JP2007517844A - ゼオライトを含有する歯磨剤組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
を有する結晶質アルミノシリケートを含有してなる歯磨剤組成物が提供される。
M2/nO・Al2O3・xSiO2・yH2O
(式中、Mは金属部分を表し、該金属はnの原子価を有しており、xはシリカとアルミナのモル比を表し、yは水分子とアルミナ分子との比を表す)で表され得る。
WO-A-96/14270、WO-A-96/34828及びWO-A-97/06102号に開示されているものである;これらの特許文献の全体の内容は参照として本明細書に包含される。EP-A-0 384 070号に記載されるゼオライト Pは、Mがアルカリ金属を表し、xが2.66までの値、好ましくは1.8-
2.66の値を有する場合の前記実験式を有しており、本発明に特に有用な構造を有する。より好ましくは、xは1.8〜2.4の範囲の値を有する。上記特許文献に記載されているゼオライト Pは、20重量%以下の水分含有量になるまで乾燥させた場合においても、0.2μmより十分に小さい結晶寸法と2.5μm未満の凝集体寸法を有するものを製造することが容易である。このことは、乾燥の際に凝集して大きな重量平均粒度になる他のゼオライトと対照的である。
μmを越える、好ましくは約1.0μmを越える重量平均粒度を有する。
silica)を、通常、重合体懸濁剤又は増粘剤と組合わせて包含させることからなる。単独で使用するか又は増粘シリカと併用し得る適当な周知の重合体懸濁剤又は増粘剤としてはポリアクリル酸、アクリル酸の共重合体及び架橋重合体、アクリル酸と疎水性モノマーとの共重合体、カルボン酸含有モノマーとアクリル酸エステルとの共重合体、アクリル酸とアクリレートエステル、エチレングリコールのエステル又はポリエチレングリコールのエステル(例えば、その脂肪酸エステル)との架橋共重合体、キサンタン及びグアーガムのごときヘテロ多糖類及びナトリウムカルボキシメチルセルロースのごときセルロース誘導体が挙げられる。特に適当な懸濁剤又は増粘剤としてはキサンタン及びナトリウムカルボキシメチルセルロースが挙げられる。これらの増粘剤(これらは単独で又は前記した物質の2種又はそれ以上の混合物として使用し得る)は、全体で約0.1〜約5重量%の量で組成物中に存在させ得る。シリカ増粘剤と併用する場合には、これらを0.1〜5.0重量%の量で存在させることが好ましい。INEOS Silicas Limited(Warrington UK)からソルボシル
(Solbosil) TC15の商品名で販売されているシリカのごときシリカ増粘剤は、存在する場合は、組成物の約0.1〜約 15重量%、好ましくは約1〜10重量%を占める。
freshening agent);真珠光沢化剤(pearlescing agent);過酸化水素又は過酢酸のごときペルオキシ化合物;不透明剤;顔料及び着色剤;防腐剤;加湿剤;弗化物含有化合物;虫歯予防及び歯垢防止剤;歯石防止剤;過敏症防止剤(anti-hypersensitivity agent);クエン酸亜鉛、トリクロサン(Ciba Geigy)のごとき治療薬;タンパク質;酵素;塩類;ベーキングソーダ及びpH調節剤。
この試験の手法は米国歯科協会によって推奨されている歯磨剤研磨度の評価方法に従がっている(Journal of Dental Research 55 (4), 563, 1976参照)。この手法においては、取出したヒトの歯に中性子束を照射し、標準のブラシ掛け方式にかける。歯根における象牙質から取出した放射性リン32を、試験した歯磨剤の研磨指数として用いる。ナトリウムカルボキシメチルセルロースの0.5%水溶液50cm3中に10gのピロリン酸カルシウムを含有する対照スラリーも測定し、この混合物のRDAを任意に100として採用する。結晶質アルミノシリケートについて粉末RDAを測定するためには、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの0.5%水溶液50cm3中に10.0gのアルミノシリケートを含有する懸濁物を調製し、該懸濁物を同じブラシ掛け方式にかける。本発明の歯磨剤組成物についてRDA値を測定するためには、25gの歯磨剤組成物と40cm3の水とから供試スラリーを製造し、このスラリーを同じブラシ掛け方式にかける。
この試験はソルビトール/グリセロール混合物中のアルミノシリケートの懸濁物と接触しているパースペックス(Perspex:登録商標)板を歯ブラシヘッドでブラシ掛けすることからなる。パースペックス(登録商標)は象牙質と同様な硬度を有する。従って、パースペックス(登録商標)上に引掻きを生じる物質は象牙質にも同様な量の引掻きを生じ易い。通常スラリー濃度は次の通りである。
グリセロール 10.0g
ソルビトールシロップ* 23.0g
*シロップは70%ソルビトール/30%水を含有する
