JP2007516080A - フレキシブルグラファイト材料へのコーティングの接着性改良方法 - Google Patents
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Abstract
剥離グラファイトの圧縮粒子から形成された物品に対する機能性コーティングの接着性を向上させる方法であって、前記物品にプライマーコーティングを適用する工程を含み、前記プライマーコーティングは、その構成成分として、前記機能性コーティングの少なくとも幾つかの構成成分を含み、かつ前記機能性コーティングよりも、前記物品に対してより大きい接着性を示す、方法。
Description
フレキシブルグラファイト材料に対するコーティングの接着性を向上させる方法を提供する。本発明の方法は、フロースルーキャパシタや燃料電池の構成要素、例えばフローフィールドプレート、ガス拡散層及び/又は電極などを形成するのに適する材料を製造するのにとりわけ有用である。
イオン交換膜燃料電池、より詳細にはプロトン交換膜(PEM)燃料電池は、空気中の水素と酸素との化学反応により電気を生成する。燃料電池内では、アノード及びカソードと称される電極がポリマー電解質を囲み、一般に膜電極アセンブリ(MEA)と称するものを形成する。電極が燃料電池のガス拡散層(GDL)として機能する場合も多い。触媒材料は水素分子に刺激を与えて水素原子に分離させ、その後、膜で、これら原子は各々プロトンとエレクトロンに分離する。エレクトロンは電気エネルギーとして利用される。プロトンは電解質を通って移動し、酸素及びエレクトロンと結合して水を形成する。
PEM燃料電池は、2つのフローフィールドプレート間に挟まれた膜電極アセンブリを包含する。従来、膜電極アセンブリは、ランダムに配向した炭素繊維紙電極(アノード及びカソード)からなり、触媒材料の薄層、特にランプブラックなどの等方性炭素粒子上にコーティングされた白金又は白金族金属の薄層が、電極間に配置されたプロトン交換膜のいずれかの側に結合されている。作動中、水素は一方のフローフィールドプレートのチャネルを通ってアノードへと流動し、ここで触媒が水素原子への分離、及びその後のプロトンとエレクトロンへの分離を促進する。プロトンは膜を通過し、エレクトロンは外部負荷を通って流動する。空気は、他方のフローフィールドプレートのチャネルを通ってカソードへと流動し、ここで空気中の酸素が酸素原子に分離し、分離した酸素原子がプロトン交換膜を通るプロトンと、及び回路を通るエレクトロンと接合し、それらが結合して水を形成する。膜が絶縁体であるため、エレクトロンは、電気を利用する外部回路を通って移動し、カソードでプロトンと接合する。カソード側の空気流は、水素と酸素の結合により形成された水を除去する1つの機構である。このような燃料電池の組み合わせを燃料電池スタックで使用して、所望の圧力を得る。
好ましくは平滑な側面を有し、かつフレキシブルグラファイトシートの平行な対向表面間を通り、圧縮した膨張性グラファイトの壁で分離されたチャネルを備えたグラファイトシートを使用して、PEM燃料電池のガス拡散層を形成可能であることが開示された。米国特許第6,413,671号(この開示は引用することにより本明細書の内容の一部とされる)においてMercuri、Weber及びWarddripが教示するように、圧縮による機械的影響により、例えば切頭形の突起が延在するローラを使用することにより、フレキシブルグラファイトシートの複数の位置にチャネルを形成することができる。チャネルパターンは、チャネルを通って流動する流体を所望なように制御、最適化又は最大化するべく考案することができる。例えば、フレキシブルグラファイトシートに形成されたパターンでは、チャネルを選択的に配置することができ、チャネル密度又はチャネル形状を変更して、例えば、使用時の溢出の低下又は最小化、ガス流動の制御、水流動の制限、電極表面に沿った流体圧力の均一化等を図ることもできる。例えば、国際特許出願公開WO02/41421A1(Mercuri及びKrassowski)を参照のこと。
また、圧縮力を用いて、フローフィールドプレート(以下、「FFP」)を形成するのに使用される材料に、連続的な反応体流動チャネルを形成してもよい。典型的には、エンボス加工ツールを使用して、グラファイトシートを圧縮し、シートにチャネルをエンボス加工する。GDLとは異なり、FFPにおける1つ以上のチャネルは、1つの対向表面から第2の表面までFFPを貫通して延長していない。典型的には、1つ以上のチャネルはFFPの一表面上にある。
更に、米国特許第6,528,199号(この開示は引用することにより本明細書の内容の一部とされる)においてMercuri等が教示するように、GDL/FFPの組み合わせを設けることもでき、ここでは、反応体流動チャネルは、チャネルを備えたグラファイトシートに形成されている。故に、FFPの流体流動機能及びGDLの流体拡散機能の両方を単一の構成要素にて組み合わせることができる。
