JP2007524393A - 癌を検出するためのメチル化遺伝子バイオマーカー - Google Patents
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Abstract
Description
発明の分野
本発明は、癌の検出に重要なメチル化遺伝子バイオマーカーを提供する。より具体的には、本発明は、SPARCのメチル化遺伝子であるバイオマーカーに関する。
複数の刊行物および特許文献を、この発明が関係する従来技術を説明するために本明細書中に引用してある。ナンバリングしてあるこれら参考文献の完全な引用は、本明細書の末尾に見出すことができる。各引用文献は、その全体が記載されているごとくに本明細書に組み込まれる。
膵癌は、あらゆる悪性腫瘍の中で最も高い死亡率を有するものの1つであり続けている。毎年、28,000人の患者が膵癌と診断され、そのほとんどが本症により死亡する。より早期の、治療可能な病期における膵癌の信頼性のあるスクリーニングを可能にする腫瘍マーカーが現在知られていないため、大多数の患者は進行した病期で診断される。これは、膵癌の強い家族歴を有する患者にとっては特別な問題である。かかる患者は、生涯において膵癌を発症するリスクが5〜7倍まで高い可能性がある。膵癌に対する我々の基礎知識および臨床管理における様々な進歩にもかかわらず、膵癌と診断される実質的に全ての患者は、本症により死亡する。膵癌の高死亡率は、主として、進行した病期における整合性のある診断および効果的なスクリーニング方法の欠如によるものである。
本発明は、早期の医学的処置および患者生存率の向上を可能にする、癌、特に膵癌の、早い病期での検出のための方法を提供する。
本発明は、対象からの試料におけるメチル化SPARC核酸分子またはその変異体の検出を含む、癌を診断する方法に関する。本発明の方法は、全ての非メチル化シトシンをウラシルに変換するが、メチル化されたものは変換しない、亜硫酸水素ナトリウムまたはこれと同等の剤によるSPARC DNAの修飾と、引き続くメチル化DNAに特異的なプライマー対非メチル化DNAに特異的なプライマーの増幅とを含む。この「メチル化特異的PCR」またはMSP法は、少量のみのDNAを必要とし、所定のCpGアイランド遺伝子座の0.1%のメチル化アレルを検知し、かつ、種々の試料タイプで行うことができる。
メチル化SPARC核酸分子の存在は、健常人の試料に関連づける。試料は、好ましくは、細胞増殖疾患、特に膵癌を有することが疑われる哺乳類から得る。
別の好ましい態様においては、核酸分子は、癌を有する患者において、正常個体における発現レベルと比較してより低いレベルで発現している。好ましくは、核酸分子は、癌を有する患者において、正常個体における発現と比較して少なくとも約15倍低く発現しており、より好ましくは、核酸分子は、癌を有する患者において、正常個体における発現と比較して少なくとも約10倍低く発現しており、最も好ましくは、核酸分子は、癌を有する患者において、正常個体における発現と比較して少なくとも約5倍低く発現している。
別の好ましい態様においては、好ましい核酸分子の検出のために用いられる試料は、ヒト患者を含む哺乳類患者から得られる。
配列番号1において特定される分子に対応する配列と実質的に相補的な分子を含む診断キットも提供される。好ましくは、キットは、配列番号1において特定される分子と少なくとも約80%の配列同一性、より好ましくは、配列番号1において特定される分子と少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは、配列番号1において特定される分子と少なくとも約95%の配列同一性を有する配列を含む分子を含む。
好ましくは、キットは癌の検出のためのキットの使用に関する書面による指示を含み、この指示は、癌患者からメチル化SPARC核酸分子を検出することを規定する。
発明の他の側面は、以下に記載されている。
この発明は、本明細書中に記載された特定の材料および方法に限られないものと理解される。また、本明細書中に用いられている用語は、特定の態様を記載するためのものであって、添付した特許請求の範囲によってのみ限定される本発明の範囲を限定することを意図しないものと理解されるべきである。本明細書中で用いる場合、単数形は、文脈がはっきりと別様に指示するものでない限り、複数形を含む。
別様に定義されない限り、本明細書中に用いられる全ての技術的および科学的用語は、この発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されている意味と同一の意味を有する。以下の参考文献は、当業者に、この発明において用いられている用語の多くの一般的な定義を提供するものである:Singleton et al., Dictionary of Microbiology and Molecular Biology (2nd ed. 1994)、The Cambridge Dictionary of Science and Technology (Walker ed., 1988)、The Glossary of Genetics, 5th Ed., R. Rieger et al. (eds.), Springer Verlag (1991)、およびHale & Marham, The Harper Collins Dictionary of Biology (1991)。本明細書中で用いる場合、以下の用語は、他に特定されない限り、これらに割り当てられた意味を有する。
