JP2007329320A - 超電導電磁石 - Google Patents
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Abstract
【課題】 液体ヘリウム貯蔵容器に接続された冷凍機が停電や故障により停止した場合においても、冷凍機から液体ヘリウム貯蔵容器に伝熱される熱量を抑え、液体ヘリウムの蒸発を抑制し、経済的な効果を有する超電導電磁石を得る。
【解決手段】 超電導コイルを液体ヘリウムに浸漬させた状態で内部に保持する液体ヘリウム貯蔵容器と、液体ヘリウム貯蔵容器に接続され、液体ヘリウムを液体状態に維持する冷凍機と、端部に排気口を有し、液体ヘリウム貯蔵容器の内部に発生したヘリウムガスを排気口から排気する流路を形成し、流路内を流れるヘリウムガスの顕熱により流路に設置された冷凍機を冷却するように、液体ヘリウム貯蔵容器から延在した第一の排気配管と、第一の排気配管に設けられ、液体ヘリウム貯蔵容器から排気口に向かう方向のみに流路を形成する第一の逆止弁とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】 超電導コイルを液体ヘリウムに浸漬させた状態で内部に保持する液体ヘリウム貯蔵容器と、液体ヘリウム貯蔵容器に接続され、液体ヘリウムを液体状態に維持する冷凍機と、端部に排気口を有し、液体ヘリウム貯蔵容器の内部に発生したヘリウムガスを排気口から排気する流路を形成し、流路内を流れるヘリウムガスの顕熱により流路に設置された冷凍機を冷却するように、液体ヘリウム貯蔵容器から延在した第一の排気配管と、第一の排気配管に設けられ、液体ヘリウム貯蔵容器から排気口に向かう方向のみに流路を形成する第一の逆止弁とを具備する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、超電導電磁石に関し、特に液体ヘリウムを液体状態に維持する冷凍機が故障等により停止した際の液体ヘリウム貯蔵容器の内部の温度上昇を抑制し、延いては、ヘリウムガスの発生を抑制する冷却構造に関する。
従来の超電導電磁石は、超電導コイルを液体ヘリウムに浸漬させた状態で内部に保持する液体ヘリウム貯蔵容器と、液体ヘリウム貯蔵容器に接続され、液体ヘリウム貯蔵容器内の温度を低温(ヘリウムが液化する略4K)に維持する為の冷凍機と、液体ヘリウム貯蔵容器に接続され、液体ヘリウム貯蔵容器に液体ヘリウムを注液する為の注液口を有したサービスポートと、液体ヘリウム貯蔵容器に接続され、液体ヘリウム貯蔵容器の内部に発生したヘリウムガスを排気する排気配管を備えていた。
(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)
(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)
特許文献1〜特許文献3に係る超電導電磁石は、冷凍機が正常に動作している場合には液体ヘリウムの蒸発を抑えることができ、その結果、注液口から注液(補充)する液体ヘリウム量を低減することができる。しかしながら、冷凍機が停電や故障により停止した場合、冷凍機は寒冷状態を維持できなくなり、常温状態となる為、冷凍機から液体ヘリウム貯蔵容器に熱電導がなされ、液体ヘリウム貯蔵容器の内部の温度上昇を引き起こす。その為、液体ヘリウムが多量に蒸発し、液体ヘリウムの補充量が増大してしまうという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決する為になされたもので、液体ヘリウム貯蔵容器に接続された冷凍機が停電や故障により停止した場合においても、冷凍機から液体ヘリウム貯蔵容器に伝熱される熱量を抑え、液体ヘリウムの蒸発を抑制する効果を有する超電導電磁石を得るものである。
本発明に係る超電導電磁石は、超電導コイルを液体ヘリウムに浸漬させた状態で内部に保持する液体ヘリウム貯蔵容器と、液体ヘリウム貯蔵容器に接続され、液体ヘリウムを液体状態に維持する冷凍機と、端部に排気口を有し、液体ヘリウム貯蔵容器の内部に発生したヘリウムガスを排気口から排気する流路を形成し、流路内を流れるヘリウムガスの顕熱により流路に設置された冷凍機を冷却するように、液体ヘリウム貯蔵容器から延在した第一の排気配管と、第一の排気配管に設けられ、液体ヘリウム貯蔵容器から排気口に向かう方向のみに流路を形成する第一の逆止弁とを具備するものである。
本発明に係る超電導電磁石は、液体ヘリウム貯蔵容器の内部に発生したヘリウムガスの顕熱により、冷凍機を冷却するように構成したことにより、冷凍機が停電や故障により停止した場合においても、液体ヘリウムの蒸発を抑制する効果がある。
実施の形態1.
