JP2007331240A - 高圧発泡装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡便な耐圧構造を有し、熱交換効率が高く、小型で低コストの高圧用熱交換器を用いた高圧発泡装置を提供すること。
【解決手段】 高圧の原液と高圧の発泡剤を混合して発泡性ポリマーの原料を作製する高圧発泡装置であって、高圧の流路中に高圧用熱交換器Hを設けるとともに、高圧用熱交換器Hが、封止部材11、内管12、外管13、およびその内管12と外管13によって形成される中空部14に設けられた耐圧配管15を有し、内管12の外周を螺旋状に巻回する伝熱性の耐圧配管15内を流路とし、高圧配管継手16によって高圧流路との接続を行うことを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】 高圧の原液と高圧の発泡剤を混合して発泡性ポリマーの原料を作製する高圧発泡装置であって、高圧の流路中に高圧用熱交換器Hを設けるとともに、高圧用熱交換器Hが、封止部材11、内管12、外管13、およびその内管12と外管13によって形成される中空部14に設けられた耐圧配管15を有し、内管12の外周を螺旋状に巻回する伝熱性の耐圧配管15内を流路とし、高圧配管継手16によって高圧流路との接続を行うことを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、高圧発泡装置に関し、特に、高圧の原液と高圧の発泡剤を混合して、例えばウレタンフォームのような発泡性ポリマーの原料を作製する高圧発泡装置に関する。
例えば、ウレタンフォーム発泡性ポリマーの製造においては、ポリオール組成物(ポリオール化合物、整泡剤、触媒などからなる)に発泡剤を混合し、さらにイソシアネート成分を混合する方法やこれらを同時に混合する方法によって、重合反応を形成し発泡性ポリマーの作製が行われる。
具体的には、図5において、タンク111に貯留されたイソシアネート成分は、ポンプ112により注入ヘッド113に直接供給されるようになっている。タンク114に貯留された炭化水素系発泡剤としてのシクロペンタンも、ポンプ115により注入ヘッド113に直接供給されるようになっている。一方、タンク116に貯留されたポリオール成分と、他の添加剤、この場合、整泡剤としてのシリコーンオイルと、反応触媒とを、予め混合装置117において混合し、得られた混合液をタンク118に貯留しておく。そして、このタンク118に貯留された混合液が、ポンプ119により注入ヘッド113に供給されるようになっている。ここで、イソシアネート成分と、ポリオール成分を主体とした混合液と、シクロペンタンとを、それぞれポンプ112,115,119により注入ヘッド113に供給し、それらを当該注入ヘッド113において混合し、その混合物(ポリウレタンの原液120)を注入する。これにより、イソシアネート成分とポリオール成分とが反応すると共に、発泡剤の発泡作用により、ポリウレタンフォームが形成されるようになる(例えば特許文献1参照)。
このとき、ポリオールの組成や発泡剤の種類によって、高圧条件下において発泡例を混合し、重合反応によるポリマーの作製を行うことが好ましい場合がある。つまり、ペンタンやシクロペンタンなど常温において所定の蒸気圧を有する物質を発泡剤として用いる場合には、流路を例えば10MPa以上の高圧条件に制御するとともに、流路の途中に熱交換器を設けて例えば10〜20℃程度の低温条件に制御する方法が採られる。
また、各材料の供給ラインにおいては、循環流路を形成し安定した状態で注入ヘッドに導入する方法を用いることがあるが、高圧発泡機の場合は、注入ヘッド直前からタンク戻側配管の途中に低圧用熱交換器を設け、液温の調整をすることがある。
