JP2007524100A - 抗ccpおよび血清アミロイドaの測定による慢性関節リウマチの評価方法 - Google Patents

抗ccpおよび血清アミロイドaの測定による慢性関節リウマチの評価方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、慢性関節リウマチの評価を補助する方法に関する。該方法は、特にインビトロにおける慢性関節リウマチの有無の評価に用いられる。これは、試料中の抗CCPと血清アミロイドAの濃度を測定すること、および測定された濃度を慢性関節リウマチの有無と相関させることを含む、生化学的マーカーの解析により最良に行なわれる。本発明の方法におけるRAの評価を更に改善するために、一つ以上のさらなるマーカーのレベルが、抗CCPおよびアミロイドAとともに測定され得、RAの有無と相関させ得る。本発明はまた、慢性関節リウマチの診断における抗CCPおよび血清アミロイドAを含むマーカーパネルの使用に関し、本発明の方法を実施するためのキットを教示する。

Description

本発明は、慢性関節リウマチの評価を補助する方法に関する。該方法は、特にインビトロにおける慢性関節リウマチの有無の評価に用いられる。該方法は、例えば、試料中の抗CCPと血清アミロイドAの濃度を測定すること、および測定された濃度を慢性関節リウマチの有無と相関させることを含む生化学的マーカーの解析により行なわれる。本発明の方法におけるRAの評価を更に改善するために、一つ以上のさらなるマーカーのレベルが、抗CCPおよび血清アミロイドAとともに決定され得、RAの有無と相関され得る。本発明はまた、慢性関節リウマチの診断における抗CCPおよび血清アミロイドAを含むマーカーパネルの使用に関し、本発明の方法を実施するためのキットを教示する。
慢性関節リウマチ(「RA」)は罹患した関節、特に手および足にその最も顕著な症状を生じる、慢性で、炎症性で、全身性の疾患である。慢性関節リウマチの開始は、数週間から数ヶ月の範囲で徐々に起こり得るか、または病状は急性の様態で急速に現れ得る。
RAは世界的な分布を有し、全民族集団を巻き込んでいる。該疾患はいかなる年代においても発症し得るが、罹患率は年齢に伴って増加し発病率のピークは40代から60代の間である。概算の罹患率は、北米人口の0.3%から1.5%で変動する。今日、米国だけで2,500,000人以上が慢性関節リウマチを有すると診断されており、一部の統計は、650万〜800万人が潜在的に該疾患に苦しんでいることを示す。女性は男性よりも2〜3倍の頻度で罹患している。
慢性関節リウマチの初期症状は、大部分が関節の腫脹または圧痛を伴う関節痛等の関節特異的であるが、また硬直、熱、皮膚下の結節および疲労のようなむしろ非特異的な症状も含み得る。非常に特徴的なのは関節の対称性の関与である。最終的に臀部、肘および肩の関与を伴い、手、足、膝および手首の関節は、ほとんどが共通に罹患している。疾患が進行にするにつれ、いかなる種の動作も非常に苦痛で、困難になり、最終的には関節が関与する機能の消失が引き起こされる。慢性関節リウマチのより重症の場合には激しい痛みおよび関節の破壊が引き起こされる。関節破壊に関係した関節の破壊による痛みおよび動作の消失を緩和しようとする努力の中で、年間約300,000例の骨および関節の置換の外科的手術が行われている。
RAを分類するために最も広く用いられるシステムは1987年にRAの分類の基準を改定したアメリカリウマチ学会である。(Arnett, F. Cら、Arthritis Rheum. 31 (1998) 315-324)。これらの基準(ARA基準として公知である)により、患者が以下の7項目1)朝少なくとも1時間の硬直、2)3箇所以上の関節部の関節炎、3)手関節の関節炎、4)対称性の関節炎、5)リウマチ様結節、6)血清リウマチ因子(「RF」)、および7)ラジオグラフィーの変化、の基準の少なくとも4項目を満たすのであれば患者はRAを有すると言われ、ここで、この場合基準1〜4は少なくとも6週間存在しなければならない。これらの基準はおよそ90%の感度と特異性を有する。
一般的に受け入れられ、RAの診断を補助する唯一の生化学的マーカー(上記ARA基準参照)は、血清中で検出されるリウマチ因子(RF)である。
RAの組織学的変化は、疾患特異的ではなく主に関与した器官に依存している。主たる炎症性関節障害は滑膜に関与する。電子顕微鏡により観察した際における最も初期の変化は、管腔の閉塞、内皮細胞の腫脹、および内皮細胞間の間隙を伴う滑膜の微小血管系に対する傷害である。この段階は通常、表面管壁細胞層の緩やかな増殖に関連がある。二つの細胞型:マクロファージの特徴を有する骨髄由来A型滑膜細胞、および間充織性B型滑膜細胞が、滑膜管壁を構成する。両細胞種は、滑膜の肥厚に寄与し、これは、二種細胞間のパラクリン相互作用を示唆する。炎症のこの段階は、鬱血、浮腫、およびフィブリンの滲出に関連がある。疾患の初期に細胞の浸潤が起こり、最初には主にTリンパ球を含む。炎症の結果として、滑膜は血管および滑膜繊維芽細胞の増殖由来、ならびに滑膜並列層の増加および拡大由来の肥厚化をなす。
肉芽細胞は軟骨に拡張し、パンヌスとして知られている。組織は滑膜と骨の間の辺縁における関節周囲の骨および軟骨を活発に侵し、破壊し、これは糜爛性RAとして公知である。
RAの関節の症状は二つの部類:炎症性の滑膜炎に関係する可逆的な徴候および症候、ならびに滑膜炎により生じる不可逆的な構造的損傷に分かれ得る。この概念は、疾患の病期分類および予後の決定のみならず、医学的または外科的処置の選択にも有用である。典型的な患者における構造的損傷は通常、疾患の一年目および二年目の間に数回起こる(Van der Heijde, D. Mら、Br. J. Rheumatol. 34 (1995) 74-78)。滑膜炎は、変動的なパターンに従う傾向があるが、構造的損傷は先の滑膜炎の量の一次関数として進行する。
RAにおける初期の事象の病因論は捉えにくいままである。自己免疫の構成要素は、今日広く受け入れられているが、他の要素はいまだ議論されている。バクテリアまたはウイルスの感染の可能性が激しく追及されている。単離、電子顕微鏡または分子生物学による、感染要因とRAを関連付ける全ての努力が失敗している。RAの単一の主要な原因は無いことならびに種々の機構が最初の組織障害を引き起こし、滑液の炎症に陥らせ得ることの可能性がある。
滑膜炎の臨床的徴候は微妙であり得、しばしば主観的である。熱を持ち、腫れた、明らかに炎症を起こした関節は通常、炎症性滑膜炎の最も活発な時期のみにおいて見られる。軟骨の消失および関節周囲の骨の腐食は、構造的損傷の特徴である。構造的損傷に関する臨床的特徴は、機能的および解剖学的な進行性の悪化が特色である。関節に対する構造的損傷は不可逆的および付加的である。
慢性関節リウマチの効果的処置は、一般的に投薬、運動、休養および適当な関節の保護治療の組み合わせを含む。特定の患者に対する治療は、疾患および関与する関節の重篤さに依存する。炎症および関節の破壊を軽減するために、非ステロイド性の抗炎症薬、コルチコステロイド、金の塩、メトトレキサートおよび全身性免疫抑制剤が広く使用されている。ステロイドおよび免疫抑制剤の使用は、しかしながら潜在的な致死の状況に対する毒性および脆弱さの両観点において重大な危険性と副作用を有する。さらに最近「生物学的製剤」に基づいた治療法がRA治療に導入されている。かかる治療法は、例えば、炎症を有意に軽減させるTNF-αに対する可溶性受容体または抗体である。非常に有望であるにもかかわらず、生物学的製剤は費用が高いために依然使用が制限されている。
長期的な臨床的および疫学的な研究によるデータは、処置についてのガイドラインを提供する。これらの研究において1)初期診断の必要性、2)前兆となる要素の同定、および3)初期の積極的な処置が強調されている。症候の開始後最初の数ヶ月内が好ましいより早期の診断および処置は、不可逆的な関節の損傷を防ぐことに有用であり得る。
