JP2007325508A - ロータリ芝刈り機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータリ式芝刈り機Aの刈り芝排出通路42の空気流の流量を増大させ、刈り芝を安定して確実に排出できるようにする。
【解決手段】電動モータ16を冷却した後の排出空気を刈り芝排出通路42の始端部42aに供給する空気通路74を設け、刈り芝排出通路42に、刈り刃軸32に取り付けられた芝排出ファン37による空気流だけでなく、空気通路74を経た排出空気による空気流をも生成して、空気流量を増大させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば芝生等の芝を刈り取るために使用されるロータリ芝刈り機に関し、特に、刈り取った芝を空気流によって排出する構造の改良に関するものである。
一般に、この種のロータリ芝刈り機は、例えばケーシングに支持された走行車輪と、ケーシングの下部に上下方向の軸心で回転可能に支持された刈り刃と、この刈り刃を駆動回転させるモータやエンジン等の駆動装置と、芝を溜める刈り芝入れかごとを備えており、駆動装置により刈り刃を回転させた状態で、手で押して走行させることにより芝を刈り取り、その刈り取った芝を空気流により刈り芝入れかごに送るようになっている。
例えば、特許文献1では、固定刃に対し回転する刈り刃にプロペラ状の翼片を取り付けるとともに、その刈り刃から上方に延びる導風筒を設けてその内部を排出通路とし、刈り刃と共に回転する翼片により導風筒内の排出通路に上向きの空気流を生成し、その空気流により、刈り刃と固定刃との間で刈り取った芝(草)を排出通路に送って、その上端の排出口から外部に放出するようにしている。
また、特許文献2には、原動機の出力軸下端部に刈り刃を、また上端部に原動機冷却用の冷却ファンをそれぞれ取り付け、この冷却ファンから送り出された空気をケース下部の刈り刃の周りに導くことにより、冷却ファンからの空気のみによって排出通路に刈り芝排出用の空気流を生成することが提案されている。
さらに、特許文献3には、円板状の刈り刃にファン部を一体的に設け、この刈り刃をモータによりベルト伝動機構を介して回転させることにより、刈り刃で芝等を刈り取るとともに、その刈り取った芝等をファン部で生成した空気流によって排出することが提案されている。
実公昭47−745号公報 実用新案登録第2521832号 実開昭50−59255号公報
ところで、上記従来のものでは、芝排出用のファンの回転により排出通路に空気流を生成して刈り芝を排出するようになっているので、排出通路において刈り芝を排出するのに十分な空気流量(風量)を得難いことがあり、長さの長い刈り芝では安定して排出口まで運ぶことが難しくなる。特に、特許文献2のように、同じファンを刈り芝の排出のための空気流の生成と駆動装置の冷却とに兼用している場合には顕著となる。
また、排出通路の下流端部(終端部)には、例えば空気流の流速低下等によって刈り芝が溜まり易く、この溜まった芝が原因で芝の排出が阻害されたり、駆動装置の負荷が増大したりするという問題がある。
この問題を解決するために、大きな出力の駆動装置を用いてファンによる芝排出用の空気流の流量を増大させる方法があるが、駆動装置の大型化やエネルギー消費量の増大等を招くこととなる。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目的は、刈り芝排出通路における空気流の生成構造を改良することによって、大きな出力の駆動装置を用いることなく、刈り芝排出通路の空気流の流量を増大させ、排出通路の刈り芝を安定して確実に排出できるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、駆動装置を冷却した後の排出空気を利用し、その排出空気を刈り芝排出通路に供給することで、刈り芝排出通路に、芝排出ファンによる本来の空気流に加えて排出空気による空気流をも生成し、空気流量を増大させるようにした。
具体的には、請求項1の発明は、走行車輪が軸支されたケーシングと、このケーシングに上下方向の回転軸心をもって回転可能に支持された刈り刃軸と、この刈り刃軸の下端部に回転一体に取り付けられ、外周に芝を刈り取る刃部を有する刈り刃と、上記ケーシング内に設けられ、上記刈り刃軸を駆動して回転させる駆動装置と、上記ケーシング内に形成され、上記刈り刃で刈り取った芝を始端部からケーシングの排出口に向かう空気流によって排出する刈り芝排出通路と、上記刈り刃軸に回転一体に取り付けられ、回転により上記刈り芝排出通路に上記空気流を生成する芝排出ファンと、上記駆動装置を冷却する冷却ファンと、この冷却ファンによって駆動装置を冷却した後の排出空気を上記刈り芝排出通路に供給する空気通路とを備えていることを特徴としている。
この発明の構成によると、冷却ファンの回転により駆動装置が冷却される。また、駆動装置により刈り刃軸が回転駆動されると、この刈り刃軸に取り付けられた刈り刃及び芝排出ファンが回転し、芝排出ファンの回転によって刈り芝排出通路に始端部からケーシングの排出口に向かう空気流が生成する。この状態で芝刈り機を前進させると、回転する刈り刃の刃部で芝が刈り取られ、この芝は刈り芝排出通路に送られて上記空気流により排出口に排出される。
そして、上記駆動装置を冷却した後の排出空気は空気通路によって刈り芝排出通路に供給され、このことで刈り芝排出通路には、上記芝排出ファンによる空気流に加え、冷却ファンによる、駆動装置の冷却後の排出空気による空気流が生成されて、この排出空気の分だけ、刈り芝排出通路の空気流の流量が増大することとなる。よって、長さの長い刈り芝であっても排出通路において安定して排出することができる。
