JP2007518492A - 心臓弁修復のためのデバイスおよび方法 - Google Patents

心臓弁修復のためのデバイスおよび方法 Download PDF

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Abstract

欠陥のある心臓弁の修復のためのデバイスおよび方法が提供される。移植可能なデバイスが弁尖接合表面を提供し、かつ弁尖の一つまたは複数の逸脱区を矯正する。本方法は、一つまたは複数のデバイスを欠陥のある心臓弁内に移植する段階を伴う。ある態様において、デバイスおよび方法は、うねる弁尖および/または拡張弁輪を矯正する。

Description

発明の分野
本発明は、心臓弁の修復を促進しかつ簡単にするためのデバイスおよび方法に関する。
発明の背景
ヒトの心臓は、血液循環において血流の方向を制御する4つの弁を有する。大動脈弁および僧帽弁は、「左」の心臓の一部であり、肺から体への酸素豊富血液の流れを制御するが、肺動脈弁および三尖弁は、「右」の心臓の一部であり、体から肺への酸素欠乏血液の流れを制御する。大動脈弁および肺動脈弁は、拍出チャンバー(心室)と主要な動脈との間に位置し、血液が血液循環へと放出された後に心室へ再度漏出するのを防ぐ。僧帽弁および三尖弁は、受容チャンバー(心房)と心室との間に位置し、血液が放出の間に心房へ再度漏出するのを防ぐ。
様々な疾患のプロセスは、これらの弁の一つまたは複数の適切な機能を害する。これらは、変性プロセス(例えば、バーロー病、線維弾性欠乏症)、炎症プロセス(例えば、リウマチ性心疾患)、および感染プロセス(例えば、心内膜炎)を含む。加えて、先行する心臓発作(すなわち、冠動脈疾患に続発する心筋梗塞)またはその他の心疾患(例えば、心筋症)からくる心室への損傷は、弁の形状を変形させ、機能不全を引き起こす可能性がある。
心臓弁は、二つのうちの一つの様式で正常に機能しない可能性がある。弁が完全に開かず、血流への相対的な閉塞を引き起こす場合、弁狭窄が存在する。弁が完全に閉じず、前のチャンバーへの血液の漏出を引き起こす場合、弁閉鎖不全が存在する。これらの状態のどちらも、心臓の作業負荷を増やし、非常に深刻な状態である。治療しないまま放置すると、うっ血性心不全、恒久的な心臓損傷および最終的には死亡を含む、衰弱性の症状を引き起こす可能性がある。左心室は心臓の第一の拍出チャンバーであることから、左側の弁−大動脈弁および僧帽弁−の機能不全は、典型的にはより深刻である。
機能不全の弁は、患者自身の弁を保存したまま修復される、またはある型の機械的もしくは生物学的な弁の代替物で置換され得る。すべての弁の人工器官は、いくつかの不都合(例えば、血液抗凝結薬による生涯にわたる治療の必要性、凝血塊形成の危険性および限られた耐久性)を有することから、可能な際には、弁修復は弁の置換よりも通常は好ましい。しかしながら、多くの機能不全の弁は、修復の程度を越えて病的である。加えて、弁修復は通常、より技術的に要求が厳しく、ごく少数の心臓外科医のみが複雑な弁修復を実施することができる。適切な治療は、関与する特定の弁、特定の疾患/機能不全および外科医の経験に依存する。
大動脈弁は、より狭窄を起こしやすく、典型的には弁尖上の石灰化物質の蓄積に起因し、通常は大動脈弁置換を必要とする。逆流性の大動脈弁は、時々修復され得るが、通常は置換される必要もある。肺動脈弁は、大動脈弁と同様の構造体および機能を有する。しかしながら、肺動脈弁の機能不全は、それほど一般的ではなく、複雑で先天的な心臓の欠陥と大抵は関連している。肺動脈弁置換は、長年の先天的な心疾患を有する成人において時折実施される。
僧帽弁閉鎖不全は、僧帽弁狭窄よりも一般的である。通常は弁尖の炎症および融合に起因する僧帽弁狭窄は、大動脈弁狭窄と同様に、弁尖を互いに剥離すること(すなわち交連切開術)によってしばしば修復され得るが、弁はしばしばひどく損傷し、置換を必要とし得る。しかしながら僧帽弁閉鎖不全は、大抵は修復され得るが、修復を成功させるためには、弁の解剖学および生理学に関する徹底的な理解、僧帽弁閉鎖不全を引き起こす僧帽弁機能不全の型ならびにこの機能不全を引き起こす特定の疾患および障害に関する徹底的な理解が必要である。
図1Aおよび1Bに示されているように、正常な僧帽弁2は三つの部分−弁輪4、一組の弁尖6、8、および弁下器官−に分割され得る。弁輪4は、左心房と左心室との間の連結に位置する線維性組織の緻密な輪である。弁輪4は、正常では楕円形で、またはより正確には、縦(前後)経が横経のおよそ4分の3である「腎臓形」である。より大きい楕円形の前尖6およびより小さい三日月形の後尖8は、弁輪4に接着している。弁輪4の外周のおよそ5分の3は後尖8に接着しており、弁輪の外周の5分の2は前尖6に接着している。弁輪4に接着していない各々の弁尖の縁は、自由縁10として公知である。弁が閉じる際に、二つの弁尖の自由縁が弁口内で一体となり、「スマイル」の形で接合12の線として公知の円弧を形成する。この「スマイル」の角、前尖と後尖が交わる弁輪上の二箇所(およそ10時および2時の位置)は、交連14として公知である。後尖8は、通常は小さな溝によって三つのはっきりしたスカロップに分かれている。後スカロップは、(左から右へ)P1(前スカロップ)、P2(中スカロップ)およびP3(後スカロップ)と呼ばれる。P1、P2およびP3に正反対の前尖の対応する区は、A1(前区)、A2(中区)およびA3(後区)と呼ばれる。弁下器官は、乳頭筋16として公知の左心室(図示せず)の内壁からの二つの母指様筋肉突起、および乳頭筋16の先端から発してかつパラシュート様形態で自由縁10または弁尖の下面に接着する細い線維性束である多くの腱索18(または単に「索(chords)」)からなる。索18は、自由縁10と弁尖の基底との間の接着部位に従って分類される。縁または第一の索は、弁尖の自由縁10で接着され、弁尖逸脱を制限するように機能する。中間または第二の索は接着されるか、または自由縁10と弁尖の基底との間の箇所で弁尖の下側に接着している。基底または第三の索は、弁尖の基底に接着される。
正常な僧帽弁は、左心室が弛緩し(拡張期)、左心房からの血液が減圧された左心室を満たすことを可能にする際に開く。左心室が収縮する際には(収縮期)、心室内の圧の上昇により弁が閉じて、血液が左心房へ漏出するのを防ぎ、左心室を出るすべての血液(一回拍出量)が大動脈弁を通って大動脈および体へ放出されることを保証する。弁の適切な機能は、弁輪、弁尖、および弁下器官の間の複雑な相互作用に依存している。
