JP2007320499A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアバッグへ供給する膨張用ガスの容量を正確に制御できるエアバッグ装置を提供すること。
【解決手段】エアバッグ装置M1は、膨張用ガスGを流入させて膨張するエアバッグ16と、制御装置からの作動信号によりエアバッグ16へ供給する膨張用ガスGを発生させるインフレーター20と、を備える。インフレーター20は、スクイブ31の着火により膨張用ガスGを発生させるガス発生剤34を内蔵させて、エアバッグ16へ膨張用ガスGを供給可能なガス吐出口27を有したハウジング21を備える。ハウジング21には、膨張用ガスGをハウジング21外でかつエアバッグ16外となる部位へ流出可能な流出口39が、配設される。流出口39は、制御装置からの作動信号によって作動される弁体42によって、開口されるように構成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両に搭載されて、膨張用ガスを流入させて膨張するエアバッグと、エアバッグと連通されて、制御装置からの作動信号によりエアバッグへ供給する膨張用ガスを発生させるインフレーターと、を備えて構成されるエアバッグ装置に関する。
従来、エアバッグ装置としては、エアバッグの内圧を調整するように、インフレーターの作動時、インフレーターから発生する膨張用ガスの一部を、エアバッグに供給させずに、大気に放出するものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
このエアバッグ装置では、折り畳んだエアバッグとインフレーターとを収納したケースに、大気中に膨張用ガスを放出する流出口が配設される構成として、膨張完了時のエアバッグの内圧を低くする場合には、インフレーターの膨張用ガスの吐出時、流出口を開口させて、エアバッグへ供給させる膨張用ガスの流量を低減させて、エアバッグの内圧を低くしていた。
特表2002−514545号公報 特開2004−82995号公報
しかし、従来のエアバッグ装置では、インフレーターから吐出する膨張用ガスが、エアバッグ側に連通するケース内に、全量流出され、そして、ケースの流出口から流出せずにエアバッグ側に供給される膨張用ガスにより、エアバッグが膨張する構成であって、流出口を開口させた際、ケース内での膨張用ガスが、供給時のエアバッグの内圧と流出口を通過する絞り抵抗とのバランスに応じて、エアバッグ側へ向うガスと流出口側へ向うガスとの流量が調整されるものであった。
そのため、例えば、展開膨張時の折りの解消状態やベントホールからの膨張用ガスの排気状態のバラツキ等に伴なうエアバッグ自体の内圧が変化すれば、エアバッグ自体が受け入れる膨張用ガスの流量を変化させる場合があり、その場合には、流出口を開口させていても、流出口から流出される膨張用ガスの流量が変わってしまい、エアバッグ内に供給される膨張用ガスの容量(所定の物質量)(供給すべき所定mol)を正確に調整し難い事態を招いてしまう。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、エアバッグへ供給する膨張用ガスの容量を正確に制御できるエアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエアバッグ装置は、膨張用ガスを流入させて膨張するエアバッグと、エアバッグと連通されて、制御装置からの作動信号によりエアバッグへ供給する膨張用ガスを発生させるインフレーターと、を備えて構成されるエアバッグ装置であって、
インフレーターが、膨張用ガスを発生させるガス発生機構を内蔵させて、エアバッグへ膨張用ガスを供給可能なガス吐出口を有したハウジングを備えるとともに、
ハウジングに、ガス発生機構によって発生させた膨張用ガスをハウジング外でかつエアバッグ外となる部位へ流出可能な流出口が、配設され、
流出口が、制御装置からの作動信号によって作動される弁機構によって、開口されるように構成されていることを特徴とする。
