JP2007508106A - 内部フォーム部材を有するフォームケース化内部スプリング（トリプルケース） - Google Patents

Abstract

【課題】
【解決手段】 金型成形されたフォームケース化一体化フレキシブル支持具は、フレキシブルな基礎体としての三次元熱可塑性フォームデッキ上に位置する、内部スプリングと、内部スプリングの周辺コイルに取り付けられることによってフォームデッキを内部スプリングと構造的に一体化する、金型成形されたフォームケース部とを有する。彫刻されたフォームトップ部がフォームケース化内部スプリングの支持表面に接着剤によって接合され、完全に一体化された内部スプリングならびに内部および外部フォーム部材を有する、一体化マットレスまたは支持構造を形成する。彫刻されたフォームトップ部は、様々な起伏および密度で設計されることにより、異なる快適性プロフィールに対して所望の支持および感触特性を提供する。内部三次元フォーム構造を有するフォームケース化内部スプリングは、マットレス、座席、またはその他のフレキシブル支持構造としての使用のために、張り地される。
【選択図】図１

Description

本発明は、一般にマットレスおよびマットレス内部スプリングに関し、特に、ワイヤ状内部スプリングと構造的フォーム部材との両方を有するマットレスに関する。

本願は、同一の名称を有し２００３年１０月１５日付けで出願された米国仮特許出願に関連する。また本願は、THERMOPLASTIC FOAM STRUCTURESの名称を有し２００３年３月２８日付けで出願された、米国出願第１０／４０２，６１２号の一部継続出願である。

フォーム部材は、マットレス、座席およびその他のフレキシブル支持構造において、ワイヤまたはスチール状内部スプリングと一般に組み合わせされる。初期のものは、ワイヤ製内部スプリングに直接取り付けられるか、単にその上にある張り地によって固定されたフォーム層を含むものであった。さらに小さなフォーム部材が、内部スプリングの空間に収まるように設計される。上記関連出願に記載されるように、内部スプリングおよびフォーム部材を一体化するためのある新しいアプローチは、対をなすフォーム部材を溶接または接合することによって、内部スプリングと嵌合する一体構造を形成し、フレキシブルな支持を提供する一体化されたスチールおよびフォーム構造を形成することを包含する。

座席や寝具において、異なるタイプのフォームおよびフォーム部品がフレキシブル支持材として幅広く用いられてきている。ポリエチレン、ポリウレタンまたはポリスチレンの、半硬質のオープンセルおよびクローズドセルのフォームが、他の部材ならびに荷重支持構造（ワイヤ状内部スプリングおよびフレーム体など）と組み合わせられてフレキシブル支持体を形成している。例えば米国特許第５，０４８，１６７号、第５，４６９，５９０号、第５，４６７，４８８号、および第５，５３７，６９９号ならびに第５，７８７，５３２号に記載されている。これらのスプリング支持製品の大半において、フォーム片はスプリング要素を囲んでいるかあるいはその中に嵌合し、スプリング要素との機械的接続に依存することによってフォーム片の位置が保たれる。フォーム片はまた、接着剤によって接合されて内部スプリングと組み合わせされてきている。これらの用途に用いられるタイプのフォームは、典型的には、適合する接着剤によって効果的に接合されることができるオープンセルポリウレタンおよびラテックス材料である。これらのタイプのフォームのオープンセル構造によって、より容易な圧縮あるいは低ILDが得られる。このことは多くの寝具および座席用途に対して適しており、特に張り地の下の支持表面またはトップ部層に対して適している。これらは一般に、マットレスや座席のサポートクッションにおける構造的部材としては用いられない。また、ポリウレタンおよびその他の非熱可塑性タイプのフォームは、その分解特性のため、熱源プロセスによっては接合や溶接を行うことができない。

金属スプリング構造を増強その他のサポートをするために、いくつかのフォーム形状がスプリングと一体的に用いられてきている。例えば米国特許第５，１３３，１１６号、第５，２３９，７１５号、第５，４６７，４８８号、および第５，６８７，４３９号に示されている。フォームのこの種の使用は、周囲の金属構造に依存してその位置を保つために、フォーム自体は、それ自体が荷重支持能力を持つ一体化三次元支持構造の形態ではない。

フォームを内部スプリングに関連して用いた別の例が、米国特許第５，７８７，５３２号に開示されている。ここでは、押出し成形されたフォーム片が、内部スプリングに対する周囲壁として用いられ、指状部が内部スプリングのコイルと機械的に係合する。これにより、内部スプリングの周辺において垂直支持力が得られるが、正しい方向付けのためには、内部スプリングに対する機械的な取り付けに依存する。また、主として垂直方向のみに支持力を提供し、横あるいは水平方向において何ら内部スプリングを安定化させるものではない。

