JP2007515694A6 - 4方向の入力装置によるデータ入力方法および装置 - Google Patents

4方向の入力装置によるデータ入力方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、電子機器端末においてデータを入力するための入力装置および方法に関する。本発明は、特に、データの入力にジョイスティックの動作シーケンスを使用する方法、および当該方法を組み込んだモバイル通信端末に関する。

Description

本発明は、電子機器端末、好ましくはモバイル通信端末においてデータを入力するための入力装置および方法に関する。本発明は、特に、データの入力にジョイスティックの動きを使用する方法、および当該方法を組み込んだモバイル通信端末に関する。
現在のモバイル通信端末は、概して、電話番号およびテキストメッセージを構成するための少なくとも12キーの英数字キーパッドと、所望の電話番号への通信の開始や端末のオン/オフ、メニュー構造内の移動および選択などのための、複数の更なるファンクションキーとを備える。
現在のモバイル通信端末は、多数の機能を提供するが、電子機能がますます小型化されているため、使用可能なタッチタイピングキーパッドの大きさは、多くの最新の装置に必要とされるパッケージに比してかなり大きくなる。したがって、小型携帯用装置に容易に組み込むことができる、広く受け入れられるデータ入力方法の必要性が増している。
この問題の1つの解決案は、文字の入力にジョイスティックを使用することであった。欧州特許第1,168,147号では、8方向のジョイスティックを使用した文字およびコマンドの当該の入力方法を主張している。欧州特許第1,168,147号によれば、ディスプレイ上に、8方向のうちのいくつかに対応する第1の複数の選択可能な選択肢がユーザーに示される。その選択肢のうちの少なくとも1つが、一連の文字のサブセットを表す。次いでユーザーは、該ジョイスティックを中心位置から8方向のうちの1つに移動させることによって、前記第1の複数の選択可能な選択肢のうちの1つを選択する。次に、8方向に対応する第2の複数の選択可能な選択肢がユーザーに示されるが、そのうちの少なくとも1つは、選択した選択肢の文字を表し、該第2の複数の選択可能な選択肢からの文字は、該ジョイスティックの中心位置から8方向のうちの1つへの動きによって選択する。
米国特許出願第2001/0048425号に開示された別の提案されたシステムでは、英数字および指示の入力に12方向のジョイスティックまたは12方向パッドを使用する。この12の方向には、それぞれ数値および文字グループが割り当てられる。このジョイスティックのセンサーは、カスケード型であり、ジョイスティックの動きの範囲を2つのゾーンに分割する。曖昧な入力の文字グループは、その文字グループが外側ゾーンの内外に割当てられている方向へのジョイスティックの反復動作によって一義化され、それによって、該外側ゾーンの内外における1つの動きが、そのグループ内の最初の文字の入力を表し、該外側ゾーンの内外における2つの動きが、そのグループ内の2番目の文字の入力などを表す。代わりとして、曖昧な入力を一義化するために、予測エディタアプリケーションの使用が提案されている。
国際特許出願WO03/048884では、文字を電子モバイル装置に入力するための入力装置として、8方向のジョイスティックを使用する方法を開示している。この電子モバイル装置は、ユーザーが所定の入力ストロークのシーケンスを介して8方向のジョイスティックを操作したときに、入力信号を受信する。この入力信号は、それぞれ3乃至6ストロークを含む複数の基準入力ストロークのシーケンスに適合する。文字入力は、記録されたストロークのシーケンスから導かれる。
米国特許第5,982,303号では、データを電子モバイル装置に入力するために一連の8個のキーを使用する方法を開示している。キーストロークの順序対は、全ての英数字に変換される。この方法では、各文字が2ストロークの絵文字によって表されるアルファベットを用いている。ユーザーは、所望の文字の絵文字の始めの点と終わりの点に対応するキーを押下する。
最後に、強力なコンピュータを小型化することの有効性によって、例えば、キーまたはジョイスティックを完全に省略し、話し言葉に対応する音声認識ソフトウェア、および特殊スタイラスおよびタッチ画面に対応する手書き文字認識ソフトウェアを含むシステムが生み出されている。
欧州特許公開公報EP1168147 米国特許公開公報US2001/0048425 国際公開公報WO03/048884 米国特許公報US5982303
しかし、上述の各システムには、それらの有効性を制限する欠陥が生じる。欧州特許第1,168,147号に開示されているような、選択肢およびサブ選択肢は、ユーザーが次のサブ選択肢の表示を待つ必要があり、ジョイスティックを少なくとも2回中心位置から旋回させ、各入力に戻すことを必要とする、複数のステップのプロセスをもたらす。したがって、この方法は他と比べて遅く、扱いにくい。
米国特許出願第2001/0048425号のような12方向のジョイスティックは、12個のセンサーを備えた比較的複雑なジョイスティックの構造を必要とする。さらに、12方向に分割することによって、個々の方向の間が30°という比較的小さな角度となる。したがって、ユーザーは、不用意な文字入力を避けるために、トグルスティックを適切な方向に非常に正確に旋回させなければならない。
国際特許出願WO03/048884のジョイスティックの動作シーケンスの配置は、文字の入力に比較的長いシーケンスを使用する。例えば、MまたはSという文字を入力するには、6回の連続したトグルスティックの動作が必要である。「mast」という語を書き込むためのジョイスティックの動作数は、6+4+6+4=20回となる。さらに、各アルファベット文字のためのアクティブ化シーケンスは、ユーザーが学習または記憶しなければならず、書き込み方をもう一度学習することに対するユーザーの平均的な関心を考えると、おそらくユーザーにはあまり受け入れられない要素である。国際特許出願WO03/048884の方法では、数字の入力に対する解決策はなにも示されていない。
米国特許第5,982,303号に開示された2ストロークのキー入力方法では、約80の絵文字が使用されている。ユーザーは、これらの絵文字を使用前に学習、記憶、または探さなければならず、これはこのような入力システムがユーザーに受け入れられることを大きく阻んでいる。
最後に、音声認識器ステムは視覚的な監視を必要としないが、大声で話す必要があるため、業務会議のような環境では集中できず、また不向きである。その上、音声または手書き文字認識システムでは、ユーザーによって著しく異なる音声および手書きパターンを翻訳するためのコンピュータが必要になるため、キーストロークシステムよりも信頼性に欠ける。
かかる背景の下、本発明の目的は、必要最小限のストロークを使用し、新しいユーザーがすぐにその方法を用いることができる、標準的な4方向の入力装置を備えた電子端末におけるデータの入力方法を提供することである。
この目的は、請求項1に従い、中心位置を有する4方向の入力装置と、前記4方向のそれぞれに関連するセンサーとを有する電子端末におけるデータの入力方法であって、
前記入力装置の前記中心位置から前記4方向のうちの1つへの動きに続けて前記入力装置の前記中心位置へ戻ることを具備する前記入力装置の可能な4つの動作シーケンスのそれぞれに、データ値を割り当てるステップと、
前記入力装置の前記中心位置から前記4方向のうちの1つへの動きに続けて、前記入力装置の前記中心位置を通過しない前記4方向のうちの別の方向へ動くことを具備する前記入力装置の可能な8つの動作シーケンスのそれぞれに、データ値を割り当てるステップと、
前記4方向のそれぞれに関連するセンサーを備える前記入力装置の動作シーケンスを検出するステップと、
前記入力装置の動作シーケンスに関連する前記センサーによる検出に応じて、入力装置の動作シーケンスに割り当てられたデータを入力するステップとを含む、
方法を提供することにより達成される。
本発明による方法は、複数の利点を提供する。標準的な4方向のデジタルジョイスティックまたは4方向のパッドによって12個のキーを有する従来のキーパッドと同じ入力を可能にする。したがって、例えば携帯電話の標準的な12のキーパッドを単一のジョイスティックと置き換えることができ、端末の更なる小型化が可能になる。
さらに、データを入力するために、数字および文字の高速な入力を可能にする、最大2つのジョイスティックの動きのシーケンスが必要である。
可能な12個の異なるシーケンスをハードラベルとしてジョイスティック周辺に容易に印刷することができ、これによりどのようにデータを入力するのかを新しいユーザーがすぐに認識することが可能になる。アナログ時計の配置に従って数字の割り当てを配列することによって、新しいユーザーに対する使いやすさがさらに増し、一般的なユーザーへの受け入れが改善される。
文字グループは、携帯電話のキーパッドの標準的な12キーへの文字グループの指定に類似した様態で動作シーケンスに指定されることが好ましい。
文字グループの曖昧な入力は、予測エディタプログラムを使用することによって可能な限り一義化されることが好ましい。例えば電話帳における姓の入力時など、予測エディタプログラムが使用できない状況では、中心位置にあるジョグルスティックの次のアクティブ化を利用してデータ入力を一義化する。
本方法で使用する端末は、数値状態およびテキスト状態などの複数の状態に適応できることが好ましい。数字状態では、数字の入力が動作シーケンスに関連する。テキスト状態では、文字グループが動作シーケンスに関連する。
数字は、閾値を超える期間の最後の動きの終了位置でドームスイッチを保持することによって、テキスト状態で入力することができる。
本発明の別の目的は、データ入力にわずかなストロークしか必要とせず、新しいユーザーがすぐに使用できる、標準的な4方向入力装置を備えたユーザーインターフェイスを有するモバイル通信端末を提供することである。
この目的は、請求項16に従い、モバイル通信端末であって、ディスプレイと、中間位置を有する4方向の入力装置および前記4方向のそれぞれに関連するセンサーと、前記センサーのアクティブ化を監視すると共に前記ディスプレイに表示される情報を制御するプロセッサユニットと、
