JP2007511620A - エラストマー性物品を形成するための組成物 - Google Patents
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Abstract
エラストマー性物品を形成するための組成物が開示される。組成物は、エラストマー性材料とフィルム・レベラを含み、フィルム・レベラは、組成物の重量の約0.05%から約5.0%の量で存在する。
Description
本発明は、一般に、コンドーム又は手袋のようなエラストマー性物品を形成するための組成物、及び該組成物から形成された物品に関する。
外科用及び試験用手袋のような高弾性の物品は、伝統的に、その良好な弾性及び強度の組み合わせのために天然ゴムラテックスから形成される。近年では、匹敵する特性をもつ合成手袋が、こうした用途のために導入されている。これらの手袋の多くは、フィルム厚さ及び形状が変動しやすい溶剤ベースの工程から形成される。ポリマー浴中の滞留時間、ポリマー組成物中に用いられるポリマー、乾燥時間などといった種々の因子が、こうした変動性に影響を与える。こうした影響を減少させるために工程条件を変更することができるが、結果として得られる物品の一様性を実質的に改善する組成物に対する必要性が残っている。
本発明は、一様性が改善され、欠陥がより少ないエラストマー性物品を形成するための組成物に関する。この組成物は、エラストマー性材料とシリコーン・ポリエーテルを含む。エラストマー性材料は、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、合成イソプレン、クロロプレンゴム、ポリ塩化ビニル、シリコーンゴム、又はこれらの組み合わせを含むことができる。シリコーン・ポリエーテルは、あらゆる適切な量で存在することができ、或る場合においては、組成物の約0.05重量%から約5重量%の量で存在することができる。他の場合には、シリコーン・ポリエーテルは、組成物の約0.1重量%から約3重量%の量で存在することができる。さらに他の場合には、シリコーン・ポリエーテルは、組成物の約0.15重量%から約1重量%の量で存在することができる。さらに他の場合には、シリコーン・ポリエーテルは、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、合成イソプレン、クロロプレンゴム、ポリ塩化ビニル、シリコーンゴム、又はこれらの組み合わせからなる群とすることができる。物品はまた、基材本体の少なくとも一部に重なる、シリコーン・ポリエーテルから形成される層を含む。或る場合には、層は着用層とすることができる。他の場合には、層はグリッピング層とすることができる。
本発明はさらに、エラストマー性物品を用意するための方法に関する。この方法は、エラストマー性材料とシリコーン・ポリエーテルを含む組成物から基材本体を用意し、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体からなる層を、基材本体の少なくとも一部の上に形成することを含む。シリコーン・ポリエーテルは、組成物の約0.05重量%から約5重量%の量で存在することができる。
本発明はまた、エラストマー性手袋を用意する方法に関する。この方法は、手の形の手袋フォーマを用意し、第1スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体と第1シリコーン・ポリエーテルとを含むグリッピング層組成物にフォーマを浸漬させ、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体と第2シリコーン・ポリエーテルとを含む基材本体組成物にフォーマを浸漬させ、第2スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体と第3シリコーン・ポリエーテルとを含む着用層組成物にフォーマを浸漬させることを含む。第1スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体と第2スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体は、化学的に同一のものとすることができる。同様に、第1シリコーン・ポリエーテル、第2シリコーン・ポリエーテル、及び第3シリコーン・ポリエーテルは、化学的に同一のものとすることができる。或る場合においては、第1シリコーン・ポリエーテルは、グリッピング層組成物の約0.05重量%から約5重量%の量で存在することができる。或る場合においては、第2シリコーン・ポリエーテルは、基材本体組成物の約0.05重量%から約5重量%の量で存在することができる。或る場合においては、第3シリコーン・ポリエーテルは、着用層組成物の約0.05重量%から約5重量%の量で存在することができる。
ここで用いられる「エラストマー性物品」という用語は、主にエラストマー性材料から形成される物品のことを指す。ここで用いられる「エラストマー性材料」という用語は、容易に延伸又は伸張させることが可能で、延伸力又は伸長力が解除されたときには、実質的に元の形状に戻る、ポリマー材料のことを指す。
本発明の組成物は、一般に、エラストマー性材料とフィルム・レベラとを含む。ここで用いられる「フィルム・レベラ」という用語は、ポリマーから形成されたフィルムの一様性を改善する傾向がある薬剤のことを指す。例えば、手袋においては、フィルム・レベラの存在は、一様な厚さを促進し、ピンホール、気泡又はしわといった欠陥は僅かであるか又は存在しない。さらに、フィルム・レベラの存在は、手袋の指の間のスペース(すなわち指の付け根)内の欠陥の数を減少させる。
本発明の組成物は、一般に、エラストマー性材料とフィルム・レベラとを含む。ここで用いられる「フィルム・レベラ」という用語は、ポリマーから形成されたフィルムの一様性を改善する傾向がある薬剤のことを指す。例えば、手袋においては、フィルム・レベラの存在は、一様な厚さを促進し、ピンホール、気泡又はしわといった欠陥は僅かであるか又は存在しない。さらに、フィルム・レベラの存在は、手袋の指の間のスペース(すなわち指の付け根)内の欠陥の数を減少させる。
必要に応じて、あらゆる適切なフィルム・レベラ又はフィルム・レベラの組み合わせを用いることができる。或る実施形態においては、フィルム・レベラは、シリコーン又はシリコーンベースの成分を含むことができる。ここで用いられる「シリコーン」という用語は、一般に、この限りではないが、ポリジメチルシロキサン、及び、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エーテル基、ポリエーテル基、アルデヒド基、ケトン基、アミド基、エステル基及びチオール基からなる群から選択された水素結合官能基を有するポリシロキサンを含む繰り返しシリコーン−酸素バックボーンを有する合成ポリマーの広範な族のことをいう。
1つのこうした実施形態においては、フィルム・レベラは、シリコーン・ポリエーテルを含むことができる。ここで用いられる「シリコーン・ポリエーテル」は、ポリオキシアルケン鎖の化学的付着によって修飾されたポリジメチルシロキサン・バックボーンを有する化学物質のクラスのメンバーのいずれかのことをいう。ポリジメチルシロキサン・バックボーンの長さ及び数、サイズ、及び付着されたポリオキシアルケン鎖の組成物は、シリコーン・ポリエーテルの特性に影響を与える。
1つのこうした実施形態においては、フィルム・レベラは、シリコーン・ポリエーテルを含むことができる。ここで用いられる「シリコーン・ポリエーテル」は、ポリオキシアルケン鎖の化学的付着によって修飾されたポリジメチルシロキサン・バックボーンを有する化学物質のクラスのメンバーのいずれかのことをいう。ポリジメチルシロキサン・バックボーンの長さ及び数、サイズ、及び付着されたポリオキシアルケン鎖の組成物は、シリコーン・ポリエーテルの特性に影響を与える。
多種多様なシリコーン・ポリエーテルが市販されている。シリコーン・ポリエーテルの一例は、本発明と共に用いるのに適したMASIL(登録商標)SF−19CGシリコーン界面活性剤(MASIL(登録商標)SF−19)という商標名でBASF社(ニュージャージー州マウントオリーブ)から入手可能である。MASIL(登録商標)SF−19は、ポリエチレングリコール(PEG)−8ジメチコンを含むと考えられる。本発明と共に用いるのに適したシリコーン・ポリエーテルの別の例は、MFF184SWという商標名でSiltech,LLC(ジョージア州Dacula)から入手可能である。MFF184SWは、約10重量%ポリ(エチレンオキシドプロピレンオキシド)モノアリルエーテルを含むと考えられるジメチル、メチルヒドロキシプロピルエトキシル化シロキサンである。本発明と共に用いるのに適した別のシリコーン・ポリエーテルは、DC Q2−5211超湿潤剤(「DC Q2−5211」)という商標名でDow Corning社(ミシガン州ミッドランド)から入手可能である。DC Q2−5211は、60重量%より多いメチル(プロピルヒドロキシド、エトキシル化)ビス(トリメチルシロキシ)シラン、15−40重量%ポリエチレンオキシドモノアリルエーテル、及び13重量%より少ないポリエチレングリコールを含むと考えられる低分子量非イオン系シリコーン・ポリエーテル界面活性剤である。本発明と共に用いるのに適したさらに別のシリコーン・ポリエーテルは、DC2501Cosmetic Wax(「DC2501」)という商標名でDow Corning社(ミシガン州ミッドランド所在)から入手可能である。DC2501は、水分散性ジメチコンコポリオールワックスである。本発明と共に用いるのに適したさらに別のシリコーン・ポリエーテルは、DC Q4−3667Fluid(「DC Q4−3667」)という商標名でDow Corning社(ミシガン州ミッドランド所在)から入手可能である。DC Q4−3667は、60重量%より多いジメチルシロキサン、エトキシル化3−ヒドロキシプロピル末端15−40重量%ポリエチレンオキシドモノアリルエーテル、5−10重量%ポリエチレングリコール、1−5重量%オクタメチルシクロテトラシロキサン、1−5重量%デカメチルシクロペンタシロキサン、及び1−5重量%ジメチルシクロシロキサンを含むと考えられるシリコーン・ポリエーテルである。種々の例示的なシリコーン・ポリエーテルがここで説明されたが、必要に応じて適切なシリコーン・ポリエーテルのいずれかを用いることができることを理解されたい。
フィルム・レベラは、手袋形成プロセスに影響を及ぼすことなく所望の手袋特性を達成するのに適したあらゆる量でポリマー組成物に加えることができる。過多のフィルム・レベラが用いられる場合には、フィルム・レベラの幾らかが、組成物から移動し、フォーマ上に堆積し、そこで、或る場合には、そのフォーマ上での手袋の形成に影響を及ぼすことがある。必要とされる量は、物品を形成するのに用いられるポリマー、処理条件、所望の手袋厚さなどに依存する。一実施形態においては、フィルム・レベラは、組成物の約0.05重量%から約5.0重量%の量でポリマー組成物中に存在することができる。別の実施形態においては、フィルム・レベラは、組成物の約0.1重量%から約3.0重量%の量でポリマー組成物中に存在することができる。別の実施形態においては、フィルム・レベラは、組成物の約0.15重量%から約2.0重量%の量で組成物中に存在することができる。さらに別の実施形態においては、フィルム・レベラは、組成物の約0.25重量%から約1.0重量%の量で組成物中に存在することができる。さらに別の実施形態においては、フィルム・レベラは、組成物の約0.4重量%の量で存在することができる。