したがって、特に生化学的パラメーターに基づいた慢性関節リウマチの評価を補助する方法の必要性が存在する。インビトロにおける慢性関節リウマチ有無の評価のかかる方法および試薬が本発明により提供される。方法はまたRAに苦しむ患者における処置の効力のモニタリングも補助するであろう。
本発明は、試料中の抗CCPおよび血清アミロイドAの濃度を測定することならびに決定された濃度と慢性関節リウマチの有無を相関することを含む、生化学的マーカーによる、インビトロにおける慢性関節リウマチの評価の方法に関する。
本発明はまた、RAの診断において少なくとも抗CCPおよび血清アミロイドAを含んだマーカーパネルの使用に関する。
本発明はまた、少なくとも、抗CCPおよび血清アミロイドAそれぞれを特異的に測定するための試薬ならびに測定を行うために任意の補助試薬を含む本発明の方法を実行するためのキットを提供する。
第一の好ましい態様において本発明は、試料中の抗CCPおよび血清アミロイドAの濃度を測定することならびに決定された濃度と慢性関節リウマチの有無を相関することを含む、生化学的マーカーによりインビトロにおける慢性関節リウマチの評価を行うための方法に関する。
本明細書中で使用される際、以下の用語はそれぞれ、本セクションにおける用語に関連する意味を有する。
冠詞「a」および「an」は本明細書中において冠詞の文法上の目的語の一つまたは一つ以上について(すなわち、少なくとも一つについて)言う際に用いられる。例によると、「a marker」は一つのマーカーまたは一つ以上のマーカーを意味する。
用語「マーカー」または「生化学的マーカー」は本明細書中で使用される際、患者の試験試料を解析するための標的として用いられる分子について言う。かかる分子標的の例は、タンパク質またはポリペプチドそれ自身および試料中に存在する抗体である。本発明中でマーカーとして用いられるタンパク質またはポリペプチドとしては、任意の前述のタンパク質のバリアントならびに前述のタンパク質または前述のバリアントの断片、特に免疫学的に検出可能な断片を含むことが予期される。当業者は、例えば炎症の際にかかる断片に分解または切断され得るような、細胞により放出されるかまたは障害を受ける細胞外基質中に存在するタンパク質を認識しよう。ある種のマーカーは不活性な形態で合成され、これはタンパク質分解により連続的に活性化され得る。当業者が認識するよう、タンパク質またはそれらの断片はまた、複合体の一部分として存在し得る。本発明の意味において、かかる複合体はまた、マーカーとして用いられ得る。マーカーポリペプチドのバリアントは、それの遺伝子によりコードされているが、PIもしくはMW、または両方(例えば、mRNAまたはmRNA前駆体の選択的プロセッシング、例えば選択的スプライシングまたは制限されたタンパク質分解の結果として)が異なり、加えてまたは選択的に、種々の翻訳後修飾(例えば、糖化、アセチル化および/またはリン酸化)の結果として生じる。
上記に示したマーカーという用語はまた、本発明によれば、試料中に存在する抗体にも関する。RAの場合において、抗体は自己抗体、すなわち、患者試料中で患者自身の細胞中または上に存在するかまたは細胞に産生される抗原に結合する抗体である。
用語「試料」は本明細書中で使用される際、インビトロにおける評価の目的のために入手する生物試料について言う。本発明の方法において、試料または患者試料は好ましくはいかなる体液をも含み得る。好ましい試験試料には血液、血清、血漿、尿、唾液および滑液が挙げられる。好ましい試料は、全血、血清、血漿または滑液であり、血漿または血清が最も好ましい。
当業者が認識するように、任意のかかる診断はインビトロでなされる。患者試料は後に廃棄される。患者試料は本発明のインビトロ診断方法のためにのみ用いられ、患者試料の原料は患者体内へと逆に移入されることは無い。典型的に、試料は液体試料である。
用語「慢性関節リウマチの評価」は、本発明による方法が(他の変量するもの、例えばARAによって示される基準と共に(上記参照))、医師がRAの自身の診断を確立することを補助することを示すために用いられている。好ましい態様において、この評価はRAの有無に関する。当業者が認識するように、所定の疾患について診断的に100%の特異性および同時に100%の感度を有する生化学的マーカーは無く、むしろ生化学的マーカーは一定の見込みまたは予期値により疾患の有無を評価するために用いられる。好ましくは、本発明による方法はRAの有無を評価することを補助する。
当業者が認識するように、マーカーのレベルとRAの有無の相関の工程は、種々の方法において実行され得、達し得る。一般的に参照集団が選択され、設定された標準の範囲となる。血清アミロイドAと同様に適当な参照集団を用いる抗CCPの両方のために標準の範囲を設定することは、もはや常套的手段に過ぎない。標準の範囲は、限定的だが、ある一定程度、設定された参照集団に依存することは一般的に受け入れられる。理想的な参照集団は、例えば数百から数千と数が多く年齢、性別、および目的の任意の他の変数が一致している。所定の濃度のような、絶対値に関する標準の範囲はまた、用いられたアッセイおよびアッセイの作製に使用された標準化に依存する。
実施例の項における抗CCPおよび血清アミロイドAについてのレベルは所定のアッセイ手順により測定され、設定されている。本発明の範囲から逸脱せずに、種々のアッセイにより種々の区分された価値が導かれ得ることが理解されたい。
シトルリン酸化されたペプチドは、RAを有する患者の血清中に発見されるような非常に重要な自己抗体についての抗原である。それらは複数の研究者群により過去何年間かにわたり集中的に研究されている(例えば、WO 98/08946; WO 98/22503; WO 99/28344; WO 99/35167, WO 01/46222, およびWO 03/050542)。近年Schellekensおよび共同研究者ら(Schellekens, G.A.ら, Arthritis Rheum. 43 (2000) 155-163)により、直鎖状のペプチドを用いた同じアッセイと比較すると、特異的な環状シトルリン酸化ペプチド(CCP)に基づくELISA試験により、RAの診断の正確さに関して優れた性能特性が示されることが報告された。
CCPに対する自己抗体は、すなわち、ほとんどがおそらく、患者血清中で循環しているシトルリン酸化されたペプチドに反応性のある、インビトロアッセイ中でCCPに結合する抗体であり、「抗CCP」と呼ばれる。van Venrojiらの特許出願(WO 98/22503)は正確なシトルリン酸化されたペプチドについて述べ、環化により、向上した個々のペプチドの反応が引き起こされることを示す。特定の例において、一般式HQCHQESTXGRSRGRCGRSGS (配列番号:1)(式中のXはシトルリンを表す)のペプチドが二つのシステイン残基中のジスルフィド結合により環化されるならば、直鎖状のペプチドに対する36%に比べて感度が63%に上昇することが示されている。患者血清中の自己抗体が、種々の環状ペプチドに対してわずかに異なる反応を有するように、WO 98/22503においてアッセイのさらなる改善のためにペプチドの組み合わせが示された。
好ましい態様において、WO 03/050542においてvan Venroijらにより述べられたように抗CCPは測定される。簡単には、一般式X-GおよびX-nonG(式中のXはシトルリンを表す、Gはグリシンを表す、およびnon-Gは任意のアミノ酸H、I、W、S、R、K、Y、M、F、V、P、Cit、またはそれらのアナログを表す)を有するエピトープサイトを含むペプチドの組み合わせにより、試料中の抗CCP抗体(抗CCP)のレベルが評価される。かかる評価に有用な特異的なペプチドがWO 03/050542に開示されている。当業者には容易に認識されるように、抗CCPの測定のためのアッセイに用いられる環状シトルリン酸化ペプチド抗原に関するさらなる改善と工夫が可能であり、これは、例えば、結果として環状シトルリン酸化ペプチド配列の変換された配列をもたらす。しかしながら、かかる改変は、本発明の意図から逸脱しないであろう。
