JP2007326481A - バンパー用アブソーバおよびその製造方法 - Google Patents

バンパー用アブソーバおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バンパーフェイシアの構造を複雑にさせることなく、バンパーフェイシアに衝突した被衝突物の衝突面の向きによる衝撃吸収性能への影響を低減させることを課題とする。
【解決手段】樹脂成形材料を発泡させて形成され、バンパーリンフォース70からバンパーフェイシア80に向かって延出した第一のエネルギー吸収部30と、樹脂成形材料にて形成され、バンパーリンフォース70側で第一のエネルギー吸収部30との間に座屈を許容する空間SP1が形成される位置にてバンパーリンフォース70からバンパーフェイシア80に向かって延出した第二のエネルギー吸収部40と、バンパーフェイシア80の車内側に面して配置され、バンパーフェイシア80側で両エネルギー吸収部30,40の間の開口OP1を塞ぎながら両エネルギー吸収部30,40を互いに固定する橋掛部50とを設けた。
【選択図】図8

Description

本発明は、自動車でバンパーリンフォースとバンパーフェイシアとの間に設けられるバンパー用アブソーバおよびその製造方法に関する。
自動車の前後には、車体を保護するため、また、対人事故の際に歩行者の脚部に対して与える負荷を軽減するため、衝撃吸収機能が付与されたバンパーが設けられている。バンパー用アブソーバは、バンパーリンフォースとバンパーフェイシアとの間に設けられる。
特許文献1,2には、圧縮エネルギー吸収材と、板状部材からなる座屈エネルギー吸収材と、相互に間隔をあけて配置した複数の柱状の連結部材と、を備える車両用バンパーの衝突エネルギー吸収装置が記載されている。特許文献1の段落0008および図6には、圧縮エネルギー吸収材においてはその変位が大きくなるにしたがって、作用する衝撃力が大きくなる傾向を示し、座屈エネルギー吸収材においては衝撃力が作用した初期段階において、作用する衝撃力が急速に大きくなってピーク値を迎え、その後は衝撃力が急速に低下する傾向を示すことが記載されている。そして、圧縮エネルギー吸収材の衝突エネルギー吸収特性と、座屈エネルギー吸収材の衝突エネルギー吸収特性とを組み合わせることで、両エネルギー吸収材による衝突エネルギー吸収期間の全期間にわたって、それに対する衝撃力を歩行者の保護が可能な目標値に維持させて、歩行者の保護性能を確保しつつ、衝突エネルギーを最大限吸収可能と記載されている。
特許文献1の段落0012には、連結部材が設けられる位置においては、車体前後方向に対する連結部材の厚さ分だけ圧縮エネルギー吸収材が圧縮変形し難くなるが、連結部材間においては障害物となるものがないので、車体前後方向に対する圧縮エネルギー吸収材の略全体幅を圧縮変形させて、衝突エネルギーを効果的に吸収することが可能となることが記載されている。すなわち、柱状の連結部材を複数設けることが必須であり、連結部材間を空けることが必須である。
特許文献3には、圧縮エネルギー吸収材と、板状部材からなる座屈エネルギー吸収材と、バンパーフェイシャーの内面に突出状に設けられて両エネルギー吸収材の前端部を保持する前部固定保持部材と、を備える車両用バンパーの衝突エネルギー吸収装置が記載されている。前部固定保持部材は、バンパーフェイシャーに一体的に形成されている。すなわち、バンパーフェイシャーを除いて前側から衝突エネルギー吸収装置を見ると、圧縮エネルギー吸収材と座屈エネルギー吸収材との間に大きな開口が形成されていることになる。
特開2004−345423号公報 特開2004−345425号公報 特開2004−345424号公報
特許文献1,2記載の技術では、両エネルギー吸収材の前側が大きく開口しているため、バンパーフェイシャーに衝突した被衝突物の衝突面の向きにより衝撃吸収性能が変動することが想定される。すなわち、バンパーフェイシャーに衝突した被衝突物の衝突面が圧縮エネルギー吸収材の上下面や座屈エネルギー吸収材の上下面に対して垂直とはならない場合、両エネルギー吸収材の前側の大部分が開口しているため、圧縮エネルギー吸収材や座屈エネルギー吸収材が上下いずれかの同じ方向へ倒れ、衝撃吸収性能が低下することが想定される。
特許文献3記載の技術では、両エネルギー吸収材の前端部を保持する構造をバンパーフェイシャーに形成する必要があるため、バンパーフェイシャーの構造が複雑になってしまう。
そこで、本発明は、バンパーフェイシアの構造を複雑にさせることなく、バンパーフェイシアに衝突した被衝突物の衝突面の向きによる衝撃吸収性能への影響を低減させることが可能なバンパー用アブソーバの提供を目的としている。
本発明は、自動車でバンパーリンフォースと該バンパーリンフォースよりも車外側のバンパーフェイシアとの間に設けられるバンパー用アブソーバであって、樹脂成形材料を発泡させて形成され、前記バンパーリンフォースから前記バンパーフェイシアに向かって延出した第一のエネルギー吸収部と、樹脂成形材料にて形成され、前記バンパーリンフォース側で前記第一のエネルギー吸収部との間に座屈を許容する空間が形成される位置にて前記バンパーリンフォースから前記バンパーフェイシアに向かって延出した第二のエネルギー吸収部と、前記バンパーフェイシアの車内側に面して配置され、該バンパーフェイシア側で前記第一のエネルギー吸収部と前記第二のエネルギー吸収部との間の開口を塞ぎながら該第一のエネルギー吸収部と該第二のエネルギー吸収部とを互いに固定する橋掛部とを備えることを特徴とする。
すなわち、樹脂成形材料を発泡させて形成された第一のエネルギー吸収部と、樹脂成形材料にて形成された第二のエネルギー吸収部との間に第二のエネルギー吸収部が拘束されない空間が形成されるので、衝撃入力時に第二のエネルギー吸収部の変形が阻害されない。すると、衝撃力が入力された時、第一のエネルギー吸収部ではその変位が大きくなるにつれて反力が大きくなる一方、第二のエネルギー吸収部では、初期段階で反力が急速に大きくなって最大に達し、その後、反力が急速に小さくなる。その結果、被衝突物への反力は第一・第二(第一および第二)のエネルギー吸収部を組み合わせた反力となり、被衝突物へはアブソーバの変位の長期間にわたって略一定の反力が作用することになる。従って、アブソーバの変位の長期間にわたって衝突エネルギーを適切に吸収することが可能になり、良好な衝撃吸収性能が得られる。
また、橋掛部がバンパーフェイシア側で第一のエネルギー吸収部と前記第二のエネルギー吸収部との間の開口を塞ぎながら両エネルギー吸収部を互いに固定しているので、アブソーバにおけるバンパーフェイシア側の開口部分が無いか少ない。これにより、バンパーフェイシアに衝突した被衝突物の衝突面がバンパーリンフォースとバンパーフェイシアとを結ぶ方向に対して垂直とならなくても、入力荷重が第二のエネルギー吸収部の広い面で受けられるので、第一・第二のエネルギー吸収部がある方向にのみ倒れるような現象を回避することが可能になる。従って、被衝突物の衝突面の向きによる衝撃吸収性能への影響を低減させることが可能になる。
その際、バンパーフェイシアに第一・第二のエネルギー吸収部のバンパーフェイシア側を保持する構造を形成する必要が無いので、バンパーフェイシアの構造が複雑にならない。
本バンパー用アブソーバが設けられる位置は、自動車の前部、自動車の後部、自動車の側面部、等が考えられる。上記バンパーフェイシアは、上記バンパーリンフォースから見て水平方向からずれた方向に設けられてもよい。
上記樹脂成形材料は、樹脂を含む成形材料であればよく、樹脂のみからなる材料でもよいし、添加剤など樹脂以外の素材を含む材料でもよい。
第一・第二のエネルギー吸収部の延出方向は、水平方向からずれた方向でもよい。第一のエネルギー吸収部は、バンパーフェイシアに接触しても、接触していなくてもよい。第二のエネルギー吸収部も、バンパーフェイシアに接触しても、接触していなくてもよい。
上記橋掛部は、前記バンパーフェイシア側で前記第一のエネルギー吸収部と前記第二のエネルギー吸収部との間の開口を完全に塞いでもよいし、当該開口を面積比で半分以下とするように塞いでもよい。前記橋掛部で、前記開口を面積比で半分以下すなわち開口を塞ぐ面積を塞がれていない開口の面積以上にして、両エネルギー吸収部を互いに固定することにより、バンパーフェイシアに衝突した被衝突物の衝突面がバンパーリンフォースとバンパーフェイシアとを結ぶ方向に対して垂直とならなくても、第一・第二のエネルギー吸収部がある方向にのみ倒れるような現象を回避することが可能になる。従って、バンパーフェイシアに衝突した被衝突物の衝突面の向きによる衝撃吸収性能への影響を低減させることが可能になる。
