JP2007505218A - 微粒子を生成するための微粒化技術 - Google Patents

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Abstract

この開示は、液状原料あるいは液状原料の混合物を微粒化するための新しい工程に関する。より具体的には、この開示は、加速度を高めた環境において発生した慣性力を利用することにより当該技術を発展させ、微粒化の結果生じる微粒子をさらに縮小化し、その特性を高める。この開示において要となるものは、溶融原料を加速度を上げた環境にて処理し、上記溶融物の表面上に流体を通過させることである。加速度を上げる目的は、上記溶融物内の重力の相対的重要度を高めて、重力の影響によるかく乱を縮小化することである。この加速度を高めた環境によって、重力に依存する現象は縮小化され、より小さな粒子の生成が可能となる。微粒化流体の目的は、溶融物に対して運動エネルギーを加えてかく乱を生じさせること、また伝熱媒体として機能し、微粒子を冷却させることである。つまりこの開示の内容においては、気体流を、微粒化される液状原料上に意図的に導入することによって微粒子を生成するために、破裂気泡、表面波、および飛沫を利用する、ということのみならず、さらに、これらの原料が同時に加速度を高めた環境において処理されることを容易化することによって該工程の機能を高める、ということも示される。この開示の新しい実施の態様において、より小さな微粒子の生成を可能にすることによって、より迅速に微粒子を冷却することによって、そして微粒化される原料および屈折性原料間の物理的接触を防ぐことで汚染の危険性を減少させることによって、結果的に生じる微粒子の物理的特性は著しく向上する。

Description

本発明は、液体原料あるいは液体原料の混合物を微粒化するための新規な方法に関する。より具体的には、本発明は、高められた加速度環境下において生じる慣性力を利用することにより、微粒化の結果生ずる粒子の特性をさらに縮小、強化し、当該技術を向上させる。本発明の鍵となるのは、溶融原料を高められた加速度環境に供し、流体を該溶融物の表面上を通過させることである。加速度を高める目的は、該溶融物における重力の相対的重要度を高めて、重力の影響から生じる乱れを縮小化することである。このように加速度が高められた環境においては、重力に依存する種々の現象は縮小化され、より小さな粒子の生成が可能となる。流体を微粒化する目的は、該溶融物に運動エネルギーを加えて乱れを生じさせること、および粒子を冷却するための伝熱媒体として機能することである。
つまり本発明は、微粒化される液体原料上にガス流を故意に導入して微粒子を生成するために、気泡の破裂、表面波および飛沫を利用するだけではなく、これらの原料が同時に加速度を高めた状況に置かれるプロセスを簡易化させることによって、上記プロセスの効率をさらに向上させる。本発明の新規な態様においては、より急速に粒子を冷却し、微粒化される原料および屈折性原料間の物理的接触を防ぐことにより汚染の危険性を低減することによって、より微小な粒子の生成を可能とし、結果生じる粒子の物理的特性が著しく向上する。
小水滴は、自然界や、科学工業の幅広い範囲に渡って存在する。自然に発生する小水滴は、露、霧、虹、雲/積雲、雨、滝しぶきおよび波しぶきなどにおいて見られる。また小水滴を空気中に拡散させるための道具として、シャワー装置のノズル、ガーデン・ホース、ヘアスプレー、吹付塗料、その他多くの日用品が用いられている。さらに、種々の重要な工業プロセスにおいて、噴霧燃焼、噴霧乾燥、噴霧冷却、噴霧微粒化、噴霧堆積、溶射、スプレー清浄、表面処理、スプレー吸入、エアゾール(霧)スプレー、農薬散布、塗料吹付等、小水滴を分散させる工程が存在する。関連する工業の分野は、自動車、航空宇宙産業、金属学、素材、化学、医薬、紙、食品加工、農業、気象学、発電など多岐にわたる。小水滴の自然性質をそのまま甘受するのではなく、産業上の利用において、微粒化プロセスにおける本発明の改良点に示されるような、より微細、あるいはより小さい粒子への必要性が高まっている。(Science and Engineering of Droplets, by Huimin Liu)
ここで取り扱われる当該技術についての一般的な議論に加えて、“Science and Engineering of Droplets, Fundamentals and Applications, by Huimin Liu (ISBN 0-8155-1436-0)”の内容にも留意されたい。本書において、Ms. Liuは液体の微粒化に現在用いられている種々の技術の概観について優れた見解を述べている。
現在、殆どの金属粉は多様な微粒化工程によって造られている。これらの工程の基礎をなす原理はしばしば同一のもの:分散器内の液体金属が、ノズルを通じて押し出され、細い噴流となってガスや液流の素早い動きによって粒子状の形態で分散される。
微粒化工程は三つの種類に区分することができる。1つは、液体金属は殆どの場合、鋳造の際に微粒化される。該工程の具体的なケースとして、液体を微粒子へ粉末化する工程は、回転ディスクの機械動作によってなされる。しかし、通常、微粒化は、空気、ガス、水によって、また大きな圧力差と溶液より生じる溶存気体に起因する液体の破裂による真空下で行われる。本スキームに対する改良点としては、より微粒な粒子となる下降溶融物に対して非常に高い衝撃加重を加えるためにプラズマ衝撃管が用いられる、パルスプラズマ微粒化方法がある。(米国特許第5,935,461号)他の近年の研究成果として、パルス微粒化方法において見られるような小孔より溶融物質を押し出す方法がある。(米国特許第5,609,919号)固形微粒子の噴霧法もあるが、これは現在のところ、分散可能な液状原料の凝集あるいは導入に限定されている。
もう1つは、つい最近になって開発された方法がある。これは遠心力によって微粒化を図る方法であって、二つの方式のいずれかをとって用いられる:溶解電極が粒子を得るための出発原料を形成する方式、あるいは液体を含んでいる分散器が回転し、工場設備の冷却壁に対して上記液体を小滴の状態で噴射し、粉末を回収する方式である。これらのそれぞれの場合において、微粒子の遠心力が表面張力保持力を上回った際に、微粒化がなされる。
最後にもう1つの方法は、超音波技術、振動電極、および回動する冷却ロールを用いる工程より構成される。(米国特許第5,876,794号)
その他、いくつかの“実験段階”の微粒化法がある。粉末冶金および粒子原料についての2002年世界会議(2002年6月開催)にて採り上げられた研究論文には、インパルス微粒化方法およびプラズマ微粒化方法についての記述が含まれている。起爆線微粒化方法は、Argonide Nanomaterials社において商業利用されている。フレーム合成法は、AP Materials社によって商業利用されている(特許第5,498,446号)。
インパルス微粒化法は、セラミックス原料の孔より溶融物を押し出す方法である。結果として生じる粉末のサイズは、上記孔のサイズと釣り合う。本技術によって生成し得る粉末の最小のサイズは、約20μmである。プラズマ微粒化法は、犠牲線がプラズマジェットの爆発にさらされるシンプルな工法である。(特許第5,707,419号)この高温の爆発によって、粉末となる溶融物質が剥ぎ取られる。
また、本発明に関し、注意に値する試みの領域に関連して四つの特許および1つの公開特許公報がある。第一の特許のみが正確な意味での微粒化装置であって、つまり原料が溶融し、より小さな単体となり、そしてこれら小さな単体は固化される。これらは全て金属微粉末の製造に関連する。第一の特許(米国特許第5,935,461号)で述べられる技術の概観として、ガス微粒化法と同様の形態で、溶融物質の液流を爆発させるためにパルスプラズマジェットが用いられる。
以下続く三つの特許における技術では、粒子に細分される原料は気化され、その後、液化される。第二の特許(米国特許第5,788,738号)は、そのような装置である。第三の特許(米国特許第5,514,349号)は、上記のアプローチにおける変形である。第四の特許(米国特許第6,580,051号)においては、起爆線技術を改良するために電熱ガンを用いる。最後に、米国特許出願US20030126948A1は、高温化学反応/沈殿技術を用いて、高純度の金属粉末、金属酸化物、窒化物、ホウ化物、カーバイド、および炭窒化物微粉末を作り出す手段を開示している。
その他、上記工程の効率を高めるために求心加速度を利用する金属粉の製造方法がある。これらの方法は、“Powder Metallurgy Science, German (ISBN 1-878954-42-3)”の中に、その概観が述べられている。ディクスおよびカップ法においては、液体を放射状に外方向に押し出す必要があり、このようにして放出および微粒化に先立って、溶融物を微細化する。メッシュおよび回転電極法においては、求心加速度を利用して小滴を母材より引き離す。Dr. Yunzhong Liu−物質・材料研究機構(National Institute for Material Science (日本))−は、粉末冶金および粒子材料についての2002年世界会議において論文を提出し、ハイブリッドガスおよび遠心力式微粒化方式について述べた。