請求項2の発明では、上記刈り芝排出通路は、刈り刃軸の左右一側の始端部から刈り刃軸の前側に向かった後に刈り刃軸の左右他側を後側に向かうように刈り刃軸の周りを刈り刃軸の回転方向に沿って螺旋状に延びてケーシング後端の排出口に連通するように形成されているものとする。
この発明によると、刈り芝排出通路は、刈り刃軸の左右一側の始端部から刈り刃軸の前側に向かった後に刈り刃軸の左右他側を後側に向かうように刈り刃軸の周りを刈り刃軸の回転方向に沿って螺旋状に延びているので、芝排出ファンの回転に伴い、その刈り芝排出通路の螺旋状部分の通路壁が芝排出ファンを遠心ファンとするファンハウジングとなり、刈り刃軸に取り付けられた芝排出ファンにより刈り芝排出通路に空気流を容易に生成することができる。
請求項3の発明では、上記空気通路は、排出空気を刈り芝排出通路の始端部に供給するように構成されているものとする。このように、駆動装置を冷却した後の排出空気が刈り芝排出通路の始端部に供給されることで、その排出空気を刈り芝排出通路での芝の搬送に有効利用することができる。
請求項4の発明では、上記空気通路は、排出空気を排出口近傍の刈り芝排出通路に供給するように構成されているものとする。このことで、排出口近傍の刈り芝排出通路に刈り芝が溜まっても、その芝を排出空気の空気流によって強制的に排出することができ、排出口近傍の刈り芝排出通路に溜まった芝を排出し易くなり、刈り芝の効率の良い排出を行うことができる。
請求項5の発明では、上部に吸込口が開口されている一方、下部に、空気通路と連通する吐出口が開口されたケース内に駆動装置が収容され、冷却ファンは、上記駆動装置下側のケース内下部に駆動装置の出力軸に取り付けられた状態で配置されており、駆動装置による冷却ファンの駆動回転により、空気を上記吸込口からケース内に吸い込んで該空気により駆動装置を冷却し、該冷却後の空気を吐出口から吐出させて空気通路に供給するように構成する。
この発明によれば、駆動装置により冷却ファンが駆動回転され、ケース内に空気が吸込口から吸い込まれて冷却ファンに向かい、その吸引空気によりケース内の駆動装置が冷却され、その冷却後の空気は吐出口からケース外に吐出されて空気通路に供給される。このことで、冷却ファンから空気通路を経て刈り芝排出通路に至るまでの長さを短くすることができ、排出空気による空気流量を増大させることができる。
請求項6の発明では、上記排出口が刈り刃周りの刈り芝排出通路よりも上側に位置しており、排出口近傍の刈り芝排出通路が後上がりに傾斜しているものとする。
この発明によると、排出口近傍の刈り芝排出通路が後上がりに傾斜しているので、その傾斜部分に刈り芝が溜まり易くなるが、駆動装置の冷却後の空気を空気通路によって刈り芝排出通路に供給して空気流量を増大させることで、傾斜部分に溜まった刈り芝を吹き飛ばして排出口に排出することができる。
以上説明したように、請求項1の発明によると、ロータリ芝刈り機のケーシング内に、刈り刃軸の刈り刃で刈り取った芝を排出する刈り芝排出通路を形成し、この刈り芝排出通路に刈り刃軸上の芝排出ファンの回転により始端部から排出口に向かう空気流を生成するようにし、刈り刃軸を駆動する駆動装置を冷却ファンによって冷却し、その冷却ファンによって駆動装置を冷却した後の排出空気を刈り芝排出通路に供給する空気通路を設けたことにより、刈り芝排出通路に、芝排出ファンによる空気流に加えて駆動装置冷却後の排出空気による空気流を生成し、刈り芝排出通路の空気流の流量を増大させることができ、排出通路における刈り芝の排出を安定して行うことができる。
請求項2の発明によると、刈り芝排出通路は、刈り刃軸の左右一側の始端部から刈り刃軸の前側に向かった後に刈り刃軸の左右他側を後側に向かうように刈り刃軸の周りを刈り刃軸の回転方向に沿って螺旋状に延びてケーシング後端の排出口に連通するように形成されているものとしたことにより、刈り芝排出通路の螺旋状部分の通路壁を芝排出ファンを遠心ファンとするファンハウジングとして、芝排出ファンにより刈り芝排出通路に空気流を容易に生成することができる。
請求項3の発明によると、駆動装置を冷却した後の排出空気を刈り芝排出通路の始端部に供給するようにしたことにより、排出空気を刈り芝排出通路での芝の排出に有効利用することができる。
請求項4の発明によると、駆動装置を冷却した後の排出空気を排出口近傍の刈り芝排出通路に供給するようにしたことにより、排出口近傍の刈り芝排出通路に溜まった刈り芝を排出空気の空気流によって強制的に排出して、刈り芝の効率の良い排出を行うことができる。
請求項5の発明によると、上部に吸込口を、また下部に吐出口をそれぞれ有するケース内に駆動装置を収容し、冷却ファンを、駆動装置下側のケース内下部に駆動装置の出力軸に取り付けられた状態で配置し、駆動装置による冷却ファンの駆動回転により、空気を吸込口からケース内に吸い込んで駆動装置を冷却し、その冷却後の空気を吐出口から吐出させて空気通路に供給するようにしたことにより、冷却ファンから空気通路を経て刈り芝排出通路に至るまでの長さを短くして、排出空気による空気流量を増大させることができる。
請求項6の発明によると、排出口近傍の刈り芝排出通路が後上がりに傾斜しているものとしたことにより、排出口近傍の刈り芝排出通路の傾斜部分に溜まり易い刈り芝を、駆動装置の冷却後の空気による空気流によって吹き飛ばして排出口に排出することができる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(実施形態1)