また、本発明は、自動車でバンパーリンフォースと該バンパーリンフォースよりも車外側のバンパーフェイシアとの間に設けられるバンパー用アブソーバの製造方法であって、前記バンパーリンフォースから前記バンパーフェイシアに向かって延出する第一のエネルギー吸収部、前記バンパーリンフォース側で前記第一のエネルギー吸収部との間に座屈を許容する空間が形成される位置にて前記バンパーリンフォースから前記バンパーフェイシアに向かって延出する第二のエネルギー吸収部、および、前記バンパーフェイシア側で前記第一のエネルギー吸収部と前記第二のエネルギー吸収部との間の開口を塞ぎながら該第一のエネルギー吸収部と該第二のエネルギー吸収部とを互いに固定する橋掛部とを備えるように前記バンパー用アブソーバを成形する成形型と、該成形型の中で前記バンパーフェイシア側から前記橋掛部を貫通して前記第二のエネルギー吸収部の位置で樹脂成形体を保持する保持部とを用い、前記第二のエネルギー吸収部の位置にて前記成形型の中へ前記樹脂成形体を入れて前記保持部で保持するとともに該成形型の中へ発泡剤を含む樹脂成形材料を入れ、前記保持部の位置で前記橋掛部に貫通穴を形成させながら前記樹脂成形材料を発泡させて該橋掛部および前記第一のエネルギー吸収部とを成形して前記樹脂成形体と一体化させることにより、前記バンパー用アブソーバを製造することを特徴とする。
すなわち、保持部で樹脂成形体が成形型内の第二のエネルギー吸収部の位置にて保持されて橋掛部と第一のエネルギー吸収部とが成形型内で同時に成形され、橋掛部と第一・第二のエネルギー吸収部とが同時に形成されるので、アブソーバの加工工数を低減させることができる。また、第二のエネルギー吸収部が保持部で保持されるので、アブソーバの成形時に第二のエネルギー吸収部の変形を防ぐことができ、アブソーバの加工精度を向上させることができる。
請求項1、請求項9に係る発明によれば、バンパーフェイシアの構造を複雑にさせることなく、バンパーフェイシアに衝突した被衝突物の衝突面の向きによる衝撃吸収性能への影響を低減させることが可能になる。
請求項2に係る発明では、橋掛部と第一・第二のエネルギー吸収部とが同時に形成されるので、アブソーバの加工工数を低減させることができ、効率よく製造可能なバンパー用アブソーバを提供することができる。
請求項3に係る発明では、アブソーバの成形時に第二のエネルギー吸収部の変形を防ぐことができるので、アブソーバの加工精度を向上させることができ、加工精度の良好なバンパー用アブソーバを提供することができる。
請求項4に係る発明では、第二のエネルギー吸収部の曲げ方向が該第二のエネルギー吸収部を挟む第一のエネルギー吸収部の一方の方向へ規制され、衝撃吸収性能をさらに安定させることが可能になる。
請求項5に係る発明では、バンパー用アブソーバの上側は歩行者の膝に近い位置になるが、衝突時の変位−荷重曲線における立ち上がり荷重の傾きが比較的大きくなる第二のエネルギー吸収部を下側に偏在させることによって膝に近い位置での立ち上がり荷重の傾きを小さくすることができ、歩行者の膝に加わる衝撃を低減させることができる。
請求項6に係る発明では、被衝突物の衝突面がバンパーリンフォースとバンパーフェイシアとを結ぶ方向に対して垂直とならなくても、第二のエネルギー吸収部において途中で枝分かれした部分が潰れることによって第二のエネルギー吸収部の倒れ込みを防ぐ作用が得られやすくなるので、より安定した衝撃吸収性能を得ることが可能になる。
請求項7に係る発明では、衝突の初期に第二のエネルギー吸収部の反力により変位−荷重曲線における立ち上がり荷重の傾きが大きくなるので、立ち上がり荷重の傾きを大きくさせたバンパー用アブソーバを提供することができる。
請求項8に係る発明では、衝突時の入力荷重を第二のエネルギー吸収部の広い面で受けることができるバンパー用アブソーバを提供することができる。
請求項10に係る発明では、アブソーバの加工工数を低減させることができるとともにアブソーバの加工精度を向上させることができ、加工精度の良好なバンパー用アブソーバを効率よく製造することが可能になる。
以下、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)バンパー用アブソーバの構成:
(2)バンパー用アブソーバの製造方法:
(3)バンパー用アブソーバの作用、効果:
(4)第二の実施形態:
(5)第三の実施形態:
(6)第四の実施形態:
(7)第五の実施形態:
(8)第六の実施形態:
(9)第七の実施形態:
(10)第八の実施形態:
(11)実施例:
(12)変形例:
(1)バンパー用アブソーバの構成:
図1は本発明の一実施形態に係るバンパー用アブソーバ10を採用した乗用自動車の要部を分解して示す要部分解斜視図、図2〜図6はアブソーバ10を示す図、図7はアブソーバ10を製造する様子を模式的に示す分解斜視図、図8はアブソーバ10を自動車用バンパー100に組み付けた様子を垂直断面にて示す図である。
図1では、乗用自動車の前部においてバンパー100を分解して示している。本発明に係るバンパー用アブソーバは、自動車の後部や側部のバンパーにも適用可能であるが、自動車の前部のアブソーバ10を例に取り説明する。
フロントバンパー100は、自動車の車体の前側に取り付けられて固定されたバンパーリンフォース70と、このリンフォース70よりも前側(車外側)に設けられてリンフォース70とアブソーバ10とを覆うバンパーフェイシア80と、衝撃を吸収するためにリンフォース70とバンパーフェイシア80との間に設けられたバンパー用アブソーバ10とを備えている。むろん、これらの部品10,70,80以外の部品を設けたバンパーでも、本発明に含まれる。
バンパーリンフォース70は、自動車の幅に近い長さを有し、長手方向を車幅方向D2に向けて配置され、例えば、車体の前部で前後方向D1に延びる左右一対のフロントサイドフレームの前端部に連結されて固定される。リンフォース70は、例えば、鋼鉄製等の金属製とされ、車幅方向へ細長く延びた外形を有し、真っ直ぐな直方体状や湾曲した直方体状等の略直方体状に形成される。図8に示すように、リンフォース70は、補強のため内部に複数の板状の仕切壁72が前後方向へ架け渡され、中空部を有する筒状に形成されている。むろん、リンフォースは、様々な構造が考えられ、衝突事故等の際に車体を保護するため所要の強度および衝撃吸収性が得られる構造とされる。また、リンフォースは、自ら潰れて衝撃を吸収する役割を担うとともに、バンパー用アブソーバが潰れて衝撃吸収機能を発揮するための台座としての機能も有する。
バンパーフェイシア80は、自動車の幅の長さを有し、長手方向を車幅方向D2に向けて配置され、車体の前部に取り付けられて固定される。バンパーフェイシア80は、例えば、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂といった合成樹脂を有する樹脂成形材料をプレス成形や射出成形等で成形することにより薄板状に形成される。バンパーフェイシア80は、自動車の外部から見て、リンフォース70とアブソーバ10とを覆い隠すとともに、自動車前面を構成するのに適した意匠が外表面に付与される。また、バンパーフェイシア80は、外部の熱や雨風が車内側へ入らないようにこれらを遮断して、リンフォース70とアブソーバ10の衝撃吸収性能が低下しないように保護する機能も有している。なお、バンパーフェイシアには、ラジエータへ空気を導入することを目的としたグリルと呼ばれる通気口が設けられてもよい。
バンパーフェイシア80は、樹脂を有する樹脂成形材料で薄肉状に形成されているため、衝撃が入力されると、比較的小さな荷重で変形する。そして、入力された衝撃エネルギーは、主にアブソーバ10で吸収され、該アブソーバで吸収されない場合にリンフォース70で吸収される。
バンパー用アブソーバ10は、人身事故の際に歩行者を保護する等のために設けられ、バンパーフェイシアの方向から歩行者の脚等の被衝突物がバンパーフェイシアの前面(車外側面80a)に衝突した時に、衝撃を受け止め、被衝突物とバンパーリンフォースとの間で変形して、衝突のエネルギーを吸収し、被衝突物への反力を軽減する機能を有する。
バンパー用アブソーバとしては、発泡性樹脂粒子を成形型内に充填して加熱しながら相互に融着させて成形した樹脂発泡成形体や、樹脂を筒状に溶融させたパリソンにエアを吹き込みながら中空に成形したブロー成形体(樹脂成形体の一種)や、樹脂を所要の形状となるように射出成形することにより形成した樹脂射出成形体(樹脂成形体の一種)等が用いられている。本発明のバンパー用アブソーバは、樹脂発泡成形体と樹脂成形体とを複合させて衝撃吸収性に優れた構造としている。
バンパー用アブソーバ10は、樹脂成形材料を発泡させて形成された軟質脚(第一のエネルギー吸収部)30と、樹脂成形材料にて形成された硬質脚(第二のエネルギー吸収部)40と、バンパーフェイシア80の車内側に面して配置された橋掛部50とを備えている。軟質脚30は、リンフォース70からバンパーフェイシア80に向かって延出している。硬質脚40は、リンフォース70側で軟質脚30との間に座屈を許容する空間SP1が形成される位置にてリンフォース70からバンパーフェイシア80に向かって延出している。橋掛部50は、バンパーフェイシア80側で軟質脚30と硬質脚40とを互いに固定している。ここで、橋掛部50は、バンパーフェイシア80側で軟質脚30と硬質脚40との間の開口OP1を面積比で半分以下とするように塞いでいる。
バンパー用アブソーバが前後方向に長くなるほど衝撃エネルギーの吸収量が多くなるものの、車が前後方向に長くなる。そこで、バンパー用アブソーバは、前後方向になるべく短くして被衝突物に過度の反力を与えることなく所要のエネルギーを吸収することができる構造とすることが求められている。