それがフローフィールドプレートであるか、ガス拡散層であるか、触媒担体であるか、又は非燃料電池用途、例えば電子熱管理用のヒートシンク、ヒートスプレッダ又はサーマルインターフェースであるかはフレキシブルグラファイトシートの所望の最終用途に応じて決定されるが、機能性コーティングをシートに適用することが必要な場合もある。使用された異なるコーティングとしては、グラファイト材料の疎水性を高める疎水性コーティング(例えば、米国特許第6,605,379号(Mercuri及びKrassowski)、グラファイト材料を電気絶縁するか、又はグラファイト材料の剥離を防止する保護コーティング(例えば、国際特許出願公開WO02/082535(Tzeng及びKrassowski)などが挙げられる。しかしながら、フレキシブルグラファイト材料に対するコーティングの接着性には問題があることが判明した。グラファイトからのコーティングの剥離又は分離は一般的である。幾つかのプライマーコーティングの使用が幾つかの用途用として示唆されているが(例えば、米国特許第6,245,400号(Tzeng))、このようなプライマーコーティングは、コーティング又はコーティングシートの機能性を妨害するか、又は弱める場合には望ましくない。例えば、非熱伝導性プライマーコーティングは、サーマルインターフェース、ヒートシンク又はヒートスプレッダの熱的利点を低減する可能性がある。
故に、所望されるのは、フレキシブルグラファイト材料に対する機能性コーティングの接着性を向上させる方法である。既知のコーティングがグラファイトから剥離するか、又は別の方法で分離する傾向を低減するだけでなく、接着性が乏しいために非実用的であると考えられてきたフレキシブルグラファイト材料用コーティングの使用を容易にする方法が所望される。更に、この方法は、実質的に性能を低下させることなく、フレキシブルグラファイト材料に対するコーティングの接着性を向上させるべきである。
グラファイトは、炭素原子の六角形配列又は網目構造の層面から構成されている。これらの六角形に配列された炭素原子の層面は、実質的に平坦であり、かつ実質的に平行で等距離となるように互いの層面が配向又は配列されている。炭素原子からなる実質的に平坦で平行な等距離の、通常「グラフェーン層」又は「基底面」と称されるシート又は層は、互いに連結又は結合され、それらの群はクリスタリット形態で配列されている。高度に配列したグラファイトは、相当大きいクリスタリットからなり、そのクリスタリットは、互いに高度に整列もしくは配向し、よく整列した炭素層を有する。換言すれば、高度に配列したグラファイトは、高いクリスタリット配向を有する。ここで、グラファイトは、異方性構造を有するため、熱伝導性や導電率及び流体拡散性等に高い方向性を有する多数の特徴を示すか、又は有している。
グラファイトは、炭素の層状構造、すなわち、弱いファンデルワールス力により互いに接合した炭素原子の層又は薄層が重なった構造を有することが特徴である。グラファイト構造を考える際、通常、2つの軸(又は方向)、すなわち、c軸(又は方向)及びa軸(又は方向)により説明できる。単純化するために、c軸(又は方向)は、炭素層に垂直な方向と考えることができる。a軸(又は方向)は、炭素層に平行な方向、又はc軸方向に垂直な方向と考えることができる。フレキシブルグラファイトシート製造用のグラファイトは、非常に高い配向度を有している。
上記したように、炭素原子からなる平行な層をともに保持している結合力は、弱いファンデルワールス力のみである。天然グラファイトの処理により、炭素の層又は薄層が重なり合った間隔が相当広くなり、層と垂直な方向、すなわちc軸方向に著しく広がるため、炭素層の重なりが実質的に保たれたまま、膨張ないし膨大化したグラファイト構造が形成される。
大きく膨張した、より詳細には、もとのc軸方向寸法の約80倍以上もの最終厚さ(又はc軸方向寸法)を有する程度に膨張したグラファイトフレークは、バインダーを使用せずに、例えば、ウエブ、紙、ストリップ、テープ、箔、マット等(一般に「フレキシブルグラファイト」と呼ばれる)の膨張グラファイトの凝集又は一体化したシートに形成される。もとのc軸方向寸法の約80倍以上もの最終厚さ(又はc軸寸法)を有する程度にまで膨張したグラファイト粒子は、大容量化した膨張グラファイト粒子間での機械的な絡み合いや凝集力を有するために、バインダー材料を用いなくとも圧縮して一体化したフレキシブルシートに形成することができると考えられる。これらのフレキシブルグラファイトシートは、剥離グラファイトの圧縮粒子からなるシートとして記載することができる。
膨張グラファイト粒子やグラファイト層が高圧縮、例えばロールプレスなどから生じるシートの対向面に対して実質的に平行に配向しているため、上記のシート材料は、可撓性であるとともに、天然のグラファイト出発材料に匹敵するほど、熱伝導率や電気伝導率及び熱拡散性に関して高い異方性を有することも判明した。このように製造されたシート材料は、優れた可撓性を有し、良好な強度及び高度の配向度を有する。
簡単に述べると、フレキシブルでバインダーを必要としない異方性グラファイトシート材料(例えば、ウエブ、紙、ストリップ、テープ、箔、マット等)の製造方法は、もとの粒子寸法の約80倍以上ものc軸方向寸法を有する膨張グラファイト粒子を、バインダーを用いずに所定負荷で圧縮又は圧密化して、実質的に平坦でフレキシブルな一体化したグラファイトシートを形成する工程を含む。一度圧縮すると、その外観が一般的にウォーム様すなわち虫状になる膨張グラファイト粒子は、圧縮ひずみが残り、シート主面と対向した配置が維持される。シート材料の密度及び厚さは、圧縮の度合いを制御することにより変更できる。シート材料の密度は、約0.04g/cc〜約2.0g/ccの範囲とし得る。フレキシブルグラファイトシート材料は、グラファイト粒子がシートの主対向平行表面と平行して整列しているので高い異方性を示し、シート材料のロールプレスにより異方性の程度が増加して配向性も増加する。圧縮された異方性シート材料においては、厚さ、すなわち、対向した平行シート表面に垂直な方向はc軸方向を含み、長さ及び幅に沿って広がる方向、すなわち、対向主面に沿った又は平行な方向はa軸方向を含む。また、シートの熱的性質及び電気的性質は、c軸方向とa軸方向とでは、大きさが何桁も異なる。