図1〜図5は本発明の実施形態1に係るロータリ芝刈り機Aを示し、その前側は図1〜図5で左側であり、後側は図で右側である。図において、1はケーシングで、このケーシング1はケーシング本体2と、その上面の略全体を覆う上側カバー3と、ケーシング本体2の下面の略前半部を覆う下側カバー4とを備え、これらは例えば樹脂製あるいは金属製の板状体で形成されている。
上記ケーシング本体2は、前後長さ(図1〜図4で左右方向の長さ)が左右幅(同上下方向の長さ)よりも大きい平面視で略矩形箱状のもので、その上面の略中央部には、ケーシング本体2の上壁部を部分的に凹陥することで凹陥部6が形成されている。この凹陥部6は、前側の半径が後側の半径よりも大きくなるように平面視で卵形(茄子形)のものであり、凹陥部6の底壁部には、凹陥部6と相似形状をなす取付孔部7と、この取付孔部7の前半部周りの位置に、図6にも示すように複数(図示例では6つ)の空気吸込孔8,8,…とがそれぞれ貫通形成されている。
上側カバー3は、ケーシング本体2の上面に上記凹陥部6及び後述する駆動ユニット10を覆うように着脱可能に取り付けられ、この上側カバー3とケーシング本体2の上面との間に、外部の空気を凹陥部6内に取り入れるための空気取入口9が形成されている。
上記凹陥部6の取付孔部7には駆動ユニット10が気密状に嵌挿されて取付固定されている。この駆動ユニット10は、図5に示すように、密閉された略長靴形状のケース11を有し、このケース11は略左右方向(直径方向)に半割された構造のもので、その分割部分同士を組み付けた後にケーシング本体2に上方から組付固定される。ケース11の内部は、下部寄りの下側隔壁11aによって上側のモータ収容室13と下側の伝動機構収容室14とに区画されている。図5に示すように、ケース11の上端部には上記モータ収容室13に連通する吸込口11cが、また下部の左側には同様の吐出口11dがそれぞれ開口され、この下側の吐出口11dは後述の空気通路74の上流端に連通している。モータ収容室13には駆動装置として電機子16a、界磁コイル16b等からなる電動モータ16が収容固定されている。この電動モータ16は、図9に示すように、電源スイッチ19を介して外部電源に接続されており、この外部電源によって芝刈り機A外部から電動モータ16に電力が供給される。
上記電動モータ16は上下方向の回転軸心O1を持つモータ軸17(出力軸)を有し、このモータ軸17の上端部はケース11の上端部にベアリング24により回転可能に支持されている。モータ軸17の下端部は上記下側隔壁11aを気密状に貫通して伝動機構収容室14に延び、その伝動機構収容室14においてベアリング22により回転可能に支持されている。ケース11において上記モータ収容室13の下端部に対応する部位には、モータ軸17よりも大径で該モータ軸17を間隔をあけて挿通する連通孔12を中心部に有する上側隔壁11bが形成され、この上側隔壁11bと下側隔壁11aとの間に位置するモータ軸17にモータ冷却ファン23が回転一体に取付固定されている。すなわち、モータ冷却ファン23は、電動モータ16下側のケース11内下部にモータ軸17に取り付けられた状態で配置されている。そして、このモータ冷却ファン23は、ケース11(上側隔壁11b、下側隔壁11a及びそれらの間の側壁)をファンハウジングとする遠心ファンとして機能するようになっており、モータ冷却ファン23の回転により、空気取入口9を経て凹陥部6内に取り入れた空気をケース11上端部の吸込口11cからモータ収容室13内下端部のモータ冷却ファン23まで上側隔壁11bの連通孔12を経て吸い込んでその間に電動モータ16を冷却し、その冷却に供した後の排出空気をケース11の吐出口11dからケース11外に吐出して、空気通路74を介して刈り芝排出通路42の始端部42aに吐出するようにしている。
上記伝動機構収容室14内にはベルト伝動機構26が収容されている。このベルト伝動機構26は、伝動機構収容室14内のモータ軸17に回転一体に取り付けられたVリブドプーリからなる駆動プーリ27と、モータ軸17よりも前側に離れた位置にある刈り刃軸32に回転一体に取り付けられ、駆動プーリ27よりも大径のVリブドプーリからなる従動プーリ28と、これら駆動及び従動プーリ27,28に巻き掛けられたVリブドベルト29とからなり、電動モータ16(モータ軸17)の回転をベルト伝動機構26により減速して刈り刃38及び芝排出ファン37(刈り刃軸32)に伝達するようにしている。
上記刈り刃軸32は上下方向の回転軸心O2をもってケーシング1(駆動ユニット10のケース11)に回転可能に支持されている。すなわち、刈り刃軸32の上部は上記レース11の下側隔壁11aにベアリング33を介して回転可能に支持されている一方、刈り刃軸32の下部はケース11の底壁部を貫通して下側に延び、そのケース11の底壁部外面でベアリング34により回転可能に支持されている。このケース11下側の刈り刃軸32下端部には、芝排出ファン37と刈り刃38とがそれぞれ上下に重なって中心部で回転一体にかつ着脱可能に取り付けられている。すなわち、刈り刃軸32には、その下端面に締結される取付ボルト39によって上下2つの取付具40,41が取り付けられており、これらの取付具40,41によって芝排出ファン37及び刈り刃38が刈り刃軸32に取付固定されている。
上記刈り刃38は円板状のもので、その外周部の複数箇所が部分的に等角度間隔をあけて略三角形状に切り欠かれており、この切欠部分の半径方向の縁部に、芝を刈り取る複数(図示例では8つ)の刃部38a,38a,…が形成されている。そして、電動モータ16の回転をベルト伝動機構26を介して減速して刈り刃軸32に伝達して芝排出ファン37と刈り刃38とを回転させ、刈り刃38の回転により刃部38a,38a,…で芝を刈り取る一方、芝排出ファン37の回転により、空気取入口9を経て凹陥部6内に取り入れた空気を上記空気吸込孔8,8,…を経て後述の刈り芝排出通路42の上流部内に吸い込み(後述の芝刈り取り口52を経ても空気が吸い込まれる)、その吸い込んだ空気を刈り芝排出通路42から排出することで、刈り芝排出通路42内に空気流を生成するようにしている。
