JP2007514506A - 接着剤がプレコートされた器具を有するパッケージ化歯科矯正アセンブリ - Google Patents

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Abstract

歯科矯正治療に使用するアセンブリは、少なくとも2つの物品を備え、各物品は、歯科矯正器具、並びに、各器具のベースを横切って延びる接着剤を備える。特定の選択された器具とその意図される歯との結合が向上するように接着剤を調整できるように、少なくとも1つの物品の接着剤は、少なくとも1つの他の物品の接着剤と、組成、性質又は特性に関して異なる。

Description

本発明は、歯科矯正治療中に患者の口腔内で使用される、パッケージ化された歯科矯正器具のアセンブリに関する。更に詳細には、本発明は、製造業者によって各器具のベースに塗布された一定量の接着剤を有する歯科矯正器具のアセンブリに関する。
歯科矯正治療は、位置異常の歯が歯科矯正学的に正しい位置に移動することを必要とする。ブラケットとして知られる小さい器具が患者の歯の外面に接合され、各ブラケットのスロット内にアーチワイヤが配置される。アーチワイヤは、正しい咬合が得られるように歯が所望の位置に移動するように案内する軌道を形成する。アーチワイヤの端部セクションは、患者の大臼歯に固定されるバッカルチューブとして知られる器具に受容されることが多い。近年、直接又は間接法のどちらかを使用し、接着剤を使用して歯科矯正器具を歯の表面にボンディングすることが一般的な手法になってきた。
何年もの間、器具を歯に配置する直前に、器具のベースに歯科矯正用接着剤を塗布することが一般的な手法であった。場合によっては、一定量の接着剤をミキシングパッド又は分配ウェル上に分配した後、小さいスパチュラ又は他の手用器材を使用して少量の接着剤を各器具に塗布した。他の場合には、一定量の接着剤をシリンジから直接器具のベースに分配した。
接着剤がプレコートされているブラケットが知られており、歯科矯正医に大変有利なものである。接着剤がプレコートされているブラケットは、製造業者が正確な量の接着剤(光硬化性接着剤など)を塗布し得るボンディングベースを有する。ダイレクトボンディング法では、ブラケットを歯に装着することが所望されるとき、ブラケットを単にパッケージから取り出して歯に直接配置する。インダイレクトボンディング法では、ブラケットをパッケージから取り出して、例えば、患者の歯列弓の複製の焼石膏又は「石膏」模型上に配置し、後で、通常は転移トレーを使用して患者の歯に装着するための個別調製のベース(custom base)を形成する。
良好な取り扱い性および十分な接着性に加えて、臨床医は、光硬化性接着剤が、例えば、フッ化物の徐放性を含む他の望ましい機能性を提供することを所望することが多い。多くの用途では、接着剤は、例えば、水又は唾液を吸収する接着剤の能力、および/又は、湿潤条件で十分な結合を提供する能力によって示されるように、十分な親水性又は耐水性を有することも望ましい。
接着剤がプレコートされているブラケットは、典型的には、接着剤を光、水分、および汚染物質から保護する容器にパッケージされている。既知の容器には、単一のブラケットしか受容しない容器が挙げられる。任意に、容器は、一人の患者用に構成されているホルダに受容され、ホルダは、十分な数の容器を保持し、それには、歯科矯正治療を受ける患者の全ての歯又は実質的に全ての歯用の器具が収容されている。
何年もの間、器具が歯から無意図的に脱離しないことを確実にするのを助けるため、歯科矯正器具用のボンディング材を改善するための多くの試みがなされてきた。例えば、治療中、器具が歯から脱離すると、患者は、治療を再開できるように、器具を再び取り付け又は再配置するため、歯科医院に再び行かなければならない。明らかに、このようなことが起こるのは臨床医と患者の両方にとって煩わしく、治療費、並びに、治療に要する時間も増大し得る。
本発明は、器具のベースを横切って延びる接着剤を有するパッケージ化された歯科矯正器具のアセンブリに関する。器具の少なくとも1つと結合する接着剤は、他の少なくとも1つの器具と結合する接着剤と少なくとも1つの性質が異なる。例として、接着剤は、組成および/又は特性が様々であってよい。様々であってよい接着剤の態様には、以下、即ち、組成要素の割合、組成要素の独自の性質、硬化後の結合強度、硬化剤又は硬化機構、親水性、硬化前の色、硬化後の色、硬化後の色の変化、硬化前の粘度、硬化後の半透明性、硬化前のタック、並びに、多層の場合、層数、層のパターン、層の厚さ、および層の組成の1つ以上が挙げられる。
本発明は、口腔内の異なる歯へのボンディングを最適化することを助けるため、各器具の接着剤の性質を調整し得るという点で、非常に有利である。例えば、後方歯用の器具と結合する接着剤は、前歯用に意図されている器具と結合する接着剤よりも軟質又は低粘度であってよい。後方歯用器具は、前歯用器具よりもベースが大きいことが多く、そのため、器具のベースを歯の表面に当ててしっかりと着座させることに対する抵抗が大きいことから、臨床医によっては、このようなアセンブリを選択する場合もある。他の実施例も可能である。
更に詳細には、本発明は、少なくとも2つの物品を備えるパッケージ化された歯科矯正アセンブリに関する。各物品は、歯科矯正患者の歯に接合するためのベースを有する歯科矯正器具を備える。各器具は、また、対応する器具のベースの少なくとも一部を横切って延びる接着剤も備える。物品の少なくとも1つの接着剤は、他の少なくとも1つの物品の接着剤とは異なる。
本発明の他の詳細は、特許請求の範囲の特徴で定義される。
定義
本明細書で使用される「歯科矯正器具」は、限定的にではないが、歯科矯正用ブラケット、バッカルチューブ、バイトオープナー(bite openers)、ボタン、およびクリートを含む、歯構造にボンディングされることが意図されている任意のデバイスを指す。従って、「歯科矯正器具」なる用語は、歯科矯正用バンドを包含する。器具は、接着剤を受容するためのベースを有し、それは、金属、プラスチック、セラミックおよびこれらの組み合わせで製造されるフランジとすることができる。或いは、ベースは、(1つ以上の)硬化した接着剤層(即ち、単層又は多層の接着剤)から形成される個別調製のベースとすることができる。
本明細書で使用される「剥離」基材は、物品と接触しており、物品の使用前又は使用中に物品から除去される基材を指す。
本明細書で使用される「多層」接着剤は、2層以上を有する接着剤を指す。
本明細書で使用される「層」は、異なる材料の全て又は一部を横切って延びる不連続な(例えば、模様付けされた層)又は連続的な(例えば、模様付けされていない)材料を指す。層は、均一又は様々な厚さを有してもよい。
本明細書で使用される「模様付けされた層」は、模様付けされた層の材料が、別の材料の選択された部分だけを横切って延びる不連続層を指す。
