JP2007326272A - ラミネート装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 被記録媒体が間隔をおいて順次供給されても、被記録媒体間でラミネート材のロスが発生するのを抑えることのできるラミネート装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 長手方向に連続的に供給されてくる長尺なラミネート材と上流側から間隔をおいて順次搬送されてくる被記録媒体とを重ねて加熱しつつ圧着搬送して積層体にする圧着部と、該圧着部から搬送されてくる積層体の端縁からはみ出たラミネート材を分離する分離部とを備えたラミネート装置において、被記録媒体が圧着部の圧着ポイントに到達する前に、該圧着ポイントの上流側での被記録媒体の間隔に応じて圧着部の駆動速度を減速し、圧着ポイントに到達した被記録媒体及びラミネート材を設定した駆動速度に対応した搬送速度で搬送するように構成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 長手方向に連続的に供給されてくる長尺なラミネート材と上流側から間隔をおいて順次搬送されてくる被記録媒体とを重ねて加熱しつつ圧着搬送して積層体にする圧着部と、該圧着部から搬送されてくる積層体の端縁からはみ出たラミネート材を分離する分離部とを備えたラミネート装置において、被記録媒体が圧着部の圧着ポイントに到達する前に、該圧着ポイントの上流側での被記録媒体の間隔に応じて圧着部の駆動速度を減速し、圧着ポイントに到達した被記録媒体及びラミネート材を設定した駆動速度に対応した搬送速度で搬送するように構成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、被記録媒体の記録面をラミネートするためのラミネート装置に関する。
近年、プリント技術の向上に伴い、高品質なプリントを出力できるようになってきているが、画像(インク等)の劣化防止、光沢性の付与等の種々の観点から、被記録媒体の記録面をラミネート処理する技術が提案されている。
かかるラミネート処理を行う装置(以下、ラミネート装置という)としては、独立した装置として構成されたものや、プリンタ装置と一体的に構成されたもの等があり、何れも長手方向に連続的に供給されてくる長尺なラミネート材と上流側から順次搬送されてくる被記録媒体とを重ねて加熱しつつ圧着搬送し、ラミネート材及び被記録媒体を積層体にする圧着部を備えている(例えば、特許文献1、及び2参照)。
かかるラミネート装置は、間隔をおいて順次供給される被記録媒体に対し、長尺なラミネート材を長手方向に連続的に供給して重ね合わせるため、複数の被記録媒体に対して連続的なラミネート処理が可能である。
特開平10−211651号公報
特開2005−280145号公報
しかしながら、上記構成のラミネート装置は、間隔をおいて順次供給される被記録媒体に対し、長尺なラミネート材を連続的に供給して重ね合わせるように構成されているため、先行する被記録媒体と後続の被記録媒体との間にラミネート(被記録媒体の記録面の保護等)に活用されないラミネート材が存在し、ラミネート材のロスが発生するといった問題がある。
特に、ラミネート装置がインクジェットプリンタ等のプリンタ装置と一体的に構成される場合には、被記録媒体のサイズによって上流側でのプリント時間に差が生じるため、先行する被記録媒体(圧着部でラミネート処理される被記録媒体)と後続の被記録媒体との間隔が異なり、後続の被記録媒体が先行する被記録媒体よりも大きい場合には被記録媒体の間隔が広くなり、ラミネート材のロスが顕著であった。
そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、間隔をおいて順次搬送されてくる被記録媒体間でラミネート材のロスが発生するのを抑制することのできるラミネート装置を提供することを課題とする。
本発明に係るラミネート装置は、長手方向に連続的に供給されてくる長尺なラミネート材と上流側から間隔をおいて順次搬送されてくる被記録媒体とを重ねて加熱しつつ圧着搬送して積層体にする圧着部を備えたラミネート装置において、被記録媒体が圧着部の圧着ポイントに到達する前に、該圧着ポイントの上流側での被記録媒体の間隔に応じて圧着部の駆動速度を減速し、圧着ポイントに到達した被記録媒体及びラミネート材を設定した駆動速度に対応した搬送速度で搬送するように構成されていることを特徴とする。
上記構成のラミネート装置によれば、被記録媒体が圧着部の圧着ポイントに到達する前に、該圧着ポイントの上流側での被記録媒体の間隔に応じて圧着部の駆動速度を減速し、圧着ポイントに到達した被記録媒体及びラミネート材を設定した駆動速度に対応した搬送速度で搬送するように構成されているので、被記録媒体の間隔に応じて圧着部の駆動速度が減速された状態で、該圧着部で被記録媒体とラミネート材とを加熱しつつ圧着搬送すると、搬送速度の変更されていない後続の被記録媒体が先行する被記録媒体(加熱圧着中の被記録媒体)に近づくことになり、後続の被記録媒体と先に積層体になりつつある被記録媒体との間隔を狭めることができる。その結果、被記録媒体と先行する積層体との間でラミネートに活用されないラミネート材の存在が少なくなり、ラミネート材のロスを最小限に抑えることができる。
本発明の一態様として、被記録媒体の間隔に応じて該間隔を予め設定した設定間隔にする複数の駆動速度が予め設定されるとともに、複数の駆動速度の中から圧着ポイントよりも上流側の被記録媒体の間隔に対応する駆動速度を選択するように構成され、圧着部は、被記録媒体が圧着部の圧着ポイントに到達する前に、選択された駆動速度で駆動するように構成されてもよい。このように予め被記録媒体の間隔に対応した駆動速度を設定しておけば、被記録媒体の間隔に設定間隔にまで狭めることのできる駆動速度を迅速に選択することができる。そして、圧着部を選択した駆動速度で駆動することで、先行する被記録媒体とラミネート材とを圧着搬送している間に、後続の被記録媒体との間隔を設定間隔にまで定常的に狭めることができ、ラミネート材のロスの変動も抑えることができる。
また、本発明の他態様として、圧着ポイントよりも上流側の被記録媒体の間隔、被記録媒体の搬送速度、予め設定した設定間隔、及び被記録媒体を積層体にするための搬送時間を基に、圧着ポイントよりも上流側の被記録媒体の間隔を前記設定間隔にするための圧着部に対する駆動速度を算出するように構成され、圧着部は、被記録媒体が圧着部の圧着ポイントに到達する前に、算出された搬送速度に対応する駆動速度で駆動するように構成されてもよい。このように算出して被記録媒体の搬送速度に対応する駆動速度で圧着部を駆動して被記録媒体を搬送すれば、被記録媒体の間隔が異なっていても、被記録媒体の間隔を定常的に狭めることができ、ラミネート材のロスの変動も抑えることができる。
そして、前記圧着部は、設定間隔に対応する基準の駆動速度が設定され、圧着ポイントよりも上流側の被記録媒体の間隔が設定間隔以下であるときに、基準の駆動速度で駆動される一方、圧着ポイントよりも上流側の被記録媒体の間隔が設定間隔よりも広いときに、該間隔を設定間隔にまで狭めるべく、基準の駆動速度よりも低速で被記録媒体の間隔に対応した駆動速度に設定され、圧着ポイントに到達した被記録媒体とラミネート材とを圧着部の駆動速度に対応した搬送速度で圧着搬送するように構成されてもよい。このようにすれば、不必要に圧着部の駆動速度を変更することなく、被記録媒体の間隔を定常的に狭めることができ、ラミネート材のロスの変動も抑えることができる。
また、積層体が前記圧着ポイントを通過すると、該積層体の搬送速度を圧着部での搬送速度よりも低速となるように更に減速するとともに、圧着部の駆動速度を積層体の搬送速度に対応して減速するように構成されてもよい。このようにすれば、上述の圧着部での減速に加え、圧着ポイント通過後にも後続の被記録媒体が先行する被記録媒体(積層体)に近づく結果、被記録媒体の間隔をより狭めることができる。すなわち、圧着ポイントの通過後に積層体の搬送速度を減速することで、多段的に被記録媒体の間隔を狭めることができ、例えば、予め設定した設定間隔以下の間隔にすることが要求される場合等に有効である。なお、被記録媒体が圧着ポイントを通過した後の減速であるため、被記録媒体とラミネート材との圧着搬送に悪影響を及ぼすことなく、被記録媒体とラミネート材との一体性、すなわち、ラミネートに対する品質も確保することもできる。
また、圧着部から搬送されてくる積層体の被記録媒体からはみ出たラミネート材を分離する分離部を更に備え、圧着部は、ラミネート材と重なる被記録媒体の記録面とは反対側のベース面側に配置される被転写手段に被記録媒体からはみ出た余分なラミネート材を転写させつつラミネート材及び被記録媒体を積層体にして圧着搬送するように構成され、分離部は、前記ベース面と被転写手段とが離間するように、ラミネート材が密着した被記録媒体及び被転写手段を相対的に離間させるように構成されてもよい。
このようにすれば、分離部において、被記録媒体のベース面から被転写手段を離間させることで、被転写手段に転写された余分なラミネート材が該被転写手段の移動に追従する結果、被記録媒体(積層体)からはみ出たラミネート材が被記録媒体のエッジに沿って切断され、記録面をラミネートするラミネート材が被記録媒体のエッジに沿った綺麗な仕上がりになる。
この場合、被転写手段には、被記録媒体のベース面と対向するように長手方向に連続的に供給されてくる長尺なアンダーフィルムが採用され、圧着部は、ラミネート材、被記録媒体及びアンダーフィルムを加熱しつつ圧着搬送し、被記録媒体からはみ出たラミネート材をアンダーフィルムに転写させつつ積層体にするように構成され、分離部は、積層体となった被記録媒体のベース面からアンダーフィルムを離間させることで余分なラミネート材を分離するように構成されてもよい。このようにすれば、ラミネートを綺麗な仕上がりにするのに、連続的に供給する長尺なアンダーフィルムを採用しても、上述の如く、積層体が圧着ポイントを通過すると、該積層体の搬送速度、圧着部の駆動速度が減速されるので、ラミネート材と同様にアンダーフィルムのロスの発生も抑制することができる。
