JP2007324728A - 報知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】利用者にとってより好ましい報知を行うことが可能な報知装置を提供する。
【解決手段】利用者の優先度値d5を現在時刻に応じて変更しつつ、訪問者が来ると、訪問者の優先度値d4と利用者の優先度値d5を比較し、訪問者の優先度が利用者よりも高いときにだけ、報知音を出力しているので、利用者側の状況に応じた報知を行うことができる。例えば、優先度データテーブルDT1において、訪問者の識別情報d1が既に登録されており、この訪問者の識別情報d1に対応する名前d3が「A」であって、優先度値d4が「2」であり、また利用者の優先度値d5が「3」であるとすると、訪問者の優先度値d4(=2)が利用者の優先度値d5(=3)よりも小さいので、屋内機のスピーカから報知音が出力される。
【選択図】図3

Description

本発明は、訪問者の来訪を報知する報知装置に関する。
この種の従来の装置としては、特許文献1に記載のものがある。ここでは、訪問者の来訪を単に報知するだけではなく、音声認識により来訪者を識別して、この来訪者の優先度に応じた呼出しを行い、利用者へのサービス性を向上させている。
また、特許文献2では、来訪者が登録者であるか否かを判定し、登録者であれば、この登録者のランクに応じたメッセージを表示して案内している。
特開平11−98237号公報 特開2004−146902号公報
しかしながら、特許文献1、2では、来訪者に応じた報知を行っているものの、来訪者を受け入れる利用者側の状況を全く考慮していなかったので、利用者にとっては使い勝手が良いとは言えなかった。
例えば、通常は応対すべき来訪者であっても、利用者がトイレや風呂に入っていたり就寝中であるときには、応対することができなかったり応対したくないことがある。この様なときに来訪者に応じた報知を行っても、利用者は、通常通りに応対することができずに困ることがある。
そこで、本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、利用者にとってより好ましい報知を行うことが可能な報知装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、訪問者の来訪を報知する報知装置において、訪問者を識別して、訪問者の優先度を設定する訪問者識別手段と、利用者の優先度を設定する利用者優先度設定手段と、前記訪問者識別手段により設定された訪問者の優先度及び前記利用者優先度設定手段により設定された利用者の優先度に応じて報知動作を制御する制御手段とを備えている。
例えば、前記制御手段による報知動作の制御は、報知動作を行うか否かの選択である。
また、前記利用者優先度設定手段は、周期的に利用者の優先度を変更している。
更に、天候を検出する天候検出手段を備え、前記利用者優先度設定手段は、前記天候検出手段により検出された天候に応じて利用者の優先度を変更している。
また、利用者の優先度の変更パターンを入力するための変更パターン入力手段を備え、前記利用者優先度設定手段は、前記変更パターン入力手段により入力された利用者の優先度の変更パターンに応じて利用者の優先度を変更している。
更に、利用者の優先度に係る事象を検出するセンサーを備え、前記利用者優先度設定手段は、前記センサーの検出出力に応じて利用者の優先度を変更している。
また、予め設定された利用者の複数の優先度のいずれかを選択するための選択入力手段を備え、前記利用者優先度設定手段は、前記選択入力手段により選択された優先度を設定している。
更に、訪問者を登録し、該訪問者に優先度を割り当てる訪問者登録手段を備えている。
また、前記訪問者登録手段は、前記訪問者識別手段により初めて識別された訪問者を登録し、該訪問者に優先度を割り当てている。
更に、前記訪問者登録手段により登録された訪問者の優先度を変更する訪問者優先度変更手段を備えている。
また、利用者の優先度の変更スケジュールを入力するための変更スケジュール入力手段を備え、前記利用者優先度設定手段は、前記変更スケジュール入力手段により入力された利用者の優先度の変更スケジュールに応じて利用者の優先度を変更している。
更に、前記制御手段は、前記訪問者識別手段により識別された訪問者が規定の人であると、規定の報知動作を行っている。
また、前記制御手段により報知動作が行われなかった訪問者の情報を少なくとも記憶する記憶手段と、前記記憶手段内の報知動作が行われなかった訪問者の情報を表示する表示手段とを備えている。