金属微粉末を製造する手段は、二つの広いカテゴリに分けることができる。第一に、材料あるいは材料の合成物を気化させ、そして化学反応あるいは熱除去を通じて、蒸気あるいは気体から上記材料を凝結させる種々の方法がある。
第二の手段の技術においては、溶融物質を薄い液層へと拡散させ、不安定な状態によって上記層がより小さな単体へとなるまで拡散させる。表面張力のために、これらの単体は素早く球体を形成する。熱が除去され、粉末となる。本発明においては、この第二のカテゴリに該当してしまわないよう試みた。
本発明の技術的論議に入る前に、本発明によって著しく利益を得る特定の産業利用例の少なくとも1つを具体的に確認するのは価値あることである。金属溶融射出法(MIM)は、微粉金属および結合剤のスラリーを、プラスチック射出成形法と非常に良く似た形態で金属空洞内に押し込む製造技術である。スラリーは金型内で固化し、そして固化した原料(成形体と呼ぶ)は放出される。上記結合剤は、いくつかの異なる手段の内の1つによって上記金属より除去される。残留した金属は加熱炉に配され、焼結される。
焼結の間に、個々の粉体粒子としての縮小体が互いに結びつきあい、最終的に十分な密度に到達する。業界標準では、この用途においては、直径およそ15μmの粉末を用いる。この工程は、より粒径の小さい粒子を用いることで改良することができる。粒子の粒径が小さいほど焼結する速度も速く、所要時間および/あるいは焼結温度を低減することも可能となる。また粒径の小さい粒子であるほど、仕上がり部分の表面粗度も低減することができる。
金属や、気体、水を微粒化するための現在の商業用技術および遠心微粒化法は、ほとんど成熟しきった技術であって、当該業界の発展のために必要とされる、さらに微細な粉末および微粒子を作り出すためには、非実用的な技術である。新規な技術が必要とされる。
微粒化金属粉のサイズを小さくすることは二つの目的のために役立つ:より素早く、そして/あるいは低温での焼結を可能とし、微粒化した金属からより素早く熱を除去することを可能にする。これら二つの効果は相互に関連する。
より微細な粒子に固有な、増加した表面エネルギーが当該技術にもたらすメリットは些細なものではない。本発明によってもたらされる大きなメリットは、粒子を素早く冷却できることである。冷却の速度を高めることによって、粒子ミクロ組織の粒子サイズを低減させ、極限の無定形ミクロ組織の状態となる。急速凝固合金(小粒子サイズ)を用いることで、磁気、電気、機械の損耗および耐食性を改善させることができる(Powder Metallurgy Science - German ISBN 1-878954-42-3)。結晶粒の粒径を小さくすることで、粒界である固化原料の割合を大きくし、焼結の際に拡散の度合いを上げることを可能にする。操作上は、拡散の度合いを上げることによって、焼結の際の温度、および/あるいは持続時間を低減させることが可能となる。
既に知られている最先端の微粒化工程は、純度が高く効率的に組成制御できる密度の非常に高い均質の粒子を得られるなど、あまり重要ではない特長を示すが、殆どの場合、これらの工程においては非常に微細な粒子を作り出すことはできず、またそうしようとするとコストの面で難点があり、あるいは合金をつくることができない。
本発明は、著しく微細であり、かつ現在知られている微粒化技術において可能なレベルよりも急速に冷却することが可能な粒子を製造するための新規で進歩的な工程を導入することによって、現行の技術の短所を克服することができる。本発明の微粒化技術による小さく微細な粒子を利用すれば、金属溶融射出法(MIM)におけるような様々な製造環境において確かに顕著な進歩をもたらすことができる。
前述のように、本発明は、分散可能な液状原料あるいは分散可能な液状原料の混合物を微粒化するための新規な工程に関連する。より具体的にいうと、本発明においては、気泡の破裂、表面波、および飛沫を利用し、微粒化される液状原料上にガス流を意図的に導入することによって微粒子を作り出す。一方これらの原料は同時に加速度を上げた状態に置かれる:そうすることによって、結果生じる粒子の物理特性を著しく高め、つまり縮小化させ、一方で微粒化される原料および屈折性原料間の物理的接触を防ぐことによって汚染の危険性を低減する。すなわち本発明は、高められた加速度環境の慣性力を利用することによって該技術を発展させ、現実に見られる微粒化の工程を縮小化する。
発明の概要
本発明によれば、加速度を高めた環境を利用して、現在利用可能な技術の特長を発展させて粒子の生成を容易にする微粒化システムを導入することによって、先行技術に存在する種々の制限を取り除くことができる。より具体的には、本発明の微粒化システムおよび微粒化方法は、微粒化される溶融原料の周囲環境を加速化して、地球の標準重力に対して溶融原料に加えられる重力を上昇させる装置から構成される。さらに本発明は、噴霧化して微細な粒子を作り出す液滴の生成を容易化する溶融原料の露出面上を流れる微粒化液からも構成されている。
また本発明は、以下のステップ: 微粒化される原料の周囲環境を加速化し、地球の標準重力に対して上記原料に加えられる重力を上昇させるステップと、上記原料の露出面にわたって微粒化液を流し、噴霧化し、微細な粒子をつくりだす液滴の生成を容易化するステップから構成される関連システムおよび原料を微粒化する方法を目的としている。
本発明の微粒化技術は、溶融重力を上げるために加速度を上昇させるので、その最も一般的な用語において、独自のものである。加速度を上昇させることによって生じる重力の増加は、大きな物体が通常の重力で示すのと同じように小さな物体にも同一の内部応力を引き起こす。これは地質遠心モデルにおいて用いられる前提である。地質遠心モデルは、土壌/構造物相互作用をシミュレートするためにしばしば用いられるスケール・モデル技術である。これによると、スケール・モデルは原寸大の物と同一のレベルの圧力をかけられる。つまり小さな物体は、加速度を上昇させた状況において、自然に変化を加えられることなく発生する重力加速度における大きな物体と同様に作用する。これはとても重要なことであり、ここで開示され特許請求される微粒化方法が、現在用いられている他の全ての微粒化方法に対して著しく改良されたものであることを示す根拠でもある。
すなわち、本発明は、高められた加速度環境において生じる慣性力を利用することによって当該技術を発展させ、微粒化の結果生じる微粒子をさらに縮小化し、その質を高める。本発明の鍵となるのは、溶融原料を加速度を上昇させた環境に供し、流体を溶融物の表面上を通過させることである。加速度を上昇させる目的は、溶融物内の重力の相対的重要度を高めて、重力の影響で生じる障害を縮小化するためである。流体を微粒化する目的は、四つの理由から成る。1)溶融物に運動エネルギーを加えて、拡散を起こさせるため、2)微粒化の構造に応じて熱ソースあるいは放熱体として機能するため、3)特定の状況において、化学反応のための媒体として機能するため、および、4)エアゾール化媒体を供与するためである。
本発明の正確な手順を具体的に説明する前に、技術的基盤について少々説明しておきたい。加速は、ニュートンの運動の第2法則および引力の法則における特質である。一般に引力の法則は、どれだけの質量が互いに引きつけあうのかを定量化する。しかし、加速は、地球の自然な引力とは別の方法で作り出されるものである。また加速は、回転するシステムにおいても、求心加速として生じる。
加速度を上昇させた環境に原料を供する目的は、微粒化に先立って液体の動力(波動、気泡および飛沫)を縮小化して、より微細な微粒子を生成するためである。これは、表面張力、粘性、微粒化液体動力に対して重力を大きくし、地球の重力加速度、あるいは自然落下のみに任せている場合とは異なる他の慣性力を利用することによって可能となる。
実用的な見地から、本発明の望ましい実施の形態においては、シリンダーの内面近くに微粒化させる液状原料を配置する。次に、シリンダーおよび選択された原料は軸を中心に回転させられ、上記選択された原料は加速度を高めた状態に置かれて、その重力は上昇させられる。溶融物の表面上に流体を通過させ、空気力学的荷重を生じさせる。空気力学的荷重は圧力あるいは乱渦流を剪断し、液体表面上にかく乱を生じさせる。これら表面かく乱の結果、“白波”、砕波、挟み波および溶融物の動きが生じ、微粒化流体/気体を取り込んで、取り込まれた液泡が溶融物表面上で破裂する際に非常に微細な滴液の形態になる。追加の、かつ大きな液滴−スプム(泡)液滴は波高点の後部分に直接形成される。全ての液滴は、発生の機構に関わらず、開始および周囲の条件次第で、1)噴霧化する、2)第二微粒化の影響を受ける、あるいは3)溶融物に影響を与えるか、のいずれかとなる。
水滴が実際に微粒化される際に用いられる方法で、一般的に受け入れられている非常に多くの方法がある。図1に示される微粒化の構造は、波高点からの破裂気泡10、飛沫12、スプム(泡)液滴14、気泡18からのフィルム液滴およびジェット液滴16を含んでいる。極端な環境条件下において、微粒化された小滴のうちのいくつかは、続いて第二微粒化28によってさらに砕け散ってより小さな液滴となる。
さらに図1は、動作上の観点からこれら種々の小滴の形成技術を示す。支持ユニット20は、溶融原料22の上面24が微粒化流体26にさらされるように、溶融原料22を物理的に包含している。微粒化流体26は、溶融原料22の表面24上を通過するので、溶融原料22内に含まれている気泡18は表面に向かって移動し、最終的に表面を通過して破裂して、上述の特定のタイプの小滴を形成する。