以上のように、本発明のラミネート装置によれば、間隔をおいて順次搬送されてくる被記録媒体間でラミネート材のロスが発生するのを抑制することができるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の一実施形態に係るラミネート装置について、添付図面を参照しつつ説明することとする。
本実施形態に係るラミネート装置は、図1に示す如く、被記録媒体としてのペーパーPに対してプリント(印刷)を行うプリンタ装置1と一体的に構成されており、該プリンタ装置1でプリントされたペーパーPに対して連続的にラミネート処理を行えるようになっている。なお、図1において、境界線Lを境にして右側がプリンタ装置1、左側がラミネート装置2となっている。
前記プリンタ装置1は、長尺なペーパーPを巻回したロールを収容するロール収容部10と、ロール収容部10から供給されたペーパーPにプリントを行うプリント部11と、該プリント部11でプリントされたペーパーPを平面視略矩形(枚葉状)に切断するカッター装置12と、該プリンタ装置1内でロール収容部10から下流側のラミネート装置2に向けてペーパーPを搬送する搬送系13とを備えている。
ロール収容部10は、ロールを軸支可能に構成されたロールホルダー(採番しない)を着脱できるように構成されており、ロールホルダーと共にロールの交換を行えるように構成されている。ロールホルダーは、ロール収容部10内に設けられた駆動機構から駆動を受け、軸支したロールを回転させてペーパーPを長手方向に送り出せるようになっている。
前記プリント部11は、前記搬送系13によって搬送されてくるペーパーPの一方の面(画像を描画する記録面とは反対側のベース面)を支持しつつ案内する印刷台110と、該印刷台110と対向するように配設されたプリントヘッド111とを備えている。
印刷台110は、ペーパーPの搬送方向に延びる案内面が形成されており、該案内面に対してプリントヘッド111が対向するように配設されている。本実施形態に係るプリントヘッド111は、微小なインク滴をペーパーPに向けて吐出させる、いわゆる、インクジェット方式のものが採用されている。該プリントヘッド111は、ペーパーPの搬送方向と直交する方向(主走査方向)に往復動するように構成され、間欠搬送されるペーパーPの停止状態において、移動しつつインク滴を吐出させてライン状の描画を行うようになっている。これにより、該プリント部11は、ペーパーPの間欠搬送とプリントヘッド111のライン状の描画とを繰り返すことで、ペーパーPの記録面に対して面方向に広がる描画を行うようになっている。なお、前記プリンタ装置1は、ペーパーPに対してプリント処理(描画)を行うのにプリントヘッド111が往復動するに際し、プリントヘッド111往路のみでインク滴を吐出する単方向印刷と、往復路の何れにおいてもインク的を吐出して描画する双方向印刷とに切換可能になっている。
本実施形態に係るプリンタ装置1は、プリントヘッド111にインクジェット方式のものが採用されているため、上記構成に加え、プリントヘッド111をクリーニングするためのクリーナーユニット112や、プリントヘッド111に対してインクを供給するためのインク供給手段(図示しない)、不要なインクを回収するための廃インクタンク113等を備えている、また、本実施形態に係るプリンタ装置1は、ペーパーPのベース面に各種情報(いわゆる、コレクションバリュー)を印字するドットインパクトプリンタユニット114や、ペーパーPがプリンタ装置1とラミネート装置2とに跨るような長尺の場合に、プリンタ装置1とラミネート装置2の各処理速度差を吸収するべく一時的に撓ませたペーパーP(いわゆる、ループ)を収容するための中継タンク115等も備えている。
搬送系13は、ペーパーPの搬送方向に間隔をおいて配設された複数のローラ対(採番しない)等で構成されている。該搬送系13は、プリント部11でプリント処理が行われている状態で、そのプリント処理に対応してペーパーPを間欠的に圧着搬送するように構成されている。なお、カッター装置12よりも下流側の搬送系13については、カッター装置12の上流側と下流側とのペーパーPが跨っている場合(上流側でプリント処理されているペーパーPが切断位置に存在する場合)に、プリント部11のプリント処理に対応させてペーパーPを間欠的に搬送するが、ペーパーPがカッター装置12で切断されると、カッター装置12の下流側のペーパーPはプリント部11の処理に支配されないため、切断されたペーパーP(枚葉状のペーパーP)を連続的に搬送するようになっている。
ラミネート装置2は、図2に示す如く、プリンタ装置1から送り込まれたペーパーPを、受入口50を介して受け入れるように構成されており、受け入れたペーパーPにラミネート処理を行うラミネート処理部3を備えている。本実施形態に係るラミネート装置2は、ペーパーPに対してラミネート処理を行う場合とラミネート処理を行わない場合との搬送経路を切り換えが可能になっている。すなわち、該ラミネート装置2は、送り込まれたペーパーPをラミネートすることなく排出する第一経路R1と、送り込まれたペーパーPをラミネート処理するための第二経路R2とにペーパーPの搬送経路を切り換える振分機構4を備えている。
該振分機構4は、複数のローラ4a,4b…で構成されており、ローラ4a,4b…の駆動方向の切り換えや、ローラ4a,4b…の許容される回転方向の切り換え、ローラの配置の変更等の組合せによって、ペーパーPの搬送経路を第一経路R1と第二経路R2とに切り換えるようになっている。これにより、ペーパーPの搬送経路が第一経路R1に設定された場合に、ペーパーPはラミネート処理が行われることなくそのまま外部に設けられた第一トレイT1に排出され、ペーパーPの搬送経路が第二経路R2に設定された場合に、ペーパーPはラミネート処理部3に送り込まれ、ラミネート処理された後に外部に設けられた第二トレイT2上に排出されるようになっている。
前記ラミネート処理部3について具体的に説明する前に、該ラミネート装置2に用いられるラミネート材A、及び被転写手段としてのアンダーフィルムBについて概略説明すると、ラミネート材Aは、図3に示す如く、ペーパーPの記録面をラミネートするためのラミネート層A1と、該ラミネート層A1に対して剥離可能に積層されたシート状の基材A2とで構成された長尺なシートで、ラミネート層A1がラミネート処理の対象となるペーパーPの平面領域(記録面)よりも広い領域で形成されている。すなわち、該ラミネート層A1は、平面視略矩形をなすペーパーPの略平行な一対の側端間よりも幅広に形成され、ペーパーPに重ね合わされた状態でペーパーPの両側からはみ出るサイズ(幅)に設定されている。なお、該ラミネート材Aは、このラミネート層A1の幅と直交する方向に長尺に形成されており、ペーパーPに重ね合わされた状態で、一対の側端と直交する一対の端縁(搬送方向に対する前端及び後端)からもラミネート層A1がはみ出るようになっている。
そして、本実施形態において、ペーパーPの記録面に対してラミネート層A1を転写させるのに加熱圧着により行うべく、ラミネート層A1は、所定温度にまで加熱された状態で粘性或いは接着性を発揮する熱可塑性の樹脂によって構成され、基材A2は、ラミネート層A1よりも軟化温度の高い樹脂フィルムが採用されている。これにより、加熱圧着時に基材A2がラミネート層A1を保護するようになっている。かかるラミネート材Aは、上述の如く長尺に形成された上でロールにされ、該ロールから長手方向に引き出して使用される。
アンダーフィルムBは、ラミネート材Aとは異なり、単層の樹脂シートで構成されている。そして、該アンダーフィルムBは、ラミネート層A1と同様に、ラミネート処理の対象となるペーパーPと重ね合わせた状態で該ペーパーPからはみ出るサイズに設定されており、本実施形態においては、ラミネート材Aを同じサイズのものが採用されている。そして、該アンダーフィルムBについても、ラミネート材Aと同様、長尺に形成された上でロールにされ、該ロールから長手方向に引き出して使用される。
図2に戻り、前記ラミネート処理部3は、上記構成のラミネート材A及びアンダーフィルムBを用いることを前提に、振分機構4以降の搬送経路としての第二経路R2上で搬送される(上流側から搬送されてくる)ペーパーPの記録面側(図中の左側)からラミネート材Aを長手方向に供給するラミネート材供給部30と、ペーパーPの記録面とは反対側のベース面側(図中の右側)からアンダーフィルムBを長手方向に供給するアンダーフィルム供給部31と、供給されてくるラミネート材AとアンダーフィルムBとをペーパーPを介在させた状態で加熱圧着し、ラミネート材A、ペーパーP及びアンダーフィルムBを積層体(A+P+B)にしつつ下流側に送り出す圧着部32と、ペーパーPからはみ出たラミネート材A(ラミネート層A1)とともにアンダーフィルムBを積層体(A+P+B)から分離する分離部33と、分離したアンダーフィルムBを回収するアンダーフィルム回収部34と、圧着部32から送り出された積層体(A+P+B)上の基材A2の移動方向を該積層体(A+P+B)の移動方向とは異なる方向に切り換えて、ラミネート層A1から基材A2を剥離させる剥離部35と、剥離された基材A2を回収する基材回収部36とを備えている。
ラミネート材供給部30は、ラミネート材Aのロールを保持しつつ軸支する第一ホルダー300を備え、第一ホルダー300に保持されたロールからラミネート材Aを連続シートとして供給できるようになっている。該ラミネート材供給部30は、第二経路R2上のペーパーPの記録面にラミネート層A1が対向するようにラミネート材Aが引き出されるようになっている。