このように、一般の熱交換器は、常圧あるいは1MPa以下の加圧で稼動することが多く、上記のような高圧下で使用可能な条件をみたす熱交換器は特殊な構造を有するものとなる。具体的には、図6(A)および(B)に例示するように、複数の蛇行状装置(208)が圧力容器(201)を介して加熱される流体を一方向に伝達し、蛇行状装置(208)の周囲を囲むダクト(209)が、第2の流体を反対方向に伝達してその熱を第1の流体に与える圧力容器(201)を備える熱交換器が提案されている。ダクト(209)は圧力容器(201)から間隔を置いて配置されており、断熱体(223)に囲まれ、ダクト(209)内の開口は、ダクト(209)内外の圧力を均等にし、ダクト(209)はまた、ダクト(209)の外側の圧力を超えるダクト(209)の内側の圧力によって生じる膨張に対しても支持されている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、注入ヘッドに導入される各材料の温度の制御に高圧用熱交換器を使用した場合において、高圧用熱交換器の冷却管は、高圧に耐える構造を必要とするために肉厚となることから配管径が大きくなり、熱交換の効率が悪くなるという課題がある。一方、熱交換の効率を上げるために、冷却管の本数を増やすと熱交換器そのものが大きくなり、こうした熱交換器を備えた高圧発泡装置が大きくなってしまう。市販の高圧用熱交換器においては、現実その多くが大きいサイズのものであり、コスト面で高価である。また、既設の高圧発泡設備へ高圧用熱交換器の取り付けを行った場合、取付スペースの点において問題を生じることがある。
さらに、発泡剤を貯留するタンクあるいは高圧ポンプから注入ヘッドあるいは混合器までの距離が長い場合には、少量で高圧循環を行うと、その搬送流路の途中での液温度の上昇が起こり、場合によってはそれに伴う突沸や気泡の発生などによって、搬送能力の低下あるいは混合時の温度や圧力の制御機能の低下を招くこととなる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、簡便な耐圧構造を有し、熱交換効率が高く、小型で低コストの高圧用熱交換器を用いた高圧発泡装置を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、以下に示す高圧発泡装置によって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
つまり、本発明は、高圧の原液と高圧の発泡剤を混合して発泡性ポリマーの原料を作製する高圧発泡装置であって、高圧の流路中に熱交換器を設けるとともに、該熱交換器が、封止部材、内管、外管、およびその内管と外管によって形成される中空部に設けられた耐圧配管を有し、内管の外周を螺旋状に巻回する伝熱性の耐圧配管内を流路とし、高圧配管継手によって前記高圧流路との接続を行うことを特徴とする。
熱交換は、伝熱面積が大きいほど高い効率を得ることができる。本発明は、高圧用の耐圧配管を内管に螺旋状に巻き付けすることによって、伝熱面積を増やすとともに、巻き径を最小巻径とすることによって、熱交換器の内容積を最小スペースとすることができる。また、内管を設けることによって、耐圧配管周囲の流速が早くなり、熱交換効率を改善することができる。こうした構成を有する高圧用熱交換器によって、その中空部に流れる熱媒体と耐圧配管内を流れる各材料とが、伝熱性の高い耐圧配管の管壁を介して効率的な熱交換を行うことができる。また、各材料流路を耐圧配管と高圧配管継手によって形成することによって、簡便な耐圧構造を有し、小型で低コスト熱交換器を形成することができる。従って、こうした高圧用熱交換器を用いた、小型で熱交換効率の高い高圧発泡装置を提供することが可能となる。なお、ここで、「高圧」とは、一般に高圧ガス取締法にいう1MPa以上の圧力ではなく10MPa以上の圧力をいい、「耐圧」あるいは「耐圧構造」とは、該高圧条件下において流路の破損や漏洩がない構造をいう。
本発明は、上記高圧発泡装置であって、前記熱交換器において、前記内管に耐圧配管と併走するフィンを設けるとともに、前記封止部に設けられた高圧配管継手から導入された熱交換媒体と耐圧配管内の流体の流れが、向流することを特徴とする。
熱交換器においては、各材料と熱媒体の伝熱性の高さとともに、熱媒体側の熱容量が大きいことが好ましい。本発明においては、耐圧配管を巻回させる内管が所定の熱容量を有するとともに、耐圧配管と併走するフィンによって内管からの熱媒体への伝熱効果を高くし、実質的に熱媒体側の熱容量を大きくすることができる。また、熱媒体のたまり部分ができない構造にすることができる。従って、小型で簡便な構造であっても、高い熱交換効率を有する高圧用の熱交換器を構成することが可能となる。さらに、向流式の構成を用いることによって、制御が容易でかつ制御精度が高い熱交換器を形成することができる。