前記4つのセンサーのうちの1つのアクティブ化に続けて、前記4つのセンサーのうちのいずれもアクティブではない前記中間位置へ戻ることを具備する4つのアクティブ化シーケンスのそれぞれに指定される、データ値と、
前記4つのセンサーのうちの1つのアクティブ化に続けて当該センサーのアクティブ状態を保ちつつ他のセンサーのうちの1つをアクティブ化することを具備する8つのアクティブ化シーケンスの、それぞれに指定されるデータ値とを備え、
前記プロセッサユニットは、自身に割り当てられるデータ値を有するアクティブ化シーケンスの検出に応じて、入力されたように前記アクティブ化シーケンスに関連するデータ値を受け入れる、
モバイル通信端末を提供することにより達成される。
本発明のさらに別の目的は、ディスプレイと、標準的な4方向入力装置を組み合わせた最小数のキーとを備えたユーザーインターフェイスを有するモバイル通信端末を提供することである。
この目的は、請求項22に従い、モバイル通信端末であって、ディスプレイと、中間位置を備え、好ましくは直交するように配置された少なくとも4つの方向に移動可能である、4つの4方向の入力装置と、前記中間位置に関連する中央センサーと、前記4方向に関連する外側センサーと、前記中央および外側センサーのアクティブ化を監視し、前記ディスプレイに表示される情報を制御するプロセッサユニットと、4つの前記外側センサーのうちの1つ、2つ、またはそれ以上のアクティブ化を具備するアクティブ化シーケンスに指定されるデータ値とを備え、前記プロセッサユニットは、自身に割り当てられるデータ値を有するアクティブ化シーケンスの検出に応じて、入力されたように前記アクティブ化シーケンスに関するデータ値を受け入れ、前記中央センサーの機能は、前記プロセッサユニットによって制御され、前記ディスプレイの専用領域に表示される、モバイル通信端末を提供することにより達成される。
本発明による端末は、複数の利点を提供する。入力装置は、ナビゲーション、機能の選択、テキストおよび番号の入力とともに、ゲームなどのアプリケーションの制御に使用することができる。これは、前記中央センサーがいわゆる多機能のソフトキーとして使用されるため可能となる。選択可能な機能は、通話およびメッセージ処理機能とともに、メニュー項目のアクティブ化を備えることができる。入力装置は、ナビゲーションに使用することができ、したがって、通話処理、メッセージ処理、メニュー制御およびナビゲーション、テキストおよび番号の処理、ゲーム、および他のアプリケーションを単一の入力装置によって扱うことができる。したがって、本発明によれば、フル機能のユーザーインターフェイスがディスプレイとの組み合わせによって単一のジョイスティックで提供される。その結果、標準的な12のキーパッドが不要になり、ユーザーインターフェイスの特性における実質的な欠点を伴わずに、モバイル通信端末の更なる小型化を可能にする。
端末は、階層的ツリー構造または横方向のメニュー構造を有するメニュー構造を備えることが好ましい。プロセッサは、メニュー項目のリストを介して移動するためにメニューが入力され、マークしたメニュー項目の選択によって中央センサーのアクティブ化に関連付けられたときに、ナビゲーションコマンドをデータ値に割り当てることが可能である。
プロセッサは、第1の所定の一組の外側センサーのアクティブ化を、数値入力モードおよび文字入力モードにおけるクリアまたはバックスペース機能と関連付けることが可能である。
プロセッサは、第2の所定の一組の外側センサーのアクティブ化を、データ値に割り当てられた文字またはコマンドの変化と関連付けることが可能である。したがって、入力装置の機能は、例えば文字入力から、文字を介したカーソル制御/ナビゲーションへ移動することができる。
本発明の更なる目的は、ディスプレイと、標準的な4方向入力装置を組み合わせた最小数のキーとを備えたユーザーインターフェイスを有するモバイル通信端末におけるテキストの入力方法を提供することである。
この目的は、請求項27に従い、4方向または5方向の入力装置と、ディスプレイと、前記ディスプレイを制御すると共に前記入力装置のアクティブ化を監視するプロセッサとを備える端末において、文字を入力する方法であって、少なくとも2つのアクティブ化を具備する、前記入力装置のアクティブ化の複数のシーケンスを定義するステップと、前記定義されたアクティブ化のシーケンスに文字グループを指定するステップと、前記入力装置のアクティブ化を監視するステップと、関連する前記アクティブ化シーケンスを検出した場合に文字グループを入力するステップと、受信した文字グループの文字列に基づいて単語を出力することが可能な予測エディタアプリケーションに、前記入力した文字グループを送信するステップとを含む、文字の入力方法を提供することにより達成される。
本発明のさらに別の目的は、ディスプレイと、標準的な4方向入力装置を組み合わせた最小数のキーとを備えたユーザーインターフェイスを有するモバイル通信端末を提供することである。
この目的は、請求項28に従い、モバイル通信端末であって、ディスプレイと、
中間位置を備え、好ましくは直交するように配置された少なくとも4つの方向に移動可能である、4つの4方向の入力装置と、
前記中間位置に関連する中央センサーと、前記4方向に関連する外側センサーと、
前記中央および外側センサーのアクティブ化を監視し、前記ディスプレイに表示される情報を制御するプロセッサユニットとを備え、
前記端末は、複数のモードを有することが可能であり、
前記入力装置の外側センサーのアクティブ化又は前記入力装置の外側センサーのアクティブ化のシーケンスに関連する機能は、前記端末の前記モードに依存して前記プロセッサにより制御され、ナビゲーション・番号の入力・およびテキストの入力を含み、
前記中央センサーの機能は、前記端末の前記モードに依存して前記プロセッサユニットにより制御および表示され、前記ディスプレイの専用領域に表示される、
モバイル通信端末を提供することにより達成される。
本発明の更なる目的は、4つのキーだけを使用するユーザーインターフェイスを備えたモバイル通信端末におけるデータ入力方法を提供することである。
この目的は、請求項29に従い、4つのキーと前記4つのキーのそれぞれに関連するセンサーとを備えたアレイを有する電子端末におけるデータの入力方法であって、
センサーのアクティブ化に続けて、他のどのセンサーもアクティブとはならない、前記センサーの非アクティブ化を具備する4つの可能なキーストロークシーケンスのそれぞれに、データ値を割り当てるステップと、
第1のセンサーのアクティブ化に続けて、前記第1のセンサーのアクティブ状態を保ちつつ別のセンサーをアクティブ化することを具備する、8つの可能なキーストロークシーケンスのそれぞれにデータ値を割り当てるステップと、
前記4つのキーに関連するセンサーによって前記キーストロークシーケンスを検出するステップと、
前記センサーによる前記キーストロークシーケンスの検出に応じて前記入力装置の動作シーケンスに割り当てられたデータを入力するステップとを含む、
データの入力方法を提供することにより達成される。
最後に、本発明は、5つのキーだけを使用するユーザーインターフェイスを備えたモバイル通信端末におけるデータ入力方法を提供することを目的とする。
この目的は、請求項30に従い、5つのキーと、前記5つのキーのそれぞれに関連するセンサーとを備えたアレイを有し、前記5つのキーのうちの1つがエンターキーであり、他の4つのキーが入力キーである、電子端末におけるデータの入力方法であって、
入力キーのセンサーのアクティブ化に続けて、前記エンターキーのセンサーのアクティブ化を具備する4つの可能なキーストロークシーケンスのそれぞれに、データを割り当てるステップと、
入力キーの第1のセンサーのアクティブ化に続けて、入力キーの別のセンサーのアクティブ化、および好ましくはエンターキーのアクティブ化を具備する8つの可能なキーストロークシーケンスのそれぞれに、データ値を割り当てるステップと、
前記5つのキーに関連するセンサーにより前記キーストロークシーケンスを検出するステップと、
前記センサーによる前記キーストロークシーケンスの検出に応じて入力装置の動作シーケンスに割り当てられたデータを入力するステップとを含む、
データの入力方法を提供することにより達成される。
本発明による方法および端末の更なる目的、機能、利点、および特性は、詳細な説明から明らかとなる。
詳細な説明
以下の本明細書の詳説部分において、図に示す例示的な実施態様を参照して本発明をさらに詳細に説明する。
以下の詳細な説明において、手持ち式の電話、好ましくは携帯式/移動式電話の形態の本発明によるモバイル通信端末を好適な実施態様を参照して説明する。
図1は、本発明による携帯電話1の好適な実施態様を示す。携帯電話1は、ジョイスティック2と、ディスプレイ3と、オン/オフボタン4(電話機の表面にあるが、図示せず)と、スピーカ5と、マイクロホン6(電話機の下部に開口部だけが見える)とを備える。好適な実施態様による携帯電話1は、GSM900/1800MHzのような携帯電話ネットワークを経て通信するように構成されるが、適宜符号分割多重アクセス方式(CDMA)またはG3ネットワークで使用するように構成される。
好適な実施態様によれば、ジョイスティック2は、ジョイスティックの4つの直交方向に関連する4つのセンサーと、ジョイスティックを中央位置で押下することによってアクティブにすることができる中央センサーとを有する。中央センサーの現在の機能22は、ジョイスティック2の真上のディスプレイ3の別々のフィールド21(ソフトラベル)に示される。したがって、中央センサーは多機能キーとしての機能を果たし、その現在の機能は携帯電話1の状態に依存する。中央センサーによって、メニューおよび電話帳にアクセスすることができ、通話処理およびメッセージ処理に関連する動作をアクティブにすることができる。交換可能なバッテリパック(図示せず)は、携帯電話1の背面上のふた付きの凹部で受ける。
図2は、携帯電話1の好適な実施態様の最も重要な構成要素、すなわち、本発明の理解に重要な構成要素を概略的に示す。プロセッサ18は、送信器/受信機回路19および内蔵アンテナ15を経てネットワークによる通信を制御する。
