JP2007515402A - 哺乳動物および鳥類の体脂肪および体重の減少方法 - Google Patents

哺乳動物および鳥類の体脂肪および体重の減少方法 Download PDF

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Abstract

哺乳動物および鳥類における体脂肪および/または体重の減少に対するサルブタモールの光学的に純粋なオートマーの使用方法を開示する。当該オートマーを含有する組成物をまた、開示する。

Description

本出願は2003年11月20日付けで出願された仮特許出願SerialNo.60/524,376に優先権を主張するものであり、この特許出願の記載を引用してここに組み入れる。
(発明の背景)
多くの生物学的活性分子はエナンチオマーとして存在する。構造的に同一ではあるが、エナンチオマーは生物学的機構の点で相違する効果を有することができる。一方の異性体は特別の治療効果を有することができるのに対し、他方の異性体は治療効果を有していないか、または全体的に相違する生物学的活性を有することがある。
サルブタモール(sulbutamol)は、米国においてアルブテロール(albuterol)と称されている。
アドレナリン作用性ベータ−2レセプターアゴニスト医薬(これはまた、ベータ−2アゴニストとも称されている)は現在、異性体のラセミ体混合物として使用されている。一例として、ラセミ体サルブタモールはR−サルブタモール50パーセントおよびS−サルブタモール50パーセントを含有する混合物である。R−異性体は対応するS−異性体と構造的に同一であり、これらの異性体は一方の異性体が他方の異性体の鏡像である点でのみ相違している。2個のキラル中心を有する分子は4種の異性体、例えばRR−ホルモテロール(formoterol)、SS−ホルモテロール、RS−ホルモテロールおよびSR−ホルモテロールを有する。ラセミ体ホルモテロールは4種の異性体の全部を含有する。ベータ−2アゴニストの治療的に活性な異性体(オートマー(eutomers))は身体でベータ−2レセプターに対する親和性を有し、通常、R−またはRR−異性体である。これに対し、S−またはSS−異性体(ジストマー(distomers))は通常アドレナリン作用性活性を有していない。この一般的原則からの例外が存在し、一例がサルメテロール(salmeterol)であり、この場合、両方の異性体がアドレナリン作用性ベータ−レセプターに対する親和性を有する。
大部分のアドレナリン作用性ベータ−レセプターアゴニストは、種々のタイプのベータレセプターに対する親和性を有する。すなわち、下記に示されているように、サルブタモールはベータ−1およびベータ−2レセプターに対し親和性を有するが、ベータ−3レセプターに対する親和性は有していない。
Figure 2007515402

*)ベータ−1およびベータ−2に関する結果はPenn等、1996から得た。ベータ−3レセプター親和性に関する結果はBRIDGEPHARMA.Inc.Sarasota,Florida、米国から得た。
ベータ−レセプターアゴニストサルブタモールとは異なり、ベータ−レセプターアゴニストクレンブテロール(clenbuterol)は3種全部のアドレナリン作用性ベータ−レセプター:ベータ−1、ベータ−2およびベータ−3に対し親和性を有する。
サルブタモールのようなベータ−2アゴニストの治療活性は、アドレナリン作用性ベータ−2レセプターを活性化することにあり、これにより細胞における応答が開始される。その最も周知の効果は気管支平滑筋の弛緩である。アドレナリン作用性ベータ−2アゴニストはまた、代謝作用、例えば脂質分解作用を有するが、ベータ−2レセプターアゴニストの脂質分解作用は弱いか、または最低であることさえあるものと開示されている。このベータ−レセプター活性の脂質分解作用は、アドレナリン作用性ベータ−3レセプターの活性化により主として引き起こされるものと考えられる。
ここに、低用量のR−サルブタモールの経口投与が体脂肪の格別の消失をもたらすことが見出された。R−サルブタモールがアドレナリン作用性ベータ−3レセプターに対する親和性を有していないことから、このことは驚くべきことであり、また説明し難いことである。多分、メラノコルチン(melanocortin)−4レセプターに対する親和性によって、R−サルブタモールがCNS内で中枢作用を有することができるものと推測することができる。しかしながら、R−サルブタモールによる体脂肪の減少は排他的にアドレナリン作用性ベータ−レセプターに対する作用にあるものではなく、この活性は立体選択的にサルブタモールのR−異性体に存在する。
アドレナリン作用性ベータ−アゴニストの薬理学的効果、代謝および毒性は動物種に応じて、また試験される医薬に応じて変化する。
