JP2007329039A - 放電ランプ装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 放電ランプと始動器が一体で使用される放電ランプ装置において、放電ランプと始動器の溶着工程時、リード線引出部を溶融させることなく、溶着接続する。
【解決手段】
本発明の放電ランプ装置の製造方法は、後端側にリード線引出部55、56が形成されたソケット5を有する放電ランプDLの後端側の凸部57等を熱板HBで溶融する溶融工程を経て、始動器IGと一体接続される。その際、第1、第2のリード線引出部55、56の溶融を抑制しながら溶融工程が行われる。具体的には、熱板HBは、第1、第2のリード線引出部55、56の温度上昇を抑制する温度上昇抑制手段を具備しており、第1、第2のリード線引出部55、56を冷却等しながら、溶融工程が行われる。
【選択図】 図7
【解決手段】
本発明の放電ランプ装置の製造方法は、後端側にリード線引出部55、56が形成されたソケット5を有する放電ランプDLの後端側の凸部57等を熱板HBで溶融する溶融工程を経て、始動器IGと一体接続される。その際、第1、第2のリード線引出部55、56の溶融を抑制しながら溶融工程が行われる。具体的には、熱板HBは、第1、第2のリード線引出部55、56の温度上昇を抑制する温度上昇抑制手段を具備しており、第1、第2のリード線引出部55、56を冷却等しながら、溶融工程が行われる。
【選択図】 図7
Description
本発明は、放電ランプと始動器とが一体で使用される自動車前照灯用の放電ランプ装置の製造方法に関するものである。
近年、自動車前照灯に用いられる光源は、欧州、米国では、一般的に放電ランプとイグナイタと呼ばれる始動器とが一体化された形態で使用されている。この放電ランプ装置には、主に2種類の構造があり、放電ランプと始動器とが最初から完全に一体型のものと、放電ランプと始動器とを別々に組み立てた後、一体化するものとがある。
特許文献1は、後者の方式が採用された放電ランプ装置の発明である。この特許文献1では、放電ランプと始動器との接続には、発熱体を用いた溶着、超音波溶着、高周波溶着、接着剤を用いた接着などの方法を用いることができると記載されている。
しかし、単なる溶着、接着による接続では、自動車の前照灯として用いる場合に受ける振動や衝撃などの過酷な条件下に耐えることができず、最悪の場合、使用中に放電ランプと始動器との接続が解除されてしまうことがある。そこで、この課題を解決するために、当社では特願2005−324289号を提案している。この先願は、放電ランプと始動器のそれぞれの接続面に、円状に凸部を形成し、ドーナツ状の熱板で凸部を同時に溶融し、接続するという発明である。
しかしながら、溶融によって放電ランプと始動器とを接続する場合において、溶融したい部分のみならず、ソケットの下部に突出形成されている樹脂部分(以下、リード線引出部)が溶融されてしまうという問題が生じることがある。このリード線引出部が溶融すると、接続がずれたり、ソケットの絶縁性が低下したりしてしまう。
本発明は、上記のような課題に鑑みたもので、その目的は、放電ランプと始動器の溶着工程時、リード線引出部を溶融させることなく、接続することができる放電ランプ装置の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の放電ランプ装置の製造方法は、後端側にリード線引出部が形成されたソケットを有する放電ランプの後端側の少なくとも一部を熱板で溶融する溶融工程を経て、始動器と一体接続される放電ランプ装置の製造方法において、前記溶融工程は前記リード線引出部の溶融を抑制しながら行われることを特徴とする。
本発明によれば、放電ランプと始動器の溶着工程時、リード線引出部を溶融させることなく、溶着接続することができる。
(第1の実施の形態)
本発明の実施の形態の放電ランプ装置について図面を参照して説明する。図1は、本発明の放電ランプ装置の第1の実施の形態の全体図、図2は、放電ランプと始動器とを接続する前の状態図である。
本発明の実施の形態の放電ランプ装置について図面を参照して説明する。図1は、本発明の放電ランプ装置の第1の実施の形態の全体図、図2は、放電ランプと始動器とを接続する前の状態図である。
本実施の形態の放電ランプ装置は、放電ランプDLと始動器IGとからなる。