本発明に係るエアバッグ装置では、制御装置の作動制御により、インフレーターが作動される際、弁機構も作動されれば、流出口が開口される。流出口が開口されれば、インフレーターのハウジング内のガス発生機構によって発生された膨張用ガスは、ガス吐出口と流出口とから流出され、ガス吐出口を経てエアバッグに供給されるとともに、流出口を経てハウジング外でかつエアバッグ外に流出される。そして、ガス吐出口と流出口とから流出される膨張用ガスの容量は、ガス発生機構を内蔵させたハウジングの内外を共に連通するように配設されているガス吐出口と流出口との開口面積の比率に比例させることができる。また、ハウジングに開口されているガス吐出口や流出口から流出する膨張用ガス自体が、圧力の高い状態で流出することから、エアバッグの折りの解消等が変化し、エアバッグの内圧が変動しても、流出口からの流出量は変化せず、それらの変化や変動の影響を受けることがない。その結果、流出口との開口面積比に応じた容量の膨張用ガスを、精度よく、ガス吐出口からエアバッグに供給することができる。
したがって、本発明に係るエアバッグ装置では、エアバッグ自体への膨張用ガスの容量を正確に制御できる。
また、本発明に係るエアバッグ装置では、正確に、エアバッグへ供給する膨張用ガスの容量を調整できることから、同じインフレーターとエアバッグとを使用しても、弁機構の作動時期の調整により、種々の内圧特性とした膨張状態で、エアバッグを膨張させることができる。
さらに、エアバッグの折り畳み状態や容積、あるいは、折り畳んだエアバッグを収納するケースの容積等の影響を受けずに、正確に、エアバッグへ供給する膨張用ガスの容量を調整できることから、エアバッグ装置のエアバッグとケースとが変更されても、所定の内圧特性でエアバッグを膨張させるためのチューニングの作業を、弁機構の作動時期の調整によって対処することが可能となり、極力、手間なく行える。
ちなみに、従来のエアバッグ装置のようなケースに設けた流出口を開閉させてエアバッグの内圧を調整するタイプでは、エアバッグとケースとが変更される場合、同じインフレーターを使用しても、ケースの容積やエアバッグの膨張完了時の容積、エアバッグの折り畳み形状、あるいは、エアバッグに設けられるベントホールからの膨張用ガスの排気量等の変更にともなって、ケースの流出口の配置位置や開口面積を調整し直さなければならず、チューニングに大変手間がかかっていた。
そして、流出口と流出口を開口させる弁機構とは、インフレーターに複数配設させれば、それらの弁機構の作動時期を制御することにより、一層、エアバッグのきめ細かい内圧調整が行えることとなって、さらに種々のバリエーションの内圧特性とした膨張状態で、エアバッグを膨張させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明すると、第1実施形態のエアバッグ装置M1は、図1,2に示すように、ステアリングホイールWに搭載されるものである。ステアリングホイールWは、操舵時に把持するリング部Rと、中央に配置されてステアリングシャフトSSに連結されるボス部Bと、ボス部Bとリング部Rとを連結する4本のスポーク部と、を備えて構成されている。また、ステアリングホイールWは、構成部品上では、エアバッグ装置M1とステアリングホイール本体1とから構成されている。
ステアリングホイール本体1は、リング部R、ボス部B、及び、スポーク部Sの各部を連結するように配置されるアルミニウム合金等からなる芯金2と、リング部Rとスポーク部Sのリング部R側の部位との芯金2を被覆する合成樹脂製の被覆層3と、ボス部Bの下部に配置される合成樹脂製のロアカバー4と、を備えて構成されている。芯金2のボス部Bの部位には、ステアリングシャフトSSと接続される鋼製のボス2aが配設されて、ボス2aにステアリングシャフトSSがナットN止めされている。
エアバッグ装置M1は、ステアリングホイールWのボス部Bの上部に配設されており、図2に示すように、折り畳まれて収納されるエアバッグ16と、エアバッグ16に膨張用ガスGを供給するインフレーター20と、エアバッグ16とインフレーター20とを収納して保持するケースとしてのバッグホルダ8と、バッグホルダ8の側壁部10に保持されて、折り畳まれたエアバッグ16の上方を覆うパッド12と、を備えて構成されている。
エアバッグ16は、ポリエステル等の可撓性を有した織布から形成されて、図2の二点鎖線に一部を示すように、膨張用ガスGを流入させて袋状に膨張する形状としており、下部には、膨張用ガスGを流入させる流入用開口17が円形に開口されている。流入用開口17は、インフレーター20のハウジング21を下方から挿入させて、インフレーター20のガス吐出口27から吐出される膨張用ガスGを、エアバッグ16内に流入させるための部位となる。また、流入用開口17の周縁には、リテーナ6に形成されたボルト6a(図4参照)を挿通させる図示しない取付孔が形成されている。