本明細書中に言及されている全ての刊行物は、当該刊行物中に報告され、かつ、本発明との関連で用いられ得る細胞系、プロトコル、試薬およびベクターを説明し、開示する目的で引用してある。このうちのいずれも、本発明が先行発明によってかかる開示に先行しないという自白として解釈されるべきではない。
本発明の文脈において、「バイオマーカー」は、ヒトの癌を有する患者から採取した試料中に、対照対象(例えば、診断が陰性もしくは検出不能な癌を有する者、正常対象または健康対象)から採取した同等の試料との対比において存在する核酸分子を意味する。本発明の文脈において、バイオマーカーは特に、配列番号1において特定されるメチル化SPARC、またはその変異体である。
「診断」は、病的状態の存在または性質を特定することを意味する。癌に関する本発明の文脈においては、メチル化SPARC核酸の存在は癌、そして特に膵癌の診断である。診断方法によって、その感度および特異度は異なる。診断検査の「感度」は、試験結果が陽性である罹患個体のパーセンテージである(「真陽性」のパーセント)。検査により検出されなかった罹患個体は、「偽陰性」である。罹患しておらず、かつ検査において陰性の試験結果であった対象は、「真陰性」と呼ばれる。診断検査の「特異度」は1−偽陽性率であり、ここで「偽陽性」率は、疾患を有していないが、試験結果が陽性である者の比率と定義される。特定の診断方法は、状態の決定的な診断は提供しないかもしれないが、同方法が診断を補助するポジティブな指標を提供すればそれで十分である。
マーカーの「診断量」は、ヒトの癌の診断に合致する対象試料中のマーカーの量を示す。診断量は、絶対量(例えばμg/ml)か、または相対量(例えば信号の相対強度)であってもよい。
マーカーの「対照量」は、マーカーの試験量に対して比較される任意の量または量の範囲であってもよい。例えば、マーカーの対照量は、ヒトの癌を有しない者のマーカーの量であってもよい。対照量は、絶対量(例えばμg/ml)か、または相対量(例えば信号の相対強度)であってもよい。
「検出する」は、検出すべき物の存在、不存在または量を特定することを示す。
「患者」は、本明細書中では、処置すべき哺乳類対象を意味し、ヒト患者が好ましい。場合によっては、発明の方法は、実験動物、獣医用途、および疾患の動物モデルの開発において利用法が見出され、これには、限定されることなく、マウス、ネズミおよびハムスターを含む齧歯類、および霊長類が含まれる。
本明細書中で用いられる場合、用語「安全かつ有効な量」は、この発明の様式で用いられる場合、妥当な利益/危険率に相応した、過度な不都合な副作用(例えば毒性、刺激性、およびアレルギー反応)なしに、所望の治療応答をもたらすのに十分な成分の量を示す。「治療有効量」は、所望の治療応答をもたらすのに十分な本発明の化合物の量を意味する。例えば、癌、肉腫またはリンパ腫の増殖を遅延するか、または癌を縮小させまたは転移を防止するのに有効な量である。具体的な安全かつ有効な量、または治療有効量は、処置する特定の状態、患者の身体的条件、処置する哺乳類または動物の種類、処置の継続時間、併用治療の性質(もしあれば)、および使用される具体的な剤形および化合物またはその誘導体の構造などの要因により異なる。
用語「かかる処置が必要な」は、本明細書中で用いられる場合、ケアを提供する者、例えばヒトの場合、医師、ナース、ナースプラクティショナー等によりなされた、患者が処置を要する、または処置から利益を得るという判断を示す。この判断は、ケアを提供する者の専門知識の範囲内にある種々の要因に基づいてなされるが、同要因には、患者が、本発明の化合物により処置可能な状態の結果として病気であるか、または病気になり得るという知見が含まれる。
本明細書中に開示されている組成物またはそのアゴニストの「有効量」は、腫瘍性細胞の「細胞増殖を阻害すること」に関しては、標的細胞の増殖をある程度阻害することができる量である。本用語は、標的細胞の増殖阻害効果、静細胞効果および/または細胞毒性効果および/またはアポトーシスおよび/または壊死を引き起こすことができる量をさらに含む。「有効量」、例えば、本明細書中に記載された核酸分子と相互作用する潜在的な候補剤の、腫瘍性細胞増殖を阻害するためのものは、当該技術分野でよく知られた方法を用いて、実験的に、かつ定法により決定することができる。
