JP2007333322A - 蒸気エゼクタを用いた冷水製造システム - Google Patents

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敏広 茅原
Kazuhiro Futagami
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Abstract

【課題】 蒸気エゼクタにおける吸引蒸気量をできるだけ高く維持し、この蒸気エゼクタをより高い質量流量比で運転させることによって、高効率とランニングコストの低減とを実現し得る、蒸気エゼクタを用いた冷水製造システムを提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明は、蒸気エゼクタ6を用いた冷水製造システムであって、前記蒸気エゼクタ6に接続された真空式冷却塔7と、前記真空式冷却塔7に接続されたバッフャタンク部20とを備え、前記バッファタンク部20は、冷水供給ラインに連通する冷水貯留部22と、補給水供給ラインに連通する補給水貯留部23とを用いて構成されたことを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蒸気エゼクタを用いた冷水製造システムに関するものである。
従来から、エネルギの有効利用を行うシステムについては、種々のシステムが提案されており、例えば、その一つとして、エンジンから排出される排ガスの保有熱を排ガスボイラにより回収するシステムが知られている。このシステムは、排ガスボイラにより生成された蒸気を冷暖房等に用いることによって、エネルギの有効利用を図っている。
排ガスボイラにて生成される蒸気を利用するシステムとしては、例えば、特許文献1に記載されたシステム(以下、「従来技術にかかるシステム」という。)がある。この従来技術にかかるシステムにおいては、エンジンにより発電機を作動させることで電力を得、エンジンから排出される排ガスを排ガスボイラへ送っている。そして、排ガスボイラにて生成された蒸気を蒸気エゼクタに通過させ、減圧蒸発缶から蒸気を得ると共に、これらの蒸気を蒸気利用設備へ送り、そこで得られた凝縮水をドレンタンクおよび軟水器を経由させて排ガスボイラに循環させている。
つまり、従来技術にかかるシステムにおいては、蒸気エゼクタを用いて、エネルギの有効利用が図られている。
特開2002−4943号公報
従来技術にかかるシステムを含めた、蒸気エゼクタを用いたシステムにおいては、通常、蒸気エゼクタの上流側に、被減圧部(従来技術にかかるシステムにおいては「減圧蒸発缶」)が設けられている。
そして、この被減圧部にて生成された冷水が、熱交換や冷水そのものとして、適宜利用されている。この利用の際には、被減圧部から直接冷水を供給する場合や、冷水を貯留するタンクを設ける場合がある。例えば、冷水を貯留するタンクを設ける場合には、このタンクに貯留された冷水が、熱交換や冷水そのものとして利用されると共に、このタンクを介して、再度被減圧部に送られる。つまり、一般に、このタンク内の冷水が被減圧部との間で循環利用される。
上記のような構成において、被減圧部に冷水が供給されると(つまり、被減圧部からタンクへ排水された冷水がそのまま被減圧部内に噴霧されると)、蒸気エゼクタにおける吸引蒸気量が低下して、システム全体を高効率にて運転することが困難となる。
また、上記のようなシステムにて冷水製造装置を構成する場合、タンクから冷水がそのまま被減圧部内に循環噴霧されると、冷水量を適切に確保できず、冷水製造効率が低下する。
さらに、従来技術においては、上述したような構成に加え、タンク(冷水を貯留するタンク)に補給水が供給される場合もある。このような場合には、補給水と冷水とがミキシングされることにより、被減圧部に噴霧される流体の温度は低下し(つまり補給水温度よりも低下し)、貯留される冷水温度が低下および塔内圧力が低下し、冷水製造システム全体として高効率にて運転することができない。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、蒸気エゼクタにおける吸引蒸気量をできるだけ高く維持し、この蒸気エゼクタをより高い質量流量比で運転させることによって、高効率とランニングコストの低減とを実現し得る、蒸気エゼクタを用いた冷水製造システムを提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、蒸気エゼクタを用いた冷水製造システムであって、前記蒸気エゼクタに接続された被減圧部と、前記被減圧部に接続されたバッフャタンク部とを備え、前記バッファタンク部が、冷水貯留部と補給水貯留部とを有することを特徴としている。より具体的には、前記バッファタンク部が、冷水供給ラインに連通する冷水貯留部と、補給水供給ラインに連通する補給水貯留部とを用いて構成されたことを特徴としている。