マイクロホン6は、ユーザーの音声をアナログ信号に変換し、それによって形成されるアナログ信号は、デジタル信号処理ユニット14(DSP)で音声が符合化される前に、A/D変換器(図示せず)でA/D変換される。符合化された音声は、プロセッサ18に転送され、すなわちGSMターミナルソフトウェアをサポートする。プロセッサ18はまた、RAMメモリ17aおよびフラッシュメモリ17bと、SIMカード16と、ディスプレイ3と、ジョイスティック2(同様に、データ、電源など)とを含む装置の周縁ユニットへのインターフェイスも形成する。DSP14は、信号を音声に復号化し、プロセッサ18からD/A変換器(図示せず)を経てスピーカ5に転送される。
図3および4は、ジョイスティック1の好適な実施態様の平面図および断面図を示す。ジョイスティック2は、方形プレート44に接続されたトグルスティック43を備える。プレート44は、ボールジョイント46を経てベースプレート45に旋回自在に接続される。トグルスティックは、したがって示された中心の位置からベースプレートの面のあらゆる方向に旋回させることができる。4つのドームスイッチS1乃至S4は、ジョイスティック2の外側センサーを形成する。ドームスイッチS1乃至S4は、ベースプレート上のドームプレート44のコーナー部の下に配置される。すなわち、トグルスティック43を矢印61の方向に旋回させるとスイッチS1がアクティブになり、トグルスイッチを矢印62の方向に旋回させるとスイッチS2がアクティブになる。
図4に示すように、ジョイスティック2は、方形プレート44の中央に載置されるトグルスティック43を備える。球面のヘッドを有する中央に配置された旋回ピン46は、プレート44の底部から突出している。旋回ピン46の球面ヘッドは、方形ベースプレート45の対応する凹部で受ける。
ベースプレートには、ベースプレートの各コーナー部に1つずつドームスイッチS1、S2、S3、S4が設けられる。ドームスイッチS1乃至S4には弾力性があり、プレート44をベースプレート45に平行な位置に圧接させる。トグルスティック43は、したがって、中心位置の外側に旋回させるように圧接させることができ、力が加わらなくなると自動的に中央位置に戻る。
ベースプレート45は、携帯電話内部のプリント基板33上に載置され、また電気的に接続される。トグルスティック43は、開口部を介して携帯電話1からフロントカバー29に突出する。
トグルスティック43には、プレート44の上部から突出するピン47の上に配置される、下方へ開いた中央の長手方向の凹部が設けられる。ドームスイッチS5は、ピン47の上に配置され、トグルスティックの凹部の内部の端部を係合する。トグルスティック43を矢印65の方向に押下すると、スイッチS5がアクティブになる。ドームスイッチS5には弾力性があり、トグルスティックに下方向の力が何も加えられていない場合、スイッチS5が非アクティブな位置に自動的に戻る。この構造によって、中央スイッチをトグルスティックのあらゆる方向においてアクティブにすることができる。すなわち、トグルスティックは中央スイッチをアクティブにするために中央位置にある必要がない。
中央スイッチS5の代わりとして、S1、S2、S3、およびS4の4つの全てのスイッチを中央スイッチとして使用することができる。
トグルスイッチ43を矢印61、62、63、および64の方向に旋回させると、スイッチS1、S2、S3、およびS4がそれぞれアクティブになる。
データは、ジョイスティック動きのシーケンスによって携帯電話において入力される。電話機のフロントカバー上には、ジョイスティックの動作シーケンスが、トグルスティック43がフロントカバー29を介して突出する開口部周辺にハードラベルで示される。携帯電話の状態に基づいて、番号またはテキストが入力される。数字モードにおいて、数字「3」は、トグルスティック43を矢印62の方向に旋回させることによって入力される。数字「4」は、トグルスティック43を矢印62の方向に旋回させ、次いで、中間位置に戻さずにトグルスティック43を矢印63の方向に旋回させることによって入力される。テキストモードにおいて、これらのジョイスティックの動作シーケンスは、文字グループ「abc」および「ghi」のそれぞれのうちの1つの入力に対応する。曖昧な入力の文字の処理を、以下に詳述する。
プロセッサは、スイッチS1乃至S4を介してジョイスティックの動きを監視する。図8は、電話機におけるデータ値の入力プロセスのオペレーションを示すフローチャートである。ステップ8.1でプロセスが始まる。プロセッサ18は、割り込み要求線(IRQ)を経てスイッチS1乃至S5の状態を監視する(ステップ8.2)。ステップ8.3で、プロセッサ18は、センサーのうちの1つがアクティブであるかどうかを監視する。そうでない場合には、プロセッサは再びステップ8.3に戻り、スイッチのうちの1つがアクティブであるかどうかを監視する。センサーのうちの1つがアクティブである場合、その値はステップ8.4で保存される。ステップ8.5で、プロセッサは、第1のセンサーが依然としてアクティブである状態で第2のセンサーがアクティブになったかどうかを監視する。そうである場合には、第2のセンサーの値が保存され、プロセスはステップ8.8に移る。第1のセンサーがアクティブである状態で第2のセンサーがアクティブになっていない場合、プロセッサはステップ8.7で第1のセンサーが非アクティブになったかどうかを監視する。監視は第1のセンサーが非アクティブになるまで継続される。次いで、プロセスはステップ8.8に移る。プロセスがステップ8.8に至ると、プロセッサ18は、記録されたスイッチアクティブ化シーケンスにどのデータ値が対応するか、表内を調べる。表1は、異なるセンサーアクティブ化シーケンスにどのデータ値が割り当てられるかを示す。
Figure 2007515694
携帯電話の状態(以下に詳述する異なる状態)による、異なる文字、文字グループ、または機能は、特定のデータ値に関連し、好適な実施態様における関連を下記表2に示す。
Figure 2007515694
データ値を入力した後、プロセスはステップ8.3に戻り、センサーのアクティブ化を監視する。
各センサーのアクティブ化に対する信号音に続いて、データ値の入力に成功した場合の入力確認の信号音、またはデータ値の入力に失敗した場合の拒否の信号音を鳴らすことができる。
図5および図6は、本発明によって使用することもできるジョイスティック構造のバリエーションを示す。この実施態様によるジョイスティックは、図3および4に示したジョイスティックと実質的に同一のものである。しかし、スイッチS1、S2、S3、S4は、ベースプレートのコーナー部ではなく、代わりに方形ベースプレートの側面の中間に位置する。したがって、トグルスイッチ43を矢印61の方向に旋回させると、スイッチS1およびS4が同時にアクティブになる。矢印62の方向に回転すると、スイッチS1およびS2が同時にアクティブになり、他の方向に対しても同様である。したがって、複合スイッチS1およびS2は、矢印62の方向へのジョイスティックの動きを検出するためのセンサーを形成する。図8の入力プロセスは、プロセッサがセンサーのアクティブ化として異なる同時のアクティブ化を処理する点において基本的には同一である。同じジョイスティックの動作シーケンスに対して同じデータ値に至るために、ルックアップ表を下記表3に示すように変更する。
Figure 2007515694
入力されたデータ値に関連する文字およびコマンドは、上記表2に示されるものとすることができる。
図9に示される第2の好適な実施態様によれば、ユーザーインターフェイスには、ジョイスティックの対角線的な動きによってアクティブにすることができる、追加機能を設けることができる。これらの動きにより、ジョイスティックの第1の実施態様において2つのスイッチを同時にアクティブ化することができる。例えば、ジョイスティックの左上への対角線的な動きによって、スイッチS1およびS4がアクティブになる。すなわち、この2つのスイッチのアクティブ化は短時間(例、5ミリ秒)である。ジョイスティックの第2の実施態様では、同じ動きがスイッチS4だけをアクティブにする。対角線的な動きは、下記機能に関連する好適な実施態様に基づく。
Figure 2007515694
ボリューム制御は、無限ループの形態とすることができ、ボリュームを上昇させるとそのループの終わりにおいて低レベルに戻る。
図10は、第2の好適な実施態様に基づいたデータ値の入力および携帯電話の制御プロセスのオペレーションを示すフローチャートである。ステップ10.1でプロセスが始まる。プロセッサ18は、割り込み要求線(IRQ)を経てスイッチS1乃至S5の状態を監視する。割り込み要求線は、ステップ10.2において定義される。ステップ10.3で、プロセッサは、2つのセンサーの組合せが同時にアクティブになったかどうかを監視し、したがって、ジョイスティックが対角線的に動いたかどうかを検出する。そうである場合には、このセンサー組み合わせの値はステップ10.4で保存され、ステップ10.10で、表内においてセンサーのアクティブ化の組み合わせに割り当てられたデータ値を探し、ステップ10.11で、割り当てられたデータ値が入力される。データ値の入力後、プロセスはステップ10.3に戻り、2つのセンサーの同時のアクティブ化を監視する。2つのセンサーが同時にアクティブになっていない場合、プロセスはステップ10.5に移動し、プロセッサ18がそのセンサーのうちの1つがアクティブであるかどうかを監視する。そうでない場合には、プロセッサはステップ10.2に戻る。センサーのうちの1つがアクティブである場合、その値はステップ10.6で保存される。ステップ10.7で、プロセッサは、第1のセンサーが依然としてアクティブである間に第2のセンサーがアクティブになったかどうかを監視する。そうである場合には、第2のセンサーの値がステップ10.8で保存され、プロセスはステップ10.10に移動する。第1のセンサーがアクティブである間に第2のセンサーがアクティブになっていない場合、プロセッサはステップ10.9で第1のセンサーが非アクティブになったかどうかを監視する。監視は第1のセンサーが非アクティブになるまで継続される。次いで、プロセスはステップ10.10に移動する。プロセスがステップ10.10に至ると、プロセッサ18は、どの値が上記表1に示すような記録されたシーケンスに対応するか、表内を調べる。