図2は、単一の気泡上で孤立して形成される小滴を概略的に示す。気泡30が液体表面32に到達したとき、液体34は上記気泡を薄くし、最終的に破裂させる。破裂面36からの原料は、砕け散って小さな粒子となり、その内のあるものは噴霧化し、その他のものは上記液体に衝撃を加える。この態様にて形成された液滴は、フィルム液滴38と呼ばれる。
図3を参照すると、一旦、気泡が破裂すると、その真下が気泡であるところの、液体の上昇する柱は、名目液体レベル40より上位に上昇し、小径ジェット42の形状になるのに十分な運動エネルギーを有している。このジェット42は破裂して、ジェット液滴44と呼ばれるより小さな微粒子となる。
図4に示すように、波高点48の下降流側は、微粒化流体46の流れによって発生させられたように、狭域部50に変形する。この狭域部50において、液体の小滴は空力荷重によって剪断され、スプム(泡)液滴52を形成する。
液滴の追加ソースは、図5に示すように、液体表面に衝撃を与える小滴から生じる原料の飛沫である。微粒化気体内の微粒子(図示せず)が溶融物58の表面56に衝撃を与える際に、飛沫が起こり、かく乱を生じさせ、飛沫窪み60をつくりだし、その結果、溶融物を溶融物表面から微粒化気体中にほぼ円環状に突起させる。上記円環は微粒化気体中に及ぶので、最終的に不安定になり、崩れて、小滴62の形状になる。
図6は、加速度を上昇させた環境内で微粒化工程全般を行う際に、上述の小滴形成技術がいかに大幅に改善されるかを示し、本発明の新規な態様を図示している。加速度を上げることによって、溶融物に加えられる重力はより大きなものとなる。そして、これが、本発明が微粒化工程の商業利用に適用する現象である。
上述のように、溶融物の動き、白波、砕波、飛沫、挟み波は、微粒化流体が分散可能な液状原料内に取り込まれる(一時的に)際に利用する手段である。一旦取り込まれると、流体はほぼ球状となり、エトベス数にて特徴づけられる。エトベス数とは、液体内に停留している気泡に働く表面張力圧力によって分割される静水圧差の比率である。
エトベス数=ρgd2
において:
d−直径(m)
g−加速度(m/s2)
ρ−密度(kg/m3)
σ−表面張力(N/m)
エトベス数が同一である気泡は、同じ反応を示す。密度および表面張力は、分散可能な液状原料の物理的特性だから、気泡の直径は同じ気泡特性に対して働く加速度の平方根に逆比例しなければならない。従って、加速度を上げた状況で小さな気泡が示す反応は、自然界に起こる加速度において大きな気泡が示すのと同様の反応である。
取り込まれた微粒化気体は、膜およびジェット液滴の生成のための実現構造となる。図6は、微粒化気体がどのように液体に取り込まれるのかを視覚的に理解するための手助けとして、示される。
図6は、溶融物が、これまでに述べた環境に置かれた際に示す反応を略画にて示したものである。微粒化流体70は、溶融原料72上を通過し、基材74上で支持される。微粒化流体70は、溶融原料72の外面76上にエネルギーを加えて、波78、白波80、および気泡82を生じさせる。波78の特徴は、波長L、および溶融原料72の深さdを含み、そして本発明に基づいて、波および結果として生じる波頻度数の両特徴間の関係は求心加速度によって影響を受ける。上記波の頻度数は、浅底波の動きに関するよく知られている関係によって決まる:
v=(gd/L2)1/2
において:
v−波の頻度数(Hz)
g−加速度(m/s2)
d−溶融物深度(m)
L−波長(m)
上述の膜、ジェット、スプム(泡)、および飛沫の機構の工程は、小滴84を形成する。
本発明の基本原理は、加速度を高めた環境においた結果、液状材料の波長および最小深度(表面張力メニスカスによって決定される)が減少する、ということである。反対に、同じ環境下において気泡の浮力は上昇する。この組み合わせによって、少量の液体および気泡が加速度を高めた環境において、地球の重力場において多量の液体が示すのと同様の反応を示す。
気体は、コンテインメント74に対する溶融物の動きによって、砕波によって、飛沫によって、白波によって、そして挟み波(図示せず)によって溶融原料72内に取り込まれる。これらの取り込み機構は、流体力学の当業者には公知のものである。
微粒化流体70の速度は、軸−回転軸に沿う−および回転要素を含んでいる。当然のことながら、上記微粒化流体の角速度は上記コンテインメントの角速度からは独立している。本発明の実施例に基づいて、これらはユーザーの裁量によって決められる。このような自由度があることによって、溶融物への粒子の再投入の度合いをある程度制御することができる。これは、煙霧質によって見られる加速が、コンテインメントの加速からは独立しており、そして大きな粒子が、加速がかけられた際に粘性媒体(微粒化流体)内で優先的に動くからである。
本発明の工程経路の説明
本発明の新規かつ有益な結果を円滑に促進するために用いられる1つの特定の製造工程は、いくつかに分割され、図7に示すフローチャートのステップAからIまでを通じて説明される。しかし、特定のステップから始める前に、各ステップの冒頭の説明において非常に広い意味での言い回しを用いているので、本発明の内、法的に資格を与えられる範囲を逸脱することなく、手順の特定の態様において変形物が使用可能であることを意図的に強調していることに、注目すべきである。その他の事柄のうち、本発明の微粒化技術は、液状原料が金属以外の物である場合の微粒化の用途に対しても同様に有効である。またさらに、技術に精通した当業者ならば、気体ではなくむしろ“微粒化流体”としての液体を用い、大気中以外での圧力下で動作が行われるのが望ましいことは、容易に想像できることである。
参照番号100として概要が説明されるステップAは、実際の微粒化工程が液体から始められることについて述べ、そして微粒化される原料が、本発明に従って溶融状態に変化するまでに用いられる各手段の内のいくつかの要点を述べる。微粒化される原料を液体の状態へと変化させるための、一般的に知られ受け入れられている、かなりの数の技術が存在する。これらの技術の内のいくつかは、図11−図16に図解され、本文書の後半においてさらに詳しく説明される。
これらの中には、放射加熱(図11参照)、誘導加熱(図12および図13参照)、アーク加熱(図14参照)、レーザ溶融(図15参照)、熱微粒化流体(図16参照)、化学反応(図17参照)、外部溶融(図18参照)およびプラズマアーク(図19参照)も含まれている。以下に、いくつかの容認可能な加熱技術がより詳細に説明されているが、特定の選択された原料は既に適切な状態となっており、それ以上の操作を必要としないことについても理解、評価すべきである。
上述の液化技術に加えて、ここで少なくとももう1つ他の特徴について留意すべきである。外部溶融としてステップA内に示されるこれらの状況においては、ノン(図7、ステップA参照)あるいは“ソース”(同)かによって−微粒化される原料が、加速度を上げた環境に置かれるのに先立って溶融されるという意味で、−潜在的に有益な違いが生じる。これらの場合において、溶融物質が回転チューブに導入されるときに、上記溶融物質および上記チューブの内面の間に相対運動が起こり得る。この動きによって、溶融物質とチューブ内径との間に微粒化流体/気体が取り込まれ、その結果、泡立ちが高まる。これらの気泡は、ジェットおよびフィルム液滴のソースである。この微妙な差異をA1とし、参照番号102を付し、概要が説明される。この現象の概念図は上でも述べられたが、図7を参照してさらに説明する。
参照番号104を付して概要が記載されているステップBは、溶融物質が加速度を高めた環境に置かれることについてのみ簡明直截に述べている。本発明の好適な実施例に従って、加速が回転チューブの内径上において起こることが想定されるが、他の、例えばロケット・スレッドなどの加速ソースから同じ結果が生じ得ることについても、留意、評価するべきである。
参照番号106を付して概要が記載されているステップCでは、流体が溶融物の表面上を通過し、かく乱を生じさせる。この場合における“表面”とは、上記溶融物質の部分で、回転チューブの中心に最も近い部分のことである。別の解釈:“表面”とは、上記溶融物の部分の内、直接物理的な制約を受けていない外側部分のことである。このステップは、海面を吹きつける風と同様のものである。ステップA−Cは、図6の略図において要点が示されている。
上で述べた三つのステップは、はっきりと区別できるものであり、ステップA、BおよびCの表示で示された独立したステップであるが、ステップA−Cは、本発明の範囲を逸脱することなく、順序を変えて、あるいは全体的に、また部分的に同時に行うこともできる。
参照番号108を付して概要が記載されているステップC1は、原料および/あるいは微粒化流体を意図的に誘発振動の状況下に置く選択性を示している。本発明の1つの実施例に基づいて、従来型のガス微粒化装置の出力を高めるために、また非常に微細な金属粉を少量製造するスタンド・アローン・システムとして、超音波振動入力が用いられる。本発明のこの特定の実施例において、振動入力がなされることによって、溶融物の表面上に波紋が生じ、有効な微粒化および表面粗度の増加につながる。表面粗度が増加することによって、微粒化流体によって溶融物上に加えられるエネルギーは増加し、その結果、波は活発化する。
