JP2007331287A - 微細パターン転写用原版とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
微細パターンの転写において、熱、圧力及び摩擦による原版の劣化により転写性は低下する。上記の劣化要因に対する耐性を持たせることにより、耐久性に優れた原版を提供すること。
【解決手段】
転写するための微細パターンが形成されている微細パターン転写用原版とその製造方法において、電着層及び金属層はニッケル、クロム、コバルトのいずれかにより形成し、金属層の元素を含む合金または化合物からなる表面層は、ニッケル、クロム、マンガン、タングステン、モリブデン、コバルト、鉄、リンのいずれかを含む合金または化合物により形成して原版を製造する。
【選択図】図3
微細パターンの転写において、熱、圧力及び摩擦による原版の劣化により転写性は低下する。上記の劣化要因に対する耐性を持たせることにより、耐久性に優れた原版を提供すること。
【解決手段】
転写するための微細パターンが形成されている微細パターン転写用原版とその製造方法において、電着層及び金属層はニッケル、クロム、コバルトのいずれかにより形成し、金属層の元素を含む合金または化合物からなる表面層は、ニッケル、クロム、マンガン、タングステン、モリブデン、コバルト、鉄、リンのいずれかを含む合金または化合物により形成して原版を製造する。
【選択図】図3
Description
本発明は、樹脂成形により微細な凹凸パターンを複製する場合の原版及びその製造方法に関するものであり、例えば光学部材の凹凸パターン、光ディスクのピットパターンを転写するのに好適な微細パターン転写用原版の製造方法に関する。
レリーフホログラム、回折格子、液晶表示装置用バックライト用拡散板等の光学部材またはCDをはじめとする光ディスクは、金型を原版として樹脂成形により大量複製される。従って、原版の表面には上記のような光学部材または光ディスクに転写するための微細パターンが形成されている。従来の原版の製造方法としては、微細パターンを有する母型の表面にニッケルまたは銀の金属層を形成し、その金属層を導電化層として電鋳する。電着層が形成された後、母型を剥離すれば原版が得られる。
母型としては、基板上に塗布されたレジスト上にパターンを形成されたものが一般的であるが、基板上に塗布された光硬化性樹脂または熱可塑性樹脂にパターンを転写されたものを用いる原版の製造方法がある(例えば特許文献1)。
そして図5(a)に示すような母型1上にスパッタまたは蒸着により、銀またはニッケルの金属層4を形成する(図5(b))。次に上記の金属層4を導電化層として、例えばニッケルスルファミン酸浴等を用いて電鋳し、電着層5を形成する(図5(c))。その後、母型1を剥離することにより、金属層4が表面となった原版が製造される(図5(d))。
特許文献は以下の通り。
特開2005−153271号公報
しかし、上記従来の製造方法による原版においては、銀またはニッケル表面は耐擦傷性に乏しいため傷が付きやすいという欠点があった。銀が表面となる場合においては、耐食性に乏しいため原版表面が変質しやすく、原版の寿命が非常に短い。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、耐擦傷性・耐久性に優れた微細パターンを有する原版及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、転写するための微細パターンが形成されている微細パターン転写用原版において、電着層表面には、電着層と同じ材質の金属層、金属層の元素を含む合金または化合物からなる表面層が積層されていることを特徴とする微細パターン転写用原版である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の微細パターン転写用原版において、前記表面層は、ニッケル、クロム、マンガン、タングステン、モリブデン、コバルト、鉄、リンのいずれかを含む合金または化合物により形成されていることを特徴とする微細パターン転写用原版である。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の微細パターン転写用原版において、電着層及び金属層はニッケル、クロム、コバルトのいずれかにより形成されていることを特徴とする微細パターン転写用原版である。
請求項4記載の発明は、請求項1から3何れか記載の微細パターン転写用原版において、その表面層が膜厚方向について最表面から金属膜へ向かって金属膜元素の組成比を徐々に大きくなっていることを特徴とする微細パターン転写用原版である。
請求項5記載の発明は、請求項1から4何れか記載の微細パターン転写用原版の製造方法において、
ガラス基板上の光硬化性樹脂層または熱可塑性樹脂層に母型を転写し、該母型とは反転した微細パターンを前記樹脂層に形成する工程と、
前記樹脂層上に金属層の元素を含む合金または化合物からなる表面層を形成する工程と、前記表面層上に金属層を積層する工程と、
前記金属層上に電鋳によって電着層を形成する工程と、
前記金属層の元素を含む合金または化合物からなる表面層乃至電着層を前記樹脂層から剥離する工程からなることを特徴とする微細パターン転写用原版の製造方法である。
ガラス基板上の光硬化性樹脂層または熱可塑性樹脂層に母型を転写し、該母型とは反転した微細パターンを前記樹脂層に形成する工程と、
前記樹脂層上に金属層の元素を含む合金または化合物からなる表面層を形成する工程と、前記表面層上に金属層を積層する工程と、
前記金属層上に電鋳によって電着層を形成する工程と、
前記金属層の元素を含む合金または化合物からなる表面層乃至電着層を前記樹脂層から剥離する工程からなることを特徴とする微細パターン転写用原版の製造方法である。
