗性アッセイによってトランスジェニックカセットの存在をスクリーニングしたF1植物からの成長する穂を収穫し、受粉後24日で、直ぐに冷凍した。分離するF2穀粒を、穂から除去し、次いで、胚および胚乳画分へと解体した。個々の解体した穀粒を、実施例4に記載のとおり、導入遺伝子特異的プライマーを用いて、個々の胚から単離されたゲノムDNAからのトランスジェニックカセットの一部をPCR増幅する能力をスクリーニングすることによって、トランスジェニックまたは非トランスジェニックとして同定した。各6つの事象につき、対応するトランスジェニックおよび非トランスジェニック種からの約10胚乳を、別々にプールした。
各胚乳プールを、液体窒素下で、乳鉢および乳棒ですり潰して、細かい粉にして、澱粉穀粒を、Shure et al., Cell, 35(1):225-233 (1983)の手順に従い、3つの単離した。顆穀粒結合澱粉シンターゼ活性を、Vos-Scheperkeuter et al., Plant Physiol., 82:411-416(1986)の方法を用いて、単離された穀粒に対してアッセイした。
表6は、HOI001 GBSSトランスジェニックカセットを含有するまたは欠乏する成長するF2胚乳における顆穀粒結合澱粉シンターゼ活性(pmol/分/mg 澱粉)を示す。示された値は平均値であり、3つのアッセイの標準誤差である。データは、トランスジェニック穀粒からの澱粉穀粒が、一般的に、上昇されたGBSS活性を有したことを示し、HOI001対立遺伝子の油レベルに対する効果が、全体的なGBSS活性を減らす機能ではないが、HOI001 GBSS遺伝子によってユニークにコードされた活性の添加によって機能することを示す。
Figure 2007524394
実施例9
この実施例は、トウモロコシ系統HOI001からのGBSS cDNAのコーディング領域の単離および配列決定を記載する。
mRNAを、Opsahl-Ferstad et al., Plant J., 12(10):235-246 (1997)から適合された手順を用いて、受粉後22日に、HOI001からの成長するトウモロコシ胚乳組織から抽出した。簡潔には、3つの別々の穀粒からの成長する胚乳をプールし、液体窒素中で冷凍させ、次いで、乳鉢および乳棒で粉砕した。約50 mgの冷凍した粉状の胚乳を、0.5 mL緩衝液(0.5 M LiCl, 10 mM EDTA, 5 mM ジチオスレイトール,100 mM Tris-HCl, pH 8.0, 1%(w/v) SDS)で抽出した。次いで、この水性抽出物を、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:21)で抽出し、有機画分を捨てた。核酸を、同等量のイソプロピルアルコールの添加、引き続いて遠心によって、水性画分から沈殿させた。得られた上澄みを捨てた。mRNAを含有するペレットを、70% エタノールで二度洗浄し、乾燥させ、次いで、0.1% (v/v) ジエチルピロカルボネートを含有する50 μlの水中で再懸濁した。
第1の鎖cDNAを、Clontech SMARTTM cDNA合成システム(BD Biosciences)を用いて、単離されたmRNAから合成した。この第1の鎖cDNAを、鋳型として使用して、EcoRV制限部位を含有するプライマー、引き続いて、予測された翻訳開始部位(5' プライマー)およびSse83871制限部位の18 bp、続いて、翻訳停止部位 (3' プライマー)までの予測された3'末端の17 bpを用いて、HOI001 GBSS cDNA配列を増幅した:
5' プライマー (プライマー番号20095):
5'-GGATATCACCATGGCGGCTCTGGCCACG-3' [配列番号: 9],
3' プライマー (プライマー番号20092):
5'-GTCCTGCAGGCTACACATACTTGTCCA-3' [配列番号: 10].