図1は、本発明を実施する為の実施の形態1における超電導電磁石の模式図である。図1において、1は真空容器、2は熱シールド、3は超電導コイル4を液体ヘリウム5に浸漬させた状態で内部に保持する液体ヘリウム貯蔵容器である。真空容器1及び熱シールド2は、従来の超電導電磁石と同様に、外部から液体ヘリウム貯蔵容器3に伝熱される輻射熱を抑制する機能を有している。尚、本実施の形態1においては、熱シールド2は一層構造であるが、二層構造、或いは、多層構造にしても良い。6は液体ヘリウム貯蔵容器3に接続された中空形状のサービスポートであり、端部に液体ヘリウム5の注液口7を備えている。
図1は、本発明を実施する為の実施の形態1における超電導電磁石の模式図である。図1において、1は真空容器、2は熱シールド、3は超電導コイル4を液体ヘリウム5に浸漬させた状態で内部に保持する液体ヘリウム貯蔵容器である。真空容器1及び熱シールド2は、従来の超電導電磁石と同様に、外部から液体ヘリウム貯蔵容器3に伝熱される輻射熱を抑制する機能を有している。尚、本実施の形態1においては、熱シールド2は一層構造であるが、二層構造、或いは、多層構造にしても良い。6は液体ヘリウム貯蔵容器3に接続された中空形状のサービスポートであり、端部に液体ヘリウム5の注液口7を備えている。
9は破裂弁である。超電導コイル4がクエンチ(超電導破壊)した場合、超電導コイル4に流れていた電流は、電気抵抗の発生する箇所にてジュール熱が発生し、液体ヘリウム貯蔵容器3内の液体ヘリウム5を大量に蒸発させる。破裂弁9は、液体ヘリウム貯蔵容器3に大量のヘリウムガスが急激に発生し内圧が急上昇した場合に、破裂して内圧を開放するものである。
10は円柱状の冷凍機であり、10aは冷凍機10が挿入接続される筒状(2段式)の冷凍機取付ポートであり、液体ヘリウム貯蔵容器3に接続されている。尚、冷凍機10はメンテナンス等の為、着脱可能としていることが望ましく、本実施の形態1においては、冷凍機取付ポート10aに対し、着脱(挿抜)可能としている。具体的には、冷凍機10と冷凍機取付ポート10aにおいて、冷凍機10の外径(図1における101、102)を冷凍機取付ポート10aの内径(図1における101a、102a)より小さく設定することにより、冷凍機取付ポート10aに対し、冷凍機10が着脱(挿抜)できるように工夫あれている。尚、本実施の形態1においては、冷凍機10及び冷凍機取付ポート10aの断面形状は、円形としているが、これに限らず、例えば、角形としても良い。
11は第一の排気配管であり、端部に排気口13を有し、液体ヘリウム貯蔵容器3の内部に発生したヘリウムガスを排気口13から排気する流路を形成し、流路内を流れるヘリウムガスの顕熱により流路の途中に設置された冷凍機10を冷却するように、液体ヘリウム貯蔵容器3から延在している。具体的には、第一の排気配管11は、液体ヘリウム貯蔵容器3から延在し、冷凍機取付ポート10a及び冷凍機10に接触してなる流路を一部に形成し、液体ヘリウム貯蔵容器3からサービスポート6を介し延在している第二の排気配管8と合流した後、排気口13へと延在している。