参照番号110を付して概要が記載されているステップDは、ステップCの結果である。溶融物および微粒化流体間の速度差は、その接点において、負荷および不安定性、つまり、溶融物および微粒化流体間において剪断応力および波状渦流負荷を生じさせる。これらの応力によって、波、ブレイカー(破ける波)、および白波の形状が生じる。上記表面の動きは、最終的に、スプム(泡)液滴、ジェット液滴およびフィルム液滴として明示される。
参照番号112を付して概要が記載されているステップEは、初期のステップが液滴を生成していることを簡明直截に確認し、それらの存在を認識している。小滴が既につくられたことを前提として、各小滴は続く三つの行程の内の少なくとも1つを経由する。小滴は、1)直接噴霧化されるか;2)溶融物に戻るか;あるいは3)砕けて、第二微粒化によってより小さな小滴となるか、のいずれかとなる。
便宜上、これらの各選択肢について簡潔に説明する。第一に、ステップE1(参照番号114を付して概要が記載される)によって示されるように、上記小滴が、溶融物から十分に離れて噴出され、また上記小滴のサイズが十分に小さく、微粒化流体の粘度が高まって上記溶融物に粒子が戻るのを防ぐことができるほど小さいならば、微粒化は達成される。第二に、ステップE2(参照番号116を付して概要が記載される)によって示されるように、前述の各状況が満たされない場合は、粒子は溶融物へと戻り、上記溶融物と衝突して飛沫を生じさせる。最後に、ステップE3(参照番号118を付して概要が記載される)によって示されるように、ウェーバー数が十分であるこれらの状況において、粒子は続いて、微粒化流体に取り込まれて第二微粒化処理にかけられる。
なお、これらの各選択肢は個別に示されているが、実際は、小滴によってはこれらの各効果が同時に及ぶ物もある。各作用の相対量は、工程の可変調整要素、つまり加速度(溶融物および微粒化流体の両加速度)、微粒化流体の動態圧力、溶融物たまりの熱力学、ノズルの形状、微粒化流体のタイプ、熱力学的状態、および密度、溶融物たまりの形状、微粒化原料、および振動、に依存する。なお最後に、いろいろな熱力学の条件、つまり微粒化流体の温度、圧力および密度、また微粒化流体の速度(軸および角度)は、ユーザーが選択可能なものである。
参照番号120を付して概要が記載されているステップFは、生成される小滴のうちの少なくともいくつかを噴霧化することについて、簡潔に述べている。さらに、参照番号122を付して概要が記載されているステップGは、微粒化の直後に、溶融物質が最低限の表面エネルギーを求め、粒子は球形になるという事実について述べている。同時に、粒子は対流、伝導、放射熱交換を通じて、局所温度条件へと冷却される。
参照番号124を付して概要が記載されているステップHは、一旦、微粒化流体および微粒化原料が微粒化装置から除かれると、両者は分離されなければならない、ということについて述べている。この分離は、公害低減産業において用いられているような公知かつ許容されたいずれかの既存技術を通じて成し遂げられる。
参照番号126を付して概要が記載されているステップIは、顧客の要求を満たすために、環境条件次第で、粉末をさらに加工処理してミクロ構造を変化させ、あるいは粒径分布を変化させるのが望ましいことについて述べている。また、この際行われるいずれの事柄についても、本発明の望ましい適法な範囲を逸脱しない限りで、既存技術のいずれを用いてもよい。
実験的な説明
本発明に含まれる一般的なステップは既に説明されていることを前提として、本発明の新規特徴を利用して行われる二つの実際の実験のより具体的な内容を以下に説明する。
直径152mmの鉄製パイプをラス上で回転させた。パイプの内面は、プラズマトーチからのジェット処理をかけられた。上記ラスが、60、120、および360RPM(3,12および108m/s2の求心加速度)の速度でチューブを回転させた。以下は、これらの実験によって得られた結果である。
1)360RPMで生成された粒子は、60RPMで生成したものよりもサイズが小さいように見えた。
2)溶融物質の殆どは、微粒化されなかった。
3)速い回転速度において、トーチは、基材を溶融させるという点において効果が弱かった。
4)試験結果におけるパイプの内面の検査に基づいて、プラズマトーチは鉄を溶融させ、上記溶融物を−ガス微粒化において見られるように−液状帯として溶融エリアより噴出するように見えた。
5)これらの実験において、5μmから50μmの粒子がつくられた。
上述の実験を行うために用いられる構成要素は、ここに具体的には示されないが、図8は、こうしたパイプ試験中に起こりうる事柄について視覚的に説明している。具体的には、基材130は、プラズマトーチ134からのジェット132などの熱ソースを有し、基材130の選択されたエリアを溶融する。基材130は溶融するので、液状帯136は基材130の上記選択されたエリアから分離する。さらに、液状帯136からサイズの小さい微粒子が発生し、小滴138としてバラバラに分裂する。
上記パイプ試験の試験後の物的証拠から、プラズマジェットが溶融鉄の帯を作り出していたことが示された。それらから生成される帯あるいは球は、場合によっては、第二微粒化作用によって分裂したように見える。上述の第二微粒化作用が、少なくともいくらかの微粒子の生成につながったようである。
上述のパイプ試験の結果、内径が小さく(<40mm)、実用的な範囲でできるだけ速い回転速度で動作する第二試験装置が作られた。この第二装置を構成し、操作し、データを収集した。第二試験装置による一連の実験からの粒子サイズデータは、図9において図示される。具体的には、図9は、粒子サイズの関数としての蓄積された質量の形式をとって、粒子の結果についての情報を示している。
本発明に基づいて、上述の第二試験装置の二つの異なるランは、微粒化される基材としての1018スチールを用いて行われた。両ケースにおいて、0.5から3.0μmの非常に微細な粒子が生成された。二つのランの結果は正確には一致しない、この不一致の理由は、上記二つのランの際に、プラズマジェットが回転シリンダの内面にどのように衝撃を与えたのかにおいて違いがあるためである。これらのデータのために生成された粒子は、現在、粉末射出成形の用途で商業的に用いられている原料の約10分の1のサイズである。これらのデータを得るために用いられる実際の装置について、以下に述べる。
図10は、回転チューブ142内に配置されるプラズマトーチ装置140を全体的に組み込んだ本発明の1つの実施例の断面図を視覚的に示す。具体的には、回転チューブ142の内半径とトーチ拘束装置144の外半径との間に公称ギャップ146を設ける構成で、トーチ拘束装置144の周囲に回転チューブ142を配置、固定する。公称ギャップ146は、本発明実施のために選択された特定デザイン構造に基づいて変化するが、図10に示される具体的な実施例に基づく公称ギャップ146の許容値は、約4.0mmである。
図10に示すように、トーチ拘束装置144および回転チューブ142は、番号148で示す回転の単軸を中心として同軸上に並んでいる。さらに、熱源電極152は、熱ソース150を通じて位置する一種の微粒化流体/気体151の加熱を容易にするための構成で、トーチ拘束装置144内に位置する。図10に示す特定の実施例において、熱ソース150のタングステン・チップ154に接続するトーチ拘束装置144の中心に、電極152が存在する。さらに、トーチ拘束装置144内に開口もしくは通気口156が存在し、加熱された微粒化流体/気体151を、熱源電極152に直接隣接したエリアから、外側方向、公称ギャップ146の方向かつその内部に流し出す。図示のため、流れ出る微粒化流体/気体の流路を矢印158にて示す。図示される構成において、開口もしくは通気口156は、タングステン・チップ154と同列に配置される。
アークプラグ160の機能は、立ち上げの際に、電極152およびトーチ拘束装置144間に仮のショートを作り出すことである。絶縁体162は、上記の場合を除いて、電極152およびトーチ拘束装置144間を、確実に電気的に遮へいする。スプリング164は、加圧されていない時は、アークプラグ160を通じて電極152からトーチ拘束装置144までを、確実に電気的に導通させ、圧力が加えられるとアークプラグ160を動かす。O−リング166は、トーチ拘束装置144を密封する。端栓168は、スプリング164を取り込んで、トーチ拘束装置144内の色々な構成材を確実に閉じ込む。通気口156によって、微粒化流体/気体の流路はトーチ拘束装置144から外に出て、回転チューブ142へと進入する。
組み立て、および試験として図10に示す特定構造においては、内径25mmの回転チューブを組み込んでいた。試験された特定の微粒化構造はサイズが比較的小さいため、既存の市販のトーチは、25mmの直径のチューブに収まらないので、特注のトーチが設計され用いられた。しかし、図示される微粒化装置構造のもので大きなサイズのものを用いれば、市販のトーチでも選択された寸法内に収めることは物理的に可能である。特注のトーチを用いるのは、本発明の範囲の制限を示すものでは、決してない。最後に、本発明のこの特定の実施例において用いるために選択された特定の電源装置は、市販のプラズマトーチ電源装置(Miller 3080)である。
上述の特定の微粒化装置構造に基づいて、本発明のこの実施例の実験装置の開始段階の仕様をここに示す。まず、回転チューブは所望の速度まで回転速度が上げられる。所望の回転速度は、用いられる特定の微粒化構造によって決定さるが、この実施例における回転速度はおよそ30,000RPMである。