リテーナ6は、略四角環状体の板金製として、四隅に、下方へ突出するボルト6aを備えて構成されている。このリテーナ6は、各ボルト6aを、エアバッグ16の内周面側における流入用開口17の周縁やバッグホルダ8の底壁部9を経て、インフレーター20のフランジ部25から突出させ、各ボルト6aにナット7(図4参照)を締結することにより、エアバッグ16とインフレーター20とをバッグホルダ8の底壁部9に取り付けている。
バッグホルダ8は、板金製として、略四角板状の底壁部9と、底壁部9の周縁から上下に延びる側壁部10と、を備えて構成されている。底壁部9における中央付近には、円形に開口してインフレーター20のハウジング21を下方から上方へ挿入可能な挿通孔9aが、形成されている。挿通孔9aの周縁には、既述したように、リテーナ6の四隅のボルト6aを挿通させる4つの図示しない挿通孔が、形成されている。側壁部10には、パッド12の側壁部14が図示しないリベット等を利用して取り付けられるとともに、ステアリングホイール本体1の芯金2側に取付固定される図示しないブラケットが形成されている。
パッド12は、オレフィン系熱可塑性エラストマー等の合成樹脂から形成されて、図2に示すように、ボス部Bの上部側を覆う天井壁部13と、天井壁部13の外周縁から下方に延びる略四角筒形状の側壁部14と、を備えて構成されている。天井壁部13における側壁部14の内側部位は、折り畳まれたエアバッグ16を覆う部位として構成され、その部位には、エアバッグ16の膨張時に押されて前後両側に開く二枚の扉部13aが配設されている(図1参照)。側壁部14は、既述したように、図示しないリベット等を利用して、バッグホルダ8の側壁部10に取り付けられている。
インフレーター20は、図2〜4に示すように、円盤状の天井壁22と底壁23との間を円筒状の側壁24によって連結する金属製のハウジング21を備えて構成され、ハウジング21の外部には、バッグホルダ8の底壁部9に取り付けるためのフランジ部25が突設され、ハウジング21の内部には、膨張用ガスGを発生させるガス発生機構30が内蔵されている。フランジ部25は、側壁24の上下方向の中間部位に配置されて、リテーナ6のボルト6aを挿通させる貫通孔25aを備えている。
ガス発生機構30は、図3に示すように、リード線32から入力される作動信号により点火させて火薬を燃焼させるスクイブ31と、スクイブ31の火薬の火炎によって着火されれて、多量の膨張用ガスGを発生させるガス発生剤34と、を備えて構成されている。スクイブ31は、底壁23の中央に配設されて、リード線32をハウジング21外へ延ばしている。このリード線32は、エアバッグ装置M1の作動を制御する制御装置51に電気的に接続されており(図2参照)、制御装置51は、車両の所定位置に搭載されて、車両の衝突を検知した際、エアバッグ16を膨張させるようにスクイブ31に点火信号を出力する。
そして、ハウジング21のフランジ部25の上部側の側壁24には、発生した膨張用ガスGをハウジング21外へ吐出させる複数のガス吐出口27が開口され、フランジ部25の下部側の側壁24には、発生した膨張用ガスGをハウジング21外へ吐出可能な複数の流出口39が開口されている。各流出口39は、底壁23からの高さを相互に等しくして配設されている。側壁24の内周面には、円筒状のフィルタ35が配設されている。さらに、それぞれのガス吐出口27と流出口39との側壁24の内周縁側には、シール材28が固着されている。このシール材28は、ハウジング21内への異物の侵入を防止するものであり、膨張用ガスGを通過させる際には、容易に破断する。
ハウジング21の下部側には、底壁23との間に弁機構41を配設させるための弁室40を形成するように、ガス発生機構30側と区画する仕切壁37が配設されている。仕切壁37は、スクイブ31の周囲に配設されて下端を底壁23に固定させた筒部37bと、筒部37bの上端から側壁24付近まで延びるフランジ部37aと、を備えて構成されている。フランジ部37aは、各流出口39の下縁の下方近傍に配置されている。
弁機構41は、弁体となる可動リング42と、可動リング42の移動時のガイドを行う固定リング46と、作動時に可動リング42を移動させる駆動源としてのスクイブ48と、を備えて構成されている。固定リング46は、仕切壁37のフランジ部37aの外径寸法より小さい外径寸法の円筒形とし、フランジ部37aとの間に隙間を空けて、底壁23の上面に固定されている。