ここで、上述の「冷凍機取付ポート10a及び冷凍機10に接触してなる流路」について、詳細に説明する。冷凍機10と冷凍機取付ポート10aにおいて、冷凍機10の外径101、102は、冷凍機取付ポート10aの内径101a、102aより各々小さく設定されている為、冷凍機10の周囲に隙間A、隙間Bが形成される。そして、隙間A、隙間Bは、第一の排気配管11が一部に有する「冷凍機取付ポート10a及び冷凍機10に接触してなる流路」を形成する。尚、隙間A、隙間Bからなる流路は、冷凍機10の全周に渡り形成されている為、ヘリウムガスの顕熱により、冷凍機10の全周面の冷却が可能となる。また、冷凍機10は、熱シールド2と対向する面(底面)10bを有し、面10bと対向する熱シールド2側の面とは所定の隙間Cが設けられ、冷凍機10は冷凍機取付ポート10aに挿入接続されている。従って、隙間Aからなる流路と隙間Bからなる流路は、隙間Cを介し連通している。即ち、第一の排気配管11にて形成される流路の一部は、隙間A、隙間B、隙間Cからなる流路にて形成されている。尚、第一の排気配管11は、隙間Aからなる流路の所定の位置から排気口13に向かうように、更に延在している。
尚、本実施の形態1においては、第一の排気配管11は冷凍機取付ポート10a及び冷凍機10に接触してなる流路を一部に形成した構成としているが、これに限られるものではない。例えば、冷凍機10は、面10bとその対向面(天面)を貫通してなる筒状の流路を形成し、液体ヘリウム貯蔵容器3から当該冷凍機10内の流路を通り、排気口13に向かうように延在させた構成でも良い。即ち、第一の排気配管11は内部を流れるヘリウムガスの顕熱が冷凍機10に伝熱されるように延在しておれば良い。但し、冷凍機10をを貫通してなる流路を形成した場合、隙間A、隙間B、隙間Cから形成される流路と比較して、直線的に流路を形成することができる為、ヘリウムガスの流れ性を良くすることができる。
12は第一の排気配管11に設けられ、液体ヘリウム貯蔵容器3から排気口13に向かう方向のみに流路を形成する第一の逆止弁である。
以下、本実施の形態1における超電導電磁石の動作について説明する。図1において、注液口7から注液された液体ヘリウム5は、冷凍機10により略4Kに冷却され、液体状態を維持している。従って、液体ヘリウム5に浸漬されている超電導コイル4は、電気抵抗がゼロに近い状態となっている。ここで、冷凍機10が停電や故障等により機能停止した場合、冷凍機10は寒冷状態を維持できなくなる。従って、液体ヘリウム5は略4Kに維持できなくなり、液体ヘリウム貯蔵容器3の内部にはヘリウムガスが発生する。当該ヘリウムガスは、液体ヘリウム貯蔵容器3から延在してなる第一の排気配管11を流れ、排気口13より排気される。この時、第一の排気配管が形成する流路の一部は、上述の通り、隙間A、隙間B、隙間Cからなる為、当該ヘリウムガスは冷凍機10の外周壁面に接するように流れる。従って、当該ヘリウムガスの顕熱により、冷凍機10を冷却できる。為、冷凍機10から液体ヘリウム貯蔵容器3に伝熱される熱量も抑制される。
以上の通り、本実施の形態1においては、冷凍機10が停電や故障等により機能停止した場合においても、第一の排気配管11を流れるヘリウムガスの顕熱により、冷凍機10を冷却し、冷凍機10から液体ヘリウム貯蔵容器3に伝熱される熱量を抑制することにより、液体ヘリウムの蒸発を低減できる為、延いては、液体ヘリウムガスの補充量を低減できるという効果を得ることができる。
また、逆止弁12により、排気口13から液体ヘリウム貯蔵容器3に向かう気流は遮断される為、例えば、液体ヘリウム貯蔵容器3の内部に空気が侵入し、凍結閉塞してしまう不具合に対する抑止効果を得ることができる。
実施の形態2.