本発明の特性に従って形成された物品は、一様性及び品質が改善される。特に、本発明の組成物を用いて形成された物品は、欠陥か少なく、厚さの一様性を与え、破損が少ない。図1に示されたように、物品、例えば手袋20は、一般に、内側表面22と外側表面24とを含む。ここで用いられる「内側表面」とは、着用者の身体に接触する物品の表面のことを指す。ここで用いられる「外側表面」とは、着用者の身体から遠位側にある物品の表面のことを指す。手袋は、第1の表面28と第2の表面30とを有する基材本体26を含む(図2Aないし図2C)。ここで用いられる「第1の表面」とは、着用者の身体の近位側にある基材の表面のことを指す。ここで用いられる「第2の表面」とは、着用者の身体の遠位側にある基材の表面のことを指す。
本発明の物品は、要望に応じて単一層又は多層を含むものとすることができる。基材本体のみを含む単一層の手袋においては、第1の表面は、手袋の内側表面を形成することができる。しかしながら、着用者の身体の近位側に付加的な層を有する多層の手袋においては、第1の表面は、手袋の内側表面ではなくてもよい。基材本体のみを含む単一層の手袋においては、第2の表面は、手袋の外側表面を形成することができる。しかしながら、着用者の身体から遠位側に付加的な層を有する多層の手袋においては、第2の表面は、手袋の外側表面ではなくてもよい。
例えば、図2Aに示すように、物品は、基材本体26の第1の表面28の少なくとも一部の上に重なる着用層32を含むことができる。このような物品においては、着用層32は、手袋20の内側表面22の少なくとも一部を形成する。図2Bに示すように、物品20はさらに、基材本体26の第2の表面30の少なくとも一部の上に重なるグリッピング層34を含むことができる。こうした物品においては、グリッピング層34は、手袋20の外側表面24の少なくとも一部を形成する。図2Cに示すように、物品はまた、着用層32の少なくとも一部の上に重なる潤滑剤層36等の他の層を含むことができる。このような物品においては、潤滑剤層36は、手袋20の内側表面22の少なくとも一部を形成する。
例えば、図2Aに示すように、物品は、基材本体26の第1の表面28の少なくとも一部の上に重なる着用層32を含むことができる。このような物品においては、着用層32は、手袋20の内側表面22の少なくとも一部を形成する。図2Bに示すように、物品20はさらに、基材本体26の第2の表面30の少なくとも一部の上に重なるグリッピング層34を含むことができる。こうした物品においては、グリッピング層34は、手袋20の外側表面24の少なくとも一部を形成する。図2Cに示すように、物品はまた、着用層32の少なくとも一部の上に重なる潤滑剤層36等の他の層を含むことができる。このような物品においては、潤滑剤層36は、手袋20の内側表面22の少なくとも一部を形成する。
本発明の物品は、例えば、浸漬、噴霧、タンブリング、乾燥及び硬化といった、様々な工程を用いて形成できる。手袋を形成するための例示的な浸漬工程がここに記載されているが、他の工程を用いて異なる形状及び特性を有する種々の物品を形成することができる。例えば、コンドームは、実質的に同じ方法で形成できるが、幾つかの作業条件が、手袋を形成するのに用いられたものとは異なることがある。さらに、バッチ、セミバッチ又は連続工程を本発明と共に用いることができることを理解すべきである。
手袋は、「フォーマ」と呼ばれる手の形状のモールド上に形成される。フォーマは、ガラス、金属、磁器等といった、任意の好適な材料から形成できる。フォーマの表面が、製造すべき手袋の表面の少なくとも一部を定める。一般に、手袋は、必要に応じて、所望の手袋の特性を達成するのに必要とされる一連の組成物中にフォーマを浸漬することによって形成される。手袋は、層ごとに凝固させられる。任意の層の組み合わせを用いることができ、ここでは特定の層が記載されているが、要望に応じて、他の層及び層の組み合わせを用いてもよいことを理解すべきである。
手袋は、「フォーマ」と呼ばれる手の形状のモールド上に形成される。フォーマは、ガラス、金属、磁器等といった、任意の好適な材料から形成できる。フォーマの表面が、製造すべき手袋の表面の少なくとも一部を定める。一般に、手袋は、必要に応じて、所望の手袋の特性を達成するのに必要とされる一連の組成物中にフォーマを浸漬することによって形成される。手袋は、層ごとに凝固させられる。任意の層の組み合わせを用いることができ、ここでは特定の層が記載されているが、要望に応じて、他の層及び層の組み合わせを用いてもよいことを理解すべきである。
基材本体26(図2Aないし図2C)は、フォーマをエラストマー性材料とフィルム・レベラを含む組成物中に浸漬することによって形成することができる。適切なエラストマー性材料のいずれかを用いることができ、幾つかの実施形態においては、エラストマー性材料は、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(S−EB−S)ブロック共重合体といった中間ブロック飽和スチレンブロック共重合体を含むことができる。幾つかの実施形態においては、基材本体は、2つ又はそれ以上のエラストマー性材料から形成できる。例えば、本体は、共に引用によりその全体を本明細書に組み入れる、Buddenhagen他に付与された米国特許番号第5,112,900号及び米国特許番号第5,407,715号に記載されたもの等の、2つ又はそれ以上のS−EB−Sブロック共重合体から形成できる。本発明と共に用いるのに適したS−EB−Sポリマーの例は、KRATON(登録商標)1650及びKRATON(登録商標)1651という商標名でKraton Polymers(テキサス州ヒューストン)から市販されているものを含む。KRATON(登録商標)1650は、30重量%ブロックスチレンを含むと考えられる。KRATON(登録商標)1651は、33重量%ブロックスチレンを含むと考えられる。
S−EB−Sから形成された物品が、ここで詳細に説明されたが、その他の適切なポリマー又はポリマーの組み合わせを本発明と共に用いることができることを理解されたい。例えば、別の実施形態においては、エラストマー性材料は、一般に天然ゴムラテックスとして提供される天然ゴムを含むことができる。さらに別の実施形態においては、エラストマー性材料は、ニトリルブタジエンゴムを含むことができ、特に、カルボキシル化ニトリルブタジエンゴムを含むことができる。他の実施形態においては、エラストマー性材料は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、合成イソプレン、クロロプレンゴム、ポリ塩化ビニル、シリコーンゴム、又はこれらの組み合わせを含むことができる。
一実施形態においては、基材本体は、溶剤ベースの浸漬工程を用いて形成することができる。例示的な工程は、Buddenhagen他の米国特許第5,112,900号、Buddenhagen他の米国特許第5,407,715号、及びLittleton他の米国特許第5,792,531号に記載されており、その各々は引用によりそれらの全体がここに組み入れられ、ここでは簡潔にのみ説明される。例えば、こうした工程においては、S−EB−Sブロック共重合体は、例えばトルエンといった溶媒中に溶解され、次いで可塑剤と混合される。次いで、手袋フォーマが、溶液中に浸漬され、溶媒を蒸発させるために乾燥される。所望の厚さにするために、必要に応じて数回の浸漬を用いることができる。最終的な物品は、必要に応じてすすぐか又はその他の手法で処理することができる。
別の実施形態においては、手袋は、水性分散液ベースの浸漬工程を用いて形成することができる。例示的な工程は、Plamthottamの米国特許第5,900,452号及びPlamthottamの米国特許第6,414,083号に記載され、両方とも引用によりその全体がここに組み入れられ、ここでは簡潔にのみ説明される。例えば、浸漬媒体は、水と界面活性剤から調製される。増粘剤、消泡剤、又は緩衝剤といった他の添加剤を分散媒体に添加することができる。S−EB−Sブロック共重合体、溶媒、及び鉱油可塑剤の混合物が別々に用意される。次いで、2つの混合物が高剪断条件の下で組み合わされて、所望の分散液が形成される。次いで、適切なストリッピング工程を通じて分散液から溶媒が除去される。次いで、フォーマを或る量の分散液に1回又はそれ以上浸漬させて所望の厚さにし、その後に水を蒸発させてフォーマの表面上にフィルムを形成することによって、エラストマー性物品が形成される。最終的な物品は、必要に応じてすすぐか又は他の手法で処理することができる。
前述のように、組成物はさらに、フィルム・レベラを含むことができる。こうした適切なフィルム・レベラの1つは、上記で詳細に説明されたようなシリコーン・ポリエーテルを含むことができる。フィルム・レベラは、所望のフィルム一様性及び欠陥の減少を達成するのに必要とされるあらゆる量で存在することができる。したがって、一実施形態においては、基材本体は、約1重量%から約40重量%のS−EB−S、及び約0.05重量%から約5重量%のシリコーン・ポリエーテルを含む組成物から形成することができる。別の実施形態においては、基材本体組成物は、約10重量%から約30重量%のS−EB−S、及び約0.1重量%から約3重量%のシリコーン・ポリエーテルを含むことができる。さらに別の実施形態においては、基材本体組成物は、約15重量%から約25重量%のS−EB−S、及び約0.15重量%から約1重量%のシリコーン・ポリエーテルを含むことができる。さらに別の実施形態においては、基材本体組成物は、約17重量%から約23重量%のS−EB−S、及び約0.2重量%から約0.5重量%のシリコーン・ポリエーテルを含むことができる。さらに別の実施形態においては、基材本体組成物は、約20重量%のS−EB−Sと約0.4重量%のシリコーン・ポリエーテルとを含むことができる。例示的な組成物がここに記載されるが、他のポリマー及び他のフィルム・レベラを、ここで説明された基材本体を形成するのに適した量で用いることができることを理解されたい。
基材本体26を形成した後に、第1の表面28を被覆するのに適したポリマー材料を含む浴中にフォーマを浸漬させることができる。こうしたコーティングは、着用層32(図2A−図2C)の少なくとも一部を形成して、最終物品の着用を容易にする。着用層は、あらゆる適切な量で存在することができ、幾つかの実施形態においては、着用層は、エラストマー性物品の約0.1重量%から約2.5重量%の量で存在することができる。他の実施形態においては、着用層は、エラストマー性物品の約0.25重量%から約1.5重量%の量で存在することができる。さらに他の実施形態においては、着用層は、エラストマー性物品の約0.5重量%の量で存在することができる。
着用層は、或る実施形態においてはブロック共重合体を含む、物品の着用を容易にするポリマーのいずれからも形成することができる。本発明と共に用いるのに適したこうしたポリマーの1つは、スチレンブロック共重合体である。一実施形態においては、着用層は、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロック共重合体から形成することができる。着用層として用いるのに適したSBSポリマーの一例は、VECTOR(登録商標)8508という商標名でDexco Polymers(テキサス州ヒューストン)から市販されている。VECTOR(登録商標)8508は、アニオン重合を用いて製造された線状純トリブロック共重合体(1%より少ないジブロック共重合体を含む)と考えられる。着用層として用いるのに適した別のポリマーの例はまた、VECTOR(登録商標)8550という商標名でDexco Polymers(テキサス州ヒューストン)から市販されている。
