JP2007321121A - 家畜排泄物の固形化方法および家畜排泄物の固形化物 - Google Patents
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Abstract
【課題】家畜排泄物を固形化処理するにあたり、従来のようにおが屑等を、添加混錬しても泥濘状態を脱しづらくおが屑等を大量に供給する必要がある。この結果、総処理量が増大してしまうことになって家畜排泄物の処理能力が低下するだけでなく、液体成分の除去に長期間かかる。また、おが屑は、家畜排泄物となじみにくいため、強固に固形化(造粒化)することが難しく崩れ易いという課題がある。
【解決手段】家畜排泄物の固形化方法を、家畜排泄物の固液分離を助長する助材4を添加混錬して混錬物5を形成する混錬工程3と、前記混錬物5を静置して該混錬物5の液体成分の一部を除液する除液工程6と、該除液工程6で残渣した湿潤固体成分7を貯留して発酵させる発酵工程8と、該発酵工程8で生成した発酵後の残渣成分を固形化する造粒工程14とにより構成し、前記助材4は、脱脂された繊維性の粉砕解繊物(4a、4b、4c)とした。
【選択図】図2
【解決手段】家畜排泄物の固形化方法を、家畜排泄物の固液分離を助長する助材4を添加混錬して混錬物5を形成する混錬工程3と、前記混錬物5を静置して該混錬物5の液体成分の一部を除液する除液工程6と、該除液工程6で残渣した湿潤固体成分7を貯留して発酵させる発酵工程8と、該発酵工程8で生成した発酵後の残渣成分を固形化する造粒工程14とにより構成し、前記助材4は、脱脂された繊維性の粉砕解繊物(4a、4b、4c)とした。
【選択図】図2
Description
本発明は、牛、豚、鶏等の家畜から排出される家畜排泄物を脱水して粉粒状若しくは小塊状に固形化する家畜排泄物の固形化方法および家畜排泄物の固形化物の技術分野に属するものでる。
近年、地球環境の保全が強く叫ばれており、ものを生産することはそれだけエネルギーを消費し、地球環境の悪化や温暖化に影響を与えていることが共通の認識となっている。そのため、リサイクル化が検討され、不要物を有用化する研究開発も盛んに行われている。
その一環として、牛、豚、鶏等の家畜が排出、または、排泄する排泄物(糞尿)をリサイクルすることも一つの課題であり、家畜排泄物を脱水処理して粉粒状若しくは小塊状に固形化することにより、該固形化物を燃料としたり肥料として用いることが試みられている。
このように、家畜排泄物を固形化する方法としては、おが屑やもみ殻等の廃材を添加した状態としたものを乾燥させる手法(例えば、特許文献1参照。)等が提唱されている。
特開2001−287995号公報
このように、家畜排泄物を固形化する方法としては、おが屑やもみ殻等の廃材を添加した状態としたものを乾燥させる手法(例えば、特許文献1参照。)等が提唱されている。
しかしながら、家畜排泄物は60〜90重量パーセント(wt%)もの多量の水分を有する泥濘状態のものである一方で、前記おが屑やもみ殻等の廃材は粉末状あるいは粒子状であることもあって、これら廃材を家畜排泄物に混錬しても泥濘状態を脱しづらく、このため泥濘状態を脱して山積み状態にまで形状維持できるようにするには大量の廃材の供給が必要であって、本発明の発明者は、実際に家畜排泄物に廃材を混錬してみたところ、家畜排泄物に対して廃材を容量比で2分の1(50容量パーセント)ほども添加する必要があって増量が甚だしく、この結果、このように大量に廃材を添加した分、総処理量が増大してしまうことになって実質的な家畜排泄物の処理能力が低下するだけでなく、前記廃材の添加は家畜排泄物に含まれる液体成分を積極的に除去するものではないから、大量に含まれる液体成分の除去に長期間かかり、しかも前記廃材は粉末状あるいは粒子状であることもあって家畜排泄物となじみにくいため、強固に固形化(造粒化)することが難しく崩れ易いといった問題もあり、これらに本発明が解決せんとする課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、家畜排泄物を固形化して燃料または肥料にリサイクルする固形化方法を、家畜排泄物に該家畜排泄物の固液分離を助長する繊維性の助材を添加混錬して混錬物を形成する混錬工程と、前記混錬物を静置して該混錬物の液体成分の一部を除液する除液工程と、該除液工程で残渣した湿潤固体成分を貯留して発酵させる発酵工程と、該発酵工程で生成した発酵後の残渣成分を固形化する固形化工程とにより構成し、前記助材は、脱脂された粉砕解繊物であることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法。
請求項2の発明は、請求項1において、前記助材は、植物性であることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法である。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記助材は、パルプまたは/およびパルプ滓であることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法である。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか一つにおいて、前記発酵工程は、湿潤固体成分を上下反転させる反転工程および/または攪拌する攪拌工程とを有していることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法である。
