JP2007328699A - 類似キャラクタデータ検索方法、サーバおよびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザ間で類似アバターを検索し、アバターの生成やコミュニティ形成に活用する手段を提供すること。
【解決手段】複数のユーザの端末と通信ネットワークを介して接続されたサーバが、ユーザのユーザIDに関連付けて記憶されているキャラクタデータを検索する方法であって、アイテムデータのIDとユーザIDを関連付けて記憶されたアバターテーブルをアバターDBから読み出すステップと、複数のユーザ間で共通に使用されるアイテムデータのIDをアバターテーブルから抽出することで複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を計算するステップと、類似度を複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を表す類似度テーブルに保存するステップと、類似度が所定の閾値以上かどうかを判定するステップと、前記判定に応じて検索結果としてキャラクタデータを送信するステップと、を含む方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、類似キャラクタデータを検索する方法、サーバおよびプログラムに関する。特に、通信ネットワークに接続された端末に類似するアイテムデータを検索し送信する方法、サーバおよびプログラムに関する。
インターネットの社会への普及に伴い、ネットワーク上で情報を閲覧したり、検索したり、あるいは商品を購入したり、といった受身のユーザのみならず、ユーザ自らが情報の発信者としてWeb上で擬似的な日記(いわゆるブログ)を公開したり、嗜好の一致する者同士でコミュニティを構成したり、といった積極的な行動をとるユーザが急速に増加している。
特に、ブログがこの数年で急速に普及した背景には、インターネットの初心者でも簡単にホームページに文章や写真を登録して発信できるブログエディターの果たした貢献が大きいものと考えられる。
そして、こうしたブログの社会への普及は、単に通信ネットワークに接続できる端末によって情報を閲覧していた時代には考えられなかったネットワーク上の社会(いわゆるネットワークコミュニティ)が現実の社会とは別にもうひとつ出現し、急速に発展しつつあることを示している。
こうした状況において、ネットワーク上でユーザ自身を表すシンボルとして、「アバター」を活用するユーザが増加している。「分身」を意味するアバターは、具体的には画像データ、動画データ、音声データ等で表現されたいわゆるキャラクタであるが、現実の社会とは別に存在するネットワークコミュニティにおいて自分自身を表現し、他のユーザと対話し、共感し、議論し、同好の友人関係を広げる、といった様々な活動において、擬似的な行動主体としてその存在意義を高めている。
具体的には、例えば、ブログを公表する際に、アバターを画面の中で活用することにより、ユーザの書き込みによる文書とは別にユーザ自身をキャラクタデータにより直感的に表現することができるので、それを見る人にあたかもネットワーク上に自分の分身が存在するかのような感覚を抱かせ、ネットワークコミュニティにおけるコミュニケーションを強力にサポートすることができる。
実際に、このアバターの髪型、服装、アクセサリ、小物、背景などのアイテムをコーディネートすること自体がネットワークコミュニティにおいてユーザ自身のセンスや嗜好をアピールするために重要な活動のひとつとなっている。このため、ユーザはこのようなアイテムを有償で購入したり、友人にプレゼントしたりしており、アバターのコーディネートは経済活動の対象ともなっている。
したがって、現実社会において洋服を購入したり、アクセサリや小物をコーディネートしたりすることと同様に、アバターのコーディネート活動はネットワーク上でユーザの嗜好を判断したり、ネットワークコミュニティにおける流行や変化を捉えたりする上で重要な分析対象ともなっている。
こうした状況において、通常は、ユーザが予め用意されたアイテムの中から自由に選択することにより、好みのアバターを生成するという方法がとられるが、アバター管理装置(サーバ)によって自動的にアバターを生成・更新する方法も提案されている。
例えば、特許文献1には、ユーザに心理テストを実行させることにより当該ユーザの属性を決定し、決定された属性のアクセサリ(アイテム)画像を用いて基本画像に対して変更を行い、アバター画像を生成する方法が開示されている。
特開2005−332091号公報