本明細書で使用される「模様付けされていない層」は、模様付けされていない層の材料が、別の材料の全部分を横切って延びる連続層を指す。
一般に、別の層を「横切って延びる」又は別の層に「取り付けられている」層は、任意に2つの層の間に1つ以上の追加の層を備えるものと広く解釈されることが意図されている。
本明細書で使用される「硬化性」は、例えば、加熱による溶媒の除去、加熱による重合、化学的架橋、放射線によって誘発される重合、又は架橋によって硬化又は凝固され得る材料を説明する。
本明細書で使用される「硬化剤」は、樹脂の硬化を開始する系を意味する。硬化剤には、例えば重合開始剤を含み得る。
本明細書で使用される「光退色性」は、化学線への暴露で色が喪失することを指す。
本明細書で使用される「フィラー」は、樹脂中に分散させることができる乾燥粉末の形態の粒子材料(例えば、無機酸化物)を意味する。例えば、歯科コンポジットは、好ましくは、樹脂中に分散されている粉末を含有する。
本明細書で使用される「(メタ)アクリレート」なる用語は、アクリレート、メタクリレート、又はこれらの組み合わせを簡潔に記載したものであり、「(メタ)アクリル」は、アクリル、メタクリル、又はこれらの組み合わせを簡潔に記載したものである。
本明細書で使用される「基」なる化学用語は、置換も考慮に入れる。
本明細書で使用される「ある(a又はan)」なる用語は、1つ以上を意味する。
図1は、歯科矯正治療を行う歯科矯正患者の口腔の一例を示す。患者は、上顎歯列弓23の歯に接合されている第1の歯科矯正用ブレース22および下顎歯列弓25の歯に接合されている下顎歯科矯正用ブレース24を有する。各ブレース22、24は、以下に更に詳細に記載されるように、1組の歯科矯正器具、並びに、器具のスロットに受容されるアーチワイヤを備える。
図2は、歯の外側又は咬合先端に向かって下向きの方向に見た、下顎歯列弓25並びに下顎用ブレース24の拡大図である。下顎歯列弓25は、左側四分円26および右側四分円28を備える。各四分円26、28は、中切歯30、側切歯32、犬歯34、第一小臼歯36、および第二小臼歯38を備える。更に、各四分円26、28は、第一大臼歯40および第二大臼歯42を備える。
図2に示される下顎歯列弓25の図は、歯列の一例に過ぎず、多くの変形が可能である。例えば、青年期の患者で起こり得るように、永久歯の幾つかがまだ萌出していないとき、患者には、図示されている歯の1本以上がない場合がある。或いは、叢生を低減するために、とりわけ、歯列弓の全体のサイズが比較的小さい場合、歯科矯正治療前に1本以上の歯が抜去されていることがある。更に、下顎歯列弓25は、図面には示されていない、智歯としても知られる第3大臼歯を備える場合がある。
下顎用ブレース24は、下顎四分円26、28の歯に接合される1組の器具を備える。特に、各下顎四分円26、28の下顎用ブレース24は、中切歯30に連結される中切歯用器具44、側切歯32に連結される側切歯用器具46、および、犬歯34に連結される犬歯用器具48を備える。また、下顎用ブレース24は、各四分円26、28に沿って、第一小臼歯36に連結される第一小臼歯用器具50、第二小臼歯38に接合される第二小臼歯用器具52、第一大臼歯40に接合される第一大臼歯用器具54、および、第二大臼歯42に接合される第二大臼歯用器具56も備える。
歯科矯正医の選択に応じて、任意に、前述の器具の1つ以上を省いてもよい。例えば、第二大臼歯56がまだ完全に萌出していない場合、少なくとも治療の初期段階の間、歯科矯正医は第二大臼歯用器具56を省くことを選択してもよい。別の選択肢として、中切歯用器具44および側切歯用器具46は、同一であり、代わりに「下顎前歯用器具」と呼ばれてもよい。
下顎用ブレース24は、弾性材料で製造されるアーチワイヤ58も備える。好適な材料には、例えば、ニチノールおよびステンレス鋼の合金などの金属材料が挙げられる。アーチワイヤ58は、略「U」形の全体形状を有し、四分円26、28の両方に沿って延びる。
図3に拡大図で示されている器具60は、器具の代表例である。器具60は、ベース62を備える。器具60は、ベース62から外側に延びる本体64も有する。ベース62は、金属、プラスチック、セラミック、およびこれらの組み合わせで製造されるフランジとすることができる。任意に、ベース62は、(1つ以上の)硬化した接着剤層(即ち、単層又は多層の接着剤)から形成される外面を有する個別調製のベースとすることができる。タイウィング66は本体64に接合され、アーチワイヤスロット68はタイウィング66間にあるスペースを通って延びる。ベース62、本体64、および、タイウィング66は、口腔内で使用するのに好適であり、且つ治療中に加えられる矯正力に耐えるのに十分な強度を有する多数の材料のいずれか1つで製造されてもよい。好適な材料には、例えば、金属材料(ステンレス鋼など)、セラミック材料(単結晶又は多結晶アルミナなど)、および、プラスチック材料(繊維強化されたポリカーボネートなど)が挙げられる。任意に、ベース62、本体64、および、タイウィング66は、単位構成要素として一体に製造される。
接着剤70は、器具60のベース62を横切って延びる。接着剤70は、治療中、歯から無意図的に脱離することに抵抗するのに十分な強度を有する結合によって、全部又は少なくとも一部、器具60を患者の歯にしっかりと固定する役割をする。好ましくは、接着剤70は、製造業者によって器具60のベース62に塗布される。器具60およびその接着剤70は、まとめて物品72と称される。
接着剤は、液体、ペースト、又は、ボンディング処置中に液体若しくはペーストに変えられる固体材料であってもよい。好適な組成物には、コンポジット、コンポマー、グラスアイオノマー、および樹脂強化グラスアイオノマーが挙げられる。光硬化性接着剤の例には、3Mユニテック(3M Unitek)製のトランスボンド(Transbond)XTブランドおよびトランスボンド(Transbond)LRブランドの接着剤が挙げられる。化学硬化接着剤の例には、3Mユニテック(3M Unitek)製の、サンディ(Sondhi)ブランドのラピッド・セット(Rapid−Set)インダイレクトボンディング接着剤、ユナイト(Unite)ブランドの接着剤、および、コンサイス(Concise)ブランドの接着剤が挙げられる。光硬化性接着剤と化学硬化接着剤の両方である接着剤の例には、3Mユニテック(3M Unitek)製のマルチキュア(Multi−Cure)ブランドのグラスアイオノマーセメントがある。
本発明の接着剤70に有用な組成物は、当業者に周知である。有用な組成物には、例えば、光硬化接着剤と化学硬化歯科矯正用接着剤の両方が挙げられる。幾つかの実施形態では、組成物は、好ましくは、フッ化物放出接着剤、セルフエッチング接着剤、セルフプライミング接着剤、変色性接着剤、およびこれらの組み合わせである。