請求項5の発明は、請求項3または4において、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物の添加量は、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物の嵩比重を0.6として換算した場合、家畜用排泄物に対して1〜10容量パーセントであることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法である。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れか一つにおいて、固形化工程は、前記残渣成分を粉粒状若しくは小塊状に固形化することを特徴とする家畜排泄物の固形化方法である。
請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れか一つにおいて、前記家畜排泄物は、牛糞であることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法である。
請求項8の発明は、家畜排泄物に該家畜排泄物の固液分離を助長する繊維性の助材を添加混錬して混錬物を形成する混錬工程と、前記混錬物を静置して該混錬物の液体成分の一部を除液する除液工程と、該除液工程で残渣した湿潤固体成分を貯留して発酵させる発酵工程と、該発酵工程で生成した発酵後の残渣成分を固形化する固形化工程とにより形成された家畜排泄物の固形化物であって、前記助材は、脱脂された粉砕解繊物であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項9の発明は、請求項8において、前記助材は、植物性であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項10の発明は、請求項8または9において、前記助材は、パルプまたは/およびパルプ滓であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項11の発明は、請求項8乃至10において、前記発酵工程は、湿潤固体成分を上下反転させる反転工程および/または攪拌する攪拌工程とを有していることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項12の発明は、請求項8乃至11の何れか一つにおいて、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物の添加量は、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物の嵩比重を0.6として換算した場合、家畜用排泄物に対して1〜10容量パーセントであることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項13の発明は、請求項8乃至12の何れか一つにおいて、固形化物は、粉粒状若しくは小塊状であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項14の発明は、請求項8乃至13の何れか一つにおいて、前記家畜排泄物は、牛糞であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項2の発明は、請求項1において、前記助材は、植物性であることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法である。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記助材は、パルプまたは/およびパルプ滓であることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法である。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか一つにおいて、前記発酵工程は、湿潤固体成分を上下反転させる反転工程および/または攪拌する攪拌工程とを有していることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法である。
請求項5の発明は、請求項3または4において、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物の添加量は、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物の嵩比重を0.6として換算した場合、家畜用排泄物に対して1〜10容量パーセントであることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法である。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れか一つにおいて、固形化工程は、前記残渣成分を粉粒状若しくは小塊状に固形化することを特徴とする家畜排泄物の固形化方法である。
請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れか一つにおいて、前記家畜排泄物は、牛糞であることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法である。