放電ランプDLは、放電が行われる発光管LBを有する。発光管LBは2重管構造であり、内部には内管1が構成されている。内管1は、耐火性と透光性とを具備する材料である石英ガラスからなり、細長形状をしている。内管1の管軸方向の略中央部には長楕円形の放電部11が形成されている。放電部11の両端部には、板状の封止部12a、12bが形成され、さらにその両端部には円筒状の非封止部13a、13bが形成されている。なお、これらの各部は、同一材料で連続的に構成されている。
放電部11の内部には、中央部は略円筒状、その両端部はテーパ状の放電空間14が形成されている。この放電空間14の容積は、ショートアーク型の放電ランプでは100μl以下程度、特に自動車用としては、10μl〜40μlであるのが好適である。
放電空間14には、金属ハロゲン化物および希ガスとからなる放電媒体が封入される。金属ハロゲン化物としては、ナトリウム、スカンジウム、亜鉛、インジウムのハロゲン化物が封入されている。ハロゲン化物には、ハロゲンの中で反応性が低いヨウ素を選択するのが最も好適である。が、ヨウ素のみに限られず、臭素、塩素、または複数のハロゲン化物を組み合わせて使用したりしてもよい。
希ガスとしては、始動直後の発光効率が高く、主に始動用ガスとして作用するキセノンが封入されている。なお、キセノンの圧力は常温(25℃)において5atm以上、好適には10〜15atmであるのが望ましい。また、希ガスとしては、キセノンの他に、ネオン、アルゴン、クリプトンなどを使用することができるほか、それらを組み合わせて使用してもよい。
ここで、放電空間14には、本質的に水銀は含まれていない。この「本質的に水銀を含まない」とは、水銀を全く含まないか、または従来の水銀入りの放電ランプと比較してもほとんど封入されていないに等しい程度の量、例えば1mlあたり2mg未満、好ましくは1mg以下の水銀量が存在していても許容するものとする。
封止部12a、12bには、マウント2a、2bが封着されている。マウント2a、2bは、金属箔2a1、2b1、電極2a2、2b2、リード線2a3、2b3からなる。
金属箔2a1、2b1はモリブデンからなり、その平面が封止部12a、12bの板状面と平行するように封止されている。
電極2a2、2b2はタングステンに微量の酸化トリウムがドープされた、いわゆるトリエーテッドタングステン電極からなる。一端は金属箔2a1、2b1の放電部11側の端部にレーザー溶接によって接続され、他端は放電空間14内で所定の電極間距離を保って、互いの先端同士が対向するように配置されている。ここで、上記「所定の電極間距離」については、ショートアーク形ランプでは5mm以下、自動車の前照灯に使用する場合はさらに4.2mm程度であるのが望ましい。なお、この電極2a2、2b2の形状は、先端側が基端側よりも大径に形成された段付き形状となっている。
リード線2a3、2b3はモリブデンからなる。一端は電極2a2、2b2に対して、対向側の金属箔2a1、2b1の端部にレーザー溶接によって接続され、他端は封止部12a、12bの外部に延出している。なお、外部に延出した前端側のリード線2b3には、ニッケルからなるL字状のサポートワイヤ2cの一端が接続され、サポートワイヤ2cの他端は、後述するソケット5の方向に延出している。そして、管軸と平行するサポートワイヤ2cの部分には、セラミックからなる絶縁スリーブ3が被覆されている。
上記で構成された内管1の外側には、透光性かつ紫外線遮断性を有する筒状の外管4が、内管1の大部分を覆うように設けられている。これらの接続は、非封止部13a、13bの外側端に外管4の両端部を溶着することによって行なわれている。なお、内管1と外管4とにより密閉された空間には、0.1atm程度の窒素が封入されている。
発光管LBの非封止部13a側には、耐熱性、成形性に優れるガラス繊維強化プラスチック材料であるPPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド樹脂、融点は約260℃)からなるソケット5が接続されている。これらの接続は、外管4の外周に装着された金属バンド61を、ソケット5に形成、延出された4本の金属製の舌片62(図2では、そのうちの3本を図示)により挟持し、さらにそれらの金属同士をレーザーで溶接することによって行なわれている。
ソケット5の構造について、図3を参照して詳しく説明する。図3(a)は始動器と接続される側から見た図、(b)はA−A’を矢印方向から見た図である。
ソケット5は、発光管LBが接続される前端側に表面51、始動器IGと接続される後端側に裏面52を有する。表面51には、中央に第1の収容部53が形成されている。第1の収容部53は、前端側は開口し、後端側はリード線2a3が挿通される部分を除いて有底である。また、表面51には、サポートワイヤ2cおよび絶縁スリーブ3とが挿入される第2の収容部54が前端側から後端側に貫通して形成されている。