全ての成分をビーカー中に秤量し、簡単な攪拌機を用いて1500rpmで2分間分散させる。英国、Lucite International UK社製の標準のパースペックス(PERSPEX)透明流延アクリルシート、等級 000の110mm×55mm×3mmシートを試験に用いる。
炭酸カルシウム(15μm) 32
シリカキセロゲル(10μm)英国特許1 262 292号により製造 25
アルミナ三水和物(ギブサイト社)(15μm) 16
ピロリン酸カルシウム(10μm) 14
リン酸二カルシウム二水和物(15μm) 7
吸油量
吸油量はASTM スパチュラ練り合せ(spatula rub-out)法(American Society of Test Material標準規格D281)により測定する。試験の原理は、スパチュラで切断した時でも破断又は分離しない剛質のパテ様ペーストが形成されるまで平滑な表面上でスパチュラでこすることにより亜麻仁油をシリカ又はアルミノケイ酸塩と混合することである。次いで吸油量は次の等式により、この条件を達成するのに用いた油の容量(Vcm3)とアルミノシリケートの重量(W.g)とから算出する;
吸油量=(V×100)/W 即ち、油のcm3/アルミノシリケート100gにより表わす。
アルミノシリケートの重量平均粒度は、300RFレンズとMS17試料提示単位とを有するマルベルン マスターサイザー(Malvern Mastersizer:登録商標)、モデルSを用いて測定する。Malvern Instruments社製のこの装置は低出力のHe/Neレーザーを用いるフラウンホーファー回折の原理を用いる。測定前に、試料を超音波により水中に30秒間分散させて水性懸濁物を形成する。マルベルン マスターサイザー(登録商標)によりアルミノシリケートの重量粒度分布を測定する。重量平均粒度(d50)即ち50パーセンチル及び何れか特定の寸法以下の材料の百分率は該装置によって生成したデータから容易に得られる。
平均微結晶寸法は走査電子顕微鏡で撮った写真から測定する。結晶質アルミノシリケートを約1〜3重量%の水分にまで乾燥させ、凝集体を乳棒及び乳鉢で破砕する。写真からは、十分な個数例えば100個の結晶が計数され、それらの寸法を測定して統計上有意な平均(算術平均)寸法を決定する。
アルミノシリケートを先ず飽和塩化ナトリウム溶液上で恒量にまで平衡させ、水分を測定する。1gdm-3(乾量)に対応する量で或る量を1cm3の水に分散させ、得られる分散液を、0.01M NaCl溶液(50cm3)及び0.05M CaCl2(3.923cm3)よりなる総容量54.923cm3の攪拌溶液に注入する。これは1dm3当り200mgのCaOの濃度に対応し、即ちSi:Al比1.00のアルミノケイ酸塩により成形し得る理論最大量(197mg)よりわずかに大きい。該分散液を25℃の温度で15分間激しく攪拌し、その後にカルシウム電極を用いてCa2+イオン濃度を測定する。測定したCa2+イオン濃度を当初の濃度から差引いてアルミノケイ酸塩試料の実効カルシウム結合能力を得る。
この試験は、P.L. Dawson等によりJ. Cosmet. Sci., 49, 275~283(1998)に掲載された“Dental stain prevention by abrasive toothpastes:A new in vitro test and its correlation with clinical observations“に十分に記載されている。
高度に研磨した17mmの焼結した、純粋なヒドロキシアパタイト(HAP)円板よりなる基材を調製する。該円板はブエラー(Buehler)回転グラインダー及びP600湿潤紙を用い、続いてP1200ラップ紙を用いて研磨して、エナメル歯表面に似た鏡状の仕上げ面を得る。次いで、清浄化前の円板の白色度(CIE 1976 L*a*b*システムを用いる)L*(クリーン)をミノルタ色度計CR200を用いて測定し、標準の検量タイルに対して検量する。
タンニン酸の0.5重量%溶液50gと第二鉄硫酸アンモニウムの0.5重量%溶液50gとを混合して暗色を有する新たなコロイド状鉄(III)タンニン酸錯体 (“”タンニン酸 第二鉄“)を形成することにより新たな着色汚染溶液を調製する。この新たな混合物を微細なリス毛のヘアブラシを用いてHAP円板状に塗布し、加温ヘアドライヤーを用いて温和に乾燥させる。十分な個数の汚染溶液の被覆層を施用して、ミノルタ色度計CR200を用いて測定するとL*=50+/−5の暗色測定値を生成する。この値をL*(汚染した)と呼ぶ。
次の成分よりなる希釈剤を調製する;
重量%
ナトリウムカルボキシメチルセルロース(SCMC 7M) 0.5
グリセロール 5.0
ホルマリン 0.1
脱塩水 94.4
供試下の練り歯磨をプラスチックビーカー中に秤量し、次の重量割合;
練り歯磨 33.3%;希釈剤 33.3%;水 33.3%
で希釈剤及び脱塩水と混合して100gの練り歯磨きスラリー製剤を製造し、これを1分間4000r.p.m.で高剪断ハイドルフ(Heidolph)ミキサーで混合する。練り歯磨きスラリーは沈降を避けるために試験を行なう直前に製造する。
