JP2007332299A - 導電性インキ、導電回路および非接触型メディア - Google Patents
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Abstract
【課題】スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷等の通常の印刷方式による導電回路を形成することが可能であり、その印刷した導電回路が変色および腐蝕のない導電性インキの提供。
【解決手段】アスペクト比が3以上かつ中心粒径が0.5〜20μmである銀と、バインダー成分と、硫黄含有化合物とを含有することを特徴とする導電性インキ。また、硫黄含有化合物がメルカプトプロピオン酸誘導体であることを特徴とする上記導電性インキ。および、基材上に上記導電性インキを用いて導電回路を印刷し、導電回路を形成させることを特徴とする導電回路の製造方法。さらに、基材上に、上記導電回路及びICチップを積載した非接触型メディア。
【選択図】なし
【解決手段】アスペクト比が3以上かつ中心粒径が0.5〜20μmである銀と、バインダー成分と、硫黄含有化合物とを含有することを特徴とする導電性インキ。また、硫黄含有化合物がメルカプトプロピオン酸誘導体であることを特徴とする上記導電性インキ。および、基材上に上記導電性インキを用いて導電回路を印刷し、導電回路を形成させることを特徴とする導電回路の製造方法。さらに、基材上に、上記導電回路及びICチップを積載した非接触型メディア。
【選択図】なし
Description
本発明は、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷等の通常の印刷方式による導電回路を形成することが可能な導電性インキ、それを用いた導電回路の製造方法、およびその導電回路とICモジュールを積載した非接触型メディアに関する。
電子部品あるいは電磁波シールド用の薄膜形成あるいは導電回路のパターニングは、一般的に、熱硬化型、熱可塑型の導電性インキなどによる回路を印刷し、熱処理による乾燥する方法、または銅張り基材からのエッチング法が知られている。
エッチング法は一般的に、絶縁性樹脂に銅箔やアルミニウム箔を貼着した基板から、エッチングにより銅箔またはアルミニウム箔を所望の回路に形成している。しかし、エッチング法は工程、生産性に限界があり、大量生産には向いていない。更に、廃液処理等の問題もあって環境面からも好ましくない。
導電性インキは、電子部品の小型軽量化あるいは生産性の向上、低コスト化が期待でき、また基材に印刷あるいは塗工し、乾燥、硬化させることによって容易に導電性を付与できる。この乾燥、硬化工程では、基材や電子部品に高温を加えることなく、低温にて行うことが出来ることから、近年急速に需要が高まっている。
導電性インキの導電物質には、安定性、抵抗値の観点から一般的に銀、銅が使用されている。これらの導電物質を含有した導電性インキによって印刷された回路は、大気雰囲気下に存在する酸素や硫黄含有ガスによって侵され、表面が変色および腐食することが知られている。そこで、こうした変色を防止させるために、各種の変色防止方法が提案されている。
例えば、特開平10−298788号公報では、シランカップリング剤および銅よりも貴な金属またはその塩を主成分とした変色防止液を用いた銅または銅合金の変色防止方法、特開2000−282033号公報では、トテラゾール系化合物及びチアジアゾール化合物を用いた変色防止液、特開平05−078866号公報では、脂肪族メルカプタンと流動パラフィンあるいはポリエチレングリコール溶剤を用いた変色防止液、特開平11−302880号公報では、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル誘導体とアルキルメルカプタンを用いた金属表面処理剤などが開示されている。
しかし、これらの変色防止方法は、金属材料、またはエッチングなどで形成された導電回路を変色防止液に浸漬させることにより、金属表面処理を行い、変色および腐食を防止している。この変色防止方法は、変色防止液に30分程度浸漬しなければならず、さらに洗浄の工程が必要となり、生産性、コスト面に問題がある。
また、特開2005−120226号公報では、0.04μm以下である銀コロイドと2−メルカプトベンゾチアゾールまたはその塩からなるインキジェット用のインキ組成物が開示されている。しかし、これらのインキ組成物で用いられている銀コロイドは0.04μm以下であり、バインダー成分を含有するスクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷等の印刷方式の導電インキには、その粒径の小ささから、チキソトロピー性が強くなり、印刷が困難となる。また、一般的な中心粒径が0.5〜20μmであるフレーク銀、箔銀と比べてコスト面に問題がある。