しかしながら、こうした特許文献1の技術では、アバターを生成・更新する方法については開示されているものの、上述のユーザ自身のセンスや嗜好をアピールするというアバターの重要な特質を生かした発展的な利用方法に対してはなんら開示されていない。より具体的には、ユーザは、自分が作成したアバターと類似の他のユーザが作成したアバターを検索することで、自分と気が合いそうなユーザや共通のセンスを持つユーザを見つけ、共通の話題作りやコミュニティの形成に役立てることが可能になる。アバターはユーザ自身の分身であり、類似のアバターを選択するユーザはセンスや嗜好も類似しているとも考えられるからである。
本発明は、上記課題を解決し、ユーザ間で類似アバターを検索し、アバターをコミュニティ形成手段として活用することを目的とする。また、ユーザ間で類似度が大きいアバターのアイテムを抽出することで、ユーザの嗜好や流行を探る手がかりとすることも目的とする。
上記目的のため、具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 複数のユーザの端末と通信ネットワークを介して接続されたサーバが、前記ユーザのユーザIDに関連付けて記憶されているキャラクタデータを検索する方法であって、
前記サーバは、
前記キャラクタデータの一部を構成するアイテムデータのIDと前記ユーザIDを関連付けて記憶されたアバターテーブルをアバターDBから読み出すステップと、
前記複数のユーザ間で共通に使用されるアイテムデータのIDを前記アバターテーブルから抽出することで前記複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を計算するステップと、
前記類似度を前記複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を表す類似度テーブルに保存するステップと、
前記類似度が所定の閾値以上かどうかを判定するステップと、
前記判定に応じて検索結果としてキャラクタデータを送信するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
このような構成によれば、前記サーバは、前記アイテムデータのIDと前記ユーザIDを関連付けて記憶されたアバターテーブルをアバターDBから読出し、前記複数のユーザ間で共通に使用されるアイテムデータのIDを前記アバターテーブルから抽出することで前記複数のユーザ間のキャラクタデータ(例えばアバターのデータ)の類似度を計算し、前記類似度を前記複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を表す類似度テーブルに保存し、前記類似度が所定の閾値以上かどうかを判定し、前記判定に応じて検索結果としてキャラクタデータを送信することが可能になる、という作用効果を奏する。
このことにより、ユーザ間で共通に使用されているアイテムデータのIDから、ユーザ間でのキャラクタデータの類似度のスコア(例えばアイテムデータIDの一致度)を計算し、そのスコアに応じてユーザ間のキャラクタの類似性を予め定められた閾値から判断し、類似キャラクタに関するデータを(その作成者のユーザIDと共に)検索結果として要求元のユーザに送信することができる。その結果、ユーザは類似のキャラクタを使用する他のユーザやそのキャラクタデータを表示することができ、自らのキャラクタデータ作成の参考としたり、ユーザ間のコミュニティ形成などに役立てることができる。
(2) 前記類似度を計算するステップは、前記アイテムデータの分類によって定義される重み付けを加えることを更に含む(1)に記載の方法。
このような構成によれば、(1)の類似度計算方法にアイテムデータをその種類によって分類し、その分類毎に定義された重みデータを加味してより類似度計算の精度を高めることが可能である。例えば、アイテムデータが「顔」、「髪型」、「服装」、「履物」、「背景」というように分類されている場合、「顔」と「服装」について他の分類に比べてより類似度を計算する際の重みが高いとすることができる。
(3) 前記類似度を計算するステップは、前記キャラクタデータの作成時のタイムスタンプデータによって重み付けを加えることを更に含む(1)または(2)のいずれかに記載の方法。
このような構成によれば、(1)または(2)の類似度計算方法に加えてユーザがキャラクタを作成した時のタイムスタンプデータを記憶しておき、そのタイムスタンプデータによって類似度の重み付けをすることができる。例えば、より最近作成されたキャラクタほど類似度に対する重みが高いと判断したり、ユーザ間でキャラクタの作成時期が近い場合により類似度が高いといった判断材料とすることができる。
(4) 前記類似度を計算するステップは、ユーザ間で共通して使用するアイテム数に加え、アイテム間の親和度を更に加えることを含む(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