また、本発明にかかる蒸気エゼクタを用いた冷水製造システムにおいては、前記バッファタンク部が一つの容器を用いて構成されており、前記容器内に設けられた仕切板によって前記冷水貯留部と前記補給水貯留部とが区分されていることが好ましい。
さらに、本発明にかかる蒸気エゼクタを用いた冷水製造システムにおいては、前記バッファタンク部が二つの容器を用いて構成されており、一方の容器が前記冷水貯留部を成し、他方の容器が前記補給水貯留部を成すと共に、前記二つの容器が上方位置にて連通されていることが好ましい。
また、本発明にかかる蒸気エゼクタを用いた冷水製造システムにおいては、前記冷水貯留部の下方位置には、前記被減圧部から冷水を送出する冷水送出ラインが連通されており、前記冷水貯留部内の前記冷水送出ラインよりも上方位置には、一つ以上の流動抑制板が設けられている構成が好ましい。
本発明によれば、蒸気エゼクタにおける吸引蒸気量をできるだけ高く維持し、この蒸気エゼクタをより高い質量流量比で運転させることによって、高効率とランニングコストの低減とを実現し得る、蒸気エゼクタを用いた冷水製造システムを得ることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
まず、本実施形態の第一態様にかかる蒸気エゼクタを用いた冷水製造システムは、蒸気エゼクタに接続された被減圧部(例えば、真空式冷却塔)と、この被減圧部に接続されたバッフャタンク部とを備え、バッファタンク部が、冷水貯留部と補給水貯留部とを有することを特徴としている。より具体的には、バッファタンク部が、冷水供給ラインに連通する冷水貯留部と、補給水供給ラインに連通する補給水貯留部とを用いて構成されたことを特徴としている。すなわち、この第一態様にかかる冷水製造システムは、必要箇所に冷水を供給する冷水貯留部と、被減圧部(真空式冷却塔)に補給水を供給する補給水貯留部とが別個独立に設けられており、これらの各流体が直ちに混合することがないように構成されている。
このように構成された冷水製造システムによれば、被減圧部には、生成された冷水ではなく、補給水貯留部内の補給水が補給水供給ラインを介して供給される。したがって、冷水(あるいは冷水と補給水とがミキシングされた流体)が被減圧部内に噴霧される場合よりも、被減圧部における吸引蒸気量が高まり、冷水製造システムを高効率にて運転することができる。また、このような構成であれば、冷水と補給水とが直ちに混合することはなく、冷水貯留部にて適切に冷水が確保されているため、冷水温度は上昇せず、高効率で冷水を供給することができる。つまり、このような構成によれば、冷水貯留部と補給水貯留部とを有することにより、蒸気エゼクタにおける吸引蒸気量をできるだけ高く維持し、この蒸気エゼクタをより高い質量流量比で運転させることが可能となって、高効率とランニングコストの低減とを実現し得る、冷水製造システムを得ることができる。
また、本実施形態の第二態様にかかる蒸気エゼクタを用いた冷水製造システムは、第一態様の構成において、バッファタンク部が一つの容器を用いて構成されており、この容器内に設けられた仕切板によって冷水貯留部と補給水貯留部とが区分されている。
このような構成であれば、比較的簡単な構成に基づき、一つの容器を用いて冷水貯留部と補給水貯留部とを有するバッファタンク部を構成し、上述した種々の効果を有する冷水製造システムを得ることができる。
さらに、本実施形態の第三態様にかかる蒸気エゼクタを用いた冷水製造システムは、第一態様の構成において、バッファタンク部が二つの容器を用いて構成されており、一方の容器が冷水貯留部を成し、他方の容器が補給水貯留部を成すと共に、これらの二つの容器が上方位置にて連通されている。
このような構成によれば、冷水貯留部と補給水貯留部とを別個独立の容器を用いて構成しているため、両容器(両貯留部)間における断熱性の高いバッファタンク部を得ることができる。よって、蒸気エゼクタにおける吸引蒸気量をより高く維持し、この蒸気エゼクタを高い質量流量比にて運転させることができる。また、それぞれの容器は連通されているため、必要に応じて、それぞれの容器内の流体を流通させて各流体(冷水、補給水)の温度調整を行うこともできる。