請求項8の発明は、家畜排泄物に該家畜排泄物の固液分離を助長する繊維性の助材を添加混錬して混錬物を形成する混錬工程と、前記混錬物を静置して該混錬物の液体成分の一部を除液する除液工程と、該除液工程で残渣した湿潤固体成分を貯留して発酵させる発酵工程と、該発酵工程で生成した発酵後の残渣成分を固形化する固形化工程とにより形成された家畜排泄物の固形化物であって、前記助材は、脱脂された粉砕解繊物であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項9の発明は、請求項8において、前記助材は、植物性であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項10の発明は、請求項8または9において、前記助材は、パルプまたは/およびパルプ滓であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項11の発明は、請求項8乃至10において、前記発酵工程は、湿潤固体成分を上下反転させる反転工程および/または攪拌する攪拌工程とを有していることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項12の発明は、請求項8乃至11の何れか一つにおいて、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物の添加量は、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物の嵩比重を0.6として換算した場合、家畜用排泄物に対して1〜10容量パーセントであることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項13の発明は、請求項8乃至12の何れか一つにおいて、固形化物は、粉粒状若しくは小塊状であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項14の発明は、請求項8乃至13の何れか一つにおいて、前記家畜排泄物は、牛糞であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物である。
請求項1の発明とすることにより、殊に、助材として脱脂された繊維性の粉砕解繊物を使用したことの故に、従来に比べて助材の添加量が少なくて済むため、総処理量を減少させることになって家畜排泄物の処理能力を向上させ、堆積場所の減少に寄与する効果がある。また、前記助材の添加は家畜排泄物に含まれる液体成分を積極的に除去するものであるため、大量に含まれる液体成分の除去が短期間で済み、しかも前記繊維性の助材は家畜排泄物の固液成分と一体化する性質があることもあって家畜排泄物となじみ易く、粉粒状若しくは小塊状の形態で強固に固形化されるため、崩れにくい固形化物を形成することができる。
請求項2の発明とすることにより、助材の添加量がさらに少なくて済む。
請求項3の発明とすることにより、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物は、より多くの家畜排泄物の固液成分と一体化することができるため、助材の添加量をさらに少なくすることができる上、家畜排泄物の処理能力を向上させることができる。
請求項4の発明とすることにより、家畜排泄物の発酵、乾燥を早める上、発酵、乾燥の程度が一定な固形化物を容易に形成することができる。
請求項5の発明とすることにより、家畜排泄物の処理能力をさらに向上させることができる。
請求項6の発明とすることにより、使用用途の多い固形化物を形成することができる。
請求項7の発明とすることによって、牛糞は、家畜排泄物の中でも特に含有する水分量が多いため、液体成分の除去が短期間できる本発明の家畜排泄物に適している。
請求項8の発明とすることによって、繊維性の助材が含まれた固形化物を形成することができ、家畜排泄物の成分が多く含まれた強固なものとすることができる。
請求項9の発明とすることによって、植物性の助材が含まれた固形化物とすることができ、より強固なものとすることができる。
請求項10の発明とすることによって、パルプまたは/およびパルプ滓を含んだ固形化物とすることができ、より強固なものとすることができる。
請求項11の発明とすることによって、発酵、乾燥の程度が一定なものとすることができる。
請求項12の発明とすることによって、請求項10の発明の効果がより顕著になる。
請求項13の発明とすることによって、扱い易いものとすることができる。
請求項14の発明とすることによって、従来のものと比べて助材の含有量が特に少ないものとすることができる。
請求項2の発明とすることにより、助材の添加量がさらに少なくて済む。
請求項3の発明とすることにより、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物は、より多くの家畜排泄物の固液成分と一体化することができるため、助材の添加量をさらに少なくすることができる上、家畜排泄物の処理能力を向上させることができる。
請求項4の発明とすることにより、家畜排泄物の発酵、乾燥を早める上、発酵、乾燥の程度が一定な固形化物を容易に形成することができる。
請求項5の発明とすることにより、家畜排泄物の処理能力をさらに向上させることができる。
請求項6の発明とすることにより、使用用途の多い固形化物を形成することができる。
請求項7の発明とすることによって、牛糞は、家畜排泄物の中でも特に含有する水分量が多いため、液体成分の除去が短期間できる本発明の家畜排泄物に適している。
請求項8の発明とすることによって、繊維性の助材が含まれた固形化物を形成することができ、家畜排泄物の成分が多く含まれた強固なものとすることができる。
請求項9の発明とすることによって、植物性の助材が含まれた固形化物とすることができ、より強固なものとすることができる。
請求項10の発明とすることによって、パルプまたは/およびパルプ滓を含んだ固形化物とすることができ、より強固なものとすることができる。
請求項11の発明とすることによって、発酵、乾燥の程度が一定なものとすることができる。
請求項12の発明とすることによって、請求項10の発明の効果がより顕著になる。
請求項13の発明とすることによって、扱い易いものとすることができる。