本発明の課題は、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷等の通常の印刷方式による導電回路を形成することが可能であり、その印刷した導電回路が変色および腐蝕のない導電性インキの提供を目的とする。
即ち本発明は、アスペクト比が3以上かつ中心粒径が0.5〜20μmである銀と、バインダー成分と、硫黄含有化合物とを含有することを特徴とする導電性インキに関する。
また本発明は、硫黄含有化合物がメルカプトプロピオン酸誘導体であることを特徴とする上記導電性インキに関する。
また本発明は、メルカプトプロピオン酸誘導体が、メルカプトプロピオン酸オクチル、メルカプトプロピオン酸トリデシルであることを特徴とする上記導電性インキに関する。
また本発明は、硫黄含有化合物がメルカプトプロピオン酸誘導体であることを特徴とする上記導電性インキに関する。
また本発明は、メルカプトプロピオン酸誘導体が、メルカプトプロピオン酸オクチル、メルカプトプロピオン酸トリデシルであることを特徴とする上記導電性インキに関する。
さらに本発明は、硫黄含有化合物が、銀に対して重量比で0.001〜3.0%であることを特徴とする上記導電性インキに関する。
さらに本発明は、基材上に上記導電性インキを用いて導電回路を印刷し、導電回路を形成させることを特徴とする導電回路の製造方法に関する。
さらに本発明は、上記印刷方法として、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷であることを特徴とする導電回路の製造方法に関する。
さらに本発明は、基材上に上記導電性インキを用いて導電回路を印刷し、導電回路を形成させることを特徴とする導電回路の製造方法に関する。
さらに本発明は、上記印刷方法として、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷であることを特徴とする導電回路の製造方法に関する。
くわえて本発明は、基材上に、上記導電回路及びICチップを積載した非接触型メディアに関する。
本発明の導電性インキは、アスペクト比が3以上、中心粒径が0.5〜20μmである銀、バインダー成分、硫黄含有化合物を含有することによって、印刷された導電回路が大気雰囲気下において変色および腐蝕することがなくなった。また、本発明の導電インキは、抵抗値、流動性に優れており、従来導電回路の印刷方法である、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷において、印刷適性が非常に良好となり、精細な印刷が可能となった。
以下、本発明について、実施の形態に基づいて更に詳しく説明をするが、本発明の技術的思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
本発明の導電インキに含有する硫黄含有化合物は、メルカプトプロピオン酸、メルカプトコハク酸、チオジグリコール酸、チオ乳酸、チオジ乳酸、プロピレンスルフィド、ブチレンスルフィド、メチレンジスルフィド、エチレンジスルフィド、トリチオホルムアルデヒド、トリチオアセトアルデヒド、トリチオアセトン、チオアセト酢酸エチル、チオシアン酸、チオ硫酸、イソチオシアン酸アリル、チオ尿素、メチルチオ尿素、ジメチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素、およびこれらの塩などを使用できる。また、これらは2種類以上を組み合わせても良い。好ましくは硫黄含有化合物がメルカプトプロピオン酸誘導体であり、さらに好ましくはメルカプトプロピオン酸オクチル、メルカプトプロピオン酸トリデシルである。
硫黄含有化合物の量は、銀に対して重量比で0.001〜3.0%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは0.005〜1.0%の範囲である。硫黄含有化合物が少なすぎると、変色防止効果が乏しくなり、多すぎると導電性インキの流動性が低下し、印刷適性が悪くなる。
本発明の導電性インキに使用する銀は、アスペクト比が3以上であることが必要である。アスペクト比が3未満であると、印刷した導電回路の抵抗値が高くなってしまう。また、中心粒径は0.5〜20μmであることが必要である。0.5μm以下では導電性インキのチキソトロピー性が高くなってしまい、印刷適性が悪くなり、20μm以上では銀同士の接触点が少なくなるため抵抗値が高くなってしまう。