図9は、樹脂発泡成形体、延出した形状の樹脂成形体、および、これらを組み合わせたアブソーバの変位xに対する圧縮荷重(反力)Fをグラフ形式で示している。ここで、圧縮荷重Fが過度とならない範囲で、変位xが少ない領域で素早く圧縮荷重Fが多くなり、その後、長い変位で圧縮荷重Fが略一定となれば、被衝突物へ過度の反力を与えることなく多くの衝撃エネルギーを吸収することができる。このようなx−F特性を有していれば、アブソーバの衝撃吸収性能が非常に良好であるといえる。
なお、変位xに対する圧縮荷重Fの測定は、例えば、以下のようにして行うことができる。
まず、所定形状のインパクタを衝突させるアブソーバサンプルを、所定位置の固定台に取り付ける。インパクタは、固定台に向かって一定速度(例えば20km/h)で水平に移動するようにされている。インパクタには圧縮荷重Fを計測するための荷重センサが内蔵されており、図示しない制御装置にてインパクタの移動位置に応じて圧縮荷重Fを検出することが可能である。アブソーバの変位xは、インパクタがアブソーバサンプルに接触する位置からの移動距離を示している。
そして、上記条件でインパクタを前方からアブソーバサンプルに衝突させることにより、アブソーバサンプルの変位xに対する圧縮荷重Fを測定することができる。
軟質脚のような樹脂発泡成形体は、樹脂発泡成形体の変位xが大きくなるにつれて圧縮荷重F1が大きくなるx−F特性を有している。樹脂発泡成形体のみでは、変位の初期段階で圧縮荷重の立ち上がりが遅い分、衝撃エネルギーの吸収量が減ってしまう。一方、硬質脚のような樹脂成形体のx−F特性は、その延出した方向へ圧縮力が加えられると、圧縮力が加えられた初期段階で圧縮荷重F2が急速に大きくなってピークに達し、その後、圧縮荷重F2が急速に小さくなる特性となっている。従って、樹脂成形体では、変位の後期で圧縮荷重が小さい分、衝撃エネルギーの吸収量が減ってしまう。
アブソーバの圧縮荷重F3は、樹脂発泡成形体の圧縮荷重F1と樹脂成形体の圧縮荷重F2とを組み合わせた圧縮荷重F1+F2となり、変位する長期間にわたって略一定の圧縮荷重となる。その結果、被衝突物への反力は、樹脂発泡成形体からの反力と樹脂成形体からの反力とを組み合わせた略一定の反力となり、衝撃が発生してからの初期段階で過度とならない範囲で反力が素早く大きくなり、その後、長い変位で略一定となる。
本アブソーバ10は、リンフォース70とほぼ同じ、自動車の幅に近い長さを有し、車幅方向へ細長く延びた外形を有し、リンフォース70側に溝が形成された真っ直ぐな略直方体状や湾曲した略直方体状等とされる。本実施形態のアブソーバ10は、バンパーフェイシア80に面する前側に衝撃を受け止める衝撃受止面が形成され、この衝撃受止面からリンフォース70に向かって軟質脚30と硬質脚40とが上下方向D3へ互いに隣り合う位置で所定の間隔を空けて交互に設けられている。
アブソーバ10の前後方向D1の長さL0(図4のL1+L2)は、車種に応じて設定されるが、例えば、30〜150mmとされる。また、アブソーバ10の上下方向の長さH1は、車種に応じて設定されるが、例えば、20〜150mmとされる。ここで、H1>L0とすると、衝撃入力時に軟質脚や硬質脚が同じ方向へ倒れることが少なくなり、衝撃吸収性能を向上させると推察される。
ここで、軟質脚30は、樹脂を発泡させて硬質脚40よりも上下に厚い板状に成形して形成され、後縁部30dがリンフォースの前面(車外側面70a)に接触し、リンフォース70側からバンパーフェイシア80に向かって前方へ延出して前縁部30cがバンパーフェイシアの後面(車内側面80b)に接触し、上面30aおよび下面30bが水平となるように配置されている。また、軟質脚30は、リンフォース70側で溝状の肉抜部20を形成するように橋掛部50からリンフォース70に向かって複数設けられている。肉抜部20は、リンフォース側からバンパーフェイシア側へ凹んだ溝状に形成され、長手方向を車幅方向D2に向けて配置されて、硬質脚40の座屈を許容する空間SP1とされている。本実施形態では、アブソーバ10の後面に複数の肉抜部20が形成され、各肉抜部は断面コ字状に切り欠かれた形状とされている。
硬質脚40は、樹脂を発泡させずに軟質脚30よりも上下に薄い板状に成形して形成され、後縁部40dがリンフォースの前面(車外側面70a)に接触し、リンフォース70側からバンパーフェイシア80に向かって前方へ延出して前縁部40cがバンパーフェイシアの後面(車内側面80b)に接触し、上面40aおよび下面40bが水平となるように配置されている。また、硬質脚40は、橋掛部50からリンフォース70に向かって座屈を許容する空間SP1が形成される位置にて肉抜部20の中へ水平に延出している。本実施形態では、硬質脚が複数設けられ、各硬質脚は、上下方向において一対の軟質脚に挟まれ、各軟質脚と接しないよう離間されて配置されている。なお、硬質脚は、一対の軟質脚のいずれか一方にのみ離間されて他方と接するように配置されてもよい。
硬質脚の前縁部40cがバンパーフェイシアに接触しているので、衝突の初期に硬質脚40の反力によりx−F曲線における立ち上がり荷重の傾きが大きくなり、アブソーバに対して非常に良好な衝撃吸収性能を付与することができる。
橋掛部50は、硬質脚40におけるバンパーフェイシア側の縁部40cを挟み込みながら軟質脚30と同時に樹脂成形材料を発泡させて成形することにより形成されている。従って、アブソーバ10の各部30,40,50は、同時に一体的に形成される。これにより、アブソーバの加工工数を低減させることができ、効率よくアブソーバを製造することが可能になる。
また、本実施形態の橋掛部50は、成形される際に硬質脚の前縁部40cを保持する保持部を挿入するためのリンフォース70側とバンパーフェイシア80側とを結ぶ貫通穴52が形成されている。そして、橋掛部50は、バンパーフェイシア80側で軟質脚30と硬質脚40との間の開口OP1を面積比で半分以下とするように塞ぎながら、軟質脚30と硬質脚40とを互いに固定している。
なお、図5を参照して説明すると、開口OP1の総面積Soや、貫通穴52の総面積Shや、開口OP1を覆う部分の橋掛部50の総面積Sbは、リンフォース70からバンパーフェイシア80へ向かう向きの軟質脚30および硬質脚40の延出方向D4とは垂直な面PL1上に当該延出方向D4へ投影したときの開口OP1、貫通穴52、開口OP1を覆う部分の橋掛部50の投影面積で表すことができる。これらの投影面積は、図6に表されている。なお、同図では、上段にアブソーバ10を図2のA3−A3の位置で断面視して示す垂直断面図が示され、下段にアブソーバ10を前から見て示す正面図が示されている。
本実施形態では、開口OP1が複数箇所に形成されている。各開口OP1の投影面積をSo1,So2,…,SoN(Nは1以上の整数)とすると、開口の総面積Soは、ΣSoi(i=1〜N)で表される。各貫通穴52の投影面積をShi(i=1〜M、Mは1以上の整数)とすると、貫通穴の総面積ShはΣShiで表される。開口OP1を覆う部分の橋掛部50の総面積Sbは、So−Shで表される。そして、Sb≧Shすなわち橋掛部が面積比を半分以下となるように開口OP1を塞いで軟質脚と硬質脚とを互いに固定していることにより、バンパーフェイシアに衝突した被衝突物の衝突面の向きによる衝撃吸収性能への影響が少なくて済む。
軟質脚や橋掛部を形成するための樹脂成形材料を構成する樹脂には、発泡成形に用いられる熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等の樹脂を用いることができ、衝撃吸収性能を良好にさせる観点および成形を容易に行う観点から、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン/ポリエチレン共重合体、等の熱可塑性樹脂を用いることができる。また、熱可塑性樹脂を発泡させてアブソーバを形成する際には、ビーズ状のプラスチックに発泡剤を含浸させて所定の倍率に予備発泡させた発泡性樹脂粒子を多数形成した後にアブソーバの形状にした金型の中に前記多数の発泡性樹脂粒子を充填してさらに加熱発泡させて融着成形してビーズ発泡成形体を形成してもよいし、プラスチックに発泡剤を混合して発泡させた発泡プラスチックを所定のダイから押し出して成形して発泡成形体を形成してもよい。発泡剤としては、ブタンやペンタン等の炭化水素を発生させる揮発性発泡剤、炭酸アンモニウム等の炭酸ガス等を発生させる無機系発泡剤、等を用いることができる。
また、樹脂成形材料を樹脂と発泡剤のみで構成してもよいが、樹脂成形材料に充てん材等の添加剤を含ませてもよい。樹脂成形材料中の各材料の配合割合は、樹脂の性質を十分に残す観点からは、樹脂を50重量%以上(好ましくは65重量%以上)、添加剤を50重量%以下(好ましくは35重量%以下)とすることができる。
軟質脚の密度は、0.01〜0.18g/cm3が好ましく、0.018〜0.07g/cm3がより好ましく、0.02〜0.03g/cm3がさらに好ましい。密度を前記下限以上にすると、圧縮荷重が適度に大きくなって良好な圧縮荷重特性が得られ、衝撃エネルギーを十分に吸収することができるので、好ましい。一方、密度を前記上限以下にすると、圧縮荷重が大きくなりすぎず、圧縮荷重が許容限度を超える”底付き状態”となるまでの軟質脚の変位量が大きくなって衝撃エネルギーを十分に吸収することができるので、好ましい。