ここに、驚くべきことに、サルブタモールのR−異性体が哺乳動物および鳥類の身体における脂肪含有量を強力に、また立体選択的に減少させることが見出された。
サルブタモールのS−異性体はこの点に関して無活性であり、脂肪を減少させなかった。しかしながら、我々は、哺乳動物で試験した場合、R−およびS−サルブタモールが同一の急性毒性を有することを証明した。サルブタモールのS−異性体はまた、平滑筋機能亢進を生じさせ、これはS−サルブタモールの重篤で、立体選択的な副作用である(Yamaguchi等、1996)。
ヒトにおけるベータ−アゴニストにかかわり最も一般的に使用されている治療指針は、喘息症の人々または気管支炎に被患している人々における気管支痙攣の処置にある。R−サルブタモールはまた、気管支弛緩を誘発させ、ヒトにおける妊娠している子宮の期外収縮を防止し、また家畜類における成長促進因子として作用することが証明された。
(発明の要旨)
本発明は、アドレナリン作用性ベータ−レセプターアゴニストサルブタモールの純粋な、または実質的に純粋なR−異性体を投与することによって、当該医薬のS−異性体に存在する毒性および副作用を回避しながら、哺乳動物、例えばウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、シカ、イヌ、ネコおよびヒト、および鳥類、例えばシチメンチョウ、ニワトリ、アヒルおよびガンの体脂肪および/または体重を減少させる方法に関する。この方法は、高い体脂肪含有量を有するヒトおよび家畜類を包含する体重過剰または肥満の哺乳動物に対し特に有用であり、この場合、当該医薬によって体脂肪量が格別に減少される。本発明はまた、アドレナリン作用性ベータ−2レセプターアゴニストサルブタモールまたはその医薬として許容される塩の光学的に純粋なR−異性体とタンパク質含有食物材料との混合物を含有し、サルブタモールのR−異性体が対応するジストマー体S−異性体を実質的に含有していない食品組成物に関する。
本発明は、R−サルブタモールの投与が体脂肪および体重を非常に格別に減少させるという驚くべき発見に基づいており、この分子はアドレナリン作用性ベータ3−レセプターに対し最低の親和性を有するか、または親和性を有していないことから、この発見は驚くべきことであり、また説明し難いことである。すなわち、R−サルブタモールの脂肪分解活性は、ベータ−2アゴニストとベータ−3アゴニストとの組合せ,例えばクレンブテロールなどの脂肪分解活性に少なくとも等しい。多分(本願発明はこれによって限定されることはないが、)、R−サルブタモールはメラノコルチン−4レセプターに対する親和性によって、CNS内における中枢作用により脂肪分解活性を生じさせるものと推測することができ、このような作用は従来技術で開示されたことはない。
さらにまた、当該医薬を一日一回または二回投与したのみの場合でさえも、体重消失が達成されることが,驚くべきことにここに見出された。心拍数に対するR−サルブタモールのアドレナリン作用性ベータ−2作用(この作用は短時間持続性である)と当該化合物の体重に対する作用(この作用は経過時間にわたり発揮される)との間に相関関係はない。R−サルブタモールの活性の態様(1種または2種以上)に関係なく、この化合物の脂肪分解活性は当該化合物のR−異性体に立体選択的に存在する。
ニワトリ、シチメンチョウ、ウシ、ブタ、ヒツジ、養牧シカおよび養殖魚類、ならびに食物連鎖に入るその他の家畜動物の場合、これらの動物によって消費される医薬がこれらの動物の屠殺後に肉として食べる人々に対し副作用を誘発することがありうるという危険性が存在する。しかしながら、経口投与後、R−サルブタモールの血漿中半減期間はRS−サルブタモールの複合血漿中半減期間よりも格別に短い(Boulton等、1996;Fawcett等、1997)。さらにまた、当該医薬の少ない治療用量は、体重減少に効果的であるにもかかわらず、R−サルブタモールが投与された家畜動物を消費するヒトにおける副作用の危険性を低下させる。
サルブタモールのR−異性体は気管支機能亢進、眼内圧上昇、増加した子宮収縮または催奇活性などの副作用を有していないことから、このR−異性体は当該化合物のラセミ体混合物に比較して好ましい。R−異性体は毒物学的理由からもまた好適である。従って、本発明は、家畜動物、愛玩動物およびヒトなどの哺乳動物のサルブタモールの治療活性異性体による処置に対し安全で効果的な方法を提供する。このような処置の目的はこれらの哺乳動物の脂肪含有量および/または体重の減少にある。
サルブタモールの純粋なR−異性体を家畜動物に投与することによって、ラセミ体アドレナリン作用性ベータ−アゴニスト、例えばラクトパミン(ractopamine)の投与後に動物に見出される精神的動揺のかなり、または全部が回避される。
(発明の詳細な説明)