また、本実施形態の第四態様にかかる蒸気エゼクタを用いた冷水製造システムは、第一態様乃至第三態様の構成において、冷水貯留部の下方位置には、被減圧部から冷水を送出する冷水送出ラインが連通されており、冷水貯留部内の前記冷水送出ラインよりも上方位置には、一つ以上の流動抑制板が設けられている。ここで、「流動抑制板」は、被減圧部から導入された冷水の冷水貯留部内における流動(対流)を抑制すべく機能する。
このような構成によれば、冷水貯留部内における冷水が簡単にミキシングされることがないため、冷水貯留部下方位置における冷水温度はより低温に保たれる。したがって、このような構成によれば、より低温に維持された冷水を効率的に供給することが可能となる。
以下、図面に基づき、本発明の実施例にかかる冷水製造システムについて説明する。
なお、後述する実施例に示された冷水製造システムは、有効利用するエネルギとしてエンジン(エネルギ源)にて生成されるエネルギを用いる例を示している。より具体的には、このエンジンからの排ガスを排ガスボイラにて回収して蒸気を生成し、この排ガスおよび蒸気を有効に利用可能なシステムの例を示している。しかし、当然のことながら、本発明にかかる冷水製造システムはこの構成に限定されず、他のエネルギ源にて生成されたエネルギを有効利用すべく構成されたシステムであっても本発明の技術的範囲に属する。
図1は、本発明の実施例にかかる蒸気エゼクタを用いて構成された冷水製造システムの概略図を示したものである。
この図1に示すように、本実施例にかかる冷水製造システム(エネルギの有効利用システム)は、エンジン1、このエンジン1の排ガスを利用して蒸気を作り出す蒸気生成部の具体例としての排ガスボイラ2、排ガスボイラ2から蒸気使用箇所(図示省略)へ蒸気を供給する主蒸気供給ライン3、この主蒸気供給ライン3とは別個の第一副蒸気供給ライン4、この第一副蒸気供給ライン4から分岐した第二副蒸気供給ライン5、第一副蒸気供給ライン4の下流側に設けられた蒸気エゼクタ6、この蒸気エゼクタ6に接続された真空式冷却塔7(本発明の「被減圧部」に相当)、蒸気エゼクタ6を通過した蒸気を凝縮させる凝縮器8、この凝縮器8内を減圧する減圧手段の具体例としての水封式真空ポンプ9、凝縮器8から凝縮水8aを排出する凝縮水排出手段の具体例としての排出ポンプ10、凝縮器8で受け取った凝縮熱量を大気へ放熱する冷却塔11、および真空式冷却塔7に接続されたバッファタンク部20等を用いて構成されている。
エンジン1は、例えば、発電機(図示省略)を作動させると共に、エンジン1作動時に排出される排ガスを排ガスボイラ2へ送るべく構成されている。つまり、エンジン1は、メインとなる機能(ここでは「発電機を作動させる」という機能)を発揮することに加えて、その際に発生する排ガスを有効利用すべく、排ガスボイラ2と接続されている。
排ガスボイラ2は、蒸気生成部に相当するものであって、エンジン1からの排ガスを利用して蒸気を生成する。本実施例にかかる排ガスボイラ2には、生成された蒸気を使用する箇所に供給する主蒸気供給ライン3と、余剰蒸気を蒸気エゼクタ6に供給する第一副蒸気供給ライン4とが接続されており、さらに第一副蒸気供給ライン4から分岐して第二副蒸気供給ライン5が設けられている。また、この排ガスボイラ2へは、例えば、後述する凝縮器8からの補給水(凝縮水)と、軟水器(図示省略)や脱気装置(図示省略)を経由した脱気された軟水とを合流させたものが給水として送られる。
真空式冷却塔7は、本発明の被減圧部に相当し、処理水供給ライン12を介して、真空式冷却塔7の本体内部へ処理水が供給されるべく構成されている。そして、このようにして供給された処理水が本体の上方位置に設けられた処理水散布部7Aから散布されると、処理水は蒸発潜熱を奪われて冷水7aとなる。このようにして得られた冷水7aは、冷水送水ポンプ13を用いて、後述するバッファタンク部20(を成す冷水貯留部22)を介して冷水使用箇所に送られて、適宜利用されることとなる。