本発明に係る高圧発泡装置の好適な実施形態を、図面を用いて説明する。図1は、ポリウレタンフォームの製造設備のフロー図(模式図)である。
<高圧発泡装置の構成>
図1に例示するように、ウレタンフォームの製造設備を構成する本発明に係る高圧発泡装置は、イソシアネート供給路1と、ポリオール化合物供給路2と、発泡剤供給路3と、これらを集合し攪拌混合するミキシングヘッド4を基本的な構成要素とする。ポリオール化合物供給路2は、ポリオール成分供給路5、他の添加剤供給路6と7、およびこれらを混合する混合装置M1を備えている。ポリオール化合物供給路2と発泡剤供給路3は、混合装置M2に接続された後、ミキシングヘッド4に接続される。ポリオール化合物が複数のポリオール成分からなる場合や添加剤が2種類を超える場合には、各成分の流路が加えられる。各供給流路の数量や配置あるいは混合装置の数量や配置等については、こうしたウレタンフォームの仕様等によって任意に構成される。
図1に例示するように、ウレタンフォームの製造設備を構成する本発明に係る高圧発泡装置は、イソシアネート供給路1と、ポリオール化合物供給路2と、発泡剤供給路3と、これらを集合し攪拌混合するミキシングヘッド4を基本的な構成要素とする。ポリオール化合物供給路2は、ポリオール成分供給路5、他の添加剤供給路6と7、およびこれらを混合する混合装置M1を備えている。ポリオール化合物供給路2と発泡剤供給路3は、混合装置M2に接続された後、ミキシングヘッド4に接続される。ポリオール化合物が複数のポリオール成分からなる場合や添加剤が2種類を超える場合には、各成分の流路が加えられる。各供給流路の数量や配置あるいは混合装置の数量や配置等については、こうしたウレタンフォームの仕様等によって任意に構成される。
この基本構成においては、イソシアネート供給路1、ポリオール化合物供給路2、および発泡剤供給路3に高圧ポンプP1〜P3を設けるとともに、各供給路1〜3のミキシングヘッド4あるいは混合装置M2への導入口の直前に高圧用熱交換器H1〜H3を設けたことを特徴とする。つまり、炭化水素系の発泡剤を用いた場合においては、高圧条件下での発泡剤の混合を行うことから、こうした構成によって、ミキシングヘッド4までの各供給路1〜3が長い場合などにおける温度変化の影響を受けずに各成分の混合を行うことができる。
イソシアネート供給路1においては、イソシアネート成分が、これを貯留し所定温度に調節するための温度センサT1aを有するイソシアネート用タンクT1から、イソシアネート用高圧ポンプP1によって約10〜15Mpaの高圧状態で高圧用熱交換器H1を介してミキシングヘッド4に供給される。このとき、余剰のイソシアネートあるいは攪拌混合操作を行わない場合には全量を、高圧用熱交換器H1を経由してあるいは経由せずに、イソシアネート用タンクT1へ還流する循環流路を形成することも可能である。循環流路の形成は、さらに供給液の温度あるいは圧力の安定性を確保するために有効である。また、本流路における温度、圧力、および流量を制御するために、温度センサ、圧力センサ、および流量圧力調節部を設けていることも可能である(図示せず)。
ポリオール化合物供給路2においては、ポリオール成分が、これを貯留し所定温度に調節するための温度センサT5aを有するポリオール用タンクT5から、ポリオール用高圧ポンプP5によって混合装置M1に供給される。同様に、添加剤用タンクT6とT7に貯留した難燃剤、触媒あるいは整泡剤などの他の添加剤が、添加剤用高圧ポンプP6とP7によって混合装置M1に供給される。このとき、混合装置M1においては約5〜10Mpaの加圧状態を形成し、これらが攪拌・混合されポリオール化合物が作製される。作製されたポリオール化合物は、ポリオール化合物用高圧ポンプP2によって約10〜15Mpaの加圧状態で高圧用熱交換器H2を介した後に混合装置M2において発泡剤と混合された状態でミキシングヘッド4に供給される。このとき、余剰のポリオール化合物あるいは攪拌混合操作を行わない場合には全量を、高圧用熱交換器H2を経由してあるいは経由せずに、混合装置M1へ還流する循環流路を形成することも可能である。循環流路の形成は、さらに供給液の温度あるいは圧力の安定性を確保するために有効である。また、本流路における温度、圧力、および流量を制御するために、温度センサ、圧力センサ、および流量圧力調節部を設けていることも可能である(図示せず)。