サルブタモールのR−異性体は、鳥類および哺乳動物、特に体重過剰または肥満の哺乳動物において体脂肪含有量および体重を非常に顕著に減少させることがここに見出された。対応するS−異性体はこのような活性は有していない。サルブタモールの治療的に不活性なS−異性体の急性毒性(LD50;ivマウス:<60mg/kg)は、治療的に活性なR−異性体の急性毒性(LD50;ivマウス:<60mg/kg)に類似していることが見出された。すなわち、サルブタモールのS−異性体は毒物学的活性を有するが、治療活性は有していない。S−サルブタモールはまた、重大な薬理学的副作用、例えば気管支および子宮平滑筋の機能亢進を生じさせることが見出された。
本発明はアドレナリン作用性ベータ−2レセプターアゴニストサルブタモールのS−異性体により誘発される副作用を同時的に回避しながら、当該アドレナリン作用性ベータ−2レセプターアゴニストであるR−サルブタモールが体脂肪含有量の減少をもたらす活性に依存している。従って、本方法において、その対応するS−異性体を実質的に含有していないサルブタモールの純粋または実質的に純粋なオートマーは単独でまたは補助処置用の少なくとも1種の別の医薬と組合せて、体脂肪および/または体重の減少が望まれる鳥類、例えばシチメンチョウ、ニワトリ、アヒルおよびガンに、および哺乳動物、例えばウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、シカ、イヌ、ネコおよびヒトに投与することができる。
本明細書で用いられているものとして、サルブタモールのR−異性体の用語は、α´[(tert−ブチルアミノ)メチル]−4−ヒドロキシ−m−キシレン−α,α´−ジオールおよびそのいずれかの生物学的に許容される塩またはエステルの光学的に純粋なR(+)−異性体を表わす。クレンブテロールは、4−アミノ−α−[(tert−ブチルアミノメチル)]−3,5−ジクロロベンジルアルコールおよびそのいずれかの生物学的に許容される塩またはエステルを表わす;サルメテロールは、4−ヒドロキシ−α´−[[[6−(4−フェニルブトキシ)−ヘキシル]アミノ]メチル]−m−キシレン−α,α´−ジオールおよびそのいずれかの生物学的に許容される塩またはエステルを表わす;およびテルブタリン(terbutaline)は1−(3,5−ジヒドロキシ−フエニル)−2−(tert−ブチルアミノ)エタノールおよびそのいずれかの生物学的に許容される塩またはエステルを表わす。
光学的に純粋な、および実質的に純粋なアドレナリ作用性ベータ−アゴニストは、当業者に公知の方法によって、例えば合成中間体のその異性体への分割またはラセミ体サルブタモールのその異性体への分割によって容易に得ることができる(Hamied等、WO02/48090;Gao等、USP5,399,765;Gao等、USP5,545,745:Ferrayoli等、2000)
本明細書で用いられているものとして、「実質的に純粋」の用語は、少なくとも約85%のオートマーおよび15%またはそれ以下のジストマーが存在すること、好ましくは少なくとも95%のオートマーが存在すること、最も好ましくは少なくとも98%のオートマーが存在することを意味する。
本発明の方法において、アドレナリン作用性ベータ−レセプターアゴニスト、例えばこれらに制限されないものとして、サルブタモール、クレンブテロール、ホルモテロール、ラクトパミン、サルメテロールまたはテルブタリンの活性単一種異性体または複数種異性体が、体脂肪の減少および/または体重の減少が望まれる鳥類または哺乳動物に投与される。一例として、R−サルブタモールを体重過剰または肥満のヒトに投与する。これにより、対応するS−異性体が生じさせる気管支に対する副作用またはCNS副作用の増大した危険性を誘発することなく、体脂肪含有量および/または体重が減少される。
本方法において、オートマー形態のサルブタモールは非経口、経皮、皮下、血管内、筋肉内または経口を包含するいずれか適当な手段により、吸入により、または医薬含有貯蔵体の移植により投与することができる。医薬が投与される形態(例えば、吸入剤、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、溶液、エマルジョン、経皮貼布剤など)は、投与経路に応じる。好適投与経路は経口経路であり、この場合、サルブタモールのオートマーを鳥類または動物の食餌に混入するか、または錠剤または類似形態でヒトに投与する。経口投与錠剤は多くの利用可能な制御放出型錠剤またはカプセル剤の1種であることができる。さらに、別の好適投与形態は吸入による形態または経皮貼布剤によるものであり、この場合、スルホトランスフェラーゼおよび他の代謝酵素による肝臓一次経路代謝および胃腸器官代謝が減少または回避される;このような放出系は吸収速度を遅延させるようにデザインすることができ、これにより最高血漿医薬濃度(Cmax)を減少させることができる。
