JP2007328566A - 所有者判定用装置、rfidタグおよび所有者判定システム - Google Patents

所有者判定用装置、rfidタグおよび所有者判定システム Download PDF

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Abstract

【課題】物品の所有者を判定することができる所有者判定用装置、RFIDタグおよび所有者判定システムを提供すること。
【解決手段】メモリ手段から読み出した識別コードを物品に付加されたRFIDタグに送信する第1の送信手段と、データベース装置から一方向関数を受信してメモリ手段に記憶する手段と、前記メモリ手段から読み出した一方向関数をRFIDタグに送信する第2の送信手段と、RFIDタグにおいて識別コードを一方向関数に代入して求めさせた第1の演算結果をRFIDタグから受信する受信手段と、メモリ手段から識別コードと一方向関数を読み出し、この識別コードをこの一方向関数に代入して第2の演算結果を求める演算手段と、第1の演算結果と第2の演算結果とが一致したときに物品の所有者であると判定する判定手段と、この判定結果を表示する表示手段とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、物品の所有者を判定する所有者判定用装置、RFIDタグおよび所有者判定システムに関する。
従来、ブランド品や骨董的価値がある古美術品、複製が容易に可能な物、見間違い易い物、証明が難しい物等の所有者を識別可能な技術として所有者判定システムが提供されている。
図15(a)に示すように、例えばブランド製のカバンのオリジナル品201に対して、悪意の者がコピー品202a,202bを製造した場合、オリジナル品201とコピー品202a,202bとが互いに見分けがつかないことがある。
そこで、図15(b)に示すように、メーカ側では固有ID情報を保持する集積回路を埋め込んだオリジナル品203を製造しておき、リーダーを使用してオリジナル品203から固有ID情報を読み取り、読み取った固有ID情報に対応する所有者Xを照会するようにしておけば、オリジナル品203の所有者を判定することができる。
ところで、このように固有ID情報を保持する技術としては、特許文献1に記載されているものが報告されている。特許文献1では、トナーカートリッジ等の交換部品に関し、出荷時に固有ID情報を割り当てるものである。
特開2002−214981号公報
しかしながら、悪意の者がオリジナル品203から固有ID情報を読み取って、この固有ID情報を複製してコピー品204に埋め込んだ場合、オリジナル品203とコピー品204との固有ID情報が同じため、複製されたコピー品204から読み取った固有ID情報に基づいて所有者が所有者Xであると判定されてしまう。
このように、特許文献1に記載された技術を利用した場合、精巧な複製技術によってオリジナル品とコピー品の区別ができなくなり、オリジナル品がコピー品とすりかえられた場合には、所有者を判定できなくなるといった問題があった。
また、例えばホテルのクロークや空港等において、所有者のカバンと類似した複数のカバンの中から自己のカバンを探し出す場合や、所持しているカバンが確実に所有者のものなのか判定するために所有者判定用装置、RFIDタグおよび所有者判定システムの提案が望まれていた。
本発明は、物品の所有者を判定することができる所有者判定用装置、RFIDタグおよび所有者判定システムを提供することを目的とする。
本発明の所有者判定用装置は、上述の課題を解決するために、データベース装置から通信回線を介して受信した識別コードをメモリ手段に記憶し、この識別コードを無線通信により物品に付加されたRFIDタグに送信する所有者判定装置であって、前記メモリ手段から読み出した識別コードを物品に付加されたRFIDタグに送信する第1の送信手段と、所有者の判定時に、前記データベース装置から一方向関数を受信してメモリ手段に記憶する手段と、前記メモリ手段から読み出した一方向関数を前記RFIDタグに送信する第2の送信手段と、前記RFIDタグにおいて識別コードを一方向関数に代入して求めさせた第1の演算結果を前記RFIDタグから受信する受信手段と、前記メモリ手段から識別コードと一方向関数を読み出し、この識別コードをこの一方向関数に代入して第2の演算結果を求める演算手段と、前記第1の演算結果と第2の演算結果とが一致したときに前記物品の所有者であると判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、データベース装置から受信した識別コードを物品に付加されたRFIDタグに送信しておき、所有者の判定時に、データベース装置から受信した一方向関数をRFIDタグに送信し、RFIDタグにおいて識別コードを一方向関数に代入して求めさせた第1の演算結果をRFIDタグから受信する一方、識別コードを一方向関数に代入して第2の演算結果を求め、第1の演算結果と第2の演算結果とが一致したときに物品の所有者であると判定してこの判定結果を表示することで、物品の所有者を判定することができる。
例えば、ホテルのクロークや空港等において、所有者のカバンと類似した複数のカバンの中から自己のカバンを探し出す場合や、所持しているカバンが確実に所有者のものなのか判定することができる。
本発明の所有者判定用装置は、上述の課題を解決するために、前記メモリ手段から読み出した一方向関数の有効期限が経過した場合には、前記データベース装置に新たな一方向関数の配信を要求するための要求情報を送信する第3の送信手段と、前記データベース装置から新たな一方向関数を受信して前記メモリ手段に記憶する手段と、前記データベース装置から受信した新たな一方向関数を前記RFIDタグに送信する第3の送信手段とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、記憶してある一方向関数の有効期限が経過した場合には、データベース装置に新たな一方向関数の配信を要求し、データベース装置からこの受信した新たな一方向関数をRFIDタグに送信することで、RFIDタグに最新の一方向関数に基づいた演算を行わせて暗号化させることができ、例えば有効期限を日単位や週単位で変更すれば、物品の所有者の判定を高確度で行うことができる。