一旦所望の回転速度が達成されると、電極152に対して電位が加えられる。電極152からアークプラグ160を通じて電流が流れ、トーチ拘束装置144を通じて電源装置(図示せず)へと戻る。なお、電極152は、アークプラグ160を除いた装置の他の全ての部分から電気的に絶縁されており、また電極152、アークプラグ160、およびトーチ拘束装置144は優れた導電体(例えば銅)である。
選択された微粒化流体/気体が供給され、上記選択された微粒化流体/気体151をトーチ拘束装置144内の通気口156を通じて流し出すことが可能となる。微粒化流体/気体151の存在によってトーチ拘束装置144内の圧力は上昇し、アークプラグ160は電極152から押し出される(図の右方向へ)。この間隔に、電極152およびアークプラグ160の間にアークが形成される。上記アークの結果、微粒化流体/気体151はイオン化し、電気的に導通する。
窒素は、本発明に基づいて用いることのできる許容可能微粒化流体/気体の1つである。しかし、多くの色々な原料が、微粒化流体/気体−空気を含む−として適していることについて理解、評価すべきである。窒素は、殆ど不活性のものであり安価であるから、選択するものとしては望ましい。
一旦電源装置が、電極152および回転チューブ142間に(イオン化ガスから)小さい抵抗を感知すると、トーチ拘束装置144および電源装置からの電気経路が開き、電源装置へのリターン経路が回転チューブ142へとシフトする。この時点で、電源装置は電流を飛躍的に増やし、それによってタングステン・チップ154および回転チューブ142間にアークを構成する。タングステン・チップ154および回転チューブ142間のアークは、微粒化流体/気体がトーチ拘束装置144内の開口もしくは通気口156を出て公称ギャップ146の内部へ、またそこを通じて流れていく際に、上記微粒化流体/気体に作用して激しく加熱する。プラズマ状態になるまで加熱された微粒化流体/気体は回転チューブ142の内径を加熱し、その結果、溶融物を生じさせ、続いて波、ブレイカー(砕ける波)、白波、フィルム、スプム(泡)液滴およびジェット液滴が形成される。
多くの既存の液化技術を本発明に従って用い、上述のフローチャートのステップAを実現することができることは、早くから認知されていた。ここで、これらの液化技術の内のいくつかを、以下に詳細に述べる。
放射加熱
図11参照。通常、環帯の中心部は、加熱素子170によって置き換えられる。加熱素子170から回転シリンダ172の表面への熱放射および熱伝達によって、熱が伝達される。
回転シリンダあるいは、回転子172の内側面は溶融し、回転子が回転する際に、回転子172の内側面に物理的に対向して位置する液体金属174として残存する。回転子172が回転している間、微粒化流体/気体176が加熱素子170および液体金属174間に導入され、微粒化流体/気体176は液体金属174の表面上を通過して流れる。この特定の実施例においては、微粒化流体/気体176は、番号176として示される流路に沿って流れる。最後に、冷却ダクト178は、必要に、あるいは所望に応じ、回転子172に組み込まれる。
加熱素子は、複数の製造業者から市販されている。溶融物および加熱素子間には直接の物理的接触は無いので、汚濁の危険性は最小限度である。加熱の位置および強さは、綿密に制御される。
誘導加熱
ファラデーの法則には、原料を、時間的に変化する磁場にて処理すると、電圧が誘起され、結果として電流が生じる、とある。これらの電流は、渦電流と呼ばれる円環を形成する。完全な伝導体となる原料は無いので、これら誘起された電流は、結果的に母材の加熱へとつながる。
図12に示されるように、回転シリンダあるいは回転子180によって、あるいはここに組み込まれるダクト182などの冷却手段によって、またユーザーが微粒化流体を通気させるためにふさわしいと思う形に成形する回転子180内に位置するコイル184によって、誘導加熱は実現される。他の加熱方法と同様に、回転子180の内側面は溶融し、上記回転子が回転する際に上記回転子180の内側面に物理的に対向して位置する液体金属186として残存する。回転子180が回転している間、微粒化流体/気体188がコイル184および液体金属186間に導入され、微粒化流体/気体188は液体金属186の表面上を通過して流れる。
誘導加熱技術によって、電流はコイル184内に導入され、これによって磁場192を作り出し、その結果、回転子180の内部で、誘導電流190となる。上述のように、誘導電流190および磁場192が存在することによって、回転子180およびその溶融した内側面(液体金属186)の両方を加熱することにつながる。
チューブの内側面を誘導的に加熱する他の手段は、トランスバース・フラックス誘導加熱法による。この方法は、図13に示す。ここで、磁極500(固定あるいは回転)は、回転子502の中心に取り付けられる。反対極の磁極504は、回転子502の外周に位置する。磁束は、ギャップ508および回転子502を通じて、内部磁極500および外部磁極504の間を通過する。
内部磁極500および回転子502の間のギャップ508は、時間的に変化する磁場506あるいは時間的に変化しない磁場506のための空間的変化(図示)を用いる際、外周において均一である。
回転子502の内側面上に見られる変化する磁場506は、渦電流を誘起し、回転子502の内側面を加熱し、その結果、溶融物510となる。
ここに示される他の全ての溶融の構図と同様に、微粒化流体512は、回転子502および磁極500間のギャップ508を通過して、微粒化を実現する。この場合においては他の加熱方法と同様に、冷却ダクト514によって回転子502を冷却する必要がある。
誘導加熱法のいずれかの方式の利点は、回転チューブが犠牲となることである;エネルギーの浪費が最小限となり、溶融源原料がコンテインメントとしての役割も兼ねる。このような構成によって、汚濁の可能性も低減することができる。
電気アーク加熱
溶融金属を作り出すための他の一般的な方法は、電気アークを用いる方法である。被覆アーク溶接(棒状溶接)が一例である。この方法は、金属製造において溶融金属を作り出すためにも用いられる。
図14参照。本発明のこの実施例において、環帯の中心部は、与えられた電荷あるいは両極性を有する電極194を含んでおり、一方、回転シリンダ196は反対の電荷を帯びている。他の加熱方法と同様に、回転子196の内側面は溶融し、上記回転子が回転する際に上記回転子196の内側面に物理的に対向して位置する液体金属198として残存する。上記回転子196が回転している間、微粒化流体/気体200は電極194および液体金属198の間に導入され、微粒化流体/気体200は液体金属198の表面上を通過して流れる。
さらに、回転子196および/あるいは環帯中心の電極194が犠牲となる。図示されるように、回転子196が犠牲となるため、回転子196の内面上に液体金属198が形成される。しかし、電極194が犠牲となれば、上記電極194の外部表面上に液体金属層が形成され、自由落下によって回転子196の内部面上に堆積する。
本発明に基づいて、用いられる電流はACあるいはDCのどちらかである。上述の誘導あるいは放射加熱技術と同様に、この方法において、溶融物質は異種物質と決して接触せず、また冷却ダクト202が回転子196内に組み込まれる。
レーザ溶融
レーザは、溶接、表面加工、およびエッチングなどの目的で広く一般に受け入れられるエネルギー源となった。図15に示すように、レーザ204は、微粒化工程に適した回転シリンダあるいは回転子208の内側面上に液体金属あるいは溶融物質206のたまりを作るための熱ソースとして用いられる。上述のように、回転子208の構造および液体金属206および微粒化流体/気体210の配置は、放射加熱および誘導加熱に関して上に述べた技術と同様のものである。その結果、粒子212は回転子208あるいは環帯中心部214の犠牲材料から分離される。他の加熱技術同様に、冷却ダクト216が回転子208あるいは環帯中心部214内に組み込まれる。
この方法の長所として、現行技術を用いて、エネルギーを加える場所を正確に制御できる機能も含まれる。また、これは幅広い微粒化流体、誘導および放射加熱での処理を可能とする。原料物質は閉じ込められているので、この閉じ込めによって溶融物の汚濁の可能性は最小限となる。
高温流体
図16参照。本発明の他の実施例において、十分に予熱された微粒化流体/気体220は、回転子222の内側面を溶融させ、それによって溶融物質あるいは液体金属224を作り出す二重の目的のための役割を果たす。この加熱方法は、プラズマ溶接やあるいは他の手段と同様に、燃料の燃焼あるいは電気アークによってなされる。今一度繰り返すが、回転子222の構造および液体金属224および微粒化流体/気体220の配置は、放射加熱および誘導加熱に関し上に述べた技術と同様である。さらに、材料226は、微粒化流体の流れを回転子の内径方向に向けるために、回転子222の中心に配置されている。他の加熱技術と同様に、冷却ダクト228もまた、回転子222あるいは中心に配置された耐熱材料226内に組み込まれている。
化学反応
図17参照。金属を加熱し、不活性気体を溶融物質上に通過させ気泡を作り出す方法の代わりに、本発明の1つの実施例においては、金属酸化物より作られた回転子230を用いて、Hなどの燃料あるいは微粒化流体/気体232を表面上に通過させ、それによって液体金属234の層を作り出す。この場合、金属酸化物回転子230は、燃料232と反応し、金属、水、および熱を形成する。その結果、水および燃焼生成物に加えて、金属粉236が生成される。