このような構成によれば、アイテム間の「親和度」を定義し、この親和度が高いアイテムを共通に利用したユーザ間の類似度をより高いと判断する材料とすることができる。例えば、「髪型」と「髪飾り」の親和度を高いとし、この両者のアイテムを共通に使用しているユーザは類似度(好み)も近いと判断することも可能となる。
(5) 前記所定の閾値は、ユーザ数とアイテム数とに基づいて計算される(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
このような構成によれば、(1)〜(4)の類似度計算ステップによって計算された類似度を用いて最終的に類似ユーザとして判定するための所定の閾値を可変にすることができる。例えば、ユーザ数とアイテム数が多くなればなるほど閾値を高くし、より類似度の高いユーザを検索しやすくすることができる。
(6) 複数のユーザの端末と通信ネットワークを介して接続され前記ユーザのユーザIDに関連付けて記憶されているキャラクタデータを検索するサーバであって、
前記キャラクタデータの一部を構成するアイテムデータのIDと前記ユーザIDを関連付けて記憶されたアバターテーブルをアバターDBから読み出すアバターテーブル読出し部と、
前記複数のユーザ間で共通に使用されるアイテムデータのIDを前記アバターテーブルから抽出することで前記複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を計算する類似度計算部と、
前記類似度を前記複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を表す類似度テーブルに保存する類似度テーブル作成部と、
前記類似度が所定の閾値以上かどうかを判定する類似度判定部と、
前記判定に応じて検索結果としてキャラクタデータを送信する類似ユーザ送信部と、
を備えることを特徴とするサーバ。
このような構成によれば、(1)の方法を実現し、同様な作用効果を奏するサーバを提供することができる。
(7) 前記類似度計算部は、前記アイテムデータの分類によって定義される重み付けを加えることを更に含む(6)に記載のサーバ。
このような構成によれば、(2)の方法を実現し、同様な作用効果を奏するサーバを提供することができる。
(8) 前記類似度計算部は、前記キャラクタデータの生成時のタイムスタンプデータによって重み付けを加えることを更に含む(6)〜(7)のいずれかに記載のサーバ。
このような構成によれば、(3)の方法を実現し、同様な作用効果を奏するサーバを提供することができる。
(9) 前記類似度計算部は、ユーザ間で共通して使用するアイテム数に加え、アイテム間の親和度を更に加えることを含む(6)〜(8)のいずれかに記載のサーバ。
このような構成によれば、(4)の方法を実現し、同様な作用効果を奏するサーバを提供することができる。
(10) 前記所定の閾値は、ユーザ数とアイテム数とに基づいて計算される(6)〜(9)のいずれかに記載のサーバ。
このような構成によれば、(5)の方法を実現し、同様な作用効果を奏するサーバを提供することができる。
(11) 複数のユーザの端末と通信ネットワークを介して接続されたサーバに、前記ユーザのユーザIDに関連付けて記憶されているキャラクタデータを検索させるプログラムであって、
前記サーバに、
前記キャラクタデータの一部を構成するアイテムデータのIDと前記ユーザIDを関連付けて記憶されたアバターテーブルをアバターDBから読み出すステップと、
前記複数のユーザ間で共通に使用されるアイテムデータのIDを前記アバターテーブルから抽出することで前記複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を計算するステップと、
前記類似度を前記複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を表す類似度テーブルに保存するステップと、
前記類似度が所定の閾値以上かどうかを判定するステップと、
前記判定に応じて検索結果としてキャラクタデータを送信するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
このような構成によれば、(1)の方法または(6)のサーバを機能させ、同様な作用効果を奏するコンピュータ・プログラムを提供することができる。
本発明によれば、ユーザ間で類似アバターを検索し、アバターをコミュニティ形成手段として活用することが可能となる。また、ユーザ間で類似度が大きいアバターのアイテムを抽出することで、ユーザの嗜好や流行を探る手がかりとすることも可能となる。
本発明に係る好適な実施形態の一例について、図面に基づいて以下に説明する。
[システムの全体構成]