正常な膵臓は、正常な管上皮と比較して優勢な腺房細胞と小島とを含む。正常な膵管上皮は、したがって、バルクな正常膵臓の遺伝子発現分析においては低く表される。したがって、好ましい態様においては、バイオチップ、例えばAffymetrix GeneChipなどによって特定されたSPARC遺伝子は、正常膵管上皮細胞の培養物中に高発現する遺伝子を除外するためにさらに精製される。示差的に発現したものとしてAffymetrix GeneChipにより特定された各遺伝子について、対応するSAGEタグを特定し、正常膵管上皮ライブラリーHXおよびH126のSAGEmapデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/SAGE/)に存在するSAGEの総数を決定した。好ましくは、これらの2つのSAGEライブラリーのうちの約1つに少なくとも約5つのタグを有するすべての遺伝子を、その後さらなる分析から除外した。
連続的遺伝子発現解析(SAGE)は、遺伝子断片に対応する転写物の部分的な、決定された配列の特定および特徴化に基づいている。これらの決定された転写配列「タグ」は、例えば、細胞、組織または抽出物において発現している遺伝子のマーカーである。
第2に、タグのランダムな二量体化は、バイアス(増幅および/またはクローニングに起因)の少ない手順を可能にする。第3に、これらの短配列タグの連結は、単一のベクターまたはクローン内で多数のタグをシーケンシングすることにより、転写物の効果的な分析を連続的に行うことを可能にする。情報が連続した一連のデータとして送られるコンピュータでのシリアル通信と同様に、配列タグの連続分析は、レジスタおよび各タグの境界を確立する手段を要する。本発明による、決定されたタグを配列から派生させる概念は、配列データベースに試料のタグをマッチングさせるのに役立つ。好ましい態様においては、コンピューターを用いた方法を、試料配列と既知配列とのマッチングに用いる。
遺伝子発現の分析は、上記の方法に限定されずに、当該技術分野において知られている任意の方法を含み得る。これらの原理はいずれも、単独で、組み合わせて、または、配列特定の他の知られた方法と組み合わせて適用することができる。
別の好ましい態様においては、核酸分子は、正常個体における発現レベルと比較して癌患者でより低いレベルで発現される。好ましくは、核酸分子は、正常個体における発現と比較して癌患者で少なくとも約15倍低く発現され、より好ましくは、核酸分子は、正常個体における発現と比較して癌患者で少なくとも約10倍低く発現され、最も好ましくは、核酸分子は、正常個体における発現と比較して癌患者で少なくとも約5倍低く発現される。
2つのアミノ酸配列または2つの核酸配列の同一性パーセントを決定するために、配列は最適な比較目的のためにアラインメントする(例えば、最適なアラインメントのために第1および第2のアミノ酸または核酸配列の一方または両方にギャップを導入し、非相同配列は比較目的のために無視することができる)。2配列の間の同一性パーセントは、2配列の最適なアラインメントのために導入する必要があったギャップの数および各ギャップの長さを考慮した、両配列が共有する同一の位置の数の関数である。次に、対応するアミノ酸位置またはヌクレオチド位置のアミノ酸残基またはヌクレオチドを、それぞれ比較する。第1の配列における位置が第2の配列における対応する位置と同じアミノ酸残基またはヌクレオチドによって占められている場合、分子はその位置で同一である(本明細書中で用いる場合、アミノ酸または核酸の「同一性」は、アミノ酸または核酸の「相同性」と同義である)。
相同核酸配列は、比較した場合、有意な配列同一性または類似性を示す。核酸の相同性に関する基準は、通常、配列比較によるまたはハイブリダイゼーション条件に基づく、当該技術分野において一般的に用いられているいずれかの相同性の尺度である。ハイブリダイゼーション条件は、以下に更に詳しく記載してある。
1つの態様において、本発明はメチル化されたCpGを含むSPARC核酸を検出する方法を提供し、本方法は、核酸を含む検体と非メチル化シトシンを修飾する剤とを接触させる工程、検体中のCpGを含有する核酸をCpG特異的なオリゴヌクレオチドプライマーで増幅する工程、および、メチル化核酸を検出する工程を含む。増幅工程は任意であるが、本発明の好ましい方法においては望ましいと理解される。
本発明のオリゴヌクレオチドプライマーは、関係する反応工程の数に対して指数関数的な量の標的遺伝子座を産生する酵素連鎖反応である増幅方法に利用される。典型的には、一方のプライマーは遺伝子座のマイナス(−)鎖と相補的であり、他方はプラス(+)鎖と相補的である。変性核酸にプライマーをアニールさせ、その後、酵素、例えばDNAポリメラーゼIのクレノー断片(large fragment)およびヌクレオチドによる伸長により、標的遺伝子座配列を含む、新たに合成された+および−鎖が得られる。これらの新しく合成された配列もテンプレートであるため、変性、プライマーアニーリングおよび伸長のサイクルを繰り返すことにより、プライマーにより定義された領域(すなわち標的遺伝子座配列)の指数関数的産生がもたらされる。連鎖反応の産物は、用いた特定のプライマーの端に対応する末端を有する、分離した核酸の二本鎖である。