CCPに結合する抗体、すなわち抗CCPは血清学的アッセイで測定される。好ましくはかかるアッセイは、抗原として一つ以上のCCPを用いることおよび試料中に含まれる抗CCP抗体のCCP抗原に対する結合を適切な手段によって、検出することにより構成される。
検出の好ましい手段は、特異的な結合アッセイ、特にイムノアッセイ法である。イムノアッセイ法は当業者に周知である。かかるアッセイならびに実際の適用および手順を実行するための方法は関連の教本に要約されている。関連教本の例はTijssen, P.のPractice and theory of enzyme immunoassays, 編集R.H. Burdonおよび v.P.H. Knippenberg, Elsevier, Amsterdam (1990) 221-278ならびに免疫学的検出法を扱ったMethods in Enzymology, 編集 S.P. Colowick, N.O. Caplanおよび S.P., Academic Pressの種々の巻、特に70、73、74、84、92および121巻中にある。
抗CCP抗体は、例えば、CCPでコートしたラテックス粒子の凝集化による均一系アッセイ形式により検出され得る。
好ましくは、不均一系イムノアッセイ法により抗CCPを測定する。かかる異種の測定は、直接または間接的に固相をCCPで覆うこと、抗CCP抗体がCCPに結合可能な条件下で、抗CCP抗体を含むと分かっているまたは予想される試料とともに固相をインキュベートすること、および直接または間接的に抗CCP抗体の結合を検出することに基づいている。さらなるアッセイ形式はいわゆる二重抗原ブリッジアッセイ(double antigen bridge assay)法であり、抗CCP測定の場合に、CCPはイムノアッセイ法の検出側と固相側の両方において用いられ患者試料中の自己抗体はこれらの「二重」抗原間の架橋を形成する。必要または適当な場合、洗浄の工程を不均一系イムノアッセイ法を行う時間に含める。
血清アミロイド(=SAA)は、11.7 kDaという低分子量の急性期タンパク質である。これは、肝臓によって、IL-1、IL-6またはTNF-α刺激に応答して主に合成され、T細胞依存性免疫応答の調節に関与する。急性の事象が起こると、SAAの濃度は1000倍にまで上昇し、1ミリグラム/ミリリットルに達する。これは、嚢胞性線維症、腎移植片回復、外傷または感染症などの種々の疾患において炎症をモニターするために使用される(Mozes, Gら, J Trauma 29 (1989) 71-74: “Serum amyloid A: An extremely sensitive marker of tissue damage in trauma patients and indicator of acute response in various disease”)。慢性間接リウマチでは、場合によっては、CRPの代用物質として使用されてきたが、SAAは、まだあまり広く受け入れられていない(Chambers R.E.ら, Ann. Rheum. Dis. 42 (1983) 665-667)。
抗CCPについては、試料中に含まれるその(自己)抗体が測定されるが、SAAについては、SAAマーカー分子それ自身であり、検出される。例えばSAAは競合型またはサンドウィッチ型イムノアッセイ法により測定され得る。好ましくは、SAAは、直接または間接的に、固相に対して結合したまたは結合可能な、SAAに対して特異的に結合する抗体、SAAに対して特異的に結合する検出可能な標識をされた抗体、ならびにこれらの試薬を抗SAA抗体が試料中のSAAに結合可能な条件下でインキュベートすること、結合しない検出可能な標識された抗体を分離すること、SAAを介して結合し、標識された抗体の量を決定することおよび結合し、標識された抗体の量を試料中のSAAの濃度と相関させることに本質的に基づくサンドウィッチイムノアッセイ法により測定される。
診断についての理想的なシナリオは、単一の事象またはプロセスが、例えば感染性の疾患の場合のように、それぞれの疾患を引き起こし得る状況であろう。他の全ての場合において、RAの場合のように、特に疾患の病因が完全には理解されない場合、正確な診断は非常に困難になり得る。それ故、RAの診断について、一般的に多様な臨床的症候および生物学的マーカーが共に考慮されている。マーカーは個々に決定され得るか、または本発明の好ましい態様において、それらはアレイ技術に基づいたチップまたはビーズを用いることにより同時に測定され得るかのいずれかである。生物学的マーカーの濃度は、次いでそれぞれのマーカーについての個々のカットオフ(cut-off)を用いることにより独立的に解釈されるか、または解釈のために組み合わせられる。
実施例の項で示されるように、二つのマーカー、抗CCPおよびSAAの単なる組み合わせはRAについての診断の正確さを有意に改善させる。
本発明による方法において、少なくとも生物学的マーカーである抗CCPおよびSAAの濃度は、それぞれ決定され、マーカーの組み合わせはRAの有無に相関される。
当業者が認識し得るように、調査中の診断の疑問を改善するために、二つ以上のマーカーの測定値を使用する多くの方法がある。全く単純に、しかしながら、しばしば効果的なアプローチにおいて、調査されたマーカーの少なくとも一つに対して試料が陽性である場合、陽性の結果が評価される。このことは、例えばエイズのような感染性の疾患の診断の場合であり得る。しかし、頻繁にマーカーの組み合わせは検証される。好ましくは、例えば抗CCPおよびSAAについてのように、マーカーパネルのマーカーについての測定値は、数学的に組み合わせられ、組み合わせられた値は診断の疑問下に相関される。マーカー値は、当業の数学的方法の任意の適切な状態により組み合わせられ得る。マーカーの組み合わせと疾患を相関する周知の数学的方法には、discriminantanalysis (DA) (すなわちlinear-, quadratic-, regularized-DA)、Kernel Methods (すなわちSVM)、Nonparametric Methods (すなわちk-Nearest-Neighbor Classifiers)、PLS (Partial Least Squares)、Tree-Based Methods (すなわちLogic Regression, CART, Random Forest Methods, Boosting/Bagging Methods)、Generalized Linear Models (すなわちLogistic Regression)、Principal Components based Methods (すなわちSIMCA)、Generalized Additive Models, Fuzzy Logic based Methods、Neural NetworksおよびGenetic Algorithms based Methodsのような方法を用いる。当業者は、本発明のマーカーの組み合わせを評価するための適切な方法の選択において何の問題も持たないであろう。好ましくは、本発明のマーカーの組み合わせを、例えばRAの有無と相関することに用いられる方法は、DA (すなわちLinear-, Quadratic-, Regularized Discriminant Analysis)、Kernel Methods (すなわちSVM)、Nonparametric Methods (すなわちk-Nearest-Neighbor Classifiers)、PLS (Partial Least Squares)、Tree-Based Methods (すなわちLogic Regression, CART, Random Forest Methods, Boosting Methods)、またはGeneralized Linear Models (すなわちLogistic Regression)、から選ばれる。