個々の増幅反応から得られた1.8 kB 増幅産物を、アガロースゲル電気泳動法によって単離し、個々に、TOPO TAクローニングキット(Invitrogen)を用いて、PCR 2.1クローニングベクターへとクローン化し、次いで、E. coli宿主へと形質転換した。複数のコロニーを、各形質転換から単離し、プラスミド DNAを、各コロニーから成長された培養液から調製し、次いで、各プラスミド調製物中のインサートを配列決定した。これらの配列の整列によって、どの特異的インサート配列もコンセンサスと同等ではなかったが、HOI001 GBSS遺伝子によってコードされると予測されるものと同等のオープンリーディングフレームを含有するコンセンサス配列が生じた。(7345705-10と命名された)1つのクローンは、コンセンサスに対して、単一の塩基対欠失を有するインサート配列を有した。このクローンを使用して、Quick-Change突然変異誘発キット(Stratagene)を用いて、さらなるヌクレオチドを挿入することによって、コンセンサス配列を含有する(pMON81463と命名された)プラスミドを生じた。HOI001 GBSS cDNAのコーディング領域を表すこの配列を、配列番号: 11にリストする。
実施例10
この実施例は、発現の異なるレベル、時間および空間パターン、ならびに引き続いてのトウモロコシの形質転換を得るように設計されたHOI001 GBSS cDNA コーディング領域 [配列番号: 11]を含有する植物形質転換ベクターの構築を記載する。
Z27 プロモーターによって駆動されたHOI001 GBSS コーディング領域を含有する植物形質転換ベクターを構築した。HOI001 GBSS コーディング領域を、EcoRVおよびSse83871による制限消化によってpMON81463から単離し、バイナリーベクター pMON71274へとクローン化した。このバイナリーベクターは、T DNA導入; コメアクチンプロモーター::コメアクチンイントロン::CP4::nos 3' UTR, 植物選択可能マーカー要素;および胚乳発現に対して、1.1 kb Z27 プロモーター (bp 19-1117 of Genbank 受託#S78780, Lopes et al., Mol. Gen. Genet., 247(5):603 613 (1995))を含む植物発現カセット配列;トウモロコシhsp70 イントロン (ヒートショック 70 エクソン 2についてのトウモロコシ遺伝子の塩基対 4-153, Genbank 受託#X03679, Rochester et al., EMBO J., 5:451-458 (1986))、およびグロブリン 3' UTRに対して、左および右ボーダーを含有する。得られたプラスミドを、pMON81464と名付けた(図7)。
小麦高分子量グルテニンプロモーター (元来 Anderson et al., Nucleic Acids Res., 17:461-462 (1989)に記載されたGenbank 受託X12928, バージョンX12928.3のbp 2647-3895)および小麦HSP17n3' UTRに融合された、GBSS コーディング領域に融合されたトウモロコシhsp70 イントロン(Gen Bank 受託X13431, version X13431.1のbp532-741, McElvain and Spiker, Nucleic Acids Res., 17:1764 (1989))を含有する第2の植物発現バイナリーベクターを構築した。トウモロコシhsp70 イントロンに融合した小麦高分子量グルテニンプロモーターを含有する配列を、それぞれ、AscIおよびNotI制限部位を含有する5'および3' プライマーを用いて、中間ベクターから増幅した:
5' プライマー (プライマー番号21084):
5'-GGCGCGCCGTCGACGGTATCGATAAGCTTGC-3' [配列番号: 12]、
3' プライマー (プライマー番号21085):
5'-GCGGCCGCCCGCTTGGTATCTGCATTACAATG-3' [配列番号: 13]。