通話処理

携帯電話1は、それが動作する複数の状態を有する。電源が入ると、図1に示すように、電話機はアイドルモードで起動する。このモードでは、電話機が電話番号の入力を受け付けられる状態にある。ディスプレイ3の主領域23には、当該電話機に関するネットワークオペレータ(ここでは、MOBICELLTELという架空の会社である)の標識、いわゆるオペレータロゴを表示し、専用領域21には、中央センサーS5の現在の機能を表示する。アイドルモードの中央センサーS5の機能は、電話機のメインメニューのループにアクセスできる。
図11.1乃至11.3を参照して、以降の通話の実行を示す。アイドルモードにおいて、数字はジョイスティックの動作シーケンスに関連する。ジョイスティックを中央位置右(矢印62)から中央位置に戻さずに上に移動させる(矢印61)場合、プロセッサは、数字「2」が関連付けられるアクティブ化シーケンスが実行されたと認識し、プロセッサは数字「2」を入力し、それをディスプレイ3の主領域23に表示する(図11.1)。中央スイッチS5の機能は通話開始へ変更され、プロセッサはソフトラベル22を「通話」に変更する。更なるジョイスティックの動作シーケンスを行うことによって、完全な電話番号が入力され、中央位置にあるジョイスティックをアクティブにすることによって通話が行われる。電話機のステータスは、通話確立モードに変更される。プロセッサは通話を開始し、「呼び出し中」の文字を画面の主領域に示される情報に追加する(図11.2)。プロセッサはまた、中央スイッチS5の機能を通話を終了するように変更し、ソフトラベル22を「終了」に変更する。通話が確立されると、電話機のステータスは接続モードに変更され、プロセッサは中央スイッチの機能を通話終了として保持しながら、「接続済」の文字をディスプレイの主領域に表示する(図11.3)。通話を終えると、ユーザーは中央スイッチの「終了」をアクティブにし、電話機はアイドル状態に戻る(図1)。
通話を受ける場合、電話機は、通話受信モードに変化し、プロセッサは、可能な場合に呼び出し元を識別する文字を表示させる。この識別表示は、電話番号または受信する受話器の電話帳の入力によってそれと関連付けられた発呼者名とすることができる(図11.4)。プロセッサは、中央スイッチS5の機能を応答に変更し、ソフトラベル22を「応答」に変更する。通話は、ジョイスティックを左上の「Clr」に対角線的に移動させることによって拒否することができる。この代わりに、電話機またはネットワークオペレータが当該の機能を有し、着信中にジョイスティックを左上に対角線的に移動させた場合に、通話をボイスメールサービスに転送することができる。通話を拒否/転送した後、電話機はアイドル状態に戻る。
ジョイスティックの動作モードは、ジョイスティックを右上の「モード」に対角線的に移動させることによって、番号の入力からカーソルの動きの制御に切替えることができる。次いでカーソルが表示され、このカーソルは前後に移動させることができ、入力した番号が1行以上に及ぶ場合は、ジョイスティックの動きによって上下させることもできる。これは、例えば、番号の始めの数字が誤って入力された場合に有用である。番号入力およびカーソル制御の両モードにおいて、最後に入力した数字/カーソルの直前の数字は、ジョイスティックを左上の「Clr」に移動させることによってを削除する。ジョイスティックを右上の「モード」に対角線的に移動させることによって、モードは番号入力に戻る。

メニューナビゲーション

アイドルモード(図1)においてスイッチS5「メニュー」をアクティブにすることによって、メニューが入力され、ディスプレイには、項目のうちの1つをマーク(本実施態様では、当該のメニュー項目の文字の色を反転させることによるマーク)したスクロール可能なリストに利用可能なメニュー項目(図12.1)のリストが表示される。ジョイスティックは、1つのメニュー項目からリスト内の次の項目に上または下にジャンプするために使用する。マークされたメニュー項目は、中央スイッチS5の「選択」を押下することによってアクティブになる。
ジョイスティックを左上の「Clr」に対角線的に移動させることによってメニューにおいて前のステップに戻る。
例えば、電話帳は、電話帳メニュー項目がマークされている場合に、中央スイッチS5の「選択」をアクティブにすることによって入力する。ここで、ユーザーには、番号検索、番号リスト、番号追加、番号編集、番号削除などの電話帳サブメニュー項目が表示される(図12.2)。電話帳における入力が生じるサブメニュー項目において、以下に詳述する文字入力モードのようなマルチタップによって、名前および最終的にはアドレスを編集する。番号は、上述のように入力する。
同様に、あらゆる他のメニュー項目およびサブメニュー項目にアクセスすることができる。
ゲームアプリケーションをアクティブにする場合、ジョイスティックは排他的またはほぼ排他的にナビゲーションに使用され、中央スイッチは「発射」などに使用されることが多い。したがって、デフォルトの機能およびショートカットは機能しない。そのようなアプリケーションからのメニュー構造への戻りは、中央スイッチを長い時間、すなわち5秒間アクティブにすることによって行われる。着信が検出されると、ゲームなどは当然自動的に中断される。
アイドルモード、およびゲームまたは類似のモード以外の全てのモードにおいて、ジョイスティックの右下への対角線的な動きは、アイドルモードへ直接戻るためのショートカットである。

最後のダイヤルした番号へのショートカット

アイドルモードでジョイスティックを左上に対角線的に移動させることによって、最後にダイヤルしたメンバーをスクロール可能なリストに表示させる(図12.3)。リスト内の番号の1つは反転表示によってマークされ、ユーザーは、ジョイスティックをナビゲーション手段として使用して、すなわち、ジョイスティックを上または下に押し下げてリストの上方向および下方向にそれぞれ移動することによって、あるメニューから別のメニューにジャンプすることができる。中央スイッチS5の機能は、「通話」である。したがって、通話は、リスト内の所望の番号をマークし、次いで中央スイッチS5の「通話」をアクティブにすることによって行われる(図12.4)。通話に応答すると、ディスプレイのテキストが「接続先」に変更される。通話終了は、上述のとおりである。ダイヤルした番号リストは、対応するメニュー項目の下のメニューにおいてアクセスすることもできる。

電話機番号リストへのショートカット

最後にダイヤルした番号リストに類似したものとして、アイドルモードでジョイスティックを左上に対角線的に移動させることによる、電話帳の電話番号リストへのショートカットがある。ジョイスティックの上下機能を使用してリスト内の所望の番号をマークし、次いで中央スイッチS5の「通話」をアクティブにすることによって通話が行われる。

メッセージ処理

着信メッセージを検出すると、「メッセージ受信」という文字が表示され、中央スイッチS5の機能は「表示」に変更される。中央スイッチがアクティブであれば、このメッセージが表示される。その代わりに、ジョイスティックを左上の「Clr」に移動させた場合、電話機はメッセージを表示せずにアイドル状態に戻る。