任意に、接着剤70は、歯の処置に関する臨床医の選択による次の分類の1つに入る。
I類:歯のエナメル質のエッチング(例えば、リン酸又は二リン酸を使用する)と、歯のエナメル質にプライマーを別々に塗布することとの両方を必要とする接着剤。
II類:エッチング(例えば、リン酸、二リン酸又はセルフエッチングプライマーを使用する)を必要とするが、プライマーを別々に塗布することを必要としない接着剤。
III類:清掃以外の歯の処置を必要としない接着剤。
I類の接着剤と一緒に使用することができるプライマーには、3Mユニテック(3M Unitek)製のトランスボンド(Transbond)MIPブランドのプライマーおよびトランスボンド(Transbond)XTブランドのプライマー、並びに、オルムコ社(Ormco Corporation)製のオルソ・ソロ(Ortho Solo)ブランドのプライマーなどの歯科矯正用プライマーが挙げられる。任意に、プライマーは、歯面にプライマーの十分な被覆面積を確保するための光退色性色素、治療中にフッ素を放出するための少量のフルオロアルミノシリケートガラス(“FAS”ガラス)、レオロジー制御のための少量のヒュームドシリカ、および/又は、破壊靭性を向上させるための少量のシラン処理石英フィラーを含有してもよい。
好適なII類の接着剤には、前述の接着剤が挙げられる。接着剤が多層接着剤である場合、接着剤は、ボンディング処置中、歯と最初に接触するプライマーの層を備えてもよい。プライマーは、セルフエッチングであっても又は非セルフエッチングであってもよい。好適なセルフエッチングプライマーの一例には、3Mユニテック(3M Unitek)製のトランスボンド・プラス(Transbond Plus)SEPブランドのプライマーがある。任意に、自己エッチングプライマーは、I類の接着剤に関して前述された任意選択的特徴を組み込むことができる。
好適なIII類の接着剤は、歯をエッチングおよびプライマー処理する必要がなく、「自己接着性」組成物と称される場合がある。これらの接着剤では、臨床医は、典型的なボンディング処置で歯科器具を付ける前に歯を清掃するだけでよい。好適なIII類の接着剤は、メタクリレートホスフェート(例えば、モノ−HEMAホスフェート、ジ−HEMAホスフェート、グリセロールジメタクリレート(GDMA)ホスフェート)、二リン酸を水又は他の溶媒に溶解させた溶液、および、粉末状の二リン酸(歯の予防(prophy)およびすすぎ後、歯に残っている水をイオン化に使用する)から選択される酸成分を含有してもよい。他のIII類の接着剤は、酸官能基を有するエチレン性不飽和成分、酸官能基のないエチレン性不飽和成分、開始剤系、およびフィラーを含有してもよい。任意に、III類の接着剤は、本質的に水を含まなくてもよい。III類の接着剤の例は、例えば、2003年8月12日に出願された係属中の米国仮出願第60/494,603号明細書に記載されている。
前述のIII類の接着剤は、任意に、フィラー(例えば、通常のグラスアイオノマー硬化反応で水と結合するグラスアイオノマータイプのフィラー)を組み込むことができる。更に、前述のIII類の接着剤はどれも、I類の接着剤に関して記載された任意選択的特徴を組み込んでもよい。
本発明に有用な接着剤は、任意に、例えば、米国特許第3,814,717号明細書(ウィルソン(Wilson)ら)および米国特許第6,126,922号明細書(ロッツィ(Rozzi)ら)に記載されているフッ化物放出剤、例えば、PCT国際公開第00/69393号パンフレット(ブレナン(Brennan)ら)に開示されている接着向上剤(例えば、チタネート、ジルコネート)、フィラー、マイクロフィラー、酵素放出剤、レオロジー向上剤、光退色性色素、およびこれらの組み合わせなどの成分を含有してもよい。
幾つかの実施形態では、本発明の接着剤70は、好ましくは、歯構造とは著しく異なる初期色を有する。好ましくは、光退色性色素の使用により組成物に色を付与する。組成物は、好ましくは、組成物の総重量を基準にして、少なくとも0.001重量%の光退色性色素、更に好ましくは少なくとも0.002重量%の光退色性色素を含有する。組成物は、好ましくは、組成物の総重量を基準にして、多くても1重量%の光退色性色素、更に好ましくは多くても0.1重量%の光退色性色素を含有する。光退色性色素の量は、吸光係数、初期色を識別するヒトの目の能力、および所望の色の変化に応じて、様々であってよい。
光退色性色素の発色性および退色性は、例えば、酸強度、誘電率、極性、酸素の量、および大気中の含水率を含む様々な要因に応じて変わる。しかし組成物に照射し、色の変化を評価することによって、色素の退色性を容易に決定することができる。好ましくは、少なくとも1種類の光退色性色素は、硬化性樹脂中に少なくとも一部可溶性である。
例示的な部類の光退色性色素は、例えば、米国特許第6,331,080号明細書(コール(Cole)ら)、同第6,444,725号明細書(トロム(Trom)ら)、および同第6,528,555号明細書(ニクトウスキー(Nikutowski)ら)に開示されている。好ましい色素には、例えば、ローズベンガル、メチレンバイオレット、メチレンブルー、フルオレセイン、エオシンイエロー、エオシンY、エチルエオシン、エオシンブルーイッシュ、エオシンB、エリトロシンB、エリトロシンイエローイッシュブレンド、トルイジンブルー、4’,5’−ジブロモフルオレセイン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
接着剤70の色の変化は光によって開始される。好ましくは、色の変化は、十分な時間、化学線を使用して、例えば、可視光又は近赤外(IR)光を放射する歯科用キュアリングライトを使用して開始される。本発明の組成物の色の変化を開始させる機構は、樹脂を硬化させる硬化機構と別々であっても、又は実質的に同時であってもよい。例えば、重合が化学的に開始(例えば、レドックス開始)又は熱的に開始するときに組成物が硬化する場合があり、初期色から最終色への色の変化は、硬化プロセス後に化学線への暴露で起こる場合がある。
初期色から最終色への組成物の色の変化は、好ましくは後述の比色試験によって定量化される。比色試験を使用して、三次元色空間における色の総変化を示すΔE*の値を決定する。ヒトの目は、通常の採光条件で約3ΔE*単位の色の変化を検知することができる。本発明の歯科組成物は、好ましくは、少なくとも10の色の変化ΔE*を有することができ、更に好ましくは、ΔE*は、少なくとも15であり、最も好ましくはΔE*は少なくとも20である。