また、本発明の導電性インキに用いるバインダー成分としては、重合度10〜10000、あるいは数平均分子量が103〜106のバインダー成分が好ましい。バインダー成分として、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラール樹脂、アセタール樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレン樹脂、ニトロセルロース、ベンジルセルロース、スチレン−無水マレイン酸樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、フッ素樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ケトン樹脂、ロジン、ロジンエステル、塩素化ポリオレフィン樹脂、変性塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリウレタン樹脂等から選ばれる1種または2種以上を、印刷方法の種類及び使用基材の種類や、非接触メディアの用途に応じて使用することができる。
導電インキにおいて、銀とバインダー成分との配合比率(重量比)が50:50〜95:5の範囲であることが好ましく、より好ましくは60:40〜95:5である。銀が上記範囲より少ない場合は、銀の量が少ないため、銀同士の接触が少なくなってしまい、抵抗値は高くなってしまう。また銀が95%を超える場合、バインダー成分が少ないため、流動性が悪くなり、印刷適性も低下してしまう。
また、本発明の導電性インキには、粘度を調整する目的で揮発性有機溶剤を添加することができる。揮発性有機溶剤としては、例えばケトン類、芳香族類、アルコール類、セロソルブ類、エーテルアルコール類、エステル、脂肪族系溶剤類などを使用できる。これらの溶剤は、2種類以上を組み合わせても良い。
ケトン類としてはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、3−ペンタノン、2−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等が挙げられ、芳香族類としてはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、クロロベンゼン等が挙げられる。
アルコール類としてはメタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、ネオペンチルブタノール、ヘキサノール、オクタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、べンジルアルコール等が挙げられる。セロソルブ類としてはメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ヘキシルセロソルブ等が挙げられる。
エーテルアルコール類では、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル等が挙げられる。
エーテルアルコール類では、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル等が挙げられる。
エステル類としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、ノルマルセロソルブアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート等が挙げられる。
脂肪族系溶剤としては、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンが挙げられる。
印刷方式は、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷等の通常の印刷方式で行うことができる。これらの印刷法より形成される導電回路は、エッチング法のようなアルミニウムや銅など金属のみで形成されたものと比べて、折り曲げ等の物理的衝撃に対しても安定しており、信頼性に優れている。
導電回路を印刷、形成する前の行程において、基材との密着性を高める目的で、基材にアンカーコート剤や各種ワニスを塗工してもよい。また、導電回路印刷後に回路の保護を目的としてオーバープリントワニス、各種コーティング剤等を塗工してもよい。これらの各種ワニス、コーティング剤としては、通常の熱乾燥型、活性エネルギー線硬化型のいずれも使用できる。また、導電回路上に接着剤を塗布し、そのまま絵柄等を印刷した紙基材やプラスチックフィルムを接着、または、プラスチックの溶融押出し等によりラミネートして非接触メディアを得ることもできる。勿論、あらかじめ粘着剤、接着剤が塗布された基材を使用することもできる。