各ヒト患者または特定の動物に投与される医薬の量は個体に基づき決定され、また選択された動物種における医薬の薬理学的効力、投与経路、哺乳動物または鳥類の大きさおよび求められる結果に基づく。一般に、体脂肪および/または体重の減少に充分な量のオートマー体医薬が投与される。実際の投与量(一度に投与される量)および一日あたりの投与回数は医薬の薬理学的効力および特定の動物種の身体における医薬の代謝に応じて変化する。一例として、サルブタモールの光学的に純粋なR−異性体約10〜3000マイクログラムを種々の形態の吸入用具、例えば用量計量式吸入器およびネブライザにより投与することができ、0.01〜200mgを経口経路により一日1回〜4回(または動物に対し任意に)投与することができ(例えば、粉末、顆粒、錠剤または液体として)、また大部分の動物において所望の効果を生じさせる適量であることができる。ヒトにおける適当な経口用量は一日一回〜4回までの投与で、0.5mg〜5mgの範囲の用量を包含する。動物に対す適量を食物材料中に入れて投与することができ、この場合、上記食物材料中のサルブタモールR−異性体の濃度は約1ppm〜約20ppm(重量による)の範囲であることができる。
R−サルメテロール、R−クレンブテロール、RR−ホルモテロールまたはRR−ラクトパミンの投与量はより少なくてもよく、その投与はR−サルブタモールの場合よりも少ない頻度であることができる。医薬投与量はさらに多くても、または少なくてもよく、この投与は上記指示よりも多く、または少なくして行うことができ、医師または獣医師により決定される。本発明の方法において、ベータ−2−レセプターアゴニストサルブタモールのオートマーは、その必要を要するヒトにより経口摂取されるような錠剤または類似の製剤として調製することができる。この医薬はまた、経皮貼布剤製剤中に入れて投与することもできる。
本発明の方法において、ベータ−2−レセプターアゴニストサルブタモールのオートマーは乾燥粉末または顆粒として調製し、哺乳動物の食餌に混入することができる。医薬は当業者に公知の方法のいずれかに従い濃縮物中に予備混合することができ、または実際の給食に関連して最終的動物飼料中に混入することもできる。医薬はまた、飲料水中に入れて、または医薬を動物に非経口放出する移植装置または部分的移植装置を用いることによって動物に投与することもできる。ヒトに投与する場合、本発明の医薬はカプセル剤、錠剤、顆粒、粉末または液体、ミスト、エアゾル、注射などにより投与することができる。
特定の製剤に含有される成分は、本発明の医薬に加えて、当該組成物が投与される方法によって主として決定される。一例として、液体形態で投与される組成物は、当該医薬(1種または2種以上)に加えて、液体担体、乳化剤、風味付与剤、抗菌剤または静菌剤および/または着色剤を包含することができる。粉末形態として、または顆粒として投与される製剤は、充填剤(例えば、ラクトース)、結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、ゼラチン)、補助剤、風味付与剤および/または着色剤を包含することができる。錠剤、カプセル剤、シロップ、吸入溶液、経皮放出系(貼布剤)の調製に用いられる方法は、医薬製剤の調製技術として当業者に周知の全部の方法である。
本発明の選択された化合物(R−サルブタモール)は低毒性であり、また副作用は少なく、延長された期間にわたり慢性的に投与することができ、この期間は生涯、多数年または治療活性が必要性を満たす期間にわたることができる。
R−サルブタモールの公知の副作用は、頻脈および震えを包含する。これらのおよびその他の副作用は短時間持続性であり、当該医薬の血漿濃度の高さに関連する。これらの副作用は、本発明の医薬を全身循環系に徐々に放出させる医薬放出系を用いることによって減少させることができ、または完全に回避することができる。このような徐放出供給系は活性成分が徐々に放出されるようにデザインされている錠剤またはカプセル剤を包含する。
本発明の方法において、選択された医薬のR−異性体は1種または2種以上の活性化合物とともに投与することができる。ベータ−2−アゴニストの治療効果を改善または延長させる化合物、例えば当該化合物の吸収または代謝性分解を遅延または阻止する化合物(例えば、アセトアミノフェン(acetoaminophen)またはホスホジエステラーゼインヒビター)をまた、オートマー体ベータアゴニストとともに投与し、治療活性をさらに改善することができる。体脂肪消失または体重消失を生じさせるR−サルブタモール以外の医薬を選択された本発明による医薬と組合せ、これにより改善された治療活性および体脂肪または体重のさらなる減少を得ることもできる。
本発明によるオートマー体レセプターアゴニストは、アドレナリン作用性ベータ−ブロッカーとともに投与することができ、このようなベータ−レセプターブロッカーは、ベータレセプター媒介副作用を抑制または減少させるが、脂肪消失または体重消失の治療活性は抑制または減少させない量、方法または形態で投与する。