請求項14の発明とすることによって、従来のものと比べて助材の含有量が特に少ないものとすることができる。
本発明を実施するにあたり、家畜排泄物としては、該家畜排泄物に混入する固体成分を主成分として固形化するものであるから、固体成分がないか殆んど僅かしか含まない尿のみのものは適するものでなく、糞または糞尿が用いられる。そしてこれら家畜排泄物は、固体成分と液体成分とが混合したものであって、一般には60〜90wt%もの多量の水分を有した泥濘状のものを本発明では固形化処理することができる。
家畜としては、牛(肥育牛や搾乳牛)、豚、鳥(鶏や鶉等)、馬、羊、山羊等の家畜が挙げられ、これら家畜の排泄物について、本発明では固形化できるものであるが、この場合の家畜排泄物は必要において異なる家畜排泄物の混合物であってもよいが、排泄物の混合が法律上禁止されているものもあり、この場合には法律に従うものである。
家畜としては、牛(肥育牛や搾乳牛)、豚、鳥(鶏や鶉等)、馬、羊、山羊等の家畜が挙げられ、これら家畜の排泄物について、本発明では固形化できるものであるが、この場合の家畜排泄物は必要において異なる家畜排泄物の混合物であってもよいが、排泄物の混合が法律上禁止されているものもあり、この場合には法律に従うものである。
また本発明では、粉粒状若しくは小塊状に固形化したものを肥料または燃料(固形燃料)として有効利用することができるが、肥料として利用する場合には、発酵工程(貯留工程)で発酵を促進させて肥料化する必要がある。発酵を促進する場合、固体成分が分解発酵して減量することになり、最終処理量が減少することになって好ましい。
本発明では、貯留工程で湿潤固体成分の発酵を促進することになるが、肥料として利用する場合には充分に発酵させて植物に害を与えないようにする必要がある。この場合の水分量として好ましいのは凡そ30wt%程度であるが、これに限定されるものではない。
本発明では、貯留工程で湿潤固体成分の発酵を促進することになるが、肥料として利用する場合には充分に発酵させて植物に害を与えないようにする必要がある。この場合の水分量として好ましいのは凡そ30wt%程度であるが、これに限定されるものではない。
さらにまたこの貯留工程において、湿潤固体成分を上下反転させ、または攪拌することにより、発酵の促進がなされるが、上下反転は、トラクタ用フロントローダによる切り返し手段やトレンチャー装置のような一般に知られた上下に長い搬送手段を用いたものや、縦軸に螺旋式回転翼が設けられた装置を用いて実施することができ、また攪拌は、横軸に攪拌翼が設けられたロータリ式の攪拌装置を用いて実施することができる。このような上下反転や拡販は、湿潤固体成分中に空気(酸素)の供給をして発酵を促進することになるが、発酵を促進させるためには養生が必要であるため、所定時間ごとの上下反転、攪拌をすることが好ましい。
またさらに、発酵当初は湿潤固体成分はまだ多量の水分を含むため、発酵の促進が遅く、また前記ロータリ式の攪拌装置のようなものを用いての攪拌では、下側部位まで満遍なく空気の供給をすることが難しく、そこで貯留工程の前半で上下反転をし、後半で攪拌をするようにすることで、このようにすることで発酵が促進される。
またさらに、発酵当初は湿潤固体成分はまだ多量の水分を含むため、発酵の促進が遅く、また前記ロータリ式の攪拌装置のようなものを用いての攪拌では、下側部位まで満遍なく空気の供給をすることが難しく、そこで貯留工程の前半で上下反転をし、後半で攪拌をするようにすることで、このようにすることで発酵が促進される。
また、混錬工程で添加する助材としては脱脂された植物性繊維となる。このように脱脂された植物性繊維は、混錬工程で家畜排泄物の固液成分とよく絡みあって一体化し、そしてこの一体化した混錬物は山積み状にすることができ、この状態で静置すると、その重みで液体成分が搾り出されるように植物性繊維の繊維の表面を伝ったり、繊維導管を伝ったりして出ていって効率よく除液される。これに対し、脱脂していないものは、含有する油分が邪魔をして固液成分との一体化が阻害され、山積み状にすることが難しく、除液が困難となる。
このような脱脂された植物性繊維は、粉砕解繊して嵩比重が低いものであることが、肥料排泄物の固液成分と良く一体化するためには好ましい。このような植物性繊維としては、パルプ、パルプ滓、木綿、麻、バガス(さとうきびの絞り滓)、椰子、ナツメヤシ等、通常知られたものがあり、これらの脱脂されたものであれば、単独、二種類以上を混合したものを用いることができる。前記植物性繊維の粉砕解繊方法としては、例えば、特開平5−15793のようにハンマーミルを用いる方法が考えられる。因みに、前記植物性繊維は、前述のように家畜排泄物の固液成分とよく絡みあって一体化することから、粉粒状若しくは小塊状に固形化する場合の「繋ぎ」としての機能を果たすことができることが確認されている。
前記植物繊維において、特にパルプやパルプ粕は、分解しにくいリグニン含有量が少ない状態でヘミセルロース等を含んでいて家畜排泄物の発酵の促進に寄与することが確認された。
このような脱脂された植物性繊維は、粉砕解繊して嵩比重が低いものであることが、肥料排泄物の固液成分と良く一体化するためには好ましい。このような植物性繊維としては、パルプ、パルプ滓、木綿、麻、バガス(さとうきびの絞り滓)、椰子、ナツメヤシ等、通常知られたものがあり、これらの脱脂されたものであれば、単独、二種類以上を混合したものを用いることができる。前記植物性繊維の粉砕解繊方法としては、例えば、特開平5−15793のようにハンマーミルを用いる方法が考えられる。因みに、前記植物性繊維は、前述のように家畜排泄物の固液成分とよく絡みあって一体化することから、粉粒状若しくは小塊状に固形化する場合の「繋ぎ」としての機能を果たすことができることが確認されている。