凝縮器8としては、例えば、シェルアンドチューブ式熱交換機が用いられる。シェルアンドチューブ式熱交換機は、蒸気を導入可能な複数のチューブが所定間隔を有して立設されており、冷却塔11から供給される冷却用の水が冷却水ライン14から供給されて、この冷却水がチューブの外側に接触することにより、蒸気と冷却水とが間接的に熱交換を行うように構成されている。冷却用の水は、蒸気との間で熱交換を行った後に、冷却塔11に戻され、冷却塔11で冷却されて、再び凝縮器8(シェルアンドチューブ式熱交換機)へ循環される。
水封式真空ポンプ9は、減圧手段に相当するもので、凝縮器8内を減圧状態にすることによって、蒸気エゼクタ6からの蒸気を積極的に凝縮器8内へ導入すると共に、非凝縮性ガスである空気を排出する役割を有している。この水封式真空ポンプ9は、凝縮水8aを吸い込んで排出するのを防止するために、凝縮器8内における凝縮水8aの貯留水位より上方位置に接続されている。また、この水封式真空ポンプ9と凝縮器8との接続箇所は、凝縮器8と蒸気エゼクタ6との接続箇所から可能な限り離れた位置に設けられている。これは、凝縮器8内へ導入された凝縮前の蒸気を排出しにくくするためである。さらに、水封式真空ポンプ9は、封水の温度を調整することによって真空ポンプの処理能力を制御することができる。
排出ポンプ10は、凝縮器8内の凝縮水8aを排出するための凝縮水排出手段に相当する。そして、この排出ポンプ10は、必要に応じて、水封式真空ポンプ9により減圧状態となった凝縮器8内の凝縮水8aを排出すべく機能する。この排出ポンプ10にて凝縮器8内から排出された凝縮水8aは、例えば、所定の貯留タンク(図示省略)等に貯留された後、排ガスボイラ2や冷却塔11等に供給されて循環利用される。
冷却塔11としては、一般的に公知である開放式の冷却塔を例示している。この冷却塔11は、上部に開口部を有し下部に貯留槽を有する本体と、この本体内に気流を発生させるために開口部に設けられたファン11Aと、本体内に冷却水を散布させる散布部11B等とを用いて構成されている。冷却水は、ファン11Aの下方位置に設けられた散布部11Bから散布され、散布された冷却水は、ファン11Aによる気流と接触することによって冷却される。冷却水は、本体下部の貯留槽に貯留された後、冷却水ライン14を介して凝縮器8内を経由し、再び冷却塔11へ戻る。戻った冷却水は、凝縮器8内での熱交換により熱を保有しているが、この熱は、冷却塔11内で散布されることによって一部は蒸発して開口部から大気へ放出される。
排ガスボイラ2により生成された蒸気の一部は、第一副蒸気供給ライン4を介して蒸気エゼクタ6に導入され、この蒸気は蒸気エゼクタ6を通過した後、凝縮器8内へ導かれる。このように、第一副蒸気供給ライン4から蒸気エゼクタ6に蒸気が導入される際には、蒸気エゼクタ6内のノズル部から蒸気が噴出されることとなり、この蒸気の噴出エネルギによって、蒸気エゼクタ6に接続された蒸気吸引ライン15を介して、真空式冷却塔7内が減圧される。また、蒸気エゼクタ6内における蒸気の噴出エネルギに起因する減圧作用により、真空式冷却塔7内の蒸気は吸引され、蒸気エゼクタ6内で混合し、これらの蒸気は、蒸気エゼクタ6を介して凝縮器8側に供給される。凝縮器8内は、水封式真空ポンプ9により非凝縮性ガスである空気が排出されるので、凝縮器8内の凝縮水8aには空気が溶存せず、これにより凝縮水8aは脱気されたものになる。また、蒸気エゼクタ6から凝縮器8側へ放出された蒸気は、冷却塔11から凝縮器8へ導入される冷却水との間で熱交換を行うことによって凝縮され、凝縮水8aとして凝縮器8内に貯留される。このようにして得られた凝縮水8aは、排ガスボイラ2および真空式冷却塔7からの不純物のない蒸気が凝縮されたものであり、非凝縮性ガスである空気を含んでいない。つまり、この凝縮水8aは脱気された純水であるため、必要に応じて、補給水として排ガスボイラ2や冷却塔11に対してそれぞれ供給され、エネルギの有効利用が図られることとなる。
以上のように、凝縮水8aを排ガスボイラ2に補給水として用いると、この凝縮水8aは純水であるから、濃縮水の排水量(ブロー量)を低減することが可能になると共に、カルシウム、マグネシウム等の硬度分がないのでスケール付着を抑制することができる。また、純水であることから、排ガスボイラ2を構成する水管等の腐食因子である硫酸イオン、塩化物イオンがなく、しかも脱気されているので、水管等の腐食の発生を抑制することができる。さらに、凝縮水8aは温水であるため、給水予熱のためのエネルギを抑えることができる。