アドレナリン作用性ベータ−アゴニストを用いる脂肪消失治療または体重消失治療は、適当なライフスタイルの改善、例えば食欲の修正および運動の増加などと組合せることができ、組合せるべきである。
2種(またはそれ以上)の医薬(本発明による光学的に純粋な活性医薬およびその他の医薬(1種または2種以上))は、1個の組成物として、または分離されている組成物として、投与することができる。一例として、これらは単一のカプセル、錠剤、顆粒、粉末または液体、ミスト、エアゾル、注射などとして、あるいはそれぞれの医薬製剤として、投与することができる。これらの成分は、本発明の医薬および別種の1種または2種以上医薬に加えて、当該組成物が投与される方法によって主として決定される。一例として、液体形態で投与される組成物は、当該医薬(1種または2種以上)に加えて、液体担体、乳化剤、風味付与剤、抗菌剤または静菌剤および/または着色剤を含有することができる。粉末形態として、または顆粒として投与される製剤は、充填剤(例えば、ラクトース)、結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、ゼラチン)、補助剤、風味付与剤および/または着色剤を含有することができる。
一般に、本発明の方法に従い、サルブタモールの光学活性オートマーは、単独で、または別種の医薬(1種または2種以上)と組合せて、体脂肪の減少および/または体重の減少に対する必要性に応じて、動物、鳥類またはヒトに定期的に、または連続的に投与する。
本発明による組成物および方法は、医薬が与えられたヒトにおいて、および医薬処置された家畜動物からの肉を食しているヒトにおいて、ラセミ体サルブタモール中のジストマーの投与によって誘発される望ましくない副作用を排除しながら、効果的な処置を提供する。これらの副作用は、これらに制限されないものとして、ラセミ体サルブタモールのS−異性体および別種のベータ−2アゴニストのラセミ体混合物により誘発される、気管支機能亢進、増大した子宮収縮、眼内圧上昇、中枢神経系に対する作用、例えば興奮、震え、戦慄および眩量感、ならびに心臓血管系副作用を包含する。サルブタモールの純粋R−異性体の投与によって、延長された期間にわたり持続することがある対応するジストマーによる副作用が減少または回避される。
(生物学的効果)
背景
種々のベータ−2アゴニストを使用し、家畜動物の挙動を改良することができることは従来から知られている。この改良された挙動には、増大した効率(摂取した飼料グラム/体重獲得グラム)および増大した筋肉重量が包含される。しかしながら、家禽類を含む家畜動物におけるベータ−アゴニストによる報告された脂肪減少は僅かであるか、または存在しないものと開示されている。すなわち、ニワトリにおける実験で、Dalrymple等(Poultry Science 1984,63:2376−2383)は、ベータ−2アゴニストクレンブテロールが雄ニワトリの腹部脂肪パッドを減少させなかったが、雌ニワトリで8.5%減少させたことを報告した(2380頁表3および2381頁表4)。Rehfeldt等(Brit.Poultry Science,1997,38:366−373)は、動物に対しラセミ体クレンブテロールの投与後、脂肪パッドが雄ニワトリにおいて6.0%のみ減少され、雌ニワトリにおいて8.5%減少されたことを見出した(368頁表1)。Hamano等(Brit.Poultry Science,1998,39:117−122)はまた、ラセミ体クレンブテロールをニワトリに投与したが、このベータ−2アゴニストの腹部脂肪重量に対するいかなる作用も見出すことができなかった(119頁表2)。
新規試験
ここで、2種の試験をブロイラーニワトリで行った。第一の試験はニワトリにおける医薬の安全性に関し、R−サルブタモールの作用とRS−サルブタモールの作用とを比較するために行った。第二の試験は体脂肪に対するR−サルブタモールの効果を評価するために行った。これらの試験にニワトリを選択した理由には二つある。安全性試験は格別多数の動物を含める必要があることから、哺乳動物よりもブロイラーニワトリで安全性試験を行うことは、明白に実用上の理由がある。第二の試験は体脂肪に対する効果の評価を包含していたことから、ニワトリの腹部脂肪パッドは測定用に容易に利用できるという理由で選択された。
これらの試験はまた、肥満の動物でも行われ、この場合、R−サルブタモールの効果がプラセボ(媒質)処置の効果と比較される。
1.ニワトリにおける安全性試験
この臨床試験には、3種の既定食餌処置を使用した。基礎(対照)食餌は、トウモロコシおよび大豆ミールを基材とするものであり、粗製タンパク質20%、3200kcal AME/kg、リシン1.05%およびメチオニン+シスチン0.78%が含有されているように調製した。この対照食餌にRS−サルブタモール(10ppm)およびR−サルブタモール(5ppm)を配合し、2種の試験用食餌を調製した。各食餌60キログラムを調製し、試験施設の標準的操作方法に従い、医薬を食餌に混合した。混合後、食餌を冷時(65℃)ペレット形成した。これらの食餌は混合後直ちに、および予め定められた間隔の後、それらの被験物質濃度について分析した。この分析結果から、被験物質の求められる濃度が得られたこと、および飼料中の医薬が化学的に安定であったことを確認した。