この様な本発明によれば、訪問者を識別して、訪問者の優先度を設定すると共に、利用者の優先度を設定している。そして、訪問者の優先度及び利用者の優先度に応じて報知動作を制御している。このため、訪問者に応じた報知動作が行われるだけではなく、利用者側の状況に応じても報知動作が行われることになり、使い勝手が良くなる。例えば、初めての訪問者のときと知己の訪問者のときとで、報知動作を異ならせることができ、また利用者が応対可能なときと不可能なときとで、報知動作を異ならせることができ、利用者にとってより好ましい報知を行うことができる。
例えば、利用者が応対可能なときに報知を行い、不可能なときに報知を行わないようにしている。一具体例として、利用者の就寝のときに報知を行わず、睡眠を妨害しないようにする。
また、周期的に利用者の優先度を変更している。例えば、1日においては昼間と夜間で優先度を変更したり、1週間においては曜日に応じて優先度を変更したり、1ヶ月においては月末等に優先度を変更したり、1年においては月毎に優先度を変更する。これにより、利用者にとってより都合の良い報知を行うことができる。
更に、天候に応じて利用者の優先度を変更している。例えば、雨天の日には訪問者が訪問する苦労が大きいと利用者が判断した場合は優先度を変更して、訪問者の報知の頻度を増やす。
また、先に述べた様に周期的に優先度を変更したり、天候に応じて優先度を変更する場合は、利用者の優先度の変更パターンを入力させ、この入力された利用者の優先度の変更パターンに応じて利用者の優先度を変更している。これにより、利用者の様々な都合に応じた報知を行うことができる。
更に、センサーにより利用者の優先度に係る事象を検出し、この事象に応じて利用者の優先度を変更している。例えば、利用者がトイレに入ったか否かを検出するセンサー及び照明のスイッチのオンオフ状態を検出するセンサー等の検出出力に基づいて、利用者の優先度を変更する。あるいは、センサー等の検出出力に基づいて利用者の生活パターンを学習し、この生活パターンに応じて利用者の優先度を変更する。これにより、利用者にとってより都合の良い報知を行うことができる。
また、予め設定された利用者の複数の優先度のいずれかを選択させて、この優先度を設定している。これにより、利用者が所望する優先度を簡単かつ迅速に設定することができる。
更に、訪問者を登録し、該訪問者に優先度を割り当てている。例えば、初めて識別された訪問者を登録し、該訪問者に予め設定された優先度を割り当てる。すなわち、自動的に、訪問者を登録して、この訪問者に優先度を割り当てる。これにより、使い勝手が向上する。
あるいは、登録された訪問者の優先度を変更することが可能である。すなわち、利用者の都合により訪問者の優先度を変更することができる。
また、利用者の優先度の変更スケジュールを入力させて、この入力された利用者の優先度の変更スケジュールに応じて利用者の優先度を変更している。これにより、利用者のスケジュールに併せた報知を行うことができる。
更に、識別された訪問者が規定の人であると、規定の報知動作を行っている。例えば、訪問者が家族の一員であるときに、規定の報知動作を行えば、使い勝手が向上する。
また、報知動作が行われなかった訪問者の情報を記憶しておき、この報知動作が行われなかった訪問者の情報を表示している。これにより、報知動作が行われなくも、訪問者の来訪を知ることができる。
以下、本発明の一実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の報知装置の一実施形態を示すブロック図である。本実施形態の報知装置は、玄関のドア等の近傍に配置される屋外機1と、室内に配置される屋内機3とを備えており、屋外機1側で訪問者の来訪を検出して、屋内機3側で報知動作を行う。この報知動作は、訪問者の優先度及び利用者の優先度に応じて制御されるものであり、この制御により報知が行われたり行われなかったりする。
屋外機1は、訪問者の顔を撮影するビデオカメラ11と、ビデオカメラ11を制御するカメラコントローラ12と、ビデオカメラ11からカメラコントローラ12を通じて訪問者の顔画像を示す映像信号を入力し、この映像信号をデジタル信号に変換処理する画像用DSP13と、屋外機1を統括的に制御する制御部14と、制御部14のワークエリアとして用いられるメモリー15と、訪問者により押下される呼出ボタン16と、呼出ボタン16の押下のときに応答音を出力するスピーカ17と、訪問者の優先度や利用者の優先度等を記憶する不揮発性メモリー18とを備えている。