図1は、本発明の好適な実施形態に係るコンピュータ・システム1の全体構成およびサーバ10の機能構成を示すブロック図である。このシステムでは一般的にサーバ10とそのユーザの端末20とが通信ネットワーク30を介して接続されている。ここで、サーバ10の数には制限はなく、必要に応じて1または複数のサーバで構成してよい。また、サーバ10は、必要に応じてWebサーバ、DBサーバ、アプリケーションサーバを含んで構成してよく、1台のサーバで構成してもそれぞれ別のサーバで構成してもよい。
サーバ10は、少なくともアバターとしてのキャラクタを管理するアバター管理装置として構成し、サーバ10内の記憶部200は、アバターDB201、アイテムDB202、類似度DB207、類似ユーザDB220を含んでいる。
以下、キャラクタを特にアバターと表現して説明する。アバターの代表的なものは画像データであるが、これに限られず、MPEG、FLASH(登録商標)等の動画データであってもよい。また、場合によってはWAV、MP3、3GP等の音声データを含んでもよい。
サーバ10の制御部100は、サーバ10全体を制御し、アバターテーブル読出し部124、類似度計算部125、類似度テーブル作成部126、類似度判定部127、および類似ユーザ送信部128を備える。これらの各部の働きについての詳細は後述の説明により明らかにする。
[アバターDB]
図2は、本発明の好適な実施形態の一例に係るアバターDB201を構成するアバターテーブルを示す図である。アバターテーブルは、ユーザを識別するユーザIDをキーに、「顔」、「髪型」、「服装」、「ボトムス」といった分類毎にアイテムを識別するアイテムIDを対応付けて記憶している。アバターテーブルは前述のサーバ制御部100のアバターテーブル読出し部124によって読込まれ、類似度を計算するための基礎となるデータベースである。
図2では簡略化して示してあるように、例えば、ユーザIDデータが「ABC12」のユーザに関しては、記憶部200は、「顔」についてアイテムIDとして「D678」を、「髪型」について「B898」を、「服装」について「C1120」を、ボトムス(下半身に着用する衣服)について「A178」を、それぞれユーザIDデータ「ABC12」に関連付けて記憶している。
このように、アバターテーブルは、その時点のアバターのユーザのコーディネートに基づくアイテムIDデータを、ユーザIDデータに関連付けて管理している。ここで、図示するように楕円で囲んでいるアイテムIDは複数のユーザ間で共通するアイテムを表すものとする。
[類似度DB]
図3は、本発明の好適な実施形態の一例に係る類似度DB207を構成する類似度テーブルを示す図である。類似度テーブルは、上述の複数のユーザ間で共通するアイテムIDの個数をユーザ間毎にカウントした値(類似スコア、またはポイント値とも呼ぶ)を記憶するテーブルである。
例えば、図2の例ではユーザID「ABC12」とユーザID「ABC25」では、同じアイテムIDを使用していないので両ユーザの使用しているアバター全体の類似度はゼロである。一方、ユーザID「ABC12」とユーザID「CFG30」では、「顔」、「髪型」、「ボトムス」の分類について同じアイテムIDを使用しているので、両ユーザのアバターの類似度は3となる。類似度テーブルは、このようにカウントできる類似度を全てのユーザ間の組み合わせについて格納している。このことから判るようにこの類似度テーブルの対角要素は意味を持たないので、特にデータは格納しない(任意の値でよい)。また、容易に判るようにこのテーブルは対角要素に対して対称となるので、各テーブル要素をSij(i,jは自然数)とすると、Sij=Sjiである。
[メイン処理]
図4は、本発明の好適な実施形態の一例に係るサーバ10のメイン処理を示すフローチャートである。制御部100のアバターテーブル読出し部124は、まず記憶部200にあるアバターDB201からアバターテーブルを読込む(ステップS11)。次に、類似度計算部125は、対象となるユーザと他のユーザ全てについてアバターの類似度を計算する(ステップS12)。この類似度の計算について詳しくは後述する。
更に制御部100は、ステップS12で計算された類似度に基づいて類似度テーブルを更新する(ステップS13)。このステップは類似度テーブル作成部126の機能である。そして、類似度判定部127は、この更新された類似度テーブルを用いて対象となるユーザと他のユーザとの類似度を判定する(ステップS14)。この時、類似度が所定の閾値以上の場合に類似と判定するようにしてもよいが、詳しくは後述する。
最後に、制御部100の類似ユーザ送信部128は、類似と判定された他のユーザのデータをそのユーザIDと共に要求を出したユーザの端末20に送信して処理を終了する(ステップS15)。この時、類似度の高い順に他のユーザのデータを送信するようにしてもよい。また、他ユーザのデータのみをサーバ10から端末20に送信してもよいが、後述するような検索結果画面をサーバ側で生成してユーザ端末20に送信するようにしてもよい。