図2は、本発明を実施する為の実施の形態2における超電導電磁石の模式図である。図2において、実施の形態1(図1)と同一の構成要素には同一符号を付しており、説明を省略する。実施の形態1との相違点は、サービスポート6から延在している第二の排気配管8において、破裂弁9よりサービスポート6側にて分岐し、排気口13に延在する第三の排気配管8aを備えた点である。尚、第三の排気配管8aは、サービスポート6から排気口13に向かう方向のみに流路を形成する第二の逆止弁14を有す。
図2は、本発明を実施する為の実施の形態2における超電導電磁石の模式図である。図2において、実施の形態1(図1)と同一の構成要素には同一符号を付しており、説明を省略する。実施の形態1との相違点は、サービスポート6から延在している第二の排気配管8において、破裂弁9よりサービスポート6側にて分岐し、排気口13に延在する第三の排気配管8aを備えた点である。尚、第三の排気配管8aは、サービスポート6から排気口13に向かう方向のみに流路を形成する第二の逆止弁14を有す。
本実施の形態2においては、第一の逆止弁12の動作圧は、第二の逆止弁14の動作圧より低く設計されている。
以下、本実施の形態2における超電導電磁石の動作について説明する。図2において、冷凍機10が停電や故障等により機能停止した場合、冷凍機10は寒冷状態を維持できなくなる。従って、液体ヘリウム5は略4Kに維持できなくなり、液体ヘリウム貯蔵容器3の内部にはヘリウムガスが発生する。本実施の形態2においては、上述の通り、第一の逆止弁12の動作圧が第二の逆止弁14の動作圧より低く設計されている為、当該ヘリウムガスは、第三の排気配管8aに対し優先して、第一の排気配管11から排気され、実施の形態1と同様に、当該ヘリウムガスの顕熱により、冷凍機10を冷却できる。。
しかしながら、逆止弁は一般に一方向のみに流路を形成する機能を有しているが、完全に逆方向への流れを遮断することは困難であり、外気(例えば、空気)が液体ヘリウム貯蔵容器3の内部に流れ込むことがある。この場合、第一の排気配管11が凍結閉塞してしまう不具合が発生するが、本実施の形態2においては、サービスポート6、第三の排気配管8aを介し、排気口13より当該ヘリウムガスを排気することが可能な為、超電導電磁石の排気配管系の安全性向上が図れる。
実施の形態3.
図3は、本発明を実施する為の実施の形態3における超電導電磁石の模式図である。図3において、実施の形態2(図2)と同一の構成要素には同一符号を付しており、説明を省略する。実施の形態2との相違点は、第一の排気配管11の途中経路、即ち、第一の逆止弁12と排気口13との間に絞り弁15を設けた点である。尚、本実施の形態3においては、絞り弁15を第一の逆止弁12の設置位置より排気口13側に設けているが、これに限らず、第一の逆止弁12の設置位置より冷凍機10側に設けても良い。即ち、絞り弁15は、第一の排気配管11を流れるヘリウムガスの流量を制御できれば足り、その設置位置は制約されるものではない。
図3は、本発明を実施する為の実施の形態3における超電導電磁石の模式図である。図3において、実施の形態2(図2)と同一の構成要素には同一符号を付しており、説明を省略する。実施の形態2との相違点は、第一の排気配管11の途中経路、即ち、第一の逆止弁12と排気口13との間に絞り弁15を設けた点である。尚、本実施の形態3においては、絞り弁15を第一の逆止弁12の設置位置より排気口13側に設けているが、これに限らず、第一の逆止弁12の設置位置より冷凍機10側に設けても良い。即ち、絞り弁15は、第一の排気配管11を流れるヘリウムガスの流量を制御できれば足り、その設置位置は制約されるものではない。
以下、本実施の形態3における超電導電磁石の動作について、説明する。図3において、冷凍機10が停電や故障等により機能停止した場合、冷凍機10は寒冷状態を維持できなくなる。従って、液体ヘリウム5は略4Kに維持できなくなり、液体ヘリウム貯蔵容器3の内部にはヘリウムガスが発生する。本実施の形態3においては、実施の形態2と同様に、第一の逆止弁12の動作圧が第二の逆止弁14の動作圧より低く設計されている為、当該ヘリウムガスは、第三の排気配管8aに対し優先して、第一の排気配管11から排気され、実施の形態2と同様に、当該ヘリウムガスの顕熱により、冷凍機10を冷却できる。
ところで、液体ヘリウム貯蔵容器3の内部に発生したヘリウムガスが多量で、第一の排気配管11の内部を多量のヘリウムガスが流れた場合、当該ヘリウムガスの顕熱により、冷凍機10は過剰に冷却されてしまい、その結果、冷凍機10のモーター部が凍結し、復帰に時間を要するという不具合が発生するが、本実施の形態3においては、絞り弁15により、第一の排気配管11の内部を流れるヘリウムガスの流量を制御できる為、当該ヘリウムガスによる冷凍機10の冷却を適度に行えるように調整できるという効果を得ることができる。尚、絞り弁15により流量を制御(減少)された余分なヘリウムガスは、サービスポート6、第三の排気配管8aを介し、排気口13より排気される。
尚、破裂弁9は、上述の通り、超電導コイル4がクエンチし、液体ヘリウム5が大量に蒸発した際、液体ヘリウム貯蔵容器3の大量のヘリウムガスを開放させる機能を有するものである。破裂弁9が破裂した場合、新しい破裂弁に交換するまでは復旧せず、それまでは、当該部位(破裂弁9の配置位置)からの外気(例えば、空気)が液体ヘリウム貯蔵容器3の内部に流れ込むことは止められない。従って、液体ヘリウム貯蔵容器3からサービスポート6を介し、経路途中に破裂弁9を備え、排気口13まで延在している第二の排気配管8は緊急時(クエンチ発生時)の排気配管であり、通常使用時は排気配管としての機能を有していない。
実施の形態4.