これらの種類の用途に用いられてきた１つのタイプのフォームは、公知のプロセスによって所望の形状に金型成形または押出し成形された、クローズドセルポリエチレンフォームである。クローズドセルフォームは、それぞれのクローズドセルがガスを含んでおり、圧縮下においてもこのガスがセルを膨らんだ状態に維持することで、より大きな支持性を有する。一方、オープンセルフォームにおいては、圧縮時においてかなりの量の空気が放出される。

ラテックスおよびポリエチレンフォームは一般に、スラブ形態で、マットレスおよび座席におけるクッションあるいは緩衝層として用いられ、単に周囲の張り地によって内部スプリングに対しての位置を保たれる。あるいは、ラテックスフォームは容易に金型成形されることにより、内部スプリングの周囲において金型成形されてフォームケース化マットレスを形成してきた。フォームと内部スプリングとのこの種の組み合わせは、三次元フレキシブル物を提供したり、マットレスまたはその他のフレキシブル支持具の任意の他の部材に接合される、いかなる内部フォーム部材をも含まない。

本発明は、一体化されたフォーム材および構造を内部スプリングまたはその他のフレキシブルコアと組み合わせた、マルチ部材マットレスまたは支持構造を提供する。押出し成形されたポリオレフィンフォームデッキが、内部スプリングのための、下地フレキシブル構造支持体および緩衝基礎体として用いられる。熱的に接合された高密度高品質ポリエステルファイバーパッドなどのインシュレータパッドが、フォームデッキの反対側において内部スプリングの反対側上に位置する。金型成形された重合反応混合物などのフォームケース部が、フォームデッキおよびインシュレータパッドの周辺領域への接合、また内部スプリングの周辺コイルまたはスプリング要素への接合によって、フォームデッキ、内部スプリングおよびインシュレータパッドを構造的に一体化し、完全に一体化された一体アッセンブリを形成する。フォームケース部は、内部スプリングおよびフォームデッキの周辺部周りに外壁を形成し、これらの部材を構造的に一体化する。そして彫刻されたフォームトップ部が、内部スプリングの、フォームデッキと反対側の支持表面上のインシュレータパッドの上に位置される。好ましくは表面デザイン特徴がトップ部の支持面に彫刻されている。インシュレータパッドへの接着剤による接合による、フォームトップ部、そしてフォームデッキ、フォームケース部およびフォームトップ部と言う３つの異なるフォーム構造、ならびに内部スプリングまたはフォームの固形ブロックなどのフレキシブルコアのさらなる組み合わせによって、変化性が高く調節性が高い支持システムが形成される。

本発明に従って用いられ得るフォームデッキは、好ましくは、クローズドセルポリオレフィンなどの構造的に押出し成形されたフォームであり、これは、本願において援用する関連出願に記載されるように、熱的に接合されて上述の三次元デッキ構造を形成する。好適な実施形態において、フォームデッキは、合わせ端部に沿った溶接により接合または融着された、複数の押出し成形されたフォーム桁によって形成される。フォームは好ましくは熱可塑性の振る舞いを示し、分解することなく可逆的に溶解・固化することができる。本発明の一実施形態において、熱的に接合された一体化三次元フォーム構造を内部スプリングなどの他の支持要素と組み合わせることにより、例えばフォームデッキおよび内部スプリングの周辺部の周りに金型成形されたポリウレタンフォームまたはその他の弾性ポリマーなどの、フォーム中に少なくとも部分的に封入されたフレキシブル支持構造が提供される。フォームデッキの熱可塑性フォーム構造は、内部スプリングを緩衝し感触を柔らかくし、端部支持力および安定性を提供し、そして内部スプリングの下側端のための保護カバーを提供する。これはまた、フォームケース部の壁部が取り付けられるための基礎スラブを提供する。好適な実施形態において、熱可塑性フォーム部材または片は、箱桁またはスラブ形態のガスブロー(gas-blown)されたポリエチレンなどの、押出し成形されたフォームからなる。フォームデッキの箱桁の縦断面が、その上にある内部スプリングに対しての局所的な荷重に応答する、固さおよびたわみの度合いを規定する。内部スプリングおよびフォームデッキのフォーム封入により、フォームデッキ、内部スプリングおよびフォームデッキと反対側のインシュレータパッドに対して構造的に一体化された側壁を、マットレスに対して形成する。側壁は垂直支持力を提供し、張り地をきっちりと張るための理想的な形状を有する滑らかな一体ボディを形成する。フォームトップ部をフォームケース化内部スプリングと組み合わせて用いることにより、マットレスの端部領域の支持密度が増大し、主支持表面の彫刻によって快適性プロフィールをカスタマイズすることが可能になる。