それが標的遺伝子座(例えばCpG)を含む特定の核酸配列を含むか、または含む疑いがあることを前提に、精製されたかまたは精製されていない形態の任意の核酸検体を、1または2以上の出発核酸として用いることができる。従って、本方法は、例えば、DNAまたはRNA(メッセンジャーRNAを含む)を利用することができ、ここで、DNAまたはRNAは一本鎖であっても二本鎖であってもよい。RNAをテンプレートとして用いる場合は、テンプレートをDNAに逆転写するために最適な酵素および/または条件が用いられる。加えて、各々の鎖を1本ずつ含むDNA‐RNAハイブリッドを用いてもよい。核酸の混合物を利用することもでき、または、同一のもしくは異なるプライマーを用いた、本明細書中の先の増幅反応において産生された核酸を、そのようにして用いることができる。増幅される特定の核酸配列、すなわち標的遺伝子座は、前記特定の配列が完全な核酸を構成するように、より大きな分子のフラクションであってもよく、または最初に分離した分子として存在していてもよい。増幅される配列が純粋な形で最初に存在することは必要でない。それは複雑な混合物のマイナーなフラクション、例えば、ヒトの全DNAに含まれているようなものであってもよい。
抽出された試料が純粋でない場合には(例えば、血漿、血清もしくは血液、またはパラフィンに包埋された試料)、増幅の前に、試料の細胞、液体、組織または動物の細胞膜を開き、核酸(1または2以上)の鎖(1または2以上)を露出させおよび/または分離するのに効果的な量の試薬によって処理することができる。鎖を露出させ、分離するための溶解および核酸変性工程は、増殖がより一層容易に起こることを可能にする。
好ましくは、増幅方法は、本明細書中に記載され、当業者に一般的に用いられているPCRによる。増幅の代替法は記載されており、本発明のプライマーを用いたPCRにより増幅されるメチル化または非メチル化遺伝子座が、代替手段によって同様に増幅される限り、これを利用することもできる。
任意に、核酸のメチル化パターンを、制限酵素消化およびサザンブロット分析によって確認することができる。5'CpGメチル化を検出するのに用いることができるメチル化感受性の制限エンドヌクレアーゼの例としては、例えばSmaI、SacII、EagI、MspI、HpaII、BstUIおよびBssHIIが挙げられる。
DNA低メチル化が、メチル化媒介性のメカニズムによって沈黙化していた腫瘍抑制遺伝子、特にメチル化SPARC遺伝子の再活性化を誘導するため、DNMT阻害剤、例えば5−アザ−シチジン(5−アザ−CR)および5−アザ−2’−デオキシシチジン(5−アザ−CdR)もまた、広く研究されている。HDAC阻害剤または脱メチル化剤と、他の化学療法剤との組み合わせは、可能な分子標的治療戦略として用いることができる。特に、ヒストンは物理的および機能的な相互作用によってDNAに結合しているため、HDAC阻害剤と脱メチル化剤との組み合わせは有効である。このように、HDACおよびDNMT阻害の組合せは、ヒト膵癌、肺癌、乳癌、胸部癌、白血病および大腸癌細胞系において、アポトーシス、分化および/または細胞増殖の停止を誘導することに非常に有効(かつ相乗的)であり得る。有効な剤としては、HDAC阻害剤、例えばトリコスタチンA(TSA)、酪酸ナトリウム、デプシペプチド(FR901228、FK228)、バルプロン酸(VPA)およびスベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、ならびに、単独で、そして、ヒト癌細胞の併用療法に用いられる脱メチル化剤、5−アザ−CdRが挙げられる。
別の側面において、本発明はヒトの癌の診断のためのキットを提供し、該キットは本発明のバイオマーカーを検出するのに用いることができる。例えば、本キットは本明細書中に記載されたメチル化SPARC核酸であって、ヒト癌患者の試料中には存在し、正常対象においては存在しないバイオマーカーを検出するのに用いることができる。本発明のキットは、多くの用途を有する。例えば、対象がヒトの癌を有するか、または否定的な診断を有するかを識別するのに用いることができ、そうして、ヒトの癌診断を補助する。別の例では、本キットは、ヒトの癌のためのin vitroモデル、またはin vivo動物モデルにおいて、バイオマーカーの発現を調節する化合物を特定するのに用いることができる。
試験試料を対照情報標準(control information standard)と比較し、試料中に検出されたバイオマーカーの試験量が、ヒトの癌の診断と一致した診断量であるかどうかを決定することができるように、本キットは任意に標準または対照情報をさらに含んでもよい。
この出願で引用される全ての刊行物および特許文献は、あたかも各々の個々の刊行物または特許文献が個々に表示されているかのように、その全体が全ての目的について同じ程度に、参照により組み込まれる。本出願人らは、本明細書中の種々の参考文献の引用によって、任意の特定の参考文献が本発明の「先行技術」であると認める訳ではない。
材料と方法
材料