可動リング42は、弁本体としての円筒状の弁体部43と、弁体部43の下端から下狭まりのテーパ管状の受圧部44と、を備えて構成されている。弁体部43は、仕切壁37のフランジ部37aの外周と各流出口39との間に、シール材28を介在させて、嵌合されている。受圧部44は、下端44aを仕切壁37の筒部37bの上端の外周側に摺動可能に嵌合させている。この弁体としての可動リング42は、弁室40内の圧力が高まれば、受圧部44がその圧力を受けて筒部37bに案内されつつ可動リング42が下降する。そしてその際、可動リング42の弁体部43が流出口39を開口させるように下がることから、シール材28を破断させて、膨張用ガスGが流出口39から流出されることとなる(図3,図5のA,B参照)。
スクイブ48は、スクイブ31と同様に、リード線49から入力される作動信号により点火させて火薬を燃焼させるものであり、仕切壁37の筒部37bと固定リング46との間の底壁23に配設されて、リード線49をハウジング21外へ延ばしている。このリード線49は、制御装置51に電気的に接続されている。このスクイブ48が点火されて火薬を燃焼させることにより、弁室40内の内圧が高まることから、弁体としての可動リング42が下降して、流出口39が開口されることとなる。
制御装置51は、車両の衝突を検知する衝突検知センサ52の他に、運転者の体格やシートの着座位置を検知可能な運転者検知センサ53(例えば、ステアリングホイールWと運転者との距離を検知可能な位置検知センサや運転者の重量を検知可能な重量検知センサ等)と電気的に接続されている。そして、制御装置51は、衝突検知センサ52からの電気信号を入力させて、スクイブ31を点火させる作動信号を出力するとともに、運転者検知センサ53からの信号に基いて、スクイブ48を点火させる作動信号の出力の有無、さらに、スクイブ48に作動信号を出力する際のスクイブ31への作動信号の出力後の時間差を判断して、スクイブ48に作動信号を出力する。
この第1実施形態のエアバッグ装置M1の組み立ては、先ず、ボルト6aを突出させるようにしてエアバッグ16内にリテーナ6を入れて、エアバッグ16を折り畳む。そして、リテーナ6の各ボルト6aを底壁部9から下方へ突出させるようにして、バッグホルダ8内の底壁部9上に折り畳んだエアバッグ16を収納する。また、インフレーター20のハウジング21を底壁部9の挿通孔9aへ下方から挿入させつつ、各ボルト6aをフランジ部25の貫通孔25aに貫通させ、各ボルト6aにナット7を締結すれば、折り畳まれたエアバッグ16とインフレーター20とをバッグホルダ8に取り付けることができる。この時、インフレーター20の各流出口39は、エアバッグ16外となるバッグホルダ8の底壁部9の下方側に配置されることとなる。その後、バッグホルダ8の上方にパッド12を被せて、バッグホルダ8の側壁部10にパッド12の側壁部14をリベット止めすれば、エアバッグ装置M1を組み立てることができる。
そして、バッグホルダ8の図示しないブラケットを利用し、車両のステアリングシャフトSSに取付済みのステアリングホイール本体1に対して、エアバッグ装置M1を取り付ければ、エアバッグ装置M1を車両に搭載することができる。なお、エアバッグ装置M1の車両への取付時には、インフレーター20のスクイブ31,48の各リード線32,49を制御装置51に接続させることとなる。
そして、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、搭載されている車両が衝突すれば、衝突検知センサ52からの信号を入力させていた制御装置51は、インフレーター20のスクイブ31に作動信号を出力することから、スクイブ31の火薬が燃焼してガス発生剤34を着火させ、膨張用ガスGを発生させる。そして、図5のAに示すように、膨張用ガスGは、シール材28を破断して、ハウジング21のガス吐出口27からエアバッグ16に供給され、エアバッグ16は、膨張用ガスGを供給されて膨張し、図1,2の二点鎖線に示すように、パッド12の扉部13a,13aを押し開いて、リング部R上で大きく展開膨張することとなる。
その際、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、運転者検知センサ53からの信号を入力させている制御装置51が、インフレーター20のスクイブ31への作動信号の出力後、所定の内圧特性でエアバッグ16が膨張するように、スクイブ48への作動信号の出力の有無、さらには、スクイブ31への作動信号の出力後の時間差を判断して、スクイブ48に作動信号を出力する。そして、スクイブ48が点火されて火薬が燃焼すれば、図5のBに示すように、弁室40内の内圧が高まることから、弁体としての可動リング42の受圧部44がその圧力を受けて、筒部37bに案内されつつ可動リング42が下降する。そして、弁体部43も各流出口39を開口させるように下がり、その結果、シール材28を破断させて、膨張用ガスGが流出口39から流出されることとなる。