前記植物繊維において、特にパルプやパルプ粕は、分解しにくいリグニン含有量が少ない状態でヘミセルロース等を含んでいて家畜排泄物の発酵の促進に寄与することが確認された。
そして本発明を好適に実施するためには、植物性繊維の粉砕解繊物を、嵩比重を0.6として換算した場合に、家畜排泄物に対して1〜10容量パーセント添加することが好ましい。この添加量が多いほど家畜糞尿との一体化が促進されるが、多すぎるとコスト的な面で不利となる。そして添加量としては、混錬工程で混錬したものが山積み状にして静置維持できる量であればよいのであって、前記数値に限定されるものではない。
また本発明は、混錬工程において補助材としておが屑やもみ殻等の水分吸収して乾燥補助するものを必要において混合して用いることもできる。
また本発明は、混錬工程において補助材としておが屑やもみ殻等の水分吸収して乾燥補助するものを必要において混合して用いることもできる。
つぎに、本発明の固形化装置のさらに具体的な実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図面において、1は家畜排泄物処理システムであって、該家畜排泄物処理システム1は、糞と尿とが混在する泥濘状態である家畜排泄物(糞尿物)は、大型のカセット(密閉できるもの)2aに入れられたものが前記家畜排泄物処理システム1に搬入されてくる搬入工程2があり、前記家畜排泄物は、カセット2aから家畜泄物処理システム1の処理量に応じて適宜搬出される設定になっている。因みに、本実施の形態では、前記家畜例を牛として説明するが、豚、鳥や馬等の各種の家畜であっても勿論良い。
図面において、1は家畜排泄物処理システムであって、該家畜排泄物処理システム1は、糞と尿とが混在する泥濘状態である家畜排泄物(糞尿物)は、大型のカセット(密閉できるもの)2aに入れられたものが前記家畜排泄物処理システム1に搬入されてくる搬入工程2があり、前記家畜排泄物は、カセット2aから家畜泄物処理システム1の処理量に応じて適宜搬出される設定になっている。因みに、本実施の形態では、前記家畜例を牛として説明するが、豚、鳥や馬等の各種の家畜であっても勿論良い。
3は混錬工程であって、該混錬工程3は、前記家畜排泄物の固液分離を助長する助材4を添加混錬して、全体が均質化された混錬物5を形成するものである。該助材4は植物性繊維を嵩比重の低い綿状に粉砕解繊されているものからなる。そして本実施の形態の混錬工程3は、前記家畜排泄物と助材4とを投入して攪拌混錬する混錬機3aを設けて構成され、これら投入物を機械的に混錬して混錬物5を形成するが、人力または建設機械、農業用トラクタ等により家畜排泄物と助材4との混合物を切り返す等して混錬しても実施することもできる。
6は除液工程であって、該除液工程6は、前記混錬工程で形成した混錬物5を地面や床等に山積み状に静置してなされ、前記混錬物5は、自重負荷を受けて液体成分の一部が除液(固液分離)されていき、これによって、湿潤固体成分7が残渣として形成される。因みに、前記湿潤固体成分7は、当初、ケーキ状(どろどろした状態)であったものが、除液が進行するにつれ、含液率の低下に伴い、家畜排泄物が助材4に絡み合って取り込まれるようにして形成された団塊状のものに変化し、そして該団塊状となることで間隙が形成されるため、植物性繊維の繊維の表面を伝ったり、繊維導管を伝ったりしてさらに液体成分が流れ出易くなると共に、該間隙に空気が容易に浸入して微生物(好気性微生物)が繁殖しやすい環境になっている。
8は発酵工程(貯留工程)であって、該貯留工程8は、前記湿潤固体成分7を貯留して乾燥と発酵を促すが、該貯留工程8は、湿潤固体成分7を上下反転させる反転工程9と、湿潤固体成分7を攪拌して空気を接触させる攪拌工程10とを有している。
前記反転工程9は、搬入された湿潤固体成分7を、掘り起こして上下反転させながら搬出方向に移送させるスクープ9aを設けてなるトレンチャー方式のもので、該スクープ9aが自重負荷を殆ど受けない上側部分の湿潤固体成分7を下側に位置させるように反転させて湿潤固体成分7に残っている液体成分の除液および蒸散を促すことができる。
前記反転工程9は、搬入された湿潤固体成分7を、掘り起こして上下反転させながら搬出方向に移送させるスクープ9aを設けてなるトレンチャー方式のもので、該スクープ9aが自重負荷を殆ど受けない上側部分の湿潤固体成分7を下側に位置させるように反転させて湿潤固体成分7に残っている液体成分の除液および蒸散を促すことができる。
また、前記攪拌工程10は、湿潤固体成分7を攪拌しながら搬出方向に移送させるロータリ10aが設けられており、該ロータリ10aは、湿潤固体成分7全体に空気を満遍なく接触させることができるため、好気性菌による発酵を活発にして堆肥化を促進させると共に、湿潤固体成分7の乾燥を促進させて粉粒状の乾燥物12を形成する。因みに、乾燥物12は、そのまま堆肥や燃料として使用することもできる。
さらに、本実施の形態では、反転工程9から排出された湿潤固体成分7を攪拌工程10に搬入する移送工程11と、粉粒状の乾燥物12を固形化に最適な水分量に調整して造粒原料(本発明の残渣の成分に相当する。)13aを形成する調整工程13とが設けられている。
また、反転工程9と攪拌工程10とは、移送方向が逆になるように並列状に設けられており、湿潤固体成分7は、反転工程9に搬入されると移送工程11を介して攪拌工程10に移送され反転工程9の搬入口と隣り合う攪拌工程10の搬出口から排出される設定になっている。この結果、反転工程9に湿潤固体成分7を搬入したトラック等が、移動することなく攪拌工程10から出る乾燥物12を積載して搬出することができる設定になっている。因みに移送工程11は、湿潤固体成分7を適宜期間貯留しておくこともできるため、発酵を促進させるのに最適な状態にある湿潤固体成分7を十分に発酵させることができる。