別の実施形態においては、トリ−又はラジアル−ブロックを有する不飽和スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ブロック共重合体を用いることができる。或る場合には、SISブロック共重合体は、SISブロック共重合体の総重量の約10重量%から約20重量%のポリスチレンエンドブロック成分を有することができる。別の実施形態においては、SISブロック共重合体は、SISブロック共重合体の総重量の約15重量%から約18重量%のポリスチレンエンドブロック成分を有することができる。さらに、ポリスチレンエンドブロックの分子量は、少なくとも約5000グラム/モルとすることができる。適切な中間ブロック不飽和SISブロック共重合体の幾つかの例は、この限りではないが、Kraton Polymers(テキサス州ヒューストン)から入手可能なKRATON(登録商標)D1107と、Dexco Polymers(テキサス州ヒューストン)から入手可能なVECTOR(登録商標)511及びVECTOR(登録商標)4111を含む。
したがって、着用層を形成するために、ポリマー材料とフィルム・レベラとを含む着用層組成物中にフォーマを浸漬させることができる。別の実施形態においては、着用層は、SBSのようなエラストマー性材料とシリコーン・ポリエーテルのようなフィルム・レベラとを含む組成物中にフォーマを浸漬させることによって形成することができる。1つのこうした実施形態においては、着用層組成物は、約1重量%から約10重量%のSBSと、約0.05重量%から約5重量%のシリコーン・ポリエーテルとを含むことができる。別のこうした実施形態においては、着用層組成物は、約1.5重量%から約7重量%のSBSと、約0.1重量%から約3重量%のシリコーン・ポリエーテルとを含むことができる。さらに別のこうした実施形態においては、着用層組成物は、約2重量%から約5重量%のSBSと、約0.15重量%から約1重量%のシリコーン・ポリエーテルとを含むことができる。さらに別のこうした実施形態においては、着用層組成物は、約3重量%から約4重量%のSBSと、約0.2重量%から約0.5重量%のシリコーン・ポリエーテルとを含むことができる。1つの例示的な実施形態においては、着用層組成物は、約3.4重量%のSBSと約0.15重量%のシリコーン・ポリエーテルとを含むことができる。例示的な組成物がここに記載されるが、他のポリマー及び他のフィルム・レベラを、ここで説明された着用層を形成するのに適した量で用いることができることを理解されたい。
したがって、本発明の物品は、基材本体26と着用層32を含むことができ、基材本体26は、1つ又はそれ以上のS−EB−Sブロック共重合体から形成され、着用層32は、SBSブロック共重合体(図2A)から形成される。いずれか又は両方の層は、同じ又は異なるレベルのフィルム・レベラを含むことができる。例えば、一実施形態においては、本発明の物品は、S−EB−Sのようなエラストマー性ポリマーとシリコーン・ポリエーテルのようなフィルム・レベラとを含む組成物中に最初にフォーマを浸漬して所望の厚さを有する基材本体を形成し、その後、SBSとシリコーン・ポリエーテルのようなフィルム・レベラとを含む組成物中に1回又はそれ以上浸漬して、着用層を形成することによって形成することができる。幾つかの実施形態においては、各浸漬は、同じ量の同じフィルム・レベラを含む。例えば、幾つかの実施形態においては、各層は、例えばシリコーン・ポリエーテルといった0.4重量%のフィルム・レベラを含む組成物から形成される。他の場合においては、各組成物中のフィルム・レベラの量は異なるものとすることができる。例えば、一実施形態においては、基材本体組成物は、約0.4重量%のフィルム・レベラを含み、着用層組成物は、約0.15重量%のフィルム・レベラを含む。
必要であれば、本発明の物品20はまた、基材本体(図2B−2C)の第2の表面30の少なくとも一部の上に重なるグリッピング層34を含むことができる。グリッピング層は、過度の粘着性又は滑りなしに着用者が物品をしっかりとつかめるようにする。グリッピング層は、あらゆる適切な量で存在することができ、幾つかの実施形態においては、グリッピング層は、エラストマー性物品の約0.1重量%から約2.5重量%の量で存在することができる。他の実施形態においては、グリッピング層は、エラストマー性物品の約0.25重量%から約1.5重量%の量で存在することができる。さらに他の実施形態においては、グリッピング層は、エラストマー性物品の約0.5重量%の量で存在することができる。
グリッピング層は、あらゆるポリマーから形成することができ、幾つかの実施形態においては、グリッピング層は、塩素化することができる不飽和エラストマー性ポリマーから形成することができる。例えば、グリッピング層は、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体から形成することができる。グリッピング層として用いるのに適したSBSポリマーの1つの例は、上記で詳細に説明されたVECTOR(登録商標)8508という商標名でDexco Polymers(テキサス州ヒューストン)から市販されている。グリッピング層として用いるのに適した別のポリマーの例はまた、VECTOR(登録商標)8550という商標名でDexco Polymers(テキサス州ヒューストン)から入手可能である。
グリッピング層を形成するために、フォーマは、基材本体を形成する前に適切なポリマー材料を含む浴中に浸漬することができる。一実施形態においては、フォーマは、ポリマー材料を含む組成物中に浸漬することができる。別の実施形態においては、フォーマは、エラストマー性材料とフィルム・レベラとを含む組成物中に浸漬することができる。1つのこうした実施形態においては、グリッピング層組成物は、約1重量%から約10重量%のSBSと、約0.05重量%から約5重量%のシリコーン・ポリエーテルとを含むことができる。別のこうした実施形態においては、グリッピング層組成物は、約1.5重量%から約7重量%のSBSと、約0.1重量%から約3重量%のシリコーン・ポリエーテルとを含むことができる。さらに別のこうした実施形態においては、グリッピング層組成物は、約2重量%から約5重量%のSBSと、約0.15重量%から約1重量%のシリコーン・ポリエーテルとを含むことができる。さらに別のこうした実施形態においては、グリッピング層組成物は、約3重量%から約4重量%のSBSと、約0.2重量%から約0.5重量%のシリコーン・ポリエーテルとを含むことができる。1つの例示的な実施形態においては、グリッピング層組成物は、約3.4重量%のSBSと約0.15重量%のシリコーン・ポリエーテルとを含むことができる。例示的な組成物がここに記載されるが、他のポリマー及び他のフィルム・レベラを、ここで説明されたグリッピング層を形成するためにあらゆる量で用いることができることを理解されたい。
したがって、一実施形態においては、物品は、例えば、グリッピング層、基材本体、及び着用層(図2B)といった3つ又はそれ以上の異なる層と共に形成することができる。こうした物品は、例えば、SBS、S−EB−S、及びSBSを含む浴中に順番に浸漬することによって形成される。各浴の中に入っている1つ又はそれ以上の組成物は、フィルム・レベラを含むことができる。一実施形態においては、各組成物はフィルム・レベラを含む。幾つかの場合においては、フィルム・レベラは、各浴中に同じ量で存在することができる。例えば、或る実施形態においては、各層は、例えばシリコーン・ポリエーテルといった0.4重量%のフィルム・レベラを含む組成物から形成される。他の場合には、層を形成するのに用いられる各組成物中のフィルム・レベラの量は、異なるものとすることができる。例えば、一実施形態においては、基材本体組成物は、約0.4重量%の量のフィルム・レベラを含むことができ、着用層組成物は、約0.15重量%の量のフィルム・レベラを含むことができ、グリッピング層組成物は、約0.15重量%の量のフィルム・レベラを含むことができる。
全ての所望のポリマー層が形成され、手袋が固化されたときには、フォーマは、ストリッピング・ステーションに移すことができ、そこで手袋がフォーマから除去される。ストリッピング・ステーションは、フォーマから手袋を自動又は手動で除去することに関係する。例えば、一実施形態においては、手袋は、手動で除去され、フォーマから取り外されるときに裏返しにされる。
それにもかかわらず、次いで、凝固した手袋は、種々の後形成工程を受けることができる。ある場合には、手袋は、必要に応じて、ハロゲン化のために着用層を曝すようにひっくり返すことができる。ハロゲン化(例えば、塩素処理)は、当業者に知られる任意の好適な方法で実行することができる。塩素処理は、一般に、塩素処理すべき表面を塩素源に接触させることを伴う。こうした方法として、(1)塩素ガスを水混合物中に直接注入すること、(2)高密度の漂白粉末剤及び塩化アルミニウムを水中で混合すること、(3)塩素処理された水を生成するための食塩電解、及び(4)酸性化漂白が挙げられる。このような方法の例は、引用によりその全体を本明細書に組み入れる、Kavalirに付与された米国特許番号第3,411,982号、Agostinelliに付与された米国特許番号第3,740,262号、Homsy他に付与された米国特許番号第3,992,221号、Momoseに付与された米国特許番号第4,597,108号、Momoseに付与された米国特許番号第4,851,266号、及びLittleton他に付与された米国特許番号第5,792,531号に記載されている。一実施形態においては、例えば、塩素ガスを水流に注入し、次いで手袋を含むクロリネータ(密閉容器)内に送り込む。塩素処理の程度を制御するために、塩素濃度を変えることができる。塩素濃度は、通常、少なくとも約100万分の100部(ppm)であり、幾つかの実施形態においては、約200ppmから約3500ppmまで、幾つかの実施形態においては、例えば、約400ppmといった、約300ppmから約600ppmまでである。塩素処理の程度を変えるために、塩素処理段階の持続時間を制御することもでき、例えば、4分といった、約1分から約10分まで変化することができる。
依然としてクロリネータ内で、次いで、塩素処理された手袋を、ほぼ室温の水道水ですすぎ洗いすることができる。必要に応じて、このすすぎ洗いのサイクルを繰り返すことができる。いったんすべての水が除去されると、余分な水を切るために、手袋をタンブラー乾燥させる。