これらの統計的方法に関する詳細は、以下の参考文献:Ruczinski, I., Kooperberg C., LeBlanc, M., Logic regression, J. of Computational and Graphical Statistics, 12 (2003) 475-511; Friedman, J. H. , Regularized Discriminant Analysis, J. of the American Statistical Association, 第84巻 (1989) 165-175; Hastie, Trevor, Tibshirani, Robert, Friedman, Jerome, The Elements of Statistical Learning, Springer Series in Statistics, 2001; Breiman, L., Friedman, J. H., Olshen, R. A., Stone, C. J. (1984) Classification and regression trees, California: Wadsworth; Breiman, L., Random Forests, Machine Learning, 45 (2001) 5-32; Pepe, M. S., The Statistical Evaluation of Medical Tests for Classification and Prediction, Oxford Statistical Science Series, 28 (2003); ならびに Duda, R. O., Hart, P. E., Stork, D. G., Pattern Classification, Wiley Interscience, 第2版 (2001)中に見られる。
生物学的マーカーの基礎的な組み合わせについての最適な多変量のカットオフを用いることおよび、例えば罹患した状態と健常な状態のように状態Aと状態B、を区別することは本発明の好ましい態様である。解析のこの型において、マーカーはもはや独立していないが、マーカーパネルを形成する。抗CCPの測定値およびSAAの測定値を組み合わせると健常対照と比較したとき(また、評価したとき)、または変形性関節症(OA)を患った患者と比較したときのいずれかで、RAの診断の正確性を有意に改善することが確立され得た。OAおよびRA、それぞれを有する患者は全く異なる処置を必要とし得るために、特に後者の知見が非常に重要なものとなる。
診断方法の正確性は、その受信者動作特性(ROC)(特にZweig, M. H., および Campbell, G., Clin. Chem. 39 (1993) 561-577、参照)により最も良く述べられている。ROCグラフは、観察されたデータの全範囲にわたる閾値の決定の連続的な変化を生じる感度/特異性の組の全てのプロットである。
実験室試験の臨床的成績は、その診断の正確性または被験体を臨床的に相関のある亜群へと正確に分類する能力に依存している。診断の正確性は検査を受けた被験体の二つの異なる状況を正確に区別するための試験の能力を測る。かかる状況は、例えば健康および疾患または悪性疾患に対する良性である。
それぞれの場合において、ROCプロットは、閾値決定の全範囲に対する1−特異性に対する感度をプロットすることにより二分布間の重複を描写する。Y軸上は感度、または真陽性分画((真陽性試験結果数)/(真陽性数+偽陰性試験結果数)として定義される)である。このことはまた、疾患または状況の存在下における陽性としてのものについて言われている。それは単に罹患した亜群から算出される。X軸上は偽陽性分画、または1−特異性((偽陽性結果数)/(真陰性数+偽陽性結果数)として定義される)である。それは特異性の指標であり、完全に罹患していない亜群から算出される。真および偽陽性分画は、二つの異なる亜群由来の試験結果を用いて、完全に分離して算出されるため、ROCプロットは試料中の疾患の罹患率から独立している。ROCプロット上の各点は、特定の閾値の決定に対応する感度/1−特異性の組を表している。完璧な区別(結果の二分布中に重複がない)を伴った試験は、真陽性分画が1.0または100%(完璧な感度)、および偽陽性分画が0(完璧な特異性)であるような、上方の左隅を通過するROCプロットを有する。区別を伴わない試験(二集団の結果の同一の分布)の理論的プロットは、下方左隅から上方右隅への45度の対角線である。ほとんどのプロットはこれら二つの極の間に落ちる。(ROCプロットが完全に45度の角度で下方に落ちていく場合、これは「陽性度(positivity)」についての基準を「より大きなもの」から「より小さなもの」へと逆転させることまたは反対にすることにより容易に補修される。)性質上、プロットが上方左隅へ近づくにつれ、試験の全体的な正確性は高くなる。
実験室試験の診断の正確性を定量化するための簡便な最終目標の一つは、単一の数によりその成績を表すことである。最も共通的な世界的基準はROCプロットの下面積である。協定により、この面積は常に0.5以上である(もしそうでなければ、そのようにするための基準の決定を逆転させ得る)。数値の範囲は1.0(二群の試験値の完璧な分離)および0.5(試験値の二群間に明らかな分布の差が無い)の間で変動する。該面積は、対角線または90%の特異性における感度に最も近い点等のプロットの特定の分画のみでなく、全プロットに依存する。これは、ROCプロットが完璧なもの(領域=1.0)にどれだけ近いかということの定量的で説明的な表示である。
好ましい態様において、本発明は、少なくとも抗CCPおよび血清アミロイドAの試料中の濃度を測定すること、ならびに決定された該濃度を慢性関節リウマチの有無と相関することにより、健常対照および/もしくはOAに苦しむ患者に対する慢性関節リウマチについての診断の正確性を向上させる方法に関し、該向上は、抗CCPのみに基づいた分類と比較する際に、健常対照および/もしくはOAに苦しむ患者に対して、RAに苦しむと正確に分類される患者をより多く生じる。抗CCPおよびSAAを含むRAマーカーパネルはまた、当然RAに苦しむ患者の疾患についての重篤さの評価に用いられ得る。
当業者が認識し得るように、一つ以上のさらなる生物マーカーによって、RAの評価がさらに改善され得る。抗CCPおよびSAAを、RAの評価のためのマーカーのパネルのキーマーカーとして用いることのさらなる可能性を示すために、用語「少なくとも」が添付の特許請求の範囲内で用いられている。他の単語により(with other words)、一つ以上のさらなるマーカーについて測定されたレベルを、RAの評価における抗CCPおよびSAAの測定に組み合わせても良い。
抗CCPおよびSAAと共に用いられる一つ以上のさらなるマーカーは、RAマーカーパネルの部分、すなわち、RAの評価をより改良するための適切なマーカーの組であると見なされ得る。RAマーカーのパネル全マーカー数は20マーカー未満が好ましく、15マーカー未満がより好ましく、またより好ましいのは10マーカー未満であり、8またはそれ未満のマーカーがさらにより好ましい。好ましいものは全部で3、4、5または6のマーカーを含むRAマーカーパネルである。
従って、好ましい態様において本発明は、試料中の抗CCP、血清アミロイドAの濃度および加えて一つ以上の他のマーカーの濃度を測定すること、ならびに抗CCP、SAAおよび一つ以上のさらなるマーカーの濃度を慢性関節リウマチの有無に相関することを含む生化学的マーカーにより、インビトロにおける慢性関節リウマチの有無を評価する方法に関する。