接着剤を歯科矯正器具に塗布する有用な方法には、例えば、アシムテック(Asymtek)(カリフォルニア州カールスバッド(Carlsbad,CA))からオートムーブ(AUTOMOVE)の商標名で入手可能なものなどの自動流体分配システムを使用することが挙げられる。このような自動流体分配システムは、模様付けされた層および模様付けされていない層の両方を分配形成するのに有用である。他の有用なシステムには、例えば、ピストン分配システム、および、例えば、米国特許第6,513,897号明細書(トキー(Tokie))に記載されている多重解像度流体アプリケータが挙げられる。
歯科矯正器具60に接着剤70を塗布した後、物品72を容器に好都合にパッケージすることができる。例示的な容器は当業者に周知であり、例えば、米国特許第5,172,809号明細書(ジェーコブ(Jacob)ら)および同第6,089,861号明細書(ケリー(Kelly)ら)に開示されている。
図4を参照すると、ベースに接着剤がコーティングされている歯科矯正器具60を備える物品72の例示的実施形態が示されている。この実施形態では、物品72は、容器76および蓋78を備えるパッケージ74に受容されている。最初に提供される時、容器76に取り外し可能に接合されている蓋78を容器76から剥がしてパッケージを開け、歯科矯正器具60を取り出す。図4では、蓋78を容器76から後ろに剥がしてパッケージ74を部分的に開けている。
好ましい実施形態では、パッケージ74は、長時間経過した後でも接着剤(例えば、光硬化性材料)が分解しないように優れた保護を提供する。このようなパッケージは、接着剤に変色する特徴を付与する色素を保護するのに特に有用である。このようなパッケージは、好ましくは、広いスペクトル範囲にわたって化学線の通過を有効に遮蔽し、その結果、接着剤は貯蔵中、尚早に色を喪失しない。
好ましい実施形態では、容器76は、ポリマーおよび金属粒子を含む。一例として、容器76は、アルミニウムフィラーと配合されている、又は、米国特許出願公開第2003/0196914A1号明細書(ツォウ(Tzou)ら)に開示されているアルミニウム粉末コーティングを受容するポリプロピレンで製造されてもよい。ポリマーおよび金属粒子の組み合わせは、変色性色素への化学線の通過に対して、このような色素が光に高感受性であることが知られている場合でも、非常に有効な遮蔽を提供する。このような容器は、また、良好な蒸気バリア性も示す。その結果、接着剤のレオロジー特性は、長時間にわたって変化しにくい。例えば、このような容器の改善された蒸気バリア性は、接着剤の取り扱い性が低下しないように実質的な保護を提供し、接着剤が尚早に硬化若しくは乾燥しないように、又は他に不具合が生じないようにする。このような容器に好適な蓋78は、接着剤が尚早に硬化しないように、化学線を実質的に透過させない任意の材料で製造することができる。蓋78に好適な材料の例には、アルミニウム箔およびポリマーのラミネートが挙げられる。例えば、ラミネートは、ポリエチレンテレフタレート、接着剤、アルミニウム箔、接着剤、および配向ポリプロピレンの層を含んでもよい。容器76および蓋78に好適な他の材料の例は、米国特許第4,978,007号明細書、同第5,328,363号明細書、同第5,575,645号明細書、および同第5,636,736号明細書に記載されている。
幾つかの実施形態では、パッケージ74は、例えば、米国特許第6,183,249号明細書(ブレナン(Brennan)ら)に記載されている剥離基材を備えてもよい。
他の実施形態では、パッケージ74は、剥離基材を備えなくてもよい。一実施形態では、パッケージは、内面を有する少なくとも1つの凹部を有する基材を備える。凹部から器具を取り出す際に接着剤層が器具から分離しないように、パッケージは、凹部の内側に歯科矯正器具を位置決めするための手段を備える。好ましくは、パッケージは、凹部のための蓋、および蓋が基材と接触した状態を維持するための手段を更に備え、歯科矯正器具を位置決めするための手段は、接着剤層が凹部の内面に接触しないように、器具を凹部に吊持する手段を備える。このようなパッケージは、例えば、米国特許第5,172,809号明細書(ジェーコブ(Jacob)ら)に開示されている。
別の実施形態では、パッケージは、互いの方に延びる1対のアームを有するキャリアを備える。各アームは外端セクションを有し、外端セクションは互いに離間しており、その間にチャネルを有する。歯科矯正器具は、チャネル内に配置され、外端セクションの1つが器具の咬合側タイウィングの下の咬合側凹部の中に延び、外端セクションのもう1つが器具の歯肉側タイウィングの下の歯肉側凹部の中に延びた状態でアームによって支持される。このような歯科矯正器具およびパッケージは、例えば、米国特許第6,089,861号明細書(ケリー(Kelly)ら)に記載されている。
器具44〜52は、器具60に幾分類似しており、そのため、類似の特徴の詳細な説明を繰り返す必要はない。しかし、好ましくは、各器具の他のある一定の特徴は、結合する歯と、より良好に機能するように変更又は構成される。例えば、ベースの湾曲は、好ましくは、対応する歯の湾曲に合致するように変更される。更に、近心−遠心方向における器具の全幅は、結合する歯の幅との対応関係で、増大されても又は減少されてもよい。更に、各器具は、提案された治療計画に対して、対応する歯に対する適切なトルク値およびアンギュレーション値を有するように構成されてもよい。
任意に、第一大臼歯用器具54および第二大臼歯用器具56は、前述の器具44〜52に幾分類似している。別の選択肢として、大臼歯用器具54、56の一方又は両方が、「歯科矯正治療用の大臼歯用器具」(“MOLAR APPLIANCE FOR ORTHODONTIC THERAPY”)(ポスピシル(Pospisil))と題された、米国特許出願公開第2004/0086826−A1号明細書(2004年5月6日)に記載されている器具に類似している。更に別の選択肢として、大臼歯用器具54、56の一方又は両方が、米国特許第4,820,151号明細書および同第4,927,362号明細書に記載されているバッカルチューブ器具などの、バッカルチューブとして知られている器具を含んでもよい。
図5は、本発明の一実施形態による、パッケージされた歯科矯正アセンブリ80を示す。アセンブリ80は、複数のレセプタクル84を有するホルダ82を備える。各レセプタクル84は、前述のパッケージ74などのパッケージを受容する。
好ましくは、治療を受ける患者の歯のそれぞれに器具(器具60など)が提供されるように、ホルダ82は十分な数のレセプタクル84、および、レセプタクル84の中に十分な数のパッケージ74を有する。例えば、ホルダ82は、大臼歯を含む上顎および下顎の各歯用のレセプタクル84を収容してもよい。別の選択肢として、より少数のレセプタクル84(患者の上顎の大臼歯ではない歯用のレセプタクル84を10個、および/又は患者の下顎の大臼歯ではない歯用のレセプタクル84を10個など)をホルダ82に設けてもよい。