図4は、本発明を実施する為の実施の形態4における超電導電磁石の冷凍機10と液体ヘリウム貯蔵容器3の接続部を示す拡大模式図である。図5は、図4に示す冷凍機10の面10bを示す拡大模式図である。図4及び図5において、実施の形態1(図1)と同一の構成要素には同一符号を付しており、説明を省略する。実施の形態1との相違点は、図4に示す通り、冷凍機10と熱シールド2との熱電導を良くする為、冷凍機10の面10bと熱シールド2の面10bと対向する面の間に熱良導部材16を介在させた点である。
図4は、本発明を実施する為の実施の形態4における超電導電磁石の冷凍機10と液体ヘリウム貯蔵容器3の接続部を示す拡大模式図である。図5は、図4に示す冷凍機10の面10bを示す拡大模式図である。図4及び図5において、実施の形態1(図1)と同一の構成要素には同一符号を付しており、説明を省略する。実施の形態1との相違点は、図4に示す通り、冷凍機10と熱シールド2との熱電導を良くする為、冷凍機10の面10bと熱シールド2の面10bと対向する面の間に熱良導部材16を介在させた点である。
熱良導部材16は、低温での熱電導率及び、冷凍機10の面10bと熱シールド2の面10bと対向する面の間におけるつぶれ性能(弾力性)を確保する為、イリジウムなどの金属からなるリング状の部材である。また、熱良導部材16は、第一の排気配管11が形成する流路の一部である隙間Cに配置されている。従って、第一の排気配管11が形成する流路の一部である隙間Cは熱良導部材16により流路が遮断、或いは流れ性が極度に低下してしまう。しかしながら、本実施の形態4では、図5に示す通り、冷凍機10の面10b、即ち、熱シールド2と対向する面10bにおいて、冷凍機10の側面(外径101である面)から、リング状の熱良導体16を横切り、内方向に向かう溝17(バイパス流路)を設けることにより、ヘリウムガスの流路を確保している。尚、溝17の数は限定されるものではない。
即ち、本実施の形態4においては、熱良導部材16を冷凍機10と熱シールド2との間に介在させることにより、冷凍機10による液体ヘリウム貯蔵容器3の冷凍効率向上を図りながらも、冷凍機10の面10bに溝17(バイパス流路)を設けることにより、ヘリウムガスの流路も確保することができる。従って、冷凍機10が停電や故障等により機能停止した場合、実施の形態1と同様に、ヘリウムガスの顕熱により、冷凍機10を冷却できる。
尚、本実施の形態4においては、溝17を冷凍機の面10bに設けたが、これに限られるものではない。即ち、熱シールド2側の面に設けた構成、或いは、双方に設けた構成でも良い。また、本実施の形態4においては、熱シールド2を設けた構成としたが、熱シールド2を設けない構成でも成り立つ。即ち、冷凍機10と液体ヘリウム貯蔵容器3の間に熱良導部材16を介在させ、冷凍機10と液体ヘリウム貯蔵容器3の互いに対向する面のどちらか一方、或いは双方に溝を設けた構成でも良い。
以上の通り、実施の形態1〜実施の形態4においては、冷凍機10が停電や故障等により機能停止した場合、冷凍機10は寒冷状態を維持できなくなり、液体ヘリウム貯蔵容器3の内部にはヘリウムガスが発生した場合においても、第一の排気配管11より当該ヘリウムガスを排気させることができる。従って、当該へリムガスの顕熱により、冷凍機10を冷却できる。為、液体ヘリウム貯蔵容器3の内部に発生するヘリウムガスの量を低減でき、延いては、液体ヘリウムの補充量を低減でき、経済的な超電導電磁石を得ることができる。
2 熱シールド
3 液体ヘリウム貯蔵容器
4 超電導コイル
5 液体ヘリウム
6 サービスポート
7 注液口
8 第二の排気配管
10 冷凍機
10b 面
11 第一の排気配管
12 第一の逆止弁
13 排気口
14 第二の逆止弁
15 絞り弁
16 熱良導部材
17 溝(バイパス流路)
3 液体ヘリウム貯蔵容器
4 超電導コイル