また、この凝縮水8aを冷却塔11に対する補給水として用いた場合は、凝縮水8a中には硬度分が含まれていないため、藻類、スライム、レジオネラ属菌の繁殖を抑制することができる。さらに、凝縮水8aは純水なので、循環水の濃縮を低減でき、濃縮水の排水量(ブロー量)を低減することができる。また、硫酸イオン、塩化物イオンがないため、腐食の発生を抑制することができる。
さて、先にも述べたように、本実施例にかかる冷水製造システムを構成する被減圧部たる真空式冷却塔7には、バッファタンク部20が接続されている(図1参照)。このバッファタンク部20内には、図1に示すように、仕切板21が設けられており、この仕切板21によって、バッファタンク部20内は、冷水貯留部22と補給水貯留部23とに区分されている。
補給水貯留部23には、第一補給水ライン31を介して補給水が供給される。この第一補給水ライン31には、途中分岐した第二補給水ライン32が接続されている。また、補給水貯留部23には、この補給水貯留部23から真空式冷却塔7に対して補給水(処理水)を供給する第三補給水ライン33(本発明の「補給水供給ライン」に相当)が設けられている。そして、第一補給水ライン31および第三補給水ライン33の少なくとも一方、および処理水供給ライン12を介して、処理水が真空式冷却塔7に供給される。
冷水貯留部22には、その下方位置に、真空式冷却塔7から冷水を送出する冷水送出ライン40が設けられており、この冷水送出ライン40よりも上方位置に、複数の流動抑制板(第一流動抑制板24a、第二流動抑制板24b、第三流動抑制板24c、第四流動抑制板24d)が設けられている。また、冷水送出ライン40と第一流動抑制板24aとの間には、冷水貯留部22から、冷水使用箇所に冷水を供給する第一冷水供給ライン41(本発明の「冷水供給ライン」に相当)が設けられており、この第一冷水供給ライン41の下流側には、モータバルブ51(三方弁)と第二冷水供給ライン42とが設けられている。本実施例においては、第二冷水供給ライン42にて使用箇所に供給される冷水温度Toが所定温度となるように、第二補給水ライン32からの補給水と第一冷水供給ライン41からの冷水とがモータバルブ51にて適宜調整されている。つまり、本実施例においては、第二冷水供給ライン41における冷水が、使用者が予め定めた温度となるように、モータバルブ51によって補給水流量と冷水流量とが調整される。より具体的には、たとえば、第二冷水供給ライン41の流体温度Toに基づいて、モータバルブ51をフィードバック制御して、補給水流量と冷水流量とを調整している。
以上のように構成された本実施例にかかる冷水製造システムは、上述した具体的な構成に基づき、次のような作用効果を得ることができる。
図1に示すように、本実施例にかかる冷水製造システムは、冷水貯留部22と補給水貯留部23とを有するバッファタンク部20を用いて構成されている。このような構成に基づき、真空式冷却塔7からバッファタンク部20に送出される冷水は、冷水送出ライン40を介して冷水貯留部22に貯留され、補給水貯留部23内の補給水と直ちにミキシングされるわけではない。つまり、冷水貯留部22には、真空式冷却塔7で生成された低温の冷水が貯留され、補給水貯留部23には、補給水供給源(図示省略)から送出される常温の補給水が貯留されることとなる。
このような構成によれば、常温の補給水(冷水とミキシングされていない補給水貯留部23内の補給水)が真空式冷却塔7内に噴霧されることとなるため、従来技術のように冷水(あるいは冷水と補給水とがミキシングされた流体)が真空式冷却塔7に噴霧される場合と比較して、真空式冷却塔7内における吸引蒸気量が高まり、蒸気エゼクタ6における質量流量比(G2/G1(=吸引蒸気量/駆動蒸気量))を向上させることができる。つまり、本実施例によれば、質量流量比(G2/G1)を向上させることによって、システム全体の運転効率を高めて、高効率とランニングコストの低減とを実現し得る、冷水製造システムを得ることができる。
また、このような構成であれば、冷水と補給水とが直ちに混合することはなく、冷水貯留部においては、適切に低温に維持された冷水が所定量確保されることとなる。加えて、本実施例においては、冷水温度を維持するために(冷水貯留部22内における流体流動(対流)による温度上昇(冷水貯留部内のミキシングによる温度上昇)を抑制するために)、流動抑制板24a〜24dが設けられている。つまり、本実施例によれば、より低温に維持された冷水が適切に冷水貯留部22内に貯留されているため、必要に応じて、高効率で冷水使用箇所に冷水を供給することができる。