橋掛部の密度は、0.01〜0.18g/cm3が好ましく、0.018〜0.07g/cm3がより好ましく、0.02〜0.03g/cm3がさらに好ましい。密度を前記下限以上にすると、圧縮荷重が適度に大きくなって良好な圧縮荷重特性が得られ、衝撃エネルギーを十分に吸収することができるので、好ましい。一方、密度を前記上限以下にすると、圧縮荷重が大きくなりすぎず、圧縮荷重が許容限度を超える”底付き状態”となるまでの軟質脚の変位量が大きくなって衝撃エネルギーを十分に吸収することができるので、好ましい。
硬質脚を形成するための樹脂成形材料を構成する樹脂には、樹脂成形に用いられる熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等の樹脂を用いることができ、衝撃吸収性能を良好にさせる観点および成形を容易に行う観点から、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、等の熱可塑性樹脂を用いることができる。硬質脚の密度は、例えば、0.9〜1.2g/cm3(より好ましくは1.0〜1.1g/cm3)とすることができる。
アブソーバ10の前後方向D1の長さL0に対する橋掛部50の前後方向D1の長さL1の比は、0.20〜0.65が好ましく、0.40〜0.50がより好ましい。前記比を下限以上にすると、橋掛部で軟質脚と硬質脚とが互いに十分に固定され、また、垂直断面において被衝突物の衝突面がバンパーフェイシアの車外側面からずれても、軟質脚や硬質脚が同じ方向へ倒れることが少なくなり、衝撃エネルギーを十分に吸収することができるので好ましい。前記比を上限以下にすると、肉抜部20の前後方向の長さL2が十分に長くなる結果、衝撃入力時に硬質脚の曲げ変形が十分に起こり、また、アブソーバから被衝突物に加わる反力が衝撃エネルギーを十分に吸収する前に過大とならず、良好な衝撃吸収性能が得られるので好ましい。なお、橋掛部の前後方向の長さL1は例えば6〜105mm、肉抜部20の前後方向の長さL2は例えば9〜120mmとすることができる。
肉抜部20の前後方向の長さL2に対する軟質脚30の上下方向D3の厚み(図4のL11,L15)の比は、0.25〜0.6が好ましく、0.3〜0.5がより好ましい。前記比を下限以上にすると、垂直断面において被衝突物の衝突面がバンパーフェイシアの車外側面からずれても、軟質脚や硬質脚が同じ方向へ倒れることが少なくなり、衝撃エネルギーを十分に吸収することができるので好ましい。前記比を上限以下にすると、アブソーバから被衝突物に加わる反力が衝撃エネルギーを十分に吸収する前に過大とならず、良好な衝撃吸収性能が得られるので好ましい。なお、軟質脚の上下方向の厚みL11,L15は、例えば、5〜40mmとすることができる。
硬質脚40の上下方向D3の厚みL13は、1.0〜3.0mmが好ましく、1.8〜2.2mmがより好ましい。厚みL13を下限以上にすると、衝撃が入力された時の初期段階で圧縮荷重が十分に大きくなるとともに、垂直断面において被衝突物の衝突面がバンパーフェイシアの車外側面からずれても、軟質脚や硬質脚が同じ方向へ倒れることが少なくなり、衝撃エネルギーを十分に吸収することができるので好ましい。厚みL13を上限以下にすると、衝撃が入力された時に硬質脚が曲げ変形しやすくなって初期段階で圧縮荷重が過大とならず、良好な衝撃吸収性能が得られるので好ましい。なお、アブソーバ10の前後方向D1の長さL0に対する硬質脚40の上下方向D3の厚みL13の比は、例えば、0.01〜0.07(より好ましくは0.02〜0.05)とすることができる。
アブソーバ10の前後方向D1の長さL0に対する肉抜部20の上下方向D3の厚み(図4のL12,L14)の比は、0.05〜0.4が好ましく、0.08〜0.34がより好ましい。前記比を下限以上にすると、硬質脚の曲げ変形を許容する空間が十分に確保されて衝撃が入力された時に初期段階で圧縮荷重が過大とならず、良好な衝撃吸収性能が得られるので好ましい。前記比を上限以下にすると、衝撃入力時に硬質脚が倒れても軟質脚に当たって該軟質脚で支えられ、硬質脚の変位の後期で圧縮荷重が十分に維持され、衝撃エネルギーを十分に吸収することができるので好ましい。なお、肉抜部の上下方向の厚みL12,L14は、5〜15mmが好ましく、7.5〜12.5mmがより好ましい。
アブソーバ10の前後方向D1の長さL0に対する肉抜部20の長さL2の比は、0.35〜0.80が好ましく、0.50〜0.60がより好ましい。前記比を下限以上にすると、衝撃入力時に硬質脚の曲げ変形を阻害することがなく、良好な衝撃吸収性能が得られるため好ましい。また、前記比を上限以下にすると、被衝突物の衝突面がバンパーフェイシアの車外側面からずれても、硬質脚が同じ方向へ倒れることが少なくなり、衝撃エネルギーを十分に吸収することができるので好ましい。
硬質脚40を挟む一対の略半円柱状の貫通穴52でみたときの貫通穴の直径(図5のd1)は、硬質脚の厚みL13より大きい範囲で硬質脚を挟む肉抜部の厚みL12,L14と硬質脚の厚みL13の総和L12+L13+L14以下が好ましい。これにより、バンパーフェイシアに衝突した被衝突物の衝突面の向きによる衝撃吸収性能への影響が少なくて済む。
(2)バンパー用アブソーバの製造方法:
硬質脚40については、種々の公知技術を用いて形成可能である。例えば、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂の粒状原反を加熱機付き射出成形機に供給し、原反を加熱機にて加熱して溶融させ、硬質脚の形状とされた所定の金型内に溶融状態の熱可塑性樹脂を射出して成形し、同金型を冷却して樹脂を固化させることにより、硬質脚を形成することができる。熱硬化性樹脂を用いて硬質脚を形成する場合には、液状の熱硬化性樹脂を所定の金型内に射出した後に同金型を加熱して樹脂を硬化させることにより、あるいは、液状の熱硬化性樹脂に硬化剤を添加して金型内に射出した後所定時間経過させて樹脂を硬化させることにより、形成可能である。むろん、押出成形やプレス成形等によっても硬質脚を形成可能である。
図7は、アブソーバ10の製造方法を模式的に示している。本製造方法は、軟質脚30および橋掛部50に対応するキャビティを有する成形型を用い、硬質脚40を構成する樹脂プレート(樹脂成形体)を前記成形型内にセットした後、前記キャビティ内に発泡性樹脂粒子を充填し、蒸気圧などで加熱するのと同時に型締めを行う、プレートインサート成形による製法とされている。
アブソーバ10を製造するには、軟質脚30と硬質脚40と橋掛部50とを備えるようにアブソーバ10を成形する金属製の成形型DI1と、該成形型の中でバンパーフェイシア80側から橋掛部50を貫通して硬質脚40の位置で樹脂成形体を保持する金属製の保持部DI2とを用いる。成形型DI1には、ビーズ状樹脂粒子(発泡性樹脂粒子)の径よりも小さい径の蒸気孔を複数有するとともにアブソーバ10の形状に合わせた金型を用いることができる。本成形型DI1は本体部DI1aと蓋部DI1bとを備えるものとするが、このような構成以外の成形型を用いてもよい。保持部DI2は、成形型DI1内で樹脂成形体40を保持するために用いられる。本保持部DI2は、樹脂プレートでリンフォース70側となる部位を保持する板状の本体部DI2aと該本体部からバンパーフェイシア80側となる部分を保持する略半円柱状の複数の突出部DI2bとを備えるものとする。むろん、このような構成以外の保持部を用いてもよい。本実施形態の保持部DI2は、複数設けられ、各樹脂プレートを2つの保持部DI2で挟むように構成されている。ここで、各本体部DI2aは溝状の肉抜部20に合わせた形状とされ、各突出部DI2bは各貫通穴52に合わせた形状とされている。
アブソーバ10を製造するには、まず、硬質脚40の位置にて成形型DI1の中へ樹脂プレートを入れて保持部DI1で保持する。また、該成形型DI1の中へ発泡剤を含む樹脂成形材料を入れる。そして、保持部DI2の位置で橋掛部50に貫通穴52を形成させながら、前記樹脂成形材料を発泡させて橋掛部50および軟質脚30を同時に成形して樹脂プレートと一体化させる。これにより、アブソーバが形成される。
ここで、発泡剤を含む樹脂成形材料に発泡剤を含むビーズ状樹脂粒子(発泡性樹脂粒子)を用いると、熱成形により容易にアブソーバを形成することができる。例えば、ポリプロピレン等の粒子状熱可塑性樹脂に発泡剤を添加してビーズ状に予備発泡させ、ビーズ状樹脂粒子を多数形成すればよい。なお、成形型の蒸気孔の径は、ビーズ状樹脂粒子の径より小さくしてあるものとする。次に、樹脂プレートを収容した前記成形型内にビーズ状樹脂粒子を多数充填し、型締めする。さらに、ビーズ状樹脂粒子を構成する熱可塑性樹脂を加熱溶融させる温度にまで所定の加熱機により温度を上昇させた水蒸気を成形型内に導入する。すると、成形型内を加熱することができ、ビーズ状樹脂粒子をさらに発泡させて、ビーズ状樹脂粒子どうしを溶融させながら結着させ樹脂プレートとも結着させてアブソーバを形成させる。成形型内を冷却した後、成形型を開くと、軟質脚30と橋掛部50とが一体成形され硬質脚40とも一体化されたアブソーバを取り出すことができる。