本発明の1態様は、フレキシブルグラファイトシートに対する機能性コーティングの接着性を向上させる方法である。この方法は、プライマーコーティングをシートに適用する工程を含み、プライマーコーティングは、機能性コーティングの少なくとも1つの構成成分を用いて形成されるが、機能性コーティングよりも、フレキシブルグラファイトシートに対してより大きい接着性を示す。例えば、プライマーコーティングは、希釈して粘度を低下させた機能性コーティングから形成することができる。次いで、所望の粘度にある機能性コーティングを、プライマーコーティングしたフレキシブルグラファイトシートに適用する。
本発明の別の態様は、機能性コーティングの1つ以上の構成成分から形成されたプライマーコーティングを適用することであり、プライマーコーティングをフレキシブルグラファイトシートに適用した後、シートをその最終密度まで圧縮する。換言すると、密度が約1.5g/ccであるコーティングシートが所望される場合、シート密度が1.5g/cc未満である時、例えば、シートが密度約0.9g/cc以下のマットの形状である時にプライマーコーティングを適用する。次いで、プライマーコーティングしたシートを所望の密度まで圧縮し、その後、機能性コーティングで被覆する。
本発明の更なる態様は、フレキシブルグラファイトシート表面にプライマーコーティングを含浸させ、その後、機能性コーティングを適用する工程を包含する。含浸させたプライマーコーティングはシートの内部構造内に延在するため、シートに対して良好に接着し、機能性コーティングは、プライマーコーティングに対して、ひいてはシートに対して良好に接着する。
本発明の更に別の態様において、コーティングシートは、ガス拡散層及び/又はフローフィールドプレートなどのPEM燃料電池用構成要素の形成、及びヒートシンク、ヒートスプレッダ及び/又はサーマルインターフェースなどの電子熱管理用構成要素の形成に使用することができる。更に、米国特許第6,410,128号(Calarco等)に記載されるように、エンボス加工シートを使用してフロースルーキャパシタ用構成要素を形成することもできる。
前述の概要説明及び以下の本発明の実施態様に関する詳細な説明はいずれも、特許請求される本発明の性質及び特性を理解するための概略又は枠組となるよう意図されていることが理解される。
本発明の方法は、フレキシブルグラファイトシートに対するコーティングの接着性を向上させることに関する。グラファイトは、原子が平坦層状に共有結合した面どうしが、より弱く結合した結晶形態の炭素である。天然グラファイトフレーク等のグラファイト粒子を、例えば、硫酸及び硝酸の溶液からなる挿入物質(インターカラント)で処理することにより、グラファイトの結晶構造が反応してグラファイトとインターカラントとの化合物が形成される。処理したグラファイト粒子を、以下「インターカラントグラファイト粒子」と称する。高温暴露すると、グラファイト内のインターカラントが揮発して、インターカラントグラファイトの粒子が、c軸方向、すなわち、グラファイトの結晶面に垂直な方向に、もとの容積の約80倍以上もの寸法に蛇腹状に膨張する。剥離グラファイト粒子は、外観が虫状であり、したがって、一般的にウォームと称されている。ウォームは、ともに圧縮してフレキシブルシートとすることができる。フレキシブルシートは、もとのグラファイトフレークとは異なり、種々の形状に形成及び切断でき、また変形により機械的影響を受けて小さな横軸開口を備えることができる。
本発明で使用するのに好適なフレキシブルシート用のグラファイト出発材料としては、熱に暴露したときに有機酸や無機酸だけでなくハロゲンを挿入して膨張させることが可能な、高度に黒鉛化した炭素質材料などがある。これらの黒鉛化度の高い炭素質材料は、最も好ましくは黒鉛化度が約1.0である。この開示で使用される用語「黒鉛化度」とは、下式による値(g)を意味する:
(式中、d(002)は、結晶構造における炭素の黒鉛層間の間隔(単位:オングストローム)である)。グラファイト層間の間隔dは、標準X線回折法により測定される。(002)、(004)及び(006)ミラー指数に対応する回折ピークの位置を測定し、標準最小二乗法を用いてこれらのピークの全てについて全誤差を最小にする間隔を導く。黒鉛化度が高い炭素質材料の例として、種々の原料から得られる天然グラファイトだけでなく、他の炭素質材料、例えば、化学蒸着により調製した炭素などが挙げられる。天然グラファイトが最も好ましい。
本発明に使用されるフレキシブルシート用のグラファイト出発材料は、出発材料の結晶構造が所要の黒鉛化度を保ち、かつこれらが剥離し得る限り、非炭素成分を含有してもよい。一般的に、結晶構造に必要とされる黒鉛化度を有し、かつ剥離し得るいずれの炭素含有原料も、本発明と共に使用するのに好適である。このようなグラファイトの灰分は、好ましくは20重量%未満である。より好ましくは、本発明に用いられるグラファイトは、少なくとも約94%の純度を有する。最も好ましい実施態様では、燃料電池に用いられるグラファイトは、少なくとも約99%の純度を有する。