本明細書において、発明の思想の代表的な物理的形態を図示する添付の図面を参照しながら、本発明のこれらおよびその他の好適なあるいは代替的な特徴および利点を説明する。

図面を参照して、構造的に一体化されたフォームケース化支持具（その全体を１００として示す）を示す。さらに説明を加えるように、本発明の特定の実施形態において、これは片面型マットレスの形態である。支持具１００は、内部スプリングならびに内部および外部フォーム部材を有する。内部スプリング１１０（本明細書において「内部スプリングアッセンブリ」とも呼ぶ）は、当該分野において公知のように螺旋ワイヤ１３０によって相互に接続されたまたは編み合わされた、複数のワイヤ状コイル１２０からなっている。これらはアレイ状であり、コイルまたはスプリング要素の揃った第１端によって大略的に規定される第１の支持面と、コイルまたはスプリング要素の揃った第２端によって大略的に規定される第２の支持面と（第１および第２の支持面は平行である）、アレイの端部における周辺コイルによって規定された第１および第２の支持面周りの周辺部と、を有するアッセンブリを形成し、内部スプリングアッセンブリに対して略矩形形状を規定する。内部スプリングは、第１および第２の支持表面１１１および１１２ならびに側端部１１３および１１４を有することにより、略矩形のスプリング形態を規定する。この略矩形のスプリング形態は、従来のあるいは伝統的なマットレスサイズ、もしくは航空機または船舶用の専用マットレスあるいは座席および家具用途に用いるための、その他の形状またはサイズにされ得る。

このタイプのワイヤ状の相互に接続された内部スプリングについて図示しているが、本発明は、個々のコイルの形態やコイルの相互接続形態によらず、あらゆるタイプの内部スプリングおよび内部スプリングアッセンブリに同じく適用可能であり、変形例としてMarshallタイプのポケットコイルならびにスチールスプリングワイヤ以外の材料からなるコイルなどを含む。本発明はまた、個々のコイルまたはスプリング要素を有する伝統的な内部スプリングの代わりに用いられ得る、他のタイプの反動体またはフレキシブルコアにおける使用についても、適応性が高い。この一体化フォーム構造と組み合わせて用いられ得る他のタイプの内部スプリングの例としては以下がある。すなわち、Bonnelまたはその他の螺旋設計などの様々なワイヤ状内部スプリング、個々の螺旋コイルを有さない連続ワイヤ状設計、プラスチックまたは複合材料からなる相互に接続されたスプリングまたはコイル、縫いつけられるか接合された材料によってアレイ状に保持されたポケットあるいはMarshalタイプのコイル、ならびに図５にブロック１９０として示すラテックスフォームまたはその他の適切なフォームまたはフォーム層などの固形材料のブロック（本明細書において「フレキシブルコア」と呼ぶ）、あるいはガスまたは水または任意の他の種類の反動体あるいは塊(reflexive body or mass)である。

本発明において用いられる内部フォーム部材の一形態は、内部スプリングに近く位置された、例えば支持表面１１２の下かその近くにある、フォームデッキ（全体を２００として示す）の形態である。フォームデッキ２００は好ましくは、図３Ａ〜３Ｃの断面図に示すタイプの押出し成形されたフォーム箱桁２０２から形成されるが、単に図示する第１面および第２面２１０、２２０を有するフォームシートまたはスラブであってもよい。箱桁形態においては、フォームデッキ２００は、第１のパネル２１０と、パネル２１０に対して平行でかつ間隔を空けられた第２のパネル２２０とを有し、パネル間のギャップにまたがりパネル間をつなぐ任意の形態であり得るパネル２１０、２２０の間の構造、例えばウェブ２３０によって、この構成に保たれる。パネル２１０、２２０間のギャップまたは間隔の大きさは、フォームデッキ２００の所望の柔軟性およびマットレスの総高さ寸法などの、所望の特性に応じて設計され得る。ウェブ２３０の数、間隔およびサイズを変化させることにより、フォームデッキ２００の固さを変更することができる。片面型マットレスにおいて内部スプリングの下に位置する構造として、これは、内部スプリングの圧縮に対する支持応答性を変更することにより、マットレスの固さまたは感触を変更する。すなわち、フォームデッキ２００の固さは、内部スプリングを通って、マットレスの総合的な感触を変える。

フォームデッキ２００はまた、図１、２、４および５に示すように、片面型マットレスの構造的および保護的ベースとしての役割を果たす。さらに説明を加えるように、マットレス張り地またはカバリングが、底部パネル２２０上に張られる。フォームデッキ２００は、三次元構造およびクローズドセルフォームマトリックスの剛性とともに柔軟性および曲がりやすさと言うマルチ特性を有するため、下側端から保護され、かつ内部スプリング１１０の底部非支持表面１１２から内部スプリングのショック吸収およびスプリング緩衝を有する、優れた片面型マットレスを提供する。また、フォームデッキ２００はフレキシブルであるため、さらに説明を加えるように、その他のフォーム部材または材料に対して熱的に接合または溶接されるかあるいは取り付けられるか接触されたときも、内部スプリング１１０に対してフレキシブルであり続ける。