裏面52には、第1、第2の収容部53、54の後端側をそれぞれ内部に形成する第1、第2のリード線引出部55、56が突出形成されている。また、裏面52の円周端には凸部57が形成され、さらにその幅部分の中央の先端には突起部58が被溶融部として形成されている。また、凸部57の両端部には凸部57に沿って2つの凹部59が形成されている。これらは、図3(b)からわかるように、略リング状に構成されており、第1、第2のリード線引出部55、56がその内部に位置している。ここで、「略リング状」とは、図3(b)のように真円、かつループになっている状態のみならず、楕円であったり、一部が欠けている状態も含むものとする。なお、後述する熱板HBにあっても同様の定義とする。
ここで、凸部57、突起部58、凹部59について図4を参照して詳しく説明する。図4は、図3の一点鎖線部分Xの拡大図である。ここで、点線B−B’は、後述する始動器IGの載置面71と接触する面を示している。
凸部57は、幅が1.0mm、高さが点線B−B’を基準として、が0.75mmである。突起部58は、幅は0.2mm、高さが0.1mmである。この突起部58は、溶融工程の際に速やかに溶融され、凸部57の溶融を促すことを目的として形成したものである。したがって、突起部58、75の大きさは、溶融しやすい適度な大きさであることが望まれ、高さは0.05mm〜0.30mm、断面積が0.01mm〜0.06mmであるのが好適である。凹部59は、幅が0.75mm、深さは点線B−B’を基準として、0.50mmである。ここで、凸部57、突起部58と2つの凹部59とは、点線B−B’を境にした体積が互いにほぼ同じ大きさである。なお、裏面B−B’ を基準とした凸部57および突起部58の断面積の合計は、0.40mm2以上であるのが望ましい。
次に始動器IGの構成について、図5を参照して説明する。図5(a)は放電ランプと接続される側から見た図、(b)はC−C’を矢印方向から見た図である。
始動器IGの主要部は、ソケット5と同じ材料であるPPS樹脂からなる容器7で構成されている。容器7は、直方体形状であり、その直方体部分のうちの一の面には、放電ランプDLのソケット5の裏面52と接続するための載置面71が形成されている。この載置面71は、ソケット5の第1、第2のリード線引出部55、56が嵌合する第1、第2の穴部72、73が形成されている。また、ソケット5の裏面52の凸部57、突起部58、凹部59と対応する位置に、それらと形状、大きさが同等の凸部74、突起部75、凹部76が形成されている。
また、容器7の内部には、放電ランプDLの電極2a2、2b2間において、始動時に絶縁破壊を行なうための高電圧を発生させるための素子とそれらを接続する金属端子が内蔵されている。素子は、具体的には、トランス、コンデンサ、抵抗、ギャップ等で構成されるものであり、図5(a)部分の断面ではトランス81が存在している。また、リード線2a3と接続される金属端子82、サポートワイヤ2cと接続される金属端子83が存在している。始動器IG内の具体的な素子の配置、接続等についての詳細な説明は省略するが、これらが所定の位置に配置されるとともに、金属の端子によって互いに電気的に接続されている。そして、それらを有する容器7の外側には、載置面71を除いた全体を外囲するように、点灯時に発生したノイズを除去するためのシールドケース9が装着されている。
上記のように構成された放電ランプDLおよび始動器IGは、ソケット5の裏面52と容器7の載置面71とが接続されることにより一体となる。
本発明では、放電ランプDLと始動器IGとの接続は、熱板溶着法によって行なう。なお、熱板とは、耐熱性と熱伝導性に優れた金属製の熱源であり、熱板溶着法とは、熱板を電磁誘導装置(図示なし)で加熱し、高温になった熱板によって対象物を溶かし、溶着接続する方法である。
図6は、第1の実施の形態に用いられる熱板の説明図である。図6(a)は溶融工程時に始動器に面する側から見た図、(b)はD−D’を矢印方向から見た図である。
本実施の形態で使用する熱板HBは、約700℃の繰り返しヒーティングに耐えることができる鋼鉄からなり、リング状の鉄心部101a、101bを有する。鉄心部101a、101bは、凸部57等の直径と同程度の大きさで形成されている。さらに、鉄心部101aには、凸部74等に近接させたときに始動器IGの他の部分が溶融されないよう、一部が突出している突出部102が形成されている。これら、鉄心部101a、101bの間は、3つの柱部103で支えられており、一の装置で全体が加熱できるように構成している。すなわち、鉄心部101aと鉄心部101bとの間には、熱板HBの中心の空間と外部の空間と連通する空間が形成された状態である。