任意のこれらの構成要素における障害は、弁の機能不全を引き起こし、僧帽弁閉鎖不全−収縮期の間の左心室から左心房への血液の逆流−を引き起こす。生理学的には、血液の一回拍出量のいくらかを再度左心房内へ拍出するのに消費されるエネルギーは無駄であることから、僧帽弁閉鎖不全は心仕事量の増加を引き起こす。時間外に、心臓への容量負荷は、左心室拡張および/または肥大の形式で心筋リモデリングを引き起こす。それは、左心房内の圧の上昇をも引き起こし、肺における液体の逆流および息切れ−うっ血性心不全として公知の状態−を引き起こす。
僧帽弁閉鎖不全を引き起こす僧帽弁機能不全は、弁尖の運動に基づいて三つの型に分類され得る(「Carpentierの機能分類」として公知)。1型機能不全の患者は、正常な弁尖運動を有する。これらの患者における僧帽弁閉鎖不全は、弁尖の穿孔(通常は感染から)によるものであり、またはより一般的には弁輪の変形および拡張によるものである。弁輪の拡張または変形は、二つの弁尖の自由縁の分離を引き起こす。この間隙は、弁尖が接合するのを妨げ、収縮期の収縮の間に血液が左心房へ逆流するのを可能にする。
2型機能不全は、弁尖逸脱に起因する。これは、一つまたは両方の弁尖の自由縁の一部が、弁下器官によって適切に支持されない場合に生じる。収縮期の収縮の間、弁尖の関与する部分の自由縁が、弁輪面上に左心房へ逸脱する。これは、弁尖の接合を妨げ、血液が弁尖間を左心房へ逆流するのを可能にする。2型機能不全を引き起こす最も一般的な障害は、変性変化(粘液腫状病変または「バーロー病」および線維弾性欠乏症など)または先行する心筋梗塞による、索または乳頭筋の伸張または断裂を含む。
最後に、3型機能不全は、制限された弁尖運動に起因する。本明細書では、一つまたは両方の弁尖の一部の自由縁が、弁輪面下で左心室へ引っ張られる。収縮期および拡張期の両方の間で制限される弁尖運動は、3A型機能不全の証拠である。制限された弁尖運動は、弁尖の肥厚または退縮、索の肥厚、短縮または融合、および交連分裂を含む、弁または弁下の病変に関係している可能性があり、これらはすべてある程度の狭窄または線維症に関連している可能性がある。収縮期だけの間に制限される弁尖運動は、3B型機能不全の証拠である。具体的には、弁尖は、収縮期の収縮の間、弁輪面に上がりかつ接合することを妨げられる。この型の機能不全は、通常先行する心筋梗塞(「虚血」)または重度の心室拡張および機能不全(「心筋症」)に起因する異常な心室形状および機能が、乳頭筋の変位を引き起こす際に、最も一般的に生じる。他の正常な弁尖は、心室へ引き下げられて互いに離れ、それによって弁尖の適切な接合を妨げる。
三尖弁の解剖学的構造および機能は、僧帽弁と同様である。三尖弁も、弁輪、索、および乳頭筋を有するが、三つの弁尖(前尖、後尖、および中隔尖)を有する。弁輪の形は、わずかに異なっており、よりカタツムリ形で、かつわずかに非対称である。右心における圧が正常では左心における圧の約20%のみであることから、三尖弁の必要性は、僧帽弁よりも著しく低い。三尖弁狭窄は、成人においては非常に稀で、かつ通常は非常に進行したリウマチ性心疾患に起因する。三尖弁閉鎖不全はより一般的で、僧帽弁と同じ型の機能不全(1、2、3Aおよび3B)に起因し得る。しかしながら患者の大部分は、弁尖接合を妨げる弁輪拡張を伴う1型機能不全を有する。これは通常、左心疾患(弁または心室の)に続発し、時間がたてば肺動脈、右心室および右心房における上昇圧逆流を引き起こす可能性がある。右心において上昇した圧は、チャンバーの拡張および随伴性の三尖弁輪拡張を引き起こす可能性がある。
西洋諸国における僧帽弁の不全の最も一般的な原因は、2型機能不全(弁尖逸脱)によるものである。この機能不全の修復は、時には付加的な弁尖および索の措置とともに、ある型の弁尖切除および再構築を通常は必要とする。2型弁機能不全のための弁修復の最も一般的な型は、後尖の中央(P2)区の矩形切除である。P2区の切除は、後尖の遊離縁から弁輪へ向けて垂直に切開する段階、およびその後弁尖の矩形部分を摘出する段階を含む。ひだの縫合は、切除された領域において後部弁輪に沿って配置され、直接縫合は、弁の連続性を保つために弁尖の残りの部分に適用される。バーロー病を患っている患者などのように、過剰な後尖組織が存在する場合、スライディング弁形成術と呼ばれる補助的な措置も実施される。後尖のP1およびP3区は、弁輪から切り取られ、および次いで、弁輪の後区において圧縮縫合が配置される。次いで、二つの区間の間隙は、結節縫合によって閉ざされる。そのように、術後の収縮期前方運動(SAM)を避けるために、後尖の高さが軽減される。後尖の大きな矩形区が摘出される場合、スライディング形成術もまた指示される。
多くの外科医は、前述のようなP2逸脱の単純な症例の修復は安心している。交連もしくは交連近傍における前尖の介入または逸脱を伴うものを含む、より複雑な2型の症例は通常、索の移動、索の転位、人工索の配置、前尖の三角形切除、乳頭筋のスライディング形成術または短縮、および傍交連領域のスライディング形成術などの、付加的な措置を必要とする。専門センター以外のほとんどの外科医は、これらの複雑な修復に取り組むことは稀であり、これらの患者は通常は弁置換を受ける。
1990年代の初期、Ottavio Alfieriは、約50年前にHenry Nicholsによって最初に記載された、切縁修復の概念を一般化した。Journal of Thoracic Surgery, Vol. 33, No. 1, Jan. 1957を参照されたい。この修復技術は、逆流部位で弁尖の縁を互いに縫合する段階からなる。この措置は、傍交連領域(弁尖のA1およびP1区)または弁の中央(A2およびP2区;「二重弁口修復」と呼ばれる)で適用され得る。初めの研究は、特にリウマチ熱に起因する僧帽弁閉鎖不全の患者における切縁修復の高い失敗率を示し、かつすべての患者において随伴性の環状形成を実施すべきであるということを示した。より最近では、二重弁口切縁技術は、バーロー病(典型的には複数区の逸脱を伴う)および二弁尖逸脱の患者に適用されており、満足のいく結果が得られている。しかしながら、切縁修復、特に二重弁口技術は、僧帽弁領域の著しい減少を引き起こし、僧帽弁狭窄を引き起こす可能性があることが見出されてきた。生理学的な僧帽弁狭窄がないとしても、弁口領域の減少は、流速および乱流を増加し、機能する弁区の線維化および石灰化を引き起こす可能性がある。これはこの修復の長期耐久性に影響を与える可能性が高い。切縁技術の長期耐久性に影響を与える可能性がある別の要素は、すべての区の弁下器官への増加したストレスである。例えば、単離されたA2逸脱を伴う患者においては、A2のP2への縫合は後者へのストレスを増加する。要するに、現在の臨床データは、2型僧帽弁閉鎖不全の治療に対する切縁技術の日常的な使用を支持していない。