一つ以上の他のマーカーが任意の公知のまたは将来のRAマーカーと併用され得ることは理解されよう。RAを有する患者を健常対照と比較することにより、診断の正確性を評価する際、このマーカーのみに対するAUCが少なくとも0.65である場合、あるマーカーがRAマーカーとして適格であるとされる。
好ましくは、一つ以上の他のマーカーはC反応性タンパク質(=CRP)、インターロイキン(=IL-6)、S100、オステオポンチン、RF、マトリックスメタロプロテアーゼ1(=MMP-1)、マトリックスメタロプロテアーゼ3(=MMP-3)、ヒアルロン酸、sCD14、脈管形成マーカーおよび骨、軟骨または滑膜の代謝産物からなる群より選ばれる。
C反応性タンパク質(=CRP)は、宿主の防御に関与する21kDaのサブユニットを有したホモ5量体Ca2+結合急性期タンパク質である。IL-1が肝臓の洞様血管内のクップファー細胞によるIL-6の合成の起因となり得るため、CRPの合成はIL-6により、および間接的にIL-1により誘導される。健常集団の90%においてはCRPの通常の血漿濃度は<3μg/ml(30nM)であり、健常個体の99%において<10μg/ml(100nM)である。血漿CRP濃度は、例えば同等アッセイ形式またはELISAにより測定され得る。C反応性タンパク質は、全身性の炎症中に存在するマーカーである。
インターロイキン6(IL-6)は、造血に関与するものおよび自然免疫反応の活性化に関与するものに分類され得る、無数の生物活性を有する21kDaの分泌型タンパク質である。IL-6は急性期反応物であり、接着分子を含む様々なタンパク質の合成を刺激する。その主機能は、肝臓タンパク質の急性期の産生を仲介し、その合成はサイトカインIL-1およびTNF-αにより誘導される。IL-6は通常はマクロファージおよびTリンパ球により産生される。IL-6の通常の血清中濃度は<5pg/mlである。
オステオポンチン(=OPN)は分泌型の、高度に酸化された、カルシウム結合型、リン酸化された糖タンパク質である。解離または細胞外基質に結合している選択的スプライシング由来の三種類のイソフォームが公知である。32kDaペプチドの主鎖のRDGモチーフにより、OPNはavβ3等のインテグリンに結合し得る。それは本来骨マトリックスより精製されるのであるが、乳、尿、活性化T細胞、マクロファージ、線維芽細胞、平滑筋細胞、腎組織およびある腫瘍細胞を含む無数の体液および組織中に発現する。その発現は数個のサイトカイン、成長因子または炎症メディエーターに応じて刺激される。上昇したOPNの濃度は結核における敗血症、転移性の癌、大脳虚血、アテローム性動脈硬化斑、肉芽腫形成および多発性硬化症等(Chabas, D., ら, Science 294 (2001) 1731-1735)の自己免疫疾患またはRA(Petrow, P.K., ら, Arthritis Rheum. 43 (2000) 1597-1605)に関連する。
リウマチ因子(=RF)は、免疫グロブリンG分子の定常Fc-領域に指向される自己抗体である(Waaler, E., Acta Pathol. Microbiol. Scand. 17 (1940) 172-178;Moore, T. L.および Dorner, R. N., Clin. Biochem. 26 (1993) 75-84)。RFは、ある程度の制限はあるが、現在、ARA基準に含まれる慢性関節リウマチの唯一の免疫学的マーカーである。RAの他に、これは、他の炎症性リウマチ疾患、非リウマチ疾患において、および年齢60歳を超える健常人においてさえ見られる(Bartfeld, H., Ann. NY Acad. Sci. 168 (1969) 30-40)。RF自己抗体は、すべての免疫グロブリンクラスに属し、今日使用されているほとんどのアッセイでは、イソタイプIgM、IgGおよびIgAが区別されない。このようなRFアッセイ(全RFアッセイとも呼ばれる)では、主にIgMが測定されるが、IgGまたはIgAもまた、アッセイ形式および供給業者に応じて、ある程度含まれる(Bas, S.ら, Ann. Rheum. Dis. 61 (2002) 505-510)。ここ最近、RF-イソタイプIgGおよびIgAがRAの診断に注目されてきた。3種類のRF-イソタイプすべてが高められると、RFアッセイの診断値は改善されよう(Swedler, W.ら, J. Rheumatol. 24 (1997) 1037-1044)。さらに、一部の予後値は、これらのRF-イソタイプのある特定のものに帰属する。特に、高濃度のIgA型RFは、重篤な疾患の進行の指標であることがわかった(Jorgensen, C.ら, Clin. Exp. Rheum. 14 (1996) 301-304)。本発明によるマーカーの組合せにおいて、マーカーRFは、RF測定の任意の形態のであり得、全RF、単一の特定のRF-イソタイプまたはRF-イソタイプの任意の組合せが挙げられる。
マトリクスメタロプロテアーゼ(=MMP)のファミリーは、細胞外マトリクスのほとんどすべての成分を分解する。したがって、MMPは、種々の型の癌だけでなく、RAにおける炎症性プロセスにも関連している。MMP-1およびMMP-3は、前炎症性サイトカイン(IL-1またはTNF-αなど)によって刺激されると、線維芽細胞、骨芽細胞および内皮細胞によって産生される。一般的に、MMPは、血液循環中に不活性な前形態(pro-form)として見られ、本発明において使用するマーカーMMP-1およびMMP-3もまた、それぞれ、かかる不活性な前形態に関連する。MMP-1およびMMP-3は、RA患者の滑液中で検出され、そのレベルは、抗TNF-α療法に対して応答性がある。本発明によるRAマーカーパネルに使用するのに最も好ましいメタロプロテアーゼはMMP-1である。
上記したメタロプロテアーゼの代わりに、マトリックスメタロプロテアーゼ(=TIMP)の組織阻害剤として集合的に呼ばれる、それらの対応する阻害剤もまた使用され得、例えば、MMP-1およびMMP-3は、インビボでTIMP-1(29.5kDのシアロ糖タンパク質で、MMP と1:1の化学量論的複合体を形成する)により不活性化される。軟骨の破壊に対するTIMP-1およびTIMP-2の関係は、RAにより研究された(Ishiguro, N.ら, Arthritis Rheum. 44 (2001) 2503-2511)。
S100-タンパク質は、今日では20のメンバーより多く含む、常に増大するCa2+結合性タンパク質のファミリーを形成する。S100-タンパク質の生理学的に関連性のある構造は、ホモダイマーであるが、いくつかはまた互いにヘテロダイマーを形成し得、例えば、S100A8およびS100A9である。細胞内機能は、タンパク質リン酸化、酵素活性、または細胞骨格の力学の調節から、細胞増殖および分化の複雑さまでが範囲となる。いくつかのS100-タンパク質はまた細胞から放出されるので、細胞外機能はまた、例えば、ニューロンの生存、星状細胞増殖、アポトーシスの誘導および炎症性プロセスの調整として記載される。S100A8、S100A9、異種ダイマーS100A8/A9、およびS100A12は、慢性炎症に応答するS100A8によって炎症中で見出され、一方、S100A9、S100A8/A9、およびS100A12は、急性炎症において増加する。S100A8、S100A9、S100A8/A9、およびS100A12は、炎症性成分によって異なる疾患(数種の癌、腎同種移植拒絶反応(renal allocraft rejection)、大腸炎、および最も重要なことにRA(Burmeister, G. およびGallacchi, G., Inflammopharmacology 3 (1995) 221-230; Foell, D.ら, Rheumathology 42 (2003) 1383-1389)に連結することを含む)に連結している。本発明に従って、RAマーカーパネルに使用するための好ましいS100マーカーは、S100A8、S100A9、S100A8/A9異種ダイマー、およびS100A12である。