[類似度の計算処理]
図5は、本発明の好適な実施形態の一例に係るサーバ10の類似度の計算処理を示すフローチャートである。類似度計算部125は、まずステップS21において要求を出した対象ユーザID(iとする)の選択を行い、順次比較すべきユーザIDの選択を行う(ステップS22)。次に、ステップS23において類似度の初期値をゼロとする。ここで、アイテムのひとつの分類(「顔」、「髪型」、「服装」など)についてアイテムテーブルを参照して同じアイテムIDが存在するかを見つける(ステップS24)。同じアイテムIDが見つかった場合は、比較すべきユーザIDの類似度を1増やす(ステップS25)。そして、この処理を全ての分類について繰返し行う(ステップS26:NO)。全ての分類について処理が終わると(ステップS26:YES)、得られた類似度のデータを類似度テーブルに保存する(ステップS27)。これらの一連の処理を全ての比較対象のユーザIDについて行ったかどうかを判断し(ステップS28)、全てのユーザIDの処理が終わってない場合(ステップS28:NO)、はステップS22に戻り、次の比較対象のユーザIDについてステップS23〜S27の処理を繰返す。
上記の計算処理では、同じアイテムIDを共通で使用している場合、そのたびに類似度を単純に1増やすようにしたが、アイテムの各分類毎に重みを定義し、その重み付けを行ってもよい。例えば、「顔」や「服装」のアイテムを共通して使用しているユーザ間の類似度は他の分類のアイテムを共通して使用しているユーザ間の類似度より重要であるとして、「顔」、「服装」について同じアイテムIDを使用している場合は、類似度を例えば1.5のように重み付けて計算するようにしてもよい。
あるいは、ユーザがアバターを作成した時のタイムスタンプを記憶しておき、最近作成したものほど重み付けを増やすようにしてもよい。例えば、ユーザAとユーザBの類似度が3で、同じくユーザAとユーザCの類似度が3であった場合、ユーザAとBのアバターの作成時期が3日前、ユーザCのアバターの作成時期が3週間前であった場合、ユーザAとユーザBの類似度を3.5、ユーザAとユーザCの類似度を2.5のように重み付けすることが可能である。
また、別の類似度の計算方法としては、単に同じアイテムIDの数をカウントするだけでなく、アイテム間の「親和度」を考慮して類似度を求めてもよい。例えば、「顔」と「髪型」について同じアイテムを選択した場合と、「顔」と「履物」について同じアイテムを選択した場合とでは、アイテム間の親和度(関連性)が異なるので、前者の場合の類似度を後者の場合の類似度よりも高く設定するようにしてもよい。具体的には「顔」と「髪型」の類似度が1.5で、「顔」と「履物」の類似度が0.7と定義すれば、「顔」と「髪型」について同じアイテムを選択した場合のユーザ間の類似度は、(1+1)×1.5=3となり、一方、「顔」と「履物」について同じアイテムを選択した場合のユーザ間の類似度は、(1+1)×0.7=1.4となり、前者のほうの類似度が高いと判定するようにすることが可能である。
このような親和度の定義はアイテム毎に「親和度テーブル」を持たせることで容易に実現できる。この親和度テーブルは図3の類似度テーブルと似た構成をとることになる。
[類似度の判定処理]
図6は、本発明の好適な実施形態の一例に係るサーバ10の類似度の判定処理を示すフローチャートである。類似度判定部127は、まずステップS31において、対象となるユーザIDをiとする(i=1...n:nは全ユーザ数)。次に、j≠i(j=1...n:nは全ユーザ数)となる全てのユーザIDの集合{Sij}において最大値となるSmaxを求める(ステップS32)。そして、集合{Sij}からSmaxとなる(i,j)の要素を除いた集合を{S′ij}とする(ステップS33)。この{S′ij}を{Sij}に置き換える(ステップS34)。
次に、ステップS32〜S34の処理を全てのj(j=1...n,j≠i)について繰返し行う(ステップS35)。このようにして最後に、{Sij}をその値の大きい順にソートし、類似ユーザテーブルの作成をする(ステップS36)ことができる。
[類似ユーザDB]
図7は、本発明の好適な実施形態の一例に係る類似ユーザDB220を構成する類似ユーザテーブルを示す図である。前述の類似度の判定処理において類似度の大きい順にユーザIDを並べたものが図示するような類似ユーザテーブルである。ここでは、対象とするユーザID(要求元ユーザID)は、「ABC12」であるとしている。図では簡単化のためにユーザIDは4つしか示してないが、一般にユーザ数は膨大であるのでユーザのアバターどうしが類似と判定するために所定の閾値が用いられる。図7の例では閾値は2であるとしている。