箱桁２枚パネル型のフォームデッキを作製するには、箱桁２０２の複数のセグメントを接合または融着することによって、スラブの主支持表面２０４を形成し、これをトリミングあるいは切断することによって、所望の寸法（好ましくは内部スプリング１１０に対応する）のプラットフォームを形成することができる。このタイプのフォームデッキ２００の構成を図３および４に示し、熱的溶接または接合線２０３を示す。本発明におけるデッキ２００としての使用に適したフォームのシートを形成するための、ある特許方法が、米国特許第６，３０６，２３５号に記載されている。この方法は、図面に示したものおよびその他を含む、様々な断面形状の融着された箱桁２０２からデッキ２００を形成することに特に適している。これらの箱桁設計のバリエーションは、本発明のマットレスまたは支持構造を、内部スプリングのばね特性によって補いかつ調整することによって、所望のマットレス支持性および感触性を提供するために、用いられる。この特定の製造方法とは別に、様々な断面形状を有する箱桁２０２を、カスタマイズされたマットレス特性を得るために、単一のフォームデッキ２００と組み合わせることができる。桁２０２の平行端部の融着は、自動化されてもよく、あるいは接着剤アプリケータまたはヒートナイフ溶接機などの融着または溶接機器の手動操作によってもよい。桁は、マットレスの長さ方向または幅方向に構成されてもよく、あるいは対角線方向または内部スプリングに対して若干スパイラル状であってもよい。

フォームデッキ２００は、さらに説明を加えるように、特に片面型マットレスとして構成されたときに内部スプリング１１０のための基礎体またはベースの役割を果たすこと、ｘおよびｙ方向の両方において（表面に平行）内部スプリングに寸法安定性をもたらすこと、および内部スプリングの周りにフォームケース部を形成するためのプラットフォームを提供することなどの、いくつかの機能を有する。内部スプリングの底面を単に薄い材料層で覆い、内部スプリングの下側端は支持されず保護されないままである従来の片面型マットレスの構成に比べ、内部スプリング１１０の下にフォームデッキ２００を用いることは利点を有する。下地となるフォームデッキ２００は、内部スプリングに対して柔らかくフレキシブルな基礎体を提供し、また、内部スプリングの高さを増すことなく、マットレスの総高さを増大する。

図１および４に示すように、内部スプリングの高さ方向においてフォームデッキ２００に対向するように、内部スプリングの反対側の支持表面上に、熱的に接合されたポリエステルファイバーからなる、あるいはポリウレタンフォームまたはその他の適切な材料からなる、高密度、高品質ポリエステルファイバーパッドなどのパッド１８０が位置する。インシュレータパッド１８０は、その下にある内部スプリング上において、接触表面を提供する。さらに説明を加えるように、インシュレータパッド１８０は、金型成形されたフォームから形成されパッド１８０の少なくとも周辺領域に接触するフォームケース部に封入されることにより、フォームデッキ２００および内部スプリングと構造的に一体化される。フォームデッキ２００、内部スプリング１１０およびインシュレータパッドと言う別々の部材の３点の組み合わせにより、支持具／マットレスの内部の構造的部材が形成され、これらはそしてフォームケース部によって永久的に接合されることにより、部材を構造的に一体化させる。

フォームデッキ２００、内部スプリングおよびパッド１８０の部材を構造的に一体化するために、フォームケース部６００が設けられる。図１、４および５に示す実施形態において、フォームケース部６００は、フォームデッキ２００と内部スプリング１１０との揃えられた周辺の周りに延びて、マットレスのフォーム外壁を形成する。フォームケース部６００の内側側面６２０は、フォームデッキ２００、内部スプリング１１０の周辺コイル、およびパッド１８０の周辺端部中に延びるか、あるいはその他接触している。フォームデッキ２００が上述の間隔を空けられたパネル２１０、２２０およびパネル間に延びるウェブ２３０とともに形成される場合、フォームケース部６００の内側側面６２０が、パネルおよびウェブ間の開口部中に延び、フォームケース部６００に対して、フォームデッキの周辺部の一体的なロックを形成する。フォームケース部の内側側面６２０はまた内部スプリング１１０の周辺内に延び、周辺のコイルの周りで確実に硬化し、これを把持する。これは、フォームケース部がフォームデッキ２００中のギャップ内に延びていることとあいまって、内部スプリングの隣接する面に対するフォームベース２００の構造的ロックを形成する。