1日齢雄ブロイラー(Cobb)ニワトリを商業的養鶏場から入手した。これらの鳥は環境が制御されている部屋内の金属製保育箱に入れ、彼等には1〜12日間、市販ブロイラースターター食餌を与えた。これらの鳥は12日目に生育カゴに移した。14日目に、鳥の体重をそれぞれ測定し、比較的重い体重の鳥または軽い体重の鳥は排除した。合計72羽の鳥(均一体重を有する鳥)を選択し、平均体重/試験群がほぼ均等であるように試験群に分けた。3種の既定食餌処置(対照食餌;RS−サルブタモール10ppmを含有する対照食餌;R−サルブタモール5ppmを含有する対照食餌)を次いで、無作為に割り当てた。これらの食餌は14日〜28日間与え、次いで動物を29日目に屠殺した。飼料および水は任意に利用させた。これらの鳥は少なくとも一日3回、いずれか正常ではない挙動または兆候について観察した。
この試験の倫理上の是認は、試験施設の動物倫理委員会(Animal Ethics Committee)から得た。
表1:14日目〜28日目のRS−またはR−サルブタモールにより処置されたCobbブロイラーの急性毒性に対するRS−およびR−サルブタモールの影響(処置14日間)
Figure 2007515402

*)RS−サルブタモール10ppmはR−サルブタモール5ppm+S−サルブタモール5ppmを含有する。
表2:14日目〜28日目のRS−またはR−サルブタモールにより処置されたCobbブロイラーからの肝臓中のRS−およびR−サルブタモールの組織濃度(処置14日間)
Figure 2007515402

*)RS−サルブタモール10ppmはR−サルブタモール5ppm+S−サルブタモール5ppmを含有する。
結果および検討
この試験中の死亡はRS−サルブタモールにより処置された鳥中でのみ発生した(表1参照)。この群における高い死亡率はこれらの動物におけるS−サルブタモールの存在によるものと信じられる。
この発見の重要性:食餌中の10ppmの投与量で、RS−サルブタモールは死亡を発生させた。RS−サルブタモールの投与量を増加すると、多分、より高くさえある死亡率を発生させるであろう。R−サルブタモールまたは媒質で処置された動物の中では死亡はなかった。
組織医薬レベル(表2参照)はこの試験からの動物の肝臓から測定した。R−サルブタモール5ppmまたはRS−サルブタモール10ppmを含有する飼料を動物に与えた後のR−サルブタモールの濃度はそれぞれ、18.3ng/gおよび23.4ng/gであった。驚くべきことに、S−サルブタモールの組織濃度はRS−サルブタモールで処置された動物中のR−サルブタモールの濃度に比較しほぼ2倍高かった。これは多分、ニワトリがR−またはS−サルブタモールに対する代謝酵素を発現しないことから、動物によるS−サルブタモールの代謝および/または排泄がR−サルブタモールよりも遅いことによるものである(FawcettおよびAberg、公表)。S−サルブタモール排泄の立体選択的遅延は確実に、非常に驚くべきことであり、アドレナリン作用性ベータ−2アゴニストについて従来開示されたことはない。
これらの発見の重要性:R−サルブタモールが投与された動物が、ラセミ体処置動物における組織医薬濃度(61.3ng/g)の僅かに三分の一のみの組織医薬濃度(23.4ng/組織g)を有していたことは驚くべき発見である。従って、動物における、およびこのような動物を食べるヒトにおける有毒作用の危険性は、動物にR−サルブタモールが投与された場合、非常に格別に減少されるものと考えられる。
2.ニワトリにおける効力試験
この臨床試験には、3種の既定食餌処置を使用した。基礎(対照)食餌は、トウモロコシおよび大豆ミールを基材とするものであり、粗製タンパク質18.9%、3200kcal AME/kg、リシン1.01%およびメチオニン+シスチン0.76%が含有されているように調製した。この対照食餌にR−サルブタモール(5ppmおよび10ppm)を配合し、試験用食餌を調製した。各食餌60キログラムを調製し、試験施設の標準的操作方法に従い、医薬を食餌に混合した。混合後、食餌を冷時(65℃)ペレット形成した。これらの食餌は混合後直ちに、および予め定められた間隔の後、それらのサルブタモール濃度について分析した。この分析結果から、求められる濃度が得られたこと、および飼料中の医薬が試験期間の少なくとも2倍の期間にわたり化学的に安定であったことが確認された。