導入された制限部位を有するプロモーターおよびイントロン断片を含有する増幅産物を、アガロースゲル電気泳動法によって精製し、pCR2.1 TOPO (Invitrogen)へとクローン化して、E. coli 形質転換 (pOP28)に対するプラスミドベクターを生成した。E. coli ベクターへの形質転換後、プラスミドDNAを単離し、AscIおよびNotIで消化し、精製された断片をバイナリーベクター pMON71274へとクローン化して、グロブリン 3' UTRに融合されたトウモロコシHSP70 イントロンに融合された小麦高分子量グルテニンプロモーターを有するカセットを含有するベクター (pOP29)を生じた。HOI001 GBSSコーディング領域を、pMON81464のNotI/Sse83871による消化によって単離し、pOP29へとクローン化して、グロブリン 3' UTRに融合されたHOI001 GBSS コーディング領域に融合されたトウモロコシHSP70 イントロンに融合された小麦高分子量グルテニンプロモーターを有する発現カセットを含有するバイナリーベクター pOP31を生じた。次いで、プロモーター/イントロン/HOI001 GBSS コーディング領域断片を、AscI/Sse83871による消化によってpOP31から単離し、次いで、TR7 3' UTRを有する関心のあるカセットの遺伝子を含有する植物バイナリーベクター pMON71290へとクローン化して、TR7 3' UTRに融合されたHOI001 GBSS コーディング領域に融合されたトウモロコシHSP70 イントロンに融合された小麦高分子量グルテニンプロモーターを有する発現カセットを含有するpOP35を生じた。次いで、プロモーター/イントロン/HOI001 GBSSコーディング領域断片を、AscI/Sse83871による消化によって、pOP35から単離し、次いで、小麦HSP17 3' UTRを有する関心のあるカセットの遺伝子を含有する植物バイナリーベクター pMON67647へとクローン化した。得られたプラスミドは、小麦HSP17 3' UTRに融合されたHOI001 GBSS コーディング領域に融合されたトウモロコシHSP70 イントロンに融合された小麦高分子量グルテニンプロモーターを有する発現カセットを含有した。pMON68298と名付けられたこのプラスミドを、図8に示す。
トウモロコシグロブリン3'UTRに融合されたHOI001 GBSSコーディング領域に融合されたHOI001 GBSS遺伝子のプロモーターおよび5'UTRを含有する第3の植物発現バイナリーベクターを構築した。(第1の予測されたイントロンにも含有された) HOI001 GBSSプロモーターおよび5'UTRを、PmeIに対する制限部位を含有する5'プライマーを用いて、pMON72506から、PCR増幅によって単離した:
5' プライマー (プライマー番号20362):
5'-GATCGTTTAAACGTTCGTGTGGCAGATTCATC-3' [配列番号: 14]、
3' プライマー (プライマー番号20363):
5'-GACGTGGCCAGAGCCGCCATGCCGATTAATCCACTGCATAG-3' [配列番号: 15]。
増幅産物、予測されたHOI001 GBSS翻訳開始部位の1125bp上流を含有する断片および(配列番号: 1のbp 17-1162に対応する)pMON72506からの予測されたコーディング配列の20 bpを、アガロースゲル電気泳動法によって精製し、pCR2.1 TOPO (Invitrogen)へとクローン化して、pMON81466を生じた。
HOI001 GBSSコーディング領域をpMON81463から除去し、ベクターpMON81466へとクローン化して、プロモーター/UTRおよびコーディング領域要素の間の45bp外生ポリリンカー配列を有する、HOI001 GBSSコーディング領域に融合されたHOI001 GBSSプロモーター/5' UTRを含有するpMON81468を生じた。次いで、この外生配列を、MluIによるpMON81468の消化によって欠失させて、外生配列にわたる780 bp断片を除去し、次いで、(外生配列を欠く)類似の735 bp断片で再度アニールして、pMON81469を生じた。この735 bp断片は、MluIによるpMON72506の消化および得られた断片を単離することによって生成した。次いで、この全プロモーター/UTR/コーディング領域配列を、PmeIおよびSse83871による消化によって、pMON81469から単離し、バイナリーベクター pMON71274へとクローン化して、バイナリーベクター pMON81465を生じた。このベクターは、トウモロコシグロブリン 3' UTRに融合されたGBSS コーディング領域に融合されたHOI001 GBSS遺伝子のプロモーターおよび5' UTRを有する発現カセットを含有した(図9)。