このようにすることで、サーバ10は、所定の閾値より高い類似度を示すユーザIDを「類似ユーザ」として特定し、この類似ユーザのアバター関連データを集めて対象とするユーザ(要求元ユーザ)の端末20へ送信することが可能となる。閾値を求める方法としては、予め決められた値を用いてもよいが、ユーザ数とアイテム数を考慮し求めるほうがより望ましい。例えば、ユーザ数が1000とユーザ数は100,000では閾値は後者のほうが高く設定される。同様に、アイテム数が多いほど閾値が高く設定される。もちろん、ユーザ数とアイテム数の両者を相関させ統計的に求めてもよい。
図8は、本発明の好適な実施形態の一例に係る類似ユーザDB220を構成する類似ユーザテーブルの別の例を示す図である。この図においては、対象ユーザIDは、「ABC25」であり、類似度が同じ1の位置にユーザID「CFG30」と「POL32」が格納されている。このような場合、両者に差がないとして出力を行ってもよいが、ここで始めて類似度の重み付けを行ってもよい。すでに述べたように類似度の重み付けは、アイテムの分類、アバター作成時のタイムスタンプ、アイテム間の親和度などによって行うことができるが、この重み付けを類似度の計算時でなく、上記のような類似度が同値または近接している場合に行うようにしてもよい。このようにすることで様々に重み付けられた類似度の計算を膨大なユーザ数全てに行う必要がなく、類似度が同じ、または近接した場合にのみ行うことで計算量を大幅に減らすことができる。
なお、図8の例では、閾値を仮に2とすると、ユーザIDが「CFG30」と「POL32」のユーザは共に類似度が1であるため、このままでは「類似ユーザ」としては判定されないが、上記のような重み付けを行った結果、類似度が閾値2よりも大きくなり類似ユーザの判定に含まれる可能性もある。
このようにして得られた類似ユーザDB220から類似ユーザ送信部128は、閾値以上のユーザIDを抽出し、その関連するアバターのデータと共に検索結果として要求元のユーザ端末に送信する。
[類似アバター検索結果画面]
図9は、本発明の好適な実施形態の一例に係る類似アバターの検索結果の画面を示す図である。アバター50は、現在要求元のユーザが使用しているアバターである。一方アバター51は、本サーバ10によって検索された類似アバターのひとつである。この例では、符号52で示す表示エリアにアバターの類似度が表示され、符号53で示される表示エリアに類似と判定された他のユーザの総数と現在表示中のアバターがその中で何番目に類似度が高いかが表示されている。ここでは、類似アバターを使用するユーザ数が10であり、現在表示中のアバターが2番目であることを示している。
また、この検索結果の表示画面では、単一の類似アバターを表示させ、ユーザが操作ボタン54を押下するたびに類似アバターが順に表示されるようにしているが、もちろん複数の類似アバターを同じ画面に表示させるようにしてもよい。この検索結果の表示画面は必要なデータのみをユーザの端末20にサーバ10から送信するようにしてもよいし、サーバ10でこの画面を生成するようにしてもよい。
[サーバのハードウェア構成]
図10は、図1で説明したサーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ10は、制御部100を構成するCPU(Central Processing Unit)1010(マルチプロセッサ構成ではCPU1012など複数のCPUが追加されてもよい)、バスライン1005、通信I/F1040、メインメモリ1050、BIOS(Basic Input Output System)1060、USBポート1090、I/Oコントローラ1070、ならびにキーボードおよびマウス1100等の入力手段や表示装置1022を備える。
I/Oコントローラ1070には、テープドライブ1072、ハードディスク1074、光ディスクドライブ1076、半導体メモリ1078、等の記憶手段を接続することができる。
BIOS1060は、サーバ10の起動時にCPU1010が実行するブートプログラムや、サーバ10のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
記憶部200を構成するハードディスク1074は、サーバ10がサーバとして機能するための各種プログラムおよび本発明の機能を実行するプログラムを記憶しており、更に必要に応じて各種データベースを構成可能である。
光ディスクドライブ1076としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ、CD−RAMドライブを使用することができる。この場合は各ドライブに対応した光ディスク1077を使用する。光ディスク1077から光ディスクドライブ1076によりプログラムまたはデータを読み取り、I/Oコントローラ1070を介してメインメモリ1050またはハードディスク1074に提供することもできる。また、同様にテープドライブ1072に対応したテープメディア1071を主としてバックアップのために使用することもできる。