更に、制御部14は、画像用DSP13を制御する画像用DSP制御部21と、画像用DSP13から画像用DSP制御部21を通じて訪問者の顔画像を示すデジタル信号を受け取り、顔画像に対して画像処理を施す画像処理制御部22と、訪問者の優先度及び利用者の優先度に基づいて報知動作を設定する優先度判断部23と、メモリー15に対するデータの書込み及び読出しを行うデータ処理制御部24と、呼出ボタン16の押下を監視して検出する操作検出部25と、応答音の音声信号をスピーカ17に加える音生成部26とを備えている。
また、屋内機3は、報知音等を出力するスピーカ31と、報知音の音声信号をスピーカ31に加える音生成部32と、屋内機3を統括的に制御する制御部33と、利用者により入力操作される入力操作部34と、液晶表示装置35とを備えている。
更に、制御部33は、入力操作部34の操作により入力された訪問者の優先度や利用者の優先度等を検出する操作検出部36と、液晶表示装置35を表示制御する表示処理部37と、不揮発性メモリー18に対する書込み及び読出しを行う優先度設定処理部38とを備えている。
図2は、屋内機3の操作パネルを示す正面図である。この屋内機3の操作パネル3aの上側半分には液晶表示装置35が設けられ、その下側には入力操作部34の各操作キー34a〜34fが配置されている。入力操作部34の入力操作に際しては、液晶表示装置35の画面にキーボード、テンキー、カーソル等が表示され、各操作キー34a〜34fの操作により、画面上でカーソルが移動されて、文字、数字、記号等が選択され入力される。
図3は、屋外機1の不揮発性メモリー18に記憶されている優先度データテーブルを例示している。この優先度データテーブルDT1は、訪問者の識別情報d1、訪問者の顔画像d2、訪問者の名前d3、及び訪問者の優先度値d4を対応付けて記憶し、また利用者の優先度値d5を記憶したものである。
ここでは、名前d3が「A」である訪問者は近所の人であり、この訪問者に対応する優先度値d4が比較的小さな「2」に設定されている。また、名前d3が「B」である訪問者は友人であり、この訪問者に対応する優先度値d4が平均的な「3」に設定されている。更に、名前d3が「C」である訪問者は宅配の人であり、この訪問者に対応する優先度値d4が最も大きな「4」に設定されている。また、利用者の優先度値d5が平均的な「3」に設定されている。
尚、優先度値d4、d5が小さくなる程、優先度が高くなるものとする。また、優先度は「1」から「4」までの4段階とする。
訪問者の識別情報d1は、訪問者の顔画像d2の特徴を示すものである。ビデオカメラ11によって訪問者の顔が撮影されると、訪問者の顔画像がカメラコントローラ12、画像用DSP13、及び画像用DSP制御部21を通じて画像処理制御部22に与えられる。画像処理制御部22は、訪問者の顔画像d2を受け取ると、顔画像d2を分析して、顔画像d2の特徴を抽出し、顔画像d2の特徴を示す訪問者の識別情報d1を生成する。
訪問者の識別情報d1が優先度データテーブルDT1に登録されていなければ、この訪問者の訪問が初めてであり、この訪問者の識別情報d1及び顔画像d2が優先度データテーブルDT1に初期登録され、この訪問者の優先度値d4として最も大きな「4」が優先度データテーブルDT1に初期設定される。ここでは、名前d3が空欄となっている訪問者は初めての人であり、この訪問者に対応する優先度値d4が最も大きな「4」に設定されている。また、他の訪問者の識別情報d1及び顔画像d2も、その人が初めて訪問したときに初期登録されたものであり、優先度値d4が変更されている。
尚、顔画像を分析して、その特徴を抽出し情報化する技術は、周知のものなので、ここでは説明を省略する。
優先度データテーブルDT1の訪問者の優先度値d4は、屋内機3側から更新することができる。また、訪問者の名前d3は、屋内機3側で入力されて、優先度データテーブルDT1に登録される。