好適なホルダの例は、米国特許第5,575,645号明細書、同第5,762,192号明細書、および同第6,089,861号明細書に更に詳細に記載されている。
アセンブリ80では、器具の少なくとも2つと結合する接着剤(接着剤70など)は、異なる、又は様々である。例として、接着剤の組成および/又は(1つ以上の)特性が様々であってよい。2つ以上の物品で特性が様々であるアセンブリの例には、接着剤の粘度、屈折率、半透明性、結合強度、および/又は硬化機構が様々であるアセンブリが挙げられる。異なる特性を有する他の好適な例には、物品ごとに硬化時の接着剤の色の変化が様々であり得るアセンブリ、物品ごとに接着剤の硬化機構が様々であり得るアセンブリ、および/又は、物品ごとに接着剤が様々な層数を有し得るアセンブリが挙げられる。
一例として、アセンブリ80は、第1組の物品72および第2組の物品72を備えてもよい。第1組の物品72の各器具は、歯列弓の後方歯(即ち、大臼歯および小臼歯)用の後方歯用器具である。第2組の各物品72の各器具は、患者の歯列弓の前歯(即ち、犬歯、側切歯および中切歯)用の前歯用器具である。第1組および第2組は、上顎、下顎、又は両顎用の物品を備えてもよい。第1組の少なくとも1つの物品の接着剤は、第2組の少なくとも1つの物品の接着剤と異なってもよい。
例えば、臨床医は、第2組の物品の軟らかさ又は粘度と比較して、第1組の物品72に、より軟質又はより低粘度の接着剤を選択する場合がある。後方歯用の器具は、前歯に使用することが意図されている器具のベースより面積が大きいベースを有することが多い。後方歯用器具と結合する接着剤は、より低粘度であり、ブラケットが患者の歯のエナメル質に当ててしっかりと着座される位置にくるように力が加わる時、前歯用器具の移動と比較して、移動に対する抵抗が小さい。そのため、このようなアセンブリは、前歯用器具を着座させるのに必要な圧力と釣合うように、後方歯用器具を着座させるのに必要な圧力を調節できるため有利である。
好ましくは、第1組の物品と結合する接着剤の粘度は、第2組の物品と結合する接着剤の粘度より低い。例えば、第1組の物品と結合する接着剤の粘度は、第2組の物品と結合する接着剤の粘度より約20%〜約40%低くてもよい。
更に好ましくは、4組の物品が提供される。第1組の物品は、上顎第一大臼歯用の比較的大きいベースを有する器具を備える。第2組の物品は、上顎第二小臼歯用の器具、下顎第二小臼歯用の器具、上顎第二大臼歯用の器具および下顎第二大臼歯用の器具を備える。第3組の物品は、上顎中切歯用の器具、並びに、上顎および下顎犬歯用の器具を備える。第4組の物品は、下顎中切歯用の器具、上顎および下顎側切歯用の器具、並びに、上顎および下顎第一小臼歯用の器具を備える。この実施例では、第1組の物品と結合する接着剤の粘度は、第4組の物品と結合する接着剤の粘度より約60%〜約75%低い範囲にある。第2組の物品と結合する接着剤の粘度は、第4組の物品と結合する接着剤の粘度より約20%〜約40%低い範囲にあり、第3組の物品と結合する接着剤の粘度は、第4組の物品と結合する接着剤の粘度より約10%〜約20%低い範囲にある。
更に別の実施例として、器具を着座させる労力が、どの歯でも同じになるように、粘度は各器具で様々である。例えば、粘度は、示される面積を有するベースを有する器具に関する次表に従って、異なってもよい。
Figure 2007514506
別の実施例として、第1組の物品と結合する接着剤は、第2組の物品と結合する接着剤の硬化中の色の変化よりも大きい色の変化を硬化中に有してもよい。このような構成は、後方歯と接触している接着剤が、前歯と接触している接着剤よりも口腔内では見難いため有利である。例えば、第1組の物品の接着剤の色の変化ΔE*は、第1組の物品の接着剤の色の変化ΔE*より少なくとも約15%大きくてよい。
更に別の実施例として、第1組の物品と結合する接着剤は、第2組の物品の硬化した接着剤の色と比較して、異なる色又は外観を硬化時に有してもよい。例えば、接着剤は、患者の歯に合致する色を有してもよく、患者の後方歯は患者の前歯より外観がより暗色であってもよい。そのため、このような場合、第1組の物品中の接着剤は、第2組の物品中の接着剤より暗色である。例えば、第2組の物品の接着剤中の色素又は顔料の量と比較して、より多量の色素又は顔料を第1組の物品の接着剤中に提供することによって、この実施例を実施してもよい。
別の実施例として、各物品と結合する接着剤は、対応する歯の色に合致するように選択されてもよい。この実施例では、各物品は別々の組であり、接着剤は、歯の色に応じて組ごとに様々であってよい。このようなアセンブリは、透明又は半透明であり、および/又は、下にある歯の色を呈するのに十分な光を透過させる器具に特に有利である。このような器具の例には、多結晶若しくは単結晶アルミナ又は他のセラミック材料で製造されている器具、および、ポリカーボネートなどのプラスチック材料で製造されている器具が挙げられる。
更に別の実施例として、第1組の物品中の接着剤は、第2組の物品の接着剤より親水性が高くてもよい。患者の口腔の後方部位は、ボンディング処置中に、前部位より多量の唾液を含むことが多い。後方歯用器具と結合する接着剤に提供される耐水性が大きい方が、相当の水分が存在する場合、得られる結合強度が過度に損なわれないことを確実にするのに役立つ。
別の実施形態では、パッケージされた歯科矯正アセンブリは、患者の下顎と結合する第1組の物品、および、患者の上顎と結合する第2組の物品を備える。例えば、臨床医は、上顎歯にセラミックブラケットなどの透光性歯科矯正器具を使用し、器具があまり目立たない患者の下顎歯に、より安価な金属ブラケットを使用することを選択する場合がある。その場合、上顎歯の器具と結合する接着剤は、セラミック器具に対して向上したボンディングを提供するように調整されてもよく、一方、金属器具と結合する接着剤は、金属器具に対して向上したボンディングを提供するように調整されてもよい。一例として、セラミック器具と結合する接着剤は、見え難いように、セラミック材料の屈折率に合致する屈折率を有してもよく、一方、金属器具と結合する接着剤は、器具によって実質的に被覆され、治療中あまり目立たないため、異なる屈折率を有してもよい。
別の実施形態では、歯科矯正アセンブリは、患者の上顎中切歯および側切歯用の第1組の物品、並びに、患者の下顎中切歯および側切歯用の第2組の物品を有する。アセンブリは、また、患者の上顎犬歯、小臼歯および大臼歯用の第3組の物品、並びに、患者の下顎犬歯、小臼歯および大臼歯用の第4組の物品を備える。この実施例では、第2組の物品と結合する接着剤の結合強度は、第1組の物品と結合する接着剤の結合強度より約10%大きい。第3組の物品と結合する接着剤の結合強度は、第1組の物品と結合する接着剤の結合強度より約10%大きく、第4組の物品と結合する接着剤の結合強度は、第1組の物品と結合する接着剤の結合強度より約15%大きい。下顎に装着される器具並びに、犬歯、小臼歯、および大臼歯に装着される器具は、残りの歯と結合する器具よりも頻繁に無意図的、偶発的な脱離をする傾向があるため、臨床医によっては、このようなアセンブリを選択する場合がある。この段落では、結合強度は、メガパスカルなどの応力単位で計算される。