サーバ10に提供されるプログラムは、ハードディスク1074、光ディスク1077、またはメモリーカード等の記録媒体に格納されて提供される。このプログラムは、I/Oコントローラ1070を介して、記録媒体から読み出され、または通信I/F1040を介してダウンロードされることによって、サーバ10にインストールされ実行されてもよい。
前述のプログラムは、内部または外部の記憶媒体に格納されてもよい。ここで、記憶部200を構成する記憶媒体としては、ハードディスク1074、光ディスク1077、またはメモリーカードの他に、MD等の光磁気記録媒体、テープメディア1071を用いることができる。また、専用通信回線やインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク1074または光ディスクライブラリ等の記憶装置を記録媒体として使用し、通信回線を介してプログラムをサーバ10に提供してもよい。
ここで、表示装置1022は、サーバ管理者にデータの入力を受け付ける画面を表示したり、サーバ10による演算処理結果の画面を表示したりするものであり、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。
ここで、入力手段は、サーバ管理者による入力の受付を行うものであり、キーボードおよびマウス1100等により構成してよい。
また、通信I/F1040は、サーバ10を専用ネットワークまたは公共ネットワークを介して端末と接続できるようにするためのネットワーク・アダプタである。通信I/F1040は、モデム、ケーブル・モデムおよびイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
以上の例は、サーバ10について主に説明したが、コンピュータに、プログラムをインストールして、そのコンピュータをサーバ装置として動作させることにより上記で説明した機能を実現することもできる。したがって、本発明において一実施形態として説明したサーバにより実現される機能は、上述の方法を当該コンピュータにより実行することにより、あるいは、上述のプログラムを当該コンピュータに導入して実行することによっても実現可能である。
[端末のハードウェア構成]
端末20も、上述のサーバ10と同様な構成を持つ。また、上述の例ではいわゆるコンピュータで実現した例について説明したが、更に、本発明の原理が適用可能である限り、携帯電話、PDA(Personal Data Assistant)、ゲーム機等の様々な端末で実現してよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
本発明の好適な実施形態に係るコンピュータ・システム1の全体構成およびサーバ10の機能構成を示すブロック図である。 本発明の好適な実施形態の一例に係るアバターDB201を構成するアバターテーブルを示す図である。 本発明の好適な実施形態の一例に係る類似度DB207を構成する類似度テーブルを示す図である。 本発明の好適な実施形態の一例に係るサーバ10のメイン処理を示すフローチャートである。 本発明の好適な実施形態の一例に係るサーバ10の類似度の計算処理を示すフローチャートである。 本発明の好適な実施形態の一例に係るサーバ10の類似度の判定処理を示すフローチャートである。 本発明の好適な実施形態の一例に係る類似ユーザDB220を構成する類似ユーザテーブルを示す図である。 本発明の好適な実施形態の一例に係る類似ユーザDB220を構成する類似ユーザテーブルの別の例を示す図である。 本発明の好適な実施形態の一例に係る類似アバターの検索結果の画面を示す図である。 サーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。
符号の説明
1 コンピュータ・システム
10 サーバ
20 端末
30 通信ネットワーク
50 対象ユーザのアバター
51 他のユーザの類似アバター
52 類似度表示エリア
53 類似ユーザ数表示エリア
54 類似ユーザ表示ボタン
100 制御部
124 アバターテーブル読出し部
125 類似度計算部
126 類似度テーブル作成部
127 類似度判定部
128 類似ユーザ送信部
200 記憶部
201 アバターDB
202 アイテムDB
207 類似度DB
220 類似ユーザDB

Claims (11)

  1. 複数のユーザの端末と通信ネットワークを介して接続されたサーバが、前記ユーザのユーザIDに関連付けて記憶されているキャラクタデータを検索する方法であって、