モノクローナル抗−SPARC抗体(クローンON1-1)は、Zymed Laboratories, Inc. (South San Francisco, CA)から入手した。5−アザ−2’−デオキシシチジン(5Aza-dC)とヒト組換えトランスフォーミング成長因子(TGF)−β1は、Sigma Chemical Co.(St. Louis, MO)から入手した。精製ヒト血小板SPARCタンパク質は、Calbiochem(Cambridge, MA)から入手した。
17種のヒト膵癌細胞系(AsPC1、BxPC3、Capan1、Capan2、CFPAC1、Colo357、Hs766T、MiaPaCa2、Panc1、PL1、PL3、PL6、PL9、PL10、PL11、PL12およびPL13)は、10%のウシ胎児血清(FBS)、ストレプトマイシン、およびペニシリンを添加したRPMI1640(Invitrogen, Carlsbad, CA)中、5%CO2を含む湿潤雰囲気で、37℃にて維持した。正常ヒト膵管上皮(HPDE)に由来する不死化細胞系は、Dr. Ming-Sound Tsao (University of Toronto, Ontario)によって寛大に提供され、Keratinocyte-SFM(Invitrogen)中で維持した。初代線維芽細胞は、最初に、33才の男性患者の慢性膵炎組織(panc−f1)、61才の女性膵癌患者の非癌性膵組織(panc−f3)、または55才の女性患者の膵腺癌組織(panc−f5)から増殖させた。これらの線維芽細胞培養物は、上皮細胞の混入を排除するために光学顕微鏡法によって慎重に評価し、10%のFBSを含むRPMI1640で維持し、5〜10回の継代で用いた。ジョンズホプキンス病院で切除された25個の原発性膵腺癌のホルマリン固定パラフィンブロックを、組織の利用可能性に基づいて選択した。膵癌異種移植片は、外科的に切除した原発性膵癌から確立し(Hahn et al., 1995)、24種の異種移植片をこの研究のために無作為に選択した。正常膵管上皮細胞は、種々の膵臓疾患を有する10人の患者(平均年齢64.3才、範囲、36〜83才)から切除した膵臓から、レーザーキャプチャーマイクロダイセクション(LCM)システムにより、選択的に顕微解剖した。血清試料は、膵疾患患者からのものである。
全RNAは、TRIZOL試薬(Invitrogen, Carlsbad, CA)を用いて培養細胞または凍結組織から単離した。第一鎖および第二鎖cDNAは、10μgの全RNAから、T7−(dT)24プライマー(Genset Corp., South La Jolla, CA)およびSuperScript Choiceシステム(Invitrogen)を用いて合成した。標識cRNAは、精製cDNAから、BioArray HighYield RNA Transcript Labeling Kit(Enzo Diagnostics, Inc., Farmingdale, NY)を用いた37℃における6時間のin vitro転写(IVT)反応によって合成し、RNeasy Mini Kit(QIAGEN, Valencia, CA)を用いて精製した。cRNAは、94℃で35分間、フラグメンテーションバッファー(40mmol/lのトリス-アセテート(pH8.1)、100mmol/lの酢酸カリウム、30mmol/lの酢酸マグネシウム)中で断片化した。断片化したcRNAは、その後、18,462個のユニークな遺伝子/EST転写物を有するHuman Genome U133Aチップ(Affymetrix, Santa Clara, CA)に、45℃で16時間ハイブリダイズさせた。洗浄および染色手順は、Affymetrix Fluidics Stationにて、製造者の指示に従って行った。その後、プローブをレーザースキャナーでスキャンし、各転写物の信号強度(バックグランド除去済、ノイズ調節済)および検出コール(detection call)(有、無または不十分)を、Microarray Suite Software 5.0(Affymetrix)を用いて決定した。
4μgの全RNAを、Superscript II(Invitrogen)を用いて逆転写した。SPARC RT−PCR反応は以下の条件の下に実行した:95℃で5分間、その後、95℃で20秒間、63℃で20秒間そして72℃で20秒間を28サイクル、そして、72℃で4分間の最終伸長。プライマー配列は、5’−AAG ATC CAT GAG AAT GAG AAG−3’(フォワード)、および、5’−AAA AGC GGG TGG TGC AAT G−3’(リバース)であった。mRNAの完全性をチェックするために、グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素(GAPDH)も、同じPCR条件で増幅した。半定量分析のために、RT−PCRはSPARC用およびGAPDH用のプライマーにより二重反応で実行し、最適サイクルを決定するために、両遺伝子における線形増幅の範囲を、連続したPCRサイクルについて検討した。SPARC mRNA発現の相対強度は、その後、全mRNAの代用としての対応するGAPDH mRNAの測定値を用いて、変化するRNA回収に関して補正した。