本発明のRFIDタグは、上述の課題を解決するために、物品に付加され、所有者判定用装置と無線通信するRFIDタグであって、所有者判定用装置から識別コードを受信して記憶するメモリ手段と、判定時に、所有者判定用装置から一方向関数を受信する受信手段と、前記メモリ手段から読み出した識別コードを、この受信手段により受信した一方向関数に代入して演算結果を求める演算手段と、この演算手段により求められた演算結果を所有者判定用装置に送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、所有者判定用装置から識別コードを受信して記憶しておき、判定時に、所有者判定用装置から受信した一方向関数を用いるので、最新の一方向関数に基づいた演算を行って識別コードを暗号化することができ、物品の所有者の判定を高確度で行うことができる。
本発明のRFIDタグは、上述の課題を解決するために、前記メモリ手段は、データが蓄積される複数のメモリセルを有し、当該メモリセルからデータが読み出された場合に、当該メモリセルに読み出されたデータを残さない破壊読出しを行う不揮発性メモリからなることを特徴とする。
この発明によれば、演算時に、不揮発性メモリに記憶された識別コードを残さない破壊読出しを行うので、RFIDタグの複製を防止することができる。
本発明の所有者判定システムは、上述の課題を解決するために、データベース装置から通信回線を介して受信した識別コードを所有者判定用装置の第1のメモリ手段に記憶し、この識別コードをこの所有者判定用装置から無線通信により物品に付加されたRFIDタグに送信して第2のメモリ手段に記憶させる所有者判定システムであって、前記データベース装置は、一方向関数を記憶する記憶手段と、前記記憶手段から読み出した一方向関数を前記所有者判定用装置に送信する第1の送信手段とを備え、前記RFIDタグは、前記所有者判定用装置から一方向関数を受信する受信手段と、前記第2のメモリ手段から読み出した識別コードを、この受信手段により受信された一方向関数に代入して第1の演算結果を求める第1の演算手段と、前記第1の演算手段により求められた第1の演算結果を前記所有者判定用装置に送信する第2の送信手段とを備え、前記所有者判定用装置は、前記データベース装置から一方向関数を受信して前記第1のメモリ手段に記憶する手段と、この一方向関数を前記RFIDタグに送信する第3の送信手段と、前記RFIDタグから第1の演算結果を受信する受信手段と、前記第1のメモリ手段から識別コードと一方向関数を読み出し、この識別コードをこの一方向関数に代入して第2の演算結果を求める演算手段と、前記第1の演算結果と第2の演算結果とが一致したときに前記物品の所有者であると判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、データベース装置から受信した識別コードを物品に付加されたRFIDタグに送信しておき、データベース装置から受信した一方向関数をRFIDタグに送信し、RFIDタグにおいて識別コードを一方向関数に代入させて求めさせた第1の演算結果をRFIDタグから受信する一方、識別コードを一方向関数に代入して第2の演算結果を求め、第1の演算結果と第2の演算結果とが一致したときに物品の所有者であると判定してこの判定結果を表示することで、物品の所有者を判定することができる。
例えば、ホテルのクロークや空港等において、所有者のカバンと類似した複数のカバンの中から自己のカバンを探し出す場合や、所持しているカバンが確実に所有者のものなのか判定することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明に係る所有者判定システムを、図1に示すように、例えばカバンの所有者を判定するためのシステムに適用して説明する。
図1において、所有者判定システム11は、RFIDタグ13が内蔵されているカバン12と、RFIDタグ13と近接距離で通信してカバン12の所有者を判定する所有者判定用端末14と、所有者判定用端末14と専用ケーブル17を介して接続されて所有者判定用端末14と店舗用DB15との間でパケットデータを用いたデータ通信を仲介するための携帯電話機18と、携帯電話機18に対して無線通信サービスを提供するための無線通信回線19と、無線通信回線19と接続され通信サービスを提供するための通信回線16と、通信回線16と店舗用DB15との間で通信経路を設定するためのルータ20と、所有者判定用端末14に識別情報や一方向関数を与えるためにカバン12を販売する店舗に設けられた店舗用DB(データベース)15とから構成されている。なお、携帯電話機18は、インターネットや電子メールを行う機能を有している。
なお、図1において、カバン12の販売時には、例えば、店舗内にカバン12と所有者判定用端末14と携帯電話機18および店舗用DB15とがともに存在している状態にある。
一方、このカバン12を購入した後は、所有者判定用端末14と携帯電話機18とは所有者が保持している。例えばホテルのクロークや空港等で所有者がこのカバン12と類似した複数のカバンの中から自己のカバン12を探し出す場合や、所持しているカバンが確実に所有者のものなのか判定するために所有者判定用端末14を用いる。
図2において、RFIDタグ13は、カバン12に取り付けられており、RFIDタグ13内には、コイルアンテナ13aを介して所有者判定用端末14側から変動磁場を受信したときに電力を発生する電力発生部13bと、所有者判定用端末14から受信した識別情報と一方向関数を記憶する不揮発性メモリからなる強誘電体メモリ部13fと、電力発生部13bから電力が供給されたとき強誘電体メモリ部13fに記憶された識別コードを読み出して一方向関数により暗号化した識別コードを変調部13dに付与する制御部13gと、制御部13gからの識別コードに基づいて一定周波数の正弦波信号を周波数偏移(FSK)変調して所定の順序の複数の異なる周波数の正弦波信号を形成する変調部13dと、変調部13dの出力信号をコイルアンテナ13aより空間に放射して変動磁場を形成する送信部13cと、コイルアンテナ13aを介して所有者判定用端末14側から変動磁場を受信して受信信号を出力する受信部13hと、受信部13hからの受信信号を復調して出力信号を制御部13gに与える復調部13iと、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)13eとから構成されている。