また、反転工程9と攪拌工程10とは、移送方向が逆になるように並列状に設けられており、湿潤固体成分7は、反転工程9に搬入されると移送工程11を介して攪拌工程10に移送され反転工程9の搬入口と隣り合う攪拌工程10の搬出口から排出される設定になっている。この結果、反転工程9に湿潤固体成分7を搬入したトラック等が、移動することなく攪拌工程10から出る乾燥物12を積載して搬出することができる設定になっている。因みに移送工程11は、湿潤固体成分7を適宜期間貯留しておくこともできるため、発酵を促進させるのに最適な状態にある湿潤固体成分7を十分に発酵させることができる。
尚、本実施の形態では、反転工程9と攪拌工程10とを有しているが、どちらか一方のみを設ける構成とすることもでき、この場合には、スクープ9aまたはロータリ10aによる湿潤固体成分7が十分発酵、乾燥するように移送速度を、適宜調整する。
14は、本発明の固形化工程にあたる造粒工程であって、該造粒工程14は、造粒装置14aを設けており、該造粒装置14aは、粉粒状の造粒原料13aを適当な大きさの粒状に固形化して小塊状のペレット15を形成する。該ペレット15は、本発明の固形化物に該当し、堆肥や燃料として用いられるものであり、印籠型、マセック型、アーモンド型、中凹型等、適宜形状に成形するものであればよく、使用状況にあわせて適宜選択することができる。前記造粒装置14aは、外周にペレットの形状に対応した凹状の金型を形成した一組の円形のダイスを、前記金型同士が対向するように配置し、前記ダイスを互いに逆方向に回転させることでダイス上方から投下された造粒原料13aを均一に圧縮しペレット15を造粒するが、前記一方のダイスの金型部分を貫通孔として当該ダイスの内部にペレットを押し出すように造粒しても良い。さらに貫通孔を有するダイスの内周に当接するようにローラを配置して該ローラの上方から造粒原料13aを投下してローラでダイスの外方に押し出してペレット15を形成することもできる。
14は、本発明の固形化工程にあたる造粒工程であって、該造粒工程14は、造粒装置14aを設けており、該造粒装置14aは、粉粒状の造粒原料13aを適当な大きさの粒状に固形化して小塊状のペレット15を形成する。該ペレット15は、本発明の固形化物に該当し、堆肥や燃料として用いられるものであり、印籠型、マセック型、アーモンド型、中凹型等、適宜形状に成形するものであればよく、使用状況にあわせて適宜選択することができる。前記造粒装置14aは、外周にペレットの形状に対応した凹状の金型を形成した一組の円形のダイスを、前記金型同士が対向するように配置し、前記ダイスを互いに逆方向に回転させることでダイス上方から投下された造粒原料13aを均一に圧縮しペレット15を造粒するが、前記一方のダイスの金型部分を貫通孔として当該ダイスの内部にペレットを押し出すように造粒しても良い。さらに貫通孔を有するダイスの内周に当接するようにローラを配置して該ローラの上方から造粒原料13aを投下してローラでダイスの外方に押し出してペレット15を形成することもできる。
次に、本発明の実験例を比較例と共に記載する。
<実験例1>
牛の糞尿(水分量は約80wt%、比重は約1)の1.4立方メートル(m3)と、嵩比重0.6の脱脂されたパルプ滓の粉砕解繊物4aの0.042m3とを前記混錬機3aに投入し、30分間のあいだ良く攪拌する。この混錬物5を取り出してコンクリート床面に山積み状にして静置する。静置をして暫くすると液体成分が流れ出てくる(除液工程6)。このとき流れ出る液体成分は、最初の1時間に0.06m3もあったが徐々に少なくなり、殆んど流れ出なくなったのは5日後であった。これによって生成した湿潤固体成分7の水分量を測定すると約50wt%であった。この湿潤固体成分7を貯留工程8に移動し、35日間貯留し発酵させた。この貯留工程8のうち、前半の20日間は1日1回の割合で湿潤固体成分7を上下反転し、後半の15日間は1日1回の割合でロータリ攪拌をした。このようにしてできた造粒原料13aは650キログラム(kg)、水分量は約30wt%であった。このものを造粒装置14aでペレット15を造粒した。このペレット15を室内にて10日間放置したところ、水分量が20wt%になり、このものに重油を含浸させて固形燃料を製造したが、このときの造粒物と重油との混合割合は、重量比で1対0.5であった。生成した固形燃料をごみ焼却炉で燃料として焼却してみたところ、燃料として充分に機能した。
<実験例1>
牛の糞尿(水分量は約80wt%、比重は約1)の1.4立方メートル(m3)と、嵩比重0.6の脱脂されたパルプ滓の粉砕解繊物4aの0.042m3とを前記混錬機3aに投入し、30分間のあいだ良く攪拌する。この混錬物5を取り出してコンクリート床面に山積み状にして静置する。静置をして暫くすると液体成分が流れ出てくる(除液工程6)。このとき流れ出る液体成分は、最初の1時間に0.06m3もあったが徐々に少なくなり、殆んど流れ出なくなったのは5日後であった。これによって生成した湿潤固体成分7の水分量を測定すると約50wt%であった。この湿潤固体成分7を貯留工程8に移動し、35日間貯留し発酵させた。この貯留工程8のうち、前半の20日間は1日1回の割合で湿潤固体成分7を上下反転し、後半の15日間は1日1回の割合でロータリ攪拌をした。このようにしてできた造粒原料13aは650キログラム(kg)、水分量は約30wt%であった。このものを造粒装置14aでペレット15を造粒した。このペレット15を室内にて10日間放置したところ、水分量が20wt%になり、このものに重油を含浸させて固形燃料を製造したが、このときの造粒物と重油との混合割合は、重量比で1対0.5であった。生成した固形燃料をごみ焼却炉で燃料として焼却してみたところ、燃料として充分に機能した。