利用者が入力操作部34を操作して優先度データテーブルDT1の確認を指示すると、この指示が操作検出部36を通じて優先度設定処理部38に入力される。これに応答して優先度設定処理部38は、屋外機1の不揮発性メモリー18内の優先度データテーブルDT1をアクセスして、各訪問者の顔画像d2、名前d3、及び優先度値d4を読み出し、これらを液晶表示装置35の画面に一覧表示する。このとき、訪問者毎に、顔画像d2、名前d3、及び優先度値d4が対応付けて表示される。利用者は、画面の一覧表示を見て、各訪問者の顔画像d2を知ることができる。そして、利用者は、入力操作部34を操作して、画面上で訪問者の優先度値d4を選択指示し、この優先度値d4を変更することができる。また、訪問者の名前d3の欄が空欄であれば、入力操作部34を操作して、この欄を選択指示し、この欄に名前d3を書込むことができる。さらに、訪問者の名前d3の欄が入力済みであっても、入力操作部34を操作して、この欄を選択指示し、この欄の名前d3を書き換えることができる。この後、入力操作部34の操作により記録の更新が指示されると、これに応答して優先度設定処理部38は、液晶表示装置35の画面に一覧表示されている各訪問者の顔画像d2、名前d3、及び優先度値d4を不揮発性メモリー18内の優先度データテーブルDT1に記憶して、優先度データテーブルDT1を更新する。
利用者の優先度値d5は、図4に示す様な不揮発性メモリー18内の利用者データテーブルDT2から選択されて優先度データテーブルDT1に登録される。利用者データテーブルDT2は、1日の各設定時刻1:30、7:30、…に対応させてそれぞれ優先度値d5を記憶したものである。優先度設定処理部38は、計時手段(図示せず)を参照して、現在時刻を取得し、各設定時刻のいずれかに現在時刻が達すると、利用者データテーブルDT2を参照して、このときの設定時刻に対応する利用者の優先度値d5を読出し、この優先度値d5を優先度データテーブルDT1に登録する。従って、優先度データテーブルDT1内の利用者の優先度値d5は、現在時刻に応じて更新されて行く。
利用者データテーブルDT2の設定時刻や優先度値d5は、屋内機3側から更新することができる。利用者が入力操作部34を操作して利用者データテーブルDT2の確認を指示すると、この指示が操作検出部36を通じて優先度設定処理部38に入力される。これに応答して優先度設定処理部38は、屋外機1の不揮発性メモリー18内の利用者データテーブルDT2をアクセスして、利用者データテーブルDT2を液晶表示装置35の画面に表示する。利用者は、画面の利用者データテーブルDT2を見て、更新もしくは追加入力すべき設定時刻や優先度値d5があれば、入力操作部34を操作して、画面上で更新すべき設定時刻や優先度値d5を選択指示し、更新内容を書込む。この後、入力操作部34の操作により記録の更新が指示されると、これに応答して優先度設定処理部38は、画面の利用者データテーブルDT2を不揮発性メモリー18内の利用者データテーブルDT2に上書きして、利用者データテーブルDT2を更新する。これにより、1日の時刻の経過に応じた利用者の優先度値d5の変化パターンが任意に設定される。
次に、図5のフローチャートを参照しつつ、屋外機1及び屋内機3による訪問者を報知するための処理を説明する。
まず、屋外機1及び屋内機3が待機状態にあるとすると、屋外機1では、呼出ボタン16が押下されたか否かが監視され(ステップS101)、また屋内機3では、入力操作部34の入力操作により優先度データテーブルDT1又は利用者データテーブルDT2の更新が指示されたか否かが監視されている(ステップS102)。呼出ボタン16が押下されず(ステップS101で「No」)、データテーブルDT1、DT2の更新が指示されなければ(ステップS102で「No」)、各ステップ101、S102が繰り返される。
ここで、例えば訪問者が来て呼出ボタン16を押下すると、操作検出部25は、呼出ボタン16の押下を検出し(ステップS101で「Yes」)、音生成部26を起動して、スピーカ17から応答音を出力させる。同時に、操作検出部25は、呼出ボタン16の押下をデータ処理制御部24を通じて画像処理制御部22に通知する。これに応答して画像処理制御部22は、画像用DSP制御部21、画像用DSP13、及びカメラコントローラ12を通じてビデオカメラ11を起動する。ビデオカメラ11は、呼出ボタン16の上方に配置されており、呼出ボタン16を押下した訪問者の顔を撮影する(ステップS103)。この訪問者の顔画像d2は、カメラコントローラ12、画像用DSP13、及び画像用DSP制御部21を通じて画像処理制御部22に与えられる。画像処理制御部22は、訪問者の顔画像d2を分析して、顔画像d2の特徴を示す訪問者の識別情報d1を生成し、訪問者の顔画像d2及び識別情報d1を優先度判断部23に与える(ステップS104)。