次いで、汚染したHAP円板を供試練り歯磨スラリーを含有する容器の底部に水平に載置し、263gの秤量した歯ブラシヘッドを、機械的な洗浄機(改質したマーチンデール研磨試験機)を用いて円板表面上で振動させる。1分当り150サイクルの振動速度を用いる。歯ブラシヘッドは34本のタフト植毛された、平坦なトリムの0.2mm剛毛ナイロンヘッドであり、線状のボールベアリングに載置した竪型スピンドル上に装填した錘りによって秤量した。FT100試験については100回の振動後の汚染除去を監視した。清浄化後のHAP円板の白色度L*(清浄化した)をミノルタ色度計CR200を用いて測定する。清浄化はFT100除去率%として定義する;
FT100除去率%=L*(清浄化)−L*(汚染)/ L*(クリーン)−L*(汚染)x 100
練り歯磨の凝着(cohesion)
練り歯磨の凝着はこれを練り歯磨のチューブから歯ブラシ上に押出した時に形成されるリボン形の「立上がり」特性の良好な尺度である。より高い凝着値はより堅固な練り歯磨きリボンを示し、然るに低い凝着値は低粘度の不十分に構成された練り歯磨きから得られ、歯ブラシの剛毛中に急速に垂れる。歯磨き剤は、垂れさがらずしかも余りにも堅固でない良好な品質と押出可能なリボン形を与えるように150〜430gの範囲内の凝着力を有するのが一般に要求される。
1)ばねが100mmの長さに0から430gまで延長し得るバネ秤り。バネは10gの間隔で零乃至430gの検量目盛を有し、試験の開始時に零に調節し得る。
本発明の使用を示すために、前記歯磨用製剤1を、粒子成分A、B及びCを下記の実施例に従って変化させたベース製剤として使用した。
歯磨用製剤1中で40重量%のダウシル(Doucil)A24ゼオライトを結晶質アルミノシリケート研磨剤Aとして使用した。この実施例ではブースラーゼオライト B又は増粘用シリカ Cは使用しなかった。使用した洗浄剤粒子の特性は表1に示されている。
歯磨用製剤1中で、14重量%のダウシルA24ゼオライトを結晶質アルミノシリケート研磨剤Aとして使用し、6重量%のダウシル4Aゼオライトをブースラーゼオライト Bとして使用し、これらと一緒に、7重量%の増粘用シリカ Cを使用した。使用した洗浄剤粒子の特性は表1に示されている。
Claims (40)
- 0.2μm未満の平均微結晶寸法を有する結晶質アルミノシリケートを含有してなる歯磨剤組成物。
- アルミノシリケートは、式:M2/nO・Al2O3・xSiO2・yH2Oを有するゼオライトからなる、請求項1に記載の歯磨剤組成物。
- ゼオライトは P ゼオライトである、請求項1又は2に記載の歯磨剤組成物。
- xは2.66の値を有する、請求項2又は3に記載の歯磨剤組成物。
- xは1.8〜2.66の範囲の値を有する、請求項2又は3に記載の歯磨剤組成物。
- xは1.8〜2.4の範囲の値を有する、請求項2又は3に記載の歯磨剤組成物。
- アルミノシリケートは20重量%未満の含水率を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 結晶質アルミノシリケートの平均微結晶寸法は0.01〜0.2μmである、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 結晶質アルミノシリケートの平均微結晶寸法は0.1μm未満である、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 結晶質アルミノシリケートの平均微結晶寸法は0.08μmまでである、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 結晶質アルミノシリケートのRDAは120以下である、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 結晶質アルミノシリケートは、11まで、好ましくは、9までのPAVを有する、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 結晶質アルミノシリケートは、無水アルミノシリケート1グラム当り、CaOが少なくとも130mgのカルシウム結合能力を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 結晶質アルミノシリケートは、少なくとも40cm3/100gの吸油量を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 結晶質アルミノシリケートは、少なくとも0.5μmの重量平均粒度を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 結晶質アルミノシリケートは、多くとも10.0μmの重量平均粒度を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 結晶質アルミノシリケートは、2.0〜2.5μmの重量平均粒度を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 結晶質アルミノシリケートは、式:M2/nO・Al2O3・xSiO2・yH2O(式中、Mはアルカリ金属であり、アルカリ金属Mの少なくとも一部は1個又はそれ以上の他の金属部分で置換されている)で表されるゼオライト Pから誘導される、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 少なくとも1種の追加の研磨剤/洗浄剤を含有している、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 洗浄増進剤として作用する異なる結晶質アルミノシリケートを含有している、請求項 19に記載の歯磨剤組成物。