別の実施形態では、第1組の物品の接着剤のタックは、第2組の物品の接着剤のタックより大きい。後方歯用器具でタックが増大すると、接着剤が硬化する前、摺動に対する抵抗が大きくなるため有利である。ボンディング中、後方歯の顔面側表面は、前歯の表面よりも鉛直であることが多く、更に、前歯の表面より多量の水分に曝される。タックの増大は、接着剤が硬化するまで、後方歯用器具が所定の位置に留まることを確実にするのに役立つ。
本発明の別の実施形態では、アセンブリは、第1組および第2組の物品を備え、第1組の物品の接着剤は、第2組の物品の接着剤より多くの層数を有する。例えば、第1組の物品の接着剤は2層を有してもよく、第2組の物品の接着剤は、単一の層を有してもよい。図6および図7では、例示的な器具60aは、第1の接着剤層70aおよび第2の接着剤層71aを有する。物品72aの接着剤層70aは、ベース62aを横切って延び、接着剤層71aは接着剤層70aを横切って延びる。層70a、71aは、同じ面積を被覆しても又はしなくてもよい異なる接着剤の層である。層70aおよび71aは、独立に、材料の全て又は一部を横切って延びる、不連続な(例えば、模様付けされた層)材料であっても、又は連続的な(例えば、模様付けされていない)材料であってもよい。
接着剤層70a、71aは、例えば、化学組成、粘度、米国特許第6,126,922号明細書(ロッツィ(Rozzi)ら)に開示されている親水性、厚さ、硬化時間、硬化機構、色、硬化時の色の変化、酵素放出、フッ化物放出、硬化時の結合強度、フィラー添加量、フィラーの種類、および、PCT国際公開第00/69393号パンフレット(ブレナン(Brennan)ら)に開示されているPH、を含む性質が異なってもよい。任意に、ベース62aと接触している層70aは、ベース12aと外側接着剤層71aとの結合が向上するように調整されている組成を有する。その場合、接着剤層70aは、ベース62aの組成若しくは構造に応じて、又は、層71aの組成に応じて、組成が様々であってよい。
他の代替の構成を含む、歯科矯正器具用の多層接着剤の追加の態様は、「歯科矯正器具を歯構造にボンディングするための多層接着剤および方法」(“MULTI−LAYER ADHESIVES AND METHODS FOR BONDING ORTHODONTIC APPLIANCES TO TOOTH STRUCTURE”)と題された本願出願人の同時係属中の出願、米国特許出願第10/740980号明細書(2003年12月19日出願)に記載されている。
本発明の幾つかの実施形態では、基材の接着剤転移領域の少なくとも一部を横切って延びる2つ以上の別個の量の接着剤を備える、接着剤送達システムが提供される。この接着剤量の少なくとも2つは、組成および/又は性質が異なる。基材は、パッケージされた物品として提供される。接着剤を表面に有する基材をパッケージから取り出した後、存在する場合、そのような量の接着剤の1つを歯科矯正器具のベースに移してもよく、次いで、それを直接又は間接法のどちらかで歯構造にボンディングすることができる。例示的な接着剤送達システムは、例えば、米国特許第6,213,767号明細書(ディクソン(Dixon)ら)に記載されている。
本発明の別の実施形態によるパッケージされた歯科矯正アセンブリ86が図8および図9に示され、インダイレクトボンディング法にとりわけ有用なアセンブリに関する。インダイレクトボンディング法では、歯科矯正器具をパッケージから取り出し、例えば、患者の歯列弓の複製の焼石膏又は「石膏」模型上に配置し、後で、通常は配置デバイスを使用して患者の歯構造に装着するための個別調製のベースを形成する。一実施形態では、歯科矯正器具は、複製の焼石膏又は「石膏」模型にボンディングするための接着剤をベースに有し、個別調製のベースを形成する。例示的なインダイレクトボンディング法は、例えば、同時係属中の米国特許出願第10/678,286号明細書(2003年10月3日出願)に記載されている。
配置デバイス内に提供される歯科矯正器具は、患者の歯にボンディングするための個別調製のベース(又は、或いは、非個別調製のベース)上に単一層又は多層の接着剤を有してもよい。図9を参照すると、配置デバイス87(シェル88、マトリックス材料90、および器具92を備える)が断面図で示されている。器具92は、好ましくは接着剤96がコーティングされている個別調製のベース94を備える。次いで、配置デバイス86は製造業者によってパッケージ98(図8)内に配置され、臨床医の医院に送られる。
パッケージ98は、容器100、および、容器100に取り外し可能に接合される蓋102を備える。好ましくは、パッケージ98は、パッケージ98が接着剤96を光、水分、および汚染物質から保護するという点で、パッケージ74に類似している。パッケージ98の追加の態様および代替は、2003年10月3日に出願され、「歯科矯正器具のインダイレクトボンディング用の装置およびその作製方法」(“Apparatus for Indirect Bonding of Orthodontic Appliances and Method of Making the Same”)と題されている本願出願人の同時係属中の米国特許出願第10/678,286号明細書、および、「歯科矯正器具を歯にボンディングするための方法および装置」(“Method and Apparatus for Bonding Orthodontic Appliances to Teeth”)と題された米国特許出願第10/678,841号明細書に記載されている。
図8および図9に示されている実施形態では、各器具92および結合する接着剤96は、一緒に物品104とする。有利には、アセンブリ86は、2つ以上の物品104を備え、少なくとも1つの物品104は、他の少なくとも1つの物品104の接着剤96と異なる接着剤96を備える。そのため、接着剤96の組成、特性又は性質は、接着剤96と結合する器具92の種類に応じて、又は、患者の口腔内における器具92および接着剤96の意図される位置に応じて様々であってよい。任意に、個別調製のベース94は、また、器具ごとに組成および/又は性質が様々であってよい。
アセンブリ80に関して前述した方法の1つ以上で、接着剤96の変更を実施してもよい。
患者が医院に再び来院したとき、ボンディング処置を行う。好ましくは、パッケージされた配置デバイス87を開ける前に、歯の準備段階が実施される。このようにして、接着剤96は周囲の光又は空気に過度に暴露されない。歯の準備段階が完了すると、容器98を開けて、配置デバイス86をパッケージから取り出す。