本発明のフォームケース化内部スプリングを完全に構造的に一体化するために、フォームケース部６００はまた、少なくとも下側端１８１において、そしてさらに端部１８２においても、インシュレータパッド１８０に接合あるいはその他接触し、図示のようにインシュレータパッド１８０の上面の上に部分的に延びる。これにより、ファスナーまたはその他の取り付け具を用いることなく、パッド１８０が内部スプリングの支持表面上の位置に正確に固定される。またこのことで、インシュレータパッド１８０が内部スプリングに対して緊密にその上にある状態を保ち、この結果、パッドは内部スプリングおよびフォームデッキ基礎体と連動する。

フォームケース部６００のフォーム外壁６１０は、一体構造全体に対して滑らかかつ均一な壁部を形成し、この上に、パッド材および／または張り地を非常に滑らかかつ緊密に設置することができ、マットレスあるいは支持具に高度に仕上がった外観をもたらす。これは特に、張り地を張ったコイル以外に周辺にサブ構造を持たないような他のマットレス設計に対して、利点を有する。フォームケース部６００の壁部は、マットレスの周辺部において実質的な垂直支持力を提供し、マットレスの使用可能な表面積を効果的に最大化する。

フォームケース部６００を形成するための好適な方法は、金型成形によるものであり、好ましくは流体状態のポリマーフォーム反応混合物を用いて、これを、フォームデッキ２００、内部スプリング１１０またはフレキシブルコアおよびインシュレータパッド１８０が上述の配置で設置された金型内に注入すればよい。実際において、例えば、フォームデッキ２００、内部スプリングおよびフォームトップ部７００の３つの主部材を位置揃えして、外壁６１０を規定する金型中に設置する。次に、ポリマーフォーム反応混合物を金型のキャビティ中かつアッセンブリの周辺部周りに導入し、上述のように様々な部材に接触させ、重合反応で硬化することによりフォームケース化一体構造にする。フォームケース部６００の他の形成方法を用いてよく、本発明は上述の部材のいかなる特定の組み合わせ方にも限定されない。

このように形成された一体化された支持構造を用いて、フォームトップ部７００をパッド１８０上に設置し、好ましくは熱可塑性接着剤を用いて接合する。あるいは、フォームトップ部７００をその下にあるインシュレータパッド１８０と、内部スプリング１１０またはフレキシブルコアとフォームデッキ２００とともに上述の金型内に設置し、フォームケース部６００を形成あるいは金型成形することにより、フォームトップ部７００を他の部材に対して、フォームトップ部７００の下面または側面において接触させることにより、接合する。

好ましい形態において、フォームトップ部７００は、主支持表面上に構成された彫刻あるいはテクスチャー化された表面特徴７１０および、トップ部の長辺に沿って、あるいは端部または周辺全体にサイドレール７２０を有する、彫刻されたフォームトップ部である。フォームトップ部７００は、任意の適切な密度のポリウレタンまたはラテックスフォーム材から形成され得る。機械加工あるいは水またはレーザ切断を用いて、表面特徴７１０の任意のデザイン、例えば図示した六面テーパー塔形を形成することができる。フォームトップ部７００の密度は、任意の所望の感触または支持特性を有するマットレスまたは支持具を作製するように選択できる。密度は、内部スプリングの固さ、ならびにその下にあるフォームデッキによって提供される緩衝の量を考慮して選択すればよい。フォームの単一の一体片として、トップ部７００は均質なフォームセル構造の単一タイプフォームの物理特性を有しており、異なる表面形態によって、彫刻された領域およびレールによって規定されたゾーンの、集合密度および最終的な支持特性を変化させている。フォームトップ部７００の支持面の彫刻は、フォーム材をパターン状（例えば図示した谷部または空隙と対応する突起とのマトリックスなど）に除去することによって行われる。突起は、谷部または空隙の底部から概して延びており、突起の頂部あるいは先端部が集合的に起伏をつけられた支持表面を形成して、その上に張り地層が置かれるようになっている。ソリッドな形態の周辺またはレール部分は、起伏をつけられた表面よりも高いレベルの堅固さを提供する。均一な表面起伏および密度を有するトップ部の場合、端部において過剰に圧縮されがちであり、マットレスの寝るための使用可能な面積が実質的に減ってしまうが、密度の高い端部またはレールゾーンは、マットレスの支持表面積を、封入された内部スプリングの端部に及ぶまで、最大化する。中央を彫刻されたゾーンとし周辺部を設けることの代わりとして、地勢形態が変化する横方向に延びるゾーンを形成することによって、様々な支持ゾーンの組み合わせを形成してもよい。フォームトップ部６００の支持表面の地勢形態はまた、異なる地勢形態および対応する密度を有する領域間において、漸進的に遷移するように形成されてもよい。例えば、多数の突起を有する表面形態を持つゾーンが略平らな地勢形態につながっていく場合、第１のゾーンの突起は、平らな第２のゾーンに近づくにつれて高さまたは深さが減少するようにされることにより、張り地層を通して触ったときに堅固さの遷移がわかりにくくなるようにされてもよい。同様にして、単一の層内に多数の異なる密度のゾーンを設け、ゾーン間の遷移を漸進的にすることにより、あるフォーム密度から別のフォーム密度への遷移が、その上にある張り地を通してはわかりにくくなるようにされてもよい。