樹脂発泡成形体の密度を調節するためには、ビーズ状樹脂粒子に含浸させる発泡剤の量や発泡倍率を調整すればよい。例えば、粒子状熱可塑性樹脂に添加する発泡剤の配合比を多くすれば発泡倍率が大きくなって密度が小さくなり、粒子状熱可塑性樹脂に添加する発泡剤の配合比を少なくすれば発泡倍率が小さくなって密度が大きくなる。また、成形型内に充填するビーズ状樹脂粒子の重量を多くすれば発泡倍率が小さくなって密度が大きくなり、成形型内に充填するビーズ状樹脂粒子の重量を少なくすれば発泡倍率が大きくなって密度が小さくなる。
また、肉抜部20の大きさを表すL2,L12,L14、軟質脚30の大きさを表すL11,L15、橋掛部50の大きさを表すL1、等を調節するためには、成形型および保持部をこれらの大きさに合わせた形状にすればよい。なお、保持部の本体部DI1aの厚み(L12,L14に相当)をリンフォース70側よりもバンパーフェイシア80側を若干小さくした抜きテーパー形状にしたり、保持部の突出部DI2bにおける上下方向D3の厚みをリンフォース70側よりもバンパーフェイシア80側を若干小さくした抜きテーパー形状にしたりすれば、アブソーバの脱型が容易になる。さらに、貫通穴52は様々な形状が考えられ、保持部を略半円錐状や略角柱状等にして貫通穴52を略半円錐状や略角柱状等にしてもよい。むろん、突出部は、様々な数とすることができるし、様々な間隔で配置することができる。
本製造方法によると、保持部で樹脂成形体が成形型内の硬質脚の位置にて保持されて橋掛部と軟質脚とが成形型内で同時に成形され、橋掛部と軟質脚と硬質脚とが同時に形成されるので、アブソーバの加工工数を低減させることができる。
ここで、上記保持部に上記突出部が設けられていないと、硬質脚を構成する樹脂成形体のうち橋掛部に埋設される部分が保持部で保持されないため、熱成形時の蒸気の熱や発泡性樹脂粒子の発泡圧によって変形することがある。本製造方法では、バンパーリンフォース側からバンパーフェイシア側へ突出して硬質脚の位置で樹脂成形体を保持する突出部が保持部に設けられているため、該保持部により樹脂成形体を保持する力が向上し、成形時の変形が生じにくくなる。また、樹脂発泡成形体と樹脂成形体との固着力が強くなりすぎず、樹脂成形体の曲げ変形が容易になり、バンパー用アブソーバの衝撃吸収性能が向上する。
以上より、アブソーバの加工工数を低減させることができるとともにアブソーバの加工精度を向上させることができるので、加工精度の良好なバンパー用アブソーバを効率よく製造することが可能になる。
また、保持部がバンパーフェイシア側から橋掛部を貫通して硬質脚の位置で樹脂成形体を保持しているので、バンパーフェイシア側の位置まで硬質脚の成形時の変形が生じにくくなる。さらに、突出部が車幅方向D2へ断続的に複数設けられているので、この点でも硬質脚の成形時の変形が生じにくくなる。
なお、バンパー用アブソーバの製造方法は、上記製造方法以外にも考えられ、例えば、橋掛部と軟質脚とを構成する樹脂発泡成形体を前もって形成し、前記樹脂成形体を後挿入することによって形成する製造方法が考えられる。この場合、前記樹脂成形体の挿入溝を前記樹脂発泡成形体に形成しておくと、容易に樹脂成形体を後挿入してアブソーバを形成することができる。ここで、樹脂発泡成形体の脱型性を考慮すると、前記挿入溝を抜きテーパー形状にするのが好ましい。
(3)バンパー用アブソーバの作用、効果:
本アブソーバ10では、樹脂成形材料を発泡させて形成された軟質脚30と、樹脂成形材料にて形成された硬質脚40との間に硬質脚が拘束されない座屈許容空間SP1が形成される。ここで、歩行者等の被衝突物がバンパーフェイシア80に衝突した時、硬質脚40の変形が阻害されないので、図9に示すように、軟質脚30ではその変位xが大きくなるにつれて反力(圧縮荷重F1)が大きくなる一方、硬質脚40では、初期段階で反力(圧縮荷重F2)が急速に大きくなってピークに達し、その後、反力が急速に小さくなる。被衝突物への反力(圧縮荷重F3)は軟質脚30と硬質脚40を組み合わせた反力となるので、被衝突物へはアブソーバの変位の長い間にわたって略一定の反力が作用する。衝撃エネルギーの吸収量は、圧縮荷重F3が許容限度の圧縮荷重F4を超える”底付き状態”となるまでの圧縮荷重F3を変位xで積分したエネルギー量となるので、アブソーバの変位の長い間にわたって衝突エネルギーを適切に吸収することが可能になり、良好な衝撃吸収性能が得られる。
また、橋掛部50がバンパーフェイシア80側で軟質脚30と硬質脚40との間の開口OP1を面積比で半分以下とするように塞ぎながら軟質脚30と硬質脚40とを互いに固定しているので、図6の下段に示すように、アブソーバ10におけるバンパーフェイシア80側の開口部分が少ないか、無い。
図24に示す比較例のように、圧縮エネルギー吸収材930と板状の座屈エネルギー吸収材940とが間隔を空けて配置される一方で前側(バンパーフェイシア80側)に大きな開口が形成されたアブソーバを用いると、バンパーフェイシアに衝突した被衝突物M1の衝突面M2が圧縮エネルギー吸収材930の上下面や座屈エネルギー吸収材940の上下面に対して垂直とはならない場合、衝突時の入力荷重がアブソーバの狭い部分で受けられる結果、圧縮エネルギー吸収材930や座屈エネルギー吸収材940が上下いずれかの方向へ倒れ、衝撃吸収性能が低下することが想定される。同図の例では、被衝突物M1の上側が先にバンパーフェイシア80に衝突しているため、両エネルギー吸収材930,940の前側が下方に向かって倒れる様子を示している。両エネルギー吸収材の後部が連結部材で連結されても、両エネルギー吸収材間に大きな開口が形成されたアブソーバでは、アブソーバの変位の初期段階で両エネルギー吸収材が上下いずれかの方向へ倒れ、衝撃吸収性能が低下することが想定される。また、開口を塞がないように両エネルギー吸収材の前部が複数の柱状の連結部材で連結されても、両エネルギー吸収材を固定させる力が弱いため、アブソーバの変位の初期段階で両エネルギー吸収材が上下いずれかの方向へ倒れ、衝撃吸収性能が低下することが想定される。
本発明のアブソーバでは、図8に示すように、バンパーフェイシア80側で開口OP1が塞がれるように軟質脚30と硬質脚40とが橋掛部50で互いに固定されている。その結果、バンパーフェイシア80に衝突した被衝突物の衝突面がリンフォース70とバンパーフェイシア80とを結ぶ方向D1に対して垂直とならなくても、衝突時の入力荷重が硬質脚40の広い面で受けられるので、軟質脚30と硬質脚40とがある方向にのみ倒れるような現象が回避される。従って、被衝突物の衝突面の向きによる衝撃吸収性能への影響が少なくて済む。
さらに、バンパーフェイシア80に軟質脚30や硬質脚40におけるバンパーフェイシア80側を保持する構造を形成する必要が無い。従って、本バンパー用アブソーバによると、バンパーフェイシアの構造を複雑にさせることなく、バンパーフェイシアに衝突した被衝突物の衝突面の向きによる衝撃吸収性能への影響を低減させることが可能になる。
(4)第二の実施形態:
図10と図11に示すバンパー用アブソーバ11のように、肉抜部20内で板状の硬質脚40に突き当たる凸部32を形成してもよい。図の例では、各硬質脚40が上下方向において一対の軟質脚30に挟まれて配置されている。ここで、各硬質脚を挟む一対の軟質脚30の一方(図では上下方向D1の中間の軟質脚)は、硬質脚40と接しないよう離間されて配置されている。一方、各硬質脚を挟む一対の軟質脚30の他方(図では最も上の軟質脚と最も下の軟質脚)には、肉抜部20内でリンフォース70とバンパーフェイシア80とを結ぶ方向D1とは異なる方向へ突出して硬質脚40に突き当たる凸部32が形成されている。なお、軟質脚と橋掛部とを一体成形する場合、橋掛部50に、リンフォース70に向かって肉抜部20内へ突出して硬質脚40に固着した凸部32を形成しているとも言える。本アブソーバ11では、最も上の軟質脚30と最も下の軟質脚30に複数の凸部32を車幅方向D2へ断続的に形成している。
実際に試験を行ったところ、硬質脚40は軟質脚から離間された側よりも凸部32に接触した側の方へ曲がりやすくなることが分かった。これは、硬質脚に凸部が固着していることにより、硬質脚が凸部に拘束されて凸部に固着した側の方へ曲がるためと推察される。
以上により、アブソーバに衝撃荷重が加わった際に、硬質脚の曲げ方向を積極的に凸部と固着した方向へ規制することができるので、衝撃吸収性能をさらに安定させることが可能になる。
また、本実施形態のように、第一の硬質脚(第三のエネルギー吸収部)と第二の硬質脚(第四のエネルギー吸収部)とを設け、第一の硬質脚に接触させる凸部と第二の硬質脚に接触させる凸部とを反対側に設ける場合、硬質脚の曲げ方向が異なるので、衝撃吸収性能の安定性を向上させることができる。
特に、第一・第二の硬質脚で挟まれる軟質脚から第一・第二の硬質脚を離間させ、上下方向D1において第一・第二の硬質脚の全体を挟む一対の軟質脚から第一・第二の硬質脚に向かって突出してそれぞれ第一・第二の硬質脚に固着した凸部を形成すると、衝撃荷重が加わった際に第一・第二の硬質脚が互いに離れる方向へ曲がるように硬質脚の曲げ変形が生じるので、硬質脚の曲げ変形が阻害されることによる衝撃吸収性能の低下を抑えることができる。