優先度判断部23は、訪問者の顔画像d2及び識別情報d1を受け取ると、不揮発性メモリー18内の優先度データテーブルDT1を参照して、この訪問者の識別情報d1が優先度データテーブルDT1に既に登録されているか否かを判断する(ステップS105)。ここで、訪問者の識別情報d1が優先度データテーブルDT1に未だに登録されていなければ(ステップS105で「No」)、優先度判断部23は、この訪問者の訪問が初めてであるとみなして、この訪問者の識別情報d1及び顔画像d2を優先度データテーブルDT1に初期登録し、この訪問者の優先度値d4として最も優先度の低い「4」を初期設定する(各ステップS106、S107)。
また、訪問者の識別情報d1が優先度データテーブルDT1に既に登録されていれば(ステップS105で「Yes」)、優先度判断部23は、この訪問者の訪問が2回目以降であるとみなして、この訪問者の識別情報d1に対応する優先度値d4を優先度データテーブルDT1から読出し、この訪問者の優先度値d4を取得して設定する(ステップS108)。
従って、訪問者の訪問が初めてであれば、訪問者の優先度値d4が最も大きな「4」に初期設定され、訪問者の訪問が2回目以降であれば、優先度データテーブルDT1から読み出された訪問者の優先度値d4が設定される。
次に、優先度判断部23は、訪問者の優先度値d4を設定すると、優先度データテーブルDT1を参照して、利用者の優先度値d5を読出し、訪問者の優先度値d4と利用者の優先度値d5を比較する(ステップS109)。
このとき、訪問者の優先度値d4が利用者の優先度値d5よりも小さければ、つまり訪問者の優先度が利用者よりも高ければ(ステップS109で「訪問者>利用者」)、優先度判断部23は、屋内機3の音生成部32を起動して、スピーカ31から報知音を出力させる(ステップS110)。
例えば、優先度データテーブルDT1において、訪問者の識別情報d1が既に登録されており、この訪問者の識別情報d1に対応する名前d3が「A」であって、優先度値d4が「2」であり、また利用者の優先度値d5が「3」であるとすると、訪問者の優先度値d4(=2)が利用者の優先度値d5(=3)よりも小さいので、屋内機3のスピーカ31から報知音が出力される。
また、訪問者の優先度値d4が利用者の優先度値d5以上であれば、つまり訪問者の優先度が利用者と同等かそれよりも低ければ(ステップS109で「訪問者≦利用者」)、優先度判断部23は、屋内機3の音生成部32を起動せず、スピーカ31から報知音を出力させない(ステップS111)。
例えば、優先度データテーブルDT1において、訪問者の識別情報d1が初期設定され、この訪問者の優先度値d4として最も優先度の低い「4」が初期設定されたとすると、訪問者の優先度値d4(=4)が利用者の優先度値d5(=3)よりも大きいので、屋内機3のスピーカ31から報知音が出力されることはない。
すなわち、訪問者の優先度が利用者よりも高いときにだけ、スピーカ31から報知音が出力される。
この様に利用者の優先度値d5を現在時刻に応じて変更しつつ、訪問者が来ると、訪問者の優先度値d4と利用者の優先度値d5を比較し、訪問者の優先度が利用者よりも高いときにだけ、報知音を出力しているので、利用者側の状況に応じた報知を行うことができる。
例えば、夜の時間帯に利用者の優先度値d5が最も小さくなる様に設定しておけば、訪問者の優先度値d4が最も小さくても、訪問者の優先度が利用者よりも高くなることはない。従って、夜の時間帯では、如何なる訪問者があっても、報知音が出力されることはない。
また、昼過ぎから夕方までの時間帯に利用者の優先度値d5が訪問者の初期設定の優先度値d4(=4)よりも大きくなるようにしておけば、訪問者の訪問が始めてであっても、訪問者の優先度が利用者よりも高くなる。従って、昼過ぎから夕方までの時間帯では、如何なる訪問者があっても、報知音が出力される。
一方、屋外機1及び屋内機3が待機状態にあり、各ステップ101、S102が繰り返されているときに、屋内機3の入力操作部34の入力操作により優先度データテーブルDT1又は利用者データテーブルDT2の更新が指示されると、優先度設定処理部38は、この指示を操作検出部36を通じて入力し(ステップS102で「Yes」)、優先度データテーブルDT1又は利用者データテーブルDT2を選択的にアクセスする。例えば、優先度データテーブルDT1の更新が指示された場合は、優先度データテーブルDT1がアクセスされ、各訪問者の顔画像d2、名前d3、及び優先度値d4が優先度データテーブルDT1から読み出されて、これらが液晶表示装置35の画面に一覧表示される。この画面上で、入力操作部34の入力操作により訪問者の優先度値d4を変更したり訪問者の名前d3を書込むことができる。そして、入力操作部34の入力操作により記録の更新が指示されると、優先度設定処理部38は、画面上の訪問者の顔画像d2、名前d3、及び優先度値d4を不揮発性メモリー18内の優先度データテーブルDT1に記録して、優先度データテーブルDT1を更新する(ステップS112)。