３つの主要支持部材、すなわちフォームデッキ２００、内部スプリング１１０およびフォームトップ部７００のバリエーションは、幅広く異なる感触および性能の快適性プロフィールを有するマットレスまたは支持構造を作製するための、幅広い設計組み合わせを提供する。図５は、第２のフォームデッキ２００が、インシュレータパッド１８０の上方または下方において、内部スプリング１１０の上側支持表面１１１の上に設置され、同様にフォームケース部６００との接触によって構造的に一体化された、本発明の別の実施形態を示す。

関連出願に記載するように、さらなる部材をフォームデッキ２００に熱的に接合することにより、さらなるフォーム片が内部スプリング１１０の側端部に位置し、フォームデッキ２００の支持表面２０４に熱的に接合または溶接されているような、一体化フォーム構造を形成することができる。これらの実施形態において、やはりフォームケース部６００を、上記のさらなるフォーム部材上に用いることにより利用することができる。所望の起伏または構造的強度を得るため、様々な形状を有する他のフォーム部材を、フォームデッキ２００の主支持表面に取り付けることができる。

本発明の別の実施形態において、異なる端部形状を有するコイルを含む、内部スプリングおよびコイルの異なる設計を用いることができる。例えば米国特許第５，７１３，０８８に記載された、コイル１２０の端部の巻きがフォームデッキ２００の上面２１０と支持的接触にある、コイルである。

内部スプリングのコイルと結びつく他のフォーム部材を、フォームデッキ２００および／またはフォームケース部６００とともに用いることができる。例えばコイル体内に位置しておりその下または上にあるフォームデッキ２００から略垂直に延びるフォーム柱などであり、所望の位置において固さおよび支持力を加え、フォームトップ部７００とともに作用する。

マットレス１００はもちろん、材料層（単数または複数）５００またはキルト層で張り地されてもよい。これは、パッド材および／または不織布の下敷および外側の張り地材を含み、フォームで裏打ちされ、テープエッジ５１０によって閉じられてもよい。マットレスは、当該分野において一般的である、実質的にあらゆる張り地されたマットレス構造として作製され得る。フォームケース部の剛性は、張り地材５００に理想的な形態を提供し、その滑らかで平らな表面および明瞭なコーナー部の上を材がぴんと張られて固定されることができる。フォームケース部の端部の明瞭なコーナー部およびフォームトップ部が、その上にあるテープエッジに理想的なガイドおよび支持力を提供し、非常にまっすぐなテープエッジが得られ、マットレスに高度に仕上がった外観が与えられる。

図１は、本発明による、内部スプリングおよび内部フォーム部材を有する、構造的に一体化されたフォームケース化支持具の断面図である。 図２は、本発明による、内部スプリングおよび内部フォーム部材を有し、彫刻されたフォームトップ部を有する、構造的に一体化されたフォームケース化支持具の斜視図である。 図３Ａ、３Ｂおよび３Ｃは、本発明のフォームデッキ部材の断片の別の実施形態の断面図である。 図４は、本発明の構造的に一体化されたフォームケース化支持具の斜視破断図である。 図５は、本発明の構造的に一体化されたフォームケース化支持具の別の実施形態の断面図である。

Claims (55)