なお、変調部13dには一定周波数の正弦波信号を発生する局部発振器が内蔵されている。また、強誘電体メモリ部13fにはFeRAMが使用され、コイルアンテナ13aとともに樹脂性のケース(図示しない)内に収容されている。
図3において、所有者判定用端末14は、一定周波数の正弦波信号をコイルアンテナ14aより空間に放射して変動磁場を形成する発振部14bと、RFIDタグ13からの変動磁場をコイルアンテナ14aを介して受信する受信部14cと、受信部14cの出力信号を周波数弁別により復調してRFIDタグ13からの変動磁場の周波数を検出する復調部14d、制御部14fからの識別コードに基づいて一定周波数の正弦波信号を周波数偏移変調して所定の順序の複数の異なる周波数の正弦波信号を形成する変調部14nと、変調部14nの出力信号をコイルアンテナ14aより空間に放射して変動磁場を形成する送信部14pと、カバン12を購入したときに販売店により所有者に付与された識別情報と一方向関数HFと有効期限データを記憶するEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)14eと、復調部14dから得られたRFIDタグ13からの識別コードとEEPROM14eの識別コードとを比較して両者が一致するか否かを判定して所有者を判定する制御部14fと、制御部14fによる前述した識別コード同士の比較結果を表示する表示部14gと、コネクタ14rに接続された専用ケーブル17を介して携帯電話機18との間でパケットデータを用いたデータ通信を行うための通信処理部14hと、操作情報を入力して制御部14fに与える操作部14iと、現在の時刻情報を制御部14fに与えるRTC(Real Time Clock)14jと、所有者判定に用いるプログラムを記憶するROM14kと、制御部14fによりワークメモリとして利用されるRAM(Random Access Memory)14mとから構成されている。
図4において、店舗用DB(データベース)15は、カバン12の販売時に後述する識別情報の入力フォームをモニタ15aに表示する表示処理部15bと、例えば識別情報の詳細な項目毎にデータを入力して制御部15dに与えるキーボード15cと、入力された識別情報を一方向関数HFと有効期限データとともにHD(ハードディスク)15eに記憶させるとともにHD15eから読み出した識別情報と一方向関数HFおよび有効期限データを通信処理部15fに与えるように制御する制御部15dと、ルータ20に接続され通信処理を行う通信処理部15fと、制御に用いるプログラムを記憶するROM15gと、制御部15dによりワークメモリとして利用されるRAM15hとから構成されている。
なお、カバン12と所有者判定用端末14および携帯電話機18とがともに所有者により携帯され、店舗から遠隔地にある場合には、所有者判定用端末14と店舗用DB15とを、携帯電話機18、無線通信回線19、通信回線16、ルータ20とを介して接続して通信する。
<強誘電体メモリ部13fの第1の構成例>
ここで、強誘電体メモリ部13fの第1の構成例について説明する。強誘電体メモリ部13fは、図5に示すように、基板(chip)50上に、強誘電体材料がデータの蓄積メモリとして構成されるメモリセル100と、マトリクス状に複数個並んで配置されているメモリセル100の中から任意のメモリセル100を選択する選択信号S1が供給される選択線(以降、ワードライン(WL、Word Line)と呼ぶ。)101と、メモリセル100に第1の電圧V1が供給される第1の電圧供給線(以降、ビットライン(BL、Bit Line)と呼ぶ。)102と、メモリセル100に第2の電圧V2が供給される第2の電圧供給線(以降、プレートライン(PL、Plate Line)と呼ぶ。)103とから構成されるメモリセル群51と、WL101を介して選択信号S1を供給して任意のメモリセル100を選択し、当該メモリセル100にデータを書き込むデータ書込部52と、WL101を介して選択信号S1を供給して任意のメモリセル100を選択し、当該メモリセル100に書き込まれているデータを読み出すデータ読出部53と、データ書込部52によるデータの書き込み動作を制御し、また、データ読出部53によるデータの読み出し動作を制御する制御部54とを備える。
また、メモリセル100は、データ読出部53によりデータが反転して読み出された後は、データの再書き込み動作が行われず、その状態(反転状態)が維持される。
ここで、メモリセル群51の構成について詳述する。メモリセル群51は、図6に示すように、複数のメモリセル100と、WL101に選択信号S1を供給するWL駆動部104と、BL102に第1の電圧V1を供給するBL駆動部105と、PL103に第2の電圧V2を供給するPL駆動部106とを備える。
メモリセル100は、図7に示すように、トランジスタ110と、強誘電体膜(以降、強誘電体キャパシタと呼ぶ。)から構成されるキャパシタ111とから構成されており、トランジスタ110のゲート端子にWL101が接続され、また、トランジスタ110のドレイン端子(又はソース端子)にBL102が接続され、また、トランジスタ110のソース端子(又はドレイン端子)にキャパシタ111の一方側の端子が接続され、さらに、キャパシタ111の他方側の端子にPL103が接続されている。また、強誘電体キャパシタの材料としては、PZT(ジルコン酸チタン酸鉛)等のペロブスカイト化合物系や、SBZ(チタン酸バリウム・ストロンチウム)等の層状ペロブスカイト化合物系が用いられる。また、本実施例では、メモリセル100は、いわゆる1T/1C型を示しているが、これに限定されず、例えば、2T/2C型等であってもよい。
WL駆動部104は、行方向アドレスデコーダを有しており、アドレス選択されたWL101に、データの書き込み又は読み出しに応じた電位を供給する。
BL駆動部105は、列方向アドレスデコーダと、センスアンプとを有しており、アドレス選択されたBL102に、データの書き込み又は読み出しに応じた電位を供給する。また、BL駆動部105は、データの読み出し時においては、BL102を介してセンスアンプに供給される電圧をセンスアンプにおいて増幅し、増幅後の信号を外部に出力する。
PL駆動部106は、行方向アドレスデコーダを含んで構成されており、アドレス選択されたPL103に、データの書き込み又は読み出しに応じた電位を供給する。