    前記サーバは、
    前記キャラクタデータの一部を構成するアイテムデータのIDと前記ユーザIDを関連付けて記憶されたアバターテーブルをアバターDBから読み出すステップと、
    前記複数のユーザ間で共通に使用されるアイテムデータのIDを前記アバターテーブルから抽出することで前記複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を計算するステップと、
    前記類似度を前記複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を表す類似度テーブルに保存するステップと、
    前記類似度が所定の閾値以上かどうかを判定するステップと、
    前記判定に応じて検索結果としてキャラクタデータを送信するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記類似度を計算するステップは、前記アイテムデータの分類によって定義される重み付けを加えることを更に含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記類似度を計算するステップは、前記キャラクタデータの作成時のタイムスタンプデータによって重み付けを加えることを更に含む請求項1または請求項2のいずれかに記載の方法。
  4. 前記類似度を計算するステップは、ユーザ間で共通して使用するアイテム数に加え、アイテム間の親和度を更に加えることを含む請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記所定の閾値は、ユーザ数とアイテム数とに基づいて計算される請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の方法。
  6. 複数のユーザの端末と通信ネットワークを介して接続され前記ユーザのユーザIDに関連付けて記憶されているキャラクタデータを検索するサーバであって、
    前記キャラクタデータの一部を構成するアイテムデータのIDと前記ユーザIDを関連付けて記憶されたアバターテーブルをアバターDBから読み出すアバターテーブル読出し部と、
    前記複数のユーザ間で共通に使用されるアイテムデータのIDを前記アバターテーブルから抽出することで前記複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を計算する類似度計算部と、
    前記類似度を前記複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を表す類似度テーブルに保存する類似度テーブル作成部と、
    前記類似度が所定の閾値以上かどうかを判定する類似度判定部と、
    前記判定に応じて検索結果としてキャラクタデータを送信する類似ユーザ送信部と、
    を備えることを特徴とするサーバ。
  7. 前記類似度計算部は、前記アイテムデータの分類によって定義される重み付けを加えることを更に含む請求項6に記載のサーバ。
  8. 前記類似度計算部は、前記キャラクタデータの生成時のタイムスタンプデータによって重み付けを加えることを更に含む請求項6または請求項7のいずれかに記載のサーバ。
  9. 前記類似度計算部は、ユーザ間で共通して使用するアイテム数に加え、アイテム間の親和度を更に加えることを含む請求項6乃至請求項8のいずれかに記載のサーバ。
  10. 前記所定の閾値は、ユーザ数とアイテム数とに基づいて計算される請求項6乃至請求項9のいずれかに記載のサーバ。
  11. 複数のユーザの端末と通信ネットワークを介して接続されたサーバに、前記ユーザのユーザIDに関連付けて記憶されているキャラクタデータを検索させるプログラムであって、
    前記サーバに、
    前記キャラクタデータの一部を構成するアイテムデータのIDと前記ユーザIDを関連付けて記憶されたアバターテーブルをアバターDBから読み出すステップと、
    前記複数のユーザ間で共通に使用されるアイテムデータのIDを前記アバターテーブルから抽出することで前記複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を計算するステップと、
    前記類似度を前記複数のユーザ間のキャラクタデータの類似度を表す類似度テーブルに保存するステップと、
    前記類似度が所定の閾値以上かどうかを判定するステップと、
    前記判定に応じて検索結果としてキャラクタデータを送信するステップと、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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