5μmの切片をコートスライドグラス上に切り出し、定法により脱パラフィンした。抗原回復は、95℃に加熱した10mMのクエン酸ナトリウムバッファー(pH6.0)中、スチーマー内で、20分間行った。内因性のペルオキシダーゼ活性を、3%のH2O2水溶液で5分間ブロックした後、切片を、終濃度4μg/mlの抗SPARCモノクローナル抗体と共に60分間インキュベートした。標識は、Envision Plus Detection Kit(DAKO、Carpinteria、CA)により、製造者により推奨されたプロトコルに従って検出し、全ての切片をヘマトキシリンで対比染色した。SPARCの免疫標識の程度を、3つのグループに分類した。0%:陰性、=または<10%:限局性、そして>10%:陽性。免疫標識の強度は、弱(+)、中(++)、または強(++)に分類した。
SPARC遺伝子のメチル化状態は、先に記載された(Herman et al., 1996)MSPによって測定した。簡潔に述べると、1μgのゲノムDNAを、亜硫酸水素ナトリウムにより16時間、50℃にて処理した。精製後、1μlの亜硫酸水素塩処理DNAを、メチル化DNAまたは非メチル化DNAのいずれかに特異的なプライマーを用いて、以下の条件の下で増幅した:95℃で5分間、その後、95℃で20秒間、62℃で20秒間そして72℃で30秒間を40サイクル、そして、72℃で4分間の最終伸長。プライマー配列は、非メチル化反応(132bp)については、TTT TTT AGA TTG TTT GGA GAG TG(フォワード)およびAAC TAA CAA CAT AAA CAA AAA TAT C(リバース)、そして、メチル化反応(112bp)については、GAG AGC GCG TTT TGT TTG TC(フォワード)およびAAC GAC GTA AAC GAA AAT ATC G(リバース)であった。5μlの各PCR産物を3%のアガロースゲルに負荷し、エチジウムブロマイド染色によって視覚化した。
8種の膵癌細胞系(AsPC1、BxPC3、Capan2、CFPAC1、Hs766T、MiaPaCa2、PL3とPL12)を、5Aza−dCで処理した。対数増殖期にある細胞を、T−75培養フラスコに播種した。一晩のインキュベーションの後、24時間ごとに薬剤と培養培地とを交換しながら、細胞を継続して4日間、5Aza−dC(1μM)に暴露した。
SPARC酵素結合抗体免疫吸着アッセイ(ELISA)
細胞を、1×105細胞/ウェルの密度で6穴プレートに播種した。一晩のインキュベーションの後、細胞をリン酸塩緩衝食塩水(PBS)で洗浄し、2mlの無血清培地中、24時間インキュベートした。馴化培地を回収し、細胞片を除去するために遠心分離した。馴化培地のSPARC濃度を、メーカーの指示に従って酵素結合抗体免疫吸着アッセイ(ELISA)キット(Haematological Technologies, Inc., Essex Junction, VT)を用い、製造者の指示にしたがって測定した。同様にして、膵疾患患者の血清中のSPARCレベルを測定した。
我々は、2種の膵癌細胞系(AsPC1およびPanc1)を、外因性SPARCで処置した。対数増殖期の細胞を、1×104細胞/ウェルの密度で24穴プレートに播種した。一晩のインキュベーションの後、細胞を、ヒト血小板SPARCタンパク質(10μg/ml)有りまたは無しで72時間処置し、細胞の数を3つの独立したウェルにおいて、血球計算板により計数した。
線維芽細胞/膵癌細胞共培養
線維芽細胞を6穴プレートに播種し、48〜72時間増殖させた。その後、膵癌細胞(CFPAC1)をトランスウェル装置(Becton Dickinson, Franklin Lakes, NJ)の上室中に播種した。同装置は、腫瘍細胞と線維芽細胞とを物理的に分離するが、可溶性因子を介した細胞間の相互作用は許容する。48時間のインキュベーションの後、線維芽細胞をPBSで洗浄し、トリプシン処理により回収した。
統計分析
統計分析は、Fisherの直接確率計算法または対応のないStudentのt検定(両側)により行った。差異は、P<0.05で有意とみなした。
オリゴヌクレオチドマイクロアレイを、膵癌細胞の5Aza−dCによる処置によって5倍またはこれを超えて誘導される遺伝子を特定するために用いた(Sato et al.、原稿提出済)。SPARCは、我々がこのアプローチを用いて特定した遺伝子のうちの1つであった。我々は、したがって、膵癌におけるSPARC遺伝子の遺伝子発現およびメチル化状態を分析した。最初に我々は、正常膵管上皮、膵癌細胞系および原発性膵癌組織の短期培養物におけるSPARCの遺伝子発現パターンを決定するために、オンラインSAGEデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/SAGE/)を検索した。SAGEタグ−遺伝子マッピング(SAGE Tag to Gene Mapping)分析は、SPARC遺伝子に対応するHs.111779タグ(ATGTGAAGAG)が、正常膵管上皮細胞培養物からの2つのライブラリー(H126およびHX)の両方に存在したが、SPARCタグが4つの膵癌細胞系のうちの3つで確認されなかったことを示した(図1A)。対照的に、SPARCタグは、2種の原発性膵腺癌組織(Panc91−16113およびPanc96−6252)で、高レベルに検出されており、これは、この遺伝子が、侵襲性膵癌の組織検体において発現が特異的に確認されるが、継代した膵癌細胞系ではそうではない、「侵襲特異的遺伝子」である可能性を示唆するものである(Ryu et al., 2001)。