1日齢雄ブロイラー(Cobb)ニワトリを商業的養鶏場から入手した。これらの鳥は環境が制御されている部屋内の金属製保育箱に入れ、彼等には1〜14日間、市販ブロイラースターター食餌を与えた。これらの鳥は15日目に生育カゴに移し、次いで市販ブロイラー用フィッニシャー食餌(粗製タンパク質18.9%)を与えた。21日目に、鳥の体重をそれぞれ測定し、体重が比較的重いまたは比較的軽い鳥は排除した。動物(均一体重を有する)をそれぞれ24羽の鳥群に分けた。(ここに示されている群以外の追加の処置群を使用し、投与量を変えた)。規定食餌処置の各鳥を次いで、任意に処置群に割り当てた。食餌は21日目から与え、42日目に動物を屠殺した。飼料および水は任意に利用させた。体重を一週間毎に記録した。これらの動物は少なくとも一日3回、いずれか正常ではない挙動または兆候について観察した。
この試験の倫理上の是認は、試験施設の動物倫理委員会(Animal Ethics Committee)から得た。
結果:
表3:動物試験における体脂肪および体重に対するR−サルブタモールの効果
Figure 2007515402

N=鳥24羽/処置群。
腹部脂肪パッドの重量は総体重のパーセンテージである(BW)。
体重獲得は年齢21日〜42日の間の獲得を表わす。
体脂肪に対するR−サルブタモールの効果は驚くほど顕著であり、処置された雄における脂肪パッドはそれぞれ5ppmおよび10ppmの投与量のR−サルブタモールにより処置された動物において、それぞれ17.2%および17.7%減少された。雌において、脂肪パッドはそれぞれ、19.4%および20.3%減少された。R−サルブタモール投与により達成された体重の減少は、別種のベータ−レセプターアゴニストが体重の増加を示したことから、驚くべきことであった。すなわち、一例として、Dalrymple等は1984年に、ブロイラーニワトリの体重が別種のアドレナリン作用性ベータ−アゴニストであるラセミ体クレンブテロールにより増加したことを報告している(Poultry Science,1984,63:2376−2383)。
これらの発見の重要性:食餌中5ppmまたは10ppmの投与量でR−サルブタモールにより処置された動物における脂肪パッドは驚くほど小さいことが見出された。この脂肪組織成長に対する非常に重大な効果は、R−サルブタモールが脂肪分解を刺激するばかりでなく、また動物における肝臓脂質生成を抑制することを示している。特に重要なことは、R−サルブタモールによって、脂肪含有量が雌動物において減少されたばかりでなく、雄動物においても体脂肪の格別の減少が見られたことにある。これは、従来技術の教示に反することである。すなわち、Dalrymple等(Poultry Science,1984,63:2376−2383)、ZhouおよびHahn(Brit.Poultry Science,1994,35:355−361)およびRehfeldt等(Brit.Poultry Science,1997,38:366−373)は、雄動物におけるラセミ体ベータ−2アゴニストの無効または最低の効果を報告している。この発見の重要性は牧畜業界により生産される大量の脂肪には主要用途がないことから、特に重要なことにある。この脂肪の生成は牧畜業界において経済的に割高であり、また過剰の脂肪の廃棄は当業界にとって費用がかかり、また問題を起こすことである。
3.肥満の若年哺乳動物における効力試験
一般に知られている方法を使用し、R−サルブタモールを若年肥満の哺乳動物に経口投与し、体脂肪の発生および体重に対する試験物質の効果を評価する。初期結果は、R−サルブタモールが肥満の若年哺乳動物において体脂肪を格別の減少させることを示しており、この結果は体脂肪沈着が減少され、哺乳動物における肥満の発症が抑制されるというR−サルブタモールの有用性を証明している。
4.肥満の成熟哺乳動物における効力試験
一般に知られている方法を使用し、R−サルブタモールを肥満の成熟哺乳動物に経口投与し、体脂肪および体重に対する試験物質の効果を評価する。初期結果は、R−サルブタモールが肥満の成熟哺乳動物において体脂肪を格別の減少させることを示しており、この結果は肥満の哺乳動物における体脂肪沈着が減少されるというR−サルブタモールの有用性を証明している。
等価態様
本明細書に記載の発明の特定の態様に対し慣用の実験のみを用いて、本明細書に記載されている本発明の特定の態様のかなりの等価態様を認識し、確認することができる。このような等価態様には、これらに制限されないものとして、クレンブテロール(clenbuterol)、サルメテロール(salmeterol)、テルブタリン(terbutaline)、フェノテロール(fenoterol)、ホルモテロール(formoterol)、ヘキソプレナリン(hexoprenaline)、イソプレナリン(isoprenaline)、リニテロール(riniterol)、イソエタリン(isotharine)、メタプロテレノール(metaproterenol)、レプロテレノール(reproterenol)、シマテロール(cimaterol)、プロカテロール(procaterol)、カルブテロール(carbuterol)、ツロブテロール(tulobuterol)、ピブテロール(pibuterol)、マブテロール(mabuterol)、ビトルテロール(bitolterol)、ラクトパミン(ractopamine)、およびバムブテロール(bambuterol)を包含するその他全部のベータ−アドレナリン作用性アゴニストの活性異性体がまた、包含される。