発泡剤供給路3においては、発泡剤が、これを貯留し所定温度に調節するための温度センサT3aを有する発泡剤用タンクT3から、発泡剤用高圧ポンプP3によって約10〜15Mpaの高圧状態で高圧用熱交換器H3を介した後に混合装置M2においてポリオール化合物と混合された状態でミキシングヘッド4に供給される。このとき、余剰の発泡剤あるいは攪拌混合操作を行わない場合には全量を、高圧用熱交換器H3を経由してあるいは経由せずに、発泡剤用タンクT3へ還流する循環流路を形成することも可能である。循環流路の形成は、さらに供給液の温度あるいは圧力の安定性を確保するために有効である。また、本流路における温度、圧力、および流量を制御するために、温度センサ、圧力センサ、および流量圧力調節部を設けていることも可能である(図示せず)。
このとき、ミキシングヘッド4には、イソシアネート成分、ポリオール化合物、および発泡剤以外に、アミン系触媒を代表とする反応触媒、乳化剤や安定剤などの界面活性剤、などを投入することも可能であり、こうした補助剤を使用することによって良質なウレタンフォームを得ることができる。ミキシングヘッド4には、吹付断熱層などの作製を目的とする高圧条件で攪拌混合するタイプ(高圧タイプ)を用いることが可能である。例えば、図2(A)における状態(循環系)から、油圧4aおよび4bによって駆動されるピストン4cによって切換えられて、図2(B)における混合状態(混合系)に移行する構造のものを挙げることができる。これによって、液体Aと液体B(むろん、2液に限定されるものではない)を高圧条件下において混合することができる。つまり、各流路から約10〜15Mpaの圧力で送り込まれた溶液が、攪拌混合しながら吐出口4dから注入あるいは吐出される。
上記の構成においては、温度センサなどを必要とされる最小限の数量を配設した場合を例示したが、例えば熱交換器を追加配設し、温度センサなどを貯留タンクやミキシングヘッド4などに別途配設することによって、システムの構成要素である温度・圧力・流量をさらに精度よく制御することも可能である。
ここで、イソシアネート成分として、ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定なく使用できる。たとえば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート類、クルード−MDI等、また商品名としてはコスモネートTシリーズ、コスモネートTMシリーズ、コスモネートMシリーズ(いずれも三井武田ケミカル社製)などをあげることができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
ポリオール化合物として、エチレンオキシド(EO)ユニット(またはエチレンオキシド(EO)系ポリオール化合物)を10重量%以上含むように、ポリウレタンの技術分野において、通常ポリオール化合物として用いられるものをあげることができる。たとえば、ヒドロキシ末端ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリエーテル、ポリエーテルカーボネート、ポリエステルアミド等の、ポリウレタンの技術分野において、ポリオール化合物として公知の化合物をあげることができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
発泡剤として、公知の硬質ポリウレタンフォーム用の発泡剤が適宜使用できる。本発明においては、発泡剤として水を主成分として含み、他の環境への影響の小さいHCFC類、HFC類、ペンタン等の脂肪族炭化水素系の発泡剤を併用することが好ましいが、水のみを使用することが、HCFCやHFC等の発泡剤を併用しないので、環境への影響を与える可能性が全くなく、しかも低コストの原液となり、とりわけ好適である。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、高圧発泡装置は、例えば硬質ウレタンフォームなどをパネル形状や他の形状に成形する場合などに優れた機能を発揮するものである。具体的には、イソシアネート成分としてクルード−MDIやMDIプレポリマーを用い、ポリオール化合物としてトルエンやジアミンを用い、発泡剤としてHFCや炭化水素を用いて作製された成形品やパネルなどを作製する場合に、特に優れた効果を得ることができる。