ケーシング本体2の下部には刈り芝排出通路42の上流部が凹陥部6を取り囲むように形成されている。すなわち、この刈り芝排出通路42の上流部は、上記刈り刃軸32の左側後ろ斜め位置に始端部42a(始端位置)を有し、この始端部42aから刈り刃軸32の前側に向かった後に刈り刃軸32の右側を後側に向かうように刈り刃軸32の周りを刈り刃軸32の回転方向(図1及び図2では時計回り方向、図3及び図4では反時計回り方向)に沿って水平面内で螺旋状に延びている。
この刈り芝排出通路42の上流部の周囲壁部は、上記芝排出ファン37が遠心ファンとして機能するようにファンハウジングをなすもので、凹陥部6の縦壁の上下略中間位置よりも下側部分で構成される内側壁部43と、凹陥部6の縦壁の上下略中間位置から水平横方向に延びる上壁部44と、この上壁部44の外周縁から下側に向かって内側壁部43と平行に延びる外側壁部45とを有し、この外側壁部45及び内側壁部43の下端部間に上記下側カバー4からなる下壁部46が架設され、これらの壁部43〜46間に断面矩形状の刈り芝排出通路42が形成されている。刈り芝排出通路42の始端部42aでは、内側壁部43、外側壁部45、上壁部44及び下壁部46が接合されて刈り芝排出通路42が閉塞されている。
刈り芝排出通路42の下流部は、上記上流部の下流端から連続して後側に延び、ケーシング1後端に開口する排出口51に連通している。この刈り芝排出通路42の下流部の通路壁は、上流部の内側壁部43に連続する左側壁部47と、上壁部44に連続する上壁部48と、外側壁部45に連続する右側壁部49と、下壁部46(下側カバー4)に連続し、下側カバー4後側のケーシング本体2で構成される下壁部50とにより形成されている。この下流部の壁部47〜50は後側に向かって上側に向かうように傾斜し、特に下壁部50は段差状に変化しており、このことで、刈り芝排出通路42の下流部は、水平面内にある上流部に対し後上がりに傾斜して排出口51に接続されている。また、この刈り芝排出通路42の下流部は、通路断面積が下流側に向かって次第に増大するように形成されている。尚、この刈り芝排出通路42の下流部の傾斜構造により、その下流部に作業者が誤って排出口51から足や手等を挿入しても刈り刃38に直接に届かないようにしている。
そして、上記芝排出ファン37の図1及び図2で時計回り方向(図3及び図4では反時計回り方向)の回転により、その芝排出ファン37を遠心ファンとして機能させて、刈り芝排出通路42の始端部42aから上流部及び下流部を経て排出口51に向かう空気流を生成し、この空気流により、上記刈り刃38で刈り取った芝を排出口51に排出するようにしている。
上記下側カバー4は、刈り刃38を下側から覆うようにケーシング本体2に着脱可能に取り付けられており、下側カバー4を取り外すことにより、刈り刃38や芝排出ファン37の点検や交換を可能としている。
また、この下側カバー4の前端部は刈り刃38の外径よりも若干小径で前側に膨らんだ円弧形状に形成されている。この下側カバー4の前端部と、上記刈り芝排出通路42の上流部における外側壁部45の前半部との間は、下側カバー4の前端部が低くなるように段差が設けられ、この段差部分に、刈り刃38の外周部前半が露出する平面視で円弧状の芝刈り取り口52が開口されており、この芝刈り取り口52に入った芝を刈り刃38の刃部38a,38a,…で刈り取るようになっている。
図7及び図8にも示すように、芝の刈り取り高さ位置を調整するための刈高調整機構53が設けられている。すなわち、ケーシング本体2前部の左右両側部には、それぞれ第1〜第3の3つの端部54a〜54cを有する略三角形の板状のフロントアーム54,54が、各々の第1端部54aで水平左右方向の支持軸55を介して揺動可能に支持されている。各フロントアーム54の第2端部54bには車幅方向外側(左側フロントアーム54では左側で、右側フロントアーム54では右側)に延びる水平左右方向の前車軸56が取付固定され、この前車軸56にそれぞれ前輪57(走行車輪)が回転自在に支持されている。
一方、ケーシング本体2後部の左右両側部にはそれぞれ各フロントアーム54と同様に、第1〜第3の3つの端部59a〜59cを有する略三角形の板状のリヤアーム59,59が、各々の第1端部59aで水平左右方向の支持軸60を介して揺動可能に支持されている。各リヤアーム59,59の第2端部59bには車幅方向外側(左側リヤアーム59では左側で、右側リヤアーム59では右側)に延びる水平左右方向の後車軸61が取付固定され、この後車軸61にそれぞれ後輪62(走行車輪)が回転自在に支持されている。
また、上記各フロントアーム54の第3端部54cにはリンク64の前端部が水平左右方向の前側連結軸65を介して揺動可能に連結されている。このリンク64は、ケーシング本体2の左右両側を前後方向に延びる板状のもので、側方から見て前後端部が下側に湾曲している。リンク64の後端部は、リヤアーム59の第3端部59cに水平左右方向の後側連結軸66を介して揺動可能に連結されている。
そして、上記左右のフロントアーム54,54同士は第2及び第3端部54b,54c間の部分において、左右方向に延びる板状の連結板部67により連結され、この連結板部67の左右中央部には板状のレバー部材68が基端部にて取付固定されている。