次に、放電ランプDLと始動器IGの溶着方法について説明する。図7は、第1の実施の形態の放電ランプ装置の製造方法の説明図である。
まず、図7(a)のように、始動器IGに熱板HBを近接させ、凸部74、突起部75に対面するように、鉄心部101aの突出部102を配置する。そして、(b)のように、放電ランプDLを熱板HBに近接させ、凸部57、突起部58を鉄心部101bに対面配置させる。その際、リード線2a3やサポートワイヤ2cを第1、第2の穴部72、73に挿入可能な構成にしていれば、それがガイド代わりになり、熱板HBに対して溶融部分の位置を正確に合わせることができる。ここで、突出部102と鉄心部101bが、突起部58、75と接触した状態であると熱板HBに溶融した樹脂が付着してしまいメンテナンス等の面で望ましくないが、反対に距離が遠すぎると熱が伝わりにくくなるため好適でない。そのため、熱板HBと突起部58、75との距離は0.3mm〜5.0mm、さらに好適には0.5mm〜1.0mmの間隔を設けるのが望ましい。
放電ランプDLおよび始動器IGの各部が熱板HBに配置されると、熱板HBを加熱して、凸部74等を溶融する溶融工程を行う。この工程では、例えば熱板HBを約650℃に熱し、15秒程度、被溶融部に鉄心部101を近接させた状態をキープする。これにより、まず熱板HBに最も近接し、かつ体積が小さい突起部58、75が溶融する。この突起部58、75の速やかな溶融は、それよりも体積が大きいために比較的溶融しにくい凸部57、74の短時間での溶融を可能とする。なお、溶融工程時には、熱板HBの中央の空間は、熱篭りがしやすく全体的に高温となりやすいが、(c)のように、鉄心部101aと101bの間の空間から外部にその熱を逃がすことができるため、熱板HBの中央の温度上昇は抑制され、第1、第2のリード線引出部55、56が溶融することはない。なお、その際、該空間に送風する等を行えば、さらに温度低減効果は高くなる。
そして、凸部74等が溶融したのち、(d)のように裏面52と載置面71とを張り合わせる。このソケット5の裏面52と容器7の載置面71との密着の際にかかる圧力により、軟化された凸部57、74等は押し流されて、凹部59、76に流れ込む。そして、図8に示した、図7(d)の二点鎖線部分Yの拡大図のように、溶融された凸部57、74等は、互いに混ざり合った溶融体10となって、凹部59、76に充満し、放電ランプDLと始動器IGのそれぞれの面同士を接続する。なお、凸部57、74、突起部58、75と凹部59、76とは、体積がほぼ同じであるため、凹部59、76内に隙間ができて接続強度が弱くなったり、溶融体10が凹部59、76からはみ出して浮き上がったり、外観を損ねたりすることはない。
この方法によれば、接続開始からソケット5の裏面52と容器7の載置面71とが十分に固定されるまで、30秒程度で行うことができ、大幅に時間の短縮が可能となる。その際、第1、第2のリード線引出部55、56が溶融されることはないため、溶融変形による接続不良や樹脂の絶縁性の低下などが発生しない。また、引っ張り強度や振動に対する耐性も実用レベルを十分に満足する。
したがって、本実施の形態では、厚さ部分に内部の空間と外部の空間を繋ぐ連通路を有する熱板HBによって、第1、第2のリード線引出部55、56付近の熱を外部に放出しながら溶融工程を行うことができる。そのため、第1、第2のリード線引出部55、56の溶融を防止でき、溶融変形等による不具合を防止することができる。また、接続時間の短縮および接続強度を実用レベルを達成することができる。
(第2の実施の形態)
図9は、本発明の第2の実施の形態の放電ランプ装置の製造方法について説明するための断面図である。この第2の実施の形態の各部について、第1の実施の形態の放電ランプ装置の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明を省略する。
図9は、本発明の第2の実施の形態の放電ランプ装置の製造方法について説明するための断面図である。この第2の実施の形態の各部について、第1の実施の形態の放電ランプ装置の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明を省略する。