グラファイトシートを製造するための一般的な方法が、米国特許第3,404,061号(Shane等)に記載されている。この文献に開示されている内容は、引用することにより本明細書の内容の一部とされる。Shane等の方法の典型的な実施に際して、天然グラファイトフレークを、例えば、硝酸と硫酸の混合物溶液に分散させる、有利には、グラファイトフレーク100重量部当たりインターカラント溶液約20〜約300重量部(pph)の量で含む溶液に分散させることにより天然グラファイトフレークに物質挿入を行う。インターカレーション溶液は、当該技術分野において既知の酸化剤等のインターカレーション剤を含有する。それらの例として、酸化剤及び酸化性混合物を含有するもの、例えば、硝酸、塩素酸カリウム、クロム酸、過マンガン酸カリウム、クロム酸カリウム、二クロム酸カリウム、過塩素酸等を含有する溶液、又は混合物、例えば、濃硝酸と塩素酸塩の混合物、クロム酸とリン酸の混合物、硫酸と硝酸の混合物、もしくは強有機酸(例えば、トリフルオロ酢酸)とこの有機酸に溶解する強酸化剤との混合物を含有する溶液などが挙げられる。別の方法として、電位を使用してグラファイトの酸化を生じさせることができる。電解酸化を用いてグラファイト結晶に導入できる化学種には、硫酸だけでなく他の酸も挙げられる。
好ましい実施態様では、インターカレーション剤は、硫酸又は硫酸及びリン酸と、酸化剤、すなわち、硝酸、過塩素酸、クロム酸、過マンガン酸カリウム、過酸化水素、ヨウ素酸若しくは過ヨウ素酸との混合物の溶液等である。あまり好ましくないが、塩化第二鉄等のハロゲン化金属、及び塩化第二鉄と硫酸との混合物、又はハロゲン化物、例えば臭素と硫酸の溶液として、あるいは臭素を有機溶媒に溶解した溶液として臭素を含有できる。
インターカレーション溶液の量は、約20〜約150pphの範囲でよく、より典型的には約50〜約120pphの範囲でよい。フレークに物質挿入した後、過剰の溶液をフレークから取り除いて、フレークを水洗する。別の方法として、インターカレーション溶液の量は、約10〜約50pphに限定してもよい。この量では、米国特許第4,895,713号に教示及び説明されているように洗浄工程を省略してもよい。上記文献に開示されている内容も、引用することにより本明細書の内容の一部とされる。
インターカレーション溶液で処理したグラファイトフレークの粒子は、必要に応じて、例えば、25℃〜125℃の範囲の温度で酸化性インターカレーション溶液の表面膜と反応するアルコール類、糖類、アルデヒド類及びエステル類から選択された還元性有機剤と混合して接触させることができる。好適な具体的有機剤としては、ヘキサデカノール、オクタデカノール、1−オクタノール、2−オクタノール、デシルアルコール、1,10−デカンジオール、デシルアルデヒド、1−プロパノール、1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、デキストロース、フルクトース、ラクトース、スクロース、ジャガイモデンプン、エチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールジベンゾエート、プロピレングリコールモノステアレート、グリセロールモノステアレート、ジメチルオキシレート、ジエチルオキシレート、メチルホルメート、エチルホルメート、アスコルビン酸、及びリグニン由来化合物、例えば、リグノ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。有機還元剤の量は、グラファイトフレーク粒子の約0.5〜4重量%であるのが好適である。
インターカレーション前、インターカレーション中、もしくはインターカレーション直後に膨張助剤を使用して改善することもできる。これらの改善には、剥離温度の低下及び膨張体積(「ウォーム体積」とも称される)の増加などがある。このための膨張助剤は、インターカレーション溶液に十分溶解して膨張を改善できる有機材料であるのが有利である。より詳細には、この種の有機材料としては、炭素、水素、及び酸素含有物を用いてもよく、このような有機材料のみを用いることが好ましい。カルボン酸がとりわけ有効であることが判明した。膨張助剤として有用である好適なカルボン酸は、炭素原子が少なくとも1個、好ましくは炭素原子が最大約15個である、芳香族、脂肪族又はシクロ脂肪族、直鎖又は分岐鎖、飽和及び不飽和のモノカルボン酸類、ジカルボン酸類並びに多カルボン酸類から選択できるが、このカルボン酸は、1つ以上の剥離面で適度な改善をするのに有効な量のインターカレーション溶液に可溶である。好適な有機溶媒を用いて、インターカレーション溶液への有機膨張助剤の溶解度を改善することができる。
飽和脂肪族カルボン酸類の代表例としては、H(CH2)nCOOH(式中、nは0〜約5の数である)等で表される酸類、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸等が挙げられる。カルボン酸類の代わりに、無水物又は反応性カルボン酸誘導体、例えば、アルキルエステルを用いることもできる。アルキルエステル類の代表例は、ギ酸メチル及びギ酸エチルである。硫酸、硝酸及び他の既知の水性インターカラントは、ギ酸を分解して最終的に水と二酸化炭素とすることができる。このため、ギ酸及び他の敏感な膨張助剤を、グラファイトフレークを水性のインターカラントに浸漬する前にグラファイトフレークと接触させるのが有利である。代表的なジカルボン酸として、炭素原子が2〜12個である脂肪族ジカルボン酸、特にシュウ酸、フマル酸、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、1,5−ペンタンジカルボン酸、1,6−ヘキサンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸、例えば、フタル酸又はテレフタル酸が挙げられる。