前記アンダーフィルム供給部31は、アンダーフィルムBのロールを保持しつつ軸支する第二ホルダー310を備え、第二ホルダー310に保持されたロールからアンダーフィルムBを連続シートとして供給できるようになっている。本実施形態に係るアンダーフィルム供給部31は、第二経路R2上のペーパーPのベース面に対向するようにアンダーフィルムBが引き出されるようになっている。
前記圧着部32は、ペーパーPを圧着搬送するための一対のローラ320,321を備えている。該一対のローラ320,321の一方のローラ(以下、駆動ローラという)320は、外部から駆動を受けて回転駆動するようになっており、他方のローラ(以下、圧着ローラという)321は、フリーローラで駆動ローラ320に圧接するように配設されており、駆動ローラ320に従動するようになっている。本実施形態において、駆動ローラ320は、ペーパーPのベース面側に配置され、圧着ローラ321は、ペーパーPの記録面側に配置されている。両ローラ320,321間において、ラミネート材A、ペーパーP、アンダーフィルムBの順でこれらが積層される(以下、ペーパーP、ラミネート材A及びアンダーフィルムBの少なくとも二つ以上が積層されたものを総称して「積層体」という。)。
両ローラ320,321は、軸芯部にヒータが内装されて加熱ローラとなっている。ローラ320,321の表面における加熱温度は、駆動ローラ320では、60〜130℃の範囲内で設定され、圧着ローラ321では、80〜130℃の範囲内で設定される。尚、圧着部32におけるアンダーフィルムB側のローラ(駆動ローラ320)も、加熱ローラとし、ラミネート材A側のローラ(圧着ローラ321)のローラ表面での加熱温度より低く設定するのは、アンダーフィルムBに対する熱影響を抑えつつ、ラミネート層A1及びアンダーフィルムB間の熱溶着性を活性化させるためである。
そして、本実施形態に係るラミネート装置2は、前記圧着部32(ローラ320,321同士が圧接する圧着ポイント)の直上流側にペーパーPを検知するための検知センサSが設けられている。該検知センサSは、第二経路R2上で搬送されるペーパーPの記録面側、ベース面側の何れに配置してもよいが、本実施形態においては、搬送中のペーパーPのベース面と対向するように配置されている。これにより、本実施形態に係るラミネート装置2は、検知センサSが順次搬送されてくるペーパーPの後端を検知し、該検知結果を基に、駆動ローラ320及び圧着ローラ321によって圧着搬送されるペーパーP(積層体(A+B+P))が、前記圧着ポイントに到達したか否かの判断や、積層体(A+P+B)が圧着ポイントを通過したか否かの判断を行うようになっている。なお、本実施形態係る検知センサSは、圧着部32の直上流側に配置されているため、ペーパーPの後端の検知結果を基にタイマ制御(遅延制御)し、ペーパーPや積層体(A+P+B)の存在位置を把握し、後述する圧着部32の駆動速度の変更や積層体(A+P+B)の搬送速度の変更のタイミングを図るようにしている。
剥離部35は、第二経路R2に対向して配置され、ラミネート層A1から剥離される基材A2を巻き掛ける剥離ローラ350と、該剥離ローラ350の上流側近傍に配置され、剥離ローラ350への基材A2の巻き付け角度を大きくするための段差ローラ351とを備えている。剥離ローラ350は、圧着部32から下流側に距離を十分に離した位置に配置され、圧着部32で加熱圧着されることで活性化(粘性等を発揮)したラミネート層A1が通常の平衡状態(接着力が強くなった状態)になってからラミネート材A(ラミネート層A1)に外力を作用させるようにしている。
基材回収部36は、ラミネート層A1から剥離させた連続シート状の基材A2をロール状に巻き取って回収する第三ホルダー360を備えている。第三ホルダー360は、剥離ローラ350の軸心と平行をなす回転軸上で回転して基材A2を巻き取るようになっている。第三ホルダー360は、その巻き取り面が剥離ローラ350よりも第二経路R2の上流側となるように配置されることにより、剥離される基材A2を剥離ローラ350に巻き付かせ、併せて第二経路R2に対する基材A2の剥離角度を決定している。
分離部33は、第二経路R2に対向して配置され、積層体(A+P+B)から分離されるアンダーフィルムBを巻き掛ける分離ローラ330を備えている。分離ローラ330は、剥離ローラ350と同様、圧着部32から下流側に距離を十分に離した位置に配置され、圧着部32で加熱圧着されることで活性化(粘性等を発揮)したラミネート層A1が通常の平衡状態(接着力が強くなった状態)になってからラミネート材A(ラミネート層A1)に外力を作用させるようになっている。
アンダーフィルム回収部34は、余分なラミネート層A1を転写させた連続シート状のアンダーフィルムBをロール状に巻き取って回収する第四ホルダー340を備えている。第四ホルダー340は、その巻き取り面が分離ローラ330よりも第二経路R2の上流側となるように配置されることにより、積層体(A1+P+B)から分離されるアンダーフィルムBを分離ローラ330に巻き付かせ、併せて第二経路R2に対するアンダーフィルムBの分離角度を決定する。
本実施形態に係るラミネート装置2のハード的な構成は以上の通りであり、次に、該ラミネート装置2の特徴部分である駆動制御(ソフト的な構成)について説明する。
該ラミネート装置2は、上流側から順次搬送されてくるペーパーPが圧着部32の圧着ポイントに到達する前に、該圧着ポイントの上流側でのペーパーP…の間隔に応じて圧着部32(駆動ローラ320)の駆動速度を減速し、圧着ポイントに到達したペーパーP、ラミネート材A及びアンダーフィルムBを減速後の駆動速度に対応する搬送速度で搬送するようになっている。これにより、ペーパーP、ラミネート材A、及びアンダーフィルムBが圧着部32で圧着搬送されて積層体(A+P+B)になりつつある先行のペーパーPに対し、搬送速度を変更することなく一定速度で搬送されてくる後続のペーパーPが近づく結果、該ペーパーP…の間隔を狭め、該ペーパーP…間でラミネートに活用されないラミネート材A、及びアンダーフィルムBの発生を抑えるようにしている。
本実施形態にラミネート装置2は、ペーパーP…の間隔に応じて該間隔を予め設定した設定間隔にする圧着部32の駆動速度が予め複数設定されており、該複数の駆動速度の中から圧着ポイントよりも上流側のペーパーP…の間隔に対応する駆動速度が選択するように構成されている。そして、ラミネート装置2は、ペーパーP…が圧着部32の圧着ポイントに到達する前に、該圧着部32の駆動速度を選択した駆動速度に設定(駆動)し、圧着ポイントに到達したペーパーPを選択された駆動速度に対応した搬送速度で圧着搬送してラミネート材A、及びアンダーフィルムBとともに積層体にするようになっている。
具体的に説明すると、本実施形態に係るラミネート装置2は、プリンタ装置1と一体的に構成されているため、ラミネート処理部3に搬送されてくるペーパーPは、プリンタ装置1でのプリント処理に応じた間隔で搬送されてくる。すなわち、前記プリンタ装置1は、上述の如く、単方向印刷と双方向印刷とに切換可能になっており、該印刷方法による相違で同一サイズのペーパーPに対するプリント処理であってもペーパー1枚当りのプリント時間が異なり、また、同一印刷方法であっても、ペーパーP(描画)サイズによってプリント時間が異なるため、カッター装置12以降の搬送系13で一定速の搬送速度でペーパーPが搬送されてくると、プリンタ装置1のプリント処理の態様によって該ペーパーP…の間隔が異なることになる。なお、本実施形態において、先行のペーパーP(積層体(A+P+B))と後続のペーパーPとの現実の間隔は、プリンタ装置1に対するプリント処理を受け付けたときに、処理の対象となる各ペーパーPのサイズやプリント時間を把握し、そのプリント時間と搬送系13での連続的なペーパーPの搬送に係る搬送速度との関係で把握するようにしている。
そして、プリント処理の対象となるペーパーPのサイズのパターンは有限で、各ペーパーPに対するプリント時間がペーパーP(描画)サイズとプリントヘッド111の動作時間とに関連し、プリント処理の態様がパターン化されていること、上流側のプリンタ装置1のプリント処理の態様とペーパーP…の間隔とに関連性があることに着目し、本実施形態に係るラミネート装置2は、プリンタ装置1でプリントを行う際の情報(ペーパーPのサイズやペーパーP…の間隔等)とデータベース(ペーパーP…の間隔毎に圧着部32の駆動速度(圧着部32の圧着搬送に対する搬送速度)を対応づけたデータベース)内のデータとを比較することで、搬送されてくるペーパーPの間隔に対応した圧着部32の駆動速度を決定し、該駆動速度で圧着部32を駆動するようにしている。
また、本実施形態において、前記圧着部32は、設定間隔に対応する基準の駆動速度が設定され、圧着ポイントよりも上流側のペーパーPの間隔が設定間隔以下であるときに、基準の駆動速度で駆動される一方、圧着ポイントよりも上流側のペーパーPの間隔が設定間隔よりも広いときに、該間隔を設定間隔にまで狭めるべく、基準の駆動速度よりも低速でペーパーPの間隔に対応した駆動速度に設定されるようになっている。
すなわち、設定間隔は、分離部33でのアンダーフィルムB(非ラミネート部分)の分離性を確保した上で、ラミネート材Aのロスを抑制することのできる間隔であるため、ペーパーP…間の間隔が設定間隔以下であると圧着搬送に係る搬送速度(圧着部32の駆動速度)を制御する必要がないことに着目し、現実のペーパーP…の間隔が設定間隔よりも広い場合にのみ、圧着部32の駆動速度を基準の駆動速度から変更(減速)するようにしている。
ここで、ペーパーP…の間隔に応じて選択される圧着部32の駆動速度の設定について説明すると、ペーパーPの間隔を設定間隔に狭めるべく、圧着ポイントよりも上流側のペーパーP…の間隔、該上流側でのペーパーPの搬送速度、前記設定間隔、及びペーパーPを積層体(A+P+B)にするための搬送時間を基に、ペーパーPが全長に亘って圧着搬送される時間内にペーパーP…の間隔が設定間隔になる先行のペーパーPに対する搬送速度を、プリント処理の態様(ペーパーP…の間隔)毎に予め算出し、その算出結果を上述の如くデータベース化している。