また、ケーシング本体2の前端部の左右中央には、上記支持軸55を円弧中心とする前下がり形状の円弧板部からなるフレーム部70が設けられ、このフレーム部70にはレバー部材68を支持軸55周りに揺動可能に挿通させるスリット状のスライド孔71が形成されている。フレーム部70には、スライド孔71と直交するように延びるスリット状の複数の係合孔72,72,…がスライド孔71に沿って所定の間隔をあけて形成されている。
さらに、上記レバー部材68の先端側部には矩形箱状の高さ調整レバー69が、レバー部材68の軸方向に摺動可能にかつばね(図示せず)によってレバー部材68の基端部(連結板部67)に向かう方向に付勢された状態で取付支持され、この高さ調整レバー69の下部には、上記各係合孔72に係合可能な係止部69aが形成されている。そして、高さ調整レバー69をばねの付勢力に抗して引き上げて係止部69aを係合孔72から逸脱させることにより、レバー部材68をスライド孔71内で支持軸55周りに揺動(スライド)可能とし、この揺動により、左右のフロントアーム54,54をそれぞれ同期して支持軸55周りに揺動させて、前輪57,57のケーシング1に対する高さ位置を相対変化させるとともに、リンク64を介して左右のリヤアーム59,59をそれぞれ同期して支持軸60周りに揺動させて、後輪62,62のケーシング1に対する高さ位置を相対変化させ、刈り刃38による芝の刈り取り高さ位置を調整する一方、高さ調整レバー69をばねの付勢力によってレバー部材68の基端部(連結板部67)に摺動させて係止部69aを所定の係合孔72に係合させることで、芝の刈り取り高さ位置を調整位置に保持するようにしている。
さらに、図9に示すように、上記電動モータ16の電気回路にはブレーキ回路80が設けられている。すなわち、電気回路には、電動モータ16の界磁コイル16bと直列にブレーキコイル81が接続されており、電動モータ16の電源の停止時に電機子16aが回転したときに、このブレーキコイル81にブレーキ力(速度起電力)を発生させて電機子16aを制動するようになっている。
そして、本発明の特徴として、ケーシング本体2の左側下部には空気通路74が、その上流端を上記駆動ユニット10におけるケース11の吐出口11dに連通させるように形成されている。この空気通路74は、左側に向かって前側に向かうように刈り芝排出通路42の始端部42aの方向に沿って傾斜しかつ下流側に向かうに連れて通路断面積が漸減するようにテーパ状になっている。空気通路74の下流端は刈り芝排出通路42の始端部42a近くに接続されており、モータ冷却ファン23によって電動モータ16を冷却した後の排出空気を空気通路74によって刈り芝排出通路42の始端部42aに供給するようになっている。
尚、上記ケーシング1の上面後端部には、芝刈り機Aを押して移動させるための操作ハンドル77が取り付けられている。また、ケーシング1の後端部には、排出口51から排出された芝を溜める刈り芝入れかご78が着脱可能に取り付けられている。
次に、上記実施形態の芝刈り機Aの作動について説明する。この芝刈り機Aを使用する際、外部電源に接続し、電源スイッチ19をON操作して電動モータ16を作動させると、そのモータ軸17が回転する。このモータ軸17にはモータ冷却ファン23が取り付けられているので、このモータ冷却ファン23の回転により、空気取入口9を経て凹陥部6内に取り入れられた空気が駆動ユニット10のケース11上端部の吸込口11cからモータ収容室13に吸い込まれて電動モータ16を冷却する。そして、この冷却後の空気はケース11の吐出口11dから空気通路74に吐出され、その空気通路74を経て刈り芝排出通路42の始端部42aに供給される。
また、モータ軸17にはベルト伝動機構26の駆動プーリ27が取り付けられ、この駆動プーリ27にVリブドベルト29を介して刈り刃軸32上の従動プーリ28が連結されているので、電動モータ16の作動によりベルト伝動機構26を介して刈り刃軸32が回転駆動され、この刈り刃軸32に取り付けられた刈り刃38及び芝排出ファン37が図1及び図2で時計回り方向(図3及び図4では反時計回り方向)に回転する。
そして、ケーシング本体2内に刈り芝排出通路42が形成され、この刈り芝排出通路42の上流部は、刈り刃軸32の左側の始端部42aから刈り刃軸32の前側に向かった後に刈り刃軸32の右側を後側に向かうように刈り刃軸32の周りを刈り刃軸32の回転方向に沿って螺旋状に延びているので、上記芝排出ファン37の回転に伴い、刈り芝排出通路42の上流部(螺旋状部分)が遠心ファンのファンハウジングとして機能する。そのため、外部から空気がケーシング1上面の空気取入口9を経て凹陥部6内に取り入れられた後に空気吸込孔8,8,…を経て刈り芝排出通路42の上流部内に吸い込まれる。また、この空気吸込孔8,8,…を経て吸い込まれる空気の量よりも少ないが、外部の空気がケーシング1下面の芝刈り取り口52を経ても刈り芝排出通路42の上流部内に吸い込まれ、これらの空気は刈り芝排出通路42から排出される。この芝排出ファン37の回転による空気と、上記ケース11の吐出口11dから空気通路74を経て刈り芝排出通路42の始端部42aに供給された、電動モータ16冷却後の空気とにより、刈り芝排出通路42に始端部42aから排出口51に向かう空気流が生成する。
このような状態で作業者が操作ハンドル77を把持して芝刈り機Aを前進走行させると、ケーシング1下面に開口する円弧状の芝刈り取り口52に芝が入り、この芝刈り取り口52に入った芝が、回転する刈り刃38の刃部38a,38a,…で刈り取られる。この刈り取られた芝は刈り刃38上側の刈り芝排出通路42に送られるが、この刈り芝排出通路42には上記のように空気流が生成しているので、この空気流により芝は空気と共に刈り芝排出通路42を下流側に搬送され、その下流端の排出口51から排出された後に刈り芝入れかご78に収容される。