代表的なアルキルエステルとして、ジメチルオキシレート及びジエチルオキシレートが挙げられる。代表的なシクロ脂肪族酸として、シクロヘキサンカルボン酸が挙げられ、代表的な芳香族カルボン酸として、安息香酸、ナフトエ酸、アントラニル酸、p−アミノ安息香酸、サリチル酸、o−、m−及びp−トリル酸、メトキシ及びエトキシ安息香酸、アセトアセタミド安息香酸類及びアセタミド安息香酸類、フェニル酢酸並びにナフトエ酸類が挙げられる。代表的なヒドロキシ芳香族酸としては、ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、5−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、5−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及び7−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が挙げられる。多カルボン酸の中で代表的なものとしては、クエン酸が挙げられる。
インターカレーション溶液は水性であり、剥離を高めるのに有効な量として、好ましくは膨張助剤を約1〜10%の量で含有する。膨張助剤を、インターカレーション水溶液に浸漬する前又は後にグラファイトフレークと接触させる実施態様では、膨張助剤をグラファイトと混合するに際して、典型的には約0.2重量%〜約10重量%の量のグラファイトフレークと、好適な手段、例えばVブレンダーにより混合できる。
グラファイトフレークに物質挿入した後及びインターカラントをコーティングされたグラファイトフレークと有機還元剤との混合に続いて、混合物を、25℃〜125℃の範囲の温度に暴露して還元剤とインターカラントコーティングとの反応を促進する。加熱期間は、約2時間以内であり、例えば、上記範囲において高温の場合には、加熱時間は更に短かくてもよく、少なくとも約10分間である。より高温では、30分間以下の時間、例えば、10〜25分間程度でよい。
上記のグラファイトフレークに物質挿入する方法、及びその剥離方法は、黒鉛化温度、すなわち、約3000℃以上の温度でグラファイトフレークを前処理したり、滑性添加剤のインターカラントに含有させることにより有利に促進できることがある。
グラファイトフレークの前処理又はアニーリングを行うと、その後にグラファイトフレークに物質挿入したり剥離したりする際に、膨張が顕著に高まる(すなわち、膨張体積が最大300%及びそれ以上増加する)。実際には、膨張の増加が、アニーリング工程を含まない同様の処理と比較して、少なくとも約50%であることが望ましい。アニーリング工程で用いられる温度は、3000℃よりも顕著に低いことがあってはならない。これは、温度がたとえ100℃低くても実質的に膨張が減少するからである。
本発明においては、インターカレーション及びそれに続く剥離によって、フレークの膨張度合いが高くなるのに十分な時間にわたってアニーリングを行う。典型的には、所要時間は、1時間以上、好ましくは1〜3時間必要であり、不活性環境下で行うのが最も有利である。最良の結果を得るには、アニーリングを行ったグラファイトフレークを、当該技術分野において既知の他の工程、すなわち、有機還元剤や有機酸等のインターカレーション助剤の存在下で物質挿入を行ったり、物質挿入に続いて界面活性剤により洗浄を行ったりして膨張度を高める。更に、最良の結果を得るには、物質挿入工程を反復してもよい。
本発明のアニーリング工程は、黒鉛化の分野で既知であり、かつ認識されている誘導炉あるいは他の同様な装置において実施してもよい。黒鉛化を行う3000℃の範囲の温度は、黒鉛化工程で用いられる最も高い温度である。
インターカレーションアニーリングの前工程を施したグラファイトを用いて製造したウォームが「塊」となってしまい、面積重量の均一性に悪影響を及ぼすことがあることが観察される。そのため、「自由流動」ウォームを形成するのに役立つような添加剤を用いることが非常に望ましい。滑性添加剤をインターカレーション溶液に添加することにより、圧縮装置の床(例えば、グラファイトウォームをフレキシブルグラファイトシートに圧縮(又は「カレンダー加工」)するのに従来から使用されているカレンダーステーションの床)全体にウォームがより均一に分布しやすくなる。したがって、得られたシートは、面積重量の均一性が増し、引張り強度がより大きくなる。滑性添加剤は、好ましくは長鎖炭化水素であり、より好ましくは炭素数が少なくとも10個の炭化水素である。たとえ他の官能基が存在しても、長鎖炭化水素基を有する他の有機化合物を用いることもできる。
滑性添加剤は、より好ましくはオイルであり、鉱油が最も好ましい。これはとりわけ、鉱油が油やけや不快な匂いを生じにくい(長期間保存するのに重要な考慮事項であり得る)からである。ここで、上記で詳述した膨張助剤の中には、滑性添加剤の定義を満たすものもある。これらの材料を膨張助剤として使用するとき、インターカラントに別個の滑性添加剤を含有させる必要がない場合もある。
滑性添加剤は、少なくとも約1.4pph、より好ましくは少なくとも約1.8pphの量でインターカラント中に存在する。滑性添加剤の含有量の上限は、下限値ほど重要ではないものの、約4pphを超える量で滑性添加剤を包含しても顕著なさらなる利点が得られないようである。