次いで、シェル88を対応する歯を覆うように位置決めし、任意に、ヒンジのように揺動させて着座させる。図9では、患者の歯は、数字106で表記されている。マトリックス材料90のキャビティの形状は、下にある歯の形状に合致するため、器具92は、器具92が複製上に以前あった位置に対応する正確に同じ位置で、下にある歯106に当てて同時に着座される。次いで、好ましくは、接着剤96が十分に硬化するまで、シェル88の咬合側、舌側、および頬側表面に圧力を加える。任意に、指圧を使用して、器具92を患者の歯106のエナメル質表面にしっかりと押し当ててもよい。
接着剤96が硬化した後、シェル88を患者の歯列弓から注意して取り外す。好ましくは、まず、歯列弓並びに器具92を覆ったまま所定の位置に留まるマトリックス材料90からシェル88を分離する。次に、器具92からマトリックス材料90を脱離させる。マトリックス材料90を器具92から剥がす時、任意に、スケーラーなどの手用器材を使用して、各器具92を患者のそれぞれの歯106の表面に当てて保持することを助けてもよい。しかし、比較的軟質のマトリックス材料が使用されるか、又はさもなければ器具92から容易に外れる場合、新しい接着の破壊を回避することを助けるためにスケーラーを使用することは、任意選択的である。別の選択肢として、接着剤96が硬化する前に、シェル88をマトリックス材料90から分離してもよい。この選択肢は、接着剤96が光硬化性接着剤を含有するとき、特に有用である。マトリックス材料90が器具92から脱離した後、アーチワイヤを器具92のスロットに配置し、所定の位置に結紮する。
比色試験
接着剤サンプルの初期色および退色した色の定量化は、ステラー・ネット社(StellarNet, Inc.)(フロリダ州オールズマー(Oldsmar, FL))からスペクトラ・ウィズ・シエラボ(SpectraWiz CIELAB)の商標名で入手可能な400ミクロン繊維反射プローブおよび比色計ソフトウェアを装備した、ステラー・ネット社(StellarNet, Inc.)(フロリダ州オールズマー(Oldsmar, FL))からEPP2000Cの商標名で入手可能な可搬式紫外−可視(UV−Vis)分光器を用いて実施される。
色測定のサンプルを調製するため、接着剤サンプルをポリエステル剥離ライナー上に押し出し、接着剤の周囲に金属環を配置し、第2の剥離ライナーを接着剤上に配置する。次いで、得られる構成を2枚のプレキシグラス板間で押圧し、金属環で接着剤の厚さを0.51mmに制御する。分光器の光源のスイッチを切った状態で、2枚の剥離ライナー間の接着剤サンプルを白色反射標準(部品番号RS50、直径50ミリメートル、ハロンタイプ>反射率97%、300〜1500ナノメートル、ステラー・ネット社(StellarNet, Inc.))上に配置する。分光器の光ファイバプローブをサンプル上6.3ミリメートルのところに45°の角度で位置決めする。色測定は、露光時間1000ミリ秒で、接着剤の中心を光線に当てて、上の剥離ライナーを通して行われる。ソフトウェアは、反射スペクトルを取り込み、入力をL*、a*およびb*値に変換する。a*値は、サンプルの赤みを表示し、数字が高いほど赤みが大きいことを表示する。
2枚のポリエステル剥離ライナー間で押圧された接着剤を、デンツプライ・インターナショナル社(Dentsply International, Inc.)(ペンシルバニア州ヨーク(York, PA))からトリアド(TRIAD)2000の商標名で入手可能な光硬化オーブン中で3分間硬化させること以外は本明細書に記載されるのと同様に、硬化した接着剤サンプルを調製する。ポリエステルライナーをそのままの状態にして硬化した接着剤サンプルを白色反射標準上に直接配置する。分光器の光源にスイッチを入れ、本明細書に前述したようにL*、a*およびb*値を測定し、報告する各値は、3つの測定値の平均を表す。
前述の詳細な説明および実施例は、理解を明確にするために記載したに過ぎない。それらに不要に限定されるべきではない。当業者には変形が明らかであるが、それらは特許請求の範囲によって定義される本発明に包含されるため、本発明は、図示および説明されている通りの詳細に限定されるべきではない。
歯科矯正治療を受ける例示的な患者の歯を示す正面図であって、歯科矯正器具が上顎および下顎の歯に固定されており、アーチワイヤが各顎と結合している器具に接合されていることを示す図である。 図1に示されている口腔の下顎の歯の拡大平面図であって、器具および結合されているアーチワイヤも示す図である。 図2に示されている器具の1つ、並びに、器具を歯表面にボンディングするための一定量の接着剤の拡大斜視図である。 図3に示されている器具、並びに、使用前に器具を輸送し、貯蔵し、および取り扱うために提供される容器の縮小図である。 図4に示されているものなどの多数の容器および器具を備える、本発明の一実施形態によるパッケージされた歯科矯正アセンブリの図である。 接着剤が2層から構成されていること以外、図3に示されている器具および接着剤に幾分類似している歯科矯正器具および接着剤の拡大斜視図である。 図6に示されている器具および接着剤の側面図である。 本発明の別の実施形態によるパッケージされた歯科矯正アセンブリの斜視図であって、アセンブリがインダイレクトボンディング法に使用するための配置デバイスを備えることを示す図である。 図8に示されている配置デバイス単独の拡大断面図であって、配置デバイスを使用して器具を患者の歯に付ける行為を更に示す図である。

Claims (27)

  1. 少なくとも2つの物品を備えるパッケージ化された歯科矯正アセンブリであって、各物品が、歯科矯正患者の歯に接合するためのベースを有する歯科矯正器具を備えるとともに、対応する器具のベースの少なくとも一部を横切って延びる接着剤を備え、前記物品の少なくとも1つの接着剤が少なくとも1つの他の物品の接着剤とは異なる、パッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  2. 前記接着剤が、親水性、結合強度、硬化機構、組成、硬化時の色の変化、硬化前の色、粘度、半透明性、硬化時の色、タック、反射率、親水性、層数、層のパターン、2つ以上の層の厚さ、および層の組成、の少なくとも1つにおいて異なる、請求項1に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  3. 前記アセンブリが少なくとも2つのパッケージを備え、各パッケージが前記物品のそれぞれ1つを受容する、請求項1に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  4. 