予測エディタプログラムによるテキスト入力/メッセージ作成

予測エディタは、一義化ソフトウェアである。ジョイスティック2からの入力は、入力マネージャにおいて処理される。入力データは処理モジュールに渡され、ユーザーがスペース(空白文字)を入力することによって現在の入力シーケンスに基づいて単語を受け入れるまで、処理モジュールはシーケンスの記録を保持する。処理モジュールが一群の文字を受信すると、入力(読込み:文字グループ)の現在のシーケンスが予測プロセッサに通信され、予測プロセッサはそのシーケンスを電子辞書として機能する1つ以上のモジュールに転送する。
この辞書モジュールは、それらが文字グループの現在のシーケンスに一致するデータを含んでいれば、並行して機能して個々に応答する。1つの辞書モジュールには、ユーザーが選択し、言語の編集に使用する英語などの自然言語での単語を含む1つの辞書を備えることが可能である。好適な実施態様によれば、いくつかの他の辞書モジュールは、ユーザー定義語を含むことが可能である。
辞書モジュールは、しばしば複数の一致する単語を提供する。予測プロセッサは、全ての辞書モジュールからの選択項目リストのための一致する単語の完全なリストを蓄積する。予測プロセッサが処理を終了すると、処理モジュールは、内部バス手段を経て選択項目リストをディスプレイマネージャおよびディスプレイ3に転送する。
ほとんどの場合、一義化ソフトウェアはエディタサーバーとして機能し、したがってデータ文字列は、他のクライアントまたはプロセッサ18上で実行されるアプリケーションプログラムにも直接渡される。この場合、ジョイスティック2、入力プロセッサ、およびディスプレイマネージャは、予測エディタをサーバーとして使用してアプリケーションプログラム内に統合される。これらのアプリケーションには、電子電話帳のメモリ、ノートパッド、メッセージ、カレンダ、およびインターネット閲覧が挙げられる。

辞書のルックアップ処理

辞書ルックアップ処理は、市場で入手可能なコンピュータプログラムによって処理される。したがって、これらの部分は詳述しない。

新しいメッセージの書き込み

新しいメッセージは、メインメニュー項目の「メッセージ」、次いでサブメニュー項目の「メッセージの作成」を経て作成する。そのとき空のメッセージが表示される(図13.1)。本発明による文字入力の好適な実施態様では、予測エディタアプリケーションを使用する。予測エディタアプリケーションのコア機能は、ジョイスティックの動作シーケンスによって入力された曖昧な入力から、意図するテキストを画面上に発生させる能力である。これは、所与のジョイスティックのシーケンスの後の中央カーソルの複数のアクティブ化によって、文字ごとにより多くのジョイスティックのアクティブ化を必要とするマルチタップ方法よりも効率的なテキスト入力方法を提供する。
予測エディタプログラムは、キー押下、およびキー押下の組み合わせに基づいて、ユーザーがどのような単語を意図しているのかをエディタが予測できるようにする、大規模な高機能辞書に基づくことによってこれを可能にしている。しばしば複数の単語が入力のキーストロークと一致し、ユーザーは予測エディタプログラムによって提供される単語から所望の一致を選択する。
図13.1乃至13.6を参照する。表示シーケンスは、予測エディタプログラムを使用したテキスト入力のオペレーションを示す。初期表示(図13.1)において、カーソル70は、エディタに「新しい」単語を入力する準備ができていることを示す。テキスト領域の上のアイコン71は、予測エディタプログラムに基づいて電話機(スペリング)のステータスを指示する。さらに、ソフトラベル22は、テキスト入力の間、中央スイッチS5の「オプション」の機能を表示する。ジョイスティックを左上に対角線的に移動させてアクティブにする場合、電話機はテキスト編集モードのままとなり、メニュー構造内において1つ前のステップにジャンプして戻る。中央スイッチS5の「オプション」を押下すると、ユーザーには、「SMSでテキストを送信」、「テキストの保存」、「画面のクリア」、および「予測エディタとマルチタップエディタ(各ジョイスティックの移動シーケンス後に、中央スイッチの複数のアクティブ化によって一義化するテキストエディタ)との切替え」などの動作のリストが表示される。さらに、中央スイッチS5の「オプション」は、ユーザーに後述するいくつかの編集ツールを提供する。
電話機が中央スイッチS5以外の「ソフトキー」を持たない場合、中央スイッチは「オプション」を有することになり、一方で、「戻る」(すなわち、メニュー構造ににおいて前のステップに戻る)機能は、ジョイスティックを左上に対角線的に移動させるように処理される。
文字グループの配置、および、関連するジョイスティックの動作シーケンスを図1および9に示す。単語の入力を始める(図13.1)場合、ユーザーは、所望の文字を含む文字グループに属するシーケンスにおいてジョイスティックを移動させるだけである。図13.2乃至13.6は、「case」という単語を入力するために、ユーザーがどのように以下のジョイスティックの移動を行うのか、その表示を示す。

・ 右、次いで上に移動して「2 abc」の「c」を挿入する、
・ 中央へ戻る、
・ 右、次いで上に移動して「2 abc」の「a」を挿入する、
・ 中央へ戻る、
・ 下、次いで左に移動して「7 pqrs」の「s」を挿入する、
・ 中央へ戻る、
・ 右、次いで中央に移動して「3 def」の「e」を挿入する、
・ 上、次いで中央に移動して「 」のスペースを入力し、単語を完成する。
ある単語の最初の数文字を入力するときには、しばしば予測エディタプログラムが依然として意図する文字を表示できず、また意図しない文字列を誤って表示することがある。したがって、これらは単に一時的な文字としてディスプレイに表示され、一方で予測エディタプログラムは一致を展開させている。単語の残りの文字の入力を継続すれば、表示される文字がより正確になる。ディスプレイが何を表示したとしても、ユーザーは、入力を所望する単語の次の文字を単に入力するだけである。
単語を予測エディタプログラムに入力している間に、単語の全ての文字には下線74が示される。これは、この単語がまだ完成していないことを示し、下線が示される全ての文字は、予測エディタプログラムがジョイスティックのシーケンスへの一致を展開するときでも依然として変更することが可能である。単語の入力が進行中であれば、単語のすでに入力された部分は下線が示されたままである。
ユーザーは、文字「スペース」を入力することによって、または予測エディタプログラムを切断することによって単語を受け入れる。ユーザーが単語を受け入れると、この単語はフリーズ(確定)される。これは、予測エディタプログラムがそれ以上機能せず、マーク74がカーソルバー70によって置き換えられることを意味する。単語間のスペースを削除した場合、2つの単語が1つに連結されるが、ユーザーは、最初の単語への文字の追加を継続することができる。いずれの状況においても、単語が最後に挿入されると、テキストには下線がなくなり、単語を受け入れた後にカーソル70が再び現れる。
ユーザーは、削除する各文字に対して単にジョイスティックを左上の「Clr」に対角線的に一度移動させるだけで、単語の文字を後方に削除することができる。この状況においてアクティブな単語はまた、残りのキーのシーケンスに基づいて変更することが可能である。これは、図14.1乃至14.3に示され、ここでは、画面内の提案された一致「Car」が、最後に入力した文字を削除することによって「Cc」に変更され、ジョイスティックの下、次いで左の「6 mno」への移動シーケンスによって再び「Can」に変更されている。
ユーザーが、完成した単語を削除する場合、電話機は「最初の単語入力」モードに戻り、ユーザーは新しい単語を再び入力することができる。
ユーザーが単語を入力し、ジョイスティックを上に移動させて中央の「space」に戻すことによってその単語をフリーズ(確定)し、次いで単語の後のこのスペースをクリアした場合、カーソル70がその単語の最後に配置されるが、予測エディタプログラムはこの時点でもはやアクティブではない(すでに入力した単語には下線が示されない)。ユーザーがこの状態をクリアした場合、ユーザーは既存の単語の最後の文字を削除することになり、そうすると、カーソル70の左側のこの単語には下線が示され再びアクティブになる。

特殊文字

予測エディタプログラムがアクティブである間に、ジョイスティックのシーケンスを上、次いで右の「1」に移動させてアクティブにすることで、句読点のスマートな挿入を可能にする。これは、予測エディタプログラムが状況に応じて予測を試みることを意味し、一般的に句読点の使用を意図する。これらには、ピリオド、コンマ、疑問符、感嘆符、およびアポストロフィが含まれる。ユーザーが、例えば「can’t」という単語の入力を所望する場合、次のシーケンスをアクティブにする。

・ 右、次いで上に移動して「2 abc」の「c」を挿入する、
・ 中央へ戻る、
・ 右、次いで上に移動して「2 abc」の「a」を挿入する、
・ 中央へ戻る、
・ 下、次いで中央に移動して「6 mno」の「n」を挿入する、
・ 上、次いで右に移動して「1」のアポストロフィを挿入する、
・ 中央へ戻る、
・ 左、次いで下に移動して「8 tuv」の「t」を挿入して、単語を完成する。
他のいかなる一致も適切と思われない場合、デフォルト値は、多くの場合ピリオドを提案する。上、次いで左に移動する「*#」シーケンスで利用可能な一致機能もこの状況において機能し、ユーザーは、上、次いで左に移動する「*#」シーケンスで利用可能な機能に関連するピリオド、コンマ、および同様な特殊文字を介して切替えることができる。
数字のテキスト入力モードへの挿入は、2つの方法で行うことができる。第一に、シーケンスの最後の位置にジョイスティックを所定の閾値よりも長く、すなわち、2秒間保持し、関連する数字をエディタに直接挿入する。例えば、ジョイスティックを中央位置から下に移動させ、ジョイスティックを2秒以上下方向に保持すると、数字の「6」が入力される。ジョイスティックを左、次いで下に移動させ、ジョイスティックをその位置で2秒以上保持すると、数字の「8」が入力される。これは、2、3個の数字を挿入する場合にのみ便利である。しかし、一連の長い数字を入力するために、メニューの「オプション」は、サブメニューの「番号挿入」を有する。このサブメニューは、電話番号の入力で上述したように、ジョイスティックの動きによって、すなわち、ジョイスティックを最後の位置で長い間保持することを必要とせずに、ユーザーは、一連の数字を挿入できるようにする、番号クエリーウィンドウを利用できる。これは、電話機のカバーに示される対応する数字に関連付けられた、ジョイスティックの動作シーケンスを行うことによって成される。所望の番号の入力後、ユーザーは、中央スイッチS5の「OK」を押下し、予測テキスト編集を再び開始する。
メニューの「オプションは」、別のサブメニューの「記号挿入」を有し、このサブメニューでは、ユーザーは、@、$、および£などの複数の記号、文字、および符号、および辞書で使用される言語では生じない文字を利用できる。
記号はマトリクスで表示され、そのマトリクス内の記号はジョイスティックで移動/制御できるカーソルによってマークされ、カーソルによってマークされた記号は中央スイッチS5の「選択」をアクティブにすることによってテキストに追加することができる。