(5)第三の実施形態:
図12に示すバンパー用アブソーバ12のように、板状とされた硬質脚40および肉抜部20がアブソーバ12の中で下側に偏在して設けられてもよい。例えば、上下方向においてアブソーバ12の下側半分にのみ硬質脚40や肉抜部20が存在すると、下側に偏在しているといえる。図の例では、最も上の軟質脚34aにおける上下方向の厚みが中間および最も下の軟質脚34bにおける上下方向の厚みよりも厚くされていることが示されている。アブソーバ12の上側は歩行者の膝に近い位置になるが、衝突時の変位−荷重曲線における立ち上がり荷重の傾きが比較的大きくなる硬質脚40を下側に偏在させることによって、膝に近い位置での立ち上がり荷重の傾きを小さくすることができる。従って、歩行者の下肢障害値(Tibia Index)を低減させることができ、歩行者の膝に加わる衝撃を低減させることが可能になる。
(6)第四の実施形態:
図13に示すバンパー用アブソーバ13のように、略板状とされた硬質脚40がバンパーフェイシア80側からリンフォース70に向かって延出しながら途中の分岐部42で枝分かれして延出方向(前後方向D1)とは異なる複数の方向へ延出してもよい。ここで、硬質脚40は、分岐部42で分岐した各延出方向の先端部42a,42bでリンフォース70に接触するように配置されている。本硬質脚40は前後方向D1に切断した垂直断面で所定の角度で断面Y字状に枝分かれしているが、分岐部を有する硬質脚には、分岐部から先端部が断面U字状や断面半円状等の形状を有する硬質脚など、様々な構造が考えられる。
以上の構成により、被衝突物の衝突面がリンフォース70とバンパーフェイシア80とを結ぶ方向に対して垂直とならなくても、硬質脚40において途中で枝分かれした部分が潰れることによって硬質脚の倒れ込みを防ぐ作用が得られやすくなる。従って、衝撃吸収性能をより安定させることができる。
(7)第五の実施形態:
図14の上段に示すバンパー用アブソーバ14のように、略板状とされた硬質脚40がリンフォース70側からバンパーフェイシア80に向かって延出しながら先端部(前縁部)が上下方向へ曲げられた曲部44を有する形状とされてもよい。図に示すように、第一の硬質脚と第二の硬質脚とを設け、第一・第二の硬質脚の曲部44を互いに異なる方向へ曲げると、アブソーバに衝撃が入力された時に硬質脚の曲げ方向が異なってくるので、衝撃吸収性能の安定性を向上させることができる。特に、第一・第二の硬質脚の先端部を互いに近づける方向へ曲げると、衝撃荷重が加わった際に第一・第二の硬質脚が互いに離れる方向へ曲がるように硬質脚の曲げ変形が生じるので、硬質脚の曲げ変形が阻害されることによる衝撃吸収性能の低下を抑えることができる。
図14の下段に示すバンパー用アブソーバ15のように、略板状とされた硬質脚40がバンパーフェイシア80側からリンフォース70に向かって延出しながら先端部(後縁部)が上下方向へ曲げられた曲部45を有する形状とされてもよい。図に示すように、第一の硬質脚と第二の硬質脚とを設け、第一・第二の硬質脚の曲部45を互いに異なる方向へ曲げると、アブソーバに衝撃が入力された時に硬質脚の曲げ方向が異なってくるので、衝撃吸収性能の安定性を向上させることができる。特に、第一・第二の硬質脚の先端部を互いに遠ざける方向へ曲げると、衝撃荷重が加わった際に第一・第二の硬質脚が互いに離れる方向へ曲がるように硬質脚の曲げ変形が生じるので、硬質脚の曲げ変形が阻害されることによる衝撃吸収性能の低下を抑えることができる。
(8)第六の実施形態:
図15と図16に示すバンパー用アブソーバ16のように、橋掛部50が板状の硬質脚40におけるバンパーフェイシア80側の縁部40cを覆ってバンパーフェイシア80から離間させてもよい。橋掛部50が硬質脚の前縁部40cを内包し、硬質脚40が橋掛部50を貫通することなく橋掛部を構成する樹脂発泡成形体に覆われているので、アブソーバ10に入力される衝撃荷重は一旦橋掛部50で受け止められた後に硬質脚40へ伝えられる。これにより、衝撃荷重が硬質脚40の一部分ではなく、硬質脚40全体で受けやすくなる。従って、衝突時の入力荷重を硬質脚の広い面で受けることができるバンパー用アブソーバを提供することができる。
(9)第七の実施形態:
図17と図18に示すバンパー用アブソーバ17のように、橋掛部50がバンパーフェイシア80側で軟質脚と硬質脚との間の開口OP1を完全に塞ぎながら軟質脚30と硬質脚40とを互いに固定するようにしてもよい。図18の例では、アブソーバ17を形成する際に突出部DI2bを硬質脚の前縁部40cよりも若干リンフォース70側へ短く突出させた保持部DI2を用いることにより、穴53を橋掛部50の前面に出さないようにしている。なお、穴53の前後方向D1の長さL4、穴53の前側における橋掛部50の前後方向D1の厚みL3は、アブソーバ17の衝撃吸収性能に応じて設定すればよいが、L4>L3とすると成形時の硬質脚40の変形が生じにくくなる。
以上の構成により、バンパーフェイシア側で軟質脚と硬質脚とが橋掛部で互いに固定され、アブソーバにおけるバンパーフェイシア側の開口部分が無いので、被衝突物の衝突面がバンパーリンフォースとバンパーフェイシアとを結ぶ方向に対して垂直とならなくても、軟質脚や硬質脚がある方向にのみ倒れるような現象を回避することが可能になる。従って、被衝突物の衝突面の向きによる衝撃吸収性能への影響を低減させることが可能になる。
(10)第八の実施形態:
図19に示すバンパー用アブソーバ18のように、略板状とされた硬質脚40の後縁部40dにリンフォース70へ向かって一部を切り欠いた形状の切欠部46を形成してもよい。本硬質脚40には車幅方向D2に向けて断続的に複数の切欠部46が設けられ、各切欠部46は上から見てバンパーフェイシア80側を頂点(頂点部46a)とする二等辺三角形の形状に形成されている。むろん、切欠部には、様々な形状が考えられる。なお、切欠部46が形成されていない部分の硬質脚の後縁部40dはリンフォース70に接触するように配置されている。
以上の構成により、衝撃入力時に硬質脚40が頂点部46aを起点として曲げ変形を起こしやすくなるので、衝撃吸収性能をより安定させることができる。ここで、各切欠部の頂点部46aが肉抜部20内にあると、衝撃入力時における硬質脚の曲げ変形の起点が頂点部46aの部分となりやすくなる。前後方向D1における頂点部46aの位置を調節することにより、衝撃吸収性能を制御することができる。特に、各切欠部の頂点部46aが橋掛部50と肉抜部20との境界部分にあると、より確実に硬質脚の曲げ変形の起点が頂点部46aの部分となりやすくなるので、衝撃吸収性能をより安定させることが可能になる。
(11)実施例:
以下、実施例を示して具体的に本発明を説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
硬質脚用の樹脂成形体には、前後方向の長さ44mm、車幅方向の長さ200mm、厚み2.0mmのポリプロピレンからなる樹脂プレート(サンアロマー株式会社製ポリプロピレン樹脂NJ602Gを切断したもの)を用いた。
発泡性樹脂粒子には、株式会社JSP製のポリプロピレンのビーズ状予備発泡粒子(φ3mm、密度0.03g/cm3、発泡倍率30倍)を用いた。
アブソーバサンプルは、外形を略直方体状とし、軟質脚を3本、硬質脚を2本設け、軟質脚と硬質脚とを交互に配置するとともに、軟質脚の前側と硬質脚の前側とを繋いで軟質脚と硬質脚とを互いに固定する橋掛部を形成した。なお、橋掛部に貫通穴を形成しなかった。ここで、アブソーバサンプルの前後方向の長さを44mm、アブソーバサンプルの車幅方向の長さを200mm、各肉抜部の前後方向の長さL2を25mm(橋掛部の前後方向の長さL1を19mm)、各肉抜部の上下方向の長さL12,L14をいずれも7.5mm、各軟質脚の上下方向の厚みL11,L15をいずれも22mmとした。従って、アブソーバサンプルの上下方向の長さは100mmとなる。
まず、複数の蒸気孔を有する成形型の中へ硬質脚の位置にて樹脂プレートを入れ、次に、成形型の中に上記発泡性樹脂粒子を多数充填し、高温水蒸気を蒸気孔から同成形型内に導入して、軟質脚および橋掛部の部分の密度が0.03g/cm3となるように多数の発泡性樹脂粒子を発泡成形し、実施例のアブソーバサンプルを一体的に形成した。同サンプルは、2個形成した。
[比較例]
硬質脚用の樹脂成形体、発泡性樹脂粒子には、上記実施例と同じものを用いた。
アブソーバサンプルは、上記実施例と前後逆にした構造のサンプルを用いた。すなわち、アブソーバサンプルは、外形を略直方体状とし、軟質脚を3本、硬質脚を2本設け、軟質脚と硬質脚とを交互に配置するとともに、軟質脚の後側と硬質脚の後側とを繋いで軟質脚と硬質脚とを互いに固定する橋掛部を形成した。ここで、アブソーバサンプルの前後方向の長さを44mm、アブソーバサンプルの車幅方向の長さを200mm、各肉抜部の前後方向の長さL2を25mm、各肉抜部の上下方向の長さL12,L14をいずれも7.5mm、各軟質脚の上下方向の厚みL11,L15をいずれも22mmとした。また、実施例1と同じ成形型でアブソーバサンプルを一体的に形成した。同サンプルは、2個形成した。
[試験方法]