かかる積層体(A+P+B)の駆動速度(ペーパーPの搬送速度)の算出に用いられる算出式は、圧着ポイントの上流側でペーパーの間隔(先行するペーパーと後続のペーパーとの現実の間隔):L1、ペーパーの設定間隔:L2、圧着部よりも上流側でのペーパーの搬送速度:V1、加熱圧着中の圧着部での搬送速度をV2、積層体とペーパーとの間隔を設定間隔にするための搬送時間:t とすると、
V2=(V1×t+L2−L1)/t …(式1) となる。
なお、設定間隔L2は、L2<L1の関係にある。
V2=(V1×t+L2−L1)/t …(式1) となる。
なお、設定間隔L2は、L2<L1の関係にある。
本実施形態においては、先行のペーパーPが圧着部32で圧着搬送されている間の処理であることから、加熱圧着時での変速をさけること、先行するペーパーPと後続のペーパーPとの間隔が変動するのを防止することを考慮して、先行するペーパーPの前端が圧着ポイントに到達してから後続のペーパーPの前端が圧着ポイントに到達するまでの搬送時間tを(式1)に反映させている。
かかる搬送時間tは、ペーパーPの搬送方向の長さ:Hとして
t=(L1+H)/V2…(式2)となる。
従って、後続のペーパーPの前端が圧着ポイントに到達するときにペーパーP…の間隔を設定間隔にする搬送速度V2を算出する式は、該(式2)を(式1)に反映させ、
V2=(V1×(L1+H))/(2L1+H−L2)…(式3) となる。
かかる搬送時間tは、ペーパーPの搬送方向の長さ:Hとして
t=(L1+H)/V2…(式2)となる。
従って、後続のペーパーPの前端が圧着ポイントに到達するときにペーパーP…の間隔を設定間隔にする搬送速度V2を算出する式は、該(式2)を(式1)に反映させ、
V2=(V1×(L1+H))/(2L1+H−L2)…(式3) となる。
具体例を挙げると、ペーパーP…の現実の間隔L1が40mmで、設定間隔L2が25mm、上流側での搬送速度V1が10mm/sec、ペーパーPの長さHが100mmである場合、(式3)から
V2=(10mm/sec×(40mm+100mm))/(2×40mm+100mm−25mm)≒9.03mm/secとなる。
なお、圧着部32は、後続のペーパーPに対する駆動速度が適宜設定される(変更される)ので、その駆動速度の変更にかかる時間を考慮し、余裕代を加味して算出した搬送速度V2より早めの搬送速度に設定することが好ましい。
V2=(10mm/sec×(40mm+100mm))/(2×40mm+100mm−25mm)≒9.03mm/secとなる。
なお、圧着部32は、後続のペーパーPに対する駆動速度が適宜設定される(変更される)ので、その駆動速度の変更にかかる時間を考慮し、余裕代を加味して算出した搬送速度V2より早めの搬送速度に設定することが好ましい。
上記(式3)は、基本となる式であるが、本実施形態において、後述するオプション的な制御(先行するペーパーPが圧着ポイントを通過した後に、後続のペーパーPが圧着ポイントに到達するまでの間、積層体(A+P+B)の搬送速度を減速するように制御)を行う場合があるため、この場合における圧着部32の圧着搬送に係る搬送速度を算出する算出式として、加熱圧着時での変速をさけることのみを考慮し、先行するペーパーPの後端が圧着ポイントに通過するまでの搬送時間tを(式1)に反映させた式も設定している。この場合の搬送時間tは、ペーパーPの搬送方向の長さ:Hとして
t=H/V2…(式4)となる。
従って、ペーパーPを圧着部32で全長に亘って圧着搬送する間にペーパーP…の間隔を設定間隔にする搬送速度V2を算出する式は、(式4)を(式1)に反映させ、
V2=(V1×H)/(H−(L2−L1))…(式5) となる。
t=H/V2…(式4)となる。
従って、ペーパーPを圧着部32で全長に亘って圧着搬送する間にペーパーP…の間隔を設定間隔にする搬送速度V2を算出する式は、(式4)を(式1)に反映させ、
V2=(V1×H)/(H−(L2−L1))…(式5) となる。
この場合の具体例を挙げると、ペーパーP…の現実の間隔L1が40mmで、設定間隔L2が25mm、上流側での搬送速度V1が10mm/sec、ペーパーPの長さHが100mmである場合、(式4)から
V2=(10mm/sec×100mm)/(100mm−(25mm−40mm))=8.7mm/secとなる。この場合においても、圧着部32の駆動速度の変更にかかる時間を考慮し、余裕代を加味して算出した搬送速度V3より早めの搬送速度に設定することが好ましい。
V2=(10mm/sec×100mm)/(100mm−(25mm−40mm))=8.7mm/secとなる。この場合においても、圧着部32の駆動速度の変更にかかる時間を考慮し、余裕代を加味して算出した搬送速度V3より早めの搬送速度に設定することが好ましい。
このように(式3)又は(式5)に対し、各プリント処理の状況に対応した値を代入してペーパーPの搬送速度V2を算出しておき、該算出した搬送速度V2のそれぞれとプリント処理毎のパラメータとを関連づけてデータベース化されている。また、算出した各搬送速度V2と駆動ローラ320の外径(外周長)とから駆動ローラ320の駆動速度(回転速度或いは回転数)も算出しておき、これについても搬送速度V2と同様にデータベース化されている。
従って、データベース内のパラメータと現実のペーパーP…の間隔(プリント処理の態様)とを比較すれば、該ペーパーP…の間隔を設定間隔L2に狭めることのできる搬送速度V2(駆動速度)を選択することができる。そして、後続のペーパーPが圧着ポイントに到達するまでに圧着部32の駆動速度を選択した搬送速度V2(駆動速度)に対応させて設定しておけば、該圧着部32によって圧着搬送されるペーパーPに対し、上流側から一定の搬送速度で搬送されてくる後続のペーパーPが近づいてペーパーPの間隔が狭まり、先行のペーパーP(積層体(A+P+B))が圧着ポイントに通過するときに、該ペーパーPと後続のペーパーPとの間隔が設定間隔にまで狭まることになる。
そして、ペーパーP…の間隔が設定間隔である場合には、(式1)及び(式3)からも明らかなように、圧着部32で圧着搬送されるペーパーPの搬送速度V2は、上流側から搬送されてくるペーパーPの搬送速度V1と一致し、圧着部32は搬送速度V1,V2に対応した基準の駆動速度で駆動される。また、ペーパーP…の間隔が設定間隔以下である場合には、原則的にペーパーP…の間隔を狭める必要がないため、圧着ポイントの上流側でのペーパーP…の搬送速度と一致する圧着部32は基準の駆動速度で駆動される。すなわち、後続のペーパーPが圧着部32で圧着搬送されるペーパーPに対して間隔を保って搬送するようになっている。
そして、本実施形態に係るラミネート装置2は、上述のオプションとして、データベースに設定している設定間隔よりも狭い間隔を設定することが要求された場合に、積層体(A+P+B)が圧着部32の圧着ポイントを完全に通過すると、その通過した積層体(A+P+B)の搬送速度を減速するようになっている。すなわち、該ラミネート装置2は、圧着部32の圧着搬送でペーパーP…の間隔を設定間隔にまで狭めた上で、圧着ポイントを通過した積層体(A+P+B)の搬送速度の減速で、該積層体(A+P+B)のペーパーPと後続のペーパーPとの間隔を設定間隔から入力間隔にまで狭めるようになっている。
本実施形態においては、上述の如く、アンダーフィルム回収部34、及び基材回収部36のホルダー340,360でアンダーフィルムB及び基材A2を巻き取るように構成されているため、圧着部32を通過した積層体(A+P+B)は、アンダーフィルムB及び基材A2の移動に追従して搬送される。従って、本実施形態においては、アンダーフィルム回収部34、及び基材回収部36のホルダー340,360の回転速度を減速してアンダーフィルムB及び基材A2の巻き取り速度を低速にすることで、第二経路R2上での積層体(A+P+B)の搬送速度が減速される。
また、本実施形態に係るラミネート装置2は、長尺なラミネート材A及びアンダーフィルムBを採用するため、常に圧着部32の圧着ポイントにラミネート材Aが存在することから、上述の如く、積層体(A+P+B)が圧着部32の圧着ポイントを完全に通過すると、圧着部32の駆動速度(駆動ローラ320の回転速度)を積層体(A+P+B)の搬送速度に対応させて減速するようになっている。すなわち、アンダーフィルム回収部34、基材回収部36、及び圧着部32の三者の同期をとって駆動速度を減速することで、圧着ポイントを通過した積層体(A+P+B)、及び、該積層体(A+P+B)に連なるラミネート材Aを同速で搬送し、圧着ポイントにペーパーPの存在しないラミネート材AとアンダーフィルムBとの積層体(A+B)が存在しても、該積層体を過剰に搬送してしまうのを防止するようになっている。
なお、上述の如く、アンダーフィルム回収部34、基材回収部36、及び圧着部32が同期をとっているので、積層体(A+P+B)の搬送速度を減速という場合には、圧着部32の駆動速度を積層体(A+P+B)の搬送速度に対応して減速し、搬送速度を増速という場合には、圧着部32の駆動速度を積層体(A+P+B)の搬送速度に対応して増速し、圧着部32においても積層体(A+P+B)と同速でラミネート材A(アンダーフィルムB)が搬送されていることを意味する。従って、以下の説明においては、特に言及しないかぎり、圧着部32の駆動速度は、圧着ポイントを通過した積層体(A+P+B)の搬送速度に対応しているとして説明を割愛する。