各流出口39が開口されれば、インフレーター20のハウジング21内のガス発生機構30によって発生された膨張用ガスGが、ガス吐出口27と流出口39とから流出され、ガス吐出口27を経てエアバッグ16に供給されるとともに、流出口39を経てハウジング21外でかつエアバッグ16外に流出される。そして、ガス吐出口27と流出口39とから流出される膨張用ガスGの容量は、ガス発生機構30を内蔵させたハウジング21の内外を共に連通するように配設されているガス吐出口27と流出口39との全体の開口面積の比率に比例させることができる。また、ハウジング21に開口されているガス吐出口27や流出口39から流出する膨張用ガスG自体が、圧力の高い状態で流出することから、エアバッグ16の折りの解消等が変化し、エアバッグ16の内圧が変動しても、流出口39からの流出量は変化せず、それらの変化や変動の影響を受けることがない。その結果、流出口39との開口面積比に応じた容量(供給量,物質量)の膨張用ガスGを、精度よく、ガス吐出口27からエアバッグ16に供給することができる。
したがって、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、エアバッグ16自体への膨張用ガスGの容量を正確に制御できる。
また、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、正確に、エアバッグ16へ供給する膨張用ガスGの容量を調整できることから、同じインフレーター20とエアバッグ16とを使用しても、弁機構41の作動時期の調整により、種々の内圧特性とした膨張状態で、エアバッグ16を膨張させることができる。
例えば、運転者検知センサ53からの信号を入力している制御装置51が、運転者が小柄で軽いと判断している場合、その体重が軽くなる割合に比例させて、スクイブ48への作動信号へ出力する時期を、40ms後、30ms後、20ms後、10ms後と、スクイブ31への作動信号への出力時期に接近させれば、図6に示すように、エアバッグ16は、順次、内圧の上昇状態が緩やかとなって、エアバッグ16の内圧の最大値も、低減させることができ、運転者の体重の差に応じて、適切な内圧特性でエアバッグ16を膨張させることができる。なお、制御装置51が、内圧の高い状態でエアバッグ16を膨張させる場合には、スクイブ48に作動信号を出力しないようにして、対処すればよい。
さらに、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、エアバッグ16の折り畳み状態や容積、あるいは、折り畳んだエアバッグ16を収納するケースとしてバッグホルダ8の容積等の影響を受けずに、正確に、エアバッグ16へ供給する膨張用ガスGの容量を調整できることから、エアバッグ装置M1のエアバッグ16とバッグホルダ8とが変更されても、所定の内圧特性でエアバッグ16を膨張させるためのチューニングの作業を、弁機構41の作動時期の調整によって対処することが可能となり、極力、手間なく行える。
なお、インフレーターのハウジングに設ける弁機構としては、弁体がハウジングの軸方向に沿って移動する構成の他、図7,8に示す第2実施形態のエアバッグ装置M2におけるインフレーター20Aのように、ハウジング21Aの周方向に沿って弁体としての可動リング62を移動させるように構成してもよい。
このインフレーター20Aでは、図7に示すように、第1実施形態と同様に、天井壁22、底壁23、及び、側壁24を有した円筒状のハウジング21Aが、内部に、スクイブ31とガス発生剤34とを有して構成されるガス発生機構30を内蔵させている。このハウジング21Aでは、内部に弁室を備えておらず、ハウジング21Aの外部に弁機構61を配設させている点が相違しており、第1実施形態と同様に、エアバッグ16側に連通する複数のガス吐出口27や、エアバッグ16外に開口する複数の流出口39を備えて構成されている。また、底壁23の下部には、可動リング62のガイド部64を支持する略円筒状の支持軸部67が形成されている。支持軸部67は、円筒状の筒部67aと、筒部67aから外方に延びる鍔状のストッパ部67bと、を備えて構成されている。