CD14は、前単球の膜タンパク質、単核白血球の膜タンパク質、マクロファージの膜タンパク質、および活性化顆粒白血球の膜タンパク質であり、リポ多糖類のための受容体として役立つ。それは細胞傷害性因子、および免疫調節因子(反応性酸素(O2)、腫瘍壊死因子(TNF-α)、インターロイキン(IL-1、IL-6、およびIL-8)ならびに血小板活性化因子(PAF)等)の分泌を誘導する。CD14と結合した膜は、IFNγまたはTNF-α等の活性化因子または分化因子に応答して、可溶性CD14(=sCD14)を与える。sCD14の生理学的機能は、まだ完全にははっきりとしていない。炎症および免疫プロセスは、RAおよび他の自己免疫疾患と関係があるので、かかる疾患中のsCD14もまた研究された。抗−CD14治療をRAの新規治療の選択として評価した場合、これまで上昇していたsCD14の濃度が急速に減少し、滑膜炎が縮小した(Horneff, G.ら, Clin. Exp. Immunol. 91 (1993) 207-213)。
グリコサミノグリカンヒアルロン酸は、関節の機能に不可欠な高分子の1つである。それを線維芽細胞、および他の特殊化した結合組織細胞により合成する。ヒアルロン酸は、細胞外マトリックスの形成、および細胞対細胞の接触と関係がある。滑液中に高い濃度が見出されるが、それは水の保持が原因であり、それにより関節の潤滑に貢献している。慢性関節リウマチにおいて、ヒアルロン酸の合成は、プロ炎症性メディエイタIL-1およびTNF-αによって刺激され、増大する血清/血漿レベルを導く(Sawai, T.およびUzuki, M., Connective Tissue 33 (2001) 253-259)。
慢性関節リウマチの特徴は、パンヌスとしてまた公知の、増殖する滑膜組織による関節の侵潤である。パンヌスの大部分は、成長する組織に栄養分を供給する血管からなる。したがって、新脈管形成に関連のある分子が、RA、ならびにRAマーカーおよび治療標的としての両方によって研究された(Brenchley, P. E. C., Clin. Exp. Immunol. 121 (2000) 426-429)。これらの中で、血管内皮細胞増殖因子(=VEGF)をより詳しく評価する。VEGFは、4つの異なるイソフォームにスプライスされる、分泌された糖タンパク質である。これらのイソフォームのうちの2つは、容易に拡散し得るのに対し、残りのイソフォームは固くヘパリンと結合しており、大部分がプロテオグリカンを含有するヘパリンと会合して見出される。VEGFは、内皮細胞、単核白血球、および骨芽細胞上のケモカインとして作用し、最終的に新血管新生、および増大した微小血管浸透性を導く。VEGFがRA患者の滑液中および血清中で検出された(Lee, S. S.ら, Clin. Exp. Rheumathology 19 (2001) 321-324; Ballara, S., Arthritis Rheum. 44 (2001) 2055-2064)。好ましくは、新脈管形成のマーカーはVEGFである。
最も顕著な関節組織は、骨、軟骨および滑膜である。慢性関節リウマチは破壊的疾患であるので、これらの組織は最も影響を受けやすいであろう。RAの分野において、それらは潜在的な生物学的マーカーの適当な供給源である。原則として、これらのマーカーは、各々の組織の破壊から生じ得るだけでなく、不規則でおよび/または効果的でない修復プロセスからも生じ得る。当業者は、骨、軟骨または滑膜代謝のマーカーが、合成から生じるか、またはこれらの組織の破壊から生じるかのいずれかであり得ることを理解するであろう。骨、軟骨および/または滑膜代謝の種々のマーカーを、2つの異なるタンパク質の群で表し得る。それらは、非常に多くの型のコラーゲンか、または非コラーゲンタンパク質のいずれかから生じる。非コラーゲンタンパク質は大抵、細胞外マトリックスの形成と関連がある。それらのマーカーのいくつかを、種々の量で全ての3つの組織中で見出し得る。
骨および/または軟骨代謝のマーカー、および生成物は、骨および/または軟骨分解のマーカー、ならびに骨および/または軟骨形成のマーカーの両方を含む。コラーゲン代謝由来の好ましいマーカーは、以下のマーカーなどである。
1.ピリジノリン(=PYD)、デオキシピリジノリン(=DPD)およびGlc-Gal-PYD:ピリジノリン(=PYD)は、コラーゲン三重らせんの鎖を架橋することによって、コラーゲンを安定させる。PYDの化学的構造は非常に安定しており、コラーゲン分解の最終生成物として血清中および尿中に見出され得る(Knott, L.および Bailey, A.J., Bone 22 (1998) 181-187)。それは関節炎と関連している(Kaufmann, J.ら, Rheumatology 42 (2003) 314-320)。PYDは軟骨から放出され、ある程度だけ骨から放出されるのに対して、PYDの近縁類であるデオキシピリジノリン(=DPD)が、ほとんど骨から生じるので、PYDは、関節破壊の軟骨関与をモニターする。全ての3つのマーカーは、関節炎と関連している(Kaufmann, 前述)。グリコシル化した形態のGlc-Gal-PYDは、大部分を滑膜組織中で見出せる(Gineyts, E.ら, Rheumatology 40 (2001) 315-323)。
2.架橋したテロペプチド:I型コラーゲンか、またはII型コラーゲンのC-末端またはN-末端いずれか由来の架橋テロペプチドであり、β-CTX-Iがβ-CrossLaps(登録商標)としてまた公知であるCTX-I、CTX-II、NTX-I、およびLQ-エピトープ(Bonde, M.,ら, Clin. Chem. 40 (1994) 2022-2025)。I型コラーゲンC-末端テロペプチド(=ICTP)は、本来はシアノブロミド(cyanobromide)開裂によるI型コラーゲン由来である、I型コラーゲンのフラグメントおよびマーカーを言う。
3.コラーゲン由来の直鎖ペプチド:Cartilaps(登録商標)と呼ばれるアッセイは、II型コラーゲンのC-末端領域に由来する直鎖ペプチドを測定する。
4.修飾アミノ酸:コラーゲンは、ヒドロキシプロリンおよびガラクトシルヒドロキシリシン等の修飾アミノ酸を含み、それらはコラーゲン分解のマーカーとして使用され得る(Al-Dehaimi, A. W.ら, Clin. Chem. 45 (1999) 676-681)。
5.コラーゲンネオエピトープ:Col2-3/4およびCIINは、コラーゲナーゼによるII型コラーゲンの初期開裂で生じるネオエピトープである(Billinghurst, R.C.ら, J. Clin. Invest. 99 (1997) 1534-1545)。
6.骨形成を反映すると考えられるコラーゲンマーカー:I型コラーゲン(=PINPおよびPICP)のN-末端、ならびにC-末端プロペプチドは、それぞれ、合成中/後、前駆体ポリペプチド(プロコラーゲン)からクリップ(clip)され、骨形成のマーカーと考えられる。PIICPは、II型コラーゲン由来の対応するプロペプチドであるのに対し、PIIINPは、III型コラーゲンに由来する。