ここで積層体(A+P+B)が圧着ポイントを通過した後の積層体(A+P+B)の搬送速度の設定について説明すると、ペーパーP…の設定間隔、該上流側でのペーパーPの搬送速度、所望する(入力される)ペーパーP…の入力間隔、上流側でのペーパーP…の間隔(設定間隔)を入力間隔にするための搬送時間を基に、後続のペーパーPとの間隔を設定間隔から入力間隔にするための積層体(A+P+B)の搬送速度を算出し、該積層体(A+P+B)が圧着ポイントを通過すると、該積層体(A+P+B)の搬送速度を算出結果に基づいて減速し、積層体(A+P+B)になったペーパーPと後続のペーパーPとの間隔を入力間隔にするように構成されている。
ここで、積層体(A+P+B)に対する搬送速度(減速後の搬送速度)を算出するための算出式は、ペーパーP…の設定間隔:L2、所望するペーパーP…の間隔(入力間隔):L3、圧着部32よりも上流側でのペーパーPの搬送速度:V1、減速後の積層体の搬送速度:V3、ペーパーP…の間隔を入力間隔にするための搬送時間:t’ とすると、
V3=(V1×t’+L3−L2)/t’ …(式6)
となる。但し、後続のペーパーPが積層体(A+P+B)を追い越さない(乗り上げない)こと、積層体(A+P+B)が圧着ポイントを通過して後続のペーパーPが圧着ポイントに到達するまで、すなわち、後続のペーパーPが圧着部32で圧着搬送されて拘束されることを考慮して、搬送時間t’は、0<t’≦(L2/V1)に設定される。また、本実施形態においては、圧着部32で圧着搬送中の積層体(A+P+B)、或いは圧着ポイントを通過した積層体(A+P+B)は、下流側の分離部33でアンダーフィルムBが分離され、剥離部35で基材A2が剥離されているので、その分離性及び剥離性を考慮して先行のペーパーP(積層体(A+P+B))の搬送を停止させないように搬送時間tを設定している。
V3=(V1×t’+L3−L2)/t’ …(式6)
となる。但し、後続のペーパーPが積層体(A+P+B)を追い越さない(乗り上げない)こと、積層体(A+P+B)が圧着ポイントを通過して後続のペーパーPが圧着ポイントに到達するまで、すなわち、後続のペーパーPが圧着部32で圧着搬送されて拘束されることを考慮して、搬送時間t’は、0<t’≦(L2/V1)に設定される。また、本実施形態においては、圧着部32で圧着搬送中の積層体(A+P+B)、或いは圧着ポイントを通過した積層体(A+P+B)は、下流側の分離部33でアンダーフィルムBが分離され、剥離部35で基材A2が剥離されているので、その分離性及び剥離性を考慮して先行のペーパーP(積層体(A+P+B))の搬送を停止させないように搬送時間tを設定している。
具体例を挙げると、ペーパーP…の設定間隔L2が25mmで、入力間隔L3が5mm、上流側での搬送速度V1が10mm/secである場合、tは、2.5秒以下(ここでは、後続のペーパーPが圧着ポイントに到達したときにペーパーP…間が入力間隔になるようt=2.5秒とする)で設定され、減速後のペーパーPの搬送速度は、
V3=(10mm/sec×2.5sec+5mm−25mm)/2.5sec=2mm/secとなる。
また、ペーパーP…の設定間隔L2が20mmで、入力間隔L3が10mm、上流側での搬送速度V1が10mm/secである場合、tは、2秒以下(ここでは後続のペーパーPが圧着ポイントに到達したときにペーパーP…間が設定間隔になるよう2秒とする)で設定され、減速後のペーパーPの搬送速度は、
V3=(10mm/sec×2sec+10mm−20mm)/2sec=5mm/secとなる。この場合においても、圧着部32の駆動速度の変更にかかる時間を考慮し、余裕代を加味して算出した搬送速度V3より早めに設定するようにすることが好ましい。
V3=(10mm/sec×2.5sec+5mm−25mm)/2.5sec=2mm/secとなる。
また、ペーパーP…の設定間隔L2が20mmで、入力間隔L3が10mm、上流側での搬送速度V1が10mm/secである場合、tは、2秒以下(ここでは後続のペーパーPが圧着ポイントに到達したときにペーパーP…間が設定間隔になるよう2秒とする)で設定され、減速後のペーパーPの搬送速度は、
V3=(10mm/sec×2sec+10mm−20mm)/2sec=5mm/secとなる。この場合においても、圧着部32の駆動速度の変更にかかる時間を考慮し、余裕代を加味して算出した搬送速度V3より早めに設定するようにすることが好ましい。
そして、上記算出式(式6)から得られた算出結果(搬送速度V3)と駆動ローラ320の外径(外周長)とを基に、該駆動ローラ320の駆動速度(回転速度或いは回転数)が算出される。なお、この場合においても、駆動ローラ320及び圧着ローラ321の外周面の摩擦抵抗等を考慮すれば、摩擦係数を反映させて駆動速度を算出することが好ましい。
これにより、本実施形態に係るラミネート装置2は、設定間隔よりも狭い入力間隔にすることが要求されても、減速に対応して圧着ポイントを通過した積層体(ペーパーP)と後続のペーパーPとの間隔を狭めることができ、ペーパーP…間でのラミネート材A及びアンダーフィルムBのロスを減らすことができるようになっている。なお、本実施形態においては、アンダーフィルム回収部34、基材回収部36、及び圧着部32が同期をとって駆動されるので、積層体(A+P+B)の搬送速度を基準にするか、駆動ローラ320の駆動速度の設定を基準にするかの優劣はない。
本実施形態に係るラミネート装置2は以上の構成からなり、次に作動について説明すると、ラミネート材Aは、予めラミネート材供給部30から引き出され、圧着部32(駆動ローラ320と圧着ローラ321との間)に挿通され、先端部が基材回収部36の第三ホルダー360に巻き付けられる。また、アンダーフィルムBも、アンダーフィルム供給部31から引き出され、圧着部32(駆動ローラ320と圧着ローラ321との間)に挿通され、先端部がアンダーフィルム回収部34の第四ホルダー340に巻き付けられる。この状態では、圧着部32と剥離部35との間における第二経路R2で、ラミネート材AとアンダーフィルムBとが重なり合った状態となっている。
そして、圧着部32の駆動ローラ320のみならず、基材回収部36及びアンダーフィルム回収部34の各ホルダー360,340の全てに対し、スプロケット、チェーン、ギアトレイン等の周知の駆動力伝達手段によってモータ(図示しない)の駆動力が同時に伝達される。これらの同期駆動により、ラミネート材供給部30からラミネート材Aが引っ張られて繰り出され、アンダーフィルム供給部31からアンダーフィルムBが引っ張られて繰り出される。
この状態で、プリンタ装置1でプリントされたペーパーPが受入口50から順次供給される。ペーパーPにラミネート処理を行わない場合には、振分機構4が第一経路R1を選択し、ペーパーPが第一経路R1を介して第一トレイT1上に排出される。
他方、ペーパーPにラミネート処理を行う場合には、振分機構4が第二経路R2を選択し、受け入れたペーパーPが第二経路R2に向けて搬送されることになる。この場合、図4に示す如く、プリンタ装置1がプリント処理を受け付けた際の情報(例えば、1オーダー当たりの処理枚数やペーパーのサイズ、印刷方法等の各種情報)からプリント処理に対する態様を把握し(S10)、各ペーパーP…に対するプリント処理の態様から各ペーパーP…の間隔を把握する(S11)。
そして、オペレータから受け付けた入力間隔と予め設定された設定間隔とが比較され(S12)、入力間隔が設定間隔と一致すると判断した場合(S12でYES)、入力間隔に対応するデータベース内のデータを基に標準的なラミネート処理(以下、標準ラミネート処理という)で行うと判断する(S13)一方、入力間隔が設定間隔よりも狭いと判断した場合には(S12でNO)、例外的なラミネート処理(以下、オプションラミネート処理という)で行うと判断する(S18)。
そして、標準ラミネート処理を行うと判断した場合(S13)、S11で把握したペーパーP…の各間隔とデータベース((式3)からの算出結果を反映したデータベース)内のデータ(実際の間隔L1)とが比較され、各間隔の上流側にある先行のペーパーPを圧着部32で圧着搬送する際の駆動速度(搬送速度)が選択される(S14)。そして、各間隔に対応するペーパーPに対する選択結果(駆動速度)が一時的に記憶手段に記憶される(S15)。
また、上述の処理と平行に、プリンタ装置1は受け付けた情報を基にプリント処理を行い、プリント処理されたペーパーPは、カッター装置12による切断で枚葉状になり、S11で把握した間隔で順々にラミネート処理部3に搬送されてくる。
そして、ペーパーPが圧着ポイントに到達する前に予め圧着部32が該ペーパーPに対して選択された駆動速度で駆動される(S16)。そして、圧着部32に到達したペーパーPは、記録面をラミネート層A1に対向させ、ラミネート材AとアンダーフィルムBとの間に介入された状態で、選択された駆動速度に設定された圧着部32で加熱されつつ搬送されラミネート材A及びアンダーフィルムBとともに積層体(A+P+B)となる。このようにペーパーPが積層体(A+P+B)になりつつある際、該ペーパーPに対して一定の搬送速度に保って搬送されてくる後続のペーパーPが接近し、後続のペーパーPが圧着ポイントに到達するときに、両ペーパーP…の間隔が設定間隔にまで狭まり、該積層体(A+P+B)に対する下流側への搬送が続行される。
そして、後続のペーパーPが存在する場合(S17でYES)には、S15で記憶した選択結果を基に、圧着部32が後続のペーパーPに対応する間隔に応じて駆動速度が設定され、同様の処理が繰り返し行われる(S16)一方、後続のペーパーPが存在しない場合(S17でNO)には、圧着部32に対する駆動速度の設定に関する制御が終了する(END)。