また、利用者データテーブルDT2が指示された場合は、利用者データテーブルDT2がアクセスされ、利用者データテーブルDT2が液晶表示装置35の画面に表示される。この画面上で、入力操作部34の入力操作により利用者データテーブルDT2の内容を変更することができる。そして、記録の更新が指示されると、優先度設定処理部38は、画面上の利用者データテーブルDT2を不揮発性メモリー18内の利用者データテーブルDT2に上書きして、利用者データテーブルDT2を更新する(ステップS113)。
この様に屋外機1及び屋内機3が待機状態のときには、優先度データテーブルDT1や利用者データテーブルDT2の登録内容を表示して、訪問者の優先度値d4や利用者の優先度値d5等を書込んだり変更し、それらの登録内容を更新することができる。例えば、優先度データテーブルDT1においては、初めての訪問者の優先度値d4を最も大きな「4」からより小さな値に変更したり、また利用者データテーブルDT2においては、任意の時間帯に対応させて利用者の任意の優先度値d5を設定することができる。これにより、利用者の使い勝手の向上を図ることができる。
ところで、上記実施形態では、利用者データテーブルDT2を参照し、現在時刻に応じて利用者の優先度値d5を更新しているが、曜日や月、あるいはそれらの組み合わせに応じて利用者の優先度値d5を更新する様にしても構わない。
また、利用者データテーブルDT2の代わりに、図6に示す様な利用者データテーブルDT2Aを不揮発性メモリー18内に記憶して用いても良い。利用者データテーブルDT2Aは、利用者のスケジュール上の各設定日時に対応してそれぞれ優先度値d5を設定したものである。優先度設定処理部38は、計時手段(図示せず)を参照して、現在の日時を取得し、利用者データテーブルDT2Aを参照して、各設定日時のいずれかに現在の日時が達すると、このときの設定日時に対応する利用者の優先度値d5を読出し、この優先度値d5を優先度データテーブルDT1に登録する。これにより、利用者のスケジュールに応じて利用者の優先度値d5が更新されて行く。
また、天候に応じて利用者の優先度値d5を更新しても良い。この場合は、利用者データテーブルDT2の代わりに、図7に示す様な利用者データテーブルDT2Bを不揮発性メモリー18内に記憶し、また温度、湿度、気圧等を検出するセンサーを設ける。優先度設定処理部38は、センサーにより検出された温度、湿度、気圧等に基づいて天候を判定し、利用者データテーブルDT2Bを参照して、この判定した天候に対応する利用者の優先度値d5を読出し、この優先度値d5を優先度データテーブルDT1に登録する。
同様に、天候だけではなく、センサーにより利用者の優先度に係る事象を検出し、この事象に応じて利用者の優先度を変更しても構わない。例えば、利用者がトイレに入ったか否かを検出するセンサー、人体の赤外線を検出するセンサー、照明のスイッチのオンオフ状態を検出するセンサー等の検出出力に基づいて利用者の優先度を変更する。より具体的には、センサーによりトイレに入っていることが検出されたとき、センサーにより風呂に入っていることが検出されたとき、センサーにより照明のスイッチがオフにされていることが検出されたときには、利用者の優先度を高くして、報知を行わない様にする。
あるいは、センサー等の検出出力に基づいて利用者の生活パターンを学習し、この生活パターンに応じて利用者の優先度を変更しても良い。例えば、トイレに入っている時間帯、風呂に入っている時間帯、睡眠の時間帯、留守の時間帯等を学習し、それらの時間帯には、利用者の優先度を高くして、報知を行わない様にする。
また、入力操作部34の操作により利用者の優先度値d5を変更しても構わない。この場合は、図8に示す様な利用者データテーブルDT2Cを不揮発性メモリー18内に記憶して用いる。この利用者データテーブルDT2Cは、モード名と利用者の優先度値d5を対応付けたものである。優先度設定処理部38は、入力操作部34の操作によりモード名が入力指示されると、この入力指示されたモード名に対応する利用者の優先度値d5を利用者データテーブルDT2Cから読み出し、この利用者の優先度値d5を優先度データテーブルDT1に登録する。