- 洗浄増進剤は100〜300の範囲のRDAを有する、請求項19に記載の歯磨剤組成物。
- 洗浄増進剤は100〜250の範囲のRDAを有する、請求項19に記載の歯磨剤組成物。
- 最初に述べたアルミノシリケートのRDAは100未満である、請求項19〜22のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 洗浄増進剤は9〜25の範囲のPAVを有する、請求項19〜23のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 最初に述べたアルミノシリケートのPAVは9未満である、請求項19〜24のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 洗浄増進剤の吸油量は30〜100cm3/100gの範囲である、請求項19〜25のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 洗浄増進剤の重量平均粒度は2.0〜5.0μmの範囲である、請求項19〜26のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 洗浄増進剤は0.2μmを越える平均微結晶小寸法を有する、請求項19〜27のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 洗浄増進剤は1.0μmを越える平均微結晶寸法を有する、請求項19〜27のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 最初に述べたアルミノシリケートと洗浄増進剤の重量で表した割合は40:1〜1:1の範囲である、請求項19〜29のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 最初に述べたアルミノシリケートと洗浄増進剤の重量で表した割合は9:1〜3:2の範囲である、請求項19〜29のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 最初に述べたアルミノシリケートと洗浄増進剤の重量で表した割合は4:1〜7:3の範囲である、請求項19〜29のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 存在する結晶質アルミノシリケート(存在する洗浄増進剤は含まない)の量は、歯磨剤組成物の10〜50重量%である、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 存在する結晶質アルミノシリケート(存在する洗浄増進剤は含まない)の量は、歯磨剤組成物の25〜50重量%である、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 存在する、最初に述べたアルミノシリケートの量は、歯磨剤組成物の10〜40重量%である、請求項19〜32のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 存在する、最初に述べたアルミノシリケートの量は、歯磨剤組成物の25〜35重量%である、請求項19〜32のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 存在する洗浄増進剤の量は、歯磨剤組成物の15重量%までの量である、請求項19〜 32、35及び36のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 存在する洗浄増進剤の量は、1〜10重量%の量である、請求項19〜32、35及び 36のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 少なくとも50%のFT100洗浄値を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
- 少なくとも70%のFT100洗浄値を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の歯磨剤組成物。
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