心臓弁の置換または修復のための従来の措置は、人工心肺(心肺バイパス)を使用する段階、および上行大動脈をクランプで締める(「大動脈遮断」)により心臓を止める段階、および高カリウム溶液をそこにかん流する段階(心筋保護下の心停止)を必要とする。ほとんどの患者は、心肺バイパスおよび心停止の限定された期間を十分に耐えるが、これらの操作がすべての器官システムに悪影響を与えることは公知である。心肺バイパスおよび心停止の最も一般的な合併症は、発作、心筋の「気絶」または損傷、呼吸不全、腎不全、出血および全身性炎症である。重度ならば、これらの合併症は恒久的な身体障害または死を引き起こす可能性がある。これらの合併症の危険性は、患者が人工心肺に繋がれている時間(「ポンプ時間」)および心臓が停止している時間(「大動脈遮断時間」)に直接関係する。ポンプ時間および大動脈遮断時間に対する安全な時間帯は、個々の患者の特徴(年齢、心臓予備力、合併している状態など)に依存しているが、4時間を超えるポンプ時間および3時間を超える遮断時間は、若くて比較的健康な患者においてさえも懸念され得る。複雑な弁修復は、最も経験豊富な手においてさえも、これらの制限時間を押圧し得る。彼または彼女が僧帽弁修復の原則にかなりよく通じている場合でさえ、もし修復が成功しなければ、彼または彼女は弁を置換するために付加的な時間を費やさなければならないことから、経験の少ない外科医はしばしば弁を修復することを試みるのに3時間も費やしたがらない。したがって、外科医がより多くの患者に弁の置換よりも修復の利点を提案することを抑止することにおいて、時間は主要な要素である。弁修復を簡便化かつ迅速化するデバイスおよび技術は、この抑止力を解消するのに大いに役立つと考えられる。
近年、より小さい切開および革新的な心肺バイパスプロトコルを使用して、「低侵襲的に」多くの心臓外科的措置を実施するという動きがある。これらのアプローチの意図される利点は、より少ない痛み、より少ない外傷、およびより迅速な回復を含む。これは、心肺バイパスを使用せずに拍動する心臓に実施される「オフポンプ冠動脈バイパス」(OPCAB)術、および小さな開胸切開を介して施される「低侵襲直接冠動脈バイパス」(MIDCAB)を含んでいる。様々な低侵襲的弁修復措置が開発されており、それによって措置は、ビデオ内視鏡の援助およびより最近ではロボットの援助によってまたは援助なしで、小さな切開を介して実施される。しかしながら、これらの低侵襲的措置の使用は、まさに患者の選択されたグループにおいて専門センターの一握りの外科医に限定されている。彼らの手においてさえも、器用さが限定されており、かつ全体の措置がよりゆっくりと進むことから、最も複雑な弁修復は実施され得ない。弁修復を簡単にするデバイスおよび技術は、患者に著しく利益をもたらすと考えられる低侵襲的な技術の使用を大いに増加する可能性を有する。
したがって、前述の弁修復措置の欠点を打開するデバイスおよび措置を提供することが望ましい。手術的に使用される際に、心臓弁を修復、特に2型機能不全を有する僧帽弁を修復するための簡単な措置を必要とするだけの、単一のデバイスを提供することが望ましい。例えば、適切に移植された際に、弁尖逸脱を矯正し、それによって弁尖のサイズおよび形を矯正し索を再接着または短縮するなどのための補助的な措置を実施する必要性を除去するデバイスを提供することは有益であると考えられる。そのようなデバイスによって、2型弁機能不全を有するほとんどの患者は、デバイスの移植のみによって矯正され得ると考えられる。修復措置を簡単にすることは、患者の心臓が停止して人工心肺でバイパスされる必要があると考えられる時間を削減し、かつ低侵襲的に実施され得ると考えられる見込みを増加すると考えられる。これは合併症の可能性を減らすだけではなく、より広範囲の外科医のグループが措置を実施することを可能にもすると考えられる。
発明の概要
本発明は、心臓弁を修復するためのデバイスおよび本デバイスを使用する方法を含む。本発明は、2型弁機能不全(弁尖逸脱)を有する逆流性の僧帽弁および三尖弁を修復するのに特に適している。
本発明の目的は、逸脱弁尖の修復措置を簡単にし、かつ弁尖の任意の切除、索の修復、移動もしくは短縮、または乳頭筋の修復もしくは短縮などを実施する必要性を除去することである。本発明の別の目的は、弁尖逸脱による弁機能不全を完全に矯正するための単一のデバイスおよび単一の措置を採用することである。ほとんどの症例において、デバイスの適切な移植は、索、乳頭筋、またはその他の弁尖の措置を実施する必要性を除去するが、それはそれらの措置の全体的な悪影響が本デバイスの移植のみによって解決され得るからである。
本発明の特徴は、弁尖の運動性に影響を与えることなく、かつ有効な弁領域を削減することなく、適切な弁尖接合を促進するための移植可能なデバイスの供給である。デバイスは、弁尖逸脱区の少なくとも一部で、その上またはその下で、病変した弁尖に貼り付けられ、かつ反対側の弁尖が接合し得る正常化した接合表面領域を提供する。ある態様において、デバイスは、収縮期の間の弁尖接合を可能にするために、病変した弁尖の逸脱部分または区を不動化するまたは抑制する。逸脱区を抑制することによって、および/または改善された接合面または接合表面を提供することによって、デバイスは弁尖の接合を促進し、それによって逆流を解消する。
発明の詳細な説明
本発明を記載する前に、この発明は、記載された特定の態様に限定されず、当然変化し得るものであると理解される。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることから、本明細書において使用される専門用語は、特定の態様のみを記載する目的のためであり、限定的であることを意図していないことも理解される。
値の範囲が提供される場合、その範囲の上限および下限、ならびに表示範囲における任意のその他の表示値または介在値の間で、別に文脈が明確に指示しない限り、下限の単位の10分の1まで、各々の介在値が本発明に包含されことが理解される。これらのより小さな範囲の上限および下限は、独立して小さな範囲内に含まれ得、表示範囲において任意の具体的に排除された限界を条件として本発明に包含される。表示範囲が一つまたは両方の限界を含む場合、これらの含まれた限界の両方のいずれを排除する範囲も、本発明に含まれる。
別に定義されない限りは、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書において記載されているのと同様または同等の任意の方法および物質も、本発明の実行または試験において使用され得るが、好ましい方法および物質はこれから記載される。本明細書において述べられるすべての刊行物は、刊行物が引用されるものに関連する方法および/または物質を開示し記載するために、参照により本明細書に組み入れられる。