代替候補の検索

いくつかの状況において、ユーザーが入力するキーシーケンスは、複数の単語を「フィット」させることが可能である。この状況において、予測エディタプログラムは、コア辞書から2つの最も「共通する」単語を常に最初に提案する。ここでは、ユーザ辞書から一致する単語が全て表示され、最後に、コア辞書から残る全ての一致する単語が示される。場合によっては、ユーザーが直ちに提案されたもの以外の別の単語を探している可能性がある。キーシーケンスに対して2つ以上の候補がある場合がある。これは、多くの場合、短い単語を有する場合である。
ユーザーは、ジョイスティックを上、次いで左の「*#」に移動させることによって他の候補に切替えることができる。予測エディタプログラムは、次の候補を示すことによって応答する。
しかし、中央スイッチS5の「オプション」は、候補リストを利用できる「候補」と呼ばれるサブメニューを含み、ユーザーは、「次の候補」の機能を有する中央スイッチS5を押下することによってそのリストをスクロールさせることができる。別の適合候補は、テキスト内のアクティブな下線が示された単語を置き換え、この別の適合候補は、デフォルトの適合候補と同じ方法、すなわち、スペースを入力するためにジョイスティックを上に移動させ、次いで中心に戻すことによって選択される。リストはループとして扱われる。すでに表示されたものの他に適合候補がない場合、「適合なし」を示す注記が表示される。
ユーザーが入力したキーシーケンスに複数の候補がある場合、ジョイスティックを上、次いで左の「*#」に移動させることによって、次の候補(2番目に最も共通する候補)が直ちに与えられる。特定の適合形態は、例えばスペースを挿入することによって、通常通りに単語を完成させることによって完成させる。
カーソル70が、下線の示されていない、したがってアクティブではない単語に接触している場合、ジョイスティックを、上、次いで左の「*#」に移動させることによって、その単語を再びアクティブにし、次の候補が提供される。

適合する単語がないとき

予測エディタプログラムが単語の入力中に単語の候補を出し切ると、ディスプレイは、文字を入力した後に一意のエラー記号を直接表示し、中央スイッチラベル22が、「オプション」から「スペル」に変更され、「スペル」では、ユーザーがマルチタップエディタ型の入力に基づいて所望の単語を手動で入力することができる、挿入単語クエリーへのショートカットを提供する。クエリーは、図13.1の表示に示すように空でなければならない。ユーザーは、入力する文字を含む文字グループに関連するジョイスティックのシーケンスに続けて、所定のタイムアウト時間(英数字キーパッドに関する従来のマルチタップ技術から周知である)内に中央スイッチS5の1つ乃至3つのアクティブ化を行うことによって、文字を入力することができる。1つの中央スイッチS5をアクティブ化してグループの最初の文字を入力し、2つの中央スイッチS5をアクティブ化してグループの2番目の文字を入力し、さらに3つをタイムアウト時間内にアクティブ化してグループの3番目の文字を入力する。この入力モードは、予測エディタプログラムが提供することのできない特定の単語のスペリングに使用し、電話帳への名前の入力にも使用する。ユーザーは、機能ラベル22の「OK」を有する中央スイッチS5を押下することによってこの単語を受け入れ、それによって、エディタは予測エディタプログラムを使用した編集に戻る。
したがって、ユーザーが予測エディタプログラムを引き続き使用した場合、最後に入力した文字は、入力したキーシーケンスに対する候補の単語がそれ以上ないことをユーザーに示す、エラー記号として表示される。電話機は、適合する候補がないことを知らせるための短い警告音を発する。その状況においてユーザーがさらにキー入力を行った場合、ディスプレイにはそれ以上の文字が表示されず、「適合なし」の注記が表示される。
ユーザーがその単語にスペルミスを発見した場合、ユーザーは、間違えた文字を変更できるようになるまで、ジョイスティックを左上の「Clr」に対角線的に移動させるだけである。ユーザーが、例えば空白文字を挿入することによって、スペルミスまたは未知語の受け入れを選択した場合、エラー記号が消え、最後に認識した単語がそのテキストに挿入される。

カーソルの動き

予測エディタプログラムの入力方法は、基本的に単語の最後での追加または削除処理しかできないので、カーソル処理がこれを最適化する。
カーソルをテキストの終わりに配置する状況を想定する。ジョイスティックを右上の「モード」に対角線的に移動させることによって、ジョイスティックのモードはカーソルの制御に変更され、ジョイスティックの上下左右の動きによって対応するカーソルの動きが生じる。
エディタを左にスクロールするためにジョイスティックを使用することで、カーソル70の左側にある全ての単語がアクティブになり、ユーザーは、(既存の単語および一致を生じさせるための新たなキー押下の両方を使用して)その単語に文字を追加することができるようになる。
ジョイスティックをさらに左に移動させて左にスクロールすることで、カーソル70が単語の左側に移動し(以前に下線が示されていた単語はもはやアクティブではなく、したがって、下線は示されない)、エディタは新しい単語の入力ができる状態にある。
カーソルを以前の単語の最後へさらに左にスクロールさせることで、そこに下線が示され、ユーザーはその既存の単語に追加できるようになる。テキストを介してナビゲートする場合は、このサイクルを繰り返す。
ユーザーが複数の連続したスペースを介してカーソル70を移動させる場合、カーソル70は一度に1つのスペースを移動する。同様に、記号、番号、などを介して移動させる場合、カーソルは一度に1つの文字を移動する。
ユーザーが予測エディタプログラムを使用して既存の単語の最後または先頭への新しい単語の追加を所望する場合、これは最初にカーソルをそれぞれ既存の単語の最後または先頭に移動させるだけで行うことができる。ユーザーは、ここから新しい単語の入力を開始するだけである。
エディタアプリケーションは、予測エディタプログラムによって編集するために、カーソルを所望の位置に配置して、すでに書き込まれた単語を開く。次いで、エディタアプリケーションは、現在表示されている適合する単語に基づいて、入力のシーケンスを再生する。エディタアプリケーションは、カーソルの位置および押下したキーに応じて、新しい入力を再生された入力のシーケンスに追加する。この新しい文字列は、新しい候補を見つけるために予測エディタプログラムが使用する。
ユーザーが予測エディタプログラムを使用した既存の単語の編集を所望する場合、これはカーソルをその単語の直後に移動させることによって最初に行われる(対象の単語をアクティブにすることで下線が示される)。次いで、ユーザーは、例えば終了をその単語に直接追加すること、またはジョイスティックを左上の「Clr」に対角線的に移動させることによって文字を削除することができる。
「単語の挿入」クエリーを選択した場合はいつでも、中央スイッチS5の「OK」をアクティブにすることによって、クエリーに入力された単語が主エディタウィンドウおよびにユーザー辞書の両方に追加される。「単語の保存」という確認の表示も現れる。予測エディタプログラムに再入力されると、手動でのみ綴った単語の最後の文字の後ろが挿入位置になる。ジョイスティックの右上の「モード」へ対角線的に2回移動させると、ジョイスティックのモードがテキスト入力に戻る。

オプションリスト

予測エディタプログラムの「オプション」メニューには、次のようなサブメニュー項目が含まれる。

候補
次の候補
単語の挿入
番号の挿入
記号の挿入
辞書
候補に関連する項目および挿入に関連する項目はすでに上述した。電話機の予測エディタプログラムがサポートする全ての言語は、サブメニュー項目「辞書」の下に選択項目として現れる。デフォルトの言語は、好都合に電話機の表示テキスト言語に従う。このデフォルトは、予測エディタプログラムが対象の言語をサポートしている辞書を含んでいない場合、予測エディタプログラムをオフにし、表示テキスト言語のためのマルチタップ型入力に戻る。別に言語への変更は、予測エディタプログラムに新しい言語での実行を生じさせるだけである。