これらの3つの植物形質転換ベクターを、優れたトウモロコシインブレッド(LH244) (Corn States Hybrid Serv., LLC, Des Moines,IA)へと形質転換する。簡潔には、未成熟な胚芽を含有する穂を、受粉の約10日後収穫し、使用まで(収穫後5日まで)、4℃にて冷凍保存した。この方法の形質転換に好ましい胚芽サイズは、~1.0-2.0 mmである。このサイズは、通常、87°Fの平均温度、14時間の日長およびGE 1000ワット高圧ナトリウムランプによって供給される補助ライティングの成長条件による温室内での受粉10分後に達成される。
未成熟な胚芽を、表面を殺菌した穂から単離し、1.5-mL 微小遠心管中において調製されたAgrobacterium細胞懸濁液に直接入れる。単離は、継続して、15分間保つ。次いで、管を5分間、傍らに置き、個々の胚芽に対する総植菌時間は5ないし20分間となる。Agrobacterium細胞懸濁液を、先の細かい殺菌ホールピペットを用いて除去した後、未成熟の胚芽を、共培養媒体へ移す(表7)。次いで、胚芽を、胚盤側を上にして、媒体上に置く。胚芽を、約24時間、暗いインキュベーター(23℃)内で培養する。
次いで、胚芽を、0.1または0.25 mMグリホセートおよび250 mg/L カルベニシリンで補充された修飾されたMS媒体(MSW50, 表7)に移して、ペトリ皿 (100 mm x 25 mm)中のAgrobacteriumを阻害する。培養液を、2-3週間、27℃にて、暗い培養室でインキュベートする。次いで、全カルス片を、個々に、同レベルのグリホセートで補充した第1の再生媒体(MS/6BA, 表7)に移す。培養液を、5-7日間、16時間光/8時間闇光周期および27℃で、この媒体および培養室で成長させる。次いで、それらを約2週間、ペトリ皿 (100 mm x 25 mm)中の第2の15再生媒体(MSOD, 表7)に移す。再生する芽および生存する組織を有する全カルス片を、土壌に移す前に(約2-4週間)、さらに芽を成長させるために、フィタトレイ中に含有された同一の媒体上に移す。再生培地(MS6BAおよびMSOD)は、全て250 mg/L カルベニシリンおよび0.1 または0.25 mM グリホセートで補充する。
次いで、これらの成長する小植物を土壌に移し、約1週間、27℃、80%湿度、および低い光強度にて、成長チャンバー内で寒さに慣れさせ、次いで、温室に移し、標準的温室条件下で成長させる。得られた穀粒を収集し、実施例4に記載のように分析する。結果は、異なるプロモーターが、HOI001 GBSS コーディング領域の発現の強度およびタイミングに基づき、油蓄積に対して異なるインパクトを有することを示す。
Figure 2007524394
共培養媒体を、5.5 mg/lの低EEOアガロースで固体化した。全ての他の培地を、NPTII選択のために7 g/l Phytagarで、グリホセート選択のために3 g/l phytagelで固体化した。
実施例11
この実施例は、他のトウモロコシ生殖質へのHOI001 GBSS配列多型の組込を促進して、その結果、穀粒中の油を増加させるための、分子マーカーとしてのHOI001 GBSS遺伝子における多型の使用を記載する。
本発明は、マーカー補助育種の使用によって、選択された増加された核油を有するトウモロコシ植物を提供し、ここに植物の集団は、HOI001 GBSS遺伝子 (配列番号: 1)にユニークな多型配列の存在につき選択される。上記の実施例1は、LH59 GBSS配列または公開された配列には見受けられないHOI001 GBSS配列にユニークな多型をリストする(Shure et al., supra)。
高油に対するHOI001 GBSS遺伝子を有する植物の選択は、HOI001 GBSS遺伝子に対する分子マーカーの存在について、選択プロセスを介して、得られた植物のゲノムDNAをプローブすることを含む。分子マーカーは、植物ゲノム中の標的HOI001 GBSSに対してプローブまたはプライマーとして機能するHOI001 GBSS遺伝子中のユニークな多型を表すDNA分子である。選択された多型は、遺伝子のコーディング領域からであってもなくてもよい。HOI001 GBSS遺伝子を含有する植物は、育種および選択プロセスで続ける