そして、S18でオプションラミネート処理であると判断した場合、S11で把握したペーパーP…の各間隔とデータベース((式5)からの算出結果を反映したデータベース)内のデータ(実際の間隔L1)とが比較され(S19)、ペーパーP…の間隔のそれぞれに対応した圧着部32の駆動速度が選択される(S20)。また、S19で比較に用いたデータベースの基礎にされた設定間隔と入力間隔とを基に、(式6)から積層体(A+P+B)が圧着ポイントを通過した際の該積層体(A+P+B)に対する搬送速度を算出する(S21)。そして、S20の選択結果及びS21の算出結果が一時的に記憶手段に記憶される(S22)。なお、S21で算出した搬送速度は、一定の設定間隔と入力間隔とを基に算出したものであるので、ペーパーP…のそれぞれに対して適用される。
そして、S22で記憶した選択結果を基に、標準ラミネート処理と同様、ペーパーPが圧着ポイントに到達する前に圧着部32が該ペーパーPに対して選択された駆動速度で予め駆動される(S23)。そして、圧着部32に到達したペーパーPは、選択された駆動速度に設定された圧着部32で加熱されつつ搬送されラミネート材A及びアンダーフィルムBとともに積層体(A+P+B)となる。このようにペーパーPが積層体(A+P+B)になりつつある際、該ペーパーPに対して一定の搬送速度に保って搬送されてくる後続のペーパーPが接近し、積層体(A+P+B)が圧着部32の圧着ポイントを通過した時点で、両ペーパーP…の間隔が設定間隔となる。
そして、積層体(A+P+B)が圧着部32の圧着ポイントを通過したと判断すると(S24でYES)、該積層体(A+P+B)の搬送速度がS22で記憶した(S21で算出した)搬送速度に変更されるとともに、該変更後の搬送速度に対応するように圧着部32の駆動速度が変更される(S25)。そうすると、一定の速度で搬送されてくる後続のペーパーPが積層体(A+P+B)に近づく結果、積層体(A+P+B)になった先行のペーパーPと後続のペーパーPとの間隔が、設定間隔から入力間隔にまで狭まり、該積層体(A+P+B)に対する下流側への搬送が続行される。
そして、後続のペーパーPが存在する場合(S26でYES)には、S22で記憶した選択結果及び算出結果を基に、圧着部32がペーパーP…の間隔に応じて駆動速度が設定され、同様の処理(S23〜S25)が繰り返し行われる一方、後続のペーパーPが存在しない場合(S26でNO)には、圧着部32に対する駆動速度の設定に関する制御が終了する(END)。
そして、図2に示す如く、圧着ポイントを通過した積層体(A+P+B)は、何れも剥離部35に搬送され、基材A2がラミネート層A1から剥離される。さらに、該積層体(A1+P+B)は分離部33に搬送される。分離部33においては、ペーパーPのベース面とアンダーフィルムBとが離間するようにペーパーP及びアンダーフィルムBが相対移動する結果、ペーパーPがある部分とない部分との境界(即ち、非ラミネート部分とラミネート部分との境界)において引っ張り力が集中的に作用し、ペーパーPの端縁に沿って非ラミネート部分のみが切除される。尚、当然の如く、ラミネート部分から切り離された非ラミネート部分のラミネート層A1は、アンダーフィルムBと共にアンダーフィルム回収部34に回収されることとなる。
このように、剥離部35で基材A2を剥離する状態や、分離部33でアンダーフィルムBを分離する状態において、その処理の対象となる積層体(A+P+B)の搬送速度が減速や増速することになる場合があるが、ラミネートの品質に影響ができることはない。すなわち、ペーパーP、ラミネート材A、及びアンダーフィルムBを加熱しつつ圧着搬送している状態で、搬送速度を変速すると、圧着ムラ等が生じてラミネートの品質を害することになるが、基材A2の剥離やアンダーフィルムBの分離は、ラミネート層A1を記録面に密着させた後の処理であるため、これらの処理中に搬送速度を変速したり、分離部33や剥離部35でラミネート材Aに外力が加わってもラミネートの品質を害することはない。
このように処理された積層体(ラミネートされたペーパー)は、何れもラミネート材A(ラミネート層A1)がペーパーPの端縁に沿ったきれいな端縁を有し、且つ空気等が介在することなく記録面に密着したラミネート層A1でラミネートされた状態で第二トレイT2上に排出されることになる。
以上のように、本実施形態に係るラミネート装置2は、ペーパーP…が圧着部32の圧着ポイントに到達する前に、該圧着ポイントの上流側でのペーパーP…の間隔に応じて圧着部32の駆動速度を減速し、圧着ポイントに到達したペーパーP…及びラミネート材を設定した駆動速度に対応した搬送速度で搬送するように構成されているので、先行のペーパーPを圧着搬送する間に該ペーパーPと後続のペーパーP…との間隔を狭めることができ、ペーパーP…間でラミネートに活用されないラミネート材の存在が少なくなり、ラミネート材のロスを最小限に抑えることができる。
また、本実施形態に係るラミネート装置2は、ペーパーP…の間隔に応じて該間隔を予め設定した設定間隔にする複数の駆動速度が予め設定されるとともに、複数の駆動速度の中から圧着ポイントよりも上流側のペーパーP…の間隔に対応する駆動速度を選択するように構成されているので、ペーパーP…の間隔と予め設定された設定間隔とを比較するだけで、ペーパーP…の間隔を設定間隔にできる駆動速度を選択することができる。
そして、前記圧着部32は、設定間隔に対応する基準の駆動速度が設定され、圧着ポイントよりも上流側のペーパーP…の間隔が設定間隔以下であるときに、基準の駆動速度で駆動される一方、圧着ポイントよりも上流側のペーパーP…の間隔が設定間隔よりも広いときに、該間隔を設定間隔にまで狭めるべく、基準の駆動速度よりも低速でペーパーP…の間隔に対応した駆動速度に設定され、圧着ポイントに到達したペーパーP…とラミネート材とを圧着部32の駆動速度に対応した搬送速度で圧着搬送するように構成したので、不必要に圧着部32の駆動速度を変更することなく、ペーパーP…の間隔を定常的に狭めることができ、ラミネート材のロスの変動も抑えることができる。
さらに、オプションとして、積層体(A+P+B)が前記圧着ポイントを通過すると、該積層体(A+P+B)の搬送速度を圧着部32での搬送速度よりも低速となるように更に減速するように構成したので、予め設定した設定間隔以下の間隔にすることが要求される場合であってもその要求に応じた処理を行うことができる。
また、圧着部32から搬送されてくる積層体(A+P+B)のペーパーPからはみ出たラミネート材A(ラミネート層A1)を分離する分離部33を設け、圧着部32は、ラミネート材Aと重なるペーパーPの記録面とは反対側のベース面側に配置される被転写手段Bに、前記ペーパーPからはみ出た余分なラミネート材Aを転写させつつラミネート材A及びペーパーPを積層体(A+P+B)にして圧着搬送し、分離部33は、前記ベース面と被転写手段Bとが離間するように、ラミネート材Aが密着したペーパーP及び被転写手段Bを相対的に離間させるようにしたので、分離部33において、ペーパーP(積層体(A+P+B))からはみ出たラミネート材AをペーパーPのエッジに沿って切断することができ、記録面をラミネートするラミネート材AがペーパーPのエッジに沿った綺麗な仕上がりにすることができる。
そして、ペーパーPのベース面と対向するように長手方向に連続的に供給されてくる長尺なアンダーフィルムを被転写手段Bに採用し、圧着部32は、ラミネート材A、ペーパーP及びアンダーフィルムBを加熱圧着して搬送し、ラミネート材A及びペーパーPを積層体(A+P+B)にするとともに、積層体(A+P+B)からアンダーフィルムBに転写させるように構成され、分離部33は、積層体(A+P+B)となったペーパーPのベース面からアンダーフィルムBを離間させることで余分なラミネート材Aを分離するようにしたので、ペーパーPからはみ出るラミネート材A(ラミネート層A1)を綺麗に分離することができる。その上、上述の如く、積層体(A+P+B)が圧着ポイントを通過すると、該積層体(A+P+B)の搬送速度、圧着部32の駆動速度が減速するようにすることで、ラミネート材Aと同様にアンダーフィルムBのロスも抑えることができる。
次に、本発明の第二実施形態に係るラミネート装置について説明する。本実施形態に係るラミネート装置は、ペーパーに対してラミネートする原理については、第一実施形態のラミネート装置2と同じであるが、被転写手段としてアンダーフィルムを用いていない点で第一実施形態のラミネート装置2と相違する。
すなわち、本実施形態にラミネート装置(ラミネート処理部)は、ペーパーPの周縁からはみ出たラミネート層(非ラミネート部分となるラミネート層)をアンダーフィルムに転写させる代わりに、圧着部のローラ(ペーパーのベース面側に位置するローラ:駆動ローラ)のローラ表面に転写させ、該ローラを被転写手段として兼用するとともに圧着部がラミネート部分と非ラミネート部分とを分断する分離部としても機能するように構成され、前記アンダーフィルム供給部31及びアンダーフィルム回収部34を備えていない点で第一実施形態と相違し、その他の構成は、基本的に第一実施形態と同じである。
従って、以下の説明において、第一実施形態の構成と同一、又はその構成に相当する構成については、同一名称及び同一符号を付して説明を割愛し、相違する構成についてのみ説明することとする。
本実施形態に係るラミネート装置2は、第一実施形態と同様にプリンタ装置1と一体的に組み込まれている。なお、図5は、本実施形態のラミネート装置2の構成及び機能を説明するための図であり、プリンタ装置1や振分機構4等の図示を省略し、第一実施形態に係るラミネート処理部3に相当する部分のみを示している。
本実施形態に係るラミネート装置2は、図5に示す如く、圧着部32の駆動ローラ320及び圧着ローラ321のローラ幅がラミネート材Aの幅と略一致しているかそれよりも幅広となっており、駆動ローラ320が回転駆動することで、ペーパーPの記録面にラミネート層A1が密着すると共に、ペーパーPからはみ出たラミネート層A1が駆動ローラ320の表面に密着し、ラミネート材AがペーパーP及び駆動ローラ320に対して加熱圧着されるように構成されている。そして、該圧着部32は、駆動ローラ320が回転駆動することで、加熱圧着されたラミネート材A及びペーパーPを積層体(A+P)として下流側に向けて圧着搬送するようになっている。