それにもかかわらず、次いで、凝固した手袋は、種々の後形成工程を受けることができる。ある場合には、手袋は、必要に応じて、ハロゲン化のために着用層を曝すようにひっくり返すことができる。ハロゲン化(例えば、塩素処理)は、当業者に知られる任意の好適な方法で実行することができる。塩素処理は、一般に、塩素処理すべき表面を塩素源に接触させることを伴う。こうした方法として、(1)塩素ガスを水混合物中に直接注入すること、(2)高密度の漂白粉末剤及び塩化アルミニウムを水中で混合すること、(3)塩素処理された水を生成するための食塩電解、及び(4)酸性化漂白が挙げられる。このような方法の例は、引用によりその全体を本明細書に組み入れる、Kavalirに付与された米国特許番号第3,411,982号、Agostinelliに付与された米国特許番号第3,740,262号、Homsy他に付与された米国特許番号第3,992,221号、Momoseに付与された米国特許番号第4,597,108号、Momoseに付与された米国特許番号第4,851,266号、及びLittleton他に付与された米国特許番号第5,792,531号に記載されている。一実施形態においては、例えば、塩素ガスを水流に注入し、次いで手袋を含むクロリネータ(密閉容器)内に送り込む。塩素処理の程度を制御するために、塩素濃度を変えることができる。塩素濃度は、通常、少なくとも約100万分の100部(ppm)であり、幾つかの実施形態においては、約200ppmから約3500ppmまで、幾つかの実施形態においては、例えば、約400ppmといった、約300ppmから約600ppmまでである。塩素処理の程度を変えるために、塩素処理段階の持続時間を制御することもでき、例えば、4分といった、約1分から約10分まで変化することができる。
依然としてクロリネータ内で、次いで、塩素処理された手袋を、ほぼ室温の水道水ですすぎ洗いすることができる。必要に応じて、このすすぎ洗いのサイクルを繰り返すことができる。いったんすべての水が除去されると、余分な水を切るために、手袋をタンブラー乾燥させる。
次いで、必要であれば、潤滑剤組成物を塩素化装置に加え、約5分間にわたって回転脱水することができる。潤滑剤は、着用層32の少なくとも一部の上に潤滑剤層36を形成して、手袋20の着用をさらに向上させる(図2C)。適切な潤滑剤のいずれかを、ここで説明された本発明と共に用いることができる。
一実施形態においては、潤滑剤層は、シリコーン又はシリコーンベースの成分を含むことができる。或る実施形態においては、潤滑剤層は、ポリジメチルシロキサン及び/又は修飾されたポリシロキサンから形成することができる。例えば、本発明と共に用いるのに適した或る適切な修飾ポリシロキサンは、この限りではないが、フェニル修飾ポリシロキサン、ビニル修飾ポリシロキサン、メチル修飾ポリシロキサン、フッ素修飾ポリシロキサン、アルキル修飾ポリシロキサン、アルコキシ修飾ポリシロキサン、アミノ修飾ポリシロキサン、及びこれらの組み合わせを含む。
一実施形態においては、潤滑剤層は、シリコーン又はシリコーンベースの成分を含むことができる。或る実施形態においては、潤滑剤層は、ポリジメチルシロキサン及び/又は修飾されたポリシロキサンから形成することができる。例えば、本発明と共に用いるのに適した或る適切な修飾ポリシロキサンは、この限りではないが、フェニル修飾ポリシロキサン、ビニル修飾ポリシロキサン、メチル修飾ポリシロキサン、フッ素修飾ポリシロキサン、アルキル修飾ポリシロキサン、アルコキシ修飾ポリシロキサン、アミノ修飾ポリシロキサン、及びこれらの組み合わせを含む。
幾つかの実施形態においては、潤滑剤層は、シリコーン・エマルジョンを含むことができる。本発明と共に用いるのに好適とすることができるこのようなシリコーン・エマルジョンの1つは、Dow Corning Corporation(ミシガン州ミッドランド所在)から市販されているDC365という予乳化シリコーン(35%TSC)である。DC365は、40ないし70質量%の水(水性溶剤)と、30ないし60質量%のメチル改質ポリジメチルシロキサン(シリコーン)と、1ないし5質量%のプロピレン・グリコール(非水性溶剤)と、1ないし5質量%のポリエチレン・グリコール・ソルビタン・モノラウレート(非イオン性界面活性剤)と、1ないし5質量%のオクチルフェノキシ・ポリエトキシ・エタノール(非イオン性界面活性剤)とを含有すると考えられている。本発明と共に用いるのに好適とすることができる別のシリコーン・エマルジョンは、GE Silicones社(ニューヨーク州ウォーターフォールド所在)から市販されているSM2140である。SM2140は、30ないし60質量%の水(水性溶剤)と、30ないし60質量%のアミノ改質ポリジメチルシロキサン(シリコーン)と、1ないし5質量%のエトキシ化ノニル・フェノール(非イオン性界面活性剤)と、1ないし5質量%のトリメチル−4−ノニルオキシポリエチレンオキシ・エタノール(非イオン性界面活性剤)と、少量の割合のアセトアルデヒド、ホルムアルデヒド、及び1,4ジオキサンとを含有すると考えられている。予乳化シリコーン(50%TSC)である。本発明と共に用いるのに好適とすることができる別のシリコーン・エマルジョンは、GE Silicones社(ニューショーク州ウォーターフォールド所在)から入手可能なSM2169である。SM2169は、30ないし60質量%の水と、60ないし80質量%のポリジメチルシロキサンと、1ないし5質量%のポリオキシエチレン・ラウリル・エーテルと、少量の割合のホルムアルデヒドとを含有すると考えられている予乳化シリコーンである。本発明と共に用いるのに好適とすることができるさらに別のシリコーンは、AF−60という商標名で、GE Silicones社(ニューショーク州ウォーターフォールド所在)から市販されている。AF−60は、ポリジメチルシロキサンと、アセチルアルデヒドと、少量の割合の乳化剤とを含有すると考えられている。所望の場合には、使用する前に、これらの予乳化シリコーンを水又は他の溶剤で希釈することができる。
別の実施形態においては、潤滑剤層は、VERISOFT(登録商標)BTMSという商標名で、オハイオ州ダブリン所在のGoldschmidt Chemical Corporation社から市販されているもの等の第4級アンモニウム化合物を含有することができる。VERISOFT(登録商標)BTMSは、硫酸ベヘニル・トリメチルと、セチル・アルコールとを含有すると考えられている。従って、例えば、一実施形態においては、潤滑剤は、VERISOFT(登録商標)BTMS等の第4級アンモニウム化合物と、SM2169等のシリコーン・エマルジョンとを含む。
他の実施形態においては、潤滑剤層は、例えば、カチオン性界面活性剤(例えば、塩化セチルピリジウム)、アニオン性界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、非イオン界面活性剤、又はそれに類するものを含むことができる。
幾つかの実施形態においては、1つ又はそれ以上のカチオン性界面活性剤を用いることができる。本発明と共に用いるのに適したものとなるカチオン性界面活性剤の例としては、例えば、ベヘントリモニウム・メトサルフェート、ジステアリルジモニウム・クロリド、ジメチル・ジオクタデシル・アンモニウム・クロリド、セチルピリジニウム・クロリド、メチルベンゼトニウム・クロリド、ヘキサデシルピリジニウム・クロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム・クロリド、ベンズアルコニウム・クロリド、ドデシルピリジニウム・クロリド、それらに対応する臭化物、ハロゲン化ヒドロキシエチルヘプタデシルイミダゾリウム、ココ・アミノプロピル・ベタイン、及びココナッツ・アルキルジメチルアンモニウム・ベタインが挙げられる。用いることができる付加的なカチオン性界面活性剤として、メチル・ビス(水素化タロー・アミドエチル)−2−ヒドロキシエチル・アンモニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(タロー・アミドエチル)−2−ヒドロキシエチル・アンモニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(大豆アミドエチル)−2−ヒドロキシエチル・アンモニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(カノーラ・アミドエチル)−2−ヒドロキシエチル・アンモニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(タロー・アミドエチル)−2−タロー・イミダゾリニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(水酸化タロー・アミドエチル)−2−水素化タロー・イミダゾリニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(エチル・タローエート)−2−ヒドロキシエチル・アンモニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(エチル・タローエート)−2−ヒドロキシエチル・アンモニウム・メチル・サルフェート、ニ水素化タロー・ジメチル・アンモニウム・クロリド、ジデシル・ジメチル・アンモニウム・クロリド、ジオクチル・ジメチル・アンモニウム・クロリド、オクチル・デシル・ジメチル・アンモニウム・クロリド、ジアミドアミン・エトキシレート、ジアミドアミン・イミダゾリン、及び第4級エステル塩が挙げられる。
他の実施形態においては、潤滑剤層は、例えば、カチオン性界面活性剤(例えば、塩化セチルピリジウム)、アニオン性界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、非イオン界面活性剤、又はそれに類するものを含むことができる。
幾つかの実施形態においては、1つ又はそれ以上のカチオン性界面活性剤を用いることができる。本発明と共に用いるのに適したものとなるカチオン性界面活性剤の例としては、例えば、ベヘントリモニウム・メトサルフェート、ジステアリルジモニウム・クロリド、ジメチル・ジオクタデシル・アンモニウム・クロリド、セチルピリジニウム・クロリド、メチルベンゼトニウム・クロリド、ヘキサデシルピリジニウム・クロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム・クロリド、ベンズアルコニウム・クロリド、ドデシルピリジニウム・クロリド、それらに対応する臭化物、ハロゲン化ヒドロキシエチルヘプタデシルイミダゾリウム、ココ・アミノプロピル・ベタイン、及びココナッツ・アルキルジメチルアンモニウム・ベタインが挙げられる。用いることができる付加的なカチオン性界面活性剤として、メチル・ビス(水素化タロー・アミドエチル)−2−ヒドロキシエチル・アンモニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(タロー・アミドエチル)−2−ヒドロキシエチル・アンモニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(大豆アミドエチル)−2−ヒドロキシエチル・アンモニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(カノーラ・アミドエチル)−2−ヒドロキシエチル・アンモニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(タロー・アミドエチル)−2−タロー・イミダゾリニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(水酸化タロー・アミドエチル)−2−水素化タロー・イミダゾリニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(エチル・タローエート)−2−ヒドロキシエチル・アンモニウム・メチル・サルフェート、メチル・ビス(エチル・タローエート)−2−ヒドロキシエチル・アンモニウム・メチル・サルフェート、ニ水素化タロー・ジメチル・アンモニウム・クロリド、ジデシル・ジメチル・アンモニウム・クロリド、ジオクチル・ジメチル・アンモニウム・クロリド、オクチル・デシル・ジメチル・アンモニウム・クロリド、ジアミドアミン・エトキシレート、ジアミドアミン・イミダゾリン、及び第4級エステル塩が挙げられる。