ユーザ辞書

予測エディタプログラムはユーザ辞書をサポートすることが可能であり、プログラムが初期の段階で未知の単語を保存することができる。

編集に関するコンセプト

編集に関する基本的なコンセプトを図15に示す。予測エディタを起動すると、エディタはステップ100でジョイスティックのアクティブ化シーケンスへの待機を開始する。ジョイスティックのアクティブ化シーケンスが検出されると、それに割り当てられたデータ値がジョイスティックの入力文字列に追加され、ステップ101で、予測エディタプログラムに転送される。予測エディタプログラムは、ステップ102でこの入力に応答し、ステップ103で、プロセッサ18は予測エディタプログラムが候補を見つけることができたかどうかを調査する。
ステップ103で候補が見つからなかった場合、ステップ104でエラー記号とともに最後の候補が表示され、中央スイッチS5の機能は、マルチタップスペルモードへのショートカットに変更される。
ステップ105で、ユーザーが(スペースを入力して)最後の候補を受け入れた場合、この単語がテキストに追加される。この後、ジョイスティックのアクティブ化シーケンスの文字列は、ステップ106でクリアされ、エディタはステップ100でジョイスティックのアクティブ化シーケンスへの待機を開始する。
ステップ106で、ユーザーがマルチタップモードに進んだ場合、ユーザーはステップ107で明確な方法で意図する単語を入力することができる。中央スイッチS5を押下することによって入力された単語を受け入れた場合、この単語はテキストに追加される。この後、入力文字列はステップ106でクリアされ、エディタはステップ100でジョイスティックのアクティブ化シーケンスへの待機を開始する。
予測エディタプログラムが、ステップ103で適合候補を見つけることができた場合、ステップ108で好適な候補が表示される。ステップ109では、次のジョイスティックのアクティブ化シーケンスが読込まれる。ステップ110では、ユーザーがジョイスティックを左、次いで上の「+*」に移動させて別の候補を検索するかどうかを検査する。この場合には、ステップ111で別の候補が表示される。
ステップ112では、ユーザーが中央スイッチをアクティブにすることによって表示された単語を受け入れるかどうかを検査する。この場合には、その単語はもはやアクティブではなく、ステップ113で入力した単語の文字列に追加される。この後、入力文字列はステップ106でクリアされ、エディタはステップ100でジョイスティックのアクティブ化シーケンスへの待機を開始する。
ジョイスティックのアクティブ化シーケンスが曖昧な文字を表しているとみなされた場合、エディタは、ジョイスティックのアクティブ化シーケンスを入力文字列に追加して適合候補を調べるためにステップ101に進む。
図16は、ジョイスティックを4つのキー、K1、K2、K3、K5に置き換えた第3の好適に実施態様を示す。スイッチS1、S2、S3、およびS4(図示せず)は、それぞれキーK1、K2、K3、およびK5に関連する。キー操作は上述の第1および第2の好適な実施態様に類似している。データ値は、下記表5に基づいてアクティブ化シーケンスに割り当てられる。
Figure 2007515694
番号入力状態において、入力されたデータは当該データの値に等しい。テキスト入力モードにおいて、複数の文字を有する文字グループは、データ値に関連する。一義化は、マルチタッピング、または第1および第2の実施態様を参照して上述のように予測エディタアプリケーションを使用して行われる。
図17は、第3の好適な実施態様のバリエーションを表し、関連スイッチS5を備えた第5の「入力」キーが追加されている。データ値は、下記表6に基づいてアクティブ化シーケンスに割り当てられる。
Figure 2007515694
データ値の文字または数字の入力への提供の更なる処理は、上述のとおりである。
本発明は、携帯電話に関連して詳述された。しかし、他のあらゆる電子端末が本発明のタイプの入力方法および装置からの利益を受けられると理解されたい。また、例えばトラックボールのような他の型の4方向の入力装置も本発明に使用することができる。入力装置は、ユーザーインターフェイスに他のあらゆるキーを伴わずに示されている。入力装置は、より多くのハードおよび/またはソフトキーと組み合わせることも可能である。
本発明は例証のために詳述されてきたが、かかる詳細は単にその目的のためのものであり、本発明は、その範囲から逸脱することなく当業者によって本発明の種々のバリエーションを作り出すことが可能であると理解されたい。したがって、装置および方法が開発された環境に関連してそれらの好適な実施態様を開示しているが、それらは単に本発明の原理を例証しているに過ぎない。他の実施態様および構成は、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく案出することが可能である。
本発明による端末の第1の好適な実施態様の正面像である。 図1の端末の一般的なアーキテクチャを示すブロック図である。 本発明による入力装置の第1の好適な実施態様の平面図である。 図3の線IV−IVに沿った断面図である。 図3および図4に示される入力装置のバリエーションを示す。 図3および図4に示される入力装置のバリエーションを示す。 本発明による入力装置の第2の好適な実施態様である。 本発明による入力装置のオペレーションを示すフローチャートである。 本発明による端末の第2の好適な実施態様の正面像である。 本発明による端末の第2の好適な実施態様による、入力のオペレーションを示すフローチャートである。 「図11.1」〜「図11.3」は、ダイヤルおよび通話の開始を示す一連の表示を示し、「図11.4」は着信の検出を示す表示である。 「図12.1」および「図12.2」はメニュー構造のオペレーションを示す表示であり、「図12.3」〜「図12.5」は最後に電話をかけた番号のリストからの通話の開始を示す。 予測エディタアプリケーションを使用したテキストの入力を示す。 ミスタイプした単語の訂正を示す。 エディタアプリケーションの流れ図である。 本発明の第3の好適な実施態様を表す。 第3の好適な実施態様のバリエーションを表す。
この目的は、請求項22に従い、モバイル通信端末であって、ディスプレイと、中間位置を備え、好ましくは直交するように配置された少なくとも4つの方向に移動可能である、4方向の入力装置と、前記中間位置に関連する中央センサーと、前記4方向に関連する外側センサーと、前記中央および外側センサーのアクティブ化を監視し、前記ディスプレイに表示される情報を制御するプロセッサユニットと、4つの前記外側センサーのうちの1つ、2つ、またはそれ以上のアクティブ化を具備するアクティブ化シーケンスに指定されるデータ値とを備え、前記プロセッサユニットは、自身に割り当てられるデータ値を有するアクティブ化シーケンスの検出に応じて、入力されたように前記アクティブ化シーケンスに関するデータ値を受け入れ、前記中央センサーの機能は、前記プロセッサユニットによって制御され、前記ディスプレイの専用領域に表示される、モバイル通信端末を提供することにより達成される。
この目的は、請求項28に従い、モバイル通信端末であって、ディスプレイと、
中間位置を備え、好ましくは直交するように配置された少なくとも4つの方向に移動可能である、4方向の入力装置と、
前記中間位置に関連する中央センサーと、前記4方向に関連する外側センサーと、
前記中央および外側センサーのアクティブ化を監視し、前記ディスプレイに表示される情報を制御するプロセッサユニットとを備え、
前記端末は、複数のモードを有することが可能であり、
前記入力装置の外側センサーのアクティブ化又は前記入力装置の外側センサーのアクティブ化のシーケンスに関連する機能は、前記端末の前記モードに依存して前記プロセッサにより制御され、ナビゲーション・番号の入力・およびテキストの入力を含み、
前記中央センサーの機能は、前記端末の前記モードに依存して前記プロセッサユニットにより制御および表示され、前記ディスプレイの専用領域に表示される、
モバイル通信端末を提供することにより達成される。
文字グループの曖昧な入力は、予測エディタプログラムを使用することによって可能な限り一義化されることが好ましい。例えば電話帳における姓の入力時など、予測エディタプログラムが使用できない状況では、中心位置にあるジョイスティックの次のアクティブ化を利用してデータ入力を一義化する。

Claims (31)