好ましくは、骨および/または軟骨代謝のマーカーはまた、非コラーゲン性マーカー、例えば:CS846、これはアグレカン合成中に創造されたコンドリオチン硫酸塩(chondriotin sulfate)エピトープである;軟骨中で架橋機能を有する軟骨オリゴマーマトリックスタンパク質(=COMP)(Saxne, T.および Heinegard, D., Br. J. Rheumatol. 31 (1992) 583-591);軟骨のマトリックスタンパク質である、軟骨中間層タンパク質(=CILP)(Lorenzo, P.ら, J. Biol. Chem. 273 (1998) 23463-23468));マトリリン(matrilin)としても公知の、軟骨マトリックスタンパク質1〜3;軟骨中でシグナル分子として作用するコンドロモジュリン(Suzuki, F., Connect. Tissue Res. 35 (1996) 303-307);レチノイン酸感受性タンパク質(=CD-RAP)またはMIA由来の軟骨であり、軟骨細胞の調節において、いまだ明確になっていない機能を有する(Mueller-Ladner, U.ら, Rheumatology 38 (1999) 148-154);オステオカルシン、これは骨芽細胞により合成されるが、骨の主な非コラーゲンマトリックスタンパク質に属し、骨代謝回転をモニターするのに使用される(Gundberg, C. M.ら, J. Clin. Ligand Assay 21 (1998) 128-138);および骨シアロタンパク質、これは骨の主な非コラーゲンマトリックスタンパク質であり、例えばII型骨シアロタンパク質(現在では骨シアロタンパク質として公知)は、例えば骨代謝回転のためのマーカーとして評価される(Saxne, T.ら, Arthritis Rheum. 38 (1995) 82-90))。
RAの評価において、マーカーとして使用され得る滑膜内の代謝産物としては;CTX-III(これはIII型コラーゲンに由来するテロペプチドである)、YKL40(後に、細胞外マトリックスのキチナーゼ3様タンパク質となる)(Johansen, J. S.ら, Scand J. Rheumatol. 30 (2001) 297-304)、ならびにアグレカン(これはプロテオグリカンおよびその分解産物であるケラタン硫酸塩のビルディングブロックである)が挙げられる。
好ましくは、RAマーカーパネルは、少なくとも3つのマーカーを含み、ここで抗−CCP、SAA、ならびにCRP、IL-6、S100、オステオポンチン、RF、MMP-1、MMP-3、ヒアルロン酸、およびコラーゲン代謝の産物からなる群より選択される第三のマーカーが含有される。
RAの評価において、抗−CCP、SAA、およびS100、特にS100A12を含むマーカーパネルが好ましい。
さらに好ましいRAマーカーのパネルは、抗−CCP、SAA、およびヒアルロン酸を含む。
さらに上記したように(ARA基準を参照)、厳密な限定にもかかわらず、現在のリウマチ因子(RF)は一般に受け入れられる唯一の生化学的マーカーであり、RAの診断を確立する助けとなる。本発明のマーカーの組み合わせは、有意にRAの診断を改善するであろうということ、およびRFアッセイを補うか、または実際のところ最終的にRFアッセイに取って代わり得るであろうということが、明確に予測される。RAの診断において、少なくとも抗−CCPおよび血清アミロイドAを含むマーカーパネルの使用は、したがって、本発明のさらなる好ましい態様を表す。
当業者には認識されるだろうが、1以上のさらなるマーカーが、診断の正確さをさらに改善するために、または特異性を犠牲にして診断的感度の増大を必要とする場合、もしくは逆の場合も同様に使用され得る。いくつかの診断領域において、例えば、HIV-感染感度の検出は最も重要である。必要とされる高感度は、特異性を犠牲にすることで達成され得るが、増加した偽陽性症例数を導く。他の症例において、例えば単純な例として血液型抗原を評価する場合、特異性は最も重要なものである。
さらに好ましい態様は、RAの診断においてマーカーパネルの使用に関するものであり、該パネルは、抗−CCP、血清アミロイドAならびにCRP、IL-6、S100、オステオポンチン、RF、MMP-1、MMP-3、ヒアルロン酸、sCD14、新脈管形成マーカーおよび骨、軟骨または滑膜代謝の産物からなる群より選択される、少なくとも1つのさらなるマーカーを含む。
本発明に従う方法はまた、RAの重篤度を評価するのに大いに有益であるだろう。抗−CCPのレベルが高いほど、および/またはSAAのレベルが高いほど、疾患はより重篤である。マーカーの組み合わせ、またはマーカーパネルが利用可能になったので、例えば疾患の重篤度に対するインジケーターとしての疾患スコアを発展させることは、常套的な実験に過ぎないであろう。かくして、本発明に従う方法はまた、疾患の重篤度を評価するために好ましく使用される。
本発明の方法はまた、疾患の進行をモニターするのに大いに役立つであろう。これは、患者試料において、抗−CCP、SAA、および種々の時点での任意のさらなるマーカーを測定することによって、ならびにこれらの異なる時点での、マーカーの絶対レベルおよび/または相対レベルを比較することによって、非常に容易に達成される。かくして、本発明に従う方法を使用して、RAを患う患者における疾患の進行をモニターすることは、さらに好ましい。
本発明が、RAに対する任意の処置の効力を評価するのに、大いに役立つであろうということもまた認識されよう。処置の効力は、マーカーレベルの変化によって反映されるであろう。処置が所望の効果を有する場合、抗−CCPまたはSAAの2つのマーカーレベルの少なくとも1つが減少するであろう。かくして、本発明に従う方法はまた、処置の効力を評価するために好ましく使用される。同様の現象、すなわち、抗−CCPまたはSAAの少なくとも1つのマーカーレベルの減少が、RAにおける正しい薬物の選択、および最も適切な薬物用量の選択のために、容易に適用され得る。正しい薬物の選択、および/または最も適切な用量の選択における本発明の方法の使用もまた、好ましい。
本発明の方法はまた、RAの分野において、新規薬物の選択および同定を可能とするであろう。この適用はさらに好ましい態様を表す。
抗−CCPおよびSAAの患者のレベルに違いがある患者のサブグループが、臨床研究のために、および臨床研究において今や同定され得ること、マーカーレベルのこの相違が研究下での薬物の効力と相関させ得ることはまた大いに好都合となるであろう。
本発明はまた、本発明の方法を実行するためのキットに関するものであり、抗−CCPおよび血清アミロイドAをそれぞれ特異的に測定することを必要とする試薬を含む。該キットは、抗−CCPおよびSAAの両方の測定を実行するための補助試薬を任意に含み得る。
本発明、添付された特許請求の範囲に示される真の範囲の理解の手助けとなるように、以下に続く実施例、参考文献、配列表および図面が提供される。改変が、本発明の精神から逸脱することなく、示された手順内で成され得ることを理解されたい。
全ての図面における「RD-スコア」とは、「規則化判別スコア(regularized discriminant score)、すなわち、規定化判別分析の適用によって得られたスコア」を表し;全ての図面における「AUC」とは、「曲線下面積」を表す。
実施例1
調査対象集団
15年の最大疾患期間を有する、389名の高度にRAの特徴を示す患者由来の試料を、2年の追跡調査と共に5つの欧州センターで回収した。全個体を、ARA基準に従ってRA患者として診断し、ARA分類基準によって分類されるように、≦IIIの機能的状態を有した(Hochberg, M. C.ら, Arthritis Rheum. 35 (1992) 498-502)。全患者を、広範囲な(extensive)症例報告フォーム(CRF)で記録した。CRFとしては、健康評価質問表、SF36質問表、腫脹および疼痛関節数、ラーセンスコア、実験パラメータ、関連手術の診断歴、投薬、共存症、および共存症のための薬物を含む。X線を毎年撮影し、標準化した手順を続けた。この調査に関わる被験体から得られたベースライン試料のみを、本分析に使用した。