本明細書において議論される刊行物は、本出願の出願日に先行するそれらの開示のためだけに提供される。本明細書において、先行発明が原因で本発明がそのような刊行物に先行する権利がないという承認として解釈されるものは何もない。さらに、提供される刊行物の出願日が、独立に確認される必要があり得る実際の刊行日と異なり得ると考えられる。
前述のように、本発明は、逆流性僧帽弁および特に2型機能不全を有する僧帽弁の修復に特に適している。そのように、本発明は2型機能不全を有する僧帽弁の状況において記載されている;しかしながら、本発明は同じ機能不全またはその他の機能不全を患っている三尖弁およびその他の心臓弁の修復にも適しているように、そのような適用は例示的のみである。
図に関して、図全体において同じ参照番号は同じ構成要素または解剖学的構造体を言及し、図2Aは、弁輪4、前尖6、および後尖8を有する逆流性僧帽弁2の上面斜視図、すなわち左心房から見た図を示している。僧帽弁2は、断裂した索18の結果として、弁輪4の面上への前尖6の自由縁のA2区の実質的な逸脱3を伴う2型弁機能不全を有する。図2Bによりよく図示されているように、逸脱3は前尖6が後尖8と接合するのを妨げ、血液が収縮期の収縮の間に左心室から左心房へ逆流する間隙20を引き起こす。
弁尖逸脱を修復するための本発明のデバイスの様々な態様は、図3、4、5、および7にそれぞれ図示されている。各デバイスは、例えば細片、材料見本などの物質の領域または区域からできており、図2Aおよび2Bに図示されている欠陥のある僧帽弁の逸脱前尖6などの、弁尖の逸脱領域の少なくとも一部への接着のために構成されている。欠陥のある弁尖に手術的に接着される際に、デバイスは、後尖8などの反対側の弁尖が収縮期の心臓の収縮の間に接合し得る接合の表面を有する補装構造体を提供し、それによって弁の能力を確保する、すなわち逸脱区によって生じた間隙を閉じる。より具体的には、デバイスは、弁尖逸脱区の少なくとも一部で、その上またはその下で、病変した弁尖に貼り付けられ、かつ反対側の弁尖が接合し得る正常化した接合表面を提供する。弁逸脱修復の多くの先行技術様式と異なり、本デバイスは、反対側の弁尖の運動性に影響を及ぼすことなく(すなわち、切縁修復と異なり弁尖が互いに結合されない)、かつ有効な弁領域を削減することなく(すなわち、切縁修復と異なり弁口の領域が維持されている)、適切な弁尖接合を促進する。本発明のある適用において、本デバイスは病変した弁尖の逸脱部分または区を不動化または抑制するように機能する。逸脱区を抑制することによって、または改善もしくは正常化した接合面または接合表面を提供することによって、デバイスは弁尖間の完全な接合を促進し、それによって逆流を解消する。
本デバイスは、逸脱弁尖区の長さ、高さ、および表面積、ならびに弁尖の厚さを考慮して、特定の適用に必要な任意の適当な形、表面積、厚さ、および横断形状を有し得る。図示された態様は、実質的には形が正方形または長方形であるが、非限定的に楕円形、卵円形、三角形などを含む、任意のその他の適当な形を有し得る。デバイスは、典型的には約3mmから約30mmの範囲の幅、約5mmから約40mmの範囲の長さ、典型的には約2mmから約10mmの範囲の厚さ、および少なくとも約25mm2の接合表面積を有するが、適用に応じてより大きくまたはより小さくなり得る。本デバイスは、実質的に平面で、わずかに曲がっているもしくは湾曲している、または曲がった形態がその長さに沿って少なくとも一つの屈曲を有するように実質的に曲がっている可能性がある横断形状を有する。曲がった外形に対して、それによって形成された角度(図5の角度αを参照)は、典型的には約75°から180°未満の範囲であり、より典型的には、約75°から120°未満の範囲である。
本デバイスの人工接合表面は、弁を介した血流に対する血栓性の影響を最小限にするために、正常に機能する天然の弁尖の表面を実質的に解剖学的に模倣するように構成されており、非限定的に弁尖の質感および外形または曲率を含む。そのように、接合表面は実質的に滑らかである。
デバイスは、好ましくは、剛性、半剛性、柔軟性、弾性もしくは非弾性、またはそれらの組み合わせであり得る、生物学的または生体適合性の物質でで作製される。さらに、デバイスは、移植に際して迅速なまたは制御された、長期の放出のために治療薬(例えば抗血栓薬)でコーティングされ得る。
本デバイスは、非限定的に縫合、クリップ、ファスナー、フック、止め金、生物学的接着剤などを含む任意の適当な固定法による、弁尖への接着または貼り付けのためにさらに構成されている。
前述の特徴は、本発明の様々なデバイスの態様と実質的に共通であるが、特定の他の特徴は、様々な適用、弁の型、逸脱のサイズおよび程度、ならびに欠陥のある弁によって示される生理学的な異常に適応するために、態様から態様へと変化し得る。
図3A-3B、図4A-4B、および図5の態様などのある態様では、デバイスの遠位端は受入側の弁尖の自由縁に重なるように構成されており、遠位端を貼り付けるまたは縛る必要なく、弁尖の接合に際して自由縁を越えて心室へ距離を伸張する。そのように、デバイスは、治療される弁尖の自由縁を伸張するように機能する。この目的のために、弁尖伸張デバイスは、弁尖の動きおよび弁を介した血流によって供される圧に耐えるために、安定した接合表面を提供し、かつある程度の剛性をデバイス構造体に提供するため、好ましくは半剛性もしくは剛性の物質、またはそれらの組み合わせ作製される。機能全体におけるデバイスの例えば曲率などの特定の外形を維持または確保することが重要である場合、剛性または半剛性の物質は、そのようなことをさらに促進し得る。本デバイスとともに使用するのに適した剛性または半剛性の物質は、金属(例えばチタニウム)、ポリマー(例えばシリコン、ポリエステルおよびポリテトラフルオロエチレン(PTFE))、セラミック、炭素材(例えばグラファイト)、テフロンなどを含むが、それらに限定されない。デバイス構造体は、固形で、多孔性であり得、二つもしくはそれ以上の相互接続した部分を有し、またはDacron(商標)もしくはPTFEなどの物質で強化されたステント様もしくは織物構造体を有し得る。
経皮的な適用に対して、本デバイスは、それらをカテーテルを介した送達のために扁平な状態に圧縮させ、続いて標的移植部位における配置に際して元の状態に膨張させることを可能にする物質で作製され得る。本デバイスの経皮的な適用に適した物質は、形状記憶合金(例えばニチノール)およびシリコンを含むが、それらに限定されない。