バンパーカバー相当材として、寸法を試験サイズ(車幅方向の長さ200mm、上下方向の長さは、実施例1,3が100mm、実施例2が90〜130mm)としたポリプロピレン射出成形品(肉厚3mm)を用いた。
圧縮荷重測定装置には、アブソーバサンプルを取り付ける直方体形状の受具と、この受具に向かって一定速度20km/hで水平に移動する脚型の押子とを有する装置を用いた。脚型の押子は、鋼材S45C製のΦ75×300mmの円筒形とされ、圧縮荷重Fを計測するための荷重センサを内蔵し、図示しない制御装置にてインパクタの移動位置に応じて圧縮荷重Fを検出する。アブソーバサンプルの変位xは、脚型の押子がアブソーバサンプルに接触する位置からの移動距離とした。
以上の圧縮荷重測定装置の受具に対して軟質脚および硬質脚のリンフォース側の端部を当接させて実施例1および比較例の各アブソーバサンプルを順次取り付け、アブソーバサンプルの前面にバンパーカバー(バンパーフェイシア)相当材を接触させて配置した。
図20の上段に示すように、実施例1の各アブソーバサンプルについては、軟質脚および硬質脚の延出方向を水平方向としたもの(水平方向に対する角度が0°)と、前側を若干上げて軟質脚および硬質脚の延出方向を水平方向から2°ずらしたものとを用意した。同図の下段に示すように、比較例の各アブソーバサンプルについても、同様に、軟質脚および硬質脚の延出方向を水平方向としたものと、水平方向から2°ずらしたものとを用意した。
前面にバンパーカバー相当材を配置した各アブソーバサンプルに対して脚型の押子を受具に向かって水平に移動させて前方から衝突させ、押子の移動位置に応じて圧縮荷重Fを検出した。そして、試験サンプルの変位x(単位:mm)に対する圧縮荷重(単位:kN)をグラフにした。
[試験結果]
図21は各試験サンプルの変位に対する圧縮荷重をグラフにした結果であり、上段が実施例1の結果、下段が比較例の結果である。押子がアブソーバサンプルに衝突した初期段階(変位xが0〜10mm程度の段階)において、角度0°、2°いずれの場合も、実施例1における変位xに対する圧縮荷重の傾きは比較例における変位xに対する圧縮荷重の傾きよりも大きくなり、実施例では圧縮荷重が4〜5kNまで上昇したのに対して比較例では3kN程度までしか上昇しなかった。これにより、アブソーバの前面にバンパーフェイシアがあっても、バンパーフェイシア側で軟質脚と硬質脚との間の開口が塞がれていなければ、衝撃力が作用した初期段階において衝突エネルギーの吸収量が少ない一方、バンパーフェイシア側で軟質脚と硬質脚との間の開口が塞がれていれば、衝撃力が作用した初期段階において衝突エネルギーの吸収量が多いことが確認された。
また、比較例では、変位xが0〜10mm程度の初期段階において、角度2°における変位xに対する圧縮荷重の傾きは角度0°における変位xに対する圧縮荷重の傾きよりも小さくなった。バンパーフェイシア側で軟質脚と硬質脚との間が大きく開口していれば、被衝突物の衝突面が軟質脚や硬質脚の延出方向に対して垂直とはならない場合、軟質脚や硬質脚が上下いずれかの同じ方向へ倒れて衝撃吸収性能が低下するものと推察される。
一方、実施例1では、変位xが0〜10mm程度の初期段階において、角度2°における変位xに対する圧縮荷重の傾きは角度0°における変位xに対する圧縮荷重の傾きとほぼ同じであった。バンパーフェイシア側で軟質脚と硬質脚との間の開口が塞がれていれば、被衝突物の衝突面が軟質脚や硬質脚の延出方向に対して垂直とはならない場合でも、入力荷重が硬質脚の広い面で受けられるので、軟質脚や硬質脚がある方向にのみ倒れるような現象が回避され、衝撃吸収性能が低下しないものと推察される。
以上より、バンパーフェイシアの構造を複雑にさせることなく、バンパーフェイシアに衝突した被衝突物の衝突面の向きによる衝撃吸収性能への影響を低減させることが確認された。
[実施例2]
本実施例は、前後方向の長さL0が44mmと60mmのアブソーバサンプルについて、各肉抜部の上下方向の長さL12,L14を5mm、7.5mm、10mm、12.5mm、15mmに変えたときの衝撃吸収性能を測定した実施例である。硬質脚、ビーズ状予備発泡粒子、バンパーカバー相当材には実施例1と同じものを用い、各アブソーバサンプルは実施例1と同様にして作製した。L0が44mmのアブソーバサンプルについては、各肉抜部の前後方向の長さL2を25mmとし、車幅方向の長さを200mmとし、各軟質脚の上下方向の厚みL11,L15をいずれも22mmとし、上下方向の高さをそれぞれ90mm、100mm、110mm、120mm、130mmとした。L0が60mmのアブソーバサンプルについては、各肉抜部の前後方向の長さL2を33mmとし、車幅方向の長さを200mmとし、各軟質脚の上下方向の厚みL11,L15をいずれも22mmとし、上下方向の高さをそれぞれ90mm、100mm、110mm、120mm、130mmとした。
[試験方法]
実施例1と同じ圧縮荷重測定装置の受具に対して軟質脚および硬質脚のリンフォース側の端部を当接させて各アブソーバサンプルを順次取り付け、アブソーバサンプルの前面にバンパーカバー相当材を接触させて配置した。軟質脚および硬質脚の延出方向は、水平方向とした。そして、20km/hの押子の移動位置に応じて、圧縮荷重Fを検出し、衝撃吸収性能を測定した。
[試験結果]
図22は各試験サンプルの変位xに対する圧縮荷重をグラフにした結果であり、上段がL0=44mmのサンプルの結果、下段がL0=60mmのサンプルの結果である。いずれの場合も、変位xが0〜10mm程度の初期段階において、圧縮荷重が4〜5kN程度まで上昇し、その後、圧縮荷重が略一定の状態で続いた。
以上により、各肉抜部の上下方向の長さL12,L14を5〜15mmにした場合、良好な衝撃吸収性能が得られることが分かった。なお、肉抜部の上下方向の長さが5mmと比較的短いと圧縮荷重が大きくなる傾向にあり、肉抜部の上下方向の長さが15mmと比較的長いと圧縮荷重が小さくなる傾向にあったことから、長さL12,L14を7.5〜12.5mmにするとさらに良好な衝撃吸収性能が得られることが分かった。
[実施例3]
本実施例は、前後方向の長さL0が44mmと60mmのアブソーバサンプルについて、各肉抜部の前後方向の長さL2の比L2/L0を約35%、約55%、約80%に変えたときの衝撃吸収性能を測定した実施例である。硬質脚、ビーズ状予備発泡粒子、バンパーカバー相当材には実施例1と同じものを用い、各アブソーバサンプルは実施例1と同様にして作製した。L0が44mmのアブソーバサンプルについては、肉抜部の前後方向の長さL2をそれぞれ15mm(34%)、25mm(57%)、35mm(80%)とし、各肉抜部の上下方向の長さL12,L14を7.5mmとし、車幅方向の長さを200mmとし、各軟質脚の上下方向の厚みL11,L15をいずれも22mmとし、上下方向の高さを100mmとした。L0が60mmのアブソーバサンプルについては、肉抜部の前後方向の長さL2を21mm(35%)、33mm(55%)、48mm(80%)とし、各肉抜部の上下方向の長さL12,L14を7.5mmとし、車幅方向の長さを200mmとし、各軟質脚の上下方向の厚みL11,L15をいずれも22mmとし、上下方向の高さを100mmとした。
[試験方法]
実施例2と同じ試験方法で、衝撃吸収性能を測定した。
[試験結果]
図23は各試験サンプルの変位xに対する圧縮荷重をグラフにした結果であり、上段がL0=44mmのサンプルの結果、下段がL0=60mmのサンプルの結果である。いずれの場合も、変位xが0〜10mm程度の初期段階において、圧縮荷重が3.5〜6kNまで上昇し、その後、圧縮荷重が略一定の状態で続いた。
以上により、各肉抜部の前後方向の長さL2の比L2/L0を0.35〜0.80にした場合、良好な衝撃吸収性能が得られることが分かった。なお、肉抜部の前後方向の長さの比が0.35と比較的短いと圧縮荷重が大きくなる傾向にあり、肉抜部の前後方向の長さの比が0.80と比較的長いと圧縮荷重が小さくなる傾向にあったことから、長さの比L2/L0を0.50〜0.60程度にするとさらに良好な衝撃吸収性能が得られることが分かった。
(12)変形例:
上述した各種実施形態において、軟質脚や硬質脚や橋掛部は、長手方向を水平方向に向けながら波形等の曲げられた形状に形成されてもよいし、長手方向を水平方向以外に向けて配置されてもよい。
上記肉抜部は、一つのみアブソーバに形成されてもよい。上記硬質脚は、一つのみアブソーバに設けられてもよい。この場合、バンパーフェイシア側で軟質脚と硬質脚との間に形成される開口は、一つのみでもよい。上記軟質脚は、一つのみアブソーバに形成されてもよい。例えば、一対の板状の硬質脚を単一の軟質脚の上下に接することなく配置して本発明のアブソーバを構成することができる。
上記橋掛部の貫通穴は、一つのみアブソーバに形成されてもよい。複数の硬質脚をアブソーバに設ける場合、複数の硬質脚に繋がる貫通穴を橋掛部に形成してもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態や変形例に限られず、上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も含まれる。