<比較例1>
実験例1と同様の牛の糞尿の1.4m3と、おが屑とを前記混錬機3aに投入して混合したが、この混錬物を取り出してコンクリート床面に山積み状にして静置できるようになるには、おが屑を0.7m3ほど必要とした。この混錬物を静置すると最初の1時間に約0.03m3の液体成分が流れ出てきたが、流出量は次第に少なくなり2日後に流出しなくなった。このとき生成した湿潤固体成分の水分量は約60wt%であった。この湿潤固体成分を貯留工程8に移動して貯留し、発酵を試みたが、前記実験例1の発酵手順では発酵が不十分であり、そこで発酵を促進させるため、前半の30日間を1日に1回の割合で上下反転をし、後半の25日間を1日に1回の割合でロータリ攪拌をして合計55日間のあいだ発酵させた。このようにしてできた発酵後の残渣成分は、全量が約1,500kg、水分量は約50wt%であった。このものは、そのままでは水分量が多すぎて燃料や肥料として機能しないため、室内にて水分量が約30wt%になるまでさらに貯留した。
実験例1と同様の牛の糞尿の1.4m3と、おが屑とを前記混錬機3aに投入して混合したが、この混錬物を取り出してコンクリート床面に山積み状にして静置できるようになるには、おが屑を0.7m3ほど必要とした。この混錬物を静置すると最初の1時間に約0.03m3の液体成分が流れ出てきたが、流出量は次第に少なくなり2日後に流出しなくなった。このとき生成した湿潤固体成分の水分量は約60wt%であった。この湿潤固体成分を貯留工程8に移動して貯留し、発酵を試みたが、前記実験例1の発酵手順では発酵が不十分であり、そこで発酵を促進させるため、前半の30日間を1日に1回の割合で上下反転をし、後半の25日間を1日に1回の割合でロータリ攪拌をして合計55日間のあいだ発酵させた。このようにしてできた発酵後の残渣成分は、全量が約1,500kg、水分量は約50wt%であった。このものは、そのままでは水分量が多すぎて燃料や肥料として機能しないため、室内にて水分量が約30wt%になるまでさらに貯留した。
<実験例2>
この実験では、実験例1において用いたパルプ滓の粉砕解繊物に換えてパルプ粉砕解繊物4b(嵩比重0.6)を用いた以外は同様にして混錬し、この混錬物を静置したところ最初の1時間に約0.07m3の液体成分が流れ出た。そしてこの液体成分は、5日が経過した時点で依然として流れ出ていたが、残渣(湿潤固体成分7)の水分量が既に約50重量パーセントになっていたので、この時点で、該湿潤固体成分7を貯留工程8に移動させた。貯留工程8では、前半の1日1回の上下反転工程を17日間続けたところ、前記実験例1の前半終了状態になり、そこで1日1回のロータリ攪拌をする後半工程に移行した。このロータリ攪拌工程を13日間続けたところ、実験例1の後半終了状態になり、ここで貯留工程8を終了した。このようにして生成した造粒原料13aは、実験例1と同様の640kg、水分量は約30wt%であった。
この実験では、実験例1において用いたパルプ滓の粉砕解繊物に換えてパルプ粉砕解繊物4b(嵩比重0.6)を用いた以外は同様にして混錬し、この混錬物を静置したところ最初の1時間に約0.07m3の液体成分が流れ出た。そしてこの液体成分は、5日が経過した時点で依然として流れ出ていたが、残渣(湿潤固体成分7)の水分量が既に約50重量パーセントになっていたので、この時点で、該湿潤固体成分7を貯留工程8に移動させた。貯留工程8では、前半の1日1回の上下反転工程を17日間続けたところ、前記実験例1の前半終了状態になり、そこで1日1回のロータリ攪拌をする後半工程に移行した。このロータリ攪拌工程を13日間続けたところ、実験例1の後半終了状態になり、ここで貯留工程8を終了した。このようにして生成した造粒原料13aは、実験例1と同様の640kg、水分量は約30wt%であった。
<実験例3>
この実験では、実験例2において用いたパルプ粉砕解繊物に代えて嵩比重0.6に調整した脱脂綿を用いた以外は実験例2と同様にして実験をしたところ、650kg、水分量は約30wt%の造粒原料13aが生成した。
この実験では、実験例2において用いたパルプ粉砕解繊物に代えて嵩比重0.6に調整した脱脂綿を用いた以外は実験例2と同様にして実験をしたところ、650kg、水分量は約30wt%の造粒原料13aが生成した。
<比較例2>
この比較例では、実験例1において用いたパルプ滓粉砕解繊物に換えて未脱脂の木綿(嵩比重0.6換算した)を用いて混錬し、これを取り出して静置しようとしたところ、前記家畜排泄物の固形成分を含む泥濘なものが流れ出てしまったため、これ以上の実験は不可能と判断し実験を中止した。
この比較例では、実験例1において用いたパルプ滓粉砕解繊物に換えて未脱脂の木綿(嵩比重0.6換算した)を用いて混錬し、これを取り出して静置しようとしたところ、前記家畜排泄物の固形成分を含む泥濘なものが流れ出てしまったため、これ以上の実験は不可能と判断し実験を中止した。
1 家畜排泄物処理システム
2 搬入工程
3 混錬工程
3a 混錬機
4 助材
4a パルプ滓粉砕解繊物
4b パルプ粉砕解繊物
4c 木綿
5 混錬物
6 除液工程
7 湿潤固体成分
8 貯留工程
9 反転工程
9a スクープ
10 攪拌工程
10a ロータリ
12 乾燥物
13a 造粒原料
14 造粒工程
15 ペレット
2 搬入工程
3 混錬工程
3a 混錬機
4 助材
4a パルプ滓粉砕解繊物
4b パルプ粉砕解繊物
4c 木綿
5 混錬物
6 除液工程
7 湿潤固体成分
8 貯留工程
9 反転工程
9a スクープ
10 攪拌工程
10a ロータリ
12 乾燥物
13a 造粒原料
14 造粒工程
15 ペレット
Claims (14)