ここで、メモリセル100にデータを書き込む動作について説明する。データ書込部52は、制御部54による書き込み制御にしたがって、メモリセル群51のWL駆動部104と、BL駆動部105と、PL駆動部106に所定の信号を供給する。WL駆動部104は、データ書込部52から供給された信号にしたがって、任意のWL101を選択し、選択したWL101に所定の選択信号を供給する。WL駆動部104により選択されたWL101上のメモリセル100は、ゲート端子に選択信号が供給されることによりトランジスタ110がON状態となる。
また、BL駆動部105は、データ書込部52から供給された信号にしたがって、任意のBL102を選択し、選択したBL102に第1の電圧V1を供給する。また、PL駆動部106は、データ書込部52から供給された信号にしたがって、任意のPL103に所定の第2の電圧V2を供給する。
例えば、BL102に第1の電圧V1として0Vが印加され、PL103に第2の電圧V2としてVccが印加されると、キャパシタ111には「0」が書き込まれ、また、BL102に第1の電圧V1としてVccが印加され、PL103に第2の電圧V2として0Vが印加されると、キャパシタ111には「1」が書き込まれる。
また、キャパシタ111は、WL101が非選択状態(トランジスタ110がOFF状態)になっても書き込まれたデータ(状態)を保持する。
つぎに、メモリセル100に書き込まれているデータを読み出す動作について説明する。まず、外部からアドレス信号並びに読み出しを行うための読み出し制御信号が供給される。また、供給されたアドレス信号は、図示しないアドレスデコード回路部により、WL101とPL103とを選択するためのXデコード信号にデコードされ、センスアンプ回路やBL102を選択するためのYデコード信号にデコードされる。
また、Xデコード信号は、WL101に備えられているWL駆動部104と、PL103に備えられているPL駆動部106に供給される。WL駆動部104は、Xデコード信号に基づいて任意のWL101を選択する。また、PL駆動部106は、Xデコード信号に基づいて任意のPL103を選択する。
また、Yデコード信号は、BL102に備えられているBL駆動部105に供給される。BL駆動部105は、Yデコード信号に基づいて任意のBL102とセンスアンプ回路とを選択する。
また、外部から供給されたアドレス信号にしたがって、WL101並びにPL103が選択されたメモリセル100は、キャパシタ111に記憶されているデータに応じた電圧をBL102上に出力する。
一方、外部から供給された読み出し制御信号は、制御部54に供給され、BL102並びにBL駆動部105(センスアンプ回路)を動作させるタイミングを制御するための信号として用いられる。
また、BL102上に出力された電圧は、制御部54によるBL102を選択するタイミングと、センスアンプ回路を動作させるタイミングとにしたがって、増幅された後、読み出しデータとして外部に出力される。
また、BL駆動部105は、データ読出部53から供給された信号にしたがって、任意のBL102を選択し、選択したBL102に第1の電圧V1を供給する。また、PL駆動部106は、データ読出部53から供給された信号にしたがって、任意のPL103に所定の第2の電圧V2を供給する。
例えば、BL102に第1の電圧V1として0Vが印加され、PL103に第2の電圧V2としてVccが印加されると、キャパシタ111の分極状態に応じた電圧がBL102を介してBL駆動部105のセンスアンプに供給される。
センスアンプは、供給された電圧に応じて、「1」又は「0」を判断して外部に出力する。
また、キャパシタ111は、「1」が読み出された場合には、分極状態が「1」の状態から「0」の状態に反転され、この反転状態を維持する、いわゆる破壊読み出しが行われる。なお、キャパシタ111は、「0」が読み出された場合には、分極状態の反転が生じないため、データの読み出し後も「0」が維持される。
したがって、本発明に係るメモリ部10Aは、反転読み出しをした際に、従来から行われているデータの再書き込み動作を行う機能を有さないため、データ読出部53により任意のメモリセル100からデータが反転読み出された後、当該メモリセル100に対してデータの再書き込み動作が実行されず、同一データが複数個存在する状態を回避することができる。なお、メモリからデータが読み出された後、同一のデータがメモリ上に残ってしまうような従来型の構成の場合、データを読み出した回数分、同一のデータが存在してしまうことになる。そうなると、重複して存在するデータを悪用される問題があり、セキュリティを図る上で障害となってしまう。
また、強誘電体メモリ部13fAは、基板50上に制御部54を備えず、外部制御部により同様の制御が行われるような構成であってもよい。
このような構成によれば、基板50上にデータ書込部52とデータ読出部53を制御する機能を実装しないため、基板50を小規模化することができる。また、このような構成においても、データ読出部53により任意のメモリセル100からデータが反転読み出された後、当該メモリセル100に対してデータの再書き込み動作が実行されず、同一データが複数個存在する状態を回避することができる。
<強誘電体メモリ部13fの第2の構成例>
つぎに、強誘電体メモリ部13fの第2の構成例について以下に説明する。なお、上述した強誘電体メモリ部13fAと同一の構成要素については、同一の番号を付し、詳細な説明を省略する。
強誘電体メモリ部13fBは、図8に示すように、基板50上に、強誘電体材料がデータの蓄積メモリとして構成されるメモリセル100と、マトリクス状に複数個並んで配置されているメモリセル100の中から任意のメモリセル100を選択する選択信号S1が供給されるWL101と、メモリセル100に第1の電圧V1が供給されるBL102と、メモリセル100に第2の電圧V2が供給されるPL103とから構成されるメモリセル群51と、WL101を介して選択信号S1を供給して任意のメモリセル100を選択し、当該メモリセル100にデータを書き込むデータ書込部52と、WL101を介して選択信号S1を供給して任意のメモリセル100を選択し、当該メモリセル100に書き込まれているデータを読み出すデータ読出部53と、データ書込部52によるデータの書き込み動作を制御し、また、データ読出部53によるデータの読み出し動作を制御する制御部54と、データ読出部53によりデータが読み出された任意のメモリセル100に対して、読み出したデータと同一のデータを再書き込みするようにデータ書込部52を制御するデータ再書込制御部55を備える。