前記アセンブリが複数のレセプタクルを有するホルダを備え、各パッケージが前記レセプタクルのそれぞれ1つに受容される、請求項3に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  5. 前記パッケージが、前記レセプタクルの中に取り出し可能に受容される、請求項4に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  6. 前記アセンブリが、前記物品の全てを受容する1つのパッケージを備える、請求項1に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  7. 前記アセンブリが、前記患者のそれぞれの歯に前記物品を配置するための、前記物品に接合される配置デバイスを備える、請求項6に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  8. 前記アセンブリは第1組の物品および第2組の物品を備え、前記第1組の各物品の器具が歯列弓の後方歯用の後方歯用器具であり、前記第2組の各物品の器具が前記歯列弓の前歯用の前歯用器具であり、前記第1組の少なくとも1つの物品の接着剤が前記第2組の少なくとも1つの物品の接着剤とは異なる、請求項1に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  9. 前記第1組の物品の接着剤が、前記第2組の物品の接着剤の粘度より低い粘度を有する、請求項8に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  10. 前記第1組の物品の接着剤が、前記第2組の物品の接着剤によって提供される結合強度より大きい結合強度を提供する、請求項8に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  11. 前記第1組の物品の接着剤が、前記第2組の物品の接着剤の硬化時の色の変化より大きい硬化時の色の変化を提供する、請求項8に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  12. 前記第1組の物品の接着剤が、前記第2組の物品の接着剤の色素濃度より大きい色素濃度を有する、請求項8に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  13. 前記第1組の物品の接着剤が、前記第2組の物品の接着剤より大きいタックを有する、請求項8に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  14. 前記第1組の物品の接着剤が、前記第2組の物品の接着剤を透過する光より少ない光を透過させる、請求項8に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  15. 前記第1組の物品の接着剤が、前記第2組の物品の接着剤の親水性より大きい親水性を有する、請求項8に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  16. 少なくとも1つの物品の接着剤が光硬化性接着剤であり、前記アセンブリが、化学線の透過を遮蔽する材料を含む少なくとも1つのパッケージを備える、請求項1に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  17. 前記アセンブリが第1組の物品および第2組の物品を備え、前記第1組の各物品の器具が下顎の歯用の下顎歯用器具であり、前記第2組の各物品の器具が上顎の歯用の上顎歯用器具であり、前記第1組の少なくとも1つの物品の接着剤が前記第2組の少なくとも1つの物品の接着剤とは異なる、請求項1に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  18. 前記第1組の物品の接着剤が、前記第2組の物品の接着剤によって提供される結合強度より大きい結合強度を提供する、請求項17に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  19. 前記第1組の物品の接着剤が、前記第2組の物品の接着剤の親水性より大きい親水性を有する、請求項17に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  20. 前記アセンブリが第1組の物品および第2組の物品を備え、前記第1組の各物品の器具が透光性非金属材料で製造されており、前記第2組の各物品の器具が金属材料で製造されており、前記第1組の少なくとも1つの物品の接着剤が前記第2組の少なくとも1つの物品の接着剤とは異なる、請求項1に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  21. 前記第1組の各物品がセラミック材料を含む、請求項20に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  22. 前記第1組の接着剤が、前記第2組の接着剤によって提供される結合強度より大きい結合強度を提供する、請求項21に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  23. 前記第1組の物品の接着剤が、前記第2組の物品の接着剤の硬化時の色より見え難い色を硬化時に有する、請求項21に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  24. 前記第1組の物品の接着剤が、前記第2組の物品の接着剤の色素濃度より低い色素濃度を有する、請求項21に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  25. 前記アセンブリは第1組の物品および第2組の物品を備え、前記第1組の各物品の器具が犬歯又は小臼歯用の器具であり、前記第2組の各物品の器具が犬歯又は小臼歯以外の歯用の器具であり、前記第1組の少なくとも1つの物品の接着剤が前記第2組の少なくとも1つの物品の接着剤とは異なる、請求項1に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  26. 前記第1組の接着剤が、前記第2組の接着剤によって提供される結合強度より大きい結合強度を提供する、請求項25に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
  27. 前記第1組の物品の接着剤が、前記第2組の物品の接着剤の層数より多くの層数を有する、請求項25に記載のパッケージ化された歯科矯正アセンブリ。
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