- 家畜排泄物を固形化して燃料または肥料にリサイクルする固形化方法を、家畜排泄物に該家畜排泄物の固液分離を助長する繊維性の助材を添加混錬して混錬物を形成する混錬工程と、前記混錬物を静置して該混錬物の液体成分の一部を除液する除液工程と、該除液工程で残渣した湿潤固体成分を貯留して発酵させる発酵工程と、該発酵工程で生成した発酵後の残渣成分を固形化する固形化工程とにより構成し、前記助材は、脱脂された粉砕解繊物であることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法。
- 請求項1において、前記助材は、植物性であることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法。
- 請求項1または2において、前記助材は、パルプまたは/およびパルプ滓であることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法。
- 請求項1乃至3の何れか一つにおいて、前記発酵工程は、湿潤固体成分を上下反転させる反転工程および/または攪拌する攪拌工程とを有していることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法。
- 請求項3または4において、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物の添加量は、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物の嵩比重を0.6として換算した場合、家畜用排泄物に対して1〜10容量パーセントであることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法。
- 請求項1乃至5の何れか一つにおいて、固形化工程は、前記残渣成分を粉粒状若しくは小塊状に固形化することを特徴とする家畜排泄物の固形化方法。
- 請求項1乃至6の何れか一つにおいて、前記家畜排泄物は、牛糞であることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法。
- 家畜排泄物に該家畜排泄物の固液分離を助長する繊維性の助材を添加混錬して混錬物を形成する混錬工程と、前記混錬物を静置して該混錬物の液体成分の一部を除液する除液工程と、該除液工程で残渣した湿潤固体成分を貯留して発酵させる発酵工程と、該発酵工程で生成した発酵後の残渣成分を固形化する固形化工程とにより形成された家畜排泄物の固形化物であって、前記助材は、脱脂された粉砕解繊物であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物。
- 請求項8において、前記助材は、植物性であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物。
- 請求項8または9において、前記助材は、パルプまたは/およびパルプ滓であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物。
- 請求項8乃至10において、前記発酵工程は、湿潤固体成分を上下反転させる反転工程および/または攪拌する攪拌工程とを有していることを特徴とする家畜排泄物の固形化物。
- 請求項8乃至11の何れか一つにおいて、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物の添加量は、前記パルプの粉砕解繊物または/およびパルプ滓の粉砕解繊物の嵩比重を0.6として換算した場合、家畜用排泄物に対して1〜10容量パーセントであることを特徴とする家畜排泄物の固形化物。
- 請求項8乃至12の何れか一つにおいて、固形化物は、粉粒状若しくは小塊状であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物。
- 請求項8乃至13の何れか一つにおいて、前記家畜排泄物は、牛糞であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006155814A JP2007321121A (ja) | 2006-06-05 | 2006-06-05 | 家畜排泄物の固形化方法および家畜排泄物の固形化物 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009154104A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 有機廃棄物スラリーの貯留方法と燃料化方法及びバイオマス燃料並びに有機廃棄物スラリーの貯留装置 |
JP2009161747A (ja) * | 2007-12-12 | 2009-07-23 | Japan Livestock Trading Corp | 燃料体及びその製造方法 |
-
2006
- 2006-06-05 JP JP2006155814A patent/JP2007321121A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
JP2009161747A (ja) * | 2007-12-12 | 2009-07-23 | Japan Livestock Trading Corp | 燃料体及びその製造方法 |
JP2009154104A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 有機廃棄物スラリーの貯留方法と燃料化方法及びバイオマス燃料並びに有機廃棄物スラリーの貯留装置 |
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