データ再書込制御部55は、メモリセル群51の動作確認検査を行う場合にのみデータの再書き込み動作を行い、それ以外の場合には再書き込み動作を行わないようにデータ書込部32を制御する。
ここで、メモリセル群51の動作確認検査を行う場合におけるデータの再書き込み動作について説明する。なお、キャパシタ111から「1」を読み出した場合には、BL102の電位は、Vccになっている。また、再書き込み動作は、データが反転読み出しをされた後所定期間内に実行されるものとする。
データ書込部52は、データ再書込制御部55によるデータの再書き込み制御にしたがって、PL駆動部106に所定の信号を供給する。PL駆動部106は、反転読み出しをされたキャパシタ111が接続されているPL103の電位を0Vにする。したがって、キャパシタ111は、逆バイアスが印加されることになり、元の状態である「1」が再書き込みされる。
したがって、本発明に係るメモリ部10Bは、工場出荷時においてメモリセル群51の動作確認検査を行う場合には、基板50上に搭載されているデータ再書込制御部55を利用することができ、また、検査終了後には、データ再書込制御部55の機能を無効(制限)にすることができる。ゆえに、本発明に係るメモリ部10Bは、検査終了後においては、データ読出部53により任意のメモリセル100からデータが反転読み出しされた後、当該メモリセル100に対してデータの再書き込み動作が実行されないため、同一データが複数個存在する状態を回避することができる。
また、メモリ部10Bは、基板50上に制御部54およびデータ再書込制御部55を備えず、外部制御部により同様の制御が行われるような構成であってもよい。
このような構成によれば、基板50上にデータ書込部52とデータ読出部53を制御する機能を実装しないため、基板50を小規模化することができる。また、このような構成においても、工場出荷時においてメモリセル群51の動作確認検査を行う場合には、基板50上に搭載されているデータ再書込制御部55を利用することができ、また、検査終了後には、データ再書込制御部55の機能を無効(制限)にすることができる。また、本構成においても、検査終了後においては、データ読出部53により任意のメモリセル100からデータが反転読み出しをされた後、当該メモリセル100に対してデータの再書き込み動作が実行されないため、同一データが複数個存在する状態を回避することができる。
<販売時での店舗用DBの動作説明>
次に、図4に示すブロック図、図9に示すフローチャート、図14(a)に示すシーケンス図を参照して、店舗用DB15の動作を説明する。
カバン12を販売する際には、店舗の店員により販売管理書類が作成される。この販売管理書類には、所有者確認に使用するための識別コード、購入店コード、購入金額データ、購入された日付データおよび時刻データ、購入者名データ、購入者が携帯する携帯電話機18の電話番号等の識別情報が記載されている。なお、識別情報にある電話番号に代わって、メールアドレス、インターネットの認証IDとパスワードを用いてもよい。
そこで、店員がこの書類の記載内容を店舗用DB15に入力するために店舗用DB15を起動する。まず、ステップS10では、制御部15dによりROM15gから制御プログラムが読み出され、表示処理部15bに対して入力フォームの画面データが入力され、表示処理部15bにより入力フォームの画像信号が形成されモニタ15aに入力フォームが表示される。
次いで、ステップS20では、店員によりキーボード15cから上述した識別情報が入力されると、制御部15dは入力された識別情報を入力フォーム上に展開し、表示処理部15bにより入力フォームに識別情報が付加された画像信号が形成されモニタ15aに表示される。同時に、キーボード15cから入力された識別情報は、制御部15dからHD(ハードディスク)15eにレコード番号を付加して記憶される。
次いで、ステップS30では、制御部15dは一方向関数HFとその有効期限を算出してステップS20で用いたレコード番号に対応させて、HD15eに記憶する。この結果、HD15eには、購入者に付与する識別情報と一方向関数およびその有効期限が記憶される。
ここで、一方向関数は、いわゆるハッシュ計算関数HFであり、例えばMD5と呼ばれるアルゴリズムが用いられ、このMD5のアルゴリズムに従って識別コードに基づくハッシュ値HFD1が算出される。このハッシュ計算関数HFにより算出したハッシュ値HFD1は、元の識別コードが例え1ビットでもデータに変更があった場合には異なった値を示すものであり、すなわち改竄等が行われていない場合と改竄等が行われていた場合とではハッシュ値HFD1が異なったものになってしまう。従って、ハッシュ計算関数HFを用いること識別コードが真正なものであるか否かを検証することができる。
ここで、店員はカバン12と所有者判定用端末14を店舗用DB15の近傍に置いて後述する情報転送の準備をする。
次いで、ステップS40では、制御部15dは、店員によるマウス(図示しない)の操作に応じて表示画面上に表示されている転送ボタン(図示しない)がクリックされてONされたか否かを判断する。
次いで、転送ボタンがONされた場合には、ステップS50に進み、制御部15dは、購入者の携帯電話機18のメールアドレスを指定してデータ通信を行うために通信処理部15fを制御し、この購入者に付与する識別情報と一方向関数およびその有効期限をハードディスクHD15eから読み出し、この識別情報と一方向関数およびその有効期限からなる電子メールを生成し、通信処理部15fからルータ20、通信回線16、無線通信回線19を介してインターネットプロバイダ(図示しない)に送信し、このインターネットプロバイダを介して携帯電話機18に電子メールを受信させ、携帯電話機18を介して所有者判定用端末14に転送する(ST50)。
<販売時での所有者判定用端末の動作説明>
次に、図3に示すブロック図、図10に示すフローチャート、図14(a)に示すシーケンス図を参照して、所有者判定用端末14の動作を説明する。なお、上述したように、情報転送時には、カバン12と所有者判定用端末14および携帯電話機18とが店舗用DB15の近傍に置かれている。