第2の実施の形態では、図10に示す熱板を用いて熱板溶着を行う。図10(a)は溶融工程時に始動器に面する側から見た図、(b)はE−E’を矢印方向から見た図である。
熱板HBは、円筒状の鉄心部101の中央の空間に、例えば銅からなる中空容器104が構成されている。中空容器104は、本体部104aと循環部104b、104cとからなる。本体部104aには、第1、第2の収容空間104d、104eが形成されている。なお、鉄心部101と中空容器104とは非接触であり、溶融時に鉄心部101の温度が下がりすぎないようにするために3.0mm程度の隙間dが保たれている。
溶融工程時には、熱板HB、放電ランプDLおよび始動器IGは、図9のような位置関係になる。つまり、熱板HBの鉄心部101に対して凸部57等が対面するとともに、第1、第2の収容空間104d、104eに第1、第2のリード線引出部55、56が収容されている。そして、凸部57等を溶融の際には、循環部104b、104cから中空容器104の内部に冷却水105を供給、循環させることで、第1、第2のリード線引出部55、56を冷却し、溶融を防止する。
したがって、本実施の形態では、第1、第2のリード線引出部55、56を囲繞可能な中空容器104を有する熱板HBにより、中空容器104内部に冷却水を循環させて、第1、第2のリード線引出部55、56付近を冷却しながら溶融工程を行うことができる。そのため、第1、第2のリード線引出部55、56の溶融を防止でき、溶融変形等による不具合を防止することができる。また、接続時間の短縮および接続強度を実用レベルを達成することができる。
(第3の実施の形態)
図11は、本発明の第3の実施の形態の放電ランプ装置の製造方法について説明するための断面図である。この第3の実施の形態の各部について、第1の実施の形態の放電ランプ装置の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明を省略する。
図11は、本発明の第3の実施の形態の放電ランプ装置の製造方法について説明するための断面図である。この第3の実施の形態の各部について、第1の実施の形態の放電ランプ装置の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明を省略する。
第3の実施の形態では、図12に示す熱板を用いて熱板溶着を行う。図12(a)は溶融工程時に始動器に面する側から見た図、(b)はF−F’を矢印方向から見た図である。
熱板HBは、第2の実施の形態に用いた熱板とほぼ同様の熱板を用いるが、鉄心部101が完全なリング状ではないという点で異なる。具体的には、一部第2の収容空間104e付近に鉄心部101が形成されていない。この鉄心部101が形成されていない範囲は、本実施の形態では第1の収容空間55を中心に、第1、第2の収容空間55、56の中心を通る線に対し、±22.5°としており、すなわちα=45°だけ鉄心部101を形成していない。
また、この熱板HBの形状変更に合わせて、ソケット5の対応部分についても、図13のように、α=45°だけ凸部57、突起部58、凹部59を形成していない。
このような熱板HBおよびソケット5を採用することにより、溶融工程において鉄心部101と近接するために特に溶融されやすい第2のリード線引出部56の溶融が防止できる。そのため、鉄心部101の温度をさらに高く設定することも可能となり、溶融時間を短くできる等のメリットがあり、また接続強度等も第2の実施の形態と比較しても大きくは低下しない。なお、鉄心部101や凸部57等を形成しない範囲については、40°〜50°であるのが最適である。
したがって、本実施の形態では、第2の実施の形態とほぼ同様の効果が得られるとともに、鉄心部101に近接しやすいために溶融されやすい第2のリード線引出部56に熱をかかりにくくすることができるため、第2のリード線引出部56の溶融をさらに防止することができる。
なお、本発明の実施の形態は上記に限られるわけではなく、例えば次のように変更してもよい。
熱板HBが具備する第1、第2のリード線引出部55、56の溶融工程時の温度上昇を抑制する温度上昇抑制手段としては、以上に挙げた実施例のほか、熱板HBからの熱を遮断する断熱性の材料で第1、第2のリード線引出部55、56を覆う等の手段であっても良い。
放電ランプDLと始動器IGの溶着工程において、放電ランプDLを下、始動器IGを上に配置して溶融、接続を行っても良い。
ソケット5の裏面52または始動器IGの載置面71に、図14に示すような、接続時にそれらの面を平行に保つための調節突起501を設けてもよい。この調節突起501により、溶融工程において凸部57等にかかる熱分布が均一になり、凸部57等の溶融具合にバラツキが生じたとしても、裏面52と載置面71とが傾いて接続されてしまうことを防止することができる。