また、訪問者の優先度値d4及び利用者の優先度値d5に応じて報知動作の内容を細かく設定しても良い。この場合は、図9に示す様な報知動作データテーブルDT3を不揮発性メモリー18に記憶して用いる。この報知動作データテーブルDT3は、訪問者の優先度値d4及び利用者の優先度値d5に対応するそれぞれ報知動作の内容を設定して記憶したものである。優先度判断部23は、訪問者が来たときに、訪問者の優先度値d4及び利用者の優先度値d5を優先度データテーブルDT1から読み出して設定し、これらの訪問者の優先度値d4及び利用者の優先度値d5に対応する報知動作の内容を報知動作データテーブルDT3から読み出して設定する。例えば、訪問者の優先度値d4が「1」であって、利用者の優先度値d5が「3」である場合は、訪問者の優先度値d4(=1)及び利用者の優先度値d5(=3)に対応する報知動作(音量「大」で呼出し)を選択し、スピーカ31から大きな報知音を出力させる。あるいは、訪問者の優先度値d4が「2」であって、利用者の優先度値d5が「2」である場合は、訪問者の優先度値d4(=2)及び利用者の優先度値d5(=2)に対応する報知動作(ランプ点滅で呼出し)を選択し、屋内機3のランプ(図示せず)を点滅させる。
また、規定の訪問者については、訪問者の優先度値d4及び利用者の優先度値d5にかかわらず、規定の報知動作を行っても良い。この場合は、図10に示す様な例外データテーブルDT4を不揮発性メモリー18内に記憶して用いる。この例外データテーブルDT4は、規定の訪問者の識別情報d1、顔画像d2、名前d3、及び報知動作を対応付けて記憶したものである。優先度判断部23は、訪問者が来たときに、優先度データテーブルDT1だけではなく、例外データテーブルDT4をも参照して、この訪問者の識別情報d1が登録されているか否かを判断し、この訪問者の識別情報d1が例外データテーブルDT4に登録されていたならば、この訪問者が規定の訪問者であるとみなして、この規定の訪問者の識別情報d1に対応する報知動作を読み出して実行する。例えば、規定の訪問者として家族の一員を設定しておけば、報知動作により家族の一員が来たことを直ちに知ることができる。また、この訪問者の識別情報d1が優先度データテーブルDT1のみに登録されていたならば、図5のフローチャートにおけるステップS105以降の処理を行って、訪問者の優先度及び利用者の優先度に応じた報知動作を行う。
これらのデータテーブルのいずれについても、優先度データテーブルDT1及び利用者データテーブルDT2と同様に、屋内機3の入力操作部34の入力操作により、その登録内容を変更することができる。
また、優先度判断部23による報知動作制御の履歴を不揮発性メモリー18に記憶しておき、この報知動作制御の履歴に基づいて、報知動作が行われなかった訪問者の情報を液晶表示装置35に表示する様にしても構わない。例えば、優先度判断部23は、訪問者の顔画像d2及び識別情報d1を画像処理制御部22から与えられる度に、訪問者の顔画像d2、名前d3、及びスピーカ31から報知音が出力されたか否か等を対応付けて不揮発性メモリー18に記憶しておく。これにより、訪問者毎に報知の有無を示す履歴情報が不揮発性メモリー18に記憶される。利用者は、報知動作が行われなかった訪問者を確認したいときに、屋内機3の入力操作部34を操作して、その様な訪問者の確認を指示する。これに応答して優先度設定処理部38は、不揮発性メモリー18内の履歴情報を参照して、報知音が出力されなかった訪問者の顔画像d2もしくは名前d3を抽出して読出し、この訪問者の顔画像d2もしくは名前d3を液晶表示装置35の画面に表示する。
あるいは、報知動作が行われなかった訪問者の顔画像d2もしくは名前d3のみを不揮発性メモリー18に記憶しておき、入力操作部34の操作に応答して、この訪問者の顔画像d2もしくは名前d3を液晶表示装置35の画面に表示する様にしても構わない。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、図3、図4、図6〜図10のデータテーブルを組み合わせて用いても構わない。また、訪問者の顔画像を用いて、訪問者を識別しているが、この代わりに、訪問者の指紋、声紋、眼紋等を検出して、訪問者を識別しても構わない。あるいは、訪問者のICカードや携帯電話機から訪問者の識別情報を読み出しても良い。