上記の方法で製造された導体回路は、基材上にICモジュールと共に積載され、非接触IDが得られる。基材は導体回路およびICチップを保持するものであり、導体回路の基材と同様な紙、フィルムなどを用いることができる。また、ICチップは、データの記憶、蓄積、演算をおこなうものである。非接触IDは、RFID(Radio Frequnecy Identification)、非接触ICカード、非接触ICタグ、データキャリア(記録媒体)、ワイヤレスカードとして、リーダー、あるいはリーダーライターとの間で、電波を使用して個体の識別やデータの送受信を行うものである。その使用用途としては、料金徴収システム等のID管理と履歴管理、道路利用状況管理システムや貨物、荷物追跡・管理システム等の位置管理がある。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は重量部を表す。
<実施例1>
フレーク銀(福田金属箔粉株式会社製「シルコートAgC-A」)100部、樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製ポリウレタン樹脂溶液「ポリウレタンKL-593」、固形分35%)120部、溶剤(2−プロパノール/酢酸エチル=7/3)60部、硫黄含有化合物(淀化学株式会社製「メルカプトプロピオン酸オクチル」)0.01部を混合し、ディソルバーを用いて30分撹拌して導電性インキを得た。
<実施例2>
フレーク銀(福田金属箔粉株式会社製「シルコートAgC-A」)100部、樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製ポリウレタン樹脂溶液「ポリウレタンKL-593」、固形分35%)120部、溶剤(2−プロパノール/酢酸エチル=7/3)60部、硫黄含有化合物(淀化学株式会社製「メルカプトプロピオン酸トリデシル」)0.01部を混合し、ディソルバーを用いて30分撹拌して導電性インキを得た。
<実施例3>
フレーク銀(福田金属箔粉株式会社製「シルコートAgC-A」)100部、樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製ポリウレタン樹脂溶液「ポリウレタンKL-593」、固形分35%)120部、溶剤(2−プロパノール/酢酸エチル=7/3)60部、硫黄含有化合物(淀化学株式会社製「チオリンゴ酸」)0.01部を混合し、ディソルバーを用いて30分撹拌して導電性インキを得た。
<実施例4>
フレーク銀(福田金属箔粉株式会社製「シルコートAgC-A」)100部、樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製ポリウレタン樹脂溶液「ポリウレタンKL-593」、固形分35%)120部、溶剤(2−プロパノール/酢酸エチル=7/3)60部、硫黄含有化合物(信越化学株式会社製「3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン」)0.005部を混合し、ディソルバーを用いて30分撹拌して導電性インキを得た。
フレーク銀(福田金属箔粉株式会社製「シルコートAgC-A」)100部、樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製ポリウレタン樹脂溶液「ポリウレタンKL-593」、固形分35%)120部、溶剤(2−プロパノール/酢酸エチル=7/3)60部、硫黄含有化合物(淀化学株式会社製「メルカプトプロピオン酸オクチル」)0.01部を混合し、ディソルバーを用いて30分撹拌して導電性インキを得た。
<実施例2>
フレーク銀(福田金属箔粉株式会社製「シルコートAgC-A」)100部、樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製ポリウレタン樹脂溶液「ポリウレタンKL-593」、固形分35%)120部、溶剤(2−プロパノール/酢酸エチル=7/3)60部、硫黄含有化合物(淀化学株式会社製「メルカプトプロピオン酸トリデシル」)0.01部を混合し、ディソルバーを用いて30分撹拌して導電性インキを得た。
<実施例3>
フレーク銀(福田金属箔粉株式会社製「シルコートAgC-A」)100部、樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製ポリウレタン樹脂溶液「ポリウレタンKL-593」、固形分35%)120部、溶剤(2−プロパノール/酢酸エチル=7/3)60部、硫黄含有化合物(淀化学株式会社製「チオリンゴ酸」)0.01部を混合し、ディソルバーを用いて30分撹拌して導電性インキを得た。
<実施例4>