幾つかの実施形態においては、1つ又はそれ以上の非イオン性界面活性剤を用いることができる。非イオン性界面活性剤は、通常、長鎖アルキル基又はアルキル化アリール基等の疎水性塩基と、特定の数(例えば、1から約30まで)のエトキシ及び/又はプロポキシ部分を含む親水鎖とを有する。用いることができる非イオン界面活性剤の幾つかの類の例としては、これらに限定されるものではないが、エトキシル化アルキル・フェノール、エトキシル化及びプロポキシル化脂肪アルコール、メチル・グルコースのポリエチレン・グリコール・エーテル、ソルビトールのポリエチレン・グリコール・エーテル、エチレン・オキシド・プロピレン・オキシド・ブロック共重合体、脂肪(C8−C18)酸のエトリキル化エステル、長鎖アミン又はアミドを有するエチレン・オキシド縮合生成物、アルコールを有するエチレン・オキシド縮合生成物、及びそれらの混合物が挙げられる。
適切な非イオン性界面活性剤の特定の例として、これらに限定されるものではないが、メチル・グルセス−10、PEG−20メチル・グルコース・ジステアレート、PEG−20メチル・グルコース・セスキステアレート、C11-15パレス−20、セテス−8、セテス−12、ドドキシノール−12、ラウレス−15、PEG−20ヒマシ油、ポリソルベート20、ステアレス−20、ポリオキシエチレン−10セチル・エーテル、ポリオキシエチレン−10ステアリル・エーテル、ポリオキシエチレン−20セチル・エーテル、ポリオキシエチレン−10オレイル・エーテル、ポリオキシエチレン−20オレイル・エーテル、エトキシル化ノニル・フェノール、エトキシル化オクチルフェノール、エトキシル化ドデシルフェノール、又は3から20までのエチレン・オキシド部分を含むエトキシル化脂肪(C6−C22)アルコール、ポリオキシエチレン−20イソヘキサデシル・エーテル、ポリオキシエチレン−23グリセロール・ラウレート、ポリオキシ−エチレン−20グリセリル・ステアレート、PPG−10メチル・グルコース・エーテル、PPG−20メチル・グルコース・エーテル、ポリオキシエチレン−20ソルビタン・モノエステル、ポリオキシエチレン−80ヒマシ油、ポリオキシエチレン−15トリデシル・エーテル、ポリオキシ・エチレン−6トリデシル・エーテル、ラウレス−2、ラウレス−3、ラウレス−4、PEG−3ヒマシ油、PEG600ジオレエート、PEG400ジオレエート、オキシエタノール、2,6,8−トリメチル−4−ノニルオキシポリエチレン・オキシエタノール、オクチルフェノキシ・ポリエトキシ・エタノール、ノニルフェノキシ・ポリエトキシ・エタノール、2,6,8−トリメチル−4−ノニルオキシポリエチレン・アルキレンオキシポリエチレンオキシエタノール、アルキレンオキシポリエチレンオキシエタノール、及びそれらの混合物が挙げられる。
用いることができる付加的な非イオン性界面活性剤としては、約5モルから約30モルまでのエチレン・オキシドで縮合された直鎖又は枝分れ鎖構成の、約8から約18までの炭素原子を含有する第2級脂肪族アルコール縮合物である、水溶性アルコール・エチレン・オキシド縮合物が挙げられる。このような非イオン性界面活性剤は、Union Carbide Corp.社(コネチカット州ダンベリー所在)から、TERGITOL(登録商標)という商標名で市販されている。上記の種類のこうした市販されている非イオン性界面活性剤の特定の例は、Union Carbide Corp.社(コネチカット州ダンベリー所在)によって販売されている、9モルのエチレン・オキシド(TERGITOL(登録商標)15−S−9)か、又は12モルのエチレン・オキシド(TERGITOL(登録商標)15−S−12)のいずれかで縮合されたC11−C15第2級アルカノールである。
他の適切な非イオン性界面活性剤としては、約5モルから約30モルのエチレン・オキシドを有する直鎖又は枝分れ鎖アルキル基の、約8から約18までの炭素原子を含有する1モルのアルキル・フェノールのポリエチレン・オキシド縮合物が挙げられる。アルキル・フェノール・エトキシレートの特定の例としては、ノニル・フェノール1モル当たり約9.5モルのエチレン・オキシドで縮合されたノニル、フェノール1モル当たり約12モルのエチレン・オキシドで縮合されたジノリル・フェノール、フェノール1モル当たり約15モルのエチレン・オキシドで縮合されたジノリル・フェノール、及びフェノール1モル当たり約15モルのエチレン・オキシドで縮合されたジイソオクチル・フェノールが挙げられる。この種類の市販されている非イオン性界面活性剤としては、ISP Corp.社(ニュージャージー州ウェイン所在)によって販売されているIGEPAL(登録商標)CO−630(ノニル・フェノール・エトキシレート)が挙げられる。適切な非イオン性エトキシル化オクチル及びノニル・フェノールとしては、約7から約13までのエトキシ単位を有するものが挙げられる。
幾つかの実施形態においては、1つ又はそれ以上の両性界面活性剤を用いることができる。本発明と共に用いるのに適したものとなる1つの部類の両性界面活性剤としては、直鎖又は枝分れ鎖の脂肪族ラジカルを有する第2級及び第3級アミン誘導体が挙げられ、ここでは、脂肪酸置換基の1つは、約8から18までの炭素原子を含有し、且つ、該脂肪酸置換基の少なくとも1つは、カルボキシ基、スルホン酸塩基、又は硫酸塩基等のアニオン性水可溶化基を含有する。両性界面活性剤の幾つかの例としては、これらに限定されるものではないが、3−(ドデシルアミノ)プロピオン酸ナトリウム、3−(ドデシルアミノ)−プロパン−1−スルホン酸ナトリウム、2−(ドデシルアミノ)エチル硫酸ナトリウム、2−(ドデシルアミノ)オクタデカン酸ナトリウム、3−(N−カルボキシメチル−ドデシルアミノ)プロパン−1−スルホン酸二ナトリウム、1−カルボキシメチル−2−ウンデシルイミダゾールナトリウム、オクタデシルイミノジアセテート二ナトリウム、及びN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−サルファト−3−ドデコキシプロピルアミンナトリウムが挙げられる。
好適な両性界面活性剤の付加的な部類として、ホスホベタイン及びホスフィタインが挙げられる。例えば、このような両性界面活性剤の幾つかの例としては、これらに限定されるものではないが、ココナッツN−メチル・タウレート・ナトリウム、オレイルN−メチル・タウレート・ナトリウム、トール油酸N−メチル・タウレート・ナトリウム、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、パルミトイルN−メチル・タウレート・ナトリウム、オレイルジメチルガンマカルボキシプロピルベタイン、ラウリル・ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−カルボキシエチルベタイン、オレアミドPEG−2スルホスクシネートニナトリウム、ラウリルアミド・ビス−(2−ヒドロキシエチル)プロピルサルタイン、ラウリル・ビス−(2−ヒドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、ココアミドジメチルプロピルサルタイン、ステアリルアミドジメチルプロピルサルタイン、TEAオレアミドPEG−2スルホスクシネート、オレアミドMEAスルホスクシネート二ナトリウム、オレアミドMIPAスルホスクシネート二ナトリウム、リシノールアミドMEAスルホスクシネートニナトリウム、ウンデシレンアミドMEAスルホスクシネートニナトリウム、小麦麦芽アミドMEAスルホスクシネートニナトリウム、小麦麦芽アミドPEG−2スルホスクシネートニナトリウム、イソステアラミドMEAスルホスクシネート二ナトリウム、ココアミド・プロピル・ホスフィタイン一ナトリウム、ラウリン酸ミリスチン酸アミド・プロピル一ナトリウム・ホスフィタイン、ココアミド3−ヒドロキシプロピル・ホスホベタイン二ナトリウム、ラウリン酸ミリスチン酸アミド3−ヒドロキシプロピル・ホスホベタイン二ナトリウム、ラウリン酸ミリスチン酸アミド・グリセリル・ホスホベタイン、ラウリン酸ミリスチン酸アミドカルボキシ3−ヒドロキシプロピル・ホスホベタイン二ナトリウム、ココアンホグリシネート、ココアンホカルボキシグリシネート、カプリロアンホカルボキシグリシネート、ラウロアンホカルボキシグリシネート、ラウロアンホグリシネート、カプリロアンホカルボキシプロピオネート、ラウロアンホカルボキシプロピオネート、ココアンホプロピオネート、ココアンホカルボキシプロピオネート、ジヒドロキシエチル・タロー・グリシネート、及びそれらの混合物が挙げられる。
特定の状況においては、1つ又はそれ以上のアニオン性界面活性剤を用いることができる。好適なアニオン性界面活性剤としては、これらに限定されるものではないが、アルキル硫酸塩、アルキル・エーテル硫酸塩、アルキル・エーテル・スルホン酸塩、アルキルフェノキシ・ポリオキシエチレン・エタノールの硫酸エステル、アルファ・オレフィン・スルホネート、ベータ・アルコキシ・アルカン・スルホネート、アルキルラウリル・スルホン酸塩、アルキル・モノグリセリド硫酸塩、アルキル・モノグリセリド硫酸塩、炭酸アルキル、アルキル・エーテル・カルボキレート、脂肪酸、スルホスクシネート、サルコシネート、オクトオキシノール又はノノオキシノール・ホスフェート、タウレート、脂肪タウリド、脂肪酸アミド・ポリオキシエチレン・サルフェート、イセチオネート、又はそれらの混合物が挙げられる。
幾つかの好適なアニオン性界面活性剤の特定の例としては、これらに限定されるものではないが、C8−C18アルキル硫酸塩、C8−C18脂肪酸塩、1モル又は2モルのエトキシ化を有するC8−C18アルキル・エーテル硫酸塩、C8−C18アルカミン・オキシド、C8−C18アルコイル・サルコシネート、C8−C18スルホ酢酸塩、C8−C18スルホコハク酸塩、C8−C18アルキル・ジフェニルオキシド・ジスルホネート、C8−C18炭酸アルキル、C8−C18アルファ・オレフィン・スルホン酸塩、メチル・エステル・スルホン酸塩、及びそれらの配合物が挙げられる。C8−C18アルキル基は、直鎖(例えば、ラウリル)又は枝分かれ鎖(例えば、2−エチルヘキシル)とすることができる。アニオン性界面活性剤のカチオンは、アルカリ性金属(例えば、ナトリウム又はカリウム)、アンモニウム、C1−C4アルキルアンモニウム(例えば、モノ−、ジ−、トリ−)、又はC1−C3アルカノールアンモニウム(例えば、モノ−、ジ−、トリ−)とすることができる。
幾つかの好適なアニオン性界面活性剤の特定の例としては、これらに限定されるものではないが、C8−C18アルキル硫酸塩、C8−C18脂肪酸塩、1モル又は2モルのエトキシ化を有するC8−C18アルキル・エーテル硫酸塩、C8−C18アルカミン・オキシド、C8−C18アルコイル・サルコシネート、C8−C18スルホ酢酸塩、C8−C18スルホコハク酸塩、C8−C18アルキル・ジフェニルオキシド・ジスルホネート、C8−C18炭酸アルキル、C8−C18アルファ・オレフィン・スルホン酸塩、メチル・エステル・スルホン酸塩、及びそれらの配合物が挙げられる。C8−C18アルキル基は、直鎖(例えば、ラウリル)又は枝分かれ鎖(例えば、2−エチルヘキシル)とすることができる。アニオン性界面活性剤のカチオンは、アルカリ性金属(例えば、ナトリウム又はカリウム)、アンモニウム、C1−C4アルキルアンモニウム(例えば、モノ−、ジ−、トリ−)、又はC1−C3アルカノールアンモニウム(例えば、モノ−、ジ−、トリ−)とすることができる。