以上のことから、本実施例においては、冷水貯留部22と補給水貯留部23とを有するバッファタンク部20を用いることによって、蒸気エゼクタ6における質量流量比(G2/G1(=吸引蒸気量/駆動蒸気量))を向上させ、より低温に維持された冷水の供給が可能である。したがって、本実施例によれば、システム全体の運転効率を高めて、高効率とランニングコストの低減とを実現し得る、冷水製造システムを得ることができる。
<その他の実施例等>
なお、本発明は、上記実施形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で必要に応じて種々の変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施例においては、バッファタンク部20が一つの容器を用いて構成される場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。したがって、例えば、バッファタンク部が二つの容器を用いて構成されており、一方の容器が冷水貯留部を成し、他方の容器が補給水貯留部を成すように構成してもよい。また、この際には、これらの二つの容器が上方位置にて連通されるべく構成されてもよい。
このような構成によれば、冷水貯留部と補給水貯留部とを別個独立の容器を用いて構成しているため、両容器間における断熱性の高いバッファタンク部を得ることができる。よって、蒸気エゼクタにおける吸引蒸気量をより高く維持し、この蒸気エゼクタを高い質量流量比にて運転させることができる。また、それぞれの容器は連通されているため、必要に応じて、それぞれの容器内の流体を流通させて各流体(冷水、補給水)の温度調整を行うこともできる。
また、上記実施例においては、冷水貯留部に四つの流動抑制板を設けた場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。したがって、例えば、バッファタンク部あるいは冷水貯留部等の容量に応じて、一つ乃至三つあるいは五つ以上の流動抑制板を設けるような構成としてもよい。
本発明の実施例にかかる蒸気エゼクタを用いて構成された冷水製造システムの概略図を示したものである。
符号の説明
1 エンジン
2 排ガスボイラ
3 主蒸気供給ライン
4 第一副蒸気供給ライン
5 第二副蒸気供給ライン
6 蒸気エゼクタ
7 真空式冷却塔
7A 処理水散布部
7a 冷水
8 凝縮器
8a 凝縮水
9 水封式真空ポンプ
10 排出ポンプ
11 冷却塔
11A ファン
11B 散布部
12 処理水供給ライン
13 冷水送水ポンプ
14 冷却水ライン
15 蒸気吸引ライン
16 モータバルブ
20 バッファタンク部
21 仕切板
22 冷水貯留部
23 補給水貯留部
24a 第一流動抑制板
24b 第二流動抑制板
24c 第三流動抑制板
24d 第四流動抑制板
31 第一補給水ライン
32 第二補給水ライン
33 第三補給水ライン
40 冷水送出ライン
41 第一冷水供給ライン
42 第二冷水供給ライン
51 モータバルブ

Claims (4)

  1. 蒸気エゼクタを用いた冷水製造システムであって、
    前記蒸気エゼクタに接続された被減圧部と、前記被減圧部に接続されたバッフャタンク部とを備え、
    前記バッファタンク部が、冷水貯留部と補給水貯留部とを有する
    ことを特徴とする蒸気エゼクタを用いた冷水製造システム。
  2. 前記バッファタンク部が一つの容器を用いて構成されており、前記容器内に設けられた仕切板によって前記冷水貯留部と前記補給水貯留部とが区分されている
    請求項1に記載の蒸気エゼクタを用いた冷水製造システム。
  3. 前記バッファタンク部が二つの容器を用いて構成されており、一方の容器が前記冷水貯留部を成し、他方の容器が前記補給水貯留部を成すと共に、前記二つの容器が上方位置にて連通されている
    請求項1に記載の蒸気エゼクタを用いた冷水製造システム。
  4. 前記冷水貯留部の下方位置には、前記被減圧部から冷水を送出する冷水送出ラインが連通されており、前記冷水貯留部内の前記冷水送出ラインよりも上方位置には、一つ以上の流動抑制板が設けられている
    請求項1から3に記載の蒸気エゼクタを用いた冷水製造システム。
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