フレーク銀(福田金属箔粉株式会社製「シルコートAgC-A」)100部、樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製ポリウレタン樹脂溶液「ポリウレタンKL-593」、固形分35%)120部、溶剤(2−プロパノール/酢酸エチル=7/3)60部、硫黄含有化合物(信越化学株式会社製「3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン」)0.005部を混合し、ディソルバーを用いて30分撹拌して導電性インキを得た。
<比較例1>
フレーク銀(福田金属箔粉株式会社製「シルコートAgC-A」)100部、樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製ポリウレタン樹脂溶液「ポリウレタンKL-593」、固形分35%)120部、溶剤(2−プロパノール/酢酸エチル=7/3)60部を混合し、ディソルバーを用いて30分撹拌して導電性インキを得た。
<比較例2>
球状銀(三井金属鉱業株式会社製「SPQ05S」、アスペクト比1)100部、樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製ポリウレタン樹脂溶液「ポリウレタンKL-593」、固形分35%)120部、溶剤(2−プロパノール/酢酸エチル=7/3)60部、硫黄含有化合物(淀化学株式会社製「メルカプトプロピオン酸オクチル」)0.01部を混合し、ディソルバーを用いて30分撹拌して導電性インキを得た。
フレーク銀(福田金属箔粉株式会社製「シルコートAgC-A」)100部、樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製ポリウレタン樹脂溶液「ポリウレタンKL-593」、固形分35%)120部、溶剤(2−プロパノール/酢酸エチル=7/3)60部を混合し、ディソルバーを用いて30分撹拌して導電性インキを得た。
<比較例2>
球状銀(三井金属鉱業株式会社製「SPQ05S」、アスペクト比1)100部、樹脂溶液(荒川化学工業株式会社製ポリウレタン樹脂溶液「ポリウレタンKL-593」、固形分35%)120部、溶剤(2−プロパノール/酢酸エチル=7/3)60部、硫黄含有化合物(淀化学株式会社製「メルカプトプロピオン酸オクチル」)0.01部を混合し、ディソルバーを用いて30分撹拌して導電性インキを得た。
1.体積抵抗値の測定
ポリエステルフィルム(ユニチカ株式会社製「エンブレットTA」、厚さ100μm)上に導電性インキを50×100mmのパターンのシルクスクリーン版(スクリーンメッシュ#230、線形23μm)を用いて印刷し、80℃で30分間乾燥させ、4探深抵抗測定器を用いて測定し、シート抵抗と膜厚より体積抵抗値を算出した。
2.耐変色(硫化)試験
H2Sが3ppm、温度40℃、湿度90〜95%RHの雰囲気下に、印刷した導電回路を200時間放置して変色試験を行い、目視評価で変色具合を評価した。
ポリエステルフィルム(ユニチカ株式会社製「エンブレットTA」、厚さ100μm)上に導電性インキを50×100mmのパターンのシルクスクリーン版(スクリーンメッシュ#230、線形23μm)を用いて印刷し、80℃で30分間乾燥させ、4探深抵抗測定器を用いて測定し、シート抵抗と膜厚より体積抵抗値を算出した。
2.耐変色(硫化)試験
H2Sが3ppm、温度40℃、湿度90〜95%RHの雰囲気下に、印刷した導電回路を200時間放置して変色試験を行い、目視評価で変色具合を評価した。
本発明により、導電性インキによる印刷後の導電回路が、変色および腐蝕を防止することができ、また抵抗値も低い値である。
Claims (7)
- アスペクト比が3以上かつ中心粒径が0.5〜20μmである銀と、バインダー成分と、硫黄含有化合物とを含有することを特徴とする導電性インキ。
- 硫黄含有化合物がメルカプトプロピオン酸誘導体であることを特徴とする請求項1記載の導電性インキ。
- メルカプトプロピオン酸誘導体が、メルカプトプロピオン酸オクチル、メルカプトプロピオン酸トリデシルであることを特徴とする請求項2の導電性インキ。
- 硫黄含有化合物が、銀に対して重量比で0.001〜3.0%であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の導電性インキ。
- 基材上に、請求項1ないし4何れか記載の導電性インキを用いて導電回路を印刷し、導電回路を形成させることを特徴とする導電回路の製造方法。
- 請求項5記載の印刷方法として、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷であることを特徴とする導電回路の製造方法。
- 基材上に、請求項5または6記載の導電回路及びICチップを積載した非接触型メディア。
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