1. アレイ状に構成された複数のスプリング要素を有し、第１の支持面と、前記第１の支持面に平行な第２の支持面と、前記第１および第２の支持面の周りの周辺部とを規定する、内部スプリングと、
   前記内部スプリングの支持面のうちの１つに隣接するフォームデッキと、
   前記内部スプリングの周りにあり、前記フォームデッキと接触するフォームケース部と、
   を備えたマットレス。
2. 前記内部スプリングの、前記フォームデッキと反対側の支持面に隣接するパッドをさらに備えた、請求項１に記載のマットレス。
3. 前記パッドに隣接するフォームトップ部をさらに備えた、請求項２に記載のマットレス。
4. 前記フォームデッキは、第１および第２の平行かつ間隔を空けられたパネルと、前記パネル間のウェブ構造とを有し、前記フォームケース部は前記ウェブ構造内に延びる、請求項１に記載のマットレス。
5. 前記フォームケース部は前記パッドに接触している、請求項２に記載のマットレス。
6. 前記フォームケース部は、前記フォームデッキから前記パッドへと延びる外壁を形成する、請求項１に記載のマットレス。
7. 前記フォームケース部は、前記内部スプリングのスプリング要素に接触する、請求項１に記載のマットレス。
8. 前記フォームトップ部は、接着剤によって前記パッドに取り付けられている、請求項１に記載のマットレス。
9. 前記フォームケース部は、前記フォームデッキおよび内部スプリングの周りに金型成形されている、請求項１に記載のマットレス。
10. 前記フォームデッキおよびフォームトップ部の周辺部は、前記内部スプリングの周辺部と位置揃えされている、請求項２に記載のマットレス。
11. 少なくとも１つのさらなるフォーム部材を備えた、請求項１に記載のマットレス。
12. 前記フォームデッキ、内部スプリング、パッド、およびフォームトップ部は、前記フォームケース部によって互いに接続されている、請求項２に記載のマットレス。
13. 前記内部スプリングの支持面に隣接する第２のフォームデッキをさらに備えており、前記フォームケース部は前記第２のフォームデッキと接触している、請求項１に記載のマットレス。
14. 前記フォームトップ部は、前記内部スプリングの支持表面に接触する略平坦な表面および、前記内部スプリングから反対側の彫刻された表面を有する、請求項２に記載のマットレス。
15. 前記フォームトップ部は少なくとも１つのサイドレールをさらに備える、請求項２に記載のマットレス。
16. 前記フォームケース部は前記フォームトップ部の前記周辺領域下に延びている、請求項２に記載のマットレス。
17. 前記フォームケース部は、前記内部スプリングの支持表面に接触する、前記フォームトップ部の下側端に接触する、請求項２に記載のマットレス。
18. 前記フォームトップ部に隣接する少なくとも１つのパッド材の層および、前記パッド材の層の上の張り地をさらに備えた、請求項１に記載のマットレス。
19. 前記少なくとも１つのさらなるフォーム部材は箱桁の形態である、請求項１に記載のマットレス。
20. 前記フォームデッキのパネルから延び、前記内部スプリングに係合するフォーム部材をさらに備えた、請求項１に記載のマットレス。
21. 前記内部スプリングに係合した別々のフォーム部材をさらに備えた、請求項１に記載のマットレス。
22. 複数の相互に接続されたコイルを有する内部スプリングであって、前記コイルの軸は略平行であり、前記コイルの端部が前記内部スプリングの第１および第２の支持面を規定する平面と略位置揃えされている、内部スプリングと、
    第２のパネルに対して平行でかつ間隔を空けられた第１のパネルを有するフォームデッキであって、前記フォームデッキの第１および第２のパネルはその間の少なくとも１つのウェブによって接続されており、前記フォームデッキの前記パネルのうち１つは前記内部スプリングの第１の支持面と隣接する、フォームデッキと、
    前記フォームデッキおよび前記内部スプリングと接触する封入フォームと、
    を備えるフレキシブル支持構造。
23. 前記封入フォームは、前記フォームデッキの前記第１および第２のパネルの間に延びる、請求項２１に記載のフレキシブル支持構造。
24. 前記内部スプリングの第２の支持面に隣接するフォームトップ部をさらに備えた、請求項２１に記載のフレキシブル支持構造。
25. 前記フォームケース部は、前記フォームトップ部と接触している、請求項２３に記載のフレキシブル支持構造。
26. 互いに対向する平坦面および、一方の平坦面から反対側の平坦面へと延びる周辺部を有する、フレキシブルコアと、
    前記フレキシブルコア下に位置し、前記フレキシブルコアの前記平坦面の一方に隣接するフォームデッキと、
    前記フレキシブルコアの周辺部の周りに外壁を形成し、前記フォームデッキに接触するフォームケース部と、
    前記フレキシブルコアの上に位置し、前記フレキシブルコアの前記フォームデッキと反対側の平坦面に隣接する、フォームトップ部と、
    を備える弾性支持構造。
27. 前記フォームデッキは間隔を空けられたパネルを有しており、前記フォームケース部は、前記フォームデッキの前記間隔を空けられたパネルの間に延びている、請求項２６に記載の弾性支持構造。
28. 前記フォームケース部は、前記フォームデッキおよび前記フレキシブルコアの周りに金型成形されている、請求項２６に記載の弾性支持構造。