さらに、デバイスの質量または重量は、デバイスの遠位端を弁または弁下構造体に縛るまたは固定する必要性を除去するためと同様、正常な弁機能の間にデバイスの位置を維持し、収縮期の間に逸脱区の力に対抗するために選択され得る。本デバイスの重量は、弁尖の本体が弁輪面上に左心房へ膨らむようなうねる弁尖を弱めるのを助ける可能性もある。既存のうねる問題を有さない弁尖でさえも、従来の僧帽弁修復後に、修復そのものによって生じる上昇した索の圧の結果として、そのようなうねりを術後に発生し得る。本デバイスは、そのような術後のうねりをさらに防ぐ可能性がある。本デバイスの適した重量は、約5mgから約50mgに及ぶ可能性があるが、特定の適用に応じてより重くまたはより軽くなり得る。
図3Aおよび図3Bのデバイス22は、正方形または長方形の形または表面領域を有する物質の実質的に平坦な領域を含む;しかしながら、前述のように、任意の適した形が採用され得る。デバイス22は、その長さLに沿ったわずかな曲率、近位または弁尖固定端24および遠位または弁尖伸張端26を有する。弁尖固定端24は、接着される天然の弁尖表面との平らな表面を確保するために、先細になる厚さを有し得る。近位端24と異なり、遠位端26は、デバイス22が手術的に移植される際に、自由であるまたは接着していない。デバイス22は、それぞれわずかに凸面および凹面であり得る、外面または接合表面28および下面または内面30をさらに提供する。外面または接合表面28は、好ましくは、反対側の弁尖8との接合を促進するために、受入側の弁尖6の上面または心房面を解剖学的に模倣する。デバイス22は、受入側の弁尖6の上面または心房面への接着が示されているが、受入側の弁尖6の下側面または心室面に接着される可能性もある。
図4Aおよび4Bのデバイス34は、図3Aおよび3Bのデバイス22と同様の形および横断形状を有する。デバイス34は、外面または接合表面38、下面または内面40、近位端36および遠位端42を有する。デバイス34は、図4Bに示されているように、近位端36が、受入側の弁尖の逸脱自由縁をその間に挟むまたは保持するように設計された二股の形態または二重層の形態を有する点で、デバイス32と異なる。
デバイス22および34は、それぞれの近位端の構図において本来互いに異なるので、上記で説明したように、受入側の弁尖6との係合の様式も変化する。にも関わらず、同様の固定法32は、デバイスを受入側の弁尖6に貼り付けるまたは付着させるために使用され得る。そのような手段は、縫合、止め金、クリップなどの一つまたは複数の複数の機械的固定法を含み得る。機械的固定法32は、デバイス22の厚さを貫通して、受入側の弁尖の厚さの少なくとも一部に達する。デバイス34について、固定法32は第一層または第一区を貫通し、弁尖を貫通し、第二層または第二区に達する。そのような機械的固定法およびそれらを適用するための道具は、外科的技術分野においては公知である。または、固定法は生物学的接着剤からなり得る。デバイス22について、接着剤は、受入側の弁尖の上面または心房面に付着しているデバイスの下面26の近位部分に適用される。または、デバイスが受入側の弁尖の底面または心室面に接着される場合、接着剤はデバイス22の上面28の近位部分に適用される。弁下接着機構について、逸脱自由縁の全長が、心房弁尖表面とデバイスの外面または接合表面との間で平らな移行を提供するようにデバイスに貼り付けられるのを確保することは有益であり得る。デバイス32を貼り付けるために接着剤を使用する場合、接着剤は近位端36の二股部分の間の表面にコーティングされる。さらにデバイスは、受入側の弁尖6の表面に超音波溶接され得る。
図5は、前述のデバイスと同様に機能しかつ逸脱弁尖に貼り付けられる別のデバイス52を示している;しかしながら、デバイス52は、「V」または「S」の形態を提供するように、その長さに沿った少なくとも一つのかなり顕著な曲線または屈曲を有する。図示されたバリエーションにおいて、デバイス52は、その長さに沿った屈曲58を有し、それによって遠位端56に終結する近位または水平部分62を定義し、遠位、垂直または縦部分64をさらに定義する。受入側の弁尖6に手術的に接着される場合、水平部分62は、受入側の弁尖6の自由縁を越えて、受入側の弁尖6の表面によって定義される同じ面と実質的に平行または同じ面内で、反対側の弁尖8まで伸張する。この伸張62は、拡張または奇形の弁輪(収縮期の心臓の収縮の間に、間隙のある弁口を引き起こす)を補償するのを助ける可能性がある。つまり、水平部分62は、拡張弁輪によって生じた弁尖間の残留間隙を埋め、弁輪形成リングを使用する必要性を除去し得る。受入側の弁尖6の自由縁を越えて伸張する水平部分62の長さは、典型的には約2mmから約15mmの範囲であるが、弁輪拡張の程度に応じてより短くまたはより長くなり得る。屈曲58と近位端54との間に、デバイス52は、(デバイスが弁尖の心房側に貼り付けられる場合)弁尖6上のより良い解剖学的な配置のために近位端54を反らすために、屈曲58とは反対方向に別のわずかな屈曲または曲線68を有し得る。弁尖接合表面60は、反対側の弁尖8が収縮期の間に接合し得る垂直部分64の上面上に実質的に定義される。しかしながら、手術において、弁尖8は伸張部分62の上面と同様に屈曲66と接合し接触する可能性もある。最後に、近位端54は、その他の態様に関して、前述のような任意の手段および任意の様式で貼り付けられ得る。
前述のデバイスの長さL(またはデバイス52の垂直部分)および幅Wは、弁尖の逸脱部分の幅および高さを含む様々な要素に依存し得る。概して、逸脱の影響を受けた僧帽弁尖の部分の典型的な表面積に基づいて、弁尖伸張デバイスの長さLまたはその水平伸張部分は約5mmから約30mmに及び、デバイスの幅Wは、約5mmから約30mmに及ぶが、どちらの寸法も逸脱区のサイズに応じてより大きくまたはより小さくなり得る。概して、デバイスの全体のサイズは、逸脱区の表面積の少なくとも約50%と重なるかまたは覆うように選択されるべきであり、かつデバイスはそのように位置づけられるべきである。前述のように、逸脱部分に加えて修復中の弁尖のうねる部分に対処するのが望ましいであろう。そのように、デバイスは、うねる部分を抑制するために弁尖の心房面上で(弁輪に向かって)近位におよび/または外側に伸張するために、より長くおよび/またはより幅広くなる(すなわち全体の近位表面領域を有する)可能性がある。デバイスの自由端が心室空間内で伸張する距離は、術前の逸脱の程度に依存し得るが、しかしながらこの伸張距離は典型的には約10mmから約20mmに及ぶ。長さ、幅、および伸張距離は、任意の炎症反応または外傷を最小限にするために、好ましくは図3、4、および5のデバイスが乳頭筋16および索18などの周囲の解剖学的な構造体と接触しないようなものである。