このように処理されたグラファイト粒子は、「インターカラントグラファイトの粒子」と称されることがある。高温、例えば、少なくとも約160℃の温度、とりわけ約700℃〜1200℃及びそれ以上の温度に暴露すると、インターカラントグラファイトの粒子は、c軸方向、すなわち、構成グラファイト粒子の結晶面に垂直な方向に、蛇腹状にもとの体積の約80〜1000倍以上にも膨張する。膨張、すなわち、剥離したグラファイト粒子は、その外観が虫状であることから、一般的にウォームと称される。ウォームを、一緒に圧縮成形してフレキシブルシートとすることができる。このフレキシブルシートは、もとのグラファイトフレークとは異なり、以下で説明するように、種々の形状に形成したり切断でき、また変形により機械的影響を受けて小さな横軸開口を備える。
フレキシブルグラファイトシート及び箔は、密着していて取扱い強度が良好であり、好適には、例えばロールプレスにより厚さ約0.075〜3.75mmで一般的密度1立方センチメートル当たり約0.1〜1.5グラム(g/cc)まで圧縮される。米国特許第5,902,762号(引用することにより本明細書の内容の一部とされる)に記載されているように、約1.5〜30重量%のセラミック添加剤をインターカラントグラファイトフレークと混合し、フレキシブルグラファイトの最終製品における樹脂含浸率を高めることができる。添加剤としては、長さが約0.15〜1.5ミリメートルのセラミック繊維粒子が挙げられる。粒子の幅は、約0.04〜0.004mmであるのが好適である。セラミック繊維粒子はグラファイトに対して非反応性かつ非接着性であり、最大約1100℃、好ましくは約1400℃以上の温度で安定である。好適なセラミック繊維粒子は、細断した石英ガラス繊維、炭素とグラファイトの繊維、ジルコニア、窒化ホウ素、炭化ケイ素とマグネシアの繊維、天然の鉱物繊維、例えばメタケイ酸カルシウム繊維、ケイ酸カルシウムアルミニウム繊維、酸化アルミニウム繊維などから形成される。
また、フレキシブルグラファイトシートは、樹脂で処理すると有利なことがあり、吸収された樹脂は、硬化後、フレキシブルグラファイトシートの耐湿性や取扱い強度、すなわち、剛性を高めるだけでなく、シートの形態を「固定」することができる。好適な樹脂含量は、好ましくは少なくとも約5重量%、より好ましくは約10〜35重量%であり、好適には約60重量%以下である。本発明の実施にとりわけ有用であることが判明した樹脂としては、アクリル型、エポキシ型及びフェノール型樹脂系、フルオロポリマー、もしくはそれらの混合物などが挙げられる。好適なエポキシ樹脂系としては、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル(DGEBA)、及び他の多官能樹脂系などが挙げられる。使用し得るフェノール系樹脂としては、レゾールフェノール樹脂及びノボラックフェノール樹脂などがある。任意に、フレキシブルグラファイトには、樹脂に加えて、又は樹脂の代わりに繊維及び/又は塩を含浸させてもよい。更に、特性(例えば、粘着性、材料流動性、疎水性など)を改変するために、反応性又は非反応性添加剤を樹脂系と共に使用してもよい。
別の方法として、本発明のフレキシブルグラファイトシートは、新たに膨張させたウォームではなく再粉砕したフレキシブルグラファイトシートの粒子を利用してもよい。シートは、新たに形成したシート材料、リサイクルしたシート材料、スクラップシート材料又は他の好適な原料であってもよい。
また、本発明の方法においては、未使用材料とリサイクル材料との混合物を使用してもよい。
リサイクル材料の原料は、上記のように圧縮成形したシートやそのシート切れ端部分、又は、例えば、前カレンダー加工ロールで圧縮した樹脂未含浸シートであってよい。更に、原料は、樹脂を含浸させた未硬化のシートやそのシートの切れ端部分、又は樹脂含浸して硬化させたシートやそのシートの切れ端部分でもよい。また、原料は、フローフィールドプレート又は電極等のリサイクルしたフレキシブルグラファイトPEM燃料電池成分であってもよい。グラファイトの種々の原料を、そのまま使用してもよいし、天然グラファイトフレークと混合して用いてもよい。
フレキシブルグラファイトシートの原料が得られたら、次いで、ジェットミル、エアーミル、ブレンダー等の既知の方法又は装置により粉砕して粒子を生成することができる。粒子の大部分が20USメッシュを通過するような直径を有することが好ましい。粒子の大部分(約20%を超え、最も好ましくは約50%を超える)が80USメッシュを通過しないような直径を有するものであることがより好ましい。粒子は、粒度が約20メッシュを超えないものであることが最も望ましい。粉砕工程中に樹脂系に対して熱損傷を与えないように、フレキシブルグラファイトシートの粉砕中に樹脂を含浸させる際にシートを冷却することが望ましいこともある。
粉砕粒子のサイズは、グラファイト製品の機械加工性及び成形性と、所望の熱特性とがバランスするように選択すればよい。したがって、粒子が小さいほど、グラファイト物品の機械加工及び/又は成形がより容易となり、一方、粒子が大きいほど、グラファイ物品の異方性が大きくなり、したがって、面内の電気伝導率及び熱伝導率がより大きくなる。
原料に樹脂を含浸させた場合、その後、粒子から樹脂を除去するのが好ましい。樹脂の除去についての詳細は、以下で更に説明する。
原料を粉砕し、全ての樹脂を除去したら、次にそれを再膨張させる。上記の物質挿入方法や剥離工程、並びに米国特許第3,404,061号(Shane等)や米国特許第4,895,713号(Greinke等)に記載されている物質挿入方法や剥離工程を用いることにより、再膨張させてもよい。