このようなアニオン性界面活性剤の特定の例としては、これらに限定されるものではないが、ラウリル硫酸塩、オクチル硫酸塩、2−エチルヘキシル硫酸塩、ラウラミン・オキシド、デシル硫酸塩、トリデシル硫酸塩、ココエート、ラウロイル・サルコシネート、ラウリル・スルホコハク酸塩、線状C10ジフェニル・オキシド・ジスルホン酸塩、ラウリル・エーテル硫酸塩(1及び2モルのエチレン・オキシド)、ミリスチル硫酸塩、オレイン酸塩、ステアリン酸塩、トーレート、リシノール酸塩、セチル硫酸塩等が挙げられる。
次いで、潤滑溶液をクロリネータから排出させ、必要であれば再利用することができる。潤滑剤組成物は、形成工程の後の段階で適用することができ、且つ、浸漬、噴霧、液浸、印刷、タンブリング又はそれに類するもの等の任意の技術を用いて適用できることを理解すべきである。
次いで、コーティングされた手袋を乾燥機に入れ、着用層を乾燥させるために、約20℃から約80℃まで(例えば、40℃)で約10分から約60分(例えば、40分)間乾燥させる。次いで、手袋をひっくり返して、約20℃から約80℃まで(例えば、40℃)で約20分から約100分(例えば、60分)間乾燥させることができる。
これらの発見は、いずれの方法にも限定されることを意図されるものではなく、以下の例により明示される。
次いで、コーティングされた手袋を乾燥機に入れ、着用層を乾燥させるために、約20℃から約80℃まで(例えば、40℃)で約10分から約60分(例えば、40分)間乾燥させる。次いで、手袋をひっくり返して、約20℃から約80℃まで(例えば、40℃)で約20分から約100分(例えば、60分)間乾燥させることができる。
これらの発見は、いずれの方法にも限定されることを意図されるものではなく、以下の例により明示される。
(実施例1)
本発明の物品を形成するためにフィルム・レベラを用いる影響が実証された。2種類の手袋が用意され、各組には約5−35の手袋があった。
対照用手袋の用意
手の形のセラミック・フォーマを、トルエン中にDexco Polymers(テキサス州ヒューストン)から入手可能な3.4重量%のVECTOR(登録商標)8508スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)を含む第1組成物中に浸漬し、乾燥させた。
トルエン中Kraton Polymers(テキサス州ヒューストン)から入手可能なKRATON(登録商標)1650及びKRATON(登録商標)1651の50/50混合物を21.7重量%(プラス67pphゴム(phr)鉱油)含む第2組成物中にフォーマを浸漬した。次いでフォーマを乾燥させた。
トルエン中KRATON(登録商標)1650及びKRATON(登録商標)1651の50/50混合物を21.7重量%(プラス67pphゴム(phr)鉱油)含む第3組成物中にフォーマを浸漬した。次いでフォーマを乾燥させた。
次いで、トルエン中VECTOR(登録商標)8508SBSを3.5重量%含む第4組成物中にフォーマを浸漬し、乾燥させた。
本発明の物品を形成するためにフィルム・レベラを用いる影響が実証された。2種類の手袋が用意され、各組には約5−35の手袋があった。
対照用手袋の用意
手の形のセラミック・フォーマを、トルエン中にDexco Polymers(テキサス州ヒューストン)から入手可能な3.4重量%のVECTOR(登録商標)8508スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)を含む第1組成物中に浸漬し、乾燥させた。
トルエン中Kraton Polymers(テキサス州ヒューストン)から入手可能なKRATON(登録商標)1650及びKRATON(登録商標)1651の50/50混合物を21.7重量%(プラス67pphゴム(phr)鉱油)含む第2組成物中にフォーマを浸漬した。次いでフォーマを乾燥させた。
トルエン中KRATON(登録商標)1650及びKRATON(登録商標)1651の50/50混合物を21.7重量%(プラス67pphゴム(phr)鉱油)含む第3組成物中にフォーマを浸漬した。次いでフォーマを乾燥させた。
次いで、トルエン中VECTOR(登録商標)8508SBSを3.5重量%含む第4組成物中にフォーマを浸漬し、乾燥させた。
実験用手袋の用意
手の形のセラミック・フォーマを、トルエン中に3.5重量%のVECTOR(登録商標)8508SBSと1.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む第1組成物中に浸漬し、乾燥させた。
フォーマを、トルエン中KRATON(登録商標)1650及びKRATON(登録商標)1651の50/50混合物を21.7重量%(プラス67pphゴム(phr)鉱油)と1.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む第2組成物中に浸漬した。次いでフォーマを乾燥させた。
同フォーマを、トルエン中KRATON(登録商標)1650及びKRATON(登録商標)1651の50/50混合物を21.7重量%(プラス67pphゴム(phr)鉱油)と1.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む第3組成物中に浸漬した。次いでフォーマを乾燥させた。
同フォーマを、3.5重量%のSBSと、1.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19と、トルエンとを含む第4組成物中に浸漬し、乾燥させた。
各浸漬ステップを通して及びプロセスが完了した後に、蓄積した量のポリマーを注意深く観察した。対照用手袋と比べると、実験用手袋は、厚さの一様性の著しい改善を示し、特に手袋の指の間に欠陥があるとしても非常に少ない。したがって、この場合にはMASIL(登録商標)SF−19であるフィルム・レベラの存在は、手袋を形成する能力を著しく改善する。
手の形のセラミック・フォーマを、トルエン中に3.5重量%のVECTOR(登録商標)8508SBSと1.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む第1組成物中に浸漬し、乾燥させた。
フォーマを、トルエン中KRATON(登録商標)1650及びKRATON(登録商標)1651の50/50混合物を21.7重量%(プラス67pphゴム(phr)鉱油)と1.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む第2組成物中に浸漬した。次いでフォーマを乾燥させた。
同フォーマを、トルエン中KRATON(登録商標)1650及びKRATON(登録商標)1651の50/50混合物を21.7重量%(プラス67pphゴム(phr)鉱油)と1.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む第3組成物中に浸漬した。次いでフォーマを乾燥させた。
同フォーマを、3.5重量%のSBSと、1.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19と、トルエンとを含む第4組成物中に浸漬し、乾燥させた。
各浸漬ステップを通して及びプロセスが完了した後に、蓄積した量のポリマーを注意深く観察した。対照用手袋と比べると、実験用手袋は、厚さの一様性の著しい改善を示し、特に手袋の指の間に欠陥があるとしても非常に少ない。したがって、この場合にはMASIL(登録商標)SF−19であるフィルム・レベラの存在は、手袋を形成する能力を著しく改善する。
さらに、手袋は、「Standard Test Methods for Vulcanized Rubber and Thermoplastic Elastomers−Tension」と題するASTM D412−98A(1998)を用いて引張強度について評価された。結果は以下のとおりであった。
結果は、組成物中のフィルム・レベラの存在によって、結果として得られる手袋の引張強度が著しく改善されることを示す。
結果は、組成物中のフィルム・レベラの存在によって、結果として得られる手袋の引張強度が著しく改善されることを示す。
(実施例2−11)
実施例2−11の各々において、以下の手順を用いて、エラストマー性物品、すなわち手袋を形成した。5回浸漬工程を用いて、手袋中の種々のフィルム・レベラを評価した。各実験の詳細は以下のとおりである。
Scott Turbon TMS3B75ミキサ中で以下の材料を以下の順序で、すなわちトルエン、KRATON(登録商標)1651、KRATON(登録商標)1650及び鉱油を組み合わせることによって、175lb(79.4kg)エラストマー性材料溶液を調製した。結果として得られる溶液は、トルエン中KRATON(登録商標)1651及びKRATON(登録商標)1650の50/50混合物を約21重量%と約67phrの鉱油とを含んでいた。この溶液は、ストック溶液Aとされた。溶液はゆっくりと混合された。ストック溶液Aは、手袋の基材本体を形成するためのものであった。
約3.4重量%のVECTOR(登録商標)8508SBSをトルエンに加えることによって、Scott Turbon TMS3B75ミキサ中でエラストマー性材料の175lb(79.4kg)溶液を調製した。溶液をゆっくりと混合し、ストック溶液Bとした。ストック溶液Bは、手袋の着用層及びグリッピング層を形成するのに用いられた。
実施例2−11の各々において、以下の手順を用いて、エラストマー性物品、すなわち手袋を形成した。5回浸漬工程を用いて、手袋中の種々のフィルム・レベラを評価した。各実験の詳細は以下のとおりである。
Scott Turbon TMS3B75ミキサ中で以下の材料を以下の順序で、すなわちトルエン、KRATON(登録商標)1651、KRATON(登録商標)1650及び鉱油を組み合わせることによって、175lb(79.4kg)エラストマー性材料溶液を調製した。結果として得られる溶液は、トルエン中KRATON(登録商標)1651及びKRATON(登録商標)1650の50/50混合物を約21重量%と約67phrの鉱油とを含んでいた。この溶液は、ストック溶液Aとされた。溶液はゆっくりと混合された。ストック溶液Aは、手袋の基材本体を形成するためのものであった。
約3.4重量%のVECTOR(登録商標)8508SBSをトルエンに加えることによって、Scott Turbon TMS3B75ミキサ中でエラストマー性材料の175lb(79.4kg)溶液を調製した。溶液をゆっくりと混合し、ストック溶液Bとした。ストック溶液Bは、手袋の着用層及びグリッピング層を形成するのに用いられた。
次いで、ストック溶液Aと種々の量のフィルム・レベラとを組み合わせることによって、浸漬溶液2及び3を用意した。次いで、ストック溶液Bと種々の量のフィルム・レベラとを混合することによって、浸漬溶液1及び4を用意した。剪断条件の下でScott Turbon TMS3B75ミキサを用いて全ての浸漬溶液を調製した。
次いで、フォーマを、約38℃から約58℃の温度に維持された連続浸漬タンク中に浸漬した。フォーマを、浸漬溶液1が入っているタンク1に最初に浸漬した。次いで、ポリマーが乾燥するまでフォーマを回転させた。このステップに要求された総時間は約6分であった。次いで、フォーマを、浸漬溶液2が入っているタンク2に浸漬し、乾燥させた。このステップに要求された総時間は約24分であった。次いで、フォーマを、浸漬溶液3が入っているタンク3に浸漬し、乾燥させた。このステップに要求された総時間は約30分であった。次いで、フォーマを、浸漬溶液4が入っているタンク4に浸漬し、乾燥させた。このステップに要求された総時間は約6分であった。