上述したように、店舗用DB15と所有者判定用端末14とが、ルータ20、通信回線16、無線通信回線19、携帯電話機18を介して間接的に接続され、店舗用DB15から送信されるデータが所有者判定用端末14に転送される。
まず、ステップS110〜S120では、制御部14fは、通信処理部14hからデータを入力し、電子メールによる転送データがあるか否かを判断する。転送データがある場合にはステップS130に進む。
ステップS130〜S140では、制御部14fは、通信処理部14hにより受信された電子メールに含まれている識別情報と一方向関数およびその有効期限をEEPROM14eに記憶する。
次いで、ステップS150では、制御部14fは、店員により所有者判定用端末14に設けられた転送キー(図示しない)が押されてONされたか否かを判断する。転送キーがONされた場合には、ステップS160に進み、制御部14fは、EEPROM14eに記憶されている識別情報を読み出して変調部14nに出力するようにしてRFIDタグ13に転送する(ST160)。
ここで、変調部14nでは、制御部14fからの例えば識別コードに基づいて一定周波数の正弦波信号を周波数偏移変調して所定の順序の複数の異なる周波数の正弦波信号を形成し、変調部14nからの出力信号を送信部14pのコイルアンテナ14aより空間に放射して変動磁場を形成する。
<販売時でのRFIDタグの動作説明>
次に、図2に示すブロック図、図11に示すフローチャート、図14(a)に示すシーケンス図を参照して、RFIDタグ13の動作を説明する。なお、上述したように、情報転送時には、カバン12と所有者判定用端末14とが店舗用DB15の近傍に置かれている。
カバン12にはRFIDタグ13が内蔵されており、所有者判定用端末14に設けられた転送キーが押された場合には、所有者判定用端末14に設けられたコイルアンテナ14aにより空間に変動磁場が形成される。
このとき、RFIDタグ13では、コイルアンテナ13aを介して所有者判定用端末14側から変動磁場を受信したときに電力発生部13bにより電力が発生される。電力発生部13bからの電力が各部に供給される。
同時に、コイルアンテナ13aを介して所有者判定用端末14側からの変動磁場を受信して受信部13hが受信信号を復調部13iに出力し、復調部13iでは、受信部13hからの受信信号を復調して出力信号を制御部13gに与える。
ステップS210では、制御部13gは、復調部13iから出力される識別情報を履歴情報として受信する(ST50)。
次いで、ステップS220では、制御部13gは、強誘電体メモリ部13fの空き容量を判断して、受信した履歴情報を強誘電体メモリ部13fに書き込めるか否かを判断する。ここで、強誘電体メモリ部13fに空き容量があり、受信した履歴情報を書き込めると判断した場合には、ステップS240に進む。一方、強誘電体メモリ部13fに空き容量がない場合には、ステップS230に進む。
強誘電体メモリ部13fに空き容量がない場合には、ステップS230では、制御部13gは、日付の最も古い履歴情報を強誘電体メモリ部13fから削除する。
次いで、ステップS240では、制御部13gは、受信した識別情報を履歴情報として強誘電体メモリ部13fに記憶する。
この結果、カバン12に内蔵されたRFID13に設けられた強誘電体メモリ部13fには、所有者確認に使用するための識別コード、購入店コード、購入金額データ、購入された日付データおよび時刻データ、購入者名データ等の識別情報が記憶される。
<携帯時でのRFIDタグの動作説明>
次に、図2に示すブロック図、図12に示すフローチャート、図14(b)に示すシーケンス図を参照して、RFIDタグ13の動作を説明する。なお、カバン12が所有者により携帯されている場合に、カバン12の所有者判定を行うときには携帯電話機18と接続されている所有者判定用端末14がカバン12の近傍に置かれていることとする。
所有者判定を行う場合、RFIDタグ13では、コイルアンテナ13aを介して所有者判定用端末14側から変動磁場を受信し、電力発生部13bにより電力が発生される。電力発生部13bからの電力が各部に供給される。同時に、コイルアンテナ13aを介して所有者判定用端末14側からの変動磁場を受信して受信部13hが受信信号を復調部13iに出力し、復調部13iでは、受信部13hからの受信信号を復調して出力信号を制御部13gに与える。
まず、ステップS310では、制御部13gは、復調部13iから出力される一方向関数を受信する(ST430)。
次いで、ステップS320では、制御部13gは、強誘電体メモリ部13fに記憶されている履歴情報のうち識別コードを読み出し、ステップS310で受信した一方向関数にこの識別コードを代入して演算することで暗号化し、第1の演算結果を求める。
次いで、ステップS330では、制御部13gは、ステップS320で求めた第1の演算結果を変調部13dに出力し、一定周波数の正弦波信号を周波数偏移変調して所定の順序の複数の異なる周波数の正弦波信号を形成し、変調部13dからの出力信号を送信部13cで、コイルアンテナ13aより空間に放射して変動磁場を形成する(ST330)。
なお、ステップS310で受信した一方向関数情報、ステップS330で送信した暗号化された第1の演算結果は、強誘電体メモリ部13fがFeRAMである場合には、このFeRAMから破壊読出し動作が行われメモリセル群から消去される。
<携帯時での所有者判定用端末の動作説明>
次に、図3に示すブロック図、図13に示すフローチャート、図14(b)に示すシーケンス図を参照して、所有者判定用端末14の動作を説明する。
次いで、カバン12と所有者判定用端末14および携帯電話機18とがともに所有者により携帯され、店舗から遠隔地にある場合に、ステップS410では、制御部14fは、RTC14jから現在の日付情報と日時情報を読み出し、EEPROM14eに記憶しておいた一方向関数の有効期限情報を読み出し、この有効期限情報が現在の日付情報、日時情報と比較して期限切れになったか否かを判断する。一方向関数が期限切れになっている場合にはステップS415に進む。一方、一方向関数の期限が有効な場合にはステップS430に進む。