典型的には、物質挿入の後、炉においてインターカラント粒子を加熱することにより粒子を剥離する。この剥離工程中、天然のインターカラントグラファイトフレークを、リサイクルしたインターカラント粒子に添加してもよい。再膨張工程中、粒子を膨張させて比容積が少なくとも約100cc/gで最大約350cc/g以上の範囲とすることが好ましい。最終的に、再膨張工程の後、以下で説明するように、再膨張させた粒子を圧縮してフレキシブルシートとすることができる。
出発材料に樹脂を含浸させた場合、好ましくは、粒子から樹脂を少なくとも部分的に除去するべきである。この除去工程は、粉砕工程と再膨張工程との間に行われるべきである。
1つの実施態様において、除去工程は、裸火などで樹脂含有再粉砕粒子を加熱することを含む。より特定的には、含浸させた樹脂を、少なくとも約250℃の温度まで加熱して除去してもよい。この加熱工程中は樹脂分解生成物のフラッシングが生じないように注意を払うべきである。これは、空気中で慎重に加熱するか、又は不活性雰囲気中で加熱することにより行うことができる。好ましくは、加熱は、少なくとも約10分〜最大約150分及びそれ以上の範囲の時間、約400℃〜約800℃の範囲で行われるべきである。
更に、樹脂除去工程は、樹脂を除去しない同様の方法と比較して、成形工程で製造した結果の物品の引張り強度を高めることができる。また、膨張工程(即ち、インターカレーション及び剥離)中に樹脂とインターカレーション化学物質とを混合すると毒性副産物を生成する可能性があるので、樹脂除去工程が有利であることもある。
故に、膨張工程の前に樹脂を除去すると、上述のように強度特性が向上した優れた生成物が得られる。強度特性の向上は、一部には膨張増加の結果である。粒子中に樹脂が存在すると、膨張が制限される場合もある。
強度特性及び環境問題に加え、樹脂が酸と暴走発熱反応を生じる可能性があることを踏まえ、インターカレーションの前に樹脂を除去する場合もある。
上記の観点から、大部分の樹脂を除去するのが好ましい。約75%を超える樹脂を除去するのがより好ましい。99%を超える樹脂を除去するのが最も好ましい。
フレキシブルグラファイトシートを粉砕したら、好ましい実施態様では、それを所望の形状に成形し、次いで(樹脂を含浸させる場合には)硬化させる。別の方法では、シートを粉砕前に硬化させることもできるが、粉砕後に硬化させるのが好ましい。
上述のように、本発明の方法は、フレキシブルグラファイト材料に対する機能性コーティングの接着性を促進又は向上させるために使用することができる。「機能性コーティング」とは、フレキシブルグラファイト基材の特性を変化させる、もしくは別の方法で基材の既存特性を向上させる、又は新たな特性を生じさせるコーティングを意味する。例えば、フルオロポリマーの疎水性コーティングは、未コーティングシートと比較して、フレキシブルグラファイトシートの疎水性を高めるので、機能性コーティングである。同様に、フレキシブルグラファイトシートが接触する材料又は装置からフレキシブルグラファイトシートを電気絶縁するコーティングも機能性コーティングである。他の機能性コーティング例は、当業者には明らかである。
フレキシブルグラファイト基材(例えば、シート)に対するこのような機能性コーティングの接着性を向上させるために本発明の方法を使用することができる。
本発明の第1実施態様では、プライマーコーティングを基材に適用することが想定される。プライマーコーティングは機能性コーティングの構成成分を含むが、プライマーコーティングは、例えば粘度、固形分などを調節することにより、機能性コーティングよりも、フレキシブルグラファイト基材に対してより大きい接着性を示す。希釈剤が機能性コーティングとプライマーコーティングとに共通する構成成分である場合、希釈剤は乾燥などの処理中に蒸発又は揮発することが多いため、最終物品は共通成分を適度な量で有さなくてもよいことが認識される。また、1種以上の機能性コーティングを適用する場合には、各機能性コーティングの構成成分をプライマーコーティングに混合することも、効果的である。
本発明の好ましい実施態様では、プライマーコーティングは、希釈した形態の機能性コーティングからなる。換言すると、機能性コーティングがポリテトラフルオロエチレンなどの過フッ素化ポリマー、又はトリフルオロスチレンや置換トリフルオロスチレンなどのスチレン含浸剤からなり、20%分散液として適用される場合、プライマーコーティングは、過フッ素化ポリマー又はスチレン含浸剤の10%分散液を含み得る。フレキシブルグラファイト物品を単離及び/又は封止するための熱可塑性物質などを含む機能性コーティングにも同じことが言える。この実施態様の重要事項は、機能性コーティングと比較して粘度が低下したプライマーコーティングを使用することであり、プライマーコーティングの粘度は、機能性コーティングの粘度の約75%を超えないのが最も好ましい。プライマーコーティングの粘度は、機能性コーティングの粘度の約50%を超えないのがより好ましい。
好ましくは、機能性コーティングで使用される希釈剤を増加することによって、機能性コーティングの粘度を低下させてプライマーコーティングを作製する。例えば、機能性コーティングの希釈剤がアセトンのような溶媒である場合、十分な量のアセトンを添加して粘度を所望量低下させることによって、プライマーコーティングを形成する。別の方法では、異なる希釈剤を使用して、プライマーコーティングを形成することもできる。