弁機構61は、弁体としての可動リング62と、ハウジング21Aの底壁23に設けられて可動リング62を回動可能に支持する支持軸部67と、可動リング62の受圧部65を囲むように配設されるアウタケース69と、アウタケース69内に配設されるスクイブ48と、を備えて構成されている。
可動リング62は、ハウジング21Aの側壁24の外周面側で流出口39を塞ぐように配置される円筒状の弁体部63と、弁体部63の下端から底壁23の下面を覆うように配置されるガイド部64と、弁体部63から外方へ延びる長方形板状の受圧部65と、を備えて構成されている。弁体部63には、受圧部65が駆動されてハウジング21Aの側壁24周りで回転した際(図8のA,B参照)、各流出口39と一致する位置に開口される連通口63aが形成されている。
アウタケース69は、受圧部65の周囲からガイド部64の底壁部64aの中心付近の下方までを囲むように構成されて、ハウジング21Aに固定されている。アウタケース69の底壁69aには、流出口39を開口させる際に点火されて側壁69bと受圧部65との間の圧力室70(図8参照)の内圧を高めるスクイブ48が配設されている。
そして、このインフレーター20Aでは、弁機構61の作動時、スクイブ48が火薬を燃焼させるように点火されれば、図8のA,Bに示すように、圧力室70内の内圧が高まり、受圧部65が押されて、可動リング62が時計方向に回転され、連通口63aを各流出口39に一致させて、各流出口39を開口させることとなる。
したがって、この第2実施形態のエアバッグ装置M2でも、スクイブ31が点火されてガス発生機構30が膨張用ガスGを発生させ、そして、弁機構61が作動されて各流出口39が開口されれば、インフレーター20Aのハウジング21A内のガス発生機構30によって発生された膨張用ガスGが、ガス吐出口27と流出口39とから流出され、ガス吐出口27を経てエアバッグ16に供給されるとともに、流出口39を経てハウジング21A外でかつエアバッグ16外に流出される。そして、ガス吐出口27と流出口39とから流出される膨張用ガスGの容量は、ガス発生機構30を内蔵させたハウジング21Aの内外を共に連通するように配設されているガス吐出口27と流出口39との全体の開口面積の比率に比例させることができることから、第1実施形態と同様な作用・効果を得ることができる。
さらに、図9,10に示す第3実施形態のエアバッグ装置M3のように、インフレーター20Bを構成してもよい。このインフレーター20Bは、各流出口39にそれぞれ弁機構71が配設されている。このインフレーター20Bでは、第1実施形態と同様に、天井壁22、底壁23、及び、側壁24を有した円筒状のハウジング21Bが、内部に、スクイブ31とガス発生剤34とを有して構成されるガス発生機構30を内蔵させている。このハウジング21Bは、側壁24の下部に二つの弁機構71を配設させている。ハウジング21Bの側壁24には、フランジ部25の上方側に、エアバッグ16側に連通する複数のガス吐出口27が開口され、また、各弁機構71に対応して、フランジ部25の下方側の二箇所に、エアバッグ16外に開口する流出口39が開口されている。
各弁機構71は、ハウジング21B内を横断するように配設される弁体72と、弁体72の流出口39から離れた部位に配置される支持壁部77と、支持壁部77の外方を覆うアウタケース79と、アウタケース79内に配設されるスクイブ48と、を備えて構成されている。
弁体72は、ハウジング21Bの側壁24の外周面側で流出口39を塞ぐ弁本体としての弁体部73と、弁体部73を保持して流出口39と支持壁部77とを貫通するように配設される弁軸74と、弁軸74の支持壁部77から突出してアウタケース79内に配設される受圧部75と、を備えて構成されている。弁軸74には、ガス発生機構30が膨張用ガスGを発生させても、流出口39を開口させない場合に、弁体部73が膨張用ガスGに押されても流出口39の周縁から離れないように、第2の受圧部76が配設されており、受圧部76は、アウタケース79に連なる部位のハウジング21Bの内周面側となる内側壁部78の開口78aの周縁に、当接させて配設されている。
支持壁部77は、ハウジング21Bの側壁24に、弁軸74を嵌挿させるガイド孔77aを設けて構成されている。アウタケース79は、受圧部75の周囲を囲むように側壁24から外方に突設されている。アウタケース79の先端壁79aには、流出口39を開口させる際に点火されて先端壁79aと受圧部75との間の圧力室80の内圧を高めるためのスクイブ48が配設されている。