この実施形態では、芝排出ファン37の回転による空気が刈り芝排出通路42に流れるだけでなく、モータ冷却ファン23の回転により、駆動ユニット10のケース11内に吸い込まれて電動モータ16を冷却した後の排出空気が空気通路74によって刈り芝排出通路42の始端部42aに供給されるので、刈り芝排出通路42には、上記芝排出ファン37による主たる空気流に加え、モータ冷却ファン23による、電動モータ16冷却後の排出空気による空気流が生成されることとなり、刈り芝排出通路42の空気流の流量が増大する。
しかも、電動モータ16によって駆動されるモータ冷却ファン23により、空気を駆動ユニット10のケース11上部の吸込口11cからケース11内に吸い込んで該吸込空気により電動モータ16を冷却し、この冷却後の空気をケース11下部の吐出口11dから吐出させて空気通路74に供給するので、モータ冷却ファン23をケース11の上側に押込みファンとして配設する場合(尚、この構造も本発明は包含している)に比べ、モータ冷却ファン23から空気通路74を経て刈り芝排出通路42に至るまでの通路長さを短くすることができ、排出空気の圧力損失を低減して排出空気による空気流量を増大させることができる。
このように刈り芝排出通路42の空気流の流量が増大する結果、仮に、刈り刃38により刈り取った刈り芝の長さが長くても(この刈り芝の長さは、例えば刈高調整機構53により調整される)、その長さの長い刈り芝を刈り芝排出通路42により安定して排出することができる。しかも、刈り芝排出通路42の下流部の通路断面積が下流側に向かって次第に増大していて、その部分の空気流の流速が相対的に低下すること、及び排出口51近傍の刈り芝排出通路42(下流部)が後上がりに傾斜し、その下壁部50が段差状に形成されていることに起因して、その下流部に刈り芝が溜まり易くなっていても、その下流部に溜まった刈り芝を吹き飛ばして排出口51に排出することができる。
また、刈り刃38の高さ位置を変えて芝の刈り込み高さを調整する場合には、刈高調整機構53に対して以下の操作を行えばよい。例えば刈り刃38の高さ位置を下げて芝の刈り込み高さを低くする場合には、高さ調整レバー69をばねの付勢力に抗して引き上げて係止部69aを係合孔72から引き出した後、高さ調整レバー69を持ってレバー部材68をスライド孔71内で支持軸55周りに図5及び図8で時計回り方向に回動させる。この回動により、左右のフロントアーム54,54がそれぞれ同期して支持軸55周りに同方向に回動して、各フロントアーム54の第2端部54bに支持されている前車軸56及び前輪57がケーシング1に対し上側に移動し、換言すればケーシング1の高さ位置が前輪57に対し相対的に下がる。また、各フロントアーム54の第3端部54cにそれぞれリンク64を介してリヤアーム59の第3端部59cが連結されているので、これらの左右のリヤアーム59,59もそれぞれ同期して支持軸60周りに図5及び図8で時計回り方向に回動して、リヤアーム59の第2端部59bに支持されている後車軸61及び後輪62がケーシング1に対し上側に移動し、換言すればケーシング1の高さ位置が後輪62に対しても相対的に下がる。このことで、前後輪57,62に対するケーシング1の高さ位置が下側に変化して、刈り刃38による芝の刈り取り高さ位置が下げられる。
逆に、刈り刃38の高さ位置を上げて芝の刈り込み高さを高くする場合には、高さ調整レバー69を持ってレバー部材68をスライド孔71内で支持軸55周りに図5及び図8で反時計回り方向に回動させる。この回動により、左右のフロントアーム54,54がそれぞれ同期して支持軸55周りに同方向に回動して、各フロントアーム54の第2端部54bに支持されている前車軸56及び前輪57がケーシング1に対し下側に移動し、ケーシング1の高さ位置が前輪57に対し相対的に上がる。また、左右のフロントアーム54,54の第3端部54c,52cにそれぞれリンク64,64を介して連結されている左右のリヤアーム59,59もそれぞれ同期して支持軸60周りに図5で反時計回り方向に回動して、リヤアーム59の第2端部59bに支持されている後車軸61及び後輪62がケーシング1に対し下側に移動し、ケーシング1の高さ位置が後輪62に対しても相対的に上がる。このことで、前後輪57,62に対するケーシング1の高さ位置が上側に変化して、刈り刃38による芝の刈り取り高さ位置が上げられる。
このようにして刈り取り高さ位置を目的位置に調整した後、その目的位置で高さ調整レバー69を離すと、高さ調整レバー69はばねの付勢力によりレバー部材68の基端部(連結板部67)にスライド移動して係止部69aが所定の係合孔72に係合する。このことで、芝の刈り取り高さ位置を目的位置に保持され、刈り取り高さ位置の調整が完了する。
そのとき、この実施形態では、ケーシング1(ケーシング本体2)と各前輪57をフロントアーム54で、またケーシング1と各後輪62とをリヤアーム59でそれぞれ連結し、左側フロント及びリヤアーム54,59同士を左側のリンク64により、また右側のフロント及びリヤアーム54,59同士を右側のリンク64によりそれぞれ同期して回動するように連結しているので、前輪及び後輪57,62の各位置でのケーシング1の高さ位置が不揃いになることはなく、芝刈り高さをケーシング1全体で均一に保つことができる。すなわち、例えば左側又は右側のフロント及びリヤアームのうちの一方のフロント及びリヤアーム同士のみをリンクにより連結するとともに、そのフロント及びリヤアームの揺動を調整レバーによって停止保持するようにすると、他方のフロント及びリヤアームの揺動を停止保持する剛性力が不足し、捻り動作により、その他方のフロント及びリヤアームが位置する側の前後輪の沈み込みが生じて、ケーシングの高さ位置が左右間で揃わないことがあるが、この実施形態ではそのような問題が生じることはない。