次いで、プライマーコーティングをフレキシブルグラファイトシートに適用するに際し、プライマーコーティングをフレキシブルグラファイトに少なくとも部分的に含浸させるのに十分な量で、例えば噴霧又は浸漬によってプライマーコーティングを適用する。プライマーコーティングは、機能性コーティングよりも、フレキシブルグラファイトへの含浸程度が高いため(機能性コーティングと比較して粘度が低いため)、プライマーコーティングのフレキシブルグラファイトへの接着性はより高くなる。したがって、機能性コーティングはプライマーコーティングに接着することができ、故にフレキシブルグラファイトに対する機能性コーティングの接着性が向上する。
本発明の別の実施態様において、機能性コーティングの1つ以上の構成成分から形成したプライマーコーティングをフレキシブルグラファイト基材に適用する。プライマーコーティングは、希釈した(即ち、低粘度の)形態の機能性コーティングを含むか、又は機能性コーティングの構成成分の幾つか(しかし、全てではない)を有するコーティングであり得る。本実施態様のプライマーコーティングをフレキシブルグラファイト基材に適用し、その後、フレキシブルグラファイト基材をその最終密度まで圧縮する。故に、密度が約1.5g/ccであるフレキシブルグラファイトシートが所望される場合、シート密度が1.5g/ccである時、例えば、当該シートが密度約0.9g/cc以下のマットの形状である時にプライマーコーティングを適用する。その後、プライマーコーティングしたシートを所望の密度まで圧縮する。その際、プライマーコーティングは、単にシート表面にコーティングする場合よりも、より固定的にシートに接着する。プライマーコーティングが存在するシートを圧縮し、次いで、高密度化したシートに機能性コーティングを適用する。
本発明の方法を使用することにより、フレキシブルグラファイト物品に対するコーティングの接着性が向上する。フレキシブルグラファイトに対する接着性が乏しいコーティングでさえ、本方法によれば接着可能となる。これにより、燃料電池の構成要素、電子熱管理装置及びスーパーキャパシタ、並びに他の物品を形成する際に使用するコーティングされたフレキシブルグラファイト物品をより簡単かつ効果的に製造できる。
本出願に記載される全ての引用特許及び刊行物は、引用することにより本明細書の内容の一部とされる。
このように本発明を説明してきたが、本発明は多様な方法で変更可能であることは明らかである。かかる変更を、本発明の精神及び範囲を逸脱するものとしてみなすべきではなく、当業者にとって明らかな変形はいずれも、特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
Claims (19)
- 剥離グラファイトの圧縮粒子から形成された物品に対する機能性コーティングの接着性を向上させる方法であって、前記物品にプライマーコーティングを適用する工程を含み、前記プライマーコーティングは前記機能性コーティングの少なくとも幾つかの構成成分を含み、かつ前記機能性コーティングよりも、前記物品に対してより大きい接着性を示す、方法。
- 前記プライマーコーティングの粘度は、前記機能性コーティングの粘度よりも小さい、請求項1に記載の方法。
- 前記プライマーコーティングの粘度は、前記機能性コーティングの粘度の約75%を超えない、請求項2に記載の方法。
- 前記プライマーコーティングの粘度は、前記機能性コーティングの粘度の約50%を超えない、請求項3に記載の方法。
- 前記プライマーコーティングした物品を前記機能性コーティングで被覆する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
- 前記プライマーコーティング及び前記機能性コーティングは各々、フルオロポリマーと、希釈剤とを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記プライマーコーティング及び前記機能性コーティングは同じ構成成分を有する、請求項6に記載の方法。
- 前記プライマーコーティング及び前記機能性コーティングは、それらの構成成分の比率のみが異なる、請求項7に記載の方法。
- 前記プライマーコーティングは、前記機能性コーティングよりも高い割合の希釈剤を含む、請求項8に記載の方法。
- 剥離グラファイトの圧縮粒子から形成された物品に対する機能性コーティングの接着性を向上させる方法であって、剥離グラファイトの圧縮粒子を含む第1物品にプライマーコーティングを適用し、その後、前記プライマーコーティングした第1物品を所望の密度まで圧縮する工程を含む、方法。
- 前記第1物品の密度は約0.9g/ccを超えない、請求項10に記載の方法。
- 前記所望の密度は少なくとも約1.5g/ccである、請求項11に記載の方法。
- 前記プライマーコーティングの粘度は、前記機能性コーティングの粘度よりも小さい、請求項10に記載の方法。
- 前記プライマーコーティングの粘度は、前記機能性コーティングの粘度の約50%を超えない、請求項13に記載の方法。
- 前記プライマーコーティングした物品を前記所望の密度まで圧縮した後に、前記機能性コーティングで被覆する工程を更に含む、請求項10に記載の方法。
- 前記プライマーコーティング及び前記機能性コーティングは各々、フルオロポリマーと、希釈剤とを含む、請求項10に記載の方法。
- 前記プライマーコーティング及び前記機能性コーティングは同じ構成成分を有する、請求項16に記載の方法。
- 前記プライマーコーティング及び前記機能性コーティングは、それらの構成成分の比率のみが異なる、請求項17に記載の方法。
- 前記プライマーコーティングは、前記機能性コーティングよりも高い割合の希釈剤を含む、請求項18に記載の方法。
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