  1. 中心位置を有する4方向の入力装置と、前記4方向のそれぞれに関連するセンサーとを有する電子端末におけるデータの入力方法であって、
    前記入力装置の前記中心位置から前記4方向のうちの1つへの動きに続けて前記入力装置の前記中心位置へ戻ることを具備する前記入力装置の可能な4つの動作シーケンスのそれぞれに、データ値を割り当てるステップと、
    前記入力装置の前記中心位置から前記4方向のうちの1つへの動きに続けて、前記入力装置の前記中心位置を通過しない前記4方向のうちの別の方向へ動くことを具備する前記入力装置の可能な8つの動作シーケンスのそれぞれに、データ値を割り当てるステップと、
    前記4方向のそれぞれに関連するセンサーを備える前記入力装置の動作シーケンスを検出するステップと、
    前記入力装置の動作シーケンスに関連する前記センサーによる検出に応じて、入力装置の動作シーケンスに割り当てられたデータを入力するステップとを含む、データ入力方法。
  2. 前記データ値が、コマンド、文字、または関連する複数の文字を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記可能な12個の異なるデータ値のうちの10個が、関連する数字を有し、好ましくは全ての前記数字が0乃至9を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記可能な12個の異なるデータ値のうちの複数、好ましくは8つのそれぞれが、複数、好ましくは3または4文字の関連するアルファベット文字を有する、請求項2に記載の方法。
  5. 前記アルファベット文字が、abc、def、ghi、jkl、mno、pqrs、tuv、およびwxyzのように、8つの異なるデータ値に割り当てられる、請求項3に記載の方法。
  6. 空白文字が、前記データ値の他のうちの1つに指定される、請求項4に記載の方法。
  7. 自身に関連する複数の文字を有する一連の受信したデータ値に適合する単語を含む出力を発生させるための、予測エディタプログラムに関連する複数の文字を有するデータ値を処理するステップをさらに含む、請求項2乃至5のいずれかに記載の方法。
  8. 関連するデータ値を割り当てられた前記入力装置の動作シーケンスにおける最後のスイッチをアクティブ化する期間が閾値を超える場合、1つの数字が、複数、好ましくは3または4文字の関連するアルファベット文字を有するデータ値に関連する、請求項3乃至6のいずれかに記載の方法。
  9. 前記入力装置が、前記中央位置における前記入力装置のアクティブ化に関連する中央センサーをさらに含む、請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
  10. 自身に関連する複数の文字を有するデータ値の入力が、前記関連するデータ値を割り当てられた前記入力装置の動作シーケンスに従う、前記中央位置における前記入力装置の複数のアクティブ化によって一義化される、請求項8に記載の方法。
  11. 前記入力装置の動作シーケンス及びそれに関連する文字またはコマンドが、前記入力装置に近接してハードまたはソフトラベルとして前記端末に表示される、請求項1乃至9のいずれかに記載の方法。
  12. 前記4方向が直交するように配置され、前記入力装置の動作シーケンスに関連する数字が、図1および9に示されるように、前記入力装置の周囲に時計回りに配置される、請求項1乃至10のいずれかに記載の方法。
  13. 各センサーのアクティブ化に対して音が鳴らされ、好ましくは、データ値の入力に成功した場合には入力の確認が続き、データ値の入力に失敗した場合は拒否の音が続く、請求項1乃至11のいずれかに記載の方法。
  14. 前記データ値の入力が、前記中央センサーのアクティブ化によって確認される、請求項8乃至12のいずれかに記載の方法。
  15. 前記入力装置が、4方向のジョイスティックである、請求項1乃至13のいずれかに記載の方法。
  16. 前記入力装置が、4方向のパッドである、請求項1乃至14のいずれかに記載の方法。
  17. モバイル通信端末であって、
    ディスプレイと、
    中間位置を有する4方向の入力装置および前記4方向のそれぞれに関連するセンサーと、
    前記センサーのアクティブ化を監視し、前記ディスプレイに表示される情報を制御するプロセッサユニットと、
    前記4つのセンサーのうちの1つのアクティブ化に続けて、前記4つのセンサーのうちのいずれもアクティブではない前記中間位置へ戻ることを具備する4つのアクティブ化シーケンスのそれぞれに指定される、データ値と、
    前記4つのセンサーのうちの1つのアクティブ化に続けて当該センサーのアクティブ状態を保ちつつ他のセンサーのうちの1つをアクティブ化することを具備する8つのアクティブ化シーケンスのそれぞれに指定される、データ値とを備え、
    前記プロセッサユニットは、自身に割り当てられるデータ値を有するアクティブ化シーケンスの検出に応じて、入力されたように前記アクティブ化シーケンスに関連するデータ値を受け入れる、モバイル通信端末。
  18. 前記端末が、数字が前記データ値に割り当てられる数値入力モード、および/または複数のアルファベット文字が前記データ値に指定される文字入力モード、および/またはナビゲーションコマンドが前記データ値に割り当てられるナビゲーションモードを含む複数のオペレーションモードを有する、請求項16に記載のモバイル通信端末。
  19. 前記端末はメニュー構造を備え、前記プロセッサはメニューが入力されたときにナビゲーションコマンドをデータ値に割り当てる、請求項16または17に記載のモバイル通信端末。
  20. 第1の所定の一組の外側センサーの同時のアクティブ化が、前記数値入力モードおよび前記文字入力モードにおけるクリアまたはバックスペース機能と関連付けられる、請求項17または18に記載のモバイル通信端末。
  21. 第2の所定の一組の外側センサーの同時のアクティブ化が、前記データ値に割り当てられた文字またはコマンドの変化と関連付けられる、請求項17乃至19に記載のモバイル通信端末。
  22. 前記中間位置に関連する中央センサーをさらに含み、前記中央センサーの機能が前記プロセッサユニットによって制御され、前記ディスプレイの専用領域内に表示される、請求項16乃至20に記載のモバイル通信端末。
  23. モバイル通信端末であって、
    ディスプレイと、
    中間位置を備え、好ましくは直交するように配置された少なくとも4つの方向に移動可能である、4つの4方向の入力装置と、
    前記中間位置に関連する中央センサーと、前記4方向に関連する外側センサーと、
    前記中央および外側センサーのアクティブ化を監視し、前記ディスプレイに表示される情報を制御するプロセッサユニットと、
    4つの前記外側センサーのうちの1つ、2つ、またはそれ以上のアクティブ化を具備するアクティブ化シーケンスに指定されるデータ値とを備え、
    前記プロセッサユニットは、自身に割り当てられるデータ値を有するアクティブ化シーケンスの検出に応じて、入力されたように前記アクティブ化シーケンスに関するデータ値を受け入れ、
    前記中央センサーの機能は、前記プロセッサユニットによって制御され、前記ディスプレイの専用領域に表示される、モバイル通信端末。
  24. 前記端末が、数字が前記データ値に割り当てられる数値入力モード、および/または複数のアルファベット文字が前記データ値に指定される文字入力モード、および/またはナビゲーションコマンドが前記データ値に割り当てられるナビゲーションモードを含む複数のオペレーションモードを有する、請求項22に記載のモバイル通信端末。
  25. 前記端末はメニュー構造を備え、前記プロセッサはメニューが入力されたときにナビゲーションコマンドをデータ値に割り当てる、請求項22または23に記載のモバイル通信端末。
  26. 第1の所定の一組の外側センサーの同時のアクティブ化を、前記数値入力モードおよび前記文字入力モードにおけるクリアまたはバックスペース機能と関連付ける、請求項23または24に記載のモバイル通信端末。
  27. 第2の所定の一組の外側センサーの同時のアクティブ化を、前記データ値に割り当てられた文字またはコマンドの変化と関連付ける、請求項23乃至25に記載のモバイル通信端末。
  28. 4方向または5方向の入力装置と、ディスプレイと、前記ディスプレイを制御すると共に前記入力装置のアクティブ化を監視するプロセッサとを備える端末において、文字を入力する方法であって、
    少なくとも2つのアクティブ化を具備する、前記入力装置のアクティブ化の複数のシーケンスを定義するステップと、
    前記定義されたアクティブ化のシーケンスに文字グループを指定するステップと、
    前記入力装置のアクティブ化を監視するステップと、
    関連する前記アクティブ化シーケンスを検出した場合に文字グループを入力するステップと、
    受信した文字グループの文字列に基づいて単語を出力することが可能な予測エディタアプリケーションに、前記入力した文字グループを送信するステップとを含む、文字の入力方法。
  29. モバイル通信端末であって、
    ディスプレイと、
    中間位置を備え、好ましくは直交するように配置された少なくとも4つの方向に移動可能である、4つの4方向の入力装置と、
    前記中間位置に関連する中央センサーと、前記4方向に関連する外側センサーと、
    前記中央および外側センサーのアクティブ化を監視し、前記ディスプレイに表示される情報を制御するプロセッサユニットとを備え、
    前記端末は、複数のモードを有することが可能であり、
    前記入力装置の外側センサーのアクティブ化又は前記入力装置の外側センサーのアクティブ化のシーケンスに関連する機能は、前記端末の前記モードに依存して前記プロセッサにより制御され、ナビゲーション・番号の入力・およびテキストの入力を含み、
    前記中央センサーの機能は、前記端末の前記モードに依存して前記プロセッサユニットにより制御および表示され、前記ディスプレイの専用領域に表示される、
    モバイル通信端末。
  30. 4つのキーと前記4つのキーのそれぞれに関連するセンサーとを備えたアレイを有する電子端末におけるデータの入力方法であって、
    センサーのアクティブ化に続けて、他のどのセンサーもアクティブとはならない、前記センサーの非アクティブ化を具備する4つの可能なキーストロークシーケンスのそれぞれに、データ値を割り当てるステップと、
    第1のセンサーのアクティブ化に続けて、前記第1のセンサーのアクティブ状態を保ちつつ別のセンサーをアクティブ化することを具備する、8つの可能なキーストロークシーケンスのそれぞれにデータ値を割り当てるステップと、
    前記4つのキーに関連するセンサーによって前記キーストロークシーケンスを検出するステップと、
    前記センサーによる前記キーストロークシーケンスの検出に応じて前記入力装置の動作シーケンスに割り当てられたデータを入力するステップとを含む、データの入力方法。
  31. 5つのキーと、前記5つのキーのそれぞれに関連するセンサーとを備えたアレイを有し、前記5つのキーのうちの1つがエンターキーであり、他の4つのキーが入力キーである、電子端末におけるデータの入力方法であって、
    入力キーのセンサーのアクティブ化に続けて、前記エンターキーのセンサーのアクティブ化を具備する4つの可能なキーストロークシーケンスのそれぞれに、データを割り当てるステップと、
    入力キーの第1のセンサーのアクティブ化に続けて、入力キーの別のセンサーのアクティブ化、および好ましくはエンターキーのアクティブ化を具備する8つの可能なキーストロークシーケンスのそれぞれに、データ値を割り当てるステップと、
    前記5つのキーに関連するセンサーにより前記キーストロークシーケンスを検出するステップと、
    前記センサーによる前記キーストロークシーケンスの検出に応じて入力装置の動作シーケンスに割り当てられたデータを入力するステップとを含む、データの入力方法。
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