バンパー用アブソーバを採用した自動車の要部を示す要部分解斜視図。 アブソーバの外観を前側から見て示す斜視図。 アブソーバの外観を後側から見て示す斜視図。 アブソーバを図2のA1−A1の位置で断面視して示す垂直断面図。 アブソーバを図2のA2−A2の位置で断面視して示す垂直断面図。 第一・第二のエネルギー吸収部の間の開口を塞ぐ面積比を示す図。 アブソーバを製造する様子を模式的に示す分解斜視図。 アブソーバをバンパーに組み付けた様子を示す垂直断面図。 アブソーバの変位xに対する圧縮荷重を示すグラフ形式の図。 第二の実施形態のアブソーバを後側から見て示す斜視図。 アブソーバを図9のA4−A4の位置で断面視して示す垂直断面図。 第三の実施形態のアブソーバを図2のA1−A1に相当する位置で断面視して示す垂直断面図。 第四の実施形態のアブソーバを図2のA1−A1に相当する位置で断面視して示す垂直断面図。 第五の実施形態のアブソーバを図2のA1−A1に相当する位置で断面視して示す垂直断面図。 第六の実施形態のアブソーバを前側から見て示す斜視図。 アブソーバを図15のA5−A5の位置で断面視して示す垂直断面図。 第七の実施形態のアブソーバを前側から見て示す斜視図。 アブソーバを図17のA6−A6の位置で断面視して示す垂直断面図。 第八の実施形態のアブソーバを後側から見て示す斜視図。 衝撃吸収性能を測定する方法を模式的に示す側面図。 実施例1および比較例について、変位に対する圧縮荷重の変化を示す図。 実施例2について、変位に対する圧縮荷重の変化を示す図。 実施例3について、変位に対する圧縮荷重の変化を示す図。 比較例に係るバンパー用アブソーバに衝撃が入力されたときの様子を模式的に示す垂直断面図。
符号の説明
10〜18…バンパー用アブソーバ、
20…肉抜部、
30,34a,b…軟質脚(第一のエネルギー吸収部)、30a…上面、30b…下面、
30c…前縁部(バンパーフェイシア側の縁部)、
30d…後縁部(バンパーリンフォース側の縁部)、
32…凸部、
40…硬質脚(第二のエネルギー吸収部)、40a…上面、40b…下面、
40c…前縁部(バンパーフェイシア側の縁部)、
40d…後縁部(バンパーリンフォース側の縁部)、
42…分岐部、
44,45…曲部、
46…切欠部、46a…頂点部、
50…橋掛部、
52…貫通穴、53…穴、
70…バンパーリンフォース、70a…車外側面、
72…仕切壁、
80…バンパーフェイシア、80a…車外側面、80b…車内側面、
100…バンパー、
D1…前後方向、D2…車幅方向、D3…上下方向、
DI1…成形型、DI2…保持部、
M1…被衝突物、M2…衝突面、
OP1…開口、
SP1…座屈許容空間、

Claims (10)

  1. 自動車でバンパーリンフォースと該バンパーリンフォースよりも車外側のバンパーフェイシアとの間に設けられるバンパー用アブソーバであって、
    樹脂成形材料を発泡させて形成され、前記バンパーリンフォースから前記バンパーフェイシアに向かって延出した第一のエネルギー吸収部と、
    樹脂成形材料にて形成され、前記バンパーリンフォース側で前記第一のエネルギー吸収部との間に座屈を許容する空間が形成される位置にて前記バンパーリンフォースから前記バンパーフェイシアに向かって延出した第二のエネルギー吸収部と、
    前記バンパーフェイシアの車内側に面して配置され、該バンパーフェイシア側で前記第一のエネルギー吸収部と前記第二のエネルギー吸収部との間の開口を塞ぎながら該第一のエネルギー吸収部と該第二のエネルギー吸収部とを互いに固定する橋掛部とを備えることを特徴とするバンパー用アブソーバ。
  2. 前記第一のエネルギー吸収部は、前記バンパーリンフォース側で溝状の肉抜部を形成するように前記橋掛部から前記バンパーリンフォースに向かって複数配置され、
    前記第二のエネルギー吸収部は、前記橋掛部から前記バンパーリンフォースに向かって座屈を許容する空間が形成される位置にて前記肉抜部の中へ延出し、
    前記橋掛部は、前記第二のエネルギー吸収部における前記バンパーフェイシア側の縁部を挟み込みながら前記第一のエネルギー吸収部と同時に樹脂成形材料を発泡させて成形することにより形成され、
    前記橋掛部と前記第一および第二のエネルギー吸収部とが一体的に形成された、請求項1に記載のバンパー用アブソーバ。
  3. 前記橋掛部は、成形される際に前記第二のエネルギー吸収部における前記バンパーフェイシア側の縁部を保持する保持部を挿入するための前記バンパーリンフォース側と前記バンパーフェイシア側とを結ぶ貫通穴が形成され、前記バンパーフェイシア側で前記第一のエネルギー吸収部と前記第二のエネルギー吸収部との間の開口を面積比で半分以下とするように塞ぎながら該第一のエネルギー吸収部と該第二のエネルギー吸収部とを互いに固定していることを特徴とする請求項2に記載のバンパー用アブソーバ。
  4. 前記第二のエネルギー吸収部が一対の前記第一のエネルギー吸収部に挟まれて配置され、
    前記一対の第一のエネルギー吸収部の一方は、前記第二のエネルギー吸収部から離間されて配置され、
    前記一対の第一のエネルギー吸収部の他方には、前記肉抜部内で前記バンパーリンフォースと前記バンパーフェイシアとを結ぶ方向とは異なる方向へ突出して前記第二のエネルギー吸収部に突き当たる凸部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のバンパー用アブソーバ。
  5. 前記第二のエネルギー吸収部は、本バンパー用アブソーバの中で下側に偏在して設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のバンパー用アブソーバ。
  6. 前記第二のエネルギー吸収部が前記バンパーフェイシア側から前記バンパーリンフォースに向かって延出しながら途中で枝分かれして前記延出方向とは異なる複数の方向へ延出して各延出方向の先端部で前記バンパーリンフォースに接触する、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のバンパー用アブソーバ。
  7. 前記第二のエネルギー吸収部は、前記バンパーリンフォース側から前記バンパーフェイシアに向かって該バンパーフェイシアに接触する位置まで延出していることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のバンパー用アブソーバ。
  8. 前記橋掛部は、前記第二のエネルギー吸収部における前記バンパーフェイシア側の縁部を覆って該バンパーフェイシアから離間させていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のバンパー用アブソーバ。
  9. 自動車でバンパーリンフォースと該バンパーリンフォースよりも車外側のバンパーフェイシアとの間に設けられるバンパー用アブソーバであって、
    樹脂成形材料を発泡させて形成され、前記バンパーリンフォースから前記バンパーフェイシアに向かって延出した第一のエネルギー吸収部と、
    樹脂成形材料にて形成され、前記バンパーリンフォース側で前記第一のエネルギー吸収部との間に座屈を許容する空間が形成される位置にて前記バンパーリンフォースから前記バンパーフェイシアに向かって延出した第二のエネルギー吸収部と、
    前記バンパーフェイシアの車内側に面して配置され、該バンパーフェイシア側で前記第一のエネルギー吸収部と前記第二のエネルギー吸収部との間の開口を面積比で半分以下とするように塞ぎながら該第一のエネルギー吸収部と該第二のエネルギー吸収部とを互いに固定する橋掛部とを備えることを特徴とするバンパー用アブソーバ。
  10. 自動車でバンパーリンフォースと該バンパーリンフォースよりも車外側のバンパーフェイシアとの間に設けられるバンパー用アブソーバの製造方法であって、
    前記バンパーリンフォースから前記バンパーフェイシアに向かって延出する第一のエネルギー吸収部、前記バンパーリンフォース側で前記第一のエネルギー吸収部との間に座屈を許容する空間が形成される位置にて前記バンパーリンフォースから前記バンパーフェイシアに向かって延出する第二のエネルギー吸収部、および、前記バンパーフェイシア側で前記第一のエネルギー吸収部と前記第二のエネルギー吸収部との間の開口を塞ぎながら該第一のエネルギー吸収部と該第二のエネルギー吸収部とを互いに固定する橋掛部を備えるように前記バンパー用アブソーバを成形する成形型と、該成形型の中で前記バンパーフェイシア側から前記橋掛部を貫通して前記第二のエネルギー吸収部の位置で樹脂成形体を保持する保持部とを用い、
    前記第二のエネルギー吸収部の位置にて前記成形型の中へ前記樹脂成形体を入れて前記保持部で保持するとともに該成形型の中へ発泡剤を含む樹脂成形材料を入れ、前記保持部の位置で前記橋掛部に貫通穴を形成させながら前記樹脂成形材料を発泡させて該橋掛部および前記第一のエネルギー吸収部とを同時に成形して前記樹脂成形体と一体化させることにより、前記バンパー用アブソーバを製造することを特徴とするバンパー用アブソーバの製造方法。
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