今一度繰り返すが、回転子230の構造、液体金属234および燃料あるいは微粒化流体/気体232の配置は、放射加熱および誘導加熱に関して上に述べられた技術と同様である。さらに、耐熱材料238が、回転子230の中心に配置される。他の加熱技術と同様に、冷却ダクト240もまた、回転子230あるいは中心に配置された耐熱材料238内に組み込まれている。
大気(周囲)温度下の外部溶融物ソースあるいは液体
図18は、本発明を実施するためのさらにもう1つの構造実施例を示す。本実施例においては外部溶融物ソースあるいは液体を用いる。本発明のこの特定の実施例の概ねの操作の基本として、微粒化される原料は、外部ソース250によって溶融され、回転カップ252に導入され、加速され、微粒化流体/気体254は溶融物質の表面上を通過し、そして前述のように微粒化が起きる。
この場合、導入された液体およびコンテインメントの間に大きな速度の差が生じ得る。この方法の利点は、この速度の違いによって、溶融物中の微粒化流体/気体を大規模に取り込むことができるということである。
この態様で装置を作り上げることの利点は、環帯の中心あるいはシリンダのどちらかが犠牲になる状況においてよりも、はるかに良好に形状を制御することができる点にある。しかし、この方法では、コンテインメント原料によって溶融物を汚濁するというリスクを伴う。
構造的に、モーター256は耐熱材料装置252に接続され、上記耐熱材料を所望通りに回転させることが可能となる。固定子部258は、回転カップ252の上向きに開口した(なお、本図面中では上向きであるが、本発明の内容に基づいていれば、他の色々な方向でも許容可能である)凹部内に固定されており、上記固定子258は上記回転カップ252には接触せず、それによって両者の間の隙間260を構成し、維持する。さらに、流体入路262は、固定子258内を通過し、固定子258および回転カップ252の間、固定子258の上方から隙間260の中へ流体を導入する手段を提供する。追加用融液入路262もまた、固定子258内を通過し、固定子258および回転カップ252の間、固定子258の上方から隙間262の中へ流体を導入する手段を提供する。微粒子捕集装置266は、隙間260の上向きの端部上に位置し、隙間260内で起きた微粒化工程から生じたエアロゾル原料264を受ける。なお、固定子部258は、製造業者の必要に応じて、静置されるかあるいは回転するように構成してもよい。なお、ここで示された全ての実施例に関して用いられた“モーター”という用語は、概して、遠心力装置への回転動力源を意味しており、回転動力の源となる物という意味で用いられている。
内側面を溶融する残りの方法は、予備データ(図10)を得るために用いられる技術である−プラズマトーチ加熱−図19。
これまでの微粒化加熱方法と同様に、この場合、回転子270は軸272を中心として回転する。プラズマトーチ274は、ポジショナ276によって回転子270の内側面上に位置決めされる。トーチ274はプラズマジェット278を形成し、上記プラズマジェット278は、ギャップ280を横切った後に、回転子270の内側面上に吹き付けられ、上記面を溶融し、上記溶融物上にかく乱を生じさせ、既に述べた手段によって、最終的にエアロゾル化した微粒子282の形態となる。
本実施例について新規な点は、微粒化流体284の使用が任意であり、製造者の自由裁量に委ねられるということである。さらに、この実施例に従って、プラズマガスの径方向成分は、溶融物に対して標準の動態的圧力を加える。溶融物の慣性から来る溶融物の重力負荷に加え、またそれと同じ方向に、この追加の負荷が作用する。この両効果の作用によって、溶融物の深度は低減し(図6参照)、より小さい粒子を生成する機能が向上する。これまでと同様、熱交換手段286を通じて回転子270を冷却する構成が適用可能である。
先に述べたように、上述のカテゴリー化は限定的なものではない。種々のカテゴリーの組み合わせ、例えば、微粒化装置が耐火物から製造される、また放射加熱要素あるいは誘導加熱によって加熱される、といったように構成される、などの組み合わせなども有り得る。
本発明の多数の異なった実施の形態に関し、重要な詳細について述べてきたが、本発明の範囲を逸脱することなく取り入れることのできる他の新しい実施態様もある。本発明の基礎をなす原則に対して想定可能ないくつかの追加事項を以下に簡単に示す。
エアロゾル化された微粒化流体
これまでに述べたように、微粒化流体は液体、あるいはガス反応性であり、あるいは不活性である。さらに本発明によれば、上記流体は、微粒化される成分あるいは他の原料のエアロゾル化された粒子を含む。この選択によって、飛沫を活性化させる機会、好ましくない生成物を再循環し、合金を生成し、被包性粉体を生成する機会を作り出す手段、を得ることができる。
溶融物/コンテインメントの相対運動
円筒型コンテインメントが回転する際、溶融物およびコンテインメントの間の相対運動は、二通りの形態をとり得る:1つは、溶融物および微粒化流体の間の流体間剪断力により、もう1つは溶融物表面に対して通常ではない(つまり垂直な)加速度成分による。相対運動は、溶融物およびコンテインメント間の微粒化流体/気体を挟んでとり込む結果につながるので、望ましい。
図20は、微粒化流体を溶融物にどのように挟んで取り込むのかを示している。ここで示すように、溶融物530は、コンテインメントの速度534とは異なる速度532で移動している。溶融物はコンテインメント536によって支持され、求心加速度538からの溶融物の遠心荷重に反応する。この状況により、微粒化流体540はピンチポイント542に取り込まれ、最終的に気泡544を形成する。その結果、溶融物内に取り込まれた微粒化流体/気体は、波高点で形成されるスプム(泡)液滴よりもかなり小さいフィルムおよびジェット液滴を形成する。
本発明に関して述べられた全ての微粒化構造およびその筋書きにおいて、流体は、液体が加速度を上げて処理される際に、上記液体表面上を通過する。この流体の相対運動によって、溶融物には剪断応力がかけられ、これによって上記溶融物は移動する。コンテインメントは固定しており、空力剪断の結果、移動することはない。これらの条件において、液体はコンテインメントに対して移動し、これによって挟み込みが起こる。
回転子が溶融物のソースではないこれらの状況においては、溶融物および回転子が異なる角速度で接触する機会が存在する。速度の差によって、導入された溶融物および回転子の間に相対運動が起こる(一時的に)。この差によって、上述のように、微粒化流体/気体の取り込みが可能となる。
多重軸回転
本発明の最も基礎的な実施においては、単軸を中心に回転させる構造を対象としているが、本発明ではさらに、二つ以上の軸での回転を容易にする構造も想定している。一般的に、多重軸回転を実現するために最も実用的な二つの構成を、ここで平行軸二重遠心力微粒化装置および垂直軸二重遠心力微粒化装置と呼ぶ。多重軸回転を導入する目的は、コンテインメント構造および溶融物間の相対運動を容易にするのが望ましいためである。
本発明の多重軸回転の実施態様をさらに説明し、明確にするために、溶融物を接線加速度で処理するために用いる受け入れ可能な手段の内の少なくともいくつかを図解する四つの図(図21−図24)を示す。
しかし、これら四つの図を具体的に論じる前に、いくつかの一般的な実施態様を説明するのが有益かと思われる。ここで用いられる、接線という用語は、第一遠心力装置の内周に対して標準ではない加速度成分を意味する。さらに、本発明に関連し、二つのタイプの加速度が論じられる:求心加速度、およびコリオリ(の加速度)である。求心加速度は、回転体上のあるポイントで測定され、その方向は常に回転軸に向いている。多重回転軸の場合は、あるポイントにおける加速度は各軸を中心とした加速度のベクトルの和である。このベクトルの和は、二つのベクトルの合計として表すことができる:1つは溶融物の表面に対して標準の状態のもの、もう1つはその標準のベクトルに対して垂直なもの(図22および図24参照)である。
垂直加速度成分は、自動車を加速する際に体験するものと同種のものである。地面に対して(9.8m/s2)の速度でさらに加速したとする、しかしここで、地球の重力に対して垂直(平面上にいると仮定して)な追加の加速度成分もまた存在する。これらのベクトルの和が、トータルの加速度である。
本発明によると、この垂直成分は、多重軸回転の状況に対して独特のものであると認められる;溶融物ソースがコンテインメントである状況でさえ、コンテインメント表面に対する溶融物の動きを容易にする。相対運動は良好である;微粒化流体の取り込みにつながり、その結果、溶融物の気泡となる。最後に、本発明の1つの実施例において、この垂直成分はここでは具体的に“接線加速度”Aと呼ばれる。
本発明の多重軸回転の実施の態様の第一構造が、図21に説明される。図21に示す本発明の1つの特定の実施例において、熱ソース300および第一遠心力装置302は、第二遠心力装置304の半径上にある。第一遠心力装置302の回転軸は、第二遠心力装置304の回転軸に対して平行に位置する。本発明によれば、第一遠心力装置302は溶融物コンテインメント装置として機能し、1つの実施例においては回転チューブとなり得る。さらに、第二遠心力装置304は回転台として設計される。