自動ビードローラを用いて手袋の袖口上に手袋ビードを形成した。
次いで、フォーマを、約38℃から約58℃の温度に維持された連続浸漬タンク中に浸漬した。フォーマを、浸漬溶液1が入っているタンク1に最初に浸漬した。次いで、ポリマーが乾燥するまでフォーマを回転させた。このステップに要求された総時間は約6分であった。次いで、フォーマを、浸漬溶液2が入っているタンク2に浸漬し、乾燥させた。このステップに要求された総時間は約24分であった。次いで、フォーマを、浸漬溶液3が入っているタンク3に浸漬し、乾燥させた。このステップに要求された総時間は約30分であった。次いで、フォーマを、浸漬溶液4が入っているタンク4に浸漬し、乾燥させた。このステップに要求された総時間は約6分であった。
自動ビードローラを用いて手袋の袖口上に手袋ビードを形成した。
次いで、フォーマを、炭酸カルシウムの水性スラリーと界面活性剤が入っているタンク5に浸漬した。この浸漬は、フォーマからの手袋の取り外しを容易にする。
実施例2及び実施例3に示されたこと以外に、各手袋は、フォーマから手動で取り外され、指の間及び指先の欠陥について点検された。各手袋の手のひら、袖口、及び指の厚さを計測するために、ASTM D3577−00(2000)に従って「スナップ」ゲージマイクロメータを用いた。手袋は、以下の評価体系に従って評価した。
実施例2及び実施例3に示されたこと以外に、各手袋は、フォーマから手動で取り外され、指の間及び指先の欠陥について点検された。各手袋の手のひら、袖口、及び指の厚さを計測するために、ASTM D3577−00(2000)に従って「スナップ」ゲージマイクロメータを用いた。手袋は、以下の評価体系に従って評価した。
(実施例2)
前述のように約5−35の手袋を用意した。12.3lbs(5.6kg)のストック溶液Aと、フィルム・レベラとして0.186lbs(0.084kg)のMASIL(登録商標)SF−19とを組み合わせて、1.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3が調製された。12.6lbs(5.7kg)のストック溶液Bと、0.192lb(0.087kg)のMASIL(登録商標)SF−19とを組み合わせて、1.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。
フォーマから各手袋を取り外した後に、浸漬技術を用いて手袋を塩素化した。約200ppmの塩素の溶液中でグリッピング層を塩素化した。次いで、手袋を裏返して、約1000ppmの塩素の溶液中で着用層を塩素化した。
次いで、タンブリング技術を用いて着用層に潤滑剤組成物を適用した。潤滑剤組成物は、水中に第4級アンモニウム化合物とシリコーンを含むものであった。次いで、手袋は、乾燥され、裏返しにされた。
前述のように約5−35の手袋を用意した。12.3lbs(5.6kg)のストック溶液Aと、フィルム・レベラとして0.186lbs(0.084kg)のMASIL(登録商標)SF−19とを組み合わせて、1.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3が調製された。12.6lbs(5.7kg)のストック溶液Bと、0.192lb(0.087kg)のMASIL(登録商標)SF−19とを組み合わせて、1.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。
フォーマから各手袋を取り外した後に、浸漬技術を用いて手袋を塩素化した。約200ppmの塩素の溶液中でグリッピング層を塩素化した。次いで、手袋を裏返して、約1000ppmの塩素の溶液中で着用層を塩素化した。
次いで、タンブリング技術を用いて着用層に潤滑剤組成物を適用した。潤滑剤組成物は、水中に第4級アンモニウム化合物とシリコーンを含むものであった。次いで、手袋は、乾燥され、裏返しにされた。
前述の試験に加えて、「Standard Test Method for Rubber−Deterioration in an Air Oven」と題するASTM D573−99(1999)に従って促進老化研究を行った。2年間の模擬年数にわたって70℃の温度で模擬老化についてサンプルを評価した。ブリッキング又はブロッキング問題は観測されなかった。引張強度の損失は観測されなかった。手袋は、前述の体系に従って「3」と評価された。
(実施例3)
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてMASIL(登録商標)SF−19とを組み合わせて、0.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、MASIL(登録商標)SF−19とを組み合わせて、0.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。
フォーマから各手袋を取り外した後に、浸漬技術を用いて手袋を塩素化した。約200ppmの塩素の溶液中でグリッピング層を塩素化した。次いで、手袋を裏返して、約1000ppmの塩素の溶液中で着用層を塩素化した。
次いで、タンブリング技術を用いて着用層に潤滑剤組成物を適用した。潤滑剤組成物は、水中に第4級アンモニウム化合物とシリコーンを含むものであった。次いで、手袋は、乾燥され、裏返しにされた。
前述の試験に加えて、「Standard Test Method for Rubber−Deterioration in an Air Oven」と題するASTM D573−99(1999)に従って促進老化研究を行った。2年間の模擬年数にわたって70℃の温度で模擬老化についてサンプルを評価した。ブリッキング又はブロッキング問題は観測されなかった。引張強度の損失は観測されなかった。手袋は、前述の体系に従って「1」と評価された。
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてMASIL(登録商標)SF−19とを組み合わせて、0.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、MASIL(登録商標)SF−19とを組み合わせて、0.5重量%のMASIL(登録商標)SF−19を含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。
フォーマから各手袋を取り外した後に、浸漬技術を用いて手袋を塩素化した。約200ppmの塩素の溶液中でグリッピング層を塩素化した。次いで、手袋を裏返して、約1000ppmの塩素の溶液中で着用層を塩素化した。
次いで、タンブリング技術を用いて着用層に潤滑剤組成物を適用した。潤滑剤組成物は、水中に第4級アンモニウム化合物とシリコーンを含むものであった。次いで、手袋は、乾燥され、裏返しにされた。
前述の試験に加えて、「Standard Test Method for Rubber−Deterioration in an Air Oven」と題するASTM D573−99(1999)に従って促進老化研究を行った。2年間の模擬年数にわたって70℃の温度で模擬老化についてサンプルを評価した。ブリッキング又はブロッキング問題は観測されなかった。引張強度の損失は観測されなかった。手袋は、前述の体系に従って「1」と評価された。
(実施例4)
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてDC2501とを組み合わせて、1.5重量%のDC2501を含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、DC2501とを組み合わせて、1.5重量%のDC2501を含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「2」と評価された。
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてDC2501とを組み合わせて、1.5重量%のDC2501を含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、DC2501とを組み合わせて、1.5重量%のDC2501を含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「2」と評価された。
(実施例5)
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてDC Q4−3667とを組み合わせて、1.5重量%のDC Q4−3667を含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、DC Q4−3667とを組み合わせて、1.5重量%のDC Q4−3667を含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「4」と評価された。
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてDC Q4−3667とを組み合わせて、1.5重量%のDC Q4−3667を含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、DC Q4−3667とを組み合わせて、1.5重量%のDC Q4−3667を含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「4」と評価された。
(実施例6)
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてSILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、1.5重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、SILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、1.5重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「3」と評価された。
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてSILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、1.5重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、SILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、1.5重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「3」と評価された。
(実施例7)
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてDC Q2−5211とを組み合わせて、1.5重量%のDC Q2−5211を含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、DC Q2−5211とを組み合わせて、1.5重量%のDC Q2−5211を含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「4」と評価された。