本発明の修復デバイスと弁尖表面との間の接触領域を最小限にするのが好ましい。そのように、使用されるデバイスのサイズまたは表面積は、好ましくは受入側の弁尖の健康なまたは病変していない(unaffected)部分の領域が、本発明の修復デバイスに接触しないようなものである。したがって、可能な限り最小の修復デバイスが使用されるべきである。しかしながら、修復デバイスが小さいほど(質量が軽いほど)、収縮期の間のデバイスに対する血圧に耐えられずに、結果として心房チャンバーに押し込まれ得る危険がより大きくなる。したがって、移植位置に修復デバイスをさらに固定するのは、有利および/または必要であり得る。
図6は、断裂した索18の結果として、弁輪4の面上に前尖6の自由縁のA2区の逸脱5を伴う2型弁機能不全を有する僧帽弁2を示している。この逸脱は、図2Aおよび2Bに示されているものよりはるかに顕著ではなく、そのように、より少ない弁尖表面領域が不動化されることを必要とする。
図7Aおよび7Bに図示されている本発明のデバイスのバリエーションは、図6に図示されているようなより小さな逸脱に適している可能性がある。デバイス70は、前述の態様よりも長く、弁または弁下組織構造体への固定のために構成された近位端72および遠位端74の両方を有する。具体的には、前述の態様と異なり、デバイス70の遠位端74はさらに心室へと伸張し、乳頭筋16または心室壁などの弁下構造体に固定され、本質において人工索として機能する。
デバイス70は、受入側の弁尖の正常な動きに適応し、弁尖への任意の不必要なストレスを最小限にし、かつ/または弁尖の任意の残留逸脱に適応するために、十分に長くかつ/または十分に柔軟性がありかつ/または弾力性があるものでなければならない。そのように、様々な天然および合成物質または天然および合成物質の組み合わせが使用され得る。適した天然物質は、ヒト、ウシ、またはブタの心膜組織を含むが、それらに限定されない。適した合成物質は、超弾性金属(例えばニチノール)、シリコン、ポリエステル、およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含むが、それらに限定されない。
再度、デバイス70は長方形の形態を有することが示されているが、任意の適した形が採用され得る。前述の修復デバイスのように、デバイス70は実質的には平面で、わずかに曲がっている可能性があり、かつ外面または接合表面76および下面または内面78を有する。外面76は、反対側の弁尖8との接合を促進するために、好ましくは解剖学的に受入側の弁尖6の上面または心房面を模倣する設計を有する。
デバイス70の長さLおよび幅Wは、(該当する場合は、うねりの位置と同様に)弁尖の逸脱部分の幅および高さを含む様々な要素に依存しているが、遠位端74が縛られる位置にも依存している。そのように、デバイス70の長さLは、典型的には約20mmから約40mmに及び、幅Wは約3mmから約15mmに及ぶが、どちらの寸法もより大きくまたはより小さくなり得る。特定の逸脱修復のために選択された本デバイスの長さは、弁尖を制限または抑制しかつその正常な機能を妨げるほどに短くはないことが重要である。むしろ、弁尖のわずかな逸脱が残っているところで、わずかに長い長さを有するデバイスを使用することははるかに害が少ないが、それは移植されたデバイスによって提供された接合表面がそのような残留逸脱を補償する、すなわちデバイスが収縮期の収縮の間に接合表面と反対側の弁尖との間に完全な接合があるように十分な表面領域を提供するからである。デバイス70の厚さは、議論されているその他のデバイスと同様であり得、近位端での弁尖6および遠位端74での選択された固定部位、例えば乳頭筋16へのより容易な接着のために、一つまたは両方の端において先細になり得る。
前述の固定法も、デバイス70を、その遠位端74で選択された固定部位に貼り付けるまたは付着させるのと同様、その近位端72で受入側の弁尖に貼り付けるまたは付着させるために使用され得る。手段は、すべての固定箇所に対して同じであり得るか、または近位端を貼り付けるために一つの型の固定デバイスが採用され得、かつ遠位端を接着するために別の型が使用され得る。
本発明のデバイスの多くの例示的な態様が特に記載されているが、心臓弁外科における当業者は、無制限数のデバイス形態が本発明の範囲内であるということを理解するであろう。特定のデバイス形態の適合性は、治療される兆候の特殊性および移植外科医の特定のバイアスに依存するだろう。つまり、任意の適したデバイスの形、輪郭、サイズ、表面積、および厚さは、任意の適した物質を有して採用され得る。記載されたデバイスは、弁の単一の逸脱区を治療するように設計されているが、デバイスのその他のバリエーションは、同じ弁尖上の複数の逸脱区に対処し得る。
さらに、本発明は、少なくとも一つの本修復デバイスおよび固定法を含み、かつ固定法を適用するための道具、経皮的なアプローチにおいて修復デバイスを送達するためのカテーテル、および本デバイスを移植するために必要なその他の補助的な道具をさらに含み得るシステムを提供する。
本デバイスおよびシステムを使用するため、および心臓弁を修復するための本発明の様々な方法が、ここで詳細に議論されるであろう。前述のように、本デバイスは、外科的なアプローチまたは経皮的なアプローチを使用して移植され得る。どちらの措置でも、本弁の逸脱領域は、術前にゲートMRIまたは心エコー検査によって同定される。この評価から、デバイスは、逸脱区の最適な修復のために最も適当な形態、サイズ、形、および外形を有して選択される。
外科的なアプローチでは、患者の胸部を切開する。従来の、いまだに最も一般的なアプローチは、完全な胸骨正中切開を介するものであると考えられる。その他の低侵襲的なアプローチは、ビデオもしくはロボットの援助、またはポートアクセスを用いた、部分的な胸骨切開術、右(またはそれほど多くはないが左)の完全な、部分的な、または「小さい」開胸術を含む。次いで、典型的には静脈排出のために上大静脈および下大静脈に、および動脈かん流のために上行大動脈にカニューレを挿入することによって、心肺バイパスが確立される。カニューレは、静脈血を酸素化して動脈循環へと拍出する人工心肺に接続される。付加的なカテーテルは、通常、クランプを用いて心臓を循環から単離した後に心臓に注入されて心臓が拍動するのを止める「心臓麻痺」溶液を送達するために挿入される。
一度心肺バイパスおよび心臓停止が達成されると、左心房に入り、かつ縫合または退縮デバイスを使用して心房組織を退縮させることによって、僧帽弁が露出する。心房切開(入口切開)は、通常左心房の右側、右肺静脈の前方で行なわれるが、特に最小限侵襲的な措置においては、その他のアプローチが時折使用される。しかしながら当業者は、標準的なまたはより低侵襲的なアプローチを介して、その他の心臓弁にアクセスして修復するために措置への必要な改変を理解するであろう。