また、図21に示すように、熱ソース300および第一遠心力装置302の内半径の間に、流動環帯306が設けられる。ここで参照番号308として示される“表面ポイント”は、図22で示される加速度ベクトルの特定の場所を表している。表面ポイントの異なる場所は、ベクトルの方向を変化させる。図21の下側の図は、上側の図の側断面図であって、微粒化流体310の流れを含む本発明のこの実施の形態の種々の要素の関係をより明確に説明する。
ここで用いられているように、第一遠心力装置302の回転速度はω1で示され、一方、第二遠心力装置304の角速度はω2で示される。さらに、第一遠心力装置302の半径はここでR1として示され、一方、第二遠心力装置304の半径はR2として示されている。
さらに本発明、特に任意の位置における流体あるいは溶融物上の効果を説明するために、図22が示される。具体的には、図22は、ベクトルω1 21で示される第一、あるいは溶融物コンテインメント、遠心力装置からの求心加速度が、ベクトルω2 22で示される、第二遠心力装置からの求心加速度といかに組み合わされるのかを図式的に表している。これらのベクトルの合計は、ここでAnおよびAtで示され、明確に区別できる二つの加速度ベクトルとして図式で示される。具体的には、ここで標準加速度ベクトルAnとして示される第一ベクトルは、第一遠心力装置302の内側面に対して垂直あるいは標準であるベクトルの和の部分を表しており、一方、ここで接線加速度ベクトルAtとして示される第二ベクトルは、第一遠心力装置302の内側面に対して接線方向に向いているベクトルの和の部分を表している。
上述の多重軸回転構造の結果、溶融物上に追加力が発生し、上昇した加速度を利用して、さらに微粒子形成の補助となる。より具体的には、接線加速度Atは壁面に対して溶融物を移動させる。この動きによって、溶融物およびコンテインメント間の微粒化流体/気体を取り込むことにつながり、気泡の生成量を上げる。気泡がさらに増えることによって、フィルムあるいはジェットなどの、つまり、より小さな液滴形成機構からの液滴の割合が増えることになる。
上述の平行軸二重遠心力装置構造に加えて、図23は本発明に基づく他の実施例、つまり垂直軸二重遠心力装置構造を示している。第一遠心力装置322が第二遠心力装置324に対して90°の位置で回転し、そして第二遠心力装置、つまり回転台の平面に横になる構造形態が図23に図解される。垂直軸二重遠心力装置構造において、微粒化流体326は第二遠心力装置の回転軸に対して半径方向外向きに流れる。また尚、第一遠心力装置322の角速度はω1として示され、一方、第二遠心力装置324の角速度はω2として示される。熱ソース300は図21で示されるものと同一である。
垂直軸二重遠心力装置構造内の任意の場所での溶融物の要素において見られる加速度(図23、要素328)が図24に示される。こうした構造において、溶融物の動きに影響を与える加速度には二つのタイプ、つまり求心加速度およびコリオリの加速度(互いに垂直である)がある。これらの加速度の合計によって、溶融物のコンテインメントに対する動きが生じる。なお、前述同様に、通常の加速度(An)は溶融物をコンテインメント壁上に押し付ける。
この垂直軸二重遠心力装置構造は、機会および課題をもたらす。第一に、コリオリの加速度は、溶融物の動きの助力になるという付加利益がある。課題の1つは、第一遠心力装置の角運動量ベクトルの位置決めである。この構成で操作する際、第一遠心力装置は公式に従って第二遠心力装置(すなわち、回転台)に対して回転力をかける:
T=dL/dt
において:
T−トルク(回転力)
L−第一遠心力装置角運動量
t−時間
回転力Tは相当な強さであり、そのために堅牢な構造が必要となる。別の方法としては、第一遠心力装置の角運動量を相殺する形態で、第二遠心力装置上に角運動量ソースを配置する方法がある。
本発明によれば、第一および第二遠心力装置の両回転軸の角度が0°あるいは90°以外の角度であるという、“二重遠心力装置”のコンセプトを利用することも可能である。このシステムの分析は、複雑さが高まるということを除いて、垂直軸構造に関しても基本的に同一である。
さらに、本発明の追加の実施の形態によれば、このコンセプトはさらに1つのステップを経て、第二遠心力装置を、ジンバル取付け構造を利用して二つ以上の軸上で回転させる。
ここまでの説明および図面において実施の形態の一部としての“熱ソース”が示されているが、微粒化される原料が他の何らかの手段によって液体の状態にされるならば加熱を必要とする多重回転軸についての説明は無かった。これは、単軸機構の説明のため先に述べた外部溶融ソースの実施の形態に類似している。
ここで説明される微粒化装置のいずれの種類の物も、その微粒化流体の温度および圧力については操作者の判断に委ねられる。微粒化流体を標準大気圧あるいは常温の条件下に置く必要があるこの工程についての記述は無い。
ここまで一貫して述べるように、本発明は分散可能な液状原料を微粒化する工程に関する。ここで用いる“分散可能な液状原料”とは、常温で、あるいは常温より高い温度の元で液体であるいかなる原料をも意味する。このような原料は、食材、薬剤、化粧品、農業、あるいは同様の用途のための特に水、金属、燃料、合金、合成(例えば熱可塑性)物質を含む。なお、分散可能な液状原料が金属である場合、本発明によれば、公知のいかなる金属を使用することも可能である。原料は、混合物の形態もとり得る。前後の記述において、“分散可能な液状原料”という用語は単一の原料あるいは原料の混合物を指していると理解すべきである。簡略化の目的で、“分散可能な液状原料”は、本文中において単に“溶融物”としてしばしば言及されている。
さらに、ここにおいて用いられる言葉の用法から来る混乱を防ぐ目的で、特定の単語の通義をさらに明確にするために、以下の定義も示される。本発明の説明において用いられているように、“流体”は、その入れ物のアウトラインに沿って流れ、適合する傾向のある物質(液体あるいは気体)を指す。“気体”は、独立した形状、あるいは容積を有しておらず、しかし無制限に拡散する傾向のある流体を指す。“液体”は、固体でも気体原料でもなく、その構成微粒子が自体の内で自由に動きまわり、しかし分離する傾向を示さない、ことによって特徴付けられる原料を意味する。ここで用いられる“耐火物”は、微粒化する原料上で十分に溶融する原料を意味する。なお最後に、ここで用いられる“エアロゾル”は、流体中の微小固体あるいは液体粒子の懸濁物として用いられている。
本発明を好ましい実施の形態を参照して述べてきたが、本発明はその詳細に限定されるものではない。当業者が想定可能な修正事項も、添付請求項にて定義される本発明の精神と範囲内に含まれるものとする。
本発明の種々の目的、利点、新規の特長は、添付図面および別表と併せて以下の詳細な説明を参照することで、より容易に理解することができる。
移動する液体を経由して生成される小滴の色々な形態の形成工程を示す。 フィルム液滴の形成と展開に関するより詳細な説明図である。 ジェット液滴の形成と展開に関するより詳細な説明図である。 スプム(泡)液滴の形成と展開に関するより詳細な説明図である。 飛沫からの液滴の形成を示す断面図である。 加速化された環境における微粒化工程を全体的に示す図である。 本発明の特定の実施例を実践するために好適な種々の工程をフローチャートの形で示す図である。 本発明の特定の態様の試験を容易にするために用いられる構造設定の1つのタイプを示す図である。 図8に示す試験的構造の二つの実行の結果をグラフにして示す図である。 回転チューブ内に設置されたプラズマトーチ装置を全体的に含む本発明の1つの実施例の断面を、視覚的に表す図である。 本発明に基づいて用いられる液化技術としての放射加熱の利用例を示す図である。 本発明に基づいて用いられる液化技術としての誘導加熱の利用例を示す図である。 本発明に基づいて用いられる液化技術としてのトランスバース・フラックス誘導加熱の利用例を示す図である。 本発明に基づいて用いられる液化技術としてのアーク加熱の利用例を示す図である。 本発明に基づいて用いられる液化技術としてのレーザー溶融加熱の利用例を示す図である。 本発明に基づいて用いられる液化技術としての高温流体加熱の利用例を示す図である。 本発明に基づいて用いられる液化技術としての化学反応加熱の利用例を示す図である。 外部溶融体ソースあるいは液体を、本発明に基づいて用いられる液化技術としての環境熱において利用する例を示す図である。 本発明に基づいて用いられる液化技術としてのプラズマトーチ加熱の利用例を示す図である。 流体を溶融物に微粒化するピンチ・エントラップメントがいかにして起こるかを示す図である。 本発明の多重軸回転の1つの実施例、具体的には平行軸、二重遠心設計を示す図である。 本発明の微粒化装置の平行軸、二重遠心設計実施例の全体的な表面点加速状況をグラフにて示す図である。 本発明の多重軸回転の態様、具体的には垂直軸、二重遠心設計の1つの実施例を示す図である;そして 本発明の微粒化装置の垂直軸、二重遠心設計実施例の全体的な表面点加速状況をグラフで示す図である。

Claims (62)

  1. 微粒化装置システムであって、
    a)微粒化される溶融原料;
    b)上記溶融原料を確保するコンテインメント部;
    c)上記溶融原料の環境を加速化させ、この溶融原料に加わる重力を地球の標準重力に比して上昇させる装置;および