RT−PCRを、17種の膵癌細胞系のパネル、および膵腺癌組織(panc−f5)に由来する初代線維芽細胞におけるSPARC mRNAの発現を検討するために行った。SPARC転写物は、非腫瘍性膵管上皮細胞系(HPDE)で検出可能であり、膵癌由来の線維芽細胞で強く発現していたが、17種の膵癌細胞系のうちの15種(88%)で発現が欠如していた(図1C)。注目すべきは、7種の膵癌細胞系(AsPC1、Capan1、Capan2、CFPAC1、Hs766T、MiaPaCa2およびPanc1)のRT−PCR結果が、これら同じ細胞系に関するSAGEおよび/またはオリゴヌクレオチドアレイのデータと同様であったことである。これらの結果は、大部分の膵癌細胞系と間質線維芽細胞との間の、SPARC発現の著しい違いを示すものである。
SPARCタンパク質の発現を、25の原発性膵腺癌組織において、抗SPARCモノクローナル抗体による免疫組織化学的標識によって検討した。25例のうちの19例(76%)において、腫瘍周囲の間質細胞、おそらく線維芽細胞に中程度(++)〜強い(+++)SPARCの発現が見られ、陽性の免疫標識が細胞質全体にわたる暗褐色顆粒として確認された(図2)。これらの症例においては、発現は腫瘍性上皮に直接隣接した間質線維芽細胞で最も顕著であったが、浸潤した癌から離れた間質においては染色は弱いか、欠如していた。SPARCの免疫標識は、25例のうちの8例(32%)で腫瘍性上皮においても観察されたが、腫瘍細胞の50%が強く標識されていた1例を除き、標識は弱く限局性であった。残りの17例(68%)では、腫瘍細胞は腫瘍全体にわたってSPARCについて標識されなかった(図2)。正常管上皮の免疫反応性は、症例によって異なっており、一部の正常管細胞は弱い細胞質内染色を示したが、他はそうではなかった。これらの免疫組織化学的知見は、原発性膵癌組織のSAGEライブラリーで検出された増加したSPARCタグが、主として間質線維芽細胞に由来していたことを示唆するものである。
我々は次に、17種の膵癌細胞系のパネルでSPARC遺伝子のメチル化状態を分析した。SPARCは、エクソン1からイントロン1にわたるCpGの比較的豊富な配列(64%のGC含量、GpCに対するCpGの比率0.6、および279bpの長さ)を有し、これはCpGアイランドの基準を満たす(図3A)。MSPにより、我々はSPARC CpGアイランドが17種の膵癌細胞系のうちの16種(94%)で異常にメチル化されていることを見出した(図3B)。SPARCのメチル化状態はその発現と相関しており、異常なメチル化を示す16種の細胞系のうちの15種(94%)はmRNA発現の欠如を示した。対照的に、メチル化アレルは、線維芽細胞、非腫瘍性管細胞系(HPDE)、または高いmRNA発現(P=0.004)を有する膵癌細胞系(PL9)においては確認されなかった。
SPARCは分泌性のタンパク質であり、複数の生物学的機能を有するため、膵癌細胞および間質線維芽細胞におけるSPARC発現の変化したパターンは、腫瘍−宿主境界部位での腫瘍の進行に影響を及ぼす可能性がある。発現データに基づき、我々はSPARCタンパク質が浸潤性膵癌中の間質線維芽細胞から分泌されると仮定した。この仮説を検証するために、我々は3種の膵癌細胞系(AsPC1、BxPC3およびPanc1)および膵癌に由来する線維芽細胞(panc−f5)からの馴化培地中のSPARC濃度をELISAにより測定した。SPARC分泌の量は、検出可能なmRNA発現を有しないAsPC1およびBxPC3からの培地においてごくわずか(0〜30ng/ml)であり、SPARCタンパク質のわずかに高い分泌(〜100ng/ml)が検出可能なmRNA発現を有するPanc1で検出された。最も高いSPARC分泌(〜1400ng/ml)は、線維芽細胞培養物において確認された。これらの結果は、試験管内でSPARC mRNA発現とin vitroでのSPARC分泌量との間の相関を示すものである。
膵腺癌を有する患者20人、良性膵疾患を有する患者20人、および健康な個人20人からの血清試料におけるSPARCタンパク質の濃度を、ELISAにより測定した。これらの3グループ間で、平均SPARCレベルに有意差はなかった(データは示さず)。