このように、ラミネート材A及びペーパーPを積層体(A+P)として下流側に向けて搬送するに際し、ペーパーP及びラミネート材Aが駆動ローラ320及び圧着ローラ321に圧着されるポイントを通過すると、該ポイントから下流側で駆動ローラ320の外周面とペーパーPのベース面とが離間するように、駆動ローラ320及びペーパーPが相対移動することになる。
そうすると、図6に示す如く、ペーパーPの記録面上にラミネート層A1が密着したラミネート部分と、ペーパーPの周辺からはみ出たラミネート層A1が駆動ローラ320の外周面に密着した非ラミネート部分との境界に引っ張りが生じ、第一実施形態と同様に、ラミネート部分と非ラミネート部分との境界がペーパーPの端縁に沿ってきれいに切断されることになる。これにより、本実施形態に係るラミネート装置2は、アンダーフィルムBに代えて駆動ローラ320を被転写手段として機能させることで、圧着部32が第一実施形態の分離部33として機能するようになっている。
このように、駆動ローラ320の外周面上に余分なラミネート層A1(非ラミネート部分のラミネート層A1)が付着したまま駆動ローラ320が回転すると、ラミネート材Aを圧着するポイントに到着する度にラミネート層A1が付着して堆積していくことになるので、本実施形態に係るラミネート装置2は、図5に示す如く、先端部が駆動ローラ320の外周面に所定圧で接触したスクレーパー60(除去手段)が設けられている。これにより、駆動ローラ320が回転することで、ローラ表面に付着したラミネート層A1の残滓がスクレーパー60によって掻き落とされ、ペーパーPに対する連続的なラミネート処理を可能としている。
本実施形態に係る剥離部35は、第一実施形態の剥離ローラ350に代えて、積層体(ペーパーP)の搬送経路に対向して配置された剥離ガイド体350’を備え、該剥離ガイド体350’に巻き掛けられた基材A2が基材回収部36に巻き取られることでラミネート層A1から基材A2を剥離できるようになっている。前記剥離ガイド体350’は、先端が略鋭角に尖るように形成されたいわゆるナイフエッジで、該先端部に基材A2が巻き掛けられるようになっている。
本実施形態に係るラミネート装置2は、ラミネート材Aは、予めラミネート材供給部30から引き出され、圧着部32(駆動ローラ320と圧着ローラ321との間)に挿通され、先端部が基材回収部36のホルダー360に巻き付けられる。
そして、圧着部32の駆動ローラ320のみならず、基材回収部36のホルダー360に対し、スプロケット、チェーン、ギアトレイン等の周知の駆動力伝達手段によってモータ(図示しない)の駆動力が同時に伝達される。これらの同期駆動により、ラミネート材供給部30からラミネート材Aが引っ張られて繰り出され、搬送経路に沿って下流側に搬送される。
そして、プリントされたペーパーPは記録面とラミネート層A1とが対向した状態で圧着部32においてラミネート材Aと駆動ローラ320との間に介入されることになる。そして、圧着部32の圧着ポイントに到達したペーパーPがラミネート材Aと駆動ローラ320とに挟まれた状態で加熱されつつ圧着搬送されることで、ラミネート材AとペーパーPとが積層体(A+P)となり、ラミネート層A1がペーパーPの記録面に転写するとともに、該記録面からはみ出た部分が駆動ローラ320のローラ表面(外周面)に転写されることになる。そして、駆動ローラ320が回転駆動することで該駆動ローラ320の外周面がペーパーPのベース面から離間する結果、ペーパーPの記録面に転写されたラミネート材A(ラミネート層A1)から、該駆動ローラ320の外周面に転写されたラミネート材A(ラミネート層A1)が分離され、ラミネートされたペーパーP(積層体(A+P))が出力として排出されることになる。
本実施形態に係るラミネート装置2のハード的な構成及びその作用については以上の通りであり、次に、プリンタ装置1から搬送されてくるペーパーPをラミネート処理する際の制御について一部上述の作動を含めて説明する。本実施形態に係るラミネート装置2は、第一実施形態とは異なり、第一実施形態で説明した(式3)、(式5)、及び(式6)を用いて処理の対象となるペーパーPの間隔毎にペーパーPの搬送速度を適宜算出し、その算出結果に基づいて圧着部32の駆動速度を設定するようにしている。
具体的に説明すると、図7に示す如く、まず、第一実施形態と同様に、プリンタ装置1がプリント処理を受け付けた際の情報(例えば、1オーダー当たりの処理枚数やペーパーのサイズ、印刷方法等の各種情報)からプリント処理に対する態様を把握し(S100)、各ペーパーP…に対するプリント処理の態様から各ペーパーP…の間隔を把握する(S110)。
そして、オペレータから受け付けた入力間隔と予め設定された設定間隔とが比較され(S120)、入力間隔が設定間隔と一致すると判断した場合(S120でYES)、入力間隔に対応するデータベース内のデータを基に標準的なラミネート処理(以下、標準ラミネート処理という)で行うと判断する(S130)一方、入力間隔が設定間隔よりも狭いと判断した場合には(S120でNO)、例外的なラミネート処理(以下、オプションラミネート処理という)で行うと判断する(S180)。
そして、標準ラミネート処理を行うと判断した場合(S130)、S110で把握したペーパーP…の間隔、ペーパーPの搬送速度V1、及び設定間隔(入力間隔)を基に(式3)を用いて対象とした間隔の上流側にある先行のペーパーPを圧着部32で圧着搬送する際の搬送速度を算出するとともに、該搬送速度を基に圧着部32の駆動速度を算出し(S140)、その算出結果が一時的に記憶手段に記憶される(S150)。
そして、ペーパーPが圧着ポイントに到達する前に予め圧着部32がS150で記憶させた駆動速度で駆動される(S160)。そうすると、圧着部32に到達したペーパーPは、記録面をラミネート層A1に対向させ、ラミネート材Aと被転写手段としての駆動ローラ320との間に介入された状態で、圧着部32によって加熱されつつS140で算出した搬送速度で搬送されラミネート材Aとともに積層体(A+P)となる。このようにペーパーPが積層体(A+P)になりつつある際、該ペーパーPに対して一定の搬送速度に保って搬送されてくる後続のペーパーPが接近し、積層体(A+P)が圧着部32の圧着ポイントを通過した時点で、両ペーパーP…の間隔が設定間隔にまで狭まり、該積層体(A+P)に対する下流側への搬送が続行される。
そして、後続のペーパーPが存在する場合(S170でYES)には、該後続のペーパーPと、これに対する先行のペーパーPとの間隔を基に、先行のペーパーPに対する搬送速度乃至圧着部32の駆動速度を算出し、その算出結果に基づいて圧着部32が適宜間隔に応じて駆動速度が設定され、上述の場合と同様の処理が繰り返し行われる(S140〜S160)一方、後続のペーパーPが存在しない場合には(S170でNO)、圧着部32に対する駆動速度の設定に関する制御が終了する(END)。
そして、S180でオプションラミネート処理であると判断した場合、S110で把握したペーパーP…の間隔と予め設定した設定間隔とを基に、(式5)を用いて対象とした間隔の上流側にある先行のペーパーPを圧着部32で圧着搬送する際の搬送速度を算出するとともに、該搬送速度に対応する圧着部32の駆動速度を算出する(S190)。また、設定間隔と入力間隔と基に(式6)を用いて圧着部32(圧着ポイント)を通過した積層体(A+P)の搬送速度についても算出する(S200)。そうすると、S190で算出した搬送速度(駆動速度)及びS200で算出した搬送速度は、何れも一時的に記憶手段に記憶される(S210)。なお、第一実施形態と同様、S200で算出した搬送速度は、一定の設定間隔と入力間隔とを基に算出したものであるので、受け付けたオーダーの処理が完了するまで記憶保持され、各ペーパーP…に対して適用される。
そして、標準ラミネート処理と同様、S210で記憶した算出結果を基に、ペーパーPが圧着ポイントに到達する前に圧着部32が該ペーパーPに対応する駆動速度で予め駆動される(S220)。
そして、圧着部32に到達したペーパーPは、選択された駆動速度に設定された圧着部32で加熱されつつ搬送されラミネート材Aとともに積層体(A+P)になり、またこれと同時に積層体(A+P)からはみ出たラミネート層A1が上述の如く分離される。このように先行のペーパーPが積層体(A+P)になりつつある際、該ペーパーPに対して一定の搬送速度に保って搬送されてくる後続のペーパーPが接近し、積層体(A+P)が圧着部32の圧着ポイントを通過した時点で、両ペーパーP…の間隔が設定間隔となる。
そして、積層体(A+P)が圧着部32の圧着ポイントを通過したと判断すると(S230でYES)、該積層体(A+P)の搬送速度がS210で記憶した(S200で算出した)に変更されるとともに、該変更後の搬送速度に対応するように圧着部32の駆動速度が変更される(S240)。
そうすると、一定の速度で搬送されてくる後続のペーパーPが積層体(A+P)に近づく結果、積層体(A+P)になった先行のペーパーPと後続のペーパーPとの間隔が、設定間隔から入力間隔にまで狭まり、該積層体(A+P)に対する下流側への搬送が続行される。
そして、後続のペーパーPが存在する場合(S250でYES)には、該後続のペーパーPと、これに対する先行のペーパーPとの間隔を基に、(式5)を用いて先行のペーパーPに対する圧着部32で圧着搬送する際の搬送速度を算出するとともに、該搬送速度に対応する圧着部32の駆動速度を算出し、その算出結果に基づいて圧着部32が適宜間隔に応じて駆動速度が設定されるとともに、積層体(A+P)が圧着ポイントを通過したときにS210で記憶した積層体(A+P)に対する搬送速度に変更するよう、上述の場合と同様の処理が繰り返し行われる(S190〜S240)一方、後続のペーパーPが存在しない場合(S250でNO)には、圧着部32に対する駆動速度の設定に関する制御が終了する(END)。そして、圧着ポイントを通過した積層体(A+P)は、何れも剥離部35で基材A2が剥離された上で、外部に設けられたトレイ上に排出されることになる。