図1は、インブレッドLH59 (pMON72510)からの顆穀粒結合澱粉シンターゼ(GBSS)遺伝子と比較したHOI001 (HOI001 GBSS, pMON72506) [配列番号: 1]から単離された顆穀粒結合澱粉シンターゼ遺伝子の核酸配列整列、およびShure et al., supra, (X03935)記載のGBSS遺伝子の公開された配列を示す。さらなる比較のために、公開されたGBSS遺伝子に対するコーディング配列を示す(CDS22509)。 図2は、それぞれ、HOI001 (pMON72506からのHOI001 GBSS) [配列番号:3]から単離されたGBSS遺伝子、およびShure et al., supra記載のGBSS遺伝子からの対応する予測されたアミノ酸配列の整列を示す。 図3は、それぞれ、インブレッドLH59 [配列番号:10]から単離されたZea mays GBSS遺伝子、およびShure et al., supra記載のZea mays 顆穀粒結合澱粉シンターゼ遺伝子からの対応する予測されたアミノ酸配列の整列を示す。 図4はpMON72506のプラスミドマップを示す。 図5はpMON72510のプラスミドマップを示す。 図6Aおよび6Bは、HOI001 (配列番号: 1, 6A)からのGBSSを含有するpMON72506およびLH59 (配列番号: 8, 6B)からのGBSSを含有するpMON72510によって形質転換された植物の穀粒からの油レベルの差を、図として示す。遺伝子陽性および遺伝子陰性の穀粒を、各事象から比較する。油の統計学的に有意な変化のあった事象のみ(29のうち14)を6Aに示す。 図7はpMON81464のプラスミドマップを示す。 図8はpMON68298のプラスミドマップを示す。 図9はpMON81465のプラスミドマップを示す。

Claims (20)

  1. a)配列番号:1を含む核酸分子またはその相補体;
    b)配列番号:11を含む核酸分子またはその相補体;および
    c)配列番号:3と少なくとも約94%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドをコードする核酸分子:
    よりなる群から選択される実質的に精製された核酸分子。
  2. 該核酸分子が、植物細胞において機能的であるプロモーターに操作可能に連結された請求項1記載の核酸分子を含む発現カセット。
  3. 請求項2記載の発現カセットを含む植物細胞。
  4. 請求項3記載の植物細胞を含む植物。
  5. 該植物が単子葉植物である請求項4記載の植物。
  6. 該単子葉植物がトウモロコシである請求項5記載の植物。
  7. 当該種子が請求項1記載の核酸分子を含むトウモロコシ植物から得られた種子。
  8. 請求項7記載の種子から得られた動物飼料。
  9. a)配列番号:1を含む核酸分子またはその相補体;
    b)配列番号:11を含む核酸分子またはその相補体;および
    c)配列番号:3と少なくとも約94%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドをコードする核酸分子:
    よりなる群から選択される核酸分子がそのゲノムに安定して組み込まれた植物。
  10. 該植物が単子葉植物である請求項9記載の植物。
  11. 該植物がトウモロコシである請求項10記載の単子葉植物。
  12. 請求項11記載の植物から得られた種子。
  13. 請求項12記載の種子から得られた油。
  14. 請求項12記載の種子から得られた動物飼料。
  15. 増加されたレベルの油生産を有する植物を生産する方法であって:
    (a)植物を:
    i)配列番号:1を含む核酸分子またはその相補体;
    ii)配列番号:11を含む核酸分子またはその相補体;および
    iii)配列番号:3と少なくとも約94%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドをコードする核酸分子:
    よりなる群から選択される核酸分子を含む発現カセットによって形質転換し;
    ここに、該発現カセットは、さらに、該核酸分子に操作可能に連結された植物細胞において機能的なプロモーター領域を含み;次いで
    (b)形質転換された植物を成長させることを特徴とする該方法。
  16. 該植物が単子葉植物である請求項15記載の方法。
  17. 該単子葉植物がトウモロコシである請求項16記載の方法。
  18. 該プロモーター領域が胚乳プロモーター領域である請求項17記載の方法。
  19. 該プロモーター領域が、Z27プロモーターである請求項18記載の方法。
  20. a) 配列番号: 1に示されるHOI001 GBSS配列に独特な少なくとも1つの多型を同定し;
    b)分子マーカーとして使用するために、同定された多型のうちの1つの少なくとも一部を含有する配列番号:1の断片を選択し;
    c)マーカーの存在につき、トウモロコシ植物をアッセイし;次いで
    d)マーカーを含有する植物を選択する工程を含む、トウモロコシ生殖質を選択する方法。
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