    d)上記溶融原料の露出面を横切って流れ、エアロゾル化し、微粒子を作り出す液滴の構成を容易にする微粒化流体、から構成されることを特徴とする微粒化装置システム。
  2. さらに、上記コンテインメント部および上記溶融原料の間に相対運動を導入する手段を含むことを特徴とする請求項1記載の微粒化装置システム。
  3. 上記微粒化装置システムの要素が、二つ以上の軸上にて回転することを特徴とする請求項2記載の微粒化装置システム。
  4. 上記コンテインメント部が、液体溶融原料が内部に導入される際に回転することを特徴とする請求項3記載の微粒化装置システム。
  5. 上記溶融原料が、上記コンテインメント部の保持面に対して標準および垂直な成分を有する加速度にて処理されることを特徴とする請求項3記載の微粒化装置システム。
  6. 上記溶融原料の環境を加速化させる装置が、遠心力装置であることを特徴とする請求項1記載の微粒化装置システム。
  7. さらに、上記溶融原料内にかく乱を導入する振動のソースを含むことを特徴とする請求項1記載の微粒化装置システム。
  8. 微粒化流体の流れが非連続であることを特徴とする請求項1記載の微粒化装置システム。
  9. 上記コンテインメント部が、溶融原料自体の固形からできていることを特徴とする請求項1記載の微粒化装置システム。
  10. 溶融原料内に取り込まれた(溶解していない)流体を処理して、微粒化工程全体の少なくとも一部のための微粒化処理を容易にすることが可能なことを特徴とする請求項1記載の微粒化装置システム。
  11. 上記微粒化流体が気体であることを特徴とする請求項1記載の微粒化装置システム。
  12. 微粒化流体である上記気体が不活性であることを特徴とする請求項11記載の微粒化装置システム。
  13. 微粒化流体である上記気体が酸化性であることを特徴とする請求項11記載の微粒化装置システム。
  14. 微粒化流体である上記気体が還元性であることを特徴とする請求項11記載の微粒化装置システム。
  15. 上記微粒化流体が液体であることを特徴とする請求項1記載の微粒化装置システム。
  16. 微粒化流体である上記液体が不活性であることを特徴とする請求項15記載の微粒化装置システム。
  17. 微粒化流体である上記液体が酸化性であることを特徴とする請求項15記載の微粒化装置システム。
  18. 微粒化流体である上記液体が還元性であることを特徴とする請求項15記載の微粒化装置システム。
  19. 上記微粒化流体が、その内に微粒子を含んでいることを特徴とする請求項1記載の微粒化装置システム。
  20. 微粒化流体の速度(軸流速度および角速度)のみならず、熱力学的条件、つまり熱、圧力、および密度も使用者が選択可能であることを特徴とする請求項1記載の微粒化装置システム。
  21. さらに冷却システムを含んでいることを特徴とする請求項1記載の微粒化装置システム。
  22. さらに、液化に先立って、溶融される原料を加速度を上げた状況で処理する液化システムを含むことを特徴とする請求項1記載の微粒化装置システム。
  23. 上記液化システムの動作が非連続であることを特徴とする請求項22記載の微粒化装置システム。
  24. 上記液化システムが、微粒化される上記溶融原料に対して放射熱を加えることを特徴とする請求項22記載の微粒化装置システム。
  25. 上記液化システムが、微粒化される上記溶融原料に対して誘導熱を加えることを特徴とする請求項22記載の微粒化装置システム。
  26. 上記液化システムが、微粒化される上記溶融原料に対してアーク熱を加えることを特徴とする請求項22記載の微粒化装置システム。
  27. 上記液化システムが、微粒化される上記溶融原料に対してレーザーを当てることを特徴とする請求項22記載の微粒化装置システム。
  28. 上記液化システムが、微粒化される上記溶融原料に対して熱微粒化流体熱を加えることを特徴とする請求項22記載の微粒化装置システム。
  29. 上記液化システムが、微粒化される上記溶融原料に対して化学反応熱を加えることを特徴とする請求項22記載の微粒化装置システム。
  30. 上記液化システムが、微粒化される上記溶融原料に対して耐火性コンテインメント熱を加えることを特徴とする請求項22記載の微粒化装置システム。
  31. 上記液化システムが、微粒化される上記溶融原料に対してプラズマアーク熱を加えることを特徴とする請求項22記載の微粒化装置システム。
  32. 原料を微粒化する方法であって;
    a)微粒化される原料の環境を加速化させ、上記原料に加わる重力を地球の標準重力に比して上昇させるステップと;および
    b)微粒化流体を原料の露出面を横切って流し、エアロゾル化し、微粒子を作り出す液滴の構成を容易にするステップ、から構成されることを特徴とする微粒化方法。
  33. さらに、上記コンテインメント部および上記溶融原料の間に相対運動を導入するステップを含むことを特徴とする請求項32記載の微粒化方法。
  34. さらに、上記微粒化システムを二つ以上の軸上で回転させるステップを含むことを特徴とする請求項33記載の微粒化方法。
  35. さらに、上記コンテインメント部を回転させ、一方で上記液体溶融原料をその内部に導入するステップを含むことを特徴とする請求項33記載の微粒化方法。
  36. さらに、上記溶融コンテインメント部の保持面に対して標準および垂直な成分を有する加速度で上記溶融原料を処理するステップを含むことを特徴とする請求項33記載の微粒化方法。
  37. さらに、遠心力装置内において上記溶融原料の環境を加速化させるステップを含むことを特徴とする請求項32記載の微粒化方法。
  38. さらに、上記溶融原料内のかく乱を促進させる振動のソースを導入するステップを含むことを特徴とする請求項32記載の微粒化方法。
  39. さらに、微粒化流体の非連続的な流れを制御するステップを含むことを特徴とする請求項32記載の微粒化方法。
  40. さらに、溶融原料それ自体の固形からコンテインメント部が作られている溶融原料を含むステップを含んでいることを特徴とする請求項32記載の微粒化方法。
  41. さらに、溶融原料内に取り込まれた(溶解していない)流体を処理して、微粒化工程全体の少なくとも一部のための微粒化処理を容易にするステップを含むことを特徴とする請求項32記載の微粒化方法。
  42. 上記微粒化流体が気体であることを特徴とする請求項32記載の微粒化方法。
  43. 微粒化流体である上記気体が不活性であることを特徴とする請求項42記載の微粒化方法。
  44. 微粒化流体である上記気体が酸化性であることを特徴とする請求項42記載の微粒化方法。
  45. 微粒化流体である上記気体が還元性であることを特徴とする請求項42記載の微粒化方法。
  46. 上記微粒化流体が液体であることを特徴とする請求項32記載の微粒化方法。
  47. 微粒化流体である上記液体が不活性であることを特徴とする請求項46記載の微粒化方法。
  48. 微粒化流体である上記液体が酸化性であることを特徴とする請求項46記載の微粒化方法。
  49. 微粒化流体である上記液体が還元性であることを特徴とする請求項46記載の微粒化方法。
  50. 上記微粒化流体がその内に微粒子を含むことを特徴とする請求項32記載の微粒化方法。
  51. さらに、微粒化流体の速度(軸流速度および角速度)のみならず、熱力学的条件、つまり熱、圧力、および密度を使用者が選択するステップを含むことを特徴とする請求項32記載の微粒化方法。
  52. さらに、上記微粒化装置の少なくとも1つの要素を冷却するステップを含むことを特徴とする請求項32記載の微粒化方法。
  53. さらに、液化に先立って、上記液化される原料を意図的な加速度環境にて処理するステップを含むことを特徴とする請求項32記載の微粒化方法。
  54. 上記溶融原料を液化するステップが非連続的であることを特徴とする請求項53記載の微粒化方法。
  55. 上記液化ステップにおいて、微粒化される上記溶融原料に対して放射熱を加えることを特徴とする請求項53記載の微粒化方法。
  56. 上記液化ステップにおいて、微粒化される上記溶融原料に対して誘導熱を加えることを特徴とする請求項53記載の微粒化方法。
  57. 上記液化ステップにおいて、微粒化される上記溶融原料に対して電気アーク熱を加えることを特徴とする請求項53記載の微粒化方法。
  58. 上記液化ステップにおいて、微粒化される上記溶融原料に対してレーザーを当てることを特徴とする請求項53記載の微粒化方法。
  59. 上記液化ステップにおいて、微粒化される上記溶融原料に対して熱微粒化流体熱を加えることを特徴とする請求項53記載の微粒化方法。
  60. 上記液化ステップにおいて、微粒化される上記溶融原料に対して化学反応熱を加えることを特徴とする請求項53記載の微粒化方法。
  61. 上記液化ステップにおいて、微粒化される上記溶融原料に対して耐火性コンテインメント熱を加えることを特徴とする請求項53記載の微粒化方法。
  62. 上記液化ステップにおいて、微粒化される上記溶融原料に対してプラズマアーク熱を加えることを特徴とする請求項53記載の微粒化方法。
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