以上のように、本実施形態に係るラミネート装置2は、ラミネート処理を行うに際し、ペーパーP…に対する搬送速度を算出するタイミングが異なるものの、第一実施形態と同一の算出式から得られた算出結果を基に制御を行っているため、第一実施形態と同様、ラミネート材Aのロスの作用及び効果を奏する。その上、本実施形態に係るラミネート装置2は、アンダーフィルムBを用いることなく、駆動ローラ320を被転写手段として兼用し、圧着部32を分離部33として機能させるようにしたので、資源の消費を抑えることができる。
なお、本発明は、上記何れ実施形態にも限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
すなわち、上記何れの実施形態においても、ラミネート処理を行う被記録媒体としてインクジェット記録方式で記録されたペーパーPを対象としたが、これに限定されるものではなく、被記録媒体は、熱転写記録方式や、その他の印刷記録方式に用いられるペーパーや、銀塩写真からなるペーパー(感光材料)等であってもよい。
また、上記何れの実施形態に係るラミネート装置2もプリンタ装置1に一体的に組み込むようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、ラミネート装置2を独立した装置にしてもよい。このようにラミネート装置2を独立した装置にしても、プリンタ装置1と一体的にした場合と同様に先行するペーパーPと後続のペーパーPとが間隔があくように搬送される場合には、上記実施形態ように圧着部32の駆動速度を設定することで、ペーパーP…の間隔が狭まるので、ラミネート材Aのロスを抑えることができる。
上記実施形態において、プリンタ装置1からの情報、或いはオペレータの入力情報を元に、ペーパーP…間の現実の間隔を把握するようにしたが、例えば、ペーパーP…の間隔は、圧着部32の直上流側に配置された検知センサS、又は別途設けた検知センサによるペーパーPの前端及び後端に対する検知結果を基に算出するようにしてもよい。すなわち、先行するペーパーPの後端を検知してから後続のペーパーPの前端を検知するまでの時間と、この検知センサSの上流側でのペーパーPの搬送速度とを基に、圧着ポイントの上流側におけるペーパーP…間の現実の間隔として把握するようにしてもよい。
上記何れの実施形態においても、オプションとして、オペレータが入力した入力間隔が基準となる設定間隔よりも狭い場合に、圧着ポイントを通過した積層体(A+P+B、A+P)の搬送速度を減速するようにしたが、これに限定されるものではなく、ペーパーPが圧着ポイントに到達する前に予めペーパーP…の間隔に応じて圧着部32の駆動速度を設定(減速)するようにし、この圧着部32の圧着搬送のみでペーパーP…の間隔を狭めるようにしてもよい。
また、上記実施形態の何れにおいても、上流側から搬送されてくるペーパーPの間隔の何れに対しても予め設定した設定間隔に狭める(一定距離に狭める)ようにしたが、これに限定されるものではなく、間隔に応じて所定比率で間隔を狭めるようにしてもよい。但し、圧着部32の圧着搬送時に搬送速度を変化させると、ラミネートの品質低下に繋がるため、ペーパーPの前端から後端にかけて搬送する時間や搬送距離等のパラメータを考慮して設定することは言うまでもない。
また、上記第一実施形態において、圧着部32の駆動速度(ペーパーPの搬送速度)を予め算出してデータベースにしておき、該データベースから適宜ペーパーP…の間隔に応じた搬送速度を選択するようにしたが、第二実施形態と同様に、ペーパーPを処理する毎に圧着部32の駆動速度を算出するようにしてもよい。また、これとは逆に、第二実施形態に係るラミネート装置2を第一実施形態のよう制御するようにしてもよい。すなわち、長手方向に連続的に供給されてくる長尺なラミネート材Aと上流側から間隔をおいて順次搬送されてくるペーパーP…とを重ねて加熱しつつ圧着搬送して積層体(A+P+B)にする圧着部32と、該圧着部32から搬送されてくる積層体(A+P+B)の端縁からはみ出たラミネート材を分離する分離部33とを備えたラミネート装置2であればよい。従って、基材A2をラミネート層A1から剥離するに際し、ペーパーPからはみ出たラミネート層A1を剥離される基材A2に追従させることで、分離させるように構成された前記特許文献1記載のラミネート装置にも適用することができる。
また、第一実施形態において、剥離部35での基材A2の移動方向の切り換えを剥離ローラ350に対する巻き掛けによって行うようにしたが、例えば、第一実施形態の剥離ローラ350に代えて第二実施形態の剥離ガイド体350’を採用するようにしてもよい。さらに、第一実施形態においては、分離部33においてもローラに対する巻き掛けでアンダーフィルムBをペーパーPのベース面から離間させるようにしているため、剥離部35と同様のガイド体(ナイフエッジ)でアンダーフィルムBの移動方向を切り換えるようにしてもよい。他方、第二実施形態に係るラミネート装置2においては、剥離ガイド体350’に代えて剥離ローラ350を採用するようにしてもよい。
1…プリンタ装置、2…ラミネート装置、3…ラミネート処理部、4…振分機構、4a,4b…ローラ、10…ロール収容部、11…プリント部、12…カッター装置、13…搬送系、30…ラミネート材供給部、31…アンダーフィルム供給部、32…圧着部、33…分離部、34…アンダーフィルム回収部、35…剥離部、36…基材回収部、50…受入口、60…スクレーパー、110…印刷台、111…プリントヘッド、112…クリーナーユニット、113…廃インクタンク、114…ドットインパクトプリンタユニット、137…中継タンク、300…第一ホルダー、310…第二ホルダー、320…駆動ローラ、321…圧着ローラ、330…分離ローラ、340…第四ホルダー、350…剥離ローラ、350’…剥離ガイド体、351…段差ローラ、360…第三ホルダー、A…ラミネート材、A1…ラミネート層、A2…基材、B…アンダーフィルム、E…エッジ(先端)、L…境界線、P…ペーパー(被記録媒体)、R1…第一経路、R2…第二経路、T1…第一トレイ、T2…第二トレイ、S…検知センサ
Claims (7)
- 長手方向に連続的に供給されてくる長尺なラミネート材と上流側から間隔をおいて順次搬送されてくる被記録媒体とを重ねて加熱しつつ圧着搬送して積層体にする圧着部を備えたラミネート装置において、被記録媒体が圧着部の圧着ポイントに到達する前に、該圧着ポイントの上流側での被記録媒体の間隔に応じて圧着部の駆動速度を減速し、圧着ポイントに到達した被記録媒体及びラミネート材を設定した駆動速度に対応した搬送速度で搬送するように構成されていることを特徴とするラミネート装置。
- 被記録媒体の間隔に応じて該間隔を予め設定した設定間隔にする複数の駆動速度が予め設定されるとともに、複数の駆動速度の中から圧着ポイントよりも上流側の被記録媒体の間隔に対応する駆動速度を選択するように構成され、圧着部は、被記録媒体が圧着部の圧着ポイントに到達する前に、選択された駆動速度で駆動するように構成される請求項1記載のラミネート装置。
- 圧着ポイントよりも上流側の被記録媒体の間隔、被記録媒体の搬送速度、予め設定した設定間隔、及び被記録媒体を積層体にするための搬送時間を基に、圧着ポイントよりも上流側の被記録媒体の間隔を前記設定間隔にするための圧着部に対する駆動速度を算出するように構成され、圧着部は、被記録媒体が圧着部の圧着ポイントに到達する前に、算出された搬送速度に対応する駆動速度で駆動するように構成される請求項1記載のラミネート装置。
- 前記圧着部は、設定間隔に対応する基準の駆動速度が設定され、圧着ポイントよりも上流側の被記録媒体の間隔が設定間隔以下であるときに、基準の駆動速度で駆動される一方、圧着ポイントよりも上流側の被記録媒体の間隔が設定間隔よりも広いときに、該間隔を設定間隔にまで狭めるべく、基準の駆動速度よりも低速で被記録媒体の間隔に対応した駆動速度に設定され、圧着ポイントに到達した被記録媒体とラミネート材とを圧着部の駆動速度に対応した搬送速度で圧着搬送するように構成されている請求項2又は3記載のラミネート装置。
- 積層体が前記圧着ポイントを通過すると、該積層体の搬送速度を圧着部での搬送速度よりも低速となるように更に減速するとともに、圧着部の駆動速度を積層体の搬送速度に対応して減速するように構成されている請求項1乃至4の何れか1項に記載のラミネート装置。
- 圧着部から搬送されてくる積層体の被記録媒体からはみ出たラミネート材を分離する分離部を更に備え、圧着部は、ラミネート材と重なる被記録媒体の記録面とは反対側のベース面側に配置される被転写手段に被記録媒体からはみ出た余分なラミネート材を転写させつつラミネート材及び被記録媒体を積層体にして圧着搬送するように構成され、分離部は、前記ベース面と被転写手段とが離間するように、ラミネート材が密着した被記録媒体及び被転写手段を相対的に離間させるように構成されている請求項1乃至5の何れか1項に記載のラミネート装置。
- 被転写手段には、被記録媒体のベース面と対向するように長手方向に連続的に供給されてくる長尺なアンダーフィルムが採用され、圧着部は、ラミネート材、被記録媒体及びアンダーフィルムを加熱しつつ圧着搬送し、被記録媒体からはみ出たラミネート材をアンダーフィルムに転写させつつ積層体にするように構成され、分離部は、積層体となった被記録媒体のベース面からアンダーフィルムを離間させることで余分なラミネート材を分離するように構成されている請求項6記載のラミネート装置。
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