そして、このインフレーター20Bでは、弁機構71の作動時、スクイブ48が火薬を燃焼させるように点火されれば、図11のA,Bに示すように、圧力室80内の内圧が高まり、受圧部75が押されて、弁体72が左方に移動され、弁体部73が流出口39を開口させることとなる。
したがって、この第3実施形態のエアバッグ装置M3でも、スクイブ31が点火されてガス発生機構30が膨張用ガスGを発生させ、そして、弁機構71が作動されて各流出口39が開口されれば、インフレーター20Bのハウジング21B内のガス発生機構30によって発生された膨張用ガスGが、ガス吐出口27と流出口39とから流出され、ガス吐出口27を経てエアバッグ16に供給されるとともに、流出口39を経てハウジング21B外でかつエアバッグ16外に流出される。そして、ガス吐出口27と流出口39とから流出される膨張用ガスGの容量は、ガス発生機構30を内蔵させたハウジング21Bの内外を共に連通するように配設されているガス吐出口27と流出口39との全体の開口面積の比率に比例させることができることから、第1,2実施形態と同様な作用・効果を得ることができる。
そしてさらに、第3実施形態では、流出口39とその流出口39を開口させる弁機構71とが、インフレーター20Bに複数(実施形態では二箇所)配設されており、それらの弁機構71を、一つ作動させる(図11のA参照)、若しくは、二つ作動させる(図11のB参照)、あるいは、共に作動させない、さらには、それらの弁機構71の作動時期をそれぞれ制御する等により、一層、エアバッグ16のきめ細かい内圧調整が行えることとなって、さらに種々のバリエーションの内圧特性とした膨張状態で、エアバッグ16を膨張させることができる。
なお、各実施形態では、ステアリングホイール用のエアバッグ装置を例に採って説明したが、本発明は、助手席用のエアバッグ装置や歩行者保護用のエアバッグ装置等にも利用でき、さらに、エアバッグ装置としては、本発明に係るインフレーターを複数配設させて構成してもよい。
本発明に係る第1実施形態のエアバッグ装置を搭載したステアリングホイールを示す概略平面図である。 第1実施形態のエアバッグ装置の搭載されたステアリングホイールの概略縦断面図である。 第1実施形態のエアバッグ装置のインフレーター付近の縦断面図である。 第1実施形態のエアバッグ装置のインフレーターの底面図である。 第1実施形態のエアバッグ装置のインフレーターの作動時を説明する図である。 第1実施形態のエアバッグ装置の弁機構における作動時のタイミングを調整した際のエアバッグの内圧特性を示すグラフ図である。 第2実施形態のエアバッグ装置のインフレーター付近の縦断面図である。 第2実施形態のエアバッグ装置のインフレーターの作動状態を示す横断面図であり、図7のVIII−VIII部位に対応する。 第3実施形態のエアバッグ装置のインフレーター付近の縦断面図である。 第3実施形態のエアバッグ装置のインフレーターの横断面図であり、図9のX−X部位に対応する。 第3実施形態のエアバッグ装置のインフレーターの作動状態を示す横断面図である。
符号の説明
16…エアバッグ、
20・20A・20B…インフレーター、
21・21A・21B…ハウジング、
27…ガス吐出口、
30…ガス発生機構、
39…流出口、
41・61・71…弁機構、
M1・M2・M3…エアバッグ装置。

Claims (2)

  1. 膨張用ガスを流入させて膨張するエアバッグと、該エアバッグと連通されて、制御装置からの作動信号により前記エアバッグへ供給する膨張用ガスを発生させるインフレーターと、を備えて構成されるエアバッグ装置であって、
    前記インフレーターが、膨張用ガスを発生させるガス発生機構を内蔵させて、前記エアバッグへ膨張用ガスを供給可能なガス吐出口を有したハウジングを備えるとともに、
    前記ハウジングに、前記ガス発生機構によって発生させた膨張用ガスを前記ハウジング外でかつ前記エアバッグ外となる部位へ流出可能な流出口が、配設され、
    該流出口が、前記制御装置からの作動信号によって作動される弁機構によって、開口されるように構成されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記流出口と前記流出口を開口させる弁機構とが、複数配設されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
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