5 液体ヘリウム
6 サービスポート
7 注液口
8 第二の排気配管
10 冷凍機
10b 面
11 第一の排気配管
12 第一の逆止弁
13 排気口
14 第二の逆止弁
15 絞り弁
16 熱良導部材
17 溝(バイパス流路)
Claims (7)
- 超電導コイルを液体ヘリウムに浸漬させた状態で内部に保持する液体ヘリウム貯蔵容器と、前記液体ヘリウム貯蔵容器に接続され、前記液体ヘリウムを液体状態に維持する冷凍機と、
端部に排気口を有し、前記液体ヘリウム貯蔵容器の内部に発生したヘリウムガスを前記排気口から排気する流路を形成し、前記流路内を流れるヘリウムガスの顕熱により前記流路に設置された前記冷凍機を冷却するように、前記液体ヘリウム貯蔵容器から延在した第一の排気配管と、
前記第一の排気配管に設けられ、前記液体ヘリウム貯蔵容器から前記排気口に向かう方向のみに前記流路を形成する第一の逆止弁
とを具備したことを特徴とする超電導電磁石。 - 第一の排気配管の一部に冷凍機が接触して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の超電導電磁石。
- 第一の排気配管は冷凍機の内部を貫通していることを特徴とする請求項1に記載の超電導電磁石。
- 液体ヘリウム貯蔵容器に接続され、前記液体ヘリウム貯蔵容器に液体ヘリウムを注液するための注液口を有したサービスポートと、
端部に排気口を有し、前記液体ヘリウム貯蔵容器の内部に発生したヘリウムガスを前記排気口から排気する流路を形成し、前記サービスポートから延在した第二の排気配管と、
前記第二の排気配管に設けられ、前記液体ヘリウム貯蔵容器から前記排気口に向かう方向のみに前記流路を形成し、かつ、第一の逆止弁より高い動作圧に設定された第二の逆止弁とを具備したことを特徴とする請求項1に記載の超電導電磁石。 - 第一の排気配管はヘリウムガスの流量を調整するための絞り弁を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の超電導電磁石。
- 冷凍機は液体ヘリウム貯蔵容器に対向する面を有し、
第一の排気配管にて形成される流路の一部は、前記面の上において、前記冷凍機と前記液体ヘリウム貯蔵容器との間に介在され、
前記面の上において、前記冷凍機と前記液体ヘリウム貯蔵容器との間に狭持され、かつ、前記流路の一部を遮断するように備えられたリング状の熱良導部材と、
前記リング状の熱良導部材により遮断された前記流路の一部において、ヘリウムガスのバイパス流路を、前記面における前記冷凍機或いは前記液体ヘリウム貯蔵容器の少なくとも一方に備えたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項4、請求項5のいずれかに記載の超電導電磁石。 - 液体ヘリウム貯蔵容器の周囲に配置され、前記液体ヘリウム貯蔵容器に伝達される輻射熱を低減する熱シールドを備え、
冷凍機は前記熱シールドに対向する面を有し、
第一の排気配管にて形成される流路の一部は、前記面の上において、前記冷凍機と前記熱シールドとの間に介在され、
前記面の上において、前記冷凍機と前記熱シールドとの間に狭持され、かつ、前記流路の一部を遮断するように備えられたリング状の熱良導部材と、
前記リング状の熱良導部材により遮断された前記流路の一部において、ヘリウムガスのバイパス流路を、前記面における前記冷凍機或いは前記熱シールドの少なくとも一方に備えたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項4、請求項5のいずれかに記載の超電導電磁石。
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Cited By (7)
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