本発明の報知装置の一実施形態を示すブロック図である。 図1の報知装置における屋内機の操作パネルを示す正面図である。 図1の報知装置における屋外機の不揮発性メモリー内の優先度データテーブルを示す図である。 図1の報知装置における屋外機の不揮発性メモリー内の利用者データテーブルを示す図である。 図1の報知装置による訪問者を報知するための処理を示すフローチャートである。 利用者データテーブルの他の例を示す図である。 利用者データテーブルの別の例を示す図である。 利用者データテーブルの更に他の例を示す図である。 図1の報知装置における屋外機の不揮発性メモリー内の報知動作データテーブルを示す図である。 図1の報知装置における屋外機の不揮発性メモリー内の例外データテーブルを示す図である。
符号の説明
1 屋外機
3 屋内機
11 ビデオカメラ
12 カメラコントローラ
13 画像用DSP
14、33 制御部
15 メモリー
16 呼出ボタン
17、31 スピーカ
18 不揮発性メモリー
21 画像用DSP制御部
22 画像処理制御部
23 優先度判断部
24 データ処理制御部
25 操作検出部
26、32 音生成部
34 入力操作部
35 液晶表示装置
36 操作検出部
37 表示処理部
38 優先度設定処理部

Claims (13)

  1. 訪問者の来訪を報知する報知装置において、
    訪問者を識別して、訪問者の優先度を設定する訪問者識別手段と、
    利用者の優先度を設定する利用者優先度設定手段と、
    前記訪問者識別手段により設定された訪問者の優先度及び前記利用者優先度設定手段により設定された利用者の優先度に応じて報知動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とする報知装置。
  2. 前記制御手段による報知動作の制御は、報知動作を行うか否かの選択であることを特徴とする請求項1に記載の報知装置。
  3. 前記利用者優先度設定手段は、周期的に利用者の優先度を変更することを特徴とする請求項1に記載の報知装置。
  4. 天候を検出する天候検出手段を備え、
    前記利用者優先度設定手段は、前記天候検出手段により検出された天候に応じて利用者の優先度を変更することを特徴とする請求項1に記載の報知装置。
  5. 利用者の優先度の変更パターンを入力するための変更パターン入力手段を備え、
    前記利用者優先度設定手段は、前記変更パターン入力手段により入力された利用者の優先度の変更パターンに応じて利用者の優先度を変更することを特徴とする請求項1に記載の報知装置。
  6. 利用者の優先度に係る事象を検出するセンサーを備え、
    前記利用者優先度設定手段は、前記センサーの検出出力に応じて利用者の優先度を変更することを特徴とする請求項1に記載の報知装置。
  7. 予め設定された利用者の複数の優先度のいずれかを選択するための選択入力手段を備え、
    前記利用者優先度設定手段は、前記選択入力手段により選択された優先度を設定することを特徴とする請求項1に記載の報知装置。
  8. 訪問者を登録し、該訪問者に優先度を割り当てる訪問者登録手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の報知装置。
  9. 前記訪問者登録手段は、前記訪問者識別手段により初めて識別された訪問者を登録し、該訪問者に優先度を割り当てることを特徴とする請求項8に記載の報知装置。
  10. 前記訪問者登録手段により登録された訪問者の優先度を変更する訪問者優先度変更手段を備えることを特徴とする請求項8に記載の報知装置。
  11. 利用者の優先度の変更スケジュールを入力するための変更スケジュール入力手段を備え、
    前記利用者優先度設定手段は、前記変更スケジュール入力手段により入力された利用者の優先度の変更スケジュールに応じて利用者の優先度を変更することを特徴とする請求項1に記載の報知装置。
  12. 前記制御手段は、前記訪問者識別手段により識別された訪問者が規定の人であると、規定の報知動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の報知装置。
  13. 前記制御手段により報知動作が行われなかった訪問者の情報を少なくとも記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段内の報知動作が行われなかった訪問者の情報を表示する表示手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の報知装置。
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