EEPROM14eに記憶しておいた一方向関数が期限切れになっているときには、ステップS415では、制御部14fは、店舗用DB15のURLアドレスを指定してこのURLアドレスを通信処理部14hに与えると、通信処理部14hは無線通信回線19に対して発呼して無線通信回線19、通信回線16、ルータ20を介して店舗用DB15と接続し、さらに、通信処理部14hはダウンロード要求情報を店舗用DB15に送信する。この際、通信処理部14hは認証IDやパスワードを携帯電話機18に与え、携帯電話機18からこれらの情報が店舗用DB15に送信される(ST415)。
これに対して、店舗用DB15では、制御部15dは、指定されたURLアドレスに応じて認証ダイアローグを起動する。店舗用DB15では、所有者判定用端末14から受信した所有者の認証IDやパスワードに応じて認証処理を行い、認証結果が正しい場合に、ダウンロード要求情報に応じて、この所有者判定用端末14に付与する新たな一方向関数およびその有効期限を算出してハードディスクHD15eに記憶させると同時に、これらの情報を含むパケットデータを生成して通信処理部15fから携帯電話機18に送信し、所有者判定用端末14に転送する(ST420)。
次いで、ステップS420では、制御部14fは、通信処理部14hでパケットデータをダウンロードして受信し、このパケットデータに含まれている新しい一方向関数HFとその有効期限を抽出してEEPROM14eに記憶する。
次いで、ステップS430では、制御部14fは、上述したステップS420の処理によりEEPROM14eに記憶しておいた一方向関数HFを読み出し、RFIDタグ13に送信する(ST430)。
次いで、ステップS440では、制御部14fは、EEPROM14eに記憶しておいた一方向関数HFを読み出し、さらに、EEPROM14eに記憶しておいた識別コードを読み出し、一方向関数HFにこの識別コードを代入して演算することで暗号化し、第2の演算結果を求める。
次いで、ステップS450では、制御部14fは、RFIDタグ13で演算された第1の演算結果を復調部14dにより受信する(ST330)。
次いで、ステップS450では、制御部14fは、RFIDタグ13から受信した第1の演算結果と、所有者判定用端末14で演算して求めた第2の演算結果とが一致するか否かを判断する。両者が一致する場合にはステップS470に進む。一方、両者が一致しない場合にはステップS480に進む。
次いで、両者が一致する場合には、ステップS470では、制御部14fは、所有者判定用端末14の所有者と、RFIDタグ13を内蔵したカバン12の所有者とが同一であり、このカバン12の所有者であると判定したので、所有者であることを示すメッセージデータを生成して表示部14gに表示する。
一方、両者が一致しない場合には、ステップS480では、制御部14fは、所有者判定用端末14の所有者と、RFIDタグ13を内蔵したカバン12の所有者とが同一ではなく、このカバン12の所有者ではないと判定したので、所有者ではないことを示すメッセージデータを生成して表示部14gに表示する。
このように、所有者判定用端末14にあっては、店舗用DB15から受信した識別コードを物品に付加されたRFIDタグ13に送信しておき、所有者の判定時に、店舗用DB15から受信した一方向関数をRFIDタグ13に送信し、RFIDタグ13において識別コードを一方向関数に代入して求めさせた第1の演算結果をRFIDタグ13から受信する一方、識別コードを一方向関数に代入して第2の演算結果を求め、第1の演算結果と第2の演算結果とが一致したときに物品の所有者であると判定してこの判定結果を表示することで、物品の所有者を判定することができる。
例えば。ホテルのクロークや空港等において、所有者のカバンと類似した複数のカバンの中から自己のカバンを探し出す場合や、所持しているカバンが確実に所有者のものなのか判定することができる。
また、所有者判定用端末14に記憶してある一方向関数の有効期限が経過した場合には、店舗用DB15に新たな一方向関数の配信を要求し、店舗用DB15からこの受信した新たな一方向関数をRFIDタグ13に送信することで、RFIDタグ13に最新の一方向関数に基づいた演算を行わせて暗号化させることができ、例えば有効期限を日単位や週単位で変更すれば、物品の所有者の判定を高確度で行うことができる。
また、所有者判定用端末14から識別コードを受信して記憶しておき、判定時に、所有者判定用端末14から受信した一方向関数を用いるので、最新の一方向関数に基づいた演算を行って識別コードを暗号化することができ、物品の所有者の判定を高確度で行うことができる。
また、RFIDタグ13にあっては、演算時に、不揮発性メモリに記憶された識別コードを残さない破壊読出しを行うので、RFIDタグ13の複製を防止することができる。
<他の実施形態>
上記の実施形態にあっては、所有者判定用端末14と店舗用DB15との間でパケットデータを用いたデータ通信を仲介するために携帯電話機18を用いたが、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、所有者判定用端末14を携帯電話機18に内蔵するようにしてもよい。
また、上記の実施形態にあっては、所有者判定用端末14と店舗用DB15との間でパケットデータを用いたデータ通信を仲介するために携帯電話機18を用いたが、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、パケットデータに変換されるデータとして、ファイルデータやメールデータを用いてもよい。
また、上記の実施形態にあっては、商品の販売店等の店舗に設けられた店舗用DB15を用いているが、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、例えば、通信回線を介して商品の製造業者に設けられ、店舗用DB15と同様の役割を果たすデータベース装置を用いてもよい。