全ての実施の形態において、図15のように、凸部57等をソケット5の外周面端部に形成することが望ましい。これは、凸部57等と第2のリード線引出部56との距離Lを長くなり、溶融工程時に熱板HBの熱が第2のリード線引出部56に伝わりにくくすることができるためである。具体的には、凸部57等と第2のリード線引出部56との距離Lは、3.0mm以上であるのが良い。
LP 放電ランプ
LB 発光管
1 内管
11 放電部
12a、12b 封止部
13a、13b 非封止部
14 放電空間
2a、2b マウント
2c サポートワイヤ
3 絶縁スリーブ
4 外管
5 ソケット
51 表面
52 裏面
55、56 第1、第2のリード線引出部
57 凸部
58 突起部
59 凹部
61 金属バンド
62 舌片
IG 始動器
7 容器
71 載置面
72、73 穴部
74 凸部
75 突起部
76 凹部
10 溶融体
HB 熱板
101 鉄心部
LB 発光管
1 内管
11 放電部
12a、12b 封止部
13a、13b 非封止部
14 放電空間
2a、2b マウント
2c サポートワイヤ
3 絶縁スリーブ
4 外管
5 ソケット
51 表面
52 裏面
55、56 第1、第2のリード線引出部
57 凸部
58 突起部
59 凹部
61 金属バンド
62 舌片
IG 始動器
7 容器
71 載置面
72、73 穴部
74 凸部
75 突起部
76 凹部
10 溶融体
HB 熱板
101 鉄心部
Claims (4)
- 後端側にリード線引出部が形成されたソケットを有する放電ランプの後端側の少なくとも一部を熱板で溶融する溶融工程を経て、始動器と一体接続される放電ランプ装置の製造方法において、
前記溶融工程は前記リード線引出部の溶融を抑制しながら行われることを特徴とする放電ランプ装置の製造方法。 - 前記熱板は、前記溶融工程時に前記リード線引出部の溶融を抑制する溶融抑制手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ装置の製造方法。
- 前記熱板は、その厚さ部分に空間を具備し、前記溶融工程は前記リード線引出部付近の熱を前記空間から外部に逃がしながら行われることを特徴とする請求項2に記載の放電ランプ装置の製造方法。
- 前記熱板は、前記リード線引出部を囲繞する中空の容器を具備し、前記溶融工程は前記容器内に冷却水を循環させ、前記リード線引出部付近を冷却しながら行われることを特徴とする請求項2に記載の放電ランプ装置の製造方法。
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JP2006159792A JP2007329039A (ja) | 2006-06-08 | 2006-06-08 | 放電ランプ装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007329039A true JP2007329039A (ja) | 2007-12-20 |
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JP (1) | JP2007329039A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013051073A (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-14 | Denso Corp | 放電灯ユニット |
CN104576262A (zh) * | 2015-01-15 | 2015-04-29 | 刘行毅 | 全自动制灯机 |
-
2006
- 2006-06-08 JP JP2006159792A patent/JP2007329039A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013051073A (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-14 | Denso Corp | 放電灯ユニット |
CN104576262A (zh) * | 2015-01-15 | 2015-04-29 | 刘行毅 | 全自动制灯机 |
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