以上のように、本発明に係る高圧発泡装置を用いることによって、ウレタンフォームなどの発泡性ポリマーの製造において高い熱効率の実現が可能となり、コンパクトで安価な製造装置を提供することが可能となる。なお、本発明は、上記のような基本構成における各構成要素の配置あるいは制御方法に限定されるものではなく、種々の要素の組合せや新たな要素を追加した高圧発泡装置が可能である。
<高圧用熱交換器の1の構成例>
次に、本発明の特徴の1つである高圧用熱交換器の好適な実施形態の1つを、図3(A)および(B)を用いて説明する。図3(A)は、その外観図を示し、図3(B)は、その断面図を示す。
次に、本発明の特徴の1つである高圧用熱交換器の好適な実施形態の1つを、図3(A)および(B)を用いて説明する。図3(A)は、その外観図を示し、図3(B)は、その断面図を示す。
本高圧用熱交換器Hは、封止部材11、内管12、外管13、およびその内管12と外管13の中空部14に設けられた耐圧配管15を有し、内管12の外周を螺旋状に巻回する伝熱性の耐圧配管15内を流路とし、高圧配管継手16によって高圧発泡装置の各供給路1〜3との接続を行うことを特徴とする。つまり、ポリオール化合物や発泡剤などを耐圧配管15の内部に流通させ、耐圧配管15の外部に熱媒体を流通させることによって、耐圧配管15の管壁を介して熱の交換が行われる。ここで、上記各部材が耐圧性あるいは耐圧構造を有するとともに、構造的に熱交換効率が高く、簡便かつ小型の熱交換器を形成している。1つには、高圧用熱交換器Hの内部に内管12を設け、耐圧配管15および熱媒体の流路となる中空部14の空間を最小とすることによって、耐圧配管15周囲の流速が早くなり熱交換効率を改善することができる。また1つには、耐圧配管15を内管12に螺旋状に巻き付けて伝熱面積を増やすとともに、巻き径を最小巻き径にして高圧用熱交換器Hの内容積を最小スペースとすることによって、小型化および熱交換効率を改善することができる。
ここで、熱媒体としては、水やスチームなど入手および設置が容易で、低コストなものが好ましい。具体的には、専用の冷温水装置を設ける方法、あるいは既設の温水配管やスチーム配管などのように温度調整された熱媒体用配管から分岐し接続する方法などによって、温度制御されたものを供給することが好ましい。
また、高圧用熱交換器Hにおける耐圧配管15の内部の流通方向と熱媒体の流通方向は向流であることが好ましい。つまり、本発明に係る高圧発泡装置においては、ミキシングヘッド4への各材料の導入直前に本高圧用熱交換器Hを用い、正確な温度条件で混合することを特徴としている。従って、正確な温度を維持することができる熱媒体を高圧用熱交換器Hの出口から導入する向流式を用い、各材料流体の出口温度を正確に制御することによって、さらに正確な温度条件で混合することが可能である。
ここで、高圧用熱交換器Hのケーシング部は、封止部材11、外管13および高圧配管継手16によって形成され、図3(A)および(B)に例示するように、Oリング11aをシール材とするフランジを使用した形状とすることができる。なお、内管12および外管13を含め、円筒に限定されず、またシール材はフランジパッキンなどの部材を使用することができる。また、各部材は圧力配管用炭素鋼鋼管あるいは鋼板によって作製することが好ましい。こうした素材は所定の熱容量を有することから、中空部14に熱媒体を流通させた場合に、熱媒体と内管12あるいは外管13の間において熱交換されると同時に、内管12あるいは外管13と接する耐圧配管15との間において熱交換される。従って、高い熱交換効率を確保することが可能となる。
耐圧配管15は、高圧用ステンレス鋼鋼管を使用し高圧配管継手16と接続することによって、最高使用圧力、例えば約15〜20MPaに耐える構成とすることができる。また、こうした素材は伝熱性が高く、耐圧性と伝熱性を必要とする高圧用熱交換器Hとしての機能を十分に発揮することができる。