また、例えば左右の後輪同士を左右方向に延びるロッド等の連結棒によって揺動可能に連結する構造の刈高調整機構では、その連結棒の揺動範囲のスペースを避けて刈り芝排出通路を形成する必要があるので、その刈り芝排出通路の高さ位置が刈り刃の高さ位置よりも高くなり、刈り芝のスムーズな排出が阻害される虞れがある。しかし、この実施形態では、左右のフロント及びリヤアーム54,59をそれぞれリンク64で連結して同期して揺動させるので、連結棒は不要であり、刈り芝排出通路42の高さ位置を低くすることができ、その刈り芝排出通路42による刈り芝のスムーズな排出を実現することができる。
また、上記左右のフロントアーム54、リヤアーム59、リンク64等を同じ部品とすることもでき、その場合には左右の部品間での部品の組付間違いが生じるのを防止することができる。
さらに、この実施形態では、電源スイッチ19のOFF操作により電動モータ16への通電を停止してから刈り刃38の回転が完全に停止するまでの時間を短くして例えば10秒程度にすることができる。すなわち、刈り刃38が取り付けられている刈り刃軸32とモータ軸17とをベルト伝動機構26により駆動連結し、モータ軸17の回転をベルト伝動機構26により減速して刈り刃軸32(刈り刃38)に伝達するようにしているので、モータ軸に刈り刃を直接に取り付けて回転させる直結タイプに比べ、刈り刃38の回転速度を同じとした場合、運転時のモータ軸17の回転速度(モータ回転速度)を高く設定することができ、その回転速度の高い分だけ、停止時のブレーキコイル81によるブレーキ力(速度起電力)を増大させることができる。
しかも、上記モータ回転速度を高くするためには、必然的に電動モータ16の界磁コイル16bのコイル径等を大きくせざるを得ず、その分だけブレーキ回路80に電流が流れ易くなり、ブレーキ力が増大する。
さらに、モータ軸17の回転をベルト伝動機構26により減速して刈り刃軸32に伝達しているので、停止時にモータ軸17の停止トルク負荷が大きく、刈り刃軸32の制動効果が大きくなる。
これらの相乗効果により、電動モータ16への通電停止から刈り刃38の回転停止までの時間を短くすることができる。
そして、このように電動モータ16への通電停止から刈り刃38の回転の停止までの時間が短縮される結果、例えば、ケーシング1内の刈り芝排出通路42等に残った刈り芝を除去するために、一旦電源スイッチ19をOFFした後に作業者がケーシング1内に手を入れて刈り芝の除去を行おうとする際の、刈り刃38の完全停止までの待ち時間が短くなり、その刈り芝の除去作業を効率よく行うことができる。
また、モータ軸17と刈り刃軸32とは、モータ軸17の回転を減速して刈り刃軸32に伝達するベルト伝動機構26を介して連結されているので、モータ軸17の回転トルクよりも刈り刃軸32(刈り刃38)の回転トルクを増大させて、負荷が一時的に増大したときの刈り刃38の回転の落込みを抑制でき、芝の刈り取り能力を高めることができる。
さらに、モータ軸17と刈り刃軸32とがベルト伝動機構26を介して連結されているので、例えば刈り刃38が石等に当たって回転停止状態にロックしたとき等には、ベルト伝動機構26のVリブドベルト29がプーリ27,28に対してスリップするようになる。このことから、クラッチ等の部品を別途に設けることなく、モータ16の回転が停止して負荷が増大するのを防ぐことができる。
また、この実施形態では、駆動ユニット10のケース11がケーシング本体2に上方から組付固定されるようになっているので、同ケースを下側から組み付ける構造のもののように芝刈り機Aの組立時に全体を反転させる手間は不要となり、組付性を高めることができる。
(実施形態2)
図10及び図11は本発明の実施形態2を示し(尚、図1〜図9と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、上記実施形態1では、空気通路74の下流端を刈り芝排出通路42の始端部42aに接続して、電動モータ16を冷却した後の排出空気を刈り芝排出通路42の始端部42aに供給するようにしているのに対し、排出空気を排出口51近傍の刈り芝排出通路42に供給するようにしたものである。
すなわち、この実施形態では、駆動ユニット10のケース11の下端部の右側に吐出口11dが開口されている。また、ケーシング1の右側下部には空気通路74が、その上流端を上記駆動ユニット10におけるケース11の吐出口11dに連通させるように形成されている。この空気通路74は、右側に向かって後側に向かうように排出口51近傍の刈り芝排出通路42の方向に沿って傾斜しかつ下流側に向かうに連れて通路断面積が漸減するようにテーパ状になっている。空気通路74の下流端は上記排出口51近傍の刈り芝排出通路42に接続されており、モータ冷却ファン23によって電動モータ16を冷却した後の排出空気を空気通路74によって排出口51近傍の刈り芝排出通路42に供給するようにしている。
したがって、この実施形態においても、上記実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。特に、この実施形態では、排出口51近傍の刈り芝排出通路42が後上がりに傾斜していて、刈り芝が溜まり易くなっている傾斜部分に、電動モータ16の冷却後の排出空気を排出するので、その傾斜部分に溜まった刈り芝を吹き飛ばして排出口51に排出することができ、刈り芝の効率の良い排出を行うことができる。