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてDC Q2−5211とを組み合わせて、1.5重量%のDC Q2−5211を含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、DC Q2−5211とを組み合わせて、1.5重量%のDC Q2−5211を含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「4」と評価された。
(実施例8)
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてSILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、0.5重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、SILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、0.5重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「1」と評価された。
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてSILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、0.5重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、SILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、0.5重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「1」と評価された。
(実施例9)
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてDC Q2−5211とを組み合わせて、0.5重量%のDC Q2−5211を含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、DC Q2−5211とを組み合わせて、0.5重量%のDC Q2−5211を含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「4」と評価された。
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてDC Q2−5211とを組み合わせて、0.5重量%のDC Q2−5211を含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、DC Q2−5211とを組み合わせて、0.5重量%のDC Q2−5211を含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「4」と評価された。
(実施例10)
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてSILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、0.25重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、SILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、0.25重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「1」と評価された。
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてSILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、0.25重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、SILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、0.25重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「1」と評価された。
(実施例11)
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてSILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、0.4重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、SILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、0.15重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「1」と評価された。
前述のように約5−35の手袋を用意した。ストック溶液Aと、フィルム・レベラとしてSILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、0.4重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液2及び3を調製した。ストック溶液Bと、SILTECH(登録商標)MFF184SWとを組み合わせて、0.15重量%のSILTECH(登録商標)MFF184SWを含む溶液を形成することによって浸漬溶液1及び4が調製された。浸漬溶液は、剪断条件の下で混合された。手袋は、前述の体系に従って「1」と評価された。
まとめると、実施例2−11において評価された各フィルム・レベラは、手袋の組成を改善した。フィルム・レベラの存在は、全体的な工程の安定性及び結果として得られる手袋の一様性を改善した。
本発明は、その特性の範囲及び精神から逸脱することなく他の特定の形態で実現できる。従って、本実施形態は、あらゆる点で、限定的なものではなく、例示的なものとして考えるべきであり、本発明の範囲は、上記の説明によるのではなく、添付の特許請求の範囲により示され、従って、特許請求の範囲の均等物の意味及び範囲内に入るあらゆる変更を本明細書に包含することが意図される。
本発明は、その特性の範囲及び精神から逸脱することなく他の特定の形態で実現できる。従って、本実施形態は、あらゆる点で、限定的なものではなく、例示的なものとして考えるべきであり、本発明の範囲は、上記の説明によるのではなく、添付の特許請求の範囲により示され、従って、特許請求の範囲の均等物の意味及び範囲内に入るあらゆる変更を本明細書に包含することが意図される。
Claims (18)
- エラストマー性物品を形成するための組成物であって、
エラストマー性材料と、
シリコーン・ポリエーテルと、
を含む組成物。 - 前記エラストマー性材料が、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、合成イソプレン、クロロプレンゴム、ポリ塩化ビニル、シリコーンゴム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記シリコーン・ポリエーテルが、組成物の約0.05重量%から約5重量%の量で存在することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記シリコーン・ポリエーテルが、ポリエチレングリコールジメチコンを含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- トルエンをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記物品が手袋を含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- エラストマー性物品であって、
スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、合成イソプレン、クロロプレンゴム、ポリ塩化ビニル、シリコーンゴム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される基材本体と、
前記基材本体の少なくとも一部に重なる、シリコーン・ポリエーテルを含む層と、
を含む物品。 - 前記層が着用層であることを特徴とする請求項7に記載の物品。
- 前記層がグリッピング層であることを特徴とする請求項7に記載の物品。
- 前記物品が手袋であることを特徴とする請求項7に記載の物品。
- エラストマー性物品を用意する方法であって、
エラストマー性材料とシリコーン・ポリエーテルとを含む組成物から基材本体を用意し、
前記基材本体の少なくとも一部の上に、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体を含む層を形成する、
ことを含む方法。 - 前記シリコーン・ポリエーテルが、組成物の約0.05重量%から約5重量%の量で存在することを特徴とする請求項11に記載の方法。
- エラストマー性手袋を用意する方法であって、
手の形の手袋フォーマを用意し、
第1スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体と第1シリコーン・ポリエーテルを含むグリッピング層組成物にフォーマを浸漬し、
スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体と第2シリコーン・ポリエーテルを含む基材本体組成物にフォーマを浸漬し、
第2スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体と第3シリコーン・ポリエーテルを含む着用層組成物にフォーマを浸漬する、
ことを含む方法。 - 前記第1スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体と前記第2スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体とが化学的に同一であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
- 前記第1シリコーン・ポリエーテル、前記第2シリコーン・ポリエーテル、及び前記第3シリコーン・ポリエーテルが化学的に同一であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
- 前記第1シリコーン・ポリエーテルが、グリッピング層組成物の約0.05重量%から約5重量%の量で存在することを特徴とする請求項13に記載の方法。
- 前記第2シリコーン・ポリエーテルが、基材本体組成物の約0.05重量%から約5重量%の量で存在することを特徴とする請求項13に記載の方法。
- 前記第3シリコーン・ポリエーテルが、着用層組成物の約0.05重量%から約5重量%の量で存在することを特徴とする請求項13に記載の方法。
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