これら全部が本発明の範囲および特許請求の範囲に包含されるものとする。また、開発中のベータ−2アゴニスト、例えばブロキサテロール(broxaterol)、エタンテロール(etanterol)、イモキシテロール(imoxiterol)、ナミテロール(namiterol)、ピクメテロール(picumeterol)、RP58802、RU42173およびZK90055のオートマーが包含される。
当業者は、本発明の医薬の多くの医薬として許容される塩の形態、例えば硫酸塩、フマール酸塩、臭化水素酸塩、2塩酸塩、メタンスルホン酸塩、ヒドロキシナフトエート、塩酸塩または相当する場合、1種または別種のその水和物形態の存在を認識しているであろう。このような形態の全部が本発明の範囲および特許請求の範囲に包含されるものとする。

Claims (15)

  1. 哺乳動物および鳥類における体脂肪および/または体重をその必要に応じて減少させる方法であって、治療有効量のアドレナリン作用性ベータ−2レセプターアゴニストサルブタモールまたはその医薬として許容される塩のオートマー体R−異性体を当該哺乳動物または鳥類に投与することを包含し、上記サルブタモールまたはその塩のR−異性体が対応するジストマー体S−異性体を実質的に含有していない、上記方法。
  2. 哺乳動物および鳥類における体脂肪および/または体重をその必要に応じて減少させる方法であって、対応するジストマー体S−異性体に存在する副作用を排除または最低にしながら、治療有効量のアドレナリン作用性ベータ−2レセプターアゴニストサルブタモールまたはその医薬として許容される塩のオートマー体R−異性体を当該哺乳動物または鳥類に投与することを包含し、上記サルブタモールまたはその塩のR−異性体が対応するジストマー体S−異性体を実質的に含有していない、上記方法。
  3. サルブタモールのオートマーの光学純度が約85重量%よりも高い、請求項1または2に記載の方法。
  4. サルブタモールのオートマーの光学純度が約98重量%よりも高い、請求項1または2に記載の方法。
  5. 上記哺乳動物がウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、シカ、イヌ、ネコおよびヒトからなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  6. 上記鳥類がシチメンチョウ、ニワトリ、アヒルおよびガンからなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  7. 上記哺乳動物がヒトである、請求項1または2に記載の方法。
  8. 上記哺乳動物がイヌである、請求項1または2に記載の方法。
  9. 上記哺乳動物がネコである、請求項1または2に記載の方法。
  10. 有効量のアドレナリン作用性ベータ−2レセプターアゴニストサルブタモールまたはその医薬として許容される塩のオートマー体R−異性体をタンパク質含有食物材料と混合する、請求項1または2に記載の方法。
  11. 上記食物材料中のサルブタモールR−異性体の濃度が重量で約1ppm〜約20ppmである、請求項10に記載の方法。
  12. 対応するジストマー体S−異性体を実質的に含有していないサルブタモールの光学活性R−異性体約0.5mg〜約5mgを含有する経口投与組成物の形態で、サルブタモールの光学的に純粋なR−異性体を上記哺乳動物または鳥類に経口投与する、請求項10に記載の方法。
  13. 対応するジストマー体S−異性体を実質的に含有していないサルブタモールの光学活性R−異性体の一日用量約0.5mg〜約5mgを含有する投与組成物の形態で、サルブタモールの光学的に純粋なR−異性体を上記哺乳動物または鳥類に非経口投与する、請求項10に記載の方法。
  14. 上記哺乳動物または鳥類が体重過剰または肥満である、請求項1または2に記載の方法。
  15. 哺乳動物または鳥類における体脂肪および/または体重を減少させるのに有効な量のアドレナリン作用性ベータ−2レセプターアゴニストサルブタモールまたはその医薬として許容される塩の光学的に純粋なR−異性体とタンパク質含有食物材料との混合物を含有する食品組成物であって、対応するジストマー体S−異性体を実質的に含有していない、食品組成物。
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