(その他の実施形態)
尚、上記各実施形態では、電動モータ16を冷却した後の空気を刈り芝排出通路42の始端部42a又は排出口51近傍の刈り芝排出通路42に供給するようにしているが、刈り芝排出通路42の他の位置に供給するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、電動モータ16を外部電源により駆動するようにしているが、バッテリを搭載して、そのバッテリの電源によって駆動するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、駆動装置を電動モータ16としているが、本発明は、小型エンジンによって刈り刃38及び芝排出ファン37を駆動する芝刈り機にも適用することができる。
さらに、上記実施形態では、手動操作して前進させる芝刈り機Aに適用しているが、本発明は自走式の芝刈り機にも適用することができる。
本発明は、ロータリ芝刈り機における刈り芝の安定した確実な排出を簡単な構造で実現できる点で極めて有用であり、産業上の利用可能性が高い。
図1は、本発明の実施形態1に係るロータリ芝刈り機を上側カバーの取外し状態で上側から見た平面図である。 図2は、ケーシングを刈り芝排出通路の上壁部上端の位置で破断した状態で上側から見たロータリ芝刈り機の平面図である。 図3は、ロータリ芝刈り機を下側から見た平面図である。 図4は、ケーシングを刈り芝排出通路の略上下中央位置で破断しかつ刈り刃及び芝排出ファンを取り外した状態で下側から見たロータリ芝刈り機の平面図である。 図5は、ロータリ芝刈り機を左側から見て示す側面断面図である。 図6は、図1のVI−VI線断面図である。 図7は、刈高調整機構のみを示す平面図である。 図8は、刈高調整機構のみを示す側面図である。 図9は、モータの電気回路図である。 図10は、本発明の実施形態2を示す図2相当図である。 図11は、実施形態2を示す図4相当図である。
符号の説明
A ロータリ芝刈り機
1 ケーシング
10 駆動ユニット
11 ケース
16 電動モータ(駆動装置)
16b 界磁コイル
17 モータ軸(出力軸)
23 モータ冷却ファン(冷却ファン)
26 ベルト伝動機構
27 駆動プーリ
28 従動プーリ
29 Vリブドベルト
32 刈り刃軸
37 芝排出ファン(ファン)
38 刈り刃
38a 刃部
42 刈り芝排出通路
42a 始端部
51 排出口
52 芝刈り取り口
53 刈高調整機構
54 フロントアーム
54a〜54c 第1〜第3端部
55 支持軸
56 前車軸
57 前輪(走行車輪)
59 リヤアーム
59a〜59c 第1〜第3端部
60 支持軸
61 後車軸
62 後輪(走行車輪)
64 リンク
67 連結板部
68 レバー部材
69 高さ調整レバー
69a 係止部
71 スライド孔
72 係合孔
74 空気通路
81 ブレーキコイル

Claims (6)

  1. 走行車輪が軸支されたケーシングと、
    上記ケーシングに上下方向の回転軸心をもって回転可能に支持された刈り刃軸と、
    上記刈り刃軸の下端部に回転一体に取り付けられ、外周に芝を刈り取る刃部を有する刈り刃と、
    上記ケーシング内に設けられ、上記刈り刃軸を駆動して回転させる駆動装置と、
    上記ケーシング内に形成され、上記刈り刃で刈り取った芝を始端部からケーシングの排出口に向かう空気流によって排出する刈り芝排出通路と、
    上記刈り刃軸に回転一体に取り付けられ、回転により上記刈り芝排出通路に上記空気流を生成する芝排出ファンと、
    上記駆動装置を冷却する冷却ファンと、
    上記冷却ファンによって駆動装置を冷却した後の排出空気を上記刈り芝排出通路に供給する空気通路とを備えていることを特徴とするロータリ芝刈り機。
  2. 請求項1のロータリ芝刈り機において、
    刈り芝排出通路は、刈り刃軸の左右一側の始端部から刈り刃軸の前側に向かった後に刈り刃軸の左右他側を後側に向かうように刈り刃軸の周りを刈り刃軸の回転方向に沿って螺旋状に延びてケーシング後端の排出口に連通するように形成されていることを特徴とするロータリ芝刈り機。
  3. 請求項1又は2のロータリ芝刈り機において、
    空気通路は、排出空気を刈り芝排出通路の始端部に供給するように構成されていることを特徴とするロータリ芝刈り機。
  4. 請求項1又は2のロータリ芝刈り機において、
    空気通路は、排出空気を排出口近傍の刈り芝排出通路に供給するように構成されていることを特徴とするロータリ芝刈り機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つのロータリ芝刈り機において、
    上部に吸込口が開口されている一方、下部に、空気通路と連通する吐出口が開口されたケース内に駆動装置が収容され、
    冷却ファンは、上記駆動装置下側のケース内下部に駆動装置の出力軸に取り付けられた状態で配置されており、
    駆動装置による冷却ファンの駆動回転により、空気を上記吸込口からケース内に吸い込んで該空気により駆動装置を冷却し、該冷却後の空気を吐出口から吐出させて空気通路に供給するように構成されていることを特徴とするロータリ芝刈り機。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つのロータリ芝刈り機において、
    排出口が刈り刃周りの刈り芝排出通路よりも上側に位置しており、
    排出口近傍の刈り芝排出通路が後上がりに傾斜していることを特徴とするロータリ芝刈り機。
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