29. 前記フレキシブルコアの前記フォームデッキと反対側の平坦面上に、インシュレータパッドをさらに備えた、請求項２６に記載の弾性支持構造。
30. 前記フォームケース部は、前記フォームデッキ、フレキシブルコアおよびインシュレータパッドに取り付けられている、請求項２９に記載の弾性支持構造。
31. 前記フォームケース部は、前記フレキシブルコアの前記周辺コイルの周りで硬化されている、請求項２６に記載の弾性支持構造。
32. 前記フォームケース部の密度は、前記フォームデッキの密度と異なる、請求項２６に記載の弾性支持構造。
33. 前記インシュレータパッドに隣接するフォームトップ部をさらに備えた、請求項２６に記載の弾性支持構造。
34. 前記フォームトップ部はサイドレールおよび彫刻された支持表面を有する、請求項３３に記載の弾性支持構造。
35. 前記フォームトップ部は、前記インシュレータパッドに永久的に接合されている、請求項３３に記載の弾性支持構造。
36. 前記フォームトップ部の密度は、前記フォームケース部の密度と異なる、請求項３３に記載の弾性支持構造。
37. 前記フォームトップ部の上に張り地層をさらに備えた、請求項３３に記載の弾性支持構造。
38. 片面型マットレスの形態であり、前記フォームデッキが前記マットレスの底部に位置されている、請求項２６に記載の弾性支持構造。
39. 前記フォームトップ部は、前記フォームケース部の壁部に略位置揃えされたレールを備えている、請求項２６に記載の弾性支持構造。
40. 内部スプリングおよび前記内部スプリングと構造的に一体化されたフォーム部材を有する支持具を作製する方法であって、
    底面および上面を有するフォームデッキを用意するステップと、
    内部スプリングの支持面を前記フォームデッキの上面上に設置し、前記内部スプリングの周辺部を前記フォームデッキの周辺部と位置揃えするステップと、
    インシュレータパッドを前記内部スプリングの前記フォームデッキと反対側の支持面上に設置し、前記インシュレータパッドの周辺部を前記内部スプリングアッセンブリの前記周辺部と位置揃えするステップと、
    フォームケース材を前記フォームデッキ、内部スプリングおよびインシュレータパッドの周辺部周りに導入し、前記フォームデッキ、内部スプリングおよびインシュレータパッドに接合するフォームケース部を形成するステップと、
    を包含する方法。
41. フォームトップ部を前記インシュレータパッドに接合するステップをさらに包含する、請求項４０に記載の方法。
42. 前記フォームトップ部のレールを、前記フォームケース部の壁部に位置揃えするステップをさらに包含する、請求項４１に記載の方法。
43. 前記フォームトップ部の上および前記フォームケース部の外壁の上に、張り地を張るステップをさらに包含する、請求項４０に記載の方法。
44. 前記内部スプリングと反対の前記インシュレータパッド上に、フォームトップ部を設置し、前記フォームデッキ、内部スプリングおよびインシュレータパッドならびにフォームトップ部の周辺部周りに前記フォームケース材を導入することによって、前記フォームデッキ、内部スプリング、インシュレータパッドおよびフォームトップ部に接合するフォームケース部を形成するステップをさらに包含する、請求項４０に記載の方法。
45. 前記フォームデッキ、内部スプリングおよびインシュレータパッドの周辺部の周りにフォームケース材を導入するステップは、金型内に前記フォームケース材を注入することによって行われる、請求項４０に記載の方法。
46. フレキシブルコアと、
    前記フレキシブルコアの下に位置するデッキと、
    前記フレキシブルコアの上に位置するインシュレータパッドと、
    前記フレキシブルコア、フォームデッキおよびインシュレータパッドの周辺部を実質的に囲むフォームケース部と、
    を備えるマットレスコア。
47. 前記フレキシブルコアと反対の前記インシュレータパッドの上にフォームトップ部をさらに備えた、請求項４６に記載のマットレスコア。
48. 前記フォームデッキは、少なくとも２つの間隔を空けられたパネルを有しており、前記フォームケース部は、前記フォームデッキの前記間隔を空けられたパネルの間に延びている、請求項４６に記載のマットレスコア。
49. 前記フォームケース部は前記フォームトップ部に接触している、請求項４７に記載のマットレスコア。
50. 前記フレキシブルコアは内部スプリングである、請求項４６に記載のマットレスコア。
51. 前記フレキシブルコアはフォーム構造である、請求項４６に記載のマットレスコア。
52. 前記インシュレータパッドはポリエステルファイバーで形成されており、これに前記フォームケース部が接合されている、請求項４６に記載のマットレスコア。
53. 前記インシュレータパッドはポリウレタンパッドで形成されており、これに前記フォームケース部が接合されている、請求項４６に記載のマットレスコア。
54. 前記フォームトップ部は、接着剤によって前記インシュレータパッドに接合されている、請求項４７に記載のマットレスコア。
55. 前記フォームケース部は、前記内部スプリングのコイルの周りに形成されている、請求項５０に記載のマットレスコア。

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