以上のように、本構成例によれば、簡便な耐圧構造を有し、熱交換効率が高く、かつ小型で低コストの高圧用熱交換器を構成することができる。
<高圧用熱交換器の他の構成例>
次に、本発明の特徴の1つである高圧用熱交換器の好適な他の実施形態を、その断面図である図4を用いて説明する。
次に、本発明の特徴の1つである高圧用熱交換器の好適な他の実施形態を、その断面図である図4を用いて説明する。
本高圧用熱交換器Hの基本的な構成は、上記の1の構成例と同様であるが、内管12に耐圧配管15と併走するフィン17を設けた点を特徴とする。つまり、耐圧配管15と併走するフィン17を設けることによって、1つには、熱媒体が耐圧配管15と併走する流通経路を形成することができる。中空部14をランダムな方向に流れていた熱媒体の一部の流路を規制することによって、耐圧配管の管壁での熱媒体との熱交換がより効率的に行うことができる。また1つには、フィン17の表面積分、熱媒体とフィン17との熱接触面積が増加し、内管12からの熱媒体への伝熱効果を高くし、実質的に熱媒体側の熱容量を大きくすることができる。さらに1つには、螺旋状に巻回された耐圧配管15の管と管の間の中空部14にフィン17が存在することによって、中空部14の熱媒体が流通する空間をさらに小さく、また熱媒体のたまり部分ができない構造にして、耐圧配管15周囲の流速を高め熱交換効率を改善することができる。
ここで、フィン17は、内管12と同様、耐圧性および伝熱性を有し所定の熱容量を有することから、圧力配管用炭素鋼鋼管あるいは鋼板によって作製することが好ましい。これによって、高い熱交換効率を確保することが可能となる。
以上のように、本構成例によれば、小型で簡便な構造であっても、さらに高い熱交換効率を有する高圧用の熱交換器を構成することが可能となる。
以上の実施形態では、ウレタンフォームの製造設備に用いられる高圧発泡装置について例示したが、本発明は、広く他の発泡性ポリマーの製造装置および製造方法について適用することが可能である。具体的には、ポリスチレンフォーム、ポリオレフィンフォーム、ポリ塩化ビニールフォーム、フェノール樹脂フォームなど種々のフォームの原液製造装置および製造方法について適用することができる。
1 イソシアネート供給路
2 ポリオール化合物供給路
3 発泡剤供給路
4 ミキシングヘッド
5 ポリオール成分供給路
6 添加剤供給路
7 添加剤供給路
11 封止部材
11a Oリング
12 内管
13 外管
14 中空部
15 耐圧配管
16 高圧配管継手
17 フィン
H,H1,H2,H3 高圧用熱交換器
M1,M2 混合装置
P1〜P3,P5〜P7 高圧ポンプ
T1,T3,T5〜T7 タンク
T1a,T3a 温度センサ
2 ポリオール化合物供給路
3 発泡剤供給路
4 ミキシングヘッド
5 ポリオール成分供給路
6 添加剤供給路
7 添加剤供給路
11 封止部材
11a Oリング
12 内管
13 外管
14 中空部
15 耐圧配管
16 高圧配管継手
17 フィン
H,H1,H2,H3 高圧用熱交換器
M1,M2 混合装置
P1〜P3,P5〜P7 高圧ポンプ
T1,T3,T5〜T7 タンク
T1a,T3a 温度センサ
Claims (2)
- 高圧の原液と高圧の発泡剤を混合して発泡性ポリマーの原料を作製する高圧発泡装置であって、高圧の流路中に熱交換器を設けるとともに、
該熱交換器が、封止部材、内管、外管、およびその内管と外管によって形成される中空部に設けられた耐圧配管を有し、内管の外周を螺旋状に巻回する伝熱性の耐圧配管内を流路とし、高圧配管継手によって前記高圧流路との接続を行うことを特徴とする高圧発泡装置。 - 前記熱交換器において、前記内管に耐圧配管と併走するフィンを設けるとともに、前記封止部に設けられた高圧配管継手から導入された熱交換媒体と耐圧配管内の流体の流れが、向流することを特徴とする請求項1に記載の高圧発泡装置。
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2006
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