本発明の実施形態に係る所有者判定システムの構成を説明するためのブロック図である。 図1に示すRFIDタグ13の構成を説明するためのブロック図である。 図1に示す所有者判定用端末14の構成を説明するためのブロック図である。 図1に示す店舗用DB15の構成を説明するためのブロック図である。 図2に示す強誘電体メモリ部の第1の構成例を示すブロック図である。 図5に示す強誘電体メモリ部に備えられているメモリ部の構成を示すブロック図である。 図6に示す強誘電体メモリ部に備えられているメモリセルの構成を示すブロック図である。 図2に示す強誘電体メモリ部の第2の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る店舗用DB15の販売時での動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係る所有者判定用端末14の販売時での動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係るRFIDタグ13の販売時での動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係るRFIDタグ13の携帯時での動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係る所有者判定用端末14の携帯時での動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係る所有者判定システムの動作を説明するための販売時のシーケンス図(a)、携帯時のシーケンス図(b)である。 従来の技術を説明するための図である。
符号の説明
11…所有者判定システム、12…カバン、13…RFIDタグ、13a…コイルアンテナ、13b…電力発生部、13c…送信部、13d…変調部、13e…ROM、13f…強誘電体メモリ部、13g…制御部、13h…受信部、13i…復調部、14…所有者判定用端末、14a…コイルアンテナ、14b…発振部、14c…受信部、14d…復調部、14e…EEPROM、14f…制御部、14g…表示部、14h…通信処理部、14i…操作部、14k…ROM、14m…RAM、14n…変調部、14p…送信部、14r…コネクタ、15a…モニタ、15b…表示処理部、15c…キーボード、15d…制御部、15f…通信処理部、15g…ROM、15h…RAM、16…通信回線、17…専用ケーブル、18…携帯電話機、19…無線通信回線、20…ルータ

Claims (5)

  1. データベース装置から通信回線を介して受信した識別コードをメモリ手段に記憶し、この識別コードを無線通信により物品に付加されたRFIDタグに送信する所有者判定装置であって、
    前記メモリ手段から読み出した識別コードを物品に付加されたRFIDタグに送信する第1の送信手段と、
    所有者の判定時に、前記データベース装置から一方向関数を受信してメモリ手段に記憶する手段と、
    前記メモリ手段から読み出した一方向関数を前記RFIDタグに送信する第2の送信手段と、
    前記RFIDタグにおいて識別コードを一方向関数に代入して求めさせた第1の演算結果を前記RFIDタグから受信する受信手段と、
    前記メモリ手段から識別コードと一方向関数を読み出し、この識別コードをこの一方向関数に代入して第2の演算結果を求める演算手段と、
    前記第1の演算結果と第2の演算結果とが一致したときに前記物品の所有者であると判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする所有者判定用装置。
  2. 請求項1記載の所有者判定用装置において、
    前記メモリ手段から読み出した一方向関数の有効期限が経過した場合には、前記データベース装置に新たな一方向関数の配信を要求するための要求情報を送信する第3の送信手段と、
    前記データベース装置から新たな一方向関数を受信して前記メモリ手段に記憶する手段と、
    前記データベース装置から受信した新たな一方向関数を前記RFIDタグに送信する第3の送信手段とを備えたことを特徴とする所有者判定用装置。
  3. 物品に付加され、所有者判定用装置と無線通信するRFIDタグであって、
    所有者判定用装置から識別コードを受信して記憶するメモリ手段と、
    判定時に、所有者判定用装置から一方向関数を受信する受信手段と、
    前記メモリ手段から読み出した識別コードを、この受信手段により受信した一方向関数に代入して演算結果を求める演算手段と、
    この演算手段により求められた演算結果を所有者判定用装置に送信する送信手段とを備えたことを特徴とするRFIDタグ。
  4. 請求項3記載のRFIDタグにおいて、
    前記メモリ手段は、
    データが蓄積される複数のメモリセルを有し、当該メモリセルからデータが読み出された場合に、当該メモリセルに読み出されたデータを残さない破壊読出しを行う不揮発性メモリからなることを特徴とするRFIDタグ。
  5. データベース装置から通信回線を介して受信した識別コードを所有者判定用装置の第1のメモリ手段に記憶し、この識別コードをこの所有者判定用装置から無線通信により物品に付加されたRFIDタグに送信して第2のメモリ手段に記憶させる所有者判定システムであって、
    前記データベース装置は、
    一方向関数を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から読み出した一方向関数を前記所有者判定用装置に送信する第1の送信手段とを備え、
    前記RFIDタグは、
    前記所有者判定用装置から一方向関数を受信する受信手段と、
    前記第2のメモリ手段から読み出した識別コードを、この受信手段により受信された一方向関数に代入して第1の演算結果を求める第1の演算手段と、
    前記第1の演算手段により求められた第1の演算結果を前記所有者判定用装置に送信する第2の送信手段とを備え、
    前記所有者判定用装置は、
    前記データベース装置から一方向関数を受信して前記第1のメモリ手段に記憶する手段と、
    この一方向関数を前記RFIDタグに送信する第3の送信手段と、
    前記RFIDタグから第1の演算結果を受信する受信手段と、
    前記第1のメモリ手段から識別コードと一方向関数を読み出し、この識別コードをこの一方向関数に代入して第2の演算結果を求める演算手段と、
    前記第1の演算結果と第2の演算結果とが一致したときに前記物品の所有者であると判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする所有者判定システム。
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