一度僧帽弁の良好な露出が達成されると、逸脱領域は区弁解析によって確認される、すなわち各々の弁尖の各々の区は、柔軟性、完全性および運動を決定するために特別な鉗子およびフックを使用して注意深く評価される。この評価に基づいて、外科医はどの区が修復を必要とするのかを決定する。次いで、一つまたは複数の本デバイスは手術的に逸脱区に位置付けられ、本デバイスの近位端は弁尖に貼り付けられる。図7Aおよび7Bのデバイス態様では、次いで、遠位端は選択された固定部位に貼り付けられ、デバイスの全長は弁尖および索が極度にストレスを受けないことを確保するように選択されている。または、遠位端は、弁尖への近位端の貼り付けの前に、最初に貼り付けられ得る。
一度デバイスまたは複数のデバイスが固定されると、修復された弁は、残留逆流のない弁尖間の接合の良好な線を確認するための検査をされる。これは、典型的には、弁尖を閉じるために十分な圧が生じるまで生理食塩水を左心室に注入することによって実施される。一度弁修復が完了すると、心房切開は閉じられ、封入された空気が心臓から取り除かれ、交差クランプが取り除かれて、心臓は再かん流されて拍動を再開する。その後すぐに、患者は徐々に人工心肺の支援から引き離される。修復された弁は、経食道心エコー図(TEE)を使用して評価される。修復が満足のいくものであれば、カニューレは取り除かれ、その他の心臓外科的措置と一致する様式で切開は閉じられる。
経皮的な適用に対しては、好ましくは圧縮膨張可能な物質で作製された弁修復デバイスが採用される。デバイスは、血管内送達経由で標的弁に到達するのに適当な長さの送達カテーテルの中で受け取られるように圧縮される。僧帽弁を治療する場合、僧帽弁へのアクセスは様々な経路からされ得る。左心房チャンバーを経由して僧帽弁にアクセスすることが望ましい場合、カテーテルの送達は静脈システムを介して、およびその後は心房横断的に(transatrially)なされる。例えば、カテーテルは、大腿静脈へ挿入され、下大静脈を介して右心房へ移動し得る。心臓外科医に公知の手段により、カテーテルの遠位端は、左心房へと心房中隔を横切るようにされる。このアプローチは、修復デバイスを標的弁尖の上面または心房面に接着する場合、好ましい可能性があるが、修復デバイスを底面または心室面に接着するために使用される可能性もある。または、僧帽弁は、左心室を経由してアクセスされ得る。例えば、カテーテルは、大腿動脈へ挿入され、大動脈を介して移動し、左心室へと大動脈弁を横切り得る。この心室アプローチは、修復デバイスを標的弁尖の底面または心室面に接着する場合、好ましい可能性がある。
採用される送達経路に関わらず、一度カテーテルが移植部位に位置付けられると、選択された修復デバイスは、カテーテルを介して進められ、僧帽弁に配置される。血管内送達措置は、修復デバイスのための最良の位置を同定するのを助けるために、心エコー検査または蛍光透視法の誘導下で実施され得る。把持デバイスなどのその他の道具は、標的弁尖を不動化し保持するのに使用され得、修復デバイスはその上に置かれて固定される。次いで、修復された弁は前述のようにTEEによって評価される。残留逆流が検出された場合、修復デバイスの位置は調整され得る。
任意の型の修復アプローチでは、修復の適性を評価した後で調整が必要である場合には、弁尖上の選択された位置にデバイスを一時的に接着する手段を使用することは有益であり得る。この目的を達成するために、縫合またはファスナーを使用する場合、初めにただ一つの縫い目またはファスナーが、デバイスを固定するために配置され得る。TEEがこの初めの位置が最適ではないと明らかにする場合、その後一つの縫い目またはファスナーだけを取り除くのは容易であろうし、それによって弁尖組織への損傷を軽減するだろう。開放できるファスナーを使用するのは、さらに有利であり得る。
本方法は、単一の修復デバイスを移植する文脈に置いて記載されているが、複数の逸脱区域を有する同じ弁尖上、または両方の弁尖上で(または該当する場合は三つ)、複数の本デバイスが採用され得る。したがって、移植措置は、同じ弁尖上または付加的な弁尖上での付加的な逸脱区を対処する必要がある時に、繰り返され得る。
本方法を実行する時に使用するためのキットも、本発明によって提供される。本発明のキットは、本発明の少なくとも一つの本弁修復デバイスを含む。あるキットは、異なるサイズおよび/または形を有するいくつかの本デバイスを含み得る。さらに、キットは、本デバイスの経皮的な移植のためのカテーテル同様、固定法および固定法を適用するためのデバイスなどのある付属品を含み得る。最後に、キットは、心臓弁の修復における本デバイスの使用説明書を含み得る。使用説明書は、例えば、特定の兆候を処置するための修復デバイスの最も適当な型もしくはサイズを使用者へ説明または示唆する専門用語を含み得る。これらの説明書は、一つまたは複数の包装、ラベル挿入物、またはキット内に存在する容器などの上に存在し得る。
本デバイスおよび方法の特徴が、先行技術の弁修復デバイス措置の多くの不都合を打開しており、心臓弁を完全に修復するために必要な補助的な措置および器具の数を最小限にし、修復措置を容易にしてより多くの外科医がこの措置を患者に提案することを可能し、かつ弁修復への最小限に侵襲的なアプローチを促進することを含むが、それらに限定されないということは、前記載から明らかである。そのように、本発明は、心臓弁修復の分野へ著しい貢献を表す。
本発明はその特定の態様に関連して記載されているが、様々な変化がなされ得、本発明の真の精神および範囲から離れることなく等価物が代用され得るということは、当業者によって理解されるべきである。加えて、本発明の目的、精神および範囲を達成する間に、特定の兆候、物質、および組成物、プロセス、プロセス段階または複数のプロセス段階に適合するために、多くの改変がなされ得る。すべてのそのような改変は、ここに添付された特許請求の範囲の範囲内であることが意図されている。
図1Aは、前尖および後尖の適切な接合を有する、正常な僧帽弁の斜視図である。図1Bは、図1Aの正常な僧帽弁を示す、心臓の左側の断面図である。 図2Aは、実質的に逸脱前尖を有する、逆流性僧帽弁の斜視図である。図2Bは、図2Aの逆流性僧帽弁を示す、心臓の左側の断面図である。断裂した索の結果、僧帽弁の前尖が弁輪面上に左心房へ逸脱しているのが示されている。 逸脱弁尖を有する弁を修復するための、本発明のデバイスの態様を図示する。 逸脱弁尖を有する弁を修復するための、本発明のデバイスの別の態様を図示する。 逸脱弁尖を有する弁を修復するための、本発明のデバイスのさらに別の態様を図示する。 図2Aに図示した逸脱よりも小さい逸脱を有する逆流性僧帽弁を図示する、心臓の左側の断面図である。 逸脱弁尖を有する弁を修復するための、本発明のデバイスの別の態様を図示する。

Claims (42)

  1. 少なくとも一つの弁尖が逸脱区を有する二つまたはそれ以上の弁尖および弁下構造体を有する逆流性心臓弁を修復するための移植可能なデバイスであって、以下の構造体を含むデバイス:
    逸脱弁尖への接着のための構造体であって、該構造体が収縮期の心臓の収縮の間に反対側の弁尖が接合する接合表面を定義し、それによって弁尖間の接合が正常化される構造体。
  2. 構造体が剛性または半剛性である、請求項1記載のデバイス。
  3. 構造体が柔軟性のある、請求項1記載のデバイス。
  4. 構造体が弾力性のある、請求項1記載のデバイス。
  5. 構造体が逸脱弁尖への貼り付けのために構成された近位端を有する、請求項1記載のデバイス。
  6. 近位端が二分岐形態を有し、デバイスが手術的に逸脱弁尖に貼り付けられる際に、逸脱弁尖の自由縁がそこに配置される、請求項5記載のデバイス。
  7. 構造体が弁内に手術的に移植される際に、逸脱弁尖の自由縁を超えて自由に伸張する遠位端を有する、請求項1記載のデバイス。
  8. 構造体が弁下構造体への貼り付けのために構成された遠位端を有する、請求項1記載のデバイス。
  9. 構造体が実質的に平面である、請求項1記載のデバイス。
  10. 構造体が、曲がっているかまたは湾曲している、請求項1記載のデバイス。
  11. 曲がった構造体が約75°から180°未満の範囲の角度を定義する、請求項10記載のデバイス。
  12. 接合表面が正常に機能する弁尖を実質的に模倣するように構成されている、請求項1記載のデバイス。
  13. 表面が、少なくとも約25mm2の領域を定義する、請求項1記載のデバイス。
  14. 構造体が約2mmから約10mmの範囲の厚さを有する、請求項1記載のデバイス。
  15. 構造体が約5mmから約40mmの範囲の長さを有する、請求項1記載のデバイス。
  16. 逸脱弁尖がうねる区域も有し、かつ表面がうねる区域を不動化するのに十分な領域を有する、請求項1記載のデバイス。
  17. 弁が収縮期に逸脱弁尖と反対側の弁尖との間に間隙を引き起こす拡張弁輪も有し、かつ構造体の一部が、間隙を埋めるのに十分な長さを有する、請求項1記載のデバイス。
  18. 少なくとも一つの弁尖が逸脱区を有する二つまたはそれ以上の弁尖および弁下構造体を有する逆流性心臓弁を修復するためのシステムであって、以下を含むシステム:
    逸脱弁尖への接着のために構成された構造体であって、該構造体が収縮期の心臓の収縮の間に反対側の弁尖が接合する接合表面を定義し、ここで弁尖間の接合が正常化される構造体;
    該構造体を逸脱弁尖に接着するための固定法。
  19. 固定法が、縫合、止め金、クリップ、ファスナー、および接着剤からなる群より選択される、請求項18記載のシステム。
  20. 少なくとも一つの弁尖が少なくとも一つの逸脱区を有する二つまたはそれ以上の弁尖および弁下構造体を有する逆流性心臓弁を修復するための方法であって、以下の段階を含む方法:
    逸脱弁尖への接着のための構造体を提供する段階であって、ここで該構造体が弁尖接合表面を定義する段階;および
    該構造体を逆流性心臓弁に移植し、ここで移植に際して該構造体の少なくとも一部が二つまたはそれ以上の弁尖の間を伸張する段階であって、ここで収縮期の心臓の収縮の間に該逸脱弁尖の反対側の弁尖が該構造体の該接合表面と接合し、それによって二つまたはそれ以上の弁尖の間の接合が正常化される段階。
  21. 移植が構造体を逸脱弁尖でのみ弁に貼り付ける段階を含む、請求項20記載の方法。
  22. 構造体が逸脱弁尖の上面に貼り付けられ、それによって該上面の少なくとも一部を覆う、請求項21記載の方法。
  23. 構造体が逸脱弁尖の下側に貼り付けられる、請求項21記載の方法。
  24. 貼り付けが縫合、止め金、クリップ、ファスナー、および接着剤からなる群より選択される一つまたは複数を適用する手段によって達成される、請求項21記載の方法。
  25. 貼り付けが構造体の近位端を逸脱弁尖に貼り付ける段階を含む、請求項21記載の方法。
  26. 構造体の遠位端を弁下構造体上の位置に貼り付ける段階をさらに含む、請求項25記載の方法。
  27. 移植が少なくとも一つの逸脱区を実質的に不動化する段階を含む、請求項20記載の方法。
  28. 構造体の移植に際して、弁の単一開口部を維持する段階をさらに含む、請求項20記載の方法。
  29. 逸脱弁尖が二つの逸脱区を有し、弁に第二の該構造体を移植する段階をさらに含む、請求項20記載の方法。
  30. 第一の構造体が第一の逸脱区で逸脱弁尖に貼り付けられ、第二の構造体が第二の逸脱区で逸脱弁尖に貼り付けられる、請求項29記載の方法。
  31. 弁尖のうち二つがそれぞれ少なくとも一つの逸脱区を有し、弁に第二の該構造体を移植する段階をさらに含む、請求項20記載の方法。
  32. 第一の構造体が第一の逸脱弁尖に貼り付けられ、第二の構造体が第二の逸脱弁尖に貼り付けられる、請求項31記載の方法。
  33. 移植が経皮的に施される、請求項20記載の方法。
  34. 経皮的な移植が構造体を修復されるべき弁まで送達するためにカテーテルを使用する段階を含む、請求項33記載の方法。
  35. カテーテルを介した送達のために構造体を圧縮する段階をさらに含む、請求項34記載の方法。
  36. 修復されるべき弁までの送達に際して構造体を膨張させる段階をさらに含む、請求項35記載の方法。
  37. 心臓弁が僧帽弁である、請求項20記載の方法。
  38. 逸脱弁尖がうねる区域も有し、かつ移植がうねる区域を不動化する、請求項20記載の方法。
  39. 弁が収縮期の間に逸脱弁尖と反対側の弁尖との間に間隙を引き起こす拡張弁輪も有し、かつ該弁尖の間を伸張する移植された構造体の一部が、間隙を埋める、請求項20記載の方法。
  40. 構造体が逸脱区の少なくとも約50%と接触する、請求項20記載の方法。
  41. 少なくとも一つの弁尖が少なくとも一つの逸脱区を有する二つまたはそれ以上の弁尖および弁下構造体を有する逆流性心臓弁を修復するための方法であって、以下の段階を含む方法:
    逸脱弁尖への接着のための構造体を提供する段階であって、ここで該構造体が弁尖接合表面および下面を定義する段階;
    該構造体を逸脱弁尖に貼り付ける段階であって、ここで該構造体の下面が逸脱区を覆う段階;および
    該構造体の少なくとも一部を二つまたはそれ以上の弁尖の間を伸張させる段階であって、ここで収縮期の心臓の収縮の間に該逸脱弁尖の反対側の弁尖が該構造体の該接合表面と接合し、それによって二つまたはそれ以上の弁尖の間の接合が正常化される段階。
  42. 構造体を弁下構造体上の位置に貼り付ける段階をさらに含む、請求項41記載の方法。
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