腫瘍−宿主相互作用と、間質線維芽細胞におけるSPARCの転写調節との関係を解明するために、異なる組織学的種類の膵臓組織に由来する3種の初代線維芽細胞培養物においてSPARC mRNAの発現を比較した。半定量RT−PCRを用いて、我々は、慢性膵炎組織に由来する線維芽細胞(panc−f1)および膵癌患者からの非癌膵組織に由来するもの(panc−f3)が、膵癌組織に由来する線維芽細胞(panc−f5)と比較してSPARC mRNAのより弱い発現を示すことを見出した(図5A)。これらの結果は、腫瘍周囲の間質に局在化したSPARC発現という免疫組織化学的知見と共に、我々に間質線維芽細胞のSPARC発現が腫瘍細胞との相互作用によって調節されると仮定させるに至った。この仮説を直接検証するために、我々は線維芽細胞(panc−f3)と膵癌細胞(CFPAC1)とが可溶性因子を介して連絡することができる共培養系を用いた。panc−f3におけるSPARC mRNA発現は、これらの細胞を膵癌細胞と共培養した場合に顕著に(〜4.6倍)増大した(図5B)。このように、線維芽細胞におけるSPARC転写は、膵癌細胞によって分泌される可溶性メディエーターに応答して上方調節され得る。
Claims (23)
- 対象からの試料におけるメチル化SPARC核酸分子またはその変異体の検出を含む、癌を診断するための方法。
- メチル化SPARC核酸分子の存在が、癌を有しない対象からの試料と比較される、請求項1に記載の方法。
- 試料が、細胞増殖性疾患を有することが疑われる哺乳類から得られる、請求項1に記載の方法。
- 試料が、膵癌を有することが疑われる哺乳類から得られる、請求項1に記載の方法。
- メチル化SPARC核酸分子が、配列番号1(図6)に対応する配列を含む、請求項1に記載の方法。
- メチル化SPARC核酸分子が、配列番号1(図6)において特定された分子と少なくとも約80%の配列同一性を有する配列を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- メチル化SPARC核酸分子が、配列番号1(図6)において特定された分子と少なくとも約90%の配列同一性を有する配列を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- メチル化SPARC核酸分子が、配列番号1(図6)において特定された分子と少なくとも約95%の配列同一性を有する配列を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 核酸分子が、癌を有する患者において、正常個体における発現と比較して、少なくとも低く発現されている、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 核酸分子が、癌を有する患者において、正常個体における発現と比較して、少なくとも約5倍低く発現されている、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 核酸分子が、癌を有する患者において、正常個体における発現と比較して、少なくとも約10倍低く発現されている、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 癌が膵癌である、請求項8〜11のいずれかに記載の方法。
- 対象試料が哺乳類患者から得られる、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
- 対象試料がヒト患者から得られる、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
- 癌細胞がメチル化SPARC核酸分子を含む癌を有する患者を処置する方法であって、前記患者への治療有効量の脱メチル化剤の投与を含む、前記方法。
- 脱メチル化剤が5−アザ−シチジンである、請求項15に記載の方法。
- メチル化SPARC核酸を検出する方法が、メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応(MSP)を含む、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
- メチル化CpG含有SPARC核酸分子を検出する方法であって、非メチル化シトシンをウラシルに変化させるために、核酸含有検体と亜硫酸水素塩とを接触させる工程、SPARC核酸と、メチル化および非メチル化CpGを識別するオリゴヌクレオチドプライマーとを接触させる工程、および、核酸中のメチル化CpGを検出する工程を含む、前記方法。
- 検体中のCpG含有核酸を、オリゴヌクレオチドプライマーによって増幅する工程をさらに含む、請求項18に記載の方法。
- 増幅工程がポリメラーゼ連鎖反応(PCR)である、請求項19に記載の方法。
- CpG含有核酸がプロモーター領域にある、請求項18に記載の方法。
- プロモーターが腫瘍抑制遺伝子プロモーターである、請求項21に記載の方法。
- 検体が、膵臓、脳、大腸、泌尿生殖器、肺、腎臓、造血器、乳房、胸腺、精巣、卵巣および子宮からなる群から選択される組織からのものである、請求項18に記載の方法。
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