624の対照被験体由来の試料を同様に回収した。他の形態の関節炎は陽性ではなく、RA陽性被験体のみをこれらの対照から除外した。この集団から、本調査のRA試料と年齢が適合するように、200試料を抜き出した。該調査の焦点は、健康な被験体からだけでなく、他の関節疾患からもRAを識別することであるので、膝の脛大腿変形性関節症かまたは膝蓋大腿変形性関節症のいずれかを患う190人の患者を、疾患対照として加えた。これらの変形性関節症患者のために、診断的および実験的パラメータが測定され、X線撮影のKellgrenおよびLawrenceスコアを計算した(Kellgren, J. H.および Lawrence, J. S., Ann. Rheum. Dis. 16 (1957) 494-502)。
該調査対象集団の人口統計的データを、表1に示す。
実施例2
測定されたマーカー
表2は使用されたアッセイの選択を提示し、試験形式およびアッセイの供給業者を示す。大部分のアッセイは、手動ミクロ滴定量プレート形式(=MTP)ELISAであった。RFおよびCRPを、自動日立製分析器上の均一試験形式で測定した。マーカー濃度を、患者および対照について、これら市販にて入手可能なアッセイを用いて血清試料中で測定した。
実施例3
統計学的評価
患者集団を、無作為にトレーニングセット(training set)(約67%)およびテストセット(test set)(約33%)に分けた。トレーニングセットに関して分類アルゴリズムを展開させ、独立したテストセットにおいて該アルゴリズムを検証した。表3に見られ得るように、各々のセットを大きさおよび年齢において密接に適合させた。
分類アルゴリズムは規定化判別分析(RDA)から作製したものであり、一般の判別分析、すなわち二次および一次判別分析の概括である(McLachlan, G. J., Discriminant Analysis and Statistical Pattern Recognition, Wiley Series in probability and mathematical statistics, 1992)。RDAにおいて、分散行列マトリックスのための通常の最大尤(プラグイン)推定量に対する代替(alternative)を使用する。これらの代替を、2つのパラメータ(λ、γ)によって特徴付け、値を、試料に基づいた将来誤分類の危険性のある推定を連帯的に最小化することにより、個体の状況に対してカスタマイズする(Friedman, J. H., Reguralized Discriminant Analysis, J. of the American Statistical Association 84 (1989) 165-175)。代替方法として、サポートベクターマシーン(Support Vector Machine)アルゴリズム(Hastie, Trevor, Tibshirani, Robert, Friedman, Jerome, The Elements of Statistical Learning, Spring Series in Statistics, 2001)が、比較可能な分類結果をフィットさせ得る。
マーカーパネルを段階的に構成し、分類問題に対するベストな単一マーカーから始め、全分類エラーがこれ以上著しく変化しないときに終了した。中央に集中した分布を得るために、各々の単一マーカーを自然log関数に変換した。トレーニングセットに対して10フォールド交差検定(10-fold cross validation)を使用し、全エラー(感度、特異性)のロバスト推定量を得た。マーカーパネルを規定し、それを任意のさらなる調整無しで独立したテストセットにより検定した。
実施例4
RA診断のためのマーカーパネルの同定
表4は、トレーニングセットにおいて変形性関節症を含む対照対RAと診断された患者の分類結果を提供する。アルゴリズムが停止したとき、選択された第一のマーカーは抗-CCP、第二のマーカーはSAA、ならびに第三および最後のマーカーはヒアルロン酸であった。参照として、全RFに対する分類結果を提供し、上記したように、現在ARA基準の部分を形成する唯一の生化学的マーカーである。
本発明の目的は、変形性関節症を含む対照対RAとの正確な診断を改善することであった。同定されたマーカーパネルの診断値は、分類の全エラーにより表4において最良に反映されている。RF(現在ARA基準に含まれる単一の生物学的マーカー)は、0.18の全エラーを示す。抗-CCPおよびSAAの好ましい組み合わせは、全エラー0.13により分類を改善する。第三のマーカーを加えることにより、最終的には誤分類をさらに最小限にする。マーカーパネル抗-CCP、SAA、加えてヒアルロン酸は、0.12の全エラーを有する。
この調査において選択されたアプローチに対して最も重要なことは、一般的な適用可能性を有するかという疑問である。これを試験するために、トレーニングセットにて同定されたマーカーパネルを、独立したテストセットで検証した。当業者が理解するように、トレーニングセットおよびテストセットの結果はわずかに異なるかもしれないが、それは両セットが真に独立していたからである。表5は、表4と同様の単一マーカーか、またはマーカーパネルを使用した分類結果を示す。トレーニングセットにおいて、抗-CCPおよびSAA、ならびに任意のヒアルロン酸の組み合わせは、分類の全エラーを少なくする。表4および5にて提供された結果は、抗-CCPおよびSAA、ならびに任意の少なくとも1つのさらなるマーカーの組み合わせにより、特に全RFと比較して、RA診断を有意に改善することを確かに示す。
表5のマーカーおよびマーカー組み合わせそれぞれに対するROC-曲線が、図1〜4に示される。
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log全RFを単独で使用する、変形性関節症を含む対照対RAと診断された患者のROC分析。 log抗-CCPを単独で使用する、変形性関節症を含む対照対RAと診断された患者のROC分析。 log抗-CCPおよびlog SAAの組み合わせを使用する、変形性関節症を含む対照対RAと診断された患者のROC分析。 log抗-CCP、log SAAおよびlogヒアルロン酸の組み合わせを使用する、変形性関節症を含む対照対RAと診断された患者のROC分析。

Claims (7)

  1. 生化学的マーカーによるインビトロでの慢性関節リウマチの有無の評価方法であって、試料中にて少なくとも
    a) 抗‐CCPおよび
    b) 血清アミロイドAの濃度を測定すること、ならびに
    c) 工程a)およびb)で測定された濃度を、慢性関節リウマチの有無と相関させること
    を含む、慢性関節リウマチの有無の評価方法。
  2. CRP、IL-6、S100、オステオポンチン、RF、MMP-1、MMP-3、ヒアルロン酸、sCD14、新脈管形成マーカーおよび骨、軟骨、または滑膜代謝の産物からなる群より選択される、少なくとも1つのさらなるマーカーの測定をさらに含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記さらなるマーカーがヒアルロン酸である、請求項2記載の方法。
  4. RAの診断において、少なくとも抗‐CCPおよび血清アミロイドAを含む、マーカーパネルの使用。
  5. 抗‐CCP、血清アミロイドA、ならびにCRP、IL-6、S100、オステオポンチン、RF、MMP-1、MMP-3、ヒアルロン酸、sCD14、新脈管形成マーカーおよび骨、軟骨、または滑膜代謝の産物からなる群より選択される(selected from the consisting of)、少なくとも1つのさらなるマーカーを含む、請求項4記載の使用。
  6. RAの診断において、少なくとも抗‐CCP、血清アミロイドAおよびマーカーヒアルロン酸を含む、マーカーパネルの使用。
  7. 特異的に抗‐CCPおよび血清アミロイドAをそれぞれ測定するために必要とされる試薬、ならびに測定を行うための任意の補助試薬を含む、請求項1記載の方法を実行するためのキット。
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