本発明によれば、電着層及び金属層はニッケル、クロム、コバルトのいずれかにより形成し、金属層の元素を含む合金または化合物からなる表面層は、ニッケル、クロム、マンガン、タングステン、モリブデン、コバルト、鉄、リンのいずれかを含む合金または化合物により形成して原版を製造することにより、熱、圧力及び摩擦に対する耐性を有し、耐久性に優れた原版が得られる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。図2及び図1は本発明における実施の形態を説明する。まず、母型の製造方法の例としては図3に示すように、ガラス基板上にUV硬化性樹脂層3を塗付工程(図3(a))と、UV硬化性樹脂層3に原盤9を接してUV光源10により露光し、UV硬化性樹脂層3を硬化させる工程(図3(b))と、UV硬化性樹脂層3から原盤9を剥離する(図3(c))工程よりなる。微細パターンの転写については、図4に示すように大型ガラス基板上に複数転写し、大型原版を作製することも可能である。
原版の製造方法の例としては図2に示すように、上記製造方法による母型を準備する(図2(a))。そして母型上にニッケル、クロム、マンガン、タングステン、モリブデン、コバルト、鉄、リンのいずれかを含む合金または化合物の表面層7をスパッタまたは共蒸着により5〜100nmの厚さで形成する(図2(b))。共蒸着により形成する場合は膜充填密度が低下しやすいので、イオンアシストまたはイオンプレーティングの適用が好ましい。
次に、合金または化合物の表面層7上にニッケル、クロム、コバルトのいずれかの金属層4をスパッタまたは蒸着により5〜100nmの厚さで形成する(図2(c))。ここで、共蒸着により上記合金または化合物の表面層を形成している場合は、同一真空中で連続して金属層も形成することができる。
そして、金属層4及び合金または化合物の表面層7導電化層として、例えばニッケルスルファミン酸浴等を用いて電鋳し、50〜200μmの厚さの電着層5を形成する(図2(d))。前記電鋳とは、電気分解による電着を利用して鋳型で鋳物を作製するように、原型と同様なものを精密に複製する方法をいい、物質の表面を金属膜で被覆する電気メッ
キ等の技術である。電着材料としては、ニッケル、その合金またはその化合物のうちいずれかの他、銅、銀、金、クロム、チタン、鉄、亜鉛のいずれか一種からなる金属、これら二種以上からなる合金またはこれらのうち少なくとも一種を含む化合物等が挙げられる。電着材料の中でも、請求項3に係る発明では、電鋳適正や母型の剥離性を考慮するとニッケル、クロム、コバルトが好適である。
キ等の技術である。電着材料としては、ニッケル、その合金またはその化合物のうちいずれかの他、銅、銀、金、クロム、チタン、鉄、亜鉛のいずれか一種からなる金属、これら二種以上からなる合金またはこれらのうち少なくとも一種を含む化合物等が挙げられる。電着材料の中でも、請求項3に係る発明では、電鋳適正や母型の剥離性を考慮するとニッケル、クロム、コバルトが好適である。
その後、母型1を剥離することにより、合金または化合物の表面層7が表面となった原版が製造される(図2(e))。
上記図2(b)に示した合金または化合物の表面層7を共蒸着により形成する場合においては、膜厚方向について形成初期面から終端面へ向かって金属膜元素の組成比を徐々に大きくさせることも可能である。そうすることによって、図1に示すように原版表面付近は合金または化合物からなり、金属層4との界面付近では金属層と同様の元素からなる構成とすることができる。例えば、合金または化合物の表面層がニッケルと銅を7:3の割合となるように蒸着を開始する。そして、膜の形成が進行するに従ってニッケルと銅の割合を6:4、5:5、5:6…と変化させる。形成終了間際ではニッケルと銅の割合は0:10となるようにする。その後前記の割合のまま膜を形成し金属層4の形成も完了する。
上記の方法で合金または化合物の表面層7と金属層4を形成することにより、合金または化合物の表面層7と金属層4間の結晶格子間隔のずれをなくし、内部応力を最小限とすることができる。これにより、合金または化合物の表面層7と金属層4間の密着性向上がし、さらに歪の発生を抑制することができる。
1 母型
2 ガラス基板
3 UV樹脂層
4 金属層
5 電着層
6 原版
7 表面層
8 原版
9 原盤
10 UV光源
2 ガラス基板
3 UV樹脂層
4 金属層
5 電着層
6 原版
7 表面層
8 原版
9 原盤
10 UV光源
Claims (5)
- 転写するための微細パターンが形成されている微細パターン転写用原版において、電着層表面には、電着層と同じ材質の金属層、金属層の元素を含む合金または化合物からなる表面層が積層されていることを特徴とする微細パターン転写用原版。
- 請求項1記載の微細パターン転写用原版において、前記表面層は、ニッケル、クロム、マンガン、タングステン、モリブデン、コバルト、鉄、リンのいずれかを含む合金または化合物により形成されていることを特徴とする微細パターン転写用原版。
- 請求項1記載の微細パターン転写用原版において、電着層及び金属層はニッケル、クロム、コバルトのいずれかにより形成されていることを特徴とする微細パターン転写用原版。
- 請求項1から3何れか記載の微細パターン転写用原版において、その表面層が膜厚方向について最表面から金属膜へ向かって金属膜元素の組成比を徐々に大きくなっていることを特徴とする微細パターン転写用原版。
- 請求項1から4何れか記載の微細パターン転写用原版の製造方法において、
ガラス基板上の光硬化性樹脂層または熱可塑性樹脂層に母型を転写し、該母型とは反転した微細パターンを前記樹脂層に形成する工程と、
前記樹脂層上に金属層の元素を含む合金または化合物からなる表面層を形成する工程と、前記表面層上に金属層を積層する工程と、
前記金属層上に電鋳によって電着層を形成する工程と、
前記金属層の元素を含む合金または化合物からなる表面層乃至電着層を前記樹脂層から剥離する工程からなることを特徴とする微細パターン転写用原版の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006167190A JP2007331287A (ja) | 2006-06-16 | 2006-06